JP2017181731A - マスクブランク用基板の製造方法、多層膜付き基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、転写用マスクの製造方法、及び半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

マスクブランク用基板の製造方法、多層膜付き基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、転写用マスクの製造方法、及び半導体デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】EUVリソグラフィで要求されるような、光学的に高い平坦度を有するマスクブランク用基板の製造方法、多層反射膜付き基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、転写用マスクの製造方法、及び半導体デバイスの製造方法を提供する。【解決手段】基板の主表面を研磨する研磨工程と、基板主表面の表面形状を少なくとも有効領域において測定する表面形状測定工程と、測定した表面形状に対応する2次成分を最大次数成分として有する仮想表面形状を少なくとも前記有効領域において算出する仮想表面形状算出工程と、その仮想表面形状に基づいて基板の主表面を局所加工する局所加工工程とを備えてマスクブランク用基板を製造する。又、この製造方法によって製造されたマスクブランク用基板を用いて、多層膜付き基板、マスクブランク、転写用マスク、及び半導体デバイスを製造する。【選択図】図1

Description

本発明は、マスクブランク用基板の製造方法、多層反射膜付き基板の製造方法、このマスクブランク用基板又は多層反射膜付き基板を用いたマスクブランクの製造方法、このマスクブランクを用いた転写用マスクの製造方法、及びこの転写用マスクを用いた半導体デバイスの製造方法に関するものである。
近年、半導体デバイスの微細化が進んでいる。例えば、半導体デザインルール1x世代(ハーフピッチ(hp)14nm、10nm等)では、マスクブランクとして、EUV(Extreme Ultra Violet)露光用の反射型マスクブランク、ArFエキシマレーザー露光用のバイナリ型マスクブランク及び位相シフトマスクブランクなどがある。
先端世代のマスクブランク用基板では、その第1主表面、即ち転写パターンを形成する側の表面に、高い平坦度が要求されている。又、EUV露光用の反射型マスクブランクでは、第1主表面に加え、その面とは反対側の第2主表面に対しても、高い平坦度が要求されている。この平坦度に対する要求に応えるため、例えば、特許文献1に開示されているような、研磨布などの研磨パッドと、研磨砥粒を含む研磨液とを用いてマスクブランク用基板の表裏両面を研磨する両面研磨がよく用いられてきた。
しかし、半導体デバイスの微細化に伴って、平坦度の要求水準が上がってきたため、従来の両面研磨装置によるマスクブランク用基板の研磨では、平坦度要求に応えることが難しくなってきた。このため、特許文献2から4に示すように、基板の主表面の形状を測定し、相対的に凸になっている箇所に対して、磁性研磨スラリーによる加工(MRF:Magneto Rheological Finishing)、プラズマエッチング、或いはガスクラスターイオンビームエッチングを行うことで平坦化する局所加工の技術が開発されていた。
特開平1−40267号公報 米国特許出願公開第2002/0081943号明細書 特開2002−318450号公報 特開2007−287737号公報
先端世代のマスクブランク用基板の主表面には、平坦度が高いことに加え、表面荒れが少ないこと、即ち平滑性が高いことが求められている。
そこで、高い平坦度を得るための局所加工のあとに、表面荒れを低減して高い平滑性を得るための仕上げ研磨を、コロイダルシリカ等のスラリーと超軟質ポリシャの柔らかいパッドを用いて行っている。
この仕上げ研磨では、柔らかいパッドを使っているので、基板の端部付近での研磨速度が速く、基板は凸形状に加工されやすい。このため、局所加工においては、仕上げ研磨での形状変化を見込んで、基板を凹形状に作り込み、全研磨が完了した時点で、平坦度の高い平面が得られるようにしていた。
この従来の方法では、局所加工において、上記仕上げ研磨での形状変化を相殺するため凹形状に作り込みを行うので、加工時間が増大し、スループットが悪くなるという問題があった。又、局所加工による基板の加工量も多くなるため、局所加工による修正誤差も大きくなり、加工精度も悪化するという問題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、加工取り代が少なく、高いスループットで、平坦度の高い主表面を有するマスクブランク用基板を製造するマスクブランク用基板の製造方法、多層反射膜付き基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、転写用マスクの製造方法、及び、半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)
主表面を有する基板からなるマスクブランク用基板の製造方法であって、
前記基板の主表面を研磨する研磨工程と、
前記基板の前記主表面の表面形状を、少なくとも有効領域において測定する第1の表面形状測定工程と、
前記第1の表面形状測定工程により測定した表面形状に対応する2次成分を最大次数成分として有する仮想表面形状を、少なくとも前記有効領域において算出する仮想表面形状算出工程と、
前記仮想表面形状に基づいて、前記基板の前記主表面を局所加工する局所加工工程と、
を備えるマスクブランク用基板の製造方法。
(構成2)
前記局所加工後に前記基板の前記主表面の表面形状の測定を行う第2の表面形状測定工程と、
前記第2の表面形状測定工程によって測定された表面形状に基づき、且つ2次成分で構成される表面形状となるように、少なくとも前記有効領域において仕上げ研磨を行う仕上げ研磨工程と、
を備えることを特徴とする構成1記載のマスクブランク用基板の製造方法。
(構成3)
前記基板の表裏両主表面に対して前記局所加工及び前記仕上げ研磨を行うことを特徴とする構成1又は2記載のマスクブランク用基板の製造方法。
(構成4)
前記仮想表面形状算出工程における仮想表面形状の算出方法が、最小二乗法であることを特徴とした構成1乃至3の何れか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
(構成5)
2次成分を除去した前記基板の前記主表面の平坦度は、30nm以下であることを特徴とする構成1乃至4の何れか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
(構成6)
前記局所加工は、磁性研磨スラリー加工法によって行われることを特徴とする構成1乃至5の何れか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
(構成7)
構成1乃至6の何れか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法によって得られた基板の前記主表面上に、多層反射膜を形成することを特徴とする多層反射膜付き基板の製造方法。
(構成8)
構成1乃至6の何れか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法によって得られた基板の前記主表面上、又は、構成7に記載の多層反射膜付き基板の製造方法によって得られた多層反射膜付き基板の多層反射膜上に、転写パターン用薄膜を形成することを特徴とするマスクブランクの製造方法。
(構成9)
構成8に記載のマスクブランクの製造方法によって得られたマスクブランクの転写パターン用薄膜をパターニングして、転写パターンを形成することを特徴とする転写用マスクの製造方法。
(構成10)
構成9に記載の転写用マスクの製造方法によって製造された転写用マスクを用い、半導体基板上のレジスト膜に転写パターンを露光転写する工程を備えることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
本発明者は、基板の平坦度を、BOW(2次成分)を除いた数値で定義できることに着目した。即ち、基板主表面の基準の形状を2次成分曲面(放物面)で表し、そこからの凹凸を基板の平坦度として定義できることに着目した。これは、基板の曲率が2次成分を含むもの(放物面)であれば、露光装置側で容易に補正することが可能で、露光において光学的平坦面として扱うことができるためである。ここでは、通常用いられている平面に対する平坦度を「平面平坦度」と呼び、2次成分曲面(放物面)を基準面として、その曲面に対する凹凸で定義される平坦度を「2次曲面平坦度」、又は「光学的平坦度」とも呼んで区別することにする。尚、「2次曲面平坦度」は、BOW(2次成分)を除いた数値で定義される平坦度と、基準面の見方を変えただけで、同じものである。
本発明では、準備した基板の主表面を研磨したあと、表面形状を測定し、測定された基板の表面形状に近い2次成分を有する仮想表面形状を算出して、該仮想表面形状から局所加工の面内の加工量分布や加工条件を求め、該仮想表面形状からの差が所定の範囲に収まるようにして局所加工を行う。
このことにより、局所加工工程では、仕上げ研磨の形状変化を見越した形状まで加工を行う必要がなくなる。又、局所加工工程直前の表面形状に近い仮想表面形状への加工であるため、加工量は少なくなる。このため、スループットが向上し、又、加工量が少ないため、局所加工による加工誤差も少なくなって、加工精度が向上する。
本発明により、第1主表面及び第2主表面の2次曲面平坦度が高い、言い換えれば第1主表面及び第2主表面の光学的平坦度が高いマスクブランク用基板を、高いスループットで製造することができる。
又、本発明に係る多層反射膜付き基板の製造方法によれば、上述したマスクブランク用基板の製造方法により得られたマスクブランク用基板を用いて多層反射膜付き基板を製造するので、光学的平坦度の高い主表面を有し、所望の特性をもった多層反射膜付き基板を製造することができる。
又、本発明に係るマスクブランクの製造方法によれば、上述したマスクブランク用基板の製造方法により得られたマスクブランク用基板、又は上述した多層反射膜付き基板の製造方法によって得られた多層反射膜付き基板を用いてマスクブランクを製造するので、光学的平坦度の高い主表面を有し、所望の特性をもったマスクブランクを製造することができる。
又、本発明に係る転写用マスクの製造方法によれば、上述したマスクブランクの製造方法により得られたマスクブランクを用いて転写用マスクを製造するので、光学的平坦度の高い主表面を有し、所望の特性をもった転写用マスクを製造することができる。
又、本発明に係る半導体デバイスの製造方法によれば、上述した転写用マスクの製造方法により得られた光学的平坦度の高い主表面を有する転写用マスクを用いて、半導体デバイスを製造するので、半導体デバイスに形成される転写パターンの寸法精度や位置精度が向上し、その結果、所望の特性をもった半導体デバイスを高い歩留まりで製造することができる。
本発明の実施形態に関わるマスクブランク用基板の製造工程をフローチャートで示す概略フローチャート図である。 本発明の実施形態のMRF加工法による加工状態を説明する概略図であり、(a)は正面方向断面図を、(b)は側面方向断面図を示している。
以下、本発明の実施の形態に係るマスクブランク用基板の製造方法、この基板を用いた多層反射膜付き基板の製造方法、この基板又は多層反射膜付き基板を用いたマスクブランクの製造方法、このマスクブランクを用いた転写用マスクの製造方法、及び半導体デバイスの製造方法を、適時図を参照しながら、詳細に説明する。尚、図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付してその説明を簡略化ないし省略する場合がある。
実施の形態1.
実施の形態1では、マスクブランク用基板の製造方法について説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかるマスクブランク用基板の製造方法を説明するための概略フローチャート図である。
同図において、本発明のマスクブランク用基板の製造方法は、マスクブランク用基板を準備する基板準備工程(ステップS1)と、その基板の主表面を研磨する主表面研磨工程(ステップS2)と、その基板の主表面の凹凸形状を測定する第1の表面形状測定工程(ステップS3)と、第1の表面形状測定工程によって取得された表面形状に対応する2次成分を最大次数成分として有する仮想表面形状を算出する仮想表面形状算出工程(ステップS4)と、局所加工によって基板主表面の平坦度を高める局所加工工程(ステップS5)と、基板の主表面の凹凸形状を測定する第2の表面形状測定工程(ステップS6)と、基板主表面を仕上げ研磨する仕上げ研磨工程(ステップS7)と、を有する。
<基板準備工程(ステップS1)>
基板準備工程(ステップS1)は、ガラス基板を準備する工程である。
ガラス基板としては、マスクブランクとして用いられるものであれば特に限定されず、反射型マスクブランク、バイナリ型マスクブランク、位相シフトマスクブランク、ナノインプリント用マスクブランクのいずれの製造に使用するものであってもよい。ガラスとしては、例えば、SiO−TiO系ガラス、合成石英ガラス、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボロシリケートガラス、無アルカリガラスなどが挙げられる。
EUVマスクブランク用ガラス基板の場合は、露光時の熱による被転写パターンの歪みを抑えるために、約0±1.0×10−7/℃の範囲内、より好ましくは、約0±0.3×10−7/℃の範囲内の低熱膨張係数を有するガラス材料が使用される。
EUV用マスクブランクでは、ガラス基板上に多数の膜が形成されるため、その基板には、膜応力による変形を抑制できる剛性の高いガラス材料が使用される。特に、約65GPa以上の高いヤング率を有するガラス材料が好ましい。例えば、SiO−TiO系ガラス、合成石英ガラスなどのアモルファスガラスや、β−石英固溶体を析出した結晶化ガラスが用いられる。
透過型マスクブランクに使用する基板材料は、使用する露光波長に対して透光性を有する材料である必要がある。このため、ArFエキシマレーザー露光用のバイナリ型マスクブランク及び位相シフトマスクブランクに使用する基板材料は、例えば、合成石英ガラスが好ましい。
<主表面研磨工程(ステップS2)>
主表面研磨工程(ステップS2)は、基板準備工程(ステップS1)で準備したガラス基板の片面又は両面を精密研磨する工程である。
一般的に、主表面研磨工程(ステップS2)は、ガラス基板の両面を粗研磨する粗研磨工程と、粗研磨されたガラス基板の片面又は両面を精密研磨する精密研磨工程とを有し、段階的な研磨が行われる。この際、粗研磨工程では、比較的研磨砥粒の大きい酸化セリウムを分散させた研磨剤が使用され、精密研磨工程では、比較的研磨砥粒の小さいコロイダルシリカを分散させた研磨剤が使用される。
<第1の表面形状測定工程(ステップS3)>
第1の表面形状測定工程(ステップS3)は、主表面研磨工程(ステップS2)で研磨されたガラス基板主表面の凹凸形状(平坦度)を測定する工程である。
ガラス基板主表面の凹凸形状の測定には、通常、光学干渉計が使用される。光学干渉計は、コヒーレントな光をガラス基板主表面に照射して反射させ、ガラス基板主表面の高さの差を反射光の位相のずれとして観測するものであり、フリンジ観察干渉計や位相シフト干渉計がある。又、位相シフト干渉計には、参照面をピエゾPZT走査により干渉計測を行う機械シフト干渉計と、光源として波長変調レーザーを用いて干渉計測を行う波長シフト干渉計とがある。
上記光学干渉計によって測定された凹凸形状の測定結果は、コンピュータなどの記録媒体に保存される。
<仮想表面形状算出工程(ステップS4)>
仮想表面形状算出工程(ステップS4)は、第1の表面形状測定工程(ステップS3)で取得された凹凸形状情報を基に、その形状に対応する2次成分を最大次数成分として有する仮想表面形状を、少なくとも有効領域において、算出する工程である。そして、この2次成分からなる仮想表面形状(2次曲面)と、測定された凹凸表面形状との差分は、この仮想表面形状算出工程(ステップS4)に引き続いて行われる局所加工工程(ステップS5)での各所定領域の必要加工量(加工取り代)となる。
表面形状は、一般的に、横座標をx、縦座標をy、高さをzとしたときに下記の式(1)で記述されるが、本発明での2次成分を最大次数成分として有する形状とは、式(2)で表される形状であり、簡単化した式が2次曲面形状(放物面)の式(2)’である。ここで、ai,jは係数であり、i、jは整数である。
Figure 2017181731
z=a0,0+a1,0×x+a0,1×y
+a1,1×x×y+a2,0×x+a0,2×y ・・・(2)
z=a2,0×x+a0,2×y ・・・(2)’
0次成分(高さ基準成分)であるa0,0、及び1次成分(直線的傾き成分)であるa1,0×xやa0,1×yは、このガラス基板を用いて製造された転写用マスクを露光装置に載置して使用するとき、露光装置側でレベリング調整(高さ調整)やティルト補正(傾き補正)を行うので、含まれていても問題ないものである。以下の工程では、簡単化のため0次と1次の成分を除いて説明する。尚、第1の表面形状測定工程(ステップS3)で取得された凹凸形状情報を、仮想絶対平面に対する凹凸形状で表すと、0次や1次の成分はこの仮想絶対平面に組み込まれるので、取り扱いが容易になって好ましい。ここで、仮想絶対平面とは、仮想絶対平面から基板主表面までの距離を、平坦度測定領域全体に対して二乗平均したときに最小の値となる平面のことである。
又、この研磨後の表面形状は、主表面研磨工程(ステップS2)での研磨の特性上、ガラス基板主表面の中央を中心とする中心対称に近い形状になりやすい。このことを考慮して、仮想表面形状を、ガラス基板主表面の中央を中心とする中心対称の式(2)’で表している。尚、研磨後の表面形状の中心軸が、ガラス基板主表面の中央から偏心している場合は、その偏心を加味して適用すればよい。即ち、ガラス基板主表面の中央からの偏心点が(x,y)である場合は、式(3)のようにして対応する。
z=a2,0×(x―x+a0,2×(y―y ・・・(3)
以上のことから、本実施形態では、2次成分を最大次数成分として有する仮想表面形状を、式(2)で表される仮想2次曲面形状(仮想放物面形状)として扱う。
この仮想表面形状は、主表面研磨工程(ステップS2)を行ったあとのガラス基板の主表面に対して後述の局所加工を行って仮想表面形状を得ようとした際に、その加工量が最小となる形状が望ましい。局所加工時の加工量が少なくなる仮想表面形状の算出方法としては、最小二乗法がある。従って、第1の表面形状測定工程(ステップS3)で取得されたガラス基板の主表面の凹凸形状に対して、式(2)で表される2次成分からなる曲面(放物面)を、最小二乗法を用いてフィッティングして係数a2,0及びa0,2を算出し、算出された2次成分からなる曲面(放物面)を仮想表面形状とすることが望ましい。
加工量が少ないと、局所加工の時間が短く、製造スループットが向上するとともに、加工誤差も少なくなり、又、局所加工時の傷発生頻度も少なくなる。そのため、後述の仕上げ研磨の量も少なくすることができ、仕上げ研磨によるこの仮想表面形状からの変形も少なくなって、所望の平坦度が得やすくなる。
上述の有効領域は、クオリティエリアとして定義されている領域を少なくとも含む領域である。クオリティエリアは、規格として決められており、その大きさは、第1主表面(表面)が132mm×104mm、第2主表面(裏面)が138mm×104mmである。尚、ガラス基板の表裏や向きの管理運用を鑑みると、有効領域は、第1主表面及び第2主表面ともに(表裏両面ともに)138mm×138mm以上とすることが望ましい。
<局所加工工程(ステップS5)>
局所加工工程(ステップS5)は、上記仮想表面形状算出工程を通して設定された加工取り代に応じた加工条件で表面加工し、ガラス基板主表面の2次曲面平坦度を所定の基準値以下に制御する工程、即ち、2次成分を除去したあとの凹凸を所定の基準値以下に制御する工程である。尚、加工取り代は、第1の表面形状測定工程(ステップS3)で取得された凹凸表面形状と、2次成分からなる仮想表面形状との差分に、一定の加工取り代を加えた量とする。
この加工方法としては、例えば、磁性研磨スラリー加工法である磁気粘弾性流体研磨法(Magnet Rheological Finishing:MRF)、局所化学機械研磨法(Local Chemical Mechanical Polishing:LCMP)、ガスクラスターイオンビームエッチング法(Gas Cluster Ion Beam etching:GCIB)、局所プラズマエッチングを用いたドライケミカル平坦化法(Dry Chemical Planarization:DCP)などがある。
ここで、MRFは、磁性流体に研磨スラリーを混合させた磁性研磨スラリーを、被加工物に高速で接触させるとともに、接触部分の滞留時間をコントロールすることにより、局所的に研磨を行う局所加工方法である。MRFは、加工工具の磨耗や形状変化による加工精度の劣化がなく、さらに、ガラス基板を高荷重で押圧する必要がないので、加工面の傷や研磨によって生成される表面変位層における潜傷が少ない。又、MRFは、ガラス基板の移動速度を制御することにより容易に加工量を調節することができる。加工面の傷が少ないと、後述の仕上げ研磨の加工取り代を少なくでき、局所加工工程で形成した加工表面形状からの変化が少なくなるので、MRFは本発明に特に適している。MRFの詳細については、後述する。
LCMPは、小径研磨パッド及びコロイダルシリカなどの研磨砥粒を含有する研磨スラリーを用い、小径研磨パッドと被加工物との接触部分の滞留時間をコントロールすることにより、主に被加工物表面の凸部分を研磨加工する局所加工方法である。
GCIBは、常温常圧で気体の反応性物質(ソースガス)を、真空装置内に断熱膨張させつつ噴出させてガスクラスタを生成し、これに電子線を照射してイオン化させることにより生成したガスクラスタイオンを、高電界で加速してガスクラスターイオンビームとし、これを被加工物に照射してエッチング加工する局所加工方法である。
DCPは、局所的にプラズマエッチングし、凸度に応じてプラズマエッチング量をコントロールすることにより、局所的にドライエッチングを行う局所加工方法である。
図2は、本実施形態の平坦度制御工程におけるMRF加工法による加工状態を説明する概略図であり、(a)は正面方向断面図を、(b)は側面方向断面図を示している。
同図において、MRF加工法によれば、鉄(図示せず)を含む磁性流体21中に含有させた研磨砥粒(図示せず)を、磁場により、被加工物であるガラス基板1に高速で接触させるとともに、接触部分の滞留時間を制御することにより、局所的に研磨加工している。即ち、回転自在に支持された円盤状の電磁石3に、磁性流体21と研磨スラリー22の混合液(磁性研磨スラリー2)を投入して、その先端を局所加工の研磨スポット4とし、除去すべき凸部分11を研磨スポット4に接触させている。このようにすると、円盤上の磁場に沿って磁性研磨スラリー2が、ガラス基板1側に研磨スラリー22が多く分布し、電磁石3側に磁性流体21が多く分布する、ほぼ二層状態をなして流れる。この状態の一部分を局所的に研磨加工する研磨スポット4とし、ガラス基板1の表面と接触させることにより、凸部分11を局所的に研磨し数十nmの平坦度に制御する。
マスクブランク用基板に要求される平坦度は、マスクブランクにおいて使用される露光光源の波長や微細化の世代に応じて決められており、この要求平坦度に応じて、局所加工工程における平坦度制御の基準値が決定される。
例えば、EUVマスクブランク用基板の場合は、平坦度制御の基準値を約30nm以下として、MRF加工法による局所加工が行われる。
尚、ガラス基板1は、上述のMRF加工法による局所加工工程の後、塩酸を含む洗浄液を用いて洗浄される。この工程によって、磁性流体21に含有されている鉄成分は取り除かれる。鉄イオンと、酸の対イオンで形成される中和塩の中で、塩化物イオンとの中和塩である塩化鉄は、水に対する溶解度が高い。このため、鉄成分がガラス基板1にめりこんだ状態で付着している場合であっても、ガラス基板1に付着した磁性研磨スラリーの鉄成分をほとんど溶解除去することができる。ここで、洗浄液に含まれる酸は、塩酸以外の強酸、例えば、硫酸や硝酸などの強い酸性の酸を用いてもよいが、鉄成分の洗浄力としては、塩酸が最も優れる。
洗浄液に含まれる塩酸の濃度は、0.05〜30wt%がよい。この理由は、塩酸の濃度を0.05wt%未満とすると十分な洗浄力が得られないからであり、又、30wt%を超えると、洗浄装置内に多量のミストが発生し、洗浄後のガラス基板1に再付着するからである。
さらに好ましくは、洗浄液に過酸化水素水を加えるとよい。このように、過酸化水素水を加えることにより、鉄成分を溶解させる力が大きくなり洗浄力を高めることができる。
<第2の表面形状測定工程(ステップS6)>
第1の表面形状算出工程(ステップS3)と同様の手法で、第1主表面(表面)及び第2主表面(裏面)の表面形状を測定し、その表面形状から仮想表面形状算出工程(ステップS4)と同様の手法で、2次成分を最大次数成分として有する2次基準曲面を最小二乗法で求める。そして、第2の表面形状測定法で得られた表面凹凸形状と、この最小二乗法で算出した2次基準曲面から、差分凹凸形状と2次曲面平坦度を求める。
そして、最終的に、ガラス基板主表面の形状が2次曲面形状に近くなって、その2次曲面平坦度が所定の値以下に収まるように、この差分凹凸形状を、後述の仕上げ研磨工程(ステップS7)で仕上げ研磨を行うときの研磨条件に反映させる。
尚、仕上げ研磨工程で、ガラス基板主表面の2次曲面平坦度を所定の値以下に収めることが困難と予想される場合は、局所加工工程(ステップS5)に戻って、ガラス基板の主表面の形状がこの2次基準曲面に近づくように局所加工を行う。
<仕上げ研磨工程(ステップS7)>
仕上げ研磨工程(ステップS7)は、上述の局所加工工程(ステップS5)において発生した面荒れや加工変質層の除去を目的として、2次成分で構成される表面形状になるように行われる研磨である。ここで、2次成分で構成される表面形状とは、表面形状を表す式(1)において、係数a2,0及びa0,2が、他の係数ai,jより大きい表面形状のことを指す。
この研磨の方法は、2次成分で構成される表面形状となり、且つ表面粗さ(平滑性)が改善される研磨方法であればよい。例えば、研磨パッドなどの研磨用工具面をガラス基板主表面と接触させて研磨する方法である酸化セリウムやコロイダルシリカなどの研磨砥粒を用いたポリッシングやラッピングや、ガラス基板主表面と研磨用工具面が直接接触することなく、両者の間に介在する加工液の作用で研磨を行う非接触研磨、例えば、フロートポリッシング法、EEM(Elastic Emission Machining)法、触媒基準エッチング法などが挙げられる。
仕上げ研磨後、アルカリ洗浄液などを用いてガラス基板の洗浄を行う。
以上の工程を経て、マスクブランク用基板が製造される。
この実施の形態1によるマスクブランク用基板の製造方法によれば、第1主表面及び第2主表面の2次曲面平坦度が高い、言い換えれば第1主表面及び第2主表面の光学的平坦度が高いマスクブランク用基板を高いスループットで製造することができる。その平坦度は、2次成分を除いた幾何学的平坦度(凹凸)で表して30nm以下が得られる。
尚、主表面研磨工程(ステップS2)から仕上げ研磨工程(ステップS7)までの工程は、少なくともガラス基板1の第1主表面(このガラス基板を用いて転写用マスクを製造するときに転写パターンを形成する側の主表面)に対して行われる。又、EUVマスクブランク用基板のように第1主表面及び第2主表面とも高い平坦度が要求される場合は、主表面研磨工程(ステップS2)から仕上げ研磨工程(ステップS7)までの工程を、第1主表面及び第2主表面の両主表面に対して行う。
実施の形態2.
実施の形態2では、多層反射膜付き基板の製造方法を説明する。
この実施の形態2では、実施の形態1の基板の製造方法で説明した方法により製造したガラス基板1の主表面上に、高屈折率層と低屈折率層とを交互に40から60周期程度積層した多層反射膜を形成し、多層反射膜付き基板を製造するか、さらに、この多層反射膜上に保護膜を形成して、多層反射膜付き基板を製造する。ここで、多層膜を構成する材料の組み合わせとしては、高屈折率層としてケイ素(Si)、低屈折率層としてモリブデン(Mo)を用いたMo/Siの他、Ru/Si、Mo/Be、Mo化合物/Si化合物、Si/Nb、Si/Mo/Ru、Si/Mo/Ru/Mo、Si/Ru/Mo/Ruなどがある。特にMo/Si周期多層膜は、波長13.5nmのEUV光に対する反射率が高いので、EUVリソグラフィ用反射膜として好適な多層膜である。尚、保護膜としては、ルテニウム(Ru)、又はケイ素(Si)が好んで用いられる。多層膜及び保護膜の形成には、スパッタリング法が好んで用いられるが、スパッタリング法に限るものではない。
この実施の形態2による多層反射膜付き基板の製造方法によれば、実施の形態1の基板の製造方法により得られたガラス基板1を用いて多層反射膜付き基板を製造するので、光学的平坦度の高い多層反射膜付き基板を製造することができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、マスクブランクの製造方法を説明する。
マスクブランクは、透過型マスクブランクと反射型マスクブランクとに分類されるが、本実施形態のマスクブランクは、いずれのマスクブランクにも適用でき、マスクブランク用基板上に、被転写パターンとなる薄膜を精度よく形成することができる。
反射型ブランクの製造方法では、実施の形態2の多層反射膜付き基板の製造方法で説明した方法により製造した多層反射膜付き基板の多層反射膜上に、保護膜、及び転写パターン用薄膜としての吸収体膜を形成し、又は多層反射膜付き基板の保護膜上に、転写パターン用薄膜としての吸収体膜を形成し、さらに多層反射膜を形成した側とは反対側の主表面(裏面)に裏面導電膜を形成して、反射型マスクブランクを製造する。尚、吸収体膜上にはレジスト膜が形成されてもよい。
ここで、吸収体膜としては、Ta系材料、Cr系材料などが用いられる。ここで、Ta系材料は、例えば、TaとBを含む材料、TaとBとNを含む材料などである。Cr系材料は、例えば、Crに窒素、酸素、炭素、弗素の少なくとも1つの元素が添加された材料などである。
裏面導電膜としては、導電性、膜応力、及び欠陥品質の観点から、CrN又はTaNが好んで用いられる。
尚、これらの薄膜は、例えば、DCスパッタ、RFスパッタ、イオンビームスパッタなどのスパッタリング法で形成することができる。
透過型マスクブランクの製造方法では、実施の形態1の基板の製造方法で説明した方法により製造したマスクブランク用基板の主表面上に、転写パターン用薄膜としての遮光膜を形成してバイナリ型マスクブランクを製造し、又は転写パターン用薄膜としての光半透過膜を形成してハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造し、又は転写パターン用薄膜として光半透過膜、遮光膜を順次形成してハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造する。尚、これらのパターン形成用薄膜の上にはレジスト膜が形成されてもよい。
ここで、遮光膜としては、一般に、Cr膜、Crに酸素、窒素、炭素、弗素を選択的に含むCr系材料膜、これらの積層膜、MoSi膜、MoSiに酸素、窒素、炭素を選択的に含むMoSi系材料膜、これらの積層膜などが挙げられる。
位相シフト膜としては、位相シフト機能のみを有するSiO膜のほかに、位相シフト機能及び光透過率調整機能(減光機能)を有する金属シリサイド酸化物膜、金属シリサイド窒化物膜、金属シリサイド酸化窒化物膜、金属シリサイド酸化炭化物膜、金属シリサイド酸化窒化炭化物膜(金属:Mo、Ti、W、Taなどの遷移金属)、CrO膜、CrF膜、SiON 膜などのハーフトーン膜が挙げられる。
この実施の形態3によれば、実施の形態1の基板の製造方法により得られたマスクブランク用基板、又は実施の形態2の多層反射膜付き基板の製造方法によって得られた多層反射膜付き基板を用いてマスクブランクを製造するので、光学的平坦度の高いマスクブランクを製造することができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、転写用マスクの製造方法を説明する。
本発明の実施形態にかかる転写用マスクの製造方法は、実施の形態3に示した製造方法にてマスクブランクを製造し、マスクブランク上の薄膜をパターニングして転写パターンを形成する方法である。
反射型の転写用マスクである反射型マスクにおいては、マスクブランク用基板上に多層膜、吸収体膜、レジスト膜が形成された反射型マスクブランクのレジスト膜に描画・現像処理等を経て所望のレジストパターンを形成した後、このレジストパターンをマスクにして吸収体膜をエッチング除去し、最後にレジスト膜を除去することで、多層膜上に吸収体膜パターンが形成された反射型マスクを得る。
透過型の転写用マスクであるバイナリ型フォトマスクにおいては、マスクブランク用ガラス基板上に遮光膜、レジスト膜が形成されたフォトマスクブランクの前記レジスト膜に描画・現像処理等を経て所望のレジストパターンを形成した後、このレジストパターンをマスクにして遮光膜をエッチング除去し、最後にレジスト膜を除去することで、マスクブランク用ガラス基板上に遮光膜パターンが形成されたバイナリ型フォトマスクを得る。
又、透過型の転写用マスクであるハーフトーン型位相シフトマスクにおいては、マスクブランク用ガラス基板上にハーフトーン膜、遮光膜、レジスト膜が形成されたハーフトーン型位相シフトマスクブランクのレジスト膜に、描画・現像処理等を経て所望のレジストパターンを形成する。その後、このレジストパターンをマスクにして遮光膜をエッチング除去し、遮光膜パターンを形成する。次に、この遮光膜パターンをマスクにしてハーフトーン膜をエッチング除去し、しかる後にレジスト膜を剥離する。その後、レジスト膜を塗布形成し、このレジスト膜に、描画・現像処理等を経て遮光帯パターン形成し、最後にレジスト膜を除去することで、マスクブランク用ガラス基板上にハーフトーン膜パターンが形成されたハーフトーン型位相シフトマスクを得る。
この実施の形態4によれば、実施の形態3のマスクブランクの製造方法により得られたマスクブランクを用いて転写用マスクを製造するので、光学的平坦度の高い転写用マスクを製造することができる。
実施の形態5.
実施の形態5では、半導体デバイスの製造方法を説明する。
本発明の実施形態にかかる半導体デバイスの製造方法は、上述の方法によって製造した転写用マスクを使用して、転写用マスク上に形成された薄膜パターンを、露光により、半導体基板にパターン転写する工程を経て、半導体デバイスを製造する方法である。ここで、この転写用マスクを製造する際に用いた、第1主表面(パターン面側)の仮想表面形状2次成分を、転写露光するときのマスクパラメータとして露光装置に設定して、露光を行う。この転写用マスクの第1主表面の幾何学形状は、略放物面状の形状(BOW形状)であるが、露光装置の光学パラメータの設定によって、光学的には、マスク面は平坦度の高い平面と等価になっている。高い光学的平坦面を使ったパターン転写であるので、半導体デバイスに形成される転写パターンの寸法精度や位置精度は向上し、その結果、所望の特性をもった半導体デバイスを高い歩留まりで製造することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。
実施例1.
A.マスクブランク用基板の製造
1.基板準備工程(ステップS1)
マスクブランク用基板を製造するにあたって、基板準備工程(ステップS1)として、6025サイズ(152mm×152mm×6.35mm)のTiO−SiO低熱膨張ガラス基板を準備した。
2.研磨工程(ステップS2)
次に、研磨工程(ステップS2)として、準備したTiO−SiOガラス基板の主表面(第1主表面)及び裏面(第2主表面)を研磨した。ここで、この研磨は、以下に示す粗研磨加工工程、精密研磨加工工程、及び超精密研磨加工工程からなる。
(1)粗研磨加工工程
端面面取加工及び研削加工を終えた上記ガラス基板を両面研磨装置に10枚セットし、以下の研磨条件で粗研磨を行った。10枚セットを2回行い、合計20枚のガラス基板の粗研磨を行った。尚、加工荷重、研磨時間は適宜調整して行った。
研磨スラリー:酸化セリウム(平均粒径2〜3μm)を含有する水溶液
研磨パッド:硬質ポリシャ(ウレタンパッド)
粗研磨後、ガラス基板に付着した研磨砥粒を除去するため、ガラス基板を洗浄槽に浸漬し、超音波を印加して洗浄を行った。
(2)精密研磨加工工程
粗研磨を終えたガラス基板を両面研磨装置に10枚セットし、以下の研磨条件で精密研磨を行った。10枚セットを2回行い、合計20枚のガラス基板の精密研磨を行った。尚、加工荷重、研磨時間は適宜調整して行った。
研磨スラリー:酸化セリウム(平均粒径1μm)を含有する水溶液
研磨パッド:軟質ポリシャ(スウェードタイプ)
精密研磨後、ガラス基板に付着した研磨砥粒を除去するため、ガラス基板を洗浄槽に浸漬し、超音波を印加して洗浄を行った。
(3)超精密研磨加工工程
精密研磨を終えたガラス基板を再び両面研磨装置に10枚セットし、以下の研磨条件で超精密研磨を行った。10枚セットを2回行い、合計20枚のガラス基板の超精密研磨を行った。尚、加工荷重、研磨時間は適宜調整して行った。
研磨スラリー:コロイダルシリカを含有するアルカリ性水溶液(pH10.2)
(コロイダルシリカ含有量50wt%)
研磨パッド:超軟質ポリシャ(スウェードタイプ)
研磨スラリー供給温度:25℃
超精密研磨後、ガラス基板を水酸化ナトリウムのアルカリ洗浄液が入った洗浄槽に浸漬し、超音波を印加して洗浄を行った。
3.第1の表面形状測定工程(ステップS3)
以下の工程は、20枚のガラス基板の内の1枚を例に挙げて示すが、同様の工程を残り19枚のガラス基板に対しても行った。
超精密研磨加工工程後のガラス基板の主表面及び裏面に対する凹凸形状を、平坦度測定装置(トロペル社製 UltraFlat200)を用いて測定した。凹凸形状測定は、ガラス基板の周縁領域を除外した150mm×150mmの領域に対して、1024×1024の地点で行った。
ガラス基板の周縁領域を除外した150mm×150mmの領域において、第1主表面及び第2主表面の平面平坦度は、290nmであった。
又、ガラス基板の第1主表面及び第2主表面の凹凸形状の測定結果を、測定点ごとに仮想絶対平面に対する高さの情報(凹凸形状情報)としてコンピュータに保存した。ここで、仮想絶対平面とは、仮想絶対平面から基板主表面までの距離を、平坦度測定領域全体に対して二乗平均したときに最小の値となる平面である。従って、仮想絶対平面に対する高さの情報は、リニア成分(1次成分)である傾きが補正された凹凸形状情報である。
4.仮想表面形状算出工程(ステップS4)
次に、第1の表面形状測定工程(ステップS3)で取得された仮想絶対平面に対する凹凸形状情報を基に、その形状に対応した2次成分からなる仮想表面形状(2次曲面、放物面)を算出した。測定された凹凸表面形状とこの2次成分からなる仮想表面形状(2次曲面)との差分が、局所的な表面加工における必要加工量(加工取り代)となる。
先ず、第1の形状測定工程によって取得された仮想絶対平面に対する凹凸形状情報を基に、その形状に対応した2次成分からなる仮想表面形状(2次曲面)を、最小二乗法を用いて、算出した。ここで、算出対象領域は、ガラス基板の周縁領域を除外した150mm×150mmの領域とした。
次に、第1の形状測定工程によって取得された仮想絶対平面に対する凹凸形状情報と、2次成分からなる仮想表面形状(2次曲面)とを比較し、その差分をガラス基板の第1主表面及び第2主表面についてコンピュータで算出した。この差分が、後述する局所的な表面加工における必要加工量(加工取り代)となる。本実施例では、加工取り代量が最大となる部分で、その加工取り代量は50nmであった。
5.局所加工工程(ステップS5)
その後、ガラス基板の第1主表面及び第2主表面について、必要加工量に応じた局所的な表面加工の加工条件を設定した。設定方法は以下の通りである。事前にダミー基板を用いて、実際の加工と同じようにダミー基板を、一定時間基板移動させずにある地点(スポット)で加工し、その形状を平坦度測定装置(トロペル社製 UltraFlat200)にて測定し、単位時間当たりにおけるスポットでの加工体積を算出した。そして、単位時間当たりにおけるスポットでの加工体積と、上述したように算出した必要加工量に従い、ガラス基板をラスタ走査する際の走査スピードを決定した。
その後、ガラス基板の第1主表面及び第2主表面を、基板仕上げ装置(QED Technologies社製)を用いて、研磨スラリー加工法である磁気粘弾性流体研磨(MRF)により、2次曲面平坦度が上述の基準値である30nm以下となるように、設定した加工条件に従い、局所的に表面加工した。研磨剤は酸化セリウム研磨粒子含有磁性研磨スラリーを用い、電磁石通電電流、ホイール回転速度及び圧力等は適宜調整した。ここで、最大の加工取り代は50nmであり、加工時間は15分であった。
その後、ガラス基板を、濃度約10wt%の塩酸水溶液(温度約25℃)が入った洗浄槽に約10分間浸漬させた。
その後、純水によるリンス、イソプロピルアルコール(IPA)による乾燥を行った。
6.第2の表面形状測定工程(ステップS6)
第1の表面形状算出工程(ステップS3)と同様の手法で、第1主表面(表面)及び第2主表面(裏面)の表面形状を算出し、その表面形状から2次曲面平坦度を求めた。その結果、ガラス基板の周縁領域を除外した150mm×150mmの領域において、第1主表面(表面)及び第2主表面(裏面)の2次曲面平坦度は、各々24nm、20nmであった。両主表面とも所定の平坦度内に収まっていたため、次の仕上げ研磨工程(ステップS7)に進んだ。
7.仕上げ研磨工程(ステップS7)
先ず、平坦度改善工程である局所加工工程によって荒れたガラス基板の主表面及び裏面の平滑性を高めるために、研磨スラリーを用いて行う低荷重の機械的研磨により微小量だけガラス基板の主表面及び裏面を研磨した。この研磨は、基板の大きさよりも大きい研磨パッドが張り付けられた上下の研磨定盤の間にキャリアで保持されたガラス基板をセットし、コロイダルシリカ砥粒を含有する研磨スラリーを供給しながら、ガラス基板を、上下の研磨定盤内で自転しながら公転することによって行った。ここで、2次成分を有する表面形状となるように、研磨布、加工条件を最適化した。その条件を下記に示す。なお、加工圧力、上下定盤の各回転数及び研磨時間は、適宜調整して行った。ここで、加工取り代は200nmであり、加工時間は30分であった。
研磨パッド:超軟質ポリシャ(スウェードタイプ)
研磨剤:コロイダルシリカ砥粒(平均粒径50nm)
加工液:アルカリ水溶液(NaOH)+研磨剤(濃度:約2wt%)、pH=11
研磨定盤回転数:約1〜50rpm
加工圧力:約0.1〜10kPa
研磨時間:約1〜10分
このガラス基板の第1主表面(表面)及び第2主表面(裏面)の表面形状を、ガラス基板の周縁領域を除外した150mm×150mmの領域に対して、平坦度測定装置(トロペル社製 UltraFlat200)を用いて測定した。そして、その測定データを基に上述の方法でガラス基板の2次曲面平坦度を算出したところ、2次曲面平坦度は第1主表面が15nm、第2主表面が16nmであった。
その後、ガラス基板を、水酸化ナトリウムのアルカリ洗浄液に浸漬し、超音波を印加して洗浄を行った。
このようにして、マスクブランク用基板を作製した。
作製されたマスクブランク用基板の表面平坦度は、平坦度を2次曲面平坦度である光学的平坦度(2次成分を除去した幾何学的平坦度)で定義して、第1主表面が15nm、第2主表面が16nmであり、両面とも良好な光学的平坦度(2次曲面平坦度)を有していた。
又、残り19枚のガラス基板に対し同様の工程でマスクブランク用基板を製造したところ、最も平坦度(2次曲面平坦度)の悪い値は25nmであり、いずれのガラス基板においても所定の平坦度30nmより良好な平坦度が得られた。
B.多層反射膜付き基板の製造
次に、このようにして作製されたガラス基板の主表面上に、イオンビームスパッタリング法により、シリコン膜(Si)からなる膜厚4.2nmの高屈折率層と膜厚2.8nmのモリブデン膜(Mo)からなる低屈折率層とを交互に、高屈折率層と低屈折率層とを1ペアとし、40ペア積層して、膜厚280nmの多層反射膜を形成した。
その後、この多層反射膜上に、イオンビームスパッタリング法により、ルテニウム(Ru)からなる保護膜(膜厚2.5nm)を形成した。
このようにして、多層反射膜付き基板を作製した。
得られた多層反射膜付き基板についてEUV光(波長13.5nm)の反射率をEUV反射率測定装置により測定した。
ガラス基板主表面の高い平滑性により、保護膜表面も高い平滑性を保っており、反射率は64%と高反射率であった。又、位相欠陥検査も合わせて行ったが、高い平滑性を持つため、検査時のバックグラウンドノイズが少なく、高感度な位相欠陥検査を行うことができた。
実施例1の方法により、第1主表面、第2主表面とも高い2次曲面平坦度(光学的平坦度)を有し、保護膜表面の平滑度が高く、EUV光に対して高い反射率を備え、且つ高感度な欠陥検査が可能な多層反射膜付き基板が得られた。
C.反射型マスクブランクの製造
次に、このようにして作製された多層反射膜付き基板の保護膜上に、ホウ化タンタル(TaB)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)ガスと窒素(N)ガスとの混合ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行い、タンタルホウ素窒化物(TaBN)からなる膜厚50nmの下層吸収体層を形成し、さらに、下層吸収体膜上に、ホウ化タンタル(TaB)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)ガスと酸素(O)ガスとの混合ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行い、タンタルホウ素酸化物(TaBO)からなる膜厚20nmの上層吸収体層を形成することにより、下層吸収体層と上層吸収体層とからなる吸収体膜(膜厚70nm)を形成した。
その後、多層反射膜付き基板の多層反射膜を形成していない裏面上に、クロム(Cr)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)ガスと窒素(N)ガスとの混合ガス雰囲気中での反応性スパッタリングにより、クロム窒化物(CrN)からなる膜厚20nmの裏面導電膜を形成した。
このようにして、光学的平坦度(2次曲面平坦度)の高いEUV露光用の反射型マスクブランクを作製した。
D.反射型マスクの製造
次に、このようにして作製された反射型マスクブランクの吸収体膜上に、電子線描画(露光)用化学増幅型レジストをスピンコート法により塗布し、加熱及び冷却工程を経て、膜厚が150nmのレジスト膜を形成した。
その後、形成されたレジスト膜に対し、電子線描画装置を用いて所望のパターン描画を行った後、所定の現像液で現像してレジストパターンを形成した。
その後、このレジストパターンをマスクにして、吸収体膜のドライエッチングを行って、保護膜上に吸収体膜パターンを形成した。ドライエッチングガスとしては、塩素(Cl)ガスを用いた。
その後、残存するレジストパターンを剥離し、洗浄を行った。
このようにして、光学的平坦度の高いEUV露光用の反射型マスクを作製した。
E.半導体デバイスの製造
上述の方法によって製造したEUV露光用の反射型マスクを使用して、EUV露光装置を用いた露光により、反射型マスク上に形成された吸収体膜パターンを、半導体基板上に形成したレジスト膜に転写した。ここで、この反射型マスクを製造する際に用いた、第1主表面(パターン面側)の仮想表面形状の2次成分を、転写露光するときのマスクパラメータとして露光装置に設定して、露光を行った。この反射型マスクの主表面の幾何学形状はBOW(略放物面)形状であるが、露光装置の光学パラメータの設定によって、光学的には、平坦度の高いマスク面と等価になるようにして、露光を行った。その結果、半導体デバイスに形成される転写パターンの寸法精度や位置精度は向上し、所望の特性をもった半導体デバイスを高い歩留まりで製造することができた。
比較例1.
A.マスクブランク用基板の製造
この比較例1では、実施例1の基板加工工程において、ガラス基板主表面の平坦度を平面平坦度で定義し、マスクブランク用基板製造完了時にその平面平坦度が所定の値である30nm以下になるようにしてマスクブランク用基板を製造した。その製造工程は、実施例1に準拠しており、実施例1からの変更点は、平坦度の定義を2次曲面平坦度から平面平坦度にした点と、平面平坦度が所定の値になるように、局所加工と仕上げ研磨の加工量や加工分布(加工取り代分布)を調整した点と、その調整をするために、仕上げ研磨による表面形状の変化を予想し、局所加工の加工量とその面内分布を決定する工程(局所加工量算出工程)を加えた点である。比較例1では、局所加工量算出工程を、実施例1における仮想表面形状算出工程(ステップS4)に代えて行った。研磨条件に変更はない。
<局所加工量算出工程>
仕上げ研磨では、加工速度に面内分布があって、その加工後の形状はそれを反映して変化するため、事前実験によって、仕上げ研磨の量と加工量面内分布の関係を調べた。そして、仕上げ研磨による加工後の形状を予測して、その形状が平面になるように、局所加工の加工分布を、第1の表面形状測定工程で得られたガラス基板の表面形状を加味しながら算出した。ここで、仕上げ研磨の量によって表面凸形状の大きさは変わるため、表面平滑化に必要な仕上げ研磨の量を十分多めにとって(研磨量に余裕をもたせて)、仕上げ研磨の量を決定した。仕上げ研磨の量が多くなると、加工量の面内分布も大きくなるので、局所加工での加工取り代も大きくする必要がある。従って、加工取り代は、局所加工、仕上げ研磨ともに大きくなる。
<局所加工工程>
局所加工工程では、上述の局所加工量算出工程で算出した加工量とその分布に基づいてガラス基板の局所加工を行った。加工方法は、実施例1と同様にMRFであり、その加工条件も実施例1と同じである。加工取り代量は、加工量が最も多い場所で300nmとなり、実施例1より大幅に多くなった。又、加工時間は120分となり、実施例1より大幅に長くなった。
<仕上げ研磨工程>
仕上げ研磨工程では、上述の局所加工量算出工程で想定した加工取り代で研磨した。その研磨方法と研磨条件は、実施例1と同じである。その加工取り代は400nmであり、実施例1より大幅に多くなった。又、加工時間は60分となり、実施例1より大幅に長くなった。
仕上げ研磨工程の後は、実施例1と同様に、ガラス基板を水酸化ナトリウムのアルカリ洗浄液に浸漬し、超音波を印加して洗浄を行った。
このようにして、マスクブランク用基板を作製した。
仕上げ研磨工程での加工取り代は、上述のように大きい。このため、その大きな加工取り代に影響されて、加工量に面内分布にばらつきが生じ、仕上げ研磨工程による表面形状予測から乖離が生じた。その結果、製造されたマスクブランク用基板の第1主表面の平面平坦度は50nm、そして、第2主表面の平面平坦度は37nmとなった。
実施例1と比較例1では、幾何学的な平坦度の定義には差があるが、光学的な観点で見ると両者の平坦度には差がない。即ち、露光装置側の調整で光学的に等価とみなせる基準面からの凹凸量の観点で見ると、両者を同じ視点で比較できる。実施例1と比較例1で製造されたマスクブランク用基板の主表面の平坦度を光学的な観点で比較すると、比較例1の第1主表面が37nm、第2主表面が41nmであり、実施例1が優れていた。
B.多層反射膜付き基板の製造
比較例1で製造したマスクブランク用基板を用い、実施例1と同様の工程で多層反射膜付き基板を製造した。比較例1で用いたマスクブランク用基板は、光学的な観点で見ると、平坦度が実施例1より低いので、それを反映して、マスクブランク用基板の平坦度は実施例1より低かった。
C.反射型マスクブランクの製造
比較例1で製造した多層反射膜付き基板を用い、実施例1と同様の工程で反射型マスクブランクを製造した。比較例1で用いた多層反射膜付き基板は、光学的な観点で見ると、平坦度が実施例1より低いので、それを反映して、反射型マスクブランクの平坦度は実施例1より低かった。
D.反射型マスクの製造
比較例1で製造した反射型マスクブランクを用い、実施例1と同様の工程で反射型マスクを製造した。比較例1で用いた反射型マスクブランクは、光学的な観点で見ると、平坦度が実施例1より低いので、それを反映して、反射型マスク上の平坦度は実施例1より低かった。
E.半導体デバイスの製造
比較例1で製造した反射型マスクを用い、実施例1と同様の工程で半導体デバイスを製造した。比較例1で用いた反射型マスクは、光学的な観点で見ると、平坦度が実施例1より低いので、それを反映して、転写形成されるレジストパターンの寸法精度も実施例1より低かった。
尚、上述した実施例では、反射型マスクブランク用基板に対して本発明を適用したが、位相シフトマスクブランク用基板、バイナリーフォトマスクブランク用基板、ナノインプリントマスクブランク用基板に対しても、本発明を適用できる。
1…ガラス基板、2…磁性研磨スラリー、3…電磁石、4…研磨スポット、11…凸部分、21…磁性流体、22…研磨スラリー。

Claims (10)

  1. 主表面を有する基板からなるマスクブランク用基板の製造方法であって、
    前記基板の主表面を研磨する研磨工程と、
    前記基板の前記主表面の表面形状を、少なくとも有効領域において測定する第1の表面形状測定工程と、
    前記第1の表面形状測定工程により測定した表面形状に対応する2次成分を最大次数成分として有する仮想表面形状を、少なくとも前記有効領域において算出する仮想表面形状算出工程と、
    前記仮想表面形状に基づいて、前記基板の前記主表面を局所加工する局所加工工程と、
    を備えるマスクブランク用基板の製造方法。
  2. 前記局所加工後に前記基板の前記主表面の表面形状の測定を行う第2の表面形状測定工程と、
    前記第2の表面形状測定工程によって測定された表面形状に基づき、且つ2次成分で構成される表面形状となるように、少なくとも前記有効領域において仕上げ研磨を行う仕上げ研磨工程と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載のマスクブランク用基板の製造方法。
  3. 前記基板の表裏両主表面に対して前記局所加工及び前記仕上げ研磨を行うことを特徴とする請求項1又は2記載のマスクブランク用基板の製造方法。
  4. 前記仮想表面形状算出工程における仮想表面形状の算出方法が、最小二乗法であることを特徴とした請求項1乃至3の何れか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
  5. 2次成分を除去した前記基板の前記主表面の平坦度は、30nm以下であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
  6. 前記局所加工は、磁性研磨スラリー加工法によって行われることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
  7. 請求項1乃至6の何れか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法によって得られた基板の前記主表面上に、多層反射膜を形成することを特徴とする多層反射膜付き基板の製造方法。
  8. 請求項1乃至6の何れか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法によって得られた基板の前記主表面上、又は、構成7に記載の多層反射膜付き基板の製造方法によって得られた多層反射膜付き基板の多層反射膜上に、転写パターン用薄膜を形成することを特徴とするマスクブランクの製造方法。
  9. 請求項8に記載のマスクブランクの製造方法によって得られたマスクブランクの転写パターン用薄膜をパターニングして、転写パターンを形成することを特徴とする転写用マスクの製造方法。
  10. 請求項9に記載の転写用マスクの製造方法によって製造された転写用マスクを用い、半導体基板上のレジスト膜に転写パターンを露光転写する工程を備えることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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