JP2017185503A - 溶接作業補助装置、溶接作業補助方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶接士の溶接作業を補助して信頼度の高い溶接を可能とする装置を提供すること。【解決手段】溶接トーチに2眼カメラおよび運動センサ群を設け、カメラ画像およびセンサ出力に基づき開先の溶接開始位置から終了位置までのギャップ幅、目違い高さを得て第1記憶保持部に保持し、各位置、開先ギャップ幅、目違い高さに対応付けて溶接電流電圧ほかからなる各基準溶接条件をあらかじめ第2記憶保持部に保持しておき、溶接時の2眼カメラの画像およびセンサ出力に基づき現溶接位置のほか所定溶接状況を第1の、溶接の電流電圧を第2の溶接状況として、それぞれ時々刻々得、現溶接位置をキーに第1記憶保持部を参照して対応する現ギャップ幅、現目違い高さを取り出し、現溶接位置、現ギャップ幅、現目違い高さをキーに第2記憶保持部を参照して対応する適正溶接条件を時々刻々取り出し、第1、第2の溶接状況を適正溶接条件と比較して教示情報を溶接士に提示する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、溶接作業補助装置、溶接作業補助方法に関する。
溶接士による溶接作業(手溶接)は、空間が狭隘で自動溶接機では施工できない箇所においては今日でも数多くの製造工程で用いられている。このような手溶接は、場合によって溶接範囲の一部を直接視認できない場合があり、信頼度は溶接士の技量に負うところが大きい。したがって、施工できる溶接士が限定される場合が多く、さらには溶接後の非破壊検査等で欠陥が発見された場合には限られた溶接士による補修作業を要し、製造工程を停滞させコスト増を生む大きな原因になる。
手溶接を必要とする例としては、例えば、チューブ(小径配管)を多数、狭ピッチでヘッダ(管寄せ)につないだり、あるいはそのチューブの端部どうしを突き合わせてつないだりする工程(例えば、排熱回収ボイラなどの多種類の管群を構成に有するプラント製品を製造する工程)がある。溶接では、一般に、開先ギャップや目違い高さが溶接品質に大きく関連するため、直接視認できるか否かにかかわらずこれらを加味した適切な溶接条件で溶接を進行することが望まれる。
本発明が解決しようとする課題は、溶接士の溶接作業を補助して信頼度の高い溶接を可能とする溶接作業補助装置、溶接作業補助方法を提供することである。
実施形態の溶接作業補助装置は、溶接トーチに取り付けられている、加速度センサおよび角速度センサを含む運動センサ群からのセンサ出力信号が入力される運動センサ信号入力部と、前記センサ出力信号に基づいて、前記溶接トーチの位置および姿勢を獲得する、前記運動センサ信号入力部に後置されたトーチ位置姿勢獲得部と、溶接領域を視野に捉えるべく溶接トーチに取り付けられている2眼カメラからの画像が入力される画像入力部と、開先を備えた溶接対象物の該開先に沿って前記溶接トーチで該開先を溶接するときを模倣して該溶接トーチを移動させたとき、前記画像入力部に入力された画像ならびに前記トーチ位置姿勢獲得部で獲得された前記トーチの位置および姿勢に基づいて、該開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の各位置に対応付けられた該開先のギャップ幅および目違い高さを開先現況として獲得する、前記画像入力部および前記トーチ位置姿勢獲得部に後置された開先現況獲得部と、前記開先現況を記憶保持するための、前記開先現況獲得部に後置された第1の記憶保持部と、前記溶接対象物の前記開先に沿って前記溶接トーチで前記開先を溶接するときの基準溶接条件を、前記開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の前記各位置ならびに前記開先のギャップ幅および目違い高さに対応付けて、前記基準溶接条件としてアーク長、溶融池面積、溶接トーチ角度、溶接速度、溶接電流、および溶接電圧からなる群より選択された少なくとも1種が用意されるようにあらかじめ記憶保持しておく第2の記憶保持部と、前記溶接対象物の前記開先に沿って前記溶接トーチで前記開先を溶接しているとき、前記画像入力部に入力された画像ならびに前記トーチ位置姿勢獲得部で獲得された前記トーチの位置および姿勢に基づいて、現溶接位置と、アーク長、溶融池面積、溶接トーチ角度、および溶接速度からなる群より選択された少なくとも1種とを第1の溶接状況として獲得する、前記画像入力部および前記トーチ位置姿勢獲得部に後置された溶接状況獲得部と、前記溶接対象物の前記開先に沿って前記溶接トーチで前記開先を溶接しているときに前記溶接トーチと前記溶接対象物との間に流れている電流および前記溶接トーチと前記溶接対象物との間の電圧を第2の溶接状況として検出するように、前記溶接トーチおよび前記溶接対象物に電気的に接続された電流電圧検出部と、前記現溶接位置をキーとして前記第1の記憶保持部を参照し、該現溶接位置に対応するギャップ幅および目違い高さを現ギャップ幅および現目違い高さとして取り出す、前記溶接状況獲得部に後置された第1の参照部と、前記現溶接位置ならびに前記現ギャップ幅および前記現目違い高さをキーとして前記第2の記憶保持部を参照し、前記現溶接位置ならびに前記現ギャップ幅および前記現目違い高さに対応する基準溶接条件を適正溶接条件として取り出す、前記溶接状況獲得部および前記第1の参照部に後置された第2の参照部と、 前記第1、第2の溶接状況を前記適正溶接条件と比較する、前記溶接状況獲得部、前記電流電圧検出部、および前記第2の参照部に後置された比較部と、前記第1、第2の溶接状況と前記適正溶接条件との比較結果に基づいて溶接士への教示情報を表示する、前記比較部に後置された表示部とを具備する。
(実施形態1)
実施形態の溶接作業補助装置を図面を参照しながら説明する。図1は、実施形態1の溶接作業補助装置を機能ブロックで示している。同図に示すように、この溶接作業補助装置は、画像入力部11、開先現況獲得部12、記憶保持部13、記憶保持部14、溶接状況獲得部15、電流電圧検出部16、参照部17、参照部18、比較部19、表示部20、運動センサ信号入力部21、トーチ位置姿勢獲得部22を有する。この溶接作業補助装置を利用して溶接される溶接対象物30の近傍には、溶接トーチ1、溶接電源4が用意される。溶接トーチ1には、2眼カメラ3、運動センサ群2が取り付けられている。
実施形態の溶接作業補助装置を図面を参照しながら説明する。図1は、実施形態1の溶接作業補助装置を機能ブロックで示している。同図に示すように、この溶接作業補助装置は、画像入力部11、開先現況獲得部12、記憶保持部13、記憶保持部14、溶接状況獲得部15、電流電圧検出部16、参照部17、参照部18、比較部19、表示部20、運動センサ信号入力部21、トーチ位置姿勢獲得部22を有する。この溶接作業補助装置を利用して溶接される溶接対象物30の近傍には、溶接トーチ1、溶接電源4が用意される。溶接トーチ1には、2眼カメラ3、運動センサ群2が取り付けられている。
以下、機能ブロック図である図1を参照して説明を進めるが、適宜、より詳細に説明するため図2ないし図16を参照する場合がある。
画像入力部11は、溶接領域を視野に捉えるべく溶接トーチ1に取り付けられた2眼カメラ3からの画像が入力されるインターフェースである。溶接トーチ1には2眼カメラ3が取り付けられており、2眼カメラ3は、溶接トーチ1の先端から溶接対象物30に対して発生されるアークを含む溶接領域を視野に捉えるように固定されている(詳しくは後述)。2眼カメラ3は、溶接時とこれに先立つ事前工程(後述する)とにおいてそれぞれ視野を撮影して画像生成を行う。なお溶接時はアークが高輝度であるため2眼カメラ3に減光フィルタ(不図示)が適宜用いられる。2眼カメラ3により、溶接領域は立体視され得る。
溶接トーチ1は、溶接士が手に持って溶接対象物30に対して溶接を行うための本体道具であり、溶接時には、溶接電源4により溶接トーチ1(の先端)と溶接対象物30との間にアーク電流が流れる。溶接には、一般に、溶接トーチ自体が溶接金属の供給元にもなって、アークにより高温化した溶接対象物にビード(溶接部)を形成していく場合と、溶接トーチとは別に用意された溶接棒を用い、この溶接棒を溶接金属の供給元として、溶接トーチにより溶接対象物にビードを形成していく場合とがある。この実施形態は前者を想定している。後者については別の実施形態として後述する。
運動センサ信号入力部21は、溶接トーチ1に取り付けられた、角速度センサおよび加速度センサを含む運動センサ群2からのセンサ出力信号が入力されるインターフェースである。溶接トーチ1には2眼カメラ3のほか運動センサ群2が取り付けられており、運動センサ群2の出力信号は、運動センサ信号入力部21を介して、トーチ位置姿勢獲得部22に送られる。
トーチ位置姿勢獲得部22は、運動センサ信号入力部21に後置され、運動センサ信号入力部21を経たセンサ出力信号に基づいて、溶接トーチ1の位置および姿勢を時々刻々獲得する。
開先現況獲得部12は、画像入力部11およびトーチ位置姿勢獲得部21に後置され、開先を備えた溶接対象物30の開先に沿って溶接トーチ1で開先を溶接するときを模倣して溶接トーチ1を移動させたとき、画像入力部1に入力される画像ならびにトーチ位置姿勢獲得部22で獲得されたトーチ1の位置および姿勢に基づいて、開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の各位置に対応付けられた開先のギャップ幅および目違い高さを開先現況として獲得する。開先現況獲得部12はこのため所定の計算処理動作を行う。この動作は、溶接するときを模倣して溶接トーチ1を移動させつつ、実際の溶接に先立って事前工程として行う。
図2は、想定している溶接対象物30およびその開先の態様を模式的に断面で示している。図2(a)は、チューブ(小径配管)31a、31bを突き合わせる溶接の場合を示している。この場合、溶接しやすいようにチューブ31a、31bの溶接される部分には例えばV溝を設ける。この溝が開先である。開先の深さ方向奥側をルートと呼び、ルートにおける2つの溶接対象物の幅をここではギャップ幅と呼ぶ。開先の目違い高さは、図示するように、開先のルートにおける高さ方向の食い違いの寸法である。また、ルートにおける2つの溶接対象物のエッジをそれぞれルートエッジと呼び、開先の深さ方向手前側のエッジを開先エッジと呼ぶ。ルートエッジは2眼カメラ3で撮る対象(=注目点)として重要である。
図2(b)は、チューブ31をヘッダ(管寄せ)32につなぐように溶接する場合(一種のT継手の場合)を示している。この場合も、溶接しやすいようにヘッダ32の溶接される部分に溝を設ける場合がある。この溝が開先である。開先の深さ方向奥側をルートと呼び、ルートにおけるヘッダ32からチューブ31までの幅をここでは開先のギャップ幅とする。この場合、図2(a)では定義できるような開先の目違い高さはないので、便宜上、チューブ31の全周にわたり目違い高さはゼロとする。また、ルートにおけるヘッダ32のエッジがルートエッジであり、開先の深さ方向手前側のエッジが開先エッジであるが、この場合のルートエッジも2眼カメラ3で撮る対象(=注目点)として重要である。
図3は、図2に示す溶接対象物30が溶接された後に得られるアセンブリの例を斜視で示している(参照符号は図2でのそれと対応)。また、図4は、図1に示す溶接作業補助装置を用いて溶接士が図2に示す溶接対象物30を溶接するときの体勢の一例を斜視で示している。溶接士による溶接作業(手溶接)は、空間が狭隘で自動溶接機では施工できない箇所では多用され、この場合、溶接範囲の一部は直接視認できない。溶接では、一般に、上述した開先のギャップ幅や目違い高さが溶接品質に大きく関連するため、直接視認できるか否かにかかわらずこれらを加味した適切な溶接条件で溶接を進行することが望まれる。
図5は、図1中に示した運動センサ群2の構成および機能を示している。同図に示すように、運動センサ群2には、加速度センサとして、第1、第2、第3の各方向の加速度をそれぞれ検出する3種が、角速度センサ(ジャイロセンサ)として、第1、第2、第3の各軸回りの角速度を検出する3種が含まれている。第1、第2、第3の各方向は互いに直交する方向であり、第1、第2、第3の各軸も互いに直交する方向である。
これらのセンサで検出されたそのままの加速度および角速度は、溶接トーチ1上の運動センサ群2が取り付けられた位置におけるそれらの量になるが、以下説明するように、実際に必要とされる量は溶接トーチ1上の2眼カメラ3の位置におけるそれらの量である。トーチ1上の運動センサ群2が取り付けられた位置と2眼カメラ3が取り付けられた位置との関係は既知なので、トーチ位置姿勢獲得部22では、この位置関係を加味して処理することにより2眼カメラ3が取り付けられた位置におけるトーチ1の位置および姿勢を獲得する。以下、単に溶接トーチ1の位置および姿勢という場合は、2眼カメラ3が取り付けられた位置における溶接トーチ1の位置および姿勢を意味する。
一般に、初期位置からの位置の変化分は、変化に要した時間について、加速度センサが検出する時々刻々の加速度を2度時間積分して得られる(加速度→速度→変位)。また、初期姿勢からの姿勢の変化分は、変化に要した時間について、角速度センサが検出する時々刻々の角速度を時間積分して得られる(角速度→角変位)。運動センサ群2によれば、これらの変化分は、対応するセンサが3次元の各方向または各軸に対応して設けられているので、それぞれ3次元の量として得られる。
図6は、図1中に示した溶接対象物30および溶接トーチ1(2眼カメラ3)に設定される局所的な各座標系を示している。この図で溶接対象物30は、図2(a)のチューブ31a、31bを突き合わせる場合の対象物を示しており、図示簡単化のためチューブ31aのみ図示し、チューブ31bは図示省略している。以下、チューブ31a、31bを突き合わせる溶接の場合について説明し、図2(b)に示したT継手の場合については要約して追加的に後述する。
図6に示すように、チューブ31aの中心軸上の、ルートエッジが描く円図形(以下、ルートエッジ円図形という)との交点P0を原点としてx0軸、y0軸、z0軸を有する第0座標系が仮想的に設定される。第0座標系のy0軸は、ルートエッジ円図形上で原点P0からスタートマーク先端P1に向かう方向の軸、同じくx0軸は、y0軸と直交するルートエッジ円図形上の方向の軸、同じくz0軸は、ルートエッジ円図形に直交する方向(=チューブ31aの中心軸方向)の軸である。
また、スタートマーク先端P1を原点としてx1軸、y1軸、z1軸を有する第1座標系が仮想的に設定される。スタートマークは、溶接士が溶接を開始する位置として指定するためにチューブ31a上に実際に設けられたマークであり、その先端P1が開先エッジが描く円図形(以下、開先エッジ円図形という)上に位置するようにこのスタートマークは設けられている。第1座標のx1軸は、開先エッジ円図形の接線方向の軸、同じくy1軸は、開先エッジ円図形の主法線方向の軸、同じくz1軸は、開先エッジ円図形の従法線方向の軸である。
溶接トーチ1に取り付けられた2眼カメラ3は、初期時、スタートマーク先端P1付近を撮像する。初期時の2眼カメラ3では、その2つのカメラそれぞれの代表位置を結ぶ線の中央を原点P2として、2眼カメラ3に固定するx2軸、y2軸、z2軸を有する第2座標系が仮想的に設定される。第2座標のx2軸は、便宜上、2つのカメラそれぞれの代表位置を結ぶ線の方向の軸、同じくy2軸は、x2軸に直交する、2つのカメラの横方向の軸、同じくz2軸は、x2軸、y2軸に直交する方向の軸(=端的に、2眼カメラ3が撮像する方向の軸)である。
溶接トーチ1に取り付けられた2眼カメラ3は、その後、初期位置から移動して、ルートエッジ円図形上の任意の位置P4付近を撮像する。そのときの2眼カメラ3では、その2つのカメラそれぞれの代表位置を結ぶ線の中央を原点P3として、2眼カメラ3に固定するx3軸、y3軸、z3軸を有する第3座標系が仮想的に設定される。第3座標のx3軸、y3軸、z3軸は、2眼カメラ3との関係として、それぞれ、第2座標におけるx2軸、y2軸、z2軸と同じ関係である。
上記のようにして2眼カメラ3で撮像されたルートエッジ円図形上では、その図形上の任意の位置P4(撮像画像上でのP4の決め方については後述)を原点としてx4軸、y4軸、z4軸を有する第4座標系が仮想的に設定される。第4座標のx4軸は、ルートエッジ円図形上の接線方向の軸、同じくy4軸は、ルートエッジ円図形上の主法線方向の軸、同じくz4軸は、ルートエッジ円図形上の従法線方向の軸である。
図7は、図6に示した各座標系についてこれらを変換する座標変換行列を説明している。図7に示すように、第0座標系から第1座標系への変換行列をT1、第2座標系から第1座標系への変換行列をR1、第2座標系から第3座標系への変換行列をT3、第3座標系から第4座標系への変換行列をR2、第0座標系から第4座標系への変換行列をT4とする。例えば変換行列T1は、図7中に示すように定義される4×4の行列である。つまり、ある点Pの第0座標系におけるx0成分、y0成分、z0成分をこの式に代入すると、その点Pの第1座標系におけるx1成分、y1成分、z1成分が求められる。ほかの座標変換行列も同様である。
端的に言うと、一般に座標変換行列の左上3行3列の要素部分は2つの座標系の方向の違い(ねじれ)を示しており(ねじれがないなら3行3列は単位行列)、右上3行1列の要素部分は2つの座標系の原点のずれを示している(原点一致なら3行1列はすべてゼロ)。なお、この行列の第4行は一般に(0 0 0 1)であり、このように座標変換行列を定義することにより、複数回の座標変換や反対方向の座標変換を座標変換行列の積や逆行列を用いて簡単に取り扱うことができる(積や逆行列も第4行は(0 0 0 1)になる)。
図7中に示した座標変換行列のうちでは、図6での説明からわかるようにチューブ31aの形状が既知の前提で、T1のみが既知になり、あらかじめトーチ位置姿勢獲得部22にその情報を記憶保持しておくことができる。R1、T3、R2、T4はそれぞれ後述で説明するようにして獲得できる。
図8は、図1中に示した2眼カメラ3により捉えた画像で行われ得る3角測量の原理を示している。前提として、2眼カメラ3の一方のカメラAと他方のカメラBとは、それらの画面中央から延ばした2つの視軸によってひとつの平面が定義できるように位置姿勢が設定されており、その平面が2つの画面上でそれぞれどの線に相当するかあらかじめわかっているものとする。このような画面上の基準線を一般にエピポーラ線というが、視軸に交わる基準線の場合を特に中央のエピポーラ線と呼ぶことにする。
説明が分かりやすいように、ここで中央のエピポーラ線は、2つの画面上でそれぞれ左右方向(水平方向)に延長している線となるように、カメラAとカメラBとはそれらの位置姿勢が設定されているものとする。これにより、画面上で左右方向に延びる水平の線は、すべてエピポーラ線(基準線)として扱うことができる。
図8に示すように、3角測量は、離間して位置している2つのカメラA、Bで同一注目点を画面上に捉えたときにその点が画面上で画面中央からどれほどずれて撮像されるかが、カメラA、Bからの距離によって変化することを原理とした測量である。距離のみでなく、2つの画面での画面中央からのずれの違いによって2眼カメラ3から見たその点の方向も特定できる。つまり、2つの画面での画面中央からのずれの違いによって、2つの画面上のエピポーラ線から拡げたひとつの平面上での位置が特定できる。
図9は、図8の続きとして、図1中に示した2眼カメラ3により捉えた画像で行われ得る3角測量の原理を示している。図8における説明では、被写対象上のある点を2つの画面上で同一注目点として把握する方法について説明していないが、画面上で上記のように基準線が設定されている場合、基準線を利用して2つの画面上で被写対象上の同一注目点が容易に把握できる。
すなわち、図9に示すように、基準線に交わるようにルートエッジを捉えた場合、基準線とのその交点は2つの画面上において、被写対象上の同じ点を捉えた同一注目点になる。図9において、カメラAの画像における注目点aとカメラBの画像における注目点aとは、被写対象上で同じ点(同一注目点)である。また、カメラAの画像における注目点bとカメラBの画像における注目点bとは、やはり被写対象上で同じ点(同一注目点)である。これは、カメラAの各基準線から視軸方向に広げた平面と、カメラBの各基準線から視軸方向に広げた平面とが、同一平面になっていることから導かれる帰結である。
補足すれば、ルートエッジのように、捉えた画像で左右方向に輝度が異なる場合は被写対象上で同じ点であることの把握が可能である。基準線上であっても左右方向に画像情報が変化していない領域では同一点の把握は容易にはできない。
図10は、図1中に示した2眼カメラ3により捉えた画像中の同一注目点についてその3次元座標を得る原理を示しており、図8、図9での説明の続きであり結論を示している。すなわち、何らかの基準座標系における溶接トーチ1の位置と姿勢とが獲得されているとき、2眼カメラ3に固定している座標系(図6に示した第2座標系または第3座標系)が特定されていることになり、そしてその前提で2眼カメラ3による3角測量を用いれば、上記の基準座標系における同一注目点の3次元座標が特定できる。
次に、図11は、図1中に示す開先現況獲得部12が獲得する開先現況の内容および形式を示している。開先現況獲得部12は、トーチ位置姿勢獲得部22で獲得された溶接トーチ1の位置および姿勢と2眼カメラ3から画像入力部11に取り込まれた3次元画像とを用いて計算処理を行い、開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の各位置に対応付けられた開先のギャップ幅および目違い高さを開先現況として獲得する。すなわち、ここで計算処理の内容は、開先の位置(角度位置)の獲得、開先のギャップ幅gの獲得、開先の目違い高さmの獲得である。
図12は、図11中(図7も参照)に示した開先角度位置θを獲得する手順の一例を示している。まず、2眼カメラ3のカメラA、Bそれぞれの画面上に、上から第1〜第3基準線をあらかじめ設定しておく。また、第0座標系(P0を原点とする座標系;図6参照)から第1座標系(P1を原点とする座標系;同)への関係を座標変換行列T1(図7参照)として、あらかじめ開先現況獲得部12に記憶保持しておく(以上、ステップ71)。カメラA、Bは、第1〜第3基準線のそれぞれにおいて、カメラAのその基準線から視軸方向に広げた平面と、カメラBのその同じ基準線から視軸方向に広げた平面とが、同一平面になるような関係である。
次に、2眼カメラ3でスタートマーク先端P1を含むように、かつ各開先エッジが第1〜第3基準線に交わるようにスタートマーク先端P1付近を撮像する(ステップ72)。
次に、撮像したスタートマーク先端P1に載るように引いた画面上の基準線(S基準線とする)、およびS基準線の上側下側にそれぞれ設けたS1基準線、S2基準線と、片側の開先エッジとの各交点P1、P11、P12について、トーチ1の位置および姿勢(P2を原点とする第2座標系;図6を参照)と3角測量の要領とにより、それらの3次元座標(第2座標系における)をそれぞれ求める(ステップ73)。S、S1、S2各基準線においても、カメラAのその基準線から視軸方向に広げた平面と、カメラBのその同じ基準線から視軸方向に広げた平面とは、同一平面である。
次に、求められたP1、P11、P12の3点の3次元座標を用い片側の開先エッジ円図形を計算する。計算された片側の開先エッジ円図形(P1を含む)により、第2座標系から見た第1座標系が求められる(求められた開先エッジ円図形のP1における主法線方向=y1方向、従法線方向=z1方向、接線方向=x1方向)。これにより、第2座標系から第1座標系への変換行列R1が計算できる(以上、ステップ74)。
次に、2眼カメラ3(トーチ1)を動かして、各ルートエッジが第1〜第3基準線に交わるように撮像し、その画像中の第2基準線と片側のルートエッジとの交点をP4とする。ここで、動かした後のトーチ1の位置および姿勢(P3を原点とする第3座標系;図6を参照)の動かす前からの変化により、第2座標系から第3座標系への変換行列T3が計算できる(以上ステップ75)。
次に、第1〜第3基準線と片側のルートエッジとの各交点P41、P4、P42について、トーチ1の位置および姿勢と3角測量の要領とにより、それらの3次元座標(第3座標系における)をそれぞれ求める(ステップ76)。
次に、求められたP41、P4、P42の3点の3次元座標を用い片側の開先エッジ円図形を計算する。計算された片側の開先エッジ円図形(P4を含む)により、第3座標系から見た第4座標系(P4を原点とする座標系:図6を参照)が求まる(求められた開先エッジ円図形のP4における主法線方向=y4方向、従法線方向=z4方向、接線方向=x4方向)。これにより、第3座標系から第4座標系への変換行列R2が計算できる(ステップ77)。
そして、変換行列T1と、第0座標系から第4座標系への座標変換行列T4(図7を参照)とを用いて、P4の角度位置θを求めることができる。ここで、T4=T1・R1−1・T3・R2 である。端的に言うと、角度位置θは、第1座標系のy1軸の方向と第4座標系のy4軸の方向とにより特定できる角度である。
図13は、図11中に示した開先角度位置θを獲得する手順の別の例を示している。図13において、図12中に示したステップと同一のものには同一符号を付してある。ステップ71からステップ75は図12での説明と同じである。
次にステップ76Aでは、第2基準線と片側のルートエッジとの交点P4について、トーチ1の位置および姿勢と3角測量の要領とにより、その3次元座標(第3座標系における)を求める。
次に、求められたP4の3次元座標を、T3、R1、T1により第0座標系における3次元座標に換算すると、第0座標系から見た第4座標系(P4を原点とする座標系:図6を参照)が求まる(y4方向=P4からz0軸に降ろした垂線方向、z4方向=z0軸と平行の、P4を通る線の方向、x4方向=y4、z4それぞれに直交する、P4を通る線の方向)。求められた、第0座標系から見た第4座標系を、第3座標系から見た第4座標系に換算することにより、第3座標系から第4座標系への変換行列R2が計算できる(以上、ステップ77A)。
そして、次のステップ78については、図12での説明と同じである。したがって、図13に示す手順によっても図12に示した手順と同様に、開先角度位置θを獲得することができる。
次に、図14は、図11中(図2(a)も参照)に示したギャップ幅gおよび目違い高さmの獲得手順の一例を示している。
まず、図12または図13中に示したステップ75のときに同時に、第1〜第3基準線ともう片側のルートエッジとの各交点について、トーチ1の位置および姿勢(P3を原点とする第3座標系;図6を参照)と3角測量の要領とにより、それらの3次元座標をそれぞれ求める(ステップ81)。
次に、求められた3点の3次元座標を用い、もう片側のルートエッジ円図形を計算する(ステップ82)。続いて、第4座標系(P4を原点とする座標系:図6を参照)におけるy4z4平面と、もう片側のルートエッジ円図形との交点Pcを求める(ステップ83)。
以上により、求められた交点PcとP4とを結ぶ線分のz4方向成分がギャップ幅g、同じくy4方向成分が目違い高さmとして求められることになる(ステップ84)。以上説明した開先角度位置θ、ギャップ幅g、目違い高さmの獲得手順は、開先が図2(a)に示した態様である場合についての説明であった。開先が図2(b)に示すような態様の場合は、図2(a)における開先エッジ円図形およびルートエッジ円図形に相当する図形が単純な平面図形ではなく、円筒面上に描いた円図形になる点で少し複雑化する。しかしその形状はあらかじめ把握できるので、その場合の開先角度位置θおよびギャップ幅gの獲得は類似の手順で同様に可能である。
次に、図1を参照する説明に戻り、記憶保持部13は、開先現況獲得部12に後置されており、これにより開先現況獲得部12により獲得された開先現況(図11)を記憶保持する。以上の説明で述べた点により、実際の溶接に先立って行われる事前工程について終了することができる。
記憶保持部14は、溶接対象物30の開先に沿って溶接トーチ1で開先を溶接するときの適切な溶接条件である基準溶接条件をあらかじめ記憶保持しておくデータベースである。基準溶接条件は、開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の各位置、ならびに開先のギャップ幅および目違い高さに対応付けて記憶保持しておく。なお、基準溶接条件が開先の溶接開始位置から溶接終了位置の間の各位置にも依存するのは、各位置により溶接姿勢(溶接姿勢には、下向姿勢、横向姿勢、立向姿勢、上向姿勢などが存在)が異なることになるためである。
データベースである記憶保持部14を容易に構成しておく意味で、開先のギャップ幅および目違い高さと基準溶接条件との関係に関して、種々の溶接姿勢で異なる基準溶接条件をおのおの記憶保持部14で記憶保持しておくことが考えられる。そして、開先の溶接開始位置から溶接終了位置の間の各位置によって異なることになる溶接姿勢を、そのときの位置を用いて特定し、その溶接姿勢とギャップ幅および目違い高さとによって記憶保持部14から基準溶接条件を取り出すようにする。これによれば、溶接姿勢をより細密に分類して装置として改良する場合(例えば、立向姿勢の場合の上進、下進や、斜め姿勢の場合の上進、下進なども想定する場合など)に容易に対応できる。
図15は、図1中に示す記憶保持部14が記憶保持する基準溶接条件の内容を例示している。補足すると、「アーク長」は、溶接トーチ1の電極先端から溶接部分までの距離である。「溶融池面積」は、溶接対象物30をアークで溶かし込んだ部分(溶融池)の面積である。「溶接トーチ角度」は、溶接トーチ1の電極先端が溶接部分に対してなしている角度(例えば、溶接部分を通る溶接対象物30の法線からの倒れ角度)である。「溶接速度」は、開先に沿って進める溶接の速度である。「溶接電流」は、溶接時に溶接トーチ1と溶接対象物30との間に流れている電流である。「溶接電圧」は、溶接時に溶接トーチ1と溶接対象物3との間に印加されている電圧である。
図15に示すように、基準溶接条件は、現溶接位置となり得る開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の各位置、ならびに開先のギャップ幅および目違い高さに対応付けて記憶保持しておく。言い換えると、基準溶接条件は、「現溶接位置」、「ギャップ幅」、「目違い高さ」を3次元の変数(引数)とするデータベースである。ここで、上記で説明した点から「現溶接位置」を「溶接姿勢」で置き換えてデータベース化も可能である。なお、基準溶接条件は、それぞれ、例えば数値幅をもって記憶保持されていてもよくむしろその方が実用的である。また、説明した基準溶接条件は例示であり、少なくともそのひとつを基準溶接条件と設定して構成してもよい。
次に、実際に溶接作業を行うときの流れに沿って図1に示した各機能ブロックをさらに説明する。溶接状況獲得部15は、画像入力部11およびトーチ位置姿勢獲得部22に後置されており、これにより、溶接対象物30の開先に沿って溶接トーチ1で開先を溶接しているときに画像入力部11に入力される画像とトーチ1の位置および姿勢とに基づいて、現溶接位置と、アーク長、溶融池面積、溶接トーチ角度、溶接速度のうちの少なくともひとつを第1の溶接状況として時々刻々獲得する。
すなわち溶接状況獲得部15は、実際の溶接時、時々刻々と上記の溶接状況を得るため所定の計算処理および画像処理の動作を行う。溶接状況のうちの現溶接位置については、基準線の位置設定を未溶接側に多少ずらせば、開先状況獲得部12での説明とほぼ同様に可能である。アーク長、溶融池面積、溶接トーチ角度、溶接速度については、2眼カメラ3で立体視されて得られた画像中から、必要な特定の点の3次元的な位置を得、それらの点間の距離を使って適宜演算することで獲得することができる。
電流電圧検出部16は、溶接トーチ1および溶接対象物30に電気的に接続されており、これにより、溶接対象物30の開先に沿って溶接トーチ1で開先を溶接しているときに、溶接トーチ1と溶接対象物30との間に流れている電流および溶接トーチ1と溶接対象物30との間の電圧を第2の溶接状況として時々刻々検出する。
参照部17は、溶接現況獲得部15に後置されており、これにより現溶接位置をキーとして記憶保持部13を参照し、現溶接位置に対応するギャップ幅および目違い高さを現ギャップ幅および現目違い高さとして取り出す。
参照部18は、溶接状況獲得部15および参照部17に後置されており、これにより、現溶接位置ならびに現ギャップ幅および現目違い高さをキーとして記憶保持部14を参照し、現溶接位置ならびに現ギャップ幅および現目違い高さに対応する基準溶接条件を適正溶接条件として時々刻々取り出す。
比較部19は、溶接状況獲得部15、電流電圧検出部16、および参照部18に後置されており、これにより、溶接状況獲得部15から渡された第1の溶接状況および電流電圧検出部16から渡された第2の溶接状況を、参照部18から渡された適正溶接条件と時々刻々比較する。
表示部20は、比較部19に後置されており、これにより、第1、第2の溶接状況と適正溶接条件との比較結果に基づいて溶接士への教示情報を時々刻々表示する。表示部20は、具体的に、溶接士が溶接中に見ることに鑑みてHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を利用すると好適である。
図16は、表示部20に表示させるべき教示情報の内容を例示している。図16(a)は、現状のアーク長が基準条件のアーク長の範囲から長い方にずれていると比較部19で判定された場合の表示である。この場合には、少なくとも「アーク長」を「短くする」と教示情報を表示する。なおこれ以外に基準条件からの外れがある場合にはそれを表示してもよい。また、図16(b)は、現状の溶接速度が基準条件の溶接速度の範囲から遅い方にずれていると比較部19で判定された場合の表示である。この場合もこれ以外に基準条件からの外れがある場合にはそれを表示してもよい。
表示部20での教示情報の具体的な表示内容、方法は実際に即して種々考えられる。溶接士の技量向上を優先目的とするのであれば、例えば、いくつか基準条件からの外れがある場合には最初にひとつの基準に合わせるべくその項目のみを表示するようにしてもよい。その基準が満足されたら次の基準に関する表示を行うというような手順である。一度にいくつも表示すると溶接士に対処の混乱を招く恐れが考えられる。
以上説明したように、この溶接作業補助装置を活用すれば、空間が狭隘で自動溶接機では施工できない箇所における溶接士による溶接作業において、溶接士が溶接範囲の一部を直接視認できない場合であっても、開先のギャップ幅や目違いに応じて、これらを加味した適切な溶接条件で溶接作業ができるように補助がなされる。すなわち、溶接士の溶接作業を補助して信頼度の高い溶接が可能になる。また、溶接士は狭隘部を覗き込むには及ばず、溶接時の無理な体勢が緩和される。教示を通じて溶接士の溶接技量の向上にも役立つ。
(実施形態2)
次に、図17は、実施形態2の溶接作業補助装置を機能ブロックで示している。図17において、すでに説明した図中に示した機能ブロックと同一のものには同一符号を付しその部分については説明を省略する。この形態は、溶接トーチ1を溶接金属の供給元とせずに、溶接トーチ1とは別に溶接棒7を用意して溶接を行う場合に特に好適な形態である。
次に、図17は、実施形態2の溶接作業補助装置を機能ブロックで示している。図17において、すでに説明した図中に示した機能ブロックと同一のものには同一符号を付しその部分については説明を省略する。この形態は、溶接トーチ1を溶接金属の供給元とせずに、溶接トーチ1とは別に溶接棒7を用意して溶接を行う場合に特に好適な形態である。
この形態では、基準溶接条件に、溶接棒7の位置(例えばその溶接側の先端位置)および姿勢(例えば溶接対象物30に対する、溶接棒7の長手方向の向き、角度)が加わることになる。そこで、記憶保持部14aは、開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の各位置ならびに開先のギャップ幅および目違い高さに対応付けて、適切な溶接条件である基準溶接条件として、アーク長、溶融池面積、溶接トーチ角度、溶接速度、溶接電流、溶接電圧のうちの少なくともひとつのほか、溶接棒7の位置および姿勢をあらかじめ記憶保持しておく。
また、溶接領域のうちの溶接士が直接視認できない領域を視野に捉えるべく溶接対象物30に対し相対的に固定して2眼カメラ6を新たに設ける。そして2眼カメラ6からの画像を入力するためのインターフェースである画像入力部23を新たに設ける。溶接状況獲得部15aは、画像入力部11、画像入力部23、およびトーチ位置姿勢獲得部22に後置される。
これにより、溶接状況獲得部15aは、溶接対象物30の開先に沿って溶接トーチ1で溶接棒7を用いて開先を溶接しているときに、トーチ1の位置および姿勢のほか、画像入力部11に入力される画像に加えて画像入力部23に入力される画像に基づいて、現溶接位置のほか、アーク長、溶融池面積、溶接トーチ角度、溶接速度のうちの少なくともひとつ、および溶接棒7の位置および姿勢を第1の溶接状況として時々刻々獲得することができる。以上の溶接状況獲得部15aおよび前述の記憶保持部14aについての説明内容により、比較部19での比較は、溶接棒7の位置および姿勢に関してもなされることになる。
溶接棒7の位置および姿勢は、溶接トーチ1に取り付けられた2眼カメラ3による情報のみで得ることが一応は可能であるが、溶接対象物30に対し相対的に固定して取り付けられている2眼カメラ6からの画像をも活用すれば、高精度に得ることができる。この形態では2眼カメラ6を、特に、溶接領域のうちの溶接士が直接視認できない領域を視野に捉えるべく溶接対象物30に対し相対的に固定して取り付けているので、溶接士が直接視認できない領域の溶接の信頼度向上に大きく貢献できる。
(実施形態3)
次に、図18は、実施形態3の溶接作業補助装置を機能ブロックで示している。図18において、すでに説明した図中に示した機能ブロックと同一のものには同一符号を付しその部分については説明を省略する。この形態は、溶接対象物30の開先に沿って溶接トーチ1で開先を溶接するときを模倣して溶接トーチ1をあらかじめ移動させるという事前工程を省略できる形態である。
次に、図18は、実施形態3の溶接作業補助装置を機能ブロックで示している。図18において、すでに説明した図中に示した機能ブロックと同一のものには同一符号を付しその部分については説明を省略する。この形態は、溶接対象物30の開先に沿って溶接トーチ1で開先を溶接するときを模倣して溶接トーチ1をあらかじめ移動させるという事前工程を省略できる形態である。
画像入力部24は、溶接領域に先行する未溶接領域を視野に捉えるべく溶接トーチ1に取り付けられている2眼カメラ8からの画像が入力されるインターフェースである。溶接トーチ1には前述の2眼カメラ3のほか、この2眼カメラ8が取り付けられており、2眼カメラ8は、溶接領域に先行する未溶接領域を視野に捉えるように固定されている。2眼カメラ8は、溶接時において2眼カメラ3と同時にその視野を撮影して画像生成を行う。なお溶接時は高輝度のアークに影響されるため2眼カメラ8にも減光フィルタ(不図示)が適宜用いられる。2眼カメラ8により、溶接領域に先行する未溶接領域も立体視され得る。
開先現況獲得部12aは、画像入力部24およびトーチ位置姿勢獲得部22に後置され、溶接対象物30の開先に沿って溶接トーチ1で開先を溶接しているときに画像入力部24に入力される画像に基づいて、開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の各位置に対応付けられた開先のギャップ幅および目違い高さを開先現況として獲得する。開先現況獲得部12aはこのため所定の計算処理、画像処理動作を行う。この動作は、図1に示した実施形態とは異なり、実際の溶接時と同時になされる。
開先現況獲得部12aに関連して図3ないし図14の説明、および開先現況獲得部12aより先の動作(符号13〜符号20)については、図1に示した形態とほとんど同様である。この形態によれば、溶接領域に先行する未溶接領域を視野に捉えるべく溶接トーチ1に2眼カメラ8が取り付けられているので、溶接時と同時に、溶接領域に先行する開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの各位置に対応付けられるように開先のギャップ幅および目違い高さが開先現況として獲得される。全体として、溶接効率を向上することができる。
(実施形態4)
次に、図19は、実施形態4の溶接作業補助装置を機能ブロックで示している。図19において、すでに説明した図中に示した機能ブロックと同一のものには同一符号を付しその部分については説明を省略する。この形態は、溶接トーチに取り付けられた2眼カメラ3とは別に、2眼カメラ9が溶接対象物30に対し相対的に固定して取り付けられている場合に好適なひとつの形態である。
次に、図19は、実施形態4の溶接作業補助装置を機能ブロックで示している。図19において、すでに説明した図中に示した機能ブロックと同一のものには同一符号を付しその部分については説明を省略する。この形態は、溶接トーチに取り付けられた2眼カメラ3とは別に、2眼カメラ9が溶接対象物30に対し相対的に固定して取り付けられている場合に好適なひとつの形態である。
この形態では、表示部20aとしてHMDを用いることを前提として、溶接対象物30に対して相対的に固定して取り付けられている2眼カメラ9からの画像と、溶接トーチ1に固定して取り付けられている2眼カメラ3からの画像とを、溶接作業に資するように、教示情報の表示に重ねて表示させることができる。
より具体的には、溶接対象物30に対して相対的に固定して取り付けられている2眼カメラ9からの画像を3次元表示(立体表示)用に用いる。この立体表示は、溶接士が直接視認する視野とは異なる視点からの映像になる。また、溶接トーチ1に固定して取り付けられている2眼カメラ3からの画像は、上記の立体表示の一部領域へのワイプ表示とする。このワイプ表示は、溶接の様子が詳細に映し出されるので溶接士の参考になる。ワイプ表示としているのは、HMDは溶接士の視野全体を覆うので固定した視点が必要であることによる。常時動いている溶接トーチ1からの映像はこの条件を満たさない。
このようにヘッドマウントディスプレイを備えることで、溶接士は狭隘部を覗き込む必要がなくなり無理な溶接体勢を取る必要が大きく緩和される。また、溶接用の遮光面の着脱が不要になるので、全体として溶接効率を向上することが可能になる。
以上説明したように、各実施形態の溶接作業補助装置によれば、次の効果がある。すなわち、溶接前における開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の各位置に対応付けられるように開先のギャップ幅および目違い高さが開先現況として獲得され、この開先現況は記憶保持部13に記憶保持される。一方、溶接対象物の開先に沿って溶接トーチで開先を溶接するときの適切な溶接条件である基準溶接条件については、あらかじめ、開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の各位置ならびに開先のギャップ幅および目違い高さに対応付けて、基準溶接条件としてアーク長、溶融池面積、溶接トーチ角度、溶接速度、溶接電流、溶接電圧のうちの少なくともひとつが用意されるように記憶保持部14等に記憶保持させておく。
そして、溶接状況獲得部は、溶接対象物の開先に沿って溶接トーチで開先を溶接しているときに画像入力部に入力される画像とトーチの位置および姿勢とに基づいて、現溶接位置と、アーク長、溶融池面積、溶接トーチ角度、溶接速度のうちの少なくともひとつとを第1の溶接状況として時々刻々獲得する。また、電流電圧検出部は、溶接対象物の開先に沿って溶接トーチで開先を溶接しているときに溶接トーチと溶接対象物との間に流れている電流および溶接トーチと溶接対象物との間の電圧を第2の溶接状況として時々刻々検出する。
第1、第2の溶接状況が得られている間、参照部17は、現溶接位置をキーとして記憶保持部13を参照し、現溶接位置に対応するギャップ幅および目違い高さを現ギャップ幅および現目違い高さとして取り出す。これにより、参照部18は、現溶接位置ならびに現ギャップ幅および現目違い高さをキーとして記憶保持部14等を参照し、現溶接位置ならびに現ギャップ幅および現目違い高さに対応する基準溶接条件を適正溶接条件として時々刻々取り出す。
続いて、比較部は、第1、第2の溶接状況を適正溶接条件と時々刻々比較する。表示部は、第1、第2の溶接状況と適正溶接条件との比較結果に基づいて溶接士への教示情報を時々刻々表示する。したがって、このような一連の流れにより溶接士は溶接を行っている間、時々刻々と教示情報を参照することができ、これにより溶接士の溶接作業を補助して信頼度の高い溶接が実現されることになる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、溶接士の溶接作業を補助して信頼性の高い溶接が可能になる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…溶接トーチ、2…運動センサ群、3…2眼カメラ、4…溶接電源、6…2眼カメラ、7…溶接棒、8…2眼カメラ、9…2眼カメラ、11…画像入力部、12,12a…開先現況獲得部、13…記憶保持部、14,14a…記憶保持部、15,15a…溶接状況獲得部、16…電流電圧検出部、17…参照部、18…参照部、19…比較部、20,20a…表示部、21…運動センサ信号入力部、22…トーチ位置姿勢獲得部、30…溶接対象物、31,31a,13b…チューブ(小径配管)、32…ヘッダ(管寄せ)。
Claims (5)
- 溶接トーチに取り付けられている、加速度センサおよび角速度センサを含む運動センサ群からのセンサ出力信号が入力される運動センサ信号入力部と、
前記センサ出力信号に基づいて、前記溶接トーチの位置および姿勢を獲得する、前記運動センサ信号入力部に後置されたトーチ位置姿勢獲得部と、
溶接領域を視野に捉えるべく溶接トーチに取り付けられている2眼カメラからの画像が入力される画像入力部と、
開先を備えた溶接対象物の該開先に沿って前記溶接トーチで該開先を溶接するときを模倣して該溶接トーチを移動させたとき、前記画像入力部に入力された画像ならびに前記トーチ位置姿勢獲得部で獲得された前記トーチの位置および姿勢に基づいて、該開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の各位置に対応付けられた該開先のギャップ幅および目違い高さを開先現況として獲得する、前記画像入力部および前記トーチ位置姿勢獲得部に後置された開先現況獲得部と、
前記開先現況を記憶保持するための、前記開先現況獲得部に後置された第1の記憶保持部と、
前記溶接対象物の前記開先に沿って前記溶接トーチで前記開先を溶接するときの基準溶接条件を、前記開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の前記各位置ならびに前記開先のギャップ幅および目違い高さに対応付けて、前記基準溶接条件としてアーク長、溶融池面積、溶接トーチ角度、溶接速度、溶接電流、および溶接電圧からなる群より選択された少なくとも1種が用意されるようにあらかじめ記憶保持しておく第2の記憶保持部と、
前記溶接対象物の前記開先に沿って前記溶接トーチで前記開先を溶接しているとき、前記画像入力部に入力された画像ならびに前記トーチ位置姿勢獲得部で獲得された前記トーチの位置および姿勢に基づいて、現溶接位置と、アーク長、溶融池面積、溶接トーチ角度、および溶接速度からなる群より選択された少なくとも1種とを第1の溶接状況として獲得する、前記画像入力部および前記トーチ位置姿勢獲得部に後置された溶接状況獲得部と、
前記溶接対象物の前記開先に沿って前記溶接トーチで前記開先を溶接しているときに前記溶接トーチと前記溶接対象物との間に流れている電流および前記溶接トーチと前記溶接対象物との間の電圧を第2の溶接状況として検出するように、前記溶接トーチおよび前記溶接対象物に電気的に接続された電流電圧検出部と、
前記現溶接位置をキーとして前記第1の記憶保持部を参照し、該現溶接位置に対応するギャップ幅および目違い高さを現ギャップ幅および現目違い高さとして取り出す、前記溶接状況獲得部に後置された第1の参照部と、
前記現溶接位置ならびに前記現ギャップ幅および前記現目違い高さをキーとして前記第2の記憶保持部を参照し、前記現溶接位置ならびに前記現ギャップ幅および前記現目違い高さに対応する基準溶接条件を適正溶接条件として取り出す、前記溶接状況獲得部および前記第1の参照部に後置された第2の参照部と、
前記第1、第2の溶接状況を前記適正溶接条件と比較する、前記溶接状況獲得部、前記電流電圧検出部、および前記第2の参照部に後置された比較部と、
前記第1、第2の溶接状況と前記適正溶接条件との比較結果に基づいて溶接士への教示情報を表示する、前記比較部に後置された表示部と
を具備する溶接作業補助装置。 - 前記溶接領域のうちの溶接士が直接視認できない領域を視野に捉えるべく前記溶接対象物に対し相対的に固定して取り付けられている第2の2眼カメラからの画像が入力される第2の画像入力部をさらに具備し、
前記第2の記憶保持部が、前記開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の前記各位置ならびに前記開先のギャップ幅および目違い高さに対応付けて、前記基準溶接条件として、アーク長、溶融池面積、溶接トーチ角度、溶接速度、溶接電流、および溶接電圧からなる群より選択された少なくとも1種のほか、溶接棒の位置および姿勢が用意されるようにあらかじめ記憶保持しておき、
前記溶接状況獲得部が、前記溶接対象物の前記開先に沿って前記溶接トーチで溶接棒を用いて前記開先を溶接しているとき、前記画像入力部に入力された画像、前記トーチ位置姿勢獲得部で獲得された前記トーチの位置および姿勢、ならびに前記第2の画像入力部に入力された画像に基づいて、現溶接位置と、アーク長、溶融池面積、溶接トーチ角度、および溶接速度からなる群より選択された少なくとも1種とのほか、溶接棒の位置および姿勢を前記第1の溶接状況として獲得する
請求項1記載の溶接作業補助装置。 - 前記溶接領域に先行する未溶接領域を視野に捉えるべく前記溶接トーチに取り付けられている第2の2眼カメラからの画像が入力される第2の画像入力部と、
前記溶接対象物の前記開先に沿って前記溶接トーチで該開先を溶接しているとき、前記第2の画像入力部に入力された画像ならびに前記トーチ位置姿勢獲得部で獲得された前記トーチの位置および姿勢に基づいて、該開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の各位置に対応付けられた該開先のギャップ幅および目違い高さを前記開先現況として獲得する、前記第2の画像入力部および前記トーチ位置姿勢獲得部に後置された第2の開先現況獲得部と
をさらに具備する請求項1記載の溶接作業補助装置。 - 前記溶接対象物に対し相対的に固定して取り付けられている第2の2眼カメラからの画像が入力されることにより該画像を立体表示するヘッドマウントディプレイをさらに具備し、
前記ヘッドマウントディスプレイが、前記第2の2眼カメラからの前記画像を立体表示するとともに前記画像入力部に入力された画像をワイプ表示する
請求項1記載の溶接作業補助装置。 - 溶接トーチに加速度センサおよび角速度センサを含む運動センサ群を取り付け、
溶接領域を視野に捉えるべく溶接トーチに2眼カメラを取り付け、
前記運動センサ群からのセンサ出力信号に基づいて、前記溶接トーチの位置および姿勢を獲得し、
開先を備えた溶接対象物の該開先に沿って前記溶接トーチで該開先を溶接するときを模倣して該溶接トーチを移動させたとき、前記2眼カメラで得られる画像ならびに前記トーチの位置および姿勢に基づいて、該開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の各位置に対応付けられた該開先のギャップ幅および目違い高さを開先現況として獲得し、
前記開先現況を第1の記憶保持部に記憶保持し、
前記溶接対象物の前記開先に沿って前記溶接トーチで前記開先を溶接するときの基準溶接条件を、前記開先の溶接開始位置から溶接終了位置までの間の前記各位置ならびに前記開先のギャップ幅および目違い高さに対応付けて、前記基準溶接条件として少なくともアーク長、溶融池面積、溶接トーチ角度、溶接速度、溶接電流、および溶接電圧からなる群より選択された少なくとも1種が用意されるようにあらかじめ第2の記憶保持部に記憶保持しておき、
前記溶接対象物の前記開先に沿って前記溶接トーチで前記開先を溶接しているとき、前記2眼カメラで得られる画像ならびに前記トーチの位置および姿勢に基づいて、現溶接位置と、アーク長、溶融池面積、溶接トーチ角度、および溶接速度からなる群より選択された少なくとも1種とを第1の溶接状況として獲得し、
前記溶接対象物の前記開先に沿って前記溶接トーチで前記開先を溶接しているとき、前記溶接トーチと前記溶接対象物との間に流れている電流および前記溶接トーチと前記溶接対象物との間の電圧を第2の溶接状況として検出し、
前記現溶接位置をキーとして前記第1の記憶保持部を参照して、該現溶接位置に対応するギャップ幅および目違い高さを現ギャップ幅および現目違い高さとして取り出し、
前記現溶接位置ならびに前記現ギャップ幅および前記現目違い高さをキーとして前記第2の記憶保持部を参照して、前記現溶接位置ならびに前記現ギャップ幅および前記現目違い高さに対応する基準溶接条件を適正溶接条件として取り出し、
前記第1、第2の溶接状況を前記適正溶接条件と比較し、
前記第1、第2の溶接状況と前記適正溶接条件との比較結果に基づいて溶接士への教示情報を提示する
溶接作業補助方法。
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JPWO2019202854A1 (ja) * | 2018-04-20 | 2021-04-22 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 溶接トーチ及びそれを用いたアーク溶接装置 |
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2016
- 2016-04-01 JP JP2016073924A patent/JP2017185503A/ja active Pending
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