JP2017165869A - インク、インク収容容器、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、インクジェット法などにより記録された記録媒体が高い光沢を示し、画像定着性と耐ブロッキング性を両立するようなインクを提供することを目的とする。【解決手段】顔料と、有機溶剤と、水と、ワックスと、フィラーとを含むインクであって、前記フィラーとして無機体質顔料を含有し、前記ワックスの体積平均粒子径を1としたときに前記フィラーの体積平均粒子径が1.2以上3.0以下であることを特徴とするインク。【選択図】なし
Description
本発明は、インク、これを用いたインク収容容器、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録方式は、微細なノズルから少量のインク液滴を飛翔させて紙などの記録媒体に付着させて文字や画像を記録する方式であり、低騒音、プロセスが簡便かつカラー化が容易であることから家庭用プリンターとして広く普及している。
近年、インクジェット記録方式は、可変印刷や幅広いメディア対応可能といった利点から、商用印刷としても拡大している。商用印刷では、コート紙のような塗工紙への印刷のニーズが高まっているが、コート紙のような浸透性が低いメディアに顔料を強固に定着させることは難しく、画像定着性が劣る問題があった。
近年、インクジェット記録方式は、可変印刷や幅広いメディア対応可能といった利点から、商用印刷としても拡大している。商用印刷では、コート紙のような塗工紙への印刷のニーズが高まっているが、コート紙のような浸透性が低いメディアに顔料を強固に定着させることは難しく、画像定着性が劣る問題があった。
そこで、特許文献1のように、インクに樹脂を添加することで定着性が向上することが開示されている。用いる樹脂の種類としては、印刷物の耐性の点からアクリル系樹脂が好ましいとされているが、アクリル系樹脂だけでは十分な定着性が得られていなかった。また、特許文献2のように弾性の高いウレタン樹脂を用いる場合は、画像定着性が向上するが、一般にウレタン樹脂は柔らかくタック性が高いため、印刷物を積み上げた際に裏移りを生じるブロッキングを起こしやすいという問題があった。
また、定着性の向上には、特許文献3のようにインクにワックスを添加することが有効であると開示されている。インク中にワックスを添加すると確かに耐擦過性は向上するものの、光沢が低下することが問題となっている。
これに対して、粒径の異なるワックスを用いることで光沢と耐擦過性を両立して向上することが特許文献4に記述されている。
これに対して、粒径の異なるワックスを用いることで光沢と耐擦過性を両立して向上することが特許文献4に記述されている。
しがしながら、大粒径と小粒径のワックスを添加することで光沢と耐擦過性を両立することができるが、ワックスは画像形成時に表面に露出しワックス層を形成するため、インク画像から水や有機溶剤の蒸発が制限されて乾燥性が悪化する。このため、印字直後のブロッキングが劣るという問題があった。
本発明は、かかる現状を鑑みてなされたものであり、すなわちインクジェット法などにより記録された記録媒体が高い光沢を示し、画像定着性と耐ブロッキング性を両立するようなインクを提供することを目的とする。
本発明は、かかる現状を鑑みてなされたものであり、すなわちインクジェット法などにより記録された記録媒体が高い光沢を示し、画像定着性と耐ブロッキング性を両立するようなインクを提供することを目的とする。
上記課題は、次の(1)の発明によって解決される。
(1)顔料と、有機溶剤と、水と、ワックスと、フィラーとを含むインクであって、前記フィラーとして無機体質顔料を含有し、前記ワックスの体積平均粒子径を1としたときに前記フィラーの体積平均粒子径が1.2以上3.0以下であることを特徴とするインク。
(1)顔料と、有機溶剤と、水と、ワックスと、フィラーとを含むインクであって、前記フィラーとして無機体質顔料を含有し、前記ワックスの体積平均粒子径を1としたときに前記フィラーの体積平均粒子径が1.2以上3.0以下であることを特徴とするインク。
本発明によればインクジェット法などにより記録された記録媒体が高い光沢を示し、画像定着性と耐ブロッキング性を両立するようなインクを提供することができる。
以下、上記本発明(1)について詳しく説明する。
なお、本発明(1)の実施の形態には、次の(2)〜(9)も含まれるので、これらについても併せて説明する。
(2)前記ワックスの体積平均粒子径が、35nm以上150nm以下であることを特徴とする上記(1)に記載のインク。
(3)前記フィラーの前記インク中における含有質量を1とした場合に、前記ワックスの前記インク中における含有質量は2以上50以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のインク。
(4)前記ワックスのインク中の含有量は、0.1質量%以上4.0質量%以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のインク。
(5)前記無機体質顔料が、ホワイトカーボンであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のインク。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のインクを付着させた記録媒体を100℃以上で加熱する加熱乾燥工程を有することを特徴とする記録方法。
(7)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のインクに刺激を印加し、該インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔工程を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
(8)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のインクを容器中に収容したことを特徴とするインク収容容器。
(9)上記(8)に記載のインク収容容器を搭載することを特徴とするインクジェット記録装置。
なお、本発明(1)の実施の形態には、次の(2)〜(9)も含まれるので、これらについても併せて説明する。
(2)前記ワックスの体積平均粒子径が、35nm以上150nm以下であることを特徴とする上記(1)に記載のインク。
(3)前記フィラーの前記インク中における含有質量を1とした場合に、前記ワックスの前記インク中における含有質量は2以上50以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のインク。
(4)前記ワックスのインク中の含有量は、0.1質量%以上4.0質量%以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のインク。
(5)前記無機体質顔料が、ホワイトカーボンであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のインク。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のインクを付着させた記録媒体を100℃以上で加熱する加熱乾燥工程を有することを特徴とする記録方法。
(7)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のインクに刺激を印加し、該インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔工程を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
(8)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のインクを容器中に収容したことを特徴とするインク収容容器。
(9)上記(8)に記載のインク収容容器を搭載することを特徴とするインクジェット記録装置。
本発明者らは、画像定着性を向上させるために樹脂とワックスを用いた上でフィラーが定着性、ブロッキング、光沢に与える影響を確認した。
その結果、インク中にフィラーを添加することで、定着性と光沢を損なうことなく耐ブロッキング性が向上することを見出した。これは、粒径の大きく、硬いフィラーをもちいることで画像表面にフィラーによる凹凸が生じ、乾燥性の向上とブロッキングの抑制につながっていることが分かった。そこで、フィラーおよびワックスの粒径と添加量を鋭意検討することで、ブロッキングを高いレベルで抑制するとともに、高い画像定着性と光沢の両立を実現し、本発明に至った。
具体的には、ワックスの平均粒子径を1としたときに前記フィラーの平均粒子径が1.2以上3.0以下である際に、定着性、光沢および耐ブロッキング性が最適となるような画像表面形態となる。ワックスおよびフィラーの平均粒子径は、エマルジョンや分散液として粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
その結果、インク中にフィラーを添加することで、定着性と光沢を損なうことなく耐ブロッキング性が向上することを見出した。これは、粒径の大きく、硬いフィラーをもちいることで画像表面にフィラーによる凹凸が生じ、乾燥性の向上とブロッキングの抑制につながっていることが分かった。そこで、フィラーおよびワックスの粒径と添加量を鋭意検討することで、ブロッキングを高いレベルで抑制するとともに、高い画像定着性と光沢の両立を実現し、本発明に至った。
具体的には、ワックスの平均粒子径を1としたときに前記フィラーの平均粒子径が1.2以上3.0以下である際に、定着性、光沢および耐ブロッキング性が最適となるような画像表面形態となる。ワックスおよびフィラーの平均粒子径は、エマルジョンや分散液として粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<インク>
以下、本発明のインクを構成する有機溶剤、水、顔料、ワックス、フィラー、及び必要に応じて添加される樹脂粒子、添加剤等について説明する。
以下、本発明のインクを構成する有機溶剤、水、顔料、ワックス、フィラー、及び必要に応じて添加される樹脂粒子、添加剤等について説明する。
<ワックス>
本発明で用いるワックスはポリオレフィンワックスが好ましく、画像部表面の摩擦係数低減に効果が高いことからより好ましくはポリエチレンワックスである。前記ワックスは、水溶性、難溶性のいずれであってもよい。水溶性としては、水酸基、カルボキシル基、エチレンオキサイド基、アミン基等の親水基を有するワックスであり、難溶性としては、ワックスエマルジョンとして用いることができる。特に、ワックスエマルジョンとして用いることが好ましい。
本発明で用いるワックスはポリオレフィンワックスが好ましく、画像部表面の摩擦係数低減に効果が高いことからより好ましくはポリエチレンワックスである。前記ワックスは、水溶性、難溶性のいずれであってもよい。水溶性としては、水酸基、カルボキシル基、エチレンオキサイド基、アミン基等の親水基を有するワックスであり、難溶性としては、ワックスエマルジョンとして用いることができる。特に、ワックスエマルジョンとして用いることが好ましい。
ワックスは市販されているものを利用することも可能であり、その具体例としては、HYTECE−8237(ポリエチレンワックス、融点106℃、粒径80nm、東邦化学製)、AQUACER531(ポリエチレンワックス、融点130℃、粒径123nm、ビックケミージャパン製)などが挙げられる。
ワックスの体積平均粒子径は、200nm以下が好ましく、画像定着性と光沢の点からより好ましくは35nm以上150nm以下である。200nm以下であれば、ノズルやヘッド内のフィルターに引っかかることがなく、良好な吐出が得られる。35nm以上では、画像部表面の摩擦係数低減に効果が高く、画像定着性が向上し、150nm以下ならばワックスを添加しても十分な光沢が得られる。体積平均粒子径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
ワックスの前記インクに対する含有量が0.01質量%以上5.0質量%以下の範囲が好ましく、より好ましくは0.1質量%以上4.0質量%以下である。
ワックスの含有量が0.01質量%以上であれば、印字後の画像表面に滑り性を付与することができ、0.1質量%以上ではその効果が十分に発揮される。一方、ワックスの含有量が5.0質量%以下であれば、インクの保存安定性や光沢を向上することができ、4.0質量%以下ではその効果が十分に発揮される。
ワックスの含有量が0.01質量%以上であれば、印字後の画像表面に滑り性を付与することができ、0.1質量%以上ではその効果が十分に発揮される。一方、ワックスの含有量が5.0質量%以下であれば、インクの保存安定性や光沢を向上することができ、4.0質量%以下ではその効果が十分に発揮される。
<フィラー>
本発明で用いるフィラーは、無機体質顔料である。無機体質顔料の具体例としては、シリカ粉、ホワイトカーボン、微粉ケイ酸、珪藻土等のシリカ微粒子;クレー、カオリン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナホワイト、タルク、透明性酸化チタン等が上げられる。特に、耐ブロッキング性の点から硬度の高いホワイトカーボンが好ましい。
本発明で用いるフィラーは、無機体質顔料である。無機体質顔料の具体例としては、シリカ粉、ホワイトカーボン、微粉ケイ酸、珪藻土等のシリカ微粒子;クレー、カオリン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナホワイト、タルク、透明性酸化チタン等が上げられる。特に、耐ブロッキング性の点から硬度の高いホワイトカーボンが好ましい。
フィラーの体積平均粒子径は、耐ブロッキング性の効果と吐出の点から60nm以上240nm以下であることが望ましい。粒子径60nm以上であれば、十分な耐ブロッキング性が得られ、240nm以下であれば良好な吐出性が得られる。体積平均粒子径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。また、フィラーの含有量は、耐ブロッキング性の効果からインク総重量に対して0.002〜2重量%であることが好ましい。
フィラーと前記ワックスの含有量比は、前記インク中における含有質量を1とした場合に、ワックスの含有質量が2以上50以下であることが好ましい。フィラーの含有質量に対してワックスの含有質量が2以上であれば、十分な画像定着性と光沢が得られ、50以下であれば良好な耐ブロッキング性が得られる。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
<色材>
本発明で用いる色材は、顔料である。顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
本発明で用いる色材は、顔料である。顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。有機顔料の含有量を1とした場合に、前記ウレタン樹脂の含有量は1以上3以下であることが望ましい。1以下の場合は、画像の擦過性が悪化し、3以上の場合はインクの保存安定性が悪化する。
顔料をインク中に分散させるには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした自己分散顔料等が使用できる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能なものを用いることができる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした自己分散顔料等が使用できる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能なものを用いることができる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<顔料分散体>
色材に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
色材に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、インクの浸透性を向上させることができる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上1000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<記録媒体>
記録に用いる記録媒体としては、特に限定されないが、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙等が挙げられる。
記録に用いる記録媒体としては、特に限定されないが、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙等が挙げられる。
<記録物>
本発明のインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
本発明のインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
<記録装置、記録方法>
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本願において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録方法は、インクの付着した記録媒体を100℃以上で加熱する加熱乾燥工程が入ることが望ましい。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本願において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録方法は、インクの付着した記録媒体を100℃以上で加熱する加熱乾燥工程が入ることが望ましい。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、例中の「部」は「質量部」であり、「%」は、評価基準中のものを除き、「質量%」である。
また、下記の記載における「平均粒子径」は「体積平均粒子径」を意味する。
また、下記の記載における「平均粒子径」は「体積平均粒子径」を意味する。
<ブラック顔料分散体の調製>
Cabot Corporation社製のカーボンブラック:Black Pearls(登録商標)1000(BET比表面積343m2/g、DBPA105mL/100g)100gを、2.5N(規定)の次亜塩素酸ナトリウム溶液3000mLに添加し、温度60℃、速度300rpmで攪拌し、10時間反応させて酸化処理を行い、カーボンブラックの表面にカルボン酸基が付与された顔料を得た。
この反応液を濾過し、濾別したカーボンブラックを水酸化ナトリウム溶液で中和し、限外濾過を行った。
次いで、該顔料分散体とイオン交換水を用いて透析膜による限外濾過を行い、更に、超音波分散を行って、顔料固形分を20%に濃縮したブラック顔料分散体を得た。
Cabot Corporation社製のカーボンブラック:Black Pearls(登録商標)1000(BET比表面積343m2/g、DBPA105mL/100g)100gを、2.5N(規定)の次亜塩素酸ナトリウム溶液3000mLに添加し、温度60℃、速度300rpmで攪拌し、10時間反応させて酸化処理を行い、カーボンブラックの表面にカルボン酸基が付与された顔料を得た。
この反応液を濾過し、濾別したカーボンブラックを水酸化ナトリウム溶液で中和し、限外濾過を行った。
次いで、該顔料分散体とイオン交換水を用いて透析膜による限外濾過を行い、更に、超音波分散を行って、顔料固形分を20%に濃縮したブラック顔料分散体を得た。
<シアン顔料分散体の調製>
前記ブラック顔料分散体の調製において、カーボンブラックの代わりにピグメントブルー15:4(SENSIENT社製SMART Cyan 3154BA)を使用するほかは同様にして顔料固形分20%のシアン顔料分散体を得た。
前記ブラック顔料分散体の調製において、カーボンブラックの代わりにピグメントブルー15:4(SENSIENT社製SMART Cyan 3154BA)を使用するほかは同様にして顔料固形分20%のシアン顔料分散体を得た。
<マゼンタ顔料分散体の調製>
前記ブラック顔料分散体の調製において、カーボンブラックの代わりにピグメントレッド122(Sun Chemical社製Pigment Red 122)を使用するほかは同様にして顔料固形分20%のマゼンタ顔料分散体を得た。
前記ブラック顔料分散体の調製において、カーボンブラックの代わりにピグメントレッド122(Sun Chemical社製Pigment Red 122)を使用するほかは同様にして顔料固形分20%のマゼンタ顔料分散体を得た。
<イエロー顔料分散体の調製>
前記ブラック顔料分散体の調製において、カーボンブラックの代わりにピグメントイエロー74(SENSIENT社製SMART Yellow 3074BA)を使用するほかは同様にして顔料固形分20%のイエロー顔料分散体を得た。
前記ブラック顔料分散体の調製において、カーボンブラックの代わりにピグメントイエロー74(SENSIENT社製SMART Yellow 3074BA)を使用するほかは同様にして顔料固形分20%のイエロー顔料分散体を得た。
<フィラー>
(ホワイトカーボン顔料分散体の調製)
前記ブラック顔料分散体の調製において、の代わりにホワイトカーボン(平均粒子径151nm)を使用するほかは同様にしてホワイトカーボン顔料分散体を得た。
(ホワイトカーボン顔料分散体の調製)
前記ブラック顔料分散体の調製において、の代わりにホワイトカーボン(平均粒子径151nm)を使用するほかは同様にしてホワイトカーボン顔料分散体を得た。
(炭酸マグネシウム顔料分散体の調製)
前記ブラック顔料分散体の調製において、ピグメントブルー15:4の代わりに炭酸マグネシウム顔料(平均粒子径180nm)を使用するほかは同様にして炭酸マグネシウム顔料分散体を得た。
前記ブラック顔料分散体の調製において、ピグメントブルー15:4の代わりに炭酸マグネシウム顔料(平均粒子径180nm)を使用するほかは同様にして炭酸マグネシウム顔料分散体を得た。
<ワックス>
次の4つのワックスを用いた。なお、以下の製品はエマルジョンの形態のワックスである。
・ワックス1:AQUACER515(ポリエチレンワックス、平均粒子径33nm、ビックケミージャパン製)
・ワックス2:HYTEC E−8237(ポリエチレンワックス、平均粒子径80nm、東邦化学製)
・ワックス3:AQUACER531(ポリエチレンワックス、平均粒子径123nm、ビックケミージャパン製)
・ワックス4:ケミパールW4005(ポリエチレンワックス、平均粒子径200−800nm、三井化学製)
次の4つのワックスを用いた。なお、以下の製品はエマルジョンの形態のワックスである。
・ワックス1:AQUACER515(ポリエチレンワックス、平均粒子径33nm、ビックケミージャパン製)
・ワックス2:HYTEC E−8237(ポリエチレンワックス、平均粒子径80nm、東邦化学製)
・ワックス3:AQUACER531(ポリエチレンワックス、平均粒子径123nm、ビックケミージャパン製)
・ワックス4:ケミパールW4005(ポリエチレンワックス、平均粒子径200−800nm、三井化学製)
<ウレタン樹脂エマルジョンの調製>
攪拌機、還流冷却管及び温度計を挿入した反応容器に、窒素気流下でポリライトOD−X−2420(DIC社製ポリエステルポリオール)1500g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)220g及びN−メチルピロリドン(NMP)1347gを仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。次いで、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1445g、ジブチルスズジラウリレート(触媒)2.6gを加えて90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。得られた反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン149gを添加・混合したものの中から4340gを抜き出し、強攪拌下、水5400g及びトリエチルアミン15gの混合溶液の中に加えた。次いで、氷1500gを投入し、35%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液626gを加えて鎖延長反応を行った後、水分量を調整し、固形分濃度40%のウレタン樹脂エマルジョンを得た。
攪拌機、還流冷却管及び温度計を挿入した反応容器に、窒素気流下でポリライトOD−X−2420(DIC社製ポリエステルポリオール)1500g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)220g及びN−メチルピロリドン(NMP)1347gを仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。次いで、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1445g、ジブチルスズジラウリレート(触媒)2.6gを加えて90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。得られた反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン149gを添加・混合したものの中から4340gを抜き出し、強攪拌下、水5400g及びトリエチルアミン15gの混合溶液の中に加えた。次いで、氷1500gを投入し、35%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液626gを加えて鎖延長反応を行った後、水分量を調整し、固形分濃度40%のウレタン樹脂エマルジョンを得た。
<インクの調製>
表1に記載したとおりの処方で混合攪拌し、0.2μmポリプロピレンフィルターにて濾過することにより各インクを作製した。なお、表中の数値は質量部を示しており、顔料分散体、ワックス、樹脂エマルジョンの添加量はすべて固形分の質量部で表している。
表1に記載したとおりの処方で混合攪拌し、0.2μmポリプロピレンフィルターにて濾過することにより各インクを作製した。なお、表中の数値は質量部を示しており、顔料分散体、ワックス、樹脂エマルジョンの添加量はすべて固形分の質量部で表している。
<評価1:画像定着性評価>
Lumi Art Gross(90gms)上に、プリンター(リコー社製GXe5500)を用いて6cm四方のベタ画像を100dutyで印字し、印字直後に100℃の定温乾燥機(アズワン社製OF−300B)で180秒乾燥させた。次いで、クロックメータ(東洋精機社製)に装着したLumi Art Gross(90gms)で印字したベタ部を擦って10往復させ、擦った方の用紙に付着した汚れをX−rite(X−rite社製濃度計)で測定し、次の基準で評価した。なお、「OD」は「光学濃度」である。
(評価基準)
◎…転写ODが0.10未満
○…転写ODが0.10以上0.15未満
△…転写ODが0.15以上0.20未満
×…転写ODが0.20以上
Lumi Art Gross(90gms)上に、プリンター(リコー社製GXe5500)を用いて6cm四方のベタ画像を100dutyで印字し、印字直後に100℃の定温乾燥機(アズワン社製OF−300B)で180秒乾燥させた。次いで、クロックメータ(東洋精機社製)に装着したLumi Art Gross(90gms)で印字したベタ部を擦って10往復させ、擦った方の用紙に付着した汚れをX−rite(X−rite社製濃度計)で測定し、次の基準で評価した。なお、「OD」は「光学濃度」である。
(評価基準)
◎…転写ODが0.10未満
○…転写ODが0.10以上0.15未満
△…転写ODが0.15以上0.20未満
×…転写ODが0.20以上
<評価2:光沢評価>
前記画像定着性評価に供したと同様の画像を得て、得られた画像について、光沢計(BYK Gardner社製:Micro−TRI−Gloss 4520)を用いて60°光沢を測定した。
◎…光沢度が35以上
○…光沢度が25以上35未満
△…光沢度が15以上25未満
×…光沢度が15未満
前記画像定着性評価に供したと同様の画像を得て、得られた画像について、光沢計(BYK Gardner社製:Micro−TRI−Gloss 4520)を用いて60°光沢を測定した。
◎…光沢度が35以上
○…光沢度が25以上35未満
△…光沢度が15以上25未満
×…光沢度が15未満
<評価3:耐ブロッキング性評価>
プリンター(リコー社製GXe5500)を用いて、記録媒体に6cm四方のベタ部を印字し、100℃で180秒乾燥させた後、印字面に印刷していない記録媒体(合紙)を重ねた。これを10×10cm四方のガラス板2枚の間に挟み、その上から、加重0.5kg/cm2をかけた状態で60℃70%の環境下に24時間放置した後、次の基準でブロッキングの程度を評価した。
◎:ブロッキングなし。
○:わずかにブロッキング(合紙にわずかに転写)
△:かなりブロッキング(合紙にはっきりと転写部が分かる)
×:完全にブロッキング(密着しはがすことが困難)
プリンター(リコー社製GXe5500)を用いて、記録媒体に6cm四方のベタ部を印字し、100℃で180秒乾燥させた後、印字面に印刷していない記録媒体(合紙)を重ねた。これを10×10cm四方のガラス板2枚の間に挟み、その上から、加重0.5kg/cm2をかけた状態で60℃70%の環境下に24時間放置した後、次の基準でブロッキングの程度を評価した。
◎:ブロッキングなし。
○:わずかにブロッキング(合紙にわずかに転写)
△:かなりブロッキング(合紙にはっきりと転写部が分かる)
×:完全にブロッキング(密着しはがすことが困難)
実施例1〜9は本発明の特に好ましい例であり、耐ブロッキング性と画像定着性および光沢のすべて良好であることが分かる。
実施例10は、フィラーの含有量が本発明の実施の形態3)で規定する数値範囲の範囲外であり、耐ブロッキング性と画像定着性がやや劣るが実用上問題はないレベルである。
実施例11は、フィラーの含有量が本発明の実施の形態の3)で規定する数値より多い例であり、耐ブロッキング性が落ちているが実用上問題はないレベルである。
実施例12は、ワックスの含有量が本発明の実施の形態の4)で規定する数値範囲の範囲外で少ない例であり、画像定着性と耐ブロッキング性がやや劣るが実用上問題はないレベルである。
実施例13は、ワックスの含有量が本発明の実施の形態の4)で規定する数値より多い場合であり、画像光沢が落ちているが実用上問題はないレベルである。
実施例10は、フィラーの含有量が本発明の実施の形態3)で規定する数値範囲の範囲外であり、耐ブロッキング性と画像定着性がやや劣るが実用上問題はないレベルである。
実施例11は、フィラーの含有量が本発明の実施の形態の3)で規定する数値より多い例であり、耐ブロッキング性が落ちているが実用上問題はないレベルである。
実施例12は、ワックスの含有量が本発明の実施の形態の4)で規定する数値範囲の範囲外で少ない例であり、画像定着性と耐ブロッキング性がやや劣るが実用上問題はないレベルである。
実施例13は、ワックスの含有量が本発明の実施の形態の4)で規定する数値より多い場合であり、画像光沢が落ちているが実用上問題はないレベルである。
比較例1は無機体質顔料を含有していない例であり、耐ブロッキング性が極めて悪い。比較例2〜4はワックスとフィラーの平均粒子径比が本発明で規定する数値範囲を満たしていない例であり、ワックスの平均粒子径が小さく、フィラーの平均粒子径比が大きい場合は、画像定着性が実用上十分なレベルにない。また、ワックスの平均粒子径が大きく、フィラーの平均粒子径が小さい場合は、光沢および耐ブロッキング性に問題がある。
400 画像形成装置
401 外装
401c カバー
404 カートリッジホルダ
410、410k、410c、410m、410y メインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
L インク収容容器
401 外装
401c カバー
404 カートリッジホルダ
410、410k、410c、410m、410y メインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
L インク収容容器
Claims (9)
- 顔料と、有機溶剤と、水と、ワックスと、フィラーとを含むインクであって、前記フィラーとして無機体質顔料を含有し、前記ワックスの体積平均粒子径を1としたときに前記フィラーの体積平均粒子径が1.2以上3.0以下であることを特徴とするインク。
- 前記ワックスの体積平均粒子径が、35nm以上150nm以下であることを特徴とする請求項1に記載のインク。
- 前記フィラーの前記インク中における含有質量を1とした場合に、前記ワックスの前記インク中における含有質量は2以上50以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインク。
- 前記ワックスのインク中の含有量は、0.1質量%以上4.0質量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインク。
- 前記無機体質顔料が、ホワイトカーボンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインク。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のインクを付着させた記録媒体を100℃以上で加熱する加熱乾燥工程を有することを特徴とする記録方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のインクに刺激を印加し、該インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔工程を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のインクを容器中に収容したことを特徴とするインク収容容器。
- 請求項8に記載のインク収容容器を搭載することを特徴とするインクジェット記録装置。
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JP2016052681A JP2017165869A (ja) | 2016-03-16 | 2016-03-16 | インク、インク収容容器、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置 |
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- 2016-03-16 JP JP2016052681A patent/JP2017165869A/ja active Pending
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