JP2017148817A - 熱間鍛造方法及び熱間鍛造品の製造方法 - Google Patents

熱間鍛造方法及び熱間鍛造品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス潤滑剤により被覆された被加工材を600℃以上の金型により鍛造する熱間鍛造において離型性が向上した熱間鍛造方法、及び当該熱間鍛造方法を用いた熱間鍛造品の製造方法を提供する。【解決手段】熱間鍛造方法は、被加工材10をガラス潤滑剤11により被覆する工程と、上金型3と下金型4との間にガラス潤滑剤11により被覆された被加工材10を配置する工程と、上金型3と下金型4とを互いに近づけることにより、上側成形面3A及び下側成形面4Aに沿って引き伸ばすように被加工材10を鍛造する工程と、を備える。被加工材10を鍛造する工程では、黒鉛、炭素繊維、窒化硼素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンからなる群より選択される少なくとも1つの固体潤滑成分を含むシート状の離型材21,22が、上側成形面3Aとガラス潤滑剤11との間及び下側成形面4Aとガラス潤滑剤11との間に介在する。【選択図】図6

Description

本発明は、金属材料の熱間鍛造方法及び熱間鍛造品の製造方法に関し、より特定的には、チタン合金やニッケル基合金などの難加工性金属材料の熱間鍛造に用いられる熱間鍛造方法及び当該熱間鍛造方法を用いた熱間鍛造品の製造方法に関する。
一般に、チタン合金やニッケル基合金などは、優れた機械特性や耐熱性を有することから、航空機や車両など輸送機器のエンジン部材や構造部材に用いられている。このようなチタン合金などの難加工性金属材料からなる被加工材を用いて上述した各種部材を鍛造する方法として、熱間鍛造金型装置を用いた熱間鍛造方法が用いられる。熱間鍛造方法は、予め製品形状を模して形成された金型内に加熱された被加工材を装入し、被加工材を高温状態に保持したまま金型に沿った形状に引き伸ばすように変形させながら鍛造するものである。熱間鍛造方法を用いれば、鍛造中の変形において製品形状に沿ったメタルフローが得られるため、他の加工方法に比べてより粘り強く、耐衝撃破壊性など機械的特性に優れた鍛造品を得ることができる。
このような熱間鍛造方法の例が下記特許文献1〜3に開示されている。例えば、下記特許文献1には、チタン合金やニッケル基合金の熱間鍛造方法として、チタン合金などの被加工材の表面にガラス潤滑剤を塗布することにより当該表面にガラス潤滑剤の被膜を形成するガラス潤滑剤塗布工程と、固体潤滑成分が含まれる離型剤を金型の成形面に塗布する離型剤塗布工程と、ガラス潤滑剤の被膜が形成された被加工材を鍛造温度に加熱した状態で金型を用いて鍛造する熱間鍛造工程と、を備えた方法が開示されている。ガラス潤滑剤の塗布(被膜の形成)は、熱間鍛造工程において被加工材と金型との間に生じる摩擦の低減効果や被加工材の保温効果を得るなどの目的で行われる。また離型剤の塗布は、被加工材の表面に被覆されたガラス潤滑剤が金型に付着して離型性が悪化するのを防止するなどの目的で行われる。
特開2014−213365号公報 特開2013−208632号公報 特表2013−530047号公報
上記特許文献1では、黒鉛や窒化硼素などの固体潤滑成分が水や鉱物油などの溶媒に分散した液状態の離型剤が金型に塗布される。ここで本発明者らは、金型の温度が600℃以上の高温になるとライデンフロスト現象が起こり、離型剤が金型に付着せず、また付着しても短時間で固体潤滑成分が揮発してしまう点に着目した。つまり、液状態の離型剤を高温の金型に塗布すると、金型に接する液体部分が蒸発することにより液体と金型との間に蒸気層が形成され、これによって金型に対する離型剤の付着が阻害される。このため、上記特許文献1では、離型剤を金型に対して十分に付着させることができず、被加工材に被覆されたガラス潤滑剤が金型に付着し、離型性が悪化する虞がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガラス潤滑剤により被覆された被加工材を600℃以上の金型により鍛造する熱間鍛造において離型性が向上した熱間鍛造方法、及び当該熱間鍛造方法を用いた熱間鍛造品の製造方法を提供することである。
本発明の一局面に係る熱間鍛造方法は、少なくとも一方の温度が600℃以上である第1金型と第2金型との間に加熱された被加工材を配置し、前記被加工材を加熱状態に保持しつつ前記第1金型の第1成形面及び前記第2金型の第2成形面に沿った形状に引き伸ばすように鍛造する熱間鍛造方法である。上記熱間鍛造方法は、前記被加工材の表面をガラス潤滑剤により被覆する工程と、前記第1金型と前記第2金型との間に前記ガラス潤滑剤により被覆された前記被加工材を配置する工程と、前記第1金型と前記第2金型とを相対移動させて互いに近づけることにより、前記第1成形面及び前記第2成形面に沿って引き伸ばすように前記被加工材を鍛造する工程と、を備えている。前記被加工材を鍛造する工程では、黒鉛、炭素繊維、窒化硼素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンからなる群より選択される少なくとも1つの固体潤滑成分を含むシート状の離型材が、前記第1成形面と前記ガラス潤滑剤との間及び前記第2成形面と前記ガラス潤滑剤との間に介在する。
上記熱間鍛造方法では、被加工材の表面がガラス潤滑剤により被覆され、当該ガラス潤滑剤と金型の成形面との間に離型材が介在した状態で被加工材の熱間鍛造が行われる。この離型材は、黒鉛、炭素繊維、窒化硼素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンなどの高融点の材料を固体潤滑成分として含み、且つシート状に構成されている。このため、従来ように固体潤滑成分を液体に分散させた状態で金型に塗布する場合と異なり、金型が600℃以上の高温に加熱される場合でも、固体潤滑成分を鍛造前に揮発することなくガラス潤滑剤と金型の成形面との間に確実に存在させることができる。従って、上記熱間鍛造方法によれば、被加工材に被覆されたガラス潤滑剤が金型に付着するのを抑制することが可能となり、金型に対する鍛造品の離型性を向上させることができる。
上記熱間鍛造方法において、前記離型材は、黒鉛、炭素繊維、窒化硼素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンからなる群より選択される少なくとも1つの固体潤滑成分を含むシート状の第1離型材及び第2離型材を含んでいてもよい。前記被加工材を配置する工程は、前記第2成形面上に前記第1離型材を配置する工程と、前記ガラス潤滑剤により被覆された前記被加工材を前記第1離型材上に配置する工程と、前記被加工材において前記第1離型材上に配置される部分と反対側の部分に、前記第2離型材を配置する工程と、を含んでいてもよい。前記被加工材を鍛造する工程では、前記第1成形面と前記ガラス潤滑剤との間に前記第2離型材が介在し、且つ、前記第2成形面と前記ガラス潤滑剤との間に前記第1離型材が介在してもよい。
このように、2枚のシート状離型材を用いることにより、2つの金型の成形面と被加工材に被覆されたガラス潤滑剤との間に離型材を配置し易くなる。このため、ガラス潤滑剤が金型の成形面に付着するのをより確実に防止することができる。
上記熱間鍛造方法において、前記第1成形面及び前記第2成形面は、それぞれ貫通孔を有しない連続した面により構成されていてもよい。これにより、シート状の第1離型材及び第2離型材を第1成形面及び第2成形面に沿って配置し易くなる。
上記熱間鍛造方法では、前記被加工材を鍛造する工程の完了時において、前記第1離型材が前記第2成形面全体を覆い、且つ、前記第2離型材が前記第1成形面全体を覆ってもよい。これにより、被加工材に被覆されたガラス潤滑剤が第1成形面及び第2成形面に付着することをより確実に防止することができる。
上記熱間鍛造方法において、前記第1離型材及び前記第2離型材の少なくとも一方は、特定方向に伸縮する伸縮性を有していてもよい。これにより、鍛造中における被加工材の変形に追随して離型材を変形させることができる。その結果、被加工材に被覆されたガラス潤滑剤が金型に対して露出するのを防ぎ、当該ガラス潤滑剤が成形面に付着するのをより確実に防止することができる。
上記熱間鍛造方法において、前記第1離型材及び前記第2離型材の少なくとも一方は、複数の離型シートを積層することにより配置されてもよい。これにより、鍛造中において一部の離型シートが破れた場合でも、他の離型シートによってガラス潤滑剤が金型の成形面に対して露出するのを防止することができる。その結果、ガラス潤滑剤が成形面に付着するのをより確実に防止することができる。
上記熱間鍛造方法において、前記複数の離型シートの各々は、特定方向に伸縮する伸縮性を有し、伸縮方向が互いに異なるように積層されてもよい。これにより、鍛造中において被加工材が複数方向に変形する場合でも、各離型シートをそれぞれ別方向に伸縮させることにより追随することができる。このため、ガラス潤滑剤が金型に対して露出し、金型の成形面に付着するのをより確実に防止することができる。
上記熱間鍛造方法において、前記被加工材は、凹部を有していてもよい。前記第2離型材を配置する工程は、鍛造前の平面視における面積が前記凹部よりも大きく前記被加工材全体よりも小さい第1離型シートを、前記凹部を覆うように配置する工程と、鍛造前の平面視における面積が前記被加工材全体よりも大きい第2離型シートを、前記第1離型シート上に配置する工程と、を含んでいてもよい。
これにより、鍛造中において第1離型シートが凹部内に入り込むように折れ曲がることができる。このため、第2離型シートが破れた場合でも、凹部近傍の部分が金型に対して露出するのを防止することができる。
本発明の他局面に係る熱間鍛造品の製造方法は、上記熱間鍛造方法を用いて鍛造品を製造する方法である。上記熱間鍛造方法を用いることにより、金型に対するガラス潤滑剤の付着を抑制し、離型性を向上させることができる。その結果、鍛造品を効率的に製造することができる。
本発明によれば、ガラス潤滑剤により被覆された被加工材を600℃以上の金型により鍛造する熱間鍛造において離型性が向上した熱間鍛造方法、及び当該熱間鍛造方法を用いた熱間鍛造品の製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態1における熱間鍛造方法及び熱間鍛造品の製造方法の流れを示すフローチャートである。 被加工材の断面構造を示す模式図である。 被加工材が炉内で加熱される様子を示す模式図である。 被加工材の表面がガラス潤滑剤により被覆された状態を示す模式図である。 被加工材が上金型と下金型との間に配置された状態を示す模式図である。 被加工材の熱間鍛造が完了した状態を示す模式図である。 本発明の実施形態2において被加工材の上面に離型シートが積層された状態を示す模式図である。 本発明の実施形態3において被加工材が上金型と下金型との間に配置された状態を示す模式図である。 本発明の実施形態3において被加工材の上面に大きさが異なる離型シートが積層された状態を示す模式図である。 本発明のその他実施形態における熱間鍛造方法を説明するための模式図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。
(実施形態1)
始めに、本発明の実施形態1に係る熱間鍛造方法及びこれを用いて鍛造品を製造する熱間鍛造品の製造方法について、図1のフローチャート及び図2〜図6を参照して説明する。図1のフローチャートは上記熱間鍛造方法における各工程の流れを示し、図2〜図6は各工程の様子を示すものである。
まず、工程S10として、被加工材10を準備する工程が実施される。この工程S10では、図2に示すように、例えば断面視矩形状の円柱形状又は角柱形状を有する被加工材10が準備される。被加工材10は、上面10Bと、下面10Aと、これらを繋ぐ側面10Cと、を含む。被加工材10は、チタン合金、ニッケル基合金又はステンレス鋼などの難加工性金属材料からなる。チタン合金としては、Ti−10V−2Fe−3Al、Ti−6Al−4V、Ti−6Al−2Sn−4Zr−6Mo、Ti−5Al−2Sn−2Zr−4Mo−4Cr、Ti−5Al−5V−5Mo−3Cr、Ti−6Al−2Sn−4Zr−2Moなどが挙げられる。そして、図3に示すように、被加工材10が加熱炉2内に配置され、全体が700〜1000℃程度の鍛造温度になるまで加熱される。またこのように被加工材10の加熱処理を行う間、被加工材10を熱間鍛造するための金型3,4(図5)は、必要に応じて内蔵ヒータ(図示しない)等により600〜1000℃程度の温度にまで加熱される。
次に、被加工材10の表面をガラス潤滑剤11により被覆する工程S20が実施される。この工程S20では、図4に示すように、加熱後の被加工材10の表面全体(上面10B、下面10A及び側面10C)を覆うようにガラス潤滑剤11が塗布され、ガラス潤滑剤11の被膜が形成される。ガラス潤滑剤11は、酸化ケイ素(SiO)や酸化硼素(B)などのガラス粒子であって主に粒子径が数μm〜数十μmのものと、バインダー成分(樹脂成分)と、水と、を含む液状の潤滑剤である。このように、ガラス潤滑剤11の被膜を形成することにより、被加工材10の保温効果が得られ、被加工材10が上記鍛造温度に加熱された状態を保持することができる。
次に、工程S30として、被加工材10を金型間に配置する工程が実施される。この工程S30では、以下に説明する工程S31〜S33が順に実施されることにより、図5に示すように、鍛造温度に加熱され且つガラス潤滑剤11により被覆された被加工材10が熱間鍛造装置1における上金型3(第1金型)と下金型4(第2金型)との間に配置される。
ここで、熱間鍛造装置1の構成について説明する。熱間鍛造装置1は、上金型3と、当該上金型3に対して上下に対向する下金型4と、上金型3と下金型4とを互いに近づける不図示の駆動部と、を備える。上金型3は、鍛造工程において被加工材10の上面10Bを押圧するものであり、製品形状を模した凹凸が形成された上側成形面3A(第1成形面)を有する。例えば上側成形面3Aには、中央に位置する上側平坦面3Bと、これを取り囲む環状の上側底面3Cと、が設けられている。
一方、下金型4は、鍛造工程において被加工材10の下面10Aを押圧するものであり、上側成形面3Aと同様に製品形状を模した凹凸が形成された下側成形面4A(第2成形面)を有する。図5に示すように、下側成形面4Aは、上側成形面3Aに対して上下に対称な形状を有し、上側平坦面3Bに対向する下側平坦面4Bと、上側底面3Cに対向する環状の下側底面4Cと、を含む。また上側成形面3A及び下側成形面4Aは、いずれも貫通孔が形成されていない連続した面によって構成されている。
次に、上金型3と下金型4との間に被加工材10を配置する手順について説明する。まず工程S31では、下金型4の下側成形面4A上に、平面視で矩形状のシート材からなる第1離型材22が配置される。第1離型材22は、柔軟なシート材であるため、図5に示すように下側成形面4Aの凹凸形状に沿うように曲がった状態で配置される。また第1離型材22は、下側成形面4Aの凹凸面に沿った長さと略同じ長さを有し、下側成形面4Aの略全体を覆うように配置される。また第1離型材22は、例えば矩形状の対角線方向など、特定方向に伸縮する伸縮性を有していてもよく、その場合伸縮率は1%以上である。なお、第1離型材22は、平面視で矩形状以外の形状であってもよく、例えば円形状のシート材でもよいし、特に限定されない。
第1離型材22は、黒鉛、炭素繊維、窒化硼素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンからなる群より選択される少なくとも1つの固体潤滑成分を含むシート材である。これらの固体潤滑成分は、鍛造温度よりも高い融点を有するため、鍛造中において固体状態で機能する。より具体的には、第1離型材22は、多数の炭素繊維を縦方向と横方向に組み合わせてなる織布であり、炭素繊維を平織又は綾織したメッシュ状のカーボンシートである。
第1離型材22は、鍛造中において半溶融状態のガラス潤滑剤11の染み出しを抑制できるように、シート厚み、織り方又は炭素繊維同士の隙間などが調整されている。シート厚みについては、0.3mmでは鍛造時におけるガラス潤滑剤11の染み出し量が多く、0.6mmでは染み出し量が少なくなることから、第1離型材22のシート厚みは0.6mm以上となっている。また織り方については、炭素繊維を綾織したものよりも平織したものの方が繊維間の隙間が生じにくく、鍛造時におけるガラス潤滑剤11の染み出しが抑制されることから、第1離型材22は炭素繊維を平織した織布であることが好ましい。また第1離型材22は、織布に限定されず、炭素繊維を含む不織布であってもよい。また第1離型材22は、黒鉛、窒化硼素、二硫化モリブデン又は二硫化タングステンなどの他の固体潤滑成分からなるシート材であってもよい。
次に工程S32では、ガラス潤滑剤11により被覆された被加工材10が第1離型材22の上に配置される。具体的には、図5に示すように、被加工材10は鍛造温度に加熱された状態で下面10Aにおいて第1離型材22を介して下側成形面4A(下側平坦面4B)上に配置される。このように、被加工材10と下側成形面4Aとの間に第1離型材22が介在することにより、被加工材10に被覆されたガラス潤滑剤11が下側成形面4Aと直接接触することを防止できる。
次に工程S33では、被加工材10の上面10B(第1離型材22に配置される部分と反対側の部分)に、第2離型材21が配置される。第2離型材21は、第1離型材22と同様に平面視で矩形状のシート材であり、第1離型材22と略同じ大きさを有する。また第2離型材21は、柔軟なシートであり、被加工材10の横幅W1よりも長く且つ上側成形面3Aの凹凸面に沿った長さと略同じ長さを有する。このため、第2離型材21は、図5に示すようにシート中央部21Aが被加工材10の上面10Bを覆うと共に、当該シート中央部21Aよりも端部側のシート端部21Bが重力により垂下し、被加工材10の側面10Cの上半分を覆う。このシート端部21Bは被加工材10の上面10Bを覆うときに余る部分であるが、当該シート端部21Bを余らせることによって鍛造中に上側成形面3A全体を第2離型材21により覆うことができる。また第2離型材21は、第1離型材22と同様に、黒鉛、炭素繊維、窒化硼素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンからなる群より選択される少なくとも1つの固体潤滑成分を含むシート材であり、鍛造時において半溶融状態となったガラス潤滑剤11の染み出しを抑制できるように構成されている。また第2離型材21は、矩形状の対角線方向など、特定方向に伸縮する伸縮性を有していてもよく、その場合伸縮率は1%以上である。なお、第1離型材22及び第2離型材21は、同じ材質のシート材であってもよいし、互いに異なるシート材であってもよい。
次に、工程S40として、被加工材10を鍛造する工程S40が実施される。この工程S40では、熱間鍛造装置1に備えられた不図示の駆動部によって上金型3を下金型4に近づくように下降させる。これにより、上側成形面3A(上側平坦面3B)が第2離型材21(シート中央部21A)上に接触する。この状態で上金型3をさらに下降させることにより、加熱状態に保持された被加工材10が上側成形面3A及び下側成形面4Aによって上下方向に押圧され、それによって被加工材10が上側成形面3A及び下側成形面4Aに沿って引き伸ばされるように変形する。その結果、図6に示すように、上側成形面3Aと下側成形面4Aとにより囲まれるキャビティ51の形状に沿った形状を有する熱間鍛造品50が得られる。この過程において、第1及び第2離型材22,21は、被加工材10の変形に追随するように伸びてもよい。そして図6に示すように、当該鍛造工程S40の完了時において、第1離型材22は下側成形面4Aの凹凸面に沿うように当該下側成形面4Aの全体を覆い、且つ、第2離型材21は上側成形面3Aの凹凸面に沿うように当該上側成形面3Aの全体を覆った状態となる。その後、上金型3を上昇させ、熱間鍛造品50が下金型4から取り出される。
この鍛造工程S40では、上側成形面3Aと被加工材10の上面10Bに被覆されたガラス潤滑剤11との間には第2離型材21が常時介在し、且つ、下側成形面4Aと被加工材10の下面10Aに被覆されたガラス潤滑剤11との間には第1離型材22が常時介在する。このため、被加工材10に被覆されたガラス潤滑剤11が上側成形面3A及び下側成形面4Aに直接接触することを防止できる。また第1及び第2離型材22,21は、ガラス潤滑剤11の染み出しを抑制可能なシート材となっているため、鍛造中に半溶融状態となったガラス潤滑剤11が第1及び第2離型材22,21を通って上側及び下側成形面4A,3A側に染み出すことも防止できる。
このため、本実施形態では、被加工材10に被覆されたガラス潤滑剤11が上側及び下側成形面4A,3Aに付着することを防止できる。従って、熱間鍛造品50の離型性が向上し、熱間鍛造品50を金型3,4から離して容易に取り出すことができる。しかも、鍛造中に第1及び第2離型材22,21がガラス潤滑剤11に張り付くため、熱間鍛造品50を金型3,4から取り出す際に第1及び第2離型材22,21も同時に取り出すことができる。このため、熱間鍛造品50を取り出す作業と別に第1及び第2離型材22,21を除去する作業を鍛造完了の都度行う必要がなく、鍛造品を効率良く連続生産することができる。このようにして生産効率を上げる場合、第1及び第2離型材22,21は、ガラス潤滑剤11に張り付き易くするため、本実施形態のようにそれぞれ1枚のシートにより構成されることが好ましい。
次に、上記本実施形態に係る熱間鍛造方法の特徴及びその作用効果について説明する。
上記熱間鍛造方法は、600℃以上である上金型3と下金型4との間に加熱された被加工材10を配置し、被加工材10を加熱状態に保持しつつ上金型3の上側成形面3A及び下金型4の下側成形面4Aに沿った形状に引き伸ばすように鍛造する方法である。上記熱間鍛造方法は、被加工材10の表面10A〜10Cをガラス潤滑剤11により被覆する工程S20と、上金型3と下金型4との間にガラス潤滑剤11により被覆された被加工材10を配置する工程S30と、上金型3と下金型4とを互いに近づけることにより、上側成形面3A及び下側成形面4Aに沿って引き伸ばすように被加工材10を鍛造する工程S40と、を備えている。被加工材10を鍛造する工程S40では、黒鉛、炭素繊維、窒化硼素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンからなる群より選択される少なくとも1つの固体潤滑成分を含むシート状の離型材21,22が、上側成形面3Aとガラス潤滑剤11との間及び下側成形面4Aとガラス潤滑剤11との間に介在する。
上記熱間鍛造方法では、被加工材10の表面10A〜10Cがガラス潤滑剤11により被覆され、当該ガラス潤滑剤11と金型3,4の成形面3A,4Aとの間に離型材21,22が介在した状態で被加工材10の熱間鍛造が行われる。この離型材21,22は、黒鉛、炭素繊維、窒化硼素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンなどの高融点の材料を固体潤滑成分として含み、且つシート状に構成されている。このため、従来ように固体潤滑成分を液体に分散させた状態で金型3,4に塗布する場合と異なり、金型3,4が600℃以上の高温に加熱される場合でもガラス潤滑剤11と金型3,4の成形面3A,4Aとの間に固体潤滑成分を確実に存在させることができる。従って、上記熱間鍛造方法によれば、被加工材10に被覆されたガラス潤滑剤11が金型3,4に付着するのを抑制することが可能となり、鍛造品の金型に対する離型性を向上させることができる。
上記熱間鍛造方法において、被加工材10を配置する工程S30は、下側成形面4A上に、黒鉛、炭素繊維、窒化硼素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンからなる群より選択される少なくとも1つの固体潤滑成分を含むシート状の第1離型材22を配置する工程S31と、ガラス潤滑剤11により被覆された被加工材10を第1離型材22上に配置する工程S32と、被加工材10の上面10Bに、黒鉛、炭素繊維、窒化硼素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンからなる群より選択される少なくとも1つの固体潤滑成分を含むシート状の第2離型材21を配置する工程S33と、を含む。被加工材10を鍛造する工程S40では、上側成形面3Aとガラス潤滑剤11との間に第2離型材21が介在し、且つ、下側成形面4Aとガラス潤滑剤11との間に第1離型材22が介在する。このように、2枚のシート状の離型材21,22を用いることにより、2つの金型3,4の成形面3A,4Aと被加工材10に被覆されたガラス潤滑剤11との間に離型材21,22を配置し易くなる。このため、ガラス潤滑剤11が金型3,4の成形面3A,4Aに付着するのをより確実に防止することができる。
上記熱間鍛造方法において、上側成形面3A及び下側成形面4Aは、貫通孔を有しない連続した面により構成されている。これにより、シート状の離型材21,22を成形面3A,4Aに沿って配置し易くなる。
上記熱間鍛造方法では、被加工材10を鍛造する工程S40の完了時において、第1離型材22が下側成形面4Aの全体を覆い、且つ、第2離型材21が上側成形面3Aの全体を覆った状態となる。これにより、被加工材10に被覆されたガラス潤滑剤11が上側成形面3A及び下側成形面4Aに付着することをより確実に防止することができる。
上記熱間鍛造方法において、第1離型材22及び第2離型材21の両方又はいずれか一方は、特定方向(例えば対角線方向)に伸縮する伸縮性を有している。これにより、鍛造中における被加工材10の変形に追随して離型材21,22を変形させることができる。その結果、被加工材10に被覆されたガラス潤滑剤11が金型3,4に対して露出するのを防ぎ、当該ガラス潤滑剤11が成形面3A,4Aに付着するのをより確実に防止することができる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る熱間鍛造方法について、図7を参照して説明する。実施形態2では、被加工材10の上面10Bに第2離型材25を配置する工程S33において、複数の離型シート23,24を積層することにより第2離型材25が配置され、また複数の離型シート23,24の各々が特定方向に伸縮する伸縮性を有し且つ伸縮方向が互いに異なるように積層される点で上記実施形態1と異なっている。なお、実施形態2では、上記実施形態1と異なる当該工程S33についてのみ説明する。図7は、被加工材10の上面10Bを平面視した状態を示している。また図7では、各離型シート23,24が水平方向に展開された状態を示している。
まず、被加工材10の上面10B全体を覆うように下側離型シート23が配置される。図7に示すように、下側離型シート23は、平面視において上面10Bよりも面積が大きい矩形状のシート材であり、上記実施形態1の第2離型材21と同様の材質及びシート構造を有するものである。下側離型シート23は、対角線方向D1,D2(伸縮方向)に伸縮する伸縮性を有する。また伸縮方向D1,D2におけるシートの伸縮率は、1%以上となっている。なお、下側離型シート23は、対角線方向D1,D2以外の方向に伸縮方向を有していてもよいし、対角線方向D1,D2以外の方向にもある程度の伸縮性を有していてもよい。また下側離型シート23は、矩形状に限定されず、例えば円形状など矩形状以外の形状であってもよい。
次に、下側離型シート23上に上側離型シート24が積層される。上側離型シート24は、下側離型シート23と略同じ大きさを有する矩形状のシート材であり、上記実施形態1の第2離型材21と同様の材質及びシート構造を有するものである。上側離型シート24も、同様に対角線方向D3,D4(伸縮方向)に伸縮する伸縮性を有する。また伸縮方向D3,D4における伸縮率は、1%以上となっている。なお、上側離型シート24も、対角線方向D3,D4以外の方向に伸縮方向を有していてもよいし、対角線方向D3,D4以外の方向にもある程度の伸縮性を有していてもよい。また上側離型シート24も、矩形状に限定されず、例えば円形状など矩形状以外の形状であってもよい。
ここで、上側離型シート24は、下側離型シート23の伸縮方向D1,D2に対して伸縮方向D3,D4が異なる方向に向くように積層される。つまり、上側及び下側離型シート23,24は、伸縮方向が互いに異なるように積層される。図7に示すように、本実施形態では、上側及び下側離型シート23,24は、被加工材10の中央に形成された凹部10Dの中心軸Cを中心として互いに45°ずれた状態で積層される。つまり、伸縮方向D3は、伸縮方向D1,D2に対して45°の角度を成すようにずれており、伸縮方向D4も、伸縮方向D1,D2に対して45°の角度を成すようにずれている。
このように実施形態2では、複数の離型シート23,24が積層された第2離型材25を被加工材10の上面10Bに配置することにより、鍛造中において一部の離型シートが破れた場合でも、他の離型シートによって上面10Bを覆うことができ、ガラス潤滑剤11が上金型3の上側成形面3Aに対して露出するのを防止することができる。その結果、ガラス潤滑剤11が上側成形面3Aに付着するのをより確実に防止することができる。また被加工材10の断熱性が向上し、鍛造時に被加工材10がより容易に変形することが可能となり、成形精度を向上させることができる。
また、複数の離型シート23,24が特定方向(対角線方向)に伸縮する伸縮性を有し、伸縮方向D1〜D4が互いに異なるように積層されることにより、鍛造中において被加工材10が複数方向に変形する場合でも、各離型シート23,24をそれぞれ別方向に伸縮させることにより追随することができる。つまり、各離型シート23,24の伸縮方向が特定方向のみに限られた織布であっても、被加工材10の変形に対して各離型シート23,24を追随して変形させることができる。このため、被加工材10が上金型3に対して露出することを防止できる。
また本実施形態では、2枚の離型シート23,24を積層する場合について説明したがこれに限定されず、3枚以上の離型シートを伸縮方向が互いに異なるように積層してもよい。また被加工材10の下面10Aを覆う第1離型材についても同様に、複数の離型シートを伸縮方向が互いに異なるように積層したものとしてもよい。
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3に係る熱間鍛造方法について、図8及び図9を参照して説明する。実施形態3では、被加工材10の上面10Bに第2離型材26を配置する工程S33において、互いに大きさが異なる複数の離型シート27,28を積層する点で上記実施形態1と異なっている。なお、実施形態3では、上記実施形態1と異なる当該工程S33についてのみ説明する。図8は、被加工材10が上金型3と下金型4との間に配置された状態を示している。図9は、被加工材10の上面10Bを平面視した状態を示している。また図9では、各離型シート27,28が水平方向に展開された状態を示している。
図8及び図9に示すように、被加工材10の上面10Bの中央には、下面10A側に向かって窪む凹部10Dが形成されている。凹部10Dは、高さ方向に沿った側壁面10Eと、底壁面10Fと、を有し、当該底壁面10Fが被加工材10の高さ方向の中央よりも上面10B側に位置する深さで形成されている。凹部10Dは、平面視円形状を有するがこれに限定されず、例えば矩形状など円形状以外の形状であってもよい。
まず、凹部10Dを覆うように第1離型シート27が上面10Bに配置される。図9に示すように、第1離型シート27は、鍛造前の平面視における面積が凹部10Dよりも大きく且つ被加工材10の上面10B全体よりも小さい矩形状のシート材であり、上記実施形態1の第2離型材21と同様の材質及びシート構造を有するものである。このため、第1離型シート27を配置した状態では、被加工材10の上面10Bの一部が露出した状態となる。
次に、第1離型シート27上に第2離型シート28が積層される。第2離型シート28は、鍛造前の平面視における面積が被加工材10の上面10B全体よりも大きい矩形状のシート材であり、上記実施形態1の第2離型材21と同様の材質及びシート構造を有するものである。このため、第2離型シート28は、被加工材10の上面10B全体を覆うように配置される。また図8に示すように、第2離型シート28において上面10Bよりも外側に延びた部分は重力によって垂下し、被加工材10の側面10Cを覆う。
このように、被加工材10が凹部10Dを有する場合には、鍛造時に凹部10D近傍のシート部分に強く力が掛かり、シートが破れる虞がある。これに対して、本実施形態では、上面10Bよりも面積が小さい第1離型シート27が鍛造時において凹部10D内に入り込むように折れ曲がることができる。このため、鍛造中に仮に第2離型シート28が破れてしまった場合でも、第1離型シート27によって凹部10D近傍の部分が上金型3に対して露出するのを防止することができる。
また実施形態3では、被加工材10に1つの凹部10Dが形成された場合について説明したがこれに限定されず、複数の凹部が形成された被加工材にも同様に適用することができる。また被加工材10の中央に形成された凹部10Dに限定されず、被加工材10の外縁に形成された切欠状の凹部に対して適用されてもよい。また実施形態3においても、上記実施形態2と同様に、第1及び第2離型シート27,28が特定方向に伸縮する伸縮性を有し、これらが互いの伸縮方向が異なるように積層されてもよい。
(その他実施形態)
最後に、本発明のその他実施形態について説明する。
上記実施形態1では、2枚のシート状の離型材21,22を用いてガラス潤滑剤11の成形面3A,4Aに対する付着を抑制する場合について説明したが、これに限定されない。例えば図10に示すように、被加工材10の表面全体を覆うように1枚のシート状の離型材29を配置し、鍛造中において上面10Bを覆うガラス潤滑剤11が上側成形面3Aに直接接触せず、且つ下面10Aを覆うガラス潤滑剤11が下側成形面4Aに直接接触しないようにしてもよい。この場合でも、上記実施形態1〜3と同様に、ガラス潤滑剤11が成形面3A,4Aに付着して離型性が悪化するのを防止できる。
上記実施形態1では、上金型3を下金型4に向かって下降させる場合について説明したがこれに限定されず、下金型4を上金型3に向かって移動させてもよい。また金型3,4を鉛直方向に移動させる場合に限定されず、水平方向に移動させてもよいし、鉛直方向及び水平方向に対する斜め方向に移動させてもよい。
上記実施形態では、離型材として、特定方向に伸縮性を有するものだけでなく、伸縮性(延性)を複数の方向、あるいは、全ての方向に対して有するものが利用されてもよい。これにより、離型材の割れ(あるいは、切れ)がより確実に防止される。
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと解されるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
3 上金型(第1金型)
3A 上側成形面(第1成形面)
4 下金型(第2金型)
4A 下側成形面(第2成形面)
10 被加工材
10D 凹部
11 ガラス潤滑剤
21,25,26 第2離型材(離型材)
22 第1離型材(離型材)
23 下側離型シート(離型シート)
24 上側離型シート(離型シート)
27 第1離型シート
28 第2離型シート
D1,D2,D3,D4 伸縮方向

Claims (9)

  1. 少なくとも一方の温度が600℃以上である第1金型と第2金型との間に加熱された被加工材を配置し、前記被加工材を加熱状態に保持しつつ前記第1金型の第1成形面及び前記第2金型の第2成形面に沿った形状に引き伸ばすように鍛造する熱間鍛造方法であって、
    前記被加工材の表面をガラス潤滑剤により被覆する工程と、
    前記第1金型と前記第2金型との間に前記ガラス潤滑剤により被覆された前記被加工材を配置する工程と、
    前記第1金型と前記第2金型とを相対移動させて互いに近づけることにより、前記第1成形面及び前記第2成形面に沿って引き伸ばすように前記被加工材を鍛造する工程と、を備え、
    前記被加工材を鍛造する工程では、黒鉛、炭素繊維、窒化硼素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンからなる群より選択される少なくとも1つの固体潤滑成分を含むシート状の離型材が、前記第1成形面と前記ガラス潤滑剤との間及び前記第2成形面と前記ガラス潤滑剤との間に介在することを特徴とする、熱間鍛造方法。
  2. 前記離型材は、黒鉛、炭素繊維、窒化硼素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンからなる群より選択される少なくとも1つの固体潤滑成分を含むシート状の第1離型材及び第2離型材を含み、
    前記被加工材を配置する工程は、
    前記第2成形面上に前記第1離型材を配置する工程と、
    前記ガラス潤滑剤により被覆された前記被加工材を前記第1離型材上に配置する工程と、
    前記被加工材において前記第1離型材上に配置される部分と反対側の部分に、前記第2離型材を配置する工程と、を含み、
    前記被加工材を鍛造する工程では、前記第1成形面と前記ガラス潤滑剤との間に前記第2離型材が介在し、且つ、前記第2成形面と前記ガラス潤滑剤との間に前記第1離型材が介在する、請求項1に記載の熱間鍛造方法。
  3. 前記第1成形面及び前記第2成形面は、それぞれ貫通孔を有しない連続した面により構成されている、請求項2に記載の熱間鍛造方法。
  4. 前記被加工材を鍛造する工程の完了時において、前記第1離型材が前記第2成形面全体を覆い、且つ、前記第2離型材が前記第1成形面全体を覆う、請求項2又は3に記載の熱間鍛造方法。
  5. 前記第1離型材及び前記第2離型材の少なくとも一方は、伸縮性を有する、請求項2〜4の何れか1項に記載の熱間鍛造方法。
  6. 前記第1離型材及び前記第2離型材の少なくとも一方は、複数の離型シートを積層することにより配置される、請求項2〜5の何れか1項に記載の熱間鍛造方法。
  7. 前記複数の離型シートの各々は、特定方向に伸縮する伸縮性を有し、伸縮方向が互いに異なるように積層される、請求項6に記載の熱間鍛造方法。
  8. 前記被加工材は、凹部を有し、
    前記第2離型材を配置する工程は、
    鍛造前の平面視における面積が前記凹部よりも大きく前記被加工材全体よりも小さい第1離型シートを、前記凹部を覆うように配置する工程と、
    鍛造前の平面視における面積が前記被加工材全体よりも大きい第2離型シートを、前記第1離型シート上に配置する工程と、を含む、請求項2〜6の何れか1項に記載の熱間鍛造方法。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の熱間鍛造方法を用いて鍛造品を製造する、熱間鍛造品の製造方法。
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