JP2017156272A - 電池の劣化状態推定装置及び、その劣化状態推定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】少ない電力消費で蓄電装置に搭載される電池モジュールにおける単電池毎に劣化状態の推定を行う劣化状態推定装置及び、その劣化状態推定方法を提供する。【解決手段】電池の劣化状態推定装置は、充電上限電圧まで充電された二次単電池から電力を放電させ、放電を開始して、二次単電池内で電荷移動に伴う過渡応答が消失する時間経過後から、予め規定された時間範囲内で放電電圧を計測し、取得した放電電圧と充電上限電圧との差電圧を用いて、残存容量、充放電効率及びプラトー終点容量のうちの少なくとも1つの推定値から電池の劣化状態を推定する。【選択図】図1
Description
本発明は、二次電池の劣化状態を推定する電池の劣化状態推定装置及び、その劣化状態推定方法に関する。
一般に、充電により再利用可能で高性能な二次電池として、リチウムイオン電池が多種多様な機器の電源として利用され、ビルディング等の大型建造物内に設置される蓄電装置等の大容量機器まで用いられている。
通常、リチウムイオン電池は、メモリ効果を有していないが、使用開始からの時間経過(充電回数)に従い、電極等が劣化し、徐々に残存容量が低下する特性、所謂、電池の容量劣化が生じる。このようなリチウムイオン電池を用いた大容量の蓄電装置における使用者や管理者にとっては、リチウムイオン電池の劣化状態の管理が重要な関心事となっている。
通常、リチウムイオン電池は、メモリ効果を有していないが、使用開始からの時間経過(充電回数)に従い、電極等が劣化し、徐々に残存容量が低下する特性、所謂、電池の容量劣化が生じる。このようなリチウムイオン電池を用いた大容量の蓄電装置における使用者や管理者にとっては、リチウムイオン電池の劣化状態の管理が重要な関心事となっている。
このリチウムイオン電池の単電池の劣化状態を推定する方法として、予め定めた充電上限電圧まで二次電池を充電し、所定時間放電した後の放電電圧を測定し、充電上限電圧と放電電圧の差である差電圧を用いて、劣化状態を判定する方法がある。
通常、現在のリチウムイオン電池の劣化状態の管理方法の1つの手法である残存容量を知るためには、定められた条件で電池を満充電した後、放電した時の電池の電圧値を測定している。この測定方法では、充放電に時間を要するという課題があり、これに対して例えば、特許文献1には、放電容量を測定せずに、複数の周波数におけるインピーダンスと放電容量の関係を利用した残存容量推定方法が提案されている。この推定方法は、小容量の蓄電装置に対して簡易に適用できる反面、大容量の蓄電装置の場合には、設置時にインピーダンス測定ユニットと、これを制御し演算する制御ユニットを別途、搭載しなければならず、装置全体が複雑化し、製造及び運用のコストが増大する。
また、大容量の蓄電装置に搭載される電池は、複数の二次単電池を直列に接続した電池モジュールとして構成される。このような電池モジュールの劣化状態を推定する場合、充電した際に、複数の二次単電池のいずれか1つが充電上限電圧に達した時点で過充電防止のために停止される。即ち、すべての二次単電池が満充電とならない事態が発生しており、従来の単電池の差電圧を用いた劣化状態推定法をそのまま適用すると、精度が悪化する問題があった。
そこで本発明は、二次電池モジュールの劣化状態を精度良く推定して、装置構成の複雑化及びコスト増大を抑制でき、且つネットワーク通信に好適する情報量で通信することができる電池モジュールの劣化状態推定装置及び、その劣化状態推定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に従う実施形態の電池モジュールの劣化状態推定装置は、複数の単電池が直列接続された電池モジュールの充電状態および前記単電池個々の充電状態を検知し、前記単電池のうちの少なくとも何れか1つが予め定めた充電上限電圧に達するまで前記電池モジュールを満充電させる充電部と、満充電された前記電池モジュールに対して、負荷を電気的に接続し、前記電池モジュールから電力を放電させる放電部と、放電が開始されてから、前記単電池内で電荷移動に伴う過渡応答が消失する時間経過後から予め規定された時間範囲内で計測を開始して、前記電池モジュールの電圧および前記単電池個々の放電電圧を測定する電圧測定部と、を具備し、測定値から求められた前記単電池の放電電圧の総和と前記単電池個々の前記充電上限電圧の総和である総充電上限電圧との差である上限電圧差を用いて、残存容量又はプラトー終点容量のうちの少なくともいずれか1つの推定値を推定する第1推定演算処理部と、測定値から求められた前記単電池の放電電圧の総和と前記電池モジュールの充電終了時の電圧との差であるモジュール電圧差を用いて、充放電効率の推定値を推定する第2推定演算処理部のうち、少なくともいずれか1つの推定演算処理部を具備することを特徴とする。
さらに、本発明に従う実施形態の蓄電システムに搭載された電池の劣化状態推定方法は、電池モジュールの劣化状態推定装置により電池モジュールの残存容量を推定する方法であって、電池モジュールの単電池のうち少なくとも何れか1つが予め設定された充電上限電圧Vcとなるまで充電する満充電処理と、前記満充電処理の後で電池温度を周囲温度に馴らす安定化処理と、前記安定化処理の後で実施される放電処理と、前記電池モジュールの残存容量Crを計算し推定する残存容量推定処理と、を有し、前記残存容量推定処理は、前記放電処理の処理中において電荷移動に伴う過渡応答が消失後に規定された時間の範囲内で計測が開始されて取得された各単電池の放電電圧の総和Vdと各単電池の前記充電上限電圧の総和である総充電上限電圧Vcの差である上限電圧差Veが計算され、予め求められた前記上限電圧差Veと放電容量Cdの関係式、Ve = Vc - Vd、Cd = A×Ve + B (A及びBは定数)に基づいて、前記上限電圧差Veから算出された放電容量Cdから、予め放電容量Cdに関連づけられた残存容量Crを推定することにより、電池の劣化状態を推定することを特徴とする。
本発明によれば、二次電池モジュールの劣化状態を精度良く推定して、装置構成の複雑化及びコスト増大を抑制でき、且つネットワーク通信に好適する情報量で通信することができる電池モジュールの劣化状態推定装置及び、その劣化状態推定方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る電池の劣化状態推定装置を搭載する蓄電装置の構成を示している。図2は、複数の蓄電装置がネットワーク通信を行う蓄電システムの構成例を示す図である。図3は、電池の劣化状態推定装置の構成例を示す図である。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る電池の劣化状態推定装置を搭載する蓄電装置の構成を示している。図2は、複数の蓄電装置がネットワーク通信を行う蓄電システムの構成例を示す図である。図3は、電池の劣化状態推定装置の構成例を示す図である。
この蓄電装置1は、主として、パワーコンディショナ2と、電池モジュール3と、バッテリー管理部(BMU:Battery Management Unit)4と、エネルギー管理部(EMU:Energy Management Unit 又はEMS:Energy Management system)5と、劣化状態推定装置6と、電池温度測定部7と、で構成される。尚、図示していないが、通常の蓄電装置が備えている構成部位は、本実施形態の蓄電装置も備えているものとし、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、電池モジュール3は、後述するように充電可能な複数の単電池が直列接続された構成の二次電池を有している。本実施形態は、これらの単電池に対して、満充電状態の充電上限電圧Vcから規定時間後の各単電池の放電電圧を測定して、それらの総和を総放電電圧Vdischarge(以下、Vdとする)として算出し、その算出結果から残存容量を推定し、その残存容量から電池モジュール3の劣化状態の推定を行う例である。
パワーコンディショナ2は、外部の電力会社等の電力系統9から供給された電力や太陽光発電システムから供給された電力又は、電池モジュール3から供給された電力を、特定負荷8を含む電気駆動機器に利用できるように変換する所謂、変換器として作用する。さらに、電池を充電する充電器の機能を有していてもよい。例えば、特定負荷8が交流電力で駆動する電気機器であれば、電池モジュール3から供給された直流電力を交流電力の電力形態に変換する。また、特定負荷8の電気機器によっては、電力の電圧値を昇圧させてもよい。
さらに、パワーコンディショナ2は、特定負荷8への電力供給だけではなく、電力系統9から供給された電力の消費が最大となる際に、電池モジュール3に蓄電されたエネルギーを放出させることにより、電力系統9から供給される電力の消費を低減させることもできる。この場合、放電後の電池モジュール3に対して、深夜等の電力需要が低下した時間帯に、パワーコンディショナ2を通じて、満充電まで充電させることができる。
蓄電装置1の電力供給先である特定負荷8は、電力系統9から電力の供給が停止した際(例えば、停電時)に、電力を供給すべき機器を想定しており、例えば、コンピュータ等の電子機器や通信機器等があり、電源バックアップのための電力供給が行われる。
電池モジュール3は、充電可能で直流電流電圧を出力する二次単電池又は二次単セル(以下、単電池と称する)11a〜11nにより構成される二次電池11と、単電池毎に設けられる保護部13と、単電池11a〜11n毎の充電状態及び放電状態等から二次電池11を監視するセル監視部(セルモニタユニットCMU:Cell Monitor Unit)12と、を備えている。
電池モジュール3は、充電可能で直流電流電圧を出力する二次単電池又は二次単セル(以下、単電池と称する)11a〜11nにより構成される二次電池11と、単電池毎に設けられる保護部13と、単電池11a〜11n毎の充電状態及び放電状態等から二次電池11を監視するセル監視部(セルモニタユニットCMU:Cell Monitor Unit)12と、を備えている。
本実施形態では、残存容量推定の対象となる単電池11a〜11nとして、同一仕様(形状や諸特性)のリチウムイオン電池を一例に説明するが、これに限定されるものではない。リチウムイオン電池と同様に、メモリ効果が小さく、且つ自己放電特性が良好な電池であれば、異なる構造の電池にも容易に適用でき、例えば、リチウムイオン電池から改良されたナノワイヤーバッテリー等に適用することも可能である。単電池11aは、電池内部材料(電極材料等)やセル構造に限定されず、外装材の形態においても、円筒缶型、角形缶型及び、ラミネート型等がある。
本実施形態の二次電池11は、8個の単電池11a〜11nを直列に接続した接続形態、所謂、直列組電池を構成している。但し、二次電池11における単電池の個数は、特に限定されるものではない。
また、電池モジュール3は、特定負荷等の電力供給量における設計に従い、その数量が適宜設定され、大容量の蓄電装置として構築する場合には、複数の電池モジュール3を電気的に接続して、1台の電池パックとして構成することがある。
また、電池モジュール3は、特定負荷等の電力供給量における設計に従い、その数量が適宜設定され、大容量の蓄電装置として構築する場合には、複数の電池モジュール3を電気的に接続して、1台の電池パックとして構成することがある。
電池温度測定部7は、単電池11a〜11nに接するように配置された図示しない温度センサにより温度を測定する。装置内におけるリチウムイオン電池の使用可能な周囲温度は、略5〜40℃の範囲であるが、設置環境(寒冷地や熱帯地)に応じて、必要であれば、装置内に電池用温調機構を搭載することも可能である。この電池用温調機構は、電池温度測定部7により測定された温度に基づいて、予め設定された温度範囲の上限又は下限を超えた場合に、電池性能が低下しないように、前述した二次電池11の使用可能な範囲内(5〜40℃程度)に温度調整を行うためのファンやヒータにより構成される。勿論、以後の電池改良により、電池モジュール3の使用可能な温度範囲が広がった場合には、それらすべての温度範囲に対応することができる。
セル監視部12は、単電池11a〜11n毎の出力電圧、電流及び温度を継続的に計測し、二次電池11毎にまとめた検出結果として、バッテリー管理部4に送信する。特に、後述する演算制御部14の制御に従い、残存容量推定のための放電処理中において、電荷移動に伴う過渡応答が消失する放電時間の中から規定された一定時間内に単電池11a〜11nの放電電圧を計測する。
特に、後述する演算制御部14の制御に従い、残存容量、プラトー終点容量、充放電効率の推定のための放電処理中において、電荷移動に伴う過渡応答が消失する放電時間の中から規定された一定時間内に各単電池の放電電圧を計測し、その総和である総放電電圧Vdを算出する。
また、セル監視部12は、電池モジュール3の充電終了時の電圧Vmを計測する。さらに、セル監視部12は、電池モジュール3および二次電池11から取得した出力電圧、電流及び温度をモニタ情報としてバッテリー管理部4に送信する。バッテリー管理部4は、受信したモニタ情報に基づき、過充電、過放電及び温度上昇等の異常発生を判断し、保護部13を制御して、電池モジュール3に対する充電又は出力(放電)を停止させて、過充電及び過放電を防止する。
尚、保護部13は、単電池11a〜11nのうちの1つに故障等による緊急な異常が発生し、他の単電池が正常であった場合でも、二次電池11の単位で充電又は出力(放電)を停止して、電気的な遮断を行う。さらに、バッテリー管理部4へ異常を通知することで、危険を回避する機能を持たせてもよい。
この異常発生の判断は必須であるが、その判断機能は、電池モジュール3側のセル監視部12又は、蓄電装置1側のバッテリー管理部4のいずれかに搭載すればよいが、それぞれに搭載して二重の判断で安全性を高めてもよい。二重の判断では、判断の順番を予め決めて、例えば、セル監視部12が最初に異常発生の判断を行い、後にバッテリー管理部4が2度目の異常発生の判断を行う。この時の判断処置としては、通常、2つの判断部のうち、いずれか一方が異常と判断した場合には、保護部13による保護動作を実行する。尚、設計思想にもよるが、両方が異常と判断した場合のみに、保護部13による保護動作を実行し、一方のみの場合には、警告を発生する構成も可能である。
さらに、バッテリー管理部4は、それぞれの電池モジュール3のセル監視部12から送信されたモニタ情報を一元的に集約して、上位のエネルギー管理部5へ送信する。このエネルギー管理部5は、これらのモニタ情報に基づき、パワーコンディショナ2に対して、電池モジュール3の充電及び放電を指示する。パワーコンディショナ2は、指示に従い、電池モジュール3の充電及び放電を制御する。
エネルギー管理部5は、演算制御部14と、表示部15と、サーバー16と、インターフェース部17とで構成される。
演算制御部14は、コンピュータの演算処理部等と同等の機能を有し、バッテリー管理部4への電池モジュール3に対する充電及び放電の指示や、パワーコンディショナ2への電池モジュール3の充電及び放電への指示を行う。また、電池モジュール3毎に充電上限電圧値や放電下限電圧値が予め設定されており、エネルギー管理部5から送信されたモニタ情報に基づき、充電停止や放電停止の指示を行う。
演算制御部14は、コンピュータの演算処理部等と同等の機能を有し、バッテリー管理部4への電池モジュール3に対する充電及び放電の指示や、パワーコンディショナ2への電池モジュール3の充電及び放電への指示を行う。また、電池モジュール3毎に充電上限電圧値や放電下限電圧値が予め設定されており、エネルギー管理部5から送信されたモニタ情報に基づき、充電停止や放電停止の指示を行う。
表示部15は、例えば、液晶表示ユニットにより構成され、演算制御部14の制御により、蓄電装置1の稼働状況や電池モジュール3(二次電池11)の残存容量等、及び警告事項を表示する。また、表示部15は、タッチパネル等を採用して、入力デバイスとして用いてもよい。
サーバー16は、エネルギー管理部5に送信された蓄電装置1の稼働状況や電池モジュール3等に関するモニタ情報や電池残存容量に関する情報等における最新情報を随時、蓄積するように格納する。インターフェース部17は、図2に示すように、インターネット等のネットワーク通信網18を通じて、外部に設置された集中管理システム19に対して、通信を行う。
本実施形態では、エネルギー管理部5内にインターフェース部17及びサーバー16が含まれる構成を例としているが、別途、インターフェース部17及びサーバー16をエネルギー管理部5外に配置する構成でもよい。複数の蓄電装置1は、ネットワーク通信網18を介在させることで、集中管理システムの設置位置から離れた遠隔地にそれぞれに設置される構成も考えられる。
複数の蓄電装置1のサーバー16に格納されている情報をネットワーク通信網18を介して、順次、集中管理システム19に送信することで、一元的に管理することができる蓄電管理システムを構築することができる。この場合、後述するように、ネットワーク上を通信される情報のデータ量によって、通信時間が掛かることとなり、少ない情報量の通信が好ましい。
図3は、電池の劣化状態推定装置6の構成例を示している。
この劣化状態推定装置6は、充電用電源部22と、放電部23と、放電用負荷部24と、電圧測定部25と、時間計測部26と、推定演算処理部27とで構成される。
推定演算処理部27は、後述する線形関係式を用いた演算アルゴリズムを格納し、測定された単電池11a〜11n及び電池モジュール3の電圧値に基づき、電池残存容量、プラトー終点容量および充放電効率を推定する演算処理部(CPU等)である。
この劣化状態推定装置6は、充電用電源部22と、放電部23と、放電用負荷部24と、電圧測定部25と、時間計測部26と、推定演算処理部27とで構成される。
推定演算処理部27は、後述する線形関係式を用いた演算アルゴリズムを格納し、測定された単電池11a〜11n及び電池モジュール3の電圧値に基づき、電池残存容量、プラトー終点容量および充放電効率を推定する演算処理部(CPU等)である。
本実施形態の推定演算処理部27は、測定値から求められた二次電池11内の全ての単電池11a〜11nの放電電圧の総和となる総放電電圧Vdと、充電上限電圧Vcに単電池11a〜11nの個数を乗じた総充電上限電圧との差である上限電圧差Veを用いて、残存容量Cr又はプラトー終点容量Peの推定値を推定する第1推定演算処理部28と、測定値から求められた単電池11a〜11nの放電電圧の総和となる総放電電圧Vdと電池モジュールの充電終了時の電圧Vmとの差であるモジュール電圧差Vemを用いて、充放電効率の推定値を推定する第2推定演算処理部29を有している。尚、推定演算処理部27は、第1推定演算処理部28と第2推定演算処理部29の両方を搭載した構成を示しているが、何れか一方の推定演算処理部を搭載した構成であってもよい。第1推定演算処理部28と第2推定演算処理部29は、実質的には、後述する演算式が異なるだけである。
劣化状態推定装置6は、各単電池11a〜11nにおける電池残存容量から二次電池11の総電池残存容量を推定する。推定された各二次電池11の総電池残存容量は、サーバー16に格納される。
充電用電源部22は、単電池の定格の直流電流電圧を、それぞれの単電池11a〜11nへ出力して満充電する。この充電用電源部22は、二次電池11の残存容量を推定するための専用の電源として設けているが、通常、蓄電装置内又はパワーコンディショナ2内に設けられている電池充電用電源部を用いてもよい。本実施形態では、電圧測定部25と充電用電源部22とで充電部を構成する。
充電用電源部22は、単電池の定格の直流電流電圧を、それぞれの単電池11a〜11nへ出力して満充電する。この充電用電源部22は、二次電池11の残存容量を推定するための専用の電源として設けているが、通常、蓄電装置内又はパワーコンディショナ2内に設けられている電池充電用電源部を用いてもよい。本実施形態では、電圧測定部25と充電用電源部22とで充電部を構成する。
放電部23は、放電用負荷部24を備えて、図示しないスイッチ操作により、二次電池11と電気的に放電用負荷部24に接続して、二次電池11から所定の電力量(ここでは、定電流又は定電圧を想定する)を放電させる。この放電用負荷部24は、抵抗体又は電子負荷であってもよいが、これらの専用負荷を設けずに、負荷を模擬して電力系統に回生させてもよい。
電圧測定部25は、電池モジュール3(二次電池11)が出力する直流電圧を測定する。その測定タイミングは、後述するが、放電によって電荷移動に伴う過渡応答が消失する時間を経過した後の規定された時間内で電池モジュール3から出力された直流電圧を測定する。尚、電圧測定の実施については、実際に電圧測定しなくとも、バッテリー管理部4から送信され、エネルギー管理部5のサーバー16に格納されたモニタ情報に含まれる電圧値を流用することも可能である。時間計測部26は、電池モジュール3から電力が放電されている時間を計時するためのタイマである。
推定演算処理部27は、後述する線形関係式を用いた演算アルゴリズムを格納し、測定された二次電池11における電圧差に基づき、電池残存容量を推定する演算処理部(CPU等)である。この推定演算処理部27は、電池の劣化状態推定装置6内に専用に設けなくとも、エネルギー管理部5の演算制御部14に処理機能を代用させることも可能である。
次に、図4に示すフローチャートを参照して、本実施形態の劣化状態推定装置による残存容量推定方法について説明する。
まず、蓄電装置1に搭載されている電池モジュール3の二次電池11の直列に接続された複数の単電池11a〜11の電圧を電圧測定部25により測定する。取得した電圧から、それぞれの単電池11a〜11が予め設定された満充電状態である充電上限電圧Vcか否かを判断する(ステップS1)。この判断で、満充電状態ではない場合には(NO)、充電用電源部22により、単電池11a〜11nのうち少なくとも1つが充電上限電圧Vcに到達するまで充電を行う(ステップS2)。
まず、蓄電装置1に搭載されている電池モジュール3の二次電池11の直列に接続された複数の単電池11a〜11の電圧を電圧測定部25により測定する。取得した電圧から、それぞれの単電池11a〜11が予め設定された満充電状態である充電上限電圧Vcか否かを判断する(ステップS1)。この判断で、満充電状態ではない場合には(NO)、充電用電源部22により、単電池11a〜11nのうち少なくとも1つが充電上限電圧Vcに到達するまで充電を行う(ステップS2)。
この満充電処理を行う際に、単電池11a〜11に対して、充電上限電圧Vcを超えた充電が行われないように監視して制御する。充電方式としては、定電流、定電流定電圧、定電力または定電力定電圧のいずれかを採用することができる。定電流または定電力の方式を採用した場合は、充電しながら、各単電池11a〜11の電圧を測定し、何れかの単電池が充電上限電圧Vcに達した時に充電を停止する。この停止時に、電池モジュール3の充電終了時の電圧Vmを計測する。
また、定電流定電圧または定電力定電圧の方式を採用した場合は、単電池11a〜11nの電圧が充電上限電圧Vcに達した時から、その充電上限電圧Vcに維持しつつ、充電電流を絞り、予め定められた一定時間の経過後、又は充電電流が予め定められた一定値まで絞られた時に充電を停止する。これらの充電作業は、条件設定による自動制御であってもよいし、測定担当者による手動制御であってもよい。
この充電処理完了の後に、電池温度測定部7により単電池11a〜11nの温度を測定し、充電によって上昇した電池温度が周囲温度になじむまで放置する安定化処理を行う(ステップS3)。尚、安定化処理において、周囲温度になるまでの必要時間は、一元的なものではなく、二次電池11の種別により異なっている。
一方、ステップS1の判断で、二次電池11うちの単電池11a〜11nのうち少なくとも1つが略充電上限電圧Vc(満充電状態)であった場合には(YES)、以下の電池の残存容量推定を行う。
一方、ステップS1の判断で、二次電池11うちの単電池11a〜11nのうち少なくとも1つが略充電上限電圧Vc(満充電状態)であった場合には(YES)、以下の電池の残存容量推定を行う。
まず、放電部23により二次電池11を放電用負荷部24に電気的に接続して放電を開始すると共に、時間計測部26において、時間の計測を開始する(ステップS4)。この放電方式としては、定電流または定電力のいずれかを選択することができる。
放電開始後、後述する電荷移動に伴う過渡応答が消失する時間により定められた規定時間の範囲内に入ったか否かを判断する(ステップS5)。この判断で、規定時間に達したならば(YES)、電圧測定部25で単電池11a〜11nの放電電圧を測定し、それらの総和を総放電電圧Vdとして算出する(ステップS6)。
放電開始後、後述する電荷移動に伴う過渡応答が消失する時間により定められた規定時間の範囲内に入ったか否かを判断する(ステップS5)。この判断で、規定時間に達したならば(YES)、電圧測定部25で単電池11a〜11nの放電電圧を測定し、それらの総和を総放電電圧Vdとして算出する(ステップS6)。
次に、総放電電圧Vdの算出が終了した又は、放電開始後、時間計測部26に計測された時間が規定時間の範囲を超えたか否かを判断する(ステップS7)。この判断で、計測が終了するまで又は、規定時間を超えるまで(NO)、放電を継続する。一方、電圧測定が終了又は、計測時間が規定時間の範囲を超えた場合には(YES)、放電部23により単電池11a〜11nにおける放電が停止される(ステップS8)。
但し、規定時間の範囲内に放電電圧の測定が開始されていたならば、規定時間を超えたとしても測定終了まで放電を継続させる。尚、この規定時間の範囲内で放電電圧の測定が開始されなかった又は、計測が開始されたとしても測定結果が得られない場合には、エラーとして測定者又は管理者に告知する。尚、この計測のための放電は、実際に利用する時の放電開始時を利用してもよく、放電の開始から計測の規定時間を超えた場合でも、その状況により、放電を継続させる場合がある。勿論、計測の規定時間後に放電を停止してもよい。
但し、規定時間の範囲内に放電電圧の測定が開始されていたならば、規定時間を超えたとしても測定終了まで放電を継続させる。尚、この規定時間の範囲内で放電電圧の測定が開始されなかった又は、計測が開始されたとしても測定結果が得られない場合には、エラーとして測定者又は管理者に告知する。尚、この計測のための放電は、実際に利用する時の放電開始時を利用してもよく、放電の開始から計測の規定時間を超えた場合でも、その状況により、放電を継続させる場合がある。勿論、計測の規定時間後に放電を停止してもよい。
続いて、二次電池11の単電池11a〜11nのうち少なくとも1つが略充電上限電圧Vc(満充電状態)であった場合には、電池の残存容量推定処理を行う(ステップS9)。
残存容量推定処理により取得した総放電電圧Vd及び充電終了時の電池モジュール電圧Vmに基づき、後述する線形関係式を用いて推定残存容量Cremain(以下、Crとする)を求める。求められた推定残存容量Crは、エネルギー管理部5のサーバー16に格納される(ステップS10)。格納された推定残存容量Crは、要求によりサーバー16から読み出されてインターフェース部17を通じて、ネットワーク通信網18に流れ、外部の集中管理システム19に送信される。
残存容量推定処理により取得した総放電電圧Vd及び充電終了時の電池モジュール電圧Vmに基づき、後述する線形関係式を用いて推定残存容量Cremain(以下、Crとする)を求める。求められた推定残存容量Crは、エネルギー管理部5のサーバー16に格納される(ステップS10)。格納された推定残存容量Crは、要求によりサーバー16から読み出されてインターフェース部17を通じて、ネットワーク通信網18に流れ、外部の集中管理システム19に送信される。
ここで、前記ステップS5における単電池11a〜11nの総放電電圧Vdを算出について説明する。
放電部23により、電池モジュール3を放電用負荷部24へ電気的に接続することで放電が開始される。この時、本実施形態では、放電開始直後から単電池11a〜11nのそれぞれの放電電圧の測定を開始するのではなく、電荷移動に伴う過渡応答が消失する時間に至るまで計測の開始を待機する。ここでいう電荷移動は、電子が電池(リチウムイオン電池)11内部の正負極活物質および集電体を通って、リチウムイオンに出入りする現象であり、これによって特定の時定数を持った電荷移動抵抗と呼ばれる成分が発現し、過渡応答となって現れる。リチウムイオン電池の電荷移動抵抗は、交流インピーダンス測定によって計測され、その応答は、一般的に1Hz以上の周波数領域に出現すると考えられている。従って、電荷移動に伴う過渡応答は、1秒程度の放電時間において消失すると考えられる。
放電部23により、電池モジュール3を放電用負荷部24へ電気的に接続することで放電が開始される。この時、本実施形態では、放電開始直後から単電池11a〜11nのそれぞれの放電電圧の測定を開始するのではなく、電荷移動に伴う過渡応答が消失する時間に至るまで計測の開始を待機する。ここでいう電荷移動は、電子が電池(リチウムイオン電池)11内部の正負極活物質および集電体を通って、リチウムイオンに出入りする現象であり、これによって特定の時定数を持った電荷移動抵抗と呼ばれる成分が発現し、過渡応答となって現れる。リチウムイオン電池の電荷移動抵抗は、交流インピーダンス測定によって計測され、その応答は、一般的に1Hz以上の周波数領域に出現すると考えられている。従って、電荷移動に伴う過渡応答は、1秒程度の放電時間において消失すると考えられる。
そこで、放電開始から放電電圧の測定を行う規定時間範囲を予め規定する。例えば、規定時間範囲は、2秒から20秒程度が経験的に好適している。即ち、放電開始から電圧測定の開始までの待機時間は、最短で2秒となる。この待機時間が2秒より短いと、電荷移動に伴う過渡応答の消失が影響して、推定残存容量Crの推定精度が低下する虞がある。また、20秒の規定は、20秒あれば、電圧測定を開始するのに十分な時間であり、20秒より長くても、推定残存容量Crの推定精度の顕著な向上が期待できない上、長時間の放電によって、単電池11a〜11nに蓄えられた電力量を無駄に消費することになる。尚、放電開始後に経過した時間が規定時間の範囲を超えても電圧計測が開始されていない場合には、放電を停止し、測定エラーとして扱う。
それぞれの単電池11a〜11nから測定された放電電圧は、和算して総放電電圧Vdとして算出する。この算出された総放電電圧Vdは、二次電池11の放電電圧に相当する。
それぞれの単電池11a〜11nから測定された放電電圧は、和算して総放電電圧Vdとして算出する。この算出された総放電電圧Vdは、二次電池11の放電電圧に相当する。
次に、前記ステップS9における本実施形態の残存容量推定処理について説明する。
図5(a)は、上限電圧差Veと放電容量Cdの関係を示す図、図5(b)は、単電池電圧差と放電容量Cdの関係を示す図、図5(c)は、モジュール電圧差と放電容量Cdの関係を示す図である。図5(a)乃至(c)に示すように、電圧差と放電容量Cdは、長期的充放電サイクルにおいて、サイクル数が増加するに従い、直線的に下降する線形関係になっている。ここでは、図5(a)に示す上限電圧差Veと放電容量Cdの関係について説明し、図5(b)及び図5(c)は、参照のために記載している。
図5(a)は、上限電圧差Veと放電容量Cdの関係を示す図、図5(b)は、単電池電圧差と放電容量Cdの関係を示す図、図5(c)は、モジュール電圧差と放電容量Cdの関係を示す図である。図5(a)乃至(c)に示すように、電圧差と放電容量Cdは、長期的充放電サイクルにおいて、サイクル数が増加するに従い、直線的に下降する線形関係になっている。ここでは、図5(a)に示す上限電圧差Veと放電容量Cdの関係について説明し、図5(b)及び図5(c)は、参照のために記載している。
本実施形態では、第1推定演算処理部28は、算出された単電池11a〜11nの放電電圧の総和である総放電電圧Vdと各単電池の充電上限電圧Vcの総和である総充電上限電圧Vcとの差である上限電圧差Veを用いる。予め求められた上限電圧差Veと放電容量Cdの関係式、、
Ve = Vc - Vd、
Cd = A×Ve + B (A及びBは定数)
に基づき、上限電圧差Veから算出された放電容量Cdから、予め放電容量Cdに関連づけられた推定残存容量Crが推定できる。ここで、関係式における定数AおよびBは、図5(a)から(c)に示した電池モジュールの充放電サイクル試験で、上限電圧差Veと放電容量Cdの特性線上に発生する変曲点となる充放電サイクル以降の複数の充放電サイクルから得られた充放電結果に基づき、最小2乗法による線形近似によって求められる。
Ve = Vc - Vd、
Cd = A×Ve + B (A及びBは定数)
に基づき、上限電圧差Veから算出された放電容量Cdから、予め放電容量Cdに関連づけられた推定残存容量Crが推定できる。ここで、関係式における定数AおよびBは、図5(a)から(c)に示した電池モジュールの充放電サイクル試験で、上限電圧差Veと放電容量Cdの特性線上に発生する変曲点となる充放電サイクル以降の複数の充放電サイクルから得られた充放電結果に基づき、最小2乗法による線形近似によって求められる。
市販されているリチウムイオン電池を充放電サイクルさせた場合、初期のサイクルにおいて一般的に図8に示すような変曲点が現れるので、前述した方法で、定数AおよびBを求めることができるが、仮に、この変曲点が現れなかった場合でも、第1サイクルを起点とした50サイクルの充放電結果から最小二乗法による線形近似によって同様に定数AおよびBを求めることができる。また、後述するように、推定残存容量Crと、実際に計測された放電容量Cdとの相関係数が推定残存容量Crの精度の指標として求められる。以降、上限電圧差Ve を実測することで、同等の仕様の二次電池11の単電池11a〜11nにおける推定残存容量Crを求めることができる。
さらに、定数AおよびBは、充放電サイクル初期の負極表面皮膜形成とそれに伴うイオン脱挿入の安定化によって起こる電池容量増加効果が発現しなくなったサイクル以降の複数サイクルの充放電結果に基づき、最小2乗法による線形近似によって求めることも可能である。
前述したように、単電池11a〜11nとしてリチウムイオン電池を用いて、表1に示す放電容量における3つの条件1〜3で前述した充放電試験を実施し、放電容量Cdを計測し、その際の充電上限電圧Vc及び放電開始後一定時間経過後の総放電電圧Vdとの上限差電圧Veの関係を計算した。ここでは経過時間を20秒として設定している。
それぞれの推定に用いる関係式の定数は、実測された放電容量の測定値から、最小二乗法により予め求められる。表2は、上述する各条件で求めた関係式を示している。尚、表2においては、後述する実施形態の充放電効率及びプラトー終点容量の関係式も併せて記載している。
前述したように、算出された推定残存容量Crのデータは、サーバー16に格納しておくことで、計測により取得された充電上限電圧Vc及び放電電圧Vdに基づき選択された推定残存容量Crが適宜読み出されて、表示部15やネットワーク通信網18を経て集中管理システム19に送信される。その表示方法としては、現在の値のみの場合もあり、また過去のトレンドグラフとすることも可能である。
本実施形態の電池の残存容量推定方法は、電池本来の電圧である開放端電圧と、充電電圧または放電電圧の差分である過電圧を利用しているが、特に充電放電両方の過電圧を利用するため、測定分解能を変えることなく測定値が大きくなり、精度良く放電容量計算ができる点で有利である。
以上のように本実施形態によれば、リチウムイオン電池の残存容量を利用して電池の劣化状態を推定することができる。さらに、劣化状態推定により得られた推定残存容量は、精度が高く、システムの複雑化及び演算負荷増大及びコスト増大を伴わない電池の劣化状態の推定が可能となる。
また本実施形態は、単電池だけでなく、単電池の容量または電圧が整数倍になった組電池ユニットに対しても当然有効である。近年の定置型蓄電システムに共通する定期的または常時の満充電処理、及び双方向インバータの高効率出力領域における定電力放電といった通常稼働中に必要な計測を実施することができる。
本実施形態では、高価な装置または複雑なアルゴリズムを追加付与する必要が無いため、蓄電システムが複雑化または演算負荷増大またはコスト増大することなく、推定された残存容量から電池の劣化状態を推定できるため有用である。
本実施形態では、高価な装置または複雑なアルゴリズムを追加付与する必要が無いため、蓄電システムが複雑化または演算負荷増大またはコスト増大することなく、推定された残存容量から電池の劣化状態を推定できるため有用である。
さらに、電池の推定残存容量の情報量としては、例えば、放電出力が1時間率で行われた際に、計測サンプリングレートを1秒として仮定すると、従来の充放電曲線解析法を用いた場合には、3600点のデータを必要とするが、本実施形態における残存容量推定方法では、単電池数による情報量となり、従来の情報量からみれば、少量となり得る。
本実施形態における残存容量は、数十バイトの情報量が想定される。このため、多数の蓄電装置に対して、ネットワーク通信による一括的な集中管理システムに適用しても、データ通信に係る負荷が少なく、また、短時間で通信処理を完了させることができる。
以上のように本実施形態によれば、リチウムイオン電池の残存容量を利用して電池の劣化状態を推定することができる。さらに、推定により得られた推定残存容量は、精度が高く、システムの複雑化及び演算負荷増大及びコスト増大を伴わない電池の劣化状態の推定が可能となる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る電池の劣化状態推定装置について説明する。
図6(a)は、第2の実施形態に係る蓄電装置に係る上限電圧差における差電圧と充放電効率の関係を示す図、図6(b)は、単電池電圧差における差電圧と充放電効率の関係を示す図、図6(c)は、モジュール電圧差における差電圧と充放電効率の関係を示す図である。ここでは、図6(c)に示す差電圧と充放電効率の関係について説明し、図6(a)及び図6(b)は、参照のために記載している。本実施形態の蓄電装置は、前述した第1の実施形態と同等の構成であり、構成部位についての説明は省略する。
次に、第2の実施形態に係る電池の劣化状態推定装置について説明する。
図6(a)は、第2の実施形態に係る蓄電装置に係る上限電圧差における差電圧と充放電効率の関係を示す図、図6(b)は、単電池電圧差における差電圧と充放電効率の関係を示す図、図6(c)は、モジュール電圧差における差電圧と充放電効率の関係を示す図である。ここでは、図6(c)に示す差電圧と充放電効率の関係について説明し、図6(a)及び図6(b)は、参照のために記載している。本実施形態の蓄電装置は、前述した第1の実施形態と同等の構成であり、構成部位についての説明は省略する。
前述した第1の実施形態では、単電池の推定残存容量を利用して劣化状態を推定したが、本実施形態は、推定充放電効率を利用して劣化状態を推定する。本実施形態の単電池の推定充放電効率は、第1の実施形態における劣化状態推定装置6の第2推定演算処理部29により演算される。
本実施形態における充放電効率は、単電池11a〜11nにおけるそれぞれの放電で得られた電気量と、それぞれに充電に要した電気量との比であり、電池の特性や充電及び放電の仕方によっても異なるが、本実施形態においては、同一充放電サイクルにおいて、定電流充電で充電上限電圧に達するまでの入力電力量に対する、定電流放電で放電下限電圧に達するまでの出力電力量の割合としている。
本実施形態の充放電効率では、前述した表3において、モジュール電圧差を用いた充放電効率の推定値を推定方法が最も精度良く推定されている。そこで、劣化状態推定装置の第2推定演算処理部29を用いた例について説明する。
以下に説明する総放電電圧Vd及び充電上限電圧Vcは、前述した劣化状態推定装置6により測定され、モジュール電圧差Vmeが後述する演算式を用いて算出される。
第1の実施形態と同様に、二次電池11の単電池11a〜11nの電圧を電圧測定部25により測定し、満充電状態ではない場合には、単電池のうち少なくとも何れか1つが予め設定された充電上限電圧Vcとなるまで充電する。充電直後に、電池モジュールの充電終了時の電圧Vmを計測する。
電池温度測定部7により単電池11a〜11nの温度を測定し、充電によって上昇した電池温度が周囲温度になじむまで放置する安定化処理を行う。
第1の実施形態と同様に、二次電池11の単電池11a〜11nの電圧を電圧測定部25により測定し、満充電状態ではない場合には、単電池のうち少なくとも何れか1つが予め設定された充電上限電圧Vcとなるまで充電する。充電直後に、電池モジュールの充電終了時の電圧Vmを計測する。
電池温度測定部7により単電池11a〜11nの温度を測定し、充電によって上昇した電池温度が周囲温度になじむまで放置する安定化処理を行う。
次に、電池の充放電効率推定を行う。単電池11a〜11nの放電開始後に、電荷移動に伴う過渡応答が消失する時間により定められた規定時間の範囲(例えば、2秒〜20秒)内に各単電池の放電電圧の計測が開始され、計測された放電電圧が総和されて、総放電電圧Vdを算出する。この総放電電圧Vdと電池モジュールの充電終了時の電圧Vmとの差電圧をモジュール電圧差Vmeとして算出する。予め求められたモジュール電圧差Vmeと充放電効率Ecの関係式、
Vme = Vm - Vd
Ec = A1×Vme + B1 (A1及びB1は定数)
に基づいて、モジュール電圧差Vmeから算出された充放電効率Ecから、電池の劣化状態を推定する。定数A1及びB1は、直線的な下降に変わる変曲点となる充放電サイクルを起点とした予め設定した充放電サイクルまでの充放電結果から最小二乗法で線形近似求められる。
Vme = Vm - Vd
Ec = A1×Vme + B1 (A1及びB1は定数)
に基づいて、モジュール電圧差Vmeから算出された充放電効率Ecから、電池の劣化状態を推定する。定数A1及びB1は、直線的な下降に変わる変曲点となる充放電サイクルを起点とした予め設定した充放電サイクルまでの充放電結果から最小二乗法で線形近似求められる。
以上のように本実施形態によれば、充放電効率を総放電電圧とモジュール電圧差Vmeの差電圧を用いて推定し、その変化量に基づいて電池の劣化状態を推定することができる。さらに、推定により得られた推定充放電効率は、精度が高く、システムの複雑化及び演算負荷増大及びコスト増大を伴わない電池の劣化状態の推定が可能となる。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態に係る電池の劣化状態推定装置について説明する。
図7(a)は、第3の実施形態に係る蓄電装置に係る上限電圧差における差電圧とプラトー終点容量の関係を示す図、図7(b)は、単電池電圧差における差電圧とプラトー終点容量の関係を示す図、図7(c)は、モジュール電圧差における差電圧とプラトー終点容量の関係を示す図である。ここでは、図7(a)に示す差電圧とプラトー終点容量の関係について説明し、図7(b)及び図7(c)は、参照のために記載している。
次に、第3の実施形態に係る電池の劣化状態推定装置について説明する。
図7(a)は、第3の実施形態に係る蓄電装置に係る上限電圧差における差電圧とプラトー終点容量の関係を示す図、図7(b)は、単電池電圧差における差電圧とプラトー終点容量の関係を示す図、図7(c)は、モジュール電圧差における差電圧とプラトー終点容量の関係を示す図である。ここでは、図7(a)に示す差電圧とプラトー終点容量の関係について説明し、図7(b)及び図7(c)は、参照のために記載している。
図7(a)乃至(c)に示すように、差電圧とプラトー容量Cdは、長期的充放電サイクルにおいて、サイクル数が増加するに従い、直線的に下降する線形関係になっている。
本実施形態は、電池モジュールの劣化状態推定装置により電池モジュールのプラトー終点容量を推定して電池の残存容量から劣化状態を推定するものである。本実施形態の電池の劣化状態推定装置を搭載する蓄電装置の構成は、前述した第1の実施形態と同等であり、その詳細な説明は省略する。
本実施形態は、電池モジュールの劣化状態推定装置により電池モジュールのプラトー終点容量を推定して電池の残存容量から劣化状態を推定するものである。本実施形態の電池の劣化状態推定装置を搭載する蓄電装置の構成は、前述した第1の実施形態と同等であり、その詳細な説明は省略する。
まず、本実施形態が利用するプラトー領域は、公知であり、二次電池の充電上限電圧の充電状態から放電した際に、過渡応答が消失する時間の経過後で、放電されるセル電圧は緩やかに下降変化している曲線を描き、この曲線で平坦な領域をプラトー領域と称している。400回程度の充放電を繰り返し行ったリチウムイオン電池は、使用した放電容量が90%程度を超えた付近から、セル電圧の急峻な降下が発生することが知られている。セル電圧の急峻な降下が開始する変位点がプラトー領域の終点であり、即ち、プラトー終点としている。このプラトー終点容量は、電池の残存容量と同意である。プラトー終点であるか否かの判定は、例えば、判定基準を略1mV/secに設定し、計測された計測値が単位時間内に判定基準を超える電圧降下が発生した際に、その変位点をプラトー終点として設定する判定方法がある。
まず、第1の実施形態と同様に、二次電池11の単電池11a〜11の電圧を電圧測定部25により測定し、満充電状態ではない場合には、単電池のうち少なくとも何れか1つが予め設定された充電上限電圧Vcとなるまで充電する。電池温度測定部7により単電池11a〜11nの温度を測定し、充電によって上昇した電池温度が周囲温度になじむまで放置する安定化処理を行い、次いで、電池モジュールのプラトー終点容量Peを計算し推定するプラトー終点容量推定処理を行う。
プラトー終点容量推定処理は、安定化処理の後に、放電部23により二次電池11を放電用負荷部24に電気的に接続して放電を開始すると共に、経過時間の計測を開始する。計測された時間が、電荷異同に伴う過渡応答が消失する時間により定められた規定時間に達したならば、電圧測定部25で単電池11a〜11nの放電電圧を測定し、それらの総和を総放電電圧Vdとして算出する。次に、総放電電圧Vdと、充電上限電圧の総和である総充電上限電圧Vcとの差である上限電圧差Veを計算し、求められた上限電圧差Veと充放電効率Ecの関係式、
Ve = Vc - Vd、
Pe = A2×Ve + B2 (A2及びB2は定数)
に基づいて、上限差電圧Veから推定プラトー終点容量Peを算出する。定数A2及びB2は、任意の充放電サイクルを起点として予め設定した充放電サイクルまでの充放電結果から最小二乗法で線形近似求められる。推定プラトー終点容量Peと、実際に計測されたプラトー終点容量Pdとの相関係数が推定プラトー終点容量Peの精度の指標として求められる。即ち、放電電圧Vdから算出された差電圧Veを用いて、プラトー終点容量Pdを算出し、プラトー終点容量Pdに相関係数を持たせた推定プラトー終点容量Peを推定する。この推定プラトー終点容量Peの変化量に基づき、電池の劣化状態を推定する。
Ve = Vc - Vd、
Pe = A2×Ve + B2 (A2及びB2は定数)
に基づいて、上限差電圧Veから推定プラトー終点容量Peを算出する。定数A2及びB2は、任意の充放電サイクルを起点として予め設定した充放電サイクルまでの充放電結果から最小二乗法で線形近似求められる。推定プラトー終点容量Peと、実際に計測されたプラトー終点容量Pdとの相関係数が推定プラトー終点容量Peの精度の指標として求められる。即ち、放電電圧Vdから算出された差電圧Veを用いて、プラトー終点容量Pdを算出し、プラトー終点容量Pdに相関係数を持たせた推定プラトー終点容量Peを推定する。この推定プラトー終点容量Peの変化量に基づき、電池の劣化状態を推定する。
プラトー終点時の放電容量、即ち、プラトー終点容量Peは、充放電回数の増加に伴う電池の劣化の進行と共に減少する。従って、電池の放電曲線(又は、充放電曲線)が既知であり、計測された各単電池の合計の総放電電圧Vd(セル電圧値)からプラトー領域の終点を判定することで、推定プラトー終点容量が取得でき、電池の劣化状態をも推定することができる。
尚、前述した他の実施形態と同様に、充放電サイクル初期の負極表面皮膜形成とそれに伴うイオン脱挿入の安定化によって起こる電池容量増加効果が発現しなくなったサイクルが特定できる場合には、そのサイクル以降の複数サイクルの充放電結果に基づき、最小2乗法による線形近似によって求めることができる。
以上のように本実施形態によれば、計測された各単電池による総放電電圧と、算出された充電上限電圧との差電圧を用いて推定プラトー終点容量を推定し、その変化量に基づいて電池の劣化状態を推定することができる。さらに、推定により得られた推定プラトー終点容量は、精度が高く、システムの複雑化及び演算負荷増大及びコスト増大を伴わない電池の劣化状態の推定が可能となる。
1…蓄電装置、2…パワーコンディショナ、3…電池モジュール、4…バッテリー管理部、5…エネルギー管理部、6…劣化状態推定装置、7…電池温度測定部、8…特定負荷、9…電力系統、11…電池(二次電池)、12…セル監視部、13…保護部、14…演算制御部、15…表示部、16…サーバー、17…インターフェース部、18…ネットワーク通信網、19…集中管理システム、22…充電用電源部、23…放電部、24…放電用負荷部、25…電圧測定部、26…時間計測部、27…推定演算処理部、28…第1推定演算処理部、29…第2推定演算処理部。
Claims (6)
- 複数の単電池が直列接続された電池モジュールの充電状態および前記単電池個々の充電状態を検知し、前記単電池のうちの少なくとも何れか1つが予め定めた充電上限電圧に達するまで前記電池モジュールを満充電させる充電部と、満充電された前記電池モジュールに対して、負荷を電気的に接続し、前記電池モジュールから電力を放電させる放電部と、放電が開始されてから、前記単電池内で電荷移動に伴う過渡応答が消失する時間経過後から予め規定された時間範囲内で計測を開始して、前記電池モジュールの電圧および前記単電池個々の放電電圧を測定する電圧測定部と、を具備し、
測定値から求められた前記単電池の放電電圧の総和と前記単電池個々の前記充電上限電圧の総和である総充電上限電圧との差である上限電圧差を用いて、残存容量又はプラトー終点容量のうちの少なくともいずれか1つの推定値を推定する第1推定演算処理部と、
測定値から求められた前記単電池の放電電圧の総和と前記電池モジュールの充電終了時の電圧との差であるモジュール電圧差を用いて、充放電効率の推定値を推定する第2推定演算処理部と、のうち少なくともいずれか1つの推定演算処理部を具備することを特徴とする電池モジュールの劣化状態推定装置。 - 電池モジュールの劣化状態推定装置により電池モジュールの残存容量を推定する方法であって、
電池モジュールの単電池のうち少なくとも何れか1つが予め設定された充電上限電圧Vcとなるまで充電する満充電処理と、前記満充電処理の後で電池温度を周囲温度に馴らす安定化処理と、前記安定化処理の後で実施される放電処理と、前記電池モジュールの残存容量Crを計算し推定する残存容量推定処理と、を有し、
前記残存容量推定処理は、
前記放電処理の処理中において電荷移動に伴う過渡応答が消失後に規定された時間の範囲内で計測が開始されて取得された各単電池の放電電圧の総和Vdと前記単電池個々の前記充電上限電圧の総和である総充電上限電圧Vcの差である上限電圧差Veが計算され、予め求められた前記上限電圧差Veと放電容量Cdの関係式、
Ve = Vc - Vd、
Cd = A×Ve + B (A及びBは定数)
に基づいて、前記上限電圧差Veから算出された放電容量Cdから、予め放電容量Cdに関連づけられた残存容量Crを推定することにより、電池の劣化状態を推定することを特徴とする蓄電システムに搭載された電池の劣化状態推定方法。 - 前記上限電圧差Veと放電容量Cdの関係式、
Ve = Vc - Vd
Cd = A×Ve + B (A及びBは定数)
における定数AおよびBが、電池モジュールの充放電サイクル試験で上限電圧差Veと放電容量Cdの特性線上に発生する変曲点となる充放電サイクル以降の複数の充放電サイクルから得られた充放電結果に基づき、最小2乗法による線形近似によって求められることを特徴とする請求項2に記載の電池の劣化状態推定方法。 - 前記上限電圧差Veと放電容量Cdの関係式、
Ve = Vc - Vd
Cd= A×Ve + B (A及びBは定数)
における定数AおよびBが、充放電サイクル初期の負極表面皮膜形成とそれに伴うイオン脱挿入の安定化によって起こる電池容量増加効果が発現しなくなったサイクル以降の複数サイクルの充放電結果に基づき、最小2乗法による線形近似によって求められることを特徴とする請求項2に記載の電池の劣化状態推定方法。 - 電池の劣化状態推定装置により電池モジュールの充放電効率を推定する方法であって、単電池のうち少なくとも何れか1つが予め設定された充電上限電圧Vcとなるまで充電する満充電処理と、前記満充電処理の後で電池温度を周囲温度に馴らす安定化処理と、前記安定化処理の後で実施される放電処理と、前記電池モジュールの充放電効率Ecを計算し推定する充放電効率推定処理と、を有し、
前記充放電効率推定処理は、
前記放電処理の処理中において電荷移動に伴う過渡応答が消失後に規定された時間の範囲内で計測が開始されて取得された各単電池の放電電圧の総和Vdと前記電池モジュールの充電終了時の電圧Vmとの差であるモジュール電圧差Vmeが計算され、予め求められた前記モジュール電圧差Vmeと充放電効率Ecの関係式、
Vme = Vm - Vd、
Ec = A1×Vme + B1 (A1及びB1は定数)
に基づいて、前記モジュール電圧差Vmeから算出された充放電効率Ecから、電池の劣化状態を推定することを特徴とする蓄電システムに搭載された電池の劣化状態推定方法。 - 電池モジュールの劣化状態推定装置により電池モジュールのプラトー終点容量を推定する方法であって、
電池モジュールの単電池のうち少なくとも何れか1つが予め設定された充電上限電圧Vcとなるまで充電する満充電処理と、前記満充電処理の後で電池温度を周囲温度に馴らす安定化処理と、前記安定化処理の後で実施される放電処理と、前記電池モジュールのプラトー終点容量Peを計算し推定するプラトー終点容量推定処理と、を有し、
前記プラトー終点容量推定処理は、
前記放電処理の処理中において電荷移動に伴う過渡応答が消失後に規定された時間の範囲内で計測が開始されて取得された各単電池の放電電圧の総和Vdと前記単電池個々の前記充電上限電圧の総和である総充電上限電圧Vcとの差である上限電圧差Veが計算され、予め求められた前記上限電圧差Veとプラトー終点容量Peの関係式、
Ve = Vc - Vd、
Pe = A2×Ve + B2 (A2及びB2は定数)
に基づいて、前記上限電圧差Veから算出されたプラトー終点容量Peから、電池の劣化状態を推定することを特徴とする蓄電システムに搭載された電池の劣化状態推定方法。
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