JP2017153523A - 手術用ハンドピース、液体噴射装置、吸引装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸引のための管の接続部における漏れの低減。【解決手段】ユーザーによって把持される筐体と、前記筐体内に収容され、液体を吸引するための吸引流路部材と、前記筐体によって保持され、液体を吸引するために前記吸引流路部材と締まり嵌めによって接続された吸引管と、を備え、前記吸引流路部材と前記吸引管との少なくとも何れかは、前記締まり嵌めの相手に向かって盛り上がり、前記締まり嵌めを実現するためのシール部を備える手術用ハンドピース。【選択図】図21
Description
本発明は、液体を利用した手術に関する。
液体を利用して生体組織を切除するための手術装置として、液体噴射装置が知られている。特許文献1に開示された液体噴射装置は、液体を噴射するための供給管(噴射管)に加え、液体や切除した組織を吸引するための吸引流路部材を備える。特許文献1に開示された吸引流路部材は、筐体から突き出た管であり、1本の管によって形成されている。
上記の吸引流路部材は、1本の管によって形成されているため、管の途中で漏れが生じる可能性は殆ど無い。しかし、上記の吸引流路部材の機能を、複数の管を接続することで実現する場合、管同士の接続部において、漏れが生じるという虞がある。
上記の内容は、液体を利用した手術のための装置に共通であった。このような装置としては、超音波による破砕を利用した手術装置や、液体を利用した手術において、液体を吸引する装置等が挙げられる。
本願発明は、上記を踏まえ、吸引のための管の接続部における漏れの低減を解決課題とする。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、以下の形態として実現できる。
本発明の一形態は、ユーザーによって把持される筐体と;前記筐体内に収容され、液体を吸引するための吸引流路部材と;前記筐体によって保持され、液体を吸引するために前記吸引流路部材と締まり嵌めによって接続された吸引管と、を備え;前記吸引流路部材と前記吸引管との少なくとも何れかは、前記締まり嵌めの相手に向かって盛り上がり、前記締まり嵌めを実現するためのシール部を備える手術用ハンドピースである。この形態によれば、締まり嵌めを実現するための挿入がしやすいので、吸引管と吸引流路部材との間からの漏れを抑制できる。挿入とは、吸引管と吸引流路部材との一方を他方に挿入することである。挿入がしやすいのは、シール部が設けられていることによって、挿入深さによらず、吸引流路部材と吸引管との接触面積がほぼ一定になるからである。挿入深さによらず接触面積がほぼ一定であれば、挿入深さが深くなっても、挿入に必要な力はそれほど増大しないので、挿入がしやすい
上記形態において、前記吸引流路部材は、端部に、前記吸引流路部材の他の部位よりも外径が大きい頭部を備え;前記頭部は、前記筐体内に形成された収容空間に配置され;前記筐体は、前記吸引管が挿入される向きに前記頭部が移動するのを制限し、前記収容空間の境界の一部を形成するストッパーを備えてもよい。この形態によれば、吸引管が挿入される向きに頭部が移動することを制限できる。
上記形態において、前記収容空間の径方向の境界は、前記ストッパーに接続された小径部と、前記小径部よりも内径が大きい大径部とを含み;前記シール部の前記挿入の方向の位置は、前記大径部の前記挿入の方向の範囲に含まれてもよい。この形態によれば、大径部が設けられているため、吸引管の挿入に伴ってシール部が径方向外向きに力を受けて変形しても、この変形が阻害されにくい。さらに、小径部が設けられているため、頭部が拘束される。このため、吸引管の挿入時に頭部が過度に変形することが抑制される。
上記形態において、前記締まり嵌めは、前記吸引流路部材を孔とし、前記吸引管を軸とする嵌め合いであり;前記シール部は、前記吸引流路部材の内周面に設けられ;前記吸引管は、外周面に、前記シール部が嵌まる凹みを備え;前記シール部は、前記凹みに嵌まっていてもよい。この形態によれば、ユーザーは、吸引管が正しく装着されていることを判断しやすくなる。
上記形態において、液体を切除対象部位に供給するための供給管を備えてよい。この形態によれば、液体を利用した手術のために、液体を供給できる。
上記形態において、前記供給管は、液体を間欠的に噴射するためのものであってもよい。この形態によれば、間欠的な液体の噴射を利用して手術ができる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現できる。例えば、上記のハンドピースを含む液体噴射装置や吸引装置の形態で実現できる。
図1は、手術装置20の構成を概略的に示す。手術装置20は、液体を利用した手術を実現するための医療機器である。手術装置20は、患部に対して液体を噴射することによって、患部(生体組織)を切除する機能と、噴射した液体や切除された生体組織を吸引する機能と、を有する。このため、手術装置20は、液体噴射装置であり、且つ、吸引装置である。
手術装置20は、制御装置30と、アクチュエーター用ケーブル31と、ポンプ用ケーブル32と、フットスイッチ35と、吸引器40と、吸引チューブ41と、液体供給装置50と、手術用ハンドピース200(以下、ハンドピース200という)と、を備える。
液体供給装置50は、給水バッグ51と、スパイク針52と、第1〜第5コネクター53a〜53eと、第1〜第4給水チューブ54a〜54dと、ポンプチューブ55と、閉塞検出機構56と、フィルター57と、チューブポンプ60と、を備える。ハンドピース200は、供給管205と、吸引管400と、を備える。
給水バッグ51は、透明な合成樹脂製であり、内部に液体(具体的には生理食塩水)が充填されている。なお、本願では、水以外の液体が充填されていても、給水バッグ51と呼ぶ。スパイク針52は、第1コネクター53aを介して、第1給水チューブ54aに接続されている。給水バッグ51にスパイク針52が刺されると、給水バッグ51に充填された液体が第1給水チューブ54aに供給可能な状態になる。
第1給水チューブ54aは、第2コネクター53bを介して、ポンプチューブ55に接続されている。ポンプチューブ55は、第3コネクター53cを介して、第2給水チューブ54bに接続されている。チューブポンプ60は、ポンプチューブ55を、ステーター60aとローター60bとで挟み込んでいる。チューブポンプ60は、内蔵するモーター(供給モーター62)の回転によって、ローター上の複数のローラーを回転させることで、ポンプチューブ55を扱(しご)く。このように扱かれることによって、ポンプチューブ55内の液体は、第1給水チューブ54a側から、第2給水チューブ54b側に送り出される。なお、供給モーター62を回転させることを「チューブポンプ60を駆動する」という。
閉塞検出機構56は、第2給水チューブ54b内の圧力を測定することで、第2〜第4給水チューブ54b〜54d及びハンドピース200内の流路の閉塞を検出する。閉塞検出機構56は、閉塞を検出すると、制御装置30に検出結果を入力する。
第2給水チューブ54bは、第4コネクター53dを介して、第3給水チューブ54cに接続されている。第3給水チューブ54cにはフィルター57が接続されている。フィルター57は、液体に含まれる異物を捕集する。
第3給水チューブ54cは、第5コネクター53eを介して、第4給水チューブ54dに接続されている。第4給水チューブ54dは、ハンドピース200に接続されている。第4給水チューブ54dを通じてハンドピース200に供給された液体は、駆動部300(図4,図5)の駆動によって、供給管205の先端に設けられたノズル207から間欠的に噴射される。このように液体が間欠的に噴射されることによって、少ない流量で切除能力が確保できる。このように、供給管205は、生体組織を切除するための液体を、切除対象部位に供給するための管である。供給管205は、液体を噴射するためのものであるので、噴射管とも呼ぶ。供給管205は、手術に利用される液体が流れる管とも言える。
吸引チューブ41は、ハンドピース200に接続されている。吸引器40は、吸引チューブ41を通じて、吸引管400内を吸引する。この吸引によって、吸引管400の先端付近の液体や切除片などが吸引される。このように、吸引管400は、供給管205と同様、手術に利用される液体が流れる管である。
制御装置30は、CPU(Central Processing Unit)と、記憶媒体と、を備える。記憶媒体には、チューブポンプ60及び圧電素子360(図5参照)を制御するためのプログラムが記憶されている。制御装置30は、CPUがこのプログラムを実行することによって、フットスイッチ35が踏まれている間、アクチュエーター用ケーブル31を介して第1駆動信号を送信し、ポンプ用ケーブル32を介して第2駆動信号を送信する。第1駆動信号は、本実施形態においては400Hzの周期性を有し、駆動部300を駆動させる。第2駆動信号は、チューブポンプ60を駆動させる。よって、ユーザーがフットスイッチ35を踏んでいる間は液体が間欠的に噴射され、ユーザーがフットスイッチ35を踏んでいない間は液体の噴射が停止する。
図2は、ハンドピース200の斜視図を示す。図3は、ハンドピース200の側面図を示す。ハンドピース200は、供給管205と、筐体210と、ネジ221,222,223と、吸引管400と、吸引力調整機構500と、を備える。
筐体210は、ユーザーによって把持される部材である。筐体210は、第1ハウジング210aと、第2ハウジング210bとの結合によって形成される。供給管205は、金属製であるので、導電性である。筐体210及び吸引管400は、硬質の樹脂製である。
図2,図3に示すように、ハンドピース200を基準にした2つの直交座標系を定義する。1つ目は、X1−Y−Z1座標系である。2つ目は、X2−Y−Z2座標系である。2つの座標系に共通するY方向は、第1ハウジング210aと、第2ハウジング210bとの境界線と直交する方向であり、第1ハウジング210aから第2ハウジング210bへの向きが正の向きである。ここでいう境界線とは、図2に示されるように、筐体210の表面に表れる線のことである。但し、Y方向の定義においては、接続部10付近の境界線は除外して考える。接続部10については、図10と共に後述する。
X1方向は、上記境界線に含まれる所定の直線と平行な方向であり、吸引管400の開口端への向きが正の向きである。上記所定の直線とは、吸引力調整機構500の両側に表れる直線のことである。Z1方向は、X1方向とY方向とから、右手系によって定義される。
X2方向は、吸引管400の長手方向であり、吸引管400の開口端への向きが正の向きである。Z2方向は、X2方向とY方向とから、右手系によって定義される。X1方向とX2方向との間の角度は、本実施形態においては20度である。
第2ハウジング210bは、第1ハウジング210aに対して、ネジ221,222,223の締結によって固定されている。ネジ221,222,223のうち、最もX1方向のマイナス側に位置するのはネジ223である。ネジ223の位置は、筐体210のX1方向マイナス側における端部付近に配置されている。このため、筐体210のX1方向マイナス側における端部付近において、第2ハウジング210bは、第1ハウジング210aに対して、しっかりと固定されている。
ネジ221,222,223のうち、最もX1方向プラス側に位置するのはネジ221である。ネジ221の位置は、筐体210のX1方向プラス側における端部、すなわち接続部10付近よりもX1方向マイナス側に寄っている。これは、ネジ221よりもX1方向プラス側において、筐体210を細く設計するためである。但し、ネジ221よりもX1方向プラス側においても、第2ハウジング210bは、第1ハウジング210aに対して、しっかりと固定されている(図14,図15と共に後述)。
図4は、ハンドピース200の断面図を示す。筐体210の内部には、ネジ孔221a,222a,223aと、入口流路241と、絶縁部材270(図6と共に後述)と、駆動部300とが設けられている。
図4に筐体210の断面として表れている面は、第1ハウジング210aの合わせ面でもある。第1ハウジング210aの合わせ面とは、Y方向と直交する面であって、筐体210として組み付けられた際に、第2ハウジング210bと接触する面のことである。但し、円で囲んだ拡大図に示されたリング部材280(後述)として示された領域は、合わせ面ではなく、リング部材280の切断面である。供給管205及び吸引管400は、リング部材280を貫通している。
第4給水チューブ54dは、筐体210内部でU字状に屈曲し、入口流路241に接続されている。入口流路241は、液体室240(図6参照)を介して、供給管205に通じている。
入口流路241の流路径は、供給管205の流路径よりも小さい。このため、液体室240内の圧力が変動しても(後述)、液体室240内の液体が入口流路241に逆流することが抑制される。
筐体210は、リング部材280を備える。吸引管400の装着は、吸引管400の一部である挿入部405がリング部材280に嵌合し(図12,図13と共に後述)、吸引管400の一部であるフランジ410が、第1ハウジング210aのリング部材280に接触することで実現される。装着された吸引管400内の流路は、吸引流路部材230に通じている。吸引流路部材230は、供給管205よりも柔らかく、軟質の樹脂製である。吸引流路部材230は、吸引力調整機構500を介して、吸引チューブ41に接続されている。
吸引力調整機構500には、吸引流路部材230と吸引チューブ41とを接続する吸引流路部材510と、吸引流路部材510内の流路と連通する孔522とが設けられている。ユーザーは、孔522を利用して、吸引管400による吸引力の調整ができる。具体的には、孔522が開放されている面積を小さくすれば、孔522から流入する空気の流量も小さくなるので、吸引管400を介して吸引される流体(空気や液体等)の流量が大きくなる。つまり、吸引管400による吸引力が大きくなる。逆に、孔522が開放されている面積を大きくすれば、孔522から流入する空気の流量も大きくなるので、吸引管400による吸引力が小さくなる。通常、ユーザーは、孔522の開放面積の調整を、親指によって孔522を塞ぐ面積を調整することによって実現する。孔522が全く覆われていない状態では、吸引管400による吸引力が微小になるように、又は吸引力が全く作用しないように、孔522の形状が設計されている。本実施形態においては、吸引管400の流路面積が孔522の開口面積より大きいものの、吸引管400の長さを十分に長くすることで吸引管400の流路抵抗を孔522の流路抵抗よりも大きくしている。こうすることで孔522が全く覆われていない場合に、吸引管400による吸引力を微小とすることができる。
ネジ孔221a,222a,223aは、第1ハウジング210aに設けられている。ネジ孔221a,222a,223aには、ネジ221,222,223がネジ留めされる。ネジ222は、駆動部300の流路接続部材250に設けられた孔255(図5参照)を貫通して、ネジ孔222aに挿入される。
図5は、駆動部300付近を拡大して示す断面図である。駆動部300は、流路接続部材250と、ダイヤフラム260と、円筒部材351と、固定部材353と、圧電素子360と、ピストン362と、を備える。
圧電素子360は、積層型圧電素子である。圧電素子360は、伸縮する方向がX1方向に沿うように、円筒部材351内に配置されている。
固定部材353は、円筒部材351の一端に固定されている。具体的には、固定部材353に外周に設けられた雄ネジ353aが、円筒部材351の内周に設けられた雌ネジ351bに締結されることによって、固定部材353が円筒部材351の一端に固定されている。
圧電素子360は、固定部材353に接着剤によって固定されている。アクチュエーター用ケーブル31を構成する第1ケーブル31a,及び第2ケーブル31bは、固定部材353に設けられた貫通孔を貫通し、圧電素子360に電気的に接続されている。
ダイヤフラム260の素材は、金属であり、具体的にはステンレス鋼であり、さらに具体的にはSUS304又はSUS316Lである。ダイヤフラム260は、圧電素子360のプリロード(予圧)を実施するために厚めに形成される(例えば300μm)。ダイヤフラム260は、円筒部材351の他端を覆うように配置され、円筒部材351に溶接によって固定されている。
ピストン362は、圧電素子360の一端に接着剤によって固定されていると共に、ダイヤフラム260に接触するように配置されている。ピストン362は、異なる径の円柱が、同心円として積層したような形状をしている。小さい径の方が、ダイヤフラム260と接触している。このため、ダイヤフラム260は、端の方が押されず、溶接箇所には大きな力が作用しないようになっている。ピストン362及びダイヤフラム260は、接着剤等によって固定されてはおらず、接触しているのみである。
円筒部材351の外周には、雄ネジ351aが設けられている。雄ネジ351aを、流路接続部材250に設けられた雌ネジ253に締め付けることで、円筒部材351が流路接続部材250に固定されている。
圧電素子360は、アクチュエーター用ケーブル31を介して入力される駆動信号に応じて伸縮する。圧電素子360が伸縮すると、ピストン362が圧電素子360の長手方向(X1方向)に振動する。ピストン362が振動すると、ダイヤフラム260は、この振動に追従して変形する。なお、駆動信号によって圧電素子360を伸縮させることを、駆動部300を駆動させるという。
図6は、ダイヤフラム260付近を拡大した断面を示す。流路接続部材250には、窪み244が設けられている。窪み244は、流路接続部材250において、薄く円形状に窪んだ部位である。窪み244に、ダイヤフラム260が覆い被さることで、液体室240が形成される。このように形成された液体室240は、液体を噴射するための供給管205と連通可能である。
ダイヤフラム260が変形すると、液体室240の容積が変動する。この変動によって、液体室240内に満たされた液体の圧力が変動する。液体室240内の圧力が低下した際には、入口流路241から液体が液体室240に流入する。液体室240内の圧力が上昇した際には、液体が液体室240から供給管205に流出する。このような向きに液体が流れるのは、先述したように、入口流路241の流路径が、供給管205の流路径よりも細いからである。
供給管205に流出した液体は、供給管205の先端から噴射される。液体室240内の圧力が上昇するのは間欠的なので、供給管205からの液体の噴射は間欠的に実施される。
図7は、供給管205と、吸引流路部材230とが分岐する部位の拡大断面図である。吸引流路部材230の壁には、孔233bが開いている。供給管205は、孔233bを貫通するように配置される。この配置によって、供給管205の一部は、吸引流路部材230の一部と二重管を形成する。供給管205のうち吸引流路部材230との二重管の内管を構成する部位、つまり孔233bよりもX1方向プラス側の部位から、X2方向プラス側の吸引流路部材の先端までの部位を、内管部205b1と呼ぶ。そして、供給管205のうち孔233bよりもX1方向マイナス側の部位、つまり、吸引流路部材230から分岐した部位を分岐部205a1と呼ぶ。供給管205は、内管部205b1を含むので、内管部材ともいう。
供給管205は、後端側205a2と、先端側205b2とに区分することもできる。後端側205a2は、供給管205においてX1方向に延びる部位である。先端側205b2は、供給管205においてX2方向に延びる部位である。先端側205b2は、後端側205a2に対し、X1方向プラス側に位置すると共に、X2方向プラス側に位置する。
後端側205a2が孔233bを貫通しているので、後端側205a2と先端側205b2との境界は、先端側232内に配置されている。このため、供給管205には、内管部205b1であり、且つ、後端側205a2である部位が存在する。
吸引流路部材230についても、後端側231と先端側232とに区分できる。先端側232は、X2方向に延びる部位である。後端側231は、X1方向に延びる部位である。先端側232は、後端側231に対し、X1方向プラス側に位置すると共に、X2方向プラス側に位置する。吸引流路部材230は、一部が内管部205b1と二重管を形成するので、外管部材ともいう。
吸引流路部材230は、保持部233を備える。保持部233は、吸引流路部材230の流路として機能する主部から分岐した管状の部材である。保持部233の壁は、孔233bを取り囲むように先端側232に接続されている。具体的には、保持部233は、樹脂成形によって、吸引流路部材230と一体に成形されている。吸引流路部材230及び保持部233は軟性の樹脂製なので、保持部233は弾性部材である。保持部233は、孔233bの周囲から、X1方向マイナス側に真っ直ぐ延び、X1方向マイナス側の端部として開放端233aが設けられている。
分岐部205a1と保持部233との間には、絶縁部材270が配置されている。絶縁部材270は、高密度ポリエチレン製であるので、絶縁性である。絶縁部材270は、保持部233及び分岐部205a1と共に、3重管構造を形成する管状の部材である。絶縁部材270は、この3重管における外から2番目の管(つまり内から2番目の管)に該当する。
絶縁部材270は、保持部233の開放端233aから挿入されることで、保持部233内に配置されている。絶縁部材270は、保持部233よりも長い。よって、絶縁部材270の一部は、保持部233よりもX1方向マイナス側に、はみ出している。絶縁部材270のX1方向マイナス側の端部271は、第4給水チューブ54dと交差する部位よりもX1方向マイナス側に位置する。端部271は、開放端233a等の部位に比べて、筐体210との距離が長い。このため、ノイズとしての電気が、筐体210及び供給管205を通じて圧電素子360に影響を及ぼすことが抑制される。
分岐部205a1及び絶縁部材270は、締まり嵌めの寸法関係にある。同様に、絶縁部材270及び保持部233は、締まり嵌めの寸法関係にある。分岐部205a1は、絶縁部材270を介して、保持部233に保持される。つまり、保持部233は、供給管205を保持するための部材である。なお、保持部233は、絶縁部材270よりも十分に剛性が低い。よって、保持部233は、絶縁部材270が挿入されると、絶縁部材270よりも、大きく変形する。保持部233の径方向の変形は、保持部233の壁厚の約20%である。
上記のように分岐部205a1及び絶縁部材270が締まり嵌めの寸法関係にあるため、分岐部205a1と絶縁部材270との間がシールされる。同様に、絶縁部材270及び保持部233が締まり嵌めの寸法関係にあるため、絶縁部材270と保持部233との間は、シールされる。よって、孔233bと後端側205a2との隙間から流体が漏れることは殆どない。
上記のように保持部233によって分岐部205a1が保持されることによって、保持部233と分岐部205a1がほぼ平行な状態で維持される。一方、先端側232と保持部233とがなす角度θ1は、後端側205a2と先端側205b2とがなす角度θ2とほぼ等しい。このため、先端側205b2は、先端側232に対しほぼ平行に保持される。なお、本実施形態では、角度θ1及び角度θ2は、160度に設計されている。
上記のように、弾性部材である保持部233によって分岐部205a1が保持されることによって、供給管205の振動が保持部233によって吸収される。供給管205は、圧電素子360の駆動や、ノズル207から受ける力によって振動する。
ネジ孔221aは、X1方向について孔233bよりもマイナス側に配置され、Z1方向について、分岐部205a1と、吸引流路部材230との間に配置されている。このため、筐体210は、内管部205b1よりもX2方向プラス側において、先端側232を収容可能な範囲で、細く設計されている。
図8は、筐体210から吸引管400を取り外した状態のハンドピース200を示す斜視図である。以下、この状態を分解状態という。一方、図2等に示されるように、吸引管400が装着された状態を装着状態という。吸引管400は、ユーザーが手作業で、筐体210に対して着脱可能な(取り外したり、取り付けたりできる)ように形成されている。ユーザーは、術部の状態や装置の使用状態によっては、ハンドピース200を分解状態で使用してもよい。手術装置20は、分解状態の場合、吸引装置としては使用されない。以下、この着脱のための構造を説明する。
図9は、吸引管400の断面図である。吸引管400は、挿入部405と、フランジ410と、主部420と、を備える。挿入部405は、図4と共に説明したように、リング部材280に挿入される部位である。挿入部405の先端面は、図9に示すように面取りされている。この面取りによって、挿入部405をリング部材280に挿入する作業がしやすくなる。フランジ410は、挿入部405よりも外径が大きい部位である。
図10は、図8の接続部10の拡大図である。図11は、接続部10を、X2方向のプラス側からマイナス側に見た図である。第1ハウジング210a及び第2ハウジング210bの輪郭は、ほぼ互いに対称な形状である。但し、接続部10においては、第1ハウジング210a及び第2ハウジング210bの輪郭は、非対称である。
第1ハウジング210aは、図4と共に説明したリング部材280を備える。リング部材280は、先端面281と、R部282と、円弧面283と、2箇所の平面284と、抉れ(えぐれ)面285と、を備える。
先端面281は、Y−Z2平面に平行な平面であり、リング部材280において最もX2方向プラス側に位置する部位である。R部282は、先端面281と、リング部材280の外周面と、を接続するR部である。
円弧面283、2箇所の平面284、及び抉れ面285は、貫通孔289の内周面288を形成する。円弧面283は、Y−Z2平面に投影した形状が、円弧になる部位である。抉れ面285は、リング部材280の肉厚が薄くなるように、円弧面283よりも径方向外側に抉れた部位である。2つの平面284は、円弧面283と、抉れ面285と、を接続する平面である。
第2ハウジング210bは、凸部290を備える。凸部290は、抉れ面285によって抉れた部位を埋めるように配置されている。凸部290については、図14〜図17と共に詳述する。
図12は、内周面288と、吸引管400の挿入部405との嵌め合いを説明するための図である。図13は、図12に示された接触部13B付近の拡大図である。図12及び図13の説明では、内周面288と挿入部405と凸部290とを、Y−Z2平面に投影した2次元における線として取り扱う。図12及び図13は、挿入部405と凸部290とについては、外周面のみを示す。
図12及び図13は、挿入部405と内周面288とのそれぞれについて、装着状態における形状を正確に示している訳ではなく、分解状態の形状を示している。後述するように、分解状態から装着状態に移行すると、挿入部405及び内周面288は、弾性変形するので、装着状態と分解状態とでは形状が異なる。
図12及び図13において、挿入部405は、内周面288に対して、点Kが重なるように、且つ、対称軸Oが重なるように配置されている。点Kとは、Y−Z2平面において、Y方向の最もマイナス側に位置する点として、挿入部405及び内周面288それぞれに対して定義された点である。対称軸Oとは、Y方向に平行な直線であり、点K並びに円弧面283及び挿入部405の中心を通る直線である。
図13に示すように、円弧面283の内径は、内径d3である。挿入部405の外径は、図9,図13に示すように、外径D2である。仮想内接円Vの直径は、直径D1である。仮想内接円Vとは、点Kを通り、2つの平面284それぞれに接する仮想的な円である。平面284は、円弧面283を含む円の弦に相当する。よって、内径d3は、直径D1よりも大きい。そして、外径D2は、内径d3よりも小さく、直径D1よりも大きく設計されている。このため、図12,図13に示すように、平面284の一部は、挿入部405と重なり合う。このようにして重なり合った部位は、図13においてハッチングで示されている。従って、挿入部405を内周面288に挿入する際、挿入部405及び内周面288は、少なくともハッチングで示された部位が弾性変形する。そして、挿入部405は、2つの平面284からの合力として、Y方向マイナス向きに力を受ける。この合力は、部位13A付近に作用する。
このようにして挿入部405は、貫通孔289に挿入されると、内周面288から部位13A,13B,13Cの付近において面圧を受ける。この面圧に伴う摩擦力によって、挿入部405は、内周面288に保持される。
上記のように仮想内接円Vは、3点で内周面288に接している。円は3点が決まれば形状が決まる性質を有するので、寸法公差等を考慮しても、仮想内接円Vの位置および直径D1は安定する。本実施形態とは異なり、仮想内接円Vが4点以上で内周面288に接するように設計されていると、寸法公差等を考慮した場合、実際の製品では接触点が減ることがあり得る。仮想内接円Vとの接触点の数が変動すると、挿入部405との接触状態が不安定になる。本実施形態においては、仮想内接円Vが3点で内周面288に接することによって、このような現象が回避されている。この結果、上記の摩擦力が安定するので、装着状態では安定して吸引管400が保持され、且つ、吸引管400を容易に着脱できるような設計が実現できる。
抉れ面285が設けられていることによって、内周面の変形能(ばね性)が確保される。つまり、抉れ面285が設けられていることによって、挿入部405が挿入される際に、平面284が受ける力によって、貫通孔289が広がりやすくなる。このため、挿入部405を貫通孔289に挿入する際に過大な力が発生しなくなるので、挿入がしやすくなる。
抉れ面285によって形成された空間に凸部290が配置されていることによって、挿入部405が凸部290に干渉することなく、挿入部405をリング部材280に挿入できる。
図14は、分解状態におけるハンドピース200の外観を示す。凸部290は、図14の矢視では見えないので、破線で示されている。凸部290の先端面291(図16参照)は、リング部材280の先端面281よりもクリアランスC1だけ、X2方向マイナス側に位置する。つまり、X2方向について、凸部290の先端面291は、リング部材280の先端面281よりも筐体210の内部側に引っ込んでいる。このため、装着状態において、凸部290がフランジ410と干渉することがない。
図15は、第1ハウジング210aから第2ハウジング210bを取り外した状態を示す。第2ハウジング210bは、ネジ221,222,223を外せば、第1ハウジング210aから取り外すことができる。逆に、第2ハウジング210bは、第1ハウジング210aに位置を合わせて、ネジ221,222,223を、第2ハウジング210bに設けられた孔221b,222b(図示しない),223c(図示しない)に通して締め付ければ、第1ハウジング210aに取り付けることができる。
上記のように第2ハウジング210bを取り外す作業には、凸部290をリング部材280からX2方向マイナス側に引き抜く工程が含まれる。第2ハウジング210bを取り付ける作業には、リング部材280に凸部290をX2方向プラス側に挿入する工程が含まれる。
上記のようにリング部材280に挿入された凸部290は、ネジ221よりもX2方向プラス側において、第1ハウジング210aと第2ハウジング210bとがY方向に分離することを防止する。このため、筐体210の先端付近をネジによって締結しなくても、第1ハウジング210aと第2ハウジング210bとをしっかりと結合させることができる。ここでいう先端とは、X1方向プラス側の端部であり、X2方向プラス側の端部である。
上記のように、第1ハウジング210a及び第2ハウジング210bに設けられた構成によって先端を結合させるので、部品点数の増大が回避されると共に、結合のために追加した部品が手術中に脱落する危険性も回避されている。
吸引流路部材230は、X2方向プラス側の端部に頭部235(図19と共に後述)を備える。第1ハウジング210aから第2ハウジング210bを取り外した状態においては、頭部235の半分が収容空間Sa(図19と共に後述)に収容されている。ここでいう頭部235の半分とは、Z2−X2平面によって2等分された頭部235のうち、Y方向マイナス側に位置する部位のことである。
一方で、第2ハウジング210bには、収容空間Sbが設けられている。第1ハウジング210aに第2ハウジング210bを取り付けた状態において、頭部235は、収容空間Saと収容空間Sbとによって形成される収容空間Sに収容される(図20参照)。
図16及び図17は、凸部290付近における第2ハウジング210bを示す斜視図である。凸部290は、先端面291と、斜面292と、外周面293と、内周面294と、を備える。外周面293及び内周面294は、図11に示したように、抉れ面285に収まるように形状が定められている。外周面293は、5つの平面によって構成されている。内周面294は、弧面によって構成されている。先端面291は、第2ハウジング210bにおいて最もX2方向プラス側に位置する部位である。
斜面292は、先端面291と、外周面293を構成する各面との面取りによって形成された部位である。斜面292が形成されていることによって、凸部290を抉れ面285に挿入しやすくなる。
図17に示すように、第2ハウジング210bには、ストッパー211bと、小径部212bと、大径部213bと、壁214bとが形成されている。ストッパー211b、小径部212b、大径部213b及び壁214bは、図15と共に説明した収容空間Sbの境界面の一部を形成する。収容空間Sbは、これらの境界に加え、ストッパー211b及び壁214bに開いた貫通孔を仮想的に塞ぐことによって区画される空間である。
図18は、リング部材280付近における第1ハウジング210aの斜視図である。図18に示すように、第1ハウジング210aには、ストッパー211aと、小径部212aと、大径部213aと壁214aとが形成されている。ストッパー211a、小径部212a、大径部213a及び壁214aはそれぞれ、図15と共に説明した収容空間Saの境界の一部を形成する。収容空間Saは、これらの境界に加え、ストッパー211a及び壁214aに開いた貫通孔を仮想的に塞ぐことによって区画される空間である。これらの構成は、第2ハウジング210bのストッパー211b、小径部212b、大径部213b及び壁214bに対して、対称な形状である。
図19は、第1ハウジング210aから吸引流路部材230を取り外した状態であり、且つ、供給管205がリング部材280を貫通している状態を示す。吸引流路部材230は、頭部235を備える。頭部235は、吸引流路部材230の最もX2方向プラス側、つまり、先端側232の最もX2方向プラス側に形成されており、吸引流路部材230の他の部位よりも外径が大きい。頭部235の外径は、ストッパー211aの内径よりも大きく、小径部212a及び大径部213aの内径よりも小さい。
吸引流路部材230を第1ハウジング210aに取り付ける場合は、吸引流路部材230をリング部材280に近づけて、頭部235の半分を収容空間Saに収納する。こうすることで、頭部235がX2方向プラス側に移動することは、壁214aによって制限される。さらに、頭部235がX2方向マイナス側に移動することは、ストッパー211aによって制限される。さらに、頭部235がY方向マイナス側、或いはZ2方向に移動することは、小径部212aと大径部213aとによって制限される。
同様な構造を有する第2ハウジング210bを第1ハウジング210aに固定することによって、頭部235がY方向プラス側に移動することが、小径部212bと大径部213bとによって制限される。この結果、頭部235が収容空間S内に保持される。
図20は、分解状態におけるハンドピース200と吸引管400との断面図である。図21は、装着状態におけるハンドピース200の断面図である。図20及び図21を用いて、吸引管400と、吸引流路部材230とのシールについて説明する。
頭部235は、シール部235Aを備える。シール部235Aは、装着状態において、頭部235の内壁から挿入部405に向かって盛り上がった部位である。つまり、シール部235Aは、頭部235の内壁から、頭部235の中心軸線に向かって盛り上がった部位である。
シール部235Aにおいて最も狭まった部位の内径は、内径d4である。シール部235Aは、X2方向について、頭部235の中心よりもプラス側に位置する。このため、シール部235Aは、X2方向について、大径部213a,213bの範囲内に配置されている。頭部235において、最も広がった部位の内径は、内径d5である。内径d5は、挿入部405の外径D2よりも大きい。
上記のような寸法の関係であるため、挿入部405を頭部235に挿入すると、締まり嵌めが実施されることになる。つまり、挿入部405を頭部235に挿入すると、図21に示すように、シール部235Aが径方向外向きに力を受けて、頭部235が変形する。この変形によって生じる反力と、挿入部405の外周面との接触圧によって、吸引管400と吸引流路部材230との隙間がシールされる。
大径部213a及び大径部213bが設けられているのは、頭部235と筐体210との接触によって、上記の変形が阻害されないようにするためである。このために、シール部235AのX方向(挿入の方向)の位置は、大径部213a及び大径部213bのX2方向の範囲に含まれる。
一方、小径部212a及び小径部212bが設けられているのは、頭部235の径方向の位置を安定させるため、及び装着状態において頭部235が過度に径方向に拡大することを抑制するためである。
ユーザーは、フランジ410がリング部材280に接触するまで吸引管400を押し込むことで、吸引管400の装着を正しく実行できる。この際、挿入部405の外周面は、シール部235Aとのみ接触する。よって、挿入部405と頭部235との接触面積は、上記押し込みの深さによっては殆ど変わらず一定である。このため、挿入部405と頭部235との摩擦力は、上記押し込みの深さによっては殆ど変わらない。このため、装着不良が発生しにくい。ここでいう装着不良とは、上記押し込みが深くなることによって、押し込むための力が大きくなり、フランジ410がリング部材280に接触する前にユーザーが押し込みを止めてしまうことである。
吸引管400の内径は、内径d6である。吸引流路部材230の内径は、内径d7である。内径d7は、内径d6よりも大きい。つまり、吸引流路部材230の流路径は、吸引管400の流路径よりも大きい。このため、吸引管400を流れてきた固形物などが、吸引流路部材230に流入する際に引っ掛かることが抑制され、吸引としての流れがスムーズになる。
本発明は、本明細書の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、先述の課題の一部又は全部を解決するために、或いは、先述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことができる。その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除できる。例えば、以下のものが例示される。
変形例1を説明する。図22は、分解状態における吸引管400aとハンドピース200との断面を示す。吸引管400aは、実施形態の吸引管400の代わりに用いられるものである。ハンドピース200は、実施形態と同じである。吸引管400aは、挿入部405に凹み405aを備える。凹み405aは、挿入部405の外周に設けられた円環状の窪みである。凹み405aの断面は、円弧形状である。
図23は、装着状態における吸引管400aとハンドピース200との断面を示す。吸引管400aを用いる場合、シール部235Aは、挿入部405の挿入が正しい位置まで実施されると、凹み405aに嵌まる。このため、ユーザーは、挿入部405の挿入が正しい位置まで実施されるとクリック感を覚える。よって、ユーザーは、吸引管400aを正しく装着できたことを、触覚で判断しやすくなる。
変形例2を説明する。図24は、接続部10を、X2方向のプラス側からマイナス側に見た図である。図25は、接続部10付近におけるハンドピース200bの断面図である。ハンドピース200bは、実施形態のハンドピース200の代わりに用いられる。
ハンドピース200bは、第1ハウジング200cと、第2ハウジング200dとによって構成される。第1ハウジング200cは、リング部材280bを備える。リング部材280bは、段部287を備える。段部287は、抉れ面285の一部である。段部287は、図25に示すように、抉れ面285に段を形成する部位であり、Y−Z2平面に平行な面を形成する。
第2ハウジング200dは、凸部290bを備える。凸部290bは、爪部299を備える。爪部は、凸部290bの外周面から、Y方向プラス向きに突き出た部位である。
図25に示すように、第1ハウジング210cと第2ハウジング200dとが結合した状態において、爪部299が段部287に引っ掛かる。このため、たとえネジ221,222,223が緩むようなことがあっても、第1ハウジング210cと第2ハウジング200dとが分離してしまう可能性が低くなる。
以下、他の変形例を説明する。
液体を間欠的に噴射するために、光メーザーやレーザー等の電磁波を照射したり、ヒーター等により液体を加熱したりすることによって液体を噴射する構成を用いてもよい。
液体を間欠的に噴射するために、光メーザーやレーザー等の電磁波を照射したり、ヒーター等により液体を加熱したりすることによって液体を噴射する構成を用いてもよい。
手術装置20は、液体を利用して手術を実施するための装置として、例えば、超音波を利用して生体組織を破砕するタイプのものであってもよい。このような手術装置であっても、供給管205から液体を供給し、液体や切除した生体組織を吸引管400から吸引する構成は、実施形態で説明したものと同様なものを採用してもよい。
吸引管400が筐体210に着脱可能であることを維持しつつ、リング部材280および挿入部405の形状を変更してもよい。例えば、仮想内接円Vは、リング部材280の貫通孔289に4点以上で接してもよい。
装着状態において、凸部290が抉れ面285内に配置されることを変更してもよい。例えば、リング部材280の構成として、抉れ面285を設けなくてもよい。凸部は、装着状態において、挿入部405と接触してもよい。
挿入部405の先端面は、面取りがされていなくてもよい。
吸引管400は、フランジ410を備えなくてもよい。フランジ410が無くても、挿入部405の先端面が頭部235と接触するまで押し込むことによって、吸引管400を正しく装着できる。
吸引管400は、フランジ410を備えなくてもよい。フランジ410が無くても、挿入部405の先端面が頭部235と接触するまで押し込むことによって、吸引管400を正しく装着できる。
凸部290の先端面291は、面取りがされていなくてもよい。
凸部290の先端面291は、リング部材280の先端面281から外側に突き出ていてもよい。
凸部290の先端面291は、リング部材280の先端面281から外側に突き出ていてもよい。
リング部材280及び凸部290を廃止し、接続部10において第1ハウジング210a及び第2ハウジング210bの形状を、対称に形成してもよい。この場合、第1ハウジング210aは、リング部材280を切除したような形状にしてもよいし、第2ハウジング210bは、凸部290を切除したような形状にしてもよい。さらに、この場合、第1ハウジング210a及び第2ハウジング210bを端部において結合するために、第1ハウジング210a及び第2ハウジング210bの端部に、リング状の別部材を被せてもよい。
供給管205は、リング部材280を貫通しなくてもよい。この場合、供給管205の端部であるノズル207は、リング部材280の内部に配置されてもよい。
ハンドピース200は、供給管205を備えなくてもよい。供給管205を保持しない場合、手術装置20は、吸引装置として使用されてもよい。
ハンドピース200は、供給管205を備えなくてもよい。供給管205を保持しない場合、手術装置20は、吸引装置として使用されてもよい。
吸引流路部材230と供給管205とによって形成される二重管について、供給管205が外管部材、吸引流路部材230が内管部材であってもよい。
保持部233と外管部材とがなす角度は、先端側205b2と後端側205a2とがなす角度と等しくなくてもよい。
内管部材は、絶縁性の材料で形成されていてもよい。
絶縁部材270は無くてもよい。
保持部233と外管部材とがなす角度は、先端側205b2と後端側205a2とがなす角度と等しくなくてもよい。
内管部材は、絶縁性の材料で形成されていてもよい。
絶縁部材270は無くてもよい。
挿入部405と頭部235との締まり嵌めは、吸引流路部材230の流路を軸とし、吸引管400を孔とする嵌め合いでもよい。この場合、頭部235に設けられるシール部235Aは、頭部235の外周面に設けられてもよい。
シール部235Aの代わりに、挿入部405にシール部を設けてもよい。挿入部405に設けられるシール部は、締まり嵌めの相手部材とある頭部235に向かって盛り上がる部位である。つまり、このシール部は、実施形態のように挿入部405が締まり嵌めの軸となる場合は、挿入部405の外周面に設けられ、実施形態とは異なり挿入部405が締まり嵌めの孔となる場合は、挿入部405の内周面に設けられる。
シール部235Aに加えて、挿入部405の外周面に上記のシール部を設けてもよい。
シール部235Aの代わりに、挿入部405にシール部を設けてもよい。挿入部405に設けられるシール部は、締まり嵌めの相手部材とある頭部235に向かって盛り上がる部位である。つまり、このシール部は、実施形態のように挿入部405が締まり嵌めの軸となる場合は、挿入部405の外周面に設けられ、実施形態とは異なり挿入部405が締まり嵌めの孔となる場合は、挿入部405の内周面に設けられる。
シール部235Aに加えて、挿入部405の外周面に上記のシール部を設けてもよい。
頭部235は、収容空間Sに収容されなくてもよい。例えば、頭部235がリング部材280の外側に配置されてもよい。
実施形態においては間欠的に液体を噴射する構成を採用したが、連続的に液体を噴射する機能を備えた構成を採用してもよい。例えば、間欠的な噴射と連続的な噴射とを使い分けることができる構成でもよい。実施形態のハードウエア構成を利用して連続的な噴射を実施するために、駆動部の駆動を停止または低下させた状態でチューブポンプのみを駆動させてもよい。この構成の場合、間欠的な噴射を切除のために実施し、連続的な噴射を洗浄のために実施してもよい。
或いは、連続的な噴射のみが実施できる構成でもよい。この構成の場合、連続的な噴射によって切除を実施してもよい。
噴射する液体は、純水でもよいし薬液でもよい。
或いは、連続的な噴射のみが実施できる構成でもよい。この構成の場合、連続的な噴射によって切除を実施してもよい。
噴射する液体は、純水でもよいし薬液でもよい。
これまで説明した内容において、ソフトウエアによって実現された機能及び処理の一部又は全部は、ハードウエアによって実現されてもよい。また、ハードウエアによって実現された機能及び処理の一部又は全部は、ソフトウエアによって実現されてもよい。ハードウエアとしては、例えば、集積回路、ディスクリート回路、または、それらの回路を組み合わせた回路モジュールなど、各種回路を用いることができる。
20…手術装置、30…制御装置、31…アクチュエーター用ケーブル、31a…第1ケーブル、31b…第2ケーブル、32…ポンプ用ケーブル、35…フットスイッチ、40…吸引器、41…吸引チューブ、50…液体供給装置、51…給水バッグ、52…スパイク針、53a…第1コネクター、53b…第2コネクター、53c…第3コネクター、53d…第4コネクター、53e…第5コネクター、54a…第1給水チューブ、54b…第2給水チューブ、54c…第3給水チューブ、54d…第4給水チューブ、55…ポンプチューブ、56…閉塞検出機構、57…フィルター、60…チューブポンプ、60a…ステーター、60b…ローター、62…供給モーター、200…ハンドピース、200b…ハンドピース、200c…第1ハウジング、200d…第2ハウジング、205…供給管、205a1…分岐部、205a2…後端側、205b1…内管部、205b2…先端側、207…ノズル、210…筐体、210a…第1ハウジング、210b…第2ハウジング、210c…第1ハウジング、211a…ストッパー、211b…ストッパー、212a…小径部、212b…小径部、213a…大径部、213b…大径部、214a…壁、214b…壁、221…ネジ、221a…ネジ孔、222…ネジ、222a…ネジ孔、223…ネジ、223a…ネジ孔、230…吸引流路部材、231…後端側、232…先端側、233…保持部、233a…開放端、233b…孔、235…頭部、235A…シール部、240…液体室、241…入口流路、250…流路接続部材、253…雌ネジ、255…孔、260…ダイヤフラム、270…絶縁部材、271…端部、280…リング部材、280b…リング部材、281…先端面、282…R部、283…円弧面、284…平面、285…抉れ面、287…段部、288…内周面、289…貫通孔、290…凸部、290b…凸部、291…先端面、292…斜面、293…外周面、294…内周面、299…爪部、300…駆動部、351…円筒部材、351a…雄ネジ、351b…雌ネジ、353…固定部材、353a…雄ネジ、360…圧電素子、362…ピストン、400…吸引管、400a…吸引管、405…挿入部、410…フランジ、420…主部、500…吸引力調整機構、510…吸引流路部材、522…孔
Claims (8)
- ユーザーによって把持される筐体と、
前記筐体内に収容され、液体を吸引するための吸引流路部材と、
前記筐体によって保持され、液体を吸引するために前記吸引流路部材と締まり嵌めによって接続された吸引管と、を備え、
前記吸引流路部材と前記吸引管との少なくとも何れかは、前記締まり嵌めの相手に向かって盛り上がり、前記締まり嵌めを実現するためのシール部を備える
手術用ハンドピース。 - 前記吸引流路部材は、端部に、前記吸引流路部材の他の部位よりも外径が大きい頭部を備え、
前記頭部は、前記筐体内に形成された収容空間に配置され、
前記筐体は、前記吸引管が挿入される向きに前記頭部が移動するのを制限し、前記収容空間の境界の一部を形成するストッパーを備える
請求項1に記載の手術用ハンドピース。 - 前記収容空間の径方向の境界は、前記ストッパーに接続された小径部と、前記小径部よりも内径が大きい大径部とを含み、
前記シール部の前記挿入の方向の位置は、前記大径部の前記挿入の方向の範囲に含まれる
請求項2に記載の手術用ハンドピース。 - 前記締まり嵌めは、前記吸引流路部材を孔とし、前記吸引管を軸とする嵌め合いであり、
前記シール部は、前記吸引流路部材の内周面に設けられ、
前記吸引管は、外周面に、前記シール部が嵌まる凹みを備え、
前記シール部は、前記凹みに嵌まっている
請求項1から請求項3までの何れか一項に記載の手術用ハンドピース。 - 液体を切除対象部位に供給するための供給管を備える
請求項1から請求項4までの何れか一項に記載の手術用ハンドピース。 - 前記供給管は、液体を間欠的に噴射するためのものである
請求項5に記載の手術用ハンドピース。 - 請求項5又は請求項6に記載の手術用ハンドピースを備えた液体噴射装置。
- 請求項1から請求項6までの何れか一項に記載の手術用ハンドピースを備えた吸引装置。
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