JP2017173054A - ソーラーパネルの検査装置、検査方法および検査プログラム - Google Patents

ソーラーパネルの検査装置、検査方法および検査プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ソーラーパネルの異常箇所を従来よりも精度良く自動的に検出可能なソーラーパネルの検査技術を提供する。
【解決手段】パネル検査装置50Aは、検査されるソーラーパネル21を上方から撮影した熱画像22に現れる温度分布に基づいて検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する検査範囲検出手段54と、検出されたソーラーパネル範囲から温度異常を示す部分が有ると判定した場合、当該ソーラーパネルを異常と判定して、異常なソーラーパネルを検出する異常検出手段55と、ソーラーパネル各々の範囲検出の際に用いる画像の撮影位置情報を取得する位置情報取得手段56と、読み出した地図情報が示す地図上に、検査されるソーラーパネルのうち少なくとも検出された異常なソーラーパネルを示した検査結果情報を含む検査結果画像を生成する表示処理手段57Aとを具備する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ソーラーパネルの検査装置、検査方法および検査プログラムに関する。
従来のソーラーパネルの検査では、検査員が広大な太陽光発電所内を移動してソーラーパネルを目視する、または取得したソーラーパネルの可視画像や赤外画像等の所望の種類の画像を使用して、ソーラーパネルを一枚一枚目視して、局所的な高温度箇所であるホットスポットの有無を検査しているため、検査に多くの時間を要している。
近年、検査員の移動負担軽減等の観点から、検査員に代わり、ソーラーパネルを撮影する撮影装置を搭載した、例えば、ラジコンヘリコプター等の遠隔操作される移動体を、広大な太陽光発電所内を移動させてソーラーパネルの赤外画像等の検査に使用する画像(検査用画像)を取得するソーラーパネルの検査技術が提案されている。
特開2015−146371号公報
ソーラーパネルの検査の場合、ソーラーパネルを上方から撮影した俯瞰画像を得たいので、移動体の種類については、例えば、ラジコン航空機、無人航空機システム(UAS:Unmanned Aircraft System)、小型の有人航空機等の所望の画質および範囲で空撮可能な飛行体が好ましい。
しかしながら、上記移動体に所望の種類の画像を取得させるとしても、取得される画像の枚数は膨大であり、太陽光発電所の規模によっても異なるが、確認を要するソーラーパネルの画像は、少なくとも数百枚、多い場合には数千枚にも及ぶ。従来のソーラーパネル検査装置では、取得された画像を確認するのは検査員であり、検査員の確認負担は依然膨大である。
また、太陽光発電所では、ソーラーパネルが整然と配置されるため、検査員にとって、取得された画像から異常箇所位置を特定するのが困難であり、負担は少なくない。
一方、検査の精度の観点に着目すれば、検査に赤外画像等の温度分布を示す画像(以下、「熱画像」とする。)を使用した目視確認でホットスポットを検査する方法では、目視確認する検査者の判断に依存してしまうため、判定結果にばらつきを生じるという課題がある。
また、検査に熱画像を使用する場合、画像取得時の温度環境等によって誤判定のリスクが上昇する。例えば、ソーラーパネルとソーラーパネル以外の温度が近い場合、ソーラーパネルの輪郭の判定が困難となるので、ソーラーパネルの範囲を誤ってしまう可能性が高まる。また、ある一定温度を超えた温度環境下では、ソーラーパネル以外の高温箇所をホットスポットとして誤判定してしまう可能性が高まる。
さらに、検査に熱画像を使用する場合、ひび等の発熱現象を伴わない異常もあるため、熱画像による確認では、発熱現象を伴わない異常箇所が見過ごされてしまう可能性がある。すなわち、本来、健全時の能力を発揮していない異常箇所を、健全時の能力を発揮している正常箇所として判定されてしまう誤判定の可能性がある。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、ソーラーパネルの異常箇所を従来よりも精度良く自動的に検出可能なソーラーパネルの検査装置、検査方法および検査プログラムを提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係るソーラーパネルの検査装置は、上述した課題を解決するため、検査されるソーラーパネルを上方から撮影した熱画像に現れる温度分布に基づいて、検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する第1の検査範囲検出部を備える検査範囲検出手段と、前記検査範囲検出手段が検出した前記ソーラーパネル各々の範囲内に温度異常を示す部分が有ると判定した場合、当該ソーラーパネルを異常と判定して、異常なソーラーパネルを検出する第1の異常検出部を有する異常検出手段と、前記検査範囲検出手段が前記検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する際に用いる画像の撮影位置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記検査されるソーラーパネルの位置が記される位置情報を含む地図情報を読み出し、前記検査範囲検出手段が検出した前記検査されるソーラーパネル各々の範囲と、前記位置情報取得手段が取得した前記画像の撮影位置の位置情報と、前記異常検出手段が異常なソーラーパネルを検出した場合には前記異常なソーラーパネルと、読み出した前記地図情報とに基づいて、前記地図情報が示す地図上に前記検査されるソーラーパネルのうち少なくとも前記異常なソーラーパネルを示した検査結果情報を含む検査結果画像を生成する表示処理手段とを具備することを特徴とする。
本発明の実施形態に係るソーラーパネルの検査方法は、上述した課題を解決するため、検査されるソーラーパネルを上方から撮影した熱画像に現れる温度分布に基づいて、検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する第1の検査範囲検出部を備える検査範囲検出手段と、前記検査範囲検出手段が検出した前記ソーラーパネル各々の範囲内に温度異常を示す部分が有ると判定した場合、当該ソーラーパネルを異常と判定して、異常なソーラーパネルを検出する第1の異常検出部を有する異常検出手段と、前記検査範囲検出手段が前記検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する際に用いる画像の撮影位置の情報を取得する位置情報取得手段と、前記検査範囲検出手段が検出した前記検査されるソーラーパネル各々の範囲と、前記位置情報取得手段が取得した前記画像の撮影位置の情報と、前記異常検出手段が異常なソーラーパネルを検出した場合には前記異常なソーラーパネルとに基づいて、前記検査されるソーラーパネルのうち前記異常なソーラーパネルを他のソーラーパネルと区別して示した検査結果情報を含む検査結果画像を生成する表示処理手段とを具備するソーラーパネルの検査装置を用いたソーラーパネル検査手順であり、前記ソーラーパネル検査手順は、前記検査範囲検出手段が、前記熱画像に現れる温度分布に基づいて前記検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する第1の検査範囲検出ステップを備える検査範囲検出工程と、前記異常検出手段が、前記検査範囲検出工程で検出された前記ソーラーパネル各々の範囲から温度異常を示す部分が有ると判定した場合、当該ソーラーパネルを異常と判定して、異常なソーラーパネルを検出する第1の異常検出ステップを備える異常検出工程と、前記位置情報取得手段が、前記検査範囲検出工程で前記ソーラーパネル各々の範囲を検出する際に用いる画像の撮影位置の情報を取得する位置情報取得工程と、前記表示処理手段が、前記検査範囲検出工程で検出された前記ソーラーパネル各々の範囲と、前記位置情報取得工程で取得された前記画像の撮影位置の情報と、前記異常検出工程で異常なソーラーパネルが検出された場合には検出された異常なソーラーパネルとに基づいて、前記検査されるソーラーパネルのうち前記異常なソーラーパネルを他のソーラーパネルと区別して示した検査結果情報を含む検査結果画像を生成する表示処理工程とを具備することを特徴とする。
本発明の実施形態に係るソーラーパネルの検査プログラムは、上述した課題を解決するため、検査されるソーラーパネルを上方から撮影した熱画像に現れる温度分布に基づいて前記検査されるソーラーパネルの範囲を検出する第1の検査範囲検出ステップを備える検査範囲検出工程と、前記検査範囲検出工程で検出された前記ソーラーパネルの範囲から温度異常を示す部分が有ると判定した場合、当該ソーラーパネルを異常と判定して、異常なソーラーパネルを検出する第1の異常検出ステップを備える異常検出工程と、前記検査範囲検出工程で前記ソーラーパネルの範囲を検出する際に用いる画像の撮影位置の情報を取得する位置情報取得工程と、前記検査範囲検出工程で検出された前記ソーラーパネルの範囲と、前記位置情報取得工程で取得された前記画像の撮影位置の情報と、前記異常検出工程で異常なソーラーパネルが検出された場合には検出された異常なソーラーパネルとに基づいて、前記異常なソーラーパネルを、前記異常検出工程で異常と判定されていない前記ソーラーパネルと区別して前記検査されるソーラーパネルを示した検査結果画像を生成する表示処理工程とを具備する前記ソーラーパネル検査手順を、コンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、ソーラーパネルの異常箇所を従来よりも精度良く自動的に検出することができる。
本発明の実施形態に係るソーラーパネルの検査装置のハードウェア構成例を示した概略図。 本発明の実施形態に係るソーラーパネルの検査装置がソーラーパネルの各々について異常の有無を判定する際に使用する画像の取得例を示す説明図。 本発明の第1の実施形態に係るパネル検査装置の機能的な構成例を示す機能ブロック図。 本発明の実施形態に係るパネル検査装置が行うパネル検査手順(第1〜第3のパネル検査手順)の処理の流れを示す処理フロー図。 本発明の実施形態に係るパネル検査装置が行うパネル検査手順における第1の検査範囲検出工程の処理の流れを示す処理フロー図。 本発明の第1の実施形態に係るパネル検査装置が行うパネル検査手順におけるホットスポット検出工程の処理の流れを示す処理フロー図。 本発明の第1の実施形態に係るパネル検査装置が行うパネル検査手順における非通常箇所検出工程の処理の流れを示す処理フロー図。 本発明の第1の実施形態に係るパネル検査装置が行うパネル検査手順における第1の検査結果画像生成工程の処理の流れを示す処理フロー図。 本発明の第2の実施形態に係るパネル検査装置の機能的な構成例を示す機能ブロック図。 本発明の第2の実施形態に係るパネル検査装置が行うパネル検査手順における第2の検査結果画像生成工程の処理の流れを示す処理フロー図。 本発明の第3の実施形態に係るパネル検査装置の機能的な構成例を示す機能ブロック図。 本発明の第3の実施形態に係るパネル検査装置が行うパネル検査手順における第2の検査範囲検出工程の処理の流れを示す処理フロー図。 本発明の第3の実施形態に係るパネル検査装置が行うパネル検査手順における第3の検査結果画像生成工程の処理の流れを示す処理フロー図。
以下、本発明の実施形態に係るソーラーパネルの検査装置、検査方法および検査プログラムについて、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るソーラーパネルの検査装置(以下、「パネル検査装置」とする。)のハードウェア構成の一例を示した概略図である。
本発明の実施形態に係るパネル検査装置は、例えば、演算処理機能を有するハードウェアであるコンピュータ1に、本発明の実施形態に係るソーラーパネルの検査プログラム(以下、「パネル検査PG」とする。)を実行させることで、コンピュータ1を、太陽光発電所等に設置されるソーラーパネル(被検査対象)の異常の有無を検査するための手段を備えたソーラーパネル検査装置として機能させることで実現される。すなわち、ハードウェアであるコンピュータ1とソフトウェアであるパネル検査PGとが協働することによって、コンピュータ1にソーラーパネルの異常の有無を検査する機能が実現される。
ここで、パネル検査PG10(10A〜10C)は、本発明の実施形態に係るパネル検査プログラムの一例であり、ハードウェアであるコンピュータ1をパネル検査装置50(50A〜50C)として機能させるプログラムである。また、パネル検査PG10は、コンピュータ1に本発明の実施形態に係るソーラーパネルの検査方法(以下、「パネル検査方法」とする。)の一例であるパネル検査手順を実行させる観点からすれば、コンピュータ1にパネル検査手順を実行させるプログラムである。
コンピュータ1は、例えば、プロセッサの一例であるCPU(中央演算処理装置)2と、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置3と、ROM(Read Only Memory)およびHDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置4と、キーボードやマウス等の入力装置5と、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置6と、外部装置と通信を行う通信装置7とを備える。
コンピュータ1は、例えば、計算サーバー8等のネットワーク上にある外部装置と通信装置7を介して接続することができ、外部装置とデータを送受信することができる。例えば、コンピュータ1は、計算サーバー8に演算処理の少なくとも一部を実行させたり、実行結果を受け取ったりすることができる。なお、コンピュータ1は、計算サーバー8以外の外部装置ともネットワーク接続することができる。
ROM等のCPU2がアクセス可能な補助記憶装置4には、検査に使用されるプログラムやデータ、例えば、パネル検査PG10、被検査対象となるソーラーパネルが設置されている場所を示す電子地図である地図データ11、被検査対象となるソーラーパネルの全てが撮影されている領域を含むオルソ画像13、被検査対象となる全てのソーラーパネルの配置を示す電子図面であるパネル配置図データ15等が補助記憶装置4に記憶されている。
コンピュータ1は、補助記憶装置4に記憶されるパネル検査PG10およびパネル検査PG10の実行に必要なデータをRAM等の主記憶装置3へロードし、このプログラムに従った処理を実行する。RAM等の主記憶装置3は、CPU2が実行するプログラムおよびデータを一時的に格納するワークエリアを提供する。
続いて、本発明の実施形態に係るパネル検査装置が、ソーラーパネル(被検査対象)の各々に対して、異常の有無を判定する際に使用する画像について説明する。
図2は、太陽光発電所20に設置されるソーラーパネル21を被検査対象とするパネル検査装置50が、ソーラーパネル21の各々について異常の有無を判定する際に使用する画像(熱画像22、可視画像23および高解像度可視画像24)の取得例を示す説明図である。
太陽光発電所20には、太陽光発電を行う複数のソーラーパネル21の他、所内建屋25等が設置されている。パネル検査装置50では、例えば、飛行経路R等の移動経路をたどってUAS30を移動させながら、被検査対象となるソーラーパネル21の全てを漏れなく撮影した画像22,23,24を、無線による通信または画像22,23,24を記憶した磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等の記憶媒体を介して取得する。
画像22,23,24は、何れも被検査対象の少なくとも一部を構成するソーラーパネル21を上方から撮影した画像であり、例えば、所望の画質および範囲を撮影可能な撮影装置を搭載した無人航空機システム(以下、単に「UAS」とする。)30等の移動体を用いて撮影された、いわゆる俯瞰画像である。
熱画像22は、温度分布を示す画像であり、例えば、撮影装置としてのサーモグラフィ26を用いて取得される。
可視画像23は、人間が視認できる波長帯(約380nm〜780nm)の光波(可視光)の反射を表す画像であり、例えば、撮影装置としての可視カメラ27を用いて取得される。
熱画像22および可視画像23は、1枚当たりに写る範囲を一致させておくことが好ましいが、必ずしも一致させる必要はない。
例えば、熱画像22の取得にはサーモグラフィ26を使用する一方、可視画像23の取得には可視カメラ27を使用する等、異なる撮像装置を使用して熱画像22および可視画像23を取得する場合、両撮像装置の画角と撮影タイミングの相違に起因して、熱画像22および可視画像23に写る範囲が相違することは起こり得る。
サーモグラフィ26と可視カメラ27との画角が相違する場合には、可視カメラ27にサーモグラフィ26の撮影範囲と同じ範囲を設定しておけばよい。当該設定により、可視画像23に対して熱画像22の全範囲に対応する範囲を設定することができ、熱画像22および可視画像23の1枚当たりに撮影される範囲を揃えた場合と同様に後述するパネル検査手順を行うことができる。
なお、熱画像22および可視画像23を取得する撮影装置として、サーモグラフィ26および可視カメラ27を一体で備えるカメラ(以下、単に「一体型カメラ」)28を用いてもよい。
また、一体型カメラ28を用いる場合、一般的な(熱画像22の取得機能を有していない)可視カメラ27を用いる場合と比べて、得られる可視画像23の解像度が十分でない場合もあり得るため、一体型カメラ28が得る可視画像23の解像度よりも高い解像度を有する可視カメラ(以下、「高解像度可視カメラ」とする。)29を一体型カメラ28とは別に搭載していてもよい。
パネル検査装置50において、一体型カメラ28および高解像度可視カメラ29を搭載したUAS30を使用する等して異なる2種類の解像度の可視画像23を取得する場合、両可視画像23を区別する観点から、相対的に解像度の高い可視画像23を高解像度可視画像24と称し、相対的に低い方は単に可視画像23と称する。特に両可視画像23を区別する必要のない場合は単に可視画像23と称する。
パネル検査装置50で使用される画像22,23,24は、通常、1枚の静止画ではなく、互いに異なる領域(重複する領域が一部含まれている)を撮影した複数枚の静止画で検査されるソーラーパネル21の全てを含む領域を網羅している。
なお、画像22,23,24は、必ずしも静止画に限定されない。全体として検査されるソーラーパネル21の全てが含まれていれば、動画でもよい。動画を用いる利点としては、静止画よりもフレームレートの高い動画撮影を行うことで、UAS30の飛行速度を上げることができる点である。UAS30の飛行速度を上げられる利点は、1回の空撮でより広い範囲を撮影することができることを意味する。従って、同じ範囲を撮影する場合、空撮時間をより短縮することができる。
また、以下の説明において、熱画像22、可視画像23および高解像度可視画像24を、動画と静止画とを区別する必要がある場合、動画については、それぞれ、熱動画22、可視動画23および高解像度可視動画24と称し、静止画については、それぞれ、熱静止画22、可視静止画23および高解像度可視静止画24と称して説明する。
また、熱動画22と可視動画23(高解像度可視動画24を含む)とは、サーモグラフィ26および可視カメラ27、または一体型カメラ28および高解像度可視カメラ29を同期させて動画撮影することが好ましい。両者が同期して動画撮影されている場合、熱動画22と可視動画23とを前処理工程なしでそのままパネル検査装置50に入力することができる。
一方、サーモグラフィ26および可視カメラ27、または一体型カメラ28および高解像度可視カメラ29の動画撮影を開始するタイミングがずれている(非同期で動画撮影されている)場合にも、パネル検査装置50は当該動画を使用してソーラーパネル21を検査することができるが、この場合、パネル検査装置50への入力する熱動画22および可視動画23の撮影開始タイミングのずれを考慮して、入力を開始する動画のフレームの位置を調整する処理や、同時刻における動画のフレームを熱静止画22および可視静止画23として切り出す処理等の前処理工程が必要となる。
パネル検査装置50では、少なくとも、検査されるソーラーパネル21の全部を含む領域を上方から撮影した熱画像22を用いて、ソーラーパネル21の検査範囲と個々のソーラーパネル21とが特定され、特定された検査範囲内に存在するソーラーパネル21の異常の有無が判定され、異常が有ると判定されたソーラーパネル21を、異常が無い(健全)と判定されたソーラーパネル21と識別可能に表示する。
続いて、各実施形態に係るパネル検査装置、パネル検査方法およびパネル検査PGについて説明する。なお、後述するパネル検査装置50(50A〜50C)は、それぞれ、コンピュータ1(図1)にパネル検査PG10(10A〜10C)(図1)を実行させることで実現される装置である。
[第1の実施形態]
図3は、本発明の第1の実施形態に係るパネル検査装置の一例であるパネル検査装置50Aの機能的な構成を示す機能ブロック図である。
パネル検査装置50A(図3)は、例えば、入力手段51と、出力手段52と、通信手段53と、第1の検査範囲検出部541と第2の検査範囲検出部542とを備える検査範囲検出手段54Aと、ホットスポット検出部551と非通常箇所検出部552とを備える異常検出手段55と、位置情報取得手段56と、第1の検査結果画像生成部571を備える表示処理手段57Aと、記憶手段58と、制御手段59と、静止画抽出手段61とを具備して構成される。
入力手段51は、例えば、コンピュータとインターフェイスを介して接続される入力装置またはコンピュータ自身が備えるキーボードやマウス等の入力手段によって実現される。入力手段51は、情報の入力を受け付け、受け付けた情報を制御手段59に与える。入力手段51からは、例えば、後述するパネル検査手順の実行要求、読み出す画像やパネル配置図データ15の選択要求、各種条件の設定要求等がある。
出力手段52は、例えば、コンピュータとインターフェイスを介して接続される表示装置またはコンピュータ自身が備えるディスプレイ等の表示手段、コンピュータとインターフェイスを介して接続されるプリンタ等の印字手段等によって実現される。出力手段52は、表示要求を受け取ると、当該表示要求に応じた内容を画面表示する。また、出力手段52は、印字要求を受け取ると、当該印字要求に応じた内容を印字出力する。
通信手段53は、図1に例示される計算機サーバー8や図2に例示される無人航空機システム(UAS)30(搭載される制御装置や撮像装置等の機器を含む)等の外部機器とデータを送受信する機能を有する。通信手段53は、制御手段59から受け取ったデータを外部機器に送信する一方、外部機器から送られてきたデータを制御手段59へ与える。
検査範囲検出手段54Aは、与えられる検査用画像(熱画像22または熱画像22および可視画像23)から被検査対象であるソーラーパネル21の各々に対して個々のソーラーパネル21の範囲を検出する機能を有する。検査範囲検出手段54Aは、例えば、熱画像22に現れる温度分布に基づいて検査される各ソーラーパネル21の範囲を検出する第1の検査範囲検出部541と、可視画像23(高解像度可視画像24を含む)から被検査対象であるソーラーパネル21の各々に対して個々のソーラーパネル21の範囲を検出する第2の検査範囲検出部542とを備える。
検査範囲検出手段54Aが、第1の検査範囲検出部541に加えてさらに第2の検査範囲検出部542を備えているのは、熱画像22に現れる温度分布だけでは、必ずしも正確にソーラーパネル21の範囲を検出できない場合がある点を考慮したためである。
例えば、ソーラーパネル21が設置される周辺環境や撮影時温度環境等によっては、ソーラーパネル21と当該ソーラーパネル21の周囲とで温度に差異がほとんどない場合もあり、この場合、熱画像22に現れる温度分布だけでは、ソーラーパネル21の輪郭が明確に現れない。そこで、可視画像23に現れるソーラーパネル21の輪郭を特定可能に検査範囲検出手段54Aを構成することによって、パネル検査装置50Aは、ソーラーパネル21の範囲を誤検出する可能性を低減している。
異常検出手段55は、検査範囲検出手段54Aが検出したソーラーパネル21の各々の範囲内に健全時の能力を発揮できない状態にある異常の状態にあるか否(正常の状態にあるか)を判定する機能と、各ソーラーパネル21に対して正常か異常かを判定した結果を判定に使用した画像の識別情報(以下、「画像識別情報」とする。)とソーラーパネル21の識別情報(以下、「パネル識別情報」とする。)と関連付けて保持する機能とを有する。
異常検出手段55は、例えば、ソーラーパネル21内に温度異常箇所(ホットスポット)が存在するか否かを検出するホットスポット検出部551と、ソーラーパネル21内に何らかの外力が加わってひび等の損傷が生じていたり、受光を妨げる何らかの障害物が存在している等のソーラーパネル21が通常時とは異なる状態(以下、「非通常」とする。)にある箇所を検出する非通常箇所検出部552とを備える。
図3に例示される異常検出手段55では、ソーラーパネル21の異常の有無について、例えば、ソーラーパネル21内に温度異常を生じている箇所(ホットスポット)が存在するか否かをホットスポット検出部551が検出し、ソーラーパネル21内に非通常な箇所が存在するか否かを非通常箇所検出部552が検出する。
ホットスポット検出部551は、ソーラーパネル21内の温度分布、すなわち、熱画像22におけるソーラーパネル21内の輝度分布に基づき、設定する閾(しきい)値を超える輝度を持つ箇所をホットスポットとして検出する。
非通常箇所検出部552は、可視画像23に写るソーラーパネル21内(輪郭を形成する外縁を含む)の領域から線分ベクトルを検出し、ソーラーパネル21の輪郭を形成する縦方向および横方向の線分に対して傾いている(斜め)方向の線分ベクトルが存在するか否かを判定することで、非通常な箇所が存在するか否かを判定する。
非通常な箇所には、ひび等の損傷のように、非通常かつ異常な状態にある箇所も含まれているため、非通常箇所検出部552を備える異常検出手段55は、温度異常を生じている箇所(ホットスポット)以外の異常を検出することができる。また、非通常箇所には、現状、健全である(正常に動作している)ものの現状を放置しておくとホットスポット発生の原因と成り得る事象が生じている(以下、「異常予備状態」とする。)箇所も含まれているため、非通常箇所検出部552を備える異常検出手段55は、ソーラーパネル21の異常予備状態を検出することができる。異常予備状態を未然に排除可能にすることによって、ソーラーパネル21の将来的な異常発生のリスクをより低減させることができる。
異常検出手段55は、ソーラーパネル21内に温度異常を生じている箇所(ホットスポット)が存在するという第1の事象およびソーラーパネル21内に非通常箇所が存在するという第2の事象の二つ事象うち、少なくとも第1の事象が生じている場合には「異常あり」と判定し、何れの事象も生じていない場合には「異常なし」(正常)と判定する。
なお、第2の事象のみが生じている場合には、より正確には「非通常(異常の疑いあり)」と判定になるが、人による点検を促す観点からより安全サイドにみて「異常あり」と判定するように、異常検出手段55を構成してもよい。
位置情報取得手段56は、検査範囲検出手段54Aがソーラーパネル21の各々の範囲を検出する際に用いる検査用画像(例えば、熱画像22等)の撮影位置を示す位置情報を取得する機能を有する。
位置情報取得手段56は、例えば、ジオタグ等、GPSによって測位された緯度、経度および高度を示す位置情報が画像に付加されている場合、付加されている位置情報を取得することで、熱画像22等の検査用画像の撮影位置を示す情報(以下、「撮影位置情報」とする。)を取得する。
また、熱画像22等の検査用画像に当該検査用画像の撮影位置情報が付加されていない場合には、UAS30等の画像以外の要素から撮影位置情報を含む情報を取得することで、熱画像22等の検査用画像の撮影位置情報を得る。
通常、画像には、撮影時刻の情報(以下、「撮影時刻情報」とする。)が含まれるため、時刻情報と関連付けられている画像の撮影位置情報が存在すれば、当該画像を撮影した時刻における撮影位置情報を取得することができる。
例えば、撮影に使用したUAS30の飛行ログには、UAS30の飛行時刻と、当該時刻における飛行位置を示す位置情報とが含まれているため、この飛行ログを用いれば、熱画像22等の画像を撮影した時刻におけるUAS30の飛行位置、すなわち、撮影位置を特定することができ、熱画像22等の画像の撮影位置情報を取得することができる。
表示処理手段57Aは、例えば、検査範囲検出手段54Aが検出したソーラーパネルの範囲を示す画像や異常検出手段55が検出した異常なソーラーパネルを検出した場合に検出した異常なソーラーパネルを示す画像等の検査結果を示す検査結果画像を含む情報を、ディスプレイ等の表示手段に表示させるための表示情報を生成する機能を有する。すなわち、パネル検査装置50Aにおいて、表示処理手段57Aは、検査結果画像を生成する検査結果画像生成手段としての第1の検査結果画像生成部571を備えている。
第1の検査結果画像生成部571は、検査結果の表示に使用する地図画像等の被検査対象となるソーラーパネル21の位置がわかる画像(以下、「背景画像」とする。)上に、少なくとも異常検出手段55が異常と判定して検出したソーラーパネル21が写る熱画像22を地図画像の位置に対応させる(位置合わせする)ことで重畳して表示する検査結果画像を生成する機能を有する。地図画像は、ソーラーパネル21が設置される場所の位置情報を含む地図情報としての地図データ11に含まれており、与えられる地図データ11を読み出すことで取得する。
また、第1の検査結果画像生成部571は、異常検出手段55が異常なしと判定したソーラーパネル21を、地図画像の位置に対応させて表示する検査結果画像を生成する機能を有していてもよい。すなわち、異常検出手段55が異常の有無を検査した全てのソーラーパネル21について、地図画像の位置に対応させて表示する検査結果画像を生成する機能を有していてもよい。
表示処理手段57Aは、検査結果画像等の表示させる情報を受け取ると、受け取った内容を表示するための表示情報を生成し、生成した表示情報を制御手段59へ与える。情報をどのように表示するかは、初期設定しておいてもよいし、その都度、入力手段51から設定してもよい。
なお、第1の検査結果画像生成部571は、地図データ11に含まれる地図画像を背景画像として使用して検査結果画像を生成する場合の他、検査されるソーラーパネル21を含む領域について、位置情報を有するオルソ画像13が民間または官公庁から提供されている場合には、当該オルソ画像13を背景画像として使用することもできる。
オルソ画像13を背景画像として使用する場合、位置情報取得手段56が取得する熱画像22の位置情報とオルソ画像13が有するジオタグ等の位置情報とを用いた画像間の位置合わせを行い、オルソ画像13に検査結果の情報を含む熱画像22を投影することができる。
記憶手段58は、情報の読み出し(リード)および書き込み(ライト)が可能な記憶領域を備え、当該記憶領域に情報を保持する機能を有する。記憶手段58は、検査範囲検出手段54A、異常検出手段55、表示処理手段57Aおよび制御手段59に対して、情報の読み出しおよび書き込み可能な記憶領域を提供し、各々の処理実行に必要な情報の読み出し(リード)および書き込み(ライト)が行われる。
制御手段59は、パネル検査装置50Aの装置全体の処理を制御する手段であり、入力手段51、出力手段52、通信手段53、検査範囲検出手段54A、異常検出手段55、静止画抽出手段61、表示処理手段57Aおよび記憶手段58と相互にデータを授受し、これらを制御する機能を有する。
静止画抽出手段61は、与えられた熱画像22等の検査用画像が動画の場合に、当該動画のフレームを熱静止画22等の静止画として切り出す機能を有する。静止画抽出手段61が得た熱静止画22等の静止画は、検査範囲検出手段54Aに与えられる。
このように構成されるパネル検査装置50Aでは、検査されるソーラーパネル21を上方から撮影した熱画像22を用いて、自動的に、各ソーラーパネル21の範囲を検出し、検出した各ソーラーパネル21内に異常が生じている箇所が存在するか否かを検出するので、ソーラーパネル21の検査に要する検査員の負担を軽減することができる。
また、パネル検査装置50Aでは、検査範囲検出手段54Aが第2の検査範囲検出部542を備えることで、熱画像22から各ソーラーパネル21の範囲を十分に特定できないような状況下でも、ひび等を検出する際に用いる可視画像23を各ソーラーパネル21の範囲を検出する際にも用いて各ソーラーパネル21の輪郭線を検出することができる。
従って、第2の検査範囲検出部542を備えるパネル検査装置50Aでは、熱画像22単独からよりも正確に各ソーラーパネル21の輪郭線を検出することができ、可視画像23から検出した輪郭線を熱画像22に投影することで、各ソーラーパネル21の範囲をより正確に検出するともに、各ソーラーパネル21に現れる異常箇所を従来よりも精度良く自動的に検出することができる。
なお、パネル検査装置50Aは、図3に例示される構成に限定されるものではない。例えば、入力する熱画像22および可視画像23が静止画である場合等、動画から静止画の切り出しが不要であれば、パネル検査装置50Aは、必ずしも静止画抽出手段61を具備していなくてもよい。
また、パネル検査装置50Aにおいて、個々のソーラーパネル21を十分に特定できる程度に高い解像度の熱画像22を得られる等、熱画像22からソーラーパネル21の範囲を検出する際に特に支障がないのであれば、検査範囲検出手段54Aが必ずしも第2の検査範囲検出部542を備えている必要はない。
さらに、パネル検査装置50Aにおいて、ソーラーパネル21のホットスポットの検出を行う一方、非通常箇所については検出を行わない場合には、異常検出手段55が必ずしも非通常箇所検出部552を備えている必要はない。
次に、本発明の第1の実施形態に係るパネル検査方法として、パネル検査装置50Aが行う第1のパネル検査手順を説明する。
図4は、パネル検査装置50(50A〜50C)が行う第1〜第3のパネル検査手順(ステップS1〜ステップS5)の処理の流れを示す処理フロー図(フローチャート)である。
図4に例示される第1〜第3のパネル検査手順は、それぞれ、パネル検査装置50A〜50Cによって行われる処理手順であり、第1〜第3のパネル検査手順のうち、前処理工程(ステップS1)、異常検出工程のホットスポット検出工程(ステップS3)および非通常箇所検出工程(ステップS4)は、何れのパネル検査手順においても共通する処理工程である。
一方、その他の処理工程である、検査範囲検出工程としての第1の検査範囲検出工程(ステップS2)および第2の検査範囲検出工程(ステップS6)並びに検査結果画像生成工程としての第1の検査結果画像生成工程(ステップS5)、第2の検査結果画像生成工程(ステップS7)および第3の検査結果画像生成工程(ステップS8)は、第1〜第3のパネル検査手順で相違する処理工程である。
図4に例示される第1〜第3のパネル検査手順のうち、第1のパネル検査手順は、必要に応じて行われる前処理工程(ステップS1)と、第1の検査範囲検出工程(ステップS2)と、異常検出工程のホットスポット検出工程(ステップS3)および非通常箇所検出工程(ステップS4)と、第1の検査結果画像生成工程(ステップS5)とを具備する。
第1のパネル検査手順では、処理ステップが開始されると(START)、必要に応じて前処理工程(ステップS1)が行われる。前処理工程とは、例えば、パネル検査装置50A(図3)への入力する熱動画22(図2)および可視動画23(図2)の撮影開始タイミングが同期していない場合や動画から同じ撮像範囲をカバーする静止画を切り出す場合等に行われる。前処理工程が完了すると、続いて、第1の検査範囲検出工程(ステップS2)が行われる。
なお、前処理工程(ステップS1)は、パネル検査装置50Aで行ってもよいが、他の装置で行ってもよい。この場合、前処理工程は、スキップされ、他装置で事前に前処理工程を行って得られた熱画像22および可視画像23を使用して続く検査範囲検出工程(ステップS2)から行われる。また、前処理自体が不要な場合についても前処理工程は、スキップされる。
第1の検査範囲検出工程(ステップS2)は、検査範囲検出手段54A(図3)が、熱画像22に対して、検査されるソーラーパネル21(図2)の各々の範囲を特定することで、ソーラーパネル21の各々の範囲を検出する処理工程である。各ソーラーパネル21の範囲が検出されると、続いて、異常検出工程(ステップS3,S4)が行われる。
異常検出工程(ステップS3,S4)は、異常検出手段55(図3)が、第1の検査範囲検出工程(ステップS2)で検出された各ソーラーパネル21に対して異常を検出する処理工程であり、少なくとも、ホットスポットを検出するホットスポット検出工程(ステップS3)を備える。図4に例示される異常検出工程は、ホットスポット検出工程(ステップS3)の他、ホットスポット以外の異常や異常発生の前兆と成り得る非通常な状態にある箇所を検出する非通常箇所検出工程(ステップS4)をさらに備えている。
第1の検査結果画像生成工程(ステップS5)は、表示処理手段57A(図3)の第1の検査結果画像生成部571(図3)が、検査結果の表示に使用する地図上に異常なソーラーパネル21が存在しているか否かを示す検査結果画像を生成する処理工程であり、表示処理工程の一部を成す処理工程である。検査結果画像が生成されて第1の検査結果画像生成工程(ステップS5)が完了すると、第1のパネル検査手順は、全処理工程を終了する(END)。
続いて、第1のパネル検査手順における、第1の検査範囲検出工程(ステップS2)、ホットスポット検出工程(ステップS3)、非通常箇所検出工程(ステップS4)および第1の検査結果画像生成工程(ステップS5)について説明する。
図5は、第1の検査範囲検出工程(ステップS2:図4)の処理の流れを示す処理フロー図である。
第1の検査範囲検出工程は、後の異常検出工程(図4)に使用する熱画像22等の検査用画像に対して、ソーラーパネル21の各々の範囲を特定し、特定した範囲を検査範囲として検出する処理工程である。
第1の検査範囲検出工程では、熱画像22または可視画像23(高解像度可視画像24を含む。以下、同様とする。)から検出される輪郭線を基準に、熱画像22に写る各ソーラーパネル21の輪郭線を検出する際に可視画像23を使用するか否かの選択を受け付け、受け付けた選択内容に応じて、ステップS21〜ステップS26の処理ステップが行われる。
第1の検査範囲検出工程(ステップS21〜ステップS26)は、例えば、熱画像22からソーラーパネル21の各々に対して輪郭線を検出するステップ(ステップS21)と、熱画像22から直接検出される各ソーラーパネル21の輪郭線を基準に各ソーラーパネル21の範囲を特定し、ソーラーパネル21の各々の範囲とするステップ(ステップS23)と、可視画像23からソーラーパネル21の各々に対して輪郭線を検出するステップ(ステップS24)と、可視画像23から検出した輪郭線を熱画像22に投影するステップ(ステップS25)と、可視画像23から検出され、熱画像22に投影された各ソーラーパネル21の輪郭線を基準に各ソーラーパネル21の範囲を特定し、ソーラーパネル21の各々の範囲とするステップ(ステップS26)とを備える。
第1の検査範囲検出工程が開始されると(ENTER)、第1の検査範囲検出部541が、まず、ソーラーパネル21を撮影した熱画像22から検査されるソーラーパネル21の輪郭線を検出する(ステップS21)。ここで、各ソーラーパネル21の輪郭線の検出に可視画像23を使用しない場合(ステップS22でNOの場合)、第1の検査範囲検出部541は、熱画像22から直接検出される各ソーラーパネル21の輪郭線を基準に各ソーラーパネル21の範囲を特定し、ソーラーパネル21の各々の範囲として検出する(ステップS23)。
第1の検査範囲検出部541がソーラーパネル21の各々の範囲を検出すると、検出したソーラーパネル21の各々に対してパネル識別情報を付し、検出元の画像(ここでは熱画像22)の画像識別情報と関連付けて第1の検査範囲検出工程を完了する(RETURN)。
一方、各ソーラーパネル21の輪郭線の検出に可視画像23を使用する場合(ステップS22でYESの場合)、第2の検査範囲検出部542が、可視画像23からソーラーパネル21の各々に対して輪郭線を検出し(ステップS24)、検出した輪郭線を熱画像22に投影する(ステップS25)。
可視画像23から検出される各ソーラーパネル21の輪郭線の熱画像22への投影は、例えば、可視画像23および熱画像22の高度を無視した平面の位置情報(以下、「平面位置情報」とする。)を参考にして、熱画像22上に可視画像23を一旦仮り決めし、熱画像22から抽出される特徴量を可視画像23内で探索し、仮り決めした位置から当該特徴量が一致する最も近い位置へ可視画像23を移動させる。そして、当該特徴量が一致する移動後の可視画像23の位置を最終的な可視画像23の位置として決定し、可視画像23から検出される輪郭線の位置と重なる熱画像22上の位置をソーラーパネル21の輪郭線とすることで行う。
このような画像内の特徴量のマッチング処理を行うことで、熱画像22を撮影するサーモグラフィ26と可視画像23を撮影する可視カメラ27とが同軸でない場合であっても、可視画像23から検出される各ソーラーパネル21の輪郭線を位置ずれなく熱画像22に位置合わせすることができる。
可視画像23から検出される輪郭線の熱画像22への投影が完了したら、第2の検査範囲検出部542は、輪郭線投影後の熱画像22を用いて、当該熱画像22に投影された各ソーラーパネル21の輪郭線を基準に各ソーラーパネル21の範囲を特定し、ソーラーパネル21の各々の範囲として検出する(ステップS26)。
第2の検査範囲検出部542がソーラーパネル21の各々の範囲を検出すると、検出したソーラーパネル21の各々に対してパネル識別情報を付し、検出元の画像(ここでは熱画像22)の画像識別情報と関連付けて第1の検査範囲検出工程を完了する(RETURN)。
なお、上述した第1の検査範囲検出工程は、必ずしも、ステップS21〜ステップS26の全ての処理ステップを備えている必要はない。
例えば、各ソーラーパネル21の輪郭線を検出する際に可視画像23を使用しないことを前提とする場合、熱画像22に現れる温度分布に基づいて検査されるソーラーパネル21の各々の範囲を検出する第1の検査範囲検出ステップを備える第1の検査範囲検出工程とすることもできる。すなわち、上述した第1の検査範囲検出工程(ステップS21〜ステップS26)から、ステップS22、およびステップS24〜ステップS26を省略した処理ステップ(ステップS21およびステップS23)を第1の検査範囲検出ステップとして備える検査範囲検出工程とすることもできる。
また、逆に、各ソーラーパネル21の輪郭線を検出する際に可視画像23を使用することを前提とする場合、可視画像23から各ソーラーパネル21の輪郭線を検出し、検出した輪郭線を基準として検査されるソーラーパネル21の各々の範囲を検出する第2の検査範囲検出ステップを備える第1の検査範囲検出工程とすることもできる。すなわち、上述した第1の検査範囲検出工程(ステップS21〜ステップS26)からステップS22およびステップS23を省略した処理ステップ(ステップS21およびステップS23)を第2の検査範囲検出ステップとして備える検査範囲検出工程とすることもできる。
図6は、ホットスポット検出工程(ステップS3:図4)の処理の流れを示す処理フロー図である。
ホットスポット検出工程(ステップS31〜ステップS38)は、例えば、輝度平均算出ステップ(ステップS31)と、輝度標準偏差算出ステップ(ステップS32)と、閾値自動設定ステップ(ステップS33)と、輝度判定ステップ(ステップS34〜ステップS37)とを備える。
ホットスポット検出工程が開始されると(ENTER)、まず、ホットスポット検出部551(図3)が熱画像22に現れる1枚のソーラーパネル21(図2)内の輝度Lの平均値μを算出し(ステップS31)、続いて、同じソーラーパネル21内の輝度Lの標準偏差値σを算出する(ステップS32)。
ホットスポット検出部551は、平均値μおよび標準偏差値σを算出したら、続いて、下記式(1)で規定される閾値tを算出し、算出結果(算出値)をホットスポット有無判定用の閾値tとして設定する。
[数1]
t=μ+nσ …(1) (nは任意の正数)
パネル検査装置50では、上記式(1)と共に右辺項にある正数nに対して任意値を与えておくことで、閾値t自体を設定しなくても、ステップS31およびステップS32で算出される平均値μおよび標準偏差値σをさらに用いて算出される閾値tをホットスポット有無判定用の閾値として自動的に設定するホットスポット検出部551を構成することができる。
ホットスポット検出部551が閾値tを設定したら(ステップS33)、続いて、ホットスポット検出部551は、閾値tに対して輝度Lが閾値tを超えるか否(閾値t以下である)かを比べる(ステップS34)。これは、熱画像22においては温度が高い箇所ほど高輝度となるため、周辺の温度(輝度)に対してより高い輝度Lが観測される箇所をホットスポットとみなすことができるためである。
ホットスポット検出部551が閾値tと輝度Lとを比べた結果、輝度Lが閾値t以下である場合(ステップS34でYESの場合)、ホットスポット検出部551は、輝度Lを与える箇所はホットスポットではない(異常なし)と判定し(ステップS35)、輝度Lが閾値tを超える場合(ステップS34でNOの場合)には、輝度Lを与える箇所がホットスポットである(異常あり)と判定する(ステップS36)。
輝度Lを与える箇所がホットスポットか否かの判定(ステップS35またはステップS36)が完了したら、当該熱画像22内で検出されているソーラーパネル21が他に存在するか否かが確認され(ステップS37)、残っている場合(ステップS37でNOの場合)には、残っているソーラーパネル21について、ステップS31〜ステップS36までの処理ステップが行われる。
一方、熱画像22内で検出されている全てのソーラーパネル21に対して、輝度Lを与える箇所がホットスポットか否かの判定(ステップS35またはステップS36)が完了している場合(ステップS37でYESの場合)、ホットスポット検出部551は、さらに、検査が終わっていないソーラーパネル21が写る熱画像22が他に残っているか否かを確認する(ステップS38)。
検査されるソーラーパネル21が写る熱画像22が他に残っている場合(ステップS38でNOの場合)、ホットスポット検出部551は、残っている熱画像22に現れる各ソーラーパネル21について、ステップS31〜ステップS37の処理ステップを行う。
一方、検査されるソーラーパネル21が写る熱画像22が他に残っていない、すなわち、全ての被検査対象(ソーラーパネル21)に対してホットスポットか否かの判定を行っている場合(ステップS38でYESの場合)、ホットスポット検出部551は、ホットスポット検出工程を完了する(RETURN)。
上述したホットスポット検出工程(ステップS31〜ステップS38)において、上記式(1)に示されるように、ホットスポット有無判定用の閾値tを、平均値μと標準偏差値σとを考慮して求めているのは、気温、日射量、発電量の影響等によって、ホットスポットに起因する高温ではなく、単に全体的に温度が高くなっている場合もあり得るためであり、気温、日射量、発電量の影響を排除してより正確にホットスポットを検出するためである。
なお、上述したホットスポット検出工程では、輝度標準偏差算出ステップ(ステップS32)において、標準偏差値σの計算の際に使用する輝度を取得する領域(以下、「標準偏差値算出領域」とする。)を1枚のソーラーパネル21内の全範囲とし、当該ソーラーパネル21内の全範囲について取得した輝度に基づいて標準偏差値σを求めているが、標準偏差値算出領域は、必ずしもソーラーパネル21内の全範囲でなくてもよい。1枚のソーラーパネル21内により小さな領域を設定し、当該領域内の輝度に基づいて標準偏差値σを求めてもよい。
ソーラーパネル21内の一部領域内の輝度に基づいて標準偏差値σを求めることの利点は、1枚のソーラーパネル21内の全範囲の輝度に基づいて標準偏差値σを求める場合と比べて、ソーラーパネル21間での標準偏差値σのばらつきを小さく抑えることができ、ホットスポットの検出精度をより高めることができる点にある。
より詳細に説明すれば、ソーラーパネル21内にホットスポットが存在する場合、局所的に高輝度な箇所が含まれるため、標準偏差値σが相対的に大きくなる一方、ホットスポットが存在しない健全なソーラーパネル21では標準偏差値σが相対的に小さくなる。従って、標準偏差値算出領域がソーラーパネル21の全範囲である場合、ホットスポットが存在するソーラーパネル21の閾値tが、健全なソーラーパネル21の閾値tよりも大きくなってしまう。
これに対して、標準偏差値算出領域がソーラーパネル21内の一部領域である場合、ホットスポットが存在しない箇所を標準偏差値算出領域として設定すれば、局所的に高輝度な箇所が含まれないため、ホットスポットが存在するソーラーパネル21であるか否かによらず、各ソーラーパネル21の標準偏差値σを同程度(所定範囲内のばらつき)に収めることができる利点がある。
ホットスポットが存在しない箇所では、周辺と同程度の温度となっているため、輝度Lのばらつきが小さくなっている。従って、ソーラーパネル21内に所定の面積を有する一部領域を設定し、設定した一部領域内の標準偏差値σを計算し、最も小さな標準偏差値σを与える一部領域の輝度に基づいて計算される標準偏差値σを閾値tの算出に用いればよい。最も小さな標準偏差値σを与える一部領域は、例えば、ソーラーパネル21内の範囲で一部領域を、画素単位でずらしながら、その都度、標準偏差値σを計算してやれば特定することができる。
図7は、非通常箇所検出工程(ステップS4:図4)の処理の流れを示す処理フロー図である。
非通常箇所検出工程(ステップS41〜ステップS45)は、例えば、線分検出ステップ(ステップS41)と、通常/非通常箇所判定ステップ(ステップS42〜ステップS44)とを備える。
非通常箇所検出工程が開始されると(ENTER)、まず、非通常箇所検出部552が、可視画像23の検出されたソーラーパネル21の範囲内の領域から線分ベクトルを検出し(ステップS41)、ソーラーパネル21の輪郭を形成する縦方向および横方向の線分に対して傾いている(斜め)方向の線分ベクトルが存在するか否かを判定する(ステップS42)。
非通常箇所検出部552が、可視画像23に写るソーラーパネル21内に斜め方向の線分ベクトルを検出した場合(ステップS42でYESの場合)、当該ソーラーパネル21に非通常箇所が有ると判定する(ステップS43)。一方、非通常箇所検出部552が、ソーラーパネル21内に斜め方向の線分ベクトルを検出しなかった場合(ステップS42でNOの場合)、当該ソーラーパネル21に非通常箇所は無いと判定する(ステップS44)。
可視画像23内で検出されている全てのソーラーパネル21に対して、非通常箇所の有無の判定(ステップS43またはステップS44)が完了していないソーラーパネル21が残っている場合(ステップS45でNOの場合)、非通常箇所の有無の判定が未完了のソーラーパネル21に対して、線分検出ステップ(ステップS41)および通常/非通常箇所判定ステップ(ステップS42〜ステップS44)を行う。
一方、可視画像23内で検出されている全てのソーラーパネル21に対して、非通常箇所の有無の判定が完了している場合(ステップS45でYESの場合)、非通常箇所検出工程を完了する(RETURN)。
図8は、第1のパネル検査手順(図4)における第1の検査結果画像生成工程(ステップS5:図4)の処理の流れを示す処理フロー図である。
第1の検査結果画像生成工程(ステップS51〜ステップS57)は、例えば、検査結果取得ステップ(ステップS51)と、異常有ソーラーパネル強調ステップ(ステップS53)と、画像位置情報取得ステップ(ステップS54)と、位置対応付けステップ(ステップS56)とを備える。
第1の検査結果画像生成工程が開始されると(ENTER)、まず、第1の検査結果画像生成部571(図3)がソーラーパネル21(図2)の各々に対して異常有無の判定結果、すなわち、異常検出工程(ステップS3およびステップS4:図4)の結果を取得する(ステップS51)。
異常有無の判定結果が異常有の場合(ステップS52でYESの場合)、第1の検査結果画像生成部571が異常有のソーラーパネル21を強調表示する(ステップS53)。ソーラーパネル21の強調表示には、例えば、ソーラーパネル21の輪郭線の太さを変更する、ソーラーパネル21の輪郭線の色を変更する、またはソーラーパネル21の範囲に模様を付ける等の各種の手法を採用することができる。また、異常の内容に応じて、強調表示の仕方を変えてもよい。
異常有のソーラーパネル21を強調表示すると、続いて、第1の検査結果画像生成部571が異常有無の判定結果を与える熱画像22等の検査用画像の位置情報を取得する(ステップS54)。熱画像22等の検査用画像の位置情報の取得は、位置情報取得手段56が取得した位置情報を取得することで行う。
第1の検査結果画像生成部571が熱画像22等の検査用画像の位置情報を取得すると、続いて、検査結果の表示に使用する地図画像等の背景画像の基となる地図データ11等を読み出し、検査用画像の位置情報に基づく位置と地図データ11が示す地図上の位置とを対応付け、当該地図上に検査用画像を位置決めする(ステップS56)。
第1の検査結果画像生成部571が、地図データ11が示す地図上に熱画像22等の検査用画像を位置決めすると、検査結果画像の生成を完了し、検査結果画像の生成を完了すると(ステップS57)、第1の検査結果画像生成部571は、第1の検査結果画像生成工程を完了する(RETURN)。
一方、第1の検査結果画像生成工程において、異常有無の判定結果が異常なしの場合(ステップS52でNOの場合)、第1の検査結果画像生成部571は、ステップS53をスキップし、ステップS54以降の処理ステップを行う。
パネル検査装置50A、第1のパネル検査手順および第1のパネル検査PG10Aによれば、検査されるソーラーパネル21を上方から撮影した熱画像22等の検査用画像を用いて、自動的に、各ソーラーパネル21の範囲を検出し、検出した各ソーラーパネル21内に異常が生じている箇所が存在するか否かを検出するので、ソーラーパネル21の検査に要する検査員の負担を軽減することができる。
また、パネル検査装置50A、第1のパネル検査手順および第1のパネル検査PG10Aにおいて、ひび等を検出する際に用いる可視画像23から各ソーラーパネル21の輪郭線を検出し、検出した輪郭線を可視画像23と同じ範囲を含む熱画像22へ投影可能にすることで、熱画像22単独では各ソーラーパネル21の輪郭線を十分に検出できない場合においても、各ソーラーパネル21の範囲を検出することができ、各ソーラーパネル21に現れる異常箇所を従来よりも精度良く自動的に検出することができる。
さらに、パネル検査装置50A、第1のパネル検査手順および第1のパネル検査PG10Aにおいて、ソーラーパネル21内に非通常箇所が存在するか否かの検出を可能とすることで、ひび等の損傷のような、ホットスポット以外の異常を検出することができる。また、ひび等の損傷が生じている箇所以外の非通常箇所も検出することができるので、異常予備状態についても検出することができる。従って、現在生じている異常の他、将来的に異常と成り得る事象についても検出でき、将来的な異常発生を未然に防ぐことができる。
パネル検査装置50A、第1のパネル検査手順および第1のパネル検査PG10Aによれば、通信手段53を用いることで、熱画像22等をUAS30から受信してリアルタイムでパネル検査を行うことができるので、UAS30が撮影開始後未着陸(飛行継続中)の状況にあっても、ソーラーパネル21の検査を開始することができる。また、現場で異常箇所が検出された場合、より早いタイミングで修理に着手することができる。
パネル検査装置50A、第1のパネル検査手順および第1のパネル検査PG10Aによれば、ホットスポット有無判定用の閾値tを、平均値μと標準偏差値σとを考慮して求めているので、気温、日射量、発電量の影響を排除してより正確にホットスポットを検出することができる。
また、閾値tに使用する標準偏差値σとして、1枚のソーラーパネル21内により小さな領域を設定し、当該領域内の輝度に基づいて求まる標準偏差値σのうち最小値を与える標準偏差値σを用いれば、各ソーラーパネル21間での標準偏差値σのばらつきを小さく抑えることができ、ホットスポットの検出精度をより高めることができる。
パネル検査装置50A、第1のパネル検査手順および第1のパネル検査PG10Aによれば、検査用画像として熱動画22等の動画を使用可能とすることで、静止画よりもフレームレートの高い動画撮影を行うことができ、UAS30の飛行速度をより上げた状態で被検査対象となるソーラーパネル21を撮影することができる。従って、検査用画像を取得するための1回の空撮で、より広い範囲を撮影したり、より短時間で所定の範囲を撮影したりすることができる。
[第2の実施形態]
図9は、本発明の第2の実施形態に係るパネル検査装置の一例であるパネル検査装置50Bの機能的な構成を示す機能ブロック図である。
パネル検査装置50B(図9)は、パネル検査装置50A(図3)に対して、画像合成手段62をさらに具備する点と、第1の検査結果画像生成部571を備える表示処理手段57Aの代わりに第2の検査結果画像生成部572を備える表示処理手段57Bを具備する点で相違するが、その他の点では実質的に相違しない。そこで、本実施形態では、パネル検査装置50Aと実質的に相違しない構成要素については同じ符号を付して重複する説明を省略する。
パネル検査装置50Bは、例えば、入力手段51と、出力手段52と、通信手段53と、検査範囲検出手段54Aと、異常検出手段55と、位置情報取得手段56と、第2の検査結果画像生成部572を備える表示処理手段57Bと、記憶手段58と、制御手段59と、静止画抽出手段61と、画像合成手段62とを具備して構成される。
表示処理手段57Bにおける第2の検査結果画像生成部572は、合成された熱画像(以下、「合成熱画像」とする。)32(図10)を検査する。合成熱画像32は、検査される全てのソーラーパネル21の温度分布が写る熱画像なので、表示処理手段57Bは合成熱画像32をソーラー配置および検査結果を示す検査結果画像の生成に使用する。
画像合成手段62は、熱画像22および可視画像23の画像合成機能を有し、互いに異なる領域(重複する領域が一部含まれている)を撮影した複数枚の熱画像22または可視画像23を重複する領域で重ね合わせることで、より広範な領域を網羅する熱画像(合成熱画像32)または可視画像(以下、「合成可視画像」)33(図10)を得る。
なお、パネル検査装置50Bにおける制御手段59には、パネル検査装置50Aに対して、付加される構成要素の制御機能が付加されている。すなわち、パネル検査装置50Bにおける制御手段59は、第2の検査結果画像生成部572を備える表示処理手段57Bおよび画像合成手段62と相互にデータを授受し、これらを制御する機能をさらに有している。
パネル検査装置50Bでは、検査されるソーラーパネル21の全範囲を含む所定領域を複数に分割した分割領域に対し、各分割領域を撮影した個々の熱画像22等の検査用画像を取得しているため、検査されるソーラーパネル21の全範囲を網羅する合成熱画像32等の合成画像を得て、この合成画像を用いて、第1の検査範囲検出工程(ステップS2:図4)、ホットスポット検出工程(ステップS3:図4)、非通常箇所検出工程(ステップS4:図4)および第2の検査結果画像生成工程(ステップS6:図4)を行う。
このように構成されるパネル検査装置50Bでは、第2の検査結果画像生成部572が検査されるソーラーパネル21が全て写る合成熱画像32をソーラーパネル21の配置を示すパネル配置図として用いて検査結果画像を生成することができる。従って、地図データ11が無い場合にも異常が検出された箇所を示す検査結果画像を生成して、検査結果を表示手段に表示させることができる。
なお、パネル検査装置50Bは、図9に例示される構成に限定されるものではない。例えば、パネル検査装置50Bは、パネル検査装置50Aと同様に静止画抽出手段61を必ずしも具備していなくてもよい。また、外部装置で画像合成処理が行われており、合成熱画像32(図10)または合成可視画像33(図10)が与えられる場合等、パネル検査装置50B内での画像合成処理が不要であれば、パネル検査装置50Bは、必ずしも画像合成手段62を具備している必要はない。
さらに、異常が検出されたソーラーパネル21を、地図データ11を使用して地図上に表示させる必要がない場合、表示処理手段57Bは必ずしも第1の検査結果画像生成部571を備えている必要はなく、また、位置情報取得手段56を具備している必要はない。
次に、本発明の第2の実施形態に係るパネル検査方法として、パネル検査装置50Bが行う第2のパネル検査手順を説明する。
第2のパネル検査手順は、第1のパネル検査手順に対して、第1の検査結果画像生成工程(ステップS5)の代わりに第2の検査結果画像生成工程(ステップS6)を具備する点で相違するが、その他の処理工程は実質的に相違しない。
図10は、第2のパネル検査手順における第2の検査結果画像生成工程(ステップS6:図4)の処理の流れを示す処理フロー図である。
第2の検査結果画像生成工程(ステップS61、ステップS51〜ステップS53およびステップS57)は、第1の検査結果画像生成工程(図8:ステップS51〜ステップS57)に対して、パネル配置図画像取得ステップ(ステップS61)をさらに備える一方、熱画像22等の検査用画像の位置情報の取得ステップ(ステップS54およびステップS55)および位置対応付けステップ(ステップS56)が省略される点で相違するが、その他の点では実質的に相違しない。そこで、第1の検査結果画像生成工程と実質的に相違しない処理ステップについては同じステップ番号を付して重複する説明を省略する。
第2の検査結果画像生成工程は、例えば、熱画像22の合成画像である熱合成画像32を取得するパネル配置図画像取得ステップ(ステップS61)と、検査結果取得ステップ(ステップS51)と、異常有ソーラーパネル強調ステップ(ステップS53)とを備える。
第2の検査結果画像生成工程が開始されると(ENTER)、まず、第2の検査結果画像生成部572(図9)がパネル配置図画像として熱合成画像32を取得する(ステップS61)。第2の検査結果画像生成部572が熱合成画像32を取得すると、続いて、第2の検査結果画像生成部572は、熱合成画像32内に異常有のソーラーパネル21があれば(ステップS52でYESの場合)、当該異常有のソーラーパネル21を強調表示し(ステップS53)、検査結果画像の生成を完了する(ステップS57)。
第2の検査結果画像生成部572が、検査結果画像の生成を完了すると(ステップS57)、第2の検査結果画像生成部572は、第2の検査結果画像生成工程を完了する(RETURN)。
なお、パネル検査装置50B(図9)が、表示処理手段57Bにおいて、第1の検査結果画像生成部571を備えている場合、第1の検査結果画像生成工程(図8)を選択するか第2の検査結果画像生成工程を選択するかの選択を受け付け、受け付けた選択内容に従う一方の検査結果画像生成工程を実行させることができる。
パネル検査装置50B、第2のパネル検査手順および第2のパネル検査PG10Bによれば、パネル検査装置50A、第1のパネル検査手順および第1のパネル検査PG10Aと同様の効果を得ることができるのに加え、さらに、第2の検査結果画像生成部572は地図データ11等を使用せずに合成熱画像32をソーラーパネル21の配置を示すパネル配置図として用いて検査結果画像を生成するので、地図データ11等がなくても異常のある箇所を把握可能にソーラーパネル21の検査結果を表示することができる。
また、パネル検査装置50Bにおいて、表示処理手段57Bが第1の検査結果画像生成部571を備える場合、地図データ11等を使用することもできるので、表示方法の選択に従い、地図データ11等が示す画像上に熱画像22の一例として合成熱画像32を表示させるか、地図データ11等が示す画像なしに合成熱画像32を表示させるかを選択して検査結果を表示することができる。
[第3の実施形態]
図11は、本発明の第3の実施形態に係るパネル検査装置の一例であるパネル検査装置50Cの機能的な構成を示す機能ブロック図である。
パネル検査装置50C(図11)は、パネル検査装置50A(図3)に対して、検査範囲検出手段54Aおよび表示処理手段57Aの代わりに、検査範囲検出手段54Cおよび表示処理手段57Cを備える点で相違するが、その他の点では実質的に相違しない。そこで、パネル検査装置50Aと実質的に相違しない構成要素については同じ符号を付して重複する説明を省略する。
パネル検査装置50Cは、例えば、入力手段51と、出力手段52と、通信手段53と、第3の検査範囲検出部543を備える検査範囲検出手段54Cと、異常検出手段55と、位置情報取得手段56と、第3の検査結果画像生成部573を備える表示処理手段57Cと、記憶手段58と、制御手段59と、静止画抽出手段61とを具備して構成される。
検査範囲検出手段54Cは、例えば、第1の検査範囲検出部541および第2の検査範囲検出部542に加えてさらに第3の検査範囲検出部543を備える。
第3の検査範囲検出部543は、異常検出工程(図4)に使用する熱画像22等の検査用画像をパネル配置図へ投影する機能と、パネル配置図の輪郭線を基準に各ソーラーパネル21の範囲を検出する機能とを有し、異常検出工程に使用する熱画像22等の検査用画像をパネル配置図へ投影した後、パネル配置図の輪郭線を基準に各ソーラーパネル21の範囲を検出する。
表示処理手段57Cは、表示処理手段57Aに対して、第1の検査結果画像生成部571の代わりに第3の検査結果画像生成部573を備える。
第3の検査結果画像生成部573は、検査結果の表示に使用するパネル配置図画像(背景画像)の基となるパネル配置図データ15(図11)を読み出し、パネル配置図画像を取得する機能と、異常検出工程に使用する熱画像22等の検査用画像と当該検査用画像内のソーラーパネル21の各々がパネル配置図画像内の何れのソーラーパネル21であるかを特定する機能と、特定したソーラーパネル21の異常有無の判定結果をパネル配置図画像に反映する機能とを有する。
第3の検査結果画像生成部573は、異常検出工程に使用する熱画像22等の検査用画像を順次取得し、取得した画像に写るソーラーパネル21の異常有無の判定結果を順次パネル配置図画像に反映して検査結果画像を生成する。
パネル検査装置50Cにおける制御手段59には、パネル検査装置50Aに対して、付加される構成要素の制御機能が付加されている。すなわち、パネル検査装置50Cにおける制御手段59は、検査範囲検出手段54Cおよび表示処理手段57Cと相互にデータを授受し、これらを制御する機能をさらに有している。
なお、パネル検査装置50Cは、図11に例示される構成に限定されない。例えば、パネル検査装置50Cは、パネル検査装置50Aと同様に、必ずしも静止画抽出手段61を具備していなくてもよい。また、パネル検査装置50Cにおける表示処理手段57は、少なくとも第3の検査結果画像生成部573を備えていれば、第1の検査結果画像生成部571や第2の検査結果画像生成部572をさらに備える構成でもよい。
次に、本発明の第3の実施形態に係るパネル検査方法として、パネル検査装置50Cが行う第3のパネル検査手順を説明する。なお、第3のパネル検査手順の説明では、上述した第1および第2のパネル検査手順と実質的に相違しない処理ステップについては同じステップ番号を付して重複する説明を省略する。
第3のパネル検査手順(図4)は、第1のパネル検査手順(図4)に対して、第1の検査範囲検出工程(ステップS2)および第1の検査結果画像生成工程(ステップS5)の代わりに、第2の検査範囲検出工程(ステップS7)および第3の検査結果画像生成工程(ステップS8)を具備する点で相違するが、その他の処理工程については実質的に相違しない。
図12は、第2の検査範囲検出工程(ステップS7:図4)の処理の流れを示す処理フロー図である。
第2の検査範囲検出工程は、第1の検査範囲検出工程(図5)に対して、画像投影ステップ(ステップS71)およびパネル範囲検出ステップ(ステップS72)をさらに備える一方、パネル範囲検出ステップ(ステップS26)が省略される点で相違するが、その他の点では実質的に相違しない。
第2の検査範囲検出工程が開始されると(ENTER)、検査範囲検出手段54Cが、第1の検査範囲検出工程と同様に、ステップS21〜ステップS25の処理ステップを行い、後の異常検出工程(図4)に使用する熱画像22等の検査用画像を用意する。続いて、第3の検査範囲検出部543が、用意した投影用の検査用画像をパネル配置図へ投影する(ステップS71)。
異常検出工程(図4)に使用する検査用画像のパネル配置図への投影は、例えば、異常検出工程(図4)に使用する検査用画像を、当該検査用画像の平面位置情報を参考にして、パネル配置図上に一旦仮り決めし、当該検査用画像から抽出される特徴量をパネル配置図内で探索し、仮り決めした位置から当該特徴量が一致する最も近い位置を最終的なパネル配置図内での位置として決定し、投影することで行う。
パネル配置図への投影が完了したら、第3の検査範囲検出部543は、パネル配置図における各ソーラーパネル21の輪郭線を基準に各ソーラーパネル21の範囲を特定し、ソーラーパネル21の各々の範囲として検出する(ステップS72)。第3の検査範囲検出部543がソーラーパネル21の各々の範囲が検出すると、検出したソーラーパネル21の各々に対して、パネル配置図データ15(図11)に含まれる各ソーラーパネル21のパネル識別情報を付して検査用画像の画像識別情報と関連付けて第2の検査範囲検出工程を完了する(RETURN)。
図13は、第3の検査結果画像生成工程(ステップS8:図4)の処理の流れを示す処理フロー図である。
第3の検査結果画像生成工程(ステップS81〜ステップS83、ステップS52、ステップS53、ステップS84およびステップS57)は、第1の検査結果画像生成工程(図8:ステップS51〜ステップS57)に対して、パネル配置図画像取得ステップ(ステップS81)と、パネル特定ステップ(ステップS82)と、異常有無判定結果取得ステップ(ステップS83)とをさらに備える一方、熱画像22等の検査用画像の位置情報の取得ステップ(ステップS54およびステップS55)および位置対応付けステップ(ステップS56)が省略される点で相違するが、その他の点では実質的に相違しない。
第3の検査結果画像生成工程が開始されると(ENTER)、まず、第3の検査結果画像生成部573(図11)が検査結果の表示に使用するパネル配置図画像(背景画像)の基となるパネル配置図データ15(図11)を読み出し、パネル配置図画像を取得する(ステップS81)。
第3の検査結果画像生成部573がパネル配置図画像を取得すると、続いて、第3の検査結果画像生成部573は、検査用画像の識別情報とパネル識別情報とを参照して、異常検出工程(ステップS3およびステップS4:図4)で使用した検査用画像に写るソーラーパネル21の各々がパネル配置図画像内の何れのソーラーパネル21であるかを特定する(ステップS82)。
第3の検査結果画像生成部573がパネル配置図画像内のソーラーパネル21(図2)を特定すると、特定したソーラーパネル21の異常有無の判定結果を取得し(ステップS83)、異常有のソーラーパネル21があれば(ステップS52でYESの場合)、当該異常有のソーラーパネル21を強調表示する(ステップS53)。
第3の検査結果画像生成部573が特定したソーラーパネル21の全てについて異常有無の判定結果を反映すると、第3の検査結果画像生成部573は、ソーラーパネル21の異常有無の判定結果の反映が未完了の画像が残っている場合(ステップS84でNOの場合)、残りの画像を読み出し、ソーラーパネル21について異常有無の判定結果を全て反映する(ステップS82、ステップS83、ステップS52およびステップS53)。
一方、第3の検査結果画像生成部573がソーラーパネル21の異常有無の判定結果を与える全ての画像から全ての検査結果を反映したら(ステップS84でYESの場合)、第3の検査結果画像生成部573は検査結果画像の生成を完了し(ステップS57)、第3の検査結果画像生成工程を完了する(RETURN)。
パネル検査装置50C、第3のパネル検査手順および第3のパネル検査PG10Cによれば、パネル検査装置50A、第1のパネル検査手順および第1のパネル検査PG10Aと同様の効果を得ることができるのに加え、さらに、パネル配置図データ15が示すパネル配置図上に点検結果を表示することができるので、ユーザによりわかり易く点検結果を提供することができる。また、検査結果画像のデータをレイヤ構造とし、表示させたい情報毎にレイヤ化してやることで、表示させたい所望の情報を選択してパネル配置図上に表示させることができる。
例えば、熱画像22に基づくホットスポット検出結果と、可視画像23に基づく非通常検出結果とを別レイヤとすることで、パネル配置図上にホットスポット検出結果と非通常検出結果とを、同時または個別にパネル配置図上に表示させることができる。
以上、パネル検査装置50(50A〜50C)、第1〜第3のパネル検査手順およびパネル検査PG10(10A〜10C)によれば、被検査対象となるソーラーパネル21を上方から撮影した熱画像22等の検査用画像を用いて、自動的に、各ソーラーパネル21の範囲を検出し、検出した各ソーラーパネル21内に異常が生じている箇所が存在するか否かを検出するので、ソーラーパネル21の検査に要する検査員の負担を軽減することができる。
また、パネル検査装置50、第1〜第3のパネル検査手順およびパネル検査PG10において、ひび等を検出する際に用いる可視画像23から各ソーラーパネル21の輪郭線を検出し、検出した輪郭線を可視画像23と同じ範囲を含む熱画像22へ投影可能にすることで、熱画像22単独では各ソーラーパネル21の輪郭線を十分に検出できない場合においても各ソーラーパネル21の範囲を検出することができ、各ソーラーパネル21に現れる異常箇所を従来よりも精度良く自動的に検出することができる。
さらに、パネル検査装置50、第1〜第3のパネル検査手順およびパネル検査PG10において、ソーラーパネル21内に非通常箇所が存在すか否かの検出を可能とすることで、ひび等の損傷のような、ホットスポット以外の異常を検出することができる。また、ひび等の損傷が生じている箇所以外の非通常箇所も検出することができるので、異常予備状態についても検出することができる。従って、現在生じている異常の他、将来的に異常と成り得る事象についても検出でき、将来的な異常発生を未然に防ぐことができる。
パネル検査装置50、第1〜第3のパネル検査手順およびパネル検査PG10によれば、通信手段53を用いることで、熱画像22等をUAS30から受信してリアルタイムでパネル検査を行うことができるので、UAS30が撮影開始後に飛行を継続している状況下にあっても、ソーラーパネル21の検査を開始することができる。また、現場で異常箇所が検出された場合、より早いタイミングで修理に着手することができる。
パネル検査装置50、第1〜第3のパネル検査手順およびパネル検査PG10によれば、ホットスポット有無判定用の閾値tを、平均値μと標準偏差値σとを考慮して求めているので、気温、日射量、発電量の影響を排除してより正確にホットスポットを検出することができる。
また、閾値tに使用する標準偏差値σとして、1枚のソーラーパネル21内により小さな領域を設定し、当該領域内の輝度に基づいて求まる標準偏差値σのうち最小値を与える標準偏差値σを用いれば、各ソーラーパネル21間での標準偏差値σのばらつきを小さく抑えることができ、ホットスポットの検出精度をより高めることができる。
また、パネル検査装置50、第1〜第3のパネル検査手順およびパネル検査PG10によれば、検査用画像として熱動画22等の動画を使用可能とすることで、静止画よりもフレームレートの高い動画撮影を行うことができ、UAS30の飛行速度をより上げた状態で被検査対象となるソーラーパネル21を撮影することができる。従って、検査用画像を取得するための1回の空撮で、より広い範囲を撮影したり、より短時間で所定の範囲を撮影したりすることができる。
第2の検査結果画像生成部572を備えるパネル検査装置50、このパネル検査装置50が行うパネル検査手順および当該パネル検査手順コンピュータにパネル検査PG10によれば、地図データ11等がなくても検査結果画像を生成して検査結果を表示することができる。
第3の検査範囲検出部543および第3の検査結果画像生成部573を備えるパネル検査装置50、このパネル検査装置50が行うパネル検査手順および当該パネル検査手順コンピュータにパネル検査PG10によれば、パネル配置図上に点検結果を表示することができるので、ユーザによりわかり易く点検結果を提供することができる。また、検査結果画像のデータをレイヤ構造とし、表示させたい情報毎にレイヤ化してやることで、表示させたい所望の情報を選択してパネル配置図上に表示することができる。
なお、上述した各実施形態において記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等の記憶媒体に書き込んで各種装置に適用したり、通信媒体により伝送して各種装置に適用することもできる。本装置を実現するコンピュータは、記憶媒体に記録されたプログラムを読み込み、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行する。
また、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階では、上述した実施例以外にも様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、追加、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 コンピュータ
2 CPU
3 主記憶装置
4 補助記憶装置
5 入力装置
6 出力装置
7 通信手段
8 計算サーバー
10(10A〜10C) パネル検査PG(プログラム)
11 地図データ
13 オルソ画像
15 パネル配置図データ
20 太陽光発電所
21 ソーラーパネル
22 熱画像(熱静止画または熱動画)
23 可視画像(可視静止画または可視動画)
24 高解像度可視画像(高解像度可視静止画または高解像度可視動画)
25 所内建屋
26 サーモグラフィ
27 可視カメラ
28 一体型カメラ
29 高解像度可視カメラ
30 無人航空機システム(UAS)
50(50A〜50C) パネル検査装置
51 入力手段
52 出力手段
53 通信手段
54A,54C 検査範囲検出手段
541 第1の検査範囲検出部
542 第2の検査範囲検出部
543 第3の検査範囲検出部
55 異常検出手段
551 ホットスポット検出部(第1の異常検出部)
552 非通常箇所検出部(第2の異常検出部)
56 位置情報取得手段
57A,57B,57C 表示処理手段
571 第1の検査結果画像生成部
572 第2の検査結果画像生成部
573 第3の検査結果画像生成部
58 記憶手段
59 制御手段
61 静止画抽出手段
62 画像合成手段
R 飛行経路

Claims (26)

  1. 検査されるソーラーパネルを上方から撮影した熱画像に現れる温度分布に基づいて、検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する第1の検査範囲検出部を備える検査範囲検出手段と、
    前記検査範囲検出手段が検出した前記ソーラーパネル各々の範囲内に温度異常を示す部分が有ると判定した場合、当該ソーラーパネルを異常と判定して、異常なソーラーパネルを検出する第1の異常検出部を有する異常検出手段と、
    前記検査範囲検出手段が前記検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する際に用いる画像の撮影位置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    前記検査されるソーラーパネルの位置が記される位置情報を含む地図情報を読み出し、前記検査範囲検出手段が検出した前記検査されるソーラーパネル各々の範囲と、前記位置情報取得手段が取得した前記画像の撮影位置の位置情報と、前記異常検出手段が異常なソーラーパネルを検出した場合には前記異常なソーラーパネルと、読み出した前記地図情報とに基づいて、前記地図情報が示す地図上に前記検査されるソーラーパネルのうち少なくとも前記異常なソーラーパネルを示した検査結果情報を含む検査結果画像を生成する表示処理手段とを具備することを特徴とするソーラーパネルの検査装置。
  2. 前記検査範囲検出手段は、上方から撮影された可視画像を取得し、取得した可視画像から検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する第2の検査範囲検出部をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のソーラーパネルの検査装置。
  3. 前記異常検出手段は、前記可視画像に対して、前記検査範囲検出手段が検出した前記ソーラーパネル各々の範囲内に前記ソーラーパネルの輪郭を形成する縦方向および横方向の線分に対して斜め方向の線分ベクトルの有無を判定し、有と判定した場合、当該ソーラーパネルを異常と判定して、異常なソーラーパネルを検出する第2の異常検出部をさらに備えることを特徴とする請求項2記載のソーラーパネルの検査装置。
  4. 前記異常検出手段は、前記可視画像に対して、前記検査範囲検出手段が検出した前記ソーラーパネル各々の範囲内から前記ソーラーパネルの輪郭を形成する縦方向および横方向の線分に対して斜め方向の線分ベクトルの有無を判定し、有と判定した場合、当該ソーラーパネルを異常と判定して、異常なソーラーパネルを検出する第2の異常検出部をさらに備える一方、前記検査されるソーラーパネルを含む同じ範囲を撮影している可視画像が、異なる解像度で複数枚存在する場合、
    前記検査範囲検出手段が行う前記検査されるソーラーパネル各々の範囲の検出、および前記異常検出手段が行う前記検査されるソーラーパネルの前記斜め方向の線分ベクトルを有と判定した結果に基づく前記異常なソーラーパネルの検出のうち、少なくとも前記検査範囲検出手段が行う前記検査されるソーラーパネル各々の範囲の検出は、最も解像度が高い1枚の可視画像を用いて行われることを特徴とする請求項2記載のソーラーパネルの検査装置。
  5. 前記表示処理手段に与えられる前記検査されるソーラーパネルの全てを含むソーラーパネルの配置図は、前記検査されるソーラーパネルの全てを含むソーラーパネルが写るオルソ画像であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のソーラーパネルの検査装置。
  6. 前記表示処理手段は、前記検査範囲検出手段が検出した前記検査されるソーラーパネル各々の範囲と、前記異常検出手段が異常なソーラーパネルを検出した場合には前記異常なソーラーパネルとを、与えられる前記検査されるソーラーパネルの全てを含むソーラーパネル配置図のデータを読み出して得られる前記検査されるソーラーパネルの配置図に投影して、前記検査されるソーラーパネルの配置図に、少なくとも、前記検査の範囲内に在る各ソーラーパネルを示す表示と、前記異常なソーラーパネルを示す表示とを付加した前記検査結果画像を生成するように構成されることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載のソーラーパネルの検査装置。
  7. 前記検査されるソーラーパネルの全範囲を含む所定領域を複数に分割した分割領域に対して、各分割領域を撮影した個々の分割画像を取得している場合、取得した前記分割画像に基づいて、少なくとも前記検査されるソーラーパネルの全範囲が撮影される1枚の合成画像を得る画像合成手段をさらに具備することを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載のソーラーパネルの検査装置。
  8. 前記表示処理手段に与えられる前記検査されるソーラーパネルの全てを含むソーラーパネル配置図は、前記画像合成手段が得た1枚の合成画像であることを特徴とする請求項7記載のソーラーパネルの検査装置。
  9. 前記表示処理手段は、予め与えられている前記ソーラーパネルの配置図のデータに基づく第1のソーラーパネルの配置図の他に、前記画像合成手段が得た1枚の合成画像を第2のソーラーパネルの配置図として得ている場合、
    前記検査結果画像を生成する際に、前記検査の範囲内に在る各ソーラーパネルを示す表示と前記異常なソーラーパネルを示す表示とを付加する対象を、与えられる前記第1のソーラーパネルの配置図および前記第2のソーラーパネルの配置図の何れか一方を選択する指令に基づいて前記第1のソーラーパネルの配置図および前記第2のソーラーパネルの配置図の何れか一方を選択する機能を有することを特徴とする請求項7記載のソーラーパネルの検査装置。
  10. 前記表示処理手段は、前記ソーラーパネルの配置図内に現れる特徴量と、前記検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する際に用いる画像内に写る前記特徴量とを合致させることで、前記検査範囲検出手段が検出した前記検査されるソーラーパネル各々の範囲と前記異常検出手段が異常なソーラーパネルを検出した場合には前記異常なソーラーパネルとを前記検査されるソーラーパネルの配置図へ投影するように構成されることを特徴とする請求項6から9の何れか1項に記載のソーラーパネルの検査装置。
  11. 前記位置情報取得手段が、前記検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する際に用いる画像の撮影位置の位置情報と、前記検査されるソーラーパネルの全てを含むソーラーパネル配置図に含まれる所定位置の位置情報とを、GPSによって測位された位置情報から得ている場合、
    前記表示処理手段は、前記GPSによって測位された位置情報に基づいて、前記検査範囲検出手段が検出した前記検査されるソーラーパネル各々の範囲と前記異常検出手段が異常なソーラーパネルを検出した場合には前記異常なソーラーパネルとを前記検査されるソーラーパネルの配置図に投影するように構成されることを特徴とする請求項6から9の何れか1項に記載のソーラーパネルの検査装置。
  12. 前記検査されるソーラーパネルの範囲を検出する際に用いる画像として、前記検査されるソーラーパネルの各々を全て撮影した動画から所定のフレームを切り出して静止画を生成する静止画抽出手段をさらに具備することを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載のソーラーパネルの検査装置。
  13. 検査されるソーラーパネルを上方から撮影した熱画像に現れる温度分布に基づいて、検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する第1の検査範囲検出部を備える検査範囲検出手段と、前記検査範囲検出手段が検出した前記ソーラーパネル各々の範囲内に温度異常を示す部分が有ると判定した場合、当該ソーラーパネルを異常と判定して、異常なソーラーパネルを検出する第1の異常検出部を有する異常検出手段と、前記検査範囲検出手段が前記検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する際に用いる画像の撮影位置の情報を取得する位置情報取得手段と、前記検査範囲検出手段が検出した前記検査されるソーラーパネル各々の範囲と、前記位置情報取得手段が取得した前記画像の撮影位置の情報と、前記異常検出手段が異常なソーラーパネルを検出した場合には前記異常なソーラーパネルとに基づいて、前記検査されるソーラーパネルのうち前記異常なソーラーパネルを他のソーラーパネルと区別して示した検査結果情報を含む検査結果画像を生成する表示処理手段とを具備するソーラーパネルの検査装置を用いたソーラーパネル検査手順であり、前記ソーラーパネル検査手順は、
    前記検査範囲検出手段が、前記熱画像に現れる温度分布に基づいて前記検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する第1の検査範囲検出ステップを備える検査範囲検出工程と、
    前記異常検出手段が、前記検査範囲検出工程で検出された前記ソーラーパネル各々の範囲から温度異常を示す部分が有ると判定した場合、当該ソーラーパネルを異常と判定して、異常なソーラーパネルを検出する第1の異常検出ステップを備える異常検出工程と、
    前記位置情報取得手段が、前記検査範囲検出工程で前記ソーラーパネル各々の範囲を検出する際に用いる画像の撮影位置の情報を取得する位置情報取得工程と、
    前記表示処理手段が、前記検査範囲検出工程で検出された前記ソーラーパネル各々の範囲と、前記位置情報取得工程で取得された前記画像の撮影位置の情報と、前記異常検出工程で異常なソーラーパネルが検出された場合には検出された異常なソーラーパネルとに基づいて、前記検査されるソーラーパネルのうち前記異常なソーラーパネルを他のソーラーパネルと区別して示した検査結果情報を含む検査結果画像を生成する表示処理工程とを具備することを特徴とするソーラーパネルの検査方法。
  14. 前記検査範囲検出手段が、上方から撮影された可視画像を取得し、取得した可視画像から検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する第2の検査範囲検出部をさらに備えており、
    前記検査範囲検出工程は、前記第2の検査範囲検出部が前記取得した可視画像から前記検査されるソーラーパネルの範囲を検出する第2の検査範囲検出ステップをさらに備えることを特徴とする請求項13記載のソーラーパネルの検査方法。
  15. 前記異常検出手段が、前記第2の検査範囲検出部が検出した前記ソーラーパネル各々の範囲内から前記ソーラーパネルの輪郭を形成する縦方向および横方向の線分に対して斜め方向の線分ベクトルの有無を判定し、有と判定した場合、当該ソーラーパネルを異常と判定して、異常なソーラーパネルを検出する第2の異常検出部をさらに備えており、
    前記異常検出工程は、前記第2の検査範囲検出ステップで検出されたソーラーパネルの範囲内から前記ソーラーパネルの輪郭を形成する縦方向および横方向の線分に対して斜め方向の線分ベクトルの有無を判定し、有と判定した場合、当該ソーラーパネルを異常と判定して、異常なソーラーパネルを検出する第2の異常検出ステップをさらに備えることを特徴とする請求項14記載のソーラーパネルの検査方法。
  16. 前記異常検出手段が、前記第2の検査範囲検出部が検出した前記ソーラーパネル各々の範囲内から前記ソーラーパネルの輪郭を形成する縦方向および横方向の線分に対して斜め方向の線分ベクトルの有無を判定し、有と判定した場合、当該ソーラーパネルを異常と判定して、異常なソーラーパネルを検出する第2の異常検出部をさらに備える一方、前記検査されるソーラーパネルを含む同じ範囲を撮影している可視画像が、異なる解像度で複数枚存在する場合、
    前記第2の検査範囲検出ステップおよび前記第2の異常検出ステップのうち、少なくとも前記第2の検査範囲検出ステップは、最も解像度が高い1枚の可視画像を用いて行われることを特徴とする請求項14記載のソーラーパネルの検査方法。
  17. 前記表示処理手段に与えられる前記検査されるソーラーパネルの全てを含むソーラーパネルの配置図は、前記検査されるソーラーパネルの全てを含むソーラーパネルが写るオルソ画像であることを特徴とする請求項13から16の何れか1項に記載のソーラーパネルの検査方法。
  18. 前記表示処理工程は、前記検査範囲検出工程で検出された前記ソーラーパネル各々の範囲と、前記異常検出工程で異常なソーラーパネルが検出された場合には検出された異常なソーラーパネルとを、与えられる前記検査されるソーラーパネルの全てを含むソーラーパネル配置図のデータを読み出して得られる前記検査されるソーラーパネルの配置図に投影して、前記検査されるソーラーパネルの配置図に、少なくとも、前記検査の範囲内に在る各ソーラーパネルを示す表示と、前記異常なソーラーパネルを示す表示とを付加した前記検査結果画像を生成するステップを備えることを特徴とする請求項13から17の何れか1項に記載のソーラーパネルの検査方法。
  19. 前記ソーラーパネル検査手順は、前記検査されるソーラーパネルの全範囲を含む所定領域を複数に分割した分割領域に対して、各分割領域を撮影した個々の分割画像を取得している場合、取得した前記分割画像に基づいて、少なくとも前記検査されるソーラーパネルの全範囲が撮影される1枚の合成画像を得る画像合成手段が、前記検査されるソーラーパネルの全範囲が撮影される1枚の合成画像を得る画像合成ステップをさらに備え、
    前記表示処理工程で、前記検査の範囲内に在る各ソーラーパネルを示す表示と前記異常なソーラーパネルを示す表示とが付加される前記検査されるソーラーパネルの配置図は、前記画像合成手段が得た1枚の合成画像であることを特徴とする請求項18に記載のソーラーパネルの検査方法。
  20. 前記表示処理手段が、予め与えられている前記ソーラーパネルの配置図のデータに基づく第1のソーラーパネルの配置図の他に、前記画像合成手段が得た1枚の合成画像を第2のソーラーパネルの配置図として得ている場合、
    前記ソーラーパネル検査手順は、前記検査されるソーラーパネルの全範囲を含む所定領域を複数に分割した分割領域に対して、各分割領域を撮影した個々の分割画像を取得している場合、取得した前記分割画像に基づいて、少なくとも前記検査されるソーラーパネルの全範囲が撮影される1枚の合成画像を得る画像合成手段が、前記検査されるソーラーパネルの全範囲が撮影される1枚の合成画像を得る画像合成ステップをさらに備え、
    前記表示処理工程は、前記第1のソーラーパネルの配置図および前記第2のソーラーパネルの配置図の何れか一方を選択する指令に基づいて選択した前記第1のソーラーパネルの配置図および前記第2のソーラーパネルの配置図の何れか一方に、少なくとも、前記検査の範囲内に在る各ソーラーパネルを示す表示と前記異常なソーラーパネルを示す表示とを含む画像を前記検査結果画像として生成するステップを備えることを特徴とする請求項18記載のソーラーパネルの検査方法。
  21. 前記表示処理工程は、前記ソーラーパネルの配置図内に現れる特徴量と、前記検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する際に用いる画像内に写る前記特徴量とを合致させることで、前記検査範囲検出工程で検出された前記ソーラーパネル各々の範囲と、前記異常検出工程で異常なソーラーパネルが検出された場合には検出された異常なソーラーパネルとを前記検査されるソーラーパネルの配置図へ投影することを特徴とする請求項18から20の何れか1項に記載のソーラーパネルの検査方法。
  22. 前記位置情報取得手段が、前記検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出する際に用いる画像の撮影位置の位置情報と、前記検査されるソーラーパネルの全てを含むソーラーパネル配置図に含まれる所定位置の位置情報とを、GPSによって測位された位置情報から得ている場合、
    前記表示処理工程は、前記GPSによって測位された位置情報に基づいて、前記検査範囲検出工程で検出された前記ソーラーパネル各々の範囲と、前記異常検出工程で異常なソーラーパネルが検出された場合には検出された異常なソーラーパネルとを前記検査されるソーラーパネルの配置図に投影することを特徴とする請求項18から20の何れか1項に記載のソーラーパネルの検査方法。
  23. 前記検査範囲検出工程で前記ソーラーパネル各々の範囲を検出する際に用いる画像は、前記検査されるソーラーパネルの各々を全て撮影した動画であることを特徴とする請求項13から22の何れか1項に記載のソーラーパネルの検査方法。
  24. 前記ソーラーパネル検査手順は、前記検査されるソーラーパネルの範囲を検出する際に用いる画像として、前記検査されるソーラーパネルの各々を全て撮影した動画から所定のフレームを切り出して静止画を生成する静止画抽出手段が、前記静止画を生成するステップをさらに備え、
    前記検査範囲検出工程は、前記静止画を用いて行われることを特徴とする請求項23記載のソーラーパネルの検査方法。
  25. 前記検査範囲検出工程で前記ソーラーパネル各々の範囲を検出する際に用いる前記熱画像および前記可視画像は、何れもタイミングを同期させて撮影された動画であり、
    前記第1の検査範囲検出ステップおよび前記第2の検査範囲検出ステップは、前記動画から連続的に前記検査されるソーラーパネル各々の範囲を検出することを特徴とする請求項14から22の何れか1項に記載のソーラーパネルの検査方法。
  26. 検査されるソーラーパネルを上方から撮影した熱画像に現れる温度分布に基づいて前記検査されるソーラーパネルの範囲を検出する第1の検査範囲検出ステップを備える検査範囲検出工程と、
    前記検査範囲検出工程で検出された前記ソーラーパネルの範囲から温度異常を示す部分が有ると判定した場合、当該ソーラーパネルを異常と判定して、異常なソーラーパネルを検出する第1の異常検出ステップを備える異常検出工程と、
    前記検査範囲検出工程で前記ソーラーパネルの範囲を検出する際に用いる画像の撮影位置の情報を取得する位置情報取得工程と、
    前記検査範囲検出工程で検出された前記ソーラーパネルの範囲と、前記位置情報取得工程で取得された前記画像の撮影位置の情報と、前記異常検出工程で異常なソーラーパネルが検出された場合には検出された異常なソーラーパネルとに基づいて、前記異常なソーラーパネルを、前記異常検出工程で異常と判定されていない前記ソーラーパネルと区別して前記検査されるソーラーパネルを示した検査結果画像を生成する表示処理工程とを具備する前記ソーラーパネル検査手順を、コンピュータに実行させることを特徴とするソーラーパネルの検査プログラム。
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