JP2017505519A - 発光素子モジュール - Google Patents
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Abstract
発光素子モジュール(1)は、光を生成する発光素子(11)と、発光素子(11)を取り付ける基材(12)と、この基材(12)の取り付け表面(12a)側に配置されかつ少なくとも光制御ユニット(13)を備えて提供されるレンズ部材(28)と、光を吸収する光吸収ユニット(19)とを備えて提供される。この光吸収ユニット(19)は、基材(12)とレンズ部材(28)との間に配置される部材によって構成される。【選択図】図6A
Description
本発明は、発光素子モジュールに関する。
視認性を向上させるために内部に発光素子モジュールが配置されている看板や標識などの表示デバイスは、周知である。例えば、特開2011−233356号公報は、そのような表示デバイスに適用される発光素子モジュールとして、光源が取り付けられている基材を収容するハウジングが、平坦プレート及びサイドプレートと共に提供され、このサイドプレートが、それ自体と基材の縁の一部との間に開口部を有し、かつ平坦プレート上に直立して基材を取り巻いており、更に取り付けプレートは、平坦プレートから延在する取り付けプレートの取り付け穴を通るねじなどの挿入により、サイドプレートの外側に固定されているような、構造を開示している。
従来型の発光素子モジュールにおいて、前方向に放射される光は、レンズ又は基材により反射されることなしに前方向に放射される光だけでなく、レンズ又は基材により反射された結果の前方向に放射される光も含む。よって、前方向に放射される光の強度は増大する。一方、照らされる部材を均一に照らすために、光が拡散する距離を確保する必要がある。しかし、光強度が高い場合、拡散に必要な距離は長くなる。このため、もし例えば、従来型の発光素子モジュールが薄い表示デバイスの内部に配置されている場合、前方向に放射される強い強度の光は、光が十分に拡散する距離を確保できない。その結果、表示デバイスの表示表面に明るさ不均一性が生じるという問題が起こり、この明るさ不均一性が生じるのを抑制する需要が存在する。上記のことから、用途を問わず、不均一な明るさの発生を抑制し得る発光素子モジュールの需要が存在する。
本発明の一態様による発光モジュールは、光を生成する発光素子と、この発光素子を取り付ける基材と、この基材の取り付け表面側に配置され、かつ、少なくとも、発光素子により生成される光の放射を制御する光制御ユニットを備えて提供される、レンズ部材と、光を吸収する光吸収ユニットと、を備えて提供され、この光吸収ユニットは、基材とレンズ部材との間に配置される部材によって構成される。
そのような一態様により、発光素子と、発光素子を取り付ける基材と、この基材の取り付け表面側に配置され、かつ、少なくとも光制御ユニットを備えて提供される、レンズ部材と、基材とレンズ部材との間に配置される光吸収ユニットとが提供される。これにより、発光素子により生成される光は、基材又はレンズ部材により反射された後、光吸収ユニットにより吸収される。光吸収ユニットにより吸収されない場合、吸収された光は、発光素子モジュールの前方向に放射される光を含む。このことから、前方向の光強度が大きくなりすぎるのを抑制することができる。よって、薄い表示デバイス内に配置されている場合においてであっても、用途にかかわらず、不均一な明るさの発生が抑制され得る。
別の一態様による発光素子モジュールにおいて、この光吸収ユニットは、発光素子を外縁周囲側で包囲するように配置することができる。
別の一態様による発光素子モジュールにおいて、この光吸収ユニットは、光吸収ユニットの内側周縁側の、少なくとも基材とレンズ部材との間のスペースを密封する、密封部材により構成され得る。
別の一態様による発光素子モジュールにおいて、この光吸収ユニットは、熱伝導性を有する部材により構成され得る。
別の一態様による発光素子モジュールにおいて、この発光素子モジュールは、光吸収ユニットに圧縮力を付与する圧縮構造を備えて提供され得る。
本発明の一態様による発光素子モジュールは、光を生成する発光素子と、その発光素子を取り付ける基材と、この基材の取り付け表面側に配置され、かつ、少なくとも、発光素子により生成される光の放射を制御する光制御ユニットを備えて提供される、レンズ部材と、光を吸収する光吸収ユニットと、を備えて提供され、この光吸収ユニットは、基材とレンズ部材との間で、レンズ部材の表面に形成される。
別の一態様による発光素子モジュールにおいて、この光吸収ユニットは、光制御ユニットの下表面に形成され得る。
別の一態様による発光素子モジュールにおいて、この光吸収ユニットは、提供されるレンズ部材の内側表面に形成され得、これにより、発光素子を外縁周囲側で包囲する。
本発明の一態様により、用途にかかわらず、不均一な明るさの発生を抑制することができる。
本発明による発光素子モジュールの実施形態は、図を参照しながら下記で詳細に説明される。本明細書において、同じ参照記号は同じ素子に使用され、重複する記述は省略される。
図1〜6を参照して、本実施形態による発光素子モジュール1の構成が記述される。発光素子モジュール1は、例えば、店舗又は公共施設の内外に配置される看板又は標識などの表示デバイスに使用される発光素子モジュールである。特に、薄い表示デバイス内に使用されている場合であっても、用途にかかわらず、表示表面における不均一な明るさの発生が抑制され得る。更に、表示デバイスが屋外に配置されている場合であっても、結露、水しぶきなどにより発光素子モジュール1内に水が浸透するのを防止する。
発光素子モジュール1は、光を生成する発光素子11と、発光素子11を取り付ける基材12と、基材12の取り付け表面12a側に配置され、かつ、少なくとも、発光素子11により生成される光の放射を制御する光制御ユニット13を備えて提供される、レンズ部材28と、基材12の取り付け表面12a側の取り付け表面12aに対して垂直方向に見たときに、発光素子11を少なくとも包囲するように配置される、密封ユニット14と、基材12の取り付け表面12a側を覆うカバー部材16と、密封ユニット14aに圧縮力を付与する圧縮構造17と、を備えて提供される。本実施形態において、「光学軸」は、発光素子モジュール1により放射される放射光の光学軸として定義される。更に、x軸、y軸、及びz軸は、各図について定められるが、これらは便宜のため記述においても定められる。本実施形態において、z軸は、発光素子モジュール1の前方向に放射される放射光の光学軸RLが延在する方向である光学軸方向に定められる。更に、発光素子モジュール1の光は、z軸の正方向に向かって放射されるものとして定義され、光の放射側(すなわち、z軸の正の側)は、「前」と定義され、反対側(すなわち、z軸の負の側)は「後ろ」と定義され、これらの用語が使用される。
発光素子11は、駆動電力の供給により光を生成する発光体である。発光素子11として、例えば、砒化ガリウム又は窒化ガリウムなどの化合物に電流を通すことによって光を生成する発光ダイオード(LED)が、使用される。発光素子11として、LED自体の発光色以外の光を得るために、蛍光体を備えたものを使用し得ることに注意されたい。例えば、発光素子11として、蛍光体と混合した樹脂材料又はシートでLEDを覆うよう適合させることができ、また、LEDの発光表面に蛍光体をコーティングするよう適合させることができる。ここで、1つの発光素子11又は複数の発光素子11を基材12に取り付けることができる。発光素子11が1つである場合、発光素子11は、その光学軸が、基材12の取り付け表面12a上の発光素子モジュール1の光学軸RLに揃うように配置されることに注意されたい。
基材12は長方形のプレート状の部材であり、この上に発光素子11が取り付けられ、例えば、アルミニウム基材、銅基材、ガラスエポキシ基材、ガラス複合材料基材などが使用され得る。本実施形態において、基材12は、x軸方向とy軸方向に広がるように配置され、これにより、取り付け表面12aは光学軸RLに対して直交し、またこれは長方形を有しており、y軸方向が長手方向になるが、この形状に特に制限されるわけではなく、例えば正方形又は円形などの任意の形状を適合させることができることに、注意されたい。基材12の表面は、取り付け表面12aとして構成され、この上に発光素子11及びレンズ部材28が取り付けられる。銅箔から形成される配線パターン(図示なし)が、取り付け表面12a上に提供される。配線パターンは、駆動電力を発光素子11へ供給する配線であり、ワイヤ21を介して、基材12外の電源(図示なし)に電気的に接続されている。ワイヤ21は、複数の発光素子モジュール1を直列又は並列に電気接続していることに注意されたい。また配線パターンの各図において、ワイヤ21に接続されている電極部分22のみが図示されていることに注意されたい。
2つの電極部分22はそれぞれ、基材12の取り付け表面12aの長手方向(y軸方向)における両端側の位置に提供される(特に図3を参照)。電極部分22はハンダ付けによりワイヤ21に接続され、ハンダ部分23がこのハンダ付けにより形成される。各電極部分22に接続されているワイヤ21は、基材12の長手方向(y軸方向)の両側の端部分から外側に向かって導かれている。しかしながら、電極部分22が提供される位置及びワイヤ21の誘導方向は、特に限定されるものではなく、電極部分22は、基材12の横方向(x軸方向)の端部側に提供されてもよく、ワイヤ21は横方向(x軸方向)に導かれていてもよい。発光素子11に接続されている電極部分(図示なし)は、取り付け表面12aの中央部分に提供されていることに、注意されたい。駆動電力は、この電極部分に発光素子11が接続されていることにより、発光素子11に供給される。
更に、半円形の切り抜き部分12cが、基材12の四隅に形成されている(図3及び4を参照)。更に、圧縮構造17を構成するねじ53A、53Bを挿入するための貫通穴15A、15Bが、基材12に形成されている。貫通穴15A、15Bの配置については、圧縮構造17に関連して後述される。更に、レンズ部材28を配置するための有底穴12dが、基材12の取り付け表面12aに形成されている。しかしながら、この形状は本発明に必要なものではなく、本発明はそのような態様に制限されない。
レンズ部材28は、光制御ユニット13と、基材12に対して光制御ユニット13を支持する光制御ユニット支持部分18とによって構成される。更に、光制御ユニット支持部分18は、光制御ユニット13の外周部分の周縁全体にわたって形成される円形リング部分26と、円形リング部分26から放射方向に外に向かって突出するフランジ部分27A、27Bとによって構成されている。レンズ部材28は、成形型を用いた鋳造又は切断及び研磨などの方法により製造することができる。例えば、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂などを、レンズ部材28の材料(すなわち、光制御ユニット13の材料)として適用することができる。本実施形態において、例えば、図6に示すように、下表面13cから外側周縁側へと延在する境界線L1が確立されている場合、下表面13cの発光表面13b側(z軸の正の側)及び境界線L1のある領域が、光制御ユニット13と見なされる。更に、光学軸方向から見たときに、光制御ユニット13の外縁よりも外側周縁側に突出している部分、すなわち、図6に示すように境界線L2よりも外側周縁側に延在する部分は、フランジ部分27A、27Bと見なされ得る。更に、境界線L1と境界線L2との間の部分は、円形リング部分26と見なされ得る。ただし、本実施形態はこの部分を「円形リング部分」として記述しているが、この部分は円形である必要はなく、長方形又は他の多角形であってもよい。更に、「フランジ部分」も円形である必要はなく、長方形又は他の多角形であってもよい。
光制御ユニット13は発光素子11により生成される光の放射を制御し、これにより、発光素子モジュール1は、望ましい特性による放射光を発することができる。すなわち、光制御ユニット13は、発光素子11により生成された光を光制御ユニット13へと伝達し、光の広がり方を制御し、それぞれの方向角の光の強度が制御された状態で光を放射する。本明細書において、発光素子11により生成され、光制御ユニット13を透過する、前段階の光は、「発光素子により生成された光」と呼ばれることに、注意されたい。光制御ユニット13により制御された状態で放射される光は、発光素子モジュール1により放射される「放射光」に対応することに、注意されたい。光制御ユニット13は、基材12の取り付け表面12a側に配置される、半球ドーム形状のレンズにより構成される。発光素子モジュール1から放射される放射光を制御するために、光制御ユニット13は、凸レンズに成形されてよく、又は、凸レンズの一部が凹レンズ内に組み込まれたレンズに成形されてもよい。光制御ユニット13は、発光素子11の発光表面側のある位置で、発光素子11を覆うよう配置され、この中心軸は、光学軸RLに揃う。光制御ユニット13は、後側(z軸の負の側)に形成され、かつ、発光素子11により生成された光がこれに入射するようになっている入射表面13aと、前側(z軸の正の側)に形成され、かつ、光制御ユニット13を通って伝達された光を放射光として放射する、発光表面13bとを備えて提供される(図5を参照)。
発光表面13bは、実質的に半球ドーム形状に形成され、光制御ユニット13を通って伝達された光を、照明される部材(例えば、店舗の看板など)に向かって方向付けられた放射光として放射する表面である。発光表面13bは、任意の曲率半径で湾曲するように形成されるが、光学軸RL近くでは入射表面13aに対して実質的に平行に形成される。発光表面13bの形状は特に限定されず、発光素子モジュール1の用途又は必要な特性に応じて好適に変えることができる。例えば、曲率半径を変えることができ、また、入射表面13aに対して平行な部分は必ずしも提供されなくともよい。
入射表面13aは、平坦形状に形成された下表面13cと、下表面13cの中央位置において凹状に形成されたガイド部分13dとを備えて提供される(図4及び5を参照)。下表面13cは、基材12の取り付け表面12aに対して平行な状態で相対しており、取り付け表面12aとは反対側の位置に配置される。下表面13cは、粗い表面(非平坦表面)に形成することにより、光を散乱することができる。例えば、入射表面13aの下表面13cが粗い表面ではない場合、光制御ユニット13を通って伝達されることなしに発光表面13bにより反射された光は、下表面13cにより反射され、その結果、光制御ユニット13から放射される放射光の強度は、光学軸RL近くの部分で増大し、環状の不均一さが生じる可能性が増加する。一方、入射表面13aの下表面13cが粗い表面に形成されている場合、発光表面13bにより反射された光は、下表面13cにより散乱される場合があり、これにより、上述のような環状の不均一さの発生を抑制することができる。発光素子11により生成された光を発光表面13b側へとガイドするための陥凹であるガイド部分13dは、下表面13cの中心に形成される。ガイド部分13dは、中心軸が光学軸RLである陥凹として構成される。発光素子11と光制御ユニット13とが基材12の取り付け表面12aに取り付けられている状態において、ガイド部分13dは、発光素子11の真上に配置される。
円形リング部分26は、下表面13cの外縁を包囲するように形成される。本実施形態において、円形リング部分26は、下表面13cよりも基材12側(z軸の負の側)に突出している。フランジ部分27A、27Bは、光制御ユニット13の外縁部分よりも放射方向に外に向かって円弧形状に突出している。本実施形態において、一対のフランジ部分27A、27Bが提供されている。フランジ部分27Aとフランジ部分27Bは光学軸RLを間に挟み、互いに相対する領域に提供されている。フランジ部分27A、27Bは、圧縮構造17の一部を形成し、別の部材から圧縮力を付与することにより、レンズ部材28全体が、フランジ部分27を介して基材12側へと圧縮される。フランジ部分27A、27Bの記述については、圧縮構造17に関連して後述されることに注意されたい。本実施形態において、レンズ部材28(すなわち、光制御ユニット13)が、基材12の取り付け表面12a上に取り付けられた状態のとき、スペースSPが、光制御ユニット13の入射表面13aと、基材12の取り付け表面12aと、円形リング部分26との間に形成される。
密封ユニット14は、圧縮構造17により付与される圧縮力により、密封ユニット14の内側周縁側で、少なくとも基材12と光制御ユニット13との間のスペースSPを密封する。本実施形態において、密封ユニット14は、後述のように、レンズ部材28から離れている密封部材29により構成される、光吸収ユニット19と組み合わせられる。密封ユニット14は、密封ユニット14の内側周縁側の領域を密封することにより、密封ユニット14より外側の外側周縁側の領域からの水の浸透を防ぎ、基材12と光制御ユニット13との間のスペースSPの中で、この領域に発光素子11が配置されている。密封ユニット14は、光制御ユニット13を有するレンズ部材28と、基材12との間に配置され、すなわち、光制御ユニット13の入射表面13a側で、かつ基材12の取り付け表面12a側の位置に配置される。密封ユニット14は環形状に構成され、その中心軸が光学軸RLに揃うように配置される。発光素子11は光学軸RL上に配置されているため、密封ユニット14は、取り付け表面12aに対して垂直方向から見た時に、発光素子11を包囲するように配置される。密封ユニット14が発光素子11を包囲する構造は、円形環である必要はなく、任意の形状(四辺形環形状などの多角環形状)であり得ることに注意されたい。更に、この構造は周縁全体を包囲する必要はなく、途中で中断されていてもよい。更に、発光素子11の位置、及び密封ユニット14の位置は、取り付け表面12aなどに提供される段差により光学軸方向に垂直に移動してもよいが、そのような場合であっても、密封ユニット14は、取り付け表面12aに対して垂直方向から見た時に、発光素子11を包囲するように配置される。
次に、密封部材29により構成される光吸収ユニット19について、詳細に説明する。図6に示すように、密封部材29は、円形環形状に形成された部材であり、光学軸方向(z軸方向)の両端表面は平坦形状として構成される。密封部材29の前側(z軸の正の側)の端表面29aが、光制御ユニット13の下表面13cに接触し、密封部材29の後側(z軸の負の側)の端表面29bが、基材12に接触している。後述する圧縮構造17により、密封部材29に圧縮力を付与することによって、端表面29aが光制御ユニット13の下表面13cに接着し、端表面29bが基材12に接着する。これにより、密封部材29は、それ自体とレンズ部材28との間の境界部分から水が浸透するのを防ぎ、また、それ自体と基材12との間の境界部分から水が浸透するのを防ぐ。密封部材29は、光学軸方向から見た時に、光制御ユニット13に重なるように配置される。よって、密封部材29の前側(z軸の正の側)の端表面29aは、粗い表面として構成されている下表面13cとの、面接触を形成する。更に、密封部材の後側(z軸の負の側)の端表面29bは、基材12の取り付け表面12aとの、面接触を形成する。密封部材29の外径は実質的に、下表面13cの外径(すなわち、円形リング部分26の内径)に揃っている。密封部材29の外側周縁表面29cは、図6に示すように、円形リング部分26の内側表面26aから離れていてよく、又は図5に示すように接触していてもよいことに、注意されたい。密封部分29の内径は、内側周縁表面29dが発光素子11に対して放射方向の外側に少なくとも離れている寸法に設定され、本実施形態において、これはガイド部分13dの直径よりも大きい。光制御ユニット13、密封部材29、及び発光素子11が基材12の取り付け表面12aに取り付けられている状態において、発光素子11は、密封部材29の内側周縁表面29dよりも更に内側周縁側の領域に配置される。すなわち、密封部材29は、取り付け表面12aに対して垂直方向から見た時に、発光素子11を包囲するように、基材12の取り付け表面12aに配置される。光吸収ユニット19を構成する密封部材29の形状に応じて、光吸収ユニット19は円形リングである必要はなく、任意の形状(四辺形環形状などの多角環形状)であり得ることに注意されたい。更に、光吸収ユニット19は周縁全体を包囲する必要はなく、途中で中断されていてもよい。
圧縮力が付与されていない状態での密封部材29の厚さは、光学軸方向のスペースSPのサイズ以上の寸法に設定される(下表面13cと基材12の取り付け表面12aとの間の寸法で、図6においてTで示される寸法)。よって、基材12とレンズ部材28との間に密封部材29が挟まれた状態で、圧縮構造17によりレンズ部材28を基材12に対して押し付けることにより、密封部材29が圧縮される。これにより、端表面29aがレンズ部材28に接着し、端表面29bが基材12に接着する。
本実施形態において、密封部材29は、基材12側にベース体層33、光制御ユニット13側に接着層34を備えて提供される。ベース体層33は、密封部材29のベース体部分に対応する層であり、弾力性部材で構成され、また接着層34を支える機能も有する。密封部材29のベース体層33の硬さは、基材12の取り付け表面12a上に形成される配線パターンによる非平坦な形状により変化し、取り付け表面12aとの接着を可能にするために、ショアA硬さを70以下に設定することができる。ベース体層33の厚さは、接着層34よりも厚く設定される。ベース体層33と接着層34は、光学軸方向から見た時に、同じ形状及びサイズに設定されるが、異なる形状及びサイズを有してもよい。
少なくとも接着層34の表面部分の材料が、所定の値に適合又はこれを上回る粘度を有し、接着層34が接触表面との接着により固定され得る。すなわち、接着層34は密封部材29の端表面29aを構成する層であり、光制御ユニット13の粗い表面として構成されている下表面13cの非平坦形状に従って変形し、その下表面13cに接着し得る層である。本実施形態において、ベース体層33に提供される両面テープ36が、接着層34として適用される。図6Bに示すように、この両面テープ36は、ベース体層33の端表面33aに接着する接着層36aと、粗い表面である下表面13cに接着する接着層36bと、これら接着層36aと接着層36bとを分離する基材36cとを備えて提供される。接着層36aの接着剤として、ベース体層33に接着できる接着剤を適用することが望ましく、たとえば、シリコーン接着剤などを使用することができる。更に、接着層36bの接着剤として、光制御ユニット13に接着できる接着剤を適用することが望ましく、たとえば、アクリル接着剤などを使用することができる。更に、基材36cとして、例えば、ポリエステル又は不織布を使用することができる。接着層36bは、下表面13cに接着して、粗い表面である下表面13cの非平坦形状に埋め込まれるようにすることができる(例えば、図6[a]の接着層34を参照)。このことから、接触面である粗い表面に接触する表面は、大きくなり得る。両面テープ36が接着層34として図示されているが、接着層34はこれに限定されず、単接着剤により形成される層であってもよい。
密封部材29により構成された密封ユニット14は、光吸収ユニット19と組み合わせられる。すなわち、光吸収ユニット19は、基材12とレンズ部材28との間に配置される部材によって構成される。ここにおいて「部材」とは、基材12及びレンズ部材28から分離され、取り外し可能に構成されている構成要素である。よって、基材12の取り付け表面12a上に光吸収フィルムを直接形成することは、本発明における「部材」には対応しない。光吸収ユニット19は、光吸収ユニット19の内側周縁側の、少なくとも基材12とレンズ部材28との間のスペースSPを密封する、密封部材29により構成される。これにより、光吸収ユニット19は、外側周縁側上で発光素子11を包囲するように配置される。本実施形態において、光吸収ユニット19は、上述のように、密封部材29のベース体層33として黒色材料を使用することにより、光吸収特性を有する。光吸収ユニット19として、例えば、顔料(例えば金属酸化物)を含有するエチレンプロピレンゴム(EPDM)、フッ素ゴム、又はシリコーンゴムなどの材料が好ましいが、黒色を呈し、かつ、圧縮構造17の圧縮力により基材12の取り付け表面12a上に形成される配線パターンに従って変形可能な硬さを有する、別の材料であってもよい。更に、これは黒色である必要はなく、例えば、十分な吸光度を呈するものである限り、灰色又は他の色であってもよい。例えば、光吸収ユニット19の部材として、400〜750nmでの光透過率が30〜0%又は25〜0%のものを使用することができる。ここにおいて、接着層34は光吸収能力を有さなくともよい。すなわち、光吸収ユニット19を構成する部材は、基材12の取り付け表面12aと光制御ユニット13の下表面13cとの間の全体にわたって光吸収能力を有し得るが、そのような能力を有さなくともよい。この状態において、光制御ユニット13の下表面13cに直接触する光吸収ユニット19を構成する部材の一部は、光吸収能力を有する必要はなく、代わりに、又は付加的に、基材12の取り付け表面12aに直接接触する部分も、光吸収能力を有する必要はない。密封部材29は円形リング形状に形成され、レンズ部材28と基材12との間のスペースSPの外側周縁に向かって配置される。すなわち、内径が大きくなるよう形成される。これにより、レンズ部材28との接触面積が、密封部材29の内径が小さく形成された場合に比べて、より小さくなり、その結果、表面圧力が増加する。したがって、密封部材29が防ぐことができる耐水性が更に向上し得る。
更に、光吸収ユニット19は、熱伝導性を有する部材で構成することができる。本実施形態において、熱伝導性を有する光吸収ユニット19として、例えば、炭素、金属、セラミックなどを含有するエチレンプロピレンゴム(EPDM)、フッ素ゴム、又はシリコーンゴムなどの材料が好ましい。例えば、熱伝導性を有する光吸収ユニット19の部材として、熱伝導率が1.0W/m・K又は10.0W/m・K(0.01W/cm℃又は0.1W/cm℃)以上のものを使用することができる。ここにおいて、接着層34は、その厚さが十分に薄い場合には、熱伝導性を有さなくともよい。すなわち、光吸収ユニット19を構成する部材は、基材12の取り付け表面12aから、光吸収ユニット19を介して、光制御ユニット13へと熱を伝えることができるよう配置されることが好ましい。これにより、基材12の放射能力が更に増加し得る。よって、発光素子モジュール1は、より長寿命で提供することができる。更に、熱伝導性を有する光吸収ユニット19は、圧縮構造17により圧縮することができる。この状況において、耐水性の付与と共に、放射能力も同時に増加し得る。
更に、本実施形態の改変された実施例が、図7A及びBにそれぞれ示されている。図7Aに示す発光素子モジュール101の密封部材129は、接着層を備えていない。このため、耐水性は、圧縮構造17の圧縮力により、密封部材129の端表面がレンズ部材28に直接接着されていることにより、確保されている。密封部材129はその全体にわたって黒色を呈するため、密封部材129は、密封ユニット114及び光吸収ユニット119として機能する。この光吸収ユニット119としての密封部材129は、レンズ部材28の下表面13cに接触する部分において、光吸収能力も有する。そのような構成では、密封部材129が単部材として成形できるため、密封部材129の製造労力とコストが削減できる。更に、密封部材129全体が光吸収能力を有するため、不均一な明るさの発生が、より確実に抑制され得る。
図7Bに示す発光素子モジュール201において、第1の実施形態と同様に、密封部材229が、基材12側のベース体層と、光制御ユニット13側の接着層とを備えて提供されている。発光素子モジュール201では、ベース体層と接着層の両方とも黒色を呈する。したがって、接着層が光吸収ユニット219としても機能しているという点で、発光素子モジュール201は、第1の実施形態による発光素子モジュール1とは異なる。光吸収ユニット219としての密封部材229は、レンズ部材28の下表面13cに接触する部分において、光吸収能力も有する。そのような構成では、光吸収能力を有する黒色接着層がレンズ部材28に接着し、不均一な明るさの発生がより確実に抑制され得る。
次に、カバー部材16の構成について説明する。カバー部材16は、光制御ユニット13の発光表面13bを露出させ、かつ、基材12の取り付け表面12a側を覆うことにより取り付け表面12aに取り付けられた各構成要素を保護する。図1〜5に示すように、カバー部材16は、基材12の取り付け表面12a側を覆う、実質的に長方形のプレート状部材である。この材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、又はABS樹脂などの合成樹脂を使用することができる。カバー部材16は、基材12の取り付け表面12aを覆うベース部分41と、基材12の外側周縁を包囲する側壁部分42とを備えて提供される。ベース部分41は、後側(z軸の負の側)の後側表面41aが、基材12の取り付け表面12aに平行に相対するように配置される。ベース部分41は、基材12に対応する形状を有し、y軸方向が長手方向である長方形であるが、これは、基材12の形状に従って好適に改変することができる。側壁部分42は、ベース部分41の四隅の外側縁部分から後側(z軸の負の側)へと延在することにより、基材12の四辺において側面表面を覆うよう形成される。すなわち、カバー部材16の長手方向(y軸方向)において相対する側壁部分42の内壁間の長さは、実質的に、長手方向の基材12の長さに一致し、また、カバー部材16の横方向(x軸方向)において相対する側壁部分42の内壁間の長さは、実質的に、基材12の横方向の長さに一致する。更に、突出部分42aは、切り抜き部分12cの半円形に従って、内側に突出するよう形成され、カバー部材16の四隅の側壁部分42において、対角線方向の一対を形成する(図4を参照)。基材12に取り付けられたカバー部材16のxy軸方向での移動は、突出部分42aにより調節される。作業性を改善するために、基材12を突出部分42aに固定できるラッチ構造を提供することができ、これにより、発光素子モジュール1全体がz軸の正の方向に反転しても、基材12の位置は、カバー部材16に対して移動しないことに、注意されたい。
開口部分43(その内側周縁側に光制御ユニット13が配置されている)と、ハンダ部分23付近に充填剤PTを収容する収容部分44と、ワイヤ21を導くための誘導部分46とが、カバー部材16のベース部分41に形成されている。更に、ねじ53A、53Bを締めるためのボス47A、47Bが、ベース部分41に提供される。ボス47A、47Bの構成については、圧縮構造17の記述に関連して後述される。
開口部分43は、ベース部分41の前側表面41bと後側表面41aとの間に貫通する貫通穴であり、ベース部分41の中央部分に形成される。開口部分43は、光学軸方向から見た時に、中心が光学軸RLである円形形状を形成する。レンズ部材28は、開口部分43の内側周縁側に配置される。レンズ部材28の光制御ユニット13が開口部分43を通り抜け、ベース部分41の前側表面41bよりもz軸の正の側に突出する。開口部分43の内径は、光制御ユニット13の外径(放射方向で最も外側に広がる部分の外径)よりも大きい。よって、開口部分43の内縁部分43aと光制御ユニット13とが、基材12の取り付け表面12aに対して平行な方向(すなわち、xy軸方向であり、光学軸方向に対して直交する方向)で分離されている。これにより、光学軸方向から見た時に、基材12の取り付け表面12aの少なくとも一部分が、開口部分43の内縁部分43aと光制御ユニット13の外縁部分との間の領域で露出している(図2を参照)。内縁部分43aから内側周縁側へ突出するタブ部分51A、51Bが、開口部分43に提供されている。タブ部分51A、51Bの構成については、圧縮構造17の記述に関連して後述される。
収容部分44は、基材12の取り付け表面12a上に提供されるハンダ部分23に対応する位置に提供され、すなわち、カバー部材16の長手方向(y軸方向)における両端側の位置にそれぞれ提供される。前側表面41bと後側表面41aとの間に貫通する開口部分48が、収容部分44内に形成されており、これにより、ハンダ部分23を充填剤PTでコーティングすることが可能になる(図1及び5において灰色表示)。開口部分48は、光学軸方向から見た時に、長方形を形成する。更に、開口部分48内の充填剤PTの蓄積を促進するために、前側表面41bから突出する側壁部分49(これにより開口部分48を包囲している)が、開口部分48の四辺の縁部分に形成されている。充填剤PTは、耐水性能力を確保できる限り、特に限定されるものではないが、例えば、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂などを使用することができる。
誘導部分46は、カバー部材16の長手方向(y軸方向)の端部分と収容部分44との間に形成される。誘導部分46は、基材12の長手方向(y軸方向)に、ハンダ部分23からワイヤ21を誘導するための複数のガイド溝51を備えて提供される。誘導部分46に対応する領域は、ベース部分41の前側表面41bよりも前側(z軸の正の側)に突出し、ガイド溝51はこの突出領域の後側表面41a側に形成される。本実施形態において、各誘導部分46には3本のガイド溝51が形成されているが、2本のワイヤ21が導かれているため、ガイド溝51は2本であってもよいことに注意されたい。ガイド溝51は、U字形の断面を有し、カバー部材16の長手方向(y軸方向)に延在する溝である。ガイド溝51のサイズ及び形状は、ワイヤ21に応じて設定される。ガイド溝51は、カバー部材16の側壁部分42の外側周縁表面から、収容部分44の開口部分48へと延在することに注意されたい。
次に、圧縮構造17について説明する。取り付け表面12a(基材12)と入射表面13a(光制御ユニット13)との間のスペースSPを、密封ユニット14で密封することは、密封ユニット14に圧縮力を付与する圧縮構造17によって実現される。本実施形態の圧縮構造17は、レンズ部材28のフランジ部分27A、27Bと、フランジ部分27A、27Bを基材12側に押す、カバー部材16のタブ部分51A、51Bと、密封ユニット14に付与する圧縮力を生成する圧縮力発生器52とを備えて提供される。
上述のように、レンズ部材28のフランジ部分27A、27Bは、光制御ユニット13から放射方向の外側に向かって突出するよう構成される。フランジ部分27A、27Bは、下表面13cに対して平行に広がる。リブ31が、フランジ部分27Aの前側(z軸の正の側)に、円周方向の中央位置に提供され、基材12側に突出する円筒形の突出部分32が、フランジ部分27Aとフランジ部分27Bの後側(z軸の負の側)に提供される。フランジ部分27A及びフランジ部分27B上に提供される各突出部分32は、基材12の取り付け表面12a内に形成される有底穴12dに挿入される。光学軸方向におけるレンズ部材28の位置決めは、有底穴12dの下表面に突出部分32の先端が接近することにより実施される。
このようにして、光学軸方向の位置決め構造を提供することにより、過剰な圧縮力が密封ユニット14に付与されること、光学軸RLに対してレンズ部材28が傾くこと、及び、不均一な圧縮力が密封部材29に付与されることを、抑制することができる。更に、そのような突出部分32及び有底穴12dにより、組立時に、基材12に対するレンズ部材28の位置決めを容易に実施することができる。更に、リブ31がフランジ部分27Aの前側(z軸の正の側)に提供されているため、リブ31をマーカーとして使用することにより、レンズ部材28を基材12に容易に組み付けることができる。基材12及びカバー部材16の一対角線方向に延在する参照線L3が設定されている場合(図2を参照)、レンズ部材28は、フランジ部分27A、27Bが参照線L3上に配置されるように基材12に取り付けられることに、注意されたい。
タブ部分51A、51Bは、カバー部材16の開口部分43の内縁部分43aの上端側の位置から、内側周縁側へと突出している。タブ部分51A、51Bの後側(z軸の負の側)の表面は、フランジ部分27A、27Bの前側(z軸の正の側)の表面に接する接触表面として機能し(例えば、図6を参照)、かつ、ベース部分41の後側表面41aよりも前側(z軸の正の側)に配置される。光学軸方向から見た時に、タブ部分51Aとタブ部分51Bは、光学軸RLを挟んで互いに相対する位置に配置される。
圧縮力発生器52は、基材12とカバー部材16とを締結部材により接合することにより、圧縮力を生成する。本実施形態において、ねじ53A、53Bが締結部材として使用される。圧縮力発生器52は、基材12とカバー部材16をねじで固定することにより圧縮力を生成し、具体的には、ねじ53A、53Bと、カバー部材16に形成されたボス47A、47Bと、基材12に形成された貫通穴15A、15Bとを備えて提供される。基材12とカバー部材16は、基材12の後側表面12b(取り付け表面12aの反対側の表面)からカバー部材16に向かって、ねじ53A、53Bを締めることにより接合される。よって、ねじ穴47aがカバー部材16のボス47A、47B内に形成されており、基材12の貫通穴15A、15Bが、ねじ53A、53Bを通すための挿入穴となる。ボス47A、47Bは、ベース部分41の前側表面14aから前側(z軸の正の側)に突出している。
上述のように、圧縮構造17により、レンズ部材28は、密封部材29がレンズ部材28の円形リング部分26内の領域に充填された状態で、基材12の取り付け表面12a上に取り付けられ、基材12の取り付け表面12aはカバー部材16で覆われる。この状態で、圧縮力は密封部材29に付与されていない。次に、ねじ53A、53Bを、基材12の後側表面12b側から、貫通穴15A、15Bを通して、ボス47A、47Bのねじ穴47aに締結する。この締結により、基材12とカバー部材16が光学軸方向において近づくよう移動する。これに関連して、タブ部分51A、51Bも基材12の取り付け表面12a側に移動し、フランジ部分27A、27Bがタブ部分51A、51Bにより基材12側に押し付けられ、その結果、レンズ部材28全体が基材12側に移動する。上記により、密封部材29が基材12とレンズ部材28との間に挟まれ、よって、圧縮力を受けることになる。
次に、本実施形態による発光素子モジュール1の動作と効果が記述される。
図15は、比較例による発光素子モジュールの構造を示す概略図である。比較例による発光素子モジュール401は、光吸収ユニットが提供されないことを除き、本実施形態による発光素子モジュール1と同じ構成で提供される。矢印A3、A3’、及びA4は、発光素子モジュール401の発光素子11により生成された光の経路を模式的に示す。
矢印A3、A3’は、発光素子11により生成された光の中で、光制御ユニット13のガイド部分13dの方向に進む光の経路を示す。矢印A3により示される光は、ガイド部分13dに入射すると、光学軸RLから離れる方向に屈折する。次に、この光は発光表面13bにより反射されて、基材12の方向に進む。次に、この光が入射表面13aで反射され、基材12から離れる方向に進み、発光表面13bから放射される。矢印A3’により示される光は、ガイド部分13dに入射すると、光学軸RLから離れる方向に屈折する。次に、この光は発光表面13bにより反射されて、基材12の方向に進む。次に、この光は、入射表面13aで反射されることなしに、基材12に到達する。次いでこの光は、基材12により反射されて、基材12から離れる方向に進み、発光表面13bから放射される。矢印A3、A3’により示される光は拡散し、この一部が、発光素子モジュール401の前方向に進む。一方、矢印A4は、発光素子11により生成された光の中で、基材12に沿った方向に進む光の経路を示す。この光は、円形リング部分26により散乱した後、光制御ユニット13の発光表面13bから放射される。矢印A4により示される光は拡散し、この一部が、発光素子モジュール401の前方向に進む。上述のように、比較例による発光素子モジュール401において、発光素子11により生成された光の一部が、反射と屈折を受けた結果、前方向に放射される。このことから、前方向の光の強度は過剰になる。よって、用途によっては(例えば、薄い表示デバイスなどとして適用される場合)、これは不均一な明るさを発生させる理由となる。
これに対して、図6には、第1の実施形態における発光素子により生成された光の経路を示す模式図が示されている。矢印A1、A2は、発光素子モジュール1の発光素子11により生成された光の経路を模式的に示す。矢印A1は、発光素子11により生成された光の中で、光制御ユニット13のガイド部分13dの方向に進む光の経路を示す。図15において矢印A3、A3’で示される光の経路と同様、この光は、ガイド部分13dに入射すると、光学軸RLから離れる方向に屈折し、発光表面13bにより反射されて、基材12の方向に進む。しかしながら、光吸収ユニット19が基材12と入射表面13aとの間に提供されている。これにより、光は光吸収ユニット19で吸収され、図15の矢印A3、A3’で示す光のように入射表面13a及び基材12で反射されることはない。
一方、矢印A2は、発光素子11により生成された光の中で、基材12に沿った方向に進む光の経路を示す。図15の矢印A4と同様に、この光は円形リング部分26に向かって進む。しかしながら、本実施形態では、光吸収ユニット19が発光素子11と円形リング部分26との間に提供されている。これにより、光は、図15の矢印A4で示す光のように円形リング部分26で散乱されるのではなく、この光吸収ユニット19で吸収される。その結果、本実施形態による発光素子モジュール1では、前方向に放射される光の強度が抑制される。これにより、用途(例えば、薄い表示デバイスなどとして適用される場合)にかかわらず、不均一な明るさの発生を抑制することができる。
上述のように、本実施形態による発光素子モジュール1は、発光素子11と、発光素子11を取り付ける基材12と、この基材12の取り付け表面12a側に配置され、かつ、少なくとも光制御ユニット13を備えて提供される、レンズ部材28と、基材12とレンズ部材28との間に配置される部材によって構成される光吸収ユニット19とを備えて提供される。これにより、発光素子11により生成される光は、基材12又はレンズ部材28により反射された後、光吸収ユニット19により吸収される。光吸収ユニット19により吸収されない場合、吸収された光は、発光素子モジュール1の前方向に放射される光を含む。このことから、前方向の光強度が大きくなりすぎるのを防止することができる。よって、薄い表示デバイス内に配置されている場合においてであっても、用途にかかわらず、不均一な明るさの発生が抑制され得る。更に、光吸収ユニット19は、基材12とレンズ部材28との間に単に部材を配置することによって形成することができる。
更に、本実施形態による発光素子モジュール1において、光吸収ユニット19は、外側周縁側で発光素子11を包囲するように配置される。これにより、発光素子11からの光が、周縁全体にわたって吸収され得る。よって、方向に依存しない均一な光学特性を達成することができる。
更に、本実施形態による発光素子モジュール1において、光吸収ユニット19は、光吸収ユニット19の内側周縁側の、少なくとも基材12とレンズ部材28との間のスペースSPを密封する、密封部材29により構成される。これにより、水がスペースSPに浸透するのを防ぐことができ、よって、十分な耐水性能力を確保することができる。更に、そのような耐水性能力と光吸収能力の両方を達成することができる。
更に、本実施形態による発光素子モジュール1において、光吸収ユニット19は、熱伝導性を有する部材により構成される。よって、発光素子11への電流経路により生成される熱に関して、光吸収ユニット19を介して熱散逸を実施することができる。これにより、基材12にヒートシンクを取り付けることにより、発光素子モジュール1の寿命を延ばすことができる。
更に、本実施形態による発光素子モジュール1において、発光素子モジュール1は、光吸収ユニット19に圧縮力を付与する圧縮構造17を備えて提供される。よって、光吸収ユニット19は、基材12の取り付け表面12aと光制御ユニット13の下表面13cとに接着することができる。その結果、光吸収ユニット19を介した発光素子モジュール1の熱散逸効果を向上させ、耐水性能力を付与することができる。
第2の実施形態
図8は、第2の実施形態による光吸収部分付近の構造を示す概略図である。更に、図6及び8に示すように、発光素子モジュール301において、密封ユニット314と光吸収ユニット319の構成は第1の実施形態とは異なっている。
図8は、第2の実施形態による光吸収部分付近の構造を示す概略図である。更に、図6及び8に示すように、発光素子モジュール301において、密封ユニット314と光吸収ユニット319の構成は第1の実施形態とは異なっている。
光吸収ユニット319は、基材12とレンズ部材28との間で、レンズ部材28の表面に形成されている。具体的には、光吸収ユニット319は、レンズ部材28を構成する光制御ユニット13の下表面13cに接し、円形リング部分26の内側表面26aに形成される。第1の実施形態による光吸収ユニットとは異なり、本実施形態における光吸収ユニット319は、分離部材を配置せず、レンズ部材28の表面に直接、光吸収能力を有する層を形成することにより構成されている。光吸収ユニット319を構成する層として、400〜750nmでの光透過率が30〜0%又は25〜0%の層を使用することができる。光吸収ユニット319を形成する方法の例としては、レンズ部材28の表面に黒色顔料をコーティングする方法、レンズ部材28に黒色シートを付着させる方法、2色成形を実施する方法などが挙げられる。下表面13cに提供される光吸収ユニット319aは、光学軸RL方向から見たときに、発光素子11の外周縁を包囲するような円形に成形され、その外径は、下表面13cの外径(すなわち、円形リング部分26の内径)に実質的に一致する。図8において、光吸収ユニット319aの外径は、円形リング部分に接してもよく、また円形リング部分から離れていてもよいことに注意されたい。光吸収ユニット319aの内径は、光学軸RL方向から見たときに、発光素子11に対して放射方向外側に離れて形成されている。円形リング部分26の内側表面26aに提供された光吸収ユニット319aは、基材12との接触部分から、光制御ユニット13の下表面13cとの接触部分まで、内側表面26aの周縁全体にわたって提供されている。
密封ユニット314は、円形リング形状に形成された密封部材329により構成される。密封部材329は、第1の実施形態に記述される密封部材29の形状に一致するが、密封部材329は、透明なシリコーンなどで形成されている点が異なる。密封部材329は無色透明である必要はなく、好適な材料は、製造しやすさと製造コストの観点から選択できることに注意されたい。密封部材329は円形リング形状に形成され、レンズ部材28と基材12との間のスペースSPの外側周縁に向かって配置される。すなわち、内径が大きくなるよう形成される。これにより、レンズ部材28との接触面積が、密封部材329の内径が小さく形成された場合に比べて、より小さくなり、その結果、表面圧力が増加する。したがって、密封部材329が防ぐことができる耐水性が更に向上し得る。密封部材329は配置する必要はないことに注意されたい。
発光素子モジュール301において、図6に示す光の経路と同様、発光素子11により生成された光の一部分がガイド部分に入射し、発光表面13bにより反射された後に、光制御ユニット13の下表面13cに提供される光吸収ユニット319aによって吸収される。更に、発光素子11により生成された光の別の部分が、基材12に沿った方向に進み、密封部材329の内側周縁表面に達する。密封部材329は光学的に透明であるため、発光素子11により生成された光は、密封部材329を透過し、円形リング部分26の内側表面26aに提供されている光吸収ユニット319bに達し、ここで吸収される。その結果、発光モジュール301では、前方向に放射される光の強度が抑制される。
上述のように、本実施形態による発光素子モジュール301では、発光素子11と、発光素子11を取り付ける基材12と、この基材12の取り付け表面12a側に配置され、かつ、少なくとも光制御ユニット13を備えて提供される、レンズ部材28と、基材12とレンズ部材28との間でレンズ部材28の表面に形成される光吸収ユニット319とが、提供される。これにより、発光素子11により生成される光の一部は、基材12又はレンズ部材28により反射された後、光吸収ユニット319により吸収される。光吸収ユニット319により吸収されない場合、吸収された光は、発光素子モジュール301の前方向に放射される光を含む。このことから、前方向の光強度は、大きくなりすぎるのを防止することができる。よって、薄い表示デバイス内に配置されている場合においてであっても、用途にかかわらず、不均一な明るさの発生が抑制され得る。更に、第1の実施形態のように、分離した部材が光吸収ユニットとなるよう製造されている場合、光吸収能力を有する大量の材料を使用する必要はない。しかしながら、光吸収ユニット319が、光の反射表面として作用するレンズ部材28の表面に形成される場合、光は、より少ない材料で効率的に吸収され得る。
更に、光吸収ユニット319は、光制御ユニット13の下表面13cに形成される。光は、光の入射表面13aとして構成された光制御ユニット13の下表面13cに光吸収ユニット319を形成することにより、効率的に吸収させることができる。これにより、用途(例えば、薄い表示デバイスなどとして適用される場合)にかかわらず、不均一な明るさの発生を抑制することができる。
更に、光吸収ユニット319は、外側周縁側で発光素子11を包囲するよう提供されたレンズ部材28の内側表面に形成される。発光素子11から外側周縁側に向かって広がる光は、内側表面に形成された光吸収ユニット319によって吸収され得る。これにより、用途(例えば、薄い表示デバイスなどとして適用される場合)にかかわらず、不均一な明るさの発生を抑制することができる。
本発明は、その実施形態に基づいて上記で詳しく説明されている。しかしながら、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、図6に示す発光素子モジュール1において、密封部材29は、両垂直側の端表面29a、29bが平坦な形状を形成する円形リング形状として構成されているが、十分な耐水性能力が確保される限りにおいて、両垂直側の端表面29a、29bに対応する部分は、平坦な形状の代わりに、円形の断面を有してもよい。この状況において、密封部材29の外径を小さくすることが可能になり、これにより、より様々な形状の発光素子モジュールに応用することが可能になる。
更に、図8に示す発光素子モジュール301において、光吸収ユニット319は、レンズ部材28を構成する光制御ユニット13の下表面13cに接し、円形リング部分26の内側表面26aに提供される。しかしながら、光吸収ユニット319は、光制御ユニット13の下表面13cのみ、又は、円形リング部分26の内側表面26aのみに提供することもできる。この状況であっても、発光素子11により生成された光の一部分が光吸収ユニット319a又は319bによって吸収され、よって、前方向の光強度を低減する効果が得られ、しかもそのような構成により製造が容易になる。
更に、上述の実施形態において、レンズ部材の光制御ユニット支持部分は、円形リング部分及びフランジ部分により構成されている。しかしながら、光制御ユニット支持部分の構成は特に限定されるものではなく、光制御ユニットから下向きに突出する突起などであってもよい。
更に、上述の実施形態において、光吸収ユニット19と組み合わせられた密封ユニット14は、熱伝導性を有する材料で構成されている。しかしながら、単独の密封ユニット14が、熱伝導性を有する材料で構成されていてもよい。
本発明の一態様による発光素子モジュールが、実施例に基づいて具体的に記述されるが、発光素子モジュールの構成は、下記の実施例に限定されるものではない。
(光学特性)
光吸収ユニットの構成条件を変更した発光素子モジュール(実施例1、2、3)、及び、比較のために光吸収ユニットを有さない構成の発光素子モジュール(比較例1、2)が調製され、方向角と光強度との関係が測定された。「方向角」とは、光学軸RLに対する角度を指し、図6でαで示されている角度であることに注意されたい。実施例1の光吸収ユニットは、図8に示す発光素子モジュールの構成と同様であり、光制御ユニットの平坦部分と、円形リング部分の内側表面とに、黒色顔料をコーティングすることによって提供された。実施例2では、光吸収ユニットは、図8に示す構成の円形リング部分の内側表面のみに黒色顔料をコーティングすることによって提供された。実施例3は、図7Aに示す構成と同様である。外径13.4mm、内径9.0mmの円筒形部材で、密封部材の材料としてシリコーンゴムに顔料を添加したものが用いられた。一方、比較例1は、図8に示す構成で、光吸収ユニットが提供されていない構成である。比較例2は、図7Aに示す構成において、密封部材を透明に変更した構成であり、すなわち、光吸収ユニットが除去された構成である。更に、実施例1及び2並びに比較例1は、密封部材なしで提供される。上記以外の構造は、図8に示す構成と同様である。
光吸収ユニットの構成条件を変更した発光素子モジュール(実施例1、2、3)、及び、比較のために光吸収ユニットを有さない構成の発光素子モジュール(比較例1、2)が調製され、方向角と光強度との関係が測定された。「方向角」とは、光学軸RLに対する角度を指し、図6でαで示されている角度であることに注意されたい。実施例1の光吸収ユニットは、図8に示す発光素子モジュールの構成と同様であり、光制御ユニットの平坦部分と、円形リング部分の内側表面とに、黒色顔料をコーティングすることによって提供された。実施例2では、光吸収ユニットは、図8に示す構成の円形リング部分の内側表面のみに黒色顔料をコーティングすることによって提供された。実施例3は、図7Aに示す構成と同様である。外径13.4mm、内径9.0mmの円筒形部材で、密封部材の材料としてシリコーンゴムに顔料を添加したものが用いられた。一方、比較例1は、図8に示す構成で、光吸収ユニットが提供されていない構成である。比較例2は、図7Aに示す構成において、密封部材を透明に変更した構成であり、すなわち、光吸収ユニットが除去された構成である。更に、実施例1及び2並びに比較例1は、密封部材なしで提供される。上記以外の構造は、図8に示す構成と同様である。
図9及び10に示すように、実施例1、2、及び3のそれぞれにおける上記の試験結果から、発光素子モジュールの前方向の光強度が低減されることがわかる。すなわち、方向角が−40度〜+40度の範囲における光強度の平均値を比較すると、比較例1に比べて、実施例1の光強度は平均78%に低下し、実施例2の光強度は平均93%に低下し、実施例3の光強度は平均76%に低下していることが確認される。一方、比較例2では光強度の低減はなかった。
(光透過率)
光吸収ユニットと密封ユニットの構成条件を変更した発光素子モジュール(実施例1、3、4)、及び、比較のために光吸収ユニットを有さない構成の発光素子モジュール(比較例2)が調製され、光吸収ユニットの光透過率(比較例2の場合は密封部材)が測定された。上述のように、実施例1の光吸収ユニットの構成は、光制御ユニットの表面に黒色顔料がコーティングされ、密封部材は提供されなかった。実施例3による光吸収ユニットは、図7Aに示す発光素子モジュールの構成と同様であり、厚さ1.1mmの黒色シリコーンから形成された円形リング形状の密封部材により構成された。実施例4による光吸収ユニットは、厚さ0.8mmの灰色VHB(登録商標)両面テープ(Sumitomo 3M Ltd.製造、Y4300)を光制御ユニットの表面に付着させ、密封部材は提供されなかった。比較例2は、光吸収ユニットを備えず、厚さ1.1mmの透明シリコーンから形成された円形リング形状の密封部材を備えて提供された。
光吸収ユニットと密封ユニットの構成条件を変更した発光素子モジュール(実施例1、3、4)、及び、比較のために光吸収ユニットを有さない構成の発光素子モジュール(比較例2)が調製され、光吸収ユニットの光透過率(比較例2の場合は密封部材)が測定された。上述のように、実施例1の光吸収ユニットの構成は、光制御ユニットの表面に黒色顔料がコーティングされ、密封部材は提供されなかった。実施例3による光吸収ユニットは、図7Aに示す発光素子モジュールの構成と同様であり、厚さ1.1mmの黒色シリコーンから形成された円形リング形状の密封部材により構成された。実施例4による光吸収ユニットは、厚さ0.8mmの灰色VHB(登録商標)両面テープ(Sumitomo 3M Ltd.製造、Y4300)を光制御ユニットの表面に付着させ、密封部材は提供されなかった。比較例2は、光吸収ユニットを備えず、厚さ1.1mmの透明シリコーンから形成された円形リング形状の密封部材を備えて提供された。
実施例1、3、及び4並びに比較例2の光透過率が、図11に示す試験方法に従って測定された。図11に示すように、サンプルとして、実施例又は比較例の光吸収ユニット又は密封ユニットを構成する部材を、試験位置に直接挿入した。その後、サンプルに光源(Ocean Optics,Inc.製造、HL2000CAL)から光ファイバーケーブルを介した光を照射し、サンプルを透過した光の強度を、分光光度計(Ocean Optics,Inc.製造、USB2000)により波長スペクトルとして測定した。次に、サンプルを通過した光強度を、入射光の光強度で割り、図12Aに示す各波長の透過率を計算した。
図12Bは、図12Aに示す透過率を可視光範囲(400〜750nm)で平均した値を示す。これにより、実施例1の透過率は22%であり、実施例3及び4での透過光は測定限界以下であった。一方、光吸収ユニットなしで提供されている比較例2の透過率は、77%であった。これらの結果から、可視光透過率が約30%以下である場合、用途(例えば、薄い表示デバイスなどとして適用される場合)にかかわらず、不均一な明るさの発生を抑制可能であることがわかる。
(熱散逸効果)
光吸収ユニットの熱伝導性条件を変更した発光素子モジュール(実施例5、6、7、8)を想定し、電流が発光素子を通るときの発光素子側表面に提供されるハンダの表面温度(下記の「ハンダ表面温度」)をシミュレーションにより求めた。より具体的には、最初に、発光素子モジュールのみを断熱状態に置くことにより、発光素子モジュールが空中に支持されている状態をモデル化した。次に、光吸収ユニットが取り付けられていない状態で発光素子が通電されたときにハンダ表面温度が60度になった出力(発熱条件1)、及び、発光素子の熱生成量が発熱条件1よりも高く設定された場合の出力(発熱条件2)で、発光素子に通電した。次に、通電されている発光素子による発熱と、発光素子モジュールからの熱散逸との間で安定状態に達したハンダ表面温度を求めた。
光吸収ユニットの熱伝導性条件を変更した発光素子モジュール(実施例5、6、7、8)を想定し、電流が発光素子を通るときの発光素子側表面に提供されるハンダの表面温度(下記の「ハンダ表面温度」)をシミュレーションにより求めた。より具体的には、最初に、発光素子モジュールのみを断熱状態に置くことにより、発光素子モジュールが空中に支持されている状態をモデル化した。次に、光吸収ユニットが取り付けられていない状態で発光素子が通電されたときにハンダ表面温度が60度になった出力(発熱条件1)、及び、発光素子の熱生成量が発熱条件1よりも高く設定された場合の出力(発熱条件2)で、発光素子に通電した。次に、通電されている発光素子による発熱と、発光素子モジュールからの熱散逸との間で安定状態に達したハンダ表面温度を求めた。
実施例5は、シリコーンで形成された光吸収ユニットを想定し、熱伝導率を0.17W/m・K(0.0017W/cm℃)に設定した。実施例6は、データを補間するための仮想材料として、熱伝導率を1.7W/m・K(0.017W/cm℃)に設定した。実施例7は、熱伝導性を改善するために充填剤を封入したシリコーンゲルで形成された光吸収ユニットを想定し、熱伝導率を17W/m・K(0.17W/cm℃)に設定した。実施例8は、単層カーボンナノチューブで形成された光吸収ユニットを想定し、熱伝導率を25W/m・K(0.25W/cm℃)に設定した。実施例5、6、7、及び8による光吸収ユニットの寸法は、上記の光学特性試験及び光透過率試験における実施例3と同じであり、具体的には、外径13.4mm、内径9.0mmの円筒形部材であった。
光吸収ユニットの熱散逸効果は、上記条件それぞれについて安定状態に達したハンダ表面温度をシミュレーションすることにより求め、評価を行った。図13は、実施例5、6、7、及び8による発光素子モジュールが、発熱条件1及び2に従って通電されたときの、ハンダ表面温度を示すグラフである。水平軸は熱伝導率(各実施例に対応)として定義され、垂直軸は、ハンダ表面温度として定義される。更に図14は、実施例5のハンダ表面温度を参照として、図13において実施例6、7、及び8のハンダ表面温度が何度低下したかを示すグラフである。この結果、実際の熱散逸効果により近い条件である発熱条件1の場合であっても、光吸収ユニットとして熱伝導性を有する部材を使用することによって(実施例6、7、8)、少なくとも1度又はそれ以上、ハンダ表面温度の低下が得られることが、確認された。
参照番号
1、101、201、301...発光素子モジュール;11...発光素子;12...基材;12a...取り付け表面;13...光制御ユニット;19、119、219、319...光吸収ユニット;28...レンズ部材;29、129、229、329...密封部材。
1、101、201、301...発光素子モジュール;11...発光素子;12...基材;12a...取り付け表面;13...光制御ユニット;19、119、219、319...光吸収ユニット;28...レンズ部材;29、129、229、329...密封部材。
Claims (8)
- 光を発する発光素子と、
該発光素子を取り付ける基材と、
該基材の取り付け表面側に配置され、かつ、少なくとも、該発光素子により生成される光の放射を制御する光制御ユニットを備えて提供される、レンズ部材と、
光を吸収する光吸収ユニットと、
を含む発光素子モジュールであって、
該光吸収ユニットが、該基材と該レンズ部材との間に配置される部材によって構成される、発光素子モジュール。 - 前記光吸収ユニットが、前記発光素子を外縁周囲側で包囲するように配置される、請求項1に記載の発光素子モジュール。
- 前記光吸収ユニットが、該光吸収ユニットの内側周縁側の、少なくとも前記基材と前記レンズ部材との間のスペースを密封する、密封部材により構成される、請求項2に記載の発光素子モジュール。
- 前記光吸収ユニットが、熱伝導性を有する部材により構成される、請求項1又は2に記載の発光素子モジュール。
- 前記発光素子モジュールが、前記光吸収ユニットに圧縮力を付与する圧縮構造を備えて提供される、請求項4に記載の発光素子モジュール。
- 光を発する発光素子と、
該発光素子を取り付ける基材と、
該基材の取り付け表面側に配置され、かつ、少なくとも、該発光素子により生成される光の放射を制御する光制御ユニットを備えて提供される、レンズ部材と、
光を吸収する光吸収ユニットと、
を含む発光素子モジュールであって、
該光吸収ユニットが、該基材と該レンズ部材との間で、該レンズ部材の表面に形成される、発光素子モジュール。 - 前記光吸収ユニットが、前記光制御ユニットの下表面に形成される、請求項6に記載の発光素子モジュール。
- 前記光吸収ユニットが、提供される前記レンズ部材の内側表面に形成され、これにより、前記発光素子を外縁周囲側で包囲する、請求項6又は7に記載の発光素子モジュール。
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