JP2017227835A - 線状集光装置、定着装置および画像形成装置 - Google Patents

線状集光装置、定着装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザの数でパワーアップを図る場合の製造コストを低減させることが可能な線状集光装置、定着装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】面発光レーザユニットと、第1光学素子群及び第2光学素子群63と、を備える。第1光学素子群は、主方向及び副方向SDに第1のブロック分けがされて第1光学素子を構成し、その素子は入射光束を主方向に偏向された出射光束にする偏向特性を持ち、副方向隣接素子で主方向偏向特性が異なる。第2光学素子群63は、主方向に第2のブロック分けがされて第2光学素子を構成する。主方向に連続する複数の第1光学素子をグループとし、第1光学素子の主方向偏向特性として、各グループ単位の出射光束群を第2光学素子開口に向けて偏向させる。第2光学素子の光軸を、対応関係にある第1光学素子の副方向SD中心位置に対し、透明ロッド51の光軸に近づく副方向SDに偏心させる。【選択図】図15

Description

本発明は、線状集光装置、定着装置および画像形成装置に関するものである。
例えば、特許文献1は、レーザ射出方向に対してほぼ直交する平面上に二次元に配列されたレーザ出力点からそれぞれ断面強度分布および広がり角が略同一なレーザビームを略同一射出方向に出力するレーザダイオードモジュール装置において、二次元に配列されたレーザ出力点からそれぞれ出力されるレーザビーム群の列方向(または行方向)の広がりを補正する第1のレンズと、行方向(または列方向)の広がりを補正する第2のレンズとを備え、各レーザ出力点から出力される広がり角をもったレーザビームをほぼ平行なレーザビーム群にすることを特徴とするレーザダイオードモジュール装置を開示している。
特開2002−151799号公報
ここで、レーザの数で大きなパワーを出力する場合に従来の光学系を用いると光学素子の製造性が低下することから、製造コストを低減させることが困難である。
本発明は、レーザの数でパワーアップを図る場合の製造コストを低減させることが可能な線状集光装置、定着装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、発光面が二方向に配列される発光体と、前記発光体の出射方向に関する位置が互いに異なる第1光学素子群および第2光学素子群と、前記第2光学素子群の出射側で第1の方向に延在する透光可能な柱状部材と、を備え、前記第1光学素子群は、前記第1の方向および当該第1の方向とは異なる第2の方向に第1の区分けがされて第1光学素子を構成し、当該第1光学素子の各々は、前記発光体からの入射光束を当該第1の方向に偏向された出射光束にする偏向特性を持ち、当該第2の方向に隣接する第1光学素子同士の当該第1の方向における偏向特性が異なり、前記第2光学素子群は、少なくとも片面に、少なくとも前記第1の方向に第2の区分けがされ、前記第2の方向にパワーを持つ第2光学素子を構成し、隣接する当該第2光学素子同士の当該第2の方向の光軸高さが異なり、前記第1の方向に連続する複数の前記第1光学素子を構成単位とする場合、前記偏向特性は、当該構成単位ごとの出射光束群を、前記第2光学素子群の対応する単一の開口に向けて偏向させるものであり、前記第2光学素子の前記第2の方向の長さは、前記第1光学素子の当該第2の方向の長さよりも長く、前記第2光学素子の光軸を、対応関係にある前記第1光学素子の前記第2の方向中心位置に対し、当該第2の方向に偏心させ、前記第2光学素子の前記光軸の偏心方向は、前記柱状部材の光軸に近づく方向である、ことを特徴とする線状集光装置である。
請求項2に記載の発明は、前記第1光学素子は、前記第2の方向の偏向特性を持ち、前記第2の方向の偏向特性は、前記第1光学素子の光軸からの距離および当該第1光学素子の前記第1の方向の偏向量に応じて変更する、ことを特徴とする請求項1に記載の線状集光装置である。
請求項3に記載の発明は、記録材に保持された像を定着する定着装置であって、レーザ光が透過可能な回転体と、前記回転体に対向して設けられ、当該回転体との間に接触域を形成すると共に当該接触域にて当該回転体と協働して記録材を移動搬送する対向部材と、前記回転体の外部に設けられ、当該回転体の予め決められた位置に向けてレーザ光を照射するレーザ光照射装置と、を備え、前記レーザ光照射装置は、発光点を集めた発光面が二方向に配列される発光体と、前記発光体の出射方向に関する位置が互いに異なる第1光学素子群および第2光学素子群と、を備え、前記第1光学素子群は、第1の方向および当該第1の方向とは異なる第2の方向に第1の区分けがされて第1光学素子を構成し、当該第1光学素子の各々は、前記発光体からの入射光束を当該第1の方向に偏向された出射光束にする偏向特性を持ち、当該第2の方向に隣接する第1光学素子同士の当該第1の方向における偏向特性が異なり、前記第2光学素子群は、少なくとも片面に、少なくとも前記第1の方向に第2の区分けがされ、前記第2の方向にパワーを持つ第2光学素子を構成し、隣接する当該第2光学素子同士の当該第2の方向の光軸高さが異なり、前記第1の方向に連続する複数の前記第1光学素子を構成単位とする場合、前記偏向特性は、当該構成単位ごとの出射光束群を、前記第2光学素子群の対応する単一の開口に向けて偏向させるものであり、前記第2光学素子の前記第2の方向の長さは、前記第1光学素子の当該第2の方向の長さよりも長く、前記第2光学素子の光軸を、対応関係にある前記第1光学素子の前記第2の方向中心位置に対し、当該第2の方向に偏心させ、前記第2光学素子の前記光軸の偏心方向は、前記回転体の光軸に近づく方向である、ことを特徴とする定着装置である。
請求項4に記載の発明は、像を形成する像形成手段と、前記像形成手段によって形成された像を記録材上に転写する転写手段と、前記記録材上に転写された像を当該記録材に定着する定着手段と、を含み、前記定着手段は、レーザ光が透過可能な回転体と、前記回転体に対向して設けられ、当該回転体との間に接触域を形成すると共に当該接触域にて当該回転体と協働して記録材を移動搬送する対向部材と、前記回転体の外部に設けられ、当該回転体の予め決められた位置に向けてレーザ光を照射するレーザ光照射装置と、を備え、前記レーザ光照射装置は、発光点を集めた発光面が二方向に配列される発光体と、前記発光体の出射方向に関する位置が互いに異なる第1光学素子群および第2光学素子群と、を備え、前記第1光学素子群は、第1の方向および当該第1の方向とは異なる第2の方向に第1の区分けがされて第1光学素子を構成し、当該第1光学素子の各々は、前記発光体からの入射光束を当該第1の方向に偏向された出射光束にする偏向特性を持ち、当該第2の方向に隣接する第1光学素子同士の当該第1の方向における偏向特性が異なり、前記第2光学素子群は、少なくとも片面に、少なくとも前記第1の方向に第2の区分けがされ、前記第2の方向にパワーを持つ第2光学素子を構成し、隣接する当該第2光学素子同士の当該第2の方向の光軸高さが異なり、前記第1の方向に連続する複数の前記第1光学素子を構成単位とする場合、前記偏向特性は、当該構成単位ごとの出射光束群を、前記第2光学素子群の対応する単一の開口に向けて偏向させるものであり、前記第2光学素子の前記第2の方向の長さは、前記第1光学素子の当該第2の方向の長さよりも長く、前記第2光学素子の光軸を、対応関係にある前記第1光学素子の前記第2の方向中心位置に対し、当該第2の方向に偏心させ、前記第2光学素子の前記光軸の偏心方向は、前記回転体の光軸に近づく方向である、ことを特徴とする画像形成装置である。
請求項1によれば、第2光学素子の光軸を偏心させない場合に比べて、レーザの数でパワーアップを図る場合の製造コストを低減させることが可能になる。
請求項2によれば、第1光学素子が第2の方向の偏向特性を持たない場合に比べて、スキュー収差を抑制することが可能になる。
請求項3によれば、第2光学素子の光軸を偏心させない場合に比べて、レーザの数でパワーアップを図る場合の製造コストを低減させることが可能になる。
請求項4によれば、第2光学素子の光軸を偏心させない場合に比べて、レーザの数でパワーアップを図る場合の製造コストを低減させることが可能になる。
本実施の形態が適用される画像形成装置をフロント側から眺めた場合の図である。 定着装置の概略構成を説明する図である。 定着装置の集光装置を説明する斜視図である。 面発光レーザユニットを説明する図である。 バンドル光学系を説明する斜視図である。 バンドル光学系を説明する斜視図であり、(a)はバンドル光学系におけるn−1段の集光を説明する図であり、(b)はバンドル光学系におけるn段の集光を説明する図である。 バンドル光学系を説明する斜視図であり、(c)はバンドル光学系におけるn+1段の集光を説明する図である。 バンドル光学系を説明する斜視図である。 第1光学素子群のノコギリ型光学素子を説明する斜視図である。 バンドル光束と第2光学素子群のブロックシリンダ素子との対応関係を説明する図である。 バンドル光束と第2光学素子群のブロックシリンダ素子との対応関係を説明する図であり、(a)は20段目の場合、(b)は19段目の場合を示す。 バンドル光束と第2光学素子群のブロックシリンダ素子との対応関係を説明する図であり、(c)は18段目の場合、(d)は17段目の場合を示す。 バンドル光束と第2光学素子群のブロックシリンダ素子との対応関係を説明する図である。 バンドル光束と第2光学素子群のブロックシリンダ素子との対応関係を説明する図であり、(a)は16段目の場合、(b)は15段目の場合を示す。 バンドル光束と第2光学素子群のブロックシリンダ素子との対応関係を説明する図であり、(c)は14段目の場合、(d)は13段目の場合を示す。 列単位シリンダの曲率を説明する図であり、(a)〜(c)は曲率半径が互いに異なる場合を示す図である。 第2光学素子群のブロックシリンダ素子の偏心を説明する概略斜視図である。 第2光学素子群のブロックシリンダ素子での偏心による透明ロッドへの集光を説明する図であり、(a)はその概略斜視図、(b)は偏心前後のブロックシリンダ素子光軸の副方向SD位置を示す表である。 スキュー収差の補正について説明する図であり、(a)は第1光学素子群におけるノコギリ型光学素子の斜視図であり、(b)は第1光学素子群および第2光学素子群の斜視図である。 スキュー収差の補正内容を説明するグラフであり、縦軸は第1光学素子の副方向SD面偏向角度(deg)であり、横軸は主方向MDのブロックシリンダ素子入射角度(deg)である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置100をフロント側から眺めた場合の図である。
同図に示す画像形成装置100は、所謂タンデム型の構成を有するものであって、電子写真方式により各色成分のトナー像を形成する複数の画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)を備えている。また、本実施の形態に係る画像形成装置100では、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含んで構成され、画像形成装置100を構成する各装置および各部の動作を制御する制御部が設けられている。
画像形成ユニット10は画像形成部の一例である。
また、画像形成装置100は、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像が順次転写(一次転写)されると共にこの各色成分トナー像を保持する中間転写ベルト20と、中間転写ベルト20上の各色成分トナー像を矩形状に形成された記録材Pに一括転写(二次転写)する二次転写装置30と、を備えている。記録材Pは、紙やフィルム等の定着対象メディアである。
中間転写ベルト20は像形成手段の一例であり、二次転写装置30は転写手段の一例である。
また、画像形成装置100には、記録材Pを供給する用紙供給装置40が設けられている。また、用紙供給装置40と二次転写装置30との間には、用紙搬送経路上に位置する記録材Pを搬送する搬送ロール41が複数設けられている。
また、本実施の形態では、二次転写装置30により記録材P上に二次転写された画像をこの記録材Pに定着させる定着装置50が設けられている。さらに、二次転写装置30と定着装置50との間には、二次転写装置30を通過した記録材Pを定着装置50へ搬送する搬送装置42が設けられている。
ここで、画像形成部の一部として機能する画像形成ユニット10の各々は、回転可能に取り付けられた感光体ドラム11を備えている。また、感光体ドラム11の周囲には、感光体ドラム11を帯電する帯電装置12と、感光体ドラム11を露光して静電潜像を書き込む露光装置13と、感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像装置14と、が設けられている。さらに、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト20に転写する一次転写装置15と、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラム清掃装置16と、が設けられている。
中間転写ベルト20は、複数本のロール部材21、22、23、24、25、26に掛け渡され、回転するように設けられている。これらのロール部材21〜26のうち、ロール部材21は、中間転写ベルト20を駆動するようになっている。また、ロール部材25は、中間転写ベルト20を挟んで二次転写ロール31に対向配置されており、これら二次転写ロール31およびロール部材25によって二次転写装置30が構成されている。
なお、中間転写ベルト20を挟んでロール部材21と対向する位置には、中間転写ベルト20上の残留トナーを除去するベルト清掃装置27が設けられている。
図2は、定着装置50の概略構成を説明する図である。
図2に示すように、本実施の形態では、定着装置50は、光束Bmを透過可能な透明材料にて円柱状に構成される回転可能な透明ロッド51と、接触域が形成されるように透明ロッド51に対向して設けられ、透明ロッド51と協働して記録材Pを移動搬送する対向ロール52と、を備えている。また、定着装置50は、画像が転写される記録材Pの領域全幅にわたる線状領域(狭い集光幅)に集光するレーザ光ないし光束Bmを透明ロッド51に入射する集光装置(線状集光装置)53を備えている。透明ロッド51は柱状部材の一例であり回転体の一例であり、対向ロール52は対向部材の一例であり、集光装置53はレーザ光照射装置の一例である。
定着装置50は、集光装置53からの線状領域に集光された光束Bmで記録材Pのトナーを直接加熱し、溶着定着するレーザ定着装置である。なお、線状領域の幅を狭くすることで、集光効率が向上すると共に、定着部分が速やかに冷やされる。
透明ロッド51における透明は、光束Bmの波長域において透過率が高いことを意味し、光束Bmを透過するものであればよく、光利用効率等の観点からすれば、透過率が高ければ高いほどよい。例えば90%以上、望ましくは95%以上がよい。
また、対向ロール82は、例えばアルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル等をメッキした銅板等により構成されており、透明ロッド51との間に予め決められた加圧力が作用するように配置されている。
図3は、定着装置50の集光装置53を説明する斜視図である。
図3に示すように、集光装置53は、光束Bmを発する発光体の一例としての面発光レーザユニット61と、面発光レーザユニット61から発光された光束Bmを、第1の方向の一例としての主方向MDへの広がりを制限する第1光学素子群62と、を含んで構成されている。また、集光装置53は、第1光学素子群62からの光束Bmを第2の方向の一例としての副方向SD(例えば図5参照)に偏心し、上述の透明ロッド51と組み合わせて透明ロッド51の出射側表面に集光させる第2光学素子群63を含んで構成されている。副方向SDの基準は、透明ロッド51の中心軸と、面発光レーザユニット61の発光面の垂線方向を含む面SD0(図3の一点鎖線で示す)とし、この面SD0からの距離を、以下SD方向高さとする。すなわち、第2光学素子群63のブロックシリンダ素子に後述する偏心を与えることで、バンドル光学系に集光特性を与えている。また、第2光学素子群63を後段の透明ロッド51と組み合わせる際の集光特性を、偏心量で制御している。
なお、例えば、第2光学素子群63を、第1光学素子群62からの光束Bmを副方向SDにコリメートする光学素子とし、かつ、第2光学素子群63と透明ロッド51との間に、透明ロッド51の出射側表面に集光する場合の透明ロッド51の収差特性を補正する非球面シリンダーレンズである補正シリンダを配置するバンドル光学系の例も考えられる。本実施の形態では、かかる例の場合と比べて、補正シリンダを省略することで部品点数が削減される。
集光装置53において、第1光学素子群62および第2光学素子群63は、面発光レーザユニット61の出射方向に関する位置が互いに異なる。より具体的には、面発光レーザユニット61と第2光学素子群63との間に、第1光学素子群62を配置している。
なお、主方向MDは、線状領域の長さ方向と略同じ方向であり、また、副方向SDは、記録材Pの搬送方向と略同じ方向であるということができる(図2参照)。
さらに説明すると、集光装置53は、第2光学素子群63の偏心を与えられたブロックシリンダ素子と、透明ロッド51とにより、透明ロッド51の出射側表面に集光するように構成している。これにより、本実施の形態では、透明ロッド51の出射側表面をレーザ定着に使用する。
本実施の形態では、面発光レーザユニット61から第1光学素子群62の入射側表面まで距離は9mm、第1光学素子群62の出射側表面から第2光学素子群63の入射側表面までの距離は76mmであり、また、第2光学素子群63の出射側表面と透明ロッド51の入射側表面との間は、14mmである。また、第1光学素子群62の厚さは2mm、第2光学素子群63の厚さは5mmであり、また、透明ロッド51の直径は40mmである。
以下、集光装置53の各構成について説明する。
図4は、面発光レーザユニット61を説明する図である。
図4に示すように、面発光レーザユニット61は、エリア状の発光素子アレイであり、発光面の一例としての発光素子チップ61aがギャップをあけて二次元ないし二方向に配列されることで構成している。本実施の形態では、発光素子チップ61aの外形は、0.9mm×0.5mmであり、そのギャップは、図4における上下方向が1.0mmで、左右方向が0.8mmである。上下方向(副方向SD)における隣接チップ間隔は1.9mmであり、左右方向(主方向MD)における隣接チップ間隔は1.3mmである。また、本実施の形態では、同図における上下方向のチップ段として20段が配列されている。
かかる発光素子チップ61aは、複数の発光素子ないし発光点61bを集めたものであり、具体的には、発光点61bが稠密に並べられて構成されている。すなわち、発光点61bを二次元配列して発光素子チップ61aが形成され、さらに発光素子チップ61aを二次元配列して面発光レーザユニット61が形成されている。
かかる発光素子チップ61aは、第1光学素子群62の後述するノコギリ型光学素子と一対一に対応している。
なお、本実施の形態では、発光素子チップ61aは、高出力の端面発光レーザではなく面発光レーザ(VCSEL)であることから、発光点数でパワーを確保するための構成を採用する。そのため、パワーレーザ代替にするために、集光ロスが抑制されるように、第1光学素子群62および第2光学素子群63によって線状領域に集光させる構成にしている。面発光レーザユニット61の光束を面からライン(線状)に集光させている。
ここで、面発光レーザユニット61の出射光の集光について説明する。上述した面発光レーザユニット61における集光として、面発光レーザユニット61の全体を縮小結像する場合と、発光素子チップ61a単位にて縮小結像する場合と、発光素子チップ61a内の発光点61bをコリメートする場合と、が考えられる。
面発光レーザユニット61全体を縮小結像する場合、縮小倍率1/50とするには、倍率と角度の関係から、u前/u後の角度比を1/50にする必要があり、u後を0.5程度までとってもNAが0.01程度までしかとることができなくなり、集光効率が低下する。
また、発光点61bを個別にコリメートする場合、NA0.05の50μm間隔の各ビームを、発光素子チップ61aに近い位置のレンズアレイでビーム重なりがないようにコリメートするには、発光素子チップ61aから500μmの位置にレンズアレイを置く必要があり、レンズの位置ずれに対して光軸の傾きが生じ集光位置が敏感に変化する。
その一方で、発光素子チップ61a単位にレンズアレイでコリメートし後段レンズで集光したり、直接レンズアレイで集光したりすると、上述の不具合がなく、縮小倍率1/3(発光チップ61aのサイズと、目標集光幅の比で決まる)の確保が容易になる。ただし、複数のコリメート光束を後段レンズで集光するには、後段レンズの焦点距離を極端に短くできないことから、縮小倍率に対応するu前/u後の角度比を確保するために、レンズアレイまでの距離を100mm近くとる必要があり、後述するように、隣接素子間の光束が重なって出射ビームをけることがないようにする必要がある。
図5、図6−1、図6−2および図7は、バンドル光学系を説明する斜視図であり、図5、図6−1および図6−2は、光路方向に見た場合を図示し、図7は、光路方向とは反対の方向に見た場合を図示する。図6−1の(a)、(b)および図6−2の(c)は、図5に示すバンドル光学系における段ごとの集光を説明する概略図である。
ここにいうバンドル光学系は、隣接光束の重なりを回避するための光学系であり、第1光学素子群62および第2光学素子群63を包含する。すなわち、バンドル光学系は、第1光学素子群62で主方向MDに光束をバンドルして第2光学素子群63のブロックシリンダ素子に集光し、面発光レーザユニット61の副方向SDに関して違う発光素子チップ61aの段ごとに、主方向MDおよび副方向SDにずれた別のブロックシリンダ素子に集光位置を変えて光束分離することで、隣接する段の光束の重なりを回避する。
より具体的に説明する。図5に示すバンドル光学系において、第1光学素子群62は、同一列中の各発光点61bの光束に対し、主方向MDの広がりを制限して第2光学素子群の開口に導く。第1光学素子群62は、主方向MDおよび副方向SDにブロック分けされて第1光学素子を構成する。すなわち、第1光学素子群62は、図5、図6−1および図6−2に図示される入射側の列単位シリンダと、図7に図示される出射側のノコギリ型光学素子と、で構成される。ノコギリ型光学素子は、ブロックシリンダ素子への偏向を変えるためのフレネルレンズ状ノコギリ型光学素子である。このような列単位シリンダおよびノコギリ型光学素子により、面発光レーザユニット61からの入射光束が主方向MDに偏向された出射光束になる偏向特性が実現される。また、ノコギリ型光学素子により、副方向SDに隣接する第1光学素子同士の主方向MDにおける偏向特性が異なる。これにより、面発光レーザユニット61からの光束は段ごとに第2光学素子群63に集光される。図5、図6−1および図6−2に図示される光線矢印は、煩雑さをさけるため、代表的な発光点のみである。また、副方向SDの光束の広がりは、第1光学素子で制限されずに、上下方向の広がりが残っていることを示している。この光束のSD方向広がりは、第2光学素子群63のブロックシリンダ素子により、コリメート光束や収束光束に変換される。
第2光学素子群63は、ブロックシリンダ素子のアレイである。第2光学素子群63は、主方向MDのブロック分けまたは、主方向MDおよび副方向SDのブロック分けがされた単一の第2光学素子(ブロックシリンダ素子)により構成される。
かかる第2光学素子は、少なくとも片面に構成されるものであり、副方向SDにパワーを持ち、対応する発光素子チップ61aからの副方向SDに発散する光束を、収束光束に変換する。この機能のため、隣接する第2光学素子間で、シリンダ面母線の副方向SDの高さ(以下、「第2光学素子[ブロックシリンダ素子]の第2方向の光軸高さ」、あるいは、単に「第2光学素子[ブロックシリンダ素子]の光軸高さ」と称する)を異ならせている。具体的には、隣接する第2光学素子同士の光軸高さを、各第2光学素子に対応する発光素子チップ61aのSD方向高さの差に加え、偏心量(後述)の分、ずらしている。片面に構成する場合は、両面の場合に比べて製造コストが低減され、また光学的な条件が緩やかになる。その一方で、両面に構成する場合は、片面の場合に比べてカーブが緩やかになる。
図5に示すように、第1光学素子群62の列単位シリンダは副方向SDに延びるように形成され、面発光レーザユニット61における同一列の各発光点光束を主方向MDの広がりを制限する。
また、図5〜図7に示すように、第1光学素子群62のノコギリ型光学素子は、副方向SDに関して隣接する発光素子チップ61aの光束が互いに重ならないよう、副方向SDにおける位置(高さ位置)が同じである発光素子チップ61aの群(すなわち同じ段)ごとに光束をバンドルし(バンドル光束)、対応させた第2光学素子群63の開口63a、63b、63c、63dに向けて主方向MDに集光する。すなわち、副方向SDに関して互いに異なる位置に配列されたn−1段、n段、n+1段の各発光素子チップ61aの光束は、第1光学素子群62によって、第2光学素子群63の主方向MDに関して異なる開口に導かれる。
詳細には、図6−1(a)には、発光素子チップ61aを二次元配置した面発光レーザユニット61におけるn−1段目の発光素子チップ61aからの光束の集光が図示されている。また、同図(b)には、n段目の発光素子チップ61aからの光束の集光が図示され、図6−2(c)には、n+1段目の発光素子チップ61aからの光束の集光が図示されている。
すなわち、n−1段目の発光素子チップ61aの光束は、図6−1(a)に示すように、第1光学素子群62のノコギリ型光学素子により、第2光学素子群63の開口63aに集光する。また、同図(b)に示すように、n段目の発光素子チップ61aの光束は第2光学素子群63の開口63bに集光する。また、図6−2(c)に示すように、n+1段目の発光素子チップ61aの光束は第2光学素子群63の開口63cに集光する。このように、副方向SDに関して異なる発光素子チップ61a群からの光束は、それぞれ対応する別々のブロックシリンダ素子に集光される。
なお、図6−2(c)では、n+1段目の発光素子チップ61aの光束は、主方向MDに関する位置に応じて開口63cに集光し、また、開口63c以外の開口63dに集光する。
また、面発光レーザユニット61においてすべての発光素子チップ61aが一括発光するものであるが、一部の発光素子チップ61aを発光させる態様も考えられる。
第1光学素子群62の第1光学素子と第2光学素子群63の第2光学素子との間の副方向SDの長さ関係について説明すると、図7に示すように、第2光学素子の副方向SDの長さH2は、第1光学素子の副方向SDの長さH1よりも長い。言い換えると、第2光学素子群63の単位光学素子の副方向SD長さは、第1光学素子群62の副方向SD長さよりも大きい。結像倍率の確保のためには、第2光学素子群63を第1光学素子群62に対して発光素子の出射光軸方向の後方に配置させる必要がある。出射光束の副方向SDへの広がりは、第1光学素子群62の出射光軸方向位置よりも、第2光学素子群63の出射光軸方向位置での方が大きくなるので、長さH2を長さH1よりも長くすることで、このような構成でない場合と比較して、集光効率が増す。
第1光学素子群62のノコギリ型光学素子についてより詳細に説明する。
図8は、第1光学素子群62のノコギリ型光学素子を説明する斜視図であり、光路方向に関し図7の場合と同じ方向から見下ろす概略図であり、ノコギリ型光学素子について図7よりも詳細な図である。なお、図8では、面発光レーザユニット61におけるn+1段目の発光素子チップ61aを図示したものであり、また、発光素子チップ61aの発光点61bのうち中央に位置する発光点(中央発光点)からの発散光束を実線で示している。また、n段目からの光束を点線(短い線の破線)で示し、n−1段目からの光束を一点鎖線で示し、n−2段目からの光束を破線(長い線の破線)で示す。
図8に示すように、中央発光点からの発散光束は、第1光学素子群62の第1面(入射側の面)の列単位シリンダにより、主方向MDに発散特性が軽減され、第2面(出射側の面)のノコギリ型光学素子により、第2光学素子群63の対応するブロックシリンダ素子に向け偏向集光される(バンドルされる)。
第1光学素子群62において、副方向SDに関する同じ位置(同じ段)で主方向MDに連続する複数の第1光学素子は、同じグループの場合、対応するブロックシリンダ素子が同じになり、異なるグループの場合は、対応するブロックシリンダ素子が異なる。すなわち、副方向SDに関する同じ位置(同じ段)で主方向MDに連続したグループにある第1光学素子は、対応するブロックシリンダ素子が同じになる。同じ段であってもグループが異なる第1光学素子は、1周期異なるブロックシリンダ素子に偏向集光される。
言い換えると、主方向MDに連続する複数の第1光学素子をグループ(構成単位)とし、第1光学素子の主方向MD偏向特性として、各グループ単位の出射光束群を、対応する第2光学素子開口に向けて偏向させる。すなわち、主方向MDに連続する複数の第1光学素子を構成単位とすると、かかる構成単位ごとの出射光束群が、単一のブロックシリンダ素子に偏向集光される。構成単位ごとに対応するブロックシリンダ素子が異なる。
より具体的には、図8に示すように、面発光レーザユニット61の例えばn+1段目の発光素子チップ61aからの発散光束は、第1光学素子群62において、入射側の列単位シリンダで主方向MDに発散特性が軽減され、出射側のノコギリ型光学素子により、第2光学素子群63の対応するブロックシリンダ素子に向けて偏向集光される。
このように、第1光学素子群62の列単位シリンダは、入射光を主方向MDに発散特性を軽減した出射光束にする特性を持つ。また、第1光学素子群62の隣接するノコギリ型光学素子は、主方向の偏向特性が互いに異なる。
すなわち、同じ段で同じグループの第1光学素子は、単一のブロックシリンダ素子に偏向集光される。図8に示すように、例えば、n+1段目の同じグループからの光束は、第2光学素子群63の開口63cに集光され(実線参照)、n段目の同じグループからの光束は開口63bに集光される(破線参照)。また、n−1段目の同じグループの光束は開口63aに集光され、n−1段目の他のグループの光束は別の開口63zに集光される。また、n−2段目の同じグループの光束は開口63yに集光される。
このように、同じ段であってもグループが異なると、違うブロックシリンダ素子に偏向集光される。グループが違うものは、1周期異なるブロックシリンダ素子に偏向集光される。図に示す各グループからの光束は、煩雑さをさけるために、同じグループに含まれる光束のうちの代表的なもののみを示した。
次に、バンドル光束と第2光学素子群63のブロックシリンダ素子との対応関係について説明する。すなわち、面発光レーザユニット61からの光束が第1光学素子群62により主方向MDに偏向されて第2光学素子群63のブロックシリンダ素子に集光する場合の、バンドル光束とブロックシリンダ素子との対応関係を説明する。
図9、図10−1、図10−2、図11、図12−1、図12−2は、バンドル光束と第2光学素子群63のブロックシリンダ素子との対応関係を説明する図である。これらの図では、面発光レーザユニット61が左右方向に配列する発光素子チップ61aを上下方向に20段にエリア状に配置した場合を示すものであり、また、第2光学素子群63については、副方向SD5段に分割した場合を示すものである。なお、図10−1および図10−2を「図10」ということがあり、また、図12−1および図12−2を「図12」ということがある。
より詳細には、図9は、上4段(20段目〜17段目)の光束偏向と対応するブロックシリンダ素子を説明するものであり、図10(a)は、20段目の場合の対応関係にクローズアップしたものである。同図(b)では、19段目の場合の対応関係にクローズアップし、同図(c)では、18段目の場合の対応関係にクローズアップし、同図(d)では、17段目の場合の対応関係にクローズアップしたものである。
そして、図11は、次の4段(16段目〜13段目)の光束偏向と対応するブロックシリンダ素子を説明するものである。図12(a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれ、16段目、15段目、14段目、13段目の場合の対応関係にクローズアップしたものである。
なお、面発光レーザユニット61においてすべての発光素子チップ61aが一括発光するものであるが、一部の発光素子チップ61aを発光させる態様も考えられる。
とりわけ図9または図11に示すように、バンドル光束が全20段における1段ごとに集光位置が斜め下にずれるように光束偏向される。このため、第2光学素子群63のブロックシリンダ素子(以下「素子」と略す)620B等は、主方向MDおよび副方向SDにずれるように配列している。素子620Bの主方向MD隣りの素子619Bは副方向SDにずれている。同じく、素子618C、617C、616Cは、順に副方向SDにずれている。
また、素子620Bの副方向SD隣りの素子615Bに対し、素子615Bの主方向MD隣りの素子614Bが副方向SDにずれ、かつ、素子613C、612C、611Cも副方向SDにずれている。
なお、図9〜図12では、面発光レーザユニット61を部分的に図示しているに過ぎず、主方向MDおよび副方向SDに関して図示を省略している。
バンドル光束とブロックシリンダ素子との対応関係についてより具体的に説明する。
面発光レーザユニット61の20段目では、図10(a)に示す場合、16本のバンドル光束が素子620Bに偏向される。同図(b)に示す19段目の場合、4本のバンドル光束が素子619Aに偏向され、12本のバンドル光束が素子619Bに偏向される。同図(c)に示す18段目の場合、8本のバンドル光束が素子618Aおよび素子618Cにそれぞれ偏向され、同図(d)に示す17段目の場合、12本のバンドル光束が素子617Bに偏向され、4本のバンドル光束が素子717Cに偏向される。
続けて説明すると、図12(a)に示す16段目の場合、16本のバンドル光束が素子616Bに偏向される。また、同図(b)に示す15段目の場合は、16本のバンドル光束が素子615Bに偏向され、同図(c)に示す14段目の場合、4本のバンドル光束が素子614Aに偏向され、12本のバンドル光束が素子614Bに偏向される。また、同図(d)に示す13段目の場合には、8本のバンドル光束が素子613Aおよび素子613Cにそれぞれ偏向される。
このように、面発光レーザユニット61の段ごとのバンドル光束は、第1光学素子群62によって、第2光学素子群63の対応するブロックシリンダ素子に偏向される。
ここで、第1光学素子群62において主方向MDの広がりを制限する列単位シリンダの曲率(曲率半径)について説明する。
図13は、列単位シリンダの曲率を説明する図である。同図の(a)、(b)および(c)は、曲率半径が互いに異なる場合を示す。
図13(a)に示す曲率が強い場合(r=4mm)には、面発光レーザユニット61の発光素子チップ61aからの中心光束は、第2光学素子群63の列単位シリンダにより主方向MDの広がりが絞れるものの、発光素子チップ61aの左右端の光線(二点鎖線で図示)が、後述するように、列単位シリンダで強く屈折されることで、第2光学素子群63のブロックシリンダ素子の開口ぎりぎりに入射する。このため、アライメントがずれる場合には、開口に入らなくなってしまい、集光ロスが発生してしまう。
その一方で、図13(c)に示す曲率が弱い場合(r=20mm)では、左右端の光束が丁度開口中央に入射するものの、光束全体は広がってしまう。上述の同図(a)の場合と比べてアライメントにはロバストであるが、集光効率が低下してしまう。
このように、図13(a)に示すように、列単位シリンダの曲率(パワー)が強く、中心発光点が第2光学素子群63のブロックシリンダ素子位置で結像するようにすると、左右の周辺発光点の光軸方向光線は、強く屈折され、ブロックシリンダ素子のはるか手前で交わったあと、ブロックシリンダ素子の周辺付近に入射する。面発光レーザユニット61における発光素子チップ61aの位置ずれによって光線がはずれることがあり、アライメントに敏感になり過ぎる。
逆に、図13(c)に示すように、左右周辺発光点からの光軸方向光線を、ブロックシリンダ素子の位置で交わるようにすると、中心発光点からの発散光束に対する収束パワーが不足し、入射効率が低下する。
これに対し、図13(b)の場合は、曲率が同図(a)の場合と(c)の場合の間の値であり、r=6ないし9mmである。図13(b)に示す場合は、アライメントに強い曲率であり、かかる曲率の値を採用できる。ただし、集光効率を確保するためには、ブロックシリンダ素子は4チップ分(約5mm)程度の開口幅wが必要になる。言い換えると、開口幅wが4チップ分程度とすることで、チップ左右端の光線に対し比較的狭い範囲に入射させながら集光効率が確保される。
このように、列単位シリンダの曲率は、発光素子チップ61aの中心発光点(実線)を第2光学素子群63の位置に結像するパワーよりも弱く、発光素子チップ61aの周辺発光点の光軸方向光線(二点鎖線)を、第2光学素子群63の位置に集光するよりも強くするとよい。
図14は、第2光学素子群63のブロックシリンダ素子の偏心を説明する概略斜視図であり、第2光学素子群63のブロックシリンダ素子およびその後段に位置する透明ロッド51を図示する。
面発光レーザユニット61の発光素子チップ61aからの発散光束を、コリメート光束に変換する場合は、ブロックシリンダ素子の光軸高さを、対応する発光素子チップ61a中心のSD方向高さと同じにする。この場合、発光素子チップ61aの中心から垂線方向に放射した光線は、ブロックシリンダ面で屈折されることはない。
次に、図14に示すように、ブロックシリンダ素子の光軸高さを、対応する発光素子チップ61a中心のSD方向高さとは異ならせる(偏心させる)と、発光素子チップ61aの中心から垂線方向に放射した光線は、ブロックシリンダ素子で屈折される。この際の屈折量は、偏心量(ブロックシリンダ素子の光軸高さと、ブロックシリンダ素子に対応する発光素子チップ61aのSD方向の高さとの、差)で制御でき、ブロックシリンダ素子の光軸高さを、対応する発光素子チップ61aのSD方向高さよりも、絶対値で小さくすることにして、ブロックシリンダの光軸位置をSD0面(透明ロッド51の中心軸を含む)に近づけることで、SD0面に平行する光線を、透明ロッド51に向けて収束光にする。
なお、本実施の形態におけるブロックシリンダ素子は、第2光学素子群63でコリメートする条件に比し、曲率をきつくしている。
図15は、第2光学素子群63のブロックシリンダ素子での偏心による透明ロッド51への集光を説明する図であり、(a)はその概略斜視図、(b)は偏心前後のブロックシリンダ素子光軸の副方向SD位置を示す表である。
図15(a)に示すように、透明ロッド51内を進行する収束光は、透明ロッド51の出射側表面に集光している。すなわち、第2光学素子群63のブロックシリンダ素子を、第1光学素子群62の第1光学素子中心光線に対して偏心させることで、透明ロッド51の集光性能と合わせて線状領域に集光する。
ここで、第1光学素子群62において、列単位シリンダが主方向MD1.3mmピッチ、曲率半径は6mmであり、ノコギリ型光学素子が副方向SD1.9mmピッチであり、第2光学素子群63では、曲率22.6mmで、円錐形数−1.2である場合において、偏心前後のブロックシリンダ素子光軸の副方向SD位置(高さ位置)は、例えば図15(b)に示すようになる。このような偏心量の調整により、透明ロッド51の収差が合わせて補正される。
次に、スキュー収差の補正について説明する。
ここにいうスキュー収差とは、透明ロッド51の特性によりブロックシリンダ素子に主方向MDに対して角度を持って入射した光線(斜め入射光成分)が副方向SDにずれて集光する現象をいう。光線高さ10mm程度の位置では、入射角6度で副方向SDに0.05mm程度の集光位置ずれとなり、入射角7度、8度、9度ではそれぞれ、0.06mm、0.09mm、0.1mm程度のスキュー収差による集光位置ずれが発生する。面発光レーザユニット61が20段のように外形が大きい場合には、光学系全体の光軸から遠い位置で入射角が大きくなり集光位置ずれの量が大きくなる。
かかる集光位置ずれの量は、例えば目標集光幅0.3mmに対して無視できず、面発光レーザユニット61が透明ロッド51の直径と同サイズまで大きくなる場合、すなわち光線高さが20mm程度になる場合はさらに大きくなってしまう。このような事情から、本実施の形態ではスキュー収差の補正が必要になる。
より具体的には、副方向SDへの集光位置ずれが例えば0.08mmを超える場合にスキュー収差の補正を行うことが考えられ、入射角が8度や9度のところを補正する。また、集光位置ずれが0.08mmを超えない小さい場合でも、集光精度に応じてスキュー収差による集光位置ずれが気になる箇所を補正することが考えられる。
図16は、スキュー収差の補正について説明する図であり、(a)は第1光学素子群62におけるノコギリ型光学素子の斜視図であり、(b)は第1光学素子群62および第2光学素子群63の斜視図である。
上述したように、第1光学素子群62のノコギリ型光学素子は、光束バンドルのために主方向MDに偏向するものであるが、スキュー収差に対応すべく、図16(a)に示すように、副方向SDにも面偏向している。すなわち、第1光学素子群62を構成するノコギリ型光学素子の主方向MD偏向に加え、スキュー収差を補正するための副方向SD偏向(主方向MDを軸とする回転方向の面偏向)を与える。これにより、同図(b)に示すように、第1光学素子を出射してブロックシリンダ素子に入射する各光線を、ブロックシリンダ素子入射開口上で副方向SDに位置をずらして入射させ、入射点の位置ずれと、副方向SDの入射角のずれにより、各光束の集光位置を補正する。
このように、ノコギリ型光学素子の副方向SD面偏向によって、第2光学素子群63への副方向SDの入射角と偏心に対する位置を変更し、スキュー収差による副方向SDの集光位置ずれを補正している。
図17は、スキュー収差の補正内容を説明するグラフであり、縦軸は第1光学素子の副方向SD面偏向角度(deg)であり、横軸は主方向MDのブロックシリンダ素子入射角度(deg)である。
図17に示す場合は、主方向MDの中央位置の偏向角度を、主方向MDの端位置の場合とは反対の方向に偏向する。これにより、端位置の偏向角度を大きくしなくてもスキュー収差の補正が行われる。
なお、このような反対方向への偏向をしないスキュー収差の補正も考えられる。
ここで、面発光レーザユニット61の光束を線状領域に集光する上述の光学系を、定着装置50の集光装置53に適用する場合のほか、レーザ加工等を用途とする線状集光装置に適用することが考えられる。
なお、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態には限定されない。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々に変更したり代替態様を採用したりすることが可能なことは、当業者に明らかである。
20…中間転写ベルト、30…二次転写装置、50…定着装置、51…透明ロッド、52…対向ロール、53…集光装置、61…面発光レーザユニット、61a…発光素子チップ、61b…発光点、62…第1光学素子群、63…第2光学素子群、100…画像形成装置

Claims (4)

  1. 発光面が二方向に配列される発光体と、
    前記発光体の出射方向に関する位置が互いに異なる第1光学素子群および第2光学素子群と、
    前記第2光学素子群の出射側で第1の方向に延在する透光可能な柱状部材と、
    を備え、
    前記第1光学素子群は、前記第1の方向および当該第1の方向とは異なる第2の方向に第1の区分けがされて第1光学素子を構成し、当該第1光学素子の各々は、前記発光体からの入射光束を当該第1の方向に偏向された出射光束にする偏向特性を持ち、当該第2の方向に隣接する第1光学素子同士の当該第1の方向における偏向特性が異なり、
    前記第2光学素子群は、少なくとも片面に、少なくとも前記第1の方向に第2の区分けがされ、前記第2の方向にパワーを持つ第2光学素子を構成し、隣接する当該第2光学素子同士の当該第2の方向の光軸高さが異なり、
    前記第1の方向に連続する複数の前記第1光学素子を構成単位とする場合、前記偏向特性は、当該構成単位ごとの出射光束群を、前記第2光学素子群の対応する単一の開口に向けて偏向させるものであり、
    前記第2光学素子の前記第2の方向の長さは、前記第1光学素子の当該第2の方向の長さよりも長く、
    前記第2光学素子の光軸を、対応関係にある前記第1光学素子の前記第2の方向中心位置に対し、当該第2の方向に偏心させ、
    前記第2光学素子の前記光軸の偏心方向は、前記柱状部材の光軸に近づく方向である、ことを特徴とする線状集光装置。
  2. 前記第1光学素子は、前記第2の方向の偏向特性を持ち、
    前記第2の方向の偏向特性は、前記第1光学素子の光軸からの距離および当該第1光学素子の前記第1の方向の偏向量に応じて変更する、ことを特徴とする請求項1に記載の線状集光装置。
  3. 記録材に保持された像を定着する定着装置であって、
    レーザ光が透過可能な回転体と、
    前記回転体に対向して設けられ、当該回転体との間に接触域を形成すると共に当該接触域にて当該回転体と協働して記録材を移動搬送する対向部材と、
    前記回転体の外部に設けられ、当該回転体の予め決められた位置に向けてレーザ光を照射するレーザ光照射装置と、
    を備え、
    前記レーザ光照射装置は、
    発光点を集めた発光面が二方向に配列される発光体と、
    前記発光体の出射方向に関する位置が互いに異なる第1光学素子群および第2光学素子群と、
    を備え、
    前記第1光学素子群は、第1の方向および当該第1の方向とは異なる第2の方向に第1の区分けがされて第1光学素子を構成し、当該第1光学素子の各々は、前記発光体からの入射光束を当該第1の方向に偏向された出射光束にする偏向特性を持ち、当該第2の方向に隣接する第1光学素子同士の当該第1の方向における偏向特性が異なり、
    前記第2光学素子群は、少なくとも片面に、少なくとも前記第1の方向に第2の区分けがされ、前記第2の方向にパワーを持つ第2光学素子を構成し、隣接する当該第2光学素子同士の当該第2の方向の光軸高さが異なり、
    前記第1の方向に連続する複数の前記第1光学素子を構成単位とする場合、前記偏向特性は、当該構成単位ごとの出射光束群を、前記第2光学素子群の対応する単一の開口に向けて偏向させるものであり、
    前記第2光学素子の前記第2の方向の長さは、前記第1光学素子の当該第2の方向の長さよりも長く、
    前記第2光学素子の光軸を、対応関係にある前記第1光学素子の前記第2の方向中心位置に対し、当該第2の方向に偏心させ、
    前記第2光学素子の前記光軸の偏心方向は、前記回転体の光軸に近づく方向である、ことを特徴とする定着装置。
  4. 像を形成する像形成手段と、
    前記像形成手段によって形成された像を記録材上に転写する転写手段と、
    前記記録材上に転写された像を当該記録材に定着する定着手段と、を含み、
    前記定着手段は、
    レーザ光が透過可能な回転体と、
    前記回転体に対向して設けられ、当該回転体との間に接触域を形成すると共に当該接触域にて当該回転体と協働して記録材を移動搬送する対向部材と、
    前記回転体の外部に設けられ、当該回転体の予め決められた位置に向けてレーザ光を照射するレーザ光照射装置と、
    を備え、
    前記レーザ光照射装置は、
    発光点を集めた発光面が二方向に配列される発光体と、
    前記発光体の出射方向に関する位置が互いに異なる第1光学素子群および第2光学素子群と、
    を備え、
    前記第1光学素子群は、第1の方向および当該第1の方向とは異なる第2の方向に第1の区分けがされて第1光学素子を構成し、当該第1光学素子の各々は、前記発光体からの入射光束を当該第1の方向に偏向された出射光束にする偏向特性を持ち、当該第2の方向に隣接する第1光学素子同士の当該第1の方向における偏向特性が異なり、
    前記第2光学素子群は、少なくとも片面に、少なくとも前記第1の方向に第2の区分けがされ、前記第2の方向にパワーを持つ第2光学素子を構成し、隣接する当該第2光学素子同士の当該第2の方向の光軸高さが異なり、
    前記第1の方向に連続する複数の前記第1光学素子を構成単位とする場合、前記偏向特性は、当該構成単位ごとの出射光束群を、前記第2光学素子群の対応する単一の開口に向けて偏向させるものであり、
    前記第2光学素子の前記第2の方向の長さは、前記第1光学素子の当該第2の方向の長さよりも長く、
    前記第2光学素子の光軸を、対応関係にある前記第1光学素子の前記第2の方向中心位置に対し、当該第2の方向に偏心させ、
    前記第2光学素子の前記光軸の偏心方向は、前記回転体の光軸に近づく方向である、ことを特徴とする画像形成装置。
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