JP2017184329A - インバータ制御装置及び車載流体機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力電圧の変動に起因するロータの推定精度の低下を抑制可能なインバータ制御装置及び当該インバータ制御装置が搭載された車載流体機械を提供すること。
【解決手段】インバータ制御装置14は、外部指令値及び電流センサ42の検出結果に基づいて、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを導出する指令値導出部45と、入力電圧Vinに応じて3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを補正することによって3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwcを導出する補正部48と、を備えている。インバータ制御装置14は、補正前の電圧指令値及び電流センサ42の検出結果に基づいて、ロータの回転位置を推定する位置/速度推定部44を備えている。
【選択図】図2
【解決手段】インバータ制御装置14は、外部指令値及び電流センサ42の検出結果に基づいて、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを導出する指令値導出部45と、入力電圧Vinに応じて3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを補正することによって3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwcを導出する補正部48と、を備えている。インバータ制御装置14は、補正前の電圧指令値及び電流センサ42の検出結果に基づいて、ロータの回転位置を推定する位置/速度推定部44を備えている。
【選択図】図2
Description
本発明は、車載流体機械に搭載されるインバータ制御装置及び車載流体機械に関する。
永久磁石を含むロータ及びコイルが捲回されたステータを有する電動モータを駆動させるインバータ回路の制御に用いられるものであって車載流体機械に搭載されるインバータ制御装置が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載のインバータ制御装置は、電動モータに流れるモータ電流を検出する電流検出部と、外部からの電動モータに対する外部指令値及び電流検出部の検出結果に基づいて指令値を導出する指令値導出部と、インバータ回路の入力電圧及び指令値等に基づいて、インバータ回路のスイッチング素子をPWM制御するPWM制御部とを備えている。また、特許文献1には、レゾルバなどの回転位置センサを用いることなくロータの回転速度及び回転位置を推定する点、及び、ロータの回転位置は電流検出部の検出結果及び指令値に基づいて推定される点について記載されている。
ここで、例えばインバータ回路にて発生したノイズの影響により入力電圧の変動が生じると、指令値に対応する電圧と、電動モータのコイルに実際に印加される電圧との間に誤差が生じる。すると、指令値から想定される電流と、コイルに実際に流れた電流を示す電流検出部の検出結果との間に、ノイズによる入力電圧の変動に起因した誤差が生じる。すなわち、ノイズによる入力電圧の変動に起因して、指令値と電流検出部の検出結果との対応関係にずれが生じ得る。この場合、指令値と電流検出部の検出結果とに基づいて推定されるロータの回転位置の推定精度が、ノイズによる入力電圧の変動に起因して低下し得る。
また、インバータ制御装置は、車載流体機械に搭載されるものである。この場合、車種に応じて、インバータ回路の入力電圧が異なる場合がある。このため、複数車種に適用できるという汎用性の観点に着目する場合、入力電圧が変更された場合であっても、上記推定精度の低下を抑制できることが求められる場合があり得る。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は入力電圧の変動に起因するロータの推定精度の低下を抑制可能なインバータ制御装置及び当該インバータ制御装置が搭載された車載流体機械を提供することである。
上記目的を達成するインバータ制御装置は、永久磁石を含むロータ及びコイルが捲回されたステータを有する電動モータを駆動させるインバータ回路の制御に用いられ且つ車載流体機械に搭載されるものであって、前記インバータ回路の入力電圧を検出する電圧検出部と、前記電動モータに流れるモータ電流を検出する電流検出部と、外部からの前記電動モータに対する外部指令値及び前記電流検出部の検出結果に基づいて、指令値を導出する指令値導出部と、前記入力電圧に応じて前記指令値を補正することによって補正指令値を導出する補正部と、前記補正指令値及び前記入力電圧に基づいて、前記インバータ回路に設けられたスイッチング素子をPWM制御することにより、前記モータ電流を制御するPWM制御部と、前記指令値及び前記電流検出部の検出結果に基づいて、前記ロータの回転位置を推定する位置推定部と、を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、補正指令値に基づいてスイッチング素子のPWM制御が行われるため、インバータ回路にて発生したノイズによって入力電圧が変動した場合であっても、コイルに対して指令値に対応した電圧を印加することができる。これにより、ノイズによる入力電圧の変動に起因した指令値と電流検出部の検出結果との対応関係のずれを抑制することができる。よって、ノイズによる入力電圧の変動に起因するロータの回転位置の推定精度の低下を抑制できる。
特に、指令値と電流検出部の検出結果との対応関係のずれ具合は、入力電圧に応じて変動する。このため、入力電圧によっては、上記ずれ具合が大きくなる場合があり得る。これに対して、本構成によれば、入力電圧に応じて指令値を補正しているため、上記入力電圧に対する上記ずれ具合の変動を抑制することができる。これにより、車載流体機械や車両の仕様等によってインバータ回路の入力電圧が変更された場合であっても、上記推定精度の低下を抑制できる。
上記インバータ制御装置について、前記電動モータは、3相のコイルを有する3相モータであり、前記指令値導出部は、前記外部指令値及び前記電流検出部の検出結果に基づいて、前記電動モータのd軸に印加するd軸電圧指令値、及び、前記電動モータのq軸に印加するq軸電圧指令値を導出する2相電圧指令値導出部と、前記d軸電圧指令値及び前記q軸電圧指令値から構成された2相電圧指令値を、3相電圧指令値に変換する2相/3相変換部と、を備え、前記補正部は、前記入力電圧に応じて前記3相電圧指令値を補正することによって、前記補正指令値として3相補正電圧指令値を導出するものであり、前記PWM制御部は、前記3相補正電圧指令値、前記入力電圧及び前記位置推定部の推定結果に基づいて、前記スイッチング素子をPWM制御するものであり、前記位置推定部は、前記d軸電圧指令値及び前記q軸電圧指令値の少なくとも一方と、前記電流検出部の検出結果とに基づいて、前記ロータの回転位置を推定するとよい。
かかる構成によれば、補正部によって3相電圧指令値が補正されることによって、ノイズによる入力電圧の変動に起因する電圧指令値と電流検出部の検出結果との対応関係のずれを補償することができる。これにより、位置推定部によるロータの回転位置の推定において、ノイズによる入力電圧の変動の影響を低減することができる。よって、ノイズによる入力電圧の変動に起因するロータの回転位置の推定精度の低下を抑制できる。また、本構成によれば、補正部による補正の際に、2相/3相変換を考慮する必要がないため、比較的容易に補正を行うことができる。
上記インバータ制御装置について、前記補正部は、前記3相電圧指令値に対して補正係数を乗算するものであり、前記補正係数は、前記入力電圧が小さくなるほど高く設定されているとよい。
かかる構成によれば、比較的単純な補正により、上述した効果を得ることができる。また、本構成によれば、補正係数は、入力電圧が小さくなるほど高く設定されている。これにより、入力電圧が小さくなるほど、電圧指令値と電流検出部の検出結果との対応関係がずれ易い状況下において、入力電圧に関わらず、電圧指令値と電流検出部の検出結果との対応関係のずれ具合を所定の範囲内に収めることができる。これにより、車載流体機械や車両の仕様等によってインバータ回路の入力電圧が変更された場合であっても、ロータの回転位置の推定精度の低下を抑制できる。
上記インバータ制御装置について、前記補正部は、前記3相電圧指令値に対して補正係数を乗算するものであり、前記補正係数は、前記入力電圧が小さくなるほど低く設定されているとよい。
かかる構成によれば、比較的単純な補正により、上述した効果を得ることができる。また、本構成によれば、補正係数は、入力電圧が小さくなるほど低く設定されている。これにより、入力電圧が大きくなるほど、電圧指令値と電流検出部の検出結果との対応関係がずれ易い状況下において、入力電圧に関わらず、電圧指令値と電流検出部の検出結果との対応関係のずれ具合を所定の範囲内に収めることができる。これにより、車載流体機械や車両の仕様等によってインバータ回路の入力電圧が変更された場合であっても、ロータの回転位置の推定精度の低下を抑制できる。
上記インバータ制御装置について、前記電動モータは、3相のコイルを有する3相モータであり、前記指令値導出部は、前記外部指令値及び前記電流検出部の検出結果に基づいて、前記電動モータのd軸に印加するd軸電圧指令値、及び、前記電動モータのq軸に印加するq軸電圧指令値を導出する2相電圧指令値導出部を備え、前記補正部は、前記入力電圧に応じて、前記d軸電圧指令値及び前記q軸電圧指令値から構成された2相電圧指令値を補正することによって2相補正電圧指令値を導出するものであり、前記指令値導出部は、前記2相補正電圧指令値を3相補正電圧指令値に変換する2相/3相変換部を備え、前記PWM制御部は、前記3相補正電圧指令値、前記入力電圧及び前記位置推定部の推定結果に基づいて、前記スイッチング素子をPWM制御するものであり、前記位置推定部は、前記d軸電圧指令値及び前記q軸電圧指令値の少なくとも一方と、前記電流検出部の検出結果とに基づいて、前記ロータの回転位置を推定するとよい。
かかる構成によれば、補正部によって2相電圧指令値が補正されることによって、ノイズによる入力電圧の変動に起因する電圧指令値と電流検出部の検出結果との対応関係のずれを補償することができる。これにより、位置推定部によるロータの回転位置の推定において、ノイズによる入力電圧の変動の影響を低減することができる。よって、ノイズによる入力電圧の変動に起因するロータの回転位置の推定精度の低下を抑制できる。
上記目的を達成する車載流体機械は、上述したインバータ制御装置と、前記インバータ制御装置によって制御されるインバータ回路を有するインバータ装置と、前記インバータ回路によって駆動される電動モータと、を備えていることを特徴とする。かかる構成によれば、入力電圧の変動に起因したロータの回転位置の推定精度の低下を抑制することを通じて、車載流体機械の制御性の向上を図ることができる。
上記車載流体機械について、前記インバータ装置は、外部から入力される直流電力に含まれる流入ノイズを低減させるフィルタ回路を備え、前記インバータ回路は、前記フィルタ回路によって前記流入ノイズが低減された直流電力が入力されるものであって、当該直流電力を交流電力に変換するとよい。
かかる構成によれば、フィルタ回路によって直流電力に含まれる流入ノイズが低減されているため、インバータ回路において流入ノイズの影響を小さくできる。これにより、流入ノイズに起因するインバータ回路の制御性の低下を抑制できる。
ここで、汎用性の観点に着目すれば、フィルタ回路が低減可能な流入ノイズの周波数帯域は広い方が好ましい。このため、低減可能な流入ノイズの周波数帯域を広くするべく、フィルタ回路の共振周波数を高くすることが考えられる。しかしながら、フィルタ回路の共振周波数を高くすると、インバータ回路にて発生するノイズに対してフィルタ回路が機能しにくい。このため、例えば上記ノイズが十分に低減できず、ロータの回転位置の推定精度が低下する。すなわち、広い周波数帯域の流入ノイズを低減するという汎用性の向上を図る背反として、インバータ回路にて発生するノイズに起因する入力電圧の変動が生じ、その結果ロータの回転位置の推定精度が低下する。
これに対して、本構成では、上述した通り、ダンピング抵抗等を設ける等といったハード構成の変更をすることなく、ノイズによる入力電圧の変動に起因したロータの回転位置の推定精度の低下を抑制できる。これにより、ハード構成の複雑化を抑制しつつ、汎用性の向上と推定精度の低下の抑制との両立を図ることができる。
上記車載流体機械は、前記電動モータが駆動することによって流体を圧縮する圧縮部を備えた車載電動圧縮機であるとよい。かかる構成によれば、入力電圧の変動に起因したロータの回転位置の推定精度の低下を抑制することを通じて、車載電動圧縮機の制御性の向上を図ることができる。
この発明によれば、入力電圧の変動に起因するロータの推定精度の低下を抑制できる。
(第1実施形態)
以下、インバータ制御装置、当該インバータ制御装置が搭載された車載流体機械及び車両の第1実施形態について説明する。本実施形態では、車載流体機械は車載電動圧縮機であり、当該車載電動圧縮機は車載空調装置に用いられる。
以下、インバータ制御装置、当該インバータ制御装置が搭載された車載流体機械及び車両の第1実施形態について説明する。本実施形態では、車載流体機械は車載電動圧縮機であり、当該車載電動圧縮機は車載空調装置に用いられる。
車載空調装置及び車載電動圧縮機の概要について説明する。
図1に示すように、車両100に搭載されている車載空調装置101は、車載電動圧縮機10と、車載電動圧縮機10に対して流体としての冷媒を供給する外部冷媒回路102とを備えている。
図1に示すように、車両100に搭載されている車載空調装置101は、車載電動圧縮機10と、車載電動圧縮機10に対して流体としての冷媒を供給する外部冷媒回路102とを備えている。
外部冷媒回路102は、例えば熱交換器及び膨張弁等を有している。車載空調装置101は、車載電動圧縮機10によって冷媒が圧縮され、且つ、外部冷媒回路102によって冷媒の熱交換及び膨張が行われることによって、車内の冷暖房を行う。
車載空調装置101は、当該車載空調装置101の全体を制御する空調ECU103を備えている。空調ECU103は、車内温度やカーエアコンの設定温度等を把握可能に構成されており、これらのパラメータに基づいて、車載電動圧縮機10に対してON/OFF指令等といった各種指令を送信する。
車両100は、車載蓄電装置104を備えている。車載蓄電装置104は、直流電力の充放電が可能なものであれば任意であり、例えば二次電池や電気二重層キャパシタ等である。車載蓄電装置104は、車載電動圧縮機10の電源として用いられる。
なお、図示は省略するが、車載蓄電装置104は、車載電動圧縮機10とは別の車載機器にも電気的に接続されており、当該別の車載機器に対しても電力供給を行う。このため、上記別の車載機器から流出したノイズが車載電動圧縮機10に伝達し得る。別の車載機器とは、例えばパワーコントロールユニット等である。
車載電動圧縮機10は、電動モータ11と、圧縮部12と、電動モータ11を駆動させるインバータ装置13と、インバータ装置13の制御に用いられるインバータ制御装置14とを備えている。
電動モータ11は、回転軸21と、回転軸21に固定されたロータ22と、ロータ22に対して対向配置されているステータ23と、ステータ23に捲回された3相のコイル24u,24v,24wとを有している。ロータ22は永久磁石22aを含んでいる。詳細には、永久磁石22aはロータ22内に埋め込まれている。図2に示すように、各コイル24u,24v,24wは例えばY結線されている。ロータ22及び回転軸21は、各コイル24u,24v,24wが所定のパターンで通電されることにより回転する。すなわち、本実施形態の電動モータ11は、3相モータである。
圧縮部12は、電動モータ11が駆動することによって冷媒を圧縮するものである。詳細には、圧縮部12は、回転軸21が回転することによって、外部冷媒回路102から供給された吸入冷媒を圧縮し、その圧縮された冷媒を吐出する。圧縮部12の具体的な構成は、スクロールタイプ、ピストンタイプ、ベーンタイプ等任意である。
図2に示すように、インバータ装置13は、ノイズを低減させるフィルタ回路(換言すればノイズ低減回路)31と、フィルタ回路31によってノイズが低減された直流電力が入力されるインバータ回路32とを備えている。
フィルタ回路31は、例えばインダクタ31aとコンデンサ31bとを有するLC共振回路で構成されている。フィルタ回路31は、当該フィルタ回路31の共振周波数よりも低い周波数帯域において、車載蓄電装置104から入力される直流電力に含まれるノイズ(以下、「流入ノイズ」という。)を低減する。
流入ノイズとしては、例えば車載電動圧縮機10と車載蓄電装置104を共用している別の車載機器に搭載されているスイッチング素子のスイッチングに起因するノイズ等が考えられる。
ここで、流入ノイズの周波数は、車種に応じて変動する。本実施形態では、フィルタ回路31の共振周波数は、想定される複数車種の流入ノイズが含まれた想定周波数帯域よりも高く設定されている。つまり、本実施形態のフィルタ回路31の共振周波数は、複数車種に適用可能なものとなるように高く設定されている。
なお、フィルタ回路31の具体的な構成は、任意であり、例えばπ型、T型等といった複数のコンデンサ31b又は複数のインダクタ31aを有する構成であってもよい。また、インダクタ31aを省略してもよい。この場合、コンデンサ31bの寄生インダクタを用いてフィルタ回路31(共振回路)を構成するとよい。また、フィルタ回路31の数は1つに限られず、複数であってもよい。
インバータ回路32は、フィルタ回路31から入力される直流電力を交流電力に変換するものである。インバータ回路32は、u相コイル24uに対応するu相スイッチング素子Qu1,Qu2と、v相コイル24vに対応するv相スイッチング素子Qv1,Qv2と、w相コイル24wに対応するw相スイッチング素子Qw1,Qw2と、を備えている。
各スイッチング素子Qu1,Qu2,Qv1,Qv2,Qw1,Qw2(以下、「各スイッチング素子Qu1〜Qw2」という。)は、例えばIGBT等のパワースイッチング素子である。但し、各スイッチング素子Qu1〜Qw2は、IGBTに限られず、任意である。なお、スイッチング素子Qu1〜Qw2は、還流ダイオード(ボディダイオード)Du1〜Dw2を有している。
各u相スイッチング素子Qu1,Qu2は接続線を介して互いに直列に接続されており、その接続線はu相コイル24uに接続されている。第1u相スイッチング素子Qu1のコレクタは、フィルタ回路31を介して車載蓄電装置104の正極端子(+端子)に接続されている。第2u相スイッチング素子Qu2のエミッタは、フィルタ回路31を介して車載蓄電装置104の負極端子(−端子)に接続されている。
なお、他のスイッチング素子Qv1,Qv2,Qw1,Qw2については、対応するコイルが異なる点を除いて、u相スイッチング素子Qu1,Qu2と同様の接続態様である。
インバータ制御装置14は、インバータ装置13、詳細には各スイッチング素子Qu1〜Qw2のスイッチング動作を制御する。インバータ制御装置14は、空調ECU103と電気的に接続されており、外部からの電動モータ11に対する外部指令値(本実施形態では空調ECU103からの指令値)に基づいて、各スイッチング素子Qu1〜Qw2を周期的にON/OFFさせる。
インバータ制御装置14は、インバータ回路32の入力電圧Vinを検出する電圧センサ41と、電動モータ11に流れるモータ電流を検出する電流検出部としての電流センサ42とを備えている。なお、入力電圧Vinは、インバータ装置13に入力される電圧とも言えるし、車載蓄電装置104の電圧とも言えるし、電源電圧とも言える。
インバータ制御装置14は、電流センサ42によって検出された3相電流Iu,Iv,Iwを、互いに直交したd軸電流Id及びq軸電流Iq(以下「2相電流Id,Iq」という。)に変換する3相/2相変換部43を有している。インバータ制御装置14は、当該3相/2相変換部43によって、2相電流Id,Iqを把握可能となっている。
モータ電流とは、各相のコイル24u,24v,24wに流れる3相電流Iu,Iv,Iw、又は、当該3相電流Iu,Iv,Iwを3相/2相変換して得られる2相電流Id,Iqである。
なお、d軸電流Idとは、ロータ22の磁束軸方向成分の電流、すなわち励磁成分電流とも言え、q軸電流Iqとは、電動モータ11のトルクに寄与するトルク成分電流とも言える。
インバータ制御装置14は、ロータ22の回転位置及び回転速度を推定する位置/速度推定部(位置推定部)44と、インバータ回路32の制御に用いられる指令値を導出する指令値導出部45とを備えている。
位置/速度推定部44は、3相/2相変換部43によって得られた2相電流Id,Iqと指令値とに基づいて、ロータ22の回転位置及び回転速度を推定する。これについては後述する。
指令値導出部45は、空調ECU103からの外部指令値と、3相/2相変換部43によって得られた2相電流Id,Iqとに基づいて、指令値として2相電圧指令値Vdr,Vqr及び3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを導出する。
2相電圧指令値Vdr,Vqrは、2相電圧指令値Vdr,Vqrから構成されている。d軸電圧指令値Vdrは、電動モータ11のd軸に印加する電圧の目標値であり、q軸電圧指令値Vqrは、電動モータ11のq軸に印加する電圧の目標値である。
3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrは、u相電圧指令値Vur、v相電圧指令値Vvr及びw相電圧指令値Vwrで構成されている。u相電圧指令値Vurは、u相コイル24uの印加電圧の目標値であり、v相電圧指令値Vvrは、v相コイル24vの印加電圧の目標値であり、w相電圧指令値Vwrは、w相コイル24wの印加電圧の目標値である。
指令値導出部45は、2相電圧指令値導出部46と、2相/3相変換部47とを備えている。
2相電圧指令値導出部46は、外部指令値と、2相電流Id,Iqと、位置/速度推定部44からの回転速度の推定値とに基づいて、2相電圧指令値Vdr,Vqrを導出する。
2相電圧指令値導出部46は、外部指令値と、2相電流Id,Iqと、位置/速度推定部44からの回転速度の推定値とに基づいて、2相電圧指令値Vdr,Vqrを導出する。
詳細には、2相電圧指令値導出部46は、第1導出部46a及び第2導出部46bを有している。
第1導出部46aは、外部指令値と、位置/速度推定部44からの回転速度の推定値とに基づいて、電流指令値Idr,Iqrを導出する。
第1導出部46aは、外部指令値と、位置/速度推定部44からの回転速度の推定値とに基づいて、電流指令値Idr,Iqrを導出する。
外部指令値とは、例えば回転速度指令値等である。例えば、空調ECU103は、車載空調装置101の運転状況等から、必要な冷媒の流量を算出し、その流量を実現できる回転速度を算出する。そして、空調ECU103は、算出された回転速度を外部指令値として第1導出部46aに出力する。
なお、外部指令値は、回転速度指令値に限られず、電動モータ11の駆動態様を規定することができれば、その具体的な指令内容は任意である。また、外部指令値の出力主体は、空調ECU103に限られず任意である。
第2導出部46bは、第1導出部46aによって導出された両電流指令値Idr,Iqr及び3相/2相変換部43によって得られた2相電流Id,Iqに基づいて、2相電圧指令値Vdr,Vqrを導出する。2相電圧指令値Vdr,Vqrが、2相/3相変換部47及び位置/速度推定部44に出力される。
2相/3相変換部47は、2相電圧指令値導出部46(詳細には第2導出部46b)からの2相電圧指令値Vdr,Vqrを、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrに変換する2相/3相変換を行う。
インバータ制御装置14は、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを補正することによって補正指令値として3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwcを導出する補正部48と、各スイッチング素子Qu1〜Qw2をPWM(パルス幅変調)制御するPWM制御部49とを備えている。
補正部48は、入力電圧Vinに応じて3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを補正する。詳細には、補正部48は、入力電圧Vinと補正係数Kとの対応関係を示す補正データ48aを有している。補正部48は、電圧センサ41の検出結果から入力電圧Vinを把握し、補正データ48aを参照することにより、当該入力電圧Vinに対応する補正係数Kを把握する。そして、補正部48は、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrそれぞれに対して補正係数Kを乗算した値を3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwcとする。
ここで、図3に示すように、補正係数Kは「1」以上に設定されている。本実施形態では、補正係数Kは、入力電圧Vinが小さくなるほど高く設定されている。なお、入力電圧Vinと補正係数Kとの関係は予め試験やシミュレーション等によって導出されている。
PWM制御部49は、入力電圧Vin、3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwc及び位置/速度推定部44によって推定された回転位置に基づいて、各スイッチング素子Qu1〜Qw2をPWM制御することにより、電動モータ11に流れるモータ電流(3相電流Iu,Iv,Iw)を制御する。詳細には、PWM制御部49は、補正部48から入力される3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwcと、入力電圧Vinと、位置/速度推定部44からのロータ22の推定位置と、キャリア信号(搬送波信号)とに基づいて、PWM信号を生成する。PWM制御部49は、そのPWM信号を用いて各スイッチング素子Qu1〜Qw2をスイッチング動作させる。これにより、電流指令値Idr,Iqrと同一又はそれに近い2相電流Id,Iqが電動モータ11に流れる。キャリア信号の周波数であるキャリア周波数は、流入ノイズの周波数帯域よりも高い。
なお、実際には、インバータ制御装置14は、フィードバック制御を行うことで、電動モータ11に流れる2相電流Id,Iqを電流指令値Idr,Iqrに近づけている。電流指令値Idr,Iqrを制御することは、電動モータ11に流れる2相電流Id,Iqを制御することと言える。
かかる構成において、本実施形態の位置/速度推定部44は、電流センサ42の検出結果(詳細には3相/2相変換部43によって得られた2相電流Id,Iq)と、2相電圧指令値Vdr,Vqrの少なくとも一方と、に基づいて、ロータ22の回転位置及び回転速度を推定する。詳細には、位置/速度推定部44は、2相電流Id,Iqと、d軸電圧指令値Vdrと、モータ定数等に基づいて、各相のコイル24u,24v,24wにて誘起される誘起電圧を算出する。そして、位置/速度推定部44は、誘起電圧及びd軸電流Id等に基づいて、ロータ22の回転位置及び回転速度を推定する。なお、位置/速度推定部44の推定の具体的な態様は、上記に限られず、任意である。
ちなみに、位置/速度推定部44は、電圧センサ41及び電流センサ42の検出結果を定期的に把握しており、定期的にロータ22の回転位置及び回転速度を推定している。これにより、ロータ22の回転位置及び回転速度の変化に追従するとともに、推定値を実際の回転位置及び回転速度に近づけている。
次に図4を用いて本実施形態の作用について説明する。図4は、本実施形態の作用を説明するための便宜上のグラフであり、実線は、u相補正電圧指令値Vucに基づくu相の出力電圧波形を示し、二点鎖線は、入力電圧Vinが変動していない理想状態におけるu相電圧指令値Vurに基づくu相の出力電圧波形を示す。
本実施形態では、フィルタ回路31の共振周波数は、複数車種に適用可能となるように、比較的高く設定されているため、インバータ装置13に入力される直流電力に含まれる流入ノイズは、広い周波数帯域においてフィルタ回路31によって低減される。一方、フィルタ回路31の共振周波数はキャリア周波数に近づいている。
ここで、インバータ回路32の各スイッチング素子Qu1〜Qw2がスイッチングすることによって、インバータ回路32にてノイズが発生する。当該ノイズは、キャリア周波数及びその高調波成分を含む。上記のようにフィルタ回路31の共振周波数が高く設定されている(すなわちキャリア周波数に近づいている)状況下では、フィルタ回路31が上記ノイズに対して機能せず、入力電圧Vinが上記ノイズの影響を受ける。詳細には、入力電圧Vinにリップル(ノイズ)が混入し、入力電圧Vinが変動することとなる。このため、図4に示すように、u相の出力電圧が変動する。この場合、入力電圧Vinが変動しない場合と比較して、十分な出力電圧を確保できず、実際にu相コイル24uに印加される電圧であるu相電圧Vuが、u相電圧指令値Vurよりも小さくなる。
これに対して、本実施形態では、補正部48によってu相電圧指令値Vurが補正され、補正されたu相補正電圧指令値Vucに基づいてu相のPWM信号が生成されている。これにより、図4に示すように、入力電圧Vinの変動に起因する出力電圧の不足分がパルス幅の増加分で補償される。したがって、u相電圧Vuが、u相電圧指令値Vurに近づく。
なお、u相について説明したが、v相及びw相についても同様である。換言すれば、補正部48は、3相電圧Vu,Vv,Vwが補正前の3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrに近づく(好ましくは一致する)ように、リップルに起因する入力電圧Vinの変動に対応させて3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwcを導出すると言える。
なお、本実施形態では、基本的に、3相電圧Vu,Vv,Vwは、リップルの影響により、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrよりも小さくなる。このため、補正係数Kは「1」以上に設定されている。
また、車種等が異なることに起因する入力電圧Vinの変動範囲は、例えば数百V単位を想定しており、リップルに起因する入力電圧Vinの変動幅よりも大きい。そして、補正係数Kは、車種が異なることに起因する入力電圧Vinの変動範囲に対応させて、例えば「1〜1.2」の範囲で設定されている。このため、リップルに起因する入力電圧Vinの変動に基づく補正係数Kのバラつきの影響は小さい。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)電動モータ11は、永久磁石22aを含むロータ22及びコイル24u,24v,24wが捲回されたステータ23を有している。インバータ制御装置14は、電動モータ11を駆動させるインバータ回路32の制御に用いられるものである。インバータ制御装置14は、インバータ回路32の入力電圧Vinを検出する電圧センサ41と、電動モータ11に流れるモータ電流(3相電流Iu,Iv,Iw)を検出する電流センサ42とを備えている。インバータ制御装置14は、外部からの電動モータ11に対する外部指令値(回転速度指令値)及び電流センサ42の検出結果(詳細には当該検出結果を3相/2相変換することによって得られる2相電流Id,Iq)に基づいて、2相電圧指令値Vdr,Vqr及び3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを導出する指令値導出部45を備えている。インバータ制御装置14は、入力電圧Vinに応じて3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを補正することによって3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwcを導出する補正部48を備えている。インバータ制御装置14は、3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwc及び入力電圧Vinに基づいて、インバータ回路32のスイッチング素子Qu1〜Qw2をPWM制御することにより、モータ電流を制御するPWM制御部49を備えている。インバータ制御装置14は、補正前の電圧指令値及び電流センサ42の検出結果に基づいて、ロータ22の回転位置を推定する位置/速度推定部44を備えている。
(1)電動モータ11は、永久磁石22aを含むロータ22及びコイル24u,24v,24wが捲回されたステータ23を有している。インバータ制御装置14は、電動モータ11を駆動させるインバータ回路32の制御に用いられるものである。インバータ制御装置14は、インバータ回路32の入力電圧Vinを検出する電圧センサ41と、電動モータ11に流れるモータ電流(3相電流Iu,Iv,Iw)を検出する電流センサ42とを備えている。インバータ制御装置14は、外部からの電動モータ11に対する外部指令値(回転速度指令値)及び電流センサ42の検出結果(詳細には当該検出結果を3相/2相変換することによって得られる2相電流Id,Iq)に基づいて、2相電圧指令値Vdr,Vqr及び3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを導出する指令値導出部45を備えている。インバータ制御装置14は、入力電圧Vinに応じて3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを補正することによって3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwcを導出する補正部48を備えている。インバータ制御装置14は、3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwc及び入力電圧Vinに基づいて、インバータ回路32のスイッチング素子Qu1〜Qw2をPWM制御することにより、モータ電流を制御するPWM制御部49を備えている。インバータ制御装置14は、補正前の電圧指令値及び電流センサ42の検出結果に基づいて、ロータ22の回転位置を推定する位置/速度推定部44を備えている。
かかる構成によれば、インバータ回路32のスイッチング素子Qu1〜Qw2のスイッチングに起因して入力電圧Vinが変動した場合であっても、各相のコイル24u,24v,24wに対して3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrに近い電圧を印加することができる。これにより、リップルによる入力電圧Vinの変動に起因するロータ22の回転位置の推定誤差を低減できる。
詳述すると、PWM制御部49が入力電圧Vinを用いてスイッチング素子Qu1〜Qw2を制御する関係上、リップルによって入力電圧Vinが変動すると、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrと、実際に各相のコイル24u,24v,24wに印加される電圧(3相電圧Vu,Vv,Vw)とが異なる事態が生じ得る。一方、電流センサ42にて検出される3相電流Iu,Iv,Iwは、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrに対応したものではなく、実際に印加された3相電圧Vu,Vv,Vwに対応したものである。位置/速度推定部44は、補正前の指令値(例えば3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrの変換元である2相電圧指令値Vdr,Vqr)、及び、3相電流Iu,Iv,Iwを変換して得られる2相電流Id,Iqに基づいて、ロータ22の回転位置を推定する。このため、このままでは、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrと3相電圧Vu,Vv,Vwとの誤差に起因して3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrと2相電流Id,Iqとの対応関係にずれが生じ、ロータ22の推定位置と実際の回転位置との間に、リップルによる入力電圧Vinの変動に起因する誤差が生じる。したがって、電動モータ11の制御性が低下し得る。
特に、PWM制御が行われる構成においては、入力電圧Vinが小さくなるほど、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrと3相電圧Vu,Vv,Vwとの誤差が大きくなり易い。すなわち、指令値と電流センサ42の検出結果との対応関係のずれ具合は、入力電圧Vinに応じて変動する。
この点に着目して、本実施形態によれば、入力電圧Vinに応じて3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrが補正されることによって3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwcが導出され、当該3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwcに基づいて、PWM制御部49による制御が行われる。これにより、入力電圧Vinに関わらず、補正前の3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrと実際に印加される3相電圧Vu,Vv,Vwとを近づけることができ、リップルによる入力電圧Vinの変動に起因するロータ22の回転位置の推定精度の低下を抑制できる。また、車載蓄電装置104の仕様の違い等に応じてインバータ回路32の入力電圧が変更された場合であっても、ロータ22の回転位置の推定精度の低下を抑制でき、それを通じて汎用性の向上を図ることができる。
(2)ここで、リップルによる入力電圧Vinの変動に追従する点に着目すれば、電圧センサ41の検出周期を各スイッチング素子Qu1〜Qw2のスイッチング周期よりも短くすることも考えられる。しかしながら、電圧センサ41の検出周期の高速化は、インバータ制御装置14の処理負荷の増大化を招き、インバータ制御装置14において高い処理能力が求められる場合がある。これに対して、本実施形態によれば、電圧センサ41の検出周期を短くすることなく、入力電圧Vinの変動に対応できる。
(3)電動モータ11は3相のコイル24u,24v,24wを有する3相モータである。指令値導出部45は、外部指令値及び2相電流Id,Iqに基づいて2相電圧指令値Vdr,Vqrを導出する2相電圧指令値導出部46と、2相電圧指令値Vdr,Vqrを3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrに変換する2相/3相変換を行う2相/3相変換部47とを備えている。
かかる構成において、補正部48は、入力電圧Vinに応じて3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを補正することによって、3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwcを導出する。PWM制御部49は、3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwc、入力電圧Vin及び位置/速度推定部44により推定されたロータ22の回転位置に基づいて、各スイッチング素子Qu1〜Qw2をPWM制御する。位置/速度推定部44は、2相電圧指令値Vdr,Vqrの少なくとも一方(例えばd軸電圧指令値Vdr)と、電流センサ42の検出結果(詳細には2相電流Id,Iq)とに基づいて、ロータ22の回転位置を推定する。
かかる構成によれば、補正部48によって3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrが補正されることにより、リップルによる入力電圧Vinの変動に起因する3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrと3相電圧Vu,Vv,Vwとの誤差が補償され、2相電圧指令値Vdr,Vqrと、電流センサ42の検出結果とが対応することとなる。これにより、2相電圧指令値Vdr,Vqrの少なくとも一方と電流センサ42の検出結果とに基づいて推定されるロータ22の回転位置について、リップルによる入力電圧Vinの変動に起因する上記誤差の影響を小さくすることができる。よって、リップルによる入力電圧Vinの変動に起因するロータ22の回転位置の推定精度の低下を抑制できる。
(4)補正部48は、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrに対して補正係数Kを乗算するものである。これにより、補正部48による補正を比較的容易に実現できる。
また、入力電圧Vinが小さくなるほど、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrと3相電圧Vu,Vv,Vwとの誤差が大きくなり易いことに対応させて、補正係数Kは、入力電圧Vinが小さくなるほど高く設定されている。これにより、入力電圧Vinに関わらず、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrと3相電圧Vu,Vv,Vwとの誤差を一定の範囲内に収めることができる。これにより、車種の違い等によって、インバータ装置13(インバータ回路32)に入力される電圧が変更される事態が生じた場合であっても好適に対応できる。
また、入力電圧Vinが小さくなるほど、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrと3相電圧Vu,Vv,Vwとの誤差が大きくなり易いことに対応させて、補正係数Kは、入力電圧Vinが小さくなるほど高く設定されている。これにより、入力電圧Vinに関わらず、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrと3相電圧Vu,Vv,Vwとの誤差を一定の範囲内に収めることができる。これにより、車種の違い等によって、インバータ装置13(インバータ回路32)に入力される電圧が変更される事態が生じた場合であっても好適に対応できる。
(5)補正部48は、補正係数Kと入力電圧Vinとの対応関係を示す補正データ48aを有しており、当該補正データ48aを参照することにより、入力電圧Vinに対応した補正係数Kを把握する。これにより、複雑な計算を行うことなく、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを補正することができる。
(6)車載流体機械としての車載電動圧縮機10は、インバータ制御装置14と、インバータ制御装置14によって制御されるインバータ回路32を有するインバータ装置13と、インバータ回路32によって駆動される電動モータ11とを備えている。インバータ装置13は、当該インバータ装置13(車載電動圧縮機10)外から入力される直流電力に含まれる流入ノイズを低減させるフィルタ回路31を備えている。インバータ回路32は、フィルタ回路31によって流入ノイズが低減された直流電力が入力されるものであって、当該直流電力を交流電力に変換する。
かかる構成によれば、フィルタ回路31によって流入ノイズが低減されているため、インバータ回路32において流入ノイズの影響を小さくできる。これにより、流入ノイズに起因するインバータ回路32の制御性の低下を抑制できる。
ここで、汎用性の観点に着目すれば、フィルタ回路31が低減可能な流入ノイズの周波数帯域は広い方が好ましい。このため、低減可能な流入ノイズの周波数帯域を広くするべく、フィルタ回路31の共振周波数を高くすることが考えられる。しかしながら、フィルタ回路31の共振周波数を高くすると、インバータ回路32にて発生するノイズに対してフィルタ回路31が機能しなくなる。このため、例えば上記ノイズが十分に低減できない場合がある。特に、フィルタ回路31の共振周波数に近い周波数の上記ノイズは、フィルタ回路31にて共振現象が生じ、増幅されてしまう。すると、ロータ22の回転位置の推定精度が低下する。すなわち、本発明者らは、広い周波数帯域の流入ノイズを低減するという汎用性の向上を図る背反として、インバータ回路32にて発生するノイズ(リップル)に起因して入力電圧Vinの変動が生じ、その結果ロータ22の回転位置の推定精度が低下するという不都合を見出した。
これに対して、本実施形態では、上記のようにリップルによる入力電圧Vinの変動を考慮して3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを補正することによって、ダンピング抵抗等を設ける等といったハード構成の変更をすることなく、上記不都合を抑制することができる。これにより、ハード構成の複雑化を抑制しつつ、汎用性の向上とロータ22の回転位置の推定精度の低下の抑制との両立を図ることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、補正対象の指令値は、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrであった。これに対して、本実施形態では、補正対象の指令値は、2相電圧指令値Vdr,Vqrとなっている。以下、第1実施形態と異なる点について説明する。なお、第1実施形態と同様な構成については同一の符号を付すとともに、詳細な説明を省略する。
第1実施形態では、補正対象の指令値は、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrであった。これに対して、本実施形態では、補正対象の指令値は、2相電圧指令値Vdr,Vqrとなっている。以下、第1実施形態と異なる点について説明する。なお、第1実施形態と同様な構成については同一の符号を付すとともに、詳細な説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態では、指令値導出部61は、2相電圧指令値導出部46と2相/3相変換部47との間に設けられた補正部62を備えている。補正部62は、入力電圧Vinに応じて、2相電圧指令値Vdr,Vqrを補正することによって2相補正電圧指令値Vdc,Vqcを導出し、その2相補正電圧指令値Vdc,Vqcを2相/3相変換部47に出力する。
補正部62は、2相電圧指令値Vdr,Vqr及び入力電圧Vinと2相補正電圧指令値Vdc,Vqcとが対応付けられた補正データ62aを有している、補正部62は、補正データ62aを参照することにより、入力される2相電圧指令値Vdr,Vqr及び入力電圧Vinに対応した2相補正電圧指令値Vdc,Vqcを導出する。
2相補正電圧指令値Vdc,Vqcは、実際に各相のコイル24u,24v,24wに印加される3相電圧Vu,Vv,Vwを3相/2相変換することによって得られる電圧が2相電圧指令値Vdr,Vqrに近づく(好ましくは一致する)ように入力電圧Vinのリップルを考慮して設定されている。すなわち、本実施形態の補正部62は、2相電圧指令値Vdr,Vqrと実際に電動モータ11に印加されているd軸電圧及びq軸電圧とが近づくようにリップルによる入力電圧Vinの変動に対応させて2相補正電圧指令値Vdc,Vqcを導出する。2相補正電圧指令値Vdc,Vqcは、電流センサ42の検出結果に対応した電圧指令値である。
また、本実施形態では、2相/3相変換部47は、2相補正電圧指令値Vdc,Vqcを変換することにより、3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwcを導出する。
位置/速度推定部44は、2相電圧指令値Vdr,Vqrの少なくとも一方(例えばd軸電圧指令値Vdr)と2相電流Id,Iqとに基づいて、ロータ22の回転位置を推定する。
位置/速度推定部44は、2相電圧指令値Vdr,Vqrの少なくとも一方(例えばd軸電圧指令値Vdr)と2相電流Id,Iqとに基づいて、ロータ22の回転位置を推定する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(7)指令値導出部61は、2相電圧指令値導出部46と、入力電圧Vinに応じて、2相電圧指令値Vdr,Vqrを補正することによって2相補正電圧指令値Vdc,Vqcを導出する補正部62と、2相補正電圧指令値Vdc,Vqcを3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwcに変換する2相/3相変換部47とを備えている。位置/速度推定部44は、2相電圧指令値Vdr,Vqrの少なくとも一方(例えばd軸電圧指令値Vdr)と、電流センサ42の検出結果(詳細には2相電流Id,Iq)とに基づいて、ロータ22の回転位置を推定する。かかる構成においても、(1)等の効果を得ることができる。
(7)指令値導出部61は、2相電圧指令値導出部46と、入力電圧Vinに応じて、2相電圧指令値Vdr,Vqrを補正することによって2相補正電圧指令値Vdc,Vqcを導出する補正部62と、2相補正電圧指令値Vdc,Vqcを3相補正電圧指令値Vuc,Vvc,Vwcに変換する2相/3相変換部47とを備えている。位置/速度推定部44は、2相電圧指令値Vdr,Vqrの少なくとも一方(例えばd軸電圧指令値Vdr)と、電流センサ42の検出結果(詳細には2相電流Id,Iq)とに基づいて、ロータ22の回転位置を推定する。かかる構成においても、(1)等の効果を得ることができる。
すなわち、補正対象の指令値とは、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrでもよいし、2相電圧指令値Vdr,Vqrでもよい。但し、第1実施形態のように、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを補正する構成のほうが、2相/3相変換を考慮しなくてよい分、比較的容易に補正することができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 第1実施形態において、補正部48は、入力電圧Vinが予め定められた閾値電圧未満である場合には、補正係数Kとして「1」以外の値を採用し、入力電圧Vinが閾値電圧以上である場合には、補正係数Kとして「1」を採用してもよい。すなわち、インバータ制御装置14は、入力電圧Vinが閾値電圧以上である場合には3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrの補正を行わない構成としてもよい。これにより、リップルによる入力電圧Vinの変動の影響が小さい場合には、補正を省略することにより、処理負荷の軽減を図ることができる。第2実施形態についても同様である。この場合であっても、補正部は、入力電圧Vinに応じて指令値を補正していると言える。
○ 第1実施形態において、補正部48は、入力電圧Vinが予め定められた閾値電圧未満である場合には、補正係数Kとして「1」以外の値を採用し、入力電圧Vinが閾値電圧以上である場合には、補正係数Kとして「1」を採用してもよい。すなわち、インバータ制御装置14は、入力電圧Vinが閾値電圧以上である場合には3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrの補正を行わない構成としてもよい。これにより、リップルによる入力電圧Vinの変動の影響が小さい場合には、補正を省略することにより、処理負荷の軽減を図ることができる。第2実施形態についても同様である。この場合であっても、補正部は、入力電圧Vinに応じて指令値を補正していると言える。
なお、本別例においては、入力電圧Vinが予め定められた閾値電圧未満である場合の補正係数Kは、入力電圧Vinに応じて変化させてもよいし、一定値でもよい。
○ 搭載状況等によっては、入力電圧Vinが小さくなるほど、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrと3相電圧Vu,Vv,Vwとの誤差が小さくなる場合がある。この場合、補正係数Kは、入力電圧Vinが小さくなるほど低く設定されているとよい。
○ 搭載状況等によっては、入力電圧Vinが小さくなるほど、3相電圧指令値Vur,Vvr,Vwrと3相電圧Vu,Vv,Vwとの誤差が小さくなる場合がある。この場合、補正係数Kは、入力電圧Vinが小さくなるほど低く設定されているとよい。
○ 補正係数Kは、入力電圧Vinに応じて階段状に変化させてもよいし、リニアに変化させてもよい。つまり、補正係数Kの変化態様は任意である。また、補正データ48a,62aの具体的なデータ態様は、マップデータや関数データ等任意である。
○ 補正対象の指令値として電流指令値Idr,Iqrを採用してもよい。この場合、補正部は、第1導出部46aと第2導出部46bとの間に設けられ、両電流指令値Idr,Iqrを補正して、その補正した値を第2導出部46bに出力する。
○ 補正部48,62による具体的な補正態様は任意であり、例えば入力電圧Vinに応じて変化する可変値を加算又は減算する構成でもよい。
○ フィルタ回路31を省略してもよい。
○ フィルタ回路31を省略してもよい。
○ インバータ装置13及びインバータ制御装置14で1つのユニットを構成してもよい。
○ 車載電動圧縮機10は、車載空調装置101に用いられる構成に限られず、他の装置に用いられるものであってもよい。例えば、車両100が燃料電池車両である場合には、車載電動圧縮機10は燃料電池に空気を供給する空気供給装置に用いられてもよい。すなわち、圧縮対象の流体は、冷媒に限られず、空気など任意である。
○ 車載電動圧縮機10は、車載空調装置101に用いられる構成に限られず、他の装置に用いられるものであってもよい。例えば、車両100が燃料電池車両である場合には、車載電動圧縮機10は燃料電池に空気を供給する空気供給装置に用いられてもよい。すなわち、圧縮対象の流体は、冷媒に限られず、空気など任意である。
○ 車載流体機械は、流体を圧縮する圧縮部12を備えた車載電動圧縮機10に限られない。例えば、車両100が燃料電池車両である場合には、車載流体機械は、燃料電池に水素を圧縮することなく供給するポンプと当該ポンプを駆動する電動モータとを有する電動ポンプ装置であってもよい。この場合、インバータ制御装置14の制御対象のインバータ装置13は、ポンプを駆動する電動モータに用いられてもよい。
○ 上記各実施形態及び上記各別例を適宜組み合わせてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる好適な一例について以下に記載する。
(イ)前記指令値は、電圧指令値であり、前記補正部は、前記コイルに印加される電圧が前記電圧指令値に近づくように前記入力電圧の変動に対応させて前記補正指令値を導出するものである請求項1に記載のインバータ制御装置。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる好適な一例について以下に記載する。
(イ)前記指令値は、電圧指令値であり、前記補正部は、前記コイルに印加される電圧が前記電圧指令値に近づくように前記入力電圧の変動に対応させて前記補正指令値を導出するものである請求項1に記載のインバータ制御装置。
10…車載電動圧縮機、11…電動モータ、12…圧縮部、13…インバータ装置、14…インバータ制御装置、22…ロータ、22a…永久磁石、23…ステータ、24u,24v,24w…コイル、31…フィルタ回路、32…インバータ回路、41…電圧センサ、42…電流センサ、44…位置/速度推定部(位置推定部)、45,61…指令値導出部、46…2相電圧指令値導出部、47…2相/3相変換部、48,62…補正部、49…PWM制御部、100…車両、104…車載蓄電装置、Vur,Vvr,Vwr…3相電圧指令値、Vuc,Vvc,Vwc…3相補正電圧指令値、Vdc,Vqc…2相補正電圧指令値、Vdr,Vqr…2相電圧指令値、K…補正係数。
Claims (8)
- 永久磁石を含むロータ及びコイルが捲回されたステータを有する電動モータを駆動させるインバータ回路の制御に用いられるものであって、車載流体機械に搭載されるインバータ制御装置において、
前記インバータ回路の入力電圧を検出する電圧検出部と、
前記電動モータに流れるモータ電流を検出する電流検出部と、
外部からの前記電動モータに対する外部指令値及び前記電流検出部の検出結果に基づいて、指令値を導出する指令値導出部と、
前記入力電圧に応じて前記指令値を補正することによって補正指令値を導出する補正部と、
前記補正指令値及び前記入力電圧に基づいて、前記インバータ回路に設けられたスイッチング素子をPWM制御することにより、前記モータ電流を制御するPWM制御部と、
前記指令値及び前記電流検出部の検出結果に基づいて、前記ロータの回転位置を推定する位置推定部と、
を備えていることを特徴とするインバータ制御装置。 - 前記電動モータは、3相のコイルを有する3相モータであり、
前記指令値導出部は、
前記外部指令値及び前記電流検出部の検出結果に基づいて、前記電動モータのd軸に印加するd軸電圧指令値、及び、前記電動モータのq軸に印加するq軸電圧指令値を導出する2相電圧指令値導出部と、
前記d軸電圧指令値及び前記q軸電圧指令値から構成された2相電圧指令値を、3相電圧指令値に変換する2相/3相変換部と、
を備え、
前記補正部は、前記入力電圧に応じて前記3相電圧指令値を補正することによって、前記補正指令値として3相補正電圧指令値を導出するものであり、
前記PWM制御部は、前記3相補正電圧指令値、前記入力電圧及び前記位置推定部の推定結果に基づいて、前記スイッチング素子をPWM制御するものであり、
前記位置推定部は、前記d軸電圧指令値及び前記q軸電圧指令値の少なくとも一方と、前記電流検出部の検出結果とに基づいて、前記ロータの回転位置を推定する請求項1に記載のインバータ制御装置。 - 前記補正部は、前記3相電圧指令値に対して補正係数を乗算するものであり、
前記補正係数は、前記入力電圧が小さくなるほど高く設定されている請求項2に記載のインバータ制御装置。 - 前記補正部は、前記3相電圧指令値に対して補正係数を乗算するものであり、
前記補正係数は、前記入力電圧が小さくなるほど低く設定されている請求項2に記載のインバータ制御装置。 - 前記電動モータは、3相のコイルを有する3相モータであり、
前記指令値導出部は、前記外部指令値及び前記電流検出部の検出結果に基づいて、前記電動モータのd軸に印加するd軸電圧指令値、及び、前記電動モータのq軸に印加するq軸電圧指令値を導出する2相電圧指令値導出部を備え、
前記補正部は、前記入力電圧に応じて、前記d軸電圧指令値及び前記q軸電圧指令値から構成された2相電圧指令値を補正することによって2相補正電圧指令値を導出するものであり、
前記指令値導出部は、前記2相補正電圧指令値を3相補正電圧指令値に変換する2相/3相変換部を備え、
前記PWM制御部は、前記3相補正電圧指令値、前記入力電圧及び前記位置推定部の推定結果に基づいて、前記スイッチング素子をPWM制御するものであり、
前記位置推定部は、前記d軸電圧指令値及び前記q軸電圧指令値の少なくとも一方と、前記電流検出部の検出結果とに基づいて、前記ロータの回転位置を推定する請求項1に記載のインバータ制御装置。 - 請求項1〜5のうちいずれか一項に記載のインバータ制御装置と、
前記インバータ制御装置によって制御されるインバータ回路を有するインバータ装置と、
前記インバータ回路によって駆動される電動モータと、
を備えていることを特徴とする車載流体機械。 - 前記インバータ装置は、外部から入力される直流電力に含まれる流入ノイズを低減させるフィルタ回路を備え、
前記インバータ回路は、前記フィルタ回路によって前記流入ノイズが低減された直流電力が入力されるものであって、当該直流電力を交流電力に変換する請求項6に記載の車載流体機械。 - 前記車載流体機械は、前記電動モータが駆動することによって流体を圧縮する圧縮部を備えた車載電動圧縮機である請求項6又は請求項7に記載の車載流体機械。
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