JP2017217743A - トルク工具 - Google Patents

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智行 小林
Satoyuki Kobayashi
智行 小林
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Abstract

【課題】設定トルクに対してトルクリミッター部の作動のバラツキを少なくする。
【解決手段】ケース2に加えたトルクがトルクリミッター部6を介して伝達される主軸を備え、トルクリミッター部6は、主軸の基端側に連結された伝達軸部11と、ハンドルケース部3内に設けられ、伝達軸部11の外周面12を挟んで両側に配置された押圧部材13,13と、伝達軸部11及び両側の押圧部材13,13の夫々対応する凹部14,15の間にそれぞれ配置した球体16と、押圧部材13,13を球体16を介して伝達軸部11に押圧するコイルスプリング17,17とを備え、ケース2から主軸に伝達されるトルクが所定のトルク値に達すると球体16が伝達軸部11の凹部14から外れる。凹部14は、底部に設けられ球体16が当接する球面部81と、球面部81と対向面12との間に設けた凸状湾曲部83とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、ドライバーやレンチなどの螺子の締結や締結解除といったトルク作業を行うトルク工具に関する。
従来、この種のトルク工具として、握り部をなすケースと、前記ケースに加わる締付け力がトルクリミッター部を介して伝達される主軸と、前記主軸の先端部に固定されたカプラーと、前記カプラーの先端部に装着されるビットを有し、前記ビットに係合するねじに対する締付けトルクが前記トルクリミッター部に設定する設定トルク値に達すると前記トルクリミッター部が作動し、前記主軸に対して前記ケースが回転するトルクドライバーであって、トルクリミッターとしては、トグルに鋼球を使用し、トグルレストとトグルシートに形成したトグル穴の一方をカム穴とし、他方を鋼球が遊嵌する鋼球嵌合穴とし、カム穴と鋼球嵌合穴に鋼球を部分的に嵌合させるトルクドライバー(例えば特許文献1)や、トルクリミッタのロック金具は、円板部の軸筒部を突設させた側の表面に鋼球が浅く嵌入するロック穴が同心円状に6個等間隔に設けられ、また、トルクリミッタの把持金具は、円板部に前記ロック金具の円板部に設けた各ロック穴に連通し各鋼球を保持する保持孔が6個同心円状に設けられている電動ドライバー用トルクキーパー(例えば特許文献2)などがある。
また、上記特許文献1のカム穴及び特許文献2のロック穴は、球体が嵌合する凹部であり、いずれも球面状をなすのに対して、円錐状の凹部を用いたレンチ(例えば特許文献3)もある。
上記従来技術においては、球体が嵌合する凹部と凹部を設けた面との間に角部があるため、球体が凹部から外れる際及び入る際のトルクにバラツキが発生し易いという問題がある。
また、複数の球体が凹部から外れる際及び入る際の衝撃が比較的大きいため、医療器具などに用いるには不向きな面もある。
ところで、特許文献3のレンチでは、トルク伝達スピンドルに対して交差方向の手動ハンドルを設けることにより全体としてT形をなし、大きな力でスピンドルを回すことができるが、トルク制限機構を直線状に配置しているため、そのトルク伝達スピンドルの方向に長くなり、スピンドルの先端と手動ハンドルとの位置が離れるため、工具を回し難くなったり、ビット等を接続するカプラーの操作が煩雑になったりする問題がある。
これに対して、ハンドルを有するT形レンチ(例えば特許文献4)があり、このT形レンチでは、シャフトの外周に、長さ方向の溝を円周方向等間隔に設け、前記シャフトの両側にプランジャーを配置し、これらプランジャーに、前記溝に係入するピンを設け、前記両プランジャーを軸方向に付勢し、シャフトに所定以上のトルクが加わると、前記ピンが前記溝から外れるように構成している。
上記T形レンチでは、シャフトの両側にプランジャーを配置することにより、シャフトの長さ方向の寸法を抑えることができる。
しかし、上記特許文献1のカム穴及び特許文献2のロック穴と同様に、上記特許文献4のT形レンチも凹部として溝を用いており、ピンが嵌合する凹部と凹部を設けた面との間に角部があるため、ピンが凹部から外れる際及び入る際のトルクにバラツキが発生し易いという問題があると共に、外れる際及び入る際の衝撃が比較的大きいという問題がある。
特開2013−119132号公報 特開2000−6041号公報 実開平7−11277号公報 米国特許第7430945号公報
そこで、本発明は上述した問題点に鑑み、設定トルクに対してトルクリミッター部の作動にバラツキの少ないトルク工具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ハンドルケース部の中央に交差方向の分岐ケース部を設けたケースと、前記分岐ケース部の長さ方向に配置され、前記ケースに加えたトルクがトルクリミッター部を介して伝達される主軸とを備え、前記トルクリミッター部は、前記主軸の基端側に連結された伝達軸部と、前記ハンドルケース部内に設けられ、前記伝達軸部の外周面を挟んで両側に配置された押圧部材と、前記伝達軸部の前記外周面に設けられた複数の凹部と、前記押圧部材の前記伝達軸部の前記外周面に対向する面に設けられた凹部と、前記伝達軸部及び前記両側の押圧部材の夫々対応する凹部の間にそれぞれ配置した球体と、前記押圧部材を前記球体を介して前記伝達軸部に押圧する付勢手段とを備え、前記ケースから前記主軸に伝達されるトルクが所定のトルク値に達すると前記球体が前記伝達軸部の凹部から外れることにより、前記主軸に対して前記ケースが回転するトルク工具であって、前記伝達軸部の前記凹部は、底部に設けられ前記球体が当接する当接部と、周方向両側に設けられ前記当接部と前記外周面との間に設けた面取り部とを備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、前記当接部が球面部であり、前記面取り部が凸状湾曲部であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、周方向に隣り合う前記凹部の前記面取り部を連結する溝部を、前記伝達軸部の前記外周面に設けたことを特徴とする。
請求項1の構成によれば、設定トルクに対してトルクリミッター部の作動にバラツキが少なくなる。
請求項2の構成によれば、凹部から球体が外れる際及び入る際の衝撃を抑えることができる。
請求項3の構成によれば、凹部から球体が外れる際及び入る際の衝撃を一層抑えることができる。
本発明の実施例1を示すケース側の縦断面図である。 同上、カプラー側の断面図である。 同上、ケース側中央の拡大縦断面図である。 同上、ケース側中央の拡大横断面図である。 同上、ケースの正面図である。 同上、ビットの側面図である。 同上、伝達軸部の要部の説明断面図である。 同上、伝達軸部の要部の拡大説明断面図である。 同上、球体と溝部の断面図であり、図9(A)が図8のA−A線拡大断面図、図9(B)は比較例の拡大断面図である。 同上、伝達軸部と押圧部材の拡大断面図である。 同上、伝達軸部の外周面の要部の拡大正面図である。 同上、実験例のケース側の断面図である。 同上、第1トルクリミッター部材の正面図である。 同上、実験例と比較例の拡大写真であり、図14(A)は実験例、図14(B)は比較例を示す。 同上、実験例と比較例により検出したトルクと検出数とを表すグラフ図である。 本発明の実施例2を示す要部の拡大説明断面図である。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規なトルク工具を採用することにより、従来にないトルク工具が得られ、そのトルク工具について記述する。
以下、図面を参照して、本発明のトルク工具の実施例1について説明する。
図1〜図11に示すように、本実施例のトルク工具たるトルクドライバー1は、アルミニウム合金などからなるT形の中空なケース2を備え、このケース2は、円筒状のハンドルケース部3と、このハンドルケース部3の中央に交差方向に設けた円筒状の分岐ケース部4とを一体に備える。また、前記分岐ケース部4の長さ方向に主軸5が挿入配置され、この主軸5には、前記ケース2に加えたトルクがトルクリミッター部6を介して伝達され、このトルクリミッター部6は、ケース2に内蔵されている。さらに、主軸5の先端部にはビット7などが取付可能であり、前記ケース2から前記主軸5へ伝達されるトルクが所定のトルク値である設定トルク値に達すると、前記トルクリミッター部6によりトグル動作が行われてクリック感が得られるように構成している。
前記トルクリミッター部6は、主軸5の基端側に連結され該主軸5と同軸をなす伝達軸部11と、前記ハンドルケース部3内に設けられ前記伝達軸部11の円柱面である外周面12を挟んで両側に配置された押圧部材13,13と、前記伝達軸部11の外周面12に等間隔で設けられた複数(6箇所)の凹部14と、押圧部材13の伝達軸部11の外周面12に対向する対向面13Mに設けられた凹部15と、伝達軸部11及び両側の押圧部材13,13の夫々対応する凹部14,15の間にそれぞれ配置したトグルたる鋼製の球体16,16と、押圧部材13を球体16を介して伝達軸部11に押圧する付勢手段たるコイルスプリング17とを備え、ケース2から主軸5に伝達されるトルクが所定のトルク値に達すると、押圧部材13,13の球体16,16が伝達軸部11の凹部14から外れ、前記押圧部材13,13を前記コイルスプリング17の付勢力に抗して軸方向に移動させてトグル動作が行われるように構成されている。尚、主軸5と伝達軸部11の回転中心は同一である。また、球体16は押圧部材13に1個配置され、合計2個の球体16を使用している。さらに、図1などに示すように、前記ハンドルケース部3及びその内部機構は、略左右対称である。
そして、前記伝達軸部11が第1トルクリミッター部材であり、前記押圧部材13,13が第2トルクリミッター部材である。
前記ケース2は、アルミニウム合金などからなる。前記ハンドルケース部3には装着孔8が貫通形成され、両端が開口している。また、分岐ケース部4には装着孔9が形成され、この装着孔9の基端が前記装着孔8に連通すると共に、前記装着孔9の先端が開口している。
前記伝達軸部11は、前記外周面12を有する円柱部21を備え、この円柱部21の基端側に軸受用径小部22を設けると共に、先端側に円柱状の連結部23を一体に設けている。尚、軸受用径小部22及び連結部23は、前記円柱部21より径小に形成されている。前記軸受用径小部22に対応して前記装着孔8には、軸受24が設けられ、この軸受24は、前記装着孔8に固定した円板状の受け板25と、この受け板25の一側面に一体に周設したリング部25Aと、このリング部25Aと前記軸受用径小部22との間に配置した複数の球体26とからなる。
前記複数の球体26は、伝達軸部11の長さ方向において、前記円柱部21の基端面と前記受け板25の先端面とに当接し、伝達軸部11の直径方向において、前記軸受用径小部22の外周面とリング部25Aの内周面に当接するように配置されており、前記軸受24は伝達軸部11のラジアル及び基端方向のスラストに対応する軸受となる。
前記主軸5の基端に、前記連結部23を挿入する連結筒部27を一体に設け、この連結筒部27に前記連結部23を挿入すると共に、連結筒部27と連結部23に連結ピン28を挿入固定し、それら連結筒部27と連結部23を連結している。そして、前記伝達軸部11は、前記主軸5に比べて、硬質なステンレス合金製で、防錆性には劣るため、連結部23と連結筒部27で、主軸5と伝達軸部11とを分割することにより、伝達軸部11が外部に露出せず、伝達軸部11の錆の発生を防止できる。
上述したように前記受け板25には、使用時にスラスト方向の荷重が加わるから、前記ハンドルケース部3の長さ方向中央外周に凸状湾曲面31を形成することにより、両側に比べて肉厚な肉厚部32が形成され、強度を確保することができ、前記肉厚部32は、前記分岐ケース部4側には設けられていない。また、凸状湾曲面31の両側には、凹状湾曲面33,33が形成されている。
このように中央両側の凹状湾曲面33,33の部分でハンドルケース部3が細く、凹状湾曲面33,33間の凸状湾曲面31の部分でハンドルケース部3が太く形成されているため、握り易く、回転操作を安定して行うことができる。
前記装着孔9の開口側には、略円柱状のシール部材取付体41が挿入配置され、このシール部材取付体41は、外周にOリングなどからなる外シール部材42を装着する外装着溝43を周設し、内周にOリングなどからなる内シール部材44を装着する内装着溝45を周設している。
前記シール部材取付体41は、前記装着孔9に固定した抜け止め部材たるリング46により抜け止め状態で装着孔9内に装着され、外シール部材42が装着孔9の内周に圧接し、内シール部材44が主軸5の外周に圧接し、それぞれの箇所がシールされる。尚、リング46は、装着孔9の内周に嵌合し、Cリング(スナップリング)などが用いられ、そのリング46は、装着孔9の開口部に設けられている。
さらに、前記連結筒部27の先端面27Sに当接する受けリング51を、前記装着孔9内に設け、この受けリング51は金属製などからなり、基端面51Mが平滑に形成され、前記連結筒部27の先端面27Sが摺動する。また、前記受けリング51は、前記装着孔9に固定した抜け止め部材たるリング52により抜け止め状態で装着孔9内に装着される。尚、リング52は、装着孔9の内周に嵌合し、Cリング(スナップリング)などが用いられる。また、前記両リング46,52に挟まれて前記シール部材取付体41が位置固定されている。
前記主軸5の先端には、ビット7を着脱自在に取り付けるカプラー61が設けられている。このカプラー61は、主軸5の先端に取り付ける内筒部62と、この内筒部62にスライド可能に外装する外筒部63と、この外筒部63を図2に示す初期位置に付勢する付勢手段たるコイルスプリング64とを備える。尚、初期位置で内筒部62の先端と外筒部63の先端は略面一となる。また、外筒部63の基端側には、スライド操作の際に指を掛けることができる鍔部63Fが形成され、この鍔部63Fが指掛け部である。
前記内筒部62の先端にはビット7の基端を挿入する挿入受け孔65が設けられ、この挿入受け孔65は、多角形の例えば四角孔などからなり、その挿入受け孔65の基端側に位置して前記内筒部62には、係止部材たる係止球体66を挿入する挿入孔部62Aを形成されている。この挿入孔部62Aは外側から内側に向かってテーパ状に縮小しており、係止球体66の一部が挿入受け孔65内に露出するが、係止球体66は挿入孔部62Aを通過できないように形成されている。
そして、挿入孔部62Aに対応して、前記外筒部63の内周に傾斜部63Aを設け、初期位置では、外筒部63の内周面に押されて係止球体66の一部が挿入受け孔65内に表れる。一方、コイルスプリング64の付勢に抗して外筒部63を基端側にスライドし、挿入孔部62A位置を傾斜部63Aが通過すると、係止球体66位置の外筒部63の内径が大きくなり、挿入孔部62A内に係止球体66を収納することができる。
この例では、前記ビット7は、その基端部67が前記挿入受け孔65に対応した断面四角形をなし、該ビット7の先端にはマイナス型の刃部68が形成され、マイナス溝を有する螺子などに刃部68が係合する。また、前記基端部67には前記係止球体66が係止する係止溝69が周設されている。
従って、外筒部63を基端側にスライドさせた状態で、挿入受け孔65に基端部67を挿入した後、コイルスプリング64の付勢力により外筒部63が初期位置に復帰すると、係止球体66が係止溝69に係止し、抜け止め状態でカプラー61にビット7が固定される。尚、外筒部63を基端側にスライドさせれば、ビット7を取り外すことができる。
両側の前記押圧部材13,13は、略円柱形をなし、前記装着孔8にスライド可能に設けられ、一側である装着孔8の中央側に前記対向面13Mを有し、この対向面13Mは装着孔8の直径方向で平坦状に形成され、その対向面13Mの中心に前記凹部15が設けられている。また、押圧部材13の他側(装着孔8の開口側)には、円柱状の装着部71が突設され、この装着部71に前記コイルスプリング17の一側が外装される。
前記装着部71の他側面の中央には、雌螺子孔72が形成されており、この雌螺子孔72に、操作用工具(図示せず)の雄螺子部を螺合し、その操作用工具を用いて装着孔8内に押圧部材13を挿入配置することができる。
前記コイルスプリング17の他側には、円柱状の押し螺子体73が配置され、この押し螺子体73の外周には、前記装着孔8に形成した雌螺子部8Lに螺合する雄螺子部73Mが形成されている。そして、前記押し螺子体73の一側面に前記コイルスプリング17の他側が圧接する。尚、雌螺子部8Lは装着孔8の両側に、所定の範囲で形成され、中央と開口部側には設けられていない。また、押し螺子体73の他側面には、該押し螺子体73を回動操作する工具が係合するマイナス溝(図示せず)が形成されている。
前記押し螺子体73の他側に、クランプ螺子体75が配置され、このクランプ螺子体75の外周には、前記雌螺子部8Lに螺合する雄螺子部75Mが形成されている。そして、前記クランプ螺子体75は前記押し螺子体73の隣に配置される。
さらに、クランプ螺子体75には、複数(4つ)の雌螺子孔76が周方向等間隔で貫通形成され、この雌螺子孔76には、工具係合部77Aを有する雄螺子77が螺合され、工具係合部77Aとしては、六角レンチが係合する六角穴などが例示される。また、クランプ螺子体75の他側面には、該クランプ螺子体75を回動操作する工具が係合するマイナス溝(図示せず)が形成されている。尚、外周面12と前記対向面13Mとの間には空間が設けられている。
そして、前記装着孔8内にコイルスプリング17を配置した後、押し螺子体73を雌螺子部8Lに螺入し、コイルスプリング17を所定の圧縮代で圧縮することにより、球体16を介して押圧部材13に所定の付勢力が付与される。尚、伝達軸部11を挟んで両側に配置された押圧部材13,13において以下同様に行う。
この後、雌螺子部8Lにクランプ螺子体75を螺入し、このクランプ螺子体75が押し螺子体73に近接又は当接又は圧接したら、雌螺子孔76に雄螺子77を螺入し、複数の雄螺子77の先端77Sを前記押し螺子体73の他側面に圧接する。こうすると、雄螺子77により、クランプ螺子体75が他側に押されると共に、押し螺子体73が一側(中央側)に押された状態となり、押し螺子体73が緩むことを防止できる。また、クランプ螺子体75の他側面には、該クランプ螺子体75を回動操作する工具が係合するマイナス溝(図示せず)が形成されている。
前記装着孔8の開口側には、略円柱状のシール部材取付体41Aが挿入配置され、このシール部材取付体41Aは、外周にOリングなどからなる外シール部材42を装着する外装着溝43を周設している。
前記シール部材取付体41Aは、前記装着孔8に固定した抜け止め部材たるリング46Aにより抜け止め状態で装着孔8に装着され、外シール部材42が装着孔8の内周に圧接し、圧接箇所がシールされる。尚、リング46Aは、装着孔8の内周に嵌合し、Cリング(スナップリング)などが用いられる。
また、装着孔8の開口側には他側に向いた段部47が形成され、この段部47に前記シール部材取付体41の一側が当接可能で、段部47位置から基端側にシール部材取付体41が挿入できないようになっており、シール部材取付体41と前記クランプ螺子体75とは離間している。
以下、本発明の特徴であるトルクリミッター部6について詳述する。図4,図7〜図11に示すように、前記伝達軸部11の外周面12の凹部14は、円柱面をなす外周面12に対する底部が当接部たる球面部81であり、この球面部81に前記球体16が面接触する。尚、球面部81の半径Rは球体16の半径Rと略等しい。
図4に示すように、複数の凹部14,14・・・は前記伝達軸部11の軸中心Sを中心として周方向等間隔で配置され、周方向において隣り合う凹部14,14・・・の中心を連結するように外周面12には一定深さの溝部82が形成されている。
また、図9(A)に示すように、前記溝部82は前記半径Rと同じ曲率をなし、前記球面部81の最底部81Tより浅く形成されている。尚、図7及び図8においては、外周面12の凹部14,14・・・箇所を展開して図示している。
前記凹部14の周方向両側には、前記球面部81と前記溝部82と間に、面取り部たる凸状湾曲部83を形成している。また、凸状湾曲部83は、周方向においては凸であるが、円柱部21の長さ方向(外周面12の長さ方向)においては、図8に示すように、前記半径Rと同じ曲率をなす。尚、図8などに示したように、隣り合う凹部14,14の凸状湾曲部83,83間の前記溝部82は一定深さをなす。
前記球面部81と前記凸状湾曲部83との間に角部はなく、球面部81と凸状湾曲部83とはスムーズな曲線により連結されている。同様に、凸状湾曲部83と溝部82との間に角部はなく、凸状湾曲部83と溝部82とはスムーズな曲線により連結されている。尚、図11などに示すように、凹部14の前記外周面12長さ方向両側には、球面部81と外周面12との間に角部84が残されている。
一方、前記押圧部材13の対向面13Mに形成した前記凹部15は、前記球体16と半径Rが同一な略半球形状をなす。即ち凹部15の深さは、球体16の半径Rの寸法と等しく、前記深さHより大きい。
次に、前記トルクドライバー1の使用方法について説明する。カプラー61にビット7を取り付け、ビス等を締め付ける際、ビスの工具係合溝であるマイナス溝に刃部68を係合する。この状態で、ハンドルケース部3を持ってケース2を回してトルクを加えると、ハンドルケース部3と共に内部の両押圧部材13,13が回り、両押圧部材13,13の球体16,16により伝達軸部11と主軸5とが一体的に回る。これによりビスが締め付けられ、ビスが所定の締付力まで締め付けられ、主軸5に、設定されたトルク以上のトルクが加わると、コイルスプリング17,17の付勢力に抗して両押圧部材13,13が他側に移動し、球体16,16が凹部14,14から外れ、球体16が隣りの凹部14に嵌り、この際、クリック感が得られ、ビスに所定の締付力を加えたことが分かる。
この場合、コイルスプリング17の付勢力に抗して球体16が凹部14から外れる際及び隣りの凹部に入る際、凹部14の両側に面取り部である凸状湾曲部83が設けられているため、球体16の移動範囲に角部の有る従来のものに比べて、外れる際及び入る際の衝撃が少なくなり、また、設定トルクのバラツキも小さくなる。
図12〜図14は実験例のトルクリミッター部105を示す。このトルクリミッター部105は、軸方向に沿って対向配置され、主軸104側に連結されたトグルシート106及びケース102と一体に回転するトグルレスト107と、前記トグルシート106と前記トグルレスト107との対向面106M,107Mに夫々形成した複数の凹部14,15と、前記トグルシート106と前記トグルレスト107の夫々対応する複数の凹部14,14の間にそれぞれ配置したトグルたる鋼製の球体16と、前記トグルシート106を前記複数の球体16,16・・・を介して前記トグルレスト107に押圧する付勢手段たるコイルスプリング111と、を備え、前記ケース102に付与されたトルクが前記コイルスプリング111の付勢力により設定されたトルク値に達すると、前記複数の球体16,16・・・が凹部14から外れ、前記トグルシート106を前記コイルスプリング111の付勢力に抗して軸方向に移動させてトグル動作が行われるように構成されている。
そして、トグルシート106が第1トルクリミッター部材であり、前記トグルレスト107が第2トルクリミッター部材である。また、凹部14,15は円周方向等間隔に8箇所設けられ、球体16を8個用い、球面部81及び溝部82を有する。尚、溝部82は、図13に示すように、前記トグルシート106の中心Sを中心として、直径Dの同心円状に形成されている。
また、実験例では、球体16の半径Rを1mm、対向面106Mに対する凹部14の深さHを0.56mm、対向面106Mに対する溝部82の深さhを0.1mm(H>h)とした。また、凸状湾曲部83の曲率半径は1.2mmで、前記半径Rより大きくすることが好ましい。尚、図10などに示した実施例も同一寸法を採用することができ、実施例では対向面である外周面12に対する深さとなる。
図15は、設定したトルク値が0.7Nmで上記実験例の結果を示し、また、比較例は、前記凸状湾曲部83が無い点と、図9(B)に示すように溝部82に対応する溝部101の底部が平坦に形成されている点で前記実験例と相違し、同図は、縦軸に測定したトルク値、横軸にその検出の順番を示す。尚、縦軸の中央の0.7Nmがそれぞれに設定したトルク値である。そして、図9(A)のように、球体16の曲率と溝部82の曲率が同じ場合、複数の球体16,16・・・が溝部82を移動する際、トグルシート106とトグルレスト107との中心がずれることなく移動するため、トグルシート106がスムーズに回転する。
このように本実施例では、ハンドルケース部3の中央に交差方向の分岐ケース部4を設けたケース2と、分岐ケース部4の長さ方向に配置され、ケース2に加えたトルクがトルクリミッター部6を介して伝達される主軸5とを備え、トルクリミッター部6は、主軸5の基端側に連結された伝達軸部11と、ハンドルケース部3内に設けられ、伝達軸部11の外周面12を挟んで両側に配置された押圧部材13,13と、伝達軸部11の外周面12に設けられた複数の凹部14,14・・・と、押圧部材13,13の伝達軸部11の外周面12に対向する面たる対向面13Mに設けられた凹部14と、伝達軸部11及び両側の押圧部材13,13の夫々対応する凹部14,15の間にそれぞれ配置した球体16と、押圧部材13,13を球体16を介して伝達軸部11に押圧する付勢手段たるコイルスプリング17,17とを備え、ケース2から主軸5に伝達されるトルクが所定のトルク値に達すると球体16が伝達軸部11の凹部14から外れることにより、主軸5に対してケース2が回転するトルク工具たるトルクドライバー1であって、伝達軸部11の凹部14は、底部に設けられ球体16が当接する当接部たる球面部81と、周方向両側に設けられ球面部81と外周面12との間に設けた面取り部たる凸状湾曲部83とを備えるから、設定トルクに対してトルクリミッター部6の作動にバラツキが少なくなる。また、伝達軸部11の外周面12を挟んで両側に配置された押圧部材13,13を配置したから、主軸5の長さ寸法を抑えることができる。
また、このように本実施例では、当接部が球面部81であり、面取り部が凸状湾曲部83であるから、凹部14から球体16が外れる際及び入る際の衝撃を抑えることができる。このように球体16が伝達軸部11の凹部15から外れる際及び入る際の衝撃が小さくなるから、装着用医療器具や医療補助具などの螺子締めなどに適したものとなり、装着者が感じる衝撃を小さくできる。
さらに、このように本実施例では、周方向に隣り合う凹部14の面取り部たる球面部81を連結する溝部82を、伝達軸部11の外周面12に設けたから、凹部14から球体16が外れる際及び入る際の衝撃を一層抑えることができる。
また、実施例上の効果として、押し螺子体73の緩み止め部材として、クランプ螺子体75を備え、このクランプ螺子体75には、複数(4つ)の雌螺子孔76が貫通形成され、この雌螺子孔76には、工具係合部77Aを有する雄螺子77が螺合され、複数の雄螺子77の先端77Sを前記押し螺子体73の他側面に圧接することにより、長期に渡って確実な緩み止め効果が得られる。また、球体16の曲率と溝部82の曲率が同じ場合、複数の球体16,16・・・が溝部82を移動する際、設定したトルク値のバラツキが少ないものとなる。さらに、ハンドルケース部3の長さ方向中央外周に肉厚な肉厚部32を設けたから、内部の主軸5から加わる力に対して強度的に優れたものとなる。また、主軸5の長さ寸法を抑えることができるから、カプラー61の操作をケース2を把持した状態で簡便に行うことができる。
図16は、本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、前記凹部14を円錐形に形成した円錐部91を設け、この円錐部91の当接部91Aは、球体16の外面がリング状に線接触する部分である。尚、図中91Tは、凹部14の最底部である。
このように本実施例では、円錐部91が当接部91Aを有し、面取り部が凸状湾曲部83であるから、上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、押圧部材の凹部は、円錐形でもよく、或いは有底な丸孔形状や角孔形状などでもよい。また、凹部15は2以上の偶数であればその数は実施例に限定されない。さらに、溝部82を設けた場合よりは効果が劣るが、比較例の溝部101を実施例に適用してもよい。さらに、面取り部は、凹部と凹部を設けた面との間の角部を取るものであれば、直線状などでもよく、実施例に限定されず各種の形状を採用することができる。
1 トルクドライバー(トルク工具)
2 ケース
3 ハンドルケース部
4 分岐ケース部
5 主軸
6 トルクリミッター部
11 伝達軸部
12 外周面
14 凹部
13 押圧部材
15 凹部
16 球体
17 コイルスプリング(付勢手段)
81 球面部(当接部)
82 溝部
83 凸状湾曲部(面取り部)

Claims (3)

  1. ハンドルケース部の中央に交差方向の分岐ケース部を設けたケースと、
    前記分岐ケース部の長さ方向に配置され、前記ケースに加えたトルクがトルクリミッター部を介して伝達される主軸とを備え、
    前記トルクリミッター部は、
    前記主軸の基端側に連結された伝達軸部と、
    前記ハンドルケース部内に設けられ、前記伝達軸部の外周面を挟んで両側に配置された押圧部材と、
    前記伝達軸部の前記外周面に設けられた複数の凹部と、
    前記押圧部材の前記伝達軸部の前記外周面に対向する面に設けられた凹部と、
    前記伝達軸部及び前記両側の押圧部材の夫々対応する凹部の間にそれぞれ配置した球体と、
    前記押圧部材を前記球体を介して前記伝達軸部に押圧する付勢手段とを備え、
    前記ケースから前記主軸に伝達されるトルクが所定のトルク値に達すると前記球体が前記伝達軸部の凹部から外れることにより、前記主軸に対して前記ケースが回転するトルク工具であって、
    前記伝達軸部の前記凹部は、底部に設けられ前記球体が当接する当接部と、周方向両側に設けられ前記当接部と前記外周面との間に設けた面取り部とを備えることを特徴とするトルク工具。
  2. 前記当接部が球面部であり、前記面取り部が凸状湾曲部であることを特徴とする請求項1記載のトルク工具。
  3. 周方向に隣り合う前記凹部の前記面取り部を連結する溝部を、前記伝達軸部の前記外周面に設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のトルク工具。
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