JP2017199775A - 金属汚染濃度分析方法 - Google Patents

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【課題】パルス光伝導法によるシリコンウェーハ上の酸化ケイ素膜の電気伝導率の測定値に基づき、シリコンウェーハの金属汚染濃度を算出する方法であって、p型及びn型のシリコンウェーハにも適用可能な金属汚染濃度分析方法を提供する。【解決手段】第1シリコンウェーハの金属不純物濃度を測定するステップ1と、該第1シリコンウェーハに酸化熱処理を行い、酸化ケイ素膜をシリコンウェーハ上に形成するステップ2と、PPCMにより該酸化ケイ素膜の電気伝導率を求めるステップ3と、該金属不純物濃度と該電気伝導率との相関関係を求めるステップ4と、第2シリコンウェーハに、該第1シリコンウェーハと同条件で酸化ケイ素膜の形成とPPCMによる酸化ケイ素膜の電気伝導率測定を行うステップ5と、該第2シリコンウェーハの酸化ケイ素膜の電気伝導率を該相関関係に参照し、該第2シリコンウェーハに含まれる金属不純物濃度を求めるステップ6とを有する、金属汚染濃度分析方法。【選択図】なし

Description

本発明は、シリコンウェーハの金属汚染濃度の分析方法に関する。
シリコンウェーハが金属不純物で汚染されると、製品のデバイス特性に悪影響を及ぼすため、シリコンウェーハへの金属不純物の混入はできるだけ低減することが望まれている。半導体デバイスの高性能化に伴い、先端デバイスでは従来に比べて金属不純物をより低減する必要がある。
そのためには、まず、シリコンウェーハ中の微量な金属汚染の高精度な測定方法を確立することが求められている。金属汚染の代表である鉄(Fe)の汚染濃度の定量には、表面光起電力(Surface Photo-Voltage:SPV)法が広く用いられている(非特許文献1)。シリコンウェーハ中のFeは室温ではボロン(B)と結合してFe−B対を形成しているが、200℃〜210℃での加熱又は波長が0.7μm〜1.1μmの光を主な波長成分とする光の照射によって、Fe−B対は格子間Feと置換型Bに解離する。SPV法では、Fe−B対の形成前後で、シリコンウェーハの少数キャリア拡散長が異なることを利用して鉄濃度を算出する。
さらに、SPV法による高精度測定方法として、特許文献1には、酸素起因欠陥が高密度に発生したシリコンウェーハであっても、酸素起因欠陥の影響を除外し、シリコンウェーハ中の鉄濃度を高精度に測定する方法が記載されている。
特許文献2には、測定される少数キャリア拡散長と、アクティベーションから測定までの経過時間、抵抗率及び温度との間に依存関係がある場合に、それらを考慮した補正を行うことによって、不純物金属濃度を算出する方法が記載されている。
特許文献3には、少数キャリア拡散長の測定に先立ち、シリコンウェーハに対して表面処理(表面電荷処理)を施した後、さらに酸素雰囲気下で紫外線を照射し、シリコンウェーハ表面を安定化させることで、シリコンウェーハ中の少数キャリア拡散長を迅速に、かつ高い信頼性をもって測定できることが記載されている。
特許文献4及び5には、測定対象のシリコンウェーハに対して光照射を行うことでB−O欠陥を形成した後、Fe−B対形成時と光照射によるFe−B対解離後とでそれぞれ少数キャリア拡散長を測定することで、両測定値の違いに対するB−O欠陥形成の影響を実質的に除外できることが記載されている。
特許文献6には、SPV法によるFe以外のキャリア再結合中心密度とバルク金属不純物濃度との相関関係を求めることで、SPV法でFe以外のキャリア再結合中心密度を測定することにより、Fe以外の金属(チタン、ニオブ、モリブデン、及びタングステン等)の汚染濃度を測定できることが記載されている。
SPV法はすでに品質保証方法及び工程管理方法として広く採用されているが、より高品質なシリコンウェーハを提供するために、SPV法よりも高精度な分析手法が必要とされている。
一方、SPV法による金属汚染測定法の問題点として、p型のシリコンウェーハしか測定できないこと、及び、前記したような高精度測定方法を行うと測定時間が非常に長くなることが挙げられる。
SPV法以外の鉄の汚染濃度の定量方法としては、例えば、化学分析、DLTS(DeepLevel Transient Spectroscopy)及びライフタイム測定などの分析方法が挙げられる。しかしながら、化学分析では、検出限界が1×1011atoms/cm3程度であり、検出感度が不足している。また、DLTSは半導体における深い準位を測定する方法であるが、DLTSでは金属不純物に起因する準位を同定するのが難しく、しかも電極の形成が必要なため煩雑である。ライフタイム測定では、抵抗率や酸素析出物等のウェーハ特性の影響を受け、純粋な金属汚染の評価が難しいといった問題がある。
そのため、従来のSPV法よりも高精度な分析が可能であり、かつ、n型及びp型のいずれのシリコンウェーハにも適用可能な金属不純物濃度の評価方法が求められていた。
特開2005−64054号公報 特開2005−317562号公報 特開2007−281331号公報 特開2011−243784号公報 特開2012−049345号公報 特開2012−174706号公報
表面光起電力法を利用したp型シリコンウェーハ中のFe濃度測定法,JEITA規格 EM−3511 "New Method of Measuring Underlying Conductivity in Highly-Insulating Materials, with its Application to Nonlinear Conductivity of TTF-TCNQ", Japanese Journal of Applied Physics, 23, p.1120 (1984). "Nondestructive Measurement of Nonlinear Conduction of nanoscale Materials, Nanoscale SiO2, and K0.3MoO3 by Pulse Photoconductivity Method", Japanese Journal of Applied Physics, 50, p.116602 (2011).
本発明は、パルス光伝導法(Pulse Photo-Conductivity Method:PPCM)によるシリコンウェーハ上の酸化膜の電気伝導率の測定値に基づき、シリコンウェーハの金属汚染濃度を算出する方法であって、n型及びp型のいずれのシリコンウェーハにも適用可能な金属汚染濃度分析方法を提供することを課題とする。
本発明の金属汚染濃度分析方法は、第1シリコンウェーハの金属不純物濃度を測定するステップ1と、前記第1シリコンウェーハに酸化熱処理を行い、酸化ケイ素膜をシリコンウェーハ上に形成するステップ2と、パルス光伝導法により、前記酸化ケイ素膜の電気伝導率を求めるステップ3と、前記金属不純物濃度と、前記電気伝導率との相関関係を求めるステップ4と、第2シリコンウェーハに、前記第1シリコンウェーハと同条件で酸化ケイ素膜の形成とパルス光伝導法による酸化ケイ素膜の電気伝導率測定を行うステップ5と、前記第2シリコンウェーハの酸化ケイ素膜の電気伝導率を、前記相関関係に参照し、前記第2シリコンウェーハに含まれる金属不純物濃度を求めるステップ6とを有することを特徴とする。
すなわち、相関関係を求めるためのシリコンウェーハである、第1シリコンウェーハについて、公知の方法により金属不純物濃度を求めるとともに、パルス光伝導法により、該シリコンウェーハ表面に形成された酸化ケイ素膜の電気伝導率を求めて、その相関関係から、検量線を作成する。次いで、測定試料である第2シリコンウェーハについて、同様に電気伝導率を測定して、前記検量線に基づき、金属不純物濃度を算出する。本発明のかかる方法は、ドーパント種を問わず、n型及びp型のいずれのシリコンウェーハにも適用可能であり、金属不純物濃度を求めることができる。
前記ステップ2では、前記シリコンウェーハを酸性の洗浄液で処理した後、酸化熱処理を行い、酸化ケイ素膜を形成することが好ましい。
前記酸性の洗浄液は、塩酸、フッ化水素酸、過酸化水素水のいずれか、またはこれらの混合溶液を含むことが好ましい。前記酸性の洗浄液には、具体的には、希弗酸(フッ化水素酸/水の混合液)、SC−2(塩酸/過酸化水素/水の混合液)、またはこれらの洗浄液を組み合わせて用いることが好ましい。
前記酸化ケイ素膜は、8MV/cm以上の絶縁破壊電界強度を有することが好ましい。
また、前記パルス光伝導法による酸化ケイ素膜の電気伝導率測定は、印加電圧を5〜10Vとして行うことが好ましい。
印加電圧5〜10Vは強反転以上の電圧であり、かかる電圧を印加すれば、酸化ケイ素膜が破壊されることなく、効果的にパルス光伝導法測定を行うことができる。
前記ステップ2の後、前記ステップ3に先立ち、前記シリコンウェーハの裏面に形成されている酸化ケイ素膜を剥離するステップを有することが好ましい。
前記ステップ1において、第1シリコンウェーハの金属不純物濃度の測定方法が表面光起電力法であることが好ましい。
本発明によれば、シリコンウェーハのドーパント種に制限されることなく、また、シリコンウェーハ中の酸素析出物や微小な欠陥の影響を受けることなく、n型及びp型のシリコンウェーハのいずれについても、金属不純物濃度を測定することが可能となる。
なお、検量線を作成するに際して、SPV法以外に、例えば、化学分析(ICP−MS等)、DLTS(Deep Level Transient Spectroscopy)及びライフタイム測定等を用いて金属不純物濃度を定量してもよく、鉄以外の金属(例えば、ニッケル、銅、モリブデン、及びタングステン)を対象とする場合には、これらの方法を用いて検量線を作成することにより、種々の金属について、金属不純物濃度の定量が可能である。
図1は、本発明で用いられるPPCMの測定装置の概略図である。 図2は、本発明で用いられるPPCMの測定装置の部分概略図である。 図3は、実施例1の第1シリコンウェーハ(酸化ケイ素膜の付いた鉄汚染シリコンウェーハ)について、SPV測定による鉄濃度と、PPCMによる酸化ケイ素膜の電気伝導率との関係をグラフに表し、近似曲線を求めた図である。 図4は、本発明の金属汚染濃度分析方法のフローチャートである。
本発明の金属汚染濃度分析方法は、図4に示すように、第1シリコンウェーハの金属不純物濃度を測定するステップ1(S1)と、前記第1シリコンウェーハに酸化熱処理を行い、酸化ケイ素膜(以下単に「酸化膜」ともいう。)をシリコンウェーハ上に形成するステップ2(S2)と、パルス光伝導法により、前記酸化ケイ素膜の電気伝導率を求めるステップ3(S3)と、前記金属不純物濃度と、前記電気伝導率との相関関係を求めるステップ4(S4)と、第2シリコンウェーハに、前記第1シリコンウェーハと同条件で酸化ケイ素膜の形成とパルス光伝導法による酸化ケイ素膜の電気伝導率測定を行うステップ5(S5)と、前記第2シリコンウェーハの酸化ケイ素膜の電気伝導率を、前記相関関係に参照し、前記第2シリコンウェーハに含まれる金属不純物濃度を求めるステップ6(S6)とを有する。
以下、上記の各要件について詳細に説明する。
ステップ1(S1)では、第1シリコンウェーハの金属不純物濃度を測定する。ここで、第1シリコンウェーハとは、第2シリコンウェーハの金属不純物濃度を測定するための検量線の作成に際して、金属不純物濃度と酸化ケイ素膜の電気伝導率との相関関係を求めるために使用するシリコンウェーハである。
第1シリコンウェーハには、金属不純物濃度及び電気伝導率の相関関係から検量線を作成できるものであれば制限されないが、例えば、鉄汚染濃度が1×109〜1×1011atoms/cm3程度のp型シリコンウェーハが用いられる。その場合、Fe含有薬液で強制汚染したシリコンウェーハ、微量のFeをドープしたシリコンウェーハ、又はFe汚染された熱処理炉を使用して強制汚染したシリコンウェーハを用いてもよい。
第1シリコンウェーハは、その抵抗率が0.1Ω・cm以上であることが好ましい。抵抗値が0.1Ω・cm未満であると、PPCM測定において、信号強度が低く、正確な測定が困難となることがある。
ステップ1(S1)では、第1シリコンウェーハ中の金属不純物濃度を、SPV、化学分析、DLTS、又はμ−PCD(Microwave Photo Conductivity Decay)法によるライフタイムの測定、等の方法を用いて測定する。化学分析には、例えば、ICP質量分析(Inductively Coupled Plasma−Mass Spectrometry:ICP−MS)等が挙げられる。
上記した分析方法から、金属不純物の種類や量に応じて、適した方法を選択する。例えば、Feの場合は、DLTSもしくはSPV法が最も好ましく、それ以外の金属、例えば、チタンやモリブデン等では、DLTSもしくは化学分析が好ましい。
ステップ2(S2)では、シリコンウェーハに酸化熱処理を行う。酸化熱処理は、シリコンウェーハ表面に酸化膜、具体的には酸化ケイ素膜を形成し得るものであれば制限はないが、具体的には酸性の洗浄液で処理した後、800〜1000℃で熱処理を行うことにより、酸化ケイ素膜を形成する。熱処理前に酸性の洗浄液で処理することにより、製造過程等においてシリコンウェーハ表面に付着した金属(例えば、鉄、アルミニウム等)を除去することができる。酸性の洗浄液での処理には、塩酸、フッ化水素酸、過酸化水素水、又はこれらの混合溶液を含むSC2(HPM)洗浄もしくは希フッ酸洗浄が好ましい。なお、ステップ2(S2)は、後述するステップ3(S3)でシリコンウェーハ表面の酸化ケイ素膜の電気伝導率を測定するために、酸化ケイ素膜を形成するステップである。金属不純物濃度の測定は、酸化膜を形成していても可能である。それゆえ、ステップ2(S2)はステップ1(S1)の前であってもよい。
なお、前記酸化ケイ素膜の厚みは2〜300nmであることが好ましい。酸化ケイ素膜の厚みが2〜300nmであれば、PPCM測定を精度良く測定することができる。
また、前記酸化ケイ素膜は、8MV/cm以上の絶縁破壊電界強度を有することが好ましい。酸化ケイ素膜が8MV/cm以上の絶縁破壊電界強度を有していれば、酸化ケイ素膜を破壊することなく、PPCM測定を容易に行うことができる。
ステップ3(S3)では、PPCM測定により、第1シリコンウェーハの表面に形成された酸化ケイ素膜の電気伝導率を求める。
ここで、パルス光伝導法(PPCM)の測定原理について説明する(非特許文献2、非特許文献3)。
通常、酸化ケイ素膜などの絶縁性評価にはTDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown)法などが用いられるが、TDDB法を適用するにはテスト用の半導体素子の作製が必要である。これに対して、PPCMは、テスト用の半導体素子の作製を必要とせず、簡便に酸化ケイ素膜などの絶縁膜の性能を評価する手法である。PPCMでは絶縁膜の電気伝導率(抵抗率)を測定でき、絶縁膜の良否を判断することができる。
図1はPPCMの測定装置の概略図であり、図2はPPCMの測定装置の部分概略図である。
PPCMを用いて、絶縁膜に電圧を印加し、電界が定常状態になるまでの過渡状態(分極過程)の時定数を測定することで電気伝導率を測定することができる。なお、過渡状態の時定数は、絶縁体の誘電率と電気伝導率との比に対応する。
具体的には、パルス電圧発生器2から電界を印加したシリコンウェーハ6表面の酸化ケイ素膜10に、キセノンフラッシュランプ1を使用してパルス光を照射し、酸化ケイ素膜10の下にあるシリコンウェーハ6中で電子を光励起させ、励起させた光電子が電界に従って酸化ケイ素膜10からリーク電流を流す。その結果、電圧の変化が起き、その電圧をPPCMでは測定する(PPCM電圧信号)。このようにして、パルス光を照射するタイミング(電圧を印可してからパルス光を照射するまでの時間)を変えて複数回測定し、時定数(電圧と時間との関係)を算出する。絶縁膜(酸化ケイ素膜10)の誘電率が固有値であるとすると、時定数が分かることで絶縁膜の電気伝導率を算出することができる。絶縁膜の誘電率εinsulatorと絶縁膜の電気伝導率σinsulatorとPPCM電圧信号ΔV(t)との関係は、下記式(1)で表すことができる。
Figure 2017199775
ここで、(log10ΔV(t))/Δtは、PPCM電圧信号強度の時間依存性(時間に対する信号強度の傾き)である。絶縁膜(酸化ケイ素膜10)の誘電率εinsulatorは固有値であるので、電気伝導率σinsulatorを算出することができる。
酸化ケイ素膜10の電気伝導率の測定は、印加電圧を5〜10Vして行うことが好ましい。印加電圧5〜10Vは強反転以上の電圧であり、かかる電圧の範囲内であれば、酸化ケイ素膜10が破壊されることなく、効果的にPPCM測定を行うことができる。印加電圧が5V未満であると、信号強度が過度に低く、PPCMの測定を精度良く行えないことがある。一方、印加電圧が10Vを超えると、PPCMの測定中に酸化ケイ素膜10が破壊されることがあり、正確な測定結果が得られないことがある。
また、ステップ2(S2)の後、ステップ3(S3)に先立ち、シリコンウェーハの裏面に形成された酸化ケイ素膜を剥離するステップを有することが好ましい。このステップを有することで、PPCM電圧信号の強度が高くなり、電気伝導率の測定精度がさらに高くなる。
ステップ4(S4)では、ステップ1で求めた第1シリコンウェーハの金属不純物の濃度と、ステップ3(S3)で求めた電気伝導率とを用いて、前記金属不純物濃度と電気伝導率との相関関係を求める。具体的には、グラフの縦軸及び横軸に電気伝導率と金属含有量とを、それぞれプロットして近似曲線を描き、検量線を作成する。図3では、実施例1の結果を示しているが、一次式(回帰式)を描くことがわかる。
ステップ5(S5)は、第2シリコンウェーハに、第1シリコンウェーハと同条件で、酸化ケイ素膜を形成し、PPCMによる酸化ケイ素膜の電気伝導率を測定するステップである。ここで、第2シリコンウェーハとは、測定対象となるn型又はp型のシリコンウェーハを指す。
すなわち、上記のとおり、第1シリコンウェーハについて、公知の方法により金属不純物濃度を求めるとともに、PPCMにより、該シリコンウェーハ上に形成された酸化ケイ素膜の電気伝導率を求めて、その相関関係から、検量線を作成する。次いで、第2シリコンウェーハについても、第1シリコンウェーハと同様にして電気伝導率を測定して、前記検量線に基づき、金属不純物濃度を算出する。
以上のとおり、既知のシリコンウェーハについて、金属不純物濃度と、PPCMにより電気伝導率を測定し、検量線を作成しておくことで、所望のシリコンウェーハについて、その表面酸化ケイ素膜の電気伝導率をPPCMで測定すれば、該電気伝導率と検量線から、シリコンウェーハ中の金属不純物濃度(例えば、鉄濃度等)を算出することが可能となる。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
Fe含有薬液で強制汚染した鉄汚染濃度の異なる複数のp型シリコンウェーハ(第1シリコンウェーハ)に対して、SPV測定装置によりそれぞれの鉄濃度を測定した。SPV測定後のシリコンウェーハをSC2(塩酸/過酸化水素水/水)洗浄した後、酸素雰囲気中にて800〜1000℃で熱処理を行い、シリコンウェーハ表面に30nmの酸化ケイ素膜を形成した。その後、得られたシリコンウェーハの裏面の酸化ケイ素膜を除去し、PPCMにより酸化ケイ素膜の電気伝導率を測定した。測定時の印加電圧は6V、パルス光は4msec毎に照射し、128回分のデータの平均化処理をした。
得られたSPV測定による鉄濃度とPPCMによる酸化ケイ素膜の電気伝導率とから、図3に示すように相関式を求めた。
次に、n型のシリコンウェーハ(第2シリコンウェーハ)を準備し、SC2洗浄を行った後、第1シリコンウェーハと同様に熱処理を行いシリコンウェーハ表面に熱酸化ケイ素膜を形成した。その後、裏面の酸化ケイ素膜を除去し、PPCMにより酸化ケイ素膜の電気伝導率を測定した。測定時の条件は、上記同様とした。得られた電気伝導率を上記相関式に適用することにより、n型のシリコンウェーハの鉄濃度を算出した。
[比較例1]
n型のシリコンウェーハを準備し、SPV測定装置による測定を行ったが、鉄濃度は測定不可能であった。
そのため、相関式を求めることができず、結果としてn型のシリコンウェーハの鉄濃度を算出することができなかった。
本発明によれば、デバイス製造プロセス中でのゲート絶縁膜の信頼性を定量的に評価することができる。
1 キセノンフラッシュランプ
2 波形発生器
3 オシロスコープ
4 増幅器
5 ステージ
6 シリコンウェーハ
7 プローブ
8 光ファイバー
9 電源
10 酸化ケイ素膜

Claims (7)

  1. 第1シリコンウェーハの金属不純物濃度を測定するステップ1と、
    前記第1シリコンウェーハに酸化熱処理を行い、酸化ケイ素膜をシリコンウェーハ上に形成するステップ2と、
    パルス光伝導法により、前記酸化ケイ素膜の電気伝導率を求めるステップ3と、
    前記金属不純物濃度と、前記電気伝導率との相関関係を求めるステップ4と、
    第2シリコンウェーハに、前記第1シリコンウェーハと同条件で酸化ケイ素膜の形成とパルス光伝導法による酸化ケイ素膜の電気伝導率測定を行うステップ5と、
    前記第2シリコンウェーハの酸化ケイ素膜の電気伝導率を、前記相関関係に参照し、前記第2シリコンウェーハに含まれる金属不純物濃度を求めるステップ6と
    を有することを特徴とする、金属汚染濃度分析方法。
  2. 前記ステップ2が、前記シリコンウェーハを酸性の洗浄液で処理した後、酸化熱処理を行い、酸化ケイ素膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の金属汚染濃度分析方法。
  3. 前記酸性の洗浄液が、塩酸、フッ化水素酸、過酸化水素水のいずれか、またはこれらの混合溶液を含むことを特徴とする、請求項2に記載の金属汚染濃度分析方法。
  4. 前記酸化ケイ素膜が、8MV/cm以上の絶縁破壊電界強度を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属汚染濃度分析方法。
  5. 前記パルス光伝導法による酸化ケイ素膜の電気伝導率測定は、印加電圧を5〜10Vとすることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属汚染濃度分析方法。
  6. 前記ステップ2の後、前記ステップ3に先立ち、前記シリコンウェーハの裏面に形成されている酸化ケイ素膜を剥離するステップを有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の金属汚染濃度分析方法。
  7. 前記ステップ1において、第1シリコンウェーハの金属不純物濃度の測定方法が表面光起電力法であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属汚染濃度分析方法。
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