JP2017225806A - 光源装置及び内視鏡システム - Google Patents

光源装置及び内視鏡システム Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりもコンパクトかつ安価な光源装置、及び、コンパクトかつ安価な光源装置を有する内視鏡システムを提供する。【解決手段】光源装置14は、光源部20に、青色光を発光する第1光源71と、緑色成分の他に赤色成分を含む広帯域な緑色光を発光する第2光源72と、広帯域な緑色光の光量を波長ごとに調節する光学フィルタ73と、を備える。光学フィルタ73は広帯域な緑色光を反射する場合に緑色成分の反射率が赤色成分の反射率よりも小さい特性を有し、または、広帯域な緑色光を透過する場合に緑色成分の透過率が赤色成分の透過率よりも小さい特性を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、観察対象を照明する照明光を複数の光源が発光する光を用いて生成する光源装置及び内視鏡システムに関する。
医療分野においては、光源装置、内視鏡、及び、プロセッサ装置を備える内視鏡システムを用いて診断することが一般的になっている。光源装置は、例えば、照明光として白色光を生成する。内視鏡は、照明光が照射された観察対象を撮影する。そして、プロセッサ装置は、内視鏡で撮影した観察対象の画像(以下、撮影画像という)を用いて、診断に用いる観察用の画像(以下、観察画像という)を生成してモニタに表示する表示する。
内視鏡システムに用いる光源装置は、例えば特許文献1のようにキセノンランプ等のランプ等が発光する白色の照明光使用していたが、近年では、LED(Light Emitting Diode)等の半導体光源を使用して白色の照明光を発光する光源装置が知られている(特許文献2)。また、特許文献1及び特許文献2のように、内視鏡システムの光源装置においては、光学フィルタを用いて照明光が含む光の成分を調節する場合がある。
特開2004−121486号公報 特開2016−007355号公報
LED等の半導体光源を用いて照明光を発光する場合、ランプを用いて照明光を発光する従来の光源装置を使用した場合と同様に観察対象を観察できるようにすることが求められる。但し、従来のランプが発光した照明光で撮影した観察画像を、LED等の単色の光源で発光した照明光を用いて再現しようとすると、複数色の光源を用いなければならない。すなわち、少なくとも3原色の光源を揃えておく必要がある。例えば、LEDを照明光の光源として使用する場合、光源装置には、青色、緑色、及び赤色のLEDを搭載しておく必要がある。そして、さらに観察画像の再現性を高めようとする場合、または、その他の特殊な観察モードを実現しようとする場合には、これらに加えてさらに他の色の光源を追加する必要がある。
上記のように、光源装置に様々な色の光源を設けておけば、ランプを用いた場合の観察画像を再現したり、特殊な観察モードを実現することができるが、光源の色の種類を増やせば増やすほど、これらの配置スペースのために光源装置は巨大化し、かつ、製造コストも増大してしまうという問題がある。
本発明は、従来よりもコンパクトかつ安価な光源装置、及び、コンパクトかつ安価な光源装置を有する内視鏡システムを提供することを目的とする。
光源装置は、青色光を発光する第1光源と、緑色成分の他に赤色成分を含む広帯域な緑色光を発光する第2光源と、広帯域な緑色光の光量を波長ごとに調節する光学フィルタと、を備える。光学フィルタは、広帯域な緑色光を反射する場合に緑色成分の反射率が赤色成分の反射率よりも小さい特性を有し、または、広帯域な緑色光を透過する場合に緑色成分の透過率が赤色成分の透過率よりも小さい特性を有する。
第2光源は、励起光を発光する発光素子と、励起光を照射した際に広帯域な緑色光を発光する蛍光体と、を含み、光学フィルタは、励起光をカットすることが好ましい。
光学フィルタは、成分ごとの反射率または透過率の変化が階段状であることが好ましい。
光学フィルタは、成分ごとの反射率または透過率の変化が滑らかであることが好ましい。
光学フィルタは、青色光と広帯域な緑色光を合波する合波部材であることが好ましい。
第1光源及び第2光源に加えて、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光係数に差がある光を発光する追加光源を備えることが好ましい。
第1光源及び第2光源に加えて、赤外光を発光する追加光源を備えることが好ましい。
光学フィルタに加えて、または、光学フィルタと交換可能に、広帯域な緑色光から赤色成分を減光する第2の光学フィルタを備えることが好ましい。
青色光を発光する第1光源と、緑色成分の他に赤色成分を含む広帯域な緑色光を発光する第2光源と、広帯域な緑色光の光量を波長ごとに調節する光学フィルタと、を有し、光学フィルタは、広帯域な緑色光を反射する場合に緑色成分の反射率が赤色成分の反射率よりも小さい特性を有し、または、広帯域な緑色光を透過する場合に緑色成分の透過率が赤色成分の透過率よりも小さい特性を有する光源装置と、青色光と、光学フィルタが成分を調節した広帯域な緑色光と、を用いて観察対象を撮影するイメージセンサと、を備える内視鏡システム。
イメージセンサは、各画素にカラーフィルタを有するカラーセンサであることが好ましい。
緑色成分を用いて観察対象を撮影した緑色画像にかけるゲインよりも、赤色成分を用いて観察対象を撮影した赤色画像にかけるゲインを大きくすることが好ましい。
本発明の光源装置は、光源としては、青色光を発光する第1光源と、緑色成分の他に赤色成分を含む広帯域な緑色光を発光する第2光源と、を有し、光学フィルタを用いて広帯域な緑色光の光量を波長ごとに調節することにより、全体として、白色の照明光を形成する。このため、本発明の光源装置及び内視鏡システムは、赤色光を発光する赤色光源を省略できるので、従来よりもコンパクトかつ安価である。
内視鏡システムの概略図である。 内視鏡システムのブロック図である。 カラーフィルタの透過率を示すグラフである。 光源装置が有する光源部のブロック図である。 第2光源が発光する広帯域な緑色光の分光スペクトルを示すグラフである。 光学フィルタの特性を示すグラフである。 光学フィルタを介した広帯域な緑色光の分光スペクトルを示すグラフである。 変形例の光学フィルタの特性を示すグラフである。 照明光の分光スペクトルである。 光源装置とプロセッサ装置を一体化した内視鏡システムのブロック図である。 従来の原色系カラーフィルタの配列である。 緑色成分Gの感度を下げ、かつ、赤色成分Rの感度を上げた原色系カラーフィルタの配列である。 従来の補色系カラーフィルタの配列である。 緑色成分Gの感度を下げ、かつ、赤色成分Rの感度を上げた補色系カラーフィルタの配列である。 赤色成分Rの感度を上げた補色系カラーフィルタの配列である。 赤色成分Rの感度を上げた補色系カラーフィルタの配列である。 さらなる追加光源を設けた光源装置のブロック図である。 酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光係数を示すグラフである。 光学フィルタに加えて、第2の光学フィルタを設けた光源部のブロック図である。 第2の光学フィルタの特性を示すグラフである。 光学フィルタに加えて、第2の光学フィルタを設けた別の光源部のブロック図である。 光学フィルタと交換可能に第2の光学フィルタを設けた光源部のブロック図である。 光学フィルタと交換可能に設けた第2の光学フィルタの特性を示すグラフである。 カプセル内視鏡の概略図である。 白色LEDが発光する白色光の分光スペクトルである。 別の白色LEDが発光する白色光の分光スペクトルである。
[第1実施形態]
図1に示すように、内視鏡システム10は、観察対象を撮影する内視鏡12と、光源装置14と、プロセッサ装置16と、表示部であるモニタ18と、コンソール19と、を有する。内視鏡12は、光源装置14と光学的に接続するとともに、プロセッサ装置16に電気的に接続する。内視鏡12は、被検体内に挿入する挿入部12aと、挿入部12aの基端部分に設けた操作部12bと、挿入部12aの先端側に設けた湾曲部12cと、先端部12dとを有する。操作部12bのアングルノブ12eを操作することにより、湾曲部12cが湾曲する。湾曲部12cが湾曲した結果、先端部12dが所望の方向に向く。なお、先端部12dには、観察対象に向けて空気または水等を噴射する噴射口(図示しない)が設けられている。また、操作部12bには、アングルノブ12eの他、ズーム操作部13a及びモード切替スイッチ13bが設けられている。ズーム操作部13aは、観察対象を拡大または縮小する際に使用する。モード切替スイッチ13bは、内視鏡システム10が複数の観察モードを有する場合に、観察モードの切り替えに使用する。
プロセッサ装置16は、モニタ18及びコンソール19と電気的に接続する。モニタ18は、観察画像と、付帯する画像情報等を必要に応じて出力表示する。コンソール19は、機能設定等の入力操作を受け付けるユーザインタフェースとして機能する。なお、プロセッサ装置16には、画像や画像情報等を記録する外付けの記録部(図示省略)を接続してもよい。
図2に示すように、光源装置14は、照明光を発光する光源部20と、照明光の発光タイミング、照明光の光量、及び照明光の成分等を制御する光源制御部22と、を備える。本実施形態においては、照明光は概ね白色光である。
光源部20が発光した照明光は、ライトガイド41に入射する。ライトガイド41は、内視鏡12及びユニバーサルコード内に内蔵しており、照明光を内視鏡12の先端部12dまで伝搬する。ユニバーサルコードは、内視鏡12と光源装置14及びプロセッサ装置16とを接続するコードである。なお、ライトガイド41としては、マルチモードファイバを使用できる。一例として、コア径105μm、クラッド径125μm、外皮となる保護層を含めた径がφ0.3〜0.5mmの細径なファイバケーブルを使用できる。
内視鏡12の先端部12dには、照明光学系30aと撮影光学系30bが設けられている。照明光学系30aは、照明レンズ45を有しており、この照明レンズ45を介して照明光が観察対象に照射される。撮影光学系30bは、対物レンズ46、ズームレンズ47、及びイメージセンサ48を有している。イメージセンサ48は、対物レンズ46及びズームレンズ47を介して、観察対象から戻る照明光の反射光等(反射光の他、散乱光、観察対象が発する蛍光、または、観察対象に投与等した薬剤に起因した蛍光等を含む)を用いて観察対象を撮影する。なお、ズームレンズ47は、ズーム操作部13aの操作をすることで移動する。その結果、イメージセンサ48を用いて撮影する観察対象を拡大または縮小して観察する。
本実施形態においては、イメージセンサ48は各画素にカラーフィルタを有する、いわゆる原色系のカラーセンサである。このため、イメージセンサ48の各画素は、例えば図3に示すRカラーフィルタ(赤色カラーフィルタ)、Gカラーフィルタ(緑色カラーフィルタ)、及びBカラーフィルタ(青色カラーフィルタ)のうちのいずれかを有する。Rカラーフィルタを有する画素がR画素であり、Gカラーフィルタを有する画素がG画素であり、かつ、Bカラーフィルタを有する画素がB画素である。このように、イメージセンサ48は、R画素、G画素、及びB画素の3色の画素を有するので、照明光に白色光を使用して観察対象を撮影すると、R画素で観察対象を撮影して得るR画像、G画素で観察対象を撮影して得るG画像、及び、B画素で観察対象を撮影して得るB画像が同時に得られる。
なお、イメージセンサ48としては、CCD(Charge Coupled Device)センサや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを利用可能である。また、本実施形態のイメージセンサ48は、原色系のカラーセンサであるが、補色系のカラーセンサを用いることもできる。補色系のカラーセンサは、例えば、シアンカラーフィルタが設けられたシアン画素、マゼンタカラーフィルタが設けられたマゼンタ画素、黄色カラーフィルタが設けられた黄色画素、及び、緑色カラーフィルタが設けられた緑色画素を有する。補色系カラーセンサを用いる場合に上記各色の画素から得る画像は、補色−原色色変換をすれば、B画像、G画像、及びR画像に変換できる。また、カラーセンサの代わりに、カラーフィルタを設けていないモノクロセンサをイメージセンサ48として使用できる。この場合、BGR等各色の照明光を用いて観察対象を順次撮影することにより、上記各色の画像を得ることができる。
プロセッサ装置16は、画像取得部54と、画像処理部61と、表示制御部66と、制御部69と、を有する。
画像取得部54は、イメージセンサ48を用いて観察対象を撮影して得る複数色の撮影画像を取得する。具体的には、画像取得部54は、撮影フレーム毎に、B画像、G画像、及びR画像の組を取得する。また、画像取得部54は、DSP(Digital Signal Processor)56と、ノイズ低減部58と、変換部59と、を有し、これらを用いて、取得した画像に各種処理を施す。
DSP56は、取得した画像に対し、必要に応じて欠陥補正処理、オフセット処理、ゲイン補正処理、リニアマトリクス処理、ガンマ変換処理、デモザイク処理、及びYC変換処理等の各種処理を施す。
欠陥補正処理は、イメージセンサ48の欠陥画素に対応する画素の画素値を補正する処理である。オフセット処理は、欠陥補正処理を施した画像から暗電流成分を低減し、正確な零レベルを設定する処理である。ゲイン補正処理は、オフセット処理をした画像にゲインを乗じることにより各画像の信号レベルを整える処理である。リニアマトリクス処理は、オフセット処理をした画像の色再現性を高める処理であり、ガンマ変換処理は、リニアマトリクス処理後の画像の明るさや彩度を整える処理である。デモザイク処理(等方化処理または同時化処理とも言う)は、欠落した画素の画素値を補間する処理であり、ガンマ変換処理後の画像に対して施す。欠落した画素とは、カラーフィルタの配列のため、イメージセンサ48において他の色の画素を配置しているために、画素値がない画素である。例えば、B画像はB画素において観察対象を撮影して得る画像なので、イメージセンサ48のG画素やR画素に対応する位置の画素には画素値がない。デモザイク処理は、B画像を補間して、イメージセンサ48のG画素及びR画素の位置にある画素の画素値を生成する。YC変換処理は、デモザイク処理後の画像を、輝度チャンネルYと色差チャンネルCb及び色差チャンネルCrに変換する処理である。
ノイズ低減部58は、輝度チャンネルY、色差チャンネルCb及び色差チャンネルCrに対して、例えば、移動平均法またはメディアンフィルタ法等を用いてノイズ低減処理を施す。変換部59は、ノイズ低減処理後の輝度チャンネルY、色差チャンネルCb及び色差チャンネルCrを再びBGRの各色の画像に再変換する。
画像処理部61は、上記各種処理を施した1撮影フレーム分のB画像、G画像、及びR画像に対して、色変換処理、色彩強調処理、及び構造強調処理を施し、観察画像を生成する。色変換処理は、BGR各色の画像に対して3×3のマトリクス処理、階調変換処理、3次元LUT(ルックアップテーブル)処理等を行う。色彩強調処理は、画像の色彩を強調する処理であり、構造強調処理は、例えば、血管やピットパターン等の観察対象の組織や構造を強調する処理である。
表示制御部66は、画像処理部61から観察画像を順次取得し、取得した観察画像を表示に適した形式に変換してモニタ18に順次出力表示する。これにより、医師等は、観察画像の静止画または動画を用いて観察対象を観察できる。
制御部69は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、照明光の発光タイミングと撮影フレームの同期制御等の内視鏡システム10の統括的制御を行う。また、内視鏡システム10が複数の観察モードを有している場合、制御部69は、モード切替スイッチ13bからの操作入力を受けることにより、光源制御部22を介して照明光を切り替える。これにより、観察モードが切り替わる。
以下、より詳細に光源装置14の構成及び作用を説明する。図4に示すように、光源装置14の光源部20は、第1光源71と、第2光源72と、光学フィルタ73と、を備える。また、本実施形態においては、光源部20は、第1光源71及び第2光源72の他に、追加光源74を備える。第1光源71、第2光源72、及び、追加光源74は各々独立に制御可能である。
第1光源71は青色成分Bからなる光(以下、青色光という)を発光する。第1光源71は、発光素子81と、発光素子81が発光した青色光を平行光等に整えるレンズ82と、を備える。発光素子81は、例えば、LEDまたはLD(Laser Diode)等の半導体素子である。第1光源71が発光した青色光は、青色光を透過する合波部材76及び合波部材77を介してライトガイド41に入射する。合波部材76及び合波部材77は、例えば、ダイクロイックミラーまたはダイクロイックプリズム等である。
なお、一般的には、青色の波長は約445nmから約485nm程度であり、例えば青色と緑色との中間の色は例えば青緑と称して青色とは区別する場合がある。しかし、内視鏡システム10においては、少なくとも光源部20の各光源が発光する光について色の種類(色の名称)を過剰に細分化する必要がない。このため、本明細書においては、約440nm以上約490nm未満の波長を有する光の色を青色という。また、約490nm以上約600nm未満の波長を有する光の色を緑色といい、かつ、約600nm以上約680nm未満の波長を有する光の色を赤色という。そして、上記青色の波長の下限である「約440nm」未満の波長を有する可視光(例えば約380nm以上約440nm未満の可視光)の色を紫色といい、紫色よりも短波長であるがイメージセンサ48が感度を有する光の色を表す場合に紫外という。また、上記赤色の波長の上限である「約680nm」以上の波長を有し、かつ、イメージセンサ48が感度を有する光の色を表す場合に赤外という。また、本明細書において「広帯域」とは、波長範囲が複数の色の波長範囲に及ぶことをいう。白色とは少なくとも上記青色または紫色に属する光と、緑色に属する光と、赤色に属する色の光と、を含む光の色をいう。
第2光源72は、緑色成分Gの他に赤色成分Rを含む広帯域な光を発光する。但し、第2光源72が発光する光は、赤色成分Rの光量よりも緑色成分Gの光量が多いため、視認すれば概ね緑色である。このため、本明細書においては、第2光源72が発光する光を緑色光という。すなわち、第2光源72は、広帯域な緑色光を発光する光源である。
第2光源72は、励起光Exを発光する発光素子83と、発光素子83が発光した励起光Exが入射することで緑色光を発光する蛍光体84と、蛍光体84が発光した広帯域な緑色光を平行光等に整えるレンズ85と、を備える。発光素子83は、例えば、LEDまたはLD等の半導体素子である。また、図5に示すように、励起光Exは、約445nmにピークを有する青色光であり、かつ、蛍光体84が発光する緑色光は緑色成分Gの他に赤色成分Rを含む広帯域な緑色光である。上記のように第2光源72が発光する広帯域な緑色光は、光学フィルタ73と、緑色成分G及び赤色成分Rを反射する合波部材77と、を介してライトガイド41に入射する。
光学フィルタ73は、図6に示す分光透過率を有する。このため、図7に示すように、光学フィルタ73は第2光源72が発光する広帯域な緑色光の光量を波長ごとに調節する。より具体的には、光学フィルタ73は、第2光源72が発光する広帯域な緑色光の緑色成分Gと赤色成分Rの光量比R/Gを調節する。
例えば、本実施形態においては、第2光源72が発光した広帯域な緑色光の緑色成分Gと赤色成分Rの光量比R/Gは約0.15である。一方、光学フィルタ73を介することによって、広帯域な緑色光の緑色成分Gと赤色成分Rの光量比R/Gは、ライトガイド41に入射する際には約0.22になる。第2光源72が発光した(すなわち光学フィルタ73を介する前の)広帯域な緑色光の緑色成分Gの光量を「Gb」、光学フィルタ73を介した後の緑色光の光量を「Ga」とする場合、光学フィルタ73を介する前後の緑色成分Gの光量比Ga/Gbは約0.52である。また、第2光源72が発光した広帯域な緑色光の赤色成分Rの光量を「Rb」、光学フィルタ73を介した後の緑色光の光量を「Ra」とする場合、光学フィルタ73を介する前後の赤色成分Rの光量比Ra/Rbは約0.75である。
上記のように、光学フィルタ73が広帯域な緑色光の緑色成分Gと赤色成分Rの光量比R/Gを調節するのは、照明光を観察対象の撮影に適した白色光にするためである。観察対象の撮影に適した白色光とは、例えば、従来の内視鏡システムで照明光として使用している白色光である。内視鏡システム10の光源装置14は、青色光を発光する第1光源71と、広帯域な緑色光を発光する第2光源72と、を備えるが、赤色光を発光する光源を設けていない。したがって、広帯域な緑色光に赤色成分Rが含まれているとはいえ、単に青色光と広帯域な緑色光を合波して照明光を形成すると、合波後の照明光においては、青色成分B及び緑色成分Gに対して赤色成分Rが相対的に不足するので、照明光は例えばシアン色(水色)になる。その結果、観察画像の色味が不自然になる。
一方、光学フィルタ73を用いて広帯域な緑色光の緑色成分Gと赤色成分Rの光量比R/Gを上記のように調節すると、少なくとも照明光が含む緑色成分Gと赤色成分Rは観察対象の撮影に適した光量比になる。第1光源71の青色光の光量と、第2光源72の広帯域な緑色光の光量は、各々独立に制御可能であるから、光学フィルタ73を用いて広帯域な緑色光の緑色成分Gと赤色成分Rの光量比R/Gを上記のように調節し、かつ、光源制御部22が第1光源71及び第2光源72の発光量を適宜調節すれば、照明光は観察対象の撮影に適した白色光になる。
光量比R/Gの具体的な調節目標値は、第2光源72が発光する広帯域な緑色光の分光特性、イメージセンサ48の各色のカラーフィルタの分光特性、及び、イメージセンサ48から画像を取得する際のゲイン、及び、DSP56で行う各種処理の内容(例えば、リニアマトリクス処理で使用するマトリクス)等を考慮して定める。その結果、光学フィルタ73は、G画像及びR画像の明るさの比を調節する。したがって、光学フィルタ73を用いて広帯域な緑色光の緑色成分Gと赤色成分Rの光量比を調節すると、調節目標とする白色光を用いて観察対象を撮影した場合に得るG画像及びR画像の明るさの比と、光源装置14が生成する照明光を用いて観察対象を撮影した場合に得るG画像及びR画像の明るさの比とがほぼ一致する。すなわち、光源装置14には赤色光を発光する赤色光源がないが、得られる観察画像は、調節目標とする白色光を用いて観察対象を撮影した場合に得る観察画像と同じ色合いになる。
上記のように光源部20には赤色光を発光する赤色光源を設けない代わりに、第2光源72の広帯域な緑色光の長波長側の一部である赤色成分Rを利用して照明光を白色光にするので、赤色成分Rに比べて緑色成分Gの光量が過多になる。このため、光学フィルタ73の分光透過率(図6参照)は、少なくとも緑色成分Gの透過率が赤色成分Rの透過率に比べて小さい。なお、本実施形態では、光学フィルタ73は、第2光源72が発光した広帯域な緑色光を透過してライトガイド41に導光するが、当然ながら、光学フィルタ73が広帯域な緑色光を反射してライトガイド41に導光する構成にすることもできる。この場合、光学フィルタ73の分光反射率は、例えば図6と同様であり、少なくとも緑色成分の反射率が赤色成分の反射率に比べて小さい。すなわち、光学フィルタ73は、広帯域な緑色光を反射してライトガイド41に導光する場合に少なくとも緑色成分Gの反射率が赤色成分Rの反射率よりも小さい特性(分光反射率)を有し、または、広帯域な緑色光を透過してライトガイド41に導光する場合に少なくとも緑色成分Gの透過率が赤色成分Rの透過率よりも小さい特性(分光透過率)を有する。
光学フィルタ73は、波長ごとの透過率の変化がなめらかである。具体的には、緑色成分Gの範囲においては波長ごとの透過率は概ね一定であり、かつ、赤色成分Rの範囲においては波長ごとの透過率が長波長側にかけてなめらかに徐々に上昇する。この分光透過率は、血管等の構造の再現性(写りやすさ)を考慮したものである。例えば、内視鏡システム10及び従来の内視鏡システムにおいては、照明光が含む光の波長に応じて、写りやすい血管の深さや太さが変化するので、照明光の分光スペクトル(波長ごとの光量)が異なると、ある深さ及び太さの血管は写りやすさに違いが生じる場合がある。このため、光学フィルタ73は、波長ごとの反射率の変化をなめらかにして、緑色成分G及び赤色成分Rの範囲において、調節目標とする白色光とほぼ同じ分光スペクトルをほぼ再現する。より簡易に光学フィルタ73を構成する場合には、波長ごとの透過率の変化を階段状にすることができる。例えば、図8に示すように、光学フィルタ73の分光透過率が、緑色成分Gの波長範囲及び赤色成分Rの波長範囲において、それぞれ概ね一定の透過率を有する構成とすることができる。広帯域な緑色光を反射してライトガイド41に導光する場合における光学フィルタ73の分光反射率も同様である。
光学フィルタ73は、分光透過率(図6参照)から分かるように、励起光Exをカットする励起光カットフィルタとしても機能する。したがって、励起光Exの一部は蛍光体84を透過して光学フィルタ73に入射するが、光学フィルタ73がカットするのでライトガイド41には入射しない。なお、本実施形態においては、光学フィルタ73と合波部材77を各々別個に設けているが、光学フィルタ73は合波部材77と一体にすることができる。この場合、光学フィルタ73は、広帯域な緑色光を反射してライトガイド41に導光する際に緑色成分Gと赤色成分Rの光量比を調節し、かつ、第1光源71が発光する青色光等と第2光源72が発光する広帯域な緑色光とを合波する合波部材としても機能する。
追加光源74は、紫色成分Vからなる光(以下、紫色光という)を発光する。追加光源74は、発光素子86と、発光素子86が発光した紫色光を平行光等に整えるレンズ87と、を備える。発光素子86は、例えば、LEDまたはLD等の半導体素子である。追加光源74が発光した紫色光は、紫色光を反射する合波部材76及び紫色光を透過する合波部材77を介してライトガイド41に入射する。紫色光の紫色成分Vはイメージセンサ48においてはB画素で受光する。このため、紫色光の反射光等は、青色光の反射光等とともにB画像に寄与する。
なお、光源部20は、上記第1光源71、第2光源72、光学フィルタ73、及び、追加光源74の他、光検出器91,92及び93、ビームスプリッタ94,95及び96、並びに、各光源の発光素子を冷却する冷却部材(いわゆるヒートシンク。図示しない)等を備える。ビームスプリッタ94は第1光源71が発光した青色光の一部を所定割合で反射し、かつ、光検出器91はビームスプリッタ94が反射した青色光を受光する。ビームスプリッタ95は第2光源72が発光した広帯域な緑色光の一部を所定割合を反射し、かつ、光検出器92はビームスプリッタ94が反射した広帯域な緑色光を受光する。ビームスプリッタ96は追加光源74が発光した紫色光の一部を所定割合で反射し、かつ、光検出器93はビームスプリッタ96が反射した紫色光を受光する。光源制御部22は、光検出器91が検出した光量を用いて第1光源71の青色光の発光量を自動的に正確に制御する。また、光源制御部22は、光検出器92が検出した光量を用いて第2光源72の広帯域な緑色光の発光量を自動的に正確に制御する。同様に、光源制御部22は、光検出器93が検出した光量を用いて追加光源74の紫色光の発光量を自動的に正確に制御する。
上記のように構成した光源装置14は、例えば、図9に示すほぼ白色の照明光98を発光する。そして、イメージセンサ48は、光源装置14が発光した青色光と光学フィルタ73が成分を調節した広帯域な緑色光と、を含む照明光98を用いて観察対象を撮影する。
照明光98が含む青色成分Bは、第1光源71が発光した青色光の青色成分Bであり、照明光98が含む紫色成分Vは、追加光源74が発光した紫色光の紫色成分Vである。そして、照明光98が含む緑色成分G及び赤色成分Rは、光学フィルタ73が第2光源72が発光した広帯域な緑色光の緑色成分G及び赤色成分Rを、白色光を形成するのに適したバランスに調節している。すなわち、光源部20は赤色光を発光する赤色光源を有していないが、広帯域な緑色光の赤色成分Rを照明光98の赤色成分Rとして利用して、白色の照明光を形成することができる。
上記のように、光源装置14は、光学フィルタ73を用いて、広帯域な緑色光の緑色成分G及び赤色成分Rのバランスを調節し、広帯域な緑色光の赤色成分Rを利用することで光源部20に赤色光を発光する赤色光源を有していなくても白色の照明光98を形成することができる。したがって、光源装置14は、赤色光を発光する赤色光源を設けなくても良い分、白色の照明光を形成するために赤色光源を有する従来の光源装置よりもコンパクトである。また、光源装置14は、赤色光を発光する赤色光源を設けなくても良い分、白色の照明光98を形成するために赤色光源を有する従来の光源装置よりも安価である。
上記実施形態においては、光源装置14とプロセッサ装置16はそれぞれ別体の装置となっているが、本発明の光源装置14は従来の光源装置よりもコンパクトであるから、光源装置14とプロセッサ装置16は一体化することができる。例えば、図10に示すように、内視鏡12と、光源装置14の各部からなる光源ブロック104と、プロセッサ装置16の各部からなるプロセッサブロック106と、を有し、光源装置14及びプロセッサ装置16を一体化した統合制御装置102と、を用いて内視鏡システム101を構成することができる。
なお、上記実施形態においては、追加光源74を設けているが、追加光源74は省略することができる。例えば、観察対象の撮影に紫色光を使用しない場合は、追加光源74を省略することで、光源装置14をさらに小型化できる。
なお、上記実施形態においては、光学フィルタ73が広帯域な緑色光の緑色成分Gと赤色成分Rの光量比R/Gを調節し、その結果、G画像及びR画像の明るさの比を整えているが、光学フィルタ73とイメージセンサ48のカラーフィルタの配列を組み合わせて、G画像及びR画像の明るさの比を整えることができる。例えば、図11に示すように、イメージセンサ48のカラーフィルタは、通常、視感度を考慮して、R:G:B=1:2:1の配列になっている。これに対し、図12に示すように、イメージセンサ48のカラーフィルタを、例えばR:G:B=2:1:1にする等、G画素を減らしかつR画素を増やせば、緑色成分Gの感度を下げ、かつ、赤色成分Rの感度を上げることができる。したがって、図12に示すようなカラーフィルタ配列を有するイメージセンサ48を使用すれば、光学フィルタ73とイメージセンサ48のカラーフィルタの配列を組み合わせて、G画像及びR画像の明るさの比を整えることができる。図11及び図12は正方配列のイメージセンサ48を例にしているが、いわゆるハニカム配列のイメージセンサ48等、他の配列のイメージセンサ48を用いる場合も同様である。
これは補色系のカラーフィルタを有するイメージセンサ48を使用する場合も同様である。図13に示すように、補色系のカラーフィルタを有するイメージセンサ48は、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)、及び緑色(G)のカラーフィルタをC:M:Y:G=1:1:1:1の比率で有する。したがって、図14に示すように、例えば、緑色(G)のカラーフィルタを赤色(R)のカラーフィルタに置き換えれば、緑色成分Gの感度を下げ、かつ、赤色成分Rの感度を上げることができる。そして、緑色(G)のカラーフィルタを赤色(R)のカラーフィルタに置き換えた補色系のイメージセンサ48を使用すれば、光学フィルタ73とイメージセンサ48のカラーフィルタの配列を組み合わせて、G画像及びR画像の明るさの比を整えることができる。なお、図13及び図14は正方配列のイメージセンサ48を例にしているが、いわゆるハニカム配列のイメージセンサ48等、他の配列のイメージセンサ48を用いる場合も同様である。また、補色系のイメージセンサ48の場合は、上記のように緑色(G)のカラーフィルタを赤色(R)のカラーフィルタに置き換える代わりに、図15に示すように、黄色(Y)のカラーフィルタを赤色(R)のカラーフィルタに置き換えても良い。また、図16に示すように、シアン(C)のカラーフィルタを赤色(R)のカラーフィルタに置き換えても良い。図15及び図16の配列では、緑色成分Gの感度に対して赤色成分Rの感度を相対的に上げることができるので、結果として、光学フィルタ73とイメージセンサ48のカラーフィルタの配列を組み合わせて、G画像及びR画像の明るさの比を整えることができる。
上記のように、光学フィルタ73とイメージセンサ48のカラーフィルタの配列を組み合わせて、G画像及びR画像の明るさの比を整えると、白色光を形成するために、光学フィルタ73によって広帯域な緑色光の緑色成分Gを小さくしすぎ、G画像のノイズが増大してしまうことを防ぐことができる。
上記実施形態においては、光学フィルタ73が広帯域な緑色光の緑色成分Gと赤色成分Rの光量比R/Gを調節し、その結果、G画像及びR画像の明るさの比を整えているが、光学フィルタ73と画像取得部54の各種処理または画像処理部61の観察画像の生成処理を組み合わせてG画像及びR画像の明るさの比を整えることができる。具体的には、光源装置14を用いる場合、画像取得部54または画像処理部61において、緑色成分Gを用いて観察対象を撮影したG画像にかけるゲインよりも赤色成分Rを用いて観察対象を撮影したR画像にかけるゲインを大きくし、R画像の明るさを電子的に増大することが好ましい。このように、R画像の明るさを電子的に増大する場合には、R画像にローパスフィルタをかけることが好ましい。R画像はもともと血管等の写りが少ないので、R画像の明るさを電子的に増大し、かつ、ローパスフィルタをかけても、観察画像への影響が少ないからである。このように、光学フィルタ73と、R画像の明るさの増大及びローパスフィルタ処理と、を組み合わせてG画像及びR画像の明るさの比を整えれば、白色光を形成するために光学フィルタ73によって広帯域な緑色光の緑色成分Gを小さくしすぎ、G画像のノイズが増大してしまうことを防ぐことができる。
上記実施形態においては、紫色光を発光する追加光源74を設けているが、図17に示すように、光源装置14にはさらに追加光源201を設けることができる。追加光源201は、上記実施形態の紫色光以外の光を発光すること以外、追加光源74と同様の構成を有する。光源装置14は赤色光を発光する赤色光源を設けなくても良い分コンパクトであるから、さらに追加光源201を設けても従来の光源装置と同じサイズで光源装置14を構成することができる。もちろん、紫色光を発光する追加光源74を省略し、その代わりに別の追加光源201を設ければ、従来の光源装置よりも光源装置14をコンパクトに形成することができる。
追加光源201は、例えば、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光係数に差がある光を発光する。図18に示すように、酸化ヘモグロビン(グラフ211)と還元ヘモグロビン(グラフ212)の吸光係数に差がある光とは、例えば、波長が約470±5nm程度の青色光である。酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光係数に差がある光を照明光として使用して取得したB画像を用いれば観察対象の酸素飽和度を計測することができる。このため、第1光源71及び第2光源72に加えて、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光係数に差がある光を発光する追加光源201を設けておけば、観察対象の酸素飽和度を計測する酸素飽和度観察モードを内視鏡システム10に付加することができる。
追加光源201は、赤外光を発光する光源にしてもよい。この場合、観察対象を赤外光または赤外光によって発生する蛍光等によって観察する赤外観察モードを内視鏡システム10に付加することができる。
なお、図19及び図20に示すように、光源部20には、光学フィルタ73に加えて、広帯域な緑色光の赤色成分Rを減光する第2の光学フィルタ301を、広帯域な緑色光の光路中に挿抜自在に備えることが好ましい。広帯域な緑色光の赤色成分Rを減光する第2の光学フィルタ301を挿抜自在に設けておけば、R画像が不要で、赤色光の混色がない正確なB画像またはG画像が必要な観察モードを内視鏡システム10に付加することができる。R画像が不要で、赤色光の混色がない正確なB画像またはG画像が必要な観察モードとは、例えば、B画像とG画像の差分、青色成分Bで撮影したB画像と紫色成分Vで撮影したB画像の差分等に基いて、特定の深さまたは太さの血管を抽出及び強調して観察する観察モードである。
図19においては、第2の光学フィルタ301を、第2光源72と合波部材77の間に設けているが、図21に示すように、第2の光学フィルタ301を、合波部材77よりも下流側(合波部材77とライトガイド41の間)に設けても良い。また、図19においては、光学フィルタ73に加えて、第2の光学フィルタ301を設けているが、第2の光学フィルタ301の代わりに、図22及び図23に示すように、広帯域な緑色光から赤色成分Rを減光する第2の光学フィルタ302を、光学フィルタ73と交換可能に設けることができる。これら第2の光学フィルタ301及び302の挿抜は、光源制御部22が制御する。
上記実施形態においては、イメージセンサ48が設けられた内視鏡12を被検体内に挿入して観察を行う内視鏡システムにおいて本発明を実施しているが、カプセル内視鏡システムにおいても本発明は好適である。図24に示すように、例えば、カプセル内視鏡システムにおいては、カプセル内視鏡400と、プロセッサ装置(図示しない)とを少なくとも有する。
カプセル内視鏡400は、光源部402と制御部403と、イメージセンサ404と、画像処理部406と、送受信アンテナ408と、を備えている。光源部402は、光源部20に対応する。制御部403は、光源制御部22及び制御部69と同様に機能する。また、制御部403は、送受信アンテナ408を用いて、カプセル内視鏡システムのプロセッサ装置と無線を使用して通信可能である。カプセル内視鏡システムのプロセッサ装置は、上記実施形態のプロセッサ装置16とほぼ同様であるが、画像取得部54及び画像処理部61に対応する画像処理部406はカプセル内視鏡400に設け、生成した観察画像は、送受信アンテナ408を介してプロセッサ装置に送信する。イメージセンサ404はイメージセンサ48と同様である。
なお、上記実施形態及び変形例においては、第1光源71、第2光源72、追加光源74、及び、追加光源201はいずれもはLED等の半導体光源であるが、これら半導体光源の代わりに、あるいはこれらのいずれかの半導体光源と組み合わせて、光源装置14には、キセノンランプまたはその他ハロゲンランプ等の照明ランプを使用することができる。光学フィルターを光路に移動し、照明ランプの発する光から特定波長領域を選択的に出力する場合も含む。
上記実施形態及び変形例においては、第2光源72は、緑色成分Gと赤色成分Rを含む広帯域な緑色光を発光するが、第2光源72が発光する光には少なくとも緑色成分Gと赤色成分Rを含んでいればよく、この他に青色成分B、紫色成分V、紫外成分、または赤外成分を含んでいても良い。例えば、白色光を発光するLED(いわゆる白色LED)等を第2光源72として使用することができる。白色LEDが発光する白色光は、例えば図25に示す分光スペクトルを有し、上記実施形態及び変形例の広帯域な緑色光(図5参照)と比較とすれば、赤色成分Rの減衰が小さい。また、白色LEDには、例えば図26に示すように、自然光に近い分光スペクトルを有する白色光(いわゆる演色性が良い白色光)を発光するものがある。こうした演色性が良い白色光を発光する白色LEDは第2光源72に好適である。
上記実施形態及び変形例においては、第1光源71、追加光源74、及び追加光源201は、発光素子81または86と、レンズ82または87と、からなるが、第1光源71、追加光源74、及び追加光源201も、第2光源72と同様に、励起光を発光する発光素子と、励起光が入射することで上記各光源が発光する光を発光する蛍光体と、蛍光体が発光した光を平行光等に整えるレンズと、によって構成することができる。逆に、第2光源72は、広帯域な緑色光を発光することができれば、第1光源71等のように発光素子とレンズとで構成することができる。この他、第1光源71、第2光源72、光学フィルタ73、追加光源74、合波部材76、光検出器91,92及び93、ビームスプリッタ94,95及び96、並びに、追加光源201等の光源部20の各部は光軸に沿って移動可能である。
上記実施形態及び変形例においては、光学フィルタ73は、青色光等と、広帯域な緑色光との合波部材としても機能するが、青色光等と、広帯域な緑色光との合波部材とは別に、光学フィルタ73を設けることができる。この場合、光学フィルタ73は、第2光源72が発光する広帯域な緑色光からライトガイド41までの光路中に配置すればよく、青色光等との合波前の位置に配置することが好ましい。
10,101 内視鏡システム
12 内視鏡
12a 挿入部
12b 操作部
12c 湾曲部
12d 先端部
12e アングルノブ
13a ズーム操作部
13b モード切替スイッチ
14 光源装置
16 プロセッサ装置
18 モニタ
19 コンソール
20,402 光源部
22 光源制御部
30a 照明光学系
30b 撮影光学系
41 ライトガイド
45 照明レンズ
46 対物レンズ
47 ズームレンズ
48,404 イメージセンサ
54 画像取得部
56 DSP
58 ノイズ低減部
59 変換部
61,406 画像処理部
66 表示制御部
69,403 制御部
71 第1光源
72 第2光源
73 光学フィルタ
74,201 追加光源
76,77 合波部材
81 発光素子
82,85,87 レンズ
83 発光素子
84 蛍光体
86 発光素子
91,92,93 光検出器
94,95,96 ビームスプリッタ
98 照明光
102 統合制御装置
104 光源ブロック
106 プロセッサブロック
211 酸化ヘモグロビンの吸光係数を示すグラフ
212 還元ヘモグロビンの吸光係数を示すグラフ
301,302 第2の光学フィルタ
400 カプセル内視鏡
408 送受信アンテナ
B 青色
C シアン
M マゼンタ
Ex 励起光
G 緑色
R 赤色
V 紫色
Y 黄色

Claims (11)

  1. 青色光を発光する第1光源と、
    緑色成分の他に赤色成分を含む広帯域な緑色光を発光する第2光源と、
    前記広帯域な緑色光の光量を波長ごとに調節する光学フィルタと、
    を備え、
    前記光学フィルタは、前記広帯域な緑色光を反射する場合に前記緑色成分の反射率が前記赤色成分の反射率よりも小さい特性を有し、または、前記広帯域な緑色光を透過する場合に前記緑色成分の透過率が前記赤色成分の透過率よりも小さい特性を有する光源装置。
  2. 前記第2光源は、励起光を発光する発光素子と、前記励起光を照射した際に前記広帯域な緑色光を発光する蛍光体と、を含み、
    前記光学フィルタは、前記励起光をカットする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記光学フィルタは、成分ごとの反射率または透過率の変化が階段状である請求項1または2に記載の光源装置。
  4. 前記光学フィルタは、成分ごとの反射率または透過率の変化が滑らかである請求項1または2に記載の光源装置。
  5. 前記光学フィルタは、前記青色光と前記広帯域な緑色光を合波する合波部材である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光源装置。
  6. 前記第1光源及び前記第2光源に加えて、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光係数に差がある光を発光する追加光源を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の光源装置。
  7. 前記第1光源及び前記第2光源に加えて、赤外光を発光する追加光源を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の光源装置。
  8. 前記光学フィルタに加えて、または、前記光学フィルタと交換可能に、前記広帯域な緑色光から前記赤色成分を減光する第2の光学フィルタを備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の光源装置。
  9. 青色光を発光する第1光源と、緑色成分の他に赤色成分を含む広帯域な緑色光を発光する第2光源と、前記広帯域な緑色光の光量を波長ごとに調節する光学フィルタと、を有し、前記光学フィルタは、前記広帯域な緑色光を反射する場合に前記緑色成分の反射率が前記赤色成分の反射率よりも小さい特性を有し、または、前記広帯域な緑色光を透過する場合に前記緑色成分の透過率が前記赤色成分の透過率よりも小さい特性を有する光源装置と、
    前記青色光と、前記光学フィルタが成分を調節した前記広帯域な緑色光と、を用いて観察対象を撮影するイメージセンサと、
    を備える内視鏡システム。
  10. 前記イメージセンサは、各画素にカラーフィルタを有するカラーセンサである請求項9に記載の内視鏡システム。
  11. 前記緑色成分を用いて前記観察対象を撮影した緑色画像にかけるゲインよりも、前記赤色成分を用いて前記観察対象を撮影した赤色画像にかけるゲインを大きくした請求項9または10に記載の内視鏡システム。
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