JP2018002786A - インク、インクセット及び画像形成セット - Google Patents

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Abstract

【課題】高い画像濃度と優れた抑泡性と消泡性による良好な吐出安定性を両立したインクの提供を目的とする。【解決手段】水、有機溶剤、色材、下記一般式(I)で表される基を有する界面活性剤(a)、及び下記一般式(II)で表される化合物(b)を含有し、前記化合物(b)のHLB値が6以下であるインク。C6F13−CH2CH2− …一般式(I)(一般式(II)中、Rは、水素原子、又は炭素数1個以上4個以下のアルキルラジカルを表す。aは、1以上30以下の整数を表し、bは0以上30以下の整数を表す。x及びyは、4≦x+y≦60、x≧y、及びy≧1を満たす。)【選択図】なし

Description

本発明は、インク、インクセット及び画像形成セットに関する。
インクの小滴をインクジェットやスプレーで媒体に吹き付けて媒体表面にインク画像を形成したり、インク塗装を施したりすることは従来から行われている。
特に、インクジェット記録方法は、容易にカラー画像の記録が可能であり、しかもランニングコストが低いなどの理由から、近年、急速に普及してきている。インクジェット記録用インクとしては、水性媒体中に染料を溶解させた水性染料インクや、有機溶剤中に油溶性染料を溶解した溶剤系インクが使用されている。一般に環境、安全面からオフィスや家庭では、水溶性染料を水または水と水溶性有機溶剤とに溶解させたものが使用されている。しかし、このような水溶性染料を含むインクにより形成された記録画像は耐水性や耐光性に劣ることが課題とされている。
これに対して、顔料を微粒子状にして水に分散させた水性顔料インクが注目されている。水分散性顔料を使用したインクジェット記録用インクは耐水性、耐光性に優れることが知られている。しかし、インクジェット記録用インクに着色剤として顔料を用いた場合、通常の炭化水素系界面活性剤を使用すると、画像ベタ部の均一性、カラー画像の発色性などにおいて染料インクと同等レベルを達成することが困難である。このため、フッ素系界面活性剤を用いることで、インクの表面張力を下げ、画像ベタ部の均一性を上げ、発色性改善が図れることが既に知られている。さらに、普通紙に高品位な画像形成と環境負荷の低減を目的として特定のフッ素化合物を添加したインクジェット用記録インクが提案されている(特許文献1)。一方、シリコーン系界面活性剤を添加することで濡れ広がり性を高めたインクが提案されている(特許文献2)。
しかし、このような濡れ広がり性を高め、高画像濃度を狙ったインクでは、界面活性剤によるインクの泡立ちが問題となる。そこで、特定の界面活性剤と溶剤を添加することで、消泡性を高めたインクジェット用インクが提案されている(特許文献3)。また、特定の構造を持つ抑泡剤を添加することで、インク充填性に優れたインクジェット用インクの提案がなされている(特許文献4)。
上記の提案技術によれば、インクの抑泡による充填性、吐出安定性は向上するが、普通紙に対する高品位な画像形成の点では、効果が十分ではなく、抑泡性と画像濃度との両立が困難であるのが現状である。
本発明は、高い画像濃度と優れた抑泡性と消泡性による良好な吐出安定性を両立したインクの提供を目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。
水、有機溶剤、色材、下記一般式(I)で表される基を有する界面活性剤(a)、及び下記一般式(II)で表される化合物(b)を含有し、前記化合物(b)のHLB値が6以下であるインク。
613−CH2CH2− …一般式(I)
Figure 2018002786
(一般式(II)中、Rは、水素原子、又は炭素数1個以上4個以下のアルキルラジカルを表す。aは、1以上30以下の整数を表し、bは0以上30以下の整数を表す。x及びyは、4≦x+y≦60、x≧y、及びy≧1を満たす。)
本発明により、高い画像濃度を示す記録が可能であり、さらに低い起泡性と高い消泡性により、ヘッドノズルからの吐出安定性に優れたインクを提供することができる。
本発明のインクを用いる記録装置の一例を示す図である。 本発明のインクを収容するメインタンクの斜視図である。
以下に好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
また、以下では、主に本発明のインク(以下、インク組成物とも記載する)をインクジェット記録用インクとして用いる場合を例にとって説明するが、スプレー塗工、ローラー塗工など他の画像形成方法であっても使用できる。
普通紙に印刷を行う場合、記録物は良好な視認性を得るために、高い画像濃度を有していなければならない。このような高い画像濃度を有するインクには、インクの濡れ広がり性を高める為、界面活性剤が添加されているが、これによりインクの泡立ちが多くなり、吐出不良の原因となる。さらに、界面活性剤添加によりインクの表面張力が下がり、低吸液印刷用紙上においても色間滲みが発生する虞がある。
本発明においては、インク中に「下記一般式(I)で表される基を有する界面活性剤(a)」、及び「下記一般式(II)で表されるHLB値が6以下である化合物(b)」を含有することで、普通紙上における高い画像濃度と、低い泡立ちによる良好な吐出安定性を両立することを可能にしている。これは、界面活性剤(a)を添加することで、インクの濡れ広がりを高め、普通紙や低吸液印刷用紙などの記録媒体の表面上により多くの色材が留まることで高い画像濃度を実現している。さらに、前記HLB値が6以下である化合物(b)を添加することで、インク界面の均一性を崩し低い起泡性と高い消泡性を保っている。このことにより、インク充填時、吐出時の気泡の混入を防ぎ、良好な吐出安定性を確保することが可能である。HLB値が6を超える化合物であった場合、十分な抑泡性・消泡性が確保できない。
613−CH2CH2− …一般式(I)
Figure 2018002786
(一般式(II)中、Rは、水素原子、又は炭素数1個以上4個以下のアルキルラジカルを表す。aは、1以上30以下の整数を表し、bは0以上30以下の整数を表す。x及びyは、4≦x+y≦60、x≧y、及びy≧1を満たす。)
さらに、「カラーインク(A)およびブラックインク(B)中の前記化合物(b)の質量比が(WbA/WbB)が1以上20以下であるインクセット」を用いることで、色間滲みのない良好な画像が得られる。とくに低吸液印刷用紙上では、インク滴着弾後、異なる色材を含有するインク同士が画像境界部で混合しやすく、色間滲みが発生しやすい。それに対して、インク(A)中の化合物(b)の含有量をインク(B)中の化合物(b)の含有量よりも多くすることで、インク(A)の表面張力をインク(B)の表面張力よりも低くし、画像形成過程でインク(A)およびインク(B)が混合した際にインク(B)のインク(A)への浸入を抑制することが可能である。また、この場合のカラーインク(A)およびブラックインク(B)中の前記化合物(b)の質量比(WbA/WbB)は、同一質量のカラーインク(A)とブラックインク(B)に対する化合物(b)の質量により算出をおこなった。
また、水、有機溶剤、色材、上記一般式(I)で表される基を有する界面活性剤(a)、及び上記一般式(II)で表される化合物(b)を含有し、前記化合物(b)のHLB値が6以下であるインクを用いることで、「ロスマイルス法(JIS K 3362)に従い測定した流下直後の泡の高さが5mm以下であるインク」を実現することができる。
ロスマイルス法は、泡の起泡力と安定度を評価する方法であり、前記流下直後の泡の高さは、泡の起泡力を示す。前記流下直後の泡の高さが5mm以下であることにより、低い起泡性と高い消泡性となり、ヘッド液室へのインク供給時の泡立ちによるノズルダウンを抑制することができ、高い吐出安定性が確保できる。
以後、さらに、本発明のインク、インクセット及び画像形成セットについて、詳細に説明する。
<界面活性剤>
本発明では、インク中に「下記一般式(I)で表される基を有する界面活性剤(a)」、及び「下記一般式(II)で表されるHLB値が6以下である化合物(b)」を含有することで、普通紙上における高い画像濃度と、低い泡立ちによる良好な吐出安定性を両立することを可能にしている。
613−CH2CH2− …一般式(I)
Figure 2018002786
(一般式(II)中、Rは、水素原子、又は炭素数1個以上4個以下のアルキルラジカルを表す。aは、1以上30以下の整数を表し、bは0以上30以下の整数を表す。x及びyは、4≦x+y≦60、x≧y、及びy≧1を満たす。)
本発明において用いられる界面活性剤のHLB値は、グリフィンが提唱した化合物の親水性を評価する値であり、下記の数式(1)によって算出される値の事を言う。グリフィン法によるHLB値は、0〜20の範囲内の値を示し、数値が大きい程、化合物が親水性であることを示す。
HLB値=20×(親水基の質量%)
=20×(親水基の式量の総和/界面活性剤の分子量)・・・数式(1)
<界面活性剤(a)>
本発明では、前記一般式(I)で表される基を有する界面活性剤(a)を使用することにより、表面張力の低下から、画像品質の向上(高発色性など)、部材に濡れ性を付与することができる。
前記一般式(I)で表される基を有する界面活性剤としては、下記一般式(III)で表される化合物であることが好ましい。
613−CH2CH2O(CH2CH2O)nH …一般式(III)
前記一般式(III)において、nは1以上40以下の整数が好ましく、5以上30以下の整数がより好ましい。前記一般式(III)中のパーフルオロアルキル基C613は、部材への濡れ性の点から、直鎖であることが好ましい。
前記一般式(III)で表される化合物は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記一般式(III)で表される化合物としては、前記一般式(III)中、nが7〜17である化合物;前記一般式(III)中、nが25〜35である化合物;前記一般式(III)中、nが7〜17及び25〜35である化合物;前記一般式(III)中、nが5〜20である化合物;前記一般式(III)中、nが6〜22である化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記一般式(III)中、nが6〜22である化合物;前記一般式(III)中、nが5〜20である化合物;前記一般式(III)中、nが7〜17及び25〜35である化合物が特に好ましい。
前記市販品としては、例えば、Chemours社製のCapstone(キャップストーン、登録商標)FS−30(前記一般式(III)中、nが6〜22)、Capstone(キャップストーン、登録商標)FS−34(前記一般式(1)中、nが5〜20)、Capstone(キャップストーン、登録商標)FS−3100(前記一般式(III)中、nが7〜17及び25〜35)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤(a)の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記インク全量に対して、0.01質量%〜2質量%が好ましく、0.01質量%〜0.95質量%がより好ましい。この数値範囲において、インクの表面張力を低下させ、ビヒクルを速やかに浸透させて、色材を紙面上に残存することができる。
また、界面活性剤(a)は、インク中での安定性を担保するため、HLB値4以上であることが好ましく、6以上であることがより好ましい。
<化合物(b)>
本発明では、下記一般式(II)で表されるHLB値6以下の化合物(b)を含有することで、インク界面の均一性を崩し低い起泡性と高い消泡性を付与し、良好な吐出安定性を確保することが可能である。
Figure 2018002786
(一般式(II)中、Rは、水素原子、又は炭素数1個以上4個以下のアルキルラジカルを表す。aは、1以上30以下の整数を表し、bは0以上30以下の整数を表す。x及びyは、4≦x+y≦60、x≧y、及びy≧1を満たす。)
Rで表されるアルキルラジカルは、アルキル基中の水素が引き抜かれてラジカル化した炭素数1〜4のアルキルラジカルである。すなわち、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ノルマルブチル等の炭素数1〜4のアルキルがラジカル化したアルキルラジカルを表す。
前記一般式(II)で表されるHLB値が6以下の化合物(b)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。但し、本発明においては、これらに制限されるものではない。
Figure 2018002786
一般式(II)で表されるHLB値6以下の化合物(b)は、ポリエーテル修飾したジメチルシロキサン及び非イオン性シリコーングリコールコポリマーを含み、界面活性剤として上市されている市販品を使用してもよい。このようなシリコーン系界面活性剤は、ビックケミー・ジャパン社や日信化学工業社などから入手可能である。市販品の例としては、BYK−017、BYK−018、BYK−019、BYK−021、BYK−023、BYK−024、BYK−025、BYK−028、BYK−044、BYK−093、BYK−094、BYK−1610、BYK−1615、BYK−1650、BYK−1730、BYK−1770、BYK−1798(いずれもビックケミー・ジャパン社製)、シルフェイスSAG001、シルフェイスSAG002、シルフェイスSAG003、シルフェイスSAG003、シルフェイスSAG005、シルフェイスSAG006、シルフェイスSAG503A、シルフェイスSAG008、シルフェイスSAG009、シルフェイスSAG010(いずれも日信化学工業社製)、などが挙げられる。
HLB値が6以下である界面活性剤はインク中で消泡剤としても振舞う事になる。インク中に添加された界面活性剤は、インクの液気界面に配向する傾向があり、界面張力を低くする事で必要な機能を得られるが、同時にインク中に発生した泡を安定化させ、消泡しにくくしてしまう。これを防ぐため、通常は消泡剤を添加する。
ここで、泡の生成(発泡)とは、液体が薄い膜になって空気を包むことである。この泡の生成にはインクの表面張力や粘度等の特性が関与する。即ち、水のように表面張力が高い液体は、液体の表面積をできるだけ小さくしようとする力が働くために、発泡し難い。これに対して、高粘度で高浸透性のインクは、表面張力が低いために発泡し易く、溶液の粘性により生成した泡が維持されやすく、消泡し難い。
通常、消泡剤は、泡膜の表面張力を局部的に低下させて泡を破壊するか、発泡液に難溶な消泡剤を発泡液表面に点在させることで泡を破壊する。インクに界面活性剤として表面張力を低下させる働きの極めて強いフッ素系界面活性剤を用いた場合には、前者の機構による消泡剤を用いても泡膜の表面張力を局部的に低下させることができないため、通常は用いられない。そのため、後者の発泡液に難溶な消泡剤が用いられる。前記一般式(II)で表されるHLB値6以下の化合物(b)はインクに難溶であり、インク界面の均一性を崩し低い起泡性と高い消泡性を保つことができる。このことにより、インク充填時、吐出時の気泡の混入を防ぎ、良好な吐出安定性を確保することが可能である。
尚、インクに難溶な消泡剤によりインクの安定性が低下することがあるが、本発明においては、前記化合物(b)の添加量を調整することによりインクの安定性を保つことができる。
前記化合物(b)の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記インク全量に対して、0.01質量%〜2質量%が好ましく、0.16質量%〜0.95質量%がより好ましい。この数値範囲において、良好な消泡効果、抑泡効果とインク成立性、保存安定性との両立が可能である。
前記インク中に含まれる前記界面活性剤(a)の質量(Wa)と、前記化合物(b)の質量(Wb)との質量比(Wa/Wb)が0.05以上5.00以下であることが好ましく、0.05以上0.95以下であることがより好ましい。界面活性剤(a)と化合物(b)の質量比が0.05以上であることで、インク成立性、インク保存安定性が十分確保でき、5.00以下であることにより起泡性が低く、消泡性が高いインクとなり、良好な吐出安定性を実現することができる。
本発明においては、前記一般式(I)で表される基を有する界面活性剤(a)および前記一般式(II)で表されるHLB値6以下の化合物(b)に加えて、その他の界面活性剤を組み合わせて用いることも可能である。
前記その他の界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択、併用することができる。例えば、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はない。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
また、消泡作用を持つ界面活性剤としては、HLB値が6以下であることが好ましく、例えばシリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。具体的には、サーフィノール104、104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420、DF−110D、82(以上全て商品名、Air Products and Chemicals. Inc.社製)などが挙げられる。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<インク>
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、インクの浸透性を向上させることができる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
<色材>
次に本発明に使用される色材について説明する。
色材としては、耐候性の面から主として顔料を使用することが好ましいが、色調調整の目的で耐候性を劣化させない範囲内で染料を含有しても構わない。
色材の含有量は、固形分でインク全体の2〜15質量%が好ましく、3〜12質量%がより好ましい。含有量が2質量%未満では、インクの発色性及び画像濃度が低くなってしまうことがあり、15質量%を超えると、インクが増粘して吐出性が悪くなってしまうことがあるため好ましくない。
顔料としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、黒色用又はカラー用の無機顔料や有機顔料が挙げられる。
色材が顔料である場合の特に好ましい色材の形態として、次の第1、第2の形態が挙げられる。
(1)第1形態:色材は、水不溶乃至水難溶性の顔料を含有するポリマー微粒子の水分散体を含有する。
(2)第2形態:色材は、表面に少なくとも1種の親水性基を有し、分散剤の不存在下で水分散性を示す顔料(以下「自己分散顔料」と称することもある)を含有する。
前記第1形態の色材としては、上記顔料に加え、ポリマー微粒子に顔料を含有させたポリマーエマルジョンを使用することが好ましい。
ポリマー微粒子に顔料を含有させたポリマーエマルジョンとは、ポリマー微粒子中に顔料を封入したもの、又はポリマー微粒子の表面に顔料を吸着させたものである。
本発明では、色材として、自己分散顔料または樹脂被覆型顔料を使用することが好ましい。樹脂被覆型顔料を使用することで、より高い保存安定性を保つことができ、自己分散顔料を使用することでより高い画像濃度を得ることができる。
樹脂被覆型顔料は、親水性基を有する樹脂で顔料を被覆し、マイクロカプセル化することで分散剤を使用することなく安定に分散させることができるものである。
顔料を被覆する樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリウレア、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、多糖類、ゼラチン、アラビアゴム、デキストラン、カゼイン、タンパク質、天然ゴム、カルボキシポリメチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリスチレン、(メタ)アクリル酸の重合体または共重合体、(メタ)アクリル酸エステルの重合体または共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アルギン酸ソーダ、脂肪酸、パラフィン、ミツロウ、水ロウ、硬化牛脂、カルナバロウ、アルブミンなどが挙げられる。
これらの中ではカルボン酸基またはスルホン酸基などのアニオン性基を有する有機高分子材料を使用することが好ましい。また、ノニオン性有機高分子材料としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートまたはそれらの(共)重合体)、2−オキサゾリンのカチオン開環重合体などが挙げられる。特に、ポリビニルアルコールの完全ケン化物は、水溶性が低く、熱水には解け易いが冷水には解けにくいという性質を有しており特に好ましい。
また、樹脂被覆型顔料のマイクロカプセルの壁膜物質を構成する有機高分子材料の含有量は15質量%以上40質量%以下であることが好ましい。有機高分子材料の量を上記の範囲にすることによって、カプセル中の有機高分子材料の含有率が比較的低いために、有機高分子材料が顔料表面を被覆することに起因する顔料の発色性の低下を抑制することが可能となる。有機高分子材料の量が15質量%未満ではカプセル化の効果を発揮しづらくなり、逆に40質量%を越えると、顔料の発色性の低下が著しくなる。
前記顔料としては、カーボンブラックまたはカラー顔料を用いる。
前記カーボンブラックとしては、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックで、一次粒径が、15〜40ミリミクロン、BET法による比表面積が、50〜300m2/g、DBP吸油量が、40〜150ml/100g、揮発分が0.5〜10%、pH値が2〜9を有するものが好ましい。このようなカーボンブラックとしては、例えば、No.2300、No.900、MCF−88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B(以上、三菱化学製)、Raven700、5750、5250、5000、3500、1255(以上、コロンビア製)、Regal400R、330R、660R、MogulL、Monarch700、800、880、900、1000、1100、1300、Monarch1400(以上、キャボット製)、カラーブラックFW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリンテックス35、U、V、140U、140V、スペシャルブラック6、5、4A、4(以上、デグッサ製)等を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
前記カラー顔料としては、アントラキノン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジアゾ、モノアゾ、ピラントロン、ペリレン、複素環式イエロー、キナクリドンおよび(チオ)インジゴイドを含む。フタロシアニンブルーの代表的な例は銅フタロシアニンブルーおよびその誘導体(ピグメントブルー15)を含む。キナクリドンの代表的な例はピグメントオレンジ48、ピグメントオレンジ49、ピグメントレッド122、ピグメントレッド192、ピグメントレッド202、ピグメントレッド206、ピグメントレッド207、ピグメントレッド209、ピグメントバイオレット19およびピグメントバイオレット42を含む。アントラキノンの代表的な例はピグメントレッド43、ピグメントレッド194(ペリノンレッド)、ピグメントレッド216(臭素化ピラントロンレッド)およびピグメントレッド226(ピラントロンレッド)を含む。ピレリンの代表的な例はピグメントレッド123(ベルミリオン)、ピグメントレッド149(スカーレット)、ピグメントレッド179(マルーン)、ピグメントレッド190(レッド)、ピグメントバイオレット、ピグメントレッド189(イエローシェードレッド)およびピグメントレッド224を含む。チオインジゴイドの代表的な例はピグメントレッド86、ピグメントレッド87、ピグメントレッド88、ピグメントレッド181、ピグメントレッド198、ピグメントバイオレット36およびピグメントバイオレット38を含む。複素環式イエローの代表的な例はピグメントイエロー117およびピグメントイエロー138を含む。他の適切な着色顔料の例は、The Colour Index、第三版(The Society of Dyers and Colourists,1982)に記載されている。
さらに、色材として自己分散性の顔料である有機顔料または自己分散性のカーボンブラックを用いれば、カプセル中の有機高分子類の含有率が比較的低くても、顔料の分散性が向上するために、十分なインクの保存安定性を確保することが可能となるので本発明にはより好ましい。
前記顔料の平均粒径は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、10nm〜150nmが好ましく、20nm〜100nmがより好ましく、30nm〜80nmが更に好ましい。前記平均粒径が150nmを超えると、印写画像の彩度が低下するのみならずインク保存時の増粘凝集や印写時のノズルの詰まりが生じやすくなることがある。一方、顔料の平均粒径が10nm未満であると、耐光性が低下するのみならず保存安定性も悪化する傾向がある。
前記顔料の平均粒径は、例えば日機装株式会社製のマイクロトラックUPA−150を用い、測定サンプル中の顔料濃度(質量濃度)が0.01質量%になるように純水で希釈したサンプルを用い、粒子屈折率1.51、粒子密度1.4g/cm3、溶媒パラメーターは純水のパラメーターを用い、23℃で測定した50%平均粒径(D50)を意味する。
本発明に用いる色材として、樹脂被覆型顔料を用いることが好ましいが、上記、樹脂被覆型の色材に関しては、染料を使用することもでき、この水溶性染料の一例を以下に示す。好ましくは耐水、耐光性が優れたものが用いられる。これら染料を具体的に示すと、酸性染料及び食用染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142;C.I.アシッドレッド1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82,87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289;C.I.アシッドブルー9,29,45,92,249;C.I.アシッドブラック1,2,7,24,26,94;C.I.フードイエロー3,4;C.I.フードレッド7,9,14;C.I.フードブラック1,2などが挙げられる。
直接性染料としては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,26,33,44,50,86,120,132,142,144;C.I.ダイレクトレッド1,4,9,13,17,20,28,31,39,80,81,83,89,225,227;C.I.ダイレクトオレンジ26,29,62,102;C.I.ダイレクトブルー1,2,6,15,22,25,71,76,79,86,87,90,98,163,165,199,202;C.I.ダイレクトブラック19,22,32,38,51,56,71,74,75,77,154,168,171などが挙げられる。
塩基性染料としては、例えば、C.I.べーシックイエロー1,2,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,40,41,45,49,51,53,63,64,65,67,70,73,77,87,91;C.I.ベーシックレッド2,12,13,14,15,18,22,23,24,27,29,35,36,38,39,46,49,51,52,54,59,68,69,70,73,78,82,102,104,109,112;C.I.べーシックブルー1,3,5,7,9,21,22,26,35,41,45,47,54,62,65,66,6
7,69,75,77,78,89,92,93,105,117,120,122,124,129,137,141,147,155;C.I.ベーシックブラック2,8などが挙げられる。
反応性染料としては、例えば、C.I.リアクティブブラック3,4,7,11,12,17;C.I.リアクティブイエロー1,5,11,13,14,20,21,22,25,40,47,51,55,65,67;C.I.リアクティブレッド1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,60,66,74,79,96,97;C.I.リアクティブブルー1,2,7,14,15,23,32,35,38,41,63,80,95などが挙げられる。
水不溶性の顔料を有機高分子材料で被覆してマイクロカプセル化する方法としては、従来公知のすべての方法を用いることが可能であり、化学的製法、物理的製法、物理化学的方法、機械的製法などが挙げられ、具体的には、界面重合法、in−situ重合法、液中硬化被膜法、コアセルベーション(相分離)法、液中乾燥法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法、酸析法、転相乳化法などが挙げられる。
ここで、前記マイクロカプセル化について簡単に説明する。前記界面重合法は、2種のモノマーもしくは2種の反応物を、分散相と連続相に別々に溶解しておき、両者の界面において両物質を反応させて壁膜を形成させる方法であり、前記in−situ重合法は、液体または気体のモノマーと触媒、もしくは反応性の物質2種を連続相核粒子側のどちらか一方から供給して反応を起こさせ壁膜を形成させる方法であり、前記液中硬化被膜法は、芯物質粒子を含む高分子溶液の滴を硬化剤などにより、液中で不溶化して壁膜を形成する方法であり、前記コアセルベーション(相分離)法は、芯物質粒子を分散している高分子分散液を、高分子濃度の高いコアセルベート(濃厚相)と希薄相に分離させ、壁膜を形成させる方法であり、前記液中乾燥法は、芯物質を壁膜物質の溶液に分散した液を調製し、この分散液の連続相が混和しない液中に分散液を入れて、複合エマルションとし、壁膜物質を溶解している媒質を徐々に除くことで壁膜を形成させる方法であり、前記融解分散冷却法は、加熱すると液状に溶融し常温では固化する壁膜物質を利用し、この物質を加熱液化し、その中に芯物質粒子を分散し、それを微細な粒子にして冷却し壁膜を形成させる方法であり、前記気中懸濁被覆法は、粉体の芯物質粒子を流動床によって気中に懸濁し、気流中に浮遊させながら、壁膜物質のコーティング液を噴霧混合させて、壁膜を形成させる方法であり、前記スプレードライング法は、カプセル化原液を噴霧してこれを熱風と接触させ、揮発分を蒸発乾燥させ壁膜を形成させる方法であり、前記酸析法は、アニオン性基を含有する有機高分子化合物類のアニオン性基の少なくとも一部を塩基性化合物で中和することで水に対する溶解性を付与し色材と共に水性媒体中で混練した後、酸性化合物で中性または酸性にし、有機化合物類を析出させ色材に固着せしめた後に中和し分散させる方法であり、前記転相乳化法は、水に対して分散能を有するアニオン性有機高分子類と色材とを含有する混合体を有機溶媒相とし、前記有機溶媒相に水を投入するかもしくは、水に前記有機溶媒相を投入する方法である。
なお、マイクロカプセル化の方法によって、それに適した有機高分子類を選択することが好ましい。例えば、界面重合法による場合は、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリビニルピロリドン、エポキシ樹脂などが適している。in−situ重合法による場合は、(メタ)アクリル酸エステルの重合体または共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミドなどが適している。液中硬化法による場合は、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アルブミン、エポキシ樹脂などが適している。コアセルベーション法による場合は、ゼラチン、セルロース類、カゼインなどが適している。また、微細で、且つ均一なマイクロカプセル化顔料を得るためには、勿論前記以外にも従来公知のカプセル化法すべてを利用することが可能である。
マイクロカプセル化の方法として転相法または酸析法を選択する場合は、マイクロカプセルの壁膜物質を構成する有機高分子類としては、アニオン性有機高分子類を使用する。転相法は、水に対して自己分散能または溶解能を有するアニオン性有機高分子類と、カーボンブラックとの複合物または複合体、あるいはカーボンブラック、硬化剤およびアニオン性有機高分子類との混合体を有機溶媒相とし、該有機溶媒相に水を投入するか、あるいは水中に該有機溶媒相を投入して、自己分散(転相乳化)化しながらマイクロカプセル化する方法である。なお、ここでのカーボンブラックとは、自己分散型カーボンブラックを含む。上記転相法において、有機溶媒相中に、記録液用のビヒクルや添加剤を混入させて製造しても何等問題はない。特に、直接記録液用の分散液を製造できることからいえば、記録液の液媒体を混入させる方がより好ましい。
一方、酸析法は、アニオン性基含有有機高分子類のアニオン性基の一部または全部を塩基性化合物で中和し、カーボンブラックなどの色材と、水性媒体中で混練する工程および酸性化合物でpHを中性または酸性にしてアニオン性基含有有機高分子類を析出させて、顔料に固着する工程とからなる製法によって得られる含水ケーキを、塩基性化合物を用いてアニオン性基の一部または全部を中和することによりマイクロカプセル化する方法である。このようにすることによって、微細で顔料を多く含むアニオン性マイクロカプセル化顔料を含有する水性分散液を製造することができる。
マイクロカプセル化の際に用いられる溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルキルアルコール類;ベンゾール、トルオール、キシロールなどの芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;クロロホルム、二塩化エチレンなどの塩素化炭化水素類;アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;メチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ類などが挙げられる。なお、上記の方法により調製したマイクロカプセルを遠心分離または濾過などによりこれらの溶剤中から一度分離して、これを水および必要な溶剤とともに撹拌、再分散を行い、目的とする本発明に用いることができる記録液を得る。以上の如き方法で得られるカプセル化顔料の平均粒径は50nm〜180nmであることが好ましい。
自己分散型の顔料は、顔料表面に少なくとも一種の親水性基が直接若しくは他の原子団を介して結合しており、分散剤を使用することなく安定に分散させることができるものである。本発明で使用する表面に親水基を導入した顔料としては、イオン性を有するものが好ましく、アニオン性に帯電したものやカチオン性に帯電したものが好適である。
アニオン性親水性基としては、例えば、−COOM、−SO3M、−PO3HM、−PO32、−SO2NH2、−SO2NHCOR(但し、式中のMは水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わし、Rは炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいナフチル基を表わす。)等が挙げられる。本発明においては、これらの中で特に−COOM、−SO3Mが顔料表面に結合されたものを用いることが好ましい。アニオン性に帯電した顔料を得る方法としては、例えば顔料を次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法、スルホン化処理する方法、ジアゾニウム塩を反応させる方法が挙げられるが、本発明はこれに限定されるわけではない。
カチオンに帯電したカラー顔料表面に結合されている親水基としては、例えば第4級アンモニウム基を用いることができる。より好ましくは下記に挙げる第4級アンモニウム基の少なくともひとつが、顔料表面に結合された顔料が用いられる。
<顔料分散体>
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上1000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<インクセット>
本発明のインクは、カラーインク(A)であっても、ブラックインク(B)であってもよく、それぞれ独立に本発明のインクである、カラーインク(A)とブラックインク(B)とを有するインクセットとすることができる。前記カラーインク(A)及び前記ブラックインク(B)はいずれも、それぞれ独立に、本発明のインクであり、前記インク(A)中に含まれる前記化合物(b)の質量(WbA)と、前記インク(B)中に含まれる前記化合物(b)の質量(WbB)との質量比(WbA/WbB)が1以上20以下であることが好ましい。
多色のカラーインクを含む場合は、全てのカラーインクがブラックインクに対して前記質量比の範囲であることが好ましい。
上記の範囲を満たすことで、色間滲みの発生を抑えることができる。
<画像形成セット>
本発明の画像形成セットは、インクと、前記インクを付着させる記録媒体とを有し、前記インクが、本発明のインクであり、前記記録媒体が、普通紙又は坪量50g/m2時におけるステキヒト・サイズ度が10秒以上の低吸液性印刷用紙である。
また、本発明の画像形成セットは、カラーインク(A)とブラックインク(B)とを有するインクセットと、前記インクセットの有する前記カラーインク(A)及びブラックインク(B)を付着させる記録媒体とを有し、前記インクセットが、本発明のインクセットであり、前記記録媒体が、普通紙又は坪量50g/m2時におけるステキヒト・サイズ度が10秒以上の低吸液性印刷用紙である。
<インクを付着させる記録媒体>
本発明は、普通紙、専用紙、および低吸液性印刷用紙において良好な画像を実現することができるインクの提供をその目的としている。
そして、本発明によるインクは、低吸液性印刷用紙にも高画像品質で印字可能なインクである。
前記低吸液性印刷用紙にはトレーシングペーパ、パーチメント紙、硫酸紙、グラシン紙、パラフィン紙、またはろう紙の群から選択されるものがある。
本発明において、「普通紙」とは、広範な市販の紙、とりわけ静電コピーに用いられる紙であって、インクジェット記録方法の用途に最適化された構造、組成、または特性を意図して製造されていない紙を意味する。このような記録媒体の例としては、上質紙、中質紙、PPC用紙などが挙げられる。
本発明において、「専用紙」とは、インクジェット記録方法の用途に最適化された構造、組成、または特性を意図して製造された紙を意味する。
本発明において、「低吸液性印刷用紙」とは、「普通紙」や「専用紙」と比較して、吸液性が低くサイズが高いのでインクの浸透が極めて困難な用紙を意味する。具体的には、坪量50g/cm2時におけるステキヒト・サイズ度(JIS−P−8122「紙のステキヒト・サイズ度試験方法」)が10秒以上の用紙を意味する。
このような記録媒体の例としては、第2原図用紙(例えば、トレーシングペーパ)、パーチメント紙(羊皮紙)、硫酸紙、グラシン紙、パラフィン紙、ろう紙等が挙げられる。
<記録物>
本発明のインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
<記録装置、記録方法>
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
この記録装置には、インクを吐出する部分だけでなく、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
<前処理液>
前処理液は、凝集剤、有機溶剤、水を含有し、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等を含有しても良い。
有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤は、インクに用いる材料と同様の材料を使用でき、その他、公知の処理液に用いられる材料を使用できる。
凝集剤の種類は特に限定されず、水溶性カチオンポリマー、酸、多価金属塩等が挙げられる。
<後処理液>
後処理液は、透明な層を形成することが可能であれば、特に限定されない。後処理液は、有機溶剤、水、樹脂、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等、必要に応じて選択し、混合して得られる。また、後処理液は、記録媒体に形成された記録領域の全域に塗布しても良いし、インク像が形成された領域のみに塗布しても良い。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
本発明のインクの用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印刷物、塗料、コーティング材、下地用などに応用することが可能である。さらに、インクとして用いて2次元の文字や画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段や乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、Bkはブラック、Cはシアン、Mはマゼンタを意味するものとする。「部」は、特に明示しない限り「質量部」を表す。「%」は、特に明示しない限り「質量%」を表す。
《実施例1〜16,比較例1〜7》
<インクジェット記録用インクの調製>
(調製例1)
−Bk自己分散型顔料分散液の調製−
Cabot Corporation製Black Pearls(登録商標)1000(BET表面積343m2/gおよびDBPA105mL/100gを有するカーボンブラック)100gとスルファニル酸100ミリモルおよびイオン交換高純水1Lを室温環境下Silversonミキサー(6000rpm)で混合した。得られるスラリーのpHが4より高い場合は、硝酸100ミリモルを添加する。30分後に、少量のイオン交換高純水に溶解された亜硝酸ナトリウム(100ミリモル)を上記混合物にゆっくりと添加する。さらに、撹拌しながら60℃に加温し、1時間反応させた。カーボンブラックにスルファニル酸を付加した改質顔料が生成できた。次いで、10%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド溶液(メタノール溶液)でpHを9に調整することにより、30分後に改質顔料分散体が得られた。得られた少なくとも1つのスルファニル酸基またはスルファニル酸テトラブチルアンモニウム塩と結合した顔料を含んだ改質顔料分散体とイオン交換高純水を用いて透析膜を用いた限外濾過を行い、さらに超音波分散を行って顔料固形分を20%に濃縮した改質顔料分散体を得た。表面処理レベルは0.75mmol/gであり、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)で測定された粒子径(D50)は131nmであった。
(調製例2)
−C自己分散型顔料分散液の調製−
SENSIENT製SMART Cyan 3154BA(Pigment Blue 15:4表面処理分散体、顔料固形分14.5%)顔料分散体1kgを0.1NHCl水溶液で酸析する。次いで、40%ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド溶液(メタノール溶液)でpHを9に調整することにより、30分後に改質顔料分散体が得られた。得られた少なくとも1つのアミノ安息香酸基またはアミノ安息香酸ベンジルトリメチルアンモニウム塩と結合した顔料を含んだ改質顔料分散体とイオン交換高純水を用いて透析膜を用いた限外濾過を行い、さらに超音波分散を行って顔料固形分を20%に濃縮した改質顔料分散体を得た。体積平均粒径(D50)を粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)により測定したところ92nmであった。
(調製例3)
<Bk樹脂被覆型顔料分散液の調製>
−ポリマー溶液Aの調製−
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガス置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー4.0g、及びメルカプトエタノール0.4gを混合し、65℃に昇温した。次に、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシルエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。滴下後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内にメチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50質量%のポリマー溶液Aを800g得た。
−カーボンブラック顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
ポリマー溶液Aを28gと、C.I.カーボンブラック(デグサ社製、FW100)を42g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g、及びイオン交換水13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。得られたペーストを純水200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータ用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、更に粗大粒子を除くためにこの分散液を平均孔径5.0μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターにて加圧濾過し、顔料固形分15質量%、固形分濃度20質量%のカーボンブラック顔料含有ポリマー微粒子分散液が得られた。カーボンブラック顔料含有ポリマー微粒子分散液におけるポリマー微粒子について、粒子径(D50)を粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)により測定したところ104nmであった。
(調製例4)
―C樹脂被覆型顔料分散液の調製―
前記調製例3においてカーボンブラック顔料をピグメントブルー15:3に変更したほかは調製例3と同様にしてC樹脂被覆型顔料分散液を得た。顔料固形分15質量%、固形分濃度20質量%のC樹脂被覆型顔料分散液が得られた。C樹脂被覆型顔料分散液における樹脂被覆型顔料について、粒子径(D50)を粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)により測定したところ89nmであった。
(調製例5)
―M樹脂被覆型顔料分散液の調製―
前記調製例3においてカーボンブラック顔料をピグメントレッド122に変更したほかは調製例3と同様にしてM樹脂被覆型顔料分散液を得た。顔料固形分15質量%、固形分濃度20質量%のM樹脂被覆型顔料分散液が得られた。M樹脂被覆型顔料分散液における樹脂被覆型顔料について、粒子径(D50)を粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)により測定したところ90nmであった。
(調製例6)
―C界面活性剤分散型顔料分散液の調製―
ピグメントブルー15:3 ・・・200質量部
ポリオキシエチレン(n=40)βナフチルエーテル
(下記一般式(IV)でl=0、n=40としたノニオン性分散剤)・・・50質量部
蒸留水 ・・・750質量部
Figure 2018002786
上記の混合物をプレミックスした後、ビーズミル分散機(寿工業株式会社製、UAM−015)を用い、直径0.03mmのジルコニアビーズで周速10m/s、液温30℃で15分間分散した後、遠心分離機(久保山商事株式会社製、Model−3600)で粗大粒子を遠心分離して顔料固形分15質量%のブラック顔料分散体Dを得た。Bk界面活性剤分散型顔料分散液における界面活性剤分散型顔料について、粒子径(D50)を粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)により測定したところ86nmであった。
(調製例7)
−ポリカーボネート系アニオン性ウレタン樹脂水分散体1の調製−
撹拌機及び加熱器を備えた簡易加圧反応装置に、Mn2,000の結晶性ポリカーボネートジオール[デュラノールT6002、旭化成ケミカルズ(株)製]287.9部、1,4ブタンジオール3.6部、DMPA8.9部、水添MDI98.3部及びアセトン326.2部を、窒素を導入しながら仕込んだ。
その後90℃に加熱し、8時間かけてウレタン化反応を行い、プレポリマーを製造した。反応混合物を40℃に冷却後、トリエチルアミン6.8部を添加・混合し、更に水568.8部を加え回転子−固定子式方式の機械乳化機で乳化することで水性分散体を得た。得られた水性分散体に撹拌下、10%のエチレンジアミン水溶液を28.1部加え、50℃で5時間撹拌し、鎖伸長反応を行った。
その後、減圧下に65℃でアセトンを除去し、水分調節をして、固形分40質量%のポリウレタン樹脂水分散体1を得た。ポリウレタン樹脂水分散体1について、粒子径(D50)を粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)により測定したところ42nmであった。
−インクジェット記録用インクの作製−
<実施例1>
攪拌機を備えた容器に1.3−ブタンジオール15部と3−メチル−1.3−ブタンジオール10部とトリエチレングリコール8部と2−エチル−1.3−ヘキサンジオール2部とCapstone FS−30(Chemours社製)0.07部とBYK−028(ビックケミー・ジャパン社製)0.08部を入れ、30分程度攪拌して均一にする。次いで、Bk自己分散型顔料分散液(調製例1)を顔料固形分量で7.0部および高純水を最終的に全体が100部となるように加え、60分程度攪拌して均一にする。さらにポリカーボネート系アニオン性ウレタン樹脂水分散体(調製例7)を樹脂固形分量で2部加え、30分攪拌してインクを均一にする。このインクジェット記録用インクを平均孔径1.2μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子およびごみを除去して実施例1のインクジェット記録用インクを作製した。
<実施例2〜18および比較例1〜7>
実施例1と同様に、下記表1〜3に示した水溶性有機溶剤、界面活性剤を混合攪拌し、色材(顔料分散体)、高純水を加えて混合攪拌し、さらには水分散性樹脂を混合攪拌しインクを均一とする。このインクジェット記録用インクを平均孔径1.2μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子およびごみを除去して実施例2〜18および比較例1〜7のインクジェット記録用インクを作製した。
Figure 2018002786
Figure 2018002786
Figure 2018002786
表1〜3における界面活性剤のうち、前記一般式(III)で表される化合物、及び前記一般式(II)で表される化合物以外の界面活性剤は下記の通りである。
・DSN403N(ダイキン工業製):フッ素系界面活性剤
・TEGO WET270(エポニック デグサ社製):シリコーン系界面活性剤
・SM−5571 EMULSION(東レ・ダウコーニング社製):
シリコーン系消泡剤
・オルフィンAF−103(日信化学工業社製):炭化水素系界面活性剤
・SS−2801(日本ユニカー社製):シリコーン系界面活性剤
・FX−2105(日本ユニカー社製):シリコーン系界面活性剤
・サーフィノールMD−20(日信化学工業社製):アセチレングリコール系界面活性剤
次に、以下に示す評価方法にて、実施例1〜18および比較例1〜7の各インクのインク物性測定、画像形成工程評価を行った。結果を表4に示す。
−インク物性−
<インク粘度測定>
インクの粘度は、粘度計(RE−550L、東機産業株式会社製)を使用して、25℃で測定した。
<インクpH測定>
インクのpHは、pHメータ計(HM-30R型、TOA-DKK株式会社製)を使用して、25℃で測定した。
<粒子径(D50)>
粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)を用いて、固形分濃度が0.01質量%になるように純水で希釈し、顔料粒子径(D50)を測定した。
<インク保存安定性>
各インクをポリエチレン容器に入れ密封し、70℃で2週間保存した後の、粘度を測定し、初期物性との変化率により下記のように評価した。
A: ±5%以内
B:±10%未満
C:±10%以上
<インク起泡消泡性>
JIS K 3362に従い、起泡性および泡の安定性の評価(ロスマイルス法)をおこなった。
インク200mLを10℃環境下で900mmの高さから30秒間で液面上に落下させたときに生じる泡の高さ(mm)を目視によって測定して起泡力として,その5分後に、目視によって泡の高さ(mm)を泡の安定度として測定した。
−画像形成工程−
23±0.5℃、50±5%RHに調整された環境条件下、インクジェット記録装置(IPSiO GXe−5500、株式会社リコー製)を用い、インクの吐出量が均しくなるようにピエゾ素子の駆動電圧を変動させ、記録用メディアに同じ付着量のインクが付くように設定した。
<画像濃度>
マイペーパー(株式会社リコー製)上に印字を行い、印刷パターンは、ブラック、マゼンタ、シアンの各インクジェット記録用インクを印字条件は100%duty、記録密度は300dpi、ワンパス印字として印字した。
印字乾燥後、ブラック、マゼンタ、シアンの各単色ベタ画像部において、反射型カラー分光測定濃度計(X−Rite社製)により画像濃度を測定し、下記の基準で判定した。
〔評価基準〕
A:Black ・・・1.25以上
Magenta・・・1.05以上、又は
Cyan ・・・・1.05以上
B:Black ・・・1.2以上1.25未満
Magenta・・・1.0以上1.05未満、又は
Cyan ・・・・1.0以上1.05未満
C:Black ・・・1.15以上1.2未満
Magenta・・・0.95以上1.0未満、又は
Cyan ・・・0.95以上1.0未満
<吐出安定性>
Microsoft Word2000にて作成した一色当りA4サイズ用紙の面積5%をベタ画像にて塗りつぶすチャートを連続200枚、MyPaper(株式会社リコー製)に打ち出し、打ち出し後の各ノズルの吐出乱れから評価した。印字モードはプリンタ添付のドライバで普通紙のユーザー設定より「普通紙−標準はやい」モードを「色補正なし」と改変したモードを使用した。
〔評価基準〕
A:吐出乱れなし
B:若干吐出乱れあり
C:吐出乱れあり、もしくは吐出しない部分あり
<ノズル目詰まり評価>
前記吐出安定性の評価における200枚連続駆動後にノズルチェックパターンを印字し、ノズル抜け数をカウントした。
〔評価基準〕
A:ノズル抜けなし
B:抜けノズル数15%未満
C:抜けノズル数15%以上
Figure 2018002786
実施例19〜24
次に、表5に示すように、上記実施例で作製したカラーインク(A)とブラックインク(B)とを組み合わせて、実施例19〜24のインクセットを作製し、以下に示す評価方法にて、各インクセットの色間滲み評価を行った。結果を表5に示す。
<色間滲み>
カラーインク(A)ベタ画像部中にブラックインク(B)の文字を印字する印刷パターンを用い、試験用紙としてマイペーパー(株式会社リコー製)およびインクジェット用トレーシングペーパーRJT(オストリッチダイヤ製、坪量50g/m2時におけるステキヒト・サイズ度が10秒以上の低吸液性印刷用紙)を用いて印字を行った。印字条件は100%duty、記録密度は300dpi、ワンパス印字とした。カラーインク(A)とブラックインク(B)の文字間のカラーブリード(にじみ)を目視にて、以下の基準で評価した。結果を表3に示す。なお、本発明においては、Bが許容範囲である。
〔評価基準〕
A:カラーブリードの発生がなく、黒文字が鮮明に認識できる。
B:カラーブリードが若干発生し、黒文字が少しにじむ。
C:カラーブリードが発生し、黒文字の認識が困難である。
Figure 2018002786
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
特開2015−193773 特開2013−112801 特開2007−302805 特開2010−275377

Claims (12)

  1. 水、有機溶剤、色材、下記一般式(I)で表される基を有する界面活性剤(a)、及び下記一般式(II)で表される化合物(b)を含有し、前記化合物(b)のHLB値が6以下であるインク。
    613−CH2CH2− …一般式(I)
    Figure 2018002786
    (一般式(II)中、Rは、水素原子、又は炭素数1個以上4個以下のアルキルラジカルを表す。aは、1以上30以下の整数を表し、bは0以上30以下の整数を表す。x及びyは、4≦x+y≦60、x≧y、及びy≧1を満たす。)
  2. 前記界面活性剤(a)が、下記一般式(III)で表される化合物である請求項1に記載のインク。
    613−CH2CH2O(CH2CH2O)nH …一般式(III)
    (一般式(III)中、nは1以上40以下の整数である。)
  3. 前記インク中に含まれる前記界面活性剤(a)の質量(Wa)と、前記化合物(b)の質量(Wb)との質量比(Wa/Wb)が0.05以上5.00以下である請求項1又は2に記載のインク。
  4. 前記インク中に含まれる前記界面活性剤(a)の質量(Wa)と、前記化合物(b)の質量(Wb)との質量比(Wa/Wb)が0.05以上0.95以下である請求項1乃至3のいずれかに記載のインク。
  5. 前記色材が顔料である請求項1乃至4のいずれかに記載のインク。
  6. 前記顔料が自己分散顔料である請求項5に記載のインク。
  7. 前記顔料が樹脂被覆型顔料である請求項5に記載のインク。
  8. 水、有機溶剤、色材、界面活性剤を含有し、
    ロスマイルス法(JIS K 3362)に従い測定した流下直後の泡の高さが5mm以下であるインク。
  9. カラーインク(A)とブラックインク(B)とを有するインクセットであって、前記カラーインク(A)及び前記ブラックインク(B)はいずれも、それぞれ独立に、請求項1乃至8のいずれかに記載のインクであるインクセット。
  10. 前記インク(A)中に含まれる前記化合物(b)の質量(WbA)と、前記インク(B)中に含まれる前記化合物(b)の質量(WbB)との質量比(WbA/WbB)が1以上20以下である請求項9に記載のインクセット。
  11. インクと、前記インクを付着させる記録媒体とを有する画像形成セットであって、
    前記インクが、請求項1乃至8のいずれかに記載のインクであり、前記記録媒体が、普通紙又は坪量50g/m2時におけるステキヒト・サイズ度が10秒以上の低吸液性印刷用紙である画像形成セット。
  12. カラーインク(A)とブラックインク(B)とを有するインクセットと、前記インクセットの有するカラーインク(A)及びブラックインク(B)を付着させる記録媒体とを有する画像形成セットであって、
    前記インクセットが、請求項9又は10に記載のインクセットであり、前記記録媒体が、普通紙又は坪量50g/m2時におけるステキヒト・サイズ度が10秒以上の低吸液性印刷用紙である画像形成セット。
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