JP2017183232A - 同軸ケーブル - Google Patents

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慶彦 青柳
川上 斉徳
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斉徳 川上
清貴 浦下
Seiki Uraka
清貴 浦下
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Abstract

【課題】金属と分散媒を含む導電性ペーストからなるシールド層を有する同軸ケーブルにおいて、塗布した導電性ペーストの凝集を防止し、絶縁層とシールド層との密着性が向上した同軸ケーブルを提供する。【解決手段】中心導体と、中心導体の外周を被覆する絶縁層と、金属と分散媒を含む導電性ペーストからなり絶縁層の外周を被覆するシールド層と、シールド層の外周を被覆するシースを有する同軸ケーブルであって、絶縁層が、同軸ケーブルの軸方向に伸びている溝を外周面に有しているものとする。【選択図】図1

Description

本発明は、同軸ケーブルに関するものであり、特に、中心導体を被覆する絶縁層上に導電性ペーストでシールド層が形成された同軸ケーブルに関するものである。
従来、携帯電話等の電子機器や医療機器には、中心導体の外周に、絶縁層、シールド層を有する同軸ケーブルが広く用いられている。一般的に、シールド層は編組やテープ巻で形成されるが、これらの形成工程の線速が非常に遅く、生産性が悪いという問題がある。
また近年、電子機器や医療機器の、小型化、軽量化の要求が高まるにつれて、同軸ケーブルの更なる細径化が求められている。同軸ケーブルの細経化には、シールド層を薄くすることが有効であるが、シールド層を編組や金属テープ巻で形成する方法では仕上外径が太くなるという問題がある。
そこで、シールド層を、金属有機化合物等を含む導電性ペースト等を用いて形成する方法が用いられている(特許文献1)。導電性ペーストを用いた場合、絶縁層を被覆した導体を、導電性ペーストを入れた槽の中を通過させて絶縁層表面に塗布してダイスで絞り、その後、乾燥することによりシールド層を形成する。しかしながら、次のシース層を形成する工程において、途中で絶縁層からシールド層が剥離してしまうという問題や、同軸ケーブルを屈曲した際に絶縁層からシールド層が剥離してしまうという問題が生じることがあった。
その一因として、絶縁層に導電性ペーストを塗布する際に、絶縁層の外径が細くなるほど、濡れ性が悪くなり、塗布した導電性ペーストが凝集してしまい、導電性ペーストを均一に塗布することが困難であるということが挙げられる。
特開2006−040806号公報 特開2015−002101号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、金属と分散媒を含む導電性ペーストからなるシールド層を有する同軸ケーブルにおいて、塗布した導電性ペーストの凝集を防止し、絶縁層とシールド層との密着性が向上した同軸ケーブルを提供することを目的とする。
本発明にかかる同軸ケーブルは、中心導体と、中心導体の外周を被覆する絶縁層と、金属と分散媒を含む導電性ペーストからなり絶縁層の外周を被覆するシールド層と、シールド層の外周を被覆するシースを有する同軸ケーブルであって、上記の課題を解決するために、上記絶縁層が、同軸ケーブルの軸方向に配された溝を外周面に有するものとする。
上記溝は、同軸ケーブルの軸と平行に配されているものとすることができ、又は同軸ケーブルの軸を中心とするらせん状に配されているものとすることもできる。
上記溝は、多角形状、略U字状、及び略V字状からなる群より選択されたいずれかである断面形状を有するものとすることができる。
上記溝は、同軸ケーブルの横断面における幅が19μm〜760μmであるものとすることができる。
上記溝は、同軸ケーブルの横断面における幅の合計長さが、同軸ケーブルの横断面における絶縁層の外周長さの80%以上であるものとすることができる。
本発明によれば、金属と分散媒を含む導電性ペーストからなるシールド層を有する同軸ケーブルにおいて、上記のように絶縁層が同軸ケーブルの軸方向に配された溝を外周面に有することにより、絶縁層とシールド層との密着性が向上したものとなる。
従って、シールド層がより薄いことによりさらに細径化し、かつ信頼性の高い同軸ケーブルを効率的に生産することができ、電子機器や医療機器のさらなる小型化・軽量化の要求を満たすことが可能となる。
なお、特許文献2には、同軸ケーブルの屈曲性を向上させるために、同軸ケーブルを構成する絶縁発泡体表面に応力を吸収する凸部を形成したことが開示されている(請求項1等)。上記凸部と凸部との間には溝が存在するが、その絶縁発泡体は例えば円筒状の鋼材(鋼管)等の外部導体で直接被覆され(段落0037等)、この同軸ケーブルは本願発明のものとは使用目的が異なるものである。すなわち、絶縁層の上に導電性ペーストを塗布してシールド層を形成することは文献2の発明では想定されておらず、絶縁層とシールド層との密着性を向上させるという本発明の課題は文献2の発明とは無関係のものである。
本発明の一実施形態に係る、溝の断面形状が略V字状である同軸ケーブルを示す模式断面図である。 本発明の他の実施形態に係る同軸ケーブルの、断面が四角形状の溝を示す拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係る同軸ケーブルの、断面が台形状の溝を示す拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係る同軸ケーブルの、断面が五角形状の溝を示す拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係る同軸ケーブルの、断面が略U字状の溝を示す拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係る同軸ケーブルの、断面が湾曲した略V字状の溝を示す拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係る同軸ケーブルの、断面が略U字状で、ケーブル断面の周方向に連続した溝を示す拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、より具体的に説明する。
本実施形態に係る同軸ケーブル1は、図1に示すように、中心導体2と、中心導体2の外周を被覆する絶縁層3と、絶縁層3の外周を被覆するシールド層4と、シールド層4の外周を被覆するシース5を有する同軸ケーブル1であって、上記シールド層4が、金属と分散媒を含む導電性ペーストからなり、上記絶縁層3が外周面に10本の溝6を有するものである。各溝6は同軸ケーブルの横断面における断面形状が略V字型であり、同軸ケーブル1の横断面の周方向に10本の溝6が連続して形成されている。
ここで、同軸ケーブルの横断面とは、同軸ケーブルの軸に垂直な断面のことをいう。
中心導体2としては、電気信号を伝達することのできる材料であれば、特に限定されないが、例えば、銅、又は銅合金等の金属材料、若しくは金属めっきが表面に施された、銅線又は銅と他の金属とを含む銅合金線等が挙げられる。金属めっきとしては、錫めっき、銀めっき、その他の金属めっきを用いることができる。
中心導体2は、1本の導体からなるものであってもよく、複数本の導体を撚り合わせたものであってもよいが、1〜7本の導体からなるものであることが好ましい。
中心導体2の直径は、特に限定されないが、10μm〜300μmであることが好ましい。
絶縁層3を形成する絶縁材料に用いられる樹脂としては、絶縁性を有する樹脂であれば特に限定されないが、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
熱可塑性樹脂としては、変性ポリフェニレンエーテル樹脂(以下、m−PPEという)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン、オレフィン系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
ポリウレタンとは、ポリウレタン及びポリウレタン−ウレアの総称であり、ウレタン結合を有する重合体であれば特に限定されない。なお、ポリウレタンは、必要に応じてアミン成分を反応させたものであってもよい。
オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シクロオレフィン系樹脂等が挙げられる。
フッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、フルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂、アクリル変性シリコン樹脂等が挙げられる。
紫外線硬化性樹脂としては、例えば、エポキシアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、それらのメタクリレート変性品等が挙げられる。
絶縁層3に設けられた溝6は、本実施形態では同軸ケーブル1の軸方向に伸びている溝であるが、同軸ケーブル1の周方向に伸びている溝であってもよい。製造の容易さの観点からは同軸ケーブル1の軸方向に伸びている溝であることが好ましい。
上記同軸ケーブルの軸方向に伸びている溝6は、軸と平行に伸びている溝であってもよく、軸を中心とするらせん状に伸びている溝であってもよい。製造の容易さの観点からは、軸と平行に伸びている溝であることが好ましいが、これに限定されず、らせん状であることにより、可撓性を高めることができる。また、軸と平行に伸びている溝と軸を中心とするらせん状に伸びている溝との組み合わせであってもよい。
ここで、同軸ケーブルの軸に「平行に伸びている」溝とは、直線状の溝が厳密に平行に伸びている場合の他、軸を中心とするらせん状に伸びている溝以外を広く包含するものとし、例えばジグザグや波線状に伸びている溝も含むものとする。また、ここで「波線状」とは、複数の山部と谷部とが交互に連続している形状であれば特に限定されず、同一形状の円弧が連なって形成される規則的な形状のみならず、異なる形状の円弧が連なった形状や、不定形も含むものとする。
図1に示す同軸ケーブルの溝6は、同軸ケーブルの横断面(以下、単に「断面」という)における形状が略V字状であるが、これに限定されず、他の例としては図2〜7に示すような断面形状を有する溝が挙げられる。図2〜4は一辺が開口部となった多角形状の断面を有する溝7〜9を示している。具体的には、図2に示す四角形状の断面を有する溝7や、図3に示す開口部が広がった台形状の断面を有する溝8や、図4に示す五角形状の断面を有する溝9等でもよい。図5,7に示す溝10,12は断面が略U字状であり、ここで、略U字状とは、開口部が広がったU字等も含むものとする。図6に示す溝11は、2つの円弧により形成される略V字状である。ここで、略V字状は、V字の各辺のなす角度が鋭角のものと鈍角のものの双方を含むだけではなく、図6に示すような円弧状の辺により形成されるV字等も含むものとする。溝の断面形状としてはこれら以外にも種々の形状が考えられ、不定形であってもよい。
溝が複数本ある場合、それら各溝の断面形状は、それぞれ異なる断面形状であってもよく、全て同一の断面形状であってもよい。但し、図1に示すようにほぼ同じ断面形状でほぼ同寸法の溝が、同軸ケーブル1の断面の周方向に、連続して、又は等間隔で形成されていることにより、導電性ペーストを絶縁層3の表面に、より均一に塗布することができる。ここで、溝が同軸ケーブルの周方向において「連続」して形成されているとは、隣り合う溝どうしが相互に接していることを言い、「等間隔」に形成されているとは、隣接する溝との間隔が全てほぼ同一であることをいうものとする。
上記した種々の溝形状の中で、導電性ペーストが比較的高粘度でも、溝内部に隙間なく充填され易いという点からは、例えば図1に示した形状が好ましく、あるいは図7に示すように、U字型又は円弧状の溝が連続して形成された形状が好ましい。
絶縁層3の厚み(中心導体2との接着面から溝6の上端部までの厚み)は、特に限定されないが、中心導体直径の等倍〜2倍であることが好ましい。
また、中心導体2に絶縁層3が形成された絶縁層付き線の外径は、特に限定されないが、100〜1000μmであることが好ましく、100〜1000μmであることにより、本発明の効果が顕著に発揮される。
上記溝6の幅も、同軸ケーブルの太さや導電性ペーストの粘度等に応じて適宜決定するのが好ましく、特に限定されないが、例えば絶縁層付きの線の外径が100〜1000μmの同軸ケーブルであれば、同軸ケーブルの横断面において19〜760μmであることが好ましい。溝が複数ある場合、各溝幅は異なっていてもよいが、絶縁層と導電性ペーストとの密着性や得られる同軸ケーブルの均質性の観点から、全ての溝幅は、同一であることが好ましい。各溝幅が異なる場合は、その平均値が上記範囲であることが好ましい。
ここで溝6の幅とは、同軸ケーブルの横断面における開口幅をいい、溝6が傾斜し、溝6の深さによって幅が異なる場合は、溝6の上端部の幅をいう。
上記溝6の同軸ケーブルの横断面における幅の合計長さは、特に限定されないが、同軸ケーブルの横断面における絶縁層3の外周長さの80%以上であることが好ましく、80%以上であることにより、密着性向上効果に優れる。
上記溝6の深さは、溝6が中心導体に達しなければ特に限定されないが、20〜200μmであることが好ましい。
絶縁層3の厚みに対する、溝6の深さの比率(溝の深さ/絶縁層の厚み)は、特に限定されないが、1/4〜3/4であることが好ましい。
また同軸ケーブルの軸を中心にらせん状に伸びている溝の場合、らせんのピッチは特に限定されないが、可撓性の観点から、1200μm以下であることが好ましい。
絶縁層3の外周面に溝6を設けることで、導電性ペーストが溝6に保持されると、導電性ペーストと絶縁層3の表面との間の表面張力が弱まり、導電性ペーストが凝集しにくくなり、絶縁層3の表面により均一に塗布される。これにより、導電性ペーストの硬化により形成されるシールド層4と絶縁層3との密着性が向上すると考えられる。
シールド層4の形成には導電性ペーストを用いることができ、導電性ペーストとしては、特に限定されないが、金属及び分散媒を含むものを用いることができる。
金属は、金属粒子であってもよく、金属有機化合物であってもよい。金属の種類は、特に限定されないが、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、又はこれらの合金が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
金属粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、10nm〜20μmであることが好ましく、金属有機化合物の平均粒子径は、特に限定されないが、1〜20μmであることが好ましい。ここで、本明細書において、平均粒子径とは、レーザー回折・散乱法で測定した、個数基準の平均粒径D50(メジアン径)の粒子径をいう。但し、100nm以下の粉体は、透過型電子顕微鏡で測定した粒子径をいう。
金属粒子の形状としては、特に限定されないが、球状、針状、繊維状、フレーク状、樹枝状等が挙げられる。
金属有機化合物とは、一般に炭素−金属結合を持つ化合物をいうが、例えば、アミン法による配位化合物(R(炭化水素基)−S(硫黄)−Ag(銀))や有機酸金属塩が挙げられ、300℃以下の温度領域で乾燥することにより、金属結合を成し、緻密な金属膜(Ag)を形成することを特徴とするものをいう。
有機酸金属塩としては、特に限定されないが、例えば、シクロヘキサンカルボン酸金属塩、ギ酸金属塩、シクロヘキサンプロピオン酸金属塩、酢酸金属塩、シュウ酸金属塩等が挙げられる。
導電性ペーストに用いる分散媒としては、特に限定されないが、有機溶媒、水等が挙げられ、有機溶媒としては、トルエン、アセトン、エチルメチルケトン、ヘキサン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シールド層の厚みは、特に限定されないが、2μm〜100μmであることが好ましい。
導電性ペーストの粘度は、特に限定されないが、50〜10000mPa・sであることが好ましく、100〜10000mPa・sであることがより好ましい。ここで、本明細書中において、粘度とは、B型粘度計(例えば、株式会社ブルックフィールド)を用い、粘度計の回転数を2rpmで測定した値をいう。
シース6に用いられる樹脂としては、絶縁性を有する樹脂であればよく、特に限定されないが、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン、オレフィン系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂、アクリル変性シリコン樹脂等が挙げられる。
紫外線硬化性樹脂としては、例えば、エポキシアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、それらのメタクリレート変性品等が挙げられる。
シース層の厚みは、特に限定されないが、1μm〜100μmであることが好ましく、5μm〜20μmであることがより好ましい。
なお、硬化形態としては、硬化するものであれば、特に限定されず、熱硬化、紫外線硬化等が挙げられる。
本発明に係る同軸ケーブル1の直径は、特に限定されないが、120μm〜1020μmであることが好ましい。
本発明に係る同軸ケーブル1の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、次のような方法を用いることができる。
まず、絶縁層3となる樹脂を押出機で均一な所定厚みとなるように押出し、中心導体2を被覆し、異形のダイスで絞ることにより、溝6を有する絶縁層3を形成し、絶縁層付き線を作製する。次に、得られた絶縁層付き線を送出機にセットし、絶縁層付き線を連続的に送出し、導電性ペーストの入った槽を通過し、ダイスで絞り、乾燥(乾燥温度:100〜200℃、乾燥時間:10分)することにより、均一な所定厚みのシールド層4が形成されたシールド層付き線を作製し、ボビンに巻き取る。その後、シールド層付き線を送出機にセットし、シールド層付き線を連続的に送出し、外周にシース材料を押出機で押出し、均一な所定厚みとなるように被覆してシース5を形成し、ドラムに巻き取ることで、同軸ケーブル1を製造することができる。
同軸ケーブル1の軸を中心とするらせん状に伸びている溝6を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、押出し時に、異形のダイスを回転させることにより形成することができる。また、波線状の溝6を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、押出し時に、異形のダイスを所定角度回転させた後、反対方向に所定角度回転させることを繰り返すことにより、形成することができる。
導電性ペーストを塗布する方法としては、他にも、導電性ペーストの槽に浸漬する方法や、スプレーにより噴霧する方法等も用いることができる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。なお、以下において含有量等は、特にことわらない限り質量基準とする。
中心導体の外周に下記の樹脂を用いた絶縁層材料を押出機で押出して絶縁層を形成し、異形ダイスで絞ることで、絶縁層表面にV字形状の溝を形成し、絶縁層付き線を作製した。その後、下記の導電性ペーストの槽に浸漬し、ダイスで絞り、乾燥(乾燥温度:100〜200℃、乾燥時間:10分)することでシールド層付き線を得た。
実施例、比較例で使用した各成分の詳細は以下の通りである。
(絶縁層)
・変性ポリフェニレンエーテル樹脂(m−PPE):SABIC社製「フレキシブルノリルWCA871A」
(シールド層)
・導電性ペースト:金属粒子の種類:Ag、金属粒子の平均粒子径:100nm以下、KGK紀州技研工業株式会社製「KGKNano AGK101」
得られたシールド層付き線について、絶縁層とシールド層との密着性を評価した。評価方法は下記に示す通りである。
・密着性:試作したシールド層付き線を試料として試料固定フィルム上に並べて固定し、試料の上面に幅24mmの粘着テープ(ニチバン セロテープ(登録商標)CT−24 粘着力:4N/10mm)を長さ3cmにわたり貼り付けた。次に、粘着テープを10cm/秒の速度で試料の表面に対して90度方向に引っ張り、密着性テープを剥がした。この時、シールド層が絶縁層から剥がれたものは「×」、全く剥がれなかったものは「○」と評価した。
Figure 2017183232
結果は表1に示す通りであり、比較例1と実施例1〜3、比較例2と実施例4〜6、比較例3と実施例7〜9を比較すると、実施例は、絶縁層の表面にV字形状の溝を有することにより、絶縁層とシールド層との密着性に優れていた。
1 同軸ケーブル
2 中心導体
3 絶縁層
4 シールド層
5 シース
6〜12 溝

Claims (6)

  1. 中心導体と、この中心導体の外周を被覆する絶縁層と、金属と分散媒を含む導電性ペーストからなり前記絶縁層の外周を被覆するシールド層と、このシールド層の外周を被覆するシースとを有する同軸ケーブルであって、
    前記絶縁層が、同軸ケーブルの軸方向に伸びている溝を外周面に有することを特徴とする、同軸ケーブル。
  2. 前記溝が、同軸ケーブルの軸と平行に伸びていることを特徴とする、請求項1に記載の同軸ケーブル。
  3. 前記溝が、同軸ケーブルの軸を中心とするらせん状に伸びていることを特徴とする、請求項1に記載の同軸ケーブル。
  4. 前記溝が、多角形状、略U字状、及び略V字状からなる群より選択されたいずれかである断面形状を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の同軸ケーブル。
  5. 前記溝は、同軸ケーブルの横断面における幅が19〜760μmであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の同軸ケーブル。
  6. 前記溝は、同軸ケーブルの横断面における幅の合計長さが、同軸ケーブルの横断面における絶縁層の外周長さの80%以上であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の同軸ケーブル。
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