JP2017209885A - 転写用紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写紙の塗工層表面強度が良好であり、画質の劣化の無いおよび発色性の低下の無い図柄を被印刷物に形成することが可能である転写用紙を提供することである。【解決手段】課題は、支持体と、前記支持体の少なくとも片面上に第1塗工層および第2塗工層を有し、支持体を基準として最外に位置する第2塗工層がキャスト処理された塗工層であり、第1塗工層がポリアミジン化合物を含有する、昇華型染料インクを用いる転写捺染法に使用される転写用紙によって達成される。【選択図】なし

Description

本発明は、繊維材料などの被印刷物へ図柄を形成する転写捺染法において、図柄を転写するために使用される転写用紙に関する。
繊維材料などの被印刷物に図柄を形成させる方法として、昇華型染料インクを用いて転写用紙に図柄を印刷して転写紙を作製し、転写紙を被印刷物に密着させて、昇華型染料インクを被印刷物に転写させる転写捺染法が公知である(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
転写捺染法に用いる転写用紙は公知である。
例えば、水性インクの吸収性に優れて滲みなどのない鮮明な記録画像を得ることができ、昇華転写の際の転写対象物へのインク転写効率にも優れた昇華転写用シートとして、シート状基材と、前記シート状基材の片面又は両面に設けられるインク受理層とを包含し、インク受理層には顔料とバインダーとカチオン性樹脂とが含まれ、前記バインダーとしては、デンプン、デンプン誘導体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコールの何れか1種又はそれら2種以上の混合物が使用されることを特徴とする昇華転写用シートが公知である(例えば、特許文献3参照)。
また、昇華型捺染インクを用いたインクジェット印刷において優れたインク吸収・乾燥性を有しており作業性が良好であるとともに、転写紙表面での画像再現性、加熱転写時の耐熱性、転写後の被転写物表面での画像再現性や転写効率の点でも良好な特性を有する昇華型インクジェット捺染転写紙として、基材上に昇華型捺染インク受容層を有し、前記昇華型捺染インク受容層は、水溶性樹脂と微細粒子を含有し、前記微細粒子として、合成非晶質シリカを含有し、前記昇華型インクジェット捺染転写紙の昇華型捺染インク受容層側における超音波透過強度の相対値における最小値のピークを、測定時間3秒以内に有する昇華型インクジェット捺染転写紙が公知である(例えば、特許文献4参照)。
昇華型染料を含有するインクや昇華型捺染インクを用いて転写用紙に図柄を印刷して転写紙を作製する方法としては、特許文献3および特許文献4に記載されるように、インクジェット印刷方式がよく用いられる。
特開2015−168705号公報 特開2015−124324号公報 特開2010−158875号公報 特開2010−058335号公報
図柄が印刷される前の白紙である転写用紙と、転写用紙に図柄が印刷されて得られる転写紙との間では、相反する2つの特性を有する必要がある。すなわち、転写用紙では、昇華型染料インクを上手く受容する能力を要求され、転写紙では、昇華型染料インクを被印刷物に上手く転写する能力を要求される。
最終的な被印刷物の画質が劣化しないように転写紙における画質が鮮鋭でなければならない。そのために、転写用紙は、印刷時において昇華型染料インクを滲み無く受容する必要がある。
一方、転写紙は、昇華型染料インクに対する受容性が向上すると、被印刷物に図柄を形成する転写時において昇華型染料インクの転写が上手く行かない場合がある。その結果、被印刷物では発色性の低下が起こる。
また、繊維材料などの被印刷物と転写紙とを密着させる際に、転写紙の塗工層表面強度が不十分であると、密着させる際に、塗工層表面が部分的に欠落し、最終的に被印刷物に形成される図柄に色抜けを生じる場合や本来の場所でない部分に発色をもたらす場合(カブリ)がある。
本発明の目的は、転写紙の塗工層表面強度が良好であり、画質の劣化の無いおよび発色性の低下の無い図柄を被印刷物に形成することが可能である転写用紙を提供することである。
本発明者は鋭意研究を行った結果、本発明の目的は以下により達成される。
[1]支持体と、前記支持体の少なくとも片面上に第1塗工層および第2塗工層を有し、支持体を基準として最外に位置する第2塗工層がキャスト処理された塗工層であり、第1塗工層がポリアミジン化合物を含有する、昇華型染料インクを用いる転写捺染法に使用される転写用紙。
[2]前記ポリアミジン化合物のカチオン強度が4.5meq/g以上8.0meq/g以下である前記[1]に記載の転写用紙。
本発明により、転写紙の塗工層表面強度が良好であり、画質の劣化の無いおよび発色性の低下の無い図柄を被印刷物に形成することが可能である転写用紙を提供することができる。
第1塗工層と第2塗工層を有することで、塗工層内で昇華型染料インクを保持でき、転写時において昇華型染料インクの転写が上手く行き、結果として発色性の低下の無い図柄が形成された被印刷物を得ることができる。
ポリアミジン化合物は高分子凝集剤として知られている。キャスト処理は、湿潤状態にある塗工層を鏡面に圧着し、鏡面形状を塗工層の表面に転写するとともに塗工層から水分を除去して乾燥し、塗工層を形成する処理方法である。第1塗工層がポリアミジン化合物を含有すること且つ第2塗工層がキャスト処理されることによって、第2塗工層のセット性が増し、第2塗工層のキャスト処理で得られる面が極めて均一且つ平滑になる。その結果、転写紙における画質の鮮鋭さおよび塗工層表面強度が得られ、最終的に被印刷物において、画質の劣化、色抜けおよびカブリの無い図柄を得ることができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において、「転写用紙」とは、転写する図柄が印刷される前の白紙状態にある用紙をいう。「転写紙」とは、転写用紙に対して転写する図柄が印刷された状態にある用紙をいう。
転写用紙は、支持体と、前記支持体の少なくとも片面上に第1塗工層および第2塗工層を有する。第2塗工層は、支持体を基準として最外に位置する。
第1塗工層および第2塗工層は、支持体の片面上または両面上に有してよい。または、支持体において、第1塗工層および第2塗工層を有する側とは反対面上に、従来公知の顔料またはバインダーを含有する、第1塗工層や第2塗工層と異なる塗工層を有してよい。
製造コストの点から、支持体の片面上に第1塗工層および第2塗工層を有することが好ましい。
支持体は、LBKP(Leaf Bleached Kraft Pulp)、NBKP(Needle Bleached Kraft Pulp)などの化学パルプ、GP(Groundwood Pulp)、PGW(Pressure GroundWood pulp)、RMP(Refiner Mechanical Pulp)、TMP(ThermoMechanical Pulp)、CTMP(ChemiThermoMechanical Pulp)、CMP(ChemiMechanical Pulp)、CGP(ChemiGroundwood Pulp)などの機械パルプ、およびDIP(Deinked Pulp)などの古紙パルプから選ばれる少なくとも1種のパルプに、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリンなどの各種填料、さらに、サイズ剤、定着剤、歩留まり剤、カチオン性樹脂や多価陽イオン塩などのカチオン化剤、紙力剤などの各種添加剤を必要に応じて配合した紙料を抄造した抄造紙である。さらに支持体には、抄造紙にカレンダー処理、澱粉やポリビニルアルコール等で表面サイズ処理、あるいは表面処理等を施した上質紙が含まれる。さらに支持体には、表面サイズ処理や表面処理を施した後にカレンダー処理した上質紙が含まれる。また支持体には、従来公知の塗工層を有するアート紙やコート紙が含まれる。
紙料中には、その他の添加剤として顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などの1種または2種以上を、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、適宜配合することができる。
支持体の坪量は特に限定されない。被印刷物への転写に対する取扱易さの点から、支持体の坪量は10g/m以上100g/m以下が好ましく、40g/m以上80g/m以下がさらに好ましい。また、転写用紙の厚さは特に限定されない。被印刷物への転写に対する取扱易さの点から、転写用紙の厚さは0.01mm以上0.5mm以下が好ましく、0.05mm以上0.3mm以下がさらに好ましい。
第1塗工層や第2塗工層などの塗工層は、支持体上や第1塗工層上に各塗工層塗工液を塗工および乾燥することによって設けることができる。
第1塗工層や第2塗工層などの塗工層の塗工量は特に限定されない。転写用紙の製造コストや被印刷物に対する密着性の点から、各塗工量は、乾燥固形分量で3g/m以上20g/m以下が好ましい。
支持体上に第1塗工層や第2塗工層などの塗工層を設ける方法は特に限定されない。例えば、製紙分野で従来公知の塗工装置および乾燥装置を用いて塗工および乾燥する方法を挙げることができる。第1塗工層および第2塗工層について、塗工装置の例としては、コンマコーター、フィルムプレスコーター、エアナイフコーター、ロッドブレードコーター、バーコーター、ブレードコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、Eバーコーターなどを挙げることができる。
第1塗工層について、乾燥装置の例としては、直線トンネル乾燥機、アーチドライヤー、エアループドライヤー、サインカーブエアフロートドライヤー等の熱風乾燥機、赤外線加熱ドライヤー、マイクロ波等を利用した乾燥機等の各種乾燥装置を挙げることができる。第2塗工層の乾燥は、最終的にキャスト処理によって行われる。
第1塗工層は、ポリアミジン化合物を含有する。ポリアミジン化合物の含有量は、転写紙の塗工層表面強度の点から、0.1g/m以上3.5g/m以下が好ましい。
本発明のポリアミジン化合物は、N−ビニルアクリルアミジン塩酸塩と、アクリルアミド、アクリロニトリル、N−ビニルアクリルアミドおよびビニルアミンから選ばれる少なくとも1種単量体との共重合体である。共重合体中のN−ビニルアクリルアミジン塩酸塩の含有比率は、60mol%以上90mol%以下が好ましい。
ポリアミジン化合物は、カチオン強度4.5meq/g以上8.0meq/g以下が好ましい。ポリアミジン化合物のカチオン強度が上記範囲であると、被印刷物の画質および発色性の点、並びに転写紙の塗工層表面強度の点で、より良好となる。
カチオン強度は、コロイド滴定を用いた流動電流法で、コロイド粒子と高分子電解質との両方が持っている荷電を測定する。測定装置の例としては、英国のRANK BROTHERS社製 Charge AnalyzerIIを挙げることができる。
第1塗工層は、ポリアミジン化合物以外に、顔料およびバインダーを含有することが好ましい。
顔料は、従来公知のものであって、例えば、気相法シリカ、沈降法シリカ、ゲル法シリカ、ゾル法シリカ、アルミナゾル、アルミナ、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、サチンホワイト、クレー、タルク、酸化チタン、カオリン、焼成カオリン、酸化亜鉛、活性白土、珪藻土、レーキ、プラスチックピグメントなどを挙げることができる。
バインダーは、従来公知のものであって、例えば、ポリビニルアルコールおよびその変性誘導体、スチレン−ブタジエン共重合体、澱粉およびその変性誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、プルラン、アラビアゴム、カラヤゴム、アルブミン等の天然高分子樹脂またはその誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、無水マレイン酸樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル酸エステル−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、あるいはこれらの各種共重合体のカルボキシ基等の官能基含有単量体による官能基変性共重合体、メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂等のバインダー、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂ラテックス等を挙げることができる。
第1塗工層は、必要に応じて塗工紙分野で従来公知の各種添加剤を含有することができる。添加剤の例としては、分散剤、定着剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色顔料、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤等を挙げることができる。
第2塗工層は、キャスト処理された塗工層である。
キャスト処理とは、湿潤状態にある塗工層を加熱された鏡面に圧着し、鏡面形状を塗工層の表面に転写するとともに塗工層から水分を乾燥除去し、塗工層を形成する処理方法である。キャスト処理の装置(キャスト装置)は、通常、表面がクロムメッキされたシリンダーの表面に湿潤状態にある塗工層を圧着する構造を有する。キャスト処理には、直接法、再湿潤法、疑似再湿潤法、凝固法がある。キャスト処理は、これらいずれの方法を用いて構わない。
第2塗工層は、顔料およびバインダーを含有することが好ましい。
第2塗工層の顔料およびバインダーは、前記第1塗工層の顔料およびバインダーを挙げることができる。第2塗工層と第1塗工層とは、顔料やバインダーが同一であっても異なっていてもよい。
第2塗工層は、必要に応じて塗工紙分野で従来公知の各種添加剤を含有することができる。添加剤の例としては、分散剤、定着剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色顔料、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤等を挙げることができる。
また、第2塗工層は、転写捺染法で従来公知の各種助剤を含有することができる。助剤は、第2塗工層塗工液の各種物性を最適化する、あるいは転写される昇華型染料インクの染着性を向上させるため等に加えられるものである。助剤は、例えば、各種界面活性剤、保湿剤、湿潤剤、pH調整剤、アルカリ剤、濃染化剤、脱気剤および還元防止剤等を挙げることができる。
転写紙は、昇華型染料インクを備える従来公知の各種印刷方法を用いて、転写用紙の第1塗工層および第2塗工層を有する面側に図柄を印刷することによって、得ることができる。
転写用紙に図柄を印刷する各種印刷方法は、従来公知の印刷方法であって、特に限定されない。印刷方法は、例えば、グラビア印刷方式、インクジェット印刷方式、電子写真印刷方式およびスクリーン印刷方式などを挙げることができる。中でも、画質の高精細化および装置の小型化の点でインクジェット印刷方式が好ましい。
転写捺染法は、転写用紙に図柄を印刷して転写紙を得る工程と、転写紙を被印刷物に密着させる工程とを有する方法である。密着させる工程には、必要に応じて、加熱および加圧が含まれる。密着させる工程における加熱および加圧の条件は、転写捺染法で従来公知の条件である。密着させる工程は、例えば、プレス機や加熱ドラムなどにより転写紙を被印刷物に密着させ加熱および加圧する方法を挙げることができる。
転写捺染法では、必要に応じて、被印刷物に転写した染料の固着処理を行うことができる。固着処理の例としてはスチーミングを挙げることができる。スチーミングの条件は転写捺染法で従来公知の条件を適用することができる。例えば、100〜220℃の蒸気によって5〜30分間スチーミングという条件を適用することができる。
固着処理後の被印刷物は、水洗またはソーピングなど転写捺染法で従来公知の洗浄処理を施すことができる。
被印刷物は特に限定されない。昇華性染料を用いる場合は、疎水性の繊維材料が用いられる。疎水性の繊維材料の例としては、ポリアミド繊維(ナイロン)、ビニロン、ポリエスエル、ポリアクリル等の合成繊維材料や、綿、麻、リヨセル、レーヨン等の天然繊維材料にポリエステル等で処理を施した繊維材料等を挙げることができる。繊維材料の構成としては、織物、編物、不織布等の単独、混紡、混繊または交織などを挙げることができる。さらに、これらの構成が複合化してもよい。また、必要に応じて、染着促進に効果のある薬剤などで被印刷物を前処理してもよい。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されない。ここで「質量部」および「質量%」は、乾燥固形分量あるいは実質成分量の各々「質量部」および「質量%」を表す。塗工層の塗工量は乾燥固形分量を表す。
(実施例1)
<第1塗工層塗工液の調製>
水を媒体として、下記の配合で第1塗工層塗工液および第2塗工層塗工液を調製した。最終的に、各塗工層塗工液の濃度は15質量%とした。
沈降法シリカ 100質量部
ポリビニルアルコール 100質量部
ポリアミジン化合物(カチオン強度3.0meq/g) 25質量部
<第2塗工層塗工液の調製>
ゾル法シリカ 100質量部
ポリビニルアルコール 100質量部
<転写用紙の作製>
坪量77g/mの上質紙の表面へ、第1塗工層塗工液を、カーテンコーターを用いて片面に塗工および熱風乾燥機を用いて乾燥した。このとき、第1塗工層の塗工量は10g/mとした。さらに、第1塗工層上に、第2塗工層塗工液を、エアナイフコーターを用いて塗工し、湿潤状態にある間に120℃に加熱した鏡面ドラムに圧着乾燥して、実施例1の転写用紙を得た。このとき、第2塗工層の塗工量は3g/mとした。
(実施例2〜5)
実施例1において、実施例1のポリアミジン化合物をカチオン強度が異なるポリアミジン化合物に変更する以外は実施例1と同様に行い、実施例2〜5の転写用紙を得た。
カチオン強度は、実施例2が4.5meq/g、実施例3が5.5meq/g、実施例4が8.0meq/g、実施例5が10meq/g、であった。
(比較例1)
実施例3において、第1塗工層がポリアミジン化合物を含有しないこと以外は実施例3と同様に行い、比較例1の転写用紙を得た。
(比較例2)
実施例3において、ポリアミジン化合物をジアリルジメチルアンモニウムクロリドに変更する以外は実施例3と同様に行い、比較例2の転写用紙を得た。
(比較例3)
実施例3において、第2塗工層をキャスト処理せず、乾燥させた以外は実施例3と同様に行い、比較例3の転写用紙を得た。
(比較例4)
比較例3において、第2塗工層を乾燥させた後にスーパーカレンダー処理をした以外は比較例3と同様に行い、比較例4の転写用紙を得た。
<転写紙の調製>
以上により得られた各転写用紙に、昇華型染料インクを使用したインクジェットプリンター(JV2−130II、ミマキエンジニアリング社製)を用いて、昇華型染料インク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)による評価用図柄を印刷し、転写紙を得た。
<転写紙の塗工層表面強度の評価>
得られた各転写紙の評価用図柄を印刷した面上に黒布を置き、そのうえに1cm角、1.5mm厚のプラスチック板を張り付けた19.6Nの重りを載せた。次に、黒布の端を手で持って静かに水平方向に引いた。このとき、転写紙からこの黒布に付着した塗工層成分の状態について、下記の基準により官能評価した。本発明において、評価AまたはBであれば塗工層表面強度は良好であるものとした。
A:黒布に殆ど付着が認められず、良好。
B:僅かに黒布に付着が認められるが、概ね良好。
C:幾分、黒布に付着が認められるが、実用上問題無。
D:黒布に付着が認められ、実用上問題有。
<捺染>
被印刷物としてポリエステル布を用いた。得られた転写紙とポリエステル布とを密着させ、熱転写用プレス機(手動ワイドスインガーModel221、INSTA社製)を用いて200℃、1分間加熱し、染料をポリエステル布へ転写し、その後転写紙をポリエステル布から剥離し、図柄が形成されたポリエステル布を得た。
<画質の評価>
図柄が形成されたポリエステル布に対して、図柄の鮮鋭性の点から、下記の基準により画質を官能評価した。本発明において、評価がAまたはBであれば画質の劣化が無いものとした。
A:良好なレベル。
B:画質の劣化が殆ど認められず、概ね良好なレベル。
C:画質の劣化が認められるが、実用上問題の無いレベル。
D:使用不可のレベル。
<発色性の評価>
被印刷物において、昇華型染料インク3色(シアン、マゼンタ、イエロー)のベタ画像部を光学濃度計(X−rite530、サカタインクスエンジニアリング社製)を用いて色濃度を測定し、3色の色濃度値を合計した。下記の基準により判断した。本発明において、評価がAまたはBであれば発色性の低下が無いものとした。
A:合計の値が4.7以上
B:合計の値が4.4以上4.7未満
C:合計の値が4.4未満
評価結果を表1に示す。
Figure 2017209885
表1の評価結果から、本発明に該当する実施例1〜5は、転写紙の塗工層表面強度が良好であり、画質の劣化の無いおよび発色性の低下の無い図柄を被印刷物に形成することが可能であると分かる。本発明の構成を満足しない比較例1〜4は、これらの効果の全てを得ることができないと分かる。
実施例1および実施例5と実施例2〜4との対比から、ポリアミジン化合物のカチオン強度が4.5meq/g以上8.0meq/g以下が好ましいと分かる。

Claims (2)

  1. 支持体と、前記支持体の少なくとも片面上に第1塗工層および第2塗工層を有し、支持体を基準として最外に位置する第2塗工層がキャスト処理された塗工層であり、第1塗工層がポリアミジン化合物を含有する、昇華型染料インクを用いる転写捺染法に使用される転写用紙。
  2. 前記ポリアミジン化合物のカチオン強度が4.5meq/g以上8.0meq/g以下である請求項1に記載の転写用紙。
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