JP2017214043A - スライドドア用アームレスト構造 - Google Patents

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【課題】自動車のスライドドアの開閉動作や乗員の乗降の妨げにならず、乗降時のアシストグリップとしても機能するスライドドア用アームレスト構造を提供する。【解決手段】スライドドアの内側で車体前後方向に延びるガイドレール14と、開口部の車体後方の縁部付近で上下方向に延びる第一の回転軸18の周りに回動可能なヒンジ部材15と、ヒンジ部材の自由端に第一の回転軸と平行な第二の回転軸19の周りに回動可能で且つガイドレールに係合するガイド部材16と、ヒンジ部材の表面を覆うアームレスト部材17と、を備え、ドア閉鎖時は、ヒンジ20が車体前方に延びる第一の位置Fに在ってアームレスト21として機能し、ドア開放開始時には、ヒンジ20が第一の位置Fから車外に向かって回動し、続いてガイド部材がガイドレール上を摺動して第二の位置に保持され、アシストグリップとして利用し得るように、スライドドア用アームレスト構造を構成する。【選択図】図3

Description

本発明は自動車のスライドドア用のアームレスト構造に関し、特にスライドドアの開閉動作や乗員の乗降の妨げにならないアームレスト構造に関するものである。
従来、例えばミニバン等の乗用自動車においては、後席用ドアは多くの場合、スライドドアが採用されている。一般に、スライドドアは、車体の側面前後方向に延在するスライドガイドレールに沿って、車体外面より若干外方に突出するようにオフセットさせて開閉動作するように構成されている。このため、スライドドアの内側にアームレストを設けると、スライドドアの車体外側へのオフセット量に制限があるため、アームレストがスライドドアの開閉動作の際に車体側と干渉してしまうことになり、車室内に大きく張り出すようなアームレストを設けることはできなかった。
これに対して、特許文献1には、車体の側面前後方向に延在するスライドガイドレールに沿って、車体外側面より若干外方に突出させて下位へ移動させるスライドドアに装備したアームレスト装置であって、アームレスト本体を、スライドドアに対して突出させた使用状態及び引っ込めた非使用状態に選択的に操作すべく、スライドドアに回転軸を介して回転可能に装着し、回転軸にリンク機構を装着しリンク機構を構成するスイングリンクをスライドドアの開閉動作に従って揺動させることにより、アームレスト本体を使用状態と非使用状態とに選択的に操作可能に構成したことを特徴とするアームレスト装置が開示されている。
特許文献1によるアームレスト装置によれば、スライドドアの開閉動作を利用して、自動的にアームレスト本体を使用状態及び非使用状態にすると共に、モータ等を使用せず、リンク機構等のコスト的に有利な機構により構成することができる。
特開2005−104173号公報
しかしながら、特許文献1によるアームレスト装置においては、リンク機構等の追加部品が多く部品コスト及び組立コストが高くなってしまうと共に、アームレストとしての単機能しかなく、またアームレストがリンク機構により支持されることになるため耐荷重性が低くなってしまう。
本発明は以上の点に鑑み、簡単な構成によりスライドドアの開閉動作や乗員の乗降の妨げにならず、また乗降時のアシストグリップとしても機能するスライドドア用アームレスト構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明のスライドドア用アームレスト構造の基本的構成は、添付の図面、特に図1乃至図7を参照して説明すると、
自動車の車体側面の開口部12を閉鎖するスライドドア13の内側において座席とスライドドアとの間に配設されるアームレスト構造10であって、
前記開口部後方の車体11内側と前記スライドドアの内側との間に懸架したヒンジ20を備え、
前記ヒンジ20は、
一端部20aで前記開口部後方の車体内側に回動可能に取り付けられると共に、
他端部20bでスライドドアの内側に回動可能に取り付けられ、
前記ヒンジには、少なくとも車室側の表面を覆うようにアームレスト部材17が取り付けられており、
前記スライドドア13の閉鎖時は、前記ヒンジ20が前記一端部20aから車体前方に延びる第一の位置Fに在って、前記アームレスト部材がスライドドアから車室側で車体前方へ突出してアームレスト21として機能し、
前記スライドドア13の開放開始時は、まず前記スライドドアの車体側面から外側へのオフセットに追従して、前記ヒンジ20が前記一端部20a及び前記他端部20bを中心に回動しつつ前記第一の位置Fから車体外側に向かって揺動し、続いて前記スライドドアの車体後方の全開位置への移動に伴って、前記ヒンジ20が前記車体外側へ車幅方向に突出した第二の位置Wに保持されることを特徴としている。
上記目的を達成するため、本発明のスライドドア用アームレスト構造の具体的な第1の実施形態は、添付の図面、特に図1を参照して説明すると、
スライドドア13の内側と車体後方の内側面との間に懸架された前記ヒンジ20は、前記一端部20aにおいて車体内側に上下方向に取り付けられた第一の回転軸18と、前記他端部20bにおいてスライドドア13の内側に上下方向に取り付けられた第二の回転軸19と、前記第一の回転軸18及び前記第二の回転軸19の周りに回動可能に支持されると共に、前記第一の回転軸を中心に揺動するヒンジ部材15と、を具備し、このヒンジ部材15の少なくとも車室側の表面を覆うようにアームレスト部材17が取り付けられ、
スライドドア13の閉鎖時には、ヒンジ20が前記第一の回転軸18から車体前方に延びる第一の位置Fに在って、アームレスト部材17がスライドドアから車室側で車体前方へ突出してアームレスト21として機能し、
スライドドア13の開放開始時には、まずスライドドアの車体側面から外側へのオフセットに追従して、ヒンジ20が、前記第一の回転軸18の周りに回動して前記第一の位置Fから車体外側に向かって揺動し、続いてスライドドアの車体後方の全開位置への移動に伴って、このヒンジ20は車体外側へ車幅方向に突出した第二の位置Wに保持されることを特徴としている。
上記目的を達成するため、本発明のスライドドア用アームレスト構造の具体的な第2の実施形態は、添付の図面、特に図2〜図7を参照して説明すると、
前記スライドドア13の内側に車体前後方向に延びるガイドレール14が配設され、また、前記ヒンジ20は、前記一端部20aにおいて車体内側に上下方向に取り付けられた第一の回転軸18と、前記他端部20bにおいてスライドドアの内側に上下方向に取り付けられた第二の回転軸19と、前記他端部20bに前記第二の回転軸19の周りに回動可能に取り付けられ且つ前記ガイドレール14に係合するガイド部材16と、を具備し、このヒンジ20には少なくとも車室側の表面を覆うようにアームレスト部材17が取り付けられ、
スライドドア13の閉鎖時には、前記ヒンジ20が前記第一の回転軸18から車体前方に延びる第一の位置Fに在って、前記ガイド部材17が前記ガイドレール14の前方領域に係合することにより、アームレスト部材17がスライドドアから車室側に突出してアームレスト21として機能し、
スライドドアの開放開始時には、まずスライドドアの車体側面から外側へのオフセットに追従して、ヒンジ20が、前記第一の回転軸18の周りに回動して第一の位置Fから車体外側に向かって揺動し、続いてスライドドアの全開位置への移動に伴って、ガイド部材15がガイドレール14上を摺動することにより、ヒンジ20が車体外側へ車幅方向に突出した第二の位置Fに保持されることを特徴としている。
上記何れの構成によっても、スライドドア閉鎖状態では、ヒンジ20が車体前後方向に延びる第一の位置Fに在って、アームレスト部材17は、車室内側で前方へ向かって突出した状態に保持されており、乗員がアームレスト21として利用することが可能である。
これに対して、スライドドア全開状態では、ヒンジ20が第一の回転軸18の周りに回動して車室外側に向かって延びており、アームレスト部材17は、第二の位置Wに在るヒンジ部材15の表面から車体外側方向に向かって車幅方向に突出している。従って、スライドドア全開状態では、アームレスト部材は、車室内側に突出しないので、乗員の乗降の妨げにはならない。さらに、ヒンジ部材15はアームレスト部材17により覆われていて露出しないので、ヒンジ20が車室側から視認され得ず、見栄えが向上する。
また、スライドドアの開放開始時には、スライドドアの車体側面から外側へのオフセットに追従して、ヒンジ20が第一の位置Fから第二の位置Wまで揺動するので、ドア開閉時にアームレスト部材17が車体11やスライドドア13と干渉するようなことはない。
このようにして、複雑な機構を追加することなく、ドア開放時には乗降の妨げにならないように退避する可動式のアームレスト21の機能を実現することができる。
本発明によるアームレスト構造において、前記ヒンジ部材15は、好ましくはスライドドアの閉鎖状態から全開状態において第一の回転軸18を中心に揺動し、スライドドアの全開状態にて第二の位置Wにおいて開口部12における乗員の乗降のためのアシストグリップ22として機能する。そのためヒンジ20の車体外側へ突出する長さが適宜に設定され、好ましくは、ヒンジが、前記第一の位置と前記第二の位置においてそれぞれ伸縮可能に長さ調整できる。このように、アームレスト部材17は、スライドドア閉鎖時に乗員のためのアームレスト21として機能すると共に、スライドドアの閉鎖時及び開閉時を含む常時、アームレスト部材17にてヒンジ20を覆うことにより、自動車の車室内の見栄えが向上するだけでなく、さらにスライドドア全開時において、乗員の乗降の際にアシストグリップ22としても役立つことになる。
このようにして、本発明によれば、簡単な構成によりスライドドアの開閉動作や乗員の乗降の妨げにならず、また乗降時のアシストグリップとしても機能するスライドドア用アームレスト構造を提供することができる。
本発明によるアームレスト構造の具体的な第1の実施形態を示すスライドドアの全閉状態と全開状態における部分拡大横断面図である。 本発明によるアームレスト構造の具体的な第2の実施形態を示すスライドドア全閉状態における斜視図である。 図2のアームレスト構造の要部を示す部分拡大斜視図である。 図2のアームレスト構造の要部を示す部分拡大縦断面図である。 図2のアームレスト構造の構成を示す分解斜視図である。 図2のアームレスト構造のスライドドア開放の際の動作を示し、(a)はスライドドア全閉状態、(b)はスライドドア開放開始時、(c)はスライドドア開放時、をそれぞれ図式的に示す部分拡大横断面図である。 図2のアームレスト構造のスライドドア全開状態を示す斜視図である。
最初に、本発明の基本構成について説明する。
本発明に係るスライドドア用アームレスト構造10は、自動車の車体側面に開口部を有し、この開口部から乗員が乗降する際に、この開口部を閉鎖し又は開放するスライドドアを備えた自動車に適用されるものである。
特に、本発明が適用されるアームレストは、スライドドアの内側において座席とスライドドアとの間に配設され、スライドドアの閉鎖時、すなわち、主として車両走行時は乗員のためのアームレストとして機能し、一方、停車時、すなわちスライドドアの開放時は乗員の乗降をサポートするアシストグリップとして機能するよう構成されている。
このアームレスト構造では、アームレストが自動車の車体側面の開口部を閉鎖するスライドドアの内側においてスライドドアと座席との間で連結手段により連結されることで配設されている。アームレストは、連結手段として、スライドドアの内側と開口部後方の車体内側との間に懸架されたヒンジを備え、このヒンジの少なくとも車室側の表面を覆うように取り付けられたアームレスト部材とを具備している。前記ヒンジは、このヒンジの一端部で前記開口部後方の車体内側に回動可能に取り付けられると共に、自由端となる他端部でスライドドアの内側に回動可能に取り付けられて構成されている。
前記スライドドアの閉鎖時は、ヒンジが一端部から車体前方に延びる第一の位置に在って、アームレスト部材がスライドドアから車室側で車体前方へ突出し、スライドドア内側に配置されたシートに着座した乗員のアームレストとして機能する。また、スライドドアの開放開始時は、まずスライドドアの車体側面から外側へのオフセットに追従して、ヒンジが前記一端部及び他端部の周りに回動し、第一の位置から車体外側に向かって該一端部を支点に揺動し、続いてスライドドアの車体後方の全開位置への移動に伴って、ヒンジが車体外側へ車幅方向に突出した第二の位置に保持されて、乗員の乗降の際のアシストグリップとして機能する。
このように、本発明によれば、アシストグリップを別部材として付加することなく、アームレストと兼用させて、走行時にはアームレストとして、また、停車時の乗降時には、スライドドアの開放に伴ってアームレストを車幅方向外側へ突出させることで、アシストグリップとして、特段の操作を必要とすることなく利用することができる。
以下、本発明の上記基本構成を備えた第一の実施形態について、図1を参照してさらに説明する。
この実施形態では、スライドドア用アームレスト構造として、スライドドア13の内側と車体後方の内側面との間にヒンジ20が懸架されている。このヒンジ20は、直線状のヒンジ部材15を備え、前記車体内側の開口部後方の縁部付近において、該ヒンジ部材15の一端部20aに、上下方向に第一の回転軸18が取り付けられると共に、ヒンジ部材の前記他端部20bにおいて前記スライドドア13の内側に上下方向に第二の回転軸19がこのスライドドア13に回転可能に直接取り付けられ、スライドドアが開放される場合もその位置に固定されたままとなっている。これにより、前記第一の回転軸18及び前記第二の回転軸19は、ヒンジ部材15の一端部及び他端部において回動可能にヒンジ部材15に支持される。そして、このヒンジ部材15には、少なくとも車室側の表面を覆うようにアームレスト部材17が取り付けられて、ヒンジ20とアームレスト部材17によりアームレスト21が構成される。
このようにして、スライドドア13の閉鎖時には、ヒンジ20が前記第一の回転軸18から車体前方に延びる第一の位置Fに在って、アームレスト部材17がスライドドアから車室側で車体前方へ突出してアームレスト21として機能する。また、スライドドア13の開放開始時には、まずスライドドアの車体側面から外側へのオフセットに追従して、ヒンジ20が、前記第一の回転軸18の周りに回動して前記第一の位置Fから車体外側に向かって徐々に揺動し、続いてスライドドアの車体後方の全開位置への移動に伴って、このヒンジ20は車体外側へ車幅方向に突出した第二の位置Wに保持される。アームレスト21の第二の位置Wにおいて、乗員は乗降の際に、車外へ幅方向に突出したアームレスト21を掴むことで、アシストグリップ22として安全に利用することができる。
アームレスト部材17は本実施形態では全体が「コ」字状に形成されおり、ボディ側に固定部15aが取り付けられてこの固定部15aにアームレスト部材17の第一の回転軸18が回動可能に枢支されて、スライドドアの開放時にこの第一の回転軸18を支点として揺動するよう構成されている。また、スライドドアの内側にも、適宜の軸受部を固定し、この軸受部に第二の回転軸19を枢支するようにしてもよい。
次に、本発明によるアームレスト構造の第二の実施形態を説明する。
図2から図5は、本発明によるアームレスト構造の第二の実施形態の構成をスライドドア全閉状態にて示している。図2において、アームレスト構造10は、自動車の車体11の開口部12を閉鎖するスライドドア13に対して構成されており、図3に詳細に示すように、ガイドレール14,ヒンジ20,ガイド部材16及びアームレスト部材17とから構成されている。
ここでスライドドア13は、図示の場合、自動車の後席右側のシート11aの右側に設けられたスライドドアであって、開放の際にはまず自動車の車体11の開口部12を閉鎖する全閉位置から車体11の外面から側方に突出するようにオフセットし、その後車体方向に向かって全開位置まで摺動するように、公知のスライドドア用開閉機構(図示せず)により、車体11に対して開閉可能に支持されている。
なお、スライドドア13は、図4に詳細に示すように、アウターパネル13a及びインナーパネル13bと、これらの間に開閉可能に設けられたウィンドウガラス13cと、から構成されており、インナーパネル13bの内側に、インナーパネル13bを覆うように取り付けられたドアトリム13dを備えている。
ガイドレール14は、例えば鉄板のロール成形品から成り、スライドドア13のインナーパネル13bに対して車体前後方向に延びるように、該スライドドア13に取り付けられている。ガイドレール14は、図4に詳細に示すように、二段の内側に開放した溝部14a,14bを有しており、上段の溝部14aは、さらにその先端が下方に延びて係合縁部14cを形成している。
ヒンジ20はヒンジ部材15を有し、このヒンジ部材15は、例えば鉄板をプレス加工することにより形成され、図4に示すように外側に開放した断面「コ」字状に形成されており、車体後方側の端部が、車体11側に固定されたほぼ鉛直方向に延びる第一の回転軸18に対して回動可能に取り付けられている。さらに、ヒンジ部材15は、車体前方側の端部が、後述するガイド部材16に対して、同様にほぼ鉛直方向に、即ち第一の回転軸18に平行に延びる第二の回転軸19に対して回動可能に取り付けられている。これにより、ヒンジ部材15は、図3に示す第一の回転軸18から車体前方に延びる第一の位置Fから車体外側に延びる第二の位置W(図6(c)参照)まで回動し得るようになっている。
なお、ヒンジ部材15の第一の回転軸18は、車体後方側の端部で車体11側に直接固定されていてもよいが、車体11側に固定部15aを固設し、この固定部15aに対して第一の回転軸18を回転可能に枢支するようにしてもよい。
ガイド部材16は、図示の場合、ほぼ垂直に延びる中央部16aと、中央部16aの上端から外側に延びるガイド部16bと、中央部16aの下端から内側に延びる取付部16cと、から構成されている。中央部16aは、さらに、その中間高さ位置にて外側に突出する係合部16dを備えている。この係合部16dは、ガイドレール14の下段の溝部14bに係合し、これによりガイド部材16が上下方向に関して規制される。
ガイド部16bは、二つの垂直軸により回転可能に支持されたガイドローラ16b1,16b2を有している。これらのガイドローラ16b1,16b2は、ガイドレール14の上段の溝部14b内で、係合縁部14cに係合することによって側方に関して規制される。このようにして、ガイド部材16は、ガイドレール14の長手方向に沿って、即ち車体11の前後方向に関して円滑に摺動する。
さらに、スライドドア13の開放開始時にスライドドア13が車体外側に向かってオフセットする際には、ガイドレール14も車体外側に移動することになるので、ガイド部材16は、このガイドレール14の車体外側への移動に追従し、これに伴って、ヒンジ部材15(ヒンジ20)が第一の位置Fから第二の位置Wまで回動する。
ガイド部材16は、図4に示すように、その中央部16a及び取付部16cが、スライドドア13のドアトリム13dに設けられた貫通孔13eを通って車室内に延び、ヒンジ部材15に連結されている。ここで、ドアトリム13dの貫通孔13eは、ガイド部材16がガイドレール14に沿って移動する軌道に対応して車体11の前後方向に延びており、車室側からの見栄えを損なわないように車室側に対して下向きに開口している。
アームレスト部材17は、例えば樹脂の射出成形品から構成されており、図示の場合、車体外側に向かって開放した中空のほぼ直方体状の形状を有している。アームレスト部材17は、好ましくはその車室側の表面がアームレストとして乗員が肘を載せた場合に柔らかい感触を呈するような素材から構成されている。さらに、アームレスト部材17は、ヒンジ部材15に対して螺合,嵌合,接着等の適宜の方法により一体的に固定保持されている。
本第二の実施形態のスライドドア用アームレスト構造10は以上のように構成されており、以下のように動作する。
まず、スライドドア13の閉鎖状態においては、図1及び図6(a)に示すように、スライドドア13は自動車の車体11の開口部12を閉鎖しており、その外面が車体11の外面と整合している。
そして、スライドドア13のインナーパネル13bに取り付けられたガイドレール14は、より内側に位置しており、それに伴って、ガイド部材16が第二の回転軸19を介してヒンジ部材15の自由端を内側に、即ち第一の位置Fに保持している。このとき、ヒンジ部材15は、その長手方向が車体前後方向にほぼ向いて延びていて、アームレスト部材17はスライドドア13のドアトリム13dの内側面とほぼ平行に位置している。これにより後席右側のシート11aに着座した乗員は、このアームレスト部材17をアームレスト21として利用することができる。
このようなスライドドア13の閉鎖状態からスライドドア13が開放される際は、まず開放開始直後は、スライドドア13が車体11から側方に突出するようにオフセットし、それに伴ってガイドレール14も車体側方に移動する。このとき、ヒンジ部材15は、その自由端が第二の回転軸19を介してガイド部材16により車体側方に追従する。その際、ガイド部材16が第一の回転軸18からヒンジ部材15を介して第二の回転軸19に対して回動可能に支持されているので、ガイド部材16は、図6(b)に矢印Aで示すようにヒンジ部材15が第一の回転軸18の周りに回動しながら、ガイド部材16は車体側方から後寄りに並進移動する。
そして、開放動作が進んで、スライドドア13が車体側方に完全にオフセットすると、図6(c)に示すように、ヒンジ部材15は第一の回転軸18を支点として揺動し、その長手方向が車体前後方向に対してほぼ垂直に延びる第二の位置Wに達することになり、ガイド部材16は、車体の側方に最大距離だけ離れる。その後、スライドドア13がさらに車体後方に向かって矢印Bで示すように開放されると、ヒンジ部材15が図6(c)に示す状態を維持しつつ、ガイド部材16が相対的にガイドレール14に沿って車体前方へ摺動し、スライドドア13が全開状態に達すると、図7に示すように、ガイド部材16がガイドレール14の車体前方側の端部領域まで移動する。
ここで、スライドドア13が図6(c)に示す位置から全開状態まで移動する間、図6に示すように、アームレスト部材17は第二の位置Wに在るヒンジ部材15を覆った状態を保持しており、ヒンジ部材15を覆っている。これにより金属部品であるヒンジ部材15が覆われることによって、スライドドア13の内面及び第一の回転軸18の周辺の見栄えが向上すると共に、乗降の際に乗員が万が一ヒンジ部材15に手を触れようとしても、直接ヒンジ部材15に触れることがない。従って、乗員が不用意にヒンジ部材15に手を触れることはなく、安全性が確保される。
さらに、このように第二の位置Wに位置するヒンジ部材15は、車室側に設けられた第一の回転軸18から車体11の側方に突出してオフセットされたスライドドア13の内側に向かって車体外側方向に延びているので、開口部12を通って乗降する乗員のためのアシストグリップ22として利用される。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。
例えば、上述した実施形態においては、ガイド部材16は二段構成のガイドレール14に対して係合しているが、これに限らず、任意の構成のガイド部材及びガイドレールを使用することが可能である。
図2〜図7に示した第二の実施形態では、ヒンジ20が他端側にガイド部16bを備え、このガイド部16bをガイドレール14に摺動可能に装着する構成であるので、スライドドアの開閉と、これに伴うアームレストとアシストグリップの切り替えがスムーズに連動操作し易いが、図1に示す第一の実施形態で説明したように、部品の簡素化のためにこれらを省略し、直接、第1及び第2の回転軸18,19をヒンジ部材15に取り付けて実施することも可能である。
また、上述した何れの実施形態においても、アームレスト部材17は、中空のほぼ直方体状に形成されているが、これに限らず、アームレスト21及びアシストグリップ22として機能するものであれば、ヒンジ部材15を覆う任意の形状のアームレスト部材17を使用することが可能である。
さらに、上述した実施形態においては、後席右側のシート11aの右側に隣接するスライドドア13に本アームレスト構造を適用した場合について説明したが、これに限らず、車体11の他の箇所におけるスライドドアに対して本発明を適用し得ることは明らかである。
前記ヒンジ部材15は、何れの実施形態でも、スライドドア13の閉鎖状態から全開状態において第一の回転軸18を中心にほぼ90度の角度で揺動するようにしているが、開き角度はスライドドアの開口幅との関係で任意に設定することができる。
また、アームレスト21は、スライドドアの全開状態にて第二の位置Wにおいて開口部12における乗員の乗降のためのアシストグリップ22として利用可能としている。この場合、前記第2の実施形態では、ヒンジ20は、第二の回転軸19を直接又は図示しないリンク部材又は軸受を介して、スライドドアの内側に係止しているので、スライドドア13の開放時にスライドドアが車体外側に向かってオフセットする際には、ヒンジ部材15も車体外側に移動することになる。これに伴って、ヒンジ部材15が第一の位置Fから第二の位置Wまで回動するので、ヒンジ部材15の長さは、適宜その伸長する分を加算した長さに設定されることになる。そのために、ヒンジ部材15を、第一の位置と第二の位置においてそれぞれ伸縮可能に長さ調整可能であるよう、例えば2分割のリンク機構とするか、入れ子式に伸縮自在に長さ調節できる調整して設定することができる。
また好ましくは、第一の回転軸18と第二の回転軸19とが、互いに平行に取り付けられることで、ヒンジ部材15は水平に設定されるので、アームレスト21としてもまたアシストグリップ22としても、安定して水平に維持されることができる。
10 スライドドア用アームレスト構造
11 車体
12 開口部
13 スライドドア
14 ガイドレール
14a,14b 溝部
14c 係合縁部
15 ヒンジ部材
15a 固定部
16 ガイド部材
16a 中央部
16b ガイド部
16b1,16b2 ガイドローラ
16c 取付部
16d 係合部
17 アームレスト部材
18 第一の回転軸
19 第二の回転軸
20 ヒンジ
21 アームレスト
22 アシストグリップ

Claims (5)

  1. 自動車の車体側面の開口部を閉鎖するスライドドアの内側において座席とスライドドアとの間に配設されるアームレスト構造であって、
    前記開口部後方の車体内側と前記スライドドアの内側との間に懸架したヒンジを備え、
    前記ヒンジは、
    一端部で前記開口部後方の車体内側に回動可能に取り付けられると共に、
    他端部でスライドドアの内側に回動可能に取り付けられ、
    前記ヒンジには、少なくとも車室側の表面を覆うようにアームレスト部材が取り付けられており、
    前記スライドドアの閉鎖時は、前記ヒンジが前記一端部から車体前方に延びる第一の位置に在って、前記アームレスト部材がスライドドアから車室側で車体前方へ突出してアームレストとして機能し、
    前記スライドドアの開放開始時は、まず前記スライドドアの車体側面から外側へのオフセットに追従して、前記ヒンジが前記一端部及び前記他端部を中心に回動しつつ前記第一の位置から車体外側に向かって揺動し、続いて前記スライドドアの車体後方の全開位置への移動に伴って、前記ヒンジが前記車体外側へ車幅方向に突出した第二の位置に保持されることを特徴とする、スライドドア用アームレスト構造。
  2. 前記ヒンジは、
    前記一端部において前記車体内側に上下方向に取り付けられた第一の回転軸と、
    前記他端部において前記スライドドアの内側に上下方向に取り付けられた第二の回転軸と、
    前記第一の回転軸及び前記第二の回転軸の周りに回動可能に支持されると共に、前記第一の回転軸を中心に揺動するヒンジ部材と、
    を具備していることを特徴とする、請求項1に記載のスライドドア用アームレスト構造。
  3. 前記スライドドアの内側には車体前後方向に延びるガイドレールが配設され、
    前記ヒンジは、
    前記一端部において前記車体内側に上下方向に取り付けられた第一の回転軸と、
    前記他端部において前記スライドドアの内側に上下方向に取り付けられた第二の回転軸と、
    前記第二の回転軸の周りに回動可能に取り付けられ且つ前記ガイドレールに係合するガイド部材と、を具備し、
    前記スライドドアの閉鎖時は、前記ガイド部材が前記ガイドレールの前方領域に係合して前記ヒンジが前記第一の回転軸から車体前方に延びる第一の位置に在って、前記アームレスト部材がスライドドアから車室側に突出してアームレストとして機能し、
    前記スライドドアの開放開始時は、まず前記スライドドアの車体側面から外側へのオフセットに追従して、前記ヒンジが前記第一の回転軸の周りに回動して前記第一の位置から車体外側に向かって揺動し、続いて前記スライドドアの車体後方の全開位置への移動に伴って前記ガイド部材が前記ガイドレール上を摺動することにより、前記ヒンジが前記車体外側へ車幅方向に突出した第二の位置に保持されることを特徴とする、請求項1に記載のスライドドア用アームレスト構造。
  4. 前記アームレストが、前記スライドドアの全開状態にて前記第二の位置において前記開口部における乗員の乗降のためのアシストグリップとして利用可能であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れかに記載のスライドドア用アームレスト構造。
  5. 前記ヒンジが、前記第一の位置と前記第二の位置においてそれぞれ伸縮可能に長さ調整されることを特徴とする、請求項2に記載のスライドドア用アームレスト構造。
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