JP2017525738A - 皮膚におけるバリア機能のuv誘導性喪失の処置に使用される局所プテロスチルベン組成物 - Google Patents

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Abstract

紫外(UV)光により引き起こされる、皮膚におけるバリア機能の喪失を、有効量のプテロスチルベンを使用することにより、処置、阻害、または防止するための化学保護方法が提供される。その後に起こる皮膚におけるUVに媒介されるバリア機能の喪失を防止するために、個体への投与に適する、プテロスチルベンを含有する医薬および栄養補助組成物が提供される。本発明は、例えば、個体における皮膚におけるUVに媒介されるDNA損傷を処置、阻害、または防止するための化学保護方法であって、このような処置を必要とする前記個体に、有効量のプテロスチルベン化合物を投与するステップを含む、化学保護方法を提供する。【選択図】図1

Description

関連出願への相互参照
本願は、2014年9月4日に出願された米国仮出願第62/046,068号の利益を主張し、これは本明細書中に参照によって組み込まれる。
連邦によって援助された研究に関する声明
本発明は、国立がん研究所によって授与された助成金第P30CA62330号、および国立環境健康科学研究所によって授与された助成金第R03ES019668号のもとの政府支援で行われた。政府は、本発明においてある一定の権利を有する。
紫外(UV)光により引き起こされる、皮膚におけるバリア機能の喪失を、有効量のプテロスチルベンを使用することにより、処置、阻害、または防止するための化学保護方法が記載される。その後に起こる皮膚におけるUVに媒介されるバリア機能の喪失を防止するために、個体への投与に適する、プテロスチルベンを含有する医薬および栄養補助組成物が記載される。プテロスチルベンを含有する組成物は、皮膚および皮膚状態のケアまたは処置において使用することができる。
皮膚は、太陽による紫外(UV)放射を含む、環境曝露に対する、ヒト身体の最初で最良の防御である。UV光への曝露は、がんを含む皮膚障害の発症における、鍵となる因子である。皮膚がんは、米国において、最も高頻度で見られるがんの種類であり、推定で米国人の7人に1人が罹患している(Ndiayeら、Arch. Biochem. Biophys.(2011年)、508巻:164〜70頁)。
非黒色腫皮膚がん(NMSC)は、過去20年間において、急速に増大しており、米国では、毎年100万例を超える非黒色腫皮膚がん(NMSC)の新たな症例が診断されている。皮膚の扁平細胞癌(SCC)および基底細胞癌(BCC)は報告の必要がなく、実際の毎年の症例数は、新たな症例が毎年300万例を上回ると予測されることから、この推定値は、低いことが疑われる(Whelessら、「Nonmelanoma skin cancer and the risk of second primary cancers: a systematic review」、Cancer Epidemiol. Biomarkers Prev.(2010年)、19巻:1686〜95頁)。IC9コードに基づくと、メディケア予算のうちの5%が、これらの患者のケアに使用されていると推定される(Rogersら、「Incidence estimate of nonmelanoma skin cancer in the United States, 2006」、Arch. Dermatol.(2010年)、146巻:283〜7頁)。
米国において、今年の推定2,700人の死亡例が、NMSCに起因すると予想される。これらの死者のうちの大部分は、SCCを原因とする。SCCを含む大半のNMSCは、光発癌を結果としてもたらす、太陽曝露(UV−B光を含む)により引き起こされる。疫学データはまた、皮膚がんの履歴を伴う個体における、他の致死性のがん型の危険性の増大も示す。したがって、処置または防止の有効な方法を開発しうるように、UV光が皮膚に対して及ぼす有害な影響を理解することが極めて重要である。
光線性角化症(AK)とは、SCCを惹起しうる前がん性皮膚新生物である。AKは、長期にわたる太陽曝露の結果として生じる。AKおよびNMSCの他の原因は、日焼け室もしくはアーク溶接からのUV光、x線照射、またはある特定の化学物質への曝露である。AKは、ごく一般的な病変であり、1000万人を超える米国人において存在する。1つの試料集団では、オーストラリアの平均的危険者における、AKからSCCへの毎年の進行率は、10,000人当たり8〜24人の間である。高危険性個体(複数のAKを伴う個体)の進行率は、3年間で12〜30パーセントという高さである。AKに由来するSCCの2パーセントは、転移する可能性があり、7パーセントは、局所的に再発しうる。
光線性角化症は、液体窒素、または、例えば、5−フルオロウラシルなど、局所化学療法剤で処置することが最も一般的である。他の局所薬剤(ジクロフェナクおよびイミキモド)、光力学療法、ケミカルピール、またはアブレーションレーザーリサーフェイシングでそれらを処置することは、それほど一般的ではない。NMSCのための処置は通例、手術であり、瘢痕化および他の有病状態を結果としてもたらすことが多い。
本明細書では、「光線性角化症」とは、AKをもたらす増殖性障害であることが理解される。
いくつかの処置は公知であるが、処置費用、有病率、および死亡率を低減するために、光線性角化症、過形成、および/または皮膚がんの形成を積極的に防止するか、または阻害することが望ましい。生涯にわたる日焼け防止は、光線性角化症、過形成、および/またはNMSCの発症の危険性を最小化するための優れた方法である。しかし、患者の大多数は既に広範にわたる光損傷を有し、日焼けを防止する行動を変化させることは困難であることが証明されている。
理想的な化学予防剤であれば、最小限の副作用でまたは副作用を伴わずに、前がん性変化の退縮を達成し、NMSCの発症を防止し、紫外光と関連する損傷を最小化しうる。上記で言及した通り、光線性角化症を除去しうる局所薬剤が存在するが、それらは一般に、処置部位において、著明な炎症を結果としてもたらす。新規の手法が要求されている。
UVに媒介されるDNA損傷
紫外(UV)光は、老化からがんに至る多数の皮膚病の発症において重要な役割を果たす。数十年間に及ぶ膨大な証拠から、UV放射が、複数の独立した細胞応答を誘発することが結論として実証されている。UV放射は、皮膚を透過し、タンパク質、脂質、およびDNAにより吸収されると、細胞構造および細胞機能の進行性増悪を結果としてもたらす一連の事象を引き起こすことが公知である(Valacchiら、「Cutaneous responses to environmental stressors」、Ann. N. Y. Acad. Sci.(2012年)、1271巻:75〜81頁)。DNAとは、生命の構成単位であり、その安定性は、全ての生細胞の適正な機能にとって極めて重要である。UV放射は、突然変異誘発性および細胞傷害性DNA病変、最も注目すべきはシクロブタン−ピリミジン二量体(CPD)および6−4光生成物(64pp)を誘導することにより、広範な細胞障害を引き起こしうる最も強力な(かつ一般的な)環境因子のうちの1つである(Narayananら、「Ultraviolet radiation and skin cancer」、Int. J. Dermatol.(2010年)、49巻:978〜86頁)。UVに媒介されるDNA損傷が、幾多の増殖性細胞障害における初期事象であることに注目することが重要である。UVに誘導されるDNA損傷の2つの主要な種類は、CPDおよび64pp(それらのデュワー異性体と共に)である(Sinha, R.P.およびHader, D.P.、「UV−induced DNA damage and repair: a review」、Photochem. Photobiol.Sci.(2002年)、1巻:225〜36頁;およびRastogiら、「Molecular mechanisms of ultraviolet radiation−induced DNA damage and repair」、J. Nucleic Acids(2010年)、2010巻:592980)。これらの夥多なDNA病変は、修復されなければ、DNAの複製に干渉する場合があり、その後、DNA内の突然変異を引き起こしうる。したがって、これらの病変は、突然変異誘発性の(増殖性障害を潜在的にもたらす)場合もあり、かつ/または細胞傷害性の(細胞死を結果としてもたらす)場合もある。64ppの発生頻度は、CPDの約3分の1であるが、より突然変異誘発性である(Sinha & Hader、2002年)。一実施形態では、これらのUVに媒介されるDNA付加体の防止は、老化からがんに至る数々の増殖性障害の発症に対する防護にとって最重要である。
UVに媒介される過形成
過形成を結果としてもたらす、角化細胞の増殖の増大は、UV曝露により引き起こされる、別の主要な有害な影響である。この皮膚の肥厚は、UV光への過剰な曝露の後で、身体がそれ自体を保護しようとする直接的な結果である。しかし、表皮の過形成はまた、皮膚がんの危険性も増大させる(Bowden, G.T.、「Prevention of non−melanoma skin cancer by targeting ultraviolet−B−light signalling」、Nat. Rev. Cancer(2004年)、4巻:23〜35頁)。別の実施形態では、UVに媒介される過形成の防止は、老化からがんに至る数々の増殖性障害の発症に対する防護にとって最重要である。
UVに媒介されるバリア機能の喪失
生物と環境との間の、不透水性のバリアを維持することは、皮膚の不可欠の機能である。このバリア機能は、生物の死につながる可能性がある脱水を防止するのに役立つ(Jiang, S.J.ら、「Ultraviolet B−induced alterations of the skin barrier and epidermal calcium gradient」、Exp. Dermatol.(2007年)、16巻:985〜992頁)。UV光は、表皮の皮膚バリア機能を、線量依存的に破壊することが実証されている(Haratake, A.ら、「UVB−induced alterations in permeability barrier function: roles for epidermal hyperproliferation and thymocyte−mediated response」、J. Invest. Dermatol.(1997年)、108巻:769〜775頁;および前出)。皮膚バリアの機能不全は、皮膚における水和の尺度である、経表皮水分喪失量(TEWL)を測定することにより、直接評価することができる(Oba, C.ら、「Collagen hydrolysate intake improves the loss of epidermal barrier function and skin elasticity induced by UVB irradiation in hairless mice」、Photodermatol. Photoimmunol. Photomed.(2013年)、29巻:204〜11頁;および前出)。
ブドウおよび赤ワイン中に存在する天然のポリフェノールであるレスベラトロールは、抗酸化効果、化学予防効果、および心保護効果を含むいくつかの有益な効果がある(Park, K.およびLee, J−H.、「Protective effects of resveratrol on UVB−irradiated HaCaT cells through attenuation of the caspase pathway」、Oncol. Rep.(2008年)、19巻:413〜7頁)。いくつかの研究から、レスベラトロールは、経口で施されるか、または局所適用される場合、マウス皮膚におけるUV−Bに媒介される細胞損傷(過形成を含む)を防止することが示されている(Afaq, F.ら、「Prevention of short−term ultraviolet B radiation−mediated damages by resveratrol in SKH−1 hairless mice」、Toxicol. Appl. Pharmacol.(2003年)、186巻(1号):28〜37頁;Reagan−Shaw, S.ら、「Modulations of critical cell cycle regulatory events during chemoprevention of ultraviolet B−mediated responses by resveratrol in SKH−1 hairless mouse skin」、Oncogene(2004年)、23巻(30号):5151〜60頁;Aziz, M.H.ら、「Prevention of ultraviolet−B radiation damage by resveratrol in mouse skin is mediated via modulation in survivin」、Photochem. Photobiol.(2005年)、81巻(1号):25〜31頁;およびKim, K.H.ら、「Resveratrol Targets Transforming Growth Factor−beta2 Signaling to Block UV−Induced Tumor Progression」、J. Invest. Dermatol.(2011年)、131巻:195〜202頁)。レスベラトロールは、いくつかのマウス研究において、UVに誘導される皮膚がん進行を遮断することが示されている(Athar, M.ら、「Resveratrol: a review of preclinical studies for human cancer prevention」、Toxicol. Appl. Pharmacol.(2007年)、224巻:274〜83頁)。しかし、生物学的利用能が小さいために、ヒトにおける化学予防剤としてのその使用は、可能性が低いと考えられる(少なくとも、単剤としては)(Roupe, K.A.ら、「Pharmacometrics of stilbenes: seguing towards the clinic」、Curr. Clin. Pharmacol.(2006年)、1巻:81〜101頁)。レスベラトロールは、ヒトにおける忍容が良好であるが、たやすく代謝される(UGTにより)ことから、半減期が短く、化学予防剤としてのその有効性は損なわれる(Cottart C.H.ら、「Resveratrol bioavailability and toxicity in humans」、Mol. Nutr. Food Res.(2010年)、54巻:7〜16頁)。
Ndiayeら、Arch. Biochem. Biophys.(2011年)、508巻:164〜70頁 Whelessら、「Nonmelanoma skin cancer and the risk of second primary cancers: a systematic review」、Cancer Epidemiol. Biomarkers Prev.(2010年)、19巻:1686〜95頁) Rogersら、「Incidence estimate of nonmelanoma skin cancer in the United States, 2006」、Arch. Dermatol.(2010年)、146巻:283〜7頁) Valacchiら、「Cutaneous responses to environmental stressors」、Ann. N. Y. Acad. Sci.(2012年)、1271巻:75〜81頁) Narayananら、「Ultraviolet radiation and skin cancer」、Int. J. Dermatol.(2010年)、49巻:978〜86頁) Sinha, R.P.およびHader, D.P.、「UV−induced DNA damage and repair: a review」、Photochem. Photobiol.Sci.(2002年)、1巻:225〜36頁 Rastogiら、「Molecular mechanisms of ultraviolet radiation−induced DNA damage and repair」、J. Nucleic Acids(2010年)、2010巻:592980) Bowden, G.T.、「Prevention of non−melanoma skin cancer by targeting ultraviolet−B−light signalling」、Nat. Rev. Cancer(2004年)、4巻:23〜35頁 Jiang, S.J.ら、「Ultraviolet B−induced alterations of the skin barrier and epidermal calcium gradient」、Exp. Dermatol.(2007年)、16巻:985〜992頁 Haratake, A.ら、「UVB−induced alterations in permeability barrier function: roles for epidermal hyperproliferation and thymocyte−mediated response」、J. Invest. Dermatol.(1997年)、108巻:769〜775頁 Oba, C.ら、「Collagen hydrolysate intake improves the loss of epidermal barrier function and skin elasticity induced by UVB irradiation in hairless mice」、Photodermatol. Photoimmunol. Photomed.(2013年)、29巻:204〜11頁 Park, K.およびLee, J−H.、「Protective effects of resveratrol on UVB−irradiated HaCaT cells through attenuation of the caspase pathway」、Oncol. Rep.(2008年)、19巻:413〜7頁 Afaq, F.ら、「Prevention of short−term ultraviolet B radiation−mediated damages by resveratrol in SKH−1 hairless mice」、Toxicol. Appl. Pharmacol.(2003年)、186巻(1号):28〜37頁 Reagan−Shaw, S.ら、「Modulations of critical cell cycle regulatory events during chemoprevention of ultraviolet B−mediated responses by resveratrol in SKH−1 hairless mouse skin」、Oncogene(2004年)、23巻(30号):5151〜60頁 Aziz, M.H.ら、「Prevention of ultraviolet−B radiation damage by resveratrol in mouse skin is mediated via modulation in survivin」、Photochem. Photobiol.(2005年)、81巻(1号):25〜31頁 Kim, K.H.ら、「Resveratrol Targets Transforming Growth Factor−beta2 Signaling to Block UV−Induced Tumor Progression」、J. Invest. Dermatol.(2011年)、131巻:195〜202頁 Athar, M.ら、「Resveratrol: a review of preclinical studies for human cancer prevention」、Toxicol. Appl. Pharmacol.(2007年)、224巻:274〜83頁 Roupe, K.A.ら、「Pharmacometrics of stilbenes: seguing towards the clinic」、Curr. Clin. Pharmacol.(2006年)、1巻:81〜101頁 Cottart C.H.ら、「Resveratrol bioavailability and toxicity in humans」、Mol. Nutr. Food Res.(2010年)、54巻:7〜16頁)
皮膚ケア組成物は、ヒト皮膚におけるUVに媒介されるバリア機能の喪失を処置、阻害、または防止するためのプテロスチルベンを含む。
ヒト皮膚におけるUVに媒介されるバリア機能の喪失を処置、阻害、または防止する方法であって、このような処置を必要とする個体に、有効量のプテロスチルベン化合物を投与する(例えば、局所投与により)ステップを含む方法が提供される。
図1は、レスベラトロールおよびプテロスチルベンの代謝を描示する図である。ヒト肝ミクロソームは、レスベラトロールを、プテロスチルベンよりはるかに急速に代謝する。100μgのヒト肝ミクロソームが、500μMのレスベラトロール(RES;上パネル)または500μMのプテロスチルベン(PTERO;下パネル)を、2時間で、グルクロン酸化する能力について検討するin vitroグルクロン酸化アッセイが示される。親化合物または表示のグルクロニド代謝物を描示する、HPLCクロマトグラフが提示される。グルクロニド代謝物のピークは、β−グルクロニダーゼを伴う後続の処理により確認した(データは示されていない)。308nmにおけるUV/VIS検出器によるピークの検出である。
図2は、プテロスチルベンが、SKH−1マウスの皮膚におけるUV−Bに誘導される損傷を防止する様子を描示する図である。マウスを、180mJ/cmのUV−Bへの曝露の30分前に、媒体単独(「+」アセトン)、レスベラトロール、またはプテロスチルベンで、局所処置した。処置は、14日間にわたり、隔日で反復した。写真は、4回目の処置の後における、代表的なマウスを示す。
図3は、プテロスチルベンが、図2について上記で記載した、UV−B放射への曝露後に、SKH−1マウスにおける、UVに媒介される皮膚バリア機能の喪失を防止する様子を描示する図である。TEWL測定値は、g/m×時間単位で表す(かつ、「TD水分喪失量」と表記する)。VEH=媒体、RES=レスベラトロール、およびPTERO=プテロスチルベンである。は、p<0.01であり、NSとは、非有意である。
紫外(UV)光により引き起こされる、皮膚におけるバリア機能の喪失を、有効量のプテロスチルベンを使用することにより、処置、阻害、または防止するための化学保護方法が発見された。その後に起こる皮膚におけるUVに媒介されるバリア機能の喪失を防止するために、個体への投与に適する、プテロスチルベンを含有する医薬および栄養補助組成物が記載される。
本明細書では、「有効量」という用語は、UVに媒介されるバリア機能の喪失を、例えば、本明細書で記載されているか、当技術分野で公知の任意の手段(例えば、本明細書で記載される、経表皮水分喪失量[TEWL])により測定される任意の程度に処置、阻害または防止するのに十分であるプテロスチルベンの量を指すのに使用される。処置のための有効量(すなわち、治療有効量)とは、処置を開始する前の状態と比べて、典型的にはバリア機能など状態の任意の改善をもたらす量である。「阻害」または「防止」は、プテロスチルベンで処置されていない対照個体において観察される結果と比べて決定することができる。対照個体は、当技術分野で標準的である通り(例えば、下記で記載される実施例において例示される通り)、処置された個体とマッチさせた個体である。多様な実施形態では、有効量とは、TEWL、UVに媒介されるDNA損傷、および/または過形成を、対照と比較して、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%処置するか、阻害するか、または防止するのに十分な量である。有効量は、本明細書で記載される化学保護方法を実行する前に決定することが典型的である。
一部の実施形態では、「皮膚におけるバリア機能の喪失のための処置、その阻害、またはその防止を必要とする個体」から、異なる目的でプテロスチルベンにより処置された個体を除外する。
プテロスチルベン(3,5−ジメトキシ−4’−ヒドロキシ−trans−スチルベン)は、血中半減期t1/2が約105分間である、経口で生物学的に利用可能な化合物である。これに対し、レスベラトロールは、生物学的利用能が小さく、UGTによりたやすく代謝されることから、半減期がはるかに短く(血中t1/2約14分間)、化学予防剤としてのその有効性が損なわれる。
プテロスチルベンは、ブドウおよびベリーにおいて見出される天然の生成物である。化学的に、プテロスチルベンは、レスベラトロールの自然発生のジメチル化類似体であるが、より長い半減期を有し、これは、UGTによるその代謝を劇的に低減するメチル基に起因する可能性が高い(図1)(Hougee, S.ら、「Selective COX−2 inhibition by a Pterocarpus marsupium extract characterized by pterostilbene, and its activity in healthy human volunteers」、Planta Med.(2005年)、71巻(5号):387〜92頁)。2005)71(5):387−92)。プテロスチルベンは、マウス皮膚におけるNF−KΒ、AP−1、およびiNOS活性化の阻害を含む、マウスにおけるいくつかの生物学的アッセイにおいて、レスベラトロールと同等に強力であるか、またはよりいっそう強力であることが示されている。重要なことは、プテロスチルベンは、in vivoのマウス表皮内の、COX−2の活性化および12−O−テトラデカノイルフォボール−13−アセテート(TPA)に誘導される腫瘍形成を防止することが示されていることである(Cichocki, M.ら、「Pterostilbene is equally potent as resveratrol in inhibiting 12−O−tetradecanoylphorbol−13−acetate activated NFkappaB, AP−1, COX−2, and iNOS in mouse epidermis」、Mol. Nutr. Food Res.(2008年)、52巻、補遺1号:S62〜70頁)。
本明細書では、プテロスチルベンを使用して、皮膚におけるUVに媒介されるバリア機能の喪失、またはUV曝露と関連する皮膚における他のDNA損傷を阻害、処置、または防止する方法が記載される。バリア機能の喪失は、脱水のほか、発癌物質を含む環境ストレスへの曝露に対する個体の危険性を増大させる。水の喪失(TEWLにより測定される)が少ないことは、皮膚組織の脱水が少ないことを示す。
ある特定の実施形態では、プテロスチルベンは、マウス皮膚におけるUVに誘導されるバリア機能の喪失を防止することにより、化学保護特徴を呈示する(図2および3)。本明細書では、プテロスチルベンは、UV曝露後におけるTEWLを防止することが示された(図3)。興味深いことは、全ての症例において、プテロスチルベンが、レスベラトロールより有効であったことである(図2および3)。実際、プテロスチルベンだけが、UVに媒介されるバリア機能の喪失を防止した。レスベラトロールは、無効であった。したがって、プテロスチルベンは、ヒト皮膚の細胞増殖性障害を含む、多数のUVに媒介される損傷の防止において有効であると考えられる。
プテロスチルベンは、2011年5月に、GRAS(一般に安全と認識されること)認証を受け、それ以来、丸剤形態の栄養補助製品として販売される、市販の栄養補助物質となっている。臨床的には、プテロスチルベンは、2010年12月、ミシシッピ大学において、コレステロール、血圧、および酸化ストレスを評価項目として、「初めてヒトに」投与された(clinicaltrials.govによる識別番号:NCT01267227)。この研究では、125mgのプテロスチルベンを経口で1日2回摂取する患者において、毒性の報告を伴わずに、全体的な血圧の低減が観察された(Riche, D.M.ら、「Analysis of safety from a human clinical trial with pterostilbene」、J. Toxicol.(2013年)、2013巻:463595)。したがって、プテロスチルベンは、そのヒト安全性プロファイルに基づき、UVに媒介される皮膚損傷を防止するのに理想的な薬剤である。
(実施例A)
プテロスチルベンは、in vitroにおいて、レスベラトロールより生物学的利用能が大きい。
プールされたヒト肝ミクロソーム(n=20)を使用して、レスベラトロールは、プテロスチルベンよりはるかに急速に代謝されることが、初めて実証された(図1を参照されたい)。具体的には、プテロスチルベンと対比した、レスベラトロールのグルクロン酸化の相対的比率についてアッセイするために、100μgのプールされたヒト肝ミクロソームを使用して、in vitroグルクロン酸化アッセイを、1名の共同発明者の研究において既に記載されている通りに実施した(Dellinger, R.W.ら、「Glucuronidation of PhIP and N−OH−PhIP by UDP−glucuronosyltransferase 1A10」、Carcinogenesis(2007年)、28巻:2412〜8頁;Dellinger, R.W.ら、「Importance of UDP−glucuronosyltransferase 1A10 (UGT1A10) in the detoxification of polycyclic aromatic hydrocarbons: decreased glucuronidative activity of the UGT1A10139Lys isoform」、Drug Metab. Dispos.(2006年)、34巻:943〜9頁;Chen, G.、Dellinger, R.W.ら、「Glucuronidation of tobacco−specific nitrosamines by UGT2B10」、Drug Metab. Dispos.(2008年)、36巻:824〜30頁)。2時間後、レスベラトロールが、そのグルクロニドにほぼ完全に転換された(図1;上パネル)のに対し、プテロスチルベンは、20%だけが代謝される(図1;下パネル)ことから、プテロスチルベンは有意により長いヒトにおける半減期を有することが示される。レスベラトロールの3−OH位置は、グルクロン酸化の好ましい部位であるのに対し、プテロスチルベンでは、この位置がメチル化されている(したがって、グルクロン酸化されえない)ことは、かつての報告と符合する(Aumont, V.ら、「Regioselective and stereospecific glucuronidation of trans− and cis−resveratrol in human」、Arch. Biochem. Biophys.(2001年)、393巻:281〜9頁)。
さらに、プテロスチルベンの生物学的利用能の増大は、ラットにおいて、結論的に実証されており、この場合、プテロスチルベンは、レスベラトロールと比較して5倍の生物学的利用能の増大を示した(Kapetanovic, I.M.ら、「Pharmacokinetics, oral bioavailability, and metabolic profile of resveratrol and its dimethylether analog, pterostilbene, in rats」、Cancer Chemother. Pharmacol.(2011年)、68巻:593〜601頁)。
非黒色腫皮膚がん(NMSC)、特に、扁平細胞癌(SCC)およびその前駆体(皮膚細胞のDNA損傷を含む)を研究するための総合的な理論的解釈は、集団が老化するにつれて高頻度であり、かつ頻度が増大すること、ヒト組織へのアクセスが比較的容易であること、免疫不全個体において、有病率および死亡率が増大することから得られるが、皮膚のSCCはまた、他の多くの上皮がんについての生物学を理解するための潜在的なモデルとしても役立つ。
したがって、上記で記載した方法を、以下のさらなる実施例との関連で、さらに理解することができる。
試薬。レスベラトロールおよびプテロスチルベンは、ChromaDex Inc.(Irvine、California)から得た。6週齢の雌SKH−1無毛マウスは、Charles River Labs(Willington、Massachusetts)から購入した。抗CPD抗体(クローンTDM2)および抗64PP抗体(クローン64M−2)は、CosmoBio USA(Carlsbad、California)から購入した。
UV−Bへの曝露。312nmのピーク発光で290〜350nmの光を発光するブロードバンドUVBランプ(TL 40W/12 RS;Philips)を介して送達される180mJ/cmのUVB放射の単回線量にマウスを曝露した。照射量は、サーモパイルセンサー(818P−001−12;Newport Inc.、Irvine、California)およびパワーメーター(842−PE;Newport Inc.)を使用して測定した。
ELISA。DNAは、製造元の指示書に従い、Qiagen QIAamp Blood miniキット(型番51104)を使用して、瞬時凍結させた全背部皮膚から単離した。ELISAは、製造元のプロトコールを使用して、精製されたDNAに対して抗CPD抗体(クローンTDM2)および抗64PP抗体(クローン64M−2)を用いて実施し、比色検出のための標準的な設定を使用する、DTX 800 Multimode Detectorプレートリーダー(Beckman Coulter)を使用して読み取った。技術的な4つの反復を使用し、DNA非含有ウェルを、陰性対照として使用した。
TEWL測定値。経表皮水分喪失量(TEWL)のために、製造元の指示書に従い、単一の操作者が、均一かつ一定の圧力で、センサーを背側皮膚に適用して、フラックス密度(グラム/m×時間)を測定する、閉鎖型測定チャンバーデバイス(VapoMeter、Delfin Technologies Ltd、Kuopio、Finland)を使用した。
統計。全ての統計学的解析は、The R Foundation for Statistical Computingのオープンソースのプログラムである、CRAN R、version 3.0.0を使用して実施した。線形混合効果モデルを、マウスについてのランダム効果と、UV曝露、処置群、およびこれらの相互作用についての固定効果とを伴う各評価項目に当てはめた。
(実施例1)
SKH−1マウスの皮膚における経表皮水分喪失量(TEWL)を含む有害なUV−Bに媒介される損傷を防止する、プテロスチルベン処置。
無毛SKH−1マウスを使用して、皮膚におけるUVに媒介される損傷の防止における、プテロスチルベンの有効性を査定した。SKH−1モデルは、この目的に理想的に適し、前臨床研究において一般に使用されており、貴重な結果をもたらしている。かつて、レスベラトロールは、マウス皮膚における異常な変化を防止することが実証された(Reagan−Shaw, S.ら、2004年)。プテロスチルベンもまた、これらの分子的変化を防止できるかどうかを確証するため、本発明者らは、これらの実験を再現した。具体的には、15匹の成体雌SKH−1(無毛)マウスを、それらの背側皮膚における、媒体(アセトン)、レスベラトロール、またはプテロスチルベン(各群のマウス5匹ずつ)の局所適用の30分後に、UV−B放射(180mJ/cm)下に置いた。全ての局所処置のために、200μlの総容量を、マウスの背部皮膚に適用した。アセトン群には、200μlのアセトンを適用した。レスベラトロール群およびプテロスチルベン群には、適切なスチルベンを、マウス1匹当たり、アセトン0.2ml当たり10μmolの濃度で適用した。これらのマウスは、2日ごとに処置して、合計7回処置した。対照として、15匹のマウスを、局所媒体、レスベラトロール、またはプテロスチルベンで処置したが、UV−Bに曝露しなかった(各群のマウス5匹ずつ)。最終回の処置の24時間後、マウスを安楽死させ、二つ折りした皮膚の測定を行い、背部皮膚を回収した。図2および3において示される通り、プテロスチルベンは、マウス皮膚におけるUV−Bに誘導される損傷を防止した。目視では、プテロスチルベンは、背部皮膚上の発赤(サンバーン)を、媒体+UV−Bで処置された場合と比較して、明らかに防止した(図2;右端のパネルを、左端のパネルと比較されたい)。実際、プテロスチルベン+UV−B群内の5匹のマウスのいずれにおいても、発赤は観察されなかった。さらに、レスベラトロールは、背部上で観察される発赤の量を制限することが可能であったが、プテロスチルベンと同様には、発赤を防止しなかった(図2;右端のパネルを、真ん中のパネルと比較されたい)。この目に見えるプテロスチルベンによる皮膚損傷の防止は、バリア機能の喪失の防止と高い相関を示した。具体的には、プテロスチルベンは、UVに媒介されるTEWLを、媒体+UV−Bと比較して防止した(図3)。対照的に、レスベラトロールは、TEWLを防止しなかった(図3)。したがって、プテロスチルベンは、SKH−1マウスの皮膚の、UVに誘導されるバリア機能の喪失を防止した。これは、プテロスチルベンが、皮膚におけるバリア機能の喪失の防止において有効であることの、最初の実証である。興味深いことは、プテロスチルベンが、全ての症例において、レスベラトロールより有効であったことである。
(実施例2)
別の実施形態では、SKH−1マウスにおける、UVに媒介されるSCCの防止における経口プテロスチルベンの有効性を実証することができる。
上記のデータは、プテロスチルベンが、SHK−1マウスの皮膚におけるUVに媒介される損傷(バリア機能の喪失を含む)を防止しうることを明らかに実証した。プテロスチルベンが、SCCの防止において有効であるかどうかを決定するために、SKH−1マウスにおける、UVに誘導されるSCCを防止する、プテロスチルベンの能力を検討する。本実施例では、このモデルは、特に、UVに誘導される皮膚の発癌に対して感受性であるので、SKH−1マウスを使用する(Dickinson S.E.ら、「p38 MAP kinase plays a functional role in UVB−Induced mouse skin carcinogenesis」、Mol. Carcinog.(2011年)、50巻(6号):469〜478頁)。80匹の雌SKH−1マウス(6週齢)を、The University of California−Irvine(UCI)mouse core facilityから得、15日間にわたり馴致させてから、実験を始める。マウスは、UC Irvineにおける、The Institutional Animal Care and Use Committee(IACUC)により定められた基準に従い、UCIにおいて飼育される。マウスへの給餌および給水は自由になされる。40匹の雌SKH−1マウス(6週齢)を、2つの群へと、無作為に分ける。第1群の動物には、経口強制投与により、プテロスチルベン(0.5%のメチルセルロース溶液中の)を、週3回(体重1Kg当たり200mg)施す。第2群の動物には、経口強制投与により、経口媒体(0.5%のメチルセルロース溶液)を施し、年齢をマッチさせた非処置対照として用いる。初回の処置の2週間後、既に記載されている(Papazoglou, E.ら、「Noninvasive assessment of UV−induced skin damage: comparison of optical measurements to histology and MMP expression」、Photochem. Photobiol.(2010年)、86巻:138〜45頁)通り、太陽のシミュレーターを使用して、マウスをUV照射に曝露する。UV処理は、25週間にわたり、毎週実施する。UV−Bの初期線量を、0.9kJ/mとし、UV−Bの最終線量が、2.75kJ/mに達するまで、各週25%ずつ増大させ、これを、実験期間にわたり持続する。毎週皮膚腫瘍をカウントし、デジタル式キャリパーを使用して測定する。25週間後の終了時に、マウス被験群を屠殺する。背部皮膚および腫瘍を、さらなる解析のために切り出す。腫瘍が出現した時期、腫瘍の数およびサイズに加えて生存寿命を個々のマウスについて記録して、処置の有効性を、対応する対照群と比較して査定する。
SKH−1マウスの正常皮膚およびSCCにおけるバイオマーカーの査定。本発明者らのモデル例において、プテロスチルベンの、AAシグナル伝達に対する効果について検討するため、対照マウスに由来する正常皮膚および腫瘍からの発現レベルの変化を評価し、プテロスチルベン処置マウスに由来する正常皮膚および腫瘍と比較する。25週間にわたる処置期間の後で、既に記載されている通り(Maskrey, B.H.ら、「Analysis of eicosanoids and related lipid mediators using mass spectrometry」、Biochem. Soc. Trans.(2008年)、36巻:1055〜9頁)、トリプル四重極質量分析計とカップリングさせた液体クロマトグラフィー(LC/MS/MS)を使用して、12−HETEおよびPGEの濃度を、対照マウスに由来する正常皮膚および腫瘍で評価し、プテロスチルベン処置マウスに由来する正常皮膚および腫瘍と比較する。また、マウス皮膚におけるプテロスチルベンの濃度も、既に記載されている(Kapetanovic, I.M.ら、2011年)通り、LC/MS/MSにより評価して、プテロスチルベンの、皮膚への有効な送達を確認する。COX−2、12−LOX、UGT、および15−PGDHのタンパク質レベルは、ウェスタンブロットにより、半定量的に測定する。また、DNA損傷応答タンパク質(例えば、p53およびH2AX)および血管新生(例えば、VEGF)も、正常組織内および腫瘍組織内で評価する。また、DNA損傷(長期にわたる)の検出についても、査定する(CPDおよび64ppの両方)。
本明細書で記載されるマウスモデルは、プテロスチルベンが、UVに媒介される皮膚がんの防止または処置において有効であることを示す。加えて、本実施例で生成されたデータは、ヒト対象を含む哺乳動物における、皮膚におけるUVに媒介されるバリア機能の喪失を処置するか、阻害するか、または防止するためのプテロスチルベン(例えば、局所適用された)の使用を裏付ける。
より具体的には、本発明者らは、プテロスチルベンが、TEWLの防止により測定される皮膚におけるバリア機能の喪失の防止において有効であることを実証したので、プテロスチルベンは、哺乳動物(例えば、ヒト)皮膚の熱傷時の、バリア機能の喪失の処置または防止(および潜在的な修復)において有用であることが期待される。水喪失の管理は、やけどの罹患者のケアにおける、極めて重要な構成要素であり、新規の有効な処置が火急に必要とされている。
他の実施形態では、プテロスチルベンを、美容製剤中で使用して、ヒト皮膚におけるUVに媒介される損傷を処置するか、阻害するか、または防止することができる。例えば、プテロスチルベン含有組成物を使用して、UVに誘導される皮膚のしわ、妊娠線などを処置するか、阻害するか、または防止することができる。
記載される皮膚細胞は、UV光に誘導される損傷、DNA損傷、過形成、および発癌に対して感受性である。また、UVに誘導される損傷と組み合わされた正常な老化も、しわの形成、加齢によるしみ、皮膚の弾力性の喪失、ならびに表在性のしわ、きめの粗い深いしわ、毛穴の肥大、光損傷、鱗屑、皮剥け、乾燥、皮膚のたるみ、眼の周りの皮膚の腫れ、顎の周りの皮膚の腫れ、皮膚の堅固さの喪失、皮膚の張りの喪失、皮膚の変形からの反跳の喪失、変色、斑点、黄ばみ、色素過剰、角化症、角質化過剰、弾性線維症、もしくはコラーゲン分解、およびセルライト、またはこれらの組合せを含む、老化の他の徴候に寄与しうる。
したがって、実施形態では、プテロスチルベンの投与を含む処置方法を、以下の通りに:表在性のしわ、きめの粗い深いしわ、毛穴の肥大、加齢によるしみ、光損傷、鱗屑、皮剥け、乾燥、皮膚のたるみ、眼の周りの皮膚の腫れ、顎の周りの皮膚の腫れ、皮膚の弾力性の喪失、皮膚の堅固さの喪失、皮膚の張りの喪失、皮膚の変形からの反跳の喪失、変色、斑点、黄ばみ、色素過剰、角化症、角質化過剰、弾性線維症、もしくはコラーゲン分解、およびセルライト、またはこれらの組合せを含むUVに誘導される、ある特定の老化の徴候を改善するために使用することができる。
加えて、本明細書のデータは、良性過形成(乾癬など)、ケロイド形成、AK形成、NMSCのほか、皮膚がん(例えば、BCCまたはSCC)が挙げられるがこれらに限定されない、広範にわたるヒト細胞増殖性障害を処置するか、阻害するか、または防止する、プテロスチルベンの能力を裏付ける。
したがって、方法の他の実施形態では、プテロスチルベンを、本明細書で記載される任意の投与経路(例えば、局所)により投与して、ヒトを含む哺乳動物における、良性過形成(乾癬など)、ケロイド形成、AK形成、NMSCのほか、皮膚がん(例えば、BCCまたはSCC)が挙げられるがこれらに限定されない増殖性障害を処置するか、阻害するか、または防止することができる。
プテロスチルベンを、化学予防方法で使用する場合は、特定の個体において、感受性の皮膚を、その皮膚に影響を及ぼす任意の目視可能な状態(または、一部の実施形態では、バリア機能の喪失の他の任意の証拠)の前に処置する。プテロスチルベンを、上記で記載した状態のうちのいずれかを阻害するのに使用する場合は、プテロスチルベンを、これらの状態のうちの1もしくは複数についての証拠を呈示する皮膚、またはこのような証拠を呈示しない皮膚に適用することができる。プテロスチルベンを、上記で記載した状態のうちのいずれかを処置するのに使用する場合は、プテロスチルベンを、これらの状態のうちの1または複数についての証拠を呈示する皮膚に適用することができる。全ての皮膚の処置は、全身投与により達成することができる。
プテロスチルベンの有用な治療投与量は、ヒト個体において、約1mg〜約1000mgの範囲にわたりうるがこれらに限定されない。別の適切な用量範囲は、約5mg〜約500mgである。別の適切な用量範囲は、約20mg〜約250mgである。プテロスチルベンは、それぞれ、薬学的に、または栄養補助物質として許容される担体を含む、医薬または栄養補助組成物として製剤化することができる。プテロスチルベンを含有する医薬組成物の一実施形態では、適切なレベルのプテロスチルベンは、組成物の総重量に基づき約0.1重量%〜約10重量%の範囲にわたりうる。
本発明の美容または薬用美容組成物は、栄養補助物質として許容される担体と組み合わせて投与することができる。このような製剤中の有効成分は、1重量%〜99重量%、または代替的に、0.1重量%〜99.9重量%を構成しうる。代替的に、有効成分は、約5重量%〜約75重量%、または約10重量%〜約75重量%の範囲にわたりうる。「栄養補助物質として許容される担体」とは、製剤の他の成分と適合性であり、使用者に有害ではない、任意の担体、希釈剤、または賦形剤を意味する。有用な賦形剤としては、微結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、任意の許容される糖(例えば、マンニトール、キシリトール)が挙げられ、美容使用のためには、油性基剤が好ましい。
ある特定の実施形態では、本明細書で記載される方法は、経表皮水分喪失量(TEWL)の減少により示される通り、皮膚におけるバリア機能の喪失を低減する。治療法において、この低減は、処置を開始する前にまたは処置を開始した後に、TEWLを測定することにより決定することができる。TEWL(例えば、ヒト対象の)は、本明細書で記載される方法を含む、任意の適する方法により測定することができる。
本発明の医薬(例えば、局所)組成物は、薬学的に許容される担体と組み合わせて投与することができる。このような製剤中の有効成分は、1重量%〜99重量%、または代替的に、0.1重量%〜99.9重量%を構成しうる。「薬学的に許容される担体」とは、製剤の他の成分と適合性であり、使用者に有害ではない、任意の担体、希釈剤、または賦形剤を意味する。
ある特定の実施形態に従い、本明細書で開示される局所医薬組成物は、軟膏、クリーム、ローション、ゲル、または、参照により本明細書に組み込まれる、L.V. Allen, Jr.ら、Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems、9版、272〜293頁(Philadelphia、Pennsylvania: Lippincott Williams & Wilkins、2011年)において記載されている、他の経皮送達系の形態で施すことができる。
本明細書で使用される軟膏は、1または複数の有効成分を、その中に組み込むか、または融合させた(すなわち、凝固調製物を形成するように、製剤の他の成分と併せて融解させ、一定の撹拌を伴って冷却された)、軟膏基剤を含む半固体調製物を指す。軟膏基剤は、油性または炭化水素基剤(例えば、石油または石油/蝋の組合せ);油中水型エマルジョン(例えば、親水性石油)の形成を結果としてもたらす水溶液の組込みを可能とするか、または追加量の水溶液の組込みを可能とする油中水型エマルジョン(例えば、ラノリン)である、吸収基剤;水または水溶液で希釈しうる水中油型エマルジョンである、水で除去される基剤(例えば、親水性軟膏、USP);または油性成分を含有しない水溶性基剤(例えば、平均分子量(average molecular)が600を下回るPEGを、平均分子量が1,000を上回るPEGと組み合わせる、ポリエチレングリコール(PEG)製剤)などの形態でありうる。
本明細書で使用されるクリームは、油中水型エマルジョンまたは水中油型エマルジョン中または別の種類の水洗可能基剤中に溶存または分散させた、1または複数の活性または医用薬剤を含有する半固体調製物を指す。一般に、クリームは、それらを皮膚などの表面に適用/塗布する場合の容易さと、それらを処置表面から除去する場合の容易さにより、軟膏と区別される。
本明細書で使用されるローションは、水性媒体中の固体材料の懸濁液を指す。一般に、ローションは、軟膏、クリーム、およびゲルより、べたべたしない特徴を有し、皮膚の大きな面積にわたり増加した塗り広げやすさを有する。
本明細書で使用されるゲルは、水性液体媒体中の小型および/または大型の分子の分散液であって、ゲル化剤の添加によりゼリー様にされる分散液を含む半固体系を指す。適切なゲル化剤としては、合成高分子(例えば、カルボマーポリマー)、セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、および天然ガム(例えば、トラガントガム、カラギーナンなど)が挙げられるがこれらに限定されない。ゲル調製物は、有効または医用成分を、目視可能な境界を伴わずに、液体媒体の全体に、均質に分散させた単相ゲルの形態の場合もあり、凝集剤、または有効もしくは医用成分の、小型の個別の粒子を、液体媒体中に分散させた二相ゲルの形態の場合もある。
経皮調製物は、透過増強剤と組み合わされた、軟膏、クリーム、またはゲルから形成することができ、有効または医用成分を全身に送達するようにデザインされる。透過増強剤としては、例えば、とりわけ、ジメチルスルホキシド、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、PEG、尿素、ジメチルアセトアミド、ラウリル硫酸ナトリウム、ポロキサマー、Span、Tween、レシチン、および/またはテルペンが挙げられる。
美容および/または局所医薬組成物としての使用のための、他の適切な半固体形態としては、ペースト(それらを軟膏より硬質とする、より大きな比率の固体材料を含有する調製物)と、グリセロゼラチン(ゼラチン、グリセリン、水、および有効または医用成分を含有する可塑性の塊)とが挙げられる。
他の実施形態では、局所および/または美容組成物は、参照により本明細書に組み込まれる、Sample Preparation of Pharmaceutical Dosage Forms、B. Nickerson編(New York: Springer、2011年)において記載されている剤形に従い調製することができる。
プテロスチルベンの、有用な毎日の局所投与量は、ヒト個体において、約1mg〜約1000mgの範囲にわたりうるがこれらに限定されない。別の適切な毎日の局所用量範囲は、約5mg〜約500mgである。別の適切な毎日の局所用量範囲は、約20mg〜約250mgである。プテロスチルベンは、例えば、ヒト患者では、約10mg〜約250mgの毎日の局所投与量で施すことができる。別の適切な局所投与量範囲は、毎日約50mg〜約150mgである。別の適切な局所投与量範囲は、毎日約50mg〜約100mgである。特に適切な投与量は、毎日投与される約100mgである。
経口投与のためには、錠剤、カプセル、丸剤、散剤、顆粒剤、または他の適切な剤形を調製するために、プテロスチルベンを、1または複数の固体の不活性成分と組み合わせることができる。例えば、活性薬剤は、充填剤、結合剤、保湿剤、崩壊剤、溶解遅延剤、吸収促進剤、湿潤剤、吸収剤、または滑沢剤などの少なくとも1つの賦形剤と組み合わせることができる。他の有用な賦形剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、マンニトール、キシリトール、甘味剤、デンプン、カルボキシメチルセルロース、微結晶セルロース、シリカ、ゼラチン、二酸化ケイ素などが挙げられる。
一部の実施形態では、本明細書で記載される方法において有用な組成物は、プテロスチルベンに加えて、皮膚におけるバリア機能の喪失など、UVの望ましくない影響を処置、阻害、または防止するために有用な、別の活性薬剤を含みうる。例えば、プテロスチルベンは、任意の種類のサンスクリーンも含有する組成物により、例えば、局所および/または美容組成物により投与することができる。
投与経路
化合物は、経口、舌下、口腔内、眼内、肺内、直腸内、および非経口投与が挙げられるがこれらに限定されない、任意の経路により投与することもでき、経口または経鼻スプレー(例えば、噴霧化された蒸気、液滴、または固体粒子の吸入)として投与することもできる。非経口投与としては、例えば、静脈内、筋内、動脈内、腹腔内、鼻腔内、膣内、嚢内(例えば、膀胱への)、皮内、経皮、局所、または皮下投与が挙げられる。本発明の範囲内ではまた、薬物の全身または局所放出が、後の時点で生じる、制御製剤による、患者の体内における、プテロスチルベンの点滴も想定される。例えば、薬物は、循環への制御放出のため、または腫瘍成長の局所部位への放出のためのデポ剤により局在化させることができる。
処置は、必要な期間にわたり、単一の不断のセッションにより実行することもでき、個別のセッションにより実行することもできる。処置する医師は、患者の応答に基づき、処置を増大させる、減少させる、または中断する方法を認識していると予想される。一実施形態によれば、処置は、約4〜約12週間にわたり実行される。処置スケジュールは、必要に応じて反復することができる。
前出の本明細書において、本発明を、そのある特定の実施形態との関連で記載し、例示を目的として、多くの詳細について明示してきたが、当業者には、本発明には、さらなる実施形態を許容する余地があり、本明細書で記載された詳細のうちのいくつかは、本発明の基本的な原理から逸脱することなく、大幅に変更しうることが明らかであろう。
本明細書で引用される全ての参考文献は、参照によりそれらの全体が組み込まれる。本発明は、その趣旨または必須の特性から逸脱することなく、他の具体的な形態で実施することが可能であり、したがって、前出の明細書ではなく添付の特許請求の範囲が本発明の範囲を示すことが言及される。

Claims (14)

  1. 個体における皮膚におけるUVに媒介されるDNA損傷を処置、阻害、または防止するための化学保護方法であって、このような処置を必要とする前記個体に、有効量のプテロスチルベン化合物を投与するステップを含む、化学保護方法。
  2. 前記個体が、ヒトである、請求項1に記載の化学保護方法。
  3. 前記プテロスチルベン化合物が、薬学的に、または栄養補助物質として許容される担体を含む組成物で提供される、前記請求項のいずれかに記載の化学保護方法。
  4. 総用量に対するプテロスチルベンの前記有効量が、前記組成物の総重量に基づき約0.1重量%〜約10重量%の範囲内である、前記請求項のいずれかに記載の化学保護方法。
  5. 総1日用量に対するプテロスチルベンの前記有効量が、約1mg〜約1000mgの範囲内である、前記請求項のいずれかに記載の化学保護方法。
  6. 前記化合物の投与経路が、経口、局所、皮内、経皮、および皮下からなる群から選択される、前記請求項のいずれかに記載の化学保護方法。
  7. 前記皮膚における損傷が、乾癬、ケロイド形成、光線性角化症(AK)、基底細胞癌、および扁平細胞癌からなる群から選択される細胞増殖性障害を含む、前記請求項のいずれかに記載の化学保護方法。
  8. 個体における皮膚におけるUVに媒介されるDNA損傷により引き起こされる、皮膚におけるバリア機能の喪失を処置、阻害、または防止するための局所方法であって、このような処置を必要とする前記個体の皮膚表面に、有効量のプテロスチルベン化合物を投与するステップを含む、局所方法。
  9. 前記個体が、ヒトである、請求項8に記載の局所方法。
  10. 前記プテロスチルベン化合物を、薬学的に許容される担体を含む組成物により提供する、請求項8または9に記載の局所方法。
  11. 総用量に対するプテロスチルベンの前記有効量が、前記組成物の総重量に基づき約0.1重量%〜約10重量%の範囲内である、請求項8から10のいずれかに記載の局所方法。
  12. 総1日用量に対するプテロスチルベンの前記有効量が、約1mg〜約1000mgの範囲内である、請求項8から11のいずれかに記載の局所方法。
  13. 前記皮膚における損傷が、乾癬、ケロイド形成、光線性角化症(AK)、基底細胞癌、および扁平細胞癌からなる群から選択される細胞増殖性障害を含む、請求項8から12のいずれかに記載の局所方法。
  14. 経表皮水分喪失量(TEWL)により示される皮膚におけるバリア機能の喪失を含む前記皮膚における損傷が軽減される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
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