JP2017150396A - 車両用駆動装置の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動力とロードロードとが釣り合うフローティング状態でガー音等の異音が発生することを抑制する。【解決手段】駆動力とロードロードとが釣り合うフローティング状態が予測される場合、すなわちS1またはS3のガー音発生条件を満たした場合には、S2またはS4のディザ重畳制御を実行し、チョッパ電流Icよりも低い周波数のディザ電流Idをそのチョッパ電流Icに重畳する。これにより、ディザ電流Idの周波数に応じてオイルコントロールバルブの出力油圧が変化し、更に可変バルブタイミング装置によって調整される排気バルブの進遅角位置(開閉タイミング)にゆらぎが生じる。そして、その排気バルブの進遅角位置のゆらぎはエンジントルクTeに影響するため、ディザ電流Idの振幅や周波数を適当に定めることによりエンジントルクTeの脈動を抑制することが可能で、そのエンジントルクTeの脈動に起因するガー音の発生が抑制される。【選択図】図2

Description

本発明は車両用駆動装置に係り、特に、駆動力とロードロードとが略釣り合うフローティング状態で歯打ち音等の異音が発生することを抑制する技術に関するものである。
エンジンと変速機とを有する車両用駆動装置が広く知られている。特許文献1に記載の装置はその一例で、変速機としてベルト式無段変速機や減速歯車が設けられている。
特開2015−135165号公報
しかしながら、このような車両用駆動装置においては、駆動力とロードロード(Road Load;走行抵抗)とが略釣り合うフローティング状態になると、エンジンのトルク変動によって変速機のギヤの噛合い部やスプライン嵌合部等がガタついて異音が発生することがあった。例えば、上記ベルト式無段変速機の場合には、プライマリシーブのスプライン嵌合部がガタついてガー音(ジャラ音とも言われる)が発生することがある。また、遊星歯車式等の有段変速機や前後進切換装置の場合には、ギヤの歯打ち音が発生したり、多板式クラッチやブレーキの摩擦材のスプライン嵌合部でガー音が発生したりすることがある。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、駆動力とロードロードとが略釣り合うフローティング状態で歯打ち音やガー音等の異音が発生することを抑制することにある。
本発明は、(a) 油圧制御式の可変バルブ装置を備えるエンジンと、変速機と、を有する車両用駆動装置に関し、(b) 前記可変バルブ装置の油圧制御を行なうソレノイドバルブをチョッパ電流に基づいて制御する制御装置において、(c) 駆動力とロードロードとが釣り合うフローティング状態が予測される場合に、前記チョッパ電流よりも低い周波数のディザ電流をそのチョッパ電流に重畳するディザ重畳部を有することを特徴とする。
上記可変バルブ装置は、吸気バルブや排気バルブの開閉タイミングおよびリフト量の少なくとも一方を変更するもので、エンジントルクを調整することができる。
このような車両用駆動装置の制御装置においては、駆動力とロードロードとが釣り合うフローティング状態が予測される場合に、チョッパ電流よりも低い周波数のディザ電流がそのチョッパ電流に重畳され、そのディザ電流の周波数に応じてソレノイドバルブの出力油圧が変化し、更に可変バルブ装置によるバルブの調整量(開閉タイミングやリフト量)にゆらぎが生じる。そして、そのバルブの調整量のゆらぎはエンジントルクに影響するため、ディザ電流の振幅や周波数を適当に定めることによりエンジンのトルク変動を抑制することが可能で、そのエンジンのトルク変動に起因する歯打ち音やガー音等の異音の発生が抑制される。
本発明が適用された車両用駆動装置を説明する骨子図で、制御系統の要部を併せて示した図である。 図1におけるディザ重畳部の作動を具体的に説明するフローチャートである。 図2のS2またはS4でチョッパ電流にディザ電流を重畳する際のそれ等の電流指示値の一例を説明する図である。 図2のS2でオイルコントロールバルブのチョッパ電流にディザ電流が重畳された場合の各部の作動状態を示すタイムチャートの一例である。 図2のS2のディザ重畳制御を行なわない従来の場合の各部の作動状態を示すタイムチャートの一例で、図4に対応する図である。 図5に示す従来の場合のオイルコントロールバルブのチョッパ電流指示値の一例を説明する図である。 図2のS4でオイルコントロールバルブのチョッパ電流にディザ電流が重畳された場合の各部の作動状態を示すタイムチャートの一例である。 図2のS4のディザ重畳制御を行なわない従来の場合の各部の作動状態を示すタイムチャートの一例で、図7に対応する図である。
エンジンは、吸気バルブおよび排気バルブを有するガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である。本発明は、エンジンの他に電動モータを駆動力源として備えているハイブリッド車両にも適用され得る。可変バルブ装置は、吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方の開閉タイミングやリフト量を段階的或いは連続的に調整できるもので、ベーン式やヘリカルギヤ式等の油圧式調整機構を備えている。開閉タイミングおよびリフト量の何れか一方を調整するだけでも良い。開閉タイミングの調整は、開きタイミングだけでも、閉じタイミングだけでも良いし、その両方を調整するものでも良い。変速機は、遊星歯車式等の有段変速機やベルト式等の無段変速機、一定の変速比で変速する減速機、或いは遊星歯車式の前後進切換装置など、種々の変速機を採用できる。
ソレノイドバルブとしては、チョッパ電流やディザ電流の周波数だけでなく振幅についても調整できるリニアソレノイドバルブが好適に用いられる。駆動力とロードロードとが釣り合うフローティング状態が予測される場合は、例えば車速やアクセル操作量等が略一定の定常走行時であるが、ロックアップクラッチのON(係合)、OFF(解放)の切換過渡時や、エンジンによって駆動されるエアコン等の補機類のON(作動)、OFF(非作動)の切換過渡時など、動力伝達経路の駆動、被駆動が変化する場合にも、一時的にフローティング状態になる場合がある。
チョッパ電流にディザ電流を重畳するディザ重畳制御の実行条件としては、少なくとも上記フローティング状態が予測される場合であるが、歯打ち音やガー音等の異音が発生するエンジンのトルク変動は、例えば振幅が1Nm程度以上で周波数が2〜5Hz程度の変動(以下、脈動という)であるため、その脈動が予測される場合をディザ重畳制御の実行条件に加えることもできる。エンジントルクの脈動が予測される場合は、例えば高圧縮の低燃費対応エンジンの低回転中負荷の運転領域であり、前記ディザ重畳部は、エンジントルクが脈動を生じ易い低回転中負荷の予め定められたエンジン運転領域の場合に、ディザ重畳制御を実施することが望ましい。エンジントルクが脈動を生じ易い低回転中負荷の運転領域は、エンジンのトルク特性等によって異なるが、例えばエンジン回転速度が1500rpm程度以下でエンジントルクが10〜40Nm程度の運転領域である。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において、図は説明のために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用された車両用駆動装置10の構成を説明する骨子図である。この車両用駆動装置10は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両に好適に採用されるものであり、走行用の動力源としてエンジン12を備えている。エンジン12は、燃料の燃焼で動力を発生するガソリンエンジン等の内燃機関で、本実施例では低回転で高トルクを発生することができる高圧縮の低燃費対応エンジンである。そして、そのエンジン12の出力は、流体式伝動装置としてのトルクコンバータ14から前後進切換装置16、ベルト式無段変速機(CVT)18、減速歯車装置20を介して差動歯車装置22に伝達され、左右の駆動輪24L、24Rへ分配される。前後進切換装置16およびベルト式無段変速機18は変速機に相当する。
トルクコンバータ14は、エンジン12のクランク軸に連結されたポンプ翼車14p、およびタービン軸34を介して前後進切換装置16に連結されたタービン翼車14tを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。また、それ等のポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tの間にはロックアップクラッチ(L/Uクラッチ)26が設けられており、油圧制御によって係合(ON)または解放(OFF)されるようになっている。ポンプ翼車14pには、ベルト式無段変速機18を変速制御したりベルト挟圧力を発生させたり、ロックアップクラッチ26を係合解放制御したり、或いは各部に潤滑油を供給したりするための油圧を発生する機械式のオイルポンプ28が連結されている。
前後進切換装置16は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置を主体として構成されており、トルクコンバータ14のタービン軸34はサンギヤ16sに一体的に連結され、ベルト式無段変速機18の入力軸36はキャリア16cに一体的に連結されている一方、キャリア16cとサンギヤ16sは前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、リングギヤ16rは後進用ブレーキB1を介してハウジングに選択的に固定されるようになっている。前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1は動力伝達を接続遮断する断接装置に相当するもので、何れも油圧シリンダによって摩擦係合させられる多板式の油圧式摩擦係合装置である。
そして、前進用クラッチC1が係合させられるとともに後進用ブレーキB1が解放されると、前後進切換装置16は一体回転状態とされてタービン軸34が入力軸36に直結され、前進用動力伝達経路が成立(達成)させられて、前進方向の駆動力がベルト式無段変速機18側へ伝達される。また、後進用ブレーキB1が係合させられるとともに前進用クラッチC1が解放されると、後進用動力伝達経路が成立(達成)させられて、入力軸36はタービン軸34に対して逆方向へ回転させられるようになり、後進方向の駆動力がベルト式無段変速機18側へ伝達される。また、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1が共に解放されると、前後進切換装置16は動力伝達を遮断するニュートラル(遮断状態)になる。
ベルト式無段変速機18は、入力軸36に設けられた入力側部材である有効径が可変、すなわち溝幅が可変のプライマリシーブ42と、出力軸44に設けられた出力側部材である有効径が可変、すなわち溝幅が可変のセカンダリシーブ46と、それ等のシーブ42、46に巻き掛けられた伝動ベルト48とを備えており、シーブ42、46と伝動ベルト48との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。一対のシーブ42、46は、それぞれV溝幅を変更する推力を付与する油圧アクチュエータとしての入力側油圧シリンダ42c、出力側油圧シリンダ46cを備えて構成されている。そして、入力側油圧シリンダ42cへ供給されるプライマリ油圧Pinが制御されることにより、両シーブ42、46のV溝幅が変化して伝動ベルト48の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力回転速度Nin/出力回転速度Nout)が連続的に変化させられる。入力回転速度Ninは入力軸36の回転速度で、出力回転速度Noutは出力軸44の回転速度である。また、出力側油圧シリンダ46cの油圧(セカンダリ油圧Pd)が調圧制御されることにより、伝動ベルト48が滑りを生じないようにベルト挟圧力が制御される。
前記エンジン12は、吸入空気量を制御する電子スロットル弁、燃料噴射量を制御する燃料噴射装置、点火時期を制御する点火装置の他、可変バルブタイミング(VVT;Variable Valve Timing )装置50を備えている。この可変バルブタイミング装置50は、排気バルブの開閉タイミングすなわち進遅角位置を調整するもので、ベーン式のタイミング調整機構を備えており、オイルコントロールバルブ(OCV;Oil Control Valve)52から供給される油圧によって進遅角位置が連続的に制御される。開閉タイミングと同時にリフト量を調整するものでも良い。オイルコントロールバルブ52は、駆動電流の電流値によって出力油圧を連続的に制御できるリニアソレノイドバルブである。そして、このように可変バルブタイミング装置50によって排気バルブの進遅角位置が調整されることにより、エンジン12のトルク(エンジントルク)Teを調整することができる。この可変バルブタイミング装置50は、可変バルブ装置に相当する。
このような車両用駆動装置10は、電子制御装置60を備えている。電子制御装置60は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、ROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジン12の出力制御、ロックアップクラッチ26のON、OFF制御、前後進切換装置16の前後進切換制御(C1およびB1の係合、解放制御)、ベルト式無段変速機18の変速制御およびベルト挟圧力制御等を実行するコントローラとして機能する。電子制御装置60には、車速V、エンジン回転速度Ne、タービン回転速度Nt、入力回転速度Nin、出力回転速度Nout、エンジントルクTe、エアコン等の補機類のトルクTa、アクセルペダルの踏込み操作量(アクセル操作量)Acc、電子スロットル弁の開度(スロットル弁開度)θthなど、制御に必要な各種の信号が、センサや検出装置などから供給される。車速Vは、出力回転速度Noutに対応する。エアコン等の補機類は、エンジン12によって駆動されるものである。この電子制御装置60は、必要に応じてエンジン制御用やベルト式無段変速機18およびロックアップクラッチ26の油圧制御用等に分けて構成される。図1の電子制御装置60は、エンジン12の制御に関する部分だけを図示したものである。
上記電子制御装置60は、可変バルブタイミング装置50の制御に関連して、VVT制御部62およびディザ重畳部64を備えている。VVT制御部62は、オイルコントロールバルブ52の駆動電流であるチョッパ電流Icをデューティ制御することにより、そのチョッパ電流Icに応じてオイルコントロールバルブ52の出力油圧を調圧し、更に可変バルブタイミング装置50によって調整される排気バルブの進遅角位置を制御するもので、例えばエンジン回転速度Ne等の運転状態に応じて最適位置に調整する。図3の上段に示すチョッパ電流指示値は、チョッパ電流Icの指示値の一例で、振幅は1.0A、周波数は1000Hz、デューティ比は50%の場合である。なお、実際のチョッパ電流Icは、制御性能や応答性能の影響で図3のような矩形波ではなく三角波形状になる。また、チョッパ電流Icの周波数や振幅は、オイルコントロールバルブ52のソレノイドの特性等に応じて適宜定められるが、周波数はディザ重畳制御の関係で500Hz程度以上が望ましい。
ディザ重畳部64は、図2のフローチャートのステップS1〜S5(以下、単にS1〜S5という)に従って信号処理を実行する。S1では、予め定められた定常走行時ガー音発生条件を満足するか否かを判断する。ガー音は、駆動力とロードロードとが略釣り合うフローティング状態において、プライマリシーブ42のスプライン嵌合部や、前進用クラッチC1の摩擦材のスプライン嵌合部が、エンジン12のトルク変動によってガタつくことにより発生することがある。また、このようなガー音が発生するエンジン12のトルク変動は、例えば振幅が1Nm以上で周波数が2〜5Hz程度の脈動であり、低回転中負荷のエンジン運転領域で発生することがある。
したがって、S1の定常走行時ガー音発生条件としては、例えば以下の(a) 〜(k) が定められ、その総てを満足した場合に条件成立となる。
(a) ロックアップクラッチ26がON(係合)状態である。
(b) 車両加速度aが0付近である。具体的には、車両加速度aの絶対値〔a〕が所定加速度a1以下である。
(c) アクセル操作量Accが所定値Acc1以下である。
(d) エンジン回転速度Neが所定の低回転である。具体的には、エンジン回転速度Neが所定の回転速度Ne1〜Ne2の範囲内(Ne1≦Ne≦Ne2)である。
(e) エンジントルクTeが中負荷である。具体的には、エンジントルクTeが所定のトルクTe1〜Te2の範囲内(Te1≦Te≦Te2)である。
(f) 補機類トルクTaが中負荷である。具体的には、補機類トルクTaが所定のトルクTa1〜Ta2の範囲内(Ta1≦Ta≦Ta2)である。
(g) 前進用クラッチC1の伝達トルクが0Nm付近である。具体的には、ベルト式無段変速機18の入力トルクttとフリクションTcvtfr(オイルポンプ28の負荷を含む)との差の絶対値〔tt−Tcvtfr〕が所定トルクTc1以下である。
(h) 低スロットル弁開度の定常走行中である。具体的には、駆動力/スロットル弁開度θthが所定の判定値R1以下(駆動力/θth≦R1)である。
(i) 定常走行中である。具体的には、駆動力の変化量(Δ駆動力)/スロットル弁開度の変化量Δθthが所定の判定値R2以下(Δ駆動力/Δθth≦R2)である。
(j) ロックアップクラッチ26がOFF→ON、またはON→OFFから、所定時間tm1を超えて経過。
(k) エアコンのOFF(非作動)→ON(作動)、またはON→OFFから、所定時間tm2を超えて経過。
上記(a) は、エンジン12のトルク変動がベルト式無段変速機18まで伝わる条件である。(b) は駆動力とロードロードとが略釣り合うフローティング状態となる条件である。車両加速度aは、車速Vの変化率である。(c) および(d) は、エンジントルクTeの脈動が生じる低回転領域の条件で、回転速度Ne1は例えば500rpm程度、回転速度Ne2は例えば1500rpm程度である。(e) は、エンジントルクTeの脈動が生じる中負荷領域の条件で、トルクTe1は例えば10Nm程度、トルクTe2は例えば40Nm程度である。(g) はクラッチC1が略釣り合う(伝達トルクが略0になる)フローティング状態となる条件で、入力トルクttはエンジントルクTeに対応し、フリクションTcvtfrは例えばセカンダリ油圧Pdなどから算出される。(h) および(i) は、走行の容易さを指標として定めた定常走行の条件である。(j) および(k) は、定常走行時におけるガー音の発生条件である。なお、本発明の実施に際しては、必ずしも(a) 〜(k) の総ての条件を満たしている必要はなく、例えばフローティング状態が予測されるとともに、エンジントルクTeが脈動を生じる低回転中負荷のエンジン運転領域であると判定できる一部の条件のみが定められても良いし、その他の条件が追加して設けられても良いなど、種々の態様が可能である。
そして、上記定常走行時ガー音発生条件を満足する場合、すなわち定常走行時でガー音が発生する可能性がある場合には、S2を実行する。S2では、定常走行時にガー音が発生することを抑制するために、前記VVT制御部62によって制御されるチョッパ電流Icに対して定常走行時のディザ重畳制御を実行する。具体的には、チョッパ電流Icよりも低い所定の周波数X1〔Hz〕で、所定の振幅Y1〔A〕のディザ電流Idを、チョッパ電流Icに重畳(付加)する。図3の中段に示したディザ電流指示値は、ディザ電流Idの指示値の一例で、周波数X1=150Hz、振幅Y1=0.2Aの場合であり、下段のディザ重畳後チョッパ電流指示値は、ディザ重畳後のチョッパ電流Icの指示値で、ディザ電流Idの付加により振幅Y1だけ周期的に変化している。このディザ重畳後チョッパ電流Icの周期的な変化(ゆらぎ)に伴って、オイルコントロールバルブ52の出力油圧が変化し、更に可変バルブタイミング装置50によって調整される排気バルブの進遅角位置が周期的に変化する。この排気バルブの進遅角位置の周期的な変化(ゆらぎ)は、エンジントルクTeに影響するため、上記ディザ電流Idの振幅Y1や周波数X1を適当に定めることによりエンジントルクTeの脈動を抑制することが可能で、そのエンジントルクTeの脈動に起因するガー音の発生が抑制される。ディザ電流Idの振幅Y1および周波数X1は、例えば実験やシミュレーション等によってエンジントルクTeの脈動が抑制されるように、その脈動の振幅や周波数等に応じてそれぞれ予め一定値が定められる。なお、エンジン回転速度Neやスロットル弁開度θth等のエンジン負荷などをパラメータとして、振幅Y1および周波数X1が可変設定されるようにすることもできる。このS2のディザ重畳制御は、例えばS1の条件を満足しなくなった場合など予め定められた終了条件に従って終了させられる。
図4は、上記S2のディザ重畳制御が行なわれた場合(ディザ重畳ON)の各部の作動状態を示すタイムチャートの一例で、車速V≒15km/hの定速走行時のものである。この場合のエンジントルクTeの脈動の振幅は0.1Nm程度、周波数は2〜3Hz程度であり、駆動力とロードロードとが略釣り合うフローティング状態の定常走行時におけるガー音の発生が適切に防止される。これに対し、図5は、S2のディザ重畳制御が行なわれない場合(ディザ重畳OFF)の各部の作動状態を示すタイムチャートの一例で、エンジントルクTeは2〜3Nm程度の振幅、2〜3Hz程度の周波数で脈動しており、このエンジントルクTeの脈動に起因してガー音が発生する。なお、この図5のタイムチャートは、図6に示すように振幅が一定(1.0A)で周波数が300Hzのチョッパ電流指示値によってオイルコントロールバルブ52を制御した場合である。
図2に戻って、前記S1の判断がNO(否定)の場合には、S3を実行する。S3では、予め定められた過渡時ガー音発生条件を満足するか否かを判断する。過渡時ガー音発生条件としては、以下の(l) 〜(o) が定められ、(l) 〜(n) を総て満足した場合、或いは(l) 、(m) 、および(o) を総て満足した場合の、2つの場合に条件成立となる。
(l) 前記(c) 〜(i) が総て成立。
(m) 車両加速度aの絶対値〔a〕が所定加速度a2以下である。
(n) ロックアップクラッチ26がOFF→ON、またはON→OFFから、所定時間tm1以内である。
(o) エアコンのOFF→ON、またはON→OFFから、所定時間tm2以内である。
上記(m) は、定常走行から緩加減速移行時までを含む条件で、所定加速度a2は所定加速度a1以上である。(n) は、ロックアップクラッチ26の係合過渡時、解放過渡時には、ロックアップダンパ分のトルクが各々加算または減算されるため、前進用クラッチC1の伝達トルクが0点跨ぎを生じ、一時的にガー音が発生する可能性があることから定められた条件である。(o) は、エアコンのON、OFF切換時は、補機類トルクTaにエアコンの駆動トルクが加算または減算されるため、前進用クラッチC1の伝達トルクが0点跨ぎを生じ、一時的にガー音が発生する可能性があることから定められた条件である。前進用クラッチC1の伝達トルクの0点跨ぎも、実質的に駆動力とロードロードとが略釣り合うフローティング状態に相当する。なお、この過渡時ガー音発生条件についても、適宜定めることが可能で、例えばフローティング状態が予測されるとともに、エンジントルクTeが脈動を生じる低回転中負荷のエンジン運転領域であると判定できる一部の条件のみが定められても良いし、その他の条件が追加して設けられても良いなど、種々の態様が可能である。
そして、上記過渡時ガー音発生条件を満足する場合、すなわちロックアップクラッチ26の切換過渡時或いはエアコンの切換過渡時でガー音が発生する可能性がある場合には、S4を実行する。S4では、それ等の切換過渡時のガー音を抑制するために、前記VVT制御部62によって制御されるチョッパ電流Icに対して切換過渡時のディザ重畳制御を実行する。具体的には、チョッパ電流Icよりも低い所定の周波数X2〔Hz〕で、所定の振幅Y2〔A〕のディザ電流Idを、予め定められた一定時間tdの間だけチョッパ電流Icに重畳(付加)する。この場合も、S2と同様に、チョッパ電流Icの周期的な変化(ゆらぎ)に伴って、オイルコントロールバルブ52の出力油圧が変化し、更に可変バルブタイミング装置50によって調整される排気バルブの進遅角位置が周期的に変化する。そして、この排気バルブの進遅角位置の周期的な変化(ゆらぎ)は、エンジントルクTeに影響するため、上記ディザ電流Idの振幅Y2や周波数X2を適当に定めることによりエンジントルクTeの脈動を抑制することが可能で、そのエンジントルクTeの脈動に起因するガー音の発生が抑制される。一定時間td、振幅Y2、および周波数X2は、例えば実験やシミュレーション等によってエンジントルクTeの脈動が抑制されるように、その脈動の振幅や周波数等に応じてそれぞれ予め一定値が定められるが、切換過渡時のエンジントルクTeの脈動の振幅は一般に定常走行時よりも大きくなるため、ディザ電流Idの振幅Y2は前記振幅Y1よりも大き目の値が設定される。なお、エンジン回転速度Neやスロットル弁開度θth等のエンジン負荷などをパラメータとして、振幅Y2および周波数X2が可変設定されるようにすることもできる。
図7は、上記S4のディザ重畳制御が行なわれた場合の各部の作動状態を示すタイムチャートの一例で、ロックアップクラッチ26のOFF→ON切換に伴って時間t1でS4のディザ重畳制御が開始された場合である。この時のエンジントルクTeの脈動の振幅は0.3Nm程度、周波数は3〜4Hz程度であり、前進用クラッチC1がフローティング状態となるロックアップクラッチ26のOFF→ON切換過渡時におけるガー音の発生が適切に防止される。これに対し、図8は、S4のディザ重畳制御が行なわれない場合の各部の作動状態を示すタイムチャートの一例で、エンジントルクTeは3〜4Nm程度の振幅、3〜4Hz程度の周波数で脈動しており、このエンジントルクTeの脈動に起因してガー音が発生する。なお、この図8のタイムチャートは、前記図5と同様に、振幅が一定(1.0A)で周波数が300Hzの図6に示すチョッパ電流指示値によってオイルコントロールバルブ52を制御した場合である。
上記ディザ重畳制御を開始してから一定時間tdが経過すると、S5のディザ重畳終了処理を行なう。この終了処理は、ディザ電流Idの振幅Y2および周波数X2を、それぞれ徐々に小さくして最終的に0にするもので、例えば予め定められた一定時間で0になるように一定の変化率で変化させる。周波数X2はそのままで、振幅Y2のみを徐変しても良い。
このように、本実施例の車両用駆動装置10によれば、駆動力とロードロードとが略釣り合うフローティング状態が予測される場合、すなわち図2のS1またはS3のガー音発生条件を満たした場合には、S2またはS4のディザ重畳制御を実行し、チョッパ電流Icよりも低い周波数のディザ電流Idをそのチョッパ電流Icに重畳する。これにより、そのディザ電流Idの周波数X1、X2に応じてオイルコントロールバルブ52の出力油圧が変化し、更に可変バルブタイミング装置50によって調整される排気バルブの進遅角位置(開閉タイミング)にゆらぎが生じる。そして、その排気バルブの進遅角位置のゆらぎはエンジントルクTeに影響するため、ディザ電流Idの振幅Y1、Y2や周波数X1、X2を適当に定めることによりエンジントルクTeの脈動を抑制することが可能で、そのエンジントルクTeの脈動に起因するガー音の発生が抑制される。
特に、本実施例では、定常走行時と切換過渡時とに分けてディザ重畳制御を行なうようになっており、両者のエンジントルクTeの脈動の相違に基づいて、ディザ電流Idの振幅Y1、Y2および周波数X1、X2が別々に定められているため、定常走行時のガー音および切換過渡時のガー音をそれぞれ適切に抑制することができる。
また、本実施例では、駆動力とロードロードとが略釣り合うフローティング状態が予測されるとともに、エンジントルクTeが脈動を生じる低回転中負荷のエンジン運転領域であることを条件として、S2またはS4のディザ重畳制御が実行されるため、フローティング状態が予測される場合に常にディザ重畳制御を行なう場合に比較して、ディザ重畳制御を無駄に実行したりディザ重畳制御によって却ってエンジントルク変動が発生したりすることが防止され、エンジントルクTeの脈動に起因するガー音の発生を一層適切に抑制できる。
なお、上記実施例では定常走行時、ロックアップクラッチ26の切換過渡時、およびエアコンの切換過渡時に、それぞれ所定の条件下でディザ重畳制御が行なわれるが、その一部だけでディザ重畳制御を行なうことも可能で、例えば定常走行時だけ、ロックアップクラッチ26の切換過渡時だけ、或いはエアコンの切換過渡時だけディザ重畳制御を行なっても良い。また、ロックアップクラッチ26のOFF→ON切換過渡時だけディザ重畳制御を行い、ON→OFF切換過渡時にはディザ重畳制御を省略するなど、種々の態様が可能である。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両用駆動装置 12:エンジン 16:前後進切換装置(変速機) 18:ベルト式無段変速機(変速機) 50:可変バルブタイミング装置(可変バルブ装置) 52:オイルコントロールバルブ(ソレノイドバルブ) 60:電子制御装置 64:ディザ重畳部

Claims (1)

  1. 油圧制御式の可変バルブ装置を備えるエンジンと、変速機と、を有する車両用駆動装置に関し、
    前記可変バルブ装置の油圧制御を行なうソレノイドバルブをチョッパ電流に基づいて制御する制御装置において、
    駆動力とロードロードとが釣り合うフローティング状態が予測される場合に、前記チョッパ電流よりも低い周波数のディザ電流を該チョッパ電流に重畳するディザ重畳部を有する
    ことを特徴とする車両用駆動装置の制御装置。
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