JP2017157445A - 電池用外装、ならびに非水電解質二次電池およびその製造方法 - Google Patents

電池用外装、ならびに非水電解質二次電池およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シール部密着性が良好であって電池内部の気密性が保たれ、かつサイクル特性が良好な電池用外装、ならびに非水電解質二次電池およびその製造方法を提供する。【解決手段】電池用外装11は空間を有し、その空間は電池部110と、少なくとも第一および第二の連通部131、132、ならびに第一および第二の袋部121、122とからなる。電池部110と第一の袋部121とが、第一の連通部131を介して連通され、第一の袋部121と第二の袋部122とが、第二の連通部132を介して連通されている電池用外装。【選択図】図2

Description

電池用外装、ならびに非水電解質二次電池およびその製造方法に関する。
近年、携帯機器、ハイブリット自動車、電気自動車、家庭用蓄電用途に非水電解質二次電池の研究開発が盛んに行われている。これらの分野に用いられる非水電解質二次電池は、安全性の高さ、長期サイクル安定性、高容量などが求められている。
非水電解質二次電池は、充放電の長期サイクルによってガスが発生する場合があり、そのガスが蓄積し続けることで電池容器が膨らみ、電極間距離が広がる可能性がある。特にラミネートフィルム容器は、金属容器と比べて電池内圧上昇の影響を受けやすく、ガス発生によって電池特性を低下させる傾向が見られる。
特許文献1には、電池内圧上昇によって膨張する局部的な膨れ代を備え、かつ膨れ代が膨張したときにこの部分の電池パッケージに貫通孔を穿つための穿孔手段を備えた電池用外装が開示されている。
特開2001−222986
しかし特許文献1の技術には、貫通孔の発生により電池の気密性が損なわれるという問題がある。さらに、密閉するために電池を減圧しながら貫通孔の再シールを試みたとしても、非水電解質の一部が膨れ代に侵入し、再シール箇所まで到達する場合がある。すると、シール時に電池用外装が非水電解質を噛み、同じく電池の気密性が損なわれて、問題である。そして、シール手段がヒートシールであった場合、非水電解液が熱で気化することによって均一なシールとならないことが特に問題である。
本発明は、前記の問題を解決するためになされたものである。その目的は、シール部密着性が良好であって電池内部の気密性が保たれ、かつサイクル特性が良好な電池用外装、ならびに非水電解質二次電池およびその製造方法を提供することである。
電池用外装は、空間を有する。空間は電池部と、少なくとも第一および第二の連通部、ならびに第一および第二の袋部と、からなる。電池部と第一の袋部とが、第一の連通部を介して連通され、第一の袋部と第二の袋部とが、第二の連通部を介して連通されている。
本発明によると、シール部密着性が良好である電池用外装が得られ、さらに電池内部の気密性が保たれ、かつサイクル特性が良好な非水電解質二次電池が得られる。
は、非水電解質二次電池の斜視図である。 は、電池用外装の平面図である。 は、電池用外装の平面図である。 は、図2における電池用外装のA−A線‘矢視断面図である。 は、図2における電池用外装のB−B線‘矢視断面図である。 は、図2における電池用外装のC−C線‘矢視断面図である。
本発明の一実施形態について説明する。
図2、3に電池用外装を示す。電池部110に隣接する形で第一の袋部121が形成され、第二の袋部122が第一の袋部121と縦並びに形成されている。そして電池部110と第一の袋部121は第一の連通部131を介して連通され、第一の袋部121と第二の袋部122は第二の連通部132を介して連通されている。
電池用外装11は電池外部からの水分の侵入を防ぎ、電池内部からの非水電解質の漏洩を防ぐ機能を有する。
ガスをより多く袋部に貯蔵しつつ、電池全体の体積は小さくて済む点から、電池用外装11は体積可変な空間を有することが好ましい。
電池用外装11の材料としては、ラミネートフィルムが好適に用いられる。
ラミネートフィルムで空間を作る方法としては、二枚を貼り合せて用いても良いし、一枚を二つに折り曲げて用いても良い。
ラミネートフィルムの具体例としては、金属を延ばした金属箔にヒートシール用の熱可塑性樹脂層を設けた複合フィルムが挙げられる。
またラミネートフィルムの具体例としては、ヒートシール用の熱可塑性樹脂層に蒸着またはスパッタリングなどにより作成した金属箔を設けた複合フィルムが挙げられる。
複合フィルムの金属箔としては、水分遮断性が良好で、かつ重量およびコストのバランスが良い点から、アルミニウムが好適に用いられる。
複合フィルムの熱可塑性樹脂層としては、ヒートシール温度範囲および非水電解質の遮断性が良好である点から、ポリエチレンまたはポリプロピレンが好適に用いられる。
金属箔と熱可塑性樹脂との密着性を向上させるため、両者の間にラミネート接着層を設けていても良い。
金属箔の酸化防止のため、金属箔にラミネート保護層を設けていても良い。
電池部110は、電極、セパレータおよび非水電解質からなる積層体を封入する。
電池部110は、電池用外装11に絞り加工を施して形成されることが好ましい。
袋部および連通部は、電池から発生したガスを通過および貯蔵する機能を有する。電池からガスが発生した場合は、連通部を経由して袋部にガスが貯蔵される。
袋部および連通部は、絞り加工は施さず、封止位置を調整することにより形成することが好ましい。
第二の袋部122に、少なくとも1つの吸気部30を設けてもよい。電池内で発生したガスは、吸気部30から吸引されて、電池内から除去される。
吸気部30の位置は特に限定されないが、第二の連通部132との距離が遠くなる位置が好ましい。このような位置とすることで、電池内のガスを吸気部30から吸引するとき、電池部110から流れてくる非水電解質が吸気部30まで届きにくくなる。その結果、その後の吸気部30の封止が良好となる。
吸気部30の形成方法としては、単数または複数の穴を空けても良いし、第二の袋部の端部を切り落としても良い。 図4は電池用外装のA−A‘矢視断面図であり、図5は電池用外装のB−B‘矢視断面図である。そして、図6は電池用外装のC−C‘矢視断面図である。
第一の連通部における連通方向に垂直な断面135および/または第二の連通部における連通方向に垂直な断面136について、その大きさは特に限定されないが、電池部における連通方向に垂直な断面115に対して25%以下とすることが好ましく、1%以上25%以下とすることがより好ましく、1%以上10%以下とすることが更に好ましい。
このような範囲とすることで、第二の袋部122からガスを吸引する場合、非水電解質が電池部110から第二の袋部122へ浸入しにくくなる。その結果、シール性能が良好となる。
第一および第二の連通部の位置は特に限定されないが、互いの距離が遠くなる位置が好ましく、最も遠くなる位置がより好ましい。
このような位置とすることで、電池のガスを吸気部30から吸引するとき、電池部110から流れてくる非水電解質が吸気部30まで届きにくくなる。その結果、その後の吸気部30の封止が良好となる。
袋部の位置は第一および第二の袋部122が、縦並びでもよいし、横並びでもよい。良好なシール性能が得られる点から、縦並びが好ましい。
図1に非水電解質二次電池を示す。非水電解質二次電池10は、電池用外装11、電極、セパレータおよび非水電解質を含む。電極には、端子20が接続される。電極、セパレータおよび非水電解質は、電池用外装11の内部に収容される。
電極およびセパレータは、複数をまとめて積層した積層体とする。
積層体としては、長尺の正極、セパレータおよび負極を順に重ねてこれを捲回したもの、または枚葉の正極、セパレータおよび負極を順に重ねたもの、長尺のセパレータを九十九折のように折り畳み、間に枚葉の正極および負極を挿入したものなどが挙げられる。
端子20は、金属などの導電体からなり、正極及び負極を外部と電気的に接続する。
非水電解質二次電池は、非水電解質を予め積層体に含浸させた状態で電池用外装11の内部に収容されていてもよいし、積層体を電池用外装11の内部に収容した後に非水電解質が注入されていてもよい。
具体的には、まず非水電解質の注入に必要な空間を電池部110に残しつつ電池用外装11をヒートシールによって形成し、その後、電池部110の未シール部から非水電解質を注入し、そして当該箇所をヒートシールする方法が挙げられる。
ヒートシールは減圧雰囲気下で行うことが好ましい。
非水電解質二次電池10の製造方法は、第二の袋部122に吸気部30を形成して、電池用外装11の空間に存在するガス成分を、吸気部30から抜く工程Xを含む。
吸気部30からガスを抜く方法としては、電池を減圧雰囲気の容器中に投入し、電池内部と外部との圧力差でガス抜く方法が好適に用いられる
非水電解質二次電池10の製造方法は、吸気部30を封止する工程Yを含む。
吸気部30の封止する方法としては、減圧雰囲気下で非水電解質二次電池10の吸気部30をヒートシールする方法が好ましい。
非水電解質二次電池10の製造方法は、所定の充電状態、温度、および時間で静置する、エージング工程を含んでも良い。エージング工程によって、電池内の不純物が分解され、ガスが発生する。
エージング工程は、温度が40〜70℃、および時間が10〜200時間で静置する工程(加熱エージングとも言う。)が含まれていてもよい。
エージング工程は、温度が60℃で1〜10サイクルの充放電を行う工程(初期充放電とも言う。)が含まれていてもよい。
エージング工程において、好ましくは加熱エージングおよび初期充放電を少なくとも1回実施する。
好ましくは、エージング工程、工程X、工程Yを順次行う。
正極及び負極は、集電体上に、電解質の挿入および脱離が可能な活物質を含む活物質層を形成しており、この挿入及び脱離により、電池の充電および放電が為される。
負極活物質としては、金属イオンの挿入および脱離が可能であれば特に限定されず、正極活物質との組み合わせを考慮して適宜選択すればよい。
負極活物質としては、炭素系活物質、金属酸化物、またはリチウム金属酸化物などが好適に用いられる。これらの中から複数の負極活物質を組み合わせて用いてもよい。
正極活物質としては特に限定されず、負極活物質との組み合わせを考慮して適宜選択すればよい。
正極活物質としては金属酸化物またはリチウム遷移金属複合酸化物が好適に用いられる。これらの中から複数の正極活物質を組み合わせて用いてもよい。
正極および負極は、導電助材またはバインダーを含んでもよい。
導電助材としては、金属材料または炭素材料であれば好適に用いられる。
導電助材の金属材料としては銅またはニッケルなどが好適に用いられる。また炭素材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、およびファーネスブラックなどが挙げられる。
これら導電助材は1種類でもよいし、2種類以上用いてもよい。
正極に含まれる導電助材の量は、正極活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。上記範囲であれば、正極の導電性が確保される。また、後述のバインダーとの接着性が維持され、集電体との接着性を十分に得ることができる。
負極に含まれる導電助材の量は、負極活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。上記範囲であれば、負極の導電性が確保される。また、後述のバインダーとの接着性が維持され、集電体との接着性を十分に得ることができる。
バインダーは活物質と集電体との結着性を高める材料である。
バインダーとしては、特に限定されないが、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイミド、およびそれらの誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも1種であれば好適に用いられる。
バインダーの非水溶媒としては、特に限定されない。具体例としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、またはテトラヒドロフランなどが挙げられる。
バインダーに分散剤または増粘剤を加えてもよい。
バインダーの量は、正極または負極の活物質100重量部に対して、好ましくは1重量部以上30重量部以下、より好ましくは2重量部以上15重量部以下である。上記範囲であれば、活物質と導電助材との接着性が維持され、集電体との接着性が十分に得られる。
正極および負極の作製方法としては、活物質のスラリーを作製し、その後スラリーを集電体上に担持し、そしてスラリーから溶媒を除去することによって活物質層を含む電極を作製する方法が好適に用いられる。
スラリーの作製は従来周知の技術を使用すればよい。また、スラリーの溶媒、担持および溶媒除去についても従来周知の技術を使用すればよい。
正極活物質層の厚みは、10μm以上200μm以下であれば好適に用いられる。
正極活物質層の密度は、1.0g/cm以上4.0g/cm以下であることが好ましく、正極活物質および導電助材の接触と、非水電解質の浸透とのバランスが良好である点から、1.5g/cm以上、3.5g/cm以下がより好ましく、前記バランスが特に優れる点から、2.0g/cm以上3.0g/cm以下がさらに好ましい。
負極活物質層の厚みは、10μm以上200μm以下であることが好ましい。
負極活物質層の密度は、1.0g/cm以上3.0g/cm以下であることが好ましく、負極活物質および導電助材の接触と、非水電解質の浸透とのバランスが良好である点から、1.3g/cm以上2.7g/cm以下がより好ましく、前記バランスが特に優れる点から、1.5g/cm以上2.5g/cm以下がさらに好ましい。
正極活物質層および負極活物質層の密度を、電極の圧縮によって調整してもよい。
電極の圧縮方法は、ロールプレスまたは油圧プレスが好適に用いられる。
集電体は、各活物質から集電する部材である。
正極および負極は、集電体の片面または両面に同じ活物質層を形成してもよく、集電体の片面に正極活物質層、一方の面に負極活物質層を形成させた形態、すなわちバイポーラ電極であってもよい。
集電体の厚みは、特に限定されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましい。
正極の集電体としては、アルミニウムまたはその合金であることが好ましく、正極反応雰囲気下で安定であることから、JIS規格1030、1050、1085、1N90、または1N99等に代表される高純度アルミニウムであることが好ましい。
負極の集電体としては、銅、SUS、ニッケル、チタン、アルミニウムまたはそれらの合金が好ましい。これら負極の集電体に負極の電位で反応しない金属を被覆してもよい
非水電解質は、負極と正極との間のイオン伝達を媒介する機能を有する。
非水電解質は、非水溶媒に溶質を溶解させた非水電解液、非水溶媒に溶質を溶解させた電解液を高分子に含浸させたゲル電解質が好適に用いられる。
非水溶媒としては、環状非プロトン性溶媒及び/又は鎖状の非プロトン性溶媒を含むことが好ましい。
環状非プロトン性溶媒としては、環状カーボネート、環状エステル、環状スルホン及び環状エーテルが好適に用いられる。
鎖状非プロトン性溶媒としては、鎖状カーボネート、鎖状カルボン酸エステル、鎖状エーテル、またはアセトニトリルなどの一般的に非水電解質の溶媒として用いられる溶媒を用いても良い。
鎖状非プロトン性溶媒の具体的として、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、1,2−ジメトキシエタン、スルホラン、ジオキソランまたはプロピオン酸メチルが挙げられる。
これら溶媒は1種類で用いてもよいし、2種類以上混合しても用いてもよい。後述の溶質の溶解性および金属イオン伝導性が良好である点から、2種類以上混合した溶媒を用いることが好ましい。
2種類以上混合する場合、高温時の安定性が高く、且つ低温時のリチウム伝導性が高いことから、鎖状カーボネートと環状カーボネートとの混合が好ましい。
具体的にはジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、またはメチルプロピルカーボネートなどの鎖状カーボネートのうち1種類以上、およびエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、またはγ−ブチルラクトンなどの環状カーボネートのうち1種類以上との混合が好ましく、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、またはジエチルカーボネートのうち1種類以上と、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、またはブチレンカーボネートのうち1種類以上との混合が挙げられる。
鎖状カーボネートと環状カーボネートとの混合溶媒としては、鎖状カーボネートの割合が5体積%〜95体積%が好ましい。この範囲内であれば、非水溶媒の粘度が適度な範囲に収まるため所望の電池特性、とくにレート特性が得られるとともに、後述の溶質を所望の両溶解させることが可能となる。
鎖状カーボネートと環状カーボネートとの混合溶媒は、粘度および溶質量のバランスが良好であることから、鎖状カーボネートの割合が10体積%〜90体積%が好ましいがより好ましく、前記バランスが特に良好であることから、20体積%〜80体積%がさらに好ましい。
溶質としては、リチウムとハロゲンとを含む化合物であれば好適に用いられ、LiClO、LiBF、LiPF、LiAsF、LiCFSO、LiBOB(Lithium Bis (Oxalato) Borate)、またはLiN(SOCFがより好ましい。
溶質の濃度は、0.5mol/L以上2.0mol/L以下であることが好ましい。0.5mol/L以下であればリチウムイオン伝導性が良好である。一方で2.0mol/L以下であれば、溶質の溶解性が良好である。
非水電解質の量は、特に限定されないが、電池容量1Ahあたり、0.1mL以上であることが好ましい。この量であれば、電極反応に伴う金属イオン、具体的にはリチウムイオン、の伝導を確保でき、所望の電池性能が発現する。
なお、以上において、第一および第二の袋部、ならびに第一および第二の連通部を有する場合を例に挙げて記載したが、本発明は少なくとも第一および第二の袋部、ならびに第一および第二の連通部を有するものであって、第三またはそれ以上の袋部もしくは連通部を有していてもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これら実施例により限定するものではない。
(実施例1)
まず正極活物質として、スピネル型のマンガン酸リチウム(Li1.1Al0.1Mn1.8)、導電助材としてアセチレンブラック、およびバインダーとしてPVdFを、それぞれ固形分濃度で88重量部、6重量部、および6重量部となるスラリーを作製した。なお、バインダーは固形分濃度5wt%のNMP溶液に調整したものを使用した。
次に、スラリーへNMPを更に加えて粘度を調整した。その後、スラリーを厚さ20μmアルミニウム箔に表面に塗工し、120℃のオーブンで乾燥させた。その後、アルミ箔の裏面に対して同様の塗工および乾燥を実施した。そして、170℃で真空乾燥することによって、面積が50cmの正極を得た。
次に、負極活物質としてスピネル型のチタン酸リチウム(Li4/3Ti5/3)、導電助材としてアセチレンブラック、およびバインダーとしてPVdFを、それぞれ固形分濃度で100重量部、5重量部、および5重量部のとなるスラリーを作製した。なお、バインダーは固形分濃度5wt%のNMP溶液に調整したものを使用した。
次に、スラリーへNMPを更に加えて粘度を調整した。その後、スラリーを厚さ20μmアルミニウム箔に表面に塗工し、120℃のオーブンで乾燥させた。その後、アルミ箔の裏面に対して同様の塗工および乾燥を実施した。そして、170℃で真空乾燥することによって、面積が50cmの負極を得た。
次に、セパレータとして厚さ25μm、面積55cmのセルロース系不職布を用意して、正極、負極およびセパレータを正極/セパレータ/負極/セパレータ…の順に、正極10枚、負極11枚を使用して積層し、電極積層体を得た。なお、電極積層体の最外層の電極は、片面塗工のものとした。
次に、正極および負極にアルミニウムタブを振動溶着させて、電池要素を得た。
次に、電池用外装として二枚のアルミラミネートフィルムを用意し、プレスにより電池部となる窪みを形成した。その後、電池部に電池要素を入れた。このときアルミニウムタブの一部を電池用外装から露出させた。
その後、非水電解質注液用のスペースを残した外周部を180℃×7秒でヒートシールし、第一および第二の袋部を縦並びに形成し、さらに第一および第二の連通部を形成した。
このとき第一および第二の連通部における連通方向に垂直な断面を、電池部における連通方向に垂直な断面に対して30%の大きさとなるように形成した。
またこのとき連通方向に平行な一直線上に、第一および第二の連通部を配置した。
その後、電池部の未シール箇所から、混合溶媒(エチレンカーボネート/プロピレンカーボネート/エチルメチルカーボネート15/15/70vol%)に1mol/LのLiPFを含む非水電解質を入れた。そして、外装の中を減圧しながら180℃×7秒で未シール箇所をヒートシールして、電池セルを得た。
次に、電池セルに対して、電流0.2C相当、終止電圧2.7Vとして定電流充電を行った。
ここでいう「1C」とは、既知の容量を持つセルを定電流放電して,1時間で放電終了となる電流値をいう。
その後、0.02C相当の電流に低下するまで2.7Vの定電圧充電を行った。その後、1C相当の電流値で定電流放電を行い、電池電圧が2.0Vに達した時点で停止した。そして、これら充放電を2サイクル行った。
次に、電池電圧が終止電圧2.7Vに到達するまで充電を行った。そして、充電後の電池セルを60℃の環境下で7日間放置した。
その後、電池セルにおける第二の袋部の端部に穴を開けて溜まっているガスを吸引除去した。そして、穴を開けた位置から電池部寄りの位置を180℃×7秒をヒートシールした。
以上の工程を経て、非水電解質二次電池を得た。
(実施例2)
第一の連通部および第二の連通部における連通方向に垂直な断面を、電池部における連通方向に垂直な断面に対して25%の大きさとした。それ以外は実施例1と同様とした。
(実施例3)
第一および第二の連通部における連通方向に垂直な断面を、電池部における連通方向に垂直な断面に対して10%の大きさとした。それ以外は実施例1と同様とした。
(実施例4)
第一および第二の連通部を、互いの距離が最も遠くなる位置に配置した。それ以外は実施例1と同様とした。
(実施例5)
第一および第二の袋部を横並びに形成した。それ以外は実施例1と同様とした。
(比較例1)
第二の袋部および連通部を形成せず、第一の袋部に吸気部を形成した。それら以外は実施例1と同様とした。
実施例および比較例で得られた電池用外装および非水電解質二次電池の評価は、次の方法により行った。
(ヒートシール部の密着性評価)
まず、実施例または比較例で作製した非水電解質二次電池を真空オーブンに投入し、60℃、0.1kPaの条件で10時間放置した。その後、非水電解質二次電池を取り出し、吸気部周辺の電解質の漏出の有無を目視で確認した。
前記の評価をN=500で実施した。このとき、電解質が漏出した電池の数が2個以上の場合を「密着性が悪い(×)」とし、1個の場合を「密着性が良い(○)」とし、0個の場合を「密着性が特に良い(◎)」とした。
(サイクル特性評価)
充放電装置(HJ1005SD8、北斗電工社製)を用いて、非水電解質二次電池にサイクル運転を行った。まず、60℃の環境下で、0.2C相当の電流値で電池電圧が終止電圧2.7Vに到達するまで定電流充電を行った。その後、定電圧充電に切り替え、0.02C相当の電流値まで低下した時点で充電を停止した。
次に、1.0C相当の電流値で定電流放電を行った。その後、電池電圧が2.0Vに達した時点で放電を停止した。
そして、前記の充電および放電を1サイクルとして、充放電を500サイクル実施した。
サイクル特性の安定性を放電容量維持率によって評価した。ここで言う放電容量維持率とは、1サイクル目の電池放電容量に対する、500サイクル目の電池放電容量の百分率を指す。放電容量維持率80%以上を良好、80%未満を不良とした。
実施例におけるヒートシール部密着性の評価およびサイクル特性の評価結果を表1に示す。
Figure 2017157445
<表1の総評>
実施例1〜5は、電池用外装のヒートシール部密着性が良好であり、かつ非水電解質二次電池のサイクル特性が良好であった。
10 非水電解質二次電池
11 電池用外装
20 端子
30 吸気部
110 電池部
115 電池部における連通方向に垂直な断面
121 第一の袋部
122 第二の袋部
131 第一の連通部
132 第二の連通部
135 第一の連通部における連通方向に垂直な断面
136 第二の連通部における連通方向に垂直な断面

Claims (8)

  1. 空間を有する外装であって、上記空間は電池部と、少なくとも第一および第二の連通部、ならびに第一および第二の袋部と、からなり、
    上記電池部と第一の袋部とが、第一の連通部を介して連通され、
    上記第一の袋部と第二の袋部とが、第二の連通部を介して連通されていることを特徴とする、電池用外装。
  2. 前記第二の袋部と前記電池用外装の外とを連通する、少なくとも1つの吸気部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の電池用外装。
  3. 前記吸気部は、前記第二の連通部との距離が最も遠くなる位置であることを特徴とする、請求項2に記載の電池用外装。
  4. 前記第一の連通部および/または前記第二の連通部における、連通方向に垂直な断面が、前記電池部における連通方向に垂直な断面に対して25%以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の電池用外装。
  5. 、前記第一の連通部および前記第二の連通部は、互いの距離が最も遠くなる位置であることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の電池用外装。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の電池用外装と、電極と、セパレータと、非水電解質とを含むことを特徴とする、非水電解質二次電池。
  7. 請求項6に記載の非水電解質二次電池を製造する方法であって、
    前記第二の袋部に吸気部を形成して、前記空間に存在するガス成分を前記吸気部から抜く工程Xと、
    前記吸気部を封止する工程Yと、
    を含むことを特徴とする、非水電解質二次電池の製造方法。
  8. 更にエージング工程を含み、前記エージング工程と前記工程Xと前記工程Yとを順次行うことを特徴とする、請求項7に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
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