JP2017517866A5 - - Google Patents

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ワイヤレス誘導電力伝達のための分極コイルシステムに関する放出を低減するためのシステムおよび方法
本開示は、一般にワイヤレス電力伝達に関し、より詳細には、電気車両などの遠隔システムへのワイヤレス電力伝達、ならびに結合器コイル構成に関係するデバイス、システム、および方法に関する。
バッテリーなどのエネルギー蓄積デバイスから受信された電気から導出された運動力を含む、車両などのリモートシステムが導入されている。たとえば、ハイブリッド電気車両は、車両を充電するために、車両のブレーキおよび従来型モータからの電力を使用するオンボード充電器を含む。電気のみの車両は、一般に、他の供給源からバッテリーを充電するための電気を受信する。バッテリー式電気車両(電気車両)は、家庭用または商用の交流(AC)供給源などの何らかのタイプの有線ACを通して充電されるように提案されることが多い。有線充電接続は、電源に物理的に接続されているケーブルまたは他の同様のコネクタを必要とする。ケーブルおよび同様のコネクタは、時々不便であるか、または扱いにくく、かつ他の欠点を有する場合がある。電気車両を充電するために使用されるように(たとえば、ワイヤレス場を介して)自由空間内で電力を伝達することが可能なワイヤレス充電システムは、有線充電ソリューションの欠点の一部を克服することができる。したがって、ワイヤレス充電システムおよび方法は、電動車両を充電するための、電力を効率的かつ安全に伝達する。
添付の特許請求の範囲内のシステム、方法、およびデバイスの様々な実装形態は各々、いくつかの態様を有し、そのいずれの態様も単独では、本明細書で説明する望ましい属性に関与することはない。添付の特許請求の範囲を限定することなく、本明細書においていくつかの顕著な特徴について説明する。
本明細書で説明する主題の1つまたは複数の実装形態の詳細について、添付の図面および以下の説明において述べる。他の特徴、態様、および利点は、説明、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。以下の図の相対的な寸法は、一定の縮尺で描かれていない可能性があることに留意されたい。
本開示の一態様は、パッドの上方のスペースとの間で磁束を送信または受信するように構成された磁束パッドを含む。パッドは、少なくとも第1の導電性コイルおよび第2の導電性コイルを備える。第1のコイルは、実質的に平面であり、第1の領域の境界を画定する第1の内周を有し、第1のエリアの境界を画定する第1の外周を有する。第1の外周は、少なくとも1つの実質的に直線の第1の部分を有する。第2のコイルは、実質的に平面であり、第2の領域の境界を画定する第2の内周を有し、第2のエリアの境界を画定する第2の外周を有する。第2の外周は、少なくとも1つの実質的に直線の第2の部分を有する。第2のコイルは第1のコイルと実質的に同一面上にある。パッドは、実質的に平坦な面を有し、第3のエリアの境界を画定する第3の外周を有する透磁性材料(たとえば、コア)を備える。第1のコイルおよび第2のコイルは、実質的に平坦な面と実質的に平行である。第3のエリアは、少なくとも1つの実質的に直線の第1の部分に沿って第1のエリアを越えて延び、少なくとも1つの実質的に直線の第2の部分に沿って第2のエリアを越えて延びる。透磁性材料は、第1の領域を実質的に覆っていて、第2の領域を実質的に覆っている。本開示の別の態様は、上に記載したように、磁束パッドを備えた誘導電力伝達システムを含む。本開示の別の態様は、上に記載したように、磁束パッドの上方のスペースとの間で磁束を送信または受信する方法を含む。本方法は、磁束パッドの上方のスペースとの間で磁束を送信または受信するために、上に記載した磁束パッドを使用するステップを含む。
本開示の別の態様は、パッドの上方のスペースとの間で磁束を送信または受信するように構成された磁束パッドを含む。パッドは、少なくとも第1の導電性コイルと第2の導電性コイルとを備える。第1のコイルは、実質的に平面であり、第1のエリアの境界を画定する第1の外周を有する。第2のコイルは、実質的に平面であり、第2のエリアの境界を画定する第2の外周を有する。第2のコイルは、第1のコイルと実質的に同一面上にある。パッドは、実質的に平坦な面を有し、第3のエリアの境界を画定する第3の外周を有する透磁性材料(たとえば、コア)をさらに備える。第1のコイルおよび第2のコイルは、実質的に平坦な面に対して実質的に平行である。第3のエリアは、第1のエリアおよび第2のエリアを越えて延び、第3のエリアは第1エリアおよび第2のエリアを実質的に囲む。本開示の別の態様は、上に記載したように、磁束パッドを備えた誘導電力伝達システムを含む。本開示の別の態様は、上に記載したように、磁束パッドの上方のスペースとの間で磁束を送信または受信する方法を含む。本方法は、磁束パッドの上方のスペースとの間で磁束を送信または受信するために、上で説明した磁束パッドを使用するステップを含む。
本開示の別の態様は、パッドの上方のスペースとの間で磁束を送信または受信するように構成された磁束パッドを含む。パッドは、磁束を送信または受信するための第1の手段を備える。第1の手段は、実質的に平面であり、第1のエリアの境界を画定する第1の外周を有し、第1の領域の境界を画定する第1の内周を有し、少なくとも1つの実質的に直線の第1の部分を有する。パッドは、磁束を送信または受信するための第2の手段をさらに備える。第2の手段は、実質的に平面であり、第2のエリアの境界を画定する第2の外周を有し、第2の領域の境界を画定する第2の内周を有し、少なくとも1つの実質的に直線の第2の部分を有する。第2の手段は第1の手段と実質的に同一面上にある。パッドは、第1の手段および第2の手段によって送信または受信される磁束に影響を及ぼすための第3の手段をさらに備える。第3の手段は、実質的に平坦な面を有し、第3のエリアの境界を画定する第3の外周を有する。第1の手段および第2の手段は、実質的に平坦な面と実質的に平行である。第3のエリアは、少なくとも1つの実質的に直線の第1の部分に沿って第1のエリアを越えて延び、少なくとも1つの実質的に直線の第2の部分に沿って第2のエリアを越えて延びる。第3の手段は、第1の領域を実質的に覆っていて、第2の領域を実質的に覆っている。
本開示の別の態様は、パッドの上方のスペースとの間で磁束を送信または受信するように構成された磁束パッドを含む。パッドは、磁束を送信または受信するための第1の手段を備える。第1の手段は、実質的に平面であり、第1のエリアの境界を画定する第1の外周を有する。パッドは、磁束を送信または受信するための第2の手段をさらに備える。第2の手段は、実質的に平面であり、第2のエリアの境界を画定する第2の外周を有する。第2の手段は、第1の手段と実質的に同一面上にある。パッドは、第1の手段および第2の手段によって送信または受信される磁束に影響を及ぼすための第3の手段をさらに備える。第3の手段は、実質的に平坦な面を有し、第3のエリアの境界を画定する第3の外周を有する。第1の手段および第2の手段は、実質的に平坦な面と実質的に平行である。第3のエリアは、第1のエリアおよび第2のエリアを越えて延び、第1のエリアおよび第2のエリアを実質的に囲む。
本発明の例示的な実施形態による、電気車両を充電するための例示的なワイヤレス電力伝達システムの図である。 図1のワイヤレス電力伝達システムの例示的なコア構成要素の概略図である。 図1のワイヤレス電力伝達システムの例示的なコア構成要素および補助構成要素を示す別の機能ブロック図である。 本発明の例示的な実施形態による、電気車両に配置された交換可能非接触バッテリーを示す機能ブロック図である。 本発明の例示的な実施形態による、バッテリーに対する誘導コイルおよびフェライト材料の配置に関する例示的な構成の図である。 本発明の例示的な実施形態による、バッテリーに対する誘導コイルおよびフェライト材料の配置に関する例示的な構成の図である。 本発明の例示的な実施形態による、バッテリーに対する誘導コイルおよびフェライト材料の配置に関する例示的な構成の図である。 本発明の例示的な実施形態による、バッテリーに対する誘導コイルおよびフェライト材料の配置に関する例示的な構成の図である。 本発明の例示的な実施形態による、電気車両をワイヤレス充電するために利用可能であり得る例示的な周波数を示す周波数スペクトルのチャートである。 本発明の例示的な実施形態による、電気車両をワイヤレス充電するのに有用であり得る例示的な周波数および送信距離を示すチャートである。 車両パッドの下の基地パッドの例示的な「二重D」コイル構成を概略的に示す図である。 本明細書で説明するいくつかの実施形態による、透磁性材料が2つのコイルの下のエリアを越えて延びる、互いの上に延びない2つのコイルを有する例示的な磁束パッドを概略的に示す図である。 透磁性材料が2つのコイルの下のエリアを越えて明らかに延びない、互いの上に部分的に延びる2つのコイルを有する例示的な磁束パッドを概略的に示す図である。 本明細書で説明するいくつかの実施形態による、例示的なマルチコイルパッドと対照的な例示的なシングルコイルシステムを概略的に示す図である。 パッドと車両パッドの間の結合係数k12の変動と0mmから50mmの「重複」寸法の関係を示す図である。 放出の変動と0mmから50mmの範囲にわたる「重複」寸法との間の関係を示す図である。 図12Aの放出が対応する平面を示す図である。 図12Bの平面にわたる磁場の大きさを示す図である。 損失の変動と0mmから50mmの範囲にわたる「重複」寸法との間の関係を示す図である。
図面に示された様々な特徴は、縮尺どおりに描かれていない場合がある。したがって、明確にするために、様々な特徴の寸法は任意に拡大または縮小されている場合がある。加えて、図面のいくつかは、所与のシステム、方法、またはデバイスの構成要素のすべてを描写していない場合がある。最後に、本明細書および図の全体を通して、同様の特徴を示すために同様の参照番号が使用される場合がある。
添付の図面に関して下記に詳細に記載される説明は、本発明の例示的な実施形態を説明するためのものであり、本発明を実践することができる唯一の実施形態を表すためのものではない。本説明全体にわたって使用される「例示的」という用語は、「例、実例、または例示として機能すること」を意味し、必ずしも、他の例示的な実施態様よりも好ましい、または有利であると解釈されるべきではない。詳細に記載される説明は、本発明の例示的な実施形態の完全な理解をもたらすための具体的な詳細を含んでいる。場合によっては、いくつかのデバイスがブロック図の形式で示されている。
ワイヤレスで電力を伝達することは、物理的な導電体を使用することなく、電場、磁場、電磁場などに関連する任意の形態のエネルギーを送信機から受信機に伝達する(たとえば、電力は、自由空間を通って伝達され得る)ことを指す場合がある。電力伝達を実現するために、ワイヤレス場(たとえば、磁場)内に出力された電力は、「受信コイル」によって受信、捕捉、または結合され得る。
本明細書では、リモートシステムを記載するために電気車両が使用され、その一例は、その運動能力の一部として、充電可能なエネルギー蓄積デバイス(たとえば、1つもしくは複数の再充電可能な電気化学セルまたは他のタイプのバッテリー)から導出された電力を含む車両である。非限定的な例として、いくつかの電気車両は、電気モータ以外に、直接運動のための、または車両のバッテリーを充電するための従来型内燃機関を含むハイブリッド電気車両であり得る。他の電気車両は、電力からすべての運動能力を引き出すことができる。電気車両は自動車に限定されず、オートバイ、カート、スクーターなどを含む場合がある。限定ではなく例として、リモートシステムは、本明細書では電気車両(EV)の形態で説明される。さらに、充電可能なエネルギー蓄積デバイスを使用して、少なくとも部分的に電力供給され得る他のリモートシステム(たとえば、パーソナルコンピューティングデバイスなどの電子デバイス)も考えられる。
図1は、本発明の例示的な実施形態による、電気車両112を充電するための例示的なワイヤレス電力伝達システム100の図である。ワイヤレス電力伝達システム100により、電気車両112が基地ワイヤレス充電システム102aの近くに駐車している間に、電気車両112の充電が可能になる。対応する基地ワイヤレス充電システム102aおよび102bの上に駐車させるために、2台の電気車両用のスペースが駐車エリア内に示されている。いくつかの実施形態では、ローカル配電センター130は、電力バックボーン132に接続され、交流電流(AC)または直流電流(DC)の供給を、電力リンク110を介して基地ワイヤレス充電システム102aに提供するように構成することができる。基地ワイヤレス充電システム102aはまた、電力をワイヤレスに伝達または受信するための基地システム誘導コイル104aを含む。電気車両112は、バッテリーユニット118と、電気車両誘導コイル116と、電気車両ワイヤレス充電システム114とを含み得る。電気車両誘導コイル116は、たとえば、基地システム誘導コイル104aによって生成された電磁場の領域を介して、基地システム誘導コイル104aと相互作用することができる。
いくつかの例示的な実施形態では、基地システム誘導コイル104aによって生成されたエネルギー場に電気車両誘導コイル116が位置するとき、電気車両誘導コイル116は電力を受信することができる。エネルギー場は、基地システム誘導コイル104aによって出力されたエネルギーが電気車両誘導コイル116によって捕捉され得る領域に相当する。たとえば、基地システム誘導コイル104aによって出力されたエネルギーは、電気車両112を充電するか、または電気車両112に電力供給するのに十分なレベルにあり得る。場合によっては、エネルギー場は、基地システム誘導コイル104aの「近距離場」に相当する場合がある。近距離場は、基地システム誘導コイル104aから遠くに電力を放射しない、基地システム誘導コイル104a内の電流および電荷からもたらされる、強い反応場が存在する領域に相当する場合がある。場合によっては、近距離場は、以下でさらに記載されるように、基地システム誘導コイル104aの波長の約1/2π以内にある領域(電気車両誘導コイル116の場合も同様)に相当する場合がある。
ローカル分配センター130は、通信バックホール134を介して外部ソース(たとえば、電力網)と、かつ通信リンク108を介して基地ワイヤレス充電システム102aと通信するように構成され得る。
いくつかの実施形態では、単に運転手が基地システム誘導コイル104aに対して電気車両112を正確に配置することによって、電気車両誘導コイル116は、基地システム誘導コイル104aと位置合わせすることができ、したがって、近距離場の領域内に配置することができる。他の実施形態では、ワイヤレス電力伝達のために電気車両112が適切に配置されたときを判断するために、運転手は、視覚的フィードバック、聴覚的フィードバック、またはそれらの組合せを与えられる場合がある。また他の実施形態では、電気車両112は、オートパイロットシステムによって位置付けされ得、オートパイロットシステムは、位置合わせ誤差が許容値に達するまで、電気車両112を(たとえば、ジグザグ運動で)前後に移動させることができる。これは、電気車両112が、車両を調整するためのサーボハンドル(servo steering wheel)、超音波センサ、およびインテリジェンスを備える場合、運転手が介入することなく、または運転手が最低限の介入しか行わずに、電気車両112によって自動的、および自律的に実行され得る。さらに他の実施形態では、電気車両誘導コイル116、基地システム誘導コイル104a、またはそれらの組合せは、誘導コイル116および104aを互いに対して変位および移動させて、それらをより正確に方向合わせし、それらの間により効率的な結合を生じさせるための機能を有することができる。
基地ワイヤレス充電システム102aは、様々な場所に位置することができる。非限定的な例として、いくつかの適切な場所には、電気車両112の所有者の自宅の駐車エリア、従来のガソリンスタンドに倣った電気車両ワイヤレス充電用に確保された駐車エリア、ならびにショッピングセンターおよび職場などの他の場所の駐車場が含まれる。
ワイヤレスに電気車両を充電することは、数々の利点をもたらすことができる。たとえば、充電は、自動的に、実質的に運転手の介入および操作なしに実行することができ、それによって、ユーザの利便性が向上する。露出した電気接点、および機械的摩耗をなくすこともでき、それによって、ワイヤレス電力伝達システム100の信頼性が向上する。ケーブルおよびコネクタを用いる操作を不要にすることができ、戸外の環境において湿気および水分にさらされる場合がある、ケーブル、プラグ、またはソケットをなくすことができ、それによって、安全性が向上する。見えるまたはアクセス可能なソケット、ケーブル、およびプラグをなくすこともでき、それによって、電力充電デバイスへの潜在的な破壊行為が減少する。さらに、電力網を安定させるために、電気車両112を分散蓄積デバイスとして使用することができるので、ビークルツーグリッド(V2G:Vehicle−to−Grid)動作のための車両の利用可能性を高めるために、ドッキングツーグリッド(docking−to−grid)ソリューションを使用することができる。
図1を参照して説明するワイヤレス電力伝達システム100は、美的で無害な利点をもたらすこともできる。たとえば、車両および/または歩行者の妨げになる場合がある、充電柱(charge column)および充電ケーブルをなくすことができる。
ビークルツーグリッド機能のさらなる説明として、ワイヤレス電力の送信機能および受信機能は、基地ワイヤレス充電システム102aが電気車両112に電力を伝達し、たとえばエネルギー不足の際に電気車両112が基地ワイヤレス充電システム102aに電力を伝達するように、相互的に構成することができる。この機能は、過剰な需要または再生可能エネルギー生産(たとえば、風または太陽)の不足によって引き起こされるエネルギー不足の際に、電気車両が配電システム全体に電力を寄与することを可能にすることによって、配電網を安定させるために有用であり得る。
図2は、図1のワイヤレス電力伝達システム100の例示的なコア構成要素の概略図である。図2に示すように、ワイヤレス電力伝達システム200は、インダクタンスLを有する基地システム誘導コイル204を含む基地システム送信回路206を含み得る。ワイヤレス電力伝達システム200は、インダクタンスLを有する電気車両誘導コイル216を含む電気車両受信回路222をさらに含む。本明細書で説明する実施形態は、1次構造(送信機)と2次構造(受信機)の両方が共通の共振周波数に同調されている場合、磁気または電磁気の近距離場を介して1次構造から2次構造にエネルギーを効率的に結合することが可能な共振構造を形成する、容量装荷ワイヤループ(すなわち、多巻きコイル)を使用することができる。コイルは、電気車両誘導コイル216および基地システム誘導コイル204に使用され得る。エネルギーを結合するために共振構造を使用することは、「磁気結合共振」、「電磁結合共振」、および/または「共振誘導」と呼ばれ得る。ワイヤレス電力伝達システム200の動作は、基地ワイヤレス電力充電システム202から電気車両112への電力伝達に基づいて説明されることになるが、これに限定されない。たとえば、上記で論じたように、電気車両112は、基地ワイヤレス充電システム102aに電力を伝達することができる。
図2を参照すると、電源208(たとえば、ACまたはDC)は、基地ワイヤレス電力充電システム202に電力PSDCを供給して、電気車両112にエネルギーを伝達する。基地ワイヤレス電力充電システム202は、基地充電システム電力変換器236を含む。基地充電システム電力変換器236は、標準的な幹線AC電力から適切な電圧レベルのDC電力に電力を変換するように構成されたAC‐DC変換器、およびワイヤレス高電力伝達に適した動作周波数の電力にDC電力を変換するように構成されたDC‐低周波数(LF)変換器などの回路を含む場合がある。基地充電システム電力変換器236は、所望の周波数で電磁場を放出するために、基地システム誘導コイル204と直列のキャパシタCを含む基地システム送信回路206に電力Pを供給する。所望の周波数で共振する基地システム誘導コイル204との共振回路を形成するために、キャパシタCが提供され得る。基地システム誘導コイル204は電力Pを受信し、電気車両112の充電または電気車両112への電力供給に十分なレベルの電力をワイヤレスに送信する。たとえば、基地システム誘導コイル204によってワイヤレスに提供される電力レベルは、数キロワット(kW)程度(たとえば、1kWから110kWまでの間、またはこれよりも高いkWもしくは低いkW)であり得る。
基地システム誘導コイル204を含む基地システム送信回路206および電気車両誘導コイル216を含む電気車両受信回路222は、実質的に同じ周波数に同調されてよく、基地システム誘導コイル204および電気車両誘導コイル116のうちの1つによって送信された電磁場の近距離場内に位置付けられ得る。この場合、キャパシタCおよび電気車両誘導コイル116を含む電気車両受信回路222に電力が伝達され得るように、基地システム誘導コイル204および電気車両誘導コイル116は、互いに結合され得る。所望の周波数で共振する電気車両誘導コイル216との共振回路を形成するために、キャパシタCが提供され得る。要素k(d)は、コイル分離で生じる相互結合係数を表す。等価抵抗Req,1およびReq,2は、誘導コイル204および216ならびに逆リアクタンスキャパシタCおよびCに固有であり得る損失を表す。電気車両誘導コイル316およびキャパシタCを含む電気車両受信回路222は、電力Pを受信し、電気車両充電システム214の電気車両電力変換器238に電力Pを提供する。
電気車両電力変換器238は、とりわけ、電気車両バッテリーユニット218の電圧レベルに整合する電圧レベルのDC電力に戻す形で動作周波数の電力を変換するように構成されたLF‐DC変換器を含む場合がある。電気車両電力変換器238は、変換された電力PLDCを提供して、電気車両バッテリーユニット218を充電することができる。電源208、基地充電システム電力変換器236、および基地システム誘導コイル204は、上記で論じた様々な場所に固定され、位置する場合がある。バッテリーユニット218、電気車両電力変換器238、および電気車両誘導コイル216は、電気車両112の一部またはバッテリーパック(図示せず)の一部である電気車両充電システム214に含まれる場合がある。電気車両充電システム214はまた、電気車両誘導コイル216を通して基地ワイヤレス電力充電システム202にワイヤレスに電力を供給して、グリッドに電力を戻すように構成され得る。電気車両誘導コイル216および基地システム誘導コイル204の各々は、動作モードに基づいて送信誘導コイルまたは受信誘導コイルとしての働きをすることができる。
図示されていないが、ワイヤレス電力伝達システム200は、電気車両バッテリーユニット218または電源208をワイヤレス電力伝達システム200から安全に切断する負荷切断ユニット(LDU)を含む場合がある。たとえば、緊急事態またはシステム障害の場合、LDUは、ワイヤレス電力伝達システム200から負荷を切断するようにトリガされる場合がある。LDUは、バッテリーへの充電を管理するためのバッテリー管理システムに加えて提供される場合があるか、またはバッテリー管理システムの一部であり得る。
さらに、電気車両充電システム214は、電気車両誘導コイル216を電気車両電力変換器238との間で選択的に接続および切断するための切替え回路(図示せず)を含む場合がある。電気車両誘導コイル216を切断することで、充電を中止することができ、(送信機としての働きをする)基地ワイヤレス充電システム102aによって「見られる」ように「負荷」を調整することもでき、これを使用して、(受信機としての働きをする)電気車両充電システム114を基地ワイヤレス充電システム102aから「隠す」ことができる。送信機が負荷感知回路を含む場合、負荷変動を検出することができる。したがって、基地ワイヤレス充電システム202などの送信機は、電気車両充電システム114などの受信機が、基地システム誘導コイル204の近距離場に存在するときを判断するための機構を有することができる。
上述されたように、動作中、車両またはバッテリーに向けてのエネルギー伝達を仮定すると、基地システム誘導コイル204がエネルギー伝達を提供するための場を発生させるように、電源208から入力電力が供給される。電気車両誘導コイル216は放射場に結合し、電気車両112による蓄積または消費のための出力電力を生成する。上記のように、いくつかの実施形態では、電気車両誘導コイル116の共振周波数および基地システム誘導コイル204の共振周波数が非常に近くなるか、または実質的に同じになるように相互共振関係に従って、基地システム誘導コイル204および電気車両誘導コイル116は構成される。電気車両誘導コイル216が基地システム誘導コイル204の近距離場に位置するとき、基地ワイヤレス電力充電システム202と電気車両充電システム214との間の送電損失は最小である。
上述のように、効率的なエネルギー伝達は、電磁波内のエネルギーの大部分を遠距離場に伝播するのではなく、送信誘導コイルの近距離場内のエネルギーの大部分を受信誘導コイルに結合することによって生じる。この近距離場にあるとき、送信誘導コイルと受信誘導コイルとの間に結合モードが確立され得る。この近距離場結合が発生できる誘導コイルの周りのエリアは、本明細書では近距離場結合モード領域と呼ばれる。
図示されていないが、基地充電システム電力変換器236および電気車両電力変換器238は、両方とも、発振器、電力増幅器などのドライバ回路、フィルタ、およびワイヤレス電力誘導コイルと効率的に結合するための整合回路を含む場合がある。発振器は、調整信号に応答して調整され得る所望の周波数を生成するように構成され得る。発振器信号は、電力増幅器によって、制御信号に応答する増幅量で増幅され得る。フィルタおよび整合回路は、高調波または他の不要な周波数をフィルタ除去して、電力変換モジュールのインピーダンスをワイヤレス電力誘導コイルに整合させるために含まれる場合がある。電力変換器236および238は、適切な電力出力を発生させてバッテリーを充電するために、整流器および切替え回路を含むこともできる。
開示される実施形態の全体にわたって説明する電気車両誘導コイル216および基地システム誘導コイル204は、「ループ」アンテナ、より具体的には、多巻きループアンテナと呼ばれるか、またはそのように構成される場合がある。誘導コイル204および216は、本明細書では「磁気」アンテナと呼ばれるか、またはそのように構成される場合もある。「コイル」という用語は一般に、別の「コイル」に結合するためのエネルギーをワイヤレスに出力または受信することができる構成要素を指す。コイルは、電力をワイヤレスに出力または受信するように構成されるタイプの「アンテナ」と呼ぶこともできる。本明細書で使用する場合、コイル204および216は、電力をワイヤレスに出力、ワイヤレスに受信、および/またはワイヤレスに中継するように構成されるタイプの「電力伝達構成要素」の例である。ループ(たとえば、多巻きループ)アンテナは、空芯、またはフェライトコアなどの物理的コアを含むように構成され得る。空芯ループアンテナにより、コアエリア内に他の構成要素を配置することが可能になり得る。強磁性材料またはフェリ磁性材料を含む物理的コアアンテナにより、より強い電磁場の生成および結合の改善が可能になり得る。
上記で論じたように、送信機と受信機との間のエネルギーの効率的な伝達は、送信機と受信機との間の整合された共振またはほぼ整合された共振の間に生じる。しかしながら、送信機と受信機との間の共振が整合されていないときでも、効率を下げてエネルギーを伝達することができる。エネルギーの伝達は、送信誘導コイルから自由空間にエネルギーを伝播するのではなく、送信誘導コイルの近距離場からのエネルギーを、この近距離場が確立された領域内(たとえば、共振周波数の所定の周波数範囲内または近距離場領域の所定の距離内)に存在する受信誘導コイルに結合することによって行われる。
共振周波数は、上述された誘導コイル(たとえば、基地システム誘導コイル204)を含む送信回路のインダクタンスおよびキャパシタンスに基づく場合がある。図2に示されたように、インダクタンスは、一般に誘導コイルのインダクタンスであり得るし、一方、キャパシタンスは、所望の共振周波数で共振構造を作成するために誘導コイルに追加される場合がある。非限定的な例として、図2に示すように、キャパシタは、電磁場を生成する共振回路(たとえば、基地システム送信回路206)を形成するために誘導コイルと直列に追加され得る。したがって、より大きい直径の誘導コイルでは、共振を誘起するために必要なキャパシタンスの値は、コイルの直径またはインダクタンスが増加するにつれて減少してよい。インダクタンスはまた、誘導コイルの巻数に左右され得る。さらに、誘導コイルの直径が増加するにつれて、近距離場の効率的なエネルギー伝達面積が増加してよい。他の共振回路も考えられる。別の非限定的な例として、キャパシタは、誘導コイル(たとえば、並列共振回路)の2つの端子間に並列に配置される場合がある。さらに、誘導コイルは、誘導コイルの共振を改善するために、高い品質(Q)値を有するように設計され得る。たとえば、Q係数は300以上であり得る。
上述されたように、いくつかの実施形態によれば、互いの近距離場にある2つの誘導コイルの間の電力を結合することが開示される。上述されたように、近距離場は、電磁場が存在する誘導コイルの周りの領域に相当する場合があるが、誘導コイルから離れて伝播または放射しない場合がある。近距離場結合モード領域は、通常は波長のごく一部の中にある、誘導コイルの物理容積に近い容積に相当する場合がある。いくつかの実施形態によれば、1回巻きループアンテナまたは多巻きループアンテナなどの電磁誘導コイルは、送信と受信の両方に使用され、その理由は、実際の実施形態における磁気近距離場振幅が、電気タイプのアンテナ(たとえば、小さいダイポール)の電気近距離場と比較して、磁気タイプのコイルの場合に高い傾向があるためである。これにより、ペア間の潜在的により高い結合が可能になる。さらに、「電気」アンテナ(たとえば、ダイポールおよびモノポール)または磁気アンテナと電気アンテナの組合せが使用される場合がある。
図3は、図1のワイヤレス電力伝達システム100の例示的なコア構成要素および補助構成要素を示す別の機能ブロック図である。ワイヤレス電力伝達システム300は、通信リンク376、案内リンク366、ならびに基地システム誘導コイル304および電気車両誘導コイル316のための位置合わせシステム352、354を示す。図2に関して上述されたように、電気車両112へのエネルギーフローを仮定すると、図3では、基地充電システム電力インターフェース354は、AC電源またはDC電源126などの電源からの電力を充電システム電力変換器336に提供するように構成され得る。基地充電システム電力変換器336は、基地充電システム電力インターフェース354からAC電力またはDC電力を受信して、基地システム誘導コイル304をその共振周波数においてまたはその共振周波数近くで励磁することができる。電気車両誘導コイル316は、近距離場結合モード領域にあるとき、近距離場結合モード領域からエネルギーを受信して、共振周波数においてまたは共振周波数の近くで発振することができる。電気車両電力変換器338は、電気車両誘導コイル316からの発振信号を、電気車両電力インターフェースを介してバッテリーを充電するのに適した電力信号に変換する。
基地ワイヤレス充電システム302は基地充電システムコントローラ342を含み、電気車両充電システム314は電気車両コントローラ344を含む。基地充電システムコントローラ342は、たとえば、コンピュータ、および電力分配センター、またはスマート電力網などの他のシステム(図示せず)への基地充電システム通信インターフェース162を含み得る。電気車両コントローラ344は、たとえば、車両搭載コンピュータ、他のバッテリー充電コントローラ、車両内の他の電子システム、およびリモート電子システムなどの他のシステム(図示せず)への電気車両通信インターフェースを含み得る。
基地充電システムコントローラ342および電気車両コントローラ344は、別個の通信チャネルを有する特定のアプリケーション用のサブシステムまたはモジュールを含む場合がある。これらの通信チャネルは、別個の物理チャネルまたは別個の論理チャネルであり得る。非限定的な例として、基地充電位置合わせシステム352は、通信リンク376を介して電気車両位置合わせシステム354と通信して、自律的に、またはオペレータの支援により、基地システム誘導コイル304と電気車両誘導コイル316をより厳密に位置合わせするためのフィードバック機構を提供することができる。同様に、基地充電案内システム362は基地システム誘導コイル304と電気車両誘導コイル316とを位置合わせする際にオペレータを案内するためのフィードバック機構を提供する案内リンクを介して、電気車両案内システム364と通信することができる。さらに、基地ワイヤレス電力充電システム302と電気車両充電システム314との間で他の情報を通信するための基地充電通信システム372および電気車両通信システム374によってサポートされる、別個の汎用通信リンク(たとえば、チャネル)があり得る。この情報は、基地ワイヤレス電力充電システム302と電気車両充電システム314の両方の電気車両特性、バッテリー特性、充電ステータス、および電力容量に関する情報、ならびに電気車両112に関する保守および診断データを含み得る。これらの通信チャネルは、たとえば、Bluetooth(登録商標)、zigbee、セルラーなど、別個の物理通信チャネルであり得る。
電気車両コントローラ344は、電気車両主バッテリーの充電および放電を管理するバッテリー管理システム(BMS)(図示せず)、マイクロ波または超音波レーダー原理に基づく駐車支援システム、半自動式駐車動作を実行するように構成されたブレーキシステム、および駐車の正確性を高め、ひいては基地ワイヤレス充電システム102aおよび電気車両充電システム114のうちのいずれかにおける機械的水平誘導コイルの位置合わせの必要性を低減し得る、概ね自動化された駐車「park by wire」を支援するように構成されたハンドルサーボシステム(steering wheel servo system)も含み得る。さらに、電気車両コントローラ344は、電気車両112の電子機器と通信するように構成され得る。たとえば、電気車両コントローラ344は、視覚的出力デバイス(たとえば、ダッシュボードディスプレイ)、音響/オーディオ出力デバイス(たとえば、ブザー、スピーカー)、機械的入力デバイス(たとえば、キーボード、タッチスクリーン、および、ジョイスティック、トラックボールなど、ポインティングデバイス)、ならびにオーディオ入力デバイス(たとえば、電子音声認識によるマイクロフォン)と通信するように構成され得る。
さらに、ワイヤレス電力伝達システム300は、検出およびセンサシステムを含み得る。たとえば、ワイヤレス電力伝達システム300は、運転手または車両を充電場所に適切に案内するためのシステムとともに使用するセンサ、必要な分離/結合により誘導コイルを相互に位置合わせするためのセンサ、結合を達成するために特定の高さおよび/または位置に電気車両誘導コイル316が移動するのを妨げ得るオブジェクトを検出するためのセンサ、ならびにシステムの信頼できる無害および安全な動作を実行するためのシステムとともに使用する安全センサを含み得る。たとえば、安全センサは、安全区域を越えてワイヤレス電力誘導コイル104a、116に近づいてくる動物または子供の存在の検出、加熱され得る(誘導加熱)基地システム誘導コイル304に近い金属オブジェクトの検出、基地システム誘導コイル304上の白熱オブジェクトなどの危険な事象の検出、ならびに基地ワイヤレス電力充電システム302および電気車両充電システム314の構成要素の温度監視のためのセンサを含み得る。
ワイヤレス電力伝達システム300はまた、有線接続を介したプラグイン充電をサポートすることができる。電気車両112との間で電力を伝達する前に、有線充電ポートが、2つの異なる充電器の出力を一体化し得る。切替え回路は、ワイヤレス充電と有線充電ポートを介した充電の両方をサポートするために必要な機能を提供し得る。
基地ワイヤレス充電システム302と電気車両充電システム314との間で通信するために、ワイヤレス電力伝達システム300は、帯域内シグナリングとRFデータモデム(たとえば、無認可の帯域内の無線を介したEthernet)の両方を使用することができる。帯域外通信は、車両の使用車/所有者への付加価値サービスの提供に十分な帯域幅を提供し得る。ワイヤレス電力キャリアの低深度振幅または位相変調は、干渉を最小限に抑えた帯域内シグナリングシステムとしての働きをし得る。
さらに、一部の通信は、特定の通信アンテナを使用せずにワイヤレス電力リンクを介して実行される場合がある。たとえば、ワイヤレス電力誘導コイル304および316は、ワイヤレス通信送信機としての働きをするように構成される場合もある。したがって、基地ワイヤレス電力充電システム302のいくつかの実施形態は、ワイヤレス電力経路上でキーイングタイププロトコルを可能にするためのコントローラ(図示せず)を含む場合がある。既定のプロトコルによる既定の間隔での送信電力レベルのキーイング(振幅シフトキーイング)により、受信機は、送信機からのシリアル通信を検出することができる。基地充電システム電力変換器336は、基地システム誘導コイル304によって生成された近距離場の近傍で作動中の電子車両受信機の有無を検出するための負荷感知回路(図示せず)を含む場合がある。例として、負荷感知回路は、基地システム誘導コイル104aによって生成された近距離場の近傍で作動中の受信機の有無によって影響される電力増幅器に流れる電流を監視する。電力増幅器上の負荷に対する変化の検出は、エネルギーを送信するための発振器を有効にすべきかどうか、作動中の受信機と通信すべきかどうか、またはそれらの組合せを判断する際に使用するための基地充電システムコントローラ342によって監視することができる。
ワイヤレス高電力伝達を可能にするために、いくつかの実施形態は、10〜60kHzの範囲の周波数で電力を伝達するように構成され得る。この低周波数結合により、固体デバイスを使用して実現され得る高効率な電力変換が可能になる場合がある。加えて、他の帯域と比較して無線システムによる共存問題が少なくなる場合がある。
説明したワイヤレス電力伝達システム100は、再充電可能または交換可能なバッテリーを含む様々な電気車両102で使用され得る。図4は、本発明の例示的な実施形態による、電気車両412に配置された交換可能非接触バッテリーを示す機能ブロック図である。本実施形態では、ワイヤレス電力インターフェース(たとえば、充電器‐バッテリーコードレスインターフェース426)を組み込んだ、地中に埋め込まれた充電器(図示せず)から電力を受信し得る電気車両バッテリーユニットにとって、低バッテリー位置は有益であり得る。図4において、電気車両バッテリーユニットは、再充電可能バッテリーユニットであってよく、バッテリーコンパートメント424に収容されてよい。電気車両バッテリーユニットはワイヤレス電力インターフェース426も提供し、ワイヤレス電力インターフェース426は、共振誘導コイル、電力変換回路、ならびに地上基地ワイヤレス充電ユニットと電気車両バッテリーユニットとの間の効率的かつ安全なワイヤレスエネルギー伝達のために必要な他の制御および通信機能を含む電気車両ワイヤレス電力サブシステム全体を組み込み得る。
電気車両誘導コイルは、突き出た部分がないように、および地上‐車体の指定間隔が維持され得るように、電気車両バッテリーユニットまたは車体の下側と面一に組み込まれるのが有益であり得る。この構成は、電気車両ワイヤレス電力サブシステム専用の電気車両バッテリーユニット内の何らかの余地を必要とし得る。電気車両バッテリーユニット422はまた、バッテリー‐EVコードレスインターフェース428、ならびに非接触電力および電気車両412と図1に示す基地ワイヤレス充電システム102aとの間の通信を提供する充電器‐バッテリーコードレスインターフェース426を含むことができる。
いくつかの実施形態では、図1を参照すると、基地システム誘導コイル104aおよび電気車両誘導コイル116は固定位置にあってよく、これらの誘導コイルは、基地ワイヤレス充電システム102aに対する電気車両誘導コイル116の全体的配置によって近距離場結合領域内に置かれる。しかしながら、エネルギー伝達を迅速、効率的および安全に実行するために、基地システム誘導コイル104aと電気車両誘導コイル116との間の距離は、結合を改善するために短縮される必要があり得る。したがって、いくつかの実施形態では、基地システム誘導コイル104aおよび/または電気車両誘導コイル116は、それらの位置合わせを改善するように配置可能および/または移動可能であり得る。
図5A、図5B、図5C、および図5Dは、本発明の例示的な実施形態による、バッテリーに対する誘導コイルおよびフェライト材料の配置に関する例示的な構成の図である。図5Aは、完全なフェライト埋込み型誘導コイル536aを示している。ワイヤレス電力誘導コイルは、フェライト材料538aおよびフェライト材料538aの辺りに巻かれたコイル536aを含むことができる。コイル536a自体は、標準的なリッツワイヤから作られ得る。導電シールド532aは、車両の同乗者を過剰なEMF送信から保護するために提供される。導電シールディングは、プラスチックまたは複合物から作られた車両では特に有益であり得る。
図5Bは、結合を高めるための、および導電シールド532bにおける渦電流(熱放散)を減らすための最適に寸法決定されたフェライトプレート(すなわち、フェライトバッキング)を示している。コイル536bは、非導電性の非磁性(たとえば、プラスチック)材料に完全に埋め込まれ得る。たとえば、図5A〜図5Dに示すように、コイル536bは、保護筐体534bに埋め込まれ得る。磁気結合とフェライトヒステリシス損との間のトレードオフの結果として、コイル536bとフェライト材料538bとの間に分離があり得る。
図5Cは、コイル536c(たとえば、銅リッツワイヤ多巻きコイル)が横(「X」)方向で移動可能であり得る別の実施形態を示している。図5Dは、誘導コイルモジュールが下方向に配置される別の実施形態を示している。いくつかの実施形態では、バッテリーユニットは、ワイヤレス電力インターフェースの一部として、配置可能な電気車両誘導コイルモジュール540dおよび配置不可能な電気車両誘導コイルモジュール540dのうちの1つを含む。磁場がバッテリー空間530dに、また車両の内部に浸透するのを防ぐために、バッテリー空間530dと車両との間に導電シールド532d(たとえば、銅板)があり得る。さらに、導電シールド532d、コイル536d、およびフェライト材料538dを環境の影響(たとえば、機械的損傷、酸化など)から保護するために、非導電(たとえば、プラスチック)保護層533dが使用され得る。さらに、コイル536dは、横X方向および/またはY方向に移動可能であり得る。図5Dは、電気車両誘導コイルモジュール540dがバッテリーユニット本体に対して下方Z方向に配置された一実施形態を示している。
この配置可能な電気車両誘導コイルモジュール542bの設計は、電気車両誘導コイルモジュール542dに導電シールディングがないことを除いて、図5Bの設計と同様である。導電シールド532dは、バッテリーユニット本体に付帯している。電気車両誘導コイルモジュール542dが配置状態にないときに、保護層533d(たとえば、プラスチック層)は、導電シールド532dと電気車両誘導コイルモジュール542dとの間に提供される。電気車両誘導コイルモジュール542をバッテリーユニット本体から物理的に分離することは誘導コイルのパフォーマンスに好ましい影響を有し得る。
上で論じたように、配置された電気車両誘導コイルモジュール542dは、コイル536d(たとえば、リッツワイヤ)およびフェライト材料538dのみを含むことがある。フェライトバッキングは、結合を高めるために、および車体の底面または導電シールド532dにおける過剰な渦電流損から保護するために提供され得る。さらに、電気車両誘導コイルモジュール542dは、電力変換電子機器およびセンサ電子機器への柔軟なワイヤ接続を含み得る。このワイヤ束は、電気車両誘導コイルモジュール542dを配置するための機械ギアに組み込まれ得る。
図1を参照すると、上述の充電システムは、電気車両112を充電するために、または電力網に戻すように電力を伝達するために、様々な場所で使用され得る。たとえば、電力の伝達は、駐車場環境で生じることがある。「駐車エリア」は、本明細書で「駐車スペース」と呼ばれることもあることに留意されたい。車両ワイヤレス電力伝達システム100の効率性を高めるために、電気車両112は、電気車両112内の電気車両誘導コイル116が関連駐車エリア内の基地ワイヤレス充電システム102aと適切に位置合わせできるようにX方向およびY方向に沿って位置合わせされ得る。
さらに、開示する実施形態は、1つもしくは複数の駐車スペースまたは駐車エリアを有する駐車場に適用可能であり、駐車場内の少なくとも1つの駐車スペースは基地ワイヤレス充電システム102aを含むことができる。案内システム(図示せず)を使用して、電気車両112内の電気車両誘導コイル116が基地ワイヤレス充電システム102aと位置合わせされるように、車両オペレータが電気車両112を駐車エリアに位置付けるのを支援することができる。案内システムは、電気車両112内の電気車両誘導コイル116が充電基地(たとえば、基地ワイヤレス充電システム102a)内の充電誘導コイルと適切に位置合わせされ得るように、電気車両オペレータが電気車両112を位置付けるのを支援するための、電子基地の手法(たとえば、無線測位、方向発見原理、ならびに/または光学、準光学および/もしくは超音波感知方法)または機械基地の手法(たとえば、車輪ガイド、トラックまたはストップ)、あるいはそれらの任意の組合せを含むことができる。
上記で論じたように、電気車両充電システム114は、電力を送信し、かつ基地ワイヤレス充電システム102aから電力を受信するために、電気車両112の下面に配置され得る。たとえば、電気車両誘導コイル116は、好ましくは中心位置の近くで車体底面に組み込まれてよく、それにより、EM露出に関して最大の安全な距離がもたらされ、電気車両の前進駐車および後進駐車が可能になる。
図6は、本発明の例示的な実施形態による、電気車両をワイヤレス充電するために使用され得る例示的な周波数を示す周波数スペクトルのチャートである。図6に示すように、電気車両へのワイヤレス高電力伝達のための潜在的周波数範囲は、3kHz〜30kHz帯域のVLF、いくつかの除外がある30kHz〜150kHz帯域の低LF(ISMなどの用途)、HFの6.78MHz(ITU−R ISM−帯域6.765〜6.795MHz)、HFの13.56MHz(ITU−R ISM−帯域13.553〜13.567)、およびHFの27.12MHz(ITU−R ISM−帯域26.957〜27.283)を含み得る。
図7は、本発明の例示的な実施形態による、電気車両をワイヤレス充電するのに有用であり得る例示的な周波数および送信距離を示すチャートである。電気車両のワイヤレス充電に有用であり得るいくつかの例示的な送信距離は、約30mm、約75mm、および約150mmである。いくつかの例示的な周波数は、VLF帯域の約27kHzおよびLF帯域の約135kHzであり得る。
ワイヤレス電気車両充電(WEVC)システムは、様々な結合器コイル構成を使用することができる。たとえば、分極コイル構成、いわゆる「二重D」コイル設計が前に開示されている。しかしながら、「二重D」コイル構造のいくつかの実装形態の欠点は、磁束密度の高い放出と、シールド層内の高い電力損失とを含む。図8は、車両パッドの下の基地パッドの例示的な「二重D」コイル構成を概略的に示す。「二重D」コイル構造は、2つの平面コイルと、それらの2つの平面コイルの下に、それらの2つのコイルと実質的に平行する平面フェライトパッドとを備える。各コイルの外周は、(たとえば、x軸に対して、またはy軸に直交する第1のコイルおよび第2のコイルの外周の直線部分に沿って)フェライトパッドの外周と実質的に整合する。
本明細書で説明するいくつかの実施形態は、コイル構成によってもたらされるエネルギー伝達(たとえば、磁気結合)にかなりの悪影響を及ぼさずに、放出および電力損失が著しく低減されるように、基地パッド構造(たとえば、フェライト層の構造)が最適化される構成を実現する。たとえば、本明細書で説明するいくつかの実施形態は、コイル構造によってもたらされるエネルギー伝達(たとえば、磁気結合)にかなりの悪影響を及ぼさずに、放出および電力損失が著しく低減するように、(たとえば、図9Aに示すような)「DDコイル」構成を有するパッド構造および(たとえば、図9Bに示すような)「双極コイル」構成を有するパッド構造を最適化するために使用され得る。
図9Aは、本明細書で説明するいくつかの実施形態による、透磁性材料1030(たとえば、コア)が2つのコイル1010、1020の下のエリアを越えて延びる、互いの上に延びない2つのコイル1010、1020を有する例示的な磁束パッド1000を概略的に示し、図9Bは、互いの上に部分的に延びる2つのコイル1010、1020を有するが、材料1030は2つのコイル1010、1020の下のエリアを越えて明らかに延びない、例示的な磁束パッドを概略的に示す。図9Bの例示的な磁束パッドは、2つのコイル1010、1020の下のエリアを越えて延びる材料1030を有してよく、それによって、本明細書で説明するいくつかの実施形態による別の例示的な磁束パッド1000を提供する。パッド1000は、パッド1000の上方のスペースとの間で磁束を送信または受信するように構成される。パッド1000は、誘導電力伝達システムの一部であり得る。たとえば、パッド1000は、電気車両の車両パッド(たとえば、車両パッド1100)に電力をワイヤレスに伝達するように構成された基地パッドであり得る。パッド1000は、少なくとも第1の導電性コイル1010と第2の導電性コイル1020とを備える。第1のコイル1010は、実質的に平面であり、第1の外周1012を有する。第2のコイル1020は、実質的に平面であり、第2の外周1022を有する。第2のコイル1020は、第1のコイル1010と実質的に同一面上にある。図9Aに概略的に示す例示的なパッド1000の場合、第1のコイル1010および第2のコイル1020は互いの上に延びず、したがって、第1の外周1012によって境界が画定された第1のエリア1014および第2の外周1022によって境界が画定された第2のエリア1024は互いの上に延びない。(たとえば、図9Bに概略的に示すように)互いの上に部分的に延びる第1のコイル1010と第2のコイルとを有する例示的なパッド1000の場合、第1の外周1012によって境界が画定された第1のエリア1014および第2の外周1022によって境界が画定された第2のエリア1024は互いの上に部分的に延びる(たとえば、第2のコイル1020は第1のコイル1010上に部分的に延びる)。2つのコイル1010、1020が互いの上に部分的に延びる領域内で、第1のコイル1010は実質的に平面であり、第2のコイル1020は実質的に平面であり、コイル1010、1020のうちの1つまたは両方はコイルの厚みに対処するために完全に平面であることから若干逸脱している。図9Bは第2のコイル1020が曲がっていることを示すが、他の実装形態では、第1のコイル1010および第2のコイル1020のうちの1つまたは両方は曲がっていない。
パッド1000は、実質的に平坦な面1032を有し、第3のエリア1036の境界を画定する第3の外周1034を有する(たとえば、フェライトプレートを備える)透磁性材料(たとえば、コア)1030をさらに備える。材料1030は、少なくとも第1のコイル1010および第2のコイル120に磁気的に関連付けられ得る。第1のコイル1010および第2のコイル1020は、実質的に平坦な面1032に対して実質的に平行である。(たとえば、図9Bに概略的に示すように)2つのコイル1010、1020が互いの上に部分的に延びる1つまたは複数の領域を有する例示的なパッド1000の場合、コイル1010、1020のうちの1つまたは両方は、コイルの厚みに対応するために、実質的に平坦な面1032と完全に平行していることから若逸脱している。図9Aによって概略的に示すように、第1のコイル1010は平面1032の一方の半分の部分上にあり、第2のコイル1020は、平面1032のもう一方の半分の部分上にある。
第1の外周1012と第2の外周1022の総和によって境界が画定されるエリアは第3のエリア1036未満であってよい。図9Aに概略的に示す例示的なパッド1000の場合、第1のエリア1014(「A」)と第2のエリア1024(「A」)の総和は第3のエリア1036(「A」)よりも小さくてよい(たとえば、A+A<A)。(図9Bに概略的に示すように)2つのコイル1010、1020が互いの上に部分的に延びる1つまたは複数の領域を有する例示的なパッド1000の場合、第1のエリア1014と第2のエリア1024の総和から第1のエリア1014の上を延びる第2のエリア1024の部分(「Aover」)を差し引いた値は第3のエリア1036よりも小さくてよい(たとえば、A+A−Aover<A)。第1のコイル1010と第2のコイル1020の総和の外側水平寸法は、材料1030の外側水平寸法よりも小さくてよい。
いくつかの実施形態では、(たとえば、図9Aおよび図9Bに示す)第1のコイル1010および第2のコイル1020は、分極コイル構成であってよく、2つの極が、それぞれ、実質的に第1のエリア1014および第2のエリア1024内で形成されるように駆動され得る。1つの動作モードでは、パッド1000上のエリア内に実質的に水平磁束(たとえば、共面コイルの平面と平行方向の束)を生成するために、束は一方の極から出て、もう一方の極から入る。いくつかのそのような実施形態では、コイル1010、1020は、第1のコイル1010および第2のコイル1020の隣接する内側部分内の電流が同じ方向にあるように駆動される。
いくつかの実施形態では、第1のコイル1010はらせん巻線コイルであり、第2のコイル1020は、らせん巻線コイルであり、いくつかの他の実施形態では、第1のコイル1010および第2のコイル1020は、2つのコイルを形成するように巻かれた単一の導電性ワイヤによって形成される。第1のコイル1010は材料1030に隣接してよく、第2のコイル1020は材料1030に隣接してよい。第1の外周1012は(図9Aに概略的に示すように)第2の外周1022に隣接してよく、または第1の外周1012および第2の外周1022は(図9Bに概略的に示すように)互いの上に部分的に延びてもよい。
いくつかの実施形態では、第1のコイル1010の第1の外周1012は少なくとも1つの実質的に直線の第1の部分1016を有し、第2のコイル1020の第2の外周1022は少なくとも1つの実質的に直線の第2の部分1026を有する。第3のエリア1036は、少なくとも1つの実質的に直線の第1の部分1016に沿って第1のエリア1014を越えて延びてよく、少なくとも1つの実質的に直線の第2の部分1026に沿って第2のエリア1024を越えて延びてよい。少なくとも1つの実質的に直線の第1の部分1016は、第1の方向に沿って延びてよく、少なくとも1つの実質的に直線の第2の部分1026は、第1の方向と実質的に平行な第2の方向に沿って延びてよい。第3のエリア1036は、互いに直交する少なくとも2つの方向に第1のエリア1014を越えて延びてよく、第3のエリア1036は、少なくとも2つの方向に第2のエリア1024を越えて延びてよい。いくつかの実施形態では、第3のエリア1036は、第1のエリア1014および第2のエリア1024を越えて延び、第1エリア1014および第2のエリア1024を実質的に囲む。
図9Aは、「重複」寸法1040(たとえば、第3の外周1034と第2の外周1022との間の距離)を示す線の対を示す。図9Bはそのような「重複」寸法1040を示さないが、図9Bの第1のコイル1010、第2のコイル1020、および材料1030のサイズは、そのような「重複」寸法1040を生み出すように修正され得る。第3のエリア1036は、第1のコイル1010または第2のコイル1020のいずれかの主コイル半径の5%から全体的なパッドサイズ(たとえば、第3の外周1034の最端部分同士の間の距離)の20%の範囲内の距離だけ、第1のエリア1014を越えて延びてよい。第3のエリア1036は、第1のコイル1010または第2のコイル1020のいずれかの主コイル半径の5%から全体的なパッドサイズ(たとえば、第3の外周1034の最端部分同士の間の距離)の20%の範囲内の距離だけ、第2のエリア1024を越えて延びてよい。第3の外周1034は、第1の外周1012から、および第2の外周1022から、第1のコイル1010および第2のコイル1020と実質的に平行な少なくとも2つの直交方向に、第1のコイル1010または第2のコイル1020のいずれかの主コイル半径の5%から全体的なパッドサイズ(たとえば、第3の外周1034の最端部分同士の間の距離)の20%の範囲の距離だけ離間されてよい。本明細書で使用する、コイルの「主コイル半径」という句は、パッドの分極方向のコイルの平均コイル半径を指し、「分極方向」という句は、第1のコイル1010の中心から第2のコイル1020の中心までの方向(たとえば、図9Aのx方向)を指す。たとえば、図9Aに概略的に示すように、第2のコイル1020は、分極方向に内側コイル半径を有し、分極方向に外側コイル半径を有し、第2のコイル1020の主コイル半径は、(第2のコイル1020上に重ねられた矢印によって示す)分極方向に第2のコイル1020の内側コイル半径および外側コイル半径の平均である。
たとえば、80ミリメートルの主コイル半径と250mmの全体的なパッドサイズとを有するコイルの場合、第3のエリア1036は、4ミリメートルから50ミリメートルの範囲の距離(たとえば、20ミリメートル)だけ第1のエリア1014を越えて延びてよく、4ミリメートルから50ミリメートルの範囲の距離(たとえば、20ミリメートル)だけ第2のエリア1020を越えて延びてよい。第3の外周1034は、第1の外周1012から、および第2の外周1022から、第1のコイル1010および第2のコイル1020と実質的に平行な少なくとも2つの直交方向に、4ミリメートルから50ミリメートルの範囲の距離(たとえば、20ミリメートル)だけ離間されてよい。
図9Aに概略的に示すように、第1のコイル1010は、第1のコイル1010によって包囲された第1の2次元領域1019(たとえば、ホール)の境界を画定する第1の内周1018を備えることが可能であり、第2のコイル1020は、第2のコイル1020によって包囲された第2の2次元領域1029(たとえば、ホール)の境界を画定する第2の内周1028を備えることが可能である。いくつかの実施形態では、材料1030は、第1の領域1019を実質的に覆っていて、第2の領域1029を実質的に覆っている。本明細書で使用する「第1の領域1019を実質的に覆う」および「第2の領域1029を実質的に覆う」という句は、第1の領域および第2の領域の全体を覆うことと、それぞれ、第1の領域および第2の領域の少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも97%を覆うこととを含むが、これに限定されない、その最も広い妥当な解釈を有する。たとえば、材料1030は、(たとえば、第1の2次元領域1019にわたって2つの直交方向に)第1の領域1019に完全にわたって延びてよく、(たとえば、第2の2次元領域1029にわたって2つの直交方向に)第2の領域1029にわたって完全に延びてよい。図9Aは、材料1030が2つの直交方向に第1の領域1019全体にわたって延び、材料1030が2つの直交方向に第2の領域1029全体にわたって延びる例を概略的に示す。別の例の場合、材料1030が実質的に第1の領域1019全体にわたって延びる(たとえば、第1の領域1019の少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも97%にわたって延びる)ように、材料1030は、1つまたは複数の電線用導管が第1の領域1019を通って材料1030の一方の側からもう一方の側に供給されるのを可能にするようにサイズ決定された第1の領域1019内の1つまたは複数のオリフィスを備え得る。同様に、材料1030が実質的に第2の領域1029全体にわたって延びる(たとえば、第2の領域1029の少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも97%にわたって延びる)ように、材料1030は、1つまたは複数の電線用導管が第2の領域1029を通って材料1030の一方の側からもう一方の側に供給されるのを可能にするようにサイズ決定された第2の領域1029内の1つまたは複数のオリフィスを備え得る。第1の領域1019内の1つまたは複数のオリフィスは、第1の領域1019のエリアの3%未満、第1の領域1019のエリアの5%未満、または第1の領域1019のエリアの10%未満のエリアを有し得る。第2の領域1029内の1つまたは複数のオリフィスは、第2の領域1029のエリアの3%未満、第2の領域1029のエリアの5%未満、または第2の領域1029のエリアの10%未満のエリアを有し得る。
図10は、本明細書で説明するいくつかの実施形態による、例示的なマルチコイルパッド1000と対照的な例示的なシングルコイルシステムを概略的に示す。例示的なシングルコイルパッドでは、シングルコイルは、アルミニウムシールドの上にあるフェライトプレートの上にある。シングルコイルパッド内のフェライトプレートは、シングルコイルの主磁束(たとえば、エネルギー伝達のために使用されることになる束)とアルミニウムシールドとの相互作用から生じることになる磁束のかなりの損失を避けるために使用される。例示的な分極マルチコイルパッド1010では、第1のコイル1010および第2のコイル1020は、アルミニウムシールドの上にある透磁性材料1030(たとえば、フェライトプレート)の上にある。例示的な分極マルチコアパッド1000は、材料1030が、寄生磁束(parasitic magnetic flux)を完全に収集せず(たとえば、第1のコイルおよび第2のコイル1010、1020を越える材料1030の重複がまったく存在せず)、中央の主磁束をコイルからコイルに案内する場合ですら、妥当なパフォーマンスで電力を(たとえば、別のパッドに)伝達することができる。第1のコイルおよび第2のコイル1010、1020を越える材料1030の重複は、したがって、エネルギー伝達の機能のために厳密に要求されない場合がある。しかしながら、そのような重複を含めることによって、パッド1000は、材料1030の「収集」特性を使用して、不要な磁束放出および損失(たとえば、パッド1000によるエネルギー伝達に寄与しない磁束)を低減するように構成され得る。
図11〜図13は、本明細書で説明するいくつかの実施形態によるパッド1000から予想されるいくつかの計算結果を示す。計算は、基地パッドと車両パッドとの間に何のオフセットも伴わず(たとえば、車両パッドは基地パッド上に中心をおき)、「重複」寸法1040が可変である、250mm×250mmの全体寸法を有する「DDQ」コイル構造を備えた車両パッドの下の550mm×550mmの全体寸法を有する「二重D」コイル構造を備えた基地パッドに基づいて実行された。図11〜図13の計算は、シールドの外寸およびフェライトプレートの外寸を等しく増大させて、材料1030の外寸がコイル1010、1020の総外寸に「重複」寸法1040の二倍を加えた値に等しいように、パッド1000の寸法を変化させることによって実行された。これらの計算で使用された寸法および特定の値は、単なる例であり、限定的であると見なされるべきではない。
図11は、パッド1000と車両パッド1100との間の結合係数k12の変動と0mmから50mmの範囲にわたる「重複」寸法1040の関係を示す。結合係数は、最高で50mmまで「重複」させるためのほんのわずかな低減を示す。したがって、図10にプロットされた値の範囲にわたるフェライトプレートおよびシールドのサイズを増大することによる、パッド1000と車両パッド1100との間の結合係数の不利な低減は存在しない。
図12Aは、放出の変動と0mmから50mmの範囲にわたる「重複」寸法1040の関係を示す。図12Aにプロットされた最大束密度値は、x軸に直交して配向され、(図12Aで「B_max_yz_850mm」と標示された)x軸に沿ってパッド1000の中心点から850mm離れた平面上の基準点において、かつy軸に直交して配向され、(図12Aで「B_max_xz_850mm」と標示された)y軸に沿ってパッド1000の中心点から850mm離れた平面上の基準点においてモデル化された。これらの平面を図12Bおよび図12Cに示す。図12Cは、これらの2つの平面にわたる磁場の大きさを示す。図12Aによって示すように、4mmと50mmの間の「重複」寸法の場合、著しい放出低減が存在する。
図13は、損失の変動と0mmから50mmの範囲にわたる「重複」寸法1040との間の関係を示す。プロットされた損失は2つの寄与に分けられる。すなわち、(i)(「Loss_ferrite_BP」として示す)パッド1000の材料1030またはフェライトプレート内で生じる励磁損失、および(ii)(「Loss_back_plate_BP」として示す)パッド1000のシールドまたはバックプレート内で生じる渦電流損失である。図13に示すように、これらの損失はフェライトプレートとバックプレートの両方に著しい低減を有する。
これらのモデル計算によって示すように、第1のコイル1010および第2のコイル1020のサイズと比較して材料1030(たとえば、フェライトプレート)およびシールドバックプレートのサイズが増大すると、結合係数は、実質的に変わらない状態に留まる(比較可能な電力伝達のために使用されることになるインダクタンスおよび電流も変わらない状態に留まる)が、シールドおよびフェライトプレート内の損失、ならびに放出はかなり減少し、全体効率は増大する。たとえば、50mmの「重複」寸法を使用すると、シールド内の損失は最高で90%まで低減可能であり、フェライトプレート内の損失は最大で35%まで低減可能であり、いずれの場所における放出は最大で50%まで低減可能である。「重複」寸法を50mmに増大しなくても、著しい改善を得ることが可能である。たとえば、(x方向とy方向の両方で40mmまでのパッド1000の全体サイズの増大に対応する)20mmの「重複」寸法で、放出を75%まで低減することができ、損失を55%まで低減することができる。
いくつかの実施形態では、磁束パッドは、磁束を送信または受信するための第1の手段(たとえば、少なくとも第1の導電性コイル)を備える。第1の手段は、実質的に平面であり、第1のエリアの境界を画定する第1の外周を有する。磁束パッドは、磁束を送信または受信するための第2の手段(たとえば、少なくとも第2の導電性コイル)を備える。第2の手段は、実質的に平面であり、第2のエリアの境界を画定する第2の外周を有する。第2の手段は、第1の手段と実質的に同一面上にある。磁束パッドは、第1の手段および第2の手段によって送信または受信される磁束に影響を及ぼすための第3の手段(たとえば、透磁性材料)をさらに備える。第3の手段は、実質的に平坦な面を有し、第3のエリアの境界を画定する第3の外周を有する。第1の手段および第2の手段は、実質的に平坦な面と実質的に平行であり、第3のエリアは、第1のエリアおよび第2のエリアを越えて延び、第1のエリアおよび第2のエリアを実質的に囲む。
上記の方法の様々な動作は、様々なハードウェアおよび/もしくはソフトウェアの構成要素、回路、ならびに/またはモジュールなどの、動作を実行することが可能な任意の適切な手段によって実行され得る。一般に、図に示す任意の動作は、それらの動作を実行することが可能な対応する機能手段によって実行され得る。
様々な異なる技術および技法のうちのいずれかを使用して、情報および信号が表され得る。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光学場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表され得る。
本明細書で開示する実施形態に関して説明する様々な例示的論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組合せとして実装され得る。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップについて、上記では概してそれらの機能性に関して説明した。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、具体的な適用例および全体的なシステムに課される設計の制約に依存する。説明した機能は特定の適用例ごとに様々な方法で実装され得るが、そのような実装の決定は、本発明の実施形態の範囲からの逸脱を生じるものと解釈されるべきではない。
本明細書で開示する実施形態に関して説明する様々な例示的なブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または、本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せで、実装あるいは実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替形態では、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサは、また、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサの組合せ、1つもしくは複数のマイクロプロセッサのDSPコアと一緒の組合せ、またはそのような任意の他の構成など、コンピューティングデバイスの組合せとして実装されてもよい。
本明細書で開示する実施形態に関して説明した方法またはアルゴリズムおよび機能のステップは、直接ハードウェアで具現化されても、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで具現化されても、またはその2つの組合せで具現化されてもよい。ソフトウェアで実装される場合、それらの機能は、1つもしくは複数の命令またはコードとして有形の非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶されるか、または有形の非一時的コンピュータ可読媒体を介して送信される場合がある。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD ROM、または、当技術分野で既知である任意の、他の形態の記憶媒体中に存在し得る。記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、かつ記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替形態では、記憶媒体はプロセッサと一体にすることができる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上述したものの組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲の中に含められるべきである。プロセッサおよび記憶媒体はASIC内に存在し得る。そのASICはユーザ端末内に存在することができる。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内に個別構成要素として存在し得る。
本開示の概要を示すために、本発明のいくつかの態様、利点、および新規の特徴が本明細書に記載されている。本発明の任意の特定の実施形態に従って、そのような利点の必ずしもすべてが実現されない場合があることを理解されたい。したがって、本発明は、本明細書に教示された1つの利点または利点のグループを、本明細書に教示または示唆され得る他の利点を必ずしも実現することなく、実現または最適化するように具現化または実行することができる。
上述された実施形態の様々な修正が容易に明らかになり、本明細書に定義された一般原理は、本発明の趣旨または範囲を逸脱することなく、他の実施形態に適用することができる。したがって、本発明は、本明細書に示された実施形態に限定されるものではなく、本明細書に開示された原理および新規の特徴に一致する最大の範囲を与えられるものである。
100 ワイヤレス電力伝達システム
102a、102b 基地ワイヤレス充電システム
104a 基地システム誘導コイル
110 電力リンク
112 電気車両
114 電気車両ワイヤレス充電システム
116 電気車両誘導コイル
118 バッテリーユニット
130 ローカル配電センター
132 電力バックボーン
200 ワイヤレス電力伝達システム
202 基地ワイヤレス電力充電システム
204 基地システム誘導コイル
206 基地システム送信回路
208 電源
210 磁束デバイス
214 電気車両充電システム
216 電気車両誘導コイル
218 電気車両バッテリーユニット、バッテリーユニット
222 電気車両受信回路
236 基地充電システム電力変換器、電力変換器
238 電気車両電力変換器
300 ワイヤレス電力伝達システム
302 基地ワイヤレス充電システム
304 基地システム誘導コイル、基地誘導コイル
310 磁束デバイス
314 電気車両充電システム
316 電気車両誘導コイル
320 第1の導電性コイル、第1のコイル
322 第1の層
324 第2の層
330 第2の導電性コイル、第2のコイル
332 第3の層
334 第4の層
336 充電システム電力変換器、基地充電システム電力変換器
338 電気車両電力変換器
340 透磁性材料
342 基地充電システムコントローラ、第1の面
344 電気車両コントローラ、第2の面
346 第1の縁部
348 第3の面
350 第2の縁部
352 位置合わせシステム、基地充電位置合わせシステム
354 位置合わせシステム、電気車両位置合わせシステム、基地充電システム電力インターフェース
356 通信リンク
362 基地充電案内システム
364 電気車両案内システム
366 案内リンク
372 基地充電通信システム
374 電気車両通信システム
376 通信リンク
410 磁束デバイス
412 電気車両
420 第1の導電性構造
422 電気車両バッテリーユニット、第1のコイル
424 バッテリーコンパートメント、第2のコイル
426 充電器‐バッテリーコードレスインターフェース、ワイヤレス電力インターフェース、第1の平面部分
428 バッテリー‐EVコードレスインターフェース
430 第2の導電性構造
436 第2の平面部分
440 第1の導電性構造
530d バッテリー空間
532a 導電シールド
532b 導電シールド
532d 導電シールド
533d 非導電(たとえば、プラスチック)保護層
534b 保護筐体
536a フェライト埋込み型誘導コイル、コイル
536b コイル
536c コイル
536d コイル
538a フェライト材料
538b フェライト材料
538d フェライト材料
542d 電気車両誘導コイルモジュール
1000 磁束パッド、パッド、マルチコイルパッド、分極マルチコイルパッド
1010 第1の導電性コイル、第1のコイル
1012 第1の外周
1014 第1のエリア
1016 第1の部分
1018 第1の内周
1019 第1の2次元領域、第1の領域
1020 第2の導電性コイル、第2のコイル
1022 第2の外周
1024 第2のエリア
1026 第2の部分
1028 第2の内周
1029 第2の2次元領域、第2の領域
1030 透磁性材料
1032 実質的に平坦な面
1034 第3の外周
1036 第3のエリア
1040 「重複」寸法
1100 車両パッド

Claims (15)

  1. 磁束パッドの上方のスペースとの間で磁束を送信または受信するように構成された磁束パッドであって、前記磁束パッドが、
    少なくとも導電性の第1のコイルおよび導電性の第2のコイルと、
    透磁性材料とを備え、
    前記第1のコイルが、実質的に平面であり、第1の領域の境界を画定する第1の内周を有し、第1のエリアの境界を画定する第1の外周を有し、前記第1の外周が、少なくとも1つの実質的に直線の第1の部分を有し、前記第2のコイルが、実質的に平面であり、第2の領域の境界を画定する第2の内周を有し、第2のエリアの境界を画定する第2の外周を有し、前記第2の外周が、少なくとも1つの実質的に直線の第2の部分を有し、前記第2のコイルが前記第1のコイルと実質的に同一面にあり、前記第1のコイルが、前記磁束パッドの分極方向における前記第1のコイルの第1の内側コイル半径と前記磁束パッドの分極方向における前記第1のコイルの第1の外側コイル半径との平均に等しい第1の主コイル半径を有し、前記第2のコイルが、前記磁束パッドの分極方向における前記第2のコイルの第2の内側コイル半径と前記磁束パッドの分極方向における前記第2のコイルの第2の外側半径との平均に等しい第2の主コイル半径を有し、前記磁束パッドの分極方向が前記第1のコイルの第1の中心から前記第2のコイルの第2の中心に向かう方向であり、
    前記透磁性材料が、実質的に平坦な面を有し、第3のエリアの境界を画定する第3の外周を有し、前記第3の外周の最端部分同士の間のパッドサイズを有し、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルが、前記実質的に平坦な面と実質的に平行であり、前記第3のエリアが、前記少なくとも1つの実質的に直線の第1の部分に沿って前記第1の主コイル半径または前記第2の主コイル半径のいずれかの5%から前記パッドサイズの20%までの間の範囲内の第1の距離だけ前記第1のエリアを越えて延び、前記少なくとも1つの実質的に直線の第2の部分に沿って前記第1の主コイル半径または前記第2の主コイル半径のいずれかの5%から前記パッドサイズの20%までの間の範囲内の第2の距離だけ前記第2のエリアを越えて延び、前記透磁性材料が、前記第1の領域を実質的に覆っていて、前記第2の領域を実質的に覆っている、磁束パッド。
  2. 前記第1のコイルがらせん巻線コイルであり、前記第2のコイルがらせん巻線コイルである、請求項1に記載の磁束パッド。
  3. 前記第1の外周が前記第2の外周に隣接し、前記第1のコイルが前記透磁性材料に隣接し、前記第2のコイルが前記透磁性材料に隣接する、請求項1に記載の磁束パッド。
  4. 前記透磁性材料がフェライトプレートを備える、請求項1に記載の磁束パッド。
  5. 前記少なくとも1つの実質的に直線の第1の部分が第1の方向に沿って延び、前記少なくとも1つの実質的に直線の第2の部分が、前記第1の方向と実質的に平行な第2の方向に沿って延びる、請求項1に記載の磁束パッド。
  6. 第3のエリアが、互いに直交する少なくとも2つの方向に前記第1のエリアの上方を延び、前記第3のエリアが、前記少なくとも2つの方向に前記第2のエリアの上方を延びる、請求項1に記載の磁束パッド。
  7. 前記第3のエリアが、4ミリメートルから50ミリメートルまでの範囲の距離だけ前記第1のエリアを越えて延び、前記第3のエリアが、4ミリメートルから50ミリメートルの範囲の距離だけ前記第2のエリアを越えて延びる、請求項1に記載の磁束パッド。
  8. 前記透磁性材料が、2つの直交方向に前記第1の領域全体にわたって延び、前記2つの直交方向に前記第2の領域全体にわたって延びる、請求項1に記載の磁束パッド。
  9. 前記第3の外周が、前記第1の外周から、および前記第2の外周から、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルと実質的に平行な少なくとも2つの直交方向に、4ミリメートルから50ミリメートルの範囲の距離だけ離間される、請求項1に記載の磁束パッド。
  10. 前記第1のエリアと前記第2のエリアの総和が前記第3のエリア未満である、請求項1に記載の磁束パッド。
  11. 前記第1のコイルが前記平面の一方の半分の部分上にあり、前記第2のコイルが前記平面のもう一方の半分の部分上にある、請求項1に記載の磁束パッド。
  12. 前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの総和の外側水平寸法が、前記透磁性材料の外側水平寸法未満である、請求項1に記載の磁束パッド。
  13. 前記第1のコイルおよび前記第2のコイルが分極コイル構成である、請求項1に記載の磁束パッド。
  14. 磁束パッドを、前記磁束パッドの上方のスペースとの間で磁束を送信または受信するために使用することを含む方法であって、
    前記磁束パッドが、少なくとも導電性の第1のコイルと、導電性の第2のコイルと、透磁性材料とを備え、前記第1のコイルが、実質的に平面であり、第1の領域の境界を画定する第1の内周を有し、第1のエリアの境界を画定する第1の外周を有し、前記第1の外周が、少なくとも1つの実質的に直線の第1の部分を有し、前記第2のコイルが、実質的に平面であり、第2の領域の境界を画定する第2の内周を有し、第2のエリアの境界を画定する第2の外周を有し、前記第2の外周が、少なくとも1つの実質的に直線の第2の部分を有し、前記第2のコイルが前記第1のコイルと実質的に同一面上にあり、前記第1のコイルが、前記磁束パッドの分極方向における前記第1のコイルの第1の内側コイル半径と前記磁束パッドの分極方向における前記第1のコイルの第1の外側コイル半径との平均に等しい第1の主コイル半径を有し、前記第2のコイルが、前記磁束パッドの分極方向における前記第2のコイルの第2の内側コイル半径と前記磁束パッドの分極方向における前記第2のコイルの第2の外側半径との平均に等しい第2の主コイル半径を有し、前記磁束パッドの分極方向が前記第1のコイルの第1の中心から前記第2のコイルの第2の中心に向かう方向であり、前記透磁性材料が、実質的に平坦な面を有し、第3のエリアの境界を画定する第3の外周を有し、前記第3の外周の最端部分同士の間のパッドサイズを有し、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルが、前記実質的に平坦な面と実質的に平行であり、前記第3のエリアが、前記少なくとも1つの実質的に直線の第1の部分に沿って前記第1の主コイル半径または前記第2の主コイル半径のいずれかの5%から前記パッドサイズの20%までの間の範囲内の第1の距離だけ前記第1のエリアを越えて延び、前記少なくとも1つの実質的に直線の第2の部分に沿って前記第1の主コイル半径または前記第2の主コイル半径のいずれかの5%から前記パッドサイズの20%までの間の範囲内の第2の距離だけ前記第2のエリアを越えて延び、前記透磁性材料が、前記第1の領域を実質的に覆っていて、前記第2の領域を実質的に覆っている、方法。
  15. 前記第3のエリアが、前記第1のエリアおよび前記第2のエリアを実質的に囲む、請求項14に記載の方法。
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