JP2017169321A - 要因推定装置、要因推定装置の制御方法、制御プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

要因推定装置、要因推定装置の制御方法、制御プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】人為的対応要または不要の障害物が異常の要因だとする推定を、精度良く行う。【解決手段】要因推定装置(1)は、推定発電量に対する実測発電量の割合を示す発電達成率を時間帯ごとに出力する比較部(32)と、発電達成率が所定値未満である目標未達時間帯の分布に基づいて要因を推定する推定部(33)とを備え、推定部は、前記対象日および該対象日より前の日の分布において、目標未達時間帯の偏りが共通している場合に、影が要因であると推定する。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽光発電システムの発電量低下の異常の要因を推定する要因推定装置に関する。
近年、枯渇の心配も無く、なおかつ環境に優しくクリーンなエネルギーである太陽光エネルギーを利用した太陽光発電が注目を集めている。太陽光発電を行うための太陽光発電システムにおいて用いられる太陽電池の構成要素について、図13を用いて説明する。図13は、太陽電池アレイ1010、太陽電池ストリング1001、太陽電池モジュール1011、および太陽電池セル1000の関係について示す模式図である。
なお、以下では、太陽電池アレイ、太陽電池ストリング、太陽電池モジュール、および太陽電池セルを、それぞれ、アレイ(構成要素)、ストリング(構成要素)、モジュール(構成要素)、およびセル(構成要素)と略称する。
図13に示すように、太陽光の照射を受けることで光電効果により電流を生じさせるセル1000が、太陽電池の構成要素の最小単位となる。そして、モジュール1011は、複数のセル1000を備えるものである。ストリング1001は、複数のモジュール1011が、直列に接続されたものである。そして、アレイ1010は、複数のストリング1001が並列に接続されたものである。
次に、従来の太陽光発電システムの典型的な構成について、図14を用いて概略的に説明する。図14は、従来の太陽光発電システム1100の概略的構成を示すブロック図である。図示のように、太陽光発電システム1100は、アレイ1010、パワーコンディショナ1020、および負荷1030を備える構成である。アレイ1010から出力される直流電力は、パワーコンディショナ1020に内蔵されたインバータ1021によって交流電力に変換された後、負荷1030に供給される。
なお、太陽光発電システム1100には、図14に示すように、電力会社が提供する商用の電力系統1040と連系して運転する構成もあれば、電力会社の電力系統1040と連系せずに独立したシステムとして運転する構成もある。
個々のセル1000の出力は、その設置状態(傾斜角等)、季節(太陽高度)、時刻(太陽方位角)、天気(日射強度(日射量))、温度など、様々な要因によって変動する。このため、太陽光発電システムの出力(発電量)が低下しても、発電量低下の異常の要因が何であるのか判断することが困難である。とりわけ、パワーコンディショナ1020が監視できない事象によって、発電量低下の異常が発生した場合、その発電量低下の異常の要因を、パワーコンディショナ1020が出力する情報からは特定できないという問題がある。
特開2001−326375号公報(2001年11月22日公開) WO 2011/089999 A1(2011年7月28日国際公開)
この問題に対し、例えば、特許文献1に記載の診断装置は、計測した電力量が、午後に限って基準の電力量より大幅に低下している場合に、太陽の位置を考慮して、物陰による出力低下の異常と診断することができる。
しかしながら、特許文献1の構成では、以下の問題がある。具体的には、発電量が低下している時間帯が限られていることに基づいて、一概に、物陰(影)による異常と診断してしまうと、影以外の要因で、特定の時間帯の発電量が低下しているケースについてまでも、影が要因であると誤って判定されてしまう可能性がある。例えば、正午ごろに太陽光パネルの上に、何らかの障害物が乗ってしまったケースにおいても発電異常の要因が影であると判定されてしまう。
発電異常の要因が、影である場合、建造物などの撤去不可能な遮光物体がその影を作っていると考えられる。したがって、当該要因を、太陽光発電システムの保守を行う事業者または技術者によって人為的に取り除いて異常を改善することは不可能である。つまり、異常の要因が影であるケースは、異常が発生した太陽光発電システムが敷設された現場に、保守作業員を派遣しても意味がないケースである。
一方、何らかの遮蔽物(雪、雑草、埃、火山灰、その他飛来物など)が太陽光パネルを覆うことに起因して、異常が発生しているケースでは、当該遮蔽物を人為的に取り除くことによって、異常を改善できる可能性がある。つまり、現場に保守作業員を派遣すべきケースである。あるいは、遮蔽物の種類によっては、自然に除去されるものもあり、場合によっては、現場に保守作業員を派遣しなくてもよいと判断されるケースも存在する。
したがって、上述のような要因の誤推定によって、現場に保守作業員を派遣すべきか否かを適切に判断できず、結果として、改善すべき異常が改善されなかったり、人為的対応不可能または人為的対応不要な事案に対して、人員を無駄に割いてしまったりするという問題が生じる。このような問題は、とりわけ、太陽光発電システムを遠隔から監視し、当該システムが敷設された現場に遠方から赴いて保守する必要がある場合に、特に深刻な問題となる。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、発電量低下の異常が発生した場合に、人為的対応要または不要の障害が異常の要因だとする推定を、精度良く行う要因推定装置を実現することにある。
前記の課題を解決するために、本発明の要因推定装置(1)は、太陽光発電システム(100、100a、100b)の1日の実測発電量に基づいて、その日を対象日として、該太陽光発電システムで発生した発電異常の要因を推定する要因推定装置であって、期待される発電量を示す推定発電量に対する、前記実測発電量の割合を示す発電達成率を、前記対象日の所定の時間帯ごとに出力する比較部(データ比較部32)と、前記発電達成率が所定値未満である目標未達時間帯の分布に基づいて、前記対象日に発生した発電異常の要因を推定する推定部(要因推定部33)とを備え、前記推定部は、前記対象日および該対象日より前の1以上の日の分布において、前記目標未達時間帯の偏りが共通している場合に、遮光物体の影が発電異常の要因であると推定する。
前記の構成によれば、発電量が低下した時間帯(目標の発電量を達成できなかった時間帯、以下、目標未達時間帯)が、太陽光発電システムの全稼働時間のうちの特定の時間帯に偏っていることに加えて、その偏り方(目標未達時間帯の偏り)が、何日にも亘って、共通している場合に、対象日の発電異常の要因が「影」であると推定する。
建造物等の撤去不可能な遮光物体が影をつくっているケースでは、対象日の1日だけ、目標未達時間帯が偏っているとは考えられない。一方、目標未達時間帯が、何日にも亘って同じように偏っているケースについては、建造物等の撤去不可能な遮光物体が影をつくっているケースであると考えられる。
このような、人為的対応不要(または不可能)な要因を精度良く推定することにより、改善不可能な異常発生事案に対して、人員を無駄に割いてしまうことを回避することが可能となる。
前記推定部は、前記対象日の分布において前記目標未達時間帯に偏りがない場合、または、前記の各分布において偏りが共通してしない場合に、前記推定発電量と前記実測発電量との差を示す発電低下量に基づいて、前記対象日に発生した発電異常の要因をさらに推定するものであり、前記太陽光発電システムにおいて、太陽電池アレイを構成する構成要素(アレイ、ストリング、モジュールまたはセル)ごとに電流を遮断するブレーカが設けられており、前記推定部は、前記発電低下量が、1つのブレーカでまとめられる単位の推定発電量の整数倍に一致している場合に、前記ブレーカによるブレーカトリップが、発電異常の要因であると推定する。
前記の構成によれば、推定部は、前記対象日の分布において前記目標未達時間帯に偏りがない場合、または、前記の各分布において偏りが共通してしない場合、すなわち、発電異常の要因が「影」ではなかった場合に、発電低下量に基づいて、発電異常のさらに別の要因を推定する。具体的には、発電低下量が、1つのストリングにおける推定発電量の整数倍に一致している場合に、前記ブレーカによるブレーカトリップが、発電異常の要因であると推定する。これは、太陽電池アレイを構成する全ストリングに対して稼働しているストリングの割合(ストリング稼働率)と、発電達成率とは、ほぼ一致するであろうとの考え方に基づいている。
以上のように、ブレーカトリップが要因であると精度良く推定することにより、異常発生事案に対して、現場に保守作業員を派遣すべきか否かを適切に判断することが可能となる。
前記推定部は、前記発電低下量が、1つのブレーカでまとめられる単位の推定発電量の整数倍に一致していない場合に、前記太陽電池アレイ上に付着する遮蔽物が、発電異常の要因であると推定する。
前記の構成によれば、推定部は、前記発電低下量が、1つのストリングにおける推定発電量の整数倍に一致していない場合、すなわち、発電異常の要因が、「影」でも「ブレーカトリップ」でもない場合に、前記太陽電池アレイ上に付着する「遮蔽物」が、発電異常の要因であると推定する。
これにより、対象日の発電異常に関して、人為的対応不要(または不可能)な要因である可能性を除いた後に、人為的対応要(または可能)な要因であることが推定される。結果として、改善不可能な異常発生事案に対して、人員を無駄に割くことなく、しかるべき異常に対して、保守者を適切に派遣することが可能となる。
前記推定部は、前記実測発電量の変動と、前記太陽光発電システムの周囲の環境に関する情報である外部環境情報の変動との間に相関があるか否かに応じて、発電異常の要因として推定された前記遮蔽物の種類をさらに推定する。
前記推定部は、前記実測発電量が変化するタイミングと、前記対象日の天気が変化するタイミングとが一致する場合に、変化する前の天気に基づいて、遮蔽物の種類を推定する。
前記推定部は、前記実測発電量の変動と、前記外部環境情報の変動との間に相関がない場合に、発電異常の要因となる前記遮蔽物が、人為的に除去すべきものであると推定する。
前記の各構成によれば、外部環境情報(限定されないが例えば天気など)と、実測発電量との相関に基づいて、遮蔽物の種類が推定される。これにより、保守事業者は、推定された遮蔽物の種類に応じて、人為的対応の要、不要(あるいは、可否)を、より適切に判断することが可能となる。例えば、遮蔽物が雪である場合、天気「雪」と、実測発電量との間に相関がある(降雪後、実測発電量が低下する)と考えられる。遮蔽物としての雪は、降雨、温度上昇などによって除去されるし、降雪が依然継続中であれば、人為的に撤去しても改善は一時的であり意味がない。したがって、要因推定装置によって遮蔽物が雪と推定されれば、ユーザは、人為的対応が不要であると判断することができる。
あるいは、例えば、遮蔽物が火山灰である場合、地理情報「〇〇噴火による降灰」と、天気「雨」と、実測発電量との間に相関がある(降灰後、実測発電量が低下し、降雨後、発電量が少し上昇する)と考えられる。要因推定装置によって遮蔽物が火山灰と推定されれば、ユーザは、発電量の回復状況に応じて、適切に人為的対応の要不要を判断することができる。
あるいは、前記実測発電量の変動と、前記外部環境情報の変動との間に相関がない場合には、推定部は、前記遮蔽物が、人為的に除去すべきものであると推定する。例えば、天気と関係がない遮蔽物として、飛来物(ビニール、布などのごみ)、雑草などが考えられる。これらは、保守作業員が除去できるものであり、この除去によって、発電量の大幅な回復が見込まれる。要因推定装置によって遮蔽物が「その他の除去可能な遮蔽物」と推定されれば、ユーザは、人為的対応が必要であると判断することができる。
以上のように、人為的対応の効果が薄い異常発生事案に対して、人員を無駄に割くことなく、しかるべき異常に対して、保守作業員を適切に派遣することが可能となる。
前記の課題を解決するために、本発明の要因推定装置の制御方法は、太陽光発電システムの1日の実測発電量に基づいて、その日を対象日として、該太陽光発電システムで発生した発電異常の要因を推定する要因推定装置の制御方法であって、期待される発電量を示す推定発電量に対する、前記実測発電量の割合を示す発電達成率を、前記対象日の所定の時間帯ごとに出力する比較ステップと、前記発電達成率が所定値未満である時間帯の分布に基づいて、前記対象日に発生した発電異常の要因を推定する推定ステップとを含み、前記推定ステップでは、前記対象日および該対象日より前の1以上の日の分布において、偏りが共通している場合に、遮光物体の影が発電異常の要因であると推定する。該制御方法によれば、前記要因推定装置と同様の作用効果を奏する。
また、前記各ステップをコンピュータに実行させることにより、該コンピュータを前記要因推定装置として機能させる制御プログラム、および該制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に含まれる。
本発明によれば、発電量低下の異常が発生した場合に、人為的対応要または不要の障害が異常の要因だとする推定を、精度良く行うことが可能になるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る要因推定装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る発電監視システムの概要を示すブロック図である。 前記要因推定装置の比較結果記憶部に記憶される比較結果データのデータ構造の一具体例を示す図である。 前記要因推定装置の推定結果記憶部に記憶される推定結果データのデータ構造の一具体例を示す図である。 (a)および(b)は、遮光物体とアレイと太陽との位置関係、および、アレイ上に遮光物体の影がかかる様子を説明する図である。 (a)および(b)は、太陽光発電システムの実測発電量と推定発電量とを比較したグラフであり、(a)は、天気が曇りまたは雨のある一日のグラフであり、(b)は、天気が曇りから晴れに変化したある一日のグラフである。 太陽光発電システムにおける日射量と実測発電量との関係を示すグラフである。 (a)は、ストリング単位のブレーカトリップが発生したときのアレイおよびブレーカの様子を模式的に示す図であり、(b)は、(a)に示すブレーカトリップが発生した状況下にある太陽光発電システムにおける、特定期間の発電達成率の推移を示すグラフである。 (a)は、ストリング単位のブレーカトリップが発生したときの各ストリングの様子を模式的に示す図であり、(b)は、(a)に示す各ストリングのIVカーブを示すグラフである。 遮蔽物が発生した状況下にある太陽光発電システムにおいて、遮蔽物発生前後の特定期間における発電達成率の推移を示すグラフである。 要因推定装置が実行するデータ比較処理の流れを示すフローチャートである。 要因推定装置の要因推定部が実行する要因推定処理の流れを示すフローチャートである。 太陽光発電システムにおけるアレイ、ストリング、モジュール、およびセルの関係について示す模式図である。 従来の太陽光発電システムの概略的構成を示すブロック図である。
〔実施形態1〕
(システム概要)
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る発電監視システム900の概要を示すブロック図である。発電監視システム900は、1以上の太陽光発電システム100の稼働状況および外部環境に係るデータを収集して、太陽光発電システム100を監視するシステムである。発電監視システム900は、監視対象となる1以上の太陽光発電システム100(100a、100b、・・・)と、監視主体としての計測監視装置2とを含む。発電監視システム900は、計測監視装置2に代えて、あるいは、加えて、遠隔監視サーバ3を含んでいてもよい。そして、発電監視システム900は、太陽光発電システム100に何らかの異常が発生した場合に、その異常の要因を推定するための要因推定装置1を含む。本発明の要因推定装置1は、計測監視装置2に設けられてもよいし、遠隔監視サーバ3に設けられてもよい。あるいは、要因推定装置1が果たす機能を分散して、計測監視装置2および遠隔監視サーバ3のそれぞれに設けてもよい。以下の実施形態では、これに限定する意図はないが、要因推定装置1は、一例として、計測監視装置2に設けられているものとして説明する。
太陽光発電システム100は、太陽光を受けて電力を生成するものであり、発生させた電力を系統に送るための設備を有する。具体的には、太陽光発電システム100は、アレイ4(太陽電池アレイ)、接続箱6、パワーコンディショナ8(以下、パワコン8と略称を用いる)、および、日射計9を備える構成である。さらに、太陽光発電システム100は、必要に応じて、計測器7および気温計10を備えていてもよい。
接続箱6は、アレイ4(太陽光パネル)からの配線を一本にまとめてパワコン8に送る装置である。接続箱6は、アレイ4を構成するストリングごとに、電流を遮断するためのブレーカ5を備え、ブレーカ5によって、アレイ4に電気が逆流したり、一度に大きな電流が流れたりしないように制御することができる。
パワコン8は、アレイ4からの電力を、負荷(図示せず)に供給可能なように調整するためのものである。具体的には、直流電力を家庭等で使える交流電力に変換したり、さらに太陽光発電システム100全体の運転を制御したりする。パワコン8は、1台で、複数のアレイ4および接続箱6の対を受け持つことができる。
計測器7は、アレイ4から接続箱6を介してパワコン8に供給される電流値および電圧値を計測するものであり、不図示の電流計および電圧計を備える構成である。計測器7が計測した電流値および電圧値は、パワコン8を介して、計測監視装置2の要因推定装置1に送信される。日射計9は、アレイ4の日射強度(日射量)を計測するものである。日射強度は、太陽からの単位時間かつ単位面積当りの放射エネルギーの量を意味する。日射計9は、計測した日射量をパワコン8に送信する。なお、日射強度は、日照時間×日射強度で示される日射量であってもよい。太陽光発電システム100において、任意で設けられる気温計10は、アレイ4群が設置されている周辺の気温を計測するものである。気温計10は、計測した温度をパワコン8に送信する。気温計10が設けられている場合、計測された気温の情報を用いてさらに高精度の要因推定を実施することができる。
なお、計測器7、日射計9、および気温計10は、計測した物理量を、パワコン8を介さずに、直接、計測監視装置2(要因推定装置1)に送信してもよい。また、計測器7、日射計9、および気温計10は、計測した物理量を、定期的に送信してもよいし、パワコン8または計測監視装置2からの要求に応じて送信してもよい。また、計測器7、日射計9、および気温計10は、計測した物理量と共に、計測した時刻をパワコン8または計測監視装置2に送信してもよい。
計測監視装置2は、太陽光発電システム100を制御するパワコン8とともに、太陽光発電システム100が敷設された現場近くに設けられている。計測監視装置2は、各パワコン8と通信して、現場の情報を収集する。パワコン8と計測監視装置2との間の通信は、装置間の物理的な距離、および、ハードウェア設置環境などに応じて、無線または有線の任意の通信手段と、LAN(Local Area Network)または広域ネットワークの任意の通信網とにより実現される。計測監視装置2が収集する情報には、例えば、それぞれの太陽光発電システム100が出力する発電量、太陽光発電システム100が設置されている場所の天気、日射量および気温などが含まれる。なお、天気の情報は、ネットワーク11を介して、他のサービスサーバから取得される構成であってもよい。さらに、パワコン8が、太陽光発電システム100の異常を検知する機能を有している場合には、計測監視装置2は、異常が発生した時間帯、異常の種類などの情報を収集してもよい。
遠隔監視サーバ3は、各地域で1以上の太陽光発電システム100を監視する計測監視装置2とネットワーク11を介して通信し、それぞれの太陽光発電システム100のデータを収集して、遠隔監視を実施する。
本発明に係る要因推定装置1は、太陽光発電システム100に異常が発生した場合に、その異常の要因を推定するものである。ここで、要因推定装置1が要因推定の対象としている異常は、上述のパワコン8から通知される異常とは、異なる種類のものである。すなわち、パワコン8の監視機能によって要因を特定することができない異常について、要因推定装置1が要因の推定を行う。具体的には、パワコン8は、パワコン8自体の異常や故障、パワコン8が実施するブレーカトリップが発生した場合に、その事象が発生したことを示す情報を記録することができる。また、パワコン8は、電圧または温度の上昇に対応して、あるいは、意図的に発電量を抑える目的で、アレイ4の出力電力を抑制することができる。これらの事象に起因して、発電量低下の異常が発生した場合には、パワコン8の記録、制御ログなどに基づいて、異常の要因を特定することができる。
一方、パワコン8で監視できない事象によって、発電量低下の異常が発生する可能性がある。具体的には、パワコン8の制御なしに接続箱6側で実施されるブレーカトリップが発生した場合、および、アレイ4に到達する太陽光を遮る物体(遮光物、遮蔽物)が存在する場合、これにより、太陽光発電システム100による発電量は低下するが、その発電量低下の異常の要因は、パワコン8が出力する情報からは特定できない。要因推定装置1は、これらのパワコン8で監視できない事象に起因して、発電量低下の異常が発生した場合に、その要因を推定するものである。
(要因推定装置1の構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る要因推定装置1の要部構成を示すブロック図である。要因推定装置1は、制御部20および記憶部21を備える構成である。制御部20は、要因推定装置1の各部の動作を統括的に制御するものである。記憶部21は、制御部20が要因推定装置1の機能を実行するために読み出す各種情報を記憶するものである。なお、制御部20および記憶部21は、計測監視装置2に設けられる場合、計測監視装置2を制御する制御部および計測監視装置2が備える記憶部が、それぞれ、本発明の要因推定装置1の制御部20および記憶部21を兼ねてもよい。また、要因推定装置1は、通信部、表示部および操作部などを備えていてもよいが、これらの図示を省略している。
制御部20は、機能ブロックとして、少なくとも、データ比較部32(比較部)および要因推定部33(推定部)を備えている。なお、制御部20、必要に応じて、データ取得部30および推定データ管理部31をさらに備えていてもよい。記憶部21は、データ記憶部40、比較結果記憶部41および推定結果記憶部42を含んでいる。
データ取得部30は、パワコン8から、太陽光発電システム100の実測データを日ごとに取得する。前記実測データは以下のデータ構造を有する。太陽光発電システム100の1日の稼働時間帯が6時から18時までの間の12時間であり、該稼働時間帯を1時間ごとに12の時間帯に区分する。そして、前記実測データにおいて、それぞれの時間帯における実測発電量の値が該時間帯ごとに格納される。さらに、該実測データには、日付が対応付けられている。必要に応じて、その一日(12時間)のトータルの発電量がさらに対応付けられていてもよい。さらに、データ取得部30は、要因推定の対象となる太陽光発電システム100以外にも、近隣の太陽光発電システム100a、100bの、同日の実測データを取得してもよい。
また、データ取得部30は、前記実測データとともに、該実測データの計測日の日射量を取得する。より好ましくは、データ取得部30は、前記計測日の気温および天気をさらに取得してもよい。これらの情報も、前記の12個に区分された時間帯ごとに値が格納されているデータ構造であることが好ましい。なお、データ取得部30は、天気の情報を、ネットワーク11などを介して他のサービスサーバから取得してもよい。このように、実測データと併せて、データ取得部30によって取得される、太陽光発電システム100の周囲の環境に関する情報を、外部環境情報と称する。外部環境情報には、日射量、気温および天気の他に、太陽光発電システム100が設置されている地域の地理的特性、気候および季節などの情報が含まれていてもよい。
データ取得部30は、取得した、対象日(要因推定処理の対象となる日)の実測データ、日射量、気温および天気を、太陽光発電システム100のシステムIDに関連付けて、データ記憶部40に格納する。
推定データ管理部31は、太陽光発電システム100が発電し得る電力の最大量、すなわち、太陽光発電システム100の理想の(目標の)発電量を示す推定データを、作成したり、あるいは、管理したりする。推定データのデータ構造は、12に区分された時間帯ごとに、推定された理想の発電量の値が格納されている点で、実測データと同様である。
理想の発電量は、これには限定されないが、例えば、下記のようにして求められる。
(1) 推定データ管理部31は、対象システム(要因推定処理の対象となる太陽光発電システム100)の過去の実測発電量とそのときの日射量との相関を参照し、対象日の日射量に基づいて、対象日に対応する理想の発電量を推定する。このようにして得られた推定データを、日射量相関推定データと称する。日射量相関推定データは、充分な日射量が得られているにもかかわらず、それに見合う発電量が得られない場合の発電異常に関して、要因を推定するのに適している。
(2) 推定データ管理部31は、対象システム近隣の他のシステムにおける、対象日と同日の実測発電量に基づいて、前記対象システムの理想の発電量を推定する。推定データ管理部31は、対象システムと同性能同構成のシステムのうち、対象システムの最も近くに敷設されているシステムの実測データをそのまま推定データとして用いてもよいし、対象システムの周囲に敷設されている複数のシステムの実測データの平均値から推定データを作成してもよい。このようにして得られた推定データを近隣比較推定データと称する。近隣比較推定データは、周囲と同じ条件(気温、天気、季節または月日など)で発電を行っているにもかかわらず、対象システムだけ周囲と同じ発電量が得られない場合の発電異常に関して、要因を推定するのに適している。
(3) 推定データ管理部31は、気象衛星から取得される画像などに基づいて、対象システムが敷設されている該当地域の対象日における日射量を計算してもよい。そして、対象日の実測の日射量の代わりに、前記計算の結果得られた算定日射量を利用し、発電量と日射量との相関に基づいて、前記対象システムの理想の発電量を推定する。このようにして得られた推定データを、算定日射量相関推定データと称する。
(4) 推定データ管理部31は、さらに、対象システムの過去の実測発電量のうち、対象日と外部環境情報の条件が近いものに基づいて、前記対象システムの理想の発電量を推定してもよい。このようにして得られた推定データを過去実績推定データと称する。
これらの推定データは、あらかじめ作成されていて、データ記憶部40に格納されていてもよい。あるいは、推定データ管理部31が、要因推定が必要になったときに、対象実測データ(要因推定処理の対象となる実測データ)に基づいて、あるいは、対象日の日射量または天気に基づいて都度作成してもよい。
さらに、対象実測データに対して複数種類の推定データがデータ記憶部40に記憶されている場合、推定データ管理部31は、対象日の条件(外部環境情報)、および、要因推定処理の目的などに応じて、最適な推定データを選択し、選択した推定データを、下流のデータ比較部32または要因推定部33に引き渡してもよい。詳細は、実施形態2にて後述する。
データ比較部32は、実測データと推定データとを比較する。具体的には、データ比較部32は、同じ時間帯の発電量同士を比較し、理想の発電量(推定発電量)に対する実測発電量の割合を百分率で表したものを、発電達成率として、時間帯ごとに求める。データ比較部32は、時間帯ごとに算出した発電達成率に日付を関連付けて、比較結果データとして、比較結果記憶部41に記憶する。データ比較部32は、さらに、前記比較結果データにおいて、発電達成率が90%に満たない時間帯に、「発電異常有り」を示す情報を関連付けてもよい。
図3は、比較結果記憶部41に記憶される比較結果データのデータ構造の一具体例を示す図である。同図に示すテーブルにおいて、1つのレコードは、1つの太陽光発電システム100について、発電量に関して1日分の情報に対応している。また、1つのレコードの中の1つのセルは、その1日のうちの1つの時間帯に対応している。そして、セル内に格納されている値は、実測発電量/推定発電量から算出された数値であり、発電達成率を意味する。同図に示す例では、発電達成率を、0から最大1までの数値で表している。「1」の値は、実測発電量が推定発電量に一致している、すなわち、目標の発電量が達成された(発電達成率100%である)ことを示している。さらに、本実施形態では、データ比較部32は、発電達成率が90%に満たない場合を、「発電異常」と判定する。すなわち、データ比較部32は、セル内の値が0.9未満(発電達成率90%未満)の時間帯(目標未達時間帯)に対して、「発電異常有り」を示す情報を関連付ける。すなわち、データ比較部32によって出力される比較結果データは、「ある1日において、発電達成率が所定値未満である時間帯の分布を示す情報」である。
なお、図3において、「発電異常有り」のセルに灰色のマーキングを施している。このことは、発明の理解のしやすさと見やすさの目的のみでなされたものであり、「発電異常有り」を示す情報を付与するデータ比較部32の構成を限定する意図はない。
なお、比較結果データが、どの太陽光発電システム100のデータであるのかを把握するために、各比較結果データには、太陽光発電システム100(およびパワコン8)のID(図示せず)が紐付けられているものとする。
例えば、「day1」の日の比較結果データにおいて、12時台の1時間は、発電達成率が94%以上あるので、データ比較部32は、当該時間帯について発電が正常に行われたと判定する。一方、同日「day1」の13時台の1時間は、発電達成率が86.2・・・%であり、90%未満であるので、当該時間帯について発電異常が発生したと判定する。
要因推定部33は、比較結果記憶部41に記憶された比較結果データのうち、発電異常の時間帯が含まれる日の比較結果データについて、その日発生した発電異常の要因を推定する。本実施形態では、要因推定部33は、発電量低下の異常(発電異常)の要因として、(1)遮光物体によってできる影がアレイ4にかかること(以下、要因名「影」)、(2)接続箱6が自動でブレーカトリップを実施したこと(以下、要因名「ブレーカトリップ」)、および、(3)何らかの物体・物質がアレイ4に覆いかぶさること(以下、要因名「遮蔽物」)の3種類を推定することができる。
要因推定部33は、後述する方法によって、データ記憶部40に記憶されている各種情報を分析し、発電異常の時間帯が含まれる日について、その異常の要因が、「影」、「ブレーカトリップ」および「遮蔽物」のうちのいずれであるのかを推定し、その推定結果を、日付に関連付けて、推定結果記憶部42に記憶する。
図4は、推定結果記憶部42に記憶される推定結果データのデータ構造の一具体例を示す図である。例えば、図3において、発電異常の時間帯を含む日「day1」の異常の要因が、「影」であったと要因推定部33が推定したとする。この場合、要因推定部33は、日付「day1」と要因名「影」とを対応付けて、これを推定結果データとして、推定結果記憶部42に記憶する。
次に、要因推定部33が、異常の要因が、「影」、「ブレーカトリップ」および「遮蔽物」のいずれであるのかを推定する方法について、詳細に説明する。
(「影」の要因推定方法)
図5の(a)および(b)は、遮光物体とアレイ4と太陽との位置関係、および、アレイ4上に遮光物体の影がかかる様子を説明する図である。図5の(a)に、アレイ4の西側に遮光物体Bが建っている位置関係の例を示す。この場合、太陽が沈んでいく午後の時間帯に、遮光物体Bの東側に設置されたアレイ4上に、遮光物体Bの影Cがかかってしまうことになる。こうして、直達日射L1がアレイ4に到達することが遮られ、アレイ4に到達するのはせいぜい散乱日射L2のみとなる。その結果、図5の(a)に示す位置関係の例では、実測データから得られた比較結果データにおいて、12時以降日没までのうちの特定の時間帯に限って、発電達成率が顕著に低下するという特徴が見られる。すなわち、「発電達成率が所定値未満である時間帯が、12時以降日没までの時間帯に偏って分布している。」という特徴が見られる。
図5の(b)に、アレイ4の中央付近に、遮光物体Bが建っている位置関係の例を示す。この場合、太陽が昇ってくる午前の時間帯では、アレイ4において、遮光物体Bの西側のモジュール上に、遮光物体Bの影C1がかかってしまう。一方、太陽が沈んでいく午後の時間帯では、遮光物体Bの東側のモジュール上に、遮光物体Bの影C2がかかってしまう。その結果、図5の(b)に示す位置関係の例では、実測データから得られた比較結果データにおいて、日の入りから正午までのうちの特定の時間帯と、正午以降日没までのうちの特定の時間帯とに限って、発電達成率が顕著に低下するという特徴が見られる。すなわち、「発電達成率が所定値未満である時間帯が、日の入りから正午までの時間帯の一部と、正午以降日没までの時間帯の一部とに偏って分布している。」という特徴が見られる。
以上のとおり、遮光物体の影に起因する発電異常が発生した場合、そのときの比較結果データにおいて、「発電量低下の異常が発生した時間帯が、特定の時間帯に限られている」という特徴が見られる。そこで、要因推定部33は、比較結果データを分析した結果、以上の特徴を検出した場合に、データ比較部32によって判定された発電異常の要因を「影」であると推定する。
さらに、アレイ4に比較的大きな影を落とす遮光物体Bは、常設されている可能性が高く、この特徴は、数週間あるいは数か月という単位の期間で日々の比較結果データに、共通して現れると考えられる。
そこで、要因推定部33は、「影」の要因推定の精度を高めるために、さらに、対象の太陽光発電システム100における、対象日の比較結果データと、対象日直近の過去数日間(例えば、3日分)の比較結果データとを比較し、発電異常が発生した時間帯が共通している場合に、対象日の発電異常の要因を「影」であると推定することが好ましい。
本発明の要因推定装置1は、要因が「影」である場合に実測データまたは比較結果データに見られる下記の特徴を利用して、「影」の推定精度をさらに高める構成であってもよい。
図6の(a)および(b)は、太陽光発電システム100の実測発電量と推定発電量とを比較したグラフであり、(a)は、天気が曇りまたは雨のある一日のグラフであり、(b)は、天気が曇りから晴れに変化したある一日のグラフである。いずれのグラフも横軸が、実測発電量が計測された日付および時刻を示し、縦軸が、発電量を示す。
天気が曇りまたは雨の日は、元々、直達日射が少なく、専ら散乱日射がアレイ4に届くので、遮光物体の影がアレイ4上にできることはほとんどない。そのため、影が要因で発電量の低下が起こる可能性は低い。図6の(a)に示すとおり、直達日射が少ない天気では、実測発電量と推定発電量との間にほとんど差がなく、「影」が要因の発電量低下の異常が発生しないことが分かる。一方、上述したとおり、遮光物体は、アレイ4に届くはずの直達日射を遮光する。そのため、直達日射が多く降り注ぐ天気(すなわち、晴れ)の日に、「影」が要因となる発電量の低下がとりわけ顕著となる。図6の(b)に示すとおり、午後から天気が晴れて日射量が増えたこの日の午後の時間帯の推定発電量に対し、「影」の影響を受けた実測発電量は、顕著に低下しており、発電達成率が90%を下回っている。
図7は、ある太陽光発電システム100における日射量と実測発電量との関係を示すグラフである。横軸が日射量を示し、縦軸が発電量を示す。濃灰色のひし形の点は、朝6:00〜14:00の時間帯において影がかからなかった場合の日射量と実測発電量との関係をプロットしたものである。薄灰色の正方形の点は、14:00〜19:00の時間帯において影がかかった場合の日射量と実測発電量との関係をプロットしたものである。本グラフに示されているとおり、影の影響を受けない朝から昼(6:00〜14:00)の時間帯では、影の影響を受けた昼から夕方の時間帯よりも、「日射量が多い程、発電量が多くなる」という相関が顕著になる。換言すれば、日射量が多い程、影の影響受けた時間帯と、影の影響をうけなかった時間帯との間で、実測発電量の乖離度が大きくなるということであり、つまりは、日射量が多いほど、影の影響による発電力の低下が目立つということである。
以上のとおり、要因「影」の特徴として、影が発電量の低下に対して与える影響は、天気が晴れのとき、および、日射量が多いときにとりわけ大きくなる、ということが言える。したがって、要因推定部33は、対象日における、異常が発生した時間帯が、特定の時間帯に限られているという条件に加えて、対象日の天気が晴れ、または、対象日の日射量が所定閾値以上である場合に、発電異常の要因を「影」であると推定することが好ましい。これにより、要因が「影」であると推定する精度を一層高めることが可能である。
(「ブレーカトリップ」の要因推定方法)
図8の(a)は、ストリング単位のブレーカトリップが発生したときのアレイ4およびブレーカ5の様子を模式的に示す図である。図8の(b)は、(a)に示すブレーカトリップが発生した状況下にある太陽光発電システム100において、該状況下での特定期間(数週間程度)における発電達成率(推定発電量に対する実測発電量の割合)の推移を示すグラフである。横軸が、実測発電量が取得された日付および時間を示し、縦軸が、前記発電達成率を示す。
なお、比較対象として、正常な状況下の太陽光発電システム100における発電達成率の推移、および、遮蔽物がアレイ4の一部を覆っている状況下の太陽光発電システム100における発電達成率の推移を、同グラフに並べて示す。
図8の(a)に示すとおり、何らかの事情で、8本のストリングのうち3本のストリングからの電流が遮断されたとする(ブレーカトリップ)。この場合、この接続箱6からの実測発電量は、全8本稼働している場合の推定発電量に対して、ストリング稼働率(5/8本)分の発電量に低減すると予想される。すなわち、ストリング稼働率が5/8本=0.625(62.5%)である場合、発電達成率もまた、同様に、5/8=0.625(62.5%)となると予想される。図8の(b)に示すとおり、8本中3本にブレーカトリップが発生している6/13〜8/7の期間の発電達成率は、0.625あたり(破線参照)を推移しており、前記ストリング稼働率に一致する。したがって、発電達成率が、ストリング稼働率に一致するという特徴が見られた場合に、要因推定部33は、発電異常の要因を「ブレーカトリップ」と推定する。
なお、パワコン8は、いくつもの接続箱6を統括して制御しているが、パワコン8から要因推定装置1へと出力される実測データは、1つに統合され、個々の接続箱6の発電量を、要因推定装置1が把握することができない。この場合、要因推定部33は、発電低下量が、ストリング1本分単位(ストリング1本あたりの推定発電量の整数倍)で発生しているのか否かに応じて、発電異常の要因を「ブレーカトリップ」と推定する。
以上のとおり、本発明の要因推定装置1は、発電低下量(=推定発電量−実測発電量)に基づいて、「ブレーカトリップ」の要因推定を精度良く行うことができるし、また、発電達成率(=実測発電量/推定発電量)または発電低下率(=発電低下量/推定発電量)に基づいて、「ブレーカトリップ」の要因推定を精度良く行うこともできる。
なお、1台のパワコン8が、より膨大な数のアレイ4(すなわちストリング)を統括している程、総発電量に対するストリング1つ分の発電量が微差となり、結果として、発電異常の要因が、「ブレーカトリップ」であるのか「遮蔽物」であるのかを判別することが困難になる。そこで、前記判別の精度を向上させるため、要因推定部33は、各ストリングの出力を計測することにより得られるIVカーブの形状をストリング同士で比較してもよい。図9の(b)に示すとおり、IVカーブは、ストリングごとの出力発電量の電圧および電流の関係を示すグラフにおいて、該当する電圧と電流との組み合わせをプロットした結果得られるものである。例えば、図9の(a)に示すとおり、アレイ4において、ストリング1に遮蔽物が存在する場合、図9の(b)に示すとおり、ストリング1のIVカーブに異常が発生することになる。
要因推定部33は、このような異常なIVカーブを出力するストリングについて、当該ストリング上に何らかの遮蔽物が存在すると推定することができる。以上のとおり、IVカーブを参照することにより、要因が「ブレーカトリップ」であるのか、「遮蔽物」であるのかの判別の精度を一層高めることが可能である。なお、「遮蔽物」の要因推定方法については、後に詳述する。
なお、上述の例では、ブレーカ5は、ストリングごとに電流を遮断するものとして設けられているが、その他の構成要素ごとに電流を遮断するブレーカが設けられてもよい。例えば、太陽光発電システム100における全接続箱6を統括する集電箱(図示せず)が設けられており、その集電箱に、アレイ4単位で電流を遮断するブレーカが、設けられていてもよい。この場合、要因推定装置1の要因推定部33は、発電低下量が、アレイ単位で発生しているのか否かに応じて、発電異常の要因を「(アレイ単位の)ブレーカトリップ」と推定すればよい。
(「遮蔽物」の要因推定方法)
本実施形態では、要因推定部33は、発電異常の要因が「影」にも「ブレーカトリップ」にも該当しない場合、その要因を「遮蔽物」であると推定する。
さらに、遮蔽物による発電異常の有無と、周辺環境(天気、気温、季節、地域特性)などのとの相関に基づいて、遮蔽物の種類を特定してもよい。ここでは、遮蔽物とは、アレイ4における太陽光を受けるパネル面を覆うようにして接触または付着することによって、パネル面への太陽光の到達を遮る物体または物質を意味する。遮蔽物としては、例えば、火山灰、雪、雑草、土埃、黄砂などが考えられる。
図10は、遮蔽物(例えば、火山灰)が発生した状況下にある太陽光発電システム100において、遮蔽物発生前後の特定期間(約2か月間)における発電達成率(推定発電量に対する実測発電量の割合)の推移を示すグラフである。横軸が、実測発電量の計測日を示し、縦軸が、前記発電達成率を示す。
図10に示すとおり、降灰前の9/9〜10/16の期間の発電達成率は、ほぼ90%に達しており、正常あるいは遮蔽物による悪影響を受けていないことが分かる。10/16に降灰が観測された後から降雨前の10/16〜10/28の期間の発電達成率は、60〜70%にまで落ち込んだ状態で維持されている。これは、火山灰がアレイ4に降り注ぎ、遮蔽物として太陽光を遮断しているためと考えられる。10/28に雨が観測された後の10/28以降、発電達成率は、75〜90%程度まで回復している。これは、降雨によってアレイ4を覆っていた火山灰が一部洗い流されて、太陽光が部分的にアレイ4に到達するようになったため、発電量が少し回復したためと考えられる。
このように、要因推定部33は、数日あるいは数週間単位で対象日から遡って観測された気象情報(天気、気温など)を取得し、気象情報の変動と、過去数日または数週間の1日あたりの総発電量の変動との間の相関を検出し、その相関に基づいて、対象日の遮蔽物の種類を特定することができる。具体的には、図10に示す例では、以下の相関が認められる。降灰前の数週間は、発電量がほぼ正常であったのに、降灰が観測された日以後は、大幅な発電量低下が発生し、降雨が観測された日以後に、発電量が少し復活するというように、気象情報と発電量との変動のタイミングが一致している。この場合、要因推定部33は、大幅な発電量低下を引き起こした遮蔽物が火山灰であると推定することができる。
なお、要因推定部33は、場合によっては、1日単位でも遮蔽物の種類を特定することができる。例えば、降灰後、15:00ごろから降雨が観測されたとする。この場合、実測データによれば、発電量は、15:00までは低い値が維持され、15:00以降、徐々に、発電量に回復が見られたとする。この場合、要因推定部33は、降雨のタイミングと発電量が回復し始めたタイミングとの間の相関を確認し、対象日の発電異常の要因を「遮蔽物−火山灰」と推定することができる。
(データ比較処理)
図11を参照して、要因推定装置1が実行するデータ比較処理の流れについて説明する。本実施形態では、一例として、本発明の発電監視システム900において、要因推定装置1を備えた計測監視装置2は、1または複数の太陽光発電システム100を制御する、1以上のパワコン8と通信し、それぞれのパワコン8から、太陽光発電システム100の稼働時間が終了する18時以降に、その日の実測発電量を含む実測データを1日に1回受信するものとする。要因推定装置1は、パワコン8から受信された実測データに基づいて、パワコン8が管轄する太陽光発電システム100ごとに、発電異常の要因推定処理を実行する。
まず、要因推定装置1のデータ取得部30は、1日の終わりに各パワコン8から送信された、その日の実測データおよびその他の周辺環境情報(日射量、気温、天気、地域、季節など)を受信し、データ記憶部40に格納する。そして、データ比較部32は、格納された実測データおよび日射量をデータ記憶部40から取得する(S101)。次に、推定データ管理部31は、S101で取得された情報に基づいて、要因推定処理の対象となる前記実測データに対応する推定データを作成する(S102)。なお、推定データがあらかじめ作成されてデータ記憶部40に格納されている場合には、S102のステップは、適宜省略されてもよい。
データ比較部32は、1つの太陽光発電システム100について、実測データと、推定データとを比較する(S103;比較ステップ)。より詳細には、各データにおいて、発電量の値が1時間の時間帯ごとに格納されており、データ比較部32は、各データにおいて同じ時間帯に格納されている発電量の値同士を比較する。すなわち、推定発電量に対する、実測発電量の割合を求める。データ比較部32は、求めた割合、すなわち、発電達成率を、図3に示すとおり、比較結果データとして、比較結果記憶部41に記憶する。続いて、データ比較部32は、時間帯ごとに求めた割合(発電達成率)を所定の閾値(例えば、90%)と比較する。データ比較部32は、発電達成率が、90%以上である場合に(S104でYES)、その時間帯、太陽光発電システム100は、正常に稼働していたと判定する(S105)。一方、発電達成率が90%未満(所定値未満)である場合に(S104でNO)、データ比較部32は、目標の発電量が達成できていないとして、その時間帯に発電異常が発生したと判定する(S106)。データ比較部32は、比較結果データにおいて、発電異常と判定された時間帯に対し、発電異常が発生したことを示すフラグを付与してもよい。データ比較部32は、実測データおよび推定データの各々の全時間帯について、発電量の比較および異常有無判定を繰り返す(S107でNO)。
データ比較部32は、すべての時間帯について比較および異常有無判定を終えると(S107でYES)、比較結果および異常判定有無の結果を反映した比較結果データ(例えば、図3)を比較結果記憶部41に記憶する(S108)。データ比較部32が生成した比較結果データは、要因推定部33が以降の要因推定処理(S109)を実行するときに、要因推定部33によって読み出される。
上記方法によれば、1日の総発電量だけではなく、6:00〜18:00の稼働時間ついて、1時間ごとに発電量を取得し、比較することができる。そのため、1日の発電達成率を1時間単位で把握することが可能となる。このようなデータ構造を有した比較結果データを、要因推定処理に用いれば、異常が発生した時間帯を加味して要因を推定することができるので、要因推定の精度を高めることが可能となる。
(要因推定処理)
図12を参照して、要因推定装置1の要因推定部33が実行する要因推定処理の流れについて説明する。本実施形態では、一例として、要因推定装置1によって、1日の終わりにパワコン8から送信される実測データが取得される度に、データ比較部32が図3の比較結果データを生成する。そして、要因推定部33は、データ比較部32によって比較結果データが生成される度に、その対象日において発生した発電異常の要因を推定する要因推定処理を実行するものとする。なお、これに限らず、要因推定部33は、例えば、ユーザからの指示に応じて、過去の特定の日の比較結果データについて、要因推定処理を実行してもよいし、数日分(例えば、1週間分)の比較結果データについて、定期的にまとめて要因推定処理を実行してもよい。
要因推定部33は、まず、データ比較部32によって、ある対象日の比較結果データが生成されると、該対象日の比較結果データを比較結果記憶部41から取得する(S201)。そして、本実施形態では、要因推定部33は、まず、要因「影」の可能性について検証を開始する(S202〜S205)。
具体的には、要因推定部33は、取得した比較結果データに含まれる時間帯のうち、データ比較部32によって発電異常と判定された時間帯を特定し、発電異常が一部の時間帯に限定して発生したのか、終日継続して発生したのかを判定する(S202)。
要因推定部33は、発電異常が一部の時間帯に限定して発生したと判定した場合(S202でYES)、要因が「影」である可能性があるとして、推定精度を高めるために、次の検証に進む。すなわち、要因推定部33は、同じ太陽光発電システム100について、前記対象日より前の、直近3日分の比較結果データを取得する(S203)。そして、対象日の比較結果データおよび直近3日分の比較結果データにおいて、発電異常が発生した時間帯が共通するか否かを判定する(S204)。発電異常が発生した時間帯が、4日分とも共通している場合には、4日連続で特定の同じ時間帯に発電量が低下しており、撤去されない遮光物体により生じた影が原因であると考えられる。したがって、この場合(S204でYES)、要因推定部33は、対象日の発電異常の要因を「影」であると推定する(S205;推定ステップ)。なお、S204におけるYESの判定について、4日分の発電異常が発生した時間帯は、すべて完全に一致しなくてもよく、ある程度のばらつきが許容されてもよい。
要因推定部33は、発電異常が終日継続して発生したと判定した場合(S202でNO)、または、対象日と過去3日分の発電異常が発生した時間帯が一致していないと判定した場合(S204でNO)、要因が「影」である可能性は低いとして、次の要因の可能性について検証を進める。本実施形態では、要因推定部33は、次に、要因「ブレーカトリップ」の可能性について検証を開始する。
具体的には、要因推定部33は、各時間帯の推定発電量と実測発電量とを比較し、各時間帯の発電低下量がストリング単位であるか否かを判定する(S206)。すなわち、推定発電量と実測発電量との差分の電力量が、各時間帯でおおよそ共通しており、かつ、1つのストリングにおける推定発電量の整数倍におおよそ一致しているか否かを判定する。なお、ここで、要因推定部33は、接続箱6ごとに実測データを取得できる場合には、1つの接続箱6(アレイ4)における発電達成率(実測発電量/推定発電量)が、当該接続箱6(アレイ4)における、ストリング稼働率に一致しているか否かを判定してもよい。なお、S206におけるYESの判定について、「一致」の判定は、数値が完全に一致しなくてもよく、ある程度の誤差が許容されてもよい。
発電低下量がストリング単位である場合、あるいは、個々のアレイ4の発電達成率が、当該アレイ4のストリング稼働率に一致している場合(S206でYES)、要因推定部33は、対象日の発電異常の要因を「ブレーカトリップ」であると推定する(S207;推定ステップ)。
要因推定部33は、発電低下量または発電達成率がS206の条件を満たさない場合(S206でNO)、要因が「影」または「ブレーカトリップ」である可能性は低いとして、対象日の発電異常の要因を「遮蔽物」であると推定する(S208;推定ステップ)。
このあと、より好ましくは、要因推定部33は、さらに、遮蔽物の種類を推定する。要因推定部33は、実測発電量の変動と、天気などの外部環境情報の変動との間に相関があるか否かを判定する。相関がある場合には、要因推定部33は、検出した相関関係に基づいて、遮蔽物の種類を推定する。例えば、降灰のタイミングと、発電量が落ち込んだタイミングとが一致し、降雨のタイミングと、発電量が少し上昇したタイミングとが一致した場合には、前記遮蔽物が「火山灰」であると推定する(推定ステップ)。ここで、前記相関がない場合には、遮蔽物の種類を特定せずに、当該遮蔽物が、人為的対応が必要な類の遮蔽物である可能性が高いとして、「その他遮蔽物」であると推定する(推定ステップ)。
最後に、要因推定部33は、S205、S207またはS208にて推定した結果を、図4に示すとおり、推定結果データとして、推定結果記憶部42に記憶する(S209)。なお、図4に示す推定結果データには、さらに、推定対象となった太陽光発電システム100のIDを格納するカラムが含まれていてもよいし、要因が「遮蔽物」の場合に、その種類を格納するカラムが含まれていてもよい。
上記方法によれば、1日の総発電量だけではなく、6:00〜18:00の稼働時間ついて、1時間ごとに発電量を取得し、比較することができる。そのため、1日の発電達成率を1時間単位で把握することが可能となる。このようなデータ構造を有した比較結果データを、要因推定処理に用いれば、異常が発生した時間帯を加味して要因を推定することができる。こうして、前記比較結果データから抽出した特徴を利用することにより、要因推定部33は、パワコン8で監視できない事象によって、発電量低下の異常が発生した場合に、その要因を精度良く推定することが可能となる。
〔実施形態2〕
実施形態1で説明したように、要因推定装置1は、3つの処理、すなわち、(1)実測データと推定データとの比較を行って、発電異常の有無を判定する処理(データ比較処理)、(2)発電異常の要因が「影」であるか否かを推定する処理(影推定処理)、および、(3)発電異常の要因が「ブレーカトリップ」であるか否かを推定する処理(トリップ推定処理)を、推定データを用いて実行する。実施形態1では、要因推定装置1は、前記3つの処理を実行する際に、1つのタイプの推定データ(前記日射量相関推定データ)を用いる構成であった。実施形態2では、複数のタイプの推定データを使い分けて、要因推定処理の精度をより一層高めることができる要因推定装置1について説明する。
実施形態2では、要因推定装置1の推定データ管理部31は、対象日の日射量に基づいて、日射量相関推定データを作成する。さらに、推定データ管理部31は、対象システムと同じ条件の他のシステムにおける、対象日と同日の実測発電量に基づいて、近隣比較推定データを作成する。なお、他のシステムにおける実測発電量は、対象システムを管轄するパワコン8の、近隣に設置された別のパワコン8から取得される。さらに、推定データ管理部31は、必要に応じて、気象衛星画像に基づいて算出した算定日射量に基づいて、算定日射量相関推定データを作成してもよいし、対象システムの過去の実測発電量に基づいて、過去実績推定データを作成してもよい。
次に、推定データ管理部31は、目的に応じて、利用するべき推定データを選択し、処理の実行主体に引き渡す。具体的には、要因「影」を推定することが目的である場合、推定データ管理部31は、データ比較部32が前記データ比較処理を実行するときに、日射量相関推定データを利用するようにデータ比較部32に対して指示する。さらに、推定データ管理部31は、要因推定部33が前記影推定処理を実行するときに、日射量相関推定データを利用するように要因推定部33に対して指示する。一方、推定データ管理部31は、要因推定部33が前記トリップ推定処理を実行するときには、近隣比較推定データを利用するように要因推定部33に対して指示する。
上述したとおり、日射量相関推定データは、充分な日射量が得られているにもかかわらず、それに見合う発電量が得られない場合の発電異常に関して、要因を推定するのに適している。例えば、撤去不可能な遮光物体(ビルなどの建物)による影が要因である場合、近隣パネルにも同様の異常が起こりうる。そのため、近隣比較推定データと、対象システムの実測データとの間に目立った差異はなく、対象システムの異常を捉えることができない。また、影による発電量の低下は日射量と大いに関係がある。つまり、日射量相関推定データを利用する方が、「影」が要因である発電異常を正確に捉えられる。したがって、要因「影」を推定する場合に、推定データ管理部31が、日射量相関推定データを利用するように、データ比較部32および要因推定部33に指示することにより、「影」の推定精度を向上させることができる。
近隣比較推定データは、上述したとおり、周囲と同じ外部環境情報の条件で発電を行っているにもかかわらず、対象システムだけ周囲と同じ発電量が得られない場合の発電異常に関して、要因を推定するのに適している。例えば、ブレーカトリップが要因である場合、該当するアレイ4にのみ顕著な異常が起こる。このような異常は、同じ条件のその他の正常稼働の太陽光発電システム100における実測データと比較することで、正確に捉えることができる。したがって、要因「ブレーカトリップ」を推定する場合に、推定データ管理部31が、近隣比較推定データを利用するように、データ比較部32および要因推定部33に指示することにより、「ブレーカトリップ」の推定精度を向上させることができる。
以上のように、目的(推定したい要因の種類)に応じて、参照する推定データのタイプを変更することにより、それぞれの要因推定処理の精度を高めることが可能となる。
さらに、推定データ管理部31は、対象日の外部環境情報に応じて、データ比較部32が発電異常を判定するときに用いる推定データを適切に選択することが好ましい。具体的には、天気が終日、晴れでなく、例えば、くもり、雨、雪などの場合は、影ができにくく、影が要因で発電異常が発生する可能性は低い。そこで、推定データ管理部31は、対象日の天気が、晴れ以外の場合には、日射量相関推定データではなく、近隣比較推定データまたは過去実績推定データを用いるように、データ比較部32に対して指示する。反対に、対象日の天気が、晴れである場合には、近隣比較推定データではなく、日射量相関推定データを用いてデータ比較を行うように、データ比較部32に対して指示する。
あるいは、実施形態1において、日射量相関推定データに代えて、近隣比較推定データを用いて前記3つの処理を実行することも想定されている。しかしながら、この場合、以下の懸念がある。近隣のパワコン8が管轄している太陽光発電システム100a、100b・・・においても、何らかの発電異常が生じていたり、対象の太陽光発電システム100とは異なる条件下に置かれていたりした場合に、近隣比較推定データの値が正確でなく、多少の誤差を含む虞がある。こうして値がずれた近隣比較推定データを用いて、ブレーカトリップの要因推定を行ったとしても、実際には要因が「ブレーカトリップ」であるにもかかわらず、発電低下量が、ストリング単位での発電量の整数倍にならないという状況が発生し、精度良く要因推定処理を行えない問題がある。
このような問題に対して、推定データ管理部31は、まず、対象システムの外部環境情報と、近隣のシステムの外部環境情報とを比較する。ここで、外部環境情報が一致していなければ、発電の環境に係る条件が一致していないシステムとの間で比較をしても、正確に発電異常の有無を判定することができない。そこで、推定データ管理部31は、外部環境情報が、近隣のシステムとの間で一致していない場合には、近隣比較推定データではなく、日射量相関推定データを利用するようにデータ比較部32に対して指示する。さらに、推定データ管理部31は、対象日の外部環境情報が一致する、または、少なくとも類似する他のシステムに限定して実測データをデータ記憶部40から取得し、これらの実測データにのみ基づいて、近隣比較推定データを生成する。このように、対象システムとの比較に適するように生成された近隣比較推定データは、要因推定部33に引き渡され、要因推定部33が、対象システムについて、「ブレーカトリップ」の要因を推定するのに利用する。
以上のとおり、推定データ管理部31は、目的または外部環境情報に応じて、データ比較部32および要因推定部33がそれぞれ利用する、最適な推定データを選択することができる。結果として、要因推定処理の精度が向上するという効果を奏する。
〔実施形態3〕
上述の各実施形態では、要因推定装置1は、まず、「影」の要因推定処理を実行し、次に、「ブレーカトリップ」の要因推定処理を実行する構成である。すなわち、推定する要因の種類の順番が固定されている。実施形態3では、外部環境に応じて、種類別の要因推定処理の実行順を変更することができる要因推定装置1について説明する。
これまで述べたとおり、「影」が要因の発電異常は、天気が晴れのとき、または、日射量が多いときに、その特徴が顕著になる。つまり、天気が晴れのときには、「影」による発電異常が発生しやすく、また、日射量相関推定データを用いて、精度良く要因推定処理を実行することができる。そこで、要因推定部33は、対象日の天気が晴れの場合、または、対象日の日射量が所定値以上の場合に、「ブレーカトリップ」の要因推定処理に先行して、「影」の要因推定処理を実行することを決定することが好ましい。
一方、天気がくもりや雨など、晴れ以外のときは、影ができにくく、「影」の要因推定処理の精度が低下すると予想される。そこで、要因推定部33は、対象日の天気が晴れ以外の場合に、「影」の要因推定処理に先行して、「ブレーカトリップ」の要因推定処理を実行することが好ましい。
すなわち、本発明の要因推定装置1の要因推定部33において、発電達成率と、発電低下量とは等価である。具体的には、本発明の要因推定装置1は、太陽光発電システムの1日の実測発電量に基づいて、その日を対象日として、該太陽光発電システムで発生した発電異常の要因を推定する要因推定装置であって、期待される発電量を示す推定発電量に対する、前記実測発電量の割合を示す発電達成率を、前記対象日の所定の時間帯ごとに出力するデータ比較部32と、前記発電達成率に代えて、前記推定発電量と前記実測発電量との差を示す発電低下量に基づいて、前記対象日に発生した発電異常の要因を推定する要因推定部33を備えていてもよい。この場合、要因推定部33は、前記発電低下量が、1つのブレーカでまとめられる単位の推定発電量の整数倍に一致している場合に、前記ブレーカによるブレーカトリップが、発電異常の要因であると推定する。
以上のように、精度良く推定できる種類の要因から順に推定していくことにより、例えば、「ブレーカトリップ」が要因である可能性から先に検証し、その後、「影」が要因である可能性を検証することにより、最終的に、すべての時間帯の発電異常の要因を精度良く推定することが可能となる。
〔実施形態4〕
上記各実施形態では、要因推定装置1を実現するために、1つのサーバ(すなわち、計測監視装置2または遠隔監視サーバ3)を用いる例を説明した。しかし、要因推定装置1の有する各機能は、複数のサーバにて実現されていてもよい。例えば、要因推定装置1の各機能が個別のサーバにて実現されていてもよい。あるいは、要因推定装置1の機能の一部が、計測監視装置2にて実現され、残りの機能が、遠隔監視サーバ3にて実現されていてもよい。なお、上述のように、要因推定装置1の各機能に対して、複数のサーバを適用する場合、各サーバは、同じ事業者によって管理されていてもよいし、異なる事業者によって管理されていてもよい。
〔変形例〕
推定データ管理部31は、日射量相関推定データに代えて、近隣比較推定データ、算定日射量相関推定データまたは過去実績推定データを作成してもよく、データ比較部32および要因推定部33は、推定データ管理部31によって作成された推定データに基づいて、それぞれ、データ比較処理、および、影およびトリップ推定処理を実行してもよい。前記構成によれば、日射計によって計測された日射量を利用せずとも、要因の推定を精度良く実施することができる。日射量に基づく要因推定処理では、日射計などの計測器を要因推定のために別途設置する必要があり、太陽光発電システム100の設置コストが嵩むという問題がある。前記構成によれば、このようなコストの問題を回避することができる。
なお、本発明の発電監視システム900において、各接続箱6の直流電流および電圧を計測する計測器7は、パワコン8を介さずに、直接、計測監視装置2(要因推定装置1)と通信してもよい。あるいは、計測器7は設けられずに、各接続箱6の直流電流および電圧は、直接、計測監視装置2に通知されてもよい。この場合、要因推定装置1は、各アレイ4の接続箱6ごとの実測発電量を把握することができる。
したがって、要因推定装置1のデータ比較部32は、1つの接続箱6につき、推定発電量と実測発電量との比較を実行することできる。このため、要因推定部33は、接続箱6ごとに、発電達成率とストリング稼働率とを比較し、発電低下量がストリング単位であるのか否かを詳細に検証することができる。よって、要因「ブレーカトリップ」の推定精度を大幅に向上させることが可能となる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
要因推定装置1の制御ブロック(特に、データ取得部30、推定データ管理部31、データ比較部32および要因推定部33)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、要因推定装置1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、前記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、前記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が前記プログラムを前記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。前記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、前記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して前記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、前記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 要因推定装置
2 計測監視装置(要因推定装置)
3 遠隔監視サーバ(要因推定装置)
4 アレイ
5 ブレーカ
6 接続箱
7 計測器
8 パワーコンディショナ(パワコン)
9 日射計
10 気温計
11 ネットワーク
20 制御部
21 記憶部
30 データ取得部
31 推定データ管理部
32 データ比較部(比較部)
33 要因推定部(推定部)
40 データ記憶部
41 比較結果記憶部
42 推定結果記憶部
100、100a、100b 太陽光発電システム
900 発電監視システム

Claims (9)

  1. 太陽光発電システムの1日の実測発電量に基づいて、その日を対象日として、該太陽光発電システムで発生した発電異常の要因を推定する要因推定装置であって、
    期待される発電量を示す推定発電量に対する、前記実測発電量の割合を示す発電達成率を、前記対象日の所定の時間帯ごとに出力する比較部と、
    前記発電達成率が所定値未満である目標未達時間帯の分布に基づいて、前記対象日に発生した発電異常の要因を推定する推定部とを備え、
    前記推定部は、前記対象日および該対象日より前の1以上の日の分布において、前記目標未達時間帯の偏りが共通している場合に、遮光物体の影が発電異常の要因であると推定することを特徴とする要因推定装置。
  2. 前記推定部は、前記対象日の分布において前記目標未達時間帯に偏りがない場合、または、前記の各分布において偏りが共通してしない場合に、前記推定発電量と前記実測発電量との差を示す発電低下量に基づいて、前記対象日に発生した発電異常の要因をさらに推定するものであり、
    前記太陽光発電システムにおいて、太陽電池アレイを構成する構成要素ごとに電流を遮断するブレーカが設けられており、
    前記推定部は、前記発電低下量が、1つのブレーカでまとめられる単位の推定発電量の整数倍に一致している場合に、前記ブレーカによるブレーカトリップが、発電異常の要因であると推定することを特徴とする請求項1に記載の要因推定装置。
  3. 前記推定部は、前記発電低下量が、1つのブレーカでまとめられる単位の推定発電量の整数倍に一致していない場合に、前記太陽電池アレイ上に付着する遮蔽物が、発電異常の要因であると推定することを特徴とする請求項2に記載の要因推定装置。
  4. 前記推定部は、前記実測発電量の変動と、前記太陽光発電システムの周囲の環境に関する情報である外部環境情報の変動との間に相関があるか否かに応じて、発電異常の要因として推定された前記遮蔽物の種類をさらに推定することを特徴とする請求項3に記載の要因推定装置。
  5. 前記推定部は、前記実測発電量が変化するタイミングと、前記対象日の天気が変化するタイミングとが一致する場合に、変化する前の天気に基づいて、遮蔽物の種類を推定することを特徴とする請求項4に記載の要因推定装置。
  6. 前記推定部は、前記実測発電量の変動と、前記外部環境情報の変動との間に相関がない場合に、発電異常の要因となる前記遮蔽物が、人為的に除去すべきものであると推定することを特徴とする請求項4または5に記載の要因推定装置。
  7. 太陽光発電システムの1日の実測発電量に基づいて、その日を対象日として、該太陽光発電システムで発生した発電異常の要因を推定する要因推定装置の制御方法であって、
    期待される発電量を示す推定発電量に対する、前記実測発電量の割合を示す発電達成率を、前記対象日の所定の時間帯ごとに出力する比較ステップと、
    前記発電達成率が所定値未満である時間帯の分布に基づいて、前記対象日に発生した発電異常の要因を推定する推定ステップとを含み、
    前記推定ステップでは、前記対象日および該対象日より前の1以上の日の分布において、偏りが共通している場合に、遮光物体の影が発電異常の要因であると推定することを特徴とする要因推定装置の制御方法。
  8. 請求項7に記載の各ステップをコンピュータに実行させることにより、該コンピュータを前記要因推定装置として機能させる制御プログラム。
  9. 請求項8に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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