JP2017217766A - 液体吐出装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】形成される画像の画質劣化を抑制することを課題とする。【解決手段】液体吐出装置は、複数のノズルと、圧力発生素子と、検出部と、決定部と、出力部とを有する。複数のノズルは、液体を吐出する。圧力発生素子は、複数のノズルごとに設けられ、複数の前記ノズルそれぞれのメニスカスを搖動させる。検出部は、印刷動作中に、複数のノズルそれぞれの非吐出期間を検出する。決定部は、検出された非吐出期間に基づいて、複数のノズルそれぞれのメニスカスを搖動させる期間を表すメニスカス搖動期間を決定する。出力部は、決定されたメニスカス搖動期間に、対象のノズルそれぞれのメニスカスを搖動させる圧力発生素子それぞれを駆動するための駆動波形を出力する。【選択図】図5

Description

本発明は、液体吐出装置及び制御方法に関する。
従来、プリンタ、ファクシミリ、複写装置、ディジタル印刷装置等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置(例えば、インクジェット記録装置)が知られている。液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、用紙等の記録媒体上に吐出して所望の画像を形成するものである。
記録ヘッドは、インク滴を吐出するノズルと、ノズルが連通するインク流路(圧力室)と、インク流路内のインクを加圧する圧力発生手段とを備えている。記録ヘッドとしては、圧電型、サーマル型、静電型等が一般的に知られている。これらのうち、圧電型の記録ヘッドは、圧力発生手段としてピエゾ素子等の圧電素子を用いて、インク流路の壁面を形成する振動板を、該圧電素子で微振動させることにより、インク流路内の容積を変化させてインク滴を吐出させる。サーマル型の記録ヘッドは、発熱抵抗体を用いて、インク流路内でインクを加熱して気泡を発生させることによる圧力でインク滴を吐出させる。静電型の記録ヘッドは、インク流路の壁面を形成する振動板を変形させることで、インク流路内の容積を変化させてインク滴を吐出させる。通常、インク滴を吐出するノズルは、記録ヘッドに複数形成される。また、インク流路や圧力発生手段は、ノズル毎に設けられる。
このような記録ヘッドでは、印字待機中や連続印字中の非吐出期間(例えば、紙間)の各ノズルや、印字期間中であっても印字画像によっては吐出されないノズルが存在する。一般に、ノズルには、水分の蒸発を防止するためのキャップ等は装着されていない。このため、非吐出の状態にあるノズルでは、インクの水分が蒸発し、インクの増粘が生じる。インクの増粘によって、その後の吐出の際には、不吐出となったり、サテライトやミストが発生するといった吐出不良となったり、吐出速度や吐出滴量が所望の値よりも低下したりして、好適な位置に好適な滴量で着弾させることが困難になり画質の低下に繋がる場合がある。このような画質の低下を抑制するために、例えば、ノズルからインクが吐出しない程度にインクのメニスカス(液面の屈曲)を搖動させ、ノズル内のインクを攪拌することにより、ノズル内のインク濃度を均一化し、インクの粘度が上昇し過ぎないようにしている。
また、非吐出期間が一定期間以上になると、増粘したインク量が増え、メニスカスを搖動させたとしても上記の問題が解決できなくなる場合がある。かかる場合には、空吐出(又はフラッシング)と呼ばれる、ノズルから増粘したインクを強制的に排出させる回復処理が行なわれる。このような回復処理が行なわれている間は、通常の印刷ができない。このため、空吐出の頻度が増えると、印刷の生産性が低下し、また、インクの消費が増大するため、空吐出の頻度や空吐出の吐出量は少ない方が好ましい。一般に、メニスカス付近のインクの水濃度が高い(増粘していない状態の)方が、ノズルからの水分蒸発速度は速くなる。このため、メニスカスを搖動するほど、メニスカス付近のインクの水濃度が高い状態が続くので、乾燥がより促進されることになる。つまり、蒸発する水分の総量が増え(増粘するインク量が増え)、回復のための空吐出量や処理頻度が増大する。
上述したメニスカスの搖動に関し、特許文献1(特許第5079912号公報)では、メニスカスの搖動のタイミングを吐出の直前とし、非吐出時間や環境条件に基づいて、メニスカスを搖動させるための駆動パルス数を制限する技術が開示されている。また、特許文献2(特許第5362381号公報)では、印字予定の画像データを解析し、印字のために吐出するノズルに対しては印字領域前の紙間等でメニスカスを搖動させ、吐出しないノズルに対してはメニスカスを搖動させないようにする技術が開示されている。また、特許文献3(特開2013−240947号公報)では、印字Nライン分の画像データを格納するラインバッファを有し、N+1ライン目が吐出する場合であって、直前のNライン全てが非吐出である場合に、Nラインの間、メニスカスを搖動させる技術が開示されている。
しかしながら、従来技術は、形成される画像の画質が劣化する可能性があるという問題がある。上述したように、ノズルにおけるインクの増粘を抑制するために行なわれるメニスカスの搖動は、吐出の直前に、必要量の振動を加えることが好ましい。また、各ノズルから吐出されるインク滴の速度や滴量が好適な値になるように、各ノズルのインクの粘度は、所望の値に保たれていることが好ましい。この点、従来技術は、各ノズルに対して吐出の直前にメニスカスの搖動を行なっている。但し、従来技術は、メニスカスの搖動が行なわれる回数については、各ノズル間での吐出前の非吐出期間を考慮しているわけではない。このため、従来技術は、画像データによってはメニスカスの搖動に関して回数不足や過多となってしまい、吐出不良を招いたり、吐出速度や吐出滴量が低下したりして、形成される画像の画質が劣化してしまう可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、形成される画像の画質劣化を抑制することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る液体吐出装置は、液体を吐出する複数のノズルと、複数の前記ノズルごとに設けられ、複数の前記ノズルそれぞれのメニスカスを搖動させる圧力発生素子と、印刷動作中に、複数の前記ノズルそれぞれの非吐出期間を検出する検出部と、検出された前記非吐出期間に基づいて、複数の前記ノズルそれぞれのメニスカスを搖動させる期間を表すメニスカス搖動期間を決定する決定部と、決定された前記メニスカス搖動期間に、対象の前記ノズルそれぞれのメニスカスを搖動させる前記圧力発生素子それぞれを駆動するための駆動波形を出力する出力部とを有する。
本発明の一つの様態によれば、形成される画像の画質劣化を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る画像形成装置の概略構成例を示す図である。 図2は、実施の形態1に係る記録ヘッドの例を示す図である。 図3Aは、実施の形態1に係る記録ヘッドの内部構造例を示す図である。 図3Bは、実施の形態1に係る記録ヘッドの内部構造例を示す図である。 図4は、実施の形態1に係る画像形成装置の概略構成例を示す図である。 図5は、実施の形態1に係る液体吐出装置の構成例を示す図である。 図6は、実施の形態1に係る駆動波形選択信号の生成例を説明する図である。 図7は、実施の形態1に係る搖動指示部の詳細な構成例を示す図である。 図8は、実施の形態1に係る閾値と搖動パルス数との組み合わせの設定例を説明する図である。 図9は、実施の形態1に係るコントローラのハードウェア構成例を示すブロック図である。 図10は、実施の形態2に係るスイッチング素子の例を説明する図である。 図11は、実施の形態2に係るカウンタをリセットする例を説明する図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る液体吐出装置及び制御方法の実施の形態を説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
[画像形成装置の概略構成1]
図1を用いて、実施の形態1に係る画像形成装置100の概略構成を説明する。図1は、実施の形態1に係る画像形成装置100の概略構成例を示す図である。
図1に示す画像形成装置100は、ライン走査型インクジェット記録装置として構成されたものであり、用紙等の記録媒体1上に画像を形成する記録部2を有する。図1では、記録媒体1の記録面に対して垂直方向に見下ろした状況を示している。記録媒体1は、ロール紙(連続用紙)及びカット紙の何れの形状であっても良いし、用紙以外の媒体であっても良い。記録媒体1は、図1中の矢印で示す所定の方向に搬送される。
記録部2は、記録媒体1の記録面に対して、所定の距離を保って対向するように支持されている。記録部2は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数の記録部2K、記録部2C、記録部2M、記録部2Yを有する。記録部2は、記録媒体1の搬送速度に同期してインク滴を吐出する。これにより、記録媒体1上には、カラー画像が形成される。当然のことながら、画像形成装置100には、記録部2に対して所定の位置を所定の速度で記録媒体1が通過するように、記録媒体1の搬送を制御する機構等が設けられている。このような搬送制御機構等を含めて、本実施の形態の要旨に直接関係のない部分については、図示及び詳細な説明を省略する。
記録部2K、記録部2C、記録部2M、記録部2Yそれぞれは、記録媒体1の搬送方向と直交する方向に配列された複数の記録ヘッド3を有する。複数の記録ヘッド3は、記録媒体1の搬送方向と直交する方向に一列に配列されていても良いし、図1に示すように千鳥状に配列されていても良い。画像形成装置100では、複数の記録ヘッド3をアレー化することにより、広域な印刷領域幅を確保している。
[記録ヘッド]
次に、図2を用いて、実施の形態1に係る記録ヘッド3を説明する。図2は、実施の形態1に係る記録ヘッド3の例を示す図である。なお、図2では、インクの吐出面側から記録ヘッド3を見たときの平面図を示す。
図2に示すように、記録ヘッド3は、記録媒体1の搬送方向と直交する方向(以下、「ノズル列方向」と呼ぶ場合がある)に、所定のピッチpで配列された複数のノズル104を有する。図2に示す記録ヘッド3には、このノズル列が2列設けられている。また、一方のノズル列は、他方のノズル列に対して、各ノズル104がノズル列方向にそれぞれ略1/2・pずれた位置に配列されるように形成されている。これにより、ノズル列方向に高解像に記録できるようにしている。
[記録ヘッドの内部構造]
次に、図3A及び図3Bを用いて、実施の形態1に係る記録ヘッド3の内部構造を説明する。図3A及び図3Bは、実施の形態1に係る記録ヘッド3の内部構造例を示す図である。なお、図3A及び図3Bでは、記録ヘッド3の液室長手方向(ノズル列方向と直交する方向)に沿う断面図を示す。
図3A及び図3Bに示すように、記録ヘッド3は、流路板101と、振動板部材102と、ノズル板103とを接合した部分に、液滴を吐出するノズル104、このノズル104が貫通孔105を介して通じる個別液室106(加圧室、加圧液室、圧力室、個別流路、圧力発生室等とも称される。以下、単に「液室」と呼ぶ場合がある)、液室106に液体を供給する流体抵抗部107、液体導入部108がそれぞれ形成されている。また、フレーム部材117には共通液室110が形成され、振動板部材102に形成されたフィルタ109を介して、共通液室110から液体(例えば、インク)が液体導入部108に導入され、流体抵抗部107を介して液体導入部108から液室106にインクが供給される構造となっている。
流路板101は、例えばSUS等の金属板を積層し、貫通孔105、液室106、流体抵抗部107、液体導入部108等の開口部や溝部をそれぞれ形成することで作製される。なお、流路板101は、SUS等の金属板に限らず、シリコン基板を異方性エッチングして形成することもできる。
振動板部材102は、各液室106、流体抵抗部107、液体導入部108等の壁面を形成する壁面部材であるとともに、フィルタ109を形成する部材である。振動板部材102の各液室106と反対側の面には、液室106のインクを加圧してノズル104から液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子として、柱状の電気機械変換素子である積層型の圧電部材112が接合されている。圧電部材112の振動板部材102に接合する端部とは反対側の他端部は、ベース部材113に接合されている。また、圧電部材112には、該圧電部材112に駆動波形を伝達するFPC基板115が接続されている。これらにより、圧電アクチュエータ111を構成している。
なお、図3A及び図3Bに示す例では、圧電部材112を積層方向に伸縮させるd33モードで使用する構成としているが、圧電部材112を積層方向と直交する方向に伸縮させるd31モードで使用する構成としても良い。
このように構成された記録ヘッド3では、図3Aに示すように、圧電部材112に加える電圧を基準電位Veから下げることによって圧電部材112が収縮し、振動板部材102が変形して液室106の容積が膨張することで、液室106内にインクが流入する。その後、図3Bに示すように、圧電部材112に加える電圧を上げて圧電部材112を積層方向に伸長させ、振動板部材102をノズル104の方向に変形させて液室106の容積を収縮させることにより、液室106内のインクが加圧され、ノズル104から液滴301が吐出される。
そして、圧電部材112に加える電圧を基準電位Veに戻すことによって振動板部材102が初期位置に復元し、液室106が膨張して負圧が発生する。このとき、共通液室110から液室106内にインクが充填される。ノズル104のメニスカスの面の振動が減衰して安定した後は、次の液滴を吐出するための動作に移行する。
ところで、ノズル104から吐出された液滴301は、一定距離Lで保たれた記録媒体1に飛翔時間Tj後に着弾する。このとき、液滴301の吐出速度をVjとすると、Tj=L/Vjである。吐出速度Vjは、ノズル104付近のインク増粘により変動することがあり、この変動によってノズル104間で飛翔時間Tjが異なる。記録媒体1は一定速度で搬送されているため、搬送方向の着弾位置にばらつきが生じる。また、吐出されるインクの滴量にもばらつきが生じる。
[画像形成装置の概略構成2]
次に、図4を用いて、実施の形態1に係る画像形成装置100aの概略構成を説明する。図4は、実施の形態1に係る画像形成装置100aの概略構成例を示す図である。なお、図4では、図1に示す画像形成装置100の概略構成とは異なる構成を説明する。
図4に示す画像形成装置100aは、シリアル型インクジェット記録装置として構成されたものであり、装置本体の左右の側板に横架したガイド部材である主従のガイドロッド11及びガイドロッド12により、記録媒体1の搬送方向と直交する方向(主走査方向)に摺動自在に保持されたキャリッジ13を有する。キャリッジ13は、図示しない主走査モータ等によってタイミングベルトを介して駆動力が与えられ、図4中の双方向の矢印で示すキャリッジ走査方向に移動走査する。キャリッジ13には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための記録ヘッド14a及び記録ヘッド14bが搭載されている。以下では、記録ヘッド14aと記録ヘッド14bとを区別しない場合、記録ヘッド14a及び記録ヘッド14bを合わせて単に「記録ヘッド14」と呼ぶ。記録ヘッド14には、主走査方向と直交するようにノズル列が配列され、また、インク滴の吐出方向を下方(記録媒体1側)に向けられたノズルが装着されている。
記録ヘッド14a及び記録ヘッド14bそれぞれは、2つのノズル列を有する。記録ヘッド14aの一方のノズル列はブラック(K)のインク滴を吐出し、他方のノズル列はシアン(C)のインク滴を吐出する。また、記録ヘッド14bの一方のノズル列はマゼンタ(M)のインク滴を吐出し、他方のノズル列はイエロー(Y)のインク滴を吐出する。画像形成装置100aは、キャリッジ13を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド14を駆動させることにより、停止している記録媒体1にインク滴を吐出して1走査分を記録し、記録媒体1を所定量搬送した後、次の行の記録を行なう。
キャリッジ13の走査方向の記録媒体1と重ならない領域(図4右方)には、記録ヘッド14の維持回復機構15が設けられている。キャリッジ13は、印刷の待機時等に、維持回復機構15の位置まで移動する。このとき、維持回復機構15は、記録ヘッド14のノズル面やノズルの汚れを除去する維持回復動作を行なう。また、空吐出を行なう際にも、キャリッジ13が維持回復機構15の位置まで移動され、増粘したインクが吐出されることになる。記録ヘッド14の内部構造は、図3A及び図3Bに示した記録ヘッド3の内部構造と同様である。なお、本実施の形態の要旨に直接関係のない部分については、図示及び詳細な説明を省略している。
[液体吐出装置の構成]
次に、図5を用いて、実施の形態1に係る液体吐出装置200の構成を説明する。図5は、実施の形態1に係る液体吐出装置200の構成例を示す図である。なお、液体吐出装置200は、画像形成装置100や画像形成装置100aに含まれる。
図5に示すように、液体吐出装置200は、ヘッド駆動部31と、駆動波形生成部32と、印字信号制御部33と、コントローラ34と、N個の圧電素子112(112−1〜112−N)とを有する。なお、圧電素子112は、上述した圧電部材112に対応する。ヘッド駆動部31は、記録ヘッド3(又は記録ヘッド14)の1ノズル列分の圧電素子112を駆動させる。例えば、図1に示した画像形成装置100の場合は、それぞれの記録ヘッド毎、それぞれのノズル列毎に、ヘッド駆動部31が備えられている。ヘッド駆動部31は、1又は複数の集積回路で構成され、そのうち少なくとも圧電素子112に接続する部分はFPC基板115に設置されている。
圧電素子112は、ヘッド駆動部31による制御に従い、記録ヘッド3(又は記録ヘッド14)に設けられたN個のノズルから液滴を吐出させるために駆動する。圧電素子112は、駆動波形を伝達するFPC基板115を介して、一方の電極は他の圧電素子112とともに共通電位(例えば、グラウンド)に接続され、他方の電極はそれぞれヘッド駆動部31に接続される。
印字信号制御部33は、印刷する画像データをそれぞれの記録ヘッド、ノズル列に対応する画像データに分離して、ヘッド駆動部31に転送する。また、印字信号制御部33は、印字の基準となるライン同期信号LSを生成する。1のヘッド駆動部31が駆動するN個のノズルからは、ライン同期信号LSに同期して吐出がなされ、記録媒体1上で1列のドット列(以下、適宜「ライン」と呼ぶ場合がある)が形成される。
ライン同期信号LSの周期Tは、ノズル列方向と垂直を成す方向の記録媒体1の相対速度と、該方向の印字解像度(ラインの解像度)とによって決まる。相対速度は、例えば、図1に示した画像形成装置100の形態であれば記録媒体1の搬送速度であり、図4に示した画像形成装置100aの形態であれば印字時におけるキャリッジ13の走査速度である。つまり、周期Tで1画素のドットが形成されることになる。ライン同期信号LSは、駆動波形生成部32に供給され、駆動波形生成の開始基準として使用される。また、ライン同期信号LSは、ヘッド駆動部31へ画像データを転送する際にも使用される。なお、ライン同期信号LSは、各々対応するヘッド駆動部31ごとに生成され、各々のノズル列から形成されるドットの位置が揃うように、タイミングが調整されることが好ましい。
印字信号制御部33からヘッド駆動部31への画像データの転送では、1ライン周期内に印字するN個のノズルの印字データを、ライン同期信号LSを転送開始の基準として、転送クロックSCKに同期してシリアルに転送される。
駆動波形生成部32は、圧電素子112を駆動するための駆動波形Vpを生成する。駆動波形Vpは、ライン同期信号LSを基準に生成が開始される。また、駆動波形Vpは、ヘッド駆動部31(後述する駆動波形選択出力部37)によって、時分割された一部又は全てが選択され、各圧電素子112に印加される。なお、駆動波形Vpの詳細については後述する。
コントローラ34は、ホストコンピュータ等の外部装置と接続し、印刷要求や印刷画像等を受け取る。そして、コントローラ34は、印刷要求に基づいて印刷画像を印字信号制御部33に供給する。また、コントローラ34は、駆動波形生成部32によって生成される駆動波形情報を設定する機能や、ヘッド駆動部31を制御するための情報を設定する機能を持つ。なお、ヘッド駆動部31は、記録ヘッド3と一体に設けることができる。以下、ヘッド駆動部31の詳細構成を説明する。
ヘッド駆動部31は、シフトレジスタ35と、ラッチ36と、複数の駆動波形選択出力部37(37−1〜37−N)と、複数の搖動指示部38(38−1〜38−N)と、駆動波形選択信号生成部39と、ヘッド制御部40とを有する。印字信号制御部33から記録ヘッド3の1ライン分のデータに相当するN個の印字データが、転送クロックSCKに同期してシリアルに入力される。シリアルに入力されるN個の印字データは、シフトレジスタ35に順次保持される。記録ヘッド3のノズルから、例えば大滴、中滴、小滴、吐出なし等の4値の大きさの異なるドットに対応するインク滴を吐出させるものとすると、1個の印字データは2ビットのデータである。本実施の形態では、印字データは、大滴=3、中滴=2、小滴=1、吐出なし=0を表すものとする。
ラッチ36は、シフトレジスタ35に一旦保持されたN個の印字データを、ライン同期信号LSの入力により保持するN個のラッチであり、1つあたり2ビットのデータ(D1〜DN)を保持し、それぞれ対応する搖動指示部38に供給する。
搖動指示部38は、駆動する圧電素子112それぞれに対応してN個備えられる。また、搖動指示部38は、バッファ41と、変換部42と、搖動期間生成部43と、非吐出期間検出部44とを有する。これらのうち、バッファ41は、例えば、Nb段のシフトレジスタ等で構成されたFIFO(First In First Out)型のバッファである。バッファ41には、複数ラインNb分の印字データが格納される。また、バッファ41は、ライン同期信号LSが入力されるたびに、ラッチ36からの出力である印字データDn(nはノズル番号)が入力され、格納された最古の印字データが出力される。
非吐出期間検出部44は、印字データDnがどれだけの期間(ライン数)、非吐出が続くかを検出する。搖動期間生成部43は、非吐出期間検出部44によって検出された非吐出期間に応じて、該非吐出期間に続く吐出が所望の吐出となるように、吐出直前に行なうメニスカスの搖動パルス数Nshkを決定する。そして、搖動期間生成部43は、バッファ41の最終段からNshk+1段手前の出力を監視し、その出力が吐出を示す印字データである場合に、搖動パルス数Nshkラインの期間、搖動指示信号Shkを有効(アクティブ)にして出力する。
変換部42は、搖動指示信号Shkが有効になっている間、バッファ41から入力される印字データが吐出なしであった場合に、メニスカスの搖動を示すデータに変換して出力する。一方、変換部42は、バッファ41から入力される印字データが吐出なし以外であった場合に、変換せずに出力する。このように、搖動指示部38は、対応するノズルの非吐出期間に応じて、吐出直前に所定回数のメニスカスの搖動を行なうように印字データを変換し、対応する駆動波形選択出力部37に供給する。
駆動波形選択信号生成部39は、駆動波形Vpのうちどの部分を選択して圧電素子112に供給するかを示す駆動波形選択信号を生成する。駆動波形選択信号は、ライン同期信号LSを生成の開始基準として、駆動波形Vpに同期して生成される。例えば、駆動波形選択信号生成部39は、大滴(M3)、中滴(M2)、小滴(M1)、吐出なし(M0)、メニスカスの搖動(M4)のそれぞれに対応する駆動波形選択信号を生成する。
複数の駆動波形選択出力部37(37−1〜37−N)は、駆動する圧電素子112それぞれに対応してN個備えられる。また、駆動波形選択出力部37は、スイッチ45と、選択部46とを有する。これらのうち、選択部46は、搖動指示部38から供給される画像データに従って、駆動波形選択信号M0〜M4のうちの1つを選択する。スイッチ45は、選択部46によって選択された駆動波形選択信号に従って、駆動波形Vpのオン、オフを切り替える。これらにより、圧電素子112には、画像データに応じた駆動波形が部分的に選択されて出力される。
ヘッド制御部40は、ヘッド駆動部31の全体制御を行なう。また、ヘッド制御部40は、コントローラ34との間で通信を行ない、各ブロックへ情報の設定や更新を行なう。なお、図5では、煩雑にならないように、ヘッド制御部40からの出力を表す矢印を各ブロックに接続していないだけであり、実際にはヘッド制御部40は各ブロックに接続されている。
[駆動波形選択信号の生成]
次に、図6を用いて、実施の形態1に係る駆動波形選択信号の生成を説明する。図6は、実施の形態1に係る駆動波形選択信号の生成例を説明する図である。
図6に示す駆動波形(駆動波形信号)Vp(図6(b))や、駆動波形選択信号M0〜M4(図6(c−0)〜図6(c−4))は、ライン同期信号LS(図6(a))に同期して生成が開始される。図6(b)に示す駆動波形Vpは、圧電素子112に印加される電圧波形であり、1周期T内に、例えば図示した波形として生成される。ここで、Veは、基準電位を示す。
図6(c−0)〜図6(c−4)に示す駆動波形選択信号は、駆動波形Vpのオン・オフを切り替えるための信号である。例えば、駆動波形選択信号がHighの期間は、スイッチがオンになることで、圧電素子112に駆動波形Vpが印加される。一方、駆動波形選択信号がLowの期間は、スイッチがオフになることで、その直前の電位がホールドされる。駆動波形Vpのどの部分を選択出力するかによって印加される波形が変わり、これによって、ノズルにおいては、吐出あり又は吐出なし、吐出されるときのインク滴量が変わる。
図6(c−0)の駆動波形選択信号M0は、「吐出なし」の場合に対応する信号であり、基準電位Veに保たれたままとなる。長期間にわたりスイッチ45がオフになり、圧電素子112に信号が印加されない状態が続くと、自然放電により電位が下がってくるので、電位が基準電位Veである期間は印加するようにHighとなっている。
図6(c−1)の駆動波形選択信号M1は、「小滴吐出」の場合に対応する信号である。駆動波形選択信号M1は、図6(iv)の期間は印加するようにHighとなっている。
図6(c−2)の駆動波形選択信号M2は、「中滴吐出」の場合に対応する信号である。駆動波形選択信号M2は、図6(ii)、図6(iv)の期間は印加するようにHighとなっている。
図6(c−3)の駆動波形選択信号M3は、「大滴吐出」の場合に対応する信号である。駆動波形選択信号M3は、図6(ii)、図6(iii)、図6(iv)の期間は印加するようにHighとなっている。すなわち、印字周期T内に、複数のパルス列からなる駆動波形を用いて滴速度を変えながらインク滴を連続吐出させ、飛翔中に1つの液滴として合体するようにして、大滴が形成される。
図6(c−4)の駆動波形選択信号M4は、「メニスカスの搖動」の場合に対応する信号である。駆動波形選択信号M4は、図6(i)の期間は印加するようにHighとなっている。すなわち、図6(i)の期間におけるパルスの振動は、ノズルから吐出しない程度のものとなっており、これにより、メニスカスの搖動だけを実現する。
このように、選択部46では、吐出あり又は吐出なし、吐出されるインク滴量を示す画像データに従って、駆動波形選択信号M0〜M4のうち1つを選択し、スイッチ45のオン・オフが制御されることになる。
[搖動指示部の詳細]
次に、図7を用いて、実施の形態1に係る搖動指示部38の詳細な構成を説明する。図7は、実施の形態1に係る搖動指示部38の詳細な構成例を示す図である。なお、図7では、図5に示した構成と同様のブロックについては同一の符号を付し、同様の機能についてはその詳細な説明を省略する場合がある。
図7に示すように、搖動指示部38は、バッファ41と、変換部42と、搖動期間生成部43と、非吐出期間検出部44とを有する。また、搖動期間生成部43は、選択部51と、搖動指示信号生成部52と、搖動期間決定部55とを有する。また、非吐出期間検出部44は、カウンタ制御部53と、非吐出期間カウンタ54とを有する。
ラッチ36から入力される印字データDnは、バッファ41により、バッファ段数Nbライン分だけ遅延して印字データDn’として出力される。バッファ段数Nbについては後述する。また、バッファ41に保持されるデータのうち、途中のいくつかの印字データは、搖動期間生成部43によって参照される。
非吐出期間カウンタ54は、ライン同期信号LSを基準として、印字データDnが「吐出なし」となるライン数をカウントし、カウント数Cntを出力する。非吐出期間カウンタ54は、カウンタ制御部53から供給されるイネーブル信号ENに従いカウントするか否かを決定し、カウンタ制御部53から供給されるカウンタリセット信号RSTに従いカウンタをリセットする。
カウンタ制御部53は、非吐出期間カウンタ54のカウントを有効にする(カウントする)、又は無効にする(カウントしない)ことを示すイネーブル信号ENと、カウンタをリセットすることを示すカウンタリセット信号RSTとを出力する。イネーブル信号ENは、印字動作中であれば常に有効となる。また、印字データDnについて「吐出なし」以外のデータが入力されたときは、カウンタをリセット(「0」にリセット)するためのカウンタリセット信号RSTが出力される。
搖動期間生成部43には、バッファ41に保持されるデータのうち、途中のいくつかの印字データが入力される。これにより、選択部51は、搖動パルス数Nshkに従って、入力された印字データのうち1つを選択する。搖動指示信号生成部52は、選択部51からの出力が吐出を示す印字データである場合に、搖動パルス数Nshkラインの期間、搖動指示信号Shkを有効にして出力する。
搖動期間決定部55は、非吐出期間カウンタ54から供給される非吐出期間のカウント数Cntが予め設定された閾値Th以上になった場合に、該非吐出期間に続く吐出が所望の吐出になるように、吐出直前に行なうメニスカスの搖動のための搖動パルス数Nshkを出力する。非吐出期間に応じて最適な搖動パルス数Nshkを加えるために、閾値Thと搖動パルス数Nshkとの組み合わせは複数設定されていることが好ましい。
図8は、実施の形態1に係る閾値Thと搖動パルス数Nshkとの組み合わせの設定例を説明する図である。なお、図8では、一例として4組の設定値を示している。但し、設定値や組み合わせの数は図示したものに限られるものではない。また、それぞれの非吐出期間に対する最適な搖動パルス数Nshkは、インクの特性やヘッド構造、周囲環境(特に、湿度)等が変わると異なるので、吐出実験等によって予め求めておき、周囲環境に応じて更新されることが好ましい。なお、非吐出期間は、ライン数でカウントされているため、非吐出時間Ti[秒]をライン周期Tで割った値に換算して設定される。本実施の形態では、ライン周期T=25[us](吐出周波数40kHz)として例を挙げる。
また、搖動パルス数Nshkは、非吐出期間のカウント数Cntが0にリセットされても、搖動指示信号Shkが有効になるまでは、その値が保持される。カウント数Cntがより大きい閾値Th以上となった場合には、対応する搖動パルス数Nshkに変更される。なお、バッファ41のバッファ段数Nbは、設定される搖動パルス数Nshkの最大値に「+1」した値である。図8に示す例では、バッファ段数Nb=101である。想定する搖動パルス数Nshkの最大値はある程度余裕を持って設定すれば良いが、大きくし過ぎると印字データの入力から印字開始までに遅延時間が発生するため、バランスを考えて設定する。
バッファ41から選択部51に入力される印字データは、最終段からNshk+1手前の印字データである。非吐出期間に応じて搖動期間を変更するので、採用し得るNshkに対応した複数の印字データが選択部51に入力される。図8に示す例では、それぞれ、6、11、51、101段手前の印字データが選択部51に入力される。例えば、Nshk=5となれば6段手前の印字データが選択され、非吐出時間が継続しNshk=10となれば11段手前の印字データに切り替わって出力される。
搖動指示信号生成部52は、選択部51によって選択され出力された印字データを監視し、「吐出する」ことを示す印字データになった場合に、搖動パルス数Nshkラインの期間、搖動指示信号Shkを有効にして出力する。変換部42は、搖動指示信号Shkが有効であるときに、バッファ41から入力される印字データDn’が「吐出なし」を示す場合に、メニスカスを搖動させることを示すデータに変換したデータDn”を出力する。一方、変換部42は、バッファ41から入力される印字データDn’が「吐出なし」以外を示す場合に、変換することなく出力する。本実施の形態では、印字データを1ビット追加して、メニスカスの搖動=4とする。
なお、画像によっては、非吐出期間が最大の閾値(Th=400000,Ti=10)を大幅に超えても吐出が行なわれないノズルも存在する。バッファ41の段数Nb以上の搖動パルス数を付加することはできないため、このような場合には、吐出直前でなくてもメニスカスの搖動を行ない、ノズル部の粘度が上昇し過ぎないようにすることが好ましい。図8に示す例では、搖動期間決定部55は、非吐出期間のカウント数Cntが閾値Th=800000以上になった場合に、強制的にメニスカスを搖動させるための強制搖動信号Sonを有効にして、搖動指示信号生成部52に通知する。搖動指示信号生成部52は、強制搖動信号Sonが有効である場合に、選択部51からの出力にかかわらず、搖動パルス数Nshkラインの期間、搖動指示信号Shkを有効にして搖動を指示する。
[コントローラのハードウェア構成]
次に、図9を用いて、実施の形態1に係るコントローラ34のハードウェア構成を説明する。図9は、実施の形態1に係るコントローラ34のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図9に示すように、コントローラ34には、CPU(Central Processing Unit)80と、ROM(Read Only Memory)81と、RAM(Random Access Memory)82と、不揮発性メモリ83と、インタフェース84と、IOインタフェース85とが、メモリバス86を介して接続される。なお、メモリバス86は、複数のバスに分離されていても良い。
CPU80は、画像形成装置100全体を制御する。ROM81には、各種情報や制御プログラム等が格納される。RAM82は、各種処理が実行されるときに作業領域として使用される。不揮発性メモリ83には、装置固有の情報や、更新可能な情報等が格納される。インタフェース84は、ホストコンピュータ等の外部装置との情報のやり取りを仲介する。IOインタフェース85は、装置内の各部との情報のやり取りを仲介する。IOインタフェース85には、図5に示したヘッド駆動部31、駆動波形生成部32、印字信号制御部33のほかに、操作パネル等の入出力装置、各種センサ等も接続される。各種センサとは、例えば、キャリッジ13のホームポジションセンサや、記録媒体1の位置を検出する紙位置検出センサ、温度や湿度等の機器内環境を検出するセンサ等である。なお、不揮発性メモリ83は、挿抜可能な形態としても良い。
[実施の形態1による効果]
上述したように、液体吐出装置200は、ノズル毎に、非吐出期間に応じてメニスカスの搖動パルス数が決定され、吐出の直前にメニスカスの搖動が行なわれるので、印刷する画像によってノズル毎に非吐出期間が異なる場合であっても、各ノズルから所望の吐出特性が得られるようになる。この結果、液体吐出装置200は、不吐出等の吐出不良を抑制し、吐出速度や吐出滴量の低下を軽減するので、形成される画像の画質劣化を抑制することができる。
また、液体吐出装置200は、各ノズルに対して、必要以上にメニスカスを搖動させることがないため、メニスカスの搖動によるインクの乾燥の促進を抑制できるとともに、インク粘度の回復のために行なわれる空吐出量や空吐出の処理頻度を低減し、印刷にかかる生産性を向上させ、インクの消費を削減することができる。
(実施の形態2)
さて、これまで本発明に係る液体吐出装置200の実施の形態について説明したが、上述した実施の形態以外にも種々の異なる形態にて実施されて良いものである。そこで、(1)構成、(2)非吐出期間のカウント数のリセット、について異なる実施の形態を説明する。
(1)構成
上記文書中や図面中等で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータ等を含む情報は、特記する場合を除いて任意に変更することができる。また、図示した装置の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、装置の分散又は統合の具体的形態は、図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負担や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に、分散又は統合することができる。
例えば、駆動波形選択信号生成部39をヘッド駆動部31の外部に備え、駆動波形選択信号M0〜M4をヘッド駆動部31に供給するようにしても良い。また、駆動波形選択信号M0〜M4のうち、一部をヘッド駆動部31で生成するように構成しても良い。例を挙げると、メニスカスを搖動させる波形を選択するための駆動波形選択信号M4は、M0と、M3の反転信号との論理和により生成する。これにより、転送する信号線数を削減することができる。
また、例えば、印字信号制御部33内に搖動指示部38を備え、生成される搖動指示信号Shkを、シリアル転送の信号線SDI、SCKを用いて印字データとともに転送しても良い。このとき、搖動指示信号Shkは、印字データと同様にシフトレジスタ35に順次格納され、ラッチ36で1ライン分のデータが保持され、駆動波形選択出力部37に供給される。また、コントローラ34内で、画像データの処理とともに各画素に対応して搖動指示信号Shkを生成するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、駆動波形Vpについて、複数種類のインク滴を吐出させる複数の駆動波形要素を組み合わせ、各圧電素子112に対して必要な波形部分をスイッチング素子によって選択的に印加する場合を説明した。駆動波形Vpについては、それぞれの種類の吐出に対応する複数の駆動波形を、駆動波形生成部32で生成するようにして、駆動波形選択出力部37では、アナログマルチプレクサ等によりこれらの駆動波形のうちの1つが選択出力されるようにしても良い。また、これらを組み合わせた形態としても良い。
図10は、実施の形態2に係るスイッチング素子の例を説明する図である。図10において、駆動波形Vp1は、選択的に印加することによって大滴、中滴、小滴を吐出するための駆動波形である。また、駆動波形Vp2は、メニスカスを搖動させるための専用の波形である。選択部47aは、搖動指示信号Shkに従って、駆動波形Vp1又は駆動波形Vp2を選択出力する。また、選択部46aは上述した選択部46と同様に機能し、スイッチ45aは上述したスイッチ45と同様に機能する。
(2)非吐出期間のカウント数のリセット
上記実施の形態では、印字データDnについて「吐出なし」以外のデータが入力されたときに、カウンタをリセットするためのカウンタリセット信号RSTが出力される場合を説明した。かかるカウンタリセット信号RSTの生成は、カウント数Cntに従って、以下のように変更することもできる。例えば、非吐出期間が搖動パルスを付加する最小の閾値(例えば、Th=4000,Ti=0.1)には満たない場合であっても、吐出する頻度が低い場合には、インクの増粘が非吐出期間が継続したときと同様に進んでしまう。そこで、非吐出期間が搖動パルスを付加する最小の閾値に満たない場合であっても、以下で説明する条件を満たす場合には、カウンタをリセットするようにする。
図11は、実施の形態2に係るカウンタをリセットする例を説明する図である。例えば、図11に示すように、0.06秒間隔で1画素の吐出が行なわれるような場合は、吐出のたびにカウンタをリセットするとメニスカスの搖動が行なわれない。そこで、非吐出期間のカウント数Cntが所定値Thr(例えば、Th=2000,Ti=0.05)を超え、閾値Thの最小値(4000)に満たない場合には、吐出が所定期間Trst以内(Thr未満の値)に所定量Mrstのインク滴(例えば、3画素分)の吐出が行なわれたときにカウンタのリセットを行なうようにする。
図11において、(A)の吐出の際は、前回の吐出から0.06秒しか経っていないため、直前の搖動は行なわない。また、(B)の吐出の際は、前回の吐出(Aの吐出)から0.06秒しか経っていないものの、(A)での吐出量が少ないため増粘したインクが全て排出できておらず、インクの増粘が進んでおり、直前の搖動を行なった方が良い。(A)の吐出の際に、非吐出期間のカウンタのリセットをしないようにすれば、(B)の吐出の際には非吐出期間のカウンタの値は0.1秒相当を超えているため、メニスカスの搖動が行なわれることになる。なお、(C)のように、所定期間内に増粘したインク量が吐出されれば、非吐出期間のカウンタをリセットするようにする。
上述した各パラメータは、予め実験等により決めておき、設定される。リセットを行なうインク滴の所定量Mrstは、ノズル部の体積相当とし、インク滴量に応じて決定されても良い。例えば、大滴であれば1回吐出とし、小滴であれば5回吐出等とすることもできる。また、非吐出期間が閾値Th以上であっても、同様に、非吐出期間後の吐出から所定期間(上記と同様にTrstでも良いし、別途設定されても良い)内に規定数の吐出がない場合には、非吐出期間のリセットは行なわないようにして、次の吐出の直前に搖動するようにしても良い。
31 ヘッド駆動部
32 駆動波形生成部
33 印字信号制御部
34 コントローラ
35 シフトレジスタ
36 ラッチ
37 駆動波形選択出力部
38 搖動指示部
39 駆動波形選択信号生成部
40 ヘッド制御部
41 バッファ
42 変換部
43 搖動期間生成部
44 非吐出期間検出部
45 スイッチ
46 選択部
112 圧電部材,圧電素子
200 液体吐出装置
特許第5079912号公報 特許第5362381号公報 特開2013−240947号公報

Claims (7)

  1. 液体を吐出する複数のノズルと、
    複数の前記ノズルごとに設けられ、複数の前記ノズルそれぞれのメニスカスを搖動させる圧力発生素子と、
    印刷動作中に、複数の前記ノズルそれぞれの非吐出期間を検出する検出部と、
    検出された前記非吐出期間に基づいて、複数の前記ノズルそれぞれのメニスカスを搖動させる期間を表すメニスカス搖動期間を決定する決定部と、
    決定された前記メニスカス搖動期間に、対象の前記ノズルそれぞれのメニスカスを搖動させる前記圧力発生素子それぞれを駆動するための駆動波形を出力する出力部と
    を有することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記決定部は、予め設定された非吐出期間とメニスカス搖動期間との複数の組み合わせの設定値に基づいて、検出された前記非吐出期間に対する前記メニスカス搖動期間を決定することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記決定部は、検出された前記非吐出期間が、前記メニスカスを搖動させる条件の最大値となる最大閾値よりも大きい強制搖動閾値以上になった場合に、前記メニスカス搖動期間を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記検出部は、前記非吐出期間が前記メニスカスを搖動させる条件の最小値となる最小閾値に満たない状況において、前記最小閾値よりも小さい所定値以上で、且つ、吐出から所定期間内の吐出量が所定量に達した場合に、前記非吐出期間のカウント値をリセットすることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の液体吐出装置。
  5. 前記非吐出期間と前記メニスカス搖動期間との前記設定値は、前記液体吐出装置の装置内環境、及び、前記液体吐出装置の周辺環境の少なくとも一つに応じて更新されることを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  6. 複数の印字データを記憶する記憶部と、
    前記メニスカス搖動期間である場合に、吐出対象ではない前記印字データを、メニスカスを搖動させることを示す情報を含む印字データに変換する変換部と、をさらに有し、
    前記出力部は、メニスカスを搖動させることを示す情報を含む前記印字データである場合に、対象の前記ノズルのメニスカスを搖動させる前記圧力発生素子を駆動するための前記駆動波形を出力することを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の液体吐出装置。
  7. 液体吐出装置で実行される制御方法であって、
    前記液体吐出装置は、
    液体を吐出する複数のノズルと、
    複数の前記ノズルごとに設けられ、複数の前記ノズルそれぞれのメニスカスを搖動させる圧力発生素子と、を有し、
    印刷動作中に、複数の前記ノズルそれぞれの非吐出期間を検出するステップと、
    検出された前記非吐出期間に基づいて、複数の前記ノズルそれぞれのメニスカスを搖動させる期間を表すメニスカス搖動期間を決定するステップと、
    決定された前記メニスカス搖動期間に、対象の前記ノズルそれぞれのメニスカスを搖動させる前記圧力発生素子それぞれを駆動するための駆動波形を出力するステップと
    を含むことを特徴とする制御方法。
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