JP2017221055A - コイルの挿入方法、及び、コイル挿入装置 - Google Patents

コイルの挿入方法、及び、コイル挿入装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コイルの損傷を抑制することができる。
【解決手段】コイルの挿入方法は、回転電機のステータコアの中空部の内面に設けられたスロットに、それぞれがループ状に巻回されたコイルを、相ごとに同じタイミングで挿入するコイルの挿入方法である。このコイルの挿入方法は、コイルを、スロットの一方の端部から挿入し、他方の端部へと貫通させる中間工程と、コイルのうちスロットの端部からの突出部分であるコイルエンドを、ステータコアの端面の面内方向に拡張する拡張工程と、を有する。中間工程において、コイルエンドは、一方の端部側よりも他方の端部側のほうが長い。
【選択図】図6C

Description

本発明は、コイルの挿入方法、及び、コイル挿入装置に関する。
一般に、同期モータ等のステータコアの中空部の内壁面に設けられたスロットへコイルを挿入する場合には、コイル挿入装置によって、U相、V相、W相の各相のコイルが、相ごとに同じタイミングで挿入される。具体的には、コイル挿入装置は、ループ状に巻回されたコイルをスロットの一方の端部から挿入し、他方の端部へと貫通させる中間工程と、コイルのうちスロットの端部からの突出部分であるコイルエンドを、ステータコアの端面の面内方向に拡張する拡張工程と、を有する(例えば、特許文献1)。
特開2005−110341号公報
一般に、中間工程において、コイルがスロットに挿入されるタイミングで、コイルに対してスロットとの接触部分において負荷がかかってしまい、コイルが傷つくおそれがある。このようなコイルの傷つきはモータの性能に大きく影響する。特に、コイルを挿入する時に、すでに他の相のコイルが挿入されている場合には、他の相のコイルが妨げとなって、コイルに強い負荷がかかるおそれがあり、さらに傷つくおそれが高くなる。
本発明の目的は、コイルの損傷を抑制することである。
本発明の一態様のコイルの挿入方法によれば、コイルの挿入方法は、回転電機のステータコアの中空部の内面に設けられたスロットに、それぞれがループ状に巻回されたコイルを、相ごとに同じタイミングで挿入するコイルの挿入方法である。このコイルの挿入方法は、コイルを、スロットの一方の端部から挿入し、他方の端部へと貫通させる中間工程と、コイルのうちスロットの端部からの突出部分であるコイルエンドを、ステータコアの端面の面内方向に拡張する拡張工程と、を有する。中間工程において、コイルエンドは、一方の端部側よりも他方の端部側のほうが長い。
本実施形態によれば、コイルの損傷を抑制することができる。
図1は、第1実施形態のコイル挿入装置の斜視図である。 図2は、ステータコアの上面図である。 図3Aは、コイルの挿入工程の説明図である。 図3Bは、コイルの挿入工程の説明図である。 図3Cは、コイルの挿入工程の説明図である。 図3Dは、コイルの挿入工程の説明図である。 図3Eは、コイルの挿入工程の説明図である。 図3Fは、コイルの挿入工程の説明図である。 図3Gは、コイルの挿入工程の説明図である。 図3Hは、コイルの挿入工程の説明図である。 図3Iは、コイルの挿入工程の説明図である。 図3Jは、コイルの挿入工程の説明図である。 図3Kは、コイルの挿入工程の説明図である。 図4Aは、コイル拡張器の下面図である。 図4Bは、コイル拡張器の下面図である。 図4Cは、コイル拡張器の下面図である。 図5Aは、U相コイルが挿入されたステータコアの上面図である。 図5Bは、V相コイルが挿入されたステータコアの上面図である。 図5Cは、W相コイルが挿入されたステータコアの上面図である。 図6Aは、U相コイルが挿入されたステータコアの断面図である。 図6Bは、V相コイルが挿入されたステータコアの断面図である。 図6Cは、W相コイルが挿入されたステータコアの断面図である。 図7Aは、中間工程のステータコアの断面図である。 図7Bは、中間工程のステータコアの断面図である。 図7Cは、中間工程のステータコアの断面図である。 図8Aは、第2実施形態の第1例のパレットの上面図である。 図8Bは、コイル挿入後のパレットの上面図である。 図9は、第2例のパレットの上面図である。 図10Aは、第3例のパレットの上面図である。 図10Bは、コイル挿入後のパレットの上面図である。 図11Aは、第4例にて用いられるコイル変形器の上面図である。 図10Bは、第4例のパレットの上面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態におけるコイル挿入装置100の斜視図である。コイル挿入装置100は、モータなどの回転電機に用いられるステータコア200の中空部の側面に設けられたスロット201に、ループ状に巻回されたコイル300を挿入する。
コイル挿入装置100は、図面において下方に位置する挿入部10と、挿入部10の上方に位置するステータ保持部20と、さらに上方に位置するアライメントツール30とを有する。そして、挿入部10の一部に、コイル300の一端が掛けられている。また、ステータ保持部20はステータコア200を保持している。なお、挿入部10及びアライメントツール30は、上下方向に移動可能である。
挿入部10は、ベース11、固定ブレード12、及び、可動ブレード13により構成されている。ベース11は、上面側に開口部が形成された有底円筒状の部材である。そして、ベース11の内周に沿って、固定ブレード12と、固定ブレード12よりも幅が狭い可動ブレード13とが交互に配置されている。固定ブレード12と可動ブレード13とは離間しており、それらの間をコイル300が通る。
なお、ベース11の内周は、ステータコア200の中空部の径よりもわずかに小さい。そのため、挿入部10がステータコア200に向かって上昇すると、ステータコア200の中空部に、固定ブレード12及び可動ブレード13が挿入される。なお、固定ブレード12、及び、可動ブレード13は、それぞれベース11に対して上下方向に摺動可能に構成されている。
ステータ保持部20は、複数の脚を備える支持台21の上にパレット22が設けられている。パレット22は、円盤状の上部材22A及び下部材22Bと、これらの部材を接続する柱部22Cとにより構成される。パレット22の上部材22A及び下部材22Bには略同径の保持孔が設けられており、その保持孔にてステータコア200が保持される。パレット22は、ステータコア200を保持した状態で、支持台21上に配置されている。
また、パレット22には、ステータコア200の周方向の位置を決めるマーカ23が設けられている。また、ステータコア200の上面には、ステータコア200のティースの端面を覆うようにカフスサポータ24が設けられている。そして、カフスサポータ24は、固定部25により固定されている。なお、不図示であるが、ステータコア200の下面においても、カフスサポータ24が固定部25により固定されている。ステータコア200の上面に設けられるカフスサポータ24は、上面側に角がない丸みを帯びた形状であるため、カフスサポータ24がステータコア200上に設けられることにより、コイル300がスロット201に滑らかに挿入される。ステータコア200の下面に設けられるカフスサポータ24も同様に下面側に角がない丸みを帯びた形状である。
アライメントツール30は、2つの径の円柱部により構成されており、大径部と大径部の下方に設けられる小径部との境界に段差面31が設けられている。アライメントツール30は、下方に移動されると、ステータコア200の開口部を通り、小径部が固定ブレード12及び可動ブレード13の内側に挿入され、段差面31と固定ブレード12及び可動ブレード13の先端とが当接する。
図2は、コイル300が挿入されたステータコア200の上面図である。なお、この図においては、コイル300のうち、スロット201の上側の端部から突出するコイルエンド301が示されている。なお、図面の可読性を考慮して、一部のコイルエンド301のみが記載されている。
スロット201には、その内壁を覆うとともに内径側の開口は覆わないように絶縁紙202が設けられている。また、一部のスロット201においては、絶縁紙202に覆われるように、コイル300が充填されている。そして、スロット201の内径側の開口には、コイル300を係止するウェッジ203が設けられている。
絶縁紙202は、コイル300のスロット201への挿入前からスロット201内に挿入されている。また、ウェッジ203は、コイル挿入装置100によって、コイル300とともにスロット201に挿入される。
次に、図3Aから図3Iを用いて、コイル挿入装置100によるステータコア200へのコイル300の挿入について説明する。図3Aから図3Iのそれぞれは、コイル300をステータコア200に挿入する挿入工程の説明図である。
図3Aを参照して、コイル挿入装置100の詳細な構成について説明する。
まず、挿入部10に関連する構成について説明する。
挿入部10のベース11は、ステータ保持部20と対向する面に開口部が設けられており、その内周面に沿って、固定ブレード12、及び、可動ブレード13が設けられている。
固定ブレード12は、ベース11の開口部と径が略等しい円盤部12Aと、円盤部12Aと垂直に設けられるブレード部12Bとにより構成されている。可動ブレード13は、円盤部12Aの上面に隣接する円盤部13Aと、円盤部13Aの上方に位置するコイル支持部13Bと、コイル支持部13Bと垂直に設けられるブレード部13Cとにより構成されている。なお、円盤部13Aには、ブレード部12Bを貫通させる貫通孔が設けられている。
ブレード部12B及びブレード部13Cと、ベース11の開口部の内周との間には、ステータコア200のスロット201と対向するガイドが設けられており、このガイドにウェッジ203が設けられている。また、固定ブレード12及び可動ブレード13は、それぞれ、不図示の駆動手段によって、ベース11に対して上下方向に摺動可能に構成されている。また、ブレード部12Bにコイル300の一部が掛けられている。なお、ブレード部13Cにはコイル300の一部は掛けられていない。
次に、ステータ保持部20に関する構成について説明する。
パレット22は、上部材22A、下部材22B、及び、柱部22Cを有しており、上部材22A及び下部材22Bの開口部によって保持孔22D内が構成されている。ステータコア200は、この保持孔22D内に保持されている。また、ステータコア200の上面及び下面には、カフスサポータ24が固定部25によって固定されている。また、パレット22は、ステータコア200の周方向の位置を決めるマーカ23を備える。なお、ステータコア200のスロット201には、絶縁紙202が設けられている。
次に、アライメントツール30について説明する。
アライメントツール30は、大径部と小径部とにより構成され、大径部と小径部との境界には段差面31が設けられている。
次に、図3Bに示すように、アライメントツール30が下降すると、アライメントツール30の小径部が固定ブレード12及び可動ブレード13の内側に挿入された状態になるとともに、段差面31と、固定ブレード12及び可動ブレード13の先端とが当接する。このようにして、挿入部10とアライメントツール30とは一体となる。
次に、図3Cに示すように、一体となった挿入部10とアライメントツール30とを上昇させる。このように上昇させることにより、一体となった挿入部10及びアライメントツール30が、ステータコア200の中空部に達する。
次に、図3Dに示すように、さらに、挿入部10とアライメントツール30とを一体となって上昇させる。この上昇は、ブレード部12B及びブレード部13Cの上端が、カフスサポータ24の上方に位置するまで行われる。なお、この上昇の過程において、コイル300は、スロット201の下面側の一方の端部から挿入される。
次に、図3Eに示すように、固定ブレード12を固定させた状態で、可動ブレード13、及び、アライメントツール30を上昇させる。このようにすることで、コイル300は、スロット201内に挿入された状態となる。このような状態において、スロット201の端部から突出するコイル300はコイルエンドと称されている。以下では、スロット201の上面の端部から突出するコイルエンドをコイルエンド301と称し、スロット201の下面の端部から突出するコイルエンドをコイルエンド302と称するものとする。また、ウェッジ203が、スロット201の内面の開口部の所定の位置に挿入される。
そして、ブレード部12Bに掛けられたコイル300は、自身を支持するコイル支持部13Bの上昇により、ブレード部12Bの端部よりも上方に到達すると、コイル300自身の重みによってブレード部12Bよりも径方向外側に移動する。そして、コイル300は、ステータコア200の上面に落下して、スロット201に完全に挿入される。
なお、この図3Eに示した工程において、コイル300がステータコア200のスロット201に挿入される中間成形が行われる。そのため、この工程が中間工程と称される。
次に、図3Fに示すように、アライメントツール30を固定させた状態で、可動ブレード13のみを下方向に移動させる。このようにすることで、アライメントツール30と可動ブレード13とが分離する。
次に、図3Gに示すように、ベース11を固定ブレード12及び可動ブレード13と一体となって下方向に移動させる。このようにすることで、挿入部10とステータ保持部20とが分離する。
次に、図3Hに示すように、挿入部10及びアライメントツール30に代わり、コイル拡張器40が配置される。コイル拡張器40は、拡張器本体41と拡張部42を有しており、拡張部42がステータコア200の上面と対向するように設けられる。コイル拡張器40の詳細な構成は、図4Aから図4Cを用いて後に説明する。
次に、図3Iに示すように、拡張部42がステータコア200の径方向外側に移動することにより、コイルエンド301が、径方向外側に拡張される。そして、コイル拡張器40によって、コイルエンド301は、ステータコア200の周方向にも拡張される。
なお、この図3Iに示した工程において、コイルエンド301が径方向に拡張される拡張工程が実行される。
このようなコイル300の挿入は、U相、V相、W相の相ごとに行われる。コイル300の挿入順序は任意であるが、本実施形態では、最初にU相が挿入され、次にV相が挿入され、最後にW相が挿入されるものとする。それぞれの相のコイル300の挿入は、図3Aから図3Iまでの工程を経て行われる。また、各相のコイル300は同じタイミングで挿入されるように、図3Aの挿入工程においては同じ相のコイル300の全てが固定ブレード12にかけられている。
このように、ステータコア200にU相、V相、W相のコイル300が挿入されると、次に、図3Jに示すように、ステータコア200の上面及び下面に設けられていたカフスサポータ24及び固定部25が取り外される。この状態においては、パレット22の保持孔22Dの周方向に複数設けられた爪部26が露出する。この爪部26は、図3Aよりも前工程において保持孔22Dにステータコア200を挿入する際に、ステータコア200を係止し、高さ方向の位置決めをするものである。
次に、図3Kに示すように、パレット22の保持孔22Dの開口部のうち、爪部26が設けられていない保持孔22Dの下方の開口部からステータコア200を取り出す。このようにして、ステータコア200へのコイル300の挿入が完了する。
なお、図3Iに示した拡張工程において、コイルエンド301をステータコア200の径方向に爪部26に達しない程度に拡張する。このようにすることで、パレット22からステータコア200を取り出す時に、コイルエンド301と爪部26との接触を抑制できる。
ここで、コイル拡張器40の詳細な構成を、図4Aから図4Cまでを用いて説明する。このコイル拡張器40は、図3H、及び、図3Iに示したコイル300の拡張工程にて用いられる装置である。図4Aから図4Cまでの図は、コイル拡張器40をステータコア200の側から見た下面図である。図4Aは、図3Hにおける状態と対応し、図4B及び図4Cは、図3Iにおける状態と対応する。
図4Aを参照すれば、拡張器本体41には、周方向に等間隔にT字状の溝43が設けられる。溝43は、拡張器本体41の径方向に延在する溝43Aと、溝43Aとその外周方向の端部にて直行する溝43Bとにより構成される。また、拡張部42は、2つの拡張部42A、42Bにより構成され、それぞれが溝43に沿って移動可能に構成されている。図3Hに示されるように、これらの拡張部42がステータコア200と対向するので、この拡張部42によってコイルエンド301を拡張することができる。なお、溝43Aがコイルエンド301の周方向の概中点に配置されるように、拡張器本体41が配置される。
次に、図4Bを参照すれば、拡張部42A、42Bは、一体となって溝43Aに沿って径方向外側に移動して、溝43Aの端部に到達する。図3Iに示されるように、拡張部42の径方向の移動に伴って、コイルエンド301が、ステータコア200の径方向に拡張される。
次に、図4Cを参照すれば、拡張部42A、42Bは、それぞれ、溝43Bに沿って、互いに周方向の反対方向に移動する。溝43Aがコイルエンド301の周方向の概中点に位置するようにコイル拡張器40が配置されるので、拡張部42A、42Bによって、コイルエンド301がステータコア200の周方向に拡張される。
次に、図5Aから図5Cまでを用いて、U相、V相、及び、W相の順にコイル300が挿入されることを説明する。これらの図は、ステータコア200を上面(アライメントツール30側)からみた図である。
図5Aは、U相に相当するU相コイル300Uが挿入された状態のステータコア200の上面図である。図5Aにおいては、U相コイル300UのコイルエンドであるU相コイルエンド301Uが示されている。
このステータコア200には、例えば48個のスロット201が設けられている。これらのスロット201は、U相コイル300Uが挿入されるU相スロット201U、V相コイル300Vが挿入されるV相スロット201V、及び、W相コイル300Wが挿入されるW相スロット201Wにより構成される。この図において、U相スロット201U、V相スロット201V、及び、W相スロット201Wには、それぞれ異なるハッチングが付されている。また、U相スロット201U、V相スロット201V、及び、W相スロット201Wは、それぞれが2つずつ対をなして周方向に連続して配置されている。
U相コイル300Uは、V相スロット201V、及び、W相スロット201Wをまたぐ2つのU相スロット201Uに挿入される。また、挿入されたU相コイル300UのうちU相スロット201Uから突出するU相コイルエンド301Uは、径方向に拡張されるとともに、周方向にも拡張される。
ここで、U相コイルエンド301Uの周方向の拡張について説明する。U相コイル300Uが挿入されるU相スロット201Uのうち、一方はV相スロット201Vと隣接し、他方はW相スロット201Wと隣接する。U相コイルエンド301Uは、この一方においてV相スロット201Vの反対側に拡張される、また、他方においてはW相スロット201Wの反対側に拡張される。
図5Bは、U相コイル300Uの挿入後に、V相コイル300Vが挿入された状態のステータコア200の上面図である。この図では、U相コイルエンド301Uが破線で示されており、V相コイルエンド301Vが実線で示されている。
V相コイル300Vは、U相スロット201U、及び、W相スロット201Wをまたぐよ2つのV相スロット201Vに挿入される。ここで、U相コイル300Uは、図5Aに示されたように、V相スロット201Vと隣接する一方においてはV相スロット201Vとは反対側に拡張されている。そのため、V相コイル300Vが挿入される際には、V相コイル300VのU相コイル300Uとの接触が低減するので、負荷が低減される。
そして、V相コイル300Vは、U相スロット201Uに挿入された後に、コイル拡張器40によって、径方向に拡張されるとともに周方向にて外側に拡張される。ここで、V相コイルエンド301Vの周方向の拡張について説明する。V相コイル300Vが挿入されるV相スロット201Vのうち、一方はU相スロット201Uと隣接し、他方はW相スロット201Wと隣接する。V相コイルエンド301Vは、この一方においてU相スロット201Uの反対側に拡張され、他方においてW相スロット201Wの反対側に拡張される。
図5Cは、U相コイル300U及びV相コイル300Vの挿入後に、W相コイル300Wが挿入された状態のステータコア200の上面図である。この図では、U相コイルエンド301U、及び、V相コイルエンド301Vが破線で示されており、W相コイルエンド301Wが実線で示されている。
W相コイル300Wは、U相スロット201U、及び、V相スロット201Vをまたぐ2つのW相スロット201Wに挿入される。ここで、U相コイル300Uは、図5Aに示されたように、W相スロット201Wと隣接する他方においてW相スロット201Wとは反対側に拡張される。さらに、V相コイル300Vは、図5Bに示されたように、W相スロット201Wと隣接する他方においてW相スロット201Wとは反対側に拡張されている。そのため、W相コイル300Wが挿入される際には、U相コイル300U及びV相コイル300Vとの接触が抑制され、W相コイル300Wへの負荷が低減される。
次に、図6Aから図6Cまでを用いて、U相コイル300U、V相コイル300V、及び、W相コイル300Wの位置関係について説明する。図6Aから図6Cまでの図は、ステータコア200の断面図である。
図6Aは、U相コイル300Uが挿入された状態のステータコア200の断面図である。この図におけるステータコア200の上面側、すなわち、U相スロット201UにおけるU相コイル300Uが貫通する側である他方の端部側に、U相コイルエンド301Uが設けられている。また、ステータコア200の下面側、すなわち、U相スロット201UにおけるU相コイル300Uが挿入される側である一方の端部側に、U相コイルエンド302Uが設けられている。
U相コイル300Uは、U相コイルエンド301Uの方がU相コイルエンド302Uよりも長くなるように、スロット201に挿入される。なお、このようなU相コイルエンド301U、及び、U相コイルエンド302Uの長さの比率は、図3Eに示されるように、固定ブレード12が最高点に達した時の上端と、ステータコア200の上面との位置関係に応じて定まる。
図6Bには、U相コイル300Uの挿入後に、V相コイル300Vが挿入された状態のステータコア200の断面図である。ステータコア200のV相コイル300Vが貫通する側に、V相コイルエンド301Vが設けられている。また、ステータコア200のV相コイル300Vが挿入される側に、V相コイルエンド302Vが設けられている。
V相コイルエンド301Vは、U相コイルエンド301Uが妨げとなるため、U相コイルエンド301Uよりも内径側に位置する。また、V相コイル300Vは、V相コイルエンド301Vの方がV相コイルエンド302Vよりも長くなるように、挿入される。
図6Cには、U相コイル300U及びV相コイル300Vの挿入後に、W相コイル300Wが挿入された状態のステータコア200を示す図である。ステータコア200のW相コイル300Wが貫通する側に、W相コイルエンド301Wが設けられている。また、ステータコア200のW相コイル300Wが挿入される側に、W相コイルエンド302Wが設けられている。
W相コイルエンド301Wは、U相コイルエンド301U及びV相コイルエンド301Vが妨げとなるため、U相コイルエンド301U及びV相コイルエンド301Vよりも内径側に位置する。また、W相コイル300Wは、W相コイルエンド301Wと、W相コイルエンド302Wとが略同じ長さである。
なお、本実施形態においては、コイルエンド301の径方向の拡張を、ステータコア200の径よりも小さい範囲で行う例を示したがこれに限らない。例えば、コイル拡張器40の径が保持孔22Dの径よりも大きい場合には、コイル拡張器40によって、保持孔22Dの径よりも大きく拡張できる。このようにすることで、次に挿入される相のコイル300への挿入時の負荷をさらに低減できる。
また、本実施形態においては、コイル拡張器40によってコイルエンド301がステータコア200の面内方向に拡張される例について示したが、これに限らない。他の一例として、図3Iの工程の後に、コイル拡張器40によってコイルエンド301をステータコア200に押し付けてもよい。この場合には、コイルエンド301がステータコア200の上面に押し付けられるので、コイルエンド301がさらに周方向及び径方向に拡張される。このようにすることで、コイル300への挿入時の負荷をさらに低減できる。
第1実施形態のコイルの挿入方法、及び、コイル挿入装置100によれば、以下の効果を得ることができる。
第1実施形態のコイルの挿入方法によれば、コイル300のうち、スロット201のコイル300が貫通する側の他方の端部から突出するコイルエンド301の方が、スロット201のコイル300が挿入される側の一方の端部から突出するコイルエンド302よりも長い。
ここで、コイル300がスロット201に挿入されて中間成形が行われる中間工程を模式的に示した図7Aから図7Cまでを用いて、コイル300への負荷を説明する。
図7Aは、コイル300のスロット201の一方の端部への挿入の開始タイミングを示す図である。このタイミングにおいては、コイル300の一部がスロット201の一方の端部の近傍にあるティースの下面と接触するため、コイル300への負荷が急増する。
そして、コイル300のスロット201への挿入が開始されると負荷が一時的に低減するが、コイル300のスロット201への挿入が進行するにつれて、コイル300とスロット201との接触面積が大きくなるため、コイルへの負荷は増大する。
図7Bは、コイル300がスロット201の全体に挿入されたタイミングを示す図である。このタイミングの後において、コイル300のスロット201の他方の端部からの貫通が開始される。このタイミングにおいては、コイル300の一部がスロット201の他方の端部の近傍にあるティースの上面と接触するため、コイル300への負荷が急増する。そして、コイル300の先端がスロット201の他方の端部からの貫通が開始されると、負荷は低減する。
図7Cは、コイル300のスロット201への挿入が完了したタイミングを示す図である。このタイミングにおいては、コイルエンド301がステータコア200の上面に落下するため、コイル300への負荷が急増する。特に、この状態においては、既に挿入されているコイル300に起因して、落下するコイルエンド301に大きな負荷がかかる。
本実施形態においては、図6Aから図6Cまでに示したように、コイル300の他方の端部のコイルエンド301の方が、コイル300の一方の端部のコイルエンド302よりも長い。そのため、ある相のコイル300が挿入される時には、すでに挿入されている相のコイルエンド301がより外径側に位置するので、その相のコイルエンド301と接触するおそれが低減される。したがって、コイル300への負荷を低減でき、コイル300の損傷を抑制することができる。
第1実施形態のコイルの挿入方法によれば、U相コイル300U、及び、V相コイル300Vは、他方の端部のコイルエンド301の方が、一方の端部のコイルエンド302よりも長い。
U相コイルエンド301Uの長さを調整することにより、次に挿入されるV相コイル300Vへの負荷を低減することができる。さらに、V相コイルエンド301Vの長さを調整しておくことにより、次に挿入されるW相コイル300Wへの負荷を低減することができる。このように、U相コイルエンド301U、及び、V相コイルエンド301Vの長さを調整することで、V相コイル300V、及び、W相コイル300Wへの負荷を低減できる。なお、U相コイル300Uの挿入時には、それ以前に何も挿入されていないため、他のコイル300に起因する負荷の増加はない。
第1実施形態のコイルの挿入方法によれば、コイル拡張器40によって、コイルエンド301は径方向に拡張される。そのため、次に挿入されるコイル300の、スロット201への挿入が妨げられないので、負荷が低減され、コイルの損傷を低減できる。
第1実施形態のコイルの挿入方法によれば、コイルエンド301を、ステータコア200の周方向であって、次にコイル300が挿入されるスロット201の反対側に拡張する。
ここで、U相コイル300Uの拡張方向について説明する。U相コイル300Uが挿入されるU相スロット201Uのうち、一方はV相スロット201Vと隣接し、他方はW相スロット201Wと隣接する。そして、U相コイルエンド301Uは、その一方においては、V相スロット201Vの反対側に拡張され、他方においては、W相スロット201Wの反対側に拡張される。
V相コイル300Vの拡張方向について説明する。V相コイル300Vが挿入されるV相スロット201Vのうち、一方はU相スロット201Uと隣接し、他方はW相スロット201Wと隣接する。そして、V相コイルエンド301Vは、その一方においては、U相スロット201Uの反対側に拡張され、他方においては、W相スロット201Wの反対側に拡張される。
したがって、V相コイル300Vが挿入される場合には、すでにU相コイル300Uが挿入されている。そして、U相コイル300Uは、V相スロット201Vと隣接する一方のU相スロット201Uにおいて、V相スロット201Vと反対側に拡張されている。そのため、挿入されるV相コイル300VとU相コイルエンド301Uとの接触が抑制されるので、負荷が低減され、コイルの損傷を低減できる。
また、W相コイル300Wが挿入される場合には、すでにU相コイル300U及びV相コイル300Vが挿入されている。そして、U相コイル300Uは、W相スロット201Wと隣接する他方のU相スロット201Uにおいて、W相スロット201Wと反対側に拡張されている。また、V相コイル300Vは、W相スロット201Wと隣接する他方のV相スロット201Vにおいて、W相スロット201Wと反対側に拡張されている。そのため、挿入されるW相コイル300Wと、U相コイルエンド301U及びV相コイルエンド301Vとの接触が抑制されるので、負荷が低減され、コイルの損傷を低減できる。
第1実施形態のコイルの挿入方法によれば、コイル拡張器40によって、コイルエンド301はパレット22の保持孔22Dの径方向の外周側まで拡張される。このようにすることで、コイル300を挿入する際に、すでに挿入されている相のコイルエンド301との接触がさらに抑制されるので、負荷が低減され、コイル300の損傷を低減できる。
また、第1実施形態のコイルの挿入方法によれば、コイル拡張器40の他の一例によれば、コイルエンド301をステータコア200の上面側に押し付ける。このようにすることで、コイルエンド301は周方向及び径方向にさらに拡張されるので、コイル300を挿入する際のコイル300の損傷をさらに低減できる。
(第2実施形態)
第1実施形態においては、パレット22からステータコア200を取り外す時に、コイルエンド301と爪部26が接触しないように、コイルエンド301を爪部26に達しない程度に拡張する例について説明した。第2実施形態においては、パレット22からステータコア200を取り外す時に、コイルエンド301と接触しないような爪部26の他の構成について説明する。
第2実施形態においては、ステータコア200を係止する爪部26は、パレット22の保持孔22Dにステータコア200が保持されている状態で、コイルエンド301と保持孔22Dの軸方向、すなわち、深さ方向に重ならないように設けられる。このような構成になることで、ステータコア200を保持孔22Dから取り外すために軸方向に移動しても、コイルエンド301が爪部26と接触しないため、コイル300の損傷を低減することができる。以下では、このような爪部26の具体的な例について説明する。
図8Aは、パレット22の第1例の上面図である。このパレット22には、図面奥から手前方向に挿入されたステータコア200が保持孔22Dに保持される。このパレット22には、爪部26、及び、位置決め部27が設けられている。爪部26は、パレット22にステータコア200が挿入される際にステータコア200を係止する。位置決め部27は、ステータコア200の周方向の位置を定めるのに用いられる。
図8Bは、ステータコア200を保持するパレット22の上面図である。なお、ステータコア200には、U相コイル300U、V相コイル300V、及び、W相コイル300Wが挿入されている。この図によれば、隣接するU相コイル300Uの間に、爪部26、及び、位置決め部27が位置するように、パレット22にステータコア200が保持されている。すなわち、パレット22にステータコア200が挿入される際に、爪部26、及び、位置決め部27が、隣接するU相スロット201Uの周方向の間に配置される。
ここで、ステータコア200は、パレット22の爪部26の設けられていない側(図8Bでは紙面奥方向)に抜き取られる。この際に、爪部26が隣接するU相コイルエンド301Uの周方向の間に位置するため、U相コイルエンド301Uと爪部26とは接触しない。したがって、U相コイル300Uへの負荷が低減されるので、コイル300の損傷を抑制できる。
図9は、パレット22の第2例の上面図である。このパレット22には、図8Aのパレット22と同様の位置に、爪部26、及び、位置決め部27が設けられている。そして、これらの爪部26及び位置決め部27は、径方向に移動可能に構成されている。ステータコア200をパレット22に挿入する時には、爪部26及び位置決め部27は、保持孔22Dの内周側に突出している。そのため、ステータコア200は、パレット22へ挿入される際には、爪部26及び位置決め部27により係止される。
ステータコア200をパレット22から抜き取る時には、爪部26及び位置決め部27は、径方向外側に移動して保持孔22Dの外周側に収容される。したがって、U相コイルエンド301Uと爪部26とは接触しないので、コイル300の損傷を抑制できる。
図10Aは、パレット22の第3例の上面図である。図1に示すように、パレット22は2つの円盤部が柱によって接続されており、図10Aには、上側(ステータコア200の挿入側の反対側)に位置する上部材22Aが示されている。なお、下側(ステータコア200の挿入側)に位置する下部材22Bには、ステータコア200と同程度の径の保持孔22Dが設けられている。
図10Aに示されたパレット22には貫通部22Eが形成されており、貫通部22Eの側面に保持爪28が設けられている。保持爪28は、内径側が凹状面の弾力性のある部材により構成されており、径方向内側に移動することでステータコア200の側面と当接する。したがって、パレット22の保持孔22Dは、保持爪28の内径側により定められる。そして、保持爪28が径方向に移動することにより、保持孔22Dの径が変化する。
図10Bは、ステータコア200を保持するパレット22の上面図である。この図によれば、ステータコア200は保持爪28により外周側から保持されている。この場合においては、保持孔22Dの径はステータコア200の大きさと略等しい。そして、ステータコア200へのコイル300の挿入が完了すると、保持爪28を外周方向に移動させることで、保持孔22Dの径を拡大させる。このようにすることで、パレット22からステータコア200を取り外す際には、コイルエンド301と保持爪28とが接触せず、コイル300の損傷を抑制できる。
次に、パレット22の第4例について説明する。第4例のパレット22は、第1例のパレット22と同じ構成であり、このパレット22とともにコイル変形器50が用いられる。
図11Aは、コイル変形器50の構成を示す図である。コイル変形器50には、円盤状の変形器本体51と、その変形器本体51上に設けられ移動可能な変形部52とにより構成されている。変形器本体51には径方向に溝53が形成されており、この溝53に沿って変形部52が移動可能に構成されている。コイル変形器50は、ステータコア200にU相、V相、W相のコイル300が全て挿入された後に、ステータコア200の上面と対向して配置され、変形部52が径方向内側に移動する。このようにすると、変形部52によってコイルエンド301の一部が内側に変形される。
図11Bは、ステータコア200を保持するパレット22の上面図である。コイルエンド301のうち、最外周に位置するU相コイルエンド301Uがコイル変形器50によって内側に変形される。そして、U相コイルエンド301Uの変形点の近傍に爪部26及び位置決め部27が配置される。ステータコア200をパレット22から抜き取る時には、爪部26及び位置決め部27は、U相コイルエンド301Uの一部が変形されているため、U相コイルエンド301Uと接触しないので、コイル300の損傷を抑制できる。
第2実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
第2の実施形態によれば、爪部26は、スロット201に挿入されたコイルエンド301と、ステータコア200の軸方向に重ならない。
ステータコア200は、パレット22の保持孔22Dの一方の開口部(下面)から挿入され、保持孔22Dの他方の開口部(上面)に設けられた爪部26によって係止される。ステータコア200の上面側に着目すれば、ステータコア200とコイルエンド301との間に、爪部26が位置する。そのため、ステータコア200をパレット22から取り外すために下方に移動させると、コイルエンド301が爪部26と接触してしまい、コイル300が損傷するおそれがある。
しかしながら、爪部26がコイルエンド301とステータコア200の軸方向に重ならないため、ステータコア200をパレット22から取り外すために軸方向に移動させても、コイルエンド301が爪部26と接触しないので、コイル300の損傷を抑制できる。
第2実施形態の第1例によれば、爪部26は、パレット22がステータコア200を保持する場合には、互いに隣接するU相スロット201Uであって、異なるU相コイル300Uがそれぞれに挿入される前記スロットの間に位置する。
ここで、隣接するU相スロット201Uに異なる2つのU相コイル300Uが挿入される場合には、隣接するU相スロット201Uの間に、U相コイル300Uがまたがることはない。そのため、爪部26がこの隣接するU相スロット201Uの間に設けられることにより、爪部26はU相スロット201Uと保持孔22Dの軸方向に重ならない。したがって、パレット22からステータコア200を取り外す時には、コイル300が爪部26と接触しないので、コイル300の損傷を抑制できる。
第2実施形態の第2例によれば、爪部26は、パレット22の保持孔22Dの径方向に移動可能に構成され、保持孔22Dの内周側に突出する位置と、保持孔22Dの外周側に収容される位置とに移動する。パレット22からステータコア200を取り外す時に、爪部26は、径方向外側に移動して保持孔22Dの外周側に収容される。このようにすることで、パレット22からステータコア200を取り外す時に、コイル300が爪部26と接触しないので、コイル300の損傷を抑制できる。
第2実施形態の第3例によれば、ステータコア200の側面を保持する保持爪28が設けられており、保持爪28は、ステータコア200の径方向に移動可能に構成されて、保持爪28の端面がステータコア200の側面と外周側から当接する。ここで、ステータコア200を保持する保持爪28の端面により保持孔22Dの径が定められる。そのため、保持爪28が径方向に移動させることで、保持孔22Dの径を変化できる。
パレット22からステータコア200を取り外す時に、保持爪28を径方向外周側に移動させることにより、保持孔22Dの径を大きくする。このようにすることで、ステータコア200に挿入されたコイル300が保持爪28と接触しなくなるので、コイル300の損傷を低減できる。
第2実施形態の第4例によれば、コイル変形器50の変形部52は、U相コイルエンド301Uの周方向の中点近傍を、ステータコア200の径方向内側に変形させる。そして、爪部26は、U相コイルエンド301Uが変形した箇所の近傍に配置される。このようにすることで、ステータコア200に挿入されたコイル300が保持爪28と接触しなくなるので、コイル300の損傷を低減できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。また、上記実施形態は、適宜組み合わせ可能である。
10 挿入部
11 ベース
12 固定ブレード
13 可動ブレード
20 ステータ保持部
22 パレット
25 固定部
26 爪部
28 保持爪
30 アライメントツール
40 コイル拡張器
50 コイル変形器
100 コイル挿入装置
200 ステータコア
201 スロット
300 コイル

Claims (11)

  1. 回転電機のステータコアの中空部の内面に設けられたスロットに、それぞれがループ状に巻回されたコイルを、相ごとに同じタイミングで挿入するコイルの挿入方法であって、
    前記コイルを、前記スロットの一方の端部から挿入し、他方の端部へと貫通させる中間工程と、
    前記コイルのうち前記スロットの端部からの突出部分であるコイルエンドを、前記ステータコアの端面の面内方向に拡張する拡張工程と、を有し、
    前記中間工程において、前記コイルエンドは、前記一方の端部側よりも前記他方の端部側のほうが長い、
    ことを特徴とするコイルの挿入方法。
  2. 請求項1のコイルの挿入方法であって、
    前記中間工程において、最初に挿入される相、及び、その次に挿入される相の前記コイルは、前記コイルエンドが、前記一方の端部側よりも前記他方の端部側のほうが長い、
    ことを特徴とするコイルの挿入方法。
  3. 請求項1または2に記載のコイルの挿入方法であって、
    前記拡張工程において、前記他方の端部側の前記コイルエンドを、前記ステータコアの周方向に拡張する、
    ことを特徴とするコイルの挿入方法。
  4. 請求項3に記載のコイルの挿入方法であって、
    前記拡張工程において、前記他方の端部側の前記コイルエンドを、前記ステータコアの周方向であって、次に前記コイルが挿入される前記スロットの反対側に拡張する、
    ことを特徴とするコイルの挿入方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のコイルの挿入方法であって、
    中空の保持孔を備えるパレットの該保持孔に前記ステータコアが保持され、
    前記拡張工程において、前記他方の端部側の前記コイルエンドを、前記ステータコアの外径方向に前記保持孔よりも大きく拡張する、
    ことを特徴とするコイルの挿入方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のコイルの挿入方法であって、
    前記拡張工程において、前記他方の端部側の前記コイルエンドを、前記ステータコアに押し付ける、
    ことを特徴とするコイルの挿入方法。
  7. 回転電機のステータコアの中空部の内面に設けられたスロットに、それぞれがループ状に巻回されたコイルを、相ごとに同じタイミングで挿入するコイル挿入装置であって、
    中空の保持孔を備え、該保持孔の一方の開口部から挿入された前記ステータコアを、該保持孔にて保持するパレットと、
    前記コイルを、前記スロットの一方の端部から挿入し、他方の端部へと貫通させる挿入部と、
    前記コイルのうち前記スロットの端部からの突出部分であるコイルエンドを、前記ステータコアの端面の面内方向に拡張する拡張部と、を有し、
    前記パレットは、該保持孔の他方の開口部の近傍に、前記ステータコアを係止する爪部を備え、
    前記爪部は、前記スロットに挿入された前記コイルエンドと、前記ステータコアの軸方向に重ならない、
    ことを特徴とするコイル挿入装置。
  8. 請求項7に記載のコイル挿入装置であって、
    前記爪部は、前記パレットに前記ステータコアが保持される時には、互いに隣接する2つの前記スロットであって、最初に挿入される相の異なる前記コイルがそれぞれに挿入される前記スロットの間に位置する、
    ことを特徴とするコイル挿入装置。
  9. 請求項7に記載のコイル挿入装置であって、
    前記爪部は、前記保持孔の径方向に移動可能に構成され、前記保持孔の内周側に突出する位置と、前記保持孔の外周側に収容される位置とに移動する、
    ことを特徴とするコイル挿入装置。
  10. 請求項7に記載のコイル挿入装置であって、
    前記爪部は、前記ステータコアの周方向に複数設けられ、
    前記爪部は、前記保持孔の径方向に移動可能に構成され、該爪部の端面が前記ステータコアの側面と当接する、
    ことを特徴とするコイル挿入装置。
  11. 請求項7に記載のコイル挿入装置であって、
    最初に挿入される相の前記他方の端部側の前記コイルエンドを、前記ステータコアの径方向内側に変形させる変形器をさらに備え、
    前記爪部は、前記パレットに前記ステータコアが保持される時には、前記変形器により前記コイルエンドが変形される位置の近傍に配置される、
    ことを特徴とするコイル挿入装置。
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