JP2017171582A - エアゾール型染毛キット - Google Patents

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Abstract

【課題】第1剤組成物と第2剤組成物とを容易に混合しつつ、気になる根元の白髪の部分へ狙い通りに染毛剤を塗布できるエアゾール染毛キットの提供。【解決手段】カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、高級アルコール、液状油剤、酸化染料中間体及びアルカリ剤を含有するエアゾール染毛用第1剤組成物と、過酸化水素、非イオン界面活性剤、高級アルコール及び炭化水素を含有するエアゾール染毛用第2剤組成物と、毛髪処理剤用ブラシからなり、毛髪処理剤用ブラシが、ブラシ台の幅方向の両側の側縁部に沿って各々設けられた外側ブラシ歯列と、該外側ブラシ歯の前記幅方向の内側に隣接して設けられた内側ブラシ歯列とを有し、内側ブラシ歯の引張弾性率が外側ブラシ歯の引張弾性率よりも低い、エアゾール型染毛キット。【選択図】図1

Description

本発明は、エアゾール型染毛キットに関する。
アルカリ剤及び酸化染料を含有する第1剤組成物と酸化剤を含有する第2剤組成物とからなる酸化染毛剤は、泡状、クリーム状、ゲル状、ペースト状等の状態で、例えばトレイの上に一旦吐出させ、ヘラや刷毛を用いて混合した後、手や塗布具を用いて毛髪に塗布される。このような二剤式の酸化染毛剤では、第1剤組成物と第2剤組成物との混合性や施術の際の操作性の確保が重要である。このため酸化染毛剤の設計においては、組成物の適度な粘度調整などの手法によって、混合性、操作性の向上や刺激臭の低減が図られている(例えば、特許文献1参照)。
また、施術に用いる塗布具によって第1剤組成物と第2剤組成物との混合性や操作性を向上させる手段としては、ブラシ歯が立設するブラシ台の上に、エアゾール容器から第1剤組成物と第2剤組成物とを吐出させて載置した状態で、毛髪を梳かしながら、両剤を混合させつつその混合物を毛髪に塗布できるようにしたブラシが種々開発されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004-189638号公報 特開2005-97310号公報
エアゾール型の染毛剤組成物の第1剤組成物と第2剤組成物には、エアゾール容器から吐出できるように比較的低粘度でありながら、ブラシ台上では液だれしないような粘度を有することが求められ、同時に上記染毛剤組成物を毛髪に適用するためのブラシには、その液だれを防ぐことができる構造を有することが求められる。しかし、特許文献2に記載の構成では、ブラシ台上の染毛剤第1剤と第2剤とを頭髪に移行させづらく、白髪の根元部分に狙い通りに塗布することが困難であるという別の問題も生じていた。
また、エアゾール製品では、連続して使用しているか断続的に使用しているかに関わらず、エアゾール容器からの時間当たりの内容物吐出量が次第に減少するという問題があり、吐出量を減少させないようにする工夫として、容器そのものや吐出させるオリフィス部の構造の工夫や内容物の粘度等の調整が検討されてきたが、染毛用途では十分な検討が行われてこなかった。
更に、第1剤組成物を吐出させるエアゾール容器と第2剤組成物を吐出させるエアゾール容器とを連結させ、同一操作で同時に吐出させる容器を使用しようとすると、吐出量の減少度合いはそれぞれのエアゾール容器に特有であるため、製造後に初めて使用する際には所定の量比率で吐出されていても、吐出を継続し、あるいは使用を繰り返して内容量が略半量以下になると、吐出量比率が大幅に変化し、ブラシ上に適量を戴置させ難くなるとともに、染毛性の低下も招く場合があった。
本発明は、第1剤組成物と第2剤組成物とを所定の比率でエアゾール容器から吐出でき、ブラシ上に戴置して容易に混合しつつ、気になる根元の白髪の部分へ狙い通りに染毛剤を塗布できる、エアゾール容器に収容された二剤式のエアゾール型染毛剤組成物及び毛髪処理剤用ブラシからなるエアゾール染毛キットに関する。
本発明者らは、特定組成のエアゾール染毛用の第1剤組成物及び第2剤組成物と、特定構造の毛髪処理剤用ブラシとを組み合わせることによって、染毛剤組成物を気になる根元の白髪の部分へきちんと塗布すると共に、該混合物を押し込みながら、根元から毛先方向へ、また根元の広範囲へ容易に塗り広げることができること、その結果、根元の白髪を好適に染毛できることを見いだし、本発明を完成した。
本発明は、エアゾール染毛用第1剤組成物、エアゾール染毛用第2剤組成物、及び毛髪処理剤用ブラシからなるエアゾール型染毛キットであって、
前記エアゾール染毛用第1剤組成物が、下記成分(1A)〜(1F)を含有し、
(1A) カチオン界面活性剤
(1B) 非イオン界面活性剤
(1C) 高級アルコール
(1D) 25℃で液状である油剤
(1E) 酸化染料中間体
(1F) アルカリ剤
前記エアゾール染毛用第2剤組成物が、下記成分(2A)〜(2D)を含有し、
(2A) 過酸化水素
(2B) 非イオン界面活性剤
(2C) 高級アルコール
(2D) 炭化水素
前記毛髪処理剤用ブラシが、ブラシ台の幅方向の両側の側縁部に沿って各々設けられ、前記ブラシ台の長さ方向に所定の間隔をおいて配置された複数本の外側ブラシ歯からなる外側ブラシ歯列と、該外側ブラシ歯の前記幅方向の内側に隣接して設けられ、前記長さ方向に所定の間隔をおいて配置された複数本の内側ブラシ歯からなる内側ブラシ歯列とを有しており、前記内側ブラシ歯の引張弾性率が前記外側ブラシ歯の引張弾性率よりも低いものである、
エアゾール型染毛キットを提供するものである。
本発明のエアゾール型染毛キットは、第1剤組成物と第2剤組成物とを容易に混合しつつ、気になる根元の白髪の部分へ狙い通りに染毛剤を塗布できるため、根元の白髪を好適に染毛できる。
本発明の好ましい一実施形態に係る毛髪処理剤用ブラシを備える毛髪処理用具の斜視図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る毛髪処理剤用ブラシを備える毛髪処理用具の側面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る毛髪処理剤用ブラシの構成を説明する、毛髪処理用具のブラシ部の上面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る毛髪処理剤用ブラシの構成を説明する、図2のA−Aに沿った拡大断面図である。 ブラシ台の上面に第1剤と第2剤とを並べて載置した状態を説明する、毛髪処理用具のブラシ部の上面図である。 内側ブラシ歯や中間部ブラシ歯が撓んで、染毛剤組成物を毛髪の間に押し込んでいる状態の説明図である。 先端部が外側ブラシ歯列の外方に突出するまで内側ブラシ歯が変形して、外側ブラシ歯の側面と内側ブラシ歯の側面との間に小分けされた毛髪を挟み込んでいる状態の説明図である。
●エアゾール染毛用第1剤組成物
本発明で用いるエアゾール染毛用第1剤組成物(以下、「第1剤組成物」という)は、下記成分(1A)〜(1F)を含有する。
(1A) カチオン界面活性剤
(1B) 非イオン界面活性剤
(1C) 高級アルコール
(1D) 室温で液状である油剤
(1E) 酸化染料中間体
(1F) アルカリ剤
〔成分(1A):カチオン界面活性剤〕
成分(1A)のカチオン界面活性剤としては、例えば、(i)アルキルトリメチルアンモニウム塩、(ii)アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩、(iii)ジアルキルジメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
(i)アルキルトリメチルアンモニウム塩
アルキルトリメチルアンモニウム塩としては、例えば下記一般式(1)で表されるものが挙げられる。
1−N+(CH3)3- (1)
〔式中、R1は炭素数12以上22以下のアルキル基を示し、X-は塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン;メトサルフェートイオン、メトカーボナートイオン等を示す。〕
具体的には、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムメトサルフェート等が挙げられる。
(ii)アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩
アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩としては、例えば下記一般式(2)で表されるものが挙げられる。
2−O−R3−N+(CH3)3- (2)
〔式中、R2は炭素数12以上22以下のアルキル基を示し、R3はヒドロキシ基が置換していてもよいエチレン基又はプロピレン基を示し、X-は塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン;メトサルフェートイオン、メトカーボナートイオン等を示す。〕
具体的には、ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアロキシヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
(iii)ジアルキルジメチルアンモニウム塩
ジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、例えば下記一般式(3)で表されるものが挙げられる。
(R4)2+(CH3)2- (3)
〔式中、R4はそれぞれ独立して炭素数12以上22以下のアルキル基又はベンジル基を示し、X-は塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン;メトサルフェートイオン、メトカーボナートイオン等を示す。〕
具体的には、ジラウリルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
これらの中で、(i)アルキルトリメチルアンモニウム塩、(iii)ジアルキルジメチルアンモニウム塩が好ましい。
これらカチオン界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。第1剤組成物中における成分(1A)の含有量は、エアゾール容器内への充填後にも分離させないという安定性確保の観点から、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。
〔成分(1B):非イオン界面活性剤〕
成分(1B)の非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル、アルキルアルカノールアミド、アルキルポリグルコシド、アルキルグリセリルエーテル等が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルとしては、ポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル又はアルケニルエーテル等が挙げられ、好ましくは次の一般式(4)で表されるものを用いることができる。
5-O-[(CH2)x-O]n-H (4)
〔式中、R5は炭素数8以上22以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、xは2又は3の数、nは平均値で1以上100以下の数を示す。〕
一般式(4)において、R5の炭素数は、保存中に析出物を生じないという配合安定性の観点から、好ましくは10以上、より好ましくは12以上であり、また、好ましくは20以下、より好ましくは18以下である。また、nは、好ましくは2以上、より好ましくは4以上であり、また、好ましくは80以下、より好ましくは60以下、更に好ましくは45以下である。成分(1B)として一般式(4)で示すものを用いる場合、1種を単独で使用してもよく、nが異なるものを2種以上組合せて使用してもよい。
ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルの具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンステアリルエーテル等が挙げられる。
アルキルアルカノールアミドとしては、次の一般式(5)で表されるものを用いることができる。
〔式中、R6は炭素数5以上23以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、R7及びR8は各々独立に水素原子又は炭素数1以上4以下のアルカノール基を示す。ただし、R7及びR8が同時に水素原子である場合を除く。〕
6の炭素数は、保存中に析出物を生じないという配合安定性の観点から、好ましくは8以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは12以上であり、また、好ましくは22以下、より好ましくは20以下、更に好ましくは18以下である。
アルキルアルカノールアミドの具体例としては、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等が挙げられる。
アルキルポリグルコシドとしては、炭素数6以上22以下のアルキル基を有し、グルコシド単位の縮合度が1以上7以下のものが好ましい。具体例としては、オクチルポリグルコシド、2-エチルヘキシルポリグルコシド、デシルポリグルコシド、ラウリルポリグルコシド、ミリスチルポリグルコシド、パルミチルポリグルコシド、イソステアリルポリグルコシド、ステアリルラウリルポリグルコシド、オレイルポリグルコシド、ベヘニルポリグルコシド等が挙げられる。これらのうち、炭素数8以上18以下のアルキル基を有し、グルコシド単位の縮合度が1以上7以下のものがより好ましい。
アルキルグリセリルエーテルとしては、アルキル基の炭素数が好ましくは8以上、より好ましくは14以上であり、好ましくは30以下、より好ましくは20以下であるものが挙げられ、また分岐鎖アルキル基であるものが好ましい。具体例としては、2-エチルヘキシルグリセリルエーテル、イソステアリルグリセリルエーテル、イソステアリルペンタエリスリルグリセリルエーテル等が挙げられる。
これらの非イオン界面活性剤の中でも、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、なかでもポリオキシエチレンアルキルエーテルが、染毛剤の乳化状態の安定性と染毛剤に含有される染料の溶解性の観点から好ましい。
成分(1B)の非イオン界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。第1剤組成物中における成分(1B)の含有量は、保存中に析出物を生じないという配合安定性の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。
〔成分(1C):高級アルコール〕
成分(1C)の高級アルコールとしては、下記一般式(6)で表されるものを用いることができる。
9-OH (6)
〔式中、R9は炭素数12以上24以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。〕
成分(1C)としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。成分(1C)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
成分(1C)は、エアゾール容器内での第1剤の乳化状態の安定性を向上させる観点、継時的に増粘を抑制する観点から、一般式(6)中のR9が、(1C1)炭素数12以上20未満、更には炭素数14以上20未満の直鎖アルキル基であるものと、(1C2)炭素数20以上24以下、更には炭素数20以上22以下の直鎖アルキル基であるものとの組合せであることが好ましい。また、同様の観点から、成分(1C2)と成分(1C1)との質量比(1C2)/(1C1)は、好ましくは0.20以上、より好ましくは0.22以上、更に好ましくは0.24以上であり、また、好ましくは0.75以下、より好ましくは0.73以下、更に好ましくは0.71以下である。
第1剤組成物中における成分(1C)の含有量は、第1剤組成物の経時的増粘を抑制し、エアゾール容器からの吐出量を一定に保つ観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下である。
〔成分(1D):25℃で液状である油剤〕
成分(1D)の25℃で液状の油剤とは、25℃で流動性を有する油剤であり、具体的には、25℃の動粘度が、1000mm2/s以下の油剤が好ましく、500mm2/s以下の油剤がより好ましく、100mm2/s以下の油剤が更に好ましい。
25℃での動粘度は、毛細管式粘度計を使って、一定容量の液体が25℃、一気圧下で粘度計の毛細管を流れる時間を測定し、この流出時間と粘度計定数から次式を用いて算出される。毛細管式粘度計は、ウベローデ又はキャノン−フェンスケ型式が用いられる。
動粘度(mm2/s)=流出時間(秒)×粘度計定数
成分(1D)としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、炭化水素油、シリコーン油、エステル油、フッ素油、動植物油等が挙げられるが、このうち炭化水素油、シリコーン油が好ましい。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、スクワラン等が挙げられる。これらの中でも、流動パラフィンが好ましい。成分(1D)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
シリコーン油としては、例えば、以下に示すものが挙げられる。
(1) ジメチルポリシロキサン
例えば下記一般式(7)で表されるものが挙げられる。
(CH3)3SiO-[(CH3)2SiO]r-Si(CH3)3 (7)
〔式中、rは3以上20000以下の数を示す。〕
(2) アミノ変性シリコーン
各種のアミノ変性シリコーンが使用できるが、平均分子量が約3000以上100000以下の、アモジメチコン(Amodimethicone)の名称でICID(米国,International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)第15版中に記載されているものが好ましい。このアミノ変性シリコーンは水性乳濁液として用いるのが好ましく、市販品としては、SM 8904、CB-1002(東レ・ダウコーニング社)、XF42-B8922(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社)等が挙げられる。
(3) その他のシリコーン油
上記以外に、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。
エステル油としては、パルミチン酸イソプロピル等の脂肪酸エステルや、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール等の多価アルコール脂肪酸エステルや、安息香酸アルキル等の芳香族カルボン酸アルキルエステルなどが挙げられ、フッ素油としては、フルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルエーテルシリコーン等が挙げられ、動植物油としては、ホホバ油、オリーブ油、液状ラノリン等が挙げられる。
第1剤組成物中における成分(1D)の含有量は、第1剤組成物の経時的増粘を抑制し、エアゾール容器からの吐出量を一定に保つ観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは17質量%以下、更に好ましくは13質量%以下である。
〔質量比(1D)/(1C)〕
第1剤組成物中における成分(1C)に対する成分(1D)の質量比(1D)/(1C)は、第1剤組成物の経時的増粘を抑制し、エアゾール容器からの吐出量を一定に保つ観点から、好ましくは0.16以上、より好ましくは0.20以上、更に好ましくは0.25以上、更に好ましくは0.30以上、更に好ましくは0.31以上、更に好ましくは0.40以上、更に好ましくは0.50以上であり、また、好ましくは2.20以下、より好ましくは2.00以下、更に好ましくは1.90以下、更に好ましくは1.84以下、更に好ましくは1.70以下、更に好ましくは1.50以下である。
〔成分(1E):酸化染料中間体〕
第1剤組成物は、成分(1E)として、酸化染料中間体を含有する。酸化染料中間体としては、通常染毛剤に使用されている公知のプレカーサー及びカプラーを用いることができる。
プレカーサーとしては、例えばパラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン、オルトクロルパラフェニレンジアミン、N-フェニルパラフェニレンジアミン、N,N-ビス(ヒドロキシエチル)パラフェニレンジアミン、3-メチル-4-アミノフェノール、2-ヒドロキシエチルパラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、パラメチルアミノフェノール、4-アミノ-メタクレゾール、オルトアミノフェノール、2,2'-[(4-アミノフェニル)イミノ]ビスエタノール及びこれらの塩等が挙げられる。
また、カプラーとしては、例えばレゾルシン、2-メチルレゾルシン、1-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、5-アミノオルトクレゾール、メタフェニレンジアミン、オルトアミノフェノール、メタアミノフェノール、パラアミノフェノール、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2,6-ジアミノピリジン、2-メチル-5-ヒドロキシエチルアミノフェノール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、及びこれらの塩等が挙げられる。
プレカーサーとカプラーはそれぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、第1剤組成物中におけるプレカーサーとカプラーそれぞれの含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4質量%以下である。
(直接染料)
第1剤組成物には、更に直接染料を含有させることもできる。直接染料としては、酸性染料、ニトロ染料、分散染料、塩基性染料等が挙げられる。より具体的には、酸性染料としては、青色1号、紫色401号、黒色401号、だいだい色205号、赤色227号、赤色106号、黄色203号、黄色202号の(1)、酸性橙3等が挙げられる。ニトロ染料としては、2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、3-ニトロ-p-ヒドロキシエチルアミノフェノール、4-ニトロ-o-フェニレンジアミン、4-アミノ-3-ニトロフェノール、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、HC青2、HC橙1、HC赤1、HC黄2、HC黄4、HC黄5、HC赤3、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-ニトロ-p-フェニレンジアミン等が挙げられる。分散染料としては、分散紫1、分散青1、分散黒9等が挙げられる。塩基性染料としては、塩基性青99、塩基性茶16、塩基性茶17、塩基性赤76、塩基性黄76、塩基性橙31、塩基性赤51等が挙げられる。
直接染料は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。第1剤組成物中における直接染料の含有量は、染色領域を広げる観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上であり、また、組成物中の凝集、沈殿を防止する観点から、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。
〔成分(1F):アルカリ剤〕
第1剤組成物中にはアルカリ剤を含有する。アルカリ剤としては、アンモニア及びその塩(例えば炭酸水素アンモニウム);モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノール、2-アミノブタノール等のアルカノールアミン及びその塩;1,3-プロパンジアミン等のアルカンジアミン及びその塩;炭酸グアニジン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩等が挙げられる。これらのアルカリ剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
第1剤組成物中におけるアルカリ剤の含有量は、十分な染毛効果の点から、好ましくは1.5質量%以上、より好ましくは2.0質量%以上であり、また、毛髪損傷や頭皮刺激の低減の点から、好ましくは8質量%以下、より好ましくは6質量%以下である。
〔媒体〕
第1剤組成物には、媒体として、水及び必要により有機溶剤が使用される。有機溶剤としては、エタノール、2-プロパノール等の低級アルカノール類、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール等の芳香族アルコール類、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン等のポリオール類、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ベンジルセロソルブ等のセロソルブ類、エチルカルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類が挙げられる。
〔pH〕
第1剤組成物のpH(25℃)は、好ましくは8以上、より好ましくは9以上であり、また、好ましくは13以下、より好ましくは12以下である。pH調整剤としては、前記のアルカリ剤のほか、塩酸、リン酸等の無機酸;クエン酸、グリコール酸、乳酸等の有機酸;リン酸二水素一カリウム、リン酸一水素二ナトリウム、クエン酸ナトリウム等の無機酸塩又は有機酸塩等が挙げられる。
〔その他任意成分〕
第1剤組成物には、上記成分のほかに通常化粧品原料として用いられる他の成分を加えることができる。このような任意成分としては、動植物油脂、高級脂肪酸、カチオン性以外の天然、半合成又は合成の高分子、アミノ酸、防腐剤、キレート剤、安定化剤、酸化防止剤、植物性抽出物、生薬抽出物、ビタミン、香料、紫外線吸収剤が挙げられる。
●エアゾール染毛用第2剤組成物
本発明で用いるエアゾール染毛用第2剤組成物(以下、「第2剤組成物」という)は、下記成分(2A)〜(2D)を含有する。
(2A) 過酸化水素
(2B) 非イオン界面活性剤
(2C) 高級アルコール
(2D) 炭化水素
〔成分(2A):過酸化水素〕
第2剤組成物は成分(2A)として過酸化水素を含有する。第2剤組成物中における過酸化水素の含有量は、酸化染料中間体の酸化反応を速やかにする観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上であり、また、毛髪タンパク質の酸化を抑制する観点から、好ましくは9質量%以下、より好ましくは6質量%以下である。
〔成分(2B):非イオン界面活性剤〕
第2剤組成物は成分(2B)として非イオン界面活性剤を含有する。成分(2B)としては、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル、アルキルアルカノールアミド、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、アルキルポリグルコシド、アルキルグリセリルエーテル等が挙げられる。これらの中でもポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルが好ましく、ポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテルがより好ましい。
ポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテルとしては、次の一般式(8)で表されるものを用いることができる。
10-O-(CH2CH2-O)m-H (8)
〔式中、R10は炭素数8以上22以下の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和のアルキル基又はアルケニル基を示し、mは平均値で1以上100以下の数を示す。〕
一般式(8)において、R10の炭素数は、染毛剤に含有される染料の溶解性の観点から、8以上であって、好ましくは10以上、より好ましくは12以上であり、また、22以下であって、好ましくは20以下、より好ましくは18以下である。成分(2B)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
成分(2B)は、第2剤組成物の安定性の観点から、一般式(8)中のmが、(2B1)1以上30未満であるものと、(2B2)30以上100以下であるものとの組合せであることが好ましく、(2B1)1以上20以下であるものと、(2B2)35以上60以下であるものとの組合せであることがより好ましく、(2B1)1以上10以下であるものと、(2B2)35以上45以下であるものとの組合せであることが更に好ましい。成分(2B1)と成分(2B2)との質量比〔(2B1)/(2B2)〕は、第2剤組成物の安定性の観点から、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.11以上、更に好ましくは0.18以上、更に好ましくは0.25以上であり、また、好ましくは4.00以下、より好ましくは1.50以下、更に好ましくは1.00以下、更に好ましくは0.67以下である。
第2剤組成物中における成分(2B)の含有量は、第2剤組成物の粘度を一定に保つ観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、更に好ましくは9質量%以下である。
〔成分(2C):高級アルコール〕
第2剤組成物は成分(2C)として高級アルコールを含有する。成分(2C)としては、下記一般式(9)で表されるものを用いることができる。
11-OH (9)
〔式中、R11は炭素数12以上24以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。〕
成分(2C)としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナービルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。成分(2C)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
成分(2C)は、第2剤組成物の粘度を一定に保つ観点から、一般式(9)中のR11が、(2C1)炭素数12以上18以下の直鎖のアルキル基であるものと、(2C2)炭素数20以上24以下の直鎖のアルキル基であるものとの組合せであることが好ましく、(2C1)炭素数14以上18以下の直鎖のアルキル基であるものと、(2C2)炭素数20以上22以下の直鎖のアルキル基であるものとの組合せであることがより好ましい。成分(2C1)と成分(2C2)との質量比〔(2C1)/(2C2)〕は、第2剤組成物の粘度を一定に保つ観点から、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.11以上、更に好ましくは0.17以上、更に好ましくは0.25以上であり、また、好ましくは19.00以下、より好ましくは9.00以下、更に好ましくは5.67以下、更に好ましくは4.00以下である。
第2剤組成物中における成分(2C)の含有量は、第2剤組成物の粘度を一定に保つ観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.8質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、また、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下である。
〔成分(2D):炭化水素〕
第2剤組成物は成分(2D)として炭化水素を含有する。本発明において使用される成分(2D)の炭化水素としては、25℃において液状であるものが好ましく、例えば、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、スクワラン等が挙げられる。これらの中でも、流動パラフィンが好ましい。成分(2D)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
第2剤組成物中における成分(2D)の含有量は、染毛又は脱色後の明るさを向上させる観点から、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、更に好ましくは12質量%以下である。
また、第2剤組成物中における成分(2B)に対する成分(2C)及び(2D)の合計の質量比[(2C)+(2D)]/(2B)は、第2剤組成物の粘度を一定に保つ観点から、好ましくは1.0以上、より好ましくは1.2以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは3.5以下、より好ましくは3.3以下、更に好ましくは3.2以下である。
更に、第2剤組成物中における成分(2C)に対する成分(2D)の質量比(2D)/(2C)は、第2剤組成物の粘度を一定に保つ観点から、好ましくは1.2以上、より好ましくは1.3以上であり、また、好ましくは2.2以下、より好ましくは2.1以下である。
〔成分(2E):カチオン界面活性剤〕
第2剤組成物は、成分(2E)としてカチオン界面活性剤を含有し得る。成分(2E)のカチオン界面活性剤としては、塩化モノアルキルトリメチルアンモニウム、臭化モノアルキルトリメチルアンモニウムが好ましく、なかでも塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)、塩化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムクロリド)、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム(ラウリルトリモニウムクロリド)を用いることができる。成分(2E)は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
第2剤組成物中における成分(2E)の含有量は、金属容器の腐食を防止する観点から、好ましくは0.001質量%以下、より好ましくは0.0005質量%以下であり、更には成分(2E)を実質的に含有しないことが好ましい。「実質的に含有しない」とは、成分(2A)〜(2D)及び他の成分から不可避的に含有される場合を除き、含有しないことを意味する。
〔成分(2F):ヒドロキシエタンジホスホン酸〕
第2剤組成物は、成分(2F)としてヒドロキシエタンジホスホン酸を含有し得る。第2剤組成物中における成分(2F)の含有量は、過酸化水素の安定化の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、また、好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは1.5質量%以下、更に好ましくは1.0質量%以下である。
〔pH〕
第2剤組成物のpH(25℃)は、過酸化水素の分解抑制の観点から、好ましくは2.0以上、より好ましくは2.5以上であり、また、好ましくは6以下、より好ましくは4以下である。pH調整剤としては、塩酸、リン酸等の無機酸;クエン酸、グリコール酸、乳酸等の有機酸;リン酸二水素一カリウム、リン酸一水素二ナトリウム等のリン酸塩等が挙げられる。
〔粘度〕
第2剤組成物をエアゾール容器に充填する前の30℃における粘度(以下「粘度1」と呼ぶ)は、処方の安定性の観点から、好ましくは5,000mPa・s以上、より好ましくは10,000mPa・s以上、更に好ましくは15,000mPa・s以上、更に好ましくは20,000mPa・s以上、更に好ましくは25,000mPa・s以上であり、また好ましくは100,000mPa・s以下、より好ましくは90,000mPa・s以下、更に好ましくは80,000mPa・s以下、更に好ましくは70,000mPa・s以下である。
第2剤組成物をエアゾール容器に充填して1箇月後、エアゾール容器から第2剤組成物を吐出させた直後の30℃における粘度(以下「粘度2」と呼ぶ)は、処方の安定性の観点から、好ましくは5,000mPa・s以上、より好ましくは10,000mPa・s以上、更に好ましくは15,000mPa・s以上、更に好ましくは20,000mPa・s以上、更に好ましくは25,000mPa・s以上であり、また好ましくは100,000mPa・s以下、より好ましくは90,000mPa・s以下、更に好ましくは80,000mPa・s以下、更に好ましくは70,000mPa・s以下である。
粘度1に対する粘度2の比(粘度2/粘度1)は、処方の安定性の観点から、好ましくは0.80以上、より好ましくは0.85以上、更に好ましくは0.90以上、更に好ましくは0.93以上であり、また、好ましくは1.25以下、より好ましくは1.2以下、更に好ましくは1.15以下、更に好ましくは1.13以下である。
なお、第2剤組成物の粘度(30℃)は、ヘリカルスタンド付きB形粘度計を用い、T-Cのローターを用いて10rpmで1分間回転させた後の値とする。
〔第2剤組成物における乳化粒子の体積平均径〕
第2剤組成物をエアゾール容器に充填する前における乳化粒子の体積平均径は、粘度を一定に保つ観点から、好ましくは0.05μm以上、より好ましくは0.10μm以上、また好ましくは23μm以下、更に好ましくは20μm以下、更に好ましくは15μm以下、更に好ましくは12μm以下、更に好ましくは10μm以下である。
上記範囲に設定することで、いずれの温度帯においても第2容器から吐出される第2剤組成物の粘度を一定に保持することができる。
ここで、第2剤組成物における乳化粒子の体積平均径は、HORIBA製の動的光散乱式粒径分布測定装置を用い、試料の設定は「Organic sample」(屈折率:1.600-0.000i)、分散媒の設定は「Water」(屈折率:1.333)を選択して乳化粒子の平均径の体積分布を測定することで得た値である。
●エアゾール容器の形態
本発明の態様において、二剤式のエアゾール型染毛剤組成物に使用し得るエアゾール容器としては、(1)第1剤組成物を封入した内袋と第2の組成物を封入した内袋とが互いに独立したエアゾール容器に収容される二連式エアゾール容器(例えば、特開2015-229666号公報の図2及び図4に記載の容器)、又は(2)第1剤組成物を封入した内袋と第2の組成物を封入した内袋のそれぞれが1つのエアゾール容器に収容される二重式エアゾール容器(例えば、特開2015-229666号公報の図3に記載の容器)である。
内袋としては、弾性を有するものが好ましく、高密度又は低密度ポリエチレン、エチレン・酢ビ共重合物ケン化物、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル等の合成樹脂製のもの、これらを積層したもの等が用いられ、噴射ガス透過性が低いものが好ましい。また、内袋の内面を耐薬品性の樹脂でコートして用いることもできる。
本発明に用いられる圧縮ガスとしては、ジメチルエーテル、液化石油ガス、窒素ガス、代替フロン等、一般にエアゾール製品に用いられるものであれば特に限定されずに使用することができる。中でも、変質防止の面から窒素ガスが好ましい。
前記二連式又は二重式エアゾール容器においては、一つの操作で第1剤組成物と第2剤組成物とを同時に吐出する構造となっていることが通常である。その際、第1剤組成物と第2剤組成物の吐出量が異なることにより、染毛性に影響が生じる場合があるが、前記本発明における第1剤組成物及び第2剤組成物を用いると、内容物の残量によらず、第1剤組成物と第2剤組成物の吐出量比率が特定の範囲内に保たれることが判明した。よって、本発明の態様としては、第1剤組成物及び第2剤組成物を別々に吐出するタイプの容器に充填して用いても良いが、各組成物を同時吐出できるタイプのエアゾール容器に充填して用いることが、その利益を充分に享受できる観点から好ましい。
●毛髪処理剤用ブラシ
本発明で用いる毛髪処理剤用ブラシは、ブラシ台の幅方向の両側の側縁部に沿って各々設けられ、前記ブラシ台の長さ方向に所定の間隔をおいて配置された複数本の外側ブラシ歯からなる外側ブラシ歯列と、該外側ブラシ歯の前記幅方向の内側に隣接して設けられ、前記長さ方向に所定の間隔をおいて配置された複数本の内側ブラシ歯からなる内側ブラシ歯列とを有しており、前記内側ブラシ歯の引張弾性率が前記外側ブラシ歯の引張弾性率よりも低いものである。
〔毛髪処理用具〕
本発明の好ましい一実施形態に係る毛髪処理剤用ブラシ10は、図1及び図2に示すように、毛髪を掻き分けたり、毛髪を梳かしながら処理したり、毛髪の細かい部分を処理したりするのに適した機能を各々備える、櫛部21、ブラシ部22、及びミニブラシ部23を有する毛髪処理用具20の、ブラシ部22を構成する部分として用いられる。本実施形態では、毛髪処理用具20は、ハンドル部24と、ハンドル部24の先端部分に一体として設けられた取付け基板部25と、取付け基板部25に支持させて設けられた、櫛部21、ブラシ部22、及びミニブラシ部23とを含んで形成されている。図1及び図2において、ブラシ部22は、取付け基台部25の上側辺部に一体として設けられており、櫛部21は、取付け基台部25の下側辺部に一体として設けられており、ミニブラシ部23は、取付け基台部25の先端側辺部に一体として設けられている。
使用者は、毛髪処理用具20のハンドル部24を手で把持して、取付け基台部25を回転させたり、傾けたりしながら、櫛部21やブラシ部22やミニブラシ部23の各々を、頭皮と対向させるように配置して、毛髪を掻き分ける操作や、毛髪を梳かす操作や、毛髪の細かい部分を梳かす操作を、容易に行うことができるようになっている。本実施形態の毛髪処理剤用ブラシ10は、上述のように、毛髪処理用具20のブラシ部22を構成するものとなっており、第1剤組成物30aと第2剤組成物30bとを、例えば図1に示す毛髪処理剤用ブラシ10によるブラシ部22を上方に向けた状態で、ブラシ台11の上面11aに長さ方向Xに載置した後に(図5参照)、毛髪処理剤用ブラシ10を頭皮と対向させて、好ましくはブラシ台11の幅方向Yに動かすことで、毛髪を梳かしながら、第1剤組成物30aと第2剤組成物30bとを効率良く混合させて、染毛剤を毛髪に塗布できるようになっている。
〔毛髪処理剤用ブラシ〕
そして、本実施形態の毛髪処理剤用ブラシ10は、ブラシ台11の幅方向Yに複数列に並べた状態で当該ブラシ台11の上面11aに長さ方向に第1剤組成物30a及び第2剤組成物30bを載置できる毛髪処理剤用のブラシであって、図1及び図3に示すように、ブラシ台11の幅方向Yの両側の側縁部に沿って各々設けられ、ブラシ台11の長さ方向Xに所定の間隔をおいて配置された複数本の外側ブラシ歯12aからなる外側ブラシ歯列12と、外側ブラシ歯列12のブラシ台11の幅方向Yの内側に隣接して設けられ、ブラシ台11の長さ方向Xに所定の間隔をおいて配置された複数本の内側ブラシ歯13aからなる内側ブラシ歯列13とを有している。外側ブラシ歯12aと内側ブラシ歯13aとは、内側ブラシ歯13aの引張弾性率が外側ブラシ歯12aの引張弾性率よりも低くなるようにそれぞれ設定される。内側ブラシ歯13aの引張弾性率は、第1剤組成物30aと第2剤組成物30bとを効率良く混合させて、染毛剤を毛髪に塗布できるようにする観点から、外側ブラシ歯12aの引張弾性率に対し、1/10以下とすることが好ましく、1/20以下とすることがより好ましく、1/40以下とすることが更に好ましく、また、1/500以上とすることが好ましく、1/400以上とすることがより好ましく、1/200以上とすることが更に好ましい。また、内側ブラシ歯13aの中心軸c'が外側ブラシ歯12aの中心軸cとブラシ台11の幅方向Yに重ならないように、内側ブラシ歯13aと外側ブラシ歯12aとが千鳥状に配置されることが好ましい(図2、図3参照)。なお、各ブラシ歯の中心軸は、各ブラシ歯が立設する方向の中心軸である。
外側ブラシ歯列12を構成する外側ブラシ歯12aは、図4にも示すように、好ましくはブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Zから、ブラシ台11の幅方向Yの外側に傾いた状態で立設されている。また、内側ブラシ歯列13を構成する内側ブラシ歯13aは、ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Zにおける先端の高さが、外側ブラシ歯12aの先端の高さよりも、本実施形態では低くなるように立設されている。内側ブラシ歯13aは、その中心軸c'が、外側ブラシ歯12aの中心軸cとブラシ台11の幅方向Yに重ならないように、外側ブラシ歯12aに対して千鳥状に配置されていることにより(図2、図3参照)、染毛剤組成物を毛髪に塗布する際に、先端部13bが、好ましくは隣接する複数本の外側ブラシ歯12aの間の間隔部分を介して、外側ブラシ歯列12の外方に突出するまで変形することが可能となっている(図4参照)。
また、本実施形態では、両側の内側ブラシ歯列13の間の中間部分(ブラシ台11の幅方向Yの中間部分)に、ブラシ台11の長さ方向Xに所定の間隔をおいて配置された複数本の中間部ブラシ歯14aからなる、中間部ブラシ歯列14が設けられている(図1参照)。
更に、本実施形態では、ブラシ台11の長さ方向Xの両側の端部に、ブラシ台11の幅方向Yに所定の間隔をおいて配置された複数本の端部ブラシ歯15aからなる端部ブラシ歯列15が設けられている(図1参照)。
(ブラシ台)
本実施形態では、毛髪処理用具20のブラシ部22を構成する毛髪処理剤用ブラシ10は、図1及び図3に示すように、縦長の略矩形の平面形状を有するブラシ台11を備えている。ブラシ台11には、これの上面11aから上方に立設して、複数本の外側ブラシ歯12aからなる外側ブラシ歯列12と、複数本の内側ブラシ歯13aからなる内側ブラシ歯列13と、複数本の中間部ブラシ歯14aからなる中間部ブラシ歯列14と、複数本の端部ブラシ歯15aからなる端部ブラシ歯列15とが設けられている。
また、本実施形態では、ブラシ台11は、図4に示すように、毛髪処理用具20のハンドル部24や取付け基板部25と同様の樹脂として、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂)等を用いて、これらと一体成形された部分となっている基台部11cと、基台部11cに形成された嵌込み凹部11eに嵌め込むようにして装着された、エラストマーを用いて形成された、軟質基台部11dとを含んで構成されている。なお、嵌込み凹部11eへの軟質基台部11dの固定は、嵌合による固定の他に、インサート成形、2色成形等の成形による固定、接着剤や粘着剤を用いた固定等を採用することができる。
嵌込み凹部11eは、基台部11cの環状の周縁部分によって囲まれる内側領域を凹状に窪ませることで、ブラシ台11の平面形状と略相似形の、縦長の略矩形の平面形状を有するように形成されている。この嵌込み凹部11eに、同様の縦長の略矩形の平面形状を有するように成形された軟質基台部11dを、嵌め込むようにして一体として接合することにより、基台部11cの上面と軟質基台部11dの上面とを連続させた状態で、これらが一体となったブラシ台11が形成されるようになっている。本実施形態では、ブラシ台11の上面11aにおける、基台部11cによる周縁部分から上方に立設して、基台部11cと一体成形された外側ブラシ歯列12及び端部ブラシ歯列15が設けられており、軟質基台部11dによる内側領域から上方に立設して、軟質基台部11dと一体成形された内側ブラシ歯列13及び中間部ブラシ歯列14が設けられている。
(外側ブラシ歯列)
ブラシ台11の周縁部分である幅方向Yの両側の側縁部に沿って各々設けられた、外側ブラシ歯列12は、ブラシ台11の長さ方向Xに所定の間隔をおいて配置された、複数本(本実施形態では15本)の外側ブラシ歯12aによって構成されている。外側ブラシ歯12aは、内側ブラシ歯列13aより高い引張弾性率を有しており、好ましくは、染毛剤組成物を毛髪に塗布する際に、撓まない剛性を有している。外側ブラシ歯列12の外側ブラシ歯12aが、このような剛性を備えていることにより、好ましくは毛髪処理剤用ブラシ10をブラシ台11の幅方向Yに動かすことで、毛髪を梳かすことができ、また後述のように内側ブラシ歯13aの撓み変形との相乗効果により、アルカリ剤を含有する第1剤30aと酸化剤を含有する第2剤30bとを効率良く混合させて、染毛剤組成物を毛髪の裏側まで塗布できるようになる。
ここで、以下に記載するように、外側ブラシ歯12aの材質、断面形状、断面寸法、先端高さ、を適宜選択することで、外側ブラシ歯12aは、染毛剤組成物を毛髪に塗布する際に、撓まない剛性を有することができる。
外側ブラシ歯12aは、例えばブラシ台11の基台部11cと同様に、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂)等を用いた材質とすることができる。本実施形態ではポリプロピレンを用いた材質となっている。
また、例えばポリプロピレン樹脂の引張弾性率は、1000〜2000MPa(JISK7161,7162:1994に準じての測定値)程度であり、後述の内側ブラシ歯13aに用いられるエラストマーの引張弾性率よりも、数10〜数100倍大きな値を有する。
外側ブラシ歯12aの断面形状は、円形、楕円形、多角形等を採用することができる。また高さ方向(ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Z)で異なった断面形状を備えていてもよい。例えば、外側ブラシ歯12aの根本部分の断面形状を円形、先端部分の断面形状を楕円形とすることもできる。
外側ブラシ歯12aの根本部分の断面寸法(断面が円形であれば直径、非円形であれば円相当径)は、例えば1〜5mm程度とすることができる。また、高さ方向(ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Z)で根本部分と異なった断面寸法を備えていてもよい。
外側ブラシ歯12aの先端高さ(ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Zの高さ)は、例えば4〜15mm程度である。
本実施形態では、外側ブラシ歯12aは、各々、例えば1mm程度の外径を有する、先端が球面状に加工された縦長の略切頭円錐形状を備えており、先端の高さが、ブラシ台11の基面11bから例えば7mm程度の高さとなるように立設されている。また、外側ブラシ歯12aの断面形状は円形であり、根本部分の直径は約2mm、先端部分の直径は約1mmである。また、外側ブラシ歯12aは、ブラシ台11の長さ方向Xに所定の間隔として、例えば4mmの中心軸c間の間隔をおいて、複数本が列状に並べて配置されており、これによって、ブラシ台11の幅方向Yの両側の側縁部に、外側ブラシ歯列12を各々形成している。
なお、複数本の外側ブラシ歯12aの、ブラシ台11の長さ方向Xにおける中心軸c間の間隔の好ましい範囲は、1〜6mm程度である。
更に、本実施形態では、外側ブラシ歯列12を構成する外側ブラシ歯12aは、その中心軸cが、ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Zから、ブラシ台11の幅方向Yの外側に、好ましくは5〜45度、より好ましくは5〜30度、更に好ましくは5〜20度の傾斜角度θで傾いた状態で立設されている。これによって、より多くの量の染毛剤組成物をブラシ台11の上面11aに載置させることが可能になると共に、毛髪を梳かしながら染毛剤組成物を毛髪に塗布するために、ブラシ台11の幅方向Yに毛髪処理剤用ブラシ10をスライド移動させると、外側ブラシ歯12aがガイドとなって、毛髪が外側ブラシ歯12aの先端側からブラシ台11側に移動することで、毛髪を染毛剤組成物と、より接触させ易くすることが可能になる。
ここで、ブラシ台11の基面11bは、ブラシ台11の幅方向Yの両側の側縁部に設けられた、一対の外側ブラシ歯列12を構成する外側ブラシ歯12aの、ブラシ台11の上面11aにおける立設基端部を、両側の外側ブラシ歯列12の間で結ぶことによって得られた平坦な仮想の基準面である。
(内側ブラシ歯列)
ブラシ台11の幅方向Yに隣接して外側ブラシ歯列12の内側に設けられた、内側ブラシ歯列13は、ブラシ台11の長さ方向Xに所定の間隔をおいて配置された、複数本(本実施形態では14本)の内側ブラシ歯13aによって構成されている。内側ブラシ歯13aは、上述のように、ブラシ台11の軟質基台部11dと、一体成形されて設けられている。内側ブラシ歯列13の内側ブラシ歯13aが、外側ブラシ歯12aより低い弾性率を有し、染毛剤組成物を毛髪に塗布する際に、図6に示すように、毛髪処理剤用ブラシ10を動かす方向Mとは反対側に内側ブラシ歯13aが撓むことにより、内側ブラシ歯13aと毛髪とによって挟まれた領域の染毛剤組成物を、毛髪の表面から1本1本の毛髪の間に押し込むことが可能になる。またこれによって、毛髪の裏側まで効果的に染毛剤組成物を塗布することが可能になる。
更に、染毛剤組成物を毛髪に塗布する際に、撓まない剛性を有している外側ブラシ歯12a、及び複数の外側ブラシ歯12aの間の毛髪によって、染毛剤組成物を外側ブラシ歯列12の内側に留めておくことができ、内側ブラシ歯13aの撓み動作との相乗効果により、染毛剤組成物を更に効率良く、混合させることができる。
ここで、以下に記載するように、内側ブラシ歯13aの材質、断面形状、断面寸法、先端高さ、を適宜選択することで、内側ブラシ歯13aは、染毛剤組成物を毛髪に塗布する際に、撓む剛性を有することができる。
内側ブラシ歯13aの材質はエラストマーが好ましい。本実施形態ではスチレン系エラストマーを用いている。例えばスチレン系エラストマーの引張弾性率は、5〜50MPa(JIS K7113に準じての測定値)程度である。
内側ブラシ歯13aの断面形状は、円形、楕円形、多角形等を採用することができる。また高さ方向(ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Z)で異なった断面形状を備えていてもよい。例えば、内側ブラシ歯13aの根本部分の断面形状を円形、先端部分の断面形状を楕円形とすることもできる。
内側ブラシ歯13aの根本部分の断面寸法(断面が円形であれば直径、非円形であれば円相当径)は、例えば1〜5mm程度とすることができる。また、高さ方向(ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Z)で根本部分と異なった断面寸法を備えていてもよい。
内側ブラシ歯13aの先端高さ(ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Zの高さ)は、例えば3〜14mm程度である。
本実施形態では、内側ブラシ歯列13を構成するエラストマーによる内側ブラシ歯13aは、各々、例えば1mm程度の外径を有する、先端が球面状に加工された縦長の略切頭円錐形状を備えており、先端の高さが、ブラシ台11の基面11bから例えば6mm程度の高さとなるように立設されている。エラストマーによる内側ブラシ歯13aは、ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Zにおいて、先端の高さが外側ブラシ歯列12の外側ブラシ歯12aの先端の高さよりも、好ましくは1mm程度の高低差h(図4参照)で低くなるように立設されている。エラストマーの内側ブラシ歯13aの先端の高さが、外側ブラシ歯列12の外側ブラシ歯12aの先端の高さよりも低くなっていることにより、内側ブラシ歯13aによって邪魔されることなく、外側ブラシ歯列12で毛髪を梳かしながら、染毛剤組成物を毛髪に塗布することが可能になる。このような観点から、内側ブラシ歯13aは、ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Zにおける先端の高さが、外側ブラシ歯12aの先端の高さよりも、0.5〜10mmの高低差hで低くなるように立設されていることが好ましい。
更に、本実施形態では、内側ブラシ歯列13を構成するエラストマーによる内側ブラシ歯13aは、ブラシ台11の長さ方向Xに所定の間隔として、外側ブラシ歯列12の外側ブラシ歯12aと同様に、例えば4mmの中心軸c'間の間隔をおいて、複数本が列状に並べて配置されている。これによって、ブラシ台11の軟質基台部11dにおける、幅方向Yの両側の側縁部に、一対の内側ブラシ歯列13が、外側ブラシ歯列12の内側に隣接させて各々形成されている。また、エラストマーによる内側ブラシ歯13aは、外側ブラシ歯列12の外側ブラシ歯12aに対して、ブラシ台11の長さ方向Xに、隣り合う外側ブラシ歯12a同士のピッチの半分ずつずれるようにして、千鳥状に配設されている。これによって、エラストマーの内側ブラシ歯13aは、その中心軸c'が、外側ブラシ歯列12の外側ブラシ歯12aの中心軸cと、ブラシ台11の幅方向Yに重ならないように配置されている。エラストマーによる内側ブラシ歯13aの中心軸c’が、外側ブラシ歯12aの中心軸cと、ブラシ台11の幅方向Yに重ならないように配置されていることにより、好ましくは毛髪処理剤用ブラシ10をブラシ台11の幅方向Yに動かすことで、染毛剤組成物を毛髪に塗布する際に、外側ブラシ歯12aと内側ブラシ歯13aとを干渉させることなく、図6に示すように、毛髪処理剤用ブラシ10を動かす方向Mとは反対側に、内側ブラシ歯13aを撓ませることが可能になる。
更にまた、本実施形態では、内側ブラシ歯列13を構成するエラストマーによる内側ブラシ歯13aは、先端部13bが、外側ブラシ歯列12の隣接する各一対の外側ブラシ歯12aの間の間隔部分を介して、ブラシ歯列12の外側に突出するまで変形可能となるように形成されている(図4、図7参照)。内側ブラシ歯列13のエラストマーによる内側ブラシ歯13aが、隣接する外側ブラシ歯12aの間の間隔部分を介して、先端部13bが外側ブラシ歯列12の外側に突出するまで変形可能となっていることにより、図7に示すように、内側ブラシ歯13aの先端部13bが外側ブラシ歯列12の外方に突出するまで変形することで、外側ブラシ歯12aの側面と内側ブラシ歯13aの側面との間に、小分けされた毛髪を挟み込むことができ、これによって染毛剤組成物を毛髪の裏側まで更に効果的に行き渡らせることが可能になる。
(端部ブラシ歯列)
ブラシ台11の長さ方向Xの両側の端部に各々設けられた、端部ブラシ歯列15は、ブラシ台11の幅方向Yに所定の間隔をおいて配置された、複数本(本実施形態では3本)の端部ブラシ歯15aによって構成されている。端部ブラシ歯15aは、上述のように、ブラシ台11の基台部11cと一体成形されることにより、外側ブラシ歯列12の外側ブラシ歯12aと同様に、染毛剤組成物を毛髪に塗布する際に、撓まない剛性を有している。
ここで、以下に記載するように、端部ブラシ歯15aは、外側ブラシ歯12aと同様に、材質、断面形状、断面寸法、先端高さ、を適宜選択することで、染毛剤組成物を毛髪に塗布する際に、撓まない剛性を有することができる。
端部ブラシ歯15aの材質は、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合合成樹脂)等を用いた材質とすることができる。本実施形態ではポリプロピレンを用いた材質となっている。
また、例えばポリプロピレン樹脂の引張弾性率は、1000〜2000MPa(JISK7161,7162:1994に準じての測定値)程度であり、前述の内側ブラシ歯13aに用いられるエラストマーの引張弾性率よりも、数10〜数100倍大きな値を有する。
端部ブラシ歯15aの断面形状は、円形、楕円形、多角形等を採用することができる。また高さ方向(ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Z)で異なった断面形状を備えていてもよい。例えば、端部ブラシ歯15aの根本部分の断面形状を円形、先端部分の断面形状を楕円形とすることもできる。
端部ブラシ歯15aの根本部分の断面寸法(断面が円形であれば直径、非円形であれば円相当径)は、例えば1〜5mm程度とすることができる。また、高さ方向(ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Z)で根本部分と異なった断面寸法を備えていてもよい。
端部ブラシ歯15aの先端高さ(ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Zの高さ)は、例えば4〜15mm程度である。
本実施形態では、端部ブラシ歯列15の端部ブラシ歯15aは、各々、外側ブラシ歯列12の外側ブラシ歯12aと同様に、例えば1mm程度の外径を有する、先端が球面状に加工された縦長の略切頭円錐形状を備えており、先端の高さが、ブラシ台11の基面11bから例えば7mm程度の高さとなるように立設されている。また、端部ブラシ歯15aの断面形状は円形であり、根本部分の直径は約2mm、先端部分の直径は約1mmである。
また、端部ブラシ歯列15の端部ブラシ歯15aは、ブラシ台11の幅方向Yに所定の間隔として、例えば4mmの中心軸間の間隔をおいて、例えば3本が列状に並べて配置されており、これによって、ブラシ台11の長さ方向Xの両側の縁部に、端部ブラシ歯列15を各々形成している。端部ブラシ歯列15の端部ブラシ歯15aは、ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Zに立設されている。ブラシ台11の長さ方向Xの両側の端部に、端部ブラシ歯列15が設けられていることにより、図5に示すように、当該両側の端部の端部ブラシ歯列15とブラシ台11の幅方向Yの両側の外側ブラシ歯列12とによって囲まれた領域において、適量の染毛剤組成物を、ブラシ台11の上面11aに容易に載置させることが可能になる。
なお、複数本の端部ブラシ歯15aの、ブラシ台11の幅方向Yにおける中心軸間の間隔の好ましい範囲は、1〜6mm程度である。
(中間ブラシ歯列)
両側の内側ブラシ歯列13の間の中間部分に設けられた、中間部ブラシ歯列14は、ブラシ台11の長さ方向Xに所定の間隔をおいて配置された、複数本(本実施形態では13本)のエラストマーによる中間部ブラシ歯14aによって構成されている。エラストマーによる中間部ブラシ歯14aは、上述のように、ブラシ台11のエラストマーによる軟質基台部11dと、一体成形されて設けられている。中間部ブラシ歯列14のエラストマーによる中間部ブラシ歯14aは、内側ブラシ歯13aと同様に、染毛剤組成物を毛髪に塗布する際に、図6に示すように、毛髪処理剤用ブラシ10を動かす方向Mとは反対側に撓むようになっている。これによって、内側ブラシ歯13aと同様に、中間部ブラシ歯14aと毛髪とによって挟まれた染毛剤組成物を、毛髪の表面から1本1本の毛髪の間に押し込むことができ、毛髪の裏側まで効果的に染毛剤組成物を塗布することが可能になる。
ここで、以下に記載するように、中間部ブラシ歯列14は、内側ブラシ歯13aと同様に、材質、断面形状、断面寸法、先端高さ、を適宜選択することで、染毛剤組成物を毛髪に塗布する際に、撓む剛性を有することができる。
中間部ブラシ歯14aの材質はエラストマーである。本実施形態ではスチレン系エラストマーを用いている。
また、例えばスチレン系エラストマーの引張弾性率は、5〜50MPa(JIS K7113に準じての測定値)程度である。
中間部ブラシ歯14aの断面形状は、円形、楕円形、多角形等を採用することができる。また高さ方向(ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Z)で異なった断面形状を備えていてもよい。例えば、中間部ブラシ歯14aの根本部分の断面形状を円形、先端部分の断面形状を楕円形とすることもできる。
中間部ブラシ歯14aの根本部分断面寸法(断面が円形であれば直径、非円形であれば円相当径)は、例えば1〜5mm程度とすることができる。また、高さ方向(ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Z)で根本部分と異なった断面寸法を備えていてもよい。
中間部ブラシ歯14aの先端高さ(ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Zの高さ)は、例えば2〜10mm程度である。
本実施形態では、中間部ブラシ歯列14を構成する中間部ブラシ歯14aは、各々、例えば1mm程度の外径を有する、先端が球面状に加工された縦長の略切頭円錐形状を備えており、先端の高さが、ブラシ台11の基面11bから例えば5mm程度の高さとなるように立設されている。中間部ブラシ歯14aは、先端の高さが、内側ブラシ歯列13を構成する内側ブラシ歯13aの先端の高さよりも、ブラシ台11の基面11bに対して垂直な方向Zに、好ましくは0.5〜2mm程度低くなるように立設されている。中間部ブラシ歯14aの先端の高さを内側ブラシ歯13aの先端の高さよりも低くすることで、ブラシ台11の上面に、染毛剤組成物を安定良く載置することができる。
更に、本実施形態では、中間部ブラシ歯列14を構成する中間部ブラシ歯14aは、ブラシ台11の長さ方向Xに所定の間隔として、内側ブラシ歯列13の内側ブラシ歯13aと同様に、例えば4mmの中心軸間の間隔をおいて、複数本が列状に並べて配置されている。これによって、ブラシ台11の軟質基台部11dにおける中央部分に、中間部ブラシ歯列14が形成されている。また、中間部ブラシ歯14aは、内側ブラシ歯列13の内側ブラシ歯13aに対して、ブラシ台11の長さ方向Xに、隣り合う内側ブラシ歯13a同士のピッチの半分ずつずれるようにして、千鳥状に配設されている。
両側の内側ブラシ歯列13の間の中間部分に、中間部ブラシ歯列14が設けられていることにより、染毛剤組成物を毛髪に塗布する際に、内側ブラシ歯13aと中間部ブラシ歯14aとを干渉させることなく、図6に示すように、毛髪処理剤用ブラシ10を動かす方向Mとは反対側に中間部ブラシ歯14aを撓ませることができ、中間部ブラシ歯14aと毛髪とによって挟まれた染毛剤組成物を、毛髪の表面から1本1本の毛髪の間に押し込むことが可能になる。これによって、毛髪の裏側まで効果的に染毛剤組成物を塗布するが可能になる。
また、ブラシ台11の幅方向Yにおいて、内側ブラシ歯列13と中間部ブラシ歯列14の間は、いかなるブラシ歯も不存在である領域であることが、当該領域を染毛剤組成物の載置する目印とでき、また染毛剤組成物を安定的にブラシ台の上面に載置できる観点から好ましい。
ブラシ台11の幅方向Yにおいて、かかる領域の幅w(内側ブラシ歯列13と中間部ブラシ歯列14の根本部分のブラシ歯の側面間の幅、図3参照)は、3〜8mmが好ましく、3〜6mmがより好ましい。本実施形態では4mmである。
〔染毛の操作〕
上述の構成を備える毛髪処理剤用ブラシ10を用いて、染毛剤組成物を毛髪に塗布して染毛するには、使用者は、例えばハンドル部24を手で把持して、毛髪処理用具20のブラシ部22(毛髪処理剤用ブラシ10)を上方に向けた状態で、例えば特開2002-119328号公報や特開2003-205938号公報に記載の2連エアゾール容器から、アルカリ剤及び酸化染料を含有する第1剤と、酸化剤である過酸化水素を含有する第2剤とを、好ましくはクリーム状や泡状にして吐出することで、図5に示すように、吐出させた第1剤及び第2剤を、ブラシ台11の長さ方向Xに延設させると共に、ブラシ台11の幅方向Yに並べた状態で、当該ブラシ台11の上面11aに載置させる。これによって、混合前の第1剤及び第2剤の各々の品質や量を、視認によって容易に確認することが可能になる。
しかる後に、使用者は、第1剤及び第2剤を載置した毛髪処理剤用ブラシ10を毛髪に対向させるように、毛髪処理用具20を操作すると共に、例えば毛髪処理用具20の櫛部21によって分けとった毛髪の分け目に沿って、毛髪処理剤用ブラシ10を押し付けた状態で、好ましくはブラシ台11の幅方向Yに毛髪処理剤用ブラシ10をスライド移動させる。この時、内側ブラシ歯13aと毛髪の間に挟まれた第1剤及び第2剤が押し広げられて、これらの剤同士が重なり合うことになる。そして、使用者が毛髪処理剤用ブラシ10のスライド移動を続行することによって、第1剤と第2剤とを混合させながら、染毛剤をなじませるようにして毛髪に塗布することが可能になる。また、使用者は、毛髪処理用具20のミニブラシ部23を用いて、例えば毛髪に塗布された染毛剤を掬い取って、毛の生え際や、もみあげ部等の、細かい部分の毛髪になじませるようにして染毛剤を塗布することによって、これらの細かい部分の毛髪を、容易に処理することが可能になる。
そして、上述の構成を備える本実施形態の毛髪処理剤用ブラシ10によれば、毛髪を梳かしながら染毛剤組成物を毛髪に塗布する際に、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤との混合性を更に向上させることが可能になると共に、染毛剤組成物を毛髪の裏側まで十分に塗布することが可能になる。
すなわち、本実施形態によれば、毛髪処理剤用ブラシ10は、ブラシ台11の幅方向Yの両側の側縁部に沿って各々設けられた、複数本の外側ブラシ歯12aからなる外側ブラシ歯列12と、外側ブラシ歯列12のブラシ台11の幅方向Yの内側に隣接して設けられた、複数本のエラストマーによる内側ブラシ歯13aからなる内側ブラシ歯列13とを含んで形成されており、内側ブラシ歯13aと外側ブラシ歯12aとがブラシ台11の幅方向Yに千鳥状に配置されており、好ましくは、内側ブラシ歯13aの先端部13bが、隣接する外側ブラシ歯12aの間の間隔部分を介して、外側ブラシ歯列12の外方に突出するまで変形可能となっている。
これらによって、本実施形態の毛髪処理剤用ブラシ10によれば、ブラシ台11の幅方向Yに毛髪処理剤用ブラシ10をスライド移動させて、毛髪を梳かしながら染毛剤を毛髪に塗布する際に、内側ブラシ歯列13の内側ブラシ歯13aの外側に配置された外側ブラシ歯列12の外側ブラシ歯12a、及び毛髪による壁効果と、内側ブラシ歯列13の内側ブラシ歯13aが撓むこととによる相乗効果によって、以下のように第1剤と第2剤との混合性を向上させるとともに、毛髪の裏側まで染毛剤組成物を塗布することができる。
1.内側ブラシ歯13aと外側ブラシ歯12aとがブラシ台11の幅方向Yに千鳥状に配置されているため、毛髪の束はうねった状態で各ブラシ歯12a、13a間の狭い隙間に小分けされる。
2.ブラシ台11の幅方向Yに毛髪処理剤用ブラシ10をスライド移動させて、毛髪を梳かしながら染毛剤を毛髪に塗布すると、毛髪処理剤用ブラシ10を動かす方向Mとは反対側の外側ブラシ歯列12側に、第1剤と第2剤とが寄せられると共に、各ブラシ歯12a、13a間の狭い隙間にうねった状態で小分けされた毛髪との間の相対移動によって、第1剤と第2剤の混合が促進される。
3.また、ブラシ台11の幅方向Yに毛髪処理剤用ブラシ10をスライド移動させて、毛髪を梳かしながら染毛剤を毛髪に塗布すると、毛髪処理剤用ブラシ10を動かす方向Mとは反対側に毛先が向くように、エラストマーによる内側ブラシ歯13aが撓むことにより、内側ブラシ歯13aと毛髪とによって挟まれた領域の染毛剤を、毛髪の表面から1本1本の毛髪の間に押し込むことが可能になり、染毛剤が毛髪の裏側まで到達し易くなるので、染毛剤を毛髪の周方向の全体に塗布することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、両側の内側ブラシ歯列の間の中間部分に、中間部ブラシ歯列を設ける必要は必ずしも無く、ブラシ台の長さ方向の両側の端部に、端部ブラシ歯列を設ける必要は必ずしも無い。また、毛髪処理剤用ブラシは、櫛部、ブラシ部、及びミニブラシ部を有する毛髪処理用具の、ブラシ部を構成する部分として用いる必要は必ずしも無く、毛髪処理剤用ブラシにハンドル部を取り付けて、毛髪処理のための専用のブラシとして用いることもできる。
また、内側ブラシ歯列を構成する内側ブラシ歯は、ブラシ台の基面に対して垂直な方向における先端の高さが、外側ブラシ歯の先端の高さ以下となるように立設されていればよく、外側ブラシ歯の先端の高さと同じになるように立設されていてもよい。
以上述べた実施形態に関し、以下に本発明の好ましい態様を更に開示する。
<1> エアゾール染毛用第1剤組成物、エアゾール染毛用第2剤組成物、及び毛髪処理剤用ブラシからなるエアゾール型染毛キットであって、
前記エアゾール染毛用第1剤組成物が、下記成分(1A)〜(1F)を含有し、
(1A) カチオン界面活性剤
(1B) 非イオン界面活性剤
(1C) 高級アルコール
(1D) 25℃で液状である油剤
(1E) 酸化染料中間体
(1F) アルカリ剤
前記エアゾール染毛用第2剤組成物が、下記成分(2A)〜(2D)を含有し、
(2A) 過酸化水素
(2B) 非イオン界面活性剤
(2C) 高級アルコール
(2D) 炭化水素
前記毛髪処理剤用ブラシが、ブラシ台の幅方向の両側の側縁部に沿って各々設けられ、前記ブラシ台の長さ方向に所定の間隔をおいて配置された複数本の外側ブラシ歯からなる外側ブラシ歯列と、該外側ブラシ歯の前記幅方向の内側に隣接して設けられ、前記長さ方向に所定の間隔をおいて配置された複数本の内側ブラシ歯からなる内側ブラシ歯列とを有しており、前記内側ブラシ歯の引張弾性率が前記外側ブラシ歯の引張弾性率よりも低いものである、
エアゾール型染毛キット。
<2> 内側ブラシ歯の引張弾性率が、外側ブラシ歯の引張弾性率に対し、好ましくは1/10以下、より好ましくは1/20以下、更に好ましくは1/40以下であり、また、好ましくは1/500以上、より好ましくは1/400以上、更に好ましくは1/200以上である、<1>に記載のエアゾール型染毛キット。
<3> 好ましくは、内側ブラシ歯と外側ブラシ歯とが千鳥状に配置されている、<1>又は<2>に記載のエアゾール型染毛キット。
<4> 好ましくは、外側ブラシ歯が、ブラシ台の基面に対して垂直な方向からブラシ台の幅方向の外側に傾いた状態で立設されている、<1>〜<3>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<5> 好ましくは、外側ブラシ歯が、ブラシ台の基面に対して垂直な方向からブラシ台の幅方向の外側に5〜45度の傾斜角度で傾いた状態で立設されている、<1>〜<3>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<6> 好ましくは、内側ブラシ歯が、ブラシ台の基面に対して垂直な方向における先端の高さが外側ブラシ歯の先端の高さ以下となるように立設されている、<1>〜<5>のいずれか1項記載のエアゾール型染毛キット。
<7> 好ましくは、内側ブラシ歯が、ブラシ台の基面に対して垂直な方向における先端の高さが外側ブラシ歯の先端の高さよりも0.5〜10mm低くなるように立設されている、<1>〜<5>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<8> 好ましくは、外側ブラシ歯が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂又はABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂)を用いて形成され、内側ブラシ歯が、エラストマーを用いて形成されたものである、<1>〜<7>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<9> 好ましくは、両側の内側ブラシ歯列の間の中間部分に、ブラシ台の長さ方向に所定の間隔をおいて配置された複数本の中間部ブラシ歯からなる中間部ブラシ歯列が設けられている、<1>〜<8>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<10> 好ましくは、ブラシ台の長さ方向の両側の端部に、ブラシ台の幅方向に所定の間隔をおいて配置された複数本の端部ブラシ歯からなる端部ブラシ歯列が設けられている、<1>〜<9>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<11> 好ましくは、成分(1A)が、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩、及びジアルキルジメチルアンモニウム塩から選ばれる1種又は2種以上である、<1>〜<10>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<12> 好ましくは、第1剤組成物中における成分(1A)の含有量が、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下である、<1>〜<11>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<13> 好ましくは、成分(1B)が、次の一般式(4)で表されるポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルである、<1>〜<12>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
5-O-[(CH2)x-O]n-H (4)
〔式中、R5は炭素数8以上22以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、xは2又は3の数、nは平均値で1以上100以下の数を示す。〕
<14> 好ましくは、第1剤組成物中における成分(1B)の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下である、<1>〜<13>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<15> 好ましくは、成分(1C)が下記一般式(6)で表される高級アルコールである、<1>〜<14>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
9-OH (6)
〔式中、R9は炭素数12以上24以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。〕
<16> 成分(1C)が、好ましくは(1C1)一般式(6)中のR9が炭素数12以上20未満、更には炭素数14以上20未満の直鎖アルキル基であるものと、(1C2)一般式(6)中のR9が炭素数20以上24以下、更には炭素数20以上22以下の直鎖アルキル基であるものとの組合せであり、成分(1C2)と成分(1C1)との質量比(1C2)/(1C1)が、好ましくは0.20以上、より好ましくは0.22以上、更に好ましくは0.24以上であり、また、好ましくは0.75以下、より好ましくは0.73以下、更に好ましくは0.71以下である、<15>に記載のエアゾール型染毛キット。
<17> 好ましくは、第1剤組成物中における成分(1C)の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下である、<1>〜<16>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<18> 好ましくは、成分(1D)が、炭化水素油、シリコーン油、エステル油、フッ素油及び動植物油から選ばれる1種又は2種以上である、<1>〜<17>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<19> 好ましくは、第1剤組成物中における成分(1D)の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは17質量%以下、更に好ましくは13質量%以下である、<1>〜<18>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<20> 第1剤組成物中における成分(1C)に対する成分(1D)の質量比(1D)/(1C)が、好ましくは0.16以上、より好ましくは0.20以上、更に好ましくは0.25以上、更に好ましくは0.30以上、更に好ましくは0.31以上、更に好ましくは0.40以上、更に好ましくは0.50以上であり、また、好ましくは2.20以下、より好ましくは2.00以下、更に好ましくは1.90以下、更に好ましくは1.84以下、更に好ましくは1.70以下、更に好ましくは1.50以下である、<1>〜<19>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<21> 好ましくは、成分(2B)が、次の一般式(8)で表されるポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテルである、<1>〜<20>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
10-O-(CH2CH2-O)m-H (8)
〔式中、R10は炭素数8以上22以下の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和のアルキル基又はアルケニル基を示し、mは平均値で1以上100以下の数を示す。〕
<22> 成分(2B)が、好ましくは(2B1)一般式(8)中のmが1以上30未満であるものと、(2B2)一般式(8)中のmが30以上100以下であるものとの組合せ、より好ましくは(2B1)一般式(8)中のmが1以上20以下であるものと、(2B2)一般式(8)中のmが35以上60以下であるものとの組合せ、更に好ましくは(2B1)一般式(8)中のmが1以上10以下であるものと、(2B2)一般式(8)中のmが35以上45以下であるものとの組合せであり、成分(2B1)と成分(2B2)との質量比〔(2B1)/(2B2)〕が、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.11以上、更に好ましくは0.18以上、更に好ましくは0.25以上であり、また、好ましくは4.00以下、より好ましくは1.50以下、更に好ましくは1.00以下、更に好ましくは0.67以下である、<21>に記載のエアゾール型染毛キット。
<23> 第2剤組成物中における成分(2B)の含有量が、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、更に好ましくは9質量%以下である、<1>〜<22>のいずれかに記載のエアゾール型染毛キット。
<24> 好ましくは、成分(2C)が、下記一般式(9)で表される高級アルコールである、<1>〜<23>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
11-OH (9)
〔式中、R11は炭素数12以上24以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。〕
<25> 成分(2C)が、好ましくは、(2C1)一般式(9)中のR11が炭素数12以上20未満の直鎖アルキル基であるものと、(2C2)一般式(9)中のR11が炭素数20以上24以下の直鎖アルキル基であるものとの組合せ、より好ましくは(2C1)一般式(9)中のR11が炭素数14以上18以下の直鎖アルキル基であるものと、(2C2)一般式(9)中のR11が炭素数20以上22以下の直鎖アルキル基であるものとの組合せであり、成分(2C1)と成分(2C2)との質量比〔(2C1)/(2C2)〕が、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.11以上、更に好ましくは0.17以上、更に好ましくは0.25以上であり、また、好ましくは19.00以下、より好ましくは9.00以下、更に好ましくは5.67以下、更に好ましくは4.00以下である、<24>に記載のエアゾール型染毛キット。
<26> 第2剤組成物中における成分(2C)の含有量が、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.8質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、また、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下である、<1>〜<25>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<27> 好ましくは、成分(2D)が、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン及びスクワランから選ばれる1種又は2種以上である、<1>〜<26>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<28> 第2剤組成物中における成分(2D)の含有量が、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、更に好ましくは12質量%以下である、<1>〜<27>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<29> 第2剤組成物中における成分(2B)に対する成分(2C)及び(2D)の合計の質量比[(2C)+(2D)]/(2B)が、好ましくは1.0以上、より好ましくは1.2以上、更に好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは3.5以下、より好ましくは3.3以下、更に好ましくは3.2以下である、<1>〜<28>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
<30> 第2剤組成物中における成分(2C)に対する成分(2D)の質量比(2D)/(2C)が、好ましくは1.2以上、より好ましくは1.3以上であり、また、好ましくは2.2以下、より好ましくは2.1以下である、<1>〜<29>のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
表1に示す配合処方の第1剤組成物及び第2剤組成物を調製した。次いで、第1剤組成物を封入した内袋と第2剤組成物を封入した内袋とが互いに独立したエアゾール容器に収容される二連式エアゾール容器(特開2015-229666号公報の図2)の2つの内袋のそれぞれに第1剤組成物40gと第2剤組成物40gとを充填し、更に内袋と容器との間に窒素ガスを充填してエアゾール型染毛剤を製造した。
〔毛髪処理剤用ブラシ〕
毛髪処理剤用ブラシは、図1に示すものを用いた。このブラシは、6cm×2cmのブラシ台を有しており、ブラシ台には、引張弾性率1300MPaであるポリプロピレン製の外側ブラシ歯と、引張弾性率10MPaであるスチレン系エラストマー製の内側ブラシ歯が配置されたものである。この毛髪処理剤用ブラシを用い、次に示す染毛処理における評価を行った。
〔染毛処理及び評価方法〕
前記エアゾール型染毛剤の二連式エアゾール容器から、第1剤組成物と第2剤組成物を同時に吐出して上記毛髪処理剤用ブラシ上に約5gを戴置させ、頭頂から毛先までの頭髪の長さが25cmのウィッグに塗布した。第1剤組成物及び第2剤組成物は前記ウィッグの頭髪上で塗布しながら混合した。
エアゾール型染毛剤組成物により染毛処理する際の「塗布時における剤のブラシからの垂れにくさ」、「根元への剤の塗布しやすさ」、「剤の伸ばしやすさ」、「乾燥後の白髪の均染性」の各項目に関して、以下の基準に従い、染毛の施術経験者である5人のパネラーにより、直接判定法の非制限的選択回答方式で評価した。
「塗布時における剤のブラシからの垂れにくさ」の評価基準
長さ5cmの直線を水平に引き、直線の左端が「ブラシから全く垂れない」、右端が「ブラシから全量垂れる」として、ブラシからの垂れる量の全量に対する目分量比率を基に、この直線の左端から何cmの位置になるかによって、塗布時における剤のブラシからの垂れにくさの評価を行った。各項目で左端から1cm以内(垂れ落ち量:全量の20%以下)にマークを付けたパネラーの人数を「剤のブラシからの垂れにくさ」として表1に示す。
「根元への剤の塗布しやすさ」の評価基準
長さ5cmの直線を水平に引き、直線の左端が「ブラシ上の剤が根元に全量移る」、右端が「ブラシ上の剤が根元に全く移らない」として、ブラシから剤が根元へ移る量の全量に対する目分量比率を基に、この直線の左端から何cmの位置になるかによって、根元への剤の塗布しやすさの評価を行った。各項目で左端から1cm以内(根元への移行した量:全量の80%以上)にマークを付けたパネラーの人数を「根元への剤の塗布しやすさ」として表1に示す。
「剤の伸ばしやすさ」の評価基準
長さ5cmの直線を水平に引き、直線の左端が「剤を載せたブラシを頭頂部に当てた後、頭頂部から頭側部方向へ全く抵抗なく動かせる」、右端が「剤を載せたブラシを頭頂部に当てた後、頭頂部から頭側部方向へ全く動かない」として、ブラシの頭頂部から頭側部へ動かした長さの頭髪全長に対する目分量比率を基に、この直線の左端から何cmの位置になるかによって、剤の伸ばしやすさの評価を行った。各項目で左端から1cm以内(頭頂部から頭側部へブラシを動かせた距離:全長の80%以上)にマークを付けたパネラーの人数を「剤の伸ばしやすさ」として表1に示す。
「乾燥後の白髪の均染性」の評価基準
長さ5cmの直線を水平に引き、直線の左端が「白髪と黒髪(または茶髪)が全く区別できない」、右端が「白髪と黒髪(または茶髪)が明らかに区別できる」として、染毛後の白髪の存在状態の染毛前の白髪の存在状態に対する目分量比率を基に、この直線の左端から何cmの位置になるかによって、乾燥後の白髪の均染性の評価を行った。各項目で左端から1cm以内(白髪量:乾燥後の白髪量が全体の20%以下)にマークを付けたパネラーの人数を「白髪の均染性」として表1に示す。
(等比率吐出性の評価方法)
第1剤組成物と第2剤組成物とを異なる吐出口から吐出させる方式の前記エアゾール容器に充填後、直ちに30℃又は10℃の水浴に浸漬した。浸漬開始から30分後に水浴からエアゾール容器を取り出し、染毛剤組成物を吐出させ、クリーム状の第1剤組成物と第2剤組成物とを分取した。
ここで、水浴から取り出した直後の吐出開始時をT1とし、T1から5秒間吐出したときの第1剤組成物及び第2剤組成物の吐出質量をそれぞれM1及びN1とし、N1に対するM1の比率を吐出量比率R1とした。次いで、T1から2分後のT2に再度5秒間吐出し、その際の第1剤組成物及び第2剤組成物の吐出質量をそれぞれM2及びN2とし、N2に対するM2の比率を吐出量比率R2とした。すなわち、吐出開始時Tnにおける5秒間に吐出された第1剤組成物及び第2剤組成物の各吐出質量をMn及びNnとすると、吐出量比率Rnは次式(10)に従って算出することができる。
(Rn)=(Mn)/(Nn) (10)
吐出量比率(Rn)が、下限1−0.33(すなわち0.67)から、上限1+0.50(すなわち1.50)の範囲内であると、染毛剤として十分な染毛効果を発揮できるため、当該範囲内の場合が等比率状態であるとする。
第1剤組成物と第2剤組成物の吐出量比率Rは、0.97〜1.39の範囲であり、いずれも等比率状態の定義の範囲内であった。すなわち、第1剤の吐出量と第2剤の吐出量とが等比率状態であった。
10 毛髪処理剤用ブラシ
11 ブラシ台
11a 上面
11b 基面
11c 基台部
11d 軟質基台部
11e 嵌込み凹部
12 外側ブラシ歯列
12a 外側ブラシ歯
13 内側ブラシ歯列
13a 内側ブラシ歯
13b 先端部
14 中間部ブラシ歯列
14a 中間部ブラシ歯
15 端部ブラシ歯列
15a 端部ブラシ歯
20 毛髪処理用具
21 櫛部
22 ブラシ部
23 ミニブラシ部
24 ハンドル部
25 基板部
30a 第1剤組成物
30b 第2剤組成物
X ブラシ台の長さ方向
Y ブラシ台の幅方向
Z ブラシ台の基面にして垂直な方向
M 毛髪処理剤用ブラシを動かす方向

Claims (14)

  1. エアゾール染毛用第1剤組成物、エアゾール染毛用第2剤組成物、及び毛髪処理剤用ブラシからなるエアゾール型染毛キットであって、
    前記エアゾール染毛用第1剤組成物が、下記成分(1A)〜(1F)を含有し、
    (1A) カチオン界面活性剤
    (1B) 非イオン界面活性剤
    (1C) 高級アルコール
    (1D) 25℃で液状である油剤
    (1E) 酸化染料中間体
    (1F) アルカリ剤
    前記エアゾール染毛用第2剤組成物が、下記成分(2A)〜(2D)を含有し、
    (2A) 過酸化水素
    (2B) 非イオン界面活性剤
    (2C) 高級アルコール
    (2D) 炭化水素
    前記毛髪処理剤用ブラシが、ブラシ台の幅方向の両側の側縁部に沿って各々設けられ、前記ブラシ台の長さ方向に所定の間隔をおいて配置された複数本の外側ブラシ歯からなる外側ブラシ歯列と、該外側ブラシ歯の前記幅方向の内側に隣接して設けられ、前記長さ方向に所定の間隔をおいて配置された複数本の内側ブラシ歯からなる内側ブラシ歯列とを有しており、前記内側ブラシ歯の引張弾性率が前記外側ブラシ歯の引張弾性率よりも低いものである、
    エアゾール型染毛キット。
  2. 内側ブラシ歯と外側ブラシ歯とが千鳥状に配置されている、請求項1に記載のエアゾール型染毛キット。
  3. 外側ブラシ歯が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂又はABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂)を用いて形成され、内側ブラシ歯が、エラストマーを用いて形成されたものである、請求項1又は2に記載のエアゾール型染毛キット。
  4. 第1剤組成物中における成分(1C)に対する成分(1D)の質量比(1D)/(1C)が、0.16以上2.2以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
  5. 成分(1C)が下記一般式(6)で表される高級アルコールである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
    9-OH (6)
    〔式中、R9は炭素数12以上24以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。〕
  6. 成分(1C)が、一般式(6)中のR9が炭素数12以上20未満の直鎖アルキル基である高級アルコールと一般式(6)中のR9が炭素数20以上24以下の直鎖アルキル基である高級アルコールの組み合わせである、請求項5に記載のエアゾール型染毛キット。
  7. 第1剤組成物中における成分(1C)の含有量が、0.1質量%以上10質量%以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
  8. 第2剤組成物中における成分(2B)に対する成分(2C)及び(2D)の合計の質量比[(2C)+(2D)]/(2B)が1.0以上3.5以下であり、成分(2C)に対する成分(2D)の質量比(2D)/(2C)が1.2以上2.2以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
  9. 成分(2B)が、下記一般式(8)で表されるポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテルである、請求項1〜8のいずれか1項に記載のエアゾール型染毛キット。
    10-O-(CH2CH2-O)m-H (8)
    〔式中、R10は炭素数8以上22以下の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和のアルキル基又はアルケニル基を示し、mは平均値で1以上100以下の数を示す。〕
  10. 成分(2B)が、一般式(8)中のmが1以上30未満であるポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテルと一般式(8)中のmが30以上100以下であるポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテルとの組合せである、請求項9に記載のエアゾール型染毛キット。
  11. 第2剤組成物中の成分(2B)の含有量が0.5質量%以上15質量%以下である、請求項1〜10のいずれかに記載のエアゾール型染毛キット。
  12. 成分(2C)が下記一般式(9)で表される高級アルコールである、請求項1〜11のいずれかに記載のエアゾール型染毛キット。
    11-OH (9)
    〔式中、R11は炭素数12以上24以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。〕
  13. 成分(2C)が、一般式(9)中のR11が炭素数12以上20未満の直鎖のアルキル基である高級アルコールと一般式(9)中のR11が炭素数20以上24以下の直鎖のアルキル基である高級アルコールの組み合わせである、請求項12に記載のエアゾール型染毛キット。
  14. 第2剤組成物中における成分(2C)の含有量が0.5質量%以上30質量%以下である、請求項1〜13のいずれかに記載のエアゾール型染毛キット。
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