JP2017214492A - 樹脂組成物及び成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、低温衝撃性、耐薬品性に優れ、機構部品や構造体への適用も可能な剛性を持つ樹脂組成物及び成形体を提供することを目的としている。【解決手段】本発明は、(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、(b)第一の水素添加ブロック共重合体及び/又は(c)脆化温度が−50℃以下のオレフィン系重合体と、(d)第二の水素添加ブロック共重合体と、(e)タルクとを含有し、実質的に、(h)ポリプロピレン系樹脂を含有せず、ISO 178に準じて測定した曲げ弾性率が、2000MPa以上であることを特徴としている樹脂組成物である。また、前記樹脂組成物を含む成形体である。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物及び成形体に関する。
ポリフェニレンエーテル(以下、単に「PPE」と称する場合がある)は、耐熱性、低比重、難燃性等の長所を持っており、OA、自動車用途をはじめとする多種の用途で利用されている。ところが、ポリフェニレンエーテルは非晶性樹脂であるがゆえ、油脂や有機溶剤に対する耐性が不十分となり、使用用途・環境にある程度の制限があるという課題があった。
このため、一部の用途においては、PPE樹脂に結晶性樹脂をアロイさせて耐薬品性を向上させるという試みが行われているが、当該結晶性樹脂のガラス転移温度以下の温度領域では、耐衝撃性が急激に悪化するという問題があった。
これに対して、ガラス転移温度の低い熱可塑性エラストマーを添加して、低温衝撃性を高めるという検討もなされている(例えば、特許文献1)が、低温衝撃性と耐薬品性との両立については開示されていない。
また、ある程度の耐衝撃性を付与させるためには、比較的多量の熱可塑性エラストマーを添加する必要があるため、得られる組成物の剛性が低くなり、その用途は限定されたものとなり、機構部品や構造体への展開が難しい状況にあった(例えば、特許文献2〜4)。
国際公開2015/50060号公報 特開2004−161929号公報 特許第5422561号公報 特開2007−519782号公報
そこで、本発明は、低温衝撃性、耐薬品性に優れ、機構部品や構造体への適用も可能な剛性を持つ樹脂組成物及び成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、ポリフェニレンエーテル系樹脂、特定の構造を有する第一の水素添加ブロック共重合体及び/又はオレフィン系重合体、特定の構造を有する第二の水素添加ブロック共重合体、タルク、を含み、ポリプロピレン系樹脂を含まず、ISO 178に準じて測定した曲げ弾性率が特定の値以上である樹脂組成物が上記課題を有利に解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は下記の通りである。
[1]
(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、(b)第一の水素添加ブロック共重合体及び/又は(c)プロピレンを除くオレフィンからなるオレフィン系重合体と、(d)第二の水素添加ブロック共重合体と、(e)タルクとを含有し、
前記(b)成分及び前記(d)成分が、ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックAと、共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとを含むブロック共重合体の少なくとも一部が水素添加されてなる水素添加ブロック共重合体及び/又は該水素添加ブロック共重合体の変性物であり、
前記(b)成分中の、前記重合体ブロックBのガラス転移温度が−50℃以下であり、
前記(c)成分の脆化温度が、−50℃以下であり、
前記(d)成分において、前記(d)成分中に含まれる共役ジエン化合物単位における二重結合に対する水素添加率が、80〜100%であり、
前記(d)成分中に含まれる共役ジエン化合物単位における二重結合に対する、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合の合計の割合が50%超90%以下であり、
実質的に、(h)ポリプロピレン系樹脂を含有せず、
ISO 178に準じて測定した曲げ弾性率が、2000MPa以上である、
ことを特徴とする樹脂組成物。
[2]
さらに、(f)リン酸エステル系化合物を含有する、[1]の樹脂組成物。
[3]
さらに、(g)ホスフィン酸塩類を含有し、
前記(g)成分が、下記一般式(1)で表されるホスフィン酸塩
[式中、R11及びR12は、各々独立して、直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜6のアルキル基及び/又は炭素原子数6〜10のアリール基であり;Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、ビスマスイオン、マンガンイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びプロトン化された窒素塩基からなる群より選ばれる少なくとも1種であり;aは、1〜3の整数であり;mは、1〜3の整数であり;a=mである]、及び
下記式(2)で表されるジホスフィン酸塩
[式中、R21及びR22は、各々独立して、直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜6のアルキル基及び/又は炭素原子数6〜10のアリール基であり;R23は、直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜10のアルキレン基、炭素原子数6〜10のアリーレン基、炭素原子数6〜10のアルキルアリーレン基又は炭素原子数6〜10のアリールアルキレン基であり;Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、ビスマスイオン、マンガンイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びプロトン化された窒素塩基からなる群より選ばれる少なくとも1種であり;bは、1〜3の整数であり;nは、1〜3の整数であり;jは、1又は2の整数であり;b・j=2nである]
からなる群より選ばれる少なくとも1種のホスフィン酸塩類を含む、[1]又は[2]の樹脂組成物。
[4]
前記(b)成分が、ビニル芳香族化合物単位を30〜50質量%含む、[1]〜[3]のいずれかの樹脂組成物。
[5]
前記(c)成分が、エチレン−1−ブテン共重合体である、[1]〜[4]のいずれかの樹脂組成物。
[6]
前記(c)成分の密度が、0.87g/cm以上である、[1]〜[5]のいずれかの樹脂組成物。
[7]
前記(c)成分の密度が、0.90g/cm以上である、[1]〜[6]のいずれかの樹脂組成物。
[8]
前記(e)成分の、レーザー回折法で測定した平均粒径(D50)が5μm以下である、[1]〜[7]のいずれかの樹脂組成物。
[9]
前記(e)成分の、嵩比重が0.4g/cm以上である、[1]〜[8]のいずれかの樹脂組成物。
[10]
前記(e)成分の、嵩比重が0.5g/cm以上である、[1]〜[9]のいずれかの樹脂組成物。
[11]
下記工程(1−1)、(1−2)、及び(1−3)を含むことを特徴とする、[1]〜[10]のいずれかの樹脂組成物の製造方法;
(1−1):前記(a)成分、前記(d)成分を溶融混練して混練物1を得る工程
(1−2):前記工程(1−1)で得られた前記混練物1に対して、前記(b)成分及び/又は前記(c)成分を添加し、溶融混練して混練物2を得る工程
(1−3):前記工程(1−2)で得られた前記混練物2に対して、前記(e)成分を添加し、溶融混練する工程
[12]
[1]〜[10]のいずれかの樹脂組成物を含むことを特徴とする、成形体。
本発明によれば、低温衝撃性、耐薬品性に優れ、機構部品や構造体への適用も可能な剛性を持つ樹脂組成物及び成形体を得ることができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」ともいう)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
[樹脂組成物]
本実施形態の樹脂組成物は、(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、(b)第一の水素添加ブロック共重合体及び/又は(c)プロピレンを除くオレフィンからなるオレフィン系重合体と、(d)第二の水素添加ブロック共重合体と、(e)タルクとを含有し、
上記(b)成分及び上記(d)成分が、ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックAと、共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとを含むブロック共重合体の少なくとも一部が水素添加されてなる水素添加ブロック共重合体及び/又は該水素添加ブロック共重合体の変性物であり、
上記(b)成分中の、前記重合体ブロックBのガラス転移温度が−50℃以下であり、
上記(c)成分の脆化温度が、−50℃以下であり、
上記(d)成分において、上記(d)成分中に含まれる共役ジエン化合物単位における二重結合に対する水素添加率が、80〜100%であり、
前記(d)成分中に含まれる共役ジエン化合物単位における二重結合に対する、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合の合計の割合が50%超90%以下であり、
実質的に、(h)ポリプロピレン系樹脂を含有せず、
ISO 178に準じて測定した曲げ弾性率が、2000MPa以上である。
なお、本明細書において、ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックAと、共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとを含むブロック共重合体の少なくとも一部が水素添加されてなる水素添加ブロック共重合体及び/又は該水素添加ブロック共重合体の変性物を、単に「水添ブロック共重合体」と称する場合がある。また、水添ブロック共重合体のうち、変性していない水素添加ブロック共重合体を、「未変性水素添加ブロック共重合体」、水素添加ブロック共重合体の変性物を、「変性水素添加ブロック共重合体」と称する場合がある。
また、共役ジエン化合物単位における1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合を、「全ビニル結合」と称する場合がある。
また、(d)第二の水素添加ブロック共重合体における重合体ブロックAを、「重合体ブロックAd」、(d)第二の水素添加ブロック共重合体における重合体ブロックBを、「重合体ブロックBd」と称する場合がある。
以下、本実施形態の樹脂組成物の成分について記載する。
本実施形態の樹脂組成物は、低温衝撃性、耐薬品性に優れ、機構部品や構造体への適用も可能な剛性を持つ。また、難燃性にも優れることが好ましい。なお、本実施形態において難燃性に優れるとは、後述の実施例に記載のUL94垂直燃焼試験において難燃レベルV−1以上であることを指す。
((a)ポリフェニレンエーテル系樹脂)
本実施形態で用いられる(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂としては、特に限定されることなく、例えば、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、及び両者の混合物等が挙げられる。(a)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて併用してもよい。
(a)成分の還元粘度は、樹脂組成物の難燃性を更に向上させる観点から、0.25dL/g以上であることが好ましく、0.28dL/g以上であることが更に好ましく、また、0.60dL/g以下であることが好ましく、0.57dL/g以下であることが更に好ましく、0.55dL/g以下であることが特に好ましい。還元粘度は、重合時間や触媒量により制御することができる。
なお、還元粘度は、ηsp/c:0.5g/dLのクロロホルム溶液を用いて、温度30℃の条件下、ウベローデ型粘度管で測定することができる。
−ポリフェニレンエーテル−
ポリフェニレンエーテルとしては、特に限定されることなく、例えば、下記式(3)で表される繰り返し単位構造からなる単独重合体、及び/又は下記式(3)で表される繰り返し単位構造を有する共重合体が挙げられる。
[式中、R31、R32、R33、及びR34は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜7の第1級のアルキル基、炭素原子数1〜7の第2級のアルキル基、フェニル基、ハロアルキル基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基、及び少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているハロ炭化水素オキシ基からなる群より選ばれる一価の基である]
このようなポリフェニレンエーテルとしては、特に限定されることなく、公知のものを用いることができる。ポリフェニレンエーテルの具体例としては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)等の単独重合体;2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル−6−ブチルフェノール等の他のフェノール類との共重合物等の共重合体;等が挙げられ、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合物が好ましく、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)が更に好ましい。
ポリフェニレンエーテルの製造方法としては、特に限定されることなく、従来公知の方法を用いることができる。ポリフェニレンエーテルの製造方法の具体例としては、例えば、第一銅塩とアミンとのコンプレックスを触媒として用いて、例えば、2,6−キシレノールを酸化重合することによって製造する、米国特許第3306874号明細書等に記載される方法や、米国特許第3306875号明細書、米国特許第3257357号明細書、米国特許第3257358号明細書、特公昭52−17880号公報、特開昭50−51197号公報、特開昭63−152628号公報等に記載される方法等が挙げられる。
−変性ポリフェニレンエーテル−
変性ポリフェニレンエーテルとしては、特に限定されることなく、例えば、上記ポリフェニレンエーテルに、スチレン系重合体及び/又はその誘導体をグラフト化及び/又は付加させたもの等が挙げられる。グラフト化及び/又は付加による質量増加の割合は、特に限定されることなく、変性ポリフェニレンエーテル100質量%に対して、0.01質量%以上であることが好ましく、また、10質量%以下であることが好ましく、7質量%以下であることが更に好ましく、5質量%以下であることが特に好ましい。
変性ポリフェニレンエーテルの製造方法としては、特に限定されることなく、例えば、ラジカル発生剤の存在下又は非存在下で、溶融状態、溶液状態又はスラリー状態において、80〜350℃の条件下で、上記ポリフェニレンエーテルと、スチレン系重合体及び/又はその誘導体と、を反応させる方法等が挙げられる。
(a)成分が、ポリフェニレンエーテルと変性ポリフェニレンエーテルとの混合物である場合には、上記ポリフェニレンエーテルと上記変性ポリフェニレンエーテルとの混合割合は、特に限定されることなく、任意の割合としてよい。
((b)第一の水素添加ブロック共重合体)
(b)成分としての水添ブロック共重合体とは、ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックAと、共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとを含むブロック共重合体の少なくとも一部が水素添加されてなり、上記重合体ブロックBのガラス転移温度が−50℃以下の水素添加ブロック共重合体又はその変性物である。
−重合体ブロックA−
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAとしては、ビニル芳香族化合物のホモ重合体ブロック、又はビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体ブロック等が挙げられる。
ここで、重合体ブロックAにおいて「ビニル芳香族化合物を主体とする」とは、水素添加前の重合体ブロックA中にビニル芳香族化合物単位を50質量%超含有することをいい、ビニル芳香族化合物単位を70質量%以上含有することが好ましい。
上記ビニル芳香族化合物としては、特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレン、ジフェニルエチレン等が挙げられる。中でも、スチレンが好ましい。
上記共役ジエン化合物としては、後述の共役ジエン化合物が挙げられ、ブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせが好ましい。
これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合体ブロックAにおいて、重合体ブロックにおける分子鎖中のビニル芳香族化合物、共役ジエン化合物等の分布は、ランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモノマー成分が増加又は減少するもの)、一部ブロック状又はこれらの任意の組み合わせで構成されていてもよい。
重合体ブロックAが(b)成分中に2個以上ある場合は、各重合体ブロックAは、それぞれ同一構造であってもよいし、異なる構造であってもよい。
重合体ブロックAの数平均分子量(Mn)は、一層優れた剛性、耐薬品性、低温衝撃性、が得られる観点から、5,000〜25,000であることが好ましく、より好ましくは5,000〜14,000である。
なお、本明細書において、の数平均分子量は、昭和電工(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー System21を用いて、以下の条件で測定することができる。該測定において、カラムとして、昭和電工(株)製K−Gを1本、K−800RLを1本、さらにK−800Rを1本の順番で直列につないだカラムを用い、カラム温度を40℃とし、溶媒をクロロホルムとし、溶媒流量を10mL/分とし、サンプル濃度を、水添ブロック共重合体1g/クロロホルム溶液1リットルとする。また、標準ポリスチレン(標準ポリスチレンの分子量は、3650000、2170000、1090000、681000、204000、52000、30200、13800、3360、1300、550)を用いて検量線を作成する。さらに、検出部のUV(紫外線)の波長は、標準ポリスチレン及び水添ブロック共重合体共に254nmに設定して測定する。
なお、(b)成分を形成する重合体ブロックAの数平均分子量(MnbA)は、例えば、(b)成分がA−B−A型構造の場合、(b)成分の数平均分子量(Mnb)を基に、(b)成分の分子量分布が1、さらにビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAの2つが同一分子量として存在することを前提とし、(MnbA)=(Mnb)×結合ビニル芳香族化合物量の割合÷2の計算式で求めることができる。同様に、(b)成分がA−B−A−B−A型の水添ブロック共重合体の場合は、(MnbA)=(Mnb)×結合ビニル芳香族化合物量の割合÷3の計算式で求めることができる。なお、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体を合成する段階で、ブロック構造A及びブロック構造Bのシーケンスが明確になっている場合は、上記計算式に依存せずに、測定した(b)成分の数平均分子量(Mnb)をベースにブロック構造Aの割合から算出してもよい。
−重合体ブロックB−
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとしては、共役ジエン化合物のホモ重合体ブロック、共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物とのランダム共重合体ブロック等が挙げられる。
ここで、重合体ブロックBにおいて「共役ジエン化合物を主体とする」とは、重合体ブロックB中に共役ジエン化合物単位を50質量%超含有することをいい、共役ジエン化合物単位を70質量%以上含有することが好ましい。
上記共役ジエン化合物としては、特に限定されないが、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。中でも、ブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせが好ましい。
上記ビニル芳香族化合物としては、上述のビニル芳香族化合物が挙げられ、スチレンが好ましい。
これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合体ブロックBにおいて、重合体ブロックにおける分子鎖中の共役ジエン化合物、ビニル芳香族化合物等の分布は、ランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモノマー成分が増加又は減少するもの)、一部ブロック状又はこれらの任意の組み合わせで構成されていてもよい。
重合体ブロックBが(b)成分中に2個以上ある場合は、各重合体ブロックBはそれぞれ同一構造であってもよいし、異なる構造であってもよい。
上記重合体ブロックB中の共役ジエン化合物単位におけるエチレン性二重結合に対する水素添加率としては、一層優れた剛性、耐薬品性、低温衝撃性が得られる観点から、20%以上80%未満であることが好ましく、より好ましくは20%以上70%未満である。
なお、本明細書において、水素添加率は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて測定することができる。
上記重合体ブロックB中の共役ジエン化合物単位におけるエチレン性二重結合に対する、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合の合計の割合は、一層優れた剛性、耐薬品性、低温衝撃性が得られる観点から、25%以上60%未満であることが好ましく、より好ましくは25〜55%、さらに好ましくは25〜50%である。
なお、本明細書において、1,2−ビニル結合量及び3,4−ビニル結合量の合計(全ビニル結合量)とは、水素添加前の共役ジエン化合物含有重合体ブロック中の共役ジエン化合物単位における、1,2−ビニル結合量と3,4−ビニル結合量との合計の、1,2−ビニル結合量と、3,4−ビニル結合量と、1,4−共役結合量との合計に対する割合を指す。全ビニル結合量は、赤外分光光度計を用いて測定し、Analytical Chemistry,Volume21,No.8,August 1949に記載の方法に準じて算出することができる。
重合体ブロックBの数平均分子量(Mn)は、一層優れた剛性、耐薬品性、低温衝撃性が得られる観点から、20,000〜100,000であることが好ましく、より好ましくは40,000〜80,000である。
重合体ブロックBのガラス転移温度は、−50℃以下であり、一層優れた剛性、耐薬品性、低温衝撃性が得られる観点から、−60℃以下であることが好ましく、−70℃以下であることがより好ましく、また、−100℃以上であることが好ましい。
なお、本明細書において、ブロック共重合体のガラス転移温度、及びブロック共重合体中の重合体ブロックのガラス転移温度は、例えば、動的粘弾性測定装置を用いて、フィルム状にしたサンプルを用い、引張モード、温度スキャン速度3℃/分、周波数1Hz、窒素雰囲気下で測定することができる。
重合体ブロックBとしては、重合体ブロックB中に含まれる共役ジエン化合物単位におけるエチレン性二重結合に対する全ビニル結合量の割合が、25%以上60%未満である単一の重合体ブロックであってもよいし、全ビニル結合量の割合が25〜45%である共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックB1と、全ビニル結合量の割合が45%以上70%未満である共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックB2とを併せ持つ共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックであってもよい。
重合体ブロックB1及び重合体ブロックB2を有するブロック共重合体の構造は、上記重合体ブロックAを「A」とし、上記重合体ブロックB1を「B1」とし、上記重合体ブロックB2を「B2」とすると、例えば、A−B2−B1−A等で示され、調整された各モノマー単位のフィードシーケンスに基づいて全ビニル結合量を制御した公知の重合方法によって得ることができる。
−水添ブロック共重合体の構造−
(b)成分における水添ブロック共重合体の構造は、上記重合体ブロックAを「A」とし、上記重合体ブロックBを「B」とすると、例えば、A−B型、A−B−A型、B−A−B−A型、(A−B−)n−X型(ここでnは1以上の整数、Xは四塩化ケイ素、四塩化スズ等の多官能カップリング剤の反応残基又は多官能性有機リチウム化合物等の開始剤の残基を示す。)、A−B−A−B−A型等の構造が挙げられる。また、ブロック構造について言及すると、重合体ブロックBが、共役ジエン化合物のホモ重合体ブロック、又は共役ジエン化合物単位を50質量%超(好ましくは70質量%以上)含有する、共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物との共重合体ブロックであり、重合体ブロックAが、ビニル芳香族化合物のホモ重合体ブロック、又はビニル芳香族化合物を50質量%超(好ましくは70質量%以上)含有する、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体ブロックであることが好ましい。
(b)成分には、重合体ブロックA及び重合体ブロックB以外のブロックが含まれていてもよい。
(b)成分における水添ブロック共重合体の分子構造としては、特に限定されず、例えば、直鎖状、分岐状、放射状又はこれらの任意の組み合わせのいずれであってもよい。
−ビニル芳香族化合物単位の含有量−
(b)成分中における、ビニル芳香族化合物単位(ビニル芳香族化合物由来の水添ブロック共重合体構成単位)の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物の耐熱性と機械的強度の観点から、20〜70質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜60質量%、さらに好ましくは30〜50質量%、特に好ましくは30〜40質量%である。また、これらの範囲のビニル芳香族化合物単位含有量を有する1種の(b)成分のみならず、2種以上の異なるビニル芳香族化合物単位含有量を有する(b)成分を併用することができる。
なお、ビニル芳香族化合物単位の含有量は、紫外線分光光度計を用いて測定することができる。
−−全ビニル結合量−−
(b)成分中に含まれる共役ジエン化合物単位におけるエチレン性二重結合に対する、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合の合計の割合は、25%以上60%未満であることが好ましく、25%以上55%以下であることがより好ましく、25%以上50%以下であることがさらに好ましい。
1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合の合計の割合が60%未満であると、樹脂組成物の低温での耐衝撃性が改善される。50%以下であると、低温での耐衝撃性が一層改善される。また、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合の合計の割合が25%以上である(b)成分は、(d)成分との相溶性が向上する観点で好ましい。
1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合の合計の割合を上記範囲内に制御する方法としては、特に限定されないが、例えば、(b)成分の製造において、1,2−ビニル結合量調節剤を添加する方法や、重合温度を調整する方法が挙げられる。
「共役ジエン化合物単位における二重結合に対する、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合の合計」とは、(b)水添ブロック共重合体の水添前のブロック共重合体中の共役ジエン化合物単位における二重結合(エチレン性二重結合)に対する、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合の合計をいう。例えば、水添前のブロック共重合体を赤外分光光度計により測定し、ハンプトン法で算出することができる。また、水添後のブロック共重合体からNMRを用いて算出することもできる。
−水素添加率−
(b)成分において、ブロック共重合体のエチレン性二重結合(共役ジエン化合物単位における二重結合)に対する水素添加率としては、0%超80%未満であることが好ましく、より好ましくは10%以上80%未満、さらに好ましくは20%以上80%未満、さらに好ましくは20〜70%であり、特に好ましくは20%以上70%未満である。水素添加率が上記範囲内であると、樹脂組成物の衝撃性が改善されるため好ましい。
このような水素添加率を有する(b)成分は、例えば、ブロック共重合体のエチレン性二重結合の水素添加反応において、消費水素量を所望の水素添加率(例えば、10%以上80%未満)の範囲に制御することにより容易に得られる。
(b)成分が、(b)成分中に含まれる共役ジエン化合物単位におけるエチレン性二重結合に対する、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合の合計の割合が60%未満、及び/又は(b)成分中のエチレン性二重結合に対する水素添加率が80%未満の場合に、樹脂組成物の低温での耐衝撃性が一層改善されるのでより好ましい。
−数平均分子量−
(b)成分の数平均分子量は、(b)成分が溶融混合系内で適度に分散し、耐衝撃付与剤としての効果を発揮しやすくなる観点から、(b)成分の溶融粘度を考慮して、5,000〜1,000,000であることが好ましく、100,000以下であることがより好ましい。
(b)成分の数平均分子量を上記範囲に制御する方法としては、特に限定されないが、例えば、(b)成分の重合工程における触媒量を調整する方法が挙げられる。
(b)成分の分子量分布(Mw/Mn)は、一層優れた剛性、耐薬品性、低温衝撃性、耐トラッキング性が得られる観点から、1.01〜1.50であることが好ましく、1.03〜1.40であることがより好ましい。
なお、分子量分布(Mw/Mn)は、GPC(移動層:クロロホルム、標準物質:ポリスチレン)を用いて、従来公知の方法により求めた重量平均分子量(Mw)を、前述の数平均分子量(Mn)で除することによって算出することができる。
−製造方法−
(b)成分における水添ブロック共重合体の製造方法としては、特に限定されず、公知の製造方法を用いることができ、例えば、特開昭47−11486号公報、特開昭49−66743号公報、特開昭50−75651号公報、特開昭54−126255号公報、特開昭56−10542号公報、特開昭56−62847号公報、特開昭56−100840号公報、特開平2−300218号公報、英国特許第1130770号明細書、米国特許第3281383号明細書、米国特許第3639517号明細書、英国特許第1020720号明細書、米国特許第3333024号明細書及び米国特許第4501857号明細書等に記載の方法が挙げられる。
−変性水素添加ブロック共重合体−
(b)成分における水素添加ブロック共重合体の変性物としては、例えば、上記水素添加ブロック共重合体(特に、未変性水素添加ブロック共重合体)と、α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体(エステル化合物や酸無水物化合物)とをラジカル発生剤の存在下又は非存在下に、溶融状態、溶液状態又はスラリー状態で、80〜350℃で反応させることによって得られる変性水素添加ブロック共重合体等が挙げられる。この場合、α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体は、未変性水素添加ブロック共重合体に対して、0.01〜10質量%の割合でグラフト化又は付加していることが好ましい。
(b)成分として、未変性水素添加ブロック共重合体と変性水素添加ブロック共重合体とを併用する場合、未変性水素添加ブロック共重合体と、変性水素添加ブロック共重合体との混合割合は特に制限されずに決定できる。
((c)オレフィン系重合体)
(c)成分のオレフィン系重合体は、特に限定されるものではなく、例えば、プロピレンを除くオレフィン系モノマーの単独重合体、プロピレンを除くオレフィン系モノマーを含む2種類以上のモノマーの共重合体等が挙げられる。中でも、低温衝撃性の観点から、エチレンとエチレン以外のα−オレフィンとの共重合体が好ましい。ここで、得られる樹脂組成物の低温衝撃性、耐薬品性、耐トラッキング性、及び剛性の観点から、(c)成分を構成するモノマー単位として、プロピレン単位は含まれないものとする。
なお、「プロピレンを除くオレフィンからなるオレフィン系重合体」「プロピレン単位は含まれない」には、発明の効果を阻害しない程度のプロピレンを構成単位として含む場合も含まれ、例えば、(c)成分中の(c)成分を構成する全構成単位中のプロピレン単位の含有量が0.1質量%未満であることをいう。
(c)成分としては、例えば、エチレンと、1種又は2種以上のC4〜C20のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられる。中でも、エチレンと、1種又は2種以上のC4〜C8のα−オレフィンとの共重合体であることがより好ましく、エチレンと、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン及び1−オクテンからなる群から選択される1種又は2種以上のコモノマーとの共重合体であることがさらに好ましく、エチレンと1−ブテンとの共重合体であることが特に好ましい。かかる共重合体を(c)成分として用いることで、より高い衝撃性とより高い耐薬品性とを有する樹脂組成物が得られる傾向にある。
(c)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、(c)成分として、2種以上のエチレン−α−オレフィン共重合体を用いてもよい。
(c)成分中のエチレンの含有量は、樹脂組成物の耐低温硬化性や柔軟性の観点から、オレフィン系重合体全量に対して、5〜95質量%が好ましく、より好ましくは30〜90質量%である。
(c)成分中のエチレン以外のα−オレフィンの含有量は、特に限定されず、樹脂組成物の耐低温硬化性や柔軟性の観点から、オレフィン系重合体全量に対して、5質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、また、樹脂組成物の剛性の観点から、50質量%以下であることが好ましく、48質量%以下であることがより好ましい。
(c)成分の脆化温度は、−50℃以下であり、一層優れた衝撃性と耐薬品性が得られる観点から、−60℃以下であることが好ましく、−70℃以下であることがより好ましい。
なお、上記脆化温度は、ASTM D746に準じて測定することができる。
(c)成分のJIS K7112に準拠して測定される密度(混練する前の原料段階での密度)は、樹脂組成物の耐薬品性の観点から、0.87g/cm以上が好ましく、0.90g/cm以上がより好ましい。
(c)成分の密度を上記範囲内に制御する方法としては、特に限定されないが、例えば、エチレン単位の含有割合を制御することにより調整する方法等が挙げられる。
(c)成分のメルトフローレート(MFR、ASTM D−1238に準拠し、190℃、2.16kgfの荷重で測定、混練する前の原料段階での密度)は、(c)成分の樹脂組成物中への分散によるモルフォロジーの安定化、及び樹脂組成物の耐衝撃性の観点から、0.1〜5.0g/10分が好ましく、0.3〜4.0g/10分がより好ましい。
(c)成分のメルトフローレートを上記範囲内に制御する方法としては、特に限定されないが、例えば、(c)成分を製造する際、重合温度及び重合圧力を調整する方法、重合系内のエチレン、α−オレフィン等のモノマー濃度と水素濃度とのモル比率を調整する方法等が挙げられる。
(c)成分は、例えば、プロピレンを除くオレフィンからなるオレフィン系重合体ゴムであってもよい。
(c)成分のねじり剛性としては、組成物に十分な耐衝撃性を付与させることができる観点から、1〜30MPaであることが好ましく、より好ましくは1〜25MPaである。なお、(c)成分のねじり剛性は、ASTM D 1043に準拠して測定することができる。
また、(c)成分のショアAは、組成物に十分な耐衝撃性を付与させる観点から、40〜110であることが好ましく、50〜100であることがより好ましい。なお、(c)成分のショアAは、JIS K 6253に準拠して測定することができる。
(c)成分の調製方法は、特に限定されず、通常行われる加工条件下で高分子量化されたα−オレフィン重合体を容易に得ることができる触媒(例えば、チタニウム、メタロセン、又はバナジウムをベースとする触媒等)を用いる方法等が挙げられる。これらの中でも、構造制御の安定性の観点から、メタロセン触媒及び塩化チタン触媒を用いる方法が好ましい。エチレン−α−オレフィン共重合体の製法としては、特開平6−306121号公報や特表平7−500622号公報等に記載されている公知の方法を用いることができる。
((d)第二の水素添加ブロック共重合体)
本実施形態で用いられる(d)第二の水素添加ブロック共重合体としては、特に限定されることないが、(a)成分に対する相溶性が高いセグメント鎖と、(b)成分及び/又は(c)成分に対する相溶性が高いセグメント鎖と、を有する水素添加ブロック共重合体であることが好ましい。(a)成分に対する相溶性が高いセグメント鎖としては、例えば、ポリスチレン鎖、ポリフェニレンエーテル鎖等が挙げられる。(b)成分及び/又は(c)成分に対する相溶性が高いセグメント鎖としては、例えば、ポリオレフィン鎖、エチレンとα−オレフィンとの共重合体エラストマー分子鎖等が挙げられる。
このような水素添加ブロック共重合体としては、熱安定性の観点から、ポリスチレン鎖−ポリオレフィン鎖を有する水素添加ブロック共重合体、ポリフェニレンエーテル鎖−ポリオレフィン鎖を有する水素添加ブロック共重合体等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、本実施形態の樹脂組成物において、(d)成分における重合体ブロックAd、重合体ブロックBdは、(b)成分における重合体ブロックA、重合体ブロックBと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
なお、(b)成分における重合体ブロックAと(d)成分における重合体ブロックAd、(b)成分における重合体ブロックBと(d)成分における重合体ブロックBdとは異なることが好ましい。
以下、(d)成分における未変性及び変性水素添加ブロック共重合体に関する事項について記載する。
−重合体ブロックAd−
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAdとしては、特に限定されることなく、例えば、ビニル芳香族化合物の単独重合体ブロック、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体ブロック等が挙げられる。
なお、重合体ブロックAdにおいて「ビニル芳香族化合物を主体とする」とは、水素添加前の重合体ブロックAd中にビニル芳香族化合物単位を、50質量%超含有することをいい、ビニル芳香族化合物単位を70質量%以上含有することが好ましく、80質量%以上含有することが更に好ましく、また、100質量%以下としてよい。
重合体ブロックAdを構成するビニル芳香族化合物としては、特に限定されることなく、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレン、ジフェニルエチレン等が挙げられ、スチレンが好ましい。
重合体ブロックAdを構成する共役ジエン化合物としては、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等が挙げられ、ブタジエン、イソプレン、及びこれらの組み合わせが好ましく、ブタジエンが更に好ましい。
これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合体ブロックAdの数平均分子量(Mn)は、樹脂組成物内での分散性を向上させる観点から、15,000以上であることが好ましく、20,000以上であることが更に好ましく、25,000以上であることが特に好ましく、また、100,000以下であることが好ましい。
−重合体ブロックBd−
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBdとしては、特に限定されることなく、例えば、共役ジエン化合物の単独重合体ブロック、共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物との共重合体ブロック等が挙げられる。
なお、重合体ブロックBdにおいて「共役ジエン化合物を主体とする」とは、水素添加前の重合体ブロックBd中に共役ジエン化合物単位を、50質量%超含有することをいい、樹脂組成物の流動性を高める観点から、共役ジエン化合物単位を70質量%以上含有することが好ましく、80質量%以上含有することが更に好ましく、また、100質量%以下としてよい。
重合体ブロックBdを構成する共役ジエン化合物としては、特に限定されることなく、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等が挙げられ、ブタジエン、イソプレン、及びこれらの組み合わせが好ましく、ブタジエンが更に好ましい。
重合体ブロックBdを構成するビニル芳香族化合物としては、特に限定されることなく、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレン、ジフェニルエチレン等が挙げられ、スチレンが好ましい。
これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合体ブロックBdに含まれる共役ジエン化合物単位におけるエチレン性二重結合に対する水素添加率としては、一層優れた剛性、耐薬品性、低温衝撃性が得られる観点から、80%以上であることが好ましく、より好ましくは90%以上である。
重合体ブロックBdのミクロ構造(共役ジエン化合物の結合形態)において、重合体ブロックBdに含まれる共役ジエン化合物単位におけるエチレン性二重結合に対する、1,2−ビニル結合量と3,4−ビニル結合量との合計の割合(全ビニル結合量)は、重合体ブロックBdの(b)成分への相溶性を高め、低温衝撃性を向上させる観点から、50%以上であることが好ましく、55%以上であることがより好ましく、65%以上であることが更に好ましく、また、90%以下であることが好ましい。
重合体ブロックBdの数平均分子量(Mn)は、一層優れた剛性、耐薬品性、低温衝撃性が得られる観点から、30,000〜100,000であることが好ましく、より好ましくは40,000〜100,000である。
重合体ブロックBdのガラス転移温度は、一層優れた剛性、耐薬品性、低温衝撃性が得られる観点から、−50℃超であることが好ましく、より好ましくは−50℃超0℃以下、さらに好ましくは−40〜−10℃である。
重合体ブロックAdにおける分子鎖中のビニル芳香族化合物、及び重合体ブロックBdにおける分子鎖中の共役ジエン化合物の分布としては、特に限定されることなく、例えば、ランダム、テーパード(分子鎖に沿って単量体部分が増加又は減少するもの)、一部ブロック状、又はこれらの組み合わせ挙げられる。
(d)成分としての、未変性及び変性水素添加ブロック共重合体のブロック共重合体のブロック構造としては、特に限定されることなく、例えば、重合体ブロックAdを「A」と、重合体ブロックBdを「B」と表すと、(d)成分としては、A−B、A−B−A、B−A−B−A、(A−B−)M、A−B−A−B−A等の構造が挙げられる。ここで、(A−B−)Mは、四塩化ケイ素(M=Si)、四塩化スズ(M=Sn)等といった多官能カップリング剤の反応残基、又は多官能性有機リチウム化合物等の開始剤の残基等である。
(d)成分には、重合体ブロックAd及び重合体ブロックBd以外のブロックが含まれていてもよい。
(d)成分としての、未変性及び変性水素添加ブロック共重合体のブロック共重合体の分子構造としては、特に限定されることなく、例えば、直鎖状、分岐状、放射状、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
(d)成分としての、ブロック共重合体中に重合体ブロックAd又は重合体ブロックBdのいずれかが複数個以上含まれる場合には、複数の重合体ブロックAd又は複数の重合体ブロックBd同士は、それぞれ同一構造であってもよいし、異なる構造であってもよい。
(d)成分の流動性、耐衝撃性、外観性を向上させ、ウェルド発生を低減する観点から、水素添加前のブロック共重合体におけるビニル芳香族化合物の含有量は、30質量%以上であることが好ましく、32質量%以上であることが更に好ましく、また、50質量%以下であることが好ましく、48質量%以下であることが更に好ましい。
(d)成分中に含まれる共役ジエン化合物単位におけるエチレン性二重結合に対する、1,2−ビニル結合量及び3,4−ビニル結合量の合計の割合は、50%超90%以下であり、60%〜90%であることが好ましい。
(d)成分において、ブロック共重合体中のエチレン性二重結合(共役ジエン化合物単位における二重結合)に対する水素添加率としては、80〜100%であり、好ましくは90〜100%である。
(d)成分において、水素添加前のブロック共重合体の数平均分子量(Mn)は、5,000以上であることが好ましく、10,000以上であることが更に好ましく、30,000以上であることが特に好ましく、また、1,000,000以下であることが好ましく、800,000以下であることが更に好ましく、500,000以下であることが特に好ましい。
(d)成分において、水素添加前のブロック共重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、10以下であることが好ましく、8以下であることが更に好ましく、5以下であることが特に好ましい。
なお、分子量分布(Mw/Mn)は、GPC(移動層:クロロホルム、標準物質:ポリスチレン)を用いて、従来公知の方法により求めた重量平均分子量(Mw)を、前述の数平均分子量(Mn)で除することによって算出することができる。
(d)成分において、ブロック共重合体に水素添加する方法としては、特に限定されることなく、例えば、(1)Ni、Pt、Pd、Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不均一系水添触媒、(2)Ni、Co、Fe、Cr等の有機酸塩又はアセチルアセトン塩等の遷移金属塩と有機アルミニウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー型水添触媒、(3)Ti、Ru、Rh、Zr等の有機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体等の均一系水添触媒を用いて、例えば、反応温度0〜200℃、水素圧力0.1〜15MPaの条件下で、水素添加する方法が挙げられる。
重合体ブロックAdと重合体ブロックBdとを含むブロック共重合体の合成方法としては、特に限定されることなく、例えば、アニオン重合等の公知の方法が挙げられる。
未変性及び変性水素添加ブロック共重合体の製造方法としては、特に限定されることなく、公知の製造方法を用いることができ、例えば、特開昭47−11486号公報、特開昭49−66743号公報、特開昭50−75651号公報、特開昭54−126255号公報、特開昭56−10542号公報、特開昭56−62847号公報、特開昭56−100840号公報、特開平2−300218号公報、英国特許第1130770号明細書、米国特許第3281383号明細書、米国特許第3639517号明細書、英国特許第1020720号明細書、米国特許第3333024号明細書、及び米国特許第4501857号明細書に記載の方法等が挙げられる。
以下、特に、(d)成分における変性水素添加ブロック共重合体に関する事項について記載する。
−変性水素添加ブロック共重合体−
変性水素添加ブロック共重合体は、上記の未変性水素添加ブロック共重合体に、α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体(例えば、酸無水物、エステル等)をグラフト化又は付加させたものである。
グラフト化又は付加による質量増加の割合は、特に限定されることなく、未変性水素添加ブロック共重合体100質量%に対して、0.01質量%以上であることが好ましく、10質量%以下であることが好ましく、7質量%以下であることが更に好ましく、5質量%以下であることが特に好ましい。
変性水素添加ブロック共重合体の製造方法としては、特に限定されることなく、例えば、ラジカル発生剤の存在下又は非存在下、溶融状態、溶液状態又はスラリー状態で、80〜350℃の条件下で、上記の未変性水素添加ブロック共重合体とα,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体とを反応させる方法等が挙げられる。
((e)タルク)
(e)成分としてのタルクは、水酸化マグネシウムとケイ酸塩とを含む鉱物であり、化学名が含水珪酸マグネシウムである鉱物である。上記タルクは、一般的に、SiO約60%、MgO約30%、結晶水4.8%を主成分とする。
上記タルクのレーザー回折法により測定した平均粒子径(D50)は、樹脂組成物の低温衝撃性を高める観点から、5μm以下であることが好ましく、4μm以下であることがより好ましく、3μm以下であることがさらにより好ましい。
上記タルクの嵩比重は、樹脂組成物の剛性を高める観点から、0.40g/cm以上であることが好ましく、0.50g/cm以上であることがより好ましく、0.60g/cm以上であることがさらに好ましく、また、1.00g/cm以下であることが好ましい。
なお、タルクの嵩比重は、JIS K 5101に準拠して測定することができる。
上記タルクは、樹脂との親和性を向上させる観点から、表面処理剤を用いて処理されていてもよい。上記表面処理剤としては、特に限定されることなく、例えば、アミノシラン、エポキシシラン等のシランカップリング剤;チタネート系カップリング剤;脂肪酸(飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸);脂環族カルボン酸;樹脂酸;金属石鹸;等が挙げられる。上記表面処理剤の添加量は、特に限定されることなく、タルク100質量%に対して、3質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることが更に好ましく、実質的に添加されないことが最も好ましい。
上記タルクの市販品としては、特に限定されることなく、例えば、日本タルク社製のタルクMS、MS−KY、竹原化学工業社製のハイトロンA等が挙げられる。
((f)リン酸エステル系化合物)
本実施形態の樹脂組成物は、さらに(f)リン酸エステル系化合物を含有することが好ましい。
本実施形態で任意選択的に用いられる(f)リン酸エステル系化合物としては、特に限定されることなく、樹脂組成物の難燃性向上の効果を有するリン酸エステル化合物全般(リン酸エステル化合物、縮合リン酸エステル化合物等)としてよく、例えば、トリフェニルホスフェート、フェニルビスドデシルホスフェート、フェニルビスネオペンチルホスフェート、フェニル−ビス(3,5,5’−トリメチル−ヘキシルホスフェート)、エチルジフェニルホスフェート、2−エチル−ヘキシルジ(p−トリル)ホスフェート、ビス−(2−エチルヘキシル)−p−トリルホスフェート、トリトリルホスフェート、ビス−(2−エチルヘキシル)フェニルホスフェート、トリ−(ノニルフェニル)ホスフェート、ジ(ドデシル)−p−トリルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ジブチルフェニルホスフェート、2−クロロエチルジフェニルホスフェート、p−トリルビス(2,5,5’−トリメチルヘキシル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ビスフェノールA・ビス(ジフェニルホスフェート)、ジフェニル−(3−ヒドロキシフェニル)ホスフェート、ビスフェノールA・ビス(ジクレジルホスフェート)、レゾルシン・ビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシン・ビス(ジキシレニルホスフェート)、2−ナフチルジフェニルホフェート、1−ナフチルジフェニルホフェート、ジ(2−ナフチル)フェニルホスフェート等が挙げられる。
特に、(f)リン酸エステル系化合物としては、下記式(4)
[式(4)中、Q41、Q42、Q43、Q44は、各々独立して、炭素原子数1〜6のアルキル基であり;R41、R42は、各々独立して、メチル基であり;R43、R44は、各々独立して、水素原子又はメチル基であり;xは0以上の整数であり;p、p、p、pは、それぞれ、0〜3の整数であり;q、qは、それぞれ、0〜2の整数である]、及び
下記式(5)
[式(5)中、Q51、Q52、Q53、Q54は、各々独立して、炭素原子数1〜6のアルキル基であり;R51は、メチル基であり;yは0以上の整数であり;r、r、r、rは、それぞれ、0〜3の整数であり;sは、それぞれ、0〜2の整数である]
で表される芳香族縮合リン酸エステル化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分とするもの好ましい。
なお、上記式(4)及び上記式(5)で表される縮合リン酸エステル化合物は、それぞれ複数種の分子を含んでよく、各分子について、nは、1〜3の整数であることが好ましい。
上記式(4)及び上記式(5)で表される縮合リン酸エステル化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする好適な(f)リン酸エステル系化合物では、全体として、x、yの平均値が1以上であることが好ましい。上記の好適な(f)リン酸エステル系化合物は、一般に、x、yが1〜3である化合物を90%以上含む混合物として入手することができ、x、yが1〜3である化合物以外に、x、yが4以上である多量体やその他の副生成物を含む。
−(g)ホスフィン酸塩類−
本実施形態では、必要に応じて、(g)ホスフィン酸塩類を用いることができる。(e)ホスフィン酸塩類としては、下記式(1)で表されるホスフィン酸塩
[式(1)中、R11及びR12は、各々独立して、直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜6のアルキル基及び/又は炭素原子数6〜10のアリール基であり;Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、ビスマスイオン、マンガンイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びプロトン化された窒素塩基からなる群より選ばれる少なくとも1種であり;aは、1〜3の整数であり;mは、1〜3の整数であり;a=mである]、及び
下記式(2)で表されるジホスフィン酸塩
[式(2)中、R21及びR22は、各々独立して、直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜6のアルキル基及び/又は炭素原子数6〜10のアリール基であり;R23は、直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜10のアルキレン基、炭素原子数6〜10のアリーレン基、炭素原子数6〜10のアルキルアリーレン基又は炭素原子数6〜10のアリールアルキレン基であり;Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、ビスマスイオン、マンガンイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びプロトン化された窒素塩基からなる群より選ばれる少なくとも1種であり;bは、1〜3の整数であり;nは、1〜3の整数であり;jは、1又は2の整数であり;b・j=2nである]
からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
また、(g)ホスフィン酸塩類は、上記式(1)で表されるホスフィン酸塩と上記式(2)で表されるジホスフィン酸塩との混合物としてもよい。
このような(g)ホスフィン酸塩類としては、特に限定されることなく、例えば、ジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸マグネシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸マグネシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸マグネシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛、メチル−n−プロピルホスフィン酸カルシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸マグネシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸アルミニウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸亜鉛、メタンジ(メチルホスフィン酸)カルシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)マグネシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)アルミニウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)亜鉛、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)カルシウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)マグネシウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)アルミニウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)亜鉛、メチルフェニルホスフィン酸カルシウム、メチルフェニルホスフィン酸マグネシウム、メチルフェニルホスフィン酸アルミニウム、メチルフェニルホスフィン酸亜鉛、ジフェニルホスフィン酸カルシウム、ジフェニルホスフィン酸マグネシウム、ジフェニルホスフィン酸アルミニウム、ジフェニルホスフィン酸亜鉛が挙げられ、ジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛であることが好ましく、ジエチルホスフィン酸アルミニウムであることが更に好ましい。
(g)ホスフィン酸塩類の市販品としては、特に限定されることなく、例えば、クラリアントジャパン社製のExolit(登録商標) OP1230、OP1240、OP1311、OP1312、OP930、OP935等が挙げられる。
((h)ポリプロピレン系樹脂)
本実施形態の組成物は、樹脂組成物の低温衝撃性の観点から、実質的に(h)ポリプロピレン系樹脂を含まないことが好ましい。ここで、実質的に含まないとは、樹脂組成物中の(h)ポリプロピレン系樹脂の含有量が0.1%未満であることをいう。(h)ポリプロピレン系樹脂としては、特に限定されることなく、例えば、ホモポリプロピレン、ポリプロピレンブロックを含むコポリマー、変性ポリプロピレン、及びこれらの混合物等が挙げられる。
なお、樹脂組成物中のポリプロピレン系樹脂の含有量は、例えば、樹脂組成物を凍結粉砕してパウダー状にした後、そのパウダーを23℃のクロロホルムに溶解させ、その不溶分のうち、150℃のo−ジクロロベンゼンに溶解する画分をさらに回収し、その画分をNMRにより測定することにより求めることができる。
((i)熱可塑性樹脂)
本実施形態で任意選択的に用いられる、(a)〜(d)成分以外の熱可塑性樹脂(i)としては、特に限定されることなく、例えば、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン等が挙げられる。
((j)その他の添加剤)
本実施形態で任意選択的に用いられる、(a)〜(i)成分以外のその他の添加剤(j)としては、特に限定されることなく、例えば、(b)(d)成分以外のビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物のブロック共重合体、オレフィン系エラストマー、酸化防止剤、金属不活性化剤、熱安定剤、(f)成分及び(g)成分以外の難燃剤(ポリリン酸アンモニウム系化合物、水酸化マグネシウム、芳香族ハロゲン系難燃剤、シリコーン系難燃剤、ホウ酸亜鉛等)、フッ素系ポリマー、可塑剤(低分子量ポリエチレン、エポキシ化大豆油、ポリエチレングリコール、脂肪酸エステル類等)、三酸化アンチモン等の難燃助剤、耐候(光)性改良剤、ポリオレフィン用造核剤、スリップ剤、各種着色剤、離型剤等が挙げられる。
以下、本実施形態の樹脂組成物の成分の割合について記載する。
本実施形態の樹脂組成物における各成分の含有量は、樹脂組成物の低温衝撃性、耐薬品性を高め、機構部品や構造体への適用も可能な十分な剛性を付与させる観点から、(a)成分〜(d)成分の合計100質量部に対して、(a)成分が50〜80質量部、(b)成分と(c)成分との合計が5〜30質量部、(d)成分が1〜20質量部、(e)成分が1〜15質量部であることが好ましく、より好ましくは(a)成分が60〜80質量部、(b)成分と(c)成分との合計が10〜30質量部、(d)成分が5〜20質量部、(e)成分が3〜15質量部である。
また(f)リン酸エステル化合物の含有量は、組成物の機械的特性バランスの観点から(a)成分〜(d)成分の合計100質量部に対して、5〜30質量部であることが好ましい。
また、(g)ホスフィン酸塩の含有量は、樹脂組成物の機械的特性と難燃性のバランスの観点から、(a)成分〜(d)成分の合計100質量部に対して、3〜30質量部であることが好ましく、4〜27質量部であることが更に好ましい。
また、(i)熱可塑性樹脂の含有量は、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されることなく、例えば、(a)成分〜(d)成分の合計100質量部に対して、0〜400質量部としてよい。
(曲げ弾性率)
本実施形態の樹脂組成物は、ISO 178に準じて測定した曲げ弾性率が、2000MPa以上であり、好ましくは2000〜3000MPaである。この範囲にあることにより、構造部品や構造体へ適用可能な剛性を持つことができる。
曲げ弾性率が2000MPa以上にするには、(a)成分〜(e)成分、及び必要に応じて、(f)成分、(g)成分、(i)成分、(j)成分を特定量含有させて適宜調整することができる。
(樹脂組成物の製造方法)
本実施形態の樹脂組成物は、前述の(a)成分〜(e)成分、及び必要に応じて、(f)成分、(g)成分、(i)成分、(j)成分を溶融混練することによって製造することができる。
本実施形態の樹脂組成物の好ましい製造方法は、以下の工程(1−1)〜(1−3)を含む製造方法である。
(1−1):上記(a)成分、上記(d)成分を溶融混練して混練物1を得る工程。
(1−2):上記工程(1−1)で得られた上記混練物1に対して、上記(b)成分、及び/又は上記(c)成分を添加し、溶融混練して混練物2を得る工程。
(1−3):上記工程(1−2)で得られた上記混練物2に対して、上記(e)成分を添加し、溶融混練する工程。
上記工程(1−1)において、上記(a)成分は全量を添加してもよいし一部を添加してもよい。また、上記(d)成分は全量を添加してもよいし一部を添加してもよい。中でも、上記工程(1−1)は、上記(a)成分の全量、上記(d)成分の全量又は一部を溶融混練して混練物を得る工程であることが好ましい。
上記工程(1−2)において、上記(b)成分は全量を添加してもよいし一部を添加してもよい。また、上記(c)成分は全量を添加してもよいし一部を添加してもよい。工程(1−2)で一部を添加する場合、(b)成分及び/又は(c)成分は工程(1−1)及び工程(1−2)で全量を添加してもよい。上記工程(1−2)は、上記工程(1−1)で得られた上記混練物に対して、上記(b)成分及び/又は(c)成分の全量を添加し、溶融混練する工程であることが好ましい。
この製造方法のように、溶融混練時において、(b)成分及び/又は(c)成分を工程(1−2)で添加することによって(特に、(b)成分及び/又は(c)成分全量を工程(1−2)で添加することによって)、(b)成分及び/又は(c)成分が(a)成分中に効率よく分散し、耐薬品性に一層優れた樹脂組成物が得られる。また、(e)成分をさらにその後から添加することによって((b)成分及び/又は(c)成分全量を添加した後に添加することによって)、溶融混練中の(e)成分の粉砕が抑制され、樹脂組成物に効率的に剛性を付与させることができる。
本実施形態の樹脂組成物の製造方法において各成分の溶融混練を行うために好適に用いられる溶融混練機としては、特に限定されることなく、例えば、単軸押出機や二軸押出機等の多軸押出機等の押出機、ロール、ニーダー、ブラベンダープラストグラフ、バンバリーミキサー等による加熱溶融混練機等が挙げられるが、特に、混練性の観点から、二軸押出機が好ましい。二軸押出機としては、具体的には、コペリオン社製のZSKシリーズ、東芝機械(株)製のTEMシリーズ、日本製鋼所(株)製のTEXシリーズが挙げられる。
押出機の種類や規格等は、特に限定されることなく、公知のものとしてよい。
以下、単軸押出機や二軸押出機等の多軸押出機等の押出機を用いた場合の好適な実施形態について記載する。
押出機のL/D(バレル有効長/バレル内径)は、20以上であることが好ましく、30以上であることが更に好ましく、また、75以下であることが好ましく、60以下であることが更に好ましい。
押出機の構成は、特に限定されることなく、例えば、原料が流れる方向について上流側に第1原料供給口、該第1原料供給口よりも下流に第1真空ベント、該第1真空ベントよりも下流に第2原料供給口、第2原料供給口よりも下流に第1液添ポンプ(後述)、該第1液添ポンプよりも下流に第3原料供給口、該第3原料供給口より下流に第2真空ベント、該第2真空ベントよりも下流に第2液添ポンプ(後述)を備えるものとすることができる。
また、第2原料供給口における原料の供給方法としては、特に限定されることなく、原料供給口の上部開放口から単に添加する方法としても、サイド開放口から強制サイドフィーダーを用いて添加する方法としてもよく、特に、安定供給の観点から、サイド開放口から強制サイドフィーダーを用いて添加する方法が好ましい。
各成分を溶融混練する際、溶融混練温度は、特に限定されることなく、200〜370℃としてよく、スクリュー回転数は、特に限定されることなく、100〜1200rpmとしてよい。
液状の原料を添加する場合、押出機シリンダー部分において液添ポンプ等を用いて、液状の原料をシリンダー系中に直接送り込むことによって、添加することができる。液添ポンプとしては、特に限定されることなく、例えば、ギアポンプやフランジ式ポンプ等が挙げられ、ギアポンプが好ましい。このとき、液添ポンプにかかる負荷を小さくし、原料の操作性を高める観点から、液状原料を貯めておくタンク、該タンクと液添ポンプ間との配管や、該ポンプと押出機シリンダーとの間の配管等の液状の原料の流路となる部分を、ヒーター等を用いて加熱して、液状の原料の粘度を小さくしておくことが好ましい。
(成形体)
本実施形態の成形体は、前述の本実施形態の樹脂組成物からなる。
本実施形態の成形体としては、特に限定されることなく、例えば、自動車部品、電気機器の内外装部品、その他の部品等が挙げられる。自動車部品としては、特に限定されることなく、例えば、バンパー、フェンダー、ドアーパネル、各種モール、エンブレム、エンジンフード、ホイールキャップ、ルーフ、スポイラー、各種エアロパーツ等の外装部品;インストゥルメントパネル、コンソールボックス、トリム等の内装部品;自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等に搭載される二次電池電槽部品;リチウムイオン二次電池部品等が挙げられる。また、電気機器の内外装部品としては、特に限定されることなく、例えば、各種コンピューター及びその周辺機器、ジャンクションボックス、各種コネクター、その他のOA機器、テレビ、ビデオ、各種ディスクプレーヤー等のキャビネット、シャーシ、冷蔵庫、エアコン、液晶プロジェクターに用いられる部品等が挙げられる。その他の部品としては、金属導体又は光ファイバーに被覆を施すことによって得られる電線・ケーブル、固体メタノール電池用燃料ケース、燃料電池配水管、水冷用タンク、ボイラー外装ケース、インクジェットプリンターのインク周辺部品・部材、家具(椅子等)、シャーシ、水配管、継ぎ手等が挙げられる。
(成形体の製造方法)
本実施形態の成形体は、前述の本実施形態の樹脂組成物を成形することによって製造することができる。
本実施形態の成形体の製造方法としては、特に限定されることなく、例えば、射出成形、押出成形、押出異形成形、中空成形、圧縮成形等が挙げられ、本発明の効果をより効果的に得る観点から、射出成形が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例の樹脂組成物及び成形体に用いた原材料を以下に示す。
−(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂−
(a−i):2,6−キシレノールを酸化重合して得た、還元粘度(ηsp/c:0.5g/dLのクロロホルム溶液)0.51のポリフェニレンエーテル
(a−ii):2,6−キシレノールを酸化重合して得た、還元粘度(ηsp/c:0.5g/dLのクロロホルム溶液)0.42のポリフェニレンエーテル
なお、還元粘度は、ηsp/c:0.5g/dLのクロロホルム溶液を用いて、温度30℃の条件下、ウベローデ型粘度管で測定した。
−(b)第一の水素添加ブロック共重合体−
重合体ブロックAをポリスチレンからなるものとし、重合体ブロックBをポリブタジエンからなるものとして、A−B−Aのブロック構造を有する未変性のブロック共重合体を合成した。得られたブロック共重合体の物性を下記に示す。
(b−i)A−B−A型
水素添加前のブロック共重合体におけるポリスチレンの含有量:30質量%、水素添加前のブロック共重合体の数平均分子量(Mn):72,000、ポリスチレンブロックの数平均分子量(Mn):21,600、ポリブタジエンブロックの数平均分子量(Mn):50,400、水素添加前のブロック共重合体の分子量分布(Mw/Mn):1.10、水素添加前のポリブタジエンブロックにおける1,2−ビニル結合量(全ビニル結合量):40%、ポリブタジエンブロックを構成するポリブタジエン部分に対する水素添加率:35%、水素添加後のポリブタジエンブロックのガラス転移温度:−80℃。
なお、ビニル芳香族化合物の含有量は、紫外線分光光度計を用いて測定した。数平均分子量(Mn)は、GPC(移動層:クロロホルム、標準物質:ポリスチレン)を用いて、従来公知の方法により求めた。分子量分布(Mw/Mn)は、GPC(移動層:クロロホルム、標準物質:ポリスチレン)を用いて、従来公知の方法により求めた重量平均分子量(Mw)を、前述の数平均分子量(Mn)で除することによって算出した。全ビニル結合量は、赤外分光光度計を用いて測定し、Analytical Chemistry,Volume21,No.8,August 1949に記載の方法に準じて算出した。水素添加率は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて測定した。
(b−ii−x)A−B−A型
水素添加前のブロック共重合体におけるポリスチレンの含有量:20質量%、水素添加前のブロック共重合体の数平均分子量(Mn):100,000、ポリスチレンブロックの数平均分子量(Mn):20,000、ポリブタジエンブロックの数平均分子量(Mn):80,000、水素添加前のブロック共重合体の分子量分布(Mw/Mn):1.10、水素添加前のポリブタジエンブロックにおける1,2−ビニル結合量(全ビニル結合量):50%、ポリブタジエンブロックを構成するポリブタジエン部分に対する水素添加率:99%、水素添加後のポリブタジエンブロックのガラス転移温度:−48℃。
(b−iii)A−B−A型
水素添加前のブロック共重合体におけるポリスチレンの含有量:50質量%、水素添加前のブロック共重合体の数平均分子量(Mn):70,000、ポリスチレンブロックの数平均分子量(Mn):35,000、ポリブタジエンブロックの数平均分子量(Mn):35,000、水素添加前のブロック共重合体の分子量分布(Mw/Mn):1.09、水素添加前のポリブタジエンブロックにおける1,2−ビニル結合量(全ビニル結合量):40%、ポリブタジエンブロックを構成するポリブタジエン部分に対する水素添加率:35%、水素添加後のポリブタジエンブロックのガラス転移温度:−80℃。
(b−iv)A−B−A型
水素添加前のブロック共重合体におけるポリスチレンの含有量:15質量%、水素添加前のブロック共重合体の数平均分子量(Mn):130,000、ポリスチレンブロックの数平均分子量(Mn):19,500、ポリブタジエンブロックの数平均分子量(Mn):110,500、水素添加前のブロック共重合体の分子量分布(Mw/Mn):1.10、水素添加前のポリブタジエンブロックにおける1,2−ビニル結合量(全ビニル結合量):41%、ポリブタジエンブロックを構成するポリブタジエン部分に対する水素添加率:98%、水素添加後のポリブタジエンブロックのガラス転移温度:−55℃。
−(c)オレフィン共重合体−
(c−i)エチレン−ブテン共重合体、商品名「タフマーDF610」、三井化学(株)製、MFR:1.2g/10分(190℃、2.16kgf条件)、脆化温度:<−70℃、密度:0.862g/cm
(c−ii)エチレン−ブテン共重合体、商品名「タフマーDF810」、三井化学(株)製、MFR:1.2g/10分(190℃、2.16kgf条件)、脆化温度:<−70℃、密度:0.885g/cm
(c−iii)エチレン−ブテン共重合体、商品名「タフマーDF110」、三井化学(株)製、MFR:1.2g/10分(190℃、2.16kgf条件)、脆化温度:<−70℃、密度:0.905g/cm
(c−iv−x)商品名「タフマーBL3450M」、三井化学(株)製、MFR:4.0g/10分(190℃、2.16kgf条件)、脆化温度:−32℃
(c−v)エチレン−1−オクテン共重合体、MFR:1.0g/10分(190℃、2.16kgf条件)、脆化温度:<−70℃、密度:0.857g/cm
−(d)第二の水素添加ブロック共重合体−
公知の方法により、重合体ブロックAをポリスチレンからなるものとし、重合体ブロックBをポリブタジエンからなるものとして、B−A−B−Aのブロック構造を有するブロック共重合体を合成した。公知の方法により、合成したブロック共重合体に水素添加を行った。重合体の変性は行わなかった。得られた未変性水素添加ブロック共重合体の物性を下記に示す。
(d−i)
水素添加前のブロック共重合体におけるポリスチレンの含有量:44質量%、水素添加前のブロック共重合体の数平均分子量(Mn):95,000、ポリスチレンブロックの数平均分子量(Mn):41,800、ポリブタジエンブロックの数平均分子量(Mn):53,200、水素添加前のブロック共重合体の分子量分布(Mw/Mn):1.06、水素添加前のポリブタジエンブロックにおける1,2−ビニル結合量(全ビニル結合量):75%、ポリブタジエンブロックを構成するポリブタジエン部分に対する水素添加率:99%、水素添加後のポリブタジエンブロックのガラス転移温度:−15℃。
(d−ii−x)
水素添加前のブロック共重合体におけるポリスチレンの含有量:60質量%、水素添加前のブロック共重合体の数平均分子量(Mn):84,800、ポリスチレンブロックの数平均分子量(Mn):46,800、ポリブタジエンブロックの数平均分子量(Mn):38,000、水素添加前のブロック共重合体の分子量分布(Mw/Mn):1.09、水素添加前のポリブタジエンブロックにおける1,2−ビニル結合量(全ビニル結合量):36%、ポリブタジエンブロックを構成するポリブタジエン部分に対する水素添加率:99%、水素添加後のポリブタジエンブロックのガラス転移温度:−30℃。
−(e)タルク−
(e−i):レーザー回折法で測定した平均粒径(D50)=2μm、嵩比重=0.65g/cmのタルク
(e−ii):レーザー回折法で測定した平均粒径(D50)=3μm、嵩比重=0.17g/cmのタルク
(e−iii):レーザー回折法で測定した平均粒径(D50)=15μm、嵩比重=0.35g/cmのタルク
(e−iv):レーザー回折法で測定した平均粒径(D50)=20μm、嵩比重=0.57g/cmのタルク
−(f)リン酸エステル系化合物−
(f):大八化学社製「E890」(縮合リン酸エステル化合物)
−(g)ホスフィン酸塩類−
(g):クラリアントジャパン社製「Exolit OP1230」(式(1)に該当)
−(h)ポリプロピレン系樹脂−
(h−1)プロピレンホモポリマー(融点:165℃、MFR:6.0g/10分(190℃、2.16kgf条件))
(h−2)エチレン含有量30質量%のエチレン−プロピレン共重合体、MFR:6.0g/10分(190℃、2.16kgf条件)、脆化温度:−48℃、密度:0.890g/cm
実施例及び比較例における物性の測定方法(1)〜(4)を以下に示す。
(1)曲げ弾性率
得られた樹脂組成物ペレットを、シリンダー温度280℃に設定した小型射出成形機(商品名:IS−100GN、東芝機械社製)に供給し、金型温度70℃、射出圧力70MPa、射出時間20秒、冷却時間15秒の条件で成形し、評価用ISOダンベルを作製した。このISOダンベルを用いて、ISO 178に従い、曲げ弾性率(MPa)を測定した。
曲げ弾性率の値が大きい程、剛性に優れていると判定した。特に、2000MPa以上である場合は、機構部品や構造物への適用も可能な剛性を有していた。
(2)耐薬品性
得られた樹脂組成物のペレットを、シリンダー温度280℃に設定した小型射出成形機(商品名:IS−100GN、東芝機械社製)に供給し、金型温度70℃、射出圧力75MPa、射出時間20秒、冷却時間15秒の条件で、150mm×150mm×3mmの平板に成形した。
この平板から、75mm×12.7mm×3mmの試験片を切り出し、試験片を歪みが連続的に変化するように設計されたベンディングフォームにセットした。試験片の表面にフタル酸エステル化合物(東京化成工業製、ビス(2ーエチルヘキシル)フタレート)を塗布し、23℃×50RH%の条件で48時間放置した。48時間後に試験片に歪みを与え、試験片の表面にクラックが発生したときのベンディングフォームの停止位置を測定して、クラックが発生しない限界の歪み量を示す臨界歪み量(%)を求めた。
評価基準としては、臨界歪み量の数値が大きいほど、耐薬品性に優れていると判定した。
(3)シャルピー衝撃強度
得られた樹脂組成物ペレットを、シリンダー温度280℃に設定した小型射出成形機(商品名:IS−100GN、東芝機械社製)に供給し、金型温度70℃、射出圧力70MPa、射出時間20秒、冷却時間15秒の条件で成形し、評価用ISOダンベルを作製した。このISOダンベルを用いて、ISO 179に従い、−40℃でシャルピー衝撃強度(kJ/m)を測定した。
(4)難燃性
得られた樹脂組成物ペレットを、シリンダー温度280℃に設定した小型射出成形機(商品名:IS−100GN、東芝機械社製)に供給し、金型温度70℃、射出圧力60MPaの条件で成形し、UL94垂直燃焼試験測定用試験片(1.6mm厚み)を5本作製した。UL94垂直燃焼試験方法に基づいて、これら5本の試験片の難燃性を評価した。10秒間の接炎後、炎を離してから炎が消えるまでの燃焼時間をt1(秒)とし、再び10秒間の接炎後、炎を離してから炎が消えるまでの燃焼時間をt2(秒)とし、各5本について、t1及びt2の平均を平均燃焼時間として求めた。一方、t1及びt2を合わせた10点の燃焼時間のうち最大のものを最大燃焼時間として求めた。そして、UL94規格に基づいて、V−0、V−1、V−2、HBの判定を行った。
特に、難燃レベルV−1以上の判定の場合に、難燃性に優れていると判定した。
(実施例1〜35、比較例1〜24)
以下、各実施例及び各比較例について詳述する。
各実施例及び各比較例の樹脂組成物の製造に用いる溶融混練機として、二軸押出機(コペリオン社製、ZSK−25)を用いた。押出機のL/Dは、35とした。
二軸押出機の構成は、原料が流れる方向について上流側に第1原料供給口、該第1原料供給口よりも下流に第1真空ベント、第1真空ベントよりも下流に第2原料供給口、第2原料供給口よりも下流に液添ポンプ、液添ポンプよりも下流に第3原料供給口、第3原料供給口よりも下流に第2真空ベントを備えるものとした。
押出機のバレル設定温度は、第1原料供給口から第1真空ベントまでを320℃、第2原料供給口よりも下流を270℃の設定とし、スクリュー回転数300rpm、押出レート15kg/hの条件で樹脂組成物のペレットを製造した。二軸押出機の構成を表1に示す。
上記の通り設定した二軸押出機に、(a)成分〜(h)成分を表2に示す通りに押出機に供給し、樹脂組成物のペレットを得た。
各実施例及び各比較例について、前述の測定方法(1)〜(4)により物性試験を行った。結果を表2に示す。
表2に示す通り、実施例の樹脂組成物は、比較例の樹脂組成物と比較して、低温衝撃性、耐薬品性に優れ、機構部品や構造体への適用も可能な剛性を持つことがわかった。
本発明によれば、低温衝撃性、耐薬品性に優れ、機構部品や構造体への適用も可能な剛性を持つ樹脂組成物及び成形体を得ることができる。本発明の樹脂組成物を含む成形体は、自動車部品、電気機器の内外装部品、その他の部品等として好適に用いられる。

Claims (12)

  1. (a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、
    (b)第一の水素添加ブロック共重合体及び/又は(c)プロピレンを除くオレフィンからなるオレフィン系重合体と、
    (d)第二の水素添加ブロック共重合体と、
    (e)タルクと
    を含有し、
    前記(b)成分及び前記(d)成分が、ビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックAと、共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとを含むブロック共重合体の少なくとも一部が水素添加されてなる水素添加ブロック共重合体及び/又は該水素添加ブロック共重合体の変性物であり、
    前記(b)成分中の、前記重合体ブロックBのガラス転移温度が−50℃以下であり、
    前記(c)成分の脆化温度が、−50℃以下であり、
    前記(d)成分において、前記(d)成分中に含まれる共役ジエン化合物単位における二重結合に対する水素添加率が、80〜100%であり、
    前記(d)成分中に含まれる共役ジエン化合物単位における二重結合に対する、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合の合計の割合が50%超90%以下であり、
    実質的に、(h)ポリプロピレン系樹脂を含有せず、
    ISO 178に準じて測定した曲げ弾性率が、2000MPa以上である、
    ことを特徴とする樹脂組成物。
  2. さらに、(f)リン酸エステル系化合物を含有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. さらに、(g)ホスフィン酸塩類を含有し、
    前記(g)成分が、下記一般式(1)で表されるホスフィン酸塩
    [式中、R11及びR12は、各々独立して、直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜6のアルキル基及び/又は炭素原子数6〜10のアリール基であり;Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、ビスマスイオン、マンガンイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びプロトン化された窒素塩基からなる群より選ばれる少なくとも1種であり;aは、1〜3の整数であり;mは、1〜3の整数であり;a=mである]、及び
    下記式(2)で表されるジホスフィン酸塩
    [式中、R21及びR22は、各々独立して、直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜6のアルキル基及び/又は炭素原子数6〜10のアリール基であり;R23は、直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜10のアルキレン基、炭素原子数6〜10のアリーレン基、炭素原子数6〜10のアルキルアリーレン基又は炭素原子数6〜10のアリールアルキレン基であり;Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、ビスマスイオン、マンガンイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びプロトン化された窒素塩基からなる群より選ばれる少なくとも1種であり;bは、1〜3の整数であり;nは、1〜3の整数であり;jは、1又は2の整数であり;b・j=2nである]
    からなる群より選ばれる少なくとも1種のホスフィン酸塩類を含む、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記(b)成分が、ビニル芳香族化合物単位を30〜50質量%含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記(c)成分が、エチレン−1−ブテン共重合体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記(c)成分の密度が、0.87g/cm以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  7. 前記(c)成分の密度が、0.90g/cm以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  8. 前記(e)成分の、レーザー回折法で測定した平均粒径(D50)が5μm以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. 前記(e)成分の、嵩比重が0.4g/cm以上である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  10. 前記(e)成分の、嵩比重が0.5g/cm以上である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  11. 下記工程(1−1)、(1−2)、及び(1−3)を含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の樹脂組成物の製造方法;
    (1−1):前記(a)成分、前記(d)成分を溶融混練して混練物1を得る工程
    (1−2):前記工程(1−1)で得られた前記混練物1に対して、前記(b)成分及び/又は前記(c)成分を添加し、溶融混練して混練物2を得る工程
    (1−3):前記工程(1−2)で得られた前記混練物2に対して、前記(e)成分を添加し、溶融混練する工程
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、成形体。
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