JP2017180405A - 多気筒エンジン用カムシャフトおよびその製造方法 - Google Patents

多気筒エンジン用カムシャフトおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軽量でありながら軸部の変形を抑制することができる多気筒エンジン用カムシャフトを提供すること。
【解決手段】複数の気筒を有するエンジンの気筒列方向に延びる軸部と、軸部の外周に設けられた複数のカム部とを備える多気筒エンジン用カムシャフトであって、カム部は、軸部の両端部より内側の気筒に対応する位置に設けられ、軸部は、当該軸部の少なくとも一方側の端部と当該端部に最も近いカム部との間の区間である第1区間に形成された第1除肉部と、隣り合う2つの気筒のうちの一方の気筒に対応するカム部と他方の気筒に対応するカム部との間の区間である第2区間に形成された第2徐肉部とを有し、第1除肉部および第2除肉部は、第2区間における軸部の強度が、第1区間における軸部の強度よりも大きくなるように形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、多気筒エンジン用カムシャフトおよびその製造方法に関する。
従来、エンジンの吸気バルブや排気バルブを駆動するカムシャフトには、カムシャフトの軸部が中実に形成されたもの(中実タイプ)と、カムシャフトの軸部が長さ方向全体に亘って中空に形成されたもの(中空タイプ)とが存在し、特許文献1には、中空タイプのカムシャフトの製造方法の一例が開示されている。
特許文献1に記載のカムシャフトの製造方法は、砂等からなる崩壊性の主型内に砂等からなる崩壊性の中子を配置することで鋳型を製造する工程と、上記主型と中子との間に形成されるキャビティ内に溶湯を流し込む工程と、溶湯の冷却後に鋳型を崩壊除去する工程とを備えている。また、上記中子には、その外周面から径方向に突出する位置決め用の複数のピンが設けられており、この複数のピンにより、主型内において中子が位置決めされる。
特開2014−18833号公報
特許文献1に記載のカムシャフトによれば、中実タイプのカムシャフトと比べて軽量化を図ることができるものの、以下の問題がある。
詳しく説明すると、特許文献1に記載のカムシャフトの軸部がカム部から力を受けることにより当該軸部に発生する応力(軸部を捩じろうとする応力および軸部を曲げようとする応力)は、軸方向(長さ方向)の位置に応じて異なっている。つまり、エンジンの気筒列方向一端側から他端側にかけて第1気筒、第2気筒、第3気筒、および第4気筒が順に並ぶ直列4気筒エンジンにおける上記カムシャフトの軸部においては、第1気筒用のカム部よりも外側の部分(以下、「外側部分」と称する)と、第1気筒用のカム部と第2気筒用のカム部との間の部分(以下、「気筒間部分」と称する)とを比べた場合に、気筒間部分に生じる応力の方が外側部分に生じる応力よりも大きい。このため、カムシャフトの上記気筒間部分は、上記外側部分よりも変形しやすい傾向がある。
ところが、特許文献1に記載のカムシャフトの軸部においては、上記気筒間部分に形成された中空部の径が、上記外側部分に形成された中空部の径よりも大きくなっているため、上記気筒間部分の強度が上記外側部分の強度よりも小さいと考えられる。そのため、上記気筒間部分が上記外側部分よりも一層変形しやすく、当該変形が生じた場合には、気筒間でバルブリフト量にばらつきが生じる等の不都合が生じる虞がある。
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、軽量でありながら軸部の変形を抑制することができる多気筒エンジン用カムシャフトおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、複数の気筒を有するエンジンの気筒列方向に延びる軸部と、前記軸部の外周に設けられた複数のカム部とを備える多気筒エンジン用カムシャフトであって、前記カム部は、前記軸部の両端部より内側の前記気筒に対応する位置に設けられ、前記軸部は、当該軸部の少なくとも一方側の端部と当該端部に最も近い前記カム部との間の区間である第1区間に形成された第1除肉部と、隣り合う2つの気筒のうちの一方の気筒に対応するカム部と他方の気筒に対応するカム部との間の区間である第2区間に形成された第2徐肉部とを有し、前記第1除肉部および前記第2除肉部は、前記第2区間における前記軸部の強度が、前記第1区間における前記軸部の強度よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする多気筒エンジン用カムシャフトを提供する。
ここで、本発明における「除肉部」とは、同一外径を有する軸部における長さ方向の一部の断面積が当該一部以外の部分の断面積よりも小さくなるように当該一部の外周面に形成された孔部(凹部および貫通孔を含む)または切欠き部を言う。
本発明によれば、軽量でありながら軸部の変形を抑制することができる多気筒エンジン用カムシャフトを提供することができる。
詳しく説明すると、本発明では、軸部が第1除肉部および第2除肉部を有するので、これら第1除肉部および第2除肉部を有さない場合と比べて、その除肉部の容積に相当する重量分だけ、カムシャフトを軽量化することができる。
しかも、以下の理由により、軸部の変形を効果的に抑制することができる。すなわち、軸部がカム部から力を受けることにより当該軸部に発生する応力(軸部を捩じろうとする応力、および軸部を曲げようとする応力)は、軸方向(長さ方向)の位置に応じて異なっており、具体的には、上記第2区間で発生する応力の方が、上記第1区間で発生する応力よりも大きい。これは、軸部においてカム部からの距離が近い程、当該カム部から伝わる力が大きくなり、さらに、上記第1区間ではその軸方向一方側のみから上記の力が伝わるのに対し、上記第2区間ではその軸方向両側から上記の力が伝わるためである。
これに対し、本発明では、第1除肉部および第2除肉部は、上記第2区間における軸部の強度が、上記第1区間における軸部の強度よりも大きくなるように形成されているため、上記第2区間において上記第1区間よりも大きな応力が発生しても、上記第2区間における軸部の変形を抑制することができる。これにより、気筒間でバルブリフト量にばらつきが生じる等の不都合が生じるのを効果的に抑制することができる。
本発明においては、前記第1除肉部および前記第2除肉部は、各々、前記軸部の外周面に開口する非貫通孔であり、前記第2除肉部の深さは、前記第1除肉部の深さよりも浅いことが好ましい。
この構成によれば、第1除肉部および第2除肉部は、各々、上記軸部の外周面に開口する非貫通孔であるため、これら除肉部を容易に形成することができる。しかも、第2除肉部の深さは、第1除肉部の深さよりも浅いので、上記第2区間における軸部の強度を、上記第1区間における軸部の強度よりも容易かつ確実に大きくすることができる。
本発明においては、前記第1除肉部および前記第2除肉部は、各々、前記軸部の外周面に開口する非貫通孔であって、前記軸部の長さ方向に延びており、前記第1除肉部は、その長さ方向において深さが一定であり、前記第2除肉部は、その長さ方向中央部から長さ方向両端部に向かうにつれて次第に深さが浅くなっていることが好ましい。
この構成によれば、第1除肉部および第2除肉部は、各々、上記軸部の外周面に開口する非貫通孔であるため、これら除肉部を容易に形成することができる。しかも、第1除肉部および第2除肉部は、軸部の長さ方向に延びており、第1除肉部は、その長さ方向において深さが一定であり、第2除肉部は、その長さ方向中央部から長さ方向両端部に向かうにつれて次第に深さが浅くなっているため、第2区間における軸部の強度を、第1区間における軸部の強度よりも、容易に大きくすることができる。詳しく説明すると、第1除肉部は、その長さ方向において深さが一定であるため、第1区間のうち、第1除肉部が形成されている区間における軸部の強度を略一定にすることができる。一方、第2除肉部は、カム部に近い位置ではその深さが浅くなっているため、第2区間のうち、応力が比較的大きい位置(カム部に近い位置)における軸部の強度を、応力が比較的小さい位置(カム部から遠い位置)における軸部の強度よりも大きくすることができ、これにより、第2区間における軸部の強度を、第1区間における軸部の強度よりも、容易に大きくすることができる。
本発明においては、前記第1除肉部は、前記軸部を径方向に貫く貫通孔であり、前記第2除肉部は、前記軸部の外周面に開口する非貫通孔であることが好ましい。
この構成によれば、上記第2区間における軸部の強度を、上記第1区間における軸部の強度よりも容易かつ確実に大きくすることができる。
本発明においては、前記軸部は、径方向中心部で当該軸部の長さ方向に延びる中空部を有し、前記第1除肉部および前記第2除肉部は、各々、前記中空部と連通することが好ましい。
この構成によれば、上記軸部は、径方向中心部で当該軸部の長さ方向に延びる中空部を有しているので、この中空部を有さない場合に比べると、中空部の容積に相当する重量分だけ、カムシャフトのより一層の軽量化を図ることができる。
さらに、第1除肉部および第2除肉部は、各々、上記中空部と連通しているので、回転切削工具を用いて上記中空部を形成する場合には、中実軸部を切削加工する際に生じる切子を上記第1除肉部および上記第2除肉部を通じて外部に速やかに排出することができ、その結果、切削加工の効率を高めることができる。
本発明においては、前記軸部は、径方向中心部で当該軸部の長さ方向に延びる中空部を有し、前記第1除肉部および前記第2除肉部のうち、前記第1除肉部のみが前記中空部と連通することが好ましい。
この構成によれば、上記軸部は、径方向中心部で当該軸部の長さ方向に延びる中空部を有しているので、この中空部を有さない場合に比べると、中空部の容積に相当する重量分だけ、カムシャフトのより一層の軽量化を図ることができる。
さらに、第1除肉部が上記中空部と連通しているので、回転切削工具を用いて上記中空部を形成する場合には、中実軸部を切削加工する際に生じる切子を上記第1除肉部を通じて外部に速やかに排出することができ、その結果、切削加工の効率を高めることができる。そして、第1除肉部および第2除肉部のうち、第1除肉部のみが上記中空部と連通しているので、上記第2区間において、第2除肉部と中空部とが連通することによる軸部の強度低下を抑制することができ、これにより、上記第2区間における軸部の変形をより効果的に抑制することができる。
本発明は、上記多気筒エンジン用カムシャフトの製造方法であって、径方向中心部が中実に形成され、外周に前記複数のカム部が設けられた中実軸部を有する中実カムシャフトを鋳造する鋳造工程と、前記中実軸部の径方向中心部を回転切削工具を用いて切削することにより、前記中空部を形成する中空部形成工程とを備えることを特徴とする、多気筒エンジ用カムシャフトの製造方法を提供する。
本発明によれば、中実軸部の径方向中心部を回転切削工具を用いて切削することにより、上記中空部を形成するので、中空部を形成するために鋳造工程で中子を用いる必要がなく、比較的低コストで容易に中空部を形成することができる。
本発明においては、前記鋳造工程において鋳造される前記第1除肉部および前記第2除肉部のうち、前記中空部形成工程において前記中空部と連通する除肉部は、前記回転切削工具による切削加工の際に発生する切子を外部に排出可能な大きさを有することが好ましい。
この構成によれば、中空部形成工程において中空部と連通する除肉部は、上記回転切削工具による切削加工の際に発生する切子を外部に排出可能な大きさを有するので、切削加工の際に発生する切子を上記除肉部を通じて速やかに外部に排出することができ、切削加工の効率を効果的に高めることができる。
以上説明したように、本発明によれば、軽量でありながら軸部の変形を抑制することができる多気筒エンジン用カムシャフトおよびその製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るエンジン用カムシャフト(排気カムシャフトおよび吸気カムシャフト)を備えるシリンダヘッドを示す平面図である。 図1に示される排気カムシャフトを示す斜視図である。 図1に示される排気カムシャフトを示す平面図である。 図1に示される排気カムシャフトを示す側面図である。 図3に示される排気カムシャフトのA−A線断面図である。 図1に示される吸気カムシャフトのB−B線断面図である。 (a)は、図3に示される排気カムシャフトのC−C線断面図であり、(b)は、図3に示される排気カムシャフトのD−D線断面図である。 鋳型を構成する第1砂型を製造する様子を示す断面図である。 鋳型を構成する第2砂型を製造する様子を示す断面図である。 第1砂型と第2砂型とを組み合わせて構成される鋳型を示す断面図である。 吸気カムシャフトの孔部の第1変形例を示す断面図である。 吸気カムシャフトの軸部の径方向中央部に中空部が形成され、軸部の外周面に開口する全ての孔部と上記中空部とが連通している場合の吸気カムシャフトを示す断面図である。 (a)は、図12に示される吸気カムシャフトのE−E線断面図であり、(b)は、図12に示される吸気カムシャフトのF−F線断面図である。 吸気カムシャフトの軸部の径方向中央部に中空部が形成され、軸部の外周面に開口する孔部のうち、軸部の両側の端部と当該端部に最も近いカム部との間の区間に形成された孔部と上記中空部とが連通している場合の吸気カムシャフトを示す断面図である。 図14に示される吸気カムシャフトのG−G線断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について詳述する。
<カムシャフトを備えるエンジンの構造>
本発明の実施形態に係るカムシャフトを備えるエンジンは、直列4気筒の4サイクルディーゼルエンジンであり、図1に示されるように、シリンダブロック(図示略)と、このシリンダブロックの上に組み付けられたシリンダヘッド72とを備えている。図1に示されるエンジンでは、図示は省略するが、左側から順に、第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒の4つの気筒が並んでいる。
上記シリンダヘッド72は、気筒毎に、燃焼室に連通する2つの排気ポートおよび2つの吸気ポートと、各排気ポートを燃焼室から遮断するための排気バルブと、各吸気ポートを燃焼室から遮断するための吸気バルブとを備えており(いずれも図示略)、さらに、各排気バルブを駆動して各排気ポートを所定のタイミングで開閉させる排気バルブ駆動機構78と、各吸気バルブを駆動して各吸気ポートを所定のタイミングで開閉させる吸気バルブ駆動機構73と、後述の排気カムシャフト2を回転自在に支持する4つの軸受部24〜27と、後述の吸気カムシャフト3を回転自在に支持する4つの軸受部74〜77とを備えている。
排気バルブ駆動機構78および吸気バルブ駆動機構73は、それぞれ、排気カムシャフト2および吸気カムシャフト3を備えており、これら排気カムシャフト2および吸気カムシャフト3は、チェーンおよびスプロケット等から構成される周知の動力伝達機構を介してクランクシャフトに連結されている。さらに、排気バルブ駆動機構78および吸気バルブ駆動機構73は、それぞれ、排気バルブを閉方向に付勢するリターンスプリング(図示略)および吸気バルブを閉方向に付勢するリターンスプリング(図示略)を備えている。上記排気カムシャフト2および上記吸気カムシャフト3は、それぞれ、クランクシャフトの駆動力により、リターンスプリングの付勢力に抗して排気バルブおよび吸気バルブを開弁させる。これら排気カムシャフト2および吸気カムシャフト3は、本発明の「多気筒エンジン用カムシャフト」に相当する。
<排気カムシャフトの構造>
図1〜3に示されるように、上記排気カムシャフト2は、気筒列方向に延びる円柱状の軸部5と、この軸部5の外周に一体に設けられた8つのカム部(図1の左側から順に、第1カム部6、第2カム部7、第3カム部8、第4カム部9、第5カム部10、第6カム部11、第7カム部12、および第8カム部13)と、上記軸部5の外周に一体に設けられ、上記軸受部24〜27にそれぞれ回転自在に支持されるジャーナル部20〜23(図2参照)と、タイミングチェーンが巻き掛けられるスプロケット(図示略)が取り付けられ、上記軸部5の一方側の端部に一体に設けられるスプロケット取付部4と、上記軸部5の他方側の端部に一体に設けられ、燃料ポンプの駆動軸(図示略)が連結されるオルダムカップリング部15とを備えている。図1に示される例では、排気カムシャフト2は、左側から見て時計回り方向(右回り方向)に回転する。
上記排気カムシャフト2において、上記第1カム部6と上記第2カム部7は、各々、第1気筒に対応して設けられる偏心カムであり、これらは上記ジャーナル部20を介して互いに隣接している(図2〜4参照)。そして、これら第1カム部6、第2カム部7、およびジャーナル部20は、第1気筒の上方かつ排気側に位置している。同様に、上記第3カム部8と上記第4カム部9は、各々、第2気筒に対応して設けられる偏心カムであり、これらは上記ジャーナル部21を介して互いに隣接している。そして、これら第3カム部8、第4カム部9、およびジャーナル部21は、第2気筒の上方かつ排気側に位置している。上記第5カム部10と上記第6カム部11は、各々、第3気筒に対応して設けられる偏心カムであり、これらは上記ジャーナル部22を介して互いに隣接している。そして、これら第5カム部10、第6カム部11、およびジャーナル部22は、第3気筒の上方かつ排気側に位置している。上記第7カム部12と上記第8カム部13は、各々、第4気筒に対応して設けられる偏心カムであり、これらは上記ジャーナル部23を介して互いに隣接している。そして、これら第7カム部12、第8カム部13、およびジャーナル部23は、第4気筒の上方かつ排気側に位置している。上記カム部6〜13は、それぞれ、ベース円から径方向外側に突出する1つのノーズ部6a〜13a(図2参照)を備えている。
なお、本実施形態におけるエンジンは、各気筒の爆発順序が、第1気筒→第3気筒→第4気筒→第2気筒とされており、これに伴い、排気カムシャフト2のカム部6〜13は、排気カムシャフト2の90°回転ごとに、上記の爆発順序で排気バルブを開弁するように、互いに位相差を有して設けられている(図2参照)。
上記排気カムシャフト2の軸部5は、上記スプロケット取付部4と第1カム部6との間の区間(本発明の「第1区間」に相当する。以下の説明において「第1区間」と称する場合がある)に孔部16、上記第2カム部7と上記第3カム部8との間の区間(本発明の「第2区間」に相当する。以下の説明において「第2区間」と称する場合がある)に孔部17、上記第4カム部9と上記第5カム部10との間に回転角度調節部18、上記第6カム部11と上記第7カム部12との間の区間(本発明の「第2区間」に相当する。以下の説明において「第2区間」と称する場合がある)に孔部19およびカムシャフト識別リング14を有している。
上記孔部16は、図5に示されるように、軸部5の径方向一方側の所定位置で開口する第1孔部16aと、軸部5の径方向他方側の所定位置で開口する第2孔部16bとを備えている。上記第1孔部16aおよび上記第2孔部16bは、各々、軸部5の長さ方向に延びており、軸部5の径方向外側から中心に向かって次第に窄まるように形成されている(図7(a)参照)。
より具体的には、孔部16aおよび孔部16bは、各々、軸部5の外周面において、軸部5の長さ方向に延びる長方形の両端部に半円を組み合わせた形状で開口する開口部16e(図7(a)参照)と、この開口部16eと略同じ形状で当該開口部16eの開口面積よりも小さい面積を有する略平坦な底部16dと、上記開口部16eと上記底部16dとを繋ぐ周壁部16cとを有している。上記底部16dは長さ方向全体に亘って略同じ深さを有しており、周壁部16cと底部16dとの境界部は曲面状に形成されている。
そして、第1孔部16aは、軸部5の中心線に対して第2孔部16bとは対称となる位置で、第2孔部16bと同一の大きさで同一形状に形成されている。また、図7(a)に示されるように、第1孔部16aは、第1カム部6のノーズ部6aの頂点側、具体的には当該頂点と位相(回転位相)が同じ位置に形成され、第2孔部16bは、第1カム部6のノーズ部6aとは反対側、具体的にはノーズ部6aの頂点とは位相が略180°異なる位置に形成されている。上記第1孔部16aおよび上記第2孔部16bは、本発明の「第1除肉部」に相当する。以下の説明では、これらの孔部16a,16bを「第1除肉部」と称する場合がある。
上記孔部17は、図5に示されるように、軸部5の径方向一方側の所定位置で開口する第1孔部17aと、軸部5の径方向他方側の所定位置で開口する第2孔部17bとを備えている。上記第1孔部17aおよび上記第2孔部17bは、各々、軸部5の長さ方向に延びており、軸部5の径方向外側から中心に向かって次第に窄まるように形成されている(図7(b)参照)。
より具体的には、第1孔部17aおよび第2孔部17bは、各々、軸部5の外周面において、軸部5の長さ方向に延びる長方形の両端部に半円を組み合わせた形状の開口部17e(図7(b)参照)と、この開口部17eよりも狭い幅で軸部5の長さ方向に延びてその長さ方向両端部から中央部にかけて次第に深くなる(径方向中心に近づく)、換言すれば、軸部5の長さ方向中央部から長さ方向両端部にかけて次第に浅くなるように形成され、長さ方向両端部が上記開口部17eと連続する断面略V字状のスロープ部17d(図5参照)と、このスロープ部17dの幅方向両端部から立ち上がり、上記開口部17eの幅方向端部と連続する側壁部17cとを有している。上記スロープ部17dの底部(V字の下端部)は曲面状に形成されており、当該底部の深さ(第1孔部17aおよび第2孔部17bの各々の最深部の深さ)は、上記第1孔部16aおよび第2孔部16bの深さと略同じに設定されている。つまり、第2カム部7と第3カム部8との間の区間における軸部5の径(直径)は、スプロケット取付部4と第1カム部6との間の区間における軸部5の径よりも大きく設定されており、しかも、第1孔部17aおよび第2孔部17bにおけるスロープ部17dの底部が曲面状に形成されて当該底部に応力集中が生じにくくなっている。このため、第2カム部7と第3カム部8との間の区間における軸部5の強度は、スプロケット取付部4と第1カム部6との間の区間における軸部5の強度よりも大きくなっている。
そして、第1孔部17aは、軸部5の中心線に対して第2孔部17bとは対称となる位置で、第2孔部17bと同一の大きさで同一形状に形成されている。また、図7(b)に示されるように、第1孔部17aは、第3カム部8のノーズ部8aの頂点に対して位相が略90°遅れた位置に形成され、第2孔部17bは、第3カム部8のノーズ部8aの頂点に対して位相が略90°進んだ位置に形成されている。上記第1孔部17aおよび上記第2孔部17bは、本発明の「第2除肉部」に相当する。以下の説明では、これらの孔部17a,17bを「第2除肉部」と称する場合がある。
上記回転角度調節部18は、軸部5の外周から径方向外側に断面6角形状(正6角形)に突出する部分である。この回転角度調節部18は、エンジン点検時等にスパナと係合されて用いられるものである。すなわち、エンジンの点検時等において、スパナの先端開口部に回転角度調節部18を係合させてスパナを回転させることにより、軸部5を回転させて排気バルブで排気ポートを閉じることができ、これにより、エンジン点検時等に排気ポートから埃などの異物が侵入するのを防止することができる。
上記孔部19は、図5に示されるように、軸部5の径方向一方側の所定位置で開口する第1孔部19aと、軸部5の径方向他方側の所定位置で開口する第2孔部19bとを備えている。第1孔部19aおよび第2孔部19bは、軸部5の径方向外側から中心に向かって次第に窄まるように形成されており、より具体的には、上記孔部17aおよび孔部17bと同様に断面略V字状に形成されているが、カムシャフト識別リング14との干渉を避けるために、上記孔部17aおよび孔部17bよりも軸部5の長さ方向に短く形成されている。また、第1孔部19aは、第6カム部11のノーズ部11a(図2参照)の頂点に対して位相が略90°進んだ位置に形成され、第2孔部19bは、第6カム部11のノーズ部11aの頂点に対して位相が略90°遅れた位置に形成されている。
上記第2カム部7と上記第3カム部8との間の区間と同様に、第6カム部11と第7カム部12との間の区間における軸部5の径(直径)は、スプロケット取付部4と第1カム部6との間の区間における軸部5の径よりも大きく設定されており、しかも、第1孔部19aおよび第2孔部19bにおけるスロープ部の底部が曲面状に形成されて当該底部に応力集中が生じにくくなっている。このため、第6カム部11と第7カム部12との間の区間における軸部5の強度は、スプロケット取付部4と第1カム部6との間の区間における軸部5の強度よりも大きくなっている。上記第1孔部19aおよび上記第2孔部19bは、本発明の「第2除肉部」に相当する。以下の説明では、これらの孔部19a,19bを「第2除肉部」と称する場合がある。
上記カムシャフト識別リング14は、軸部5の外周から径方向外側にリング状に突出する部分である。軸部5の長さ方向におけるカムシャフト識別リング14の配設位置は、車種別に異なっており、エンジンの組み立て時にカムシャフト識別センサがカムシャフト識別リング14の位置を読み取ることにより、エンジン組み立て装置が排気カムシャフト2の対応車種等を識別できるようになっている。
なお、図5に示されるように、スプロケット取付部4の径方向中心部には、その軸方向(長さ方向)に延びる孔部45が形成されている。また、オルダムカップリング部15には、その内部を軸方向(長さ方向)に貫く孔部43が形成され、さらに、軸部5のうち、オルダムカップリング部15側の端部からジャーナル部23に対応する部分に亘って、その長さ方向に延びて上記孔部43と連通する孔部44が形成されている。
<吸気カムシャフトの構造>
図1に示されるように、上記吸気カムシャフト3は、気筒列方向に延びる円柱状の軸部48と、この軸部48の外周に一体に設けられた8つのカム部(図1の左側から順に、第1カム部30、第2カム部31、第3カム部32、第4カム部33、第5カム部34、第6カム部35、第7カム部36、および第8カム部37)と、上記軸部48の外周に一体に設けられ、上記軸受部74〜77にそれぞれ回転自在に支持されるジャーナル部49〜52(図6参照)と、タイミングチェーンが巻き掛けられるスプロケット(図示略)が取り付けられ、上記軸部48の一方側の端部に一体に設けられるスプロケット取付部28と、燃料ポンプの駆動軸(図示略)が連結され、上記軸部48の他方側の端部に一体に設けられるオルダムカップリング部90とを備えている。図1に示される例では、吸気カムシャフト3は、左側から見て反時計回り方向(左回り方向)に回転する。
上記吸気カムシャフト3において、上記第1カム部30と上記第2カム部31は、各々、第1気筒に対応して設けられる偏心カムであり、これらは上記ジャーナル部49(図6参照)を介して互いに隣接している。そして、これら第1カム部30、第2カム部31、およびジャーナル部49は、第1気筒の上方かつ吸気側に位置している。上記第3カム部32と上記第4カム部33は、各々、第2気筒に対応して設けられる偏心カムであり、これらは上記ジャーナル部50を介して互いに隣接している。そして、これら第3カム部33、第4カム部34、およびジャーナル部50は、第2気筒の上方かつ吸気側に位置している。上記第5カム部34と上記第6カム部35は、各々、第3気筒に対応して設けられる偏心カムであり、これらは上記ジャーナル部51を介して互いに隣接している。そして、これら第5カム部34、第6カム部35、およびジャーナル部51は、第3気筒の上方かつ吸気側に位置している。上記第7カム部36と上記第8カム部37は、各々、第4気筒に対応して設けられる偏心カムであり、これらは上記ジャーナル部52を介して互いに隣接している。そして、これら第7カム部36、第8カム部37、およびジャーナル部52は、第4気筒の上方かつ吸気側に位置している。上記カム部30〜37は、それぞれ、ベース円から径方向外側に突出する1つのノーズ部30a〜37a(図1,6参照)を備えている。
なお、上述のように、各気筒の爆発順序が、第1気筒→第3気筒→第4気筒→第2気筒となっていることに伴い、吸気カムシャフト3のカム部30〜37は、吸気カムシャフト3の90°回転ごとに、上記の爆発順序で吸気バルブを開弁するように、互いに位相差を有して設けられている。
上記吸気カムシャフト3の軸部48は、上記スプロケット取付部28と第1カム部30との間の区間(本発明の「第1区間」に相当する。以下の説明において「第1区間」と称する場合がある)に孔部38、上記第2カム部31と上記第3カム部32との間の区間(本発明の「第2区間」に相当する。以下の説明において「第2区間」と称する場合がある)にカムシャフト識別リング53および孔部39、上記第4カム部33と上記第5カム部34との間に回転角度調節部40、上記第6カム部35と上記第7カム部36との間の区間(本発明の「第2区間」に相当する。以下の説明において「第2区間」と称する場合がある)に孔部41、上記第8カム部37と上記オルダムカップリング部90との間の区間(本発明の「第1区間」に相当する。以下の説明において「第1区間」と称する場合がある)に孔部42を有している。
上記孔部38は、図6に示されるように、軸部48径方向一方側の所定位置で開口する第1孔部38aと、軸部48の径方向他方側の所定位置で開口する第2孔部38bとを備えている。上記第1孔部38aおよび上記第2孔部38bは、各々、軸部48の長さ方向に延びており、排気カムシャフト2の上記孔部16と同様に、軸部48の径方向外側から中心に向かって次第に窄まるように形成されている。また、第1孔部38aは、第1カム部30のノーズ部30aの頂点側、具体的には当該頂点と位相が略同じ位置に形成され、第2孔部38bは、第1カム部30のノーズ部30aとは反対側、具体的にはノーズ部30aの頂点とは位相が略180°異なる位置に形成されている。上記第1孔部38aおよび上記第2孔部38bは、本発明の「第1除肉部」に相当する。以下の説明では、これらの孔部38a,38bを「第1除肉部」と称する場合がある。
上記孔部39は、図6に示されるように、軸部48の径方向一方側の所定位置で開口する第1孔部39aと、軸部48の径方向他方側の所定位置で開口する第2孔部39bとを備えている。上記第1孔部39aおよび上記第2孔部39bは、各々、軸部48の長さ方向に延びており、排気カムシャフト2の上記孔部17と同様に、軸部48の径方向外側から中心に向かって次第に窄まるように形成されている。なお、第1孔部39aおよび第2孔部39bは、カムシャフト識別リング53との干渉を避けるために、排気カムシャフト2の上記孔部17aおよび孔部17bよりも短く形成されている。また、第1孔部39aは、第3カム部32のノーズ部32a(図1参照)の頂点に対して位相が略90°遅れた位置に形成され、第2孔部39bは、第3カム部32のノーズ部32aの頂点に対して位相が略90°進んだ位置に形成されている。上記第1孔部39aおよび上記第2孔部39bは、本発明の「第2除肉部」に相当する。以下の説明では、これらの孔部39a,39bを「第2除肉部」と称する場合がある。
上記孔部41は、図6に示されるように、軸部48の径方向一方側の所定位置で開口する第1孔部41aと、軸部48の径方向他方側の所定位置で開口する第2孔部41bとを備えている。第1孔部41aおよび第2孔部41bは、各々、軸部48の長さ方向に延びており、排気カムシャフト2の上記孔部19と同様に、軸部48の径方向外側から中心に向かって次第に窄まるように形成されている。また、第1孔部41aは、第6カム部35のノーズ部35a(図1参照)の頂点に対して位相が略90°進んだ位置に形成され、第2孔部41bは、第6カム部35のノーズ部35aの頂点に対して位相が略90°遅れた位置に形成されている。上記第1孔部41aおよび上記第2孔部41bは、本発明の「第2除肉部」に相当する。以下の説明では、これらの孔部41a,41bを「第2除肉部」と称する場合がある。
上記孔部42は、図6に示されるように、軸部48の径方向一方側の所定位置で開口する第1孔部42aと、軸部48の径方向他方側の所定位置で開口する第2孔部42bとを備えている。第1孔部42aおよび第2孔部42bは、各々、軸部48の長さ方向に延びており、上記孔部41と同様に、軸部48の径方向外側から中心に向かって次第に窄まるように形成されている。なお、第1孔部42aおよび第2孔部42bは、上記孔部41aおよび孔部41bよりも軸部48の長さ方向に短く形成されている。また、第1孔部42aは、第8カム部37のノーズ部37aの頂点とは位相が略180°異なる位置に形成され、第2孔部42bは、第8カム部37のノーズ部37aの頂点とは位相が略同じ位置に形成されている。上記第1孔部42aおよび上記第2孔部42bは、本発明の「第1除肉部」に相当する。以下の説明では、これらの孔部42a,42bを「第1除肉部」と称する場合がある。
なお、図1に符号61、60、62で示される孔部は、それぞれ、第1気筒に対応する吸気バルブの軸部が挿通される孔部、排気バルブの軸部が挿通される孔部、燃料噴射弁が設けられる孔部である。同様に、符号64、63、65で示される孔部は、それぞれ、第2気筒に対応する吸気バルブの軸部が挿通される孔部、排気バルブの軸部が挿通される孔部、燃料噴射弁が設けられる孔部である。また、符号67、66、68で示される孔部は、それぞれ、第3気筒に対応する吸気バルブの軸部が挿通される孔部、排気バルブの軸部が挿通される孔部、燃料噴射弁が設けられる孔部である。そして、符号91、69、71で示される孔部は、第4気筒に対応する吸気バルブの軸部が挿通される孔部、排気バルブの軸部が挿通される孔部、燃料噴射弁が設けられる孔部である。
なお、図6に示されるように、スプロケット取付部28の径方向中心部には、その軸方向(長さ方向)に延びる孔部46が形成されている。また、オルダムカップリング部90には、その内部を軸方向(長さ方向)に貫く孔部47が形成されている。
<排気カムシャフトの製造方法>
次に、上記排気カムシャフト2の製造方法について、図8〜10を参照しつつ説明する。なお、上記吸気カムシャフト3の製造方法については、排気カムシャフト2の製造方法と同様なので、その説明を省略する。
排気カムシャフト2の製造方法は、概略的には、径方向一方側部分80a(図8参照)と径方向他方側部分80b(図9参照)とに分割可能であり、これらを組み合わせた状態で排気カムシャフト2と同一形状をなすカムシャフト原型部80(図8,9参照)を有する原型83を準備し、この原型83と鋳造砂とを用いて鋳造用の鋳型84(図10参照)を製造し、この鋳型84を用いて排気カムシャフト2を鋳造する、という一連の工程を備える。
以下、排気カムシャフト2の製造方法の各工程について詳細に説明する。
(原型準備工程)
まず、上記カムシャフト原型部80(図8,9参照)と、鋳型84の押湯部57(図10参照)を形成するために設けられ、径方向一方側部分81a(図8参照)と径方向他方側部分81b(図9参照)とに分割可能な押湯部形成部81(図8,9参照)と、鋳型84の注湯部92(図10参照)を形成するために設けられ、径方向一方側部分82a(図8参照)と径方向他方側部分82b(図9参照)とに分割可能な注湯部形成部82(図8,9参照)とを有し、第1原型構成部83a(図8参照)と第2原型構成部83b(図9参照)とに分割可能な原型83を準備する。この原型83の軸部85は、当該軸部85の外周面の所定位置で開口する孔部57a,57b,57c(図8参照),59a,59b,59c(図9参照)を有している。そして、これら孔部57a,57b,57c,59a,59b,59cは、原型83の軸部85の径方向外側から中心に向かって次第に窄まるように形成されている。なお、原型83の孔部57a,57b,57c,59a,59b,59cは、それぞれ、排気カムシャフト2の孔部16a,17a,19a,16b,17b,19bに対応している。
図8に示される例では、原型83の第1原型構成部83aは、カムシャフト原型部80の径方向一方側部分80aと、押湯部形成部81の径方向一方側部分81aと、注湯部形成部82の径方向一方側部分82aとを有する。カムシャフト原型部80における径方向一方側部分80aの軸部85aは、上記孔部57a,57b,57cを有している。第1原型構成部83aは、その分割面Paを下側にして後述の第1鋳枠56内に配置された状態で、各孔部57a,57b,57cが真上に向かって開口するように形成されている。
また、図9に示される例では、原型83の第2原型構成部83bは、カムシャフト原型部80の径方向他方側部分80bと、押湯部形成部81の径方向他方側部分81bと、注湯部形成部82の径方向他方側部分82bとを有する。カムシャフト原型部80の径方向他方側部分80bの軸部85bは、上記孔部59a,59b,59cを有している。第2原型構成部83bは、その分割面Pbを下側にして後述の第2鋳枠58内に配置された状態で、各孔部59a,59b,59cが真上に向かって開口するように形成されている。
(第1砂型製造工程)
原型83を準備した後に、図8に示されるように、原型83の第1原型構成部83aを第1鋳枠56内に配置する。その際に、第1原型構成部83aは、各孔部57a,57b,57cが真上に向かって開口するように、その分割面Paを下側にして第1鋳枠56内に配置される。そして、上記第1鋳枠56内に鋳造砂を投入する。この鋳造砂は、加熱することにより硬化する自硬性の鋳造砂であり、骨材である砂に熱硬化性樹脂からなる粘結剤と各種添加剤とを配合することにより構成されたものである。
鋳造砂の投入後に、この鋳造砂を加熱することにより当該鋳造砂を硬化させる。そして、その硬化した鋳造砂から原型83の第1原型構成部83aを抜き取り、さらに、当該硬化した鋳造砂から第1鋳枠56を取り外すことにより、硬化した鋳造砂からなる第1砂型84aを製造する。なお、硬化した鋳造砂から第1原型構成部83aおよび第1鋳枠56を取り外す順序は、同時でもよいし、どちらが先でもよい。
ここで、原型83の第1原型構成部83aの孔部57a,57b,57cは、軸部85の径方向外側から中心に向かって次第に窄まるように形成され、しかも、上記第1原型構成部83aは、孔部57a,57b,57cが真上に向かって開口するように第1鋳枠56内に配置されているので、孔部57a,57b,57c内で硬化した鋳造砂がこれら孔部57a,57b,57cに引っ掛ることなく、硬化した鋳造砂から原型83の第1原型構成部83aを抜き取り、硬化した鋳造砂からなる第1砂型84aを製造することができる。
(第2砂型製造工程)
上記第1原型構成部83aと同様に、図9に示されるように、原型83の第2原型構成部83bを第2鋳枠58内に配置し、第2鋳枠58内に鋳造砂を投入してこれを加熱硬化させ、その硬化した鋳造砂から第2原型構成部83bを抜き取り、さらに、当該硬化した鋳造砂から第2鋳枠58を取り外すことにより、硬化した鋳造砂からなる第2砂型84bを製造する。第2砂型84bを製造する際においても、第1砂型84aを製造する場合と同様に、孔部59a,59b,59c内で硬化した鋳造砂がこれら孔部59a,59b,59cに引っ掛ることなく、硬化した鋳造砂から第2原型構成部83bを抜き取り、硬化した鋳造砂からなる第2砂型84bを製造することができる。なお、硬化した鋳造砂から第2原型構成部83bおよび第2鋳枠58を取り外す順序は、同時でもよいし、どちらが先でもよい。
(鋳型製造工程)
第1砂型84aと第2砂型84bとを製造した後に、これらを互いに組み合わせることにより、排気カムシャフト2が鋳造されるキャビティ56(図10参照)を有する鋳型84を製造する。
(注湯工程)
次いで、注湯部92(図10参照)に排気カムシャフト2の材料となる金属の溶湯を注ぎ込むことにより、押湯部57を経由して上記キャビティ56内に溶湯を流し込み、その溶湯を冷却硬化させる。
(カムシャフト取り出し工程)
次いで、鋳型84を崩壊除去することにより、鋳型84から排気カムシャフト2を取り出して、排気カムシャフト2を製造する。
<本実施形態の作用効果>
本実施形態に係る排気カムシャフト2およびその製造方法によれば、以下の作用効果を奏することができる。なお、吸気カムシャフト3およびその製造方法においても、同様の作用効果が奏されるが、重複するのでその説明は省略する。
すなわち、本実施形態によれば、図5に示されるように、排気カムシャフト2の軸部5は、軸部5の外周面の所定位置で開口する孔部16a,17a,19a,16b,17b,19bを有するので、これらの孔部16a等を設けない場合と比べて、孔部16a等の容積に相当する重量分だけ、排気カムシャフト2を軽量化することができる。
しかも、以下の理由により、排気カムシャフト2の軸部5の変形を効果的に抑制することができる。すなわち、軸部5がカム部6〜13から力を受けることにより当該軸部5に発生する応力(軸部5を捩じろうとする応力、および軸部5を曲げようとする応力)は、軸方向(長さ方向)の位置に応じて異なっており、具体的には、上記第2区間(カム部7とカム部8との間、および、カム部11とカム部12との間)で発生する応力の方が、上記第1区間(スプロケット取付部4とカム部6との間)で発生する応力よりも大きい。これは、軸部5においてカム部6〜13からの距離が近い部分程、当該カム部6〜13から伝わる力が大きくなり、さらに、上記第1区間ではその軸方向一方側のみから上記の力が伝わるのに対し、上記第2区間ではその軸方向両側から上記の力が伝わるためである。
これに対し、本実施形態では、上記第1除肉部(孔部16a,16b)および上記第2除肉部(孔部17a,17b,19a,19b)は、上記第2区間(第2カム部7と第3カム部8との間)における軸部5の強度が、上記第1区間(スプロケット取付部4と第1カム部6との間)における軸部5の強度よりも大きくなるように形成されているため、上記第2区間において上記第1区間よりも大きな応力が発生しても、上記第2区間における軸部5の変形を抑制することができる。これにより、気筒間でバルブリフト量にばらつきが生じる等の不都合が生じるのを効果的に抑制することができる。
また、本実施形態においては、上記第1除肉部(孔部16a,16b)および上記第2除肉部(孔部17a,17b,19a,19b)は、各々、軸部5の外周面に開口する非貫通孔であるため、これら除肉部を容易に形成することができる。しかも、上記第2除肉部の深さは、上記第1除肉部の深さよりも浅いので、上記第2区間(第2カム部7と第3カム部8との間)における軸部5の強度を、上記第1区間(スプロケット取付部4と第1カム部6との間)における軸部5の強度よりも容易かつ確実に大きくすることができる。
しかも、上記第1除肉部は、その長さ方向において深さが一定であるため、上記第1区間のうち、第1除肉部が形成されている区間における軸部5の強度を略一定にすることができる。一方、上記第2除肉部は、カム部7,8に近い位置ではその深さが浅くなっているため、上記第2区間(第2カム部7と第3カム部8との間)のうち、応力が比較的大きい位置(カム部7,8に近い位置)における軸部5の強度を、応力が比較的小さい位置(カム部7,8から遠い位置)における軸部5の強度よりも大きくすることができ、これにより、第2区間における軸部5の強度を、第1区間における軸部5の強度よりも、容易に大きくすることができる。
さらに、排気カムシャフト2の孔部16a,17a,19a,16b,17b,19bは、排気カムシャフト2の軸部5の径方向外側から中心に向かって次第に窄まるように形成されており、これに伴い、原型83の孔部57a,57b,57c,59a,59b,59cも、軸部85の径方向外側から中心に向かって次第に窄まるように形成されている。そして、原型83の孔部57a,57b,57c,59a,59b,59cの窄まり形状が抜き勾配の役割を果たすため、第1砂型84aを製造する工程において、硬化した鋳造砂から上記第1原型構成部83aを容易に取り外して、第1砂型84aを製造することができる。上記第2砂型84bを製造する場合も同様である。従って、これら第1砂型および第2砂型を用いて、上記孔部16a,17a,19a,16b,17b,19bを有する排気カムシャフト2を確実に鋳造することができる。しかも、排気カムシャフト2を鋳造する際に、特許文献1に記載されているような、カムシャフトの軽量化を図るための中子を使用する必要がなく、中子を主型に対して正確に位置決めするための鋳型部品も必要としないので、鋳型の部品点数を減らすことができるとともに、排気カムシャフト2を容易に製造することができる。
また、本実施形態によれば、排気カムシャフト2の第1孔部16aは、排気カムシャフト2の軸部中心線に対して第2孔部16bとは対称となる位置で、第2孔部16bと同一形状に形成されているので、排気カムシャフト2の径方向一方側と径方向他方側とに、孔部16a,16bをバランスよく配置することができ、その結果、軸部5の強度を径方向一方側と径方向他方側とでバランスよく確保することができる。
<他の実施形態>
以上、排気カムシャフト2、吸気カムシャフト3、およびその製造方法の実施形態について説明したが、以下のように実施形態を変更することも可能である。
例えば、吸気カムシャフト3については、以下のように実施形態を変更することができ、排気カムシャフト2についても同様の変更が可能である。
すなわち、上記実施形態に係る吸気カムシャフト3では、第1孔部38aの深さと第2孔部38bの深さが同じに設定されているが(図6参照)、第2孔部38aの深さが第1孔部38bの深さよりも浅く設定されてもよい。この場合には、軸部48に生じる応力に応じた適切な深さに孔部38a,38bを形成することができ、軸部5の変形を抑制することができる。
また、上記実施形態では、吸気カムシャフト3の孔部38(第1孔部38aおよび第2孔部38b)は非貫通孔とされているが、図11に示される孔部380のように、軸部48を径方向に貫通する孔部としてもよく、吸気カムシャフト3の孔部42についても同様の変更が可能である。この場合においても、孔部380の径方向一方側部分および径方向他方側部分は、各々、径方向外側から中心に向かって次第に窄まるように形成される。この場合には、孔部を非貫通孔とした場合よりも孔部の容積を増加させて、吸気カムシャフト3のより一層の軽量化を図ることができる。さらに、軸部48を貫通する孔部380を形成することにより、上記第1区間(スプロケット取付部28と第1カム部30との間)における軸部48の強度を、上記第2区間(第2カム部31と第3カム部32との間)における軸部48の強度に対して確実に低下させ、これにより、上記第2区間における軸部48の強度を、上記第1区間における軸部48の強度よりも容易かつ確実に大きくすることができる。
また、上記実施形態では、吸気カムシャフト3の軸部48は、径方向中心部が中実に形成されているが、図12に示されるように、軸部48の径方向中心部が中空に形成されてもよい。図12に示される例では、軸部48の径方向中心部に、当該軸部48の長さ方向に延びてその両端部が上記スプロケット取付部28の孔部46および上記オルダムカップリング部90の孔部47と連通する断面円形状の中空部91が形成されている。そして、この中空部91は、上記孔部38a,38b,39a,39b,41a,41b,42a,42bと連通している(図12,13(a),(b)参照)。
この場合には、中空部91を形成しない場合と比べて、中空部91の容積に相当する重量分だけ、吸気カムシャフト3のより一層の軽量化を図ることができる。
ここで、図12に示される吸気カムシャフト3の製造方法について説明する。
その製造方法は、径方向中心部が中実に形成され、外周に複数のカム部30〜37が設けられた中実軸部を有する中実カムシャフト(図示略)を鋳造する鋳造工程と、上記中実軸部の径方向中心部を回転切削工具(例えば、ガンドリル)を用いて切削加工することにより、上記中空部91を形成する中空部形成工程とを備える。これらの工程について、以下に説明する。
(鋳造工程)
上記鋳造工程は、上記排気カムシャフト2の製造方法における上記原型準備工程、上記第1砂型製造工程、上記第2砂型製造工程、上記鋳型製造工程、上記注湯工程、および上記カムシャフト取り出し工程、の各工程と同様の工程から構成される。また、この鋳造工程においては、上記第1除肉部(孔部38a,38b,42a,42b)および上記第2除肉部(孔部39a,39b,41a,41b)が形成され、これらの除肉部は、各々、上記回転切削工具による切削加工の際に発生する切子を外部に排出可能な大きさを有する。具体的には、各除肉部の開口幅および開口面積等が、切子が通過可能な大きさに設定されている。
(中空部形成工程)
上記中空部形成工程では、長尺の回転切削工具を用いて、例えば、上記中実カムシャフトの一端側から他端側に向かって、上記スプロケット取付部28、上記中実軸部、および上記オルダムカップリング部90を軸方向に貫通するように切削加工を行い、この切削加工により、上記孔部46、上記中空部91、および上記孔部47が形成される。しかも、その切削加工は、上記中空部91が上記第1除肉部(孔部38a,38b,42a,42b)および上記第2除肉部(孔部39a,39b,41a,41b)と連通するように行われる。
この吸気カムシャフト3の製造方法によれば、上記中実軸部の径方向中心部を回転切削工具を用いて切削することにより、中空部91を形成するので、中空部91を形成するために鋳造工程で中子を用いる必要がなく、比較的低コストで容易に中空部91を形成することができる。
しかも、切削加工の際に発生する切子を上記第1除肉部および第2除肉部を通じて速やかに外部に排出することができ、切削加工の効率を効果的に高めることができる。
なお、上記図12に示される吸気カムシャフト3をさらに以下のように変更することも可能である。図14,15に示される例では、第1除肉部(孔部38a,38b,42a,42b)および第2除肉部(孔部390a,390b,410a,410b)のうち、上記第1除肉部(孔部38a,38b,42a,42b)のみが中空部91と連通しており、上記第2除肉部(孔部390a,390b,410a,410b)は、中空部91と連通していない。具体的には、孔部390を構成する第1孔部390aおよび第2孔部390b、孔部410を構成する第1孔部410aおよび第2孔部410bの各々の深さが、孔部38a,38bおよび孔部42aおよび孔部42bの各々の深さよりも浅く、かつ、中空部91に到達しない深さに設定されている。
この場合には、中実軸部を切削加工する際に生じる切子を上記第1除肉部(孔部38a,38b,42a,42b)を通じて外部に速やかに排出することができ、その結果、切削加工の効率を高めることができる。そして、上記第2区間(第2カム部31と第3カム部32との間、および、第6カム部35と第7カム部36との間)において、上記第2除肉部(孔部39a,39b,41a,41b)と中空部91とが連通することによる軸部48の強度低下を抑制することができ、これにより、上記第2区間における軸部48の変形をより効果的に抑制することができる。
また、上記各実施形態では、第2区間における軸部の強度を第1区間における軸部の強度よりも大きくするために、主として、第2除肉部の深さを第1除肉部の深さよりも浅くしているが、これに限られるものではない。例えば、第2除肉部の幅を第1除肉部の幅よりも小さくしたり、或いは、第2除肉部の数を第1除肉部の数よりも少なく(第1除肉部の数を第2除肉部の数よりも多く)したり、又は、それらの双方を採用することができる。第1除肉部の数を第2除肉部の数よりも多くする例としては、例えば、軸部の外周面にスプライン状の複数の溝を形成するようにしてもよい。
なお、上記実施形態に係る排気カムシャフト2、吸気カムシャフト3は、直列4気筒のディーゼルエンジンに適用されているが、他の気筒数のディーゼルエンジンに適用されてもよく、また、ガソリンエンジンに適用されてもよい。
1 エンジン
2 排気カムシャフト
3 吸気カムシャフト
5 排気カムシャフトの軸部
6〜13 排気カムシャフトのカム部
6a〜13a 排気カムシャフトのカム部のノーズ部
16,17,19 排気カムシャフトの孔部
16a,17a,19a 排気カムシャフトの第1孔部
16b,17b,19b 排気カムシャフトの第2孔部
30〜37 吸気カムシャフトのカム部
30a〜37a 吸気カムシャフトのカム部のノーズ部
38,39,41,42,390 吸気カムシャフトの孔部
38a,39a,41a,42a,390a 吸気カムシャフトの第1孔部
38b,39b,41b,42b,390b 吸気カムシャフトの第2孔部
48 吸気カムシャフトの軸部
91 中空部

Claims (8)

  1. 複数の気筒を有するエンジンの気筒列方向に延びる軸部と、前記軸部の外周に設けられた複数のカム部とを備える多気筒エンジン用カムシャフトであって、
    前記カム部は、前記軸部の両端部より内側の前記気筒に対応する位置に設けられ、
    前記軸部は、当該軸部の少なくとも一方側の端部と当該端部に最も近い前記カム部との間の区間である第1区間に形成された第1除肉部と、隣り合う2つの気筒のうちの一方の気筒に対応するカム部と他方の気筒に対応するカム部との間の区間である第2区間に形成された第2徐肉部とを有し、
    前記第1除肉部および前記第2除肉部は、前記第2区間における前記軸部の強度が、前記第1区間における前記軸部の強度よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする多気筒エンジン用カムシャフト。
  2. 前記第1除肉部および前記第2除肉部は、各々、前記軸部の外周面に開口する非貫通孔であり、
    前記第2除肉部の深さは、前記第1除肉部の深さよりも浅いことを特徴とする、請求項1に記載の多気筒エンジン用カムシャフト。
  3. 前記第1除肉部および前記第2除肉部は、各々、前記軸部の外周面に開口する非貫通孔であって、前記軸部の長さ方向に延びており、
    前記第1除肉部は、その長さ方向において深さが一定であり、
    前記第2除肉部は、その長さ方向中央部から長さ方向両端部に向かうにつれて次第に深さが浅くなっていることを特徴とする、請求項1に記載の多気筒エンジン用カムシャフト。
  4. 前記第1除肉部は、前記軸部を径方向に貫く貫通孔であり、
    前記第2除肉部は、前記軸部の外周面に開口する非貫通孔であることを特徴とする、請求項1に記載の多気筒エンジン用カムシャフト。
  5. 前記軸部は、径方向中心部で当該軸部の長さ方向に延びる中空部を有し、
    前記第1除肉部および前記第2除肉部は、各々、前記中空部と連通することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の多気筒エンジン用カムシャフト。
  6. 前記軸部は、径方向中心部で当該軸部の長さ方向に延びる中空部を有し、
    前記第1除肉部および前記第2除肉部のうち、前記第1除肉部のみが前記中空部と連通することを特徴とする、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の多気筒エンジン用カムシャフト。
  7. 請求項5または6に記載の多気筒エンジン用カムシャフトの製造方法であって、
    径方向中心部が中実に形成され、外周に前記複数のカム部が設けられた中実軸部を有する中実カムシャフトを鋳造する鋳造工程と、
    前記中実軸部の径方向中心部を回転切削工具を用いて切削することにより、前記中空部を形成する中空部形成工程とを備えることを特徴とする、多気筒エンジ用カムシャフトの製造方法。
  8. 前記鋳造工程において鋳造される前記第1除肉部および前記第2除肉部のうち、前記中空部形成工程において前記中空部と連通する除肉部は、前記回転切削工具による切削加工の際に発生する切子を外部に排出可能な大きさを有することを特徴とする、請求項7に記載の多気筒エンジン用カムシャフトの製造方法。
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