JP2017191925A - コイル部品及びその製造方法 - Google Patents

コイル部品及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017191925A
JP2017191925A JP2017021314A JP2017021314A JP2017191925A JP 2017191925 A JP2017191925 A JP 2017191925A JP 2017021314 A JP2017021314 A JP 2017021314A JP 2017021314 A JP2017021314 A JP 2017021314A JP 2017191925 A JP2017191925 A JP 2017191925A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
core
toroidal
air
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017021314A
Other languages
English (en)
Inventor
博明 川崎
Hiroaki Kawasaki
博明 川崎
郁夫 成澤
Ikuo Narisawa
郁夫 成澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shibata Seimitsu Yk
Century Innovation Corp
Original Assignee
Shibata Seimitsu Yk
Century Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shibata Seimitsu Yk, Century Innovation Corp filed Critical Shibata Seimitsu Yk
Publication of JP2017191925A publication Critical patent/JP2017191925A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Insulating Of Coils (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

【課題】導線への損傷を抑制できるとともに、機械的強度に優れ、小型化に適切に対応可能なコイル部品及びその製造方法を提供すること。【解決手段】本発明におけるコイル部品は、導線(101)が巻回されてなるリング状の空芯コイル(103)と、前記空芯コイルの空芯部を埋める、磁性材と樹脂とを含有した成形体からなるトロイダルコア(102)と、を有することを特徴とする。本発明によれば、導線への損傷を抑制できるとともに、機械的強度に優れ、小型化が可能なコイル部品を製造することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器の電源回路のノイズ低減等に用いられるコイル部品及びその製造方法に関する。
電源用チョークコイルとして用いられるトロイダルコイルは、リング状を成すトロイダルコアに導線を巻回して構成される。従来では、導線をトロイダルコイルの内周側と外周側との間に繰り返し巻きつける作業を手作業で行っていた。
このような導線の巻回作業を自動化して行うことで、手作業で行うよりも生産効率は向上するものの、自動巻き線機にて導線を巻回する際に、導線を傷つけてしまう恐れがあった。
そこで、下記の特許文献には、一ターンずつ導線を巻くことを避けたトロイダルコイルの構成が開示されている。
すなわち、特許文献1には、導線が巻回された複数のボビンを用意し、複数のボビンを連結するとともに、これらボビンを複数のコア片に挿通し、各コア片を連結することでリング形状を成すトロイダルコイルの発明が開示されている。
また、下記の特許文献2には、分割されたリングコアに夫々筒状コイルを挿入し、各リングコアを接合してなるトロイダルコイルの発明が開示されている。
特開2004−158684号公報 特開2001−68364号公報
しかしながら、特許文献1に記載のトロイダルコイルでは、導線を巻回したボビンをコア片に挿入する構成であるため、ボビン分の厚みが加味され、トロイダルコイルの小型化を適切に促進できない。また、ボビンやコア片自体を小さくすると、コア片間の接合部分の加工が困難になり、しかもコア片をボビンに嵌め込む構成であるため機械的強度にも劣る。
また、特許文献2に記載のトロイダルコイルでは、リングコアに筒状コイルを挿入する際に筒状コイルに損傷を与えやすく、組み立て作業を容易に行うことができない。また、分割された各リングコアの分割面を、筒状コイルの挿入後、接合する構成であるため、接合部の強度が劣る。特に、小型化になればなるほど、接合部の面積は小さくなるため、十分な強度を得ることができない。
そこで本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、導線への損傷を抑制できるとともに、機械的強度に優れ、小型化に適切に対応可能なコイル部品及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明の射出装置を用いることで、導線への損傷を抑制できるとともに、機械的強度に優れ、小型化可能なコイル部品を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、以下の通りである。
本発明におけるコイル部品は、導線が巻回されてなるリング状の空芯コイルと、前記空芯コイルの空芯部を埋める、磁性材と樹脂とを含有した成形体からなるトロイダルコアと、を有することを特徴とする。
本発明では、前記空芯コイルの前記導線が、部分的に、前記トロイダルコアから露出している構成としても、前記空芯コイルの全体が、前記トロイダルコアの内部に埋設されている構成とすることもできる。
また、本発明では、前記導線と前記トロイダルコアとの間には前記導線の絶縁被膜が、連続して設けられていることが好適である。
また、本発明では、前記トロイダルコアの外周端面及び内周端面の角部が、R形状で形成されていることが好適である。
また、本発明では、前記空芯コイルの巻回軸に対して直交する方向から切断した前記トロイダルコアの断面は、円形状、或いは楕円状とすることができる。
また本発明におけるコイル部品の製造方法は、導線を巻回したリング状の空芯コイルを形成する工程、前記空芯コイルの空芯部を磁性材と樹脂とを含有した複合材料で埋めた状態にて、前記複合材料からなるトロイダルコアを成形する工程、を有することを特徴とする。
本発明では、前記空芯コイルを金型内に設置した状態で、前記トロイダルコアを射出成形することが好ましい。
また本発明では、貫通孔を有し、前記貫通孔の一方の開口部が前記複合材料の流入口で、他方の開口部が前記複合材料の流出口であり、前記貫通孔の前記流入口から前記流出口にかけて開口幅が狭くなるように、前記貫通孔の内壁面が傾斜面で形成された溶融器を内蔵した射出装置により、前記トロイダルコアを射出成形することが好ましい。
本発明では、導線を巻回した空芯コイルの空芯部を、磁性材と樹脂とを含有した複合材料で埋めた状態にて、トロイダルコアを成形することで、従来のように、トロイダルコアに導線を後で巻いたり、空芯コイルの空芯部にコアを差し込む構成に比べて、導線への損傷を抑制できる。また、従来のように、分割したコアを接合する構成ではなく、トロイダルコアを一体的に成形できるので、機械的強度に優れる。更に、空芯コイルの導線が少なくとも部分的にトロイダルコア内に埋まるため、機械的強度の向上とともに、コイル部品の小型化を促進することができる。また、本発明のコイル部品によれば、トロイダルコアの表面に、導線を巻いていった従来品と比べて、同等以上のインダクタンス値を得ることが可能である。
また本発明のコイル部品の製造方法では、上記した溶融器を備えた小型の射出装置を用いてトロイダルコアを射出成形することで、射出圧を抑えつつ、空芯部を、適切に複合材料にて埋めることができる。このため、導線の表面を覆う絶縁被膜が、トロイダルコアの射出成形によっても損傷を受けにくく、導線とトロイダルコアとの間に、途切れることなく絶縁被膜を連続的に介在させることができる。このため、トロイダルコイルの電流特性を安定したものにできる。
本発明によれば、導線への損傷を抑制できるとともに、機械的強度に優れ、小型化が可能なコイル部品を製造することができる。また、インダクタンス値及び、電流変化に対するインダクタンス値変化を実用範囲に収めることが可能である。
第1の実施の形態におけるトロイダルコイルの平面図である。 第2の実施の形態におけるトロイダルコイルの平面図である。 図1に示すA―A線に沿って切断し矢印方向から見たトロイダルコイルの断面図である。 図1に示すB−B線に沿って切断し矢印方向から見たトロイダルコイルの断面図である。 第3の実施の形態におけるトロイダルコイルの平面図である。 第4の実施の形態におけるトロイダルコイルの平面図である。 スリットを有するトロイダルコアの斜視図である。 本実施の形態におけるコモンモードチョークコイルの平面図である。 本実施の形態のトロイダルコイルを製造する際に用いられる金型の下型の斜視図である。 本実施の形態のトロイダルコイルを製造する際に用いられる金型の上型の斜視図である。 本実施の形態における射出装置の断面模式図である。 図11に示す射出装置に複合材料を供給した状態を示す射出装置の断面模式図である。 本実施の形態における射出装置を用いた成形工程を説明するための断面模式図である。 本実施の形態における溶融器の縦断面図である。 図14とは別の実施の形態における溶融器の縦断面図である。 図11とは別の実施の形態における射出装置の断面模式図であり、複合材料を供給した状態を示す。 図16の状態から上下移動(往復移動)可能な溶融器を上方に移動させた状態を示す射出装置の断面模式図である。 図17の状態から溶融器を下方に移動させて接続構造体の成形工程を説明するための断面模式図である。 実施例のトロイダルコイル断面の顕微鏡写真である。 図19に示す顕微鏡写真の模式図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、第1の実施の形態におけるコイル部品の平面図である。
図1に示すように本実施の形態のトロイダルコイル(コイル部品)100は、導線101と、トロイダルコア102と、を有して構成される。図3に示すように、導線101は、巻回されてリング状の空芯コイル103を構成している。図3に示すように、導線101の表面全体は、絶縁被膜104で覆われている。
トロイダルコア102は、磁性材と樹脂とを含有した複合材料が、図3に示すように、空芯コイル103の空芯部103aを埋めた状態にて成形されたリング状の成形体である。なお、「リング状」とは、平面から見た形状が、円形のほか、楕円形、多角形等を含む。また、リング状といっても一部途切れる部分があってもよい。
図1、図3に示すトロイダルコイル100は、空芯コイル103全体が、トロイダルコア102の内部に埋設されている。このため、図4A(トロイダルコイル1を図1のB−B線に沿って切断し矢印方向から見た断面図)に示すように、空芯コイル103を構成する導線101は、トロイダルコア102の内部に埋められており、トロイダルコイル100の表面に露出していない。このようなトロイダルコイル100にあっては、トロイダルコア102の上面102aや下面102bが平坦面として現れるため、基板等に対し表面実装を行いやすい。また、トロイダルコア102の内部に空芯コイル103を埋設することで、トロイダルコイル100の小型化を促進することができる。
一方、図2に示すトロイダルコイル200では、空芯コイル103を構成する導線101が部分的に、トロイダルコア102の表面に露出している。このとき、図4Bに示すように、導線101の外表面101aがトロイダルコア102の上面102aや下面102bと略同一面をなして露出し、或いは、図4Cに示すように、導線101の一部が、トロイダルコア102の上面102aや下面102bから突出した状態とされる。図4Cにおいては、導線101の厚みの半分以上がトロイダルコア102の内部に埋まった状態であることが好適である。なお、図4においては、導線の絶縁被膜を図示していない。また、図4Bや図4Cに示す導線101の露出形態は一例である。例えば、導線101は、トロイダルコア102の上面102a及び下面102bのどちらか一方でのみ露出する状態とすることができ、また、上面102aと下面10bとを繋ぐ側面(外周端面及び内周端面の少なくとも一方)から露出したり、あるいは露出しない形態とすることができる。また、ある露出面において、全てのターンの導線101が、露出していなくてもよい。
トロイダルコア102の成形体内部には、ボイドが無く、或いは、ボイドがあっても僅かであり(全体の5%以内)、空芯コイル103の空芯部103a内では、トロイダルコア102が導線101と絶縁被膜を介して接した状態とされている。
トロイダルコア102の成形に用いられる複合材料は、既存の射出成形用金属粉末複合材料を用いることができる。例えば、射出成形用金属粉末複合材料としては、ナイロン6(登録商標)、ナイロン12(登録商標)、及び、ポリフェニレン・スルファイド等の熱可塑性樹脂を、フェライトやネオジウム等の磁性粉末と練り合わせたものである。これら射出成形用金属粉末複合材料は、300℃程度の温度まで加熱することで溶融し射出成形が可能である。
また、空芯コイル103に用いられる導線101は、丸線であっても平角線であってもどちらでもよい。絶縁被膜付き導線の素線としては、銅線、銅錫合金線、銀メッキ銅錫合金線等が用いられ、絶縁皮膜としては、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリイミド、ポリエステル、ホルマール等のエナメル皮膜等が用いられる。トロイダルコア102の複合材料の樹脂として熱可塑性樹脂を用いる場合、絶縁被膜には耐熱性に優れた材質を用いることが好適である。
このように、本実施の形態では、導線101を巻回した空芯コイル103の空芯部103aを、磁性材と樹脂とを含有した複合材料にて埋めてトロイダルコア102を成形することで、従来のように、コアの表面に導線を後から巻いたり、空芯コイルにコアを差し込む構成に比べて、導線101への損傷を抑制できる。また、従来のように、分割したコアを接合する構成ではなく、本実施の形態では、トロイダルコア102を一体的に成形できるので、機械的強度に優れる。更に、空芯コイル103の導線101が少なくとも部分的にトロイダルコア102内に埋まるため、機械的強度の向上とともに、トロイダルコイル100、200の小型化を促進することができる。また、本実施の形態のトロイダルコイル100、200によれば、トロイダルコアの表面に、導線を後から巻いてなる従来品(なお、材質や寸法、ターン数は本実施の形態とほぼ同じとする)と比べて、同等以上のインダクタンス値を得ることが可能である。
図5Aは、第3の実施の形態におけるトロイダルコイルの平面図であり、図5Bは、図5Aに示すトロイダルコイルをB−B線に沿って切断し矢印方向から見た断面図である。
図5A及び図5Bに示すように、トロイダルコイル300を構成するトロイダルコア302の内周端面302a及び外周端面302bの角部305、306は、R形状で形成されている。R形状の曲率半径を特に限定するものでない。また、内周端面302aの角部305と外周端面302bの角部306とで、曲率半径がほぼ同じであっても、異なっていてもよい。なお、曲率半径は、図5Bに示すトロイダルコア302の幅寸法W及び厚み寸法Tの1〜50%、或いは、5〜35%、又は、10〜25%程度である。
このように、トロイダルコア302の角部をR形状に加工することで、磁束の漏れを少なくでき、電流変化に対するインダクタンス値の変化を、効果的に実用範囲に収めることができる。
図6Aは、第4の実施の形態におけるトロイダルコイルの平面図であり、図6Bは、図6Aに示すトロイダルコイルの側面図であり、図6Cは、図6Aに示すトロイダルコイルをC―C線に沿って切断し矢印方向から見た断面図である。
図6に示す第4の実施の形態のトロイダルコイル400は、ドーナツ形状であり、図6Cに示す断面(空芯コイル403の巻回軸に対して直交する方向から切断した断面)は、略円形状に現れる。トロイダルコア402の径Rは、トロイダルコイル400の外径Wに対して、0.05≦R/W≦0.25、或いは、0.1≦R/W≦0.245、又は、0.2≦R/W≦0.24程度である。図6Cに示す断面は、円形状以外に楕円状であってもよい。
このようなドーナツ状のトロイダルコイル400にあっては中心孔400aの孔径(内径)を小さくすることができる。ドーナツ型とすることで、同じ外径の中で断面積を増やすことができ、空芯コイル403のコイル断面積を調整してターン数を増やし、インダクタンスを増大させる等、トロイダルコア402内での調整の自由度を向上させることができる。
また、本実施の形態では、図7に示すように、トロイダルコア102にスリット110を形成することもできる。なお、図7では、トロイダルコア102の内部に空芯コイルが埋設されている。スリット110を樹脂等で埋めても良い。スリット110は、磁気ギャップとなり、磁気飽和を緩和でき、直流重畳特性に対し、ほぼ一定のインダクタンスとする特性調整が可能となる。
また、本実施の形態のトロイダルコイルは、図8に示すように、トロイダルコア102に、複数の導線111、112を配置したコモンモードチョークコイルであってもよい。コモンモードチョークコイルは、電源の雑音除去回路等に組み込まれる。
次に、本実施の形態のトロイダルコイルの製造方法について説明する。本実施の形態では、予め、導線を巻回したリング状の空芯コイルを形成する。リング状の空芯コイルは、最初からリング状となるように導線を巻回したものであってもよいし、或いは、まず棒状の空芯コイルを形成し、この空芯コイルを曲げてリング状としてもよい。続いて、空芯コイルの空芯部を、磁性材と樹脂との混合材料で埋めた状態にてトロイダルコアを成形する。
トロイダルコアの成形には、例えば、図9、図10に示す金型を用いる。図9は、金型の下型であり、図10は、金型の上型である。図9に示すように、下型120には、上面120aに、トロイダルコアの上部分を成形するリング溝121が形成されている。また、下型120の上面120aには上型と位置合わせ用の複数のピン122が設けられている。また、図10に示すように、上型130には、下面130aに、トロイダルコアの下部分を成形するリング溝131が形成されている。上型130の下面130aには、ピン122と対向する位置に挿入孔132が形成されている。また、上型130には、上面130bからリング溝131に連結する流入孔133が形成されている。
下型120のピン122を、上型130の挿入孔132に挿入し、下型120と上型130とを組み合わせると、下型120のリング溝121と、上型130のリング溝131とで、トロイダルコアの射出成形空間が形成される。下型120と上型130とを組み合わせるとき、トロイダルコアの射出成形空間内に、上記した空芯コイルを設置する。上記したように、空芯コイルを棒状で形成したときは、下型120に形成されたリング溝121に沿って、棒状の空芯コイルを曲げながら設置することができる。
図10に示す流入孔133から、トロイダルコアの成形のために、溶融した射出成形用金属粉末複合材料を流入する。このとき、トロイダルコアの射出成形空間内にセットされた空芯コイルには、各ターン毎の導線間に空間が設けられるため、この空間を介して空芯コイルの空芯部に、射出成形用金属粉末複合材料を流入することができる。なお、図7のように、トロイダルコア102にスリット110を設ける場合には、スリット110となる射出成形空間の位置にスペーサを配置すればよい。また、図5に示すように、トロイダルコア302の角部305、306をR形状で形成したり、図6に示すように、トロイダルコア402をドーナツ状で形成する場合には、各トロイダルコア302、402の外観形状に即した金型を用いて射出成形を行なえばよい。
ところで、トロイダルコア102を射出成形する際、汎用の横型射出成形機では、金型の開き方向が横方向であるため、空芯コイルを、射出成形空間内に適切にセットすることが困難となる。そこで、図11以降に説明する、溶融器を内蔵した縦型の射出装置を用いてトロイダルコア102を成形することができる。
図11は、本実施の形態における射出装置の断面模式図である。図12は、図11に示す射出装置に複合材料を供給した状態を示す射出装置の断面模式図である。図13は、本実施の形態における射出装置を用いた成形工程を説明するための断面模式図である。
射出装置1は、シリンダ2と、シリンダ2内に配置された溶融器3と、射出装置1の先端に位置するノズル部4と、溶融器3を加熱するための加熱手段6と、溶融樹脂を加圧してノズル部4から外部に射出するための加圧手段と、を有して構成される。
図11に示す溶融器3はシリンダ2内に固定されている。溶融器3はシリンダ2の先端2a側(図11の下方側)に配置されている。またシリンダ2内には、加圧手段としてのプランジャ5が設けられている。図11では、プランジャ5は、溶融器3よりもシリンダ2の後端2b側(図11の上方側)に配置されている。図11に示すように、溶融器3とプランジャ5との間には所定の間隔が空いている。プランジャ5は、駆動手段により上下移動(往復移動)が可能に支持されている。上下移動が可能なプランジャ5は、図11、図12では、シリンダ2の後端方向に最も後退した位置にあり、図13は、図12の状態からシリンダ2の先端方向に移動した状態を示している。
シリンダ2は先端2aから後端2bに向けて略一定の内径及び外径を有する細長い円筒状で形成されているが、特に形状を限定するものではない。すなわちシリンダ2内で溶融器3を固定でき、加圧手段としてのプランジャ5を上下移動させることが可能な形態のシリンダ2であれば特に形状を限定しない。例えばシリンダ2を内部が空洞の角形とすることもできる。
またシリンダ2の材質を特に限定するものでないが、加熱が迅速に行われる必要性から、鉄又は鉄の含有量の多いステンレスなどを用いることが好適である。
図11に示すように、シリンダ2には、ペレット供給口2cが設けられている。ペレット供給口2cは、シリンダ2の先端2a側に固定された溶融器3と、シリンダ2の後端2b方向(図示上方向)に後退した状態のプランジャ5との間に位置するように、シリンダ内部の空間に連通する孔形状で形成される。そして、ペレット供給口2cには、管状の供給管12が接続されている。
供給管12の上端は、磁性材と樹脂とを含有する複合材料としてのペレットを保管する保管部18と連通しており、ペレットは、保管部18から供給管12を通じてペレット供給口2cへ供給される。保管部18は例えばホッパである。また保管部18には、スクリュー搬送や空気圧装置が具備されており、ペレットを強制的に供給管12へ投入することもできる。なお保管部を設けず、スクリュー搬送や空気圧送により遠方からパイプで供給することもできる。
プランジャ5は、押圧部5aと、押圧部5aの周囲に設けられ、シリンダ2の後端2b方向に向けて形成された筒状の外周側面部5bとを有して構成される。図11に示すように、押圧部5aの大きさは、シリンダ2の内径に一致しており、押圧部5aからシリンダ2の後端2bにかけてのシリンダ2の空間領域がプランジャ5により塞がれた状態とされている。なお、押圧部5aの前面(図示下面側)には、硬質耐熱性の合成樹脂が必要に応じて固着されている。これによって、溶融器3とプランジャ5との間を断熱して溶融器3の熱がプランジャ5に奪われないように、また、プランジャ5が加熱して駆動部8に熱が伝導しないようにすることができる。
プランジャ5は駆動部8と接続されており、駆動部8の駆動力により、プランジャ5はシリンダ2内を上下移動(往復移動)できるように支持されている。なお図11に示すように、駆動部8とプランジャ5との間には駆動伝達軸(竿)9が配置されており、駆動部8と駆動伝達軸9とを含めて「駆動手段」を構成している。例えば、駆動部8はモータ駆動部、駆動伝達軸9はラック軸であり、モータ駆動部とラック軸との間にピニオンギア(図示しない)が配置されており、駆動手段が、モータ駆動部、ラック軸及びピニオンギアを有して構成されている。なお駆動伝達軸(竿)9の断面形状は例えば円形であるが形状を限定するものでない。
図11に示すように、シリンダ2の外周には溶融器3を加熱するための加熱手段6が設けられている。このように加熱手段6は、シリンダ2の外周面から溶融器3を加熱する構成部材であり、溶融器3への熱伝導性が良好となるように筒状に構成されていることが好適である。加熱手段6は、溶融器3と相対向する位置に(溶融器3の外周を囲むように)設けられる。
例えば、加熱手段6は、IHヒータ等が巻き線状に構成されたものである。具体的には、加熱手段6は、電磁誘導装置つまりIH(インダクションヒーティング)コイルが好適であり、樹脂又はセラミック製の断熱材コイルボビンにIHコイルを巻いたものである。なお、ボビンを使わなくて両端を断熱材のホルダーで保持しても良い。また加熱手段6の別のタイプとして、バンドヒーターが使用されることもある。さらに、加熱手段6は、上記したものに限定されるものではなく、その他の本発明に使用可能な加熱装置であれば何れのものが使用されても構わない。なおシリンダ2には、熱電対が取り付けられており、シリンダ2の温度を設定値に調整できることが好適である。
溶融器3については後で詳しく説明するが、溶融器3には高さ方向に複数の貫通孔(溶融孔)10が設けられている。また、溶融器3の外周面全体は、シリンダ2の内壁面に接するように、溶融器3の外周面の形状と、シリンダ2の内壁面の形状とが一致している。よって例えば、シリンダ2の内壁面(中空部)が円柱状であれば、溶融器3の外周面も同じ径からなる円柱状で形成される。
図11に示すように各貫通孔10の溶融器3の上面側の開口部が流入口であり、各貫通孔10の溶融器3の下面側の開口部が流出口である。
溶融器3の材質は、熱容量が大きく、且つ熱伝導の良いもの、あるいは耐熱性に優れた金属が好適である。具体的には、銅、ベリリウム銅、真鍮、ステンレス鋼、金、クロム鋼、ニッケルクロム鋼、モリブデン鋼、タングステン項等が使用されるが特に材質を限定するものでない。そして溶融器3を後述する寸法にて形成することでペレットP(射出材料)の溶け残りを効果的に抑制することが可能になる。
図11に示すように、シリンダ2の先端2aには、ノズル部4を備えるヘッド部11が設けられている。ヘッド部11は、ノズル部4と、漏斗部13と、接続部14とから構成されている。ヘッド部11は接続部14を介してシリンダ2に接続されている。ヘッド部11の材質は、熱伝導の良いものが好適で、具体的には、真鍮、ベリリウム銅あるいは銅が望ましい。
図12に示すように、多数の固体状のペレットPが、保管部18から供給管12を通じてシリンダ2内に供給される。
ペレットPが溶融器3上に到達すると、ペレットPは、溶融器3の各貫通孔(溶融孔)内に流入口(図示上面)から入り込む。各貫通孔10内に入り込んだペレットPは、あとから流入するペレットPによって、各貫通孔10の流出口側(図示下面側)に押圧される。このとき、溶融器3は、加熱手段6を介してペレットPを溶融する温度に維持されている。
図13に示すように、各貫通孔10に流入したペレットPは、溶融器3からの熱により一部軟化される。
図13に示すように、駆動手段を駆動させて加圧手段としてのプランジャ5をノズル部4の方向(図示下方向)に駆動させる。これにより溶融器3の流入口側面(図示上面)とプランジャ5の押圧部5aの下面との間に位置する多数のペレットP全体が相互に押圧される。図13に示すように、プランジャ5の下方向への移動によりペレット供給口2cはプランジャ5により塞がれた状態になる。
プランジャ5の移動により溶融器3の各貫通孔10内に流入したペレットPも加圧される。このようにペレットPは、各貫通孔10内で加圧されて気密状態となり、さらに溶融器3からの熱により溶融し、溶融材qが、溶融器3の流出口(下面側)からヘッド部11内に流れ込む。そして溶融材qは高い気密状態を保ちつつ加圧されて、ノズル部4から外部に射出される。
図13では、ノズル部4が、金型を構成する上型130の流入孔133の入口に位置しており、溶融材qを金型の上型130及び下型120内の射出成形空間内に注入する。充填された溶融材qは、その後、冷されて固体状となる。射出装置1による溶融材qの射出時間は数百ミリ秒から数秒(例えば1秒程度)である。図13に示すように、溶融材qを金型内に注入すると、溶融材qは、金型内に配置された空芯コイル103の空芯部103a内に入り込み、その後、固化される。そして、金型から成形体を取り出すと、空芯コイル103の空芯部103aがトロイダルコア102内に埋設されてなるトロイダルコイルを得ることができる。
次に、本実施の形態における溶融器3について詳しく説明する。既に記載したように、溶融器3には複数の貫通孔10が設けられている。溶融器3は、ペレットPを各貫通孔10に通して、ペレットPを溶融させるための機能を備える。このとき、ペレットPの溶け残りが発生すると、貫通孔10の目詰まりが生じやすくなる。また、ペレットPの溶け残りが溶融器3から放出されると、溶融器3の先端側に位置するノズル部4での目詰まりや部材間の接続体及び樹脂成形品の品質に影響を与える結果となる。このため、溶融器3には、溶融樹脂を生成する際にペレットPの溶け残りが発生するのを効果的に抑制できる形態が求められる。
図14は、本実施の形態における溶融器の縦断面図である。溶融器3は、上面3aと、下面3bと、上面3aと下面3bとの間に位置する外周面3cと、を有する。上面3aと下面3bとは、相対向し互いに平行な面である。
図14に示すように溶融器3には上面3aから下面3bにかけて(高さ方向(Z)に向けて)設けられた貫通孔10が複数、形成されている。各貫通孔10の上面3aでの開口部は、流入口10aであり、下面3bでの開口部は、流出口10bである。
貫通孔10の数は任意に設定することができるが、貫通孔10は複数であることが好適である。また例えば、溶融器3の上面3a(流入口面)の面積に対して、各貫通孔10の流入口10aの合計面積の比率が、50%以上となるように、貫通孔10の数を設定することが好適である。
また、複数の貫通孔10は規則的に配置されてもよいしランダムに配置されてもよいが、上面(流入口面)3a全体及び下面(流出口面)3b全体に、万遍なく各貫通孔10を散在させることで溶融効率を上げることができる。
図14に示すように、各貫通孔(溶融孔)10は、流入口10aから流出口10bにかけて開口幅が徐々に狭くなるように、貫通孔10の内壁面10cが傾斜面で形成されている。各貫通孔10は、流入口10aから流出口10bにかけて高さ方向(Z)と平行な方向に形成されることが好適である。各貫通孔10は、截頭錐体の形状であることが好ましく、具体的には円錐台や角錐台を提示できる。図14では、各貫通孔10は円錐台形状である。
図14に示すように、各貫通孔10の流入口10aの開口幅はT1であり、各貫通孔10の流出口10bの開口幅はT2である。そして、開口幅T1は開口幅T2よりも大きくなっている。各貫通孔10が円錐台形状であるとき、開口幅T1及び開口幅T2は、開口径として求めることができる。また、貫通孔10が角錐台形状であるとき、開口幅T1及び開口幅T2は、辺あるいは対角線のうち最も長い直線幅を指す。
図14では、開口幅T1は、4.1mm〜10mmの範囲内で調整され、開口幅T2は、1.0mm〜4.5mmの範囲内で調整される。なお本明細書において「下限値〜上限値」の表記は、下限値及び上限値を含むものとする。
図14に示す溶融器3の各貫通孔10の流入口10aからペレットPが溶融器3内に流入され、加熱且つ加圧されて溶融状態となり、溶融樹脂が各貫通孔10の流出口10bから流出される。
図14に示すように、各貫通孔10の流入口10aは流出口10bよりも大きく開口している。このため、ペレットPを貫通孔10の流入口10a内に導きやすい。流入口10aの開口幅T1を4.1mm〜10mmの範囲内で調整したことで、市販されている種々のペレットのサイズをほぼカバーでき、適切にペレットPを流入口10a内に導くことができる。またペレットPは溶融器3内で溶融され、流出口10bから外部に放出されるが、貫通孔10の内壁面10cは傾斜面であるので、溶融樹脂を流出口10b方向へスムーズに導くことができ、また流出口10bの開口幅T2を流入口10aの開口幅T1よりも狭くすることで、流出口10b側での熱量及び押し出し圧力を高めることができ、流出口10bから溶融樹脂を適切に流出させることができる。そして図14に示す実施の形態では、流入口10aの開口幅T1を、4.1mm〜10mmとし、流出口10bの開口幅T2を1.0mm〜4.5mmとした。このように、貫通孔10が流入口10aから流出口10bに向けて傾斜する構成において、流入口10aと流出口10bのそれぞれの開口幅寸法を所定範囲内に規制することで、ペレットPの溶け残りを従来に比べて抑制することが可能になる。
また、貫通孔10の流入口10aから流出口10bまでの長さ寸法H2が、30mm〜200mmであることが好ましい。長さ寸法H2は、流入口10aから流出口10bに至る高さ方向(Z)と平行な方向への寸法で決められる。長さ寸法が短すぎると、流入口から流出口に至る溶融経路が短くなることで、ペレットPの溶け残りが生じやすくなる。また貫通孔10の長さ寸法が長すぎると、貫通孔10の内壁面が傾斜面から垂直面に近づき流出口10b側での熱量及び押し出し圧力の、流入口側に対する相対的な上昇は低下しやすくなる。また、長さ寸法が長すぎると溶融器3の大型化に繋がる。長さ寸法H2は、70mm〜150mmであることがより好ましい。
本実施の形態では、貫通孔10の流入口10a及び流出口10bの各開口幅とともに、貫通孔10の長さ寸法も適切に調整することで、より効果的に、ペレットPの溶け残りがなくなり、溶融効率の向上を図ることが可能になる。
本実施の形態では、流入口10aの開口幅T1が、4.1mm〜6mmであることが好ましい。また、流出口10bの開口幅T2が1.0mm〜2.9mmであることが好ましい。また、流出口10bの開口幅T2の下限値は、1.6mmであることがより好ましい。
図15は、図14とは別の実施の形態における溶融器の縦断面図である。図15に示す実施の形態でも、図14と同様に、溶融器3を構成する各貫通孔(溶融孔)10は、流入口10aから流出口10bにかけて開口幅が徐々に狭くなるように、貫通孔10の内壁面10cが傾斜面で形成されている。
図15に示す実施の形態では、流入口10a側に、各貫通孔10を構成する傾斜面と連続し前記傾斜面よりも緩やかな傾斜の緩斜面が形成されている。より具体的に説明すると、各貫通孔10は、開き角度θ1の傾斜面(第1の傾斜面)70で形成され、流入口10a側に開き角度θ2の緩斜面(第2の傾斜面)71が形成されている。そして、θ1<θ2≦120°の関係を満たしている。なお開き角度θ1は、図14でも同様の開き角度を有しており、開き角度θ1は、流入口10aと流出口10bとの関係により決められる。
ここで「開き角度」とは、図15に示す断面にて相対向する傾斜面間の角度を指し、各傾斜面の傾き角度を高さ方向(Z)からの角度と規定したとき、開き角度は、傾き角度の略2倍となる。
図15に示すように、隣接する貫通孔10の流入口10aの縁部10dが近付いて縁部10d同士が接触し、あるいは近接触した形状部分では、縁部10dが刃状、あるいは刃状に近い形状となり、ペレットPが縁部10d上に位置したときは、ペレットPが破砕され、細かく分離されて貫通孔10内へ一層、入りやすく、かつ、貫通孔10内での詰まりが抑制される。
図15に示すように、傾斜が急な傾斜面70は流出口10bから流入口10aに近い位置まで形成されており、流入口10a付近にのみ傾斜が緩やかな緩斜面71が形成されている。
なお、傾斜面は、3段以上で形成されてもよい。なお、貫通孔の大部分は傾斜が急な傾斜面70で形成され、流入口10a付近のみ緩斜面71が形成された2段の傾斜構造で形成されることが好適である。
以上のように図15ではまず、貫通孔10の流入口10aから流出口10bにかけて開口幅が狭くなるように、貫通孔10の内壁面が傾斜面で形成されている。このように流入口10aが流出口10bよりも大きく開口しているので、ペレットPを貫通孔10の流入口10a内に導きやすい。そしてペレットPは溶融器3内で溶融され、流出口10bから流出するが、このとき貫通孔10の内壁面は傾斜面であるので、流出口方向へスムーズに導かれやすく、また流出口10bの開口幅を流入口10aの開口幅よりも狭くすることで、流出口側での熱量及び押し出し圧力を高めることができ、流出口10bから溶融樹脂を適切に外部に流出させることができる。そして、図15に示す実施の形態では、流入口10a側に緩斜面71を形成した。これにより、より一層、ペレットPを貫通孔10の流入口10a内に導きやすくできる。また溶融器の流入口面に平坦な部分が形成されるのを抑制でき、各流入口の間に鋭いエッジ部を形成できる(図15参照)。したがって流入口10aの縁部10dでペレットPが細断される等の効果も期待でき、この結果、溶融器3の上面(流入口面)3a上に留まるペレットPを減らすことができる。
特に本実施の形態では、θ1<θ2≦120°の関係を満たしている。また、θ2は、30°〜120°であることが好ましい。また、θ2は、30°〜90°であることがより好ましい。また、θ2は、30°〜60°であることがさらに好ましい。なお、開き角度θ1は、流入口10aと流出口10bのサイズで決まり、少なくとも開き角度θ1よりも小さい角度とされる。具体的にはθ1は0°〜20°程度、あるいは0°〜10°程度である。θ2が30°よりも小さくなると、開き角度θ1との差が小さくなり、溶融器3の上面(流入口面)3a上に留まるペレットPを抑制する効果やペレットPに対する細断効果が低下する。また、開き角度θ2が少なくとも120°よりも大きくなると、流入口側の緩斜面71が緩やかすぎて、ペレットPが流入口側の緩やかな傾斜面の途中で堆積しやすくなり、また溶融器3の大型化に繋がりやすい。これに対して本実施の形態のように、開き角度θ2を上記範囲内にて規制することで、溶融器3の小型化を確保しつつ、より効果的に、溶融効率を向上させることができる。
図15に示す実施の形態において、図14で示した流入口10a及び流出口10bの開口幅T1、T2を採用することが好ましい。すなわち、流入口10aの開口幅T1は、4.1mm〜10mmであり、流出口10bの開口幅T2は、1.0mm〜4.5mmであることが好ましい。また、流入口10aの開口幅T1は、4.1mm〜6mmであり、流出口10bの開口幅T2は1.0mm〜2.9mmであることがより好ましい。また開口幅T2の下限値は1.6mmであることがさらに好ましい。
また本実施の形態では、貫通孔10の流入口10aから流出口10bまでの長さ寸法HIが、30mm〜200mmであることが好ましい。また長さ寸法HIは、70mm〜150mmであることがより好ましい。
また本実施の形態における溶融器3は、図11に示すように射出装置1内にて固定して用いるほか、次に説明するようにシリンダ内を上下移動(往復移動)する構成とすることもできる。
図16は、図11とは別の実施の形態における射出装置の断面模式図であり、ペレットを供給した状態を示す。図17は、図16の状態から上下移動(往復移動)可能な溶融器を上方に移動させた状態を示す射出装置の断面模式図である。図18は、図17の状態から溶融器を下方に移動させ、ノズル部から溶融樹脂が外部に射出される状態を示す射出装置の断面模式図である。
図16〜図18において、図11〜図13と同じ部分は同じ符号を付した。図16に示すように、溶融器3と駆動部8とが、駆動伝達軸9を介して接続されている。図16に示すように、溶融器3よりもシリンダ2の後端側には塞ぎ部材40が設けられている。塞ぎ部材40の平面面積は、シリンダ2内の内壁面で囲まれた空間の平面面積と一致している。塞ぎ部材40はシリンダ2内に固定されている。
図16に示すように、駆動伝達軸9は、塞ぎ部材40を貫通して、溶融器3に接続されている。図16に示すように、溶融器3の中央部分に駆動伝達軸9が貫通して、溶融器3と駆動伝達軸9とが固定接続されている。
また図16に示すように溶融器3の下面(流出口面)3b側には開閉部材41が設けられている。開閉部材41は、溶融器3の上下移動に基づいて、溶融器3の各貫通孔10の流出口を塞いだり解放するように支持されている。例えば図示しない弾性部材を用いて常に開閉部材41が溶融器3の下面(流出口面)に付勢されている。そして、駆動部8及び駆動伝達軸9の作用により、開閉部材41を溶融器3の下面3bから解放することを可能とする。
開閉部材41は、溶融器3よりも小さい面積で形成されている。また、開閉部材41には貫通孔が形成されていてもよい。このとき、開閉部材41に形成された貫通孔は、溶融器3の各貫通孔10の流出口10bとは重ならないように位置及び大きさが規制されている。
図16に示すように、溶融器3がシリンダ2の先端側に位置しており、図16の初期状態では、多数の固体状のペレットPが、保管部18から供給管12を通じてシリンダ2内に供給される。
ペレットPは、溶融器3の各貫通孔(溶融孔)10内に流入口(図示上面)から入り込む。各貫通孔10内に入り込んだペレットPは、あとから流入するペレットPによって、各貫通孔10の流出口側(図示下面側)に押圧される。このとき、溶融器3は、加熱手段6を介してペレットPを溶融する温度に維持されている。
図16に示すように、各貫通孔10に流入したペレットPは、溶融器3からの熱により一部軟化される。
次に、図17に示すように、駆動手段を駆動させて溶融器3を塞ぎ部材40の方向(図示上方向)に駆動させる(溶融工程)。これにより溶融器3の流入口側面(図示上面)と塞ぎ部材40の下面との間に位置する多数のペレットP全体が相互に押圧される。
図17に示すように、加熱手段6は、シリンダ2の外周に固定されているが、溶融器3の熱容量的には、駆動手段にて上下方向に往復移動させても、十分に熱源を保つようにできる。なお溶融器3の熱が駆動伝達軸9へ伝わらないように、溶融器3と駆動伝達軸9との間に断熱構造が設けられていることが好ましい。
溶融器3の各貫通孔(溶融孔)10に充填されたペレットPは加熱されるとともに気密状態となりつつ加圧もされて溶融を開始する。このとき溶融器3の下面(流出口)3b側に位置する開閉部材41は、溶融器3から解放された状態にある。これにより、溶融器3から下方向に流出した溶融材qは、溶融器3とノズル部4との間に溜まる。
続いて、図18では、駆動手段を作用させて溶融器3をノズル部4の方向(図示下方向)に移動させる(射出工程)。このとき、開閉部材41は溶融器3の下面3bに当接し、溶融器3の各貫通孔10の流出口10bを塞いだ状態とされる。これにより、溶融器3とノズル部4との間に溜まった溶融材qは気密状態を保ちながら加圧されてノズル部4から射出される。そして溶融材qが金型を構成する上型130と下型120との間に形成された射出成形空間内に注入される。充填された溶融材qは、その後、冷されて固体状となる。図18に示すように、溶融材qを金型内に注入すると、溶融材qは、金型内に配置された空芯コイル103の空芯部103a内に入り込み、その後、固化される。そして、金型から成形体を取り出すと、空芯コイル103の空芯部103aがトロイダルコア102内に埋設されてなるトロイダルコイルを得ることができる。
図16〜図18に示した射出装置においても、図14に示した流入口10aの開口幅T1が、4.1mm〜10mmであり、流出口10bの開口幅T2が1.0mm〜4.5mmである溶融器3を用い、あるいは、図15に示した各貫通孔10の流入口10a側を緩斜面で形成した溶融器3を用いることで、従来に比べて効果的に、溶融効率を向上させることが可能である。
図11〜図18に示す小型の縦型射出装置を用いることで、溶融効率を高め、大きな圧力をかけずに成形体を得ることができる。特に金型を小さくでき、小型の成形体を得ることができる。
このため、導線の表面を覆う絶縁被膜が、トロイダルコアの射出成形によっても損傷を受けにくく、適切に導線とトロイダルコアとの間に、途切れることなく絶縁被膜を連続的に介在させることができる。これにより、安定した電流特性を得ることができる。
以下、本発明の効果を明確にするために実施した実施例及び比較例により本発明を詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図11に示す射出装置を用いて、トロイダルコイルを成形した。射出装置には、センチュリーイノヴェーション株式会社のモールドロックV−060Hを使用した。このとき、射出装置のシリンダ温度が約300℃、金型温度が約100℃となるように制御した。また、ノズル径をφ2.5とした。また、射出成形用金属粉末複合材料には、異方性Srフェライト系の軟磁性コンパウンドを用いた。
トロイダルコイルの実施例としては、空芯コイルの略全体をトロイダルコア内に埋設した状態のもの、空芯コイルの導線表面がトロイダルコアから露出した状態のものを夫々成形した。このときのトロイダルコイルは、図1、或いは図2に示す形状であった。これら、トロイダルコイルのインダクタンス値は、約1.35μHでほぼ同じであった。空芯コイルのインダクタンス値は約1.25μHであったため、実施例のトロイダルコイルでは、インダクタンス値を空芯コイルに比べて高くできることがわかった。また、実施例と大きさがほぼ同じのトロイダルコアを成形し、このトロイダルコアに、実施例と同じターン数で導線を巻回した比較例を作製したところ、インダクタンス値が、実施例と比較例とでほぼ同じになることがわかった。
図19は、上記した実施例のトロイダルコイル断面の顕微鏡写真である。図19のトロイダルコイルは、空芯コイルのほぼ全体がトロイダルコア内に埋設された状態のものである。図20は、図19に示す顕微鏡写真の模式図である。顕微鏡写真は、レーザ顕微鏡写真である。
図19、図20に示すように、導線を被覆する絶縁被膜が、導線とトロイダルコアとの間に連続して残っていることがわかった。このことから、導線は損傷を受けることなくトロイダルコイル内に埋設されたことがわかった。これにより、トロイダルコイルの電流特性を安定したものにできることがわかった。
次に、射出成形用金属粉末複合材料を、FeSiAl系の軟磁性コンパウンドに代え、実施例として空芯コイルの導線表面がトロイダルコアから露出した状態のトロイダルコイルを成形した。この実施例におけるインダクタンス値は、約13μHであった。
(実施例2)
上記した実施例において、射出成形用金属粉末複合材料に、FeSiAl系の軟磁性コンパウンドを用い、空芯コイルのターン数を30ターンとした。この実施例におけるインダクタンス値は、約24.4μHであった。
また、空芯コイルのターン数を50ターンとしたところ、インダクタンス値は、約68μHとなった。このように、トロイダルコアの材料及びターン数を調整することで、高いインダクタンスを得ることができるとわかった。
(実施例3)
図5に示すように、トロイダルコアの外周端面及び内周端面の角部を夫々、R形状としたトロイダルコイルを作製した。このとき、トロイダルコイルの外形を約19mm、内径を約4mm、厚みを約6mmとした。射出成形用金属粉末複合材料には、FeSiAl系の軟磁性コンパウンドを用いた。また、空芯コイルのターン数を30とした。また、Rの曲率半径は、1mm弱から2mm程度であった。
実験では、電流値を変化させながら、インダクタンス値及びQ値を調べた。Q値は、インダクタンス性能を示す指標であり、空芯コイルの抵抗、及びトロイダルコアに起因する損失(ヒステリシス孫、渦損等)等に起因する損失の逆数で示される。磁気特性向上の観点からは、インダクタンス値及びQ値とも高いことが好ましい。測定結果を以下の表1に示す。
Figure 2017191925
表1に示すように、0Aで、41μHのインダクタンス値が得られることがわかった。電流値を上げることで、インダクタンス値は低下するが、以下の表2に示すように、0Aの際のインダクタンス値を100としたとき、電流値が1.88Aの際のインダクタンス値は60程度を保つことがわかった。本実施例によれば、電流値変化に対するインダクタンス値の変化を少なくとも55%以上にでき、インダクタンス値の変化を実用範囲内に抑えることができる。
Figure 2017191925
また、実施例3において、射出成形用金属粉末複合材料を、Ni―Zn系材料に代えて、電流値に対するインダクタンス値及びQ値を測定した。その実験結果が以下の表3に示されている。表3に示す実施例では、0Aでのインダクタンス値を100としたとき、電流値が1.88Aでのインダクタンス値を90以上にできることがわかった。
Figure 2017191925
(実施例4)
図6に示すドーナツ型のトロイダルコイルを作製した。射出成形用金属粉末複合材料には、FeSiAl系の軟磁性コンパウンドを用いた。また、空芯コイルのターン数を23とした。また、トロイダルコイルの外径を25mm、内径を1mm、厚み12mmとした。この実施例において、電流値が0Aの際のインダクタンス値は、28μHであり、電流値が1.88Aの際のインダクタンス値は約20μHであった。また、0Aでのインダクタンス値を100としたとき、電流値が1.88Aでのインダクタンス値を70以上にできることがわかった。また、ターン数を80ターンとしたとき、0Aで、インダクタンス値は120μHであった。また、0Aでのインダクタンス値を100としたとき、電流値が1.88Aでのインダクタンス値を約40にできることがわかった。
また、上記実施例において、射出成形用金属粉末複合材料を、Si(3%)−Fe系の金属粉末射出成形材料(MIMコンパウンド)に代えたドーナツ型のトロイダルコイルを作製した。この実施例において、電流値が0Aの際のインダクタンス値は、約14.1μHであり、電流値が1.88Aの際のインダクタンス値は約13.7μHであった。このように、電流値変化に対するインダクタンス値変化を非常に小さくできることがわかった。具体的には、0Aでのインダクタンス値を100としたとき、電流値が1.88Aでのインダクタンス値を95以上にできることがわかった。
本発明は、電子機器の電源回路のノイズ低減などに用いられるトロイダルコイルに適用される。本発明の射出装置を用いることで、導線に損傷を与えることなく、空芯コイルの空芯部が埋められた状態の小型のトロイダルコイルを歩留まり良く製造することが可能である。
1 射出装置
2 シリンダ
3 溶融器
4 ノズル部
5 プランジャ
8 駆動部
10 貫通孔
11 ヘッド部
12 供給管
41 開閉部材
70 傾斜面
71 緩斜面
100、200、300、400 トロイダルコイル
102、302 トロイダルコア
103、403 空芯コイル
103a 空芯部
104 絶縁被膜
110 スリット
111 導線
120 下型
121、131 リング溝
130 上型

Claims (9)

  1. 導線が巻回されてなるリング状の空芯コイルと、
    前記空芯コイルの空芯部を埋める、磁性材と樹脂とを含有した成形体からなるトロイダルコアと、を有することを特徴とするコイル部品。
  2. 前記空芯コイルの前記導線が、部分的に、前記トロイダルコアから露出していることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記空芯コイルの全体が、前記トロイダルコアの内部に埋設されていることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  4. 前記導線と前記トロイダルコアとの間には前記導線の絶縁被膜が、連続して設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のコイル部品。
  5. 前記トロイダルコアの外周端面及び内周端面の角部が、R形状で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のコイル部品。
  6. 前記空芯コイルの巻回軸に対して直交する方向から切断した前記トロイダルコアの断面は、円形状、或いは楕円状に形成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のコイル部品。
  7. 導線を巻回したリング状の空芯コイルを形成する工程、
    前記空芯コイルの空芯部を磁性材と樹脂とを含有した複合材料で埋めた状態にて、前記複合材料からなるトロイダルコアを成形する工程、
    を有することを特徴とするコイル部品の製造方法。
  8. 前記空芯コイルを金型内に設置した状態で、前記トロイダルコアを射出成形することを特徴とする請求項7に記載のコイル部品の製造方法。
  9. 貫通孔を有し、前記貫通孔の一方の開口部が前記複合材料の流入口で、他方の開口部が前記複合材料の流出口であり、前記貫通孔の前記流入口から前記流出口にかけて開口幅が狭くなるように、前記貫通孔の内壁面が傾斜面で形成された溶融器を内蔵した射出装置により、前記トロイダルコアを射出成形することを特徴とする請求項8に記載のコイル部品の製造方法。
JP2017021314A 2016-04-12 2017-02-08 コイル部品及びその製造方法 Pending JP2017191925A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016079766 2016-04-12
JP2016079766 2016-04-12

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017191925A true JP2017191925A (ja) 2017-10-19

Family

ID=60084934

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017021314A Pending JP2017191925A (ja) 2016-04-12 2017-02-08 コイル部品及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017191925A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109755013A (zh) * 2019-01-25 2019-05-14 河南中汇致简电子科技有限公司 一种共模电感制造工艺
JP2019102713A (ja) * 2017-12-06 2019-06-24 株式会社トーキン インダクタ、及びその製造方法
US20210090789A1 (en) * 2019-09-19 2021-03-25 Ford Global Technologies, Llc Inductor structure with multiple windings with uncoupled magnetic fields
JP2021052519A (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 株式会社豊田自動織機 車載用電動圧縮機

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54163354A (en) * 1978-06-16 1979-12-25 Daido Steel Co Ltd Coil and method of producing same
JPS63108615U (ja) * 1986-12-27 1988-07-13
US20050007232A1 (en) * 2003-06-12 2005-01-13 Nec Tokin Corporation Magnetic core and coil component using the same
JP2006004958A (ja) * 2003-06-12 2006-01-05 Nec Tokin Corp 磁芯及びそれを用いたコイル部品
WO2006022262A1 (ja) * 2004-08-23 2006-03-02 Nippon Kagaku Yakin Co., Ltd. 磁性コア部品の製造方法
JP2010165796A (ja) * 2009-01-14 2010-07-29 Daikin Ind Ltd トロイダルコア、トロイダルコアケース、トロイダルコイル、および空気調和機のコントローラ
JP2012089791A (ja) * 2010-10-22 2012-05-10 Fujitsu General Ltd トロイダル型コイル
JP2013153025A (ja) * 2012-01-24 2013-08-08 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
JP2014093508A (ja) * 2012-11-07 2014-05-19 Furukawa Electric Co Ltd:The 基板の製造方法、射出成形基板
WO2016047732A1 (ja) * 2014-09-25 2016-03-31 センチュリーイノヴェーション株式会社 溶融器、及びそれを用いた射出装置、並びに、射出成形品及びその製造方法、部材間の接合体の製造方法

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54163354A (en) * 1978-06-16 1979-12-25 Daido Steel Co Ltd Coil and method of producing same
JPS63108615U (ja) * 1986-12-27 1988-07-13
US20050007232A1 (en) * 2003-06-12 2005-01-13 Nec Tokin Corporation Magnetic core and coil component using the same
JP2006004958A (ja) * 2003-06-12 2006-01-05 Nec Tokin Corp 磁芯及びそれを用いたコイル部品
WO2006022262A1 (ja) * 2004-08-23 2006-03-02 Nippon Kagaku Yakin Co., Ltd. 磁性コア部品の製造方法
CN101010756A (zh) * 2004-08-23 2007-08-01 日本科学冶金株式会社 磁芯部件的制造方法
US20070256759A1 (en) * 2004-08-23 2007-11-08 Kiyotaka Matsukawa Method of Making a Magnetic Core Part
JP2010165796A (ja) * 2009-01-14 2010-07-29 Daikin Ind Ltd トロイダルコア、トロイダルコアケース、トロイダルコイル、および空気調和機のコントローラ
JP2012089791A (ja) * 2010-10-22 2012-05-10 Fujitsu General Ltd トロイダル型コイル
JP2013153025A (ja) * 2012-01-24 2013-08-08 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
JP2014093508A (ja) * 2012-11-07 2014-05-19 Furukawa Electric Co Ltd:The 基板の製造方法、射出成形基板
WO2016047732A1 (ja) * 2014-09-25 2016-03-31 センチュリーイノヴェーション株式会社 溶融器、及びそれを用いた射出装置、並びに、射出成形品及びその製造方法、部材間の接合体の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019102713A (ja) * 2017-12-06 2019-06-24 株式会社トーキン インダクタ、及びその製造方法
CN109755013A (zh) * 2019-01-25 2019-05-14 河南中汇致简电子科技有限公司 一种共模电感制造工艺
US20210090789A1 (en) * 2019-09-19 2021-03-25 Ford Global Technologies, Llc Inductor structure with multiple windings with uncoupled magnetic fields
JP2021052519A (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 株式会社豊田自動織機 車載用電動圧縮機
JP7184004B2 (ja) 2019-09-25 2022-12-06 株式会社豊田自動織機 車載用電動圧縮機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017191925A (ja) コイル部品及びその製造方法
CN101790766B (zh) 线圈零件以及该线圈零件的制造方法
JP4763609B2 (ja) 磁性コア部品の製造方法
KR100788337B1 (ko) 플레이트 부재, 이 플레이트 부재를 사용한 자성 소자 및자성 소자의 제조 방법
US11783988B2 (en) Method of manufacturing of an inductor element
JP5422191B2 (ja) モールドコイルの製造方法
JP4755321B1 (ja) モールドコイルの製造方法
US20090250836A1 (en) Production Method for Molded Coil
JP2010147272A (ja) モールドコイルの製造方法
US10991500B2 (en) Inductor component and method for manufacturing same
JP4944261B1 (ja) モールドコイルの製造方法
JP4908640B1 (ja) モールドコイルの製造方法
JP2009260116A (ja) モールドコイルおよびモールドコイルの製造方法
US7617590B2 (en) Method of manufacturing an embedded inductor
CN106575571A (zh) 表面安装电感器的制造方法
CN107615414A (zh) 磁性元件
CN108281793A (zh) 天线用线圈设备及其制造方法
CN105580094B (zh) 电磁致动器和用于制造这样的致动器的方法
JP2006217702A (ja) モータのステータ及びモータのロータ及びモータ用コアの製造方法
JP4718583B2 (ja) モールドコイルの製造方法
JP5256010B2 (ja) モールドコイルの製造方法
JP4705191B1 (ja) モールドコイルの製造方法
JP3888078B2 (ja) コイル部品の製造方法およびその装置
JP6898213B2 (ja) インダクタ、及びその製造方法
CN112071555B (zh) 电感器

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20170223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170223

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20170330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170330

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190808

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20191015

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20191015

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200131

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201201

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210601