JP2017193128A - 液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、および液体を吐出する装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放熱効率を向上させることができる液体吐出ヘッドの提供。【解決手段】液体を吐出するノズル31に連通する圧力発生室22と、圧力発生室22に圧力変化を生じさせる積層圧電素子5と、積層圧電素子5と接続されたFPC8と、を有するインクジェット記録ヘッド10であって、FPC8の少なくとも一部に該FPC8を覆う絶縁材から露出した露出部81aが設けられるとともに、露出部81aは、熱伝導部材85を介してインクジェット記録ヘッド10の一部(フレーム1)と接触している。【選択図】図10

Description

本発明は、液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、および液体を吐出する装置に関する。
一般に、プリンタ、ファックス、プロッタ、或いはこれらの内の複数の機能を複合した画像形成装置として、例えば、記録液(液体)の液滴(インク滴)を吐出する液体吐出ヘッドを含む液体を吐出する装置を用いて、媒体を搬送しながら、記録液を媒体に付着させて画像形成を行なうものがある。
液体吐出ヘッドは、液体を吐出させるためのアクチュエータ手段の種類により、幾つかの方式に大別される。例えば、液室の壁の一部を薄い振動板とし、これに対応して電気機械変換素子としての圧電素子(ピエゾ素子)を配置し、電圧印加に伴って発生する圧電素子の変形により振動板を変形させることで加圧液室内の圧力を変化させて、インク滴を吐出させるピエゾ方式のもの、液室内部に発熱体素子を配置し、通電による発熱体の加熱によって気泡を発生させ、気泡の圧力によってインク滴を吐出させるバブルジェット(登録商標)方式のものが知られている。また、液室の壁面を形成する振動板と、この振動板に対向して配置された液室外の個別電極とを備え、振動板と電極との間に電界を印加することで発生する静電力により振動板を変形させて、液室内の圧力/体積を変化させることによりノズルからインク滴を吐出させる静電型のものも提案されている。
ピエゾ方式の液体吐出ヘッドとして、圧電素子を駆動するための駆動回路(駆動IC)がフレキシブルプリント回路基板(Flexible printed circuits:FPC)へ配置され、電気的に圧電素子と接続される構成が知られている。
フレキシブルプリント回路基板に駆動ICが配置される構成では、圧電素子による発熱、および駆動ICによる発熱を、効率よく放熱することが重要となる。この点について、例えば、特許文献1には、圧電部材と、圧電部材を固定配置したベース部材と、圧電部材に駆動信号を伝送するFPC(配線部材)とを含む圧電アクチュエータと、フレーム部材とを備え、FPCとフレーム部材とはフィルム状熱伝導部材で接続され、ドライバICで発生する熱やベース部材に蓄積される熱をFPC及びフィルム状熱伝導部材を介してフレーム部材に逃がす液体吐出ヘッドが開示されている。
しかしながら、上記技術では、配線部材の絶縁部材を介してヘッド筐体部へ熱伝導をしているため放熱効率が低く、放熱効率の向上に検討の余地が残されていた。
そこで本発明は、放熱効率を向上させることができる液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る液体吐出ヘッドは、液体を吐出するノズルに連通する圧力発生室と、前記圧力発生室に圧力変化を生じさせる圧力発生手段と、前記圧力発生手段と接続された配線部材と、を有する液体吐出ヘッドであって、前記配線部材の少なくとも一部に該配線部材を覆う絶縁材から露出した露出部が設けられるとともに、前記露出部は、熱伝導部材を介して該液体吐出ヘッドの一部と接触しているものである。
本発明によれば、放熱効率を向上させることができる液体吐出ヘッドを提供することができる。
インクジェット記録ヘッドの液室長手方向に沿う断面図である。 インクジェット記録ヘッドの液室短手方向に沿う断面図である。 インクジェット記録装置の制御部の概要を示すブロック図である。 印刷制御部およびヘッドドライバの詳細を示すブロック図である。 シリアル型インクジェット記録装置の全体構成を説明する概略構成図である。 シリアル型インクジェット記録装置の概略平面図である。 インクジェット記録装置の全体構成を説明する概略構成図である。 インクジェット記録装置の概略平面図である。 インクジェット記録ヘッドの液室長手方向に沿う断面図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの液室長手方向に沿う断面図である。 第1の実施形態に係る(A)インクジェット記録ヘッドの概略上面図、(B)インクジェット記録ヘッドの概略平面図である。 第2の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの液室長手方向に沿う概略断面図である。 第2の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの概略上面図である。 第3の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの液室長手方向に沿う概略断面図である。 第4の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの液室長手方向に沿う概略断面図である。 第4の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの概略上面図である。 第4の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのフレームの概略断面図である。
以下、本発明に係る構成を図1から図17に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
(インクジェット記録ヘッドの基本構成)
先ず、液体吐出ヘッドの一実施形態であるインクジェット記録ヘッドの基本構成について図1および図2を参照して説明する。
図1は、インクジェット記録ヘッド10の液室長手方向に沿う断面図である。図2は、インクジェット記録ヘッド10の液室短手方向に沿う断面図である。
インクジェット記録ヘッド10は、インク供給口と、共通液室12となる彫り込みを形成したフレーム1(筐体部)と、流体抵抗部21、圧力発生室22となる彫り込みとノズル31に連通する連通口23を形成した流路板2と、ノズル31を形成するノズル板3と、島状凸部61、ダイヤフラム部62およびインク流入口63を有する振動板6と、振動板6に接着層7を介して接合された積層圧電素子5と、積層圧電素子5を固定しているベース4を備えている。
ベース4はチタン酸バリウム系セラミックからなり、積層圧電素子5を2列配置して接合している。積層圧電素子5は、厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層と、厚さ数μm/1層の銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電極層とを交互に積層している。内部電極層は両端で個別電極54に接続する。積層圧電素子5はハーフカットのダイシング加工により櫛歯状に分割され、1つ毎に駆動部56と支持部57(非駆動部)として使用する。外部電極の外側はハーフカットのダイシング加工で分割されるように、切り欠き等の加工により長さを制限しており、これらは複数の個別電極54となる。他方はダイシング加工では分割されずに導通しており共通電極55となる。
インクジェット記録ヘッド10は、厚み方向変位であるd33方式での積層圧電素子5を使用する構成とし、積層圧電素子5の伸縮により圧力発生室22を収縮、膨張させるようになっている。積層圧電素子5に駆動信号が印加され充電が行われると伸長し、また積層圧電素子5に充電された電荷が放電すると反対方向に収縮するようになっている。
駆動部56の個別電極54にはFPC(フレキシブルプリント回路)8が半田接合されている。また、共通電極55は積層圧電素子5の端部に電極層を設けて回し込んでFPC8のGnd電極に接合している。FPC8には駆動ICが実装されており、これにより駆動部56への駆動電圧印加を制御している。
振動板6は、薄膜のダイヤフラム部62と、このダイヤフラム部62の中央部に形成した駆動部56となる積層圧電素子5と接合する島状凸部(アイランド部)61と、フレーム1に接合する梁を含む厚膜部と、インク流入口63となる開口を電鋳工法によるNiメッキ膜を2層重ねて形成している。ダイヤフラム部62の厚さは、例えば、3μm、幅は35μm(片側)である。この振動板6の島状凸部61と積層圧電素子5の駆動部56、振動板6とフレーム1の結合は、ギャップ材を含んだ接着層7をパターニングして接着している。
流路板2はシリコン単結晶基板を用いて、流体抵抗部21、圧力発生室22となる彫り込み、およびノズル31に対する位置に連通口23となる貫通口をエッチング工法でパターニングして形成している。エッチングで残された部分が圧力発生室22の隔壁24となる。また、エッチング幅を狭くする部分を設けて、これを流体抵抗部21とした。
ノズル板3は金属材料、例えば電鋳工法によるNiメッキ膜等で形成したもので、インク滴を飛翔させるための微細な吐出口であるノズル31を多数形成している。このノズル31の内部形状(内側形状)は、ホーン形状(略円柱形状又は略円錘台形状でもよい。)に形成している。また、このノズル31の径は、例えば、インク滴出口側の直径で約20〜35μmである。また各列のノズルピッチは、例えば、150dpiである。
このノズル板3のインク吐出面(ノズル表面側)は、撥水性の表面処理を施した撥水処理層32を設けている。PTFE−Ni共析メッキやフッ素樹脂の電着塗装、蒸発性のあるフッ素樹脂(例えばフッ化ピッチなど)を蒸着コートしたもの、シリコン系樹脂・フッ素系樹脂の溶剤塗布後の焼き付け等、インク物性に応じて選定した撥水処理膜を設けて、インクの滴形状、飛翔特性を安定化し、高品位の画像品質を得られるようにしている。
インク供給口11と共通液室12となる彫り込みを形成するフレーム1は樹脂成形で作製している。
このように構成したインクジェット記録ヘッド10においては、記録信号に応じて駆動部56に駆動パルス(即ち駆動信号)で構成される駆動波形(10〜50Vのパルス電圧)を印加することによって、駆動部56に積層方向の変位が生起し、振動板6を介して圧力発生室22が加圧されて圧力が上昇し、ノズル31からインク滴が吐出される。
その後、インク滴吐出の終了に伴い、圧力発生室22内のインク圧力が低減し、インクの流れの慣性と駆動電圧(駆動パルス)の放電過程によって圧力発生室22内に負圧が発生してインク充填工程へ移行する。このとき、インクタンクから供給されたインクは共通液室12に流入し、共通液室12からインク流入口63を経て流体抵抗部21を通り、圧力発生室22内に充填される。
流体抵抗部21は、吐出後の残留圧力振動の減衰に効果がある反面、表面張力による最充填(リフィル)に対して抵抗になる。流体抵抗部21を適宜に選択することで、残留圧力の減衰とリフィル時間のバランスが取れ、次のインク滴吐出動作に移行するまでの時間(駆動周期)を短くできる。
このように構成したインクジェット記録ヘッド10において、印字動作の高速化と高画質化を両立するために、同一のノズル31からインク量の異なる複数の種類のインク滴を吐出する方法が行なわれており、一周期駆動信号から選択的に駆動信号を印加することで、小ドットから大ドットまで形成している。多くの場合は最大2bit(4階調)の制御を行なっている。
(インクジェット記録装置)
次に、本発明に係る液体を吐出する装置の一実施形態であるインクジェット記録装置(画像形成装置)について説明する。
[制御部]
インクジェット記録装置200の制御部の概要について図3を参照して説明する。図3はインクジェット記録装置200の制御部100の概要を示すブロック図である。
制御部100は、インクジェット記録装置20全体の制御を行うCPU101と、CPU101が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM102と、画像データ等を一時格納するRAM103と、インクジェット記録装置200の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能なNVRAM(不揮発性メモリ)104と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC105とを備えている。
また、制御部100は、インクジェット記録ヘッド10を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動信号発生手段を含み、かつ、キャリッジ130側に設けたインクジェット記録ヘッド10を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)109を制御する印刷制御部108と、キャリッジ130を移動走査する主走査モータ131、搬送ベルトを周回移動させる副走査モータ132、維持回復機構の維持回復モータ133を駆動するための等のモータ駆動部110、帯電ローラ134にACバイアスを供給するACバイアス供給部111などを備えている。また、制御部100には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル114が接続されている。
制御部100は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読取装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのホストインターフェース(以下ホストI/Fと略記する)106を持っており、ホスト120側から、ケーブル或いはネットワークを介してそれらの出力信号をホストI/F106で受信する。
制御部100のCPU101は、ホストI/F106に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC105にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データを印刷制御部108からヘッドドライバ109に転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成はホスト120側のプリンタドライバ121で行っている。
印刷制御部108は、上述した画像データをシリアルデータで転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、制御信号などをヘッドドライバ109に出力する。また、印刷制御部108は前記動作を行う他、ROM102に格納されている駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動信号波形部を含み、1又は複数の駆動パルスで構成される駆動信号をヘッドドライバ109に対して出力する。
ヘッドドライバ109は、印刷制御部108からシリアルに入力されるインクジェット記録ヘッド10の1行分に相当する画像データに基づきインクジェット記録ヘッド10を駆動する。即ち、ヘッドドライバ109は、印刷制御部108から与えられる駆動信号を構成する駆動パルスを、インクジェット記録ヘッド10の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(ここでは積層圧電素子5)に対して選択的に印加し、これによってインクジェット記録ヘッド10を駆動する。
ヘッドドライバ109は、駆動信号を構成する駆動パルスを選択することによって、インクジェット記録ヘッド10において、例えば、大滴、中滴、小滴など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
I/O(入出力)部113は、装置に装着されている各種のセンサ群115からの情報を取得し、プリンタの制御に必要な情報を抽出し、印刷制御部108やモータ駆動部110等の制御に供する処理を行う。
センサ群115は、用紙の位置を検出するための光学センサや、機内の温度を監視するためのサーミスタ、機内の湿度を監視するための湿度センサ、帯電ベルトの電圧を監視するセンサ、カバーの開閉を検出するためのインターロックスイッチなどがあり、I/O部113は様々なセンサ情報について前記処理を行うことができる。
図4は、印刷制御部108及びヘッドドライバ109の詳細を示すブロック図である。印刷制御部108は、既に述べたように、画像形成時に1印刷周期内において複数の駆動パルス(即ち駆動信号)で構成される駆動波形(共通駆動波形)を生成して出力すると共に、空吐出動作時に1空吐出周期内において複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形(共通駆動波形)を生成して出力する駆動波形生成部201と、印刷画像に応じた2ビットの画像データ(階調信号0、1)と、転送クロック、ラッチ信号(LAT)、滴制御信号M0〜M3を出力するデータ転送部202とを備えている。なお、滴制御信号M0〜M3は、ヘッドドライバ109の後述するスイッチ手段であるアナログスイッチ215の開閉を滴毎に指示する2ビットの信号であり、駆動波形の印刷周期に合わせて選択すべき波形でHレベル(ON)に状態遷移し、駆動波形非選択時にはLレベル(OFF)に状態遷移する。
ヘッドドライバ109は、データ転送部202からの転送クロック(シフトクロック)及び画像データ(階調データ:2ビット/1チャンネル(1ノズル))を入力するシフトレジスタ211と、シフトレジスタ211の各レジスト値をデータ転送部202からのラッチ信号によってラッチするためのラッチ回路212と、階調データと滴制御信号M0〜M3をデコードして結果を出力するデコーダ213と、デコーダ213のロジックレベル電圧信号をアナログスイッチ215が動作可能なレベルへとレベル変換するレベルシフタ214と、レベルシフタ214を介して与えられるデコーダ213の出力でオン/オフ(開閉)されるアナログスイッチ215と、を備えている。
アナログスイッチ215は、各積層圧電素子5の個別電極54に接続されていると共に、駆動波形生成部201からの駆動波形が入力されている。したがって、シリアル転送された画像データ(階調データ)と滴制御信号M0〜M3をデコーダ213でデコードした結果に応じてアナログスイッチ215がオンにすることにより、駆動波形を構成する所要の駆動信号が通過して(選択されて)積層圧電素子5に印加される。
[インクジェット記録装置の構成例1(シリアル型)]
シリアル型のインクジェット記録装置の一例について図5および図6を参照して説明する。図5は、インクジェット記録装置200Aの全体構成を説明する概略構成図、図6は、インクジェット記録装置200Aの概略平面図である。
このインクジェット記録装置200Aはシリアル型のインクジェット記録装置であり、左右の側板221A,221Bに横架したガイド部材である主ガイドロッド231、従ガイドロッド232でキャリッジ130を主走査方向に摺動自在に保持する。そして、主走査モータ131によってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。このキャリッジ130には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液体吐出ユニットが装着されている。
このキャリッジ130には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するためのインクジェット記録ヘッド10a,10bを複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
インクジェット記録ヘッド10は、それぞれ2つのノズル列を有し、インクジェット記録ヘッド10aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、インクジェット記録ヘッド10bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
また、キャリッジ130には、インクジェット記録ヘッド10のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク235a,235b(区別しないときは「サブタンク235」という。)を搭載している。
このサブタンク235には各色の供給チューブ236を介して、各色のインクカートリッジ210k,210c,210m,210yから各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ242の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙Pを給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙Pを1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙Pをインクジェット記録ヘッド10の下方側に送り込むために、用紙Pを案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙Pを静電吸着してインクジェット記録ヘッド10に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。
また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ134を備えている。この帯電ローラ134は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。
この搬送ベルト251は、副走査モータ132によってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、インクジェット記録ヘッド10で記録された用紙Pを排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙Pを分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙Pを取り込んで反転させて再度、カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ130の走査方向一方側の非印字領域には、インクジェット記録ヘッド10のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、インクジェット記録ヘッド10の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a,282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ130の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける液体回収容器であるインク回収ユニット(空吐出受け)288を配置し、このインク回収ユニット288にはインクジェット記録ヘッド10のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこのインクジェット記録装置200Aにおいては、給紙トレイ242から用紙Pが1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙Pはガイド部材245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ134に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。
このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙Pが給送されると、用紙Pが搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙Pが副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ130を移動させながら画像信号に応じてインクジェット記録ヘッド10を駆動することにより、停止している用紙Pにインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙Pを所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙Pの後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙Pを排紙トレイ203に排紙する。
[インクジェット記録装置の構成例2(ライン型)]
ライン型のインクジェット記録装置の一例について図7および図8を参照して説明する。図7は、インクジェット記録装置200Bの全体構成を説明する概略構成図、図8は、インクジェット記録装置200Bの概略平面図である。
装置本体301と、用紙Pを積載し給紙する給紙トレイ302と、印刷された用紙Pを排紙積載する排紙トレイ303と、用紙Pを給紙トレイ302から排紙トレイ303まで搬送する搬送ユニット304と、搬送ユニット304によって搬送される用紙Pに液滴を吐出し印字する画像形成ユニット305と、印刷終了後又は所要のタイミングで画像形成ユニット305の各ヘッドの維持回復を行う維持回復機構であるクリーニング装置306とを備えている。
装置本体301は、前後側板及びステーなどで構成されており、給紙トレイ302上に積載されている用紙Pは、分離ローラ321及び給紙ローラ322によって1枚ずつ搬送ユニット304に給紙される。
搬送ユニット304は、搬送駆動ローラ341Aと搬送従動ローラ341Bと、これらのローラ341A,341B間に掛け回された無端状の搬送ベルト343とを備えている。この搬送ベルト343の表面には複数の穴が形成されており、搬送ベルト343の下部には用紙Pを吸引する吸引ファン344が配置されている。また、搬送駆動ローラ341A、搬送従動ローラ341B上部には、それぞれ搬送ガイドローラ342A,342Bがガイドに保持されて、自重にて搬送ベルト343に当接している。
搬送駆動ローラ341Aはモータにより回転されることで搬送ベルト343が周回移動し、用紙Pは搬送ベルト343上に吸引ファン344により吸い付けられ、搬送ベルト343の周回移動によって搬送される。なお、搬送従動ローラ341B、搬送ガイドローラ342A,42Bは搬送ベルト343に従動して回転する。
搬送ユニット304の上部には用紙Pに印字する液滴を吐出する複数のヘッドユニットで構成されるインクジェット記録ヘッドとしての画像形成ユニット305が矢示A方向に移動可能に配置されている。また、この画像形成ユニット305は、維持回復動作時(クリーニング時)にはクリーニング装置306の上方まで移動する。
画像形成ユニット305は、ヘッドモジュール351A,351B,351C,351Dが、用紙搬送方向に沿って並べてアレイベース部材352上に配置された記録ヘッドユニット350を備えている。ここでは、ヘッドモジュール351A,351Bの2つのノズル列の一方でイエロー(Y)の液滴を、他方でマゼンタ(M)の液滴を吐出し、また、ヘッドモジュール351C,351Dの2つのノズル列の一方でシアン(C)の液滴を、他方でブラック(K)の液滴を吐出する。
つまり、この画像形成ユニット305の記録ヘッドユニット350は、同じ色の液滴を吐出する2つのヘッドモジュール351が用紙搬送方向に並べて配置され、2つのヘッドモジュール351で用紙幅相当の1列分のノズル列が構成されている構成としている。
この画像形成ユニット305の上流側にはインクタンクユニット308のインクタンク381(1つのインクタンクのみ符号を付している。)が配置され、供給チューブ382を介して各ヘッドモジュール351に供給され、インクタンク381とヘッドモジュール351との水頭差によりヘッドモジュール351の各ヘッドに対する負圧が形成される。
このインクタンクユニット308は画像形成ユニット305とともに矢示A方向に移動可能に配置されている。なお、インクタンク381からヘッドモジュール351に対する供給チューブ382は分かり易くするためヘッドモジュール351の上方から接続して状態で図示しているが、実際にはヘッドモジュール351の長手方向(用紙搬送方向と直交する方向)の端部に接続される。
さらに、インクタンク381の上流側にはメインタンクユニット309が配置され、メインタンク391から供給チューブ392を介してインクがインクタンク381に供給される。
搬送ユニット304の下流側には用紙Pを排紙トレイ303に排紙する搬送ガイド部307が設けられている。搬送ガイド部307にて案内されて搬送される用紙Pは排紙トレイ3に排紙される。排紙トレイ303は、用紙Pの幅方向を規制する対のサイドフェンス331と用紙Pの先端を規制するエンドフェンス332を備えている。
維持回復機構(クリーニング装置)306は、画像形成ユニット305の各ヘッドモジュール351に対応して、4列分のクリーニング手段361A〜361Dが配置され、1つのクリーニング手段361はヘッドモジュール351の各ヘッドに対応するキャップ部材362及びワイパ部材などで構成されている。なお、各クリーニング手段361のキャップ部材362は各列に独立して上下動させることができる構成としている。さらに、クリーニング手段361の下方には、キャップ部材362でヘッドモジュール351のノズル面をキャッピングした状態でノズルからインクを吸引するための吸引ポンプ363A〜363Dが配置されている。
また、この画像形成装置においては、印刷終了後、液滴を吐出するヘッドモジュール351の各ヘッドのノズル面をクリーニング手段361でキャッピングした状態でノズルからインクを吸引する場合、あるいは、ヘッドモジュール351の各ヘッドのノズル面に付着したインクをワイピング部材で清掃する場合は、図7に示すように、印刷停止後、搬送ユニット304全体が搬送従動ローラ341Bを支点に矢印B方向に回動し、画像形成ユニット305との間の空間を画像形成時よりも大きくすることで、画像形成ユニット305の移動スペースを確保するようにしている。このとき、クリーニング装置306上部に配置されている搬送ガイド部307も支点371にて矢印C方向上方に回動され、クリーニング装置306の上方が開放される。
そして、搬送ユニット304と搬送ガイド部307がそれぞれ解放(解除)された後に、画像形成ユニット305が用紙通紙方向(矢示A方向)に移動し、クリーニング装置306上方で停止され、クリーニング手段361が上昇して各ヘッドモジュール351のクリーニング動作(維持回復動作)に移行する。
[第1の実施形態]
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドの一実施形態であるインクジェット記録ヘッド10について説明する。
先ず、インクジェット記録ヘッド10の基本構成例について説明する。図9は、インクジェット記録ヘッド10の液室長手方向に沿う断面図である。図1を参照して説明した点については説明を省略する。
図9に示すように、積層圧電素子5にはFPC8が接合されており、FPC8の他端側には、積層圧電素子5を駆動させる駆動IC9(駆動手段)が備えられる。また、FPC8は、絶縁材である基材80に導体である配線材81が形成されるとともに、配線材81は絶縁材であるレジスト材82で覆われている。
このような構成において、積層圧電素子5および駆動IC9が発熱源となり、圧力室内液体の温度上昇や駆動IC9の故障の要因となるおそれがある。このため、図9に示すように、駆動IC9を冷却する冷却手段を備えることが知られており、例えば、駆動IC9にヒートシンク13を備えることが知られている。ヒートシンク13による放熱構成を採用することで、積層圧電素子5および駆動IC9に起因する温度上昇を抑制するものである。
しかしながら、ヒートシンク13を備える場合、インクジェット記録ヘッド10にヒートシンク13を配設するための空間を設ける必要があり、インクジェット記録ヘッド10の小型化における障壁となってしまう。
そこで、本実施形態に係るインクジェット記録ヘッド10は、液体を吐出するノズル(ノズル31)に連通する圧力発生室(圧力発生室22)と、圧力発生室に圧力変化を生じさせる圧力発生手段(積層圧電素子5)と、圧力発生手段と接続された配線部材(FPC8)と、を有する液体吐出ヘッド(インクジェット記録ヘッド10)であって、配線部材の少なくとも一部に該配線部材を覆う絶縁材から露出した露出部(露出部81a)が設けられるとともに、露出部は、熱伝導部材(熱伝導部材85)を介して該液体吐出ヘッドの一部と接触しているものである。
図10は、第1の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド10の液室長手方向に沿う概略断面図である。また、図11(A)は図中矢印A方向から見た概略上面図、図11(B)は図中矢印B方向から見た概略平面図である。
本実施形態に係るインクジェット記録ヘッド10は、FPC8の配線材81の少なくとも一部が絶縁材(ここでは基材80)に覆われずに露出する露出部81aを有するものとしている。
例えば、図10に示すように、配線材81の基材80側(フレーム1側)の一部について、レジストを塗布せずに、配線材81が露出するようにし、このFPC8における配線材81が露出した部分を露出部81aと呼ぶ。そして、FPC8は、露出部81aの部分で、導体である熱伝導部材85を介して、導体であるフレーム1に接触する構成としている。FPC8としては、例えば、ビアで接続した両面に配線材81が露出する両面FPC等を用いることができる。
なお、熱伝導部材85の材質は特に限られるものではないが、例えば、シリコン樹脂やアクリル樹脂を用いることが好ましい。また、熱伝導部材85とフレーム1との接続形態は、特に限られるものではないが、例えば、熱伝導性エポキシ接着剤などで形成した接着層を介して、接着されていることが好ましい。
これにより、積層圧電素子5および駆動IC9の発熱を、FPC8の配線材81の露出部81aから熱伝導部材85へ、そして、熱伝導部材85からフレーム1に熱伝導させる構成としている。
これにより、図9に示す構成に比して、放熱効率を向上させることが可能となる。よって、ヒートシンク13などの冷却手段を設けることなく、圧力室内液体の温度上昇、駆動IC9の温度上昇を抑えることができ、吐出特性の変化や、駆動IC9の不具合の発生を抑制することができる。また、冷却手段を設ける空間が不要となり、インクジェット記録ヘッド10の小型化を図ることが可能となる。また、冷却手段を設ける場合においても、従来よりも冷却性能を抑えた小型の冷却手段(ヒートシンク13など)を用いることが可能となるので、その分、インクジェット記録ヘッド10の小型化を図ることができる。
[第2の実施形態]
以下、インクジェット記録ヘッド10の他の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同様の点についての説明は適宜省略する。
第1の実施形態では、FPC8の露出部81aを、FPC8において、積層圧電素子5が接続される一端側と、駆動IC9が設けられる他端側の途中の配線部で、FPC8とフレーム1との間に設けた熱伝導部材85に接続し、FPC8の配線材81から、露出部81a、熱伝導部材85、フレーム1の順に熱伝導させる例を説明したが、露出部81aは、導体へ熱的に結合されて熱を逃がすことが可能であればよく、その接続形態は、図10の例に限られるものではない。以下に他の例について説明する。
図12は、第2の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド10の液室長手方向に沿う概略断面図である。また、図13は図中矢印A方向から見た概略上面図である。
第2の実施形態では、FPC8において、駆動IC9が設けられる位置に、配線材81の露出部81aおよび熱伝導部材85を設けた例を示している。例えば、駆動IC9の裏面に放熱パッドを配置し、FPC8の裏面に放熱パッドと導通させたパターン(露出部81a)を設けるものである。そして、露出部81aから熱伝導部材85を介して、フレーム1に放熱させることにより、第1の実施形態の構成に比較して、より小さい熱抵抗で駆動IC9の熱を放熱することが可能である。
第2の実施形態では、特に、駆動IC9の放熱効率を向上させて、駆動IC9および圧力室内液体の温度上昇を抑えることができ、駆動IC9の不具合の発生や、吐出特性の変化を抑制することができる。
[第3の実施形態]
図14は、第3の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド10の液室長手方向に沿う概略断面図である。
第3の実施形態では、FPC8において、積層圧電素子5(個別電極54)とFPC8の接続部の位置に、配線材81の露出部81aおよび熱伝導部材85を設けた例を示している。露出部81aから熱伝導部材85を介して、フレーム1に放熱させることができる。また、図14に示すように、導体である金属部材86を熱伝導部材85で挟んだ構成として、露出部81aから熱伝導部材85、金属部材86、熱伝導部材85を介して、フレーム1に放熱させるものであってもよい。
第3の実施形態では、特に、積層圧電素子5の放熱効率を向上させて、駆動IC9および圧力室内液体の温度上昇を抑えることができ、駆動IC9の不具合の発生や、吐出特性の変化を抑制することができる。
なお、第1〜第3の実施形態では、FPC8の配線の途中位置でフレーム1に接続する例、FPC8の一端側の駆動IC9が設けられる位置でフレーム1に接続する例、FPC8の他端側の積層圧電素子5が設けられる位置でフレーム1に接続する例、を説明したが、FPC8における露出部81aの形成位置は上記の例に限られるものではない。また、露出部81aを2箇所以上設け、各箇所にそれぞれ熱伝導部材85を設けてもよい。また、複数の露出部81を設ける場合、FPC8の両面側に露出部81aを設けるものであってもよい。また、熱伝導部材85を介した接続先は、インクジェット記録ヘッド10の他の部位(導体)に接続されるものであってもよく、接続先はフレーム1に限られるものではない。
[第4の実施形態]
図15は、第4の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド10の液室長手方向に沿う概略断面図である。また、図16は第4の実施形態に係るインクジェット記録ヘッド10を図中矢印A方向から見た概略上面図、図17は冷却液87の流路が形成される部分でのフレーム1の概略断面図である。
第4の実施形態では、フレーム1内に冷却液87の流路が設けられており、FPC8と熱的に結合されるフレーム1を、冷却液87を用いた水冷方式により冷却するものである。なお、他の構成は、第1の実施形態の構成と同様であるので、説明を省略する。
冷却液87は、例えば、フレーム1に設けられる循環路、すなわち、フレーム1に冷却液供給口88から供給されて、フレーム1内を循環し、冷却液排出口89から排出される構成となっている。なお、冷却液87を冷却する冷却機構としては、例えば、チラーやラジエータなどの公知の冷却機構を用いればよく、インクジェット記録ヘッド10内で冷却液87の冷却を行うことは必須ではない。
第4の実施形態によれば、ヒートシンク13などの冷却手段を設けることなく、駆動IC9および圧力室内液体の温度上昇を抑えることができ、駆動IC9の不具合の発生や、吐出特性の変化を抑制することができる。また、冷却手段を設ける空間が不要となり、インクジェット記録ヘッド10の小型化を図ることが可能となる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
「液体吐出ヘッド」とは、ノズルから液体を吐出・噴射する機能部品である。また、「液体吐出ヘッド」は、使用する圧力発生手段が限定されるものではない。例えば、上記実施形態で説明したような圧電アクチュエータ(積層型圧電素子を使用するものでもよい。)以外にも、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものでもよい。
また、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
また、「液体吐出ユニット」とは、液体吐出ヘッドに他の機能部品、機構が一体化したものであり、液体を吐出する機能に関連する部品の集合体である。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
例えば、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。また、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液体吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。このチューブを介して、液体貯留源の液体が液体吐出ヘッドに供給される。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて、液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
1 フレーム
2 流路板
3 ノズル板
4 ベース
5 積層圧電素子
6 振動板
7 接着層
8 FPC(フレキシブルプリント回路)
9 駆動IC
10,10a,10b インクジェット記録ヘッド
11 インク供給口
12 共通液室
13 ヒートシンク
21 流体抵抗部
22 圧力発生室
23 連通口
24 隔壁
31 ノズル
32 撥水処理層
54 個別電極
55 共通電極
56 駆動部
57 支持部
61 島状凸部
62 ダイヤフラム部
63 インク流入口
80 基材
81 配線材
81a 露出部
82 レジスト材
85 熱伝導部材
86 金属部材
87 冷却液
88 冷却液供給口
89 冷却液排出口
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 NVRAM(不揮発性メモリ)
105 ASIC
106 ホストI/F
108 印刷制御部
109 ヘッドドライバ
110 モータ駆動部
111 ACバイアス供給部
113 I/O部
114 操作パネル
115 センサ群
120 ホスト
121 プリンタドライバ
130 キャリッジ
131 主走査モータ
132 副走査モータ
133 維持回復モータ
134 帯電ローラ
200,200A,200B インクジェット記録装置
201 駆動波形生成部
202 データ転送部
203 排紙トレイ
210k,210c,210m,210y インクカートリッジ
211 シフトレジスタ
212 ラッチ回路
213 デコーダ
214 レベルシフタ
215 アナログスイッチ
221A、221B 側板
231 主ガイドロッド
232 従ガイドロッド
235a,235b サブタンク
236 供給チューブ
241 用紙積載部(圧板)
242 給紙トレイ
243 半月コロ(給紙コロ)
244 分離パッド
245 ガイド部材
246 カウンタローラ
247 搬送ガイド部材
248 押さえ部材
249 先端加圧コロ
251 搬送ベルト
252 搬送ローラ
253 テンションローラ
261 分離爪
262 排紙ローラ
263 排紙コロ
271 両面ユニット
272 手差しトレイ
281 維持回復機構
282a,282b キャップ部材
283 ワイパーブレード
284 空吐出受け
288 インク回収ユニット
289 開口部
301 装置本体
302 給紙トレイ
303 排紙トレイ
304 搬送ユニット
305 画像形成ユニット
306 クリーニング装置
307 搬送ガイド部
308 インクタンクユニット
309 メインタンクユニット
321 分離ローラ
322 給紙ローラ
331 サイドフェンス
332 エンドフェンス
341A 搬送駆動ローラ
341B 搬送従動ローラ
342A,342B 搬送ガイドローラ
343 搬送ベルト
344 吸引ファン
350 記録ヘッドユニット
351A,351B,351C,351D ヘッドモジュール
352 アレイベース部材
361A〜361D クリーニング手段
362 キャップ部材
363A〜363D吸引ポンプ
371 支点
381 インクタンク
382 供給チューブ
391 メインタンク
392 供給チューブ
P 用紙
特開2013−63555号公報

Claims (9)

  1. 液体を吐出するノズルに連通する圧力発生室と、
    前記圧力発生室に圧力変化を生じさせる圧力発生手段と、
    前記圧力発生手段と接続された配線部材と、を有する液体吐出ヘッドであって、
    前記配線部材の少なくとも一部に該配線部材を覆う絶縁材から露出した露出部が設けられるとともに、
    前記露出部は、熱伝導部材を介して該液体吐出ヘッドの一部と接触していることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記配線部材に2以上の前記露出部を設け、複数の前記露出部は、それぞれに対応する前記熱伝導部材を介して、該液体吐出ヘッドの一部と接触していることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記熱伝導部材は、該液体吐出ヘッドの筐体部と接触していることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記配線部材は、一端側で前記圧力発生手段に接続されるとともに、他端側で前記圧力発生手段を駆動させる駆動手段に接続されており、
    前記配線部材の前記露出部は、両端部を除くいずれかの位置に設けられることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記配線部材は、前記圧力発生手段を駆動させる駆動手段に接続されており、
    前記配線部材の前記露出部は、前記駆動手段との接続位置近傍に設けられることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記配線部材の前記露出部は、前記圧力発生手段との接続位置近傍に設けられることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記筐体部に冷却液の循環路が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 請求項1から7までのいずれかに記載の液体吐出ヘッドを備えることを特徴とする液体を吐出する液体吐出ユニット。
  9. 請求項1から7までのいずれかに記載の液体吐出ヘッド、または請求項8に記載の液体吐出ユニットを備えることを特徴とする液体を吐出する装置。
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