JP2017505995A5 - - Google Patents

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JP2017505995A5
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固体太陽電池セル用の正孔輸送性かつ光吸収性の材料
本発明は、正孔輸送性かつ光吸収性の材料、固体光起電デバイス(solid state photovoltaic devices)用、特に固体太陽電池セル(solid state solar cells)用、薄膜光起電力デバイス及び有機無機ペロブスカイトフィルム又はレイヤー光起電力デバイス(layer photovoltaic devices)用の正孔輸送性且つ光吸収性の材料に関し、固体ヘテロ接合及びフラット接合に関し、固体太陽電池セルに関し、並びに固体太陽電池セルの製造方法に関する。
薄膜型の第3世代の光起電装置(PV)を使用して太陽エネルギーを電流に変換することがここ20年間で広く調査されてきた。メソポーラスフォトアノードと、有機/無機の光捕集剤、酸化還元電解質/固体正孔伝導体及び対電極とからなるサンドウィッチ/モノリシック型のPVデバイスは、製造のしやすさ、材料の選択の融通性、及び費用効果の高い生産性から、かなり関心を集めている。
近年、一般式(RNH)BX(R=アルキル、B=Pb、X=I、Br又はCI)の有機金属ハロゲン化ペロブスカイト系有機無機混成システムが、固体ヘテロ接合太陽電池セルにおける光捕集剤としてかなりの成功をおさめている。それらの光電子特性は、アルキル基を変えることにより、又はハロゲン原子を変えることによって、容易に調整することができる。これらのペロブスカイトナノ粒子は、直接バンドギャップ、大きな吸収係数、及び高い電荷キャリヤ移動度を有する。未公開の欧州特許出願EP12179323.6には、1つ以上の有機無機ペロブスカイト層を含み、有機正孔輸送材料の不在下であっても顕著な変換効率を示す固体太陽電池が開示されている。
2009年に、ペロブスカイトは、液体電解質を使用する光電気化学セルにおいて増感剤として使用され、パワー変換効率(PCE)は3.8〜6.5%であった。しかし、電解質へのペロブスカイトの溶解のために、装置の性能が急激に低下する。この問題は、固体の正孔輸送材料(HTM)として2,2’,7,7’−テトラキス(N,N−ジ−p−メトキシフェニルアミン)9,9’−スピロビフルオレン(スピロ−MeOTAD)を使用することにより解決し、9.7%のPCEを生じた。
かかる太陽電池セルのPCEは、メソポーラスTiOフィルム上に現場(in-situ)でペロブスカイト層を作製する方法を改善することによって増加した。経験から、溶液処理中に形成されたペロブスカイト型結晶の形態は十分に制御できず、光起電力セルの性能の再現性が悪い理由の一つである。未公開の欧州特許出願EP13166720.6は、電流コレクタのナノ多孔質層上へのペロブスカイト型光捕集剤層の適用のための効率的かつ再現性のある方法を開示している。溶液中にある有機無機ペロブスカイトの2種の前駆体を、2段階の堆積で、すなわち、ナノ多孔質層上に第1の前駆体によりフィルムを形成するための第1段階と第2の前駆体のフィルムを適用するための第2段階で、電流コレクタのナノ多孔質層上に別々に適用して、有機無機ペロブスカイト顔料を含む層を得る。近年、この方法に従って製造され、有機正孔輸送材料(HTM)としてスピロ−MeOTAD(2,2’,7,7’−テトラキス(N,N−ジ−p−メトキシフェニルアミン)−9,9’−スピロビフルオレン)との組み合わせで混成有機無機ペロブスカイトCHNHPbX(XはCl,Br又はIである)を含む固体太陽電池セルは、全面照明下で15%のパワー変換効率(PCE)を達成した。
しかし、溶液処理CHNHPbI−ペロブスカイト層における電子−正孔拡散長は約100nmであると報告されており、光発生電荷はより厚いフィルムでは抽出できないことを示している。
ペロブスカイト系デバイスでは、使用される効率のよいHTMは、ワイドバンドギャップのスピロ−MeOTAD又はポリ(トリアリールアミン)(PTAA)であり、これらは良好な正孔移動度を示すが、可視及び近赤外領域ではほとんど光捕集能がない。5.2〜5.4eVの範囲内に最高被占軌道(HOMO)を有するいくつかの低バンドギャップドナー(D)−アクセプター(A)ポリマーが、CHNHPbIに基づく太陽電池セルにおいてHTMとして使用されており、4.2%〜6.7%の範囲内のPCEを示す。これらのデバイスでは、上記ポリマーは、HTMとして寄与するだけで、ペロブスカイトがフォトン吸収の役割を果たす。
さらに、正孔輸送材料としてスピロ−MeOTADの使用は、かかる固体太陽電池セルにおける不安定性を誘発し得る。スピロ−MeOTADは非常に近い2つの酸化電位を有するため、この正孔輸送材料は、酸化形では、ジカチオンを形成することができ、これは次に、不均化することがあり、デバイス不安定性をもたらすおそれがある。
本発明は、スピロ−MeOTADの場合のように正孔輸送材料が酸化形である場合、デバイスに不安定性を与える有機正孔輸送材料の欠点に対処する。
また、本発明は、増感剤又は光吸収材料としてペロブスカイトを含む固体光起電デバイスに高いPCEを付与する新規な正孔輸送材料を提供することを追求する。
本発明は、全入射光、特に、光スペクトルの可視部分および近赤外部分を吸収することができないというペロブスカイト顔料の欠点に対処するものであり、ペロブスカイト顔料を含む層を通過する残りの光を吸収して当該デバイス全体の光変換及び光電流生成を増加させ、それにより光起電デバイスの効率及び性能を高める。
また、本発明は、CHNHPbI系デバイスの低い光捕集能力に対処する。
本発明は、効率的な太陽電池セルを提供することを追求するものであり、当該太陽電池セルは、工業的に知られている製造工程に基づく短い製造手順を使用して、導電性材料などの容易に入手可能な低コストの材料を使用して、材料費及び環境への材料の影響を非常に低く保って、効率的な方法で迅速に製造することができる。
本発明は、上に示した問題に対処する。
注目すべきことに、いくつかの態様において、本発明者らは、ヘテロアセン系オリゴチオフェンから誘導された化合物が正孔輸送材料として及び光捕集剤又は光吸収材料として作用し、増感剤としてペロブスカイト顔料を含む固体光起電デバイスのPCEを改善することを見出した。当該化合物は、光スペクトルの近赤外領域、すなわち600nm〜800nmの光を吸収することができる。固体光起電デバイスにおいて、当該化合物は、増感剤層、特に、有機無機ペロブスカイト顔料を含む増感剤層により吸収されない光スペクトルの範囲内の光も吸収する。
ヘテロアセンコア(heteroacene core)に基づくアクセプタ−ドナー−アクセプタ(A−D−A)オリゴチオフェンである本発明の化合物の構造の特定のコンフィグレーションは、広い吸収、及び増感剤層、特にペロブスカイト層から抽出された自由電荷のフロンティア軌道エネルギーの微調整をもたらす。
これらのHTMは、固体光起電デバイスにおける有効電荷の抽出と光電流増強の両方に寄与する。
上記化合物は、サイズが大きいものの、有機溶媒への可溶性が良好であり、これにより、それらの精製及び処理、並びに固体光起電デバイス中の増感剤層上へのそれらの適用又は堆積が大幅に促進される。
一態様において、本発明は、式(I):
Figure 2017505995
[式中、E、E、E、E及びEは、O、S、Se、CR、SiR又はNRからなる群から独立に選ばれ、ここで、RはC1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、Cty4−C20アリール、C2−C20アセチル及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アセチル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよく;
及びRは、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール又はC1−C20フルオロアルキル基から独立に選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ;
Ar及びArは、5〜40個の環原子とN、S、Se、CR、SiR、O又はNRから独立に選ばれた1個以上のヘテロ原子とを含む1個以上の芳香環を有する複素芳香環系から選ばれた同一又は異なる部分であり、ここで、Rは先に定義したとおりであり、前記芳香環は、H、ケト(=O)基、フルオロ基、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C2−C20アルケニル及びC2−C20アルキニル基から独立に選ばれた1個以上の部分でさらに置換されていてもよく;
Zは、それぞれ、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C2−C20シアノアルケニル、C2−C20ジシアノアルケニル、C2−C20シアノアルケニルカルボン酸エステル誘導体、C2−C20アルケニルジカルボン酸エステル誘導体又はC4−C20ヘテロアリール、C4−C20アルケニルへテロアリールから同じになるように又は異なるように選ばれた部分であり、ここで、1個以上のヘテロ原子は、O、S又はNRから独立に選ばれ、Rは先に定義したとおりであり、ここで、前記アルケニル、シアノアルケニル、ジシアノアルケニル、シアノアルケニルカルボン酸エステル誘導体、アルケニルジカルボン酸エステル誘導体、ヘテロアリール及びアルケニルヘテロアリールは、H、C4−C20アリール、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ基、ケト(=O)基、シアノ基、C2−C20ジシアノアルケニル、C2−C20シアノアルケニル、カルボン酸エステル誘導体基又はジカルボン酸エステル誘導体基から独立に選ばれた1個以上の部分でさらに置換されていてもよい]
により表される化合物を提供する。
さらなる態様において、本発明は、式(I)の本発明の化合物を含む光起電固体デバイスを提供する。
一実施形態において、本発明は、より具体的には、式(I)の本発明の化合物を含み、さらに、増感剤として有機無機ペロブスカイトを含み、層状である光起電固体デバイスを提供する。
本発明のさらなる態様、さらなる実施形態及び好ましい実施形態は、以下及び添付の特許請求の範囲に詳細に記載されている。当業者は、本発明のさらなる態様及び利点を以下に示す好ましい実施形態についての記載から理解するであろう。
図1Aは、式(35)の化合物、すなわち化合物1と、式(36)の化合物、すなわち化合物2の合成の概略図を示す。 図1Bは、上に、TiO/CHNHPbI/HTM/Auヘテロ接合太陽電池セルにおいて正孔輸送材料として使用した上記化合物1及び2のエネルギー順位図を示す、下に、HTMとして化合物1又は化合物2を有する本発明の光起電固体デバイスの断面SEM画像を示す。 図2Aは、式(35)の化合物(化合物1:白丸)及び式(36)の化合物(化合物2:白三角)の紫外(UV)−可視光吸収スペクトルを示す。 図2Bは、HTMにより被覆されていないTiO/CHNHPbIフィルムのUV−可視光吸収スペクトル:黒四角;式(35)の化合物(化合物1)により被覆されたTiO/CHNHPbIフィルムのUV−可視光吸収スペクトル:黒丸;式(36)の化合物(化合物2)により被覆されたTiO/CHNHPbIフィルムのUV−可視光吸収スペクトル:黒三角;式(35)の化合物(化合物1)により被覆されたメソポーラスTiOのUV−可視光吸収スペクトル:白丸、又は式(36)の化合物(化合物2)により被覆されたメソポーラスTiOのUV−可視光吸収スペクトル:白三角を示す。 図3Aは、標準全天日射AM1.5太陽光のもとで測定した場合の、HTMにより被覆されていないペロブスカイト(CHNHPbI)を含む光起電デバイス/ヘテロ接合太陽電池セルの電流−電圧(J−V)特性:黒四角;式(35)の化合物により被覆されたペロブスカイトを含む光起電デバイス/ヘテロ接合太陽電池セルの電流−電圧(J−V)特性:黒丸、又は式(36)の化合物により被覆されたペロブスカイトを含む光起電デバイス/ヘテロ接合太陽電池セルの電流−電圧(J−V)特性:黒三角を示す。 図3Bは、標準全天日射AM1.5太陽光のもとで測定した場合の、HTMにより被覆されていないペロブスカイト(CHNHPbI)を含む光起電デバイス/ヘテロ接合太陽電池セルの入射光子−電子変換(IPCE)スペクトル:黒四角、式(35)の化合物により被覆されたペロブスカイトを含む光起電デバイス/ヘテロ接合太陽電池セル:黒丸、又は式(36)の化合物により被覆されたペロブスカイトを含む光起電デバイス/ヘテロ接合太陽電池セルを示す。 図4Aは、642nmの波長で測定された、ペロブスカイト(CHNHPbI)により被覆されたメソポーラスTiOフィルムを含む光起電デバイス/太陽電池セルの光誘起吸収(PIA)スペクトル:黒四角、HTMとして式(35)の化合物により被覆されたメソポーラスTiOフィルムを含む光起電デバイス/太陽電池セルの光誘起吸収(PIA)スペクトル:白丸、及びペロブスカイトと式(35)の化合物により被覆されたメソポーラスTiOフィルムを含む光起電デバイス/太陽電池セルの光誘起吸収(PIA)スペクトル:黒三角を示す。 図4Bは、642nmの波長で測定された、ペロブスカイト(CHNHPbI)により被覆されたメソポーラスTiOフィルムを含む光起電デバイス/太陽電池セルの光誘起吸収(PIA)スペクトル:黒四角、HTMとして式(36)の化合物により被覆されたメソポーラスTiOフィルムを含む光起電デバイス/太陽電池セルの光誘起吸収(PIA)スペクトル:白三角、及びペロブスカイトと式(36)の化合物により被覆されたメソポーラスTiOフィルムを含む光起電デバイス/太陽電池セルの光誘起吸収(PIA)スペクトル:黒三角を示す。 図5Aは、式(69)の化合物の合成の概略図を示す。 図5Bは、ジクロロメタン中の式(69)の化合物の吸収スペクトルを示す。
本発明は、ヘテロアセンコア(heteroacene core)に基づくアクセプタ−ドナー−アクセプタ(A−D−A)オリゴチオフェンに基づく化合物に関する。
特に、本発明は、式(I):
Figure 2017505995
[式中、E、E、E、E及びEは、O、S、Se、CR、SiR又はNRからなる群から独立に選ばれ、ここで、RはC1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール、C2−C20アセチル及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アセチル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよく;
及びRは、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール又はC1−C20フルオロアルキル基から独立に選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ;
Ar及びArは、5〜40個の環原子とN、S、Se、CR、SiR、O又はNRから独立に選ばれた1個以上のヘテロ原子とを含む1個以上の芳香環を有する複素芳香環系から選ばれた同一又は異なる部分であり、ここで、Rは先に定義したとおりであり、前記芳香環は、H、ケト(=O)基、フルオロ基、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C2−C20アルケニル及びC2−C20アルキニル基から独立に選ばれた1個以上の部分でさらに置換されていてもよく;
Zは、それぞれ、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C2−C20シアノアルケニル、C2−C20ジシアノアルケニル、C2−C20シアノアルケニルカルボン酸エステル誘導体、C2−C20アルケニルジカルボン酸エステル誘導体又はC4−C20ヘテロアリール、C4−C20アルケニルへテロアリールから同じになるように又は異なるように選ばれた部分であり、ここで、1個以上のヘテロ原子は、O、S又はNRから独立に選ばれ、Rは先に定義したとおりであり、ここで、前記アルケニル、シアノアルケニル、ジシアノアルケニル、シアノアルケニルカルボン酸エステル誘導体、アルケニルジカルボン酸エステル誘導体、ヘテロアリール及びアルケニルヘテロアリールは、H、C4−C20アリール、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ基、ケト(=O)基、シアノ基、C2−C20ジシアノアルケニル、C2−C20シアノアルケニル、カルボン酸エステル誘導体基又はジカルボン酸エステル誘導体基から独立に選ばれた1個以上の部分でさらに置換されていてもよい]
により表される化合物に関する。
ジ−及びカルボン酸エステル誘導体は、ヒドロキシル酸、アルコキシ酸、オキソ酸、ペルオキシ酸、塩、エステル、ハロゲン化アシル又は酸無水物であることができる。
式(I)の化合物の一実施形態において、E及びEは、O、S、Se、CR、SiR及びNRからなる群から選ばれた同じ部分であり、E、E及びEは、O、S、Se、CR、SiR及びNRからなる群から選ばれた同じ部分であり、前記RはC1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール、C2−C20アセチル及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アセチル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよく、前記E及びEの同じ部分は、E、E及びEの同じ選ばれた部分と異なる。
別の実施形態において、式(I)の化合物のE及びEが同じ部分であり、式(I)の化合物のE、E及びEが同じ部分である場合、上記化合物は、式(II):
Figure 2017505995
[式中、E及びEを表すFは、O、S、Se、CR、SiR及びNRからなる群から同じになるように選ばれた部分であり、E、E及びEを表すEは、O、S、Se、CR、SiR及びNRからなる群から選ばれた同じ部分であり、前記RはC1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール、C2−C20アセチル及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アセチル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよい]
により表される化合物である。式(II)の化合物において、F部分はE部分と異なる。
式(I)の化合物の別の実施形態において、E、E、E及びEは、O、S、Se、CR、SiR及びNRからなる群から選ばれた同じ部分であり、Eは、O、S、Se、CR、SiR及びNRからなる群から選ばれ、ここで、Rは、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール、C2−C20アセチル及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アセチル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよく、前記E、E、E及びEの同じ部分は前記Eの選ばれた部分と異なる。
別の実施形態において、E、E、E及びEが同じ部分である場合に、本発明の化合物は式(III):
Figure 2017505995
[式中、E、E、E及びEを表すEは、O、S、Se、CR、SiR及びNRからなる群から選ばれた部分であり、Eを表すFは、O、S、Se、CR、SiR及びNRからなる群から選ばれた部分であり、RはC1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール、C2−C20アセチル及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アセチル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよい]
により表される化合物である。式(III)の化合物において、F部分はE部分と異なる。
式(I)の本発明の化合物及び/又は式(II)の本発明の化合物及び/又は式(III)の本発明の化合物の別の実施形態において、Ar及びArは、式(1)〜(19):
Figure 2017505995
[式中、WはO、S、Se又はNRから独立に選ばれ、Y、V、K及びDはC、N、S、Se、O、CR、SiR又はNRから独立に選ばれ、前記RはC1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C4−C20アリール及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよく;
Gは、C又はSiから選ばれ;
nは1〜10の整数であり;
−R18は、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C2−C20アルケニルから独立に選ばれる]
に従う部分から独立に選ばれる。
好ましい実施形態において、式(1)〜(19)の部分のいずれにおいても、VはO、S又はSe原子から独立に選ばれ、K及びDはC、O又はN原子から独立に選ばれ、W、Y、K及びGは先に定義したとおりである。好ましくは、KはDと異なる部分であり、WはYと異なる部分である。好ましくは、式(6)のKはそれぞれ同じ部分である。好ましくは、式(6)のDはそれぞれ同じ部分である。好ましくは、Vはそれぞれ同じ部分である。
好ましい実施形態において、Ar1及びAr2は、式(1)〜(3)、(6)〜(8)、(11)及び(12)のいずれか1つに従う部分から選ばれる。最も好ましくは、Ar1及びAr2は、式(1)〜(3)、(11)及び(12)のいずれか1つに従う部分から選ばれる。
さらなる実施形態において、Ar及びArは、異なる又は同じ置換基である。Ar及びArは、好ましくは同じ置換基である。
式(I)の本発明の化合物及び/又は式(II)の本発明の化合物及び/又は式(III)の本発明の化合物の一実施形態において、Zは式(20)〜(34)及び(58)〜(66)
Figure 2017505995
Figure 2017505995
Figure 2017505995
[式中、COOR20はカルボン酸エステル誘導体であり、ここでR20はC1−C20アルキル基であり;
19、R21、R22及びR25は、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20フルオロアルキル基及びC4−C20アリール基から独立に選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキニル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよい]
のいずれかに従う部分から選ばれる。
好ましい実施形態において、Zは式(20)〜(29)、(32)〜(34)、(58)、(60)、(62)、(64)及び(65)のいずれかに従う部分から選ばれる。最も好ましくは、Zは式(20)〜(24)、(27)、(58)、(60)、(62)、(64)及び(65)のいずれかに従う部分から選ばれる。
さらなる実施形態において、Zは、それぞれ、互いにことなる又は同じ置換基である。好ましくは、Zは、それぞれ、同じ置換基である。
式(I)の本発明の化合物及び/又は式(II)の本発明の化合物及び/又は式(III)の本発明の化合物の一実施形態において、 及びR は同じ置換基である。別の実施形態において、及びRは、同じであり、かつ、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール又はC1−C20フルオロアルキル基から独立に選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、それらが3個以上の炭素を含む場合、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、好ましくは分岐状である。
好ましくは、置換基R、R〜R19、R21及びR25のアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、シアノアルケニル、ジシアノアルケニル、フルオロアルキル基、シアノアルケニルカルボン酸エステル誘導体、アルケニルジカルボン酸エステル誘導体、アリールヘテロアリール、アルケニルヘテロアリールは、1〜16個の炭素、1〜12個の炭素、1〜8個の炭素、4〜16個の炭素、及び4〜12個の炭素を含む炭化水素から選ばれるものであり、O、N、S、Se、Si、CR、SiR又はNRから選ばれるヘテロ原子を0〜10含んでいてもよく、ここで、Rは先に定義したとおりであり、前記アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、フルオロアルキル、シアノアルケニルカルボン酸誘導体及びアルケニルジカルボン酸誘導体は、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、好ましくは分岐状である。同じ式の同じ部分を置換している置換基R、R〜R19、R21及びR25は、同じ式の同じ部分を置換しているその他の置換基と同じであってもよく、異なっていてもよい。例えば、式(3)の部分を置換しているR〜Rは、同じであっても異なっていてもよい。好ましくは、置換基R、R〜R19、R21及びR25は、同じ式の同じ部分を置換しているその他の置換基と同じである。
点線は、式(1)〜(34)の置換基又は部分における点線は結合を表し、当該結合により上記置換基がヘテロアセンコアに又は前もしくは次の部分に連結されている。
さらなる実施形態では、式(I)の化合物及び/又は式(II)の化合物及び/又は式(III)の化合物は、式(35)及び(36)のいずれかに従う化合物から選ばれる。
Figure 2017505995
本発明は、別の態様において、式(I)の化合物を含む光起電固体デバイスも提供する。当該デバイスは、式(II)の化合物及び/又は式(III)の化合物を含んでもよい。
光起電固体デバイスは、太陽電池セル、ヘテロ接合、光電子デバイス、発光デバイスから選ばれる。好ましくは、前記光起電固体は太陽電池セル、好ましくは固体太陽電池セルである。好ましくは、ヘテロ接合は固体ヘテロ接合である。
一実施形態では、本発明の光起電固体デバイスは、導電性支持体層、表面を増加させるスカフォールド構造体(surface-increasing scaffold structure)、増感剤又は増感剤層、正孔輸送層、及び対電極及び/又は金属層を含む。
一実施形態において、光起電固体デバイスの正孔輸送層は、正孔輸送材料から製造されたものであり、式(I)の化合物を含む。前記正孔輸送層は、式(I)の化合物及び/又は式(II)の化合物及び/又は式(III)の化合物を含んでもよい。
一実施形態では、上記導電性支持体層、スカフォールド構造体、増感剤層、及び対電極は、この順番で本発明の太陽電池セルの片面側から他面側に存在する。本明細書の別の箇所で開示するように、例えば、上記層の間の適切な位置に、保護層が存在しても存在していなくてもよい。
別の実施形態では、光起電デバイスは、正孔コレクタ層、導電性層、電子ブロッキング層、増感剤層及び電流コレクタ層を含み、正孔コレクタ層は導電性層により被覆されており、電子ブロッキング層は導電性層と増感剤層との間に存在し、増感剤層は電流コレクタ層に接触しており、電流コレクタ層は金属又は導電体である。
さらなる態様によると、導電性材料は、1又は2種以上の導電性ポリマー、あるいは1又は2種以上の正孔輸送材料から選ばれる。1又は2種以上の導電性ポリマー、あるいは1又は2種以上の正孔輸送材料は、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン):ポリ(スチレンスルホネート)(PEDOT:PSS)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン):ポリ(スチレンスルホネート):グラフェンナノコンポジット(PEDOT:PSS:グラフェン)、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(PVK)、及びスルホン化ポリ(ジフェニルアミン)(SPDPA)、好ましくはPEDOT:PSS、PEDOT:PSS:グラフェン及びPVK、より好ましくはPEDOT:PSSから選ぶことができる。導電性ポリマーは、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリベンゼン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリプロピレンジオキシチオフェン、ポリアセチレン、及び前述の2種以上の組み合わせから選択することができる。本発明の導電性ポリマーは、好ましくは、水性分散液中の上記ポリマーから選択されます。
本明細書において、「と電気的に接触している」という表現は、電子又は正孔が、少なくとも1つの方向で、1つの層から当該層と電気的に接触している他の層に移ることができることを意味します。具体的には、電磁放射線に暴露された動作しているデバイスにおける電子の流れを考えると、電子及び/又は正孔が流れている複数の層は電気的に接触している状態にあるとみなされる。「と電気的に接触している」という表現は、電子及び/又は正孔が層間を任意の方向に自由に移動できることを必ずしも意味せず、好ましくは意味しない。
導電性支持体層は、好ましくは実質的に透明である。「透明」とは、可視光の少なくとも一部、好ましくは可視光の大部分に対して透明であることを意味する。好ましくは、導電性支持体層は、可視光の全ての波長又はタイプに対して実質的に透明である。さらに、導電性支持体層は、例えば、紫外線及び赤外線等の非可視光に対して透明であることができる。
一実施形態では、導電性支持体層は、本発明の太陽電池セルの支持体層を提供する。好ましくは、太陽電池セルはこの支持層上に形成される。別の実施形態では、太陽電池セルの支持体は対電極の側に設けられる。この場合は、導電性支持体層は、必ずしもデバイスの支持を提供しないが、単に電流コレクタ、例えば金属箔であるか、又は電流コレクタ、例えば金属箔を含むことができる。
導電性支持体層は、好ましくは太陽電池セルから得られる電流を集める電流コレクタとして機能し、及び/又は太陽電池セルから得られる電流を集める電流コレクタを構成する。導電性支持体層は、プラスチック又はガラス等の透明な基材上に好ましくは被覆された、インジウムドープ酸化錫(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、ZnO−Ga、ZnO−Al、酸化錫、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、SrGeO及び酸化亜鉛から選ばれた材料を含むことができる。この場合、プラスチック又はガラスは、層の支持構造を提供し、そして引用した導電性材料は伝導度を提供する。かかる支持体層は、それぞれ導電性ガラス及び導電性プラスチックとして一般的に知られており、本発明による好ましい導電性支持体層である。一実施形態において、導電性支持体層は導電性の透明な層を含み、当該導電性の透明な層は、導電性ガラスから及び導電性プラスチックから選択することができる。
本発明の一実施形態では、表面を増加させるスカフォールド構造体は、前記導電性支持体構造上又は保護層上に設けられ、保護層はスカフォールド構造体上に設けられてもよい。
本発明の太陽電池セル及びヘテロ接合の一実施形態では、表面を増加させるスカフォールド構造体は、ナノ構造及び/又はナノ多孔質である。スカフォールド構造体は、したがって、好ましくはナノスケールで構造化されている。スカフォールド構造体の構造は、導電性支持体の表面と比較して効果的な表面を増加させる。
一実施形態では、上記スカフォールド構造体は、金属酸化物から製造され、及び/又は金属酸化物を含む。例えば、スカフォールド構造体の材料は、例えば、Si、TiO、ZrO、Al、SnO、Fe、ZnO、WO、Nb、CdS、ZnS、PbS、Bi、CdSe、CdTe、SrTiO、GaP、InP、GaAs、CuInS、CuInSe、及びそれらの組み合わせ等の半導体材料から選ばれる。好ましい半導体材料は、例えば、Si、TiO、ZrO、Al、SnO、ZnO、WO、Nb、及びSrTiOである。一実施形態では、表面を増加させるスカフォールド構造体はナノ構造化されたもの及び/又はナノ多孔質である。
本発明は、スカフォールド構造体と導電性支持体との間に1又は2つ以上の中間層が存在する可能性を排除することを意図していない。かかる中間層は、もし存在する場合には、好ましくは、導電性及び/又は半導電性である。
一実施形態では、少なくとも1種の顔料を含む光起電デバイスの増感剤層は、有機顔料、無機顔料、有機金属顔料及び有機無機顔料、又はそれらの組み合わせを選択する。増感剤は、好ましくは、光吸収性化合物又は材料である。好ましくは、増感剤は顔料であり、より好ましくは、増感剤は有機無機顔料である。
増感剤層は、有機金属増感化合物(フタロシアニン由来の化合物、ポルフィリン由来の化合物)、金属を含まない有機増感化合物(ジケトピロロピロール(DPP)系増感剤)、例えば量子ドット、Sb(例えば薄膜状の硫化アンチモン)などの無機増感化合物、有機顔料の凝集体、ナノコンポジット、特に有機無機ペロブスカイト、及び前述のものの組み合わせからなる群のうちの1又は2種以上の顔料を含んでよい。本発明において、原則、異なるタイプの色素又は同じタイプの異なる色素の組み合わせなどの、任意のタイプの色素又は増感剤を使用することが可能である。
一実施形態において、式(I)の化合物を含む本発明の光起電デバイスは、さらに、増感剤として有機無機ペロブスカイトを含み、当該増感剤は層の形態にある。前記光起電デバイスにおいて、式(I)の化合物は式(II)もしくは式(III)の化合物又はそれらの組み合わせであることができる。
一実施形態において、本発明の光起電デバイスの増感剤層は、式(I)の化合物及び/又は式(II)の化合物及び/又は式(III)の化合物を含む層により被覆される。好ましくは、前記増感剤層は増感剤として有機無機ペロブスカイトを含む。
一実施形態では、増感剤又は増感剤層は、有機無機ペロブスカイトを含むか、有機無機ペロブスカイトから成るか、又は有機無機ペロブスカイトから作製される。前記有機無機ペロブスカイトは、1種のペロブスカイト顔料、混合ペロブスカイト顔料、又はさらなる色素又は増感剤と混合されたペロブスカイト顔料のフィルムで設けられる。
さらなる実施形態では、増感剤層は、上記有機無機ペロブスカイト顔料に加えてさらなる顔料を含み、前記さらなる顔料は、有機顔料、有機金属顔料又は無機顔料から選ばれる。
有機金属増感剤は、例えば、EP0613466、EP0758337、EP0983282、EP1622178、WO2006/038823、WO2009/107100、WO2010/055471及びWO2011/039715に開示されている。代表的な有機色素は例えばWO2009/098643、EP1990373、WO2007/100033に開示されている。欧州特許出願番号EP11161954.0及びPCT/IB2011/054628でも有機色素が使用されている。DPP系化合物などの金属を含まない有機増感剤は、例えば、PCT/IB2013/056648及び欧州特許出願番号EP12182817.2に開示されている。
「ペロブスカイト」という用語は、本明細書において、「ペロブスカイト構造」を指し、特にペロブスカイト材料CaTiOを意味するものではない。本明細書において、「ペロブスカイト」は、チタン酸カルシウムと同じタイプの結晶構造を有し、2価のカチオンが2つの別個の1価のカチオンで置換された材料でできた任意の材料を包含するか、好ましくは2価のカチオンが2つの別個の1価のカチオンで置換された材料でできた任意の材料に関する。ペロブスカイト構造は、一般的化学量論的組成AMX(式中、「A」及び「M」はカチオンであり、「X」はアニオンである)を有する。「A」及び「M」カチオンは、種々の電荷を有することができ、元のペロブスカイト鉱物(CaTiO)において、Aカチオンは2価であり、Mカチオンは4価である。)を有する。本発明において、上記のペロブスカイトの式は、本明細書の他の箇所に示した式に従って、同じであるか又は異なっていることができる3つ又は4つのアニオン、及び/又は1つ又は2つの有機カチオン、及び/又は2又はの正電荷を有する金属原子を有する構造を包含する。
一実施形態において、本発明の光起電デバイスは有機無機ペロブスカイトの1又は2以上の層を含む。前記デバイスにおいて、有機無機ペロブスカイトの最上層は、上記定義のとおりの正孔輸送材料、好ましくは式(I)の化合物及び/又は式(II)の化合物及び/又は式(III)の化合物を含む正孔輸送層により被覆されている。
一実施形態では、増感剤層は、ナノコンポジット材料又は有機無機顔料を含むか、ナノコンポジット材料又は有機無機顔料からなる。
さらなる実施形態では、有機無機ペロブスカイト層材料は、下記式(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)及び(IX)のいずれか1つのペロブスカイト構造を含む:
Figure 2017505995
式中、A及びA’は、窒素含有複素環及び環系を包含する、第1級、第2級、第3級又は第4級有機アンモニウム化合物から独立に選ばれる有機一価カチオンであり、A及びA’は、1個〜60個の炭素及び1個〜20個のヘテロ原子を有し、
Bは、1個〜60個の炭素及び2個〜20個のヘテロ原子を有する第1級、第2級、第3級又は第4級有機アンモニウム化合物から選ばれ、2つの正電荷を帯びた窒素原子を有する、有機二価カチオンであり、
Mは、Cu2+、Ni2+、Co2+、Fe2+、Mn2+、Cr2+、Pd2+、Cd2+、Ge2+、Sn2+、Pb2+、Eu2+又はYb2+からなる群から選ばれる二価金属カチオンであり、
Nは、Bi3+及びSb3+の群から選ばれ、
Xは、Cl、Br、I、NCS、CN及びNCOから独立に選ばれる。
特に、3つ又は4つのXは同じであっても異なっていてもよい。例えば、AMX(式(V))は下記式(V’)として表すことができる:
Figure 2017505995
式中、Xi、Xii、Xiiiは、Cl、Br、I、NCS、CN及びNCO、好ましくはハロゲン化物イオン(Cl、Br、I)から独立に選ばれ、A及びMは、本明細書の他の箇所で定義したとおりである。そのため、Xi、Xii、Xiiiは、この場合、同じであっても異なっていてもよい。この原則は式(IV)及び(VI)〜(IX)のペロブスカイト及び下記の式(XI)〜(XVII)のより具体的な実施形態に当てはまる。例えば、AA’MX(式IV)の場合、式(IV’)が当てはまる。
Figure 2017505995
式中、Xi、Xii、Xiiiは、Cl、Br、I、NCS、CN及びNCO、好ましくはハロゲン化物イオン(Cl、Br、I)から独立に選ばれる。
式(V)及び(VII)におけるXi、Xii、Xiii、あるいは式(IV)、(VI)、(VIII)又は(IX)におけるXi、Xii、Xiii、Xivが異なるアニオンXを含む場合、異なるアニオンは2個を超える数で存在しない。例えば、Xi及びXiiは同じであり、XiiiはXi及びXiiと異なるアニオンである。
好ましい実施形態では、ペロブスカイト材料は、式(IV)〜(VI)、好ましくは式(V)〜(V’)の1つ又は2つ以上から選ばれた構造を有する。
好ましい実施形態では、前記有機無機ペロブスカイト層は、式(XI)〜(XVII)のいずれか1つのペロブスカイト構造を含む;
Figure 2017505995
式中、A、A’、B及びXは、本明細書中の他の箇所で定義したとおりである。好ましくは、Xは好ましくはCl、Br及びIから選ばれ、最も好ましくは、XはIである。
好ましい実施形態において、前記有機無機ペロブスカイト層は、上記式(XI)〜(XV)、より好ましくは上記式(XI)及び/又は(XII)のペロブスカイト構造を含む。
一実施形態において、A及びA’は、下記式(37)〜(44)の化合物のいずれか1つから独立に選ばれた1価のカチオンである:
Figure 2017505995
Figure 2017505995
式中、R、R、R及びRのいずれか1つは、0〜15個のヘテロ原子を含むC1〜C15有機置換基から独立に選ばれる。
上記C1−C15有機置換基の一実施形態では、前記置換基中の任意の1つ、いくつか又は全ての水素はハロゲンにより置換されていてもよく、前記有機置換基は15個以下のN、S又はOのヘテロ原子を含み、化合物(37)〜(44)のいずれにおいても、存在する置換基(該当する場合、R、R、R及びR)のうちの2つ又は3つ以上が互いに共有結合的に連結して置換又は非置換の環又は環系を形成していてもよい。好ましくは、上記C1−C15有機置換基の複数の原子の鎖において、任意のヘテロ原子が少なくとも1個の炭素原子に連結していてもよい。好ましくは、隣接するヘテロ原子は存在せず、及び/又はヘテロ原子−ヘテロ原子結合は0〜15個のヘテロ原子を含む前記C1−C15有機置換基中に存在しない。ヘテロ原子はN、O及び/又はSから選ぶことができる。
一実施形態では、R、R、R及びRのいずれか1つは、C1〜C15脂肪族及びC4〜C15芳香族又は複素芳香族置換基から独立して選ばれ、当該置換基中のいずれか1つ、いくつかの又はすべての水素はハロゲンによって置換されていることができ、そして、化合物(37)〜(44)のいずれにおいても、存在する置換基のうちの2つ又は3つ以上が互いに共有結合的に連結して置換又は非置換の環又は環系を形成していてもよい。
一実施形態では、Bは、下記式(45)及び(46)の化合物のいずれか1つから選ばれた2価のカチオンである:
Figure 2017505995
ここで、式(45)の化合物において、Gは1〜10個の炭素と0〜5個のN、S及び/又はOから選ばれたヘテロ原子を有する有機リンカーであり、ここで、前記G中の1又は2個以上の水素原子はハロゲンにより置換されていてもよく、
23とR24のいずれか1つは、下記置換基(47)〜(52)のいずれか1つから独立に選ばれる。
Figure 2017505995
ここで、置換基(47)〜(52)中の点線は結合を表し、当該結合により前記置換基はリンカー構造Gに連結されており、
、R、及びRは、独立して、式(37)〜(44)の化合物について先に定義したとおりであり、
23及びR24は、それらが両方とも置換基(47)と異なる場合、適用可能である場合に、それらの置換基R、R及び/又はRにより互いに共有結合的に連結されていることができ、R、R及びRのいずれか1つは、存在する場合、当該置換基がR23又はR24上に存在しているか否かと独立して、G又は化合物(45)の環構造に共有結合的に連結されていてもよく、
式(46)の化合物において、2つの正電荷を帯びた窒素原子を含む円は、4〜15個の炭素原子及び2〜7個のヘテロ原子又は4〜10個の炭素原子及び2〜5個のヘテロ原子を含む置換又は非置換芳香族環又は環系を表し、当該窒素原子は前記環又は環系の環ヘテロ原子であり、当該ヘテロ原子の残りは、N、O及びSから独立に選ばれることができ、R及びRは、Hから及びR〜Rと同じ置換基から独立に選ばれる。前記2〜7個のヘテロ原子に加えて又は前記2〜7個のヘテロ原子とは独立に、水素を全部又は部分的に置換するハロゲン原子が存在していてもよい。
好ましくは、G中の炭素が少ない場合、ヘテロ原子の数はその炭素の数より少ない。好ましくは、式(46)の環構造において、環ヘテロ原子の数は炭素原子の数より少ない。一実施形態では、Gは炭素数1〜10の脂肪族、芳香族又は複素芳香族リンカー構造である。
好ましくは、置換基(47)〜(52)中の点線は、置換基中に示されている窒素原子をリンカーの炭素原子に連結する炭素−窒素結合を表す。
一実施形態では、式(45)の化合物において、Gは、1〜8個の炭素と0〜4個のN、S及び/又はOのヘテロ原子、又は1〜6個の炭素と0〜3個のN、S及び/又はOのヘテロ原子を有する有機リンカー構造であり、G中の任意の1つ、いくつか又は全ての水素がハロゲンにより置換されていてもよい。好ましくは、Lは1〜8個の炭素を有する脂肪族、芳香族又は複素芳香族リンカー構造であり、G中の任意の1つ、いくつか又は全ての水素がハロゲンにより置換されていてもよい。一実施形態では、式(45)の化合物において、前記リンカーGはO又はSヘテロ原子を含まない。一実施形態では、Gは
N、O及び/又はSヘテロ原子を含まない。
一実施形態では、R、R、R及びRのいずれか1つは、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C4−C10ヘテロアリール及びC6−C10アリールから独立に選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル及びアルキニルは、それらが3個以上の炭素を含む場合、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、前記ヘテロアリール及びアリールは置換されていても置換されていなくてもよく、R〜R中の幾つかの又は全ての水素がハロゲンにより置換されていてもよい。
一実施形態では、R、R、R及びRのいずれか1つは、C1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C4−C8ヘテロアリール及びC6−C8アリールから独立に選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル及びアルキニルは、それらが3個以上の炭素を含む場合、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、前記ヘテロアリール及びアリールは置換されていても置換されていなくてもよく、R〜R中の幾つかの又は全ての水素がハロゲンにより置換されていてもよい。
一実施形態では、R、R、R及びRのいずれか1つは、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C4−C6ヘテロアリール及びC6アリールから独立に選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル及びアルキニルは、それらが3個以上の炭素を含む場合、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、前記ヘテロアリール及びアリールは置換されていても置換されていなくてもよく、R〜R中の幾つかの又は全ての水素がハロゲンにより置換されていてもよい。
一実施形態では、R、R、R及びRのいずれか1つは、C1−C4アルキル、C2−C4アルケニル及びC2−C4アルキニルから独立に選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル及びアルキニルは、それらが3個以上の炭素を含む場合、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、R〜R中の幾つかの又は全ての水素がハロゲンにより置換されていてもよい。
一実施形態では、R、R、R及びRのいずれか1つは、C1−C3、好ましくはC1−C2アルキル、C2−C3、好ましくはC2アルケニル、及びC2−C3、好ましくはC2アルキニルから独立に選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル及びアルキニルは、それらが3個以上の炭素を含む場合、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、R〜R中の幾つかの又は全ての水素がハロゲンにより置換されていてもよい。
一実施形態では、R、R、R及びRのいずれか1つは、C1−C4、より好ましくはC1−C3アルキル、さらに好ましくはC1−C2アルキルである。最も好ましくは、R、R、R及びRのいずれか1つはメチルである。この場合にも、前記アルキルは完全に又は部分的にハロゲン化されている。
一実施形態では、A、A’及びBは、それぞれ、1つ、2つ又は3つ以上の窒素ヘテロ原子を含む置換及び非置換C5〜C6環から選ばれた1価(A及びA’の場合)又は2価(Bの場合)のカチオンであり、前記窒素原子のうちの1つ(Aの場合)又は2つ(Bの場合)は正電荷を有する。かかる環の置換基は、ハロゲンから及び先に定義したC1−C4アルキル、C2−C4アルケニル及びC2−C4アルキニルから、好ましくは先に定義したC1−C3アルキル、C3アルケニル及びC3アルキニルから選ぶことができる。前記環は、さらにヘテロ原子を含んでいてもよく、当該ヘテロ原子はO、N及びSから選ぶことができる。2つの正電荷を帯びた環窒素原子を含む2価の有機カチオンBは、例えば上記式(46)の化合物によって例示される。かかる環は芳香族又は脂肪族であることができる。
A、A’及びBは、2つ又は3つ以上の環を含む環系を構成していてもよく、それらの環系の少なくとも1つは、先に定義したとおり、置換及び非置換C5−C6環であることができる。式(46)の化合物中の楕円形に描いた円は、例えば、2つ又は3つ以上の環、しかし好ましくは2つの環を含む環系を表していてもよい。また、A及び/又はA’が2つの環を含む場合、さらなる環ヘテロ原子が存在していてもよく、当該環ヘテロ原子は、例えば、好ましくは例えば電荷を帯びていない。
しかし、一実施形態では、有機カチオンA、A’及びBは、1つ(A、A’の場合)の、2つ(Bの場合)又はそれ以上の窒素原子を含むが、O又はSを含まないか、カチオンA及び/又はB中の1つ又は2つ以上の水素原子を置換し得るハロゲンを除いて、任意の他のヘテロ原子を有さない。
A及びA’は、好ましくは、1つの正電荷を帯びた窒素原子を含む。Bは、好ましくは2つの正電荷を帯びた窒素原子を含む。
A、A’及びBは、式(53)及び(54)(Aの場合)及び下記(55)〜(57)(Bの場合)の例示的な環又は環系から選ぶことができる:
Figure 2017505995
式中、R及びRは、独立に、先に定義したとおりであり、R、R、R、R10、R11、R12、R13及びR14は、H、ハロゲン及びR〜Rについて先に定義したとおりの置換基から独立に選ばれる。好ましくは、R、R、R、R10、R11、R12、R13及びR14は、H及びハロゲンから選ばれ、最も好ましくは、Hである。
有機カチオンA、A’及びBにおいて、水素原子は、F、Cl、I、及びBr等のハロゲン、好ましくはF又はClによって置換されていてもよい。かかる置換は、1又は複数のペロブスカイト層の吸湿特性を低下させることが期待され、したがって本明細書に記載の目的に好都合と考えられる。
好ましい一実施形態では、A及びA’は、式(37)の有機カチオンから独立に選ばれる。好ましくは、式(37)のカチオン中のRは、0〜4個のN、S及び又は/Oのヘテロ原子を含むC1〜C8有機置換基から選ばれる。より好ましくは、Rは、C1−C4、好ましくはC1−C3、最も好ましくはC1−C2の脂肪族置換基から選ばれる。
好ましい一実施形態では、金属Mは、好ましくは、Sn2+及びPb2+から選ばれ、好ましくはPb2+である。好ましい実施形態では、NはSb3+である。
好ましい一実施形態では、3つ又は4つのXが、Cl、Br及びIから独立に選ばれる。
好ましい一実施形態において、有機無機ペロブスカイト材料は、下記式(XVIII)〜(XXII)の式により表される。
Figure 2017505995
ここで、A及びMは、以下で定義するものなどのA及びMの好ましい実施形態を含めて、本明細書の他の箇所で定義したとおりである。好ましくは、Mは、Sn2+及びPb2+から選ばれる。好ましくは、Aは、式(37)の有機カチオンから選ばれる。好ましくは、式のカチオン(37)中のR48は、有機置換基は、0〜4個のN、S及び/又はOのヘテロ原子を含むC1−C8有機置換基から選ばれる。より好ましくは、Rは、C1−C4、好ましくはC1−C3、最も好ましくはC1−C2脂肪族置換基から選ばれる。
好ましい一実施形態では、有機無機ペロブスカイトは、式(V’)(AMXiXiiXiii)の化合物であり、ここで、Aは先の定義した式(37)の一価のカチオンであり、MはSn2+又はPb2+であり、Xi、Xii、XiiiはCl、Br及びIから独立に選ばれる。好ましくは、式(1)のカチオン中のRは、C1−C4、好ましくはC1−C3、最も好ましくはC1−C2脂肪族置換基から選ばれる。好ましくは、Xi〜Xiiiは同じである。
さらなる態様において、本発明は、光起電固体デバイスにおける正孔輸送材料としての式(I)の化合物及び/又は式(II)の化合物及び/又は式(III)の化合物の使用を提供する。
理論に束縛されることなしに、式(I)の本発明の化合物は、UV−NIR分光吸収を向上させるために光吸収材料として使用することができる。
以下、本発明を実施例により説明する。これらの実施例は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1:式(35)の化合物、すなわち化合物1、及び式(36)の化合物、すなわち化合物2の合成
化合物1及び2の合成経路を図1Aに示す。
(3−ブロモチエン−2−イル)亜鉛(II)クロリド4(2.5当量)及びテトラブロモチオフェンのPd触媒根岸カップリングにより基本構築ブロック3,3’,3'',4’−テトラブロモ−2,2’:5’,2''−ターチオフェン5を収率75%で調製した。5と2-エチルヘキシルアミンのPd触媒タンデムBuchward-Hartwigカップリングにより環縮合S,N−ペンタセン6を収率60%で得た。n−BuLiを使用しての6のリチウム化とその後のトリメチル錫クロリドによるクエンチングにより対応するビススタニル化誘導体7を得た。ジシアノビニレン(DCV)−置換ヨードチオフェン8及びヨードビチオフェン9による7のPd触媒Stille型カップリングによって、最終的に、化合物1(式(35))及び化合物2(式(36))をそれぞれ80%及び82%の収率で合成した。以下のスキームに従うアルデヒド10及びマロノニトリルのKnoevenagel縮合により2−[(3−ヘキシル−5−ヨードチオフェン−2−イル)メチレン]マロノニトリル8を調製した。
Figure 2017505995
化合物1又は式(35)の2,2’−[(4,5−ビス(2−エチルヘキシル)−ジチエノ[2,3−d:2’,3’−d’]チエノ[3,2−b:4,5−b’]ジピロール−2,7−ジイル)ビス(3−ヘキシルチエン−5,5’−ジイル)ビス(メタン−1−イル−1−イリジン)]ジマロノニトリル
5mLの乾燥DMF中のジスタニル化誘導体7(173mg,0.21mmol)及び2−ヨードチオフェン化合物8(170mg,0.46mmol)の溶液を入念に脱気した。次に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)触媒(14.1mg,12.2μmol)を加え、反応混合物を70℃で一晩撹拌した。室温に冷却後、析出物を濾過し、メタノールで洗浄した。固形物をカラムクロマトグラフィー(フラッシュSiO、ジクロロメタン)により精製して1を緑色固形物(165mg,80%)として得た。
融点294℃(DSC); 1H-NMR (400MHz, CDCl3, δ): 7.78 (s, 2H), 7.34 (s, 2H), 7.10 (s, 2H), 4.34-4.21 (m, 4H), 2.74 (t, J=7.8Hz, 4H), 2.04-1.94 (m, 2H), 1.69-1.62 (m, 4H), 1.43-1.34 (m, 12H), 1.27-1.16 (m, 16H), 0.93-0.90 (m, 6H), 0.85-0.78 (m, 12H); 13C-NMR (100MHz, CD2Cl2, δ): 157.51, 149.41, 146.76, 145.90, 145.87, 132.02, 131.87, 127.92, 124.75, 119.73, 118.79, 118.77, 115.50, 114.44, 111.21, 72.08, 53.44, 40.49, 31.51, 31.26, 30.05, 30.00, 29.25, 29.08, 28.20, 28.13, 23.50, 23.48, 22.96, 22.94, 22.53, 14.05, 13.89, 13.88, 10.62, 10.58; MS (MALDI-TOF) m/z: C56H66N6S5の[M]+ 理論値982.40; 実測値982.82. HRMS (MALDI-TOF) m/z: C56H66N6S5の[M]+ 理論値 982.39470; 実測値 982.39364 [M+], 998.38784 [M+O]+, 1014.38301 [M+2O]+, 1030.37792 [M+3O]+. C56H66N6S5の理論分析値: C 68.39, H 6.76, N 8.55, S 16.30; 実測値: C 68.37, H 6.79, N 8.47, S 16.44.
化合物2又は式(36)の2,2’−[(4,5−ビス(2−エチルヘキシル)−ジチエノ[2,3−d:2’,3’−d’]チエノ[3,2−b:4,5−b’]ジピロール−2,7−ジイル)ビス(4,3’−ジヘキシル−2,2’−ビチエン−5,5’−ジイル)ビス(メタン−1−イル−1−イリン)]ジマロノニトリル
シュレンク管内の5mLの乾燥DMF中のジスタニル化誘導体7(188mg,0.23mmol)及びヨードビチオフェン化合物9(271mg,0.50mmol)の溶液を入念に脱気した。次に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)触媒(16.1mg,13.9μmol)を加え、反応混合物を70℃で一晩撹拌した。室温に冷却後、析出物を濾過し、メタノールで洗浄した。固形物をカラムクロマトグラフィー(フラッシュSiO、ジクロロメタン)により精製してを茶金色固形物(247mg,82%)として得た。
融点275℃ (DSC); 1H-NMR (400MHz, CDCl3, δ): 7.80 (s, 2H), 7.12 (s, 2H), 7.09 (s, 2H), 7.05 (s, 2H), 4.33-4.20 (m, 4H), 2.84 (t, J=7.9 Hz, 4H), 2.75 (t, J=7.7 Hz, 4H), 2.06-1.96 (m, 2H), 1.76-1.70 (m, 4H), 1.68-1.62 (m, 4H), 1.49-1.45 (m, 4H), 1.41-1.32 (m, 20H), 1.28-1.18 (m, 16H), 0.93-0.89 (m, 12H), 0.87-0.80 (m, 12H); 13C-NMR (100MHz, CD2Cl2, δ): 156.48, 147.22, 147.06, 145.07, 144.91, 144.89, 140.20, 132.56, 130.82, 128.81, 127.11, 126.68, 126.36, 117.55, 117.18, 115.41, 114.11, 108.79, 99.96, 72.94, 53.23, 40.45, 31.65, 31.53, 31.29, 30.39, 30.14, 30.10, 30.08, 30.06, 29.24, 29.13, 29.06, 28.26, 28.17, 23.48, 23.45, 22.99, 22.96, 22.58, 22.54, 14.09, 14.05, 13.93, 13.92, 10.61, 10.56; MS (MALDI-TOF) m/z: C76H94N6S7の[M]+ 理論値 1314.56; 実測値 1314.66. HRMS (MALDI-TOF) m/z: C76H94N6S7の[M]+ 理論値 1314.55794; 実測値 1314.55618 [M+], 1330.54740 [M+O]+, 1346.54369 [M+2O]+, 1362.539 [M+3O]+. C76H94N6S7の理論分析値: C 69.36, H 7.20, N 6.39, S 17.06; 実測値: C 69.58, H 7.48, N 6.28, S 16.96.
実施例2.式(35)の化合物、すなわち化合物1と、式(36)の化合物、すなわち化合物2の光電特性評価
ジクロロメタン溶液中の化合物1及び2のUV−可視光吸収スペクトルを図2Aに示す。化合物1は、655nmで、モル吸光係数εが117600L・mol-1・cm-1である強い電荷移動吸収バンドを示した。対照的に、ビチオフェン単位を含むより長い化合物2は、630nmにブルーシフトし、ε値は86300L・mol-1・cm-1であった。化合物2の場合の430nmにあるさらなる広く強いバンド出現は、DCV置換ビチオフェン部分のπ−π遷移に帰属された。TiOフィルム上にコーティングされた化合物1及び2の吸収バンドはそれぞれ725及び675nmまで著しくレッドシフトした。主に400nm未満を吸収するスピロMeOTAD及びPTAAとは異なって、化合物1及び2は両方とも可視乃至近赤外領域において強い光捕集能力を有する。HTMとしての化合物1及び2からの光吸収の寄与をさらに調べるために、HTMを有する及び有さないTiO上のペロブスカイトフィルムのUV−可視スペクトルを記録した。図2Bに示すように、ペロブスカイト自体は400〜500nmの間で強い吸収を示し、600nmから急激に低下する。化合物1及び2は両方とも600〜800nmの間に強い吸収バンドを有し、ペロブスカイトの吸収バンドを完全に補償する。HTMの存在下では、TiO/CHNHPbI/HTMフィルムは550〜800nm間で著しい吸収の増大を示し、そのため、低エネルギー領域での光吸収に寄与することが非常にはっきりと判る。
サイクリックボルタンメトリー測定では、化合物1及び2について、2つの1e- 酸化波が観測され、オリゴチオフェン骨格に典型的な安定なラジカルカチオン及びジカチオンの形成に帰属された。不可逆的な2e- 還元波は、末端DCV基への同時一電子移動に帰属された。化合物2の酸化電位は、2つのさらなるヘキシルチオフェンによる高い電子供与性強さのために、化合物1よりも190mV及び300mV負側にシフトした。化合物1及び2のHOMO及び最低空軌道(LUMO)のエネルギー準位を、酸化波及び還元波の開始から決定した。これらのデータを図1Bにグラフで示す。化合物1及び2のHOMOエネルギーは、光捕集剤としてCHNHPbIペロブスカイトと電子輸送層としてTiOを含むヘテロ接合太陽電池において、HTMとしてそれらを使用するのに適する。化合物2と比べて、化合物1のより低いHOMOエネルギー準位は、より高い開放電圧(VOC)をもたらすであろう。
HTMとして上記材料の正孔移動度は、デバイスにおける有効電荷輸送に大きな影響を及ぼす。本来の分子の正孔移動度をデバイス構造ITO/PEDOT:PSS/オリゴマー/Alで測定した。空間電荷制限電流(SCLC)モデルを使用することによって、成功移動度は、1の場合に0.9×10-4cm2-1-1であり、2の場合に0.7×10-4cm2-1-1であると見積もられた。有効正孔移動度に加えて、これらの分子の存在は、光電流の生成にも寄与する。照明下、それらはペロブスカイトとともに励起することができ、しかる後、分子のLUMO準位からペロブスカイトの伝導帯への電子輸送が起こる。したがって、ペロブスカイトとHTMの両方において光励起が一緒に起こり、二重光吸収系(dual light absorbing system)が生じる。
デバイスの作製のために、メソポーラスTiOフィルム上のCHNHPbIペロブスカイトの堆積物を、まず、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中の1.3MのPbI溶液をスピンコートし、次いで、2−プロパノール中のCHNHIの溶液にTiO/PbIフィルムを浸漬コーティングすることにより、2段階で作製した。浸漬コーティングプロセスはCHNHPbIの変換を引き起こした。ペロブスカイトフィルムのアニーリング後、続いて、化合物1又は2を含むHTMを、テトラクロロエタンからスピンコーティングにより堆積させた。図1B中の走査型電子顕微鏡(SEM)断面画像から判るように、HTMはTiO/ペロブスカイト層中の細孔の残りの空間に進入すると同時に、最上部に薄いキャッピング層を形成する、最後に、バックコンタクトとしいて薄い金層の蒸発によりデバイスを完成した。
実施例3.式(35)の化合物、すなわち化合物1と式(36)の化合物、すなわち化合物2の光起電特性評価
図3Aは、構造:FTO/圧密TiO/mp−TiO/CHNHPbI/化合物1又は化合物2/金に基づく太陽電池セルの電流−電圧(J−V)特性を示す。
HTMのない対照セルを比較ために作製した。対照セルは、13.0mA・cm-2の短絡電流密度(JSC)、780mVのVOC、及び0.69の曲線因子(FF)を示し、7.1%のPCEをもたらした。HTMとして化合物1を使用すると、デバイスのPCEは10.4%に増加するとともに、JSC(16.4mA・cm-2)及びVOC(983mV)の値が両方とも著しく増加した(表1)。HTMとして化合物2を有するデバイスは、標準全天日射AM1.5太陽光の下で、15.2mA・cm-2のJSC、886mVのVOC、及び0.68のFFを示し、9.3%のPCEをもたらした。化合物1と比べて化合物2のVOCが97mV低いことは、主に、化合物2のHOMOエネルギー準位がより高いためである。さらに、TiOフィルム上のπ共役が拡張された化合物2の吸収バンドは化合物1と比べてブルーシフトし、強度が弱い。従って、化合物2の光捕集能は、680〜770nmの波長領域で化合物1よりもわずかに低い(図2B)。
図3Bは、HTMを有するペロブスカイトセル及びHTMなしのペロブスカイトセルについての入射光子−電子変換効率(IPCE)スペクトルを示す。光電流生成は、CHNHPbIのバンドギャップ(1.55eV)と整合して、約800nmで始まり、化合物1及び2について510nmで約76%及び78%のピークIPCEに達した。HTMとしての化合物1及び2の使用は、より効果的な電荷引き抜きのために、400〜800nmの全可視光領域において光電流の顕著な改善を示した。最も重要なことは、光電流に対するHTMとしての化合物1の役割を680〜800nmではっきり確認でき、HTMなしのデバイスの場合の27%と比べて720nmでIPCEは48%であり、さらに、ペロブスカイトとともにその光捕集能を示した。標準AM1.5G太陽照射でIPCEスペクトルの全積分から計算された値との良好なJSCの一致は、スペクトルの不一致が無視できるほど小さいことを示している。
Figure 2017505995
デバイス全体での電荷生成を光誘起吸収分光法(PIA)によりさらに調べた。図4Aは、ペロブスカイトにより被覆されたメソポーラスTiOフィルム、HTMとしての化合物1により被覆されたメソポーラスTiOフィルム、及び両方により被覆されたメソポーラスTiOフィルムのPIAスペクトルを示す。ペロブスカイト単独の場合、TiOに注入された電子に帰属される近赤外領域にある特徴と、ペロブスカイト自体の発光による700〜850nmの負のバンドが観測された。ペロブスカイトなしのTiO/化合物1フィルムは、光励起後の化合物1の酸化形化学種(ドナー部分上に位置する正孔に帰属される)の基底状態ブリーチング及び吸収のために、870nmよりも短い波長で負のバンドを示し、950nmを超える正のバンドを示した。これらの結果は、ペロブスカイトがなくてもTiOと化合物1の間で電荷分離が起こることを示している。ペロブスカイト層の存在下では、化合物1の酸化形化学種の吸収特性が、800〜1400nmに拡張することがより明確である。同時に、ペロブスカイトの発光による負のバンドが消失する。同様な現象が化合物についても観測された。これらの結果は、光励起したペロブスカイトと化合物1又は2を含むHTMとの間での有効な電荷移動と、長寿命の荷電種の形成をはっきりと実証している。
したがって、一緒に高い効率を得るために、例えば、リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(LiTFSI)、4−tert−ブチルピリジン(TBP)や、スピロ−MeOTAD及び他の半導電性ポリマーとともに通常使用されるドーパントなどの任意の添加剤を使用せずに、HTMとして化合物1及び2を使用して高性能デバイスを製造することができる。
結論として、2つの低バンドギャップのアクセプタ−ドナー−アクセプタ型分子:電子リッチS,N−ヘテロアセン中心単位及び末端ジシアノビニレン基を含む化合物1及び2を設計し合成した。これらのオリゴマーの強い赤方偏移吸収及び適切な分子軌道エネルギー準位は、我々が、それらを、CHNHPbI系光起電デバイスにおいてHTMとして使用することを促すものである。上記の新規なHTMを使用して製造された溶液処理ヘテロ接合太陽電池セルは、HTMのないデバイスに比べて相対的に高い、それぞれ10.4%及び9.3%の優れたPCEをもたらした。HTMとして機能することに加え、それらは、強い光捕集能力も示し、ペロブスカイトとともに二重吸収システムを形成し、これによって、ペロブスカイト型光起電デバイスの製造や材料選択のための新しいルートを開く。光誘起吸収分光学的研究から、光励起されたペロブスカイトとHTMの間の有効な電荷移動がはっきりと実証された。本件は、CHNHPbI系ヘテロ接合太陽電池セルにおおいて光捕集材料及び正孔輸送材料の両方としてのA−D−A小分子の使用が成功したことを最初に報告するものである。我々は、本願の知見は、調整可能な軌道エネルギー準位、高い正孔移動度及びさらなる光捕集能力を有する着色された正孔伝導体を使用して、高効率かつ低コストのペロブスカイト系太陽電池セルを製造する新しい手段を提供すると信じている。さらに、高いモル吸光係数のために、これらの分子は、ペロブスカイトの吸収が非常に低い長波長領域で、光吸収の目的を果たすことができる。
実施例4:式(69)の化合物の合成
化合物(69)の合成経路は、図5Aに表示されます。
2,2’−[(4,5−ビス(2−エチルヘキシル)−ジチエノ[2,3−d:2’,3’−d’]チエノ[3,2−b:4,5−b’]ジピロール−2,7−ジイル)ビス(ビス−エチレンジオキシチエン−5,5’−ジイル)ビス(メタン−1−イル−1−イリン)]ジマロノニトリル(69)
式(69)の化合物を、Stilleクロスカップリング反応により、式(67)のジスタニル化化合物と式(68)のブロモ誘導体との反応により、式(35)の化合物1と類似の手順に従って、70%の収率で調製した。
ジクロロメタン溶液中での式(69)の目的化合物のUV−可視スペクトルを図5Bに示す。式(69)の化合物は、化合物(35)(λabs=655nm)と比較して約30nmレッドシフトした683nmに電荷移動吸収バンドを示した。これは、1.64eVへのバンドギャップの低下をもたらす。これは、エチレンジオキシチオフェン(EDOT)の酸素原子と中心橋かけチオフェンの硫黄原子の間でのS・・・O相互作用によるねじり程度が低いことに起因するより平坦な分子骨格による。式(69)の化合物は、式(35)の化合物よりもおよそ20000L・mol-1・cm-1高い137500L・mol-1・cm-1の高いモル吸光係数を示した。サイクリックボルタンメトリー測定により求めた式(69)の化合物のHOMO及びLUMOエネルギー準位は、それぞれ−5.20eV及び−3.80eVであった。式(69)の化合物のHOMOエネルギーは、光捕集剤としてCHNHPbIペロブスカイト及び電子輸送層としてメソポーラスTiOを含むヘテロ接合太陽電池セルにおいてHTMとしてそれらを使用するのに適する。
構造:FTO/圧密TiO/mp−TiO/CHNHPbI/式(69)の化合物/金に基づく太陽電池セルの光起電特性は、16.5mA・cm-2の短絡電流密度(JSC)、940mVのVOC、及び0.69の曲線因子(FF)を示し、10.7%のPCEをもたらした。
本発明に関連する発明の実施態様の一部を以下に示す。
[態様1]
式(I):
Figure 2017505995
[式中、E 、E 、E 、E 及びE は、O、S、Se、CR 、SiR 又はNRからなる群から独立に選ばれ、ここで、RはC1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール、C2−C20アセチル及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アセチル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよく;
及びR は、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C2−C20アルケニル、C4−C20アリール又はC1−C20フルオロアルキル基から独立に選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ;
Ar 及びAr は、5〜40個の環原子とN、S、Se、SiR 、O又はNRから独立に選ばれた1個以上のヘテロ原子とを含む1個以上の芳香環を有する複素芳香環系から選ばれた同一又は異なる部分であり、ここで、Rは先に定義したとおりであり、前記芳香環は、H、ケト(=O)基、フルオロ基、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C2−C20アルケニル及びC2−C20アルキニル基から独立に選ばれた1個以上の部分でさらに置換されていてもよく;
Zは、それぞれ、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C2−C20シアノアルケニル、C2−C20ジシアノアルケニル、C2−C20シアノアルケニルカルボン酸エステル誘導体、C2−C20アルケニルジカルボン酸エステル誘導体又はC4−C20ヘテロアリール、C4−C20アルケニルへテロアリールから同じになるように又は異なるように選ばれた部分であり、ここで、1個以上のヘテロ原子は、O、S又はNRから独立に選ばれ、Rは先に定義したとおりであり、ここで、前記アルケニル、シアノアルケニル、ジシアノアルケニル、シアノアルケニルカルボン酸エステル誘導体、アルケニルジカルボン酸エステル誘導体、ヘテロアリール及びアルケニルヘテロアリールは、H、C4−C20アリール、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ基、ケト(=O)基、シアノ基、C2−C20ジシアノアルケニル、C2−C20シアノアルケニル、カルボン酸エステル誘導体基又はジカルボン酸エステル誘導体基から独立に選ばれた1個以上の部分でさらに置換されていてもよい]
により表される化合物。
[態様2]
Ar 及びAr が、式(1)〜(19):
Figure 2017505995
[式中、WはO、S、Se又はNRから独立に選ばれ、Y、V、K及びDはC、N、S、Se、O、CR 、SiR 又はNRから独立に選ばれ、前記RはC1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C4−C20アリール及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよく;
Gは、C又はSiから選ばれ;
nは1〜10の整数であり;
−R 18 は、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C2−C20アルケニルから独立に選ばれる]
のいずれかに従う部分から独立に選ばれる、上記態様1に記載の化合物。
[態様3]
VがO、S又はSeから独立に選ばれ、K及びDがC、O又はNから独立に選ばれる、上記態様1又は2に記載の化合物。
[態様4]
Zが、式(20)〜(34)及び(58)〜(66):
Figure 2017505995
Figure 2017505995
[式中、COOR 20 はカルボン酸エステル誘導体であり、ここでR 20 はC1−C20アルキル基であり;
19 、R 21 、R 22 及びR 25 は、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20フルオロアルキル基及びC4−C20アリール基から独立に選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキニル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよい]
のいずれか1つに従う部分から選ばれる、上記態様1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
[態様5]
及びR が同じ置換基である、上記態様1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
[態様6]
Ar 及びAr が同じ置換基である、上記態様1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
[態様7]
Zは、それぞれ、同じ置換基である、上記態様1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
[態様8]
Ar 及びAr が、式(1)〜(3)、(6)〜(8)、(11)及び(12)のいずれか1つに従う部分から選ばれる、上記態様1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
[態様9]
Zが、式(20)〜(29)、(32)〜(34)、(58)、(60)、(62)、(64)及び(65)のいずれかに従う部分から選ばれる、上記態様1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
[態様10]
及びE は、O、S、Se、CR 、SiR 及びNRからなる群から選ばれた同じ部分であり、E 、E 及びE は、O、S、Se、O、S、Se、CR 、SiR 及びNRからなる群から選ばれた同じ部分であり、前記RはC1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール、C2−C20アセチル及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アセチル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよく、前記E 及びE の同じ部分は、E 、E 及びE の同じ選ばれた部分と異なる、上記態様1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
[態様11]
、E 、E 及びE は、O、S、Se、CR 、SiR 及びNRからなる群から選ばれた同じ部分であり、E は、O、S、Se、CR 、SiR 及びNRからなる群から選ばれ、ここで、Rは、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール、C2−C20アセチル及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アセチル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよく、前記E 、E 、E 及びE は、E の選ばれた部分と異なる、上記態様1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
[態様12]
上記態様1〜11のいずれか一項に記載の化合物を含む光起電固体デバイス。
[態様13]
増感剤として有機無機ペロブスカイトをさらに含み、前記増感剤が層の形態をとっている、上記態様12に記載のデバイス。
[態様14]
前記有機無機ペロブスカイト層の材料が、下記式(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)及び(IX):
Figure 2017505995
[式中、A及びA’は、N含有複素環及び環系を包含する、第1級、第2級、第3級又は第4級有機アンモニウム化合物から独立に選ばれる有機一価カチオンであり、A及びA’は独立に1〜60個の炭素原子及び1〜20個のヘテロ原子を有し;
Bは、1個〜60個の炭素及び2個〜20個のヘテロ原子を有する第1級、第2級、第3級又は第4級有機アンモニウム化合物から選ばれ、2つの正電荷を帯びた窒素原子を有する、有機二価カチオンであり、
Mは、Cu 2+ 、Ni 2+ 、Co 2+ 、Fe 2+ 、Mn 2+ 、Cr 2+ 、Pd 2+ 、Cd 2+ 、Ge 2+ 、Sn 2+ 、Pb 2+ 、Eu 2+ 、又はYb 2+ からなる群から選ばれる二価の金属カチオンであり、
Nは、Bi 3+ 及びSb 3+ の群から選ばれ、
Xは、Cl 、Br 、I 、NCS 、CN 及びNCO から独立に選ばれる]
のいずれか1つのペロブスカイト構造体を含む、上記態様13に記載のデバイス。
[態様15]
前記デバイスが、太陽電池セル、ヘテロ接合、光電子デバイス及び発光デバイスから選ばれる、上記態様12〜14のいずれか一項に記載のデバイス。

Claims (12)

  1. 式(I):
    Figure 2017505995
    [式中、E、E、E、E及びEは、O、S、Se、CR、SiR又はNRからなる群から独立に選ばれ、ここで、RはC1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール、C2−C20アセチル及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アセチル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよく;
    及びRは、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール又はC1−C20フルオロアルキル基から独立に選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ;
    Ar及びArは、式(1)〜(19):
    Figure 2017505995
    (式中、WはO、S、Se又はNRから独立に選ばれ、前記RはC1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C4−C20アリール及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよく;
    YはC、N、S、Se、O、CR 、SiR 又はNRから独立に選ばれ、前記RはC1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C4−C20アリール及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよく;
    VはO、S又はSeから独立に選ばれ、
    K及びDはC、O又はNから独立に選ばれ、
    Gは、C又はSiから選ばれ;
    nは1〜10の整数であり;
    〜R 18 は、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C2−C20アルケニルから独立に選ばれる)
    のいずれかに従う部分から独立に選ばれた同一又は異なる部分であり
    Zは、それぞれ、式(20)〜(34)及び(58)〜(66):
    Figure 2017505995
    Figure 2017505995
    (式中、COOR 20 はカルボン酸エステル誘導体であり、ここでR 20 はC1−C20アルキル基から選ばれ;
    19 、R 21 、R 22 及びR 25 は、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C1−C20フルオロアルキル基及びC4−C20アリール基から独立に選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキニル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよい)
    のいずれか1つに従う部分から同じになるように又は異なるように選ばれた部分である]
    により表される化合物。
  2. 及びR が同じ置換基である、請求項1に記載の化合物。
  3. Ar 及びAr が同じ置換基である、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. Zは、それぞれ、同じ置換基である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. Ar 及びAr が、式(1)〜(3)、(6)〜(8)、(11)及び(12)のいずれか1つに従う部分から選ばれる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. Zが、式(20)〜(29)、(32)〜(34)、(58)、(60)、(62)、(64)及び(65)のいずれかに従う部分から選ばれる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 及びE は、O、S、Se、CR 、SiR 及びNRからなる群から選ばれた同じ部分であり、E 、E 及びE は、O、S、Se、CR 、SiR 及びNRからなる群から選ばれた同じ部分であり、前記RはC1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール、C2−C20アセチル及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アセチル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよく、前記E 及びE の同じ部分は、前記E 、E 及びE の同じ選ばれた部分と異なる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 、E 、E 及びE は、O、S、Se、CR 、SiR 及びNRからなる群から選ばれた同じ部分であり、E は、O、S、Se、CR 、SiR 及びNRからなる群から選ばれ、ここで、Rは、C1−C20アルキル、C2−C20アルケニル、C2−C20アルキニル、C4−C20アリール、C2−C20アセチル及びC1−C20フルオロアルキル基から選ばれ、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アセチル及びフルオロアルキルは、それらが3個以上の炭素を含む場合には、直鎖状、分岐状又は環状であることができ、アリール基は置換されていてもよく、前記E 、E 、E 及びE は、前記E の選ばれた部分と異なる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物を含む光起電固体デバイス。
  10. 増感剤として有機無機ペロブスカイトをさらに含み、前記増感剤が層の形態をとっている、請求項9に記載のデバイス。
  11. 前記有機無機ペロブスカイト層の材料が、下記式(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)及び(IX):
    Figure 2017505995
    [式中、A及びA’は、N含有複素環及び環系を包含する、第1級、第2級、第3級又は第4級有機アンモニウム化合物から独立に選ばれる有機一価カチオンであり、A及びA’は独立に1〜60個の炭素原子及び1〜20個のヘテロ原子を有し;
    Bは、1個〜60個の炭素及び2個〜20個のヘテロ原子を有する第1級、第2級、第3級又は第4級有機アンモニウム化合物から選ばれ、2つの正電荷を帯びた窒素原子を有する、有機二価カチオンであり、
    Mは、Cu 2+ 、Ni 2+ 、Co 2+ 、Fe 2+ 、Mn 2+ 、Cr 2+ 、Pd 2+ 、Cd 2+ 、Ge 2+ 、Sn 2+ 、Pb 2+ 、Eu 2+ 、又はYb 2+ からなる群から選ばれる二価の金属カチオンであり、
    Nは、Bi 3+ 及びSb 3+ の群から選ばれ、
    Xは、Cl 、Br 、I 、NCS 、CN 及びNCO から独立に選ばれる]
    のいずれか1つのペロブスカイト構造体を含む、請求項10に記載のデバイス。
  12. 前記デバイスが、太陽電池セル、ヘテロ接合、光電子デバイス及び発光デバイスから選ばれる、請求項9〜11のいずれか一項に記載のデバイス。
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