JP2017147024A - 固体酸化物形燃料電池システム - Google Patents

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勝己 檜垣
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Abstract

【課題】改質燃料ガスの一部を燃料ガス供給流路に戻す際にリサイクル流路にて発生するおそれのある結露を防止する。
【解決手段】燃料ガス供給流路14を通して供給される燃料ガス中の硫黄成分を除去するための脱硫器22と、脱硫された燃料ガスを改質するための改質器4と、改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元によって発電を行う燃料電池セルスタック6と、改質器4及び燃料電池セルスタック6を収容するための電池収容ハウジング58と、を備えた固体酸化物形燃料電池システム。改質器4からの改質燃料ガスの一部を燃料ガス供給流路14に戻すリサイクル流路62が設けられ、このリサイクル流路62に関連して加熱手段70が設けられ、加熱手段70はリサイクル流路62の少なくとも一部を加熱してリサイクル流路62における結露発生を防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料ガスを燃料として発電を行う燃料電池セルスタックを備えた固体酸化物形燃料電池システムに関する。
従来から、酸化物イオンを伝導する膜として固体電解質を用いた燃料電池セルスタックを備えた固体酸化物形燃料電池システムが知られている。この固体酸化物形燃料電池システムでは、一般的に、固体電解質としてイットリアをドープしたジルコニアが用いられており、この固体電解質の一方側には燃料ガス(例えば、天然ガス)を酸化するための燃料極が設けられ、その他方側には酸化材(例えば、空気中の酸素)を還元するための空気極が設けられている。燃料電池セルスタックの作動温度は約700〜1000℃と高く、このような高温状態下において、改質された燃料ガス中の水素、一酸化炭素、炭化水素等と酸化材としての空気中の酸素とが電気化学反応を起こすことによって発電が行われる。
燃料ガスは改質器にて改質(例えば、水蒸気を用いた水蒸気改質)され、改質された燃料ガスが燃料電池セルスタックの燃料極側に送給される。この改質器に送られる燃料ガス(例えば、都市ガス、LPガス)には、ガス漏洩時に知覚できるように付臭剤が含有され、この付臭剤は硫黄成分を含んでいる。付臭剤中の硫黄成分は改質触媒に悪影響を及ぼし、改質触媒の性能劣化を引き起こす原因になり、それ故に、改質器に送給する前に燃料ガス中の付臭剤、特にその硫黄成分を除去する必要がある。
このために、改質器の上流側に、脱硫剤を収容した脱硫器が配設され、改質器にて改質される前に燃料ガス中の硫黄成分が脱硫器の脱硫剤により取り除かれ、硫黄成分が除去された燃料ガスが改質器に送給される。また、この脱硫器での脱硫作用を高めるために、脱硫器に収容する脱硫剤として超高次脱硫剤を用いた固体酸化物形燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この固体酸化物形燃料電池システムでは、この脱硫器に関連して、改質器にて水蒸気改質された改質燃料ガスの一部を燃料ガス供給流路に戻すリサイクル流路が設けられ、改質器から燃料電池セルスタックの燃料極側に送給される改質燃料ガスの一部が、このリサイクル流路を通して燃料ガス供給流路における脱硫器の上流側に戻され、燃料ガスにこの戻された改質燃料ガスが混合されて脱硫器に供給される。このように改質燃料ガスの一部をリサイクルすると、水素を含む燃料ガスが脱硫器に供給され、この水素と燃料中の付臭剤とが反応して硫化水素となり、さらにこの硫化水素が脱硫剤に化学的に吸着されることで高度な脱硫作用が発揮され、燃料ガスに含まれた硫黄成分を所要の通りに除去することができる。
特開2011−159485号公報
この固体酸化物形燃料電池システムでは、リサイクル流路にオリフィス部材が配設され、このオリフィス部材によって、リサイクル流路を通して燃料ガス供給流路に戻される改質燃料ガス(本明細書では、「リサイクルガス」とも称する)の流量が調整される。このように構成することにより、燃料ガス供給流路における燃料ガスとリサイクルガスとの混合比が所定の適正範囲に保たれ、脱硫器に流れる燃料ガスに含まれる水素の濃度が所定範囲に保たれる。
脱硫器に供給される燃料ガス中の水素濃度は1〜2%であるが、燃料電池セルスタックの発電出力が変動すると、これに伴って燃料ガスの供給流量も変動し、これによって、リサイクル流路を通してリサイクルされるリサイクルガスのリサイクル量(即ち、リサイクル比率)が変わり、燃料ガス中の水素濃度が変化する。このように燃料ガス中に含まれる水素濃度が変化する場合、特に水素濃度が高くなる条件では、リサイクルガスに含まれる水分量も多くなり、このリサイクル流路などで凝縮により生成される結露水が滞留しやすくなり、結露水による閉塞が発生するおそれがある。このリサイクル流路にて閉塞が発生すると、燃料ガス供給流路に戻されるリサイクルガス(改質燃料ガス)の量が少なくなり、従って、燃料ガス中に含まれる水素濃度が低下し、脱硫剤による脱硫作用が充分に発揮されず、改質触媒の性能劣化の原因となる。また、燃料ガスと前記リサイクル流路からのリサイクルガスとが混合した混合燃料ガスが流れる混合流路部にて結露水が生じると、オリフィス部材への付着状態が継時的に変化するために燃料流量の変動が生じやすくなり、場合によっては、燃料電池セルスタックの損傷をまねくおそれがあった。
本発明の目的は、改質燃料ガスの一部を燃料ガス供給流路に戻す際にリサイクル流路にて発生するおそれのある結露水による閉塞や流量の不安定な挙動の発生を防止することができる固体酸化物形燃料電池システムを提供することである。
本発明の他の目的は、改質燃料ガスの一部を燃料ガス供給流路に戻す際に燃料ガス供給流路に発生するおそれのある結露水による閉塞や流量制御の不安定な挙動の発生を防止することができる固体酸化物形燃料電池システムを提供することである。
本発明の請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システムは、燃料ガス供給源からの燃料ガスを燃料ガス供給流路を通して供給するための燃料ガス供給手段と、前記燃料ガス供給流路を通して供給される燃料ガス中の硫黄成分を除去するための脱硫器と、脱硫された燃料ガスを改質するための改質器と、前記改質器にて改質された改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元によって発電を行う燃料電池セルスタックと、を備えた固体酸化物形燃料電池システムであって、
前記改質器からの改質燃料ガスの一部を前記燃料ガス供給流路にリサイクルするためのリサイクル流路が設けられ、前記リサイクル流路に関連して加熱手段が設けられ、前記加熱手段は前記リサイクル流路の少なくとも一部を加熱して前記リサイクル流路における結露水による閉塞の発生を防止することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記リサイクル流路には、前記リサイクル流路を通してリサイクルされる改質燃料ガスの流量を調整するための第1オリフィス部材が配設され、前記加熱手段は、前記第1オリフィス部材及び/又はその近傍を加熱して前記リサイクル流路における結露水による閉塞の発生を防止することを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記燃料ガス供給流路における、燃料ガスと前記リサイクル流路からのリサイクルガスとが混合した混合燃料ガスが流れる混合流路部には、前記混合流路部を通して流れる混合燃料ガスの流量を調整するための第2オリフィス部材が配設され、前記加熱手段は、前記第1オリフィス部材及び/又はその近傍と前記第2オリフィス部材及び/又はその近傍との双方を加熱して結露水による閉塞の発生を防止することを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の固体酸化物形燃料電池システムは、燃料ガス供給源からの燃料ガスを燃料ガス供給流路を通して供給するための燃料ガス供給手段と、前記燃料ガス供給流路を通して供給される燃料ガス中の硫黄成分を除去するための脱硫器と、脱硫された燃料ガスを改質するための改質器と、前記改質器にて改質された改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元によって発電を行う燃料電池セルスタックと、を備えた固体酸化物形燃料電池システムであって、
前記改質器からの改質燃料ガスの一部を前記燃料ガス供給流路にリサイクルするためのリサイクル流路が設けられ、燃料ガス供給流路における、燃料ガスと前記リサイクル流路からのリサイクルガスとが混合した混合燃料ガスが流れる混合流路部に関連して加熱手段が設けられ、前記加熱手段は前記燃料ガス供給流路の前記混合流路部の少なくとも一部を加熱して前記混合流路部における結露水による部分閉塞の発生を防止することを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記燃料ガス供給流路の前記混合流路部には、前記混合流路部を通して流れる混合燃料ガスの流量を調整するためのオリフィス部材が配設され、前記加熱手段は、前記オリフィス部材及び/又はその近傍を加熱して前記燃料ガス供給流路の前記混合流路部における結露水による部分閉塞の発生を防止することを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記加熱手段は、通電により加熱する電気ヒータであることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記燃料ガス供給流路には、前記燃料ガス供給流路を通して流れる燃料ガスとリサイクルガスとの混合燃料ガスの流量を検知するための混合燃料ガス流量検知手段又はこの混合燃料ガスの圧力を検知するための混合燃料ガス圧力検知手段が設けられ、前記混合燃料ガス流量検知手段又は前記混合燃料ガス圧力検知手段が異常を検知すると、前記電気ヒータが作動して結露水による部分閉塞が解消されることを特徴とする。
また、本発明の請求項8に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記燃料電池セルスタックからの燃焼排気ガスの熱を温水として回収するための貯湯装置を含み、前記貯湯装置は、温水を貯めるための貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の貯湯水を循環させるための循環流路と、前記循環流路に配設され且つ燃焼排気ガスと前記循環流路を流れる貯湯水との間で熱交換を行う熱交換器とを備え、前記貯湯タンク又は前記循環流路が前記加熱手段として機能し、前記循環流路を流れる温水又は前記貯湯タンクに貯えられた温水からの熱を利用して結露水による閉塞の発生を防止することを特徴とする。
更に、本発明の請求項9に記載の固体酸化物形燃料電池システムでは、前記電池収容ハウジング及び前記脱硫器は発電ユニットハウジング内に収容され、前記発電ユニットハウジングに関連して、前記発電ユニットハウジング内を換気するための換気ファンが設けられ、前記換気ファンが前記加熱手段として機能し、前記換気ファンからの温風の熱を利用して結露水による閉塞の発生を防止することを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、改質器からの改質燃料ガスの一部を燃料ガス供給流路にリサイクルするためのリサイクル流路に関連して加熱手段が設けられ、この加熱手段がリサイクル流路の少なくとも一部を加熱するので、このリサイクル流路での結露水による閉塞の発生を防止することができる。
また、本発明の請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、リサイクル流路に第1オリフィス部材が配設され、加熱手段は、この第1オリフィス部材及び/又はその近傍を加熱するので、結露水によって閉塞が発生し易い第1オリフィス部材及びその近傍での閉塞発生を防止することができる。
また、本発明の請求項3に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、燃料ガス供給流路の混合流路部に第2オリフィス部材が配設され、加熱手段は第1オリフィス部材及び/又はその近傍と第2オリフィス部材及び/又はその近傍との双方を加熱するので、結露水によって閉塞が発生し易いこれらの箇所での閉塞発生を防止することができる。
また、本発明の請求項4に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、改質燃料ガスの一部を燃料ガス供給流路にリサイクルするためのリサイクル流路が設けられ、燃料ガス供給流路の混合流路部に関連して加熱手段が設けられ、この加熱手段は燃料ガス供給流路の混合流路部の少なくとも一部を加熱するので、この混合流路部における結露水による部分閉塞の発生を防止することができる。
また、本発明の請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、燃料ガス供給流路の混合流路部にオリフィス部材が配設され、加熱手段はこのオリフィス部材及び/又はその近傍を加熱するので、結露の発生し易いオリフィス部材及びその近傍での結露水による部分閉塞の発生を防止することができる。
また、本発明の請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、加熱手段が電気ヒータから構成されているので、この電気ヒータへの通電を制御することにより結露水による閉塞を防止することができる。
また、本発明の請求項7に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、結露水による閉塞が発生したときには、燃料ガスの流量制御が不安定となり、混合燃料ガス流量検知手段による検知信号に変動が生じたり、またオリフィス部材への付着状態が継時的に変化することに起因して、混合燃料ガス圧力検知手段を設けた場合にはその検知圧力に変動が生じたりする。そのため、この混合燃料ガス流量検知手段又は混合燃料ガス圧力検知手段が異常を検知した場合に、電気ヒータが作動されるように構成するので、結露水による閉塞を解消し、燃料ガスの流量制御やリサイクルガスの流量を安定的な状態に復帰させることができる。
また、本発明の請求項8に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、温水を貯湯するための貯湯装置における貯湯タンク(又は循環流路)を加熱手段として機能させ、貯湯タンクに貯えられた温水(又は循環流路を流れる温水)からの熱を利用して結露水による閉塞を防止することができる。
更に、本発明の請求項9に記載の固体酸化物形燃料電池システムによれば、発電ユニットハウジング内の温熱を換気するための換気ファンを加熱手段として機能させ、この換気ファンからの温風の熱を利用して結露水による閉塞を防止することができる。
本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第1の実施形態を簡略的に示す全体図。 本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第2の実施形態を簡略的に示す全体図。 本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第3の実施形態を簡略的に示す全体図。 本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第4の実施形態を簡略的に示す全体図。 本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの第5の実施形態を簡略的に示す全体図。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの各種実施形態について説明する。
〔第1の実施形態〕
まず、図1を参照して、固体酸化物形燃料電池システムの第1の実施形態について説明する。図1において、図示の固体酸化物形燃料電池システム2は、燃料ガス(例えば、都市ガス、LPガスなど)を消費して発電を行うものであり、燃料ガスを改質するための改質器4と、改質器4にて改質された燃料ガス及び酸化材としての空気の酸化及び還元によって発電を行う固体酸化物形の燃料電池セルスタック6と、を備えている。
燃料電池セルスタック6は、燃料電池反応によって発電を行うための複数の固体酸化物形の燃料電池セルを集電部材を介して積層して構成されており、図示していないが、酸素イオンを伝導する固体電解質と、この固体電解質の一方側に設けられた燃料極と、固体電解質の他方側に設けられた空気極とを備え、固体電解質として例えばイットリアをドープしたジルコニアが用いられる。
燃料電池セルスタック6の燃料極の導入側は、改質燃料ガス送給流路8を介して改質器4に接続され、この改質器4は、ガス・水蒸気送給流路10を介して気化器12に接続されている。気化器12は、燃料ガス供給流路14を介して燃料ガスを供給するための燃料ガス供給源16(例えば、埋設管や貯蔵タンクなど)に接続され、燃料ガス供給源16及び燃料ガス供給流路14が、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給手段を構成する。また、この気化器12は、水供給流路18を介して改質水タンク20に接続され、水供給流路18及び改質水タンク20が、改質水を供給するための水供給手段を構成する。
改質器4には改質触媒が収容され、改質触媒として例えばアルミナにルテニウムを担持させたものが用いられ、この改質触媒によって燃料ガス供給流路14を通して供給される燃料ガスが水蒸気改質される。尚、この実施形態では、改質器4と気化器12とを別体に構成しているが、これらを一体的に構成するようにしてもよい。また、この実施形態では、燃料ガス供給手段からの燃料ガスを気化器12に送給しているが、この気化器12に代えて、改質器4に直接的に送給するようにしてもよい。
燃料ガス供給流路14には、脱硫器22、昇圧ポンプ24、圧力調整弁26(例えば、ゼロガバナ、マイナスガバナなど)、燃料ガス流量センサ28及び遮断弁30が配設されている。脱硫器22は、燃料ガスに含まれる硫黄成分(付臭剤中の硫黄成分)を除去する。この脱硫器22及びこれに関連する構成については、後に詳述する。昇圧ポンプ24は、燃料ガス供給流路14を流れる燃料ガスを昇圧し、燃料ガス供給源16からの燃料ガスを気化器12に送給する。また、圧力調整弁26は、燃料ガス供給源16から燃料ガス供給流路14を通して供給される燃料ガスを所定圧力に調整し、燃料ガス流量センサ28は、燃料ガス供給流路14を通して送給される燃料ガスの流量を測定し、遮断弁30は、閉状態になると燃料ガス供給流路14を遮断して燃料ガスの供給を停止する。また、水供給流路18には水ポンプ31が配設され、この水ポンプ31の作用によって、改質水タンク20内の水(回収水)が水供給流路18を通して気化器12に供給される。
この燃料電池セルスタック6の空気極の導入側は、空気供給流路32を介して送風手段34に接続され、この空気供給流路34に空気流量センサ36が配設されている。送風手段34は、例えば送風ブロアから構成され、この送風手段34の作用によって空気(酸化材)が空気供給流路32を通して燃料電池セルスタック6の空気極側に供給され、空気流量センサ36は、空気供給流路32を流れる空気の流量を計測する。尚、この空気供給流路32及び送風手段34は、発電用の空気を供給するための空気供給手段を構成する。
燃料電池セルスタック6の燃料極及び空気極の排出側には燃焼域38が設けられ、燃料電池セルスタック6の燃料極側から排出される反応燃料ガス(余剰の燃料ガスを含んでいる)と空気極側から排出される空気(酸素を含んでいる)とがこの燃焼域38に送給されて燃焼され、この燃料ガスの燃焼熱を利用して気化器12及び改質器4が加熱される。燃焼域38からの燃焼排気ガスが排気ガス排出流路40を通して大気に排出される。尚、この燃焼排気ガスを利用して、空気供給流路32を通して燃料電池セルスタック6に供給される空気を加温するようにしてもよい。
この実施形態では、燃焼排気ガスの熱が温水として貯えられるように貯湯装置42が設けられているとともに、燃焼排気ガスに含まれる水分を回収して改質水と利用するように凝縮水回収手段44が設けられている。更に説明すると、排気ガス排出流路40には排熱回収用の熱交換器46が配設され、この熱交換器46に関連して貯湯装置42及び凝縮水回収手段44が設けられている。
図示の貯湯装置42は、温水を貯める貯湯タンク48と、貯湯タンク48の貯湯水(温度が低いと水であるが、温度が高くなると温水となる)を熱交換器46を通して循環させるための循環流路50とを備え、この循環流路50には、貯湯タンク48内の貯湯水を循環流路50を通して循環させる循環ポンプ52が配設されている。このように構成されているので、熱交換器46において、排気ガス排出流路40を流れる燃焼排気ガスと循環流路50を流れる水(貯湯水)との間で熱交換が行われ、この熱交換により加温された温水が貯湯タンク48に貯えられる。
また、図示の凝縮水回収手段44は、熱交換器46から改質水タンク20に延びる凝縮水回収流路54を備え、この凝縮水回収流路54に水精製器56が配設されている。このように構成されているので、熱交換器46による熱交換により燃焼排気ガスが冷やされ、これによって、燃焼排気ガスに含まれた水分が凝縮されて回収され、回収された凝縮水は水精製器56により純水に精製された後に改質水タンク20に貯えられる。
この実施形態では、改質器4、燃料電池セルスタック6、気化器12及び燃焼域38が収容ハウジング58に収容されている。この収容ハウジング58は、金属製(例えば、ステンレス鋼製)であり、その内面は断熱部材(図示せず)で覆われており、その内側に高温空間60を規定し、改質器4、燃料電池セルスタック6、気化器12が高温空間60内で高温状態に保たれる。
この固体酸化物形燃料電池システム2では、脱硫器22に用いる脱硫剤として、脱硫作用の高い超高次脱硫剤を用いるのが好ましく、このような超高次脱硫剤としては、例えば銅−亜鉛系脱硫剤、銅−亜鉛−アルミニウム系脱硫剤などを用いることができ、これらの超高次脱硫剤については例えば特許第2761636号公報などを参照されたい。
このような超高次脱硫剤は、200〜300℃(例えば250〜300℃)の高温状態で優れた脱硫作用を発揮することから、脱硫器22を収容ハウジング58の外面に近接乃至接触して配設するのが好ましく、例えば特開2011−159485号公報に開示されているように配設することができる。
この固体酸化物形燃料電池システム2では、脱硫剤として超高次脱硫剤を用いることに関連して、改質器4にて改質された改質燃料ガスの一部が燃料ガス供給流路14に戻されるように構成されている。更に説明すると、改質燃料ガスを戻すためのリサイクル流路62が設けられ、リサイクル流路62の一端側が改質器4の出口若しくは改質ガス供給流路8に接続され、その他端側が燃料ガス供給流路14、具体的には昇圧ポンプ24の配設部位よりも上流側(この実施形態では、昇圧ポンプ24と圧力調整弁26との間の部位)に接続されている。従って、改質器4から改質燃料ガス送給流路8を通して流れる改質燃料ガスの一部(リサイクルガス)がリサイクル流路62を通して燃料ガス供給流路14に戻される。
改質燃料ガスには水素が含まれており、このように改質燃料ガスをリサイクルすることにより、改質燃料ガス中の水素が燃料ガスに混合されて燃料ガス供給流路14を通して脱硫器22内の超高次脱硫剤に送給され、このような水素の使用条件下において超高次脱硫剤の使用が可能となる。尚、燃料ガスに含まれる水素は、0.7〜1.5%程度の濃度となるようにするのが好ましい。
このリサイクル流路62には、ドレントラップ64及びオリフィス部材66が配設されている。ドレントラップ64は、リサイクル流路62を通して流れる改質燃料ガスに含まれる水分をトラップし、凝縮水排出流路68を通して外部に排出する。また、オリフィス部材66には流路孔(図示せず)が設けられ、かかる流路孔によってリサイクル流路62を通して戻される改質燃料ガスの流量を調整する。尚、このリサイクル流路62に電磁開閉弁(図示せず)を設け、この電磁開閉弁の開閉によってリサイクル流路62を通しての改質燃料ガスのリサイクルをオン、オフするようにするようにしてもよい。
この固体酸化物形燃料電池システム2では、オリフィス部材66(その流路孔)及びその付近に結露が発生しないように、オリフィス部材66に加熱手段70が設けられている。加熱手段70は、例えば電気ヒータから構成され、通電により加熱してこのオリフィス部材66における結露発生を防止する。尚、この加熱手段70による加熱は、オリフィス部材66の近傍を加熱するようにしてもよく、或いは少し加熱範囲を広くしてオリフィス部材66及びその近傍を加熱するようにしてもよい。
上述したことに関連して、更に、燃料ガス供給流路14に混合燃料ガス圧力センサ72(混合燃料ガス圧力検知手段を構成する)が配設されている。この混合燃料ガス圧力センサ72は、燃料ガス供給流路14における、燃料ガス供給手段16からの燃料ガスとリサイクル流路62からの改質燃料ガスとが混合した混合燃料ガスが流れる混合流路部14a(具体的には、昇圧ポンプ24の配設部位と脱硫器22の配設部位との間の混合流路部の部位)に設けられ、この混合流路部14aを流れる混合燃料ガスの圧力(即ち、混合流路部14aの流路圧力)を検知する。
次に、この固体酸化物形燃料電池システム2の発電運転について説明する。発電運転のときには、燃料ガス供給源16からの燃料ガスが、燃料ガス供給流路16を通して供給され、かく供給される燃料ガスには、リサイクル流路62を通してリサイクルされる改質燃料ガスが混合され、混合された混合燃料ガスが昇圧ポンプ24に送給され、昇圧ポンプ24により昇圧された混合燃料ガスが燃料ガス供給流路14を通して脱硫器22に送給される。
脱硫器22においては、超高次脱硫剤によって混合燃料ガス中に含まれた硫黄成分が除去される。脱硫器22は収容ハウジング58に近接乃至接触して配設されるので、脱硫器22内の超高次脱硫剤が200〜300℃の高温状態に保たれるとともに、脱硫すべき混合燃料ガス中に水素が0.7〜1.5%程度の濃度となるように含まれているので、超高次脱硫剤は優れた脱硫作用を安定して発揮し、混合燃料ガス中に含まれた硫黄成分を所望の通りに除去することができる。
脱硫器22にて脱硫された燃料ガス(混合燃料ガス)は、燃料ガス供給流路14を通して気化器12に送給される。この気化器12には、また、改質水タンク20からの水(純水)が水供給流路18を通して供給され、かかる気化器12にて気化されて水蒸気となり、発生した水蒸気及び燃料ガス(混合燃料ガス)がガス・水蒸気送給流路10を通して改質器4に送給される。
改質器4においては、ガス・水蒸気送給流路10を通して送給された水蒸気により燃料ガス(混合燃料ガス)が水蒸気改質され、水蒸気改質された改質燃料ガスが改質燃料ガス送給流路8を通して燃料電池セルスタック6の燃料極側に送給される。また、燃料電池セルスタック6の空気極側には空気供給流路32を通して空気が送給される。
燃料電池セルスタック6においては、燃料極側を流れる改質燃料ガス及び空気極側を流れる空気(空気中の酸素)の酸化及び還元によって発電が行われ、発電により得られた直流の電力は、図示していないが、インバーター及びパワーコンディショナーを通して交流電力に変換されて家庭用の需要端に供給される。
燃料電池セルスタック6の燃料極側から燃焼域38に反応燃料ガス(余剰の燃料ガスを含んでいる)が排出されるともに、その空気極側から燃焼域38に空気(酸素を含んでいる)が排出され、この燃焼域38にて反応燃料ガスが燃焼され、燃焼域38からの燃焼排気ガスが排気ガス排出流路40を通して大気に排出される。
燃焼排気ガスが熱交換器46を流れる際に、貯湯装置42の循環流路50を流れる貯湯水との間で熱交換が行われ、熱交換により加温された貯湯水(温水)が貯湯タンク48に貯えられる。また、熱交換器46における熱交換により燃焼排気ガスに含まれる水分が凝縮され、この凝縮水が凝縮水回収流路54を通り、水精製器56により精製された後に改質水タンク56に貯まる。
一方、改質器4から改質燃料ガス送給流路8を通して流れる改質燃料ガスの一部(リサイクルガス)は、リサイクル流路62を通して流れ、ドレントラップ64にて改質燃料ガスに含まれた水分が、ドレントラップ64の温度における飽和水蒸気程度になるまで除かれ、ここで凝縮された水分は、凝縮水排出流路68を通して排出され、水分が除かれた改質燃料ガスについては、燃料ガス供給流路14に戻される。尚、ドレントラップ64にて凝縮された凝縮水は、改質水タンク56に回収するようにしてもよい。
このような発電運転状態において、ドレントラップ64から燃料ガス供給流路14との接続部までの間で、ドレントラップ64よりも更に温度が低下すると、オリフィス部材66の前段で結露水が発生し、この結露水がオリフィス部材66を閉塞することがある。このような閉塞状態が生じてリサイクル流路62を通しての改質燃料ガスの戻し流量が減少し続けると、脱硫器22における燃料ガス中の水素濃度が最適値に保てないため、脱硫器22での脱硫性能が悪化する。また、オリフィス部材を閉塞する結露水間にリサイクルガスが閉じ込められた状態になると、閉塞状態と閉塞状態の解消が交互に繰り返され、リサイクルガスの流量が安定しなくなるため、混合流路部14aに設けた混合燃料ガス圧力センサ72の検知圧力の変動や、燃料ガス流量センサ28の検知流量が不安定になる。
このように流路圧力の変動などの異常や、燃料ガス流量センサ28の制御の不安定性を検知すると、加熱手段70への通電が行われ、加熱手段70はオリフィス部材66を加熱し、オリフィス部材66で発生した結露が解消される。その結果、リサイクル流路62を通しての改質燃料ガス(リサイクルガス)の戻り流量が元の正常な状態に戻り、燃料ガス供給流路14に所望量の改質燃料ガスをリサイクルすることができる。
尚、この実施形態では、燃料ガス供給流路14の混合流路部14aに混合燃料ガス圧力センサ72(混合燃料ガス圧力検知手段)を設けているが、これに代えて、混合燃料ガス流量センサ(混合燃料ガス流量検知手段)を設けるようにしてもよい。この場合、オリフィス部材66で結露が発生すると、リサイクル流路62を通しての改質燃料ガスの戻し流量が減少し、これによって、燃料ガス供給流路14の混合流路部14aにおける混合燃料ガスの流量が正常運転状態のときの流量よりも低下し、混合燃料ガス流量センサ72(混合燃料ガス圧力検知手段)は、この流量の異常を検知する。そして、この異常検知により加熱手段70を作動させることにより、上述したと同様に、オリフィス部材66における発生した結露を解消することができる。
尚、上述した実施形態では、燃料ガス供給流路14の混合流路部14aに混合燃料ガス圧力検知手段(又は混合燃料ガス流量検知手段)を設けているが、このような混合燃料ガス圧力検知手段(又は混合燃料ガス流量検知手段)を省略するようにしてもよく、このような場合、加熱手段70を常時付勢し、オリフィス部材66における結露の発生の有無に関係なく加熱するようになる。
〔第2の実施形態〕
次いで、図2を参照して、固体酸化物形燃料電池システムの第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態では、燃料ガス供給流路の混合流路部にオリフィス部材が設けられている。尚、以下の実施形態において、上述した第1の実施形態と実質上同一の部材には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図2において、この固体酸化物形燃料電池システム2Aでは、燃料ガス供給流路14の混合流路部14a(具体的には、リサイクル流路62との接続部位と昇圧ポンプ24の配設部位との間の部位)にオリフィス部材82が配設され、このオリフィス部材82は、この混合流路部14aを流れる混合燃料ガス(燃料ガス供給源16からの燃料ガスとリサイクル流路62からのリサイクルガスとが混合された混合燃料ガス)の流量を調整する。
また、このオリフィス部材82に加熱手段84が設けられ、この加熱手段84は、上述と同様に電気ヒータから構成される。尚、加熱手段84は、上述したと同様に、このオリフィス部材82の近傍を加熱するようにしてもよく、或いはオリフィス手段82及びその近傍を加熱するようにしてもよい。尚、この第2の実施形態の固体酸化物形燃料電池システムのその他の構成は、上述の第1の実施形態と実質上同一でよい。
この第2の実施形態においては、結露水による閉塞が発生し易いオリフィス部材82に加熱手段84が設けられているので、結露水による閉塞が発生して燃料ガス供給流路14の混合流路部14aの流路圧力に変動が生じると、混合燃料ガス圧力センサ72が流路圧力の異常として検知し、この異常検知に基づいて加熱手段84(電気ヒータ)が付勢されてオリフィス部材82を加熱する。従って、加熱手段84の加熱によって、オリフィス部材82での結露水による閉塞が解消され、その結果、燃料ガス供給流路14の混合流路部14aでの混合燃料ガスの流れが元の正常な状態に戻り、脱硫器22に所定の混合燃料ガスを供給することができる。
〔第3の実施形態〕
次に、図3を参照して、固体酸化物形燃料電池システムの第3の実施形態について説明する。この第3の実施形態では、リサイクル流路と燃料ガス供給流路の二つの部位にオリフィス部材が設けられている。
図3において、この第3の実施形態の固体酸化物形燃料電池システム2Bでは、改質燃料ガスの一部を燃料ガス供給流路14に戻すリサイクル流路62に第1オリフィス部材92が設けられている。第1の実施形態と同様に、リサイクル流路14の一端側は改質燃料ガス8に接続され、その他端側は燃料ガス供給流路14(具体的には、圧力調整弁26の配設部位と昇圧ポンプ52の配設部位との間の部位)に接続され、このリサイクル流路62に第1オリフィス部材92が配設されている。また、上述した第2の実施形態と同様に、燃料ガス供給流路14の混合流路部14a(具体的には、リサイクル流路62との接続部位と昇圧ポンプ24の配設部位との間の部位)に第2オリフィス部材94が配設されている。
更に、燃料ガス供給流路14(具体的には、圧力調整弁26の配設部位とリサイクル流路62の配設部位との間の部位)に第3オリフィス部材96が配設され、この第3オリフィス部材96は、リサイクル流路62からの流量と燃料ガス供給源16から昇圧ポンプ24に向けて供給される燃料ガスの流量との比をより安定的に調整する働きを有する。
この第3の実施形態では、更に、第1〜第3オリフィス部材92〜96又はこれの近傍に加熱手段98が設けられている。加熱手段98は例えば電気ヒータから構成され、図3では、第1オリフィス部材92に対応し且つ第2及び第3オリフィス部材94,96の近傍に設けられている。この第3の実施形態の固体酸化物形燃料電池システムのその他の構成は、上述の第1の実施形態と実質上同一でよい。
この固体酸化物形燃料電池システムにおいて、第1、第2及び第3オリフィス部材92,94,96のいずれか一つ又は二つ以上にて結露水による部分閉塞が発生して燃料ガス供給流路14の混合流路部14aの流路の圧力値の振動が発生すると、混合燃料ガス圧力センサ72が流路圧力の異常を検知し、この異常検知に基づいて加熱手段98(電気ヒータ)が付勢される。このように付勢されると、加熱手段84は第1〜第3オリフィス部材92,94,96を加熱し、かかる加熱によって、第1〜第3オリフィス部材92,94,96で発生した結露水による部分閉塞が解消され、その結果、燃料ガス供給流路14での燃料ガスの流れ、リサイクル流路62を通してのリサイクルガスの流れ及び燃料ガス供給流路14の混合流路部14aでの混合燃料ガスの流れが正常な状態となり、脱硫器22に所定の混合燃料ガスを供給することができる。
この実施形態では、第1オリフィス部材92に対応して加熱手段98を配設しているが、第2オリフィス部材94(又は第3オリフィス部材96)に対応し且つ第1及び第3オリフィス部材96(又は第1及び第2オリフィス部材92,94)の近傍に加熱手段98を配設するようにしてもよい(この場合、加熱手段98からの熱が逃げ難くするために、第1〜第3オリフィス部材92,94,96を収容ハウジング100内に収容するようにしてもよい)。或いは、第1〜第3オリフィス部材92,94,96の任意の二つに対応し且つ残り一つの近傍に配設するようにしてもよく、これらのよう構成しても加熱手段98によって第1〜第3オリフィス部材92,94,96を加熱することができる。また、上述した構成に代えて、第1〜第3オリフィス部材92,94,96の任意の二つ又は三つに対応して加熱手段98をそれぞれ配設するようにしてもよい。
〔第4の実施形態〕
次に、図4を参照して、固体酸化物形燃料電池システムの第4の実施形態について説明する。この第4の実施形態では、加熱手段に修正が施され、貯湯装置からの熱を利用してオリフィス部材を加熱するように構成されている。
図4において、この第4の実施形態の固体酸化物形燃料電池システム2Cでは、上述の第1の実施形態と同様に、リサイクル流路62に第1オリフィス部材112が設けられ、また第2の実施形態と同様に、燃料ガス供給流路14の混合流路部14a(具体的には、リサイクル流路62との接続部位と昇圧ポンプ24の配設部位との間の部位)に第2オリフィス部材114が設けられている。
この第4の実施形態では、貯湯装置42の循環流路50(この形態では、熱交換器46から貯湯タンク48に流れる循環流路50の下流側部50b)が加熱手段として機能し、この循環流路50(具体的には、この循環流路50を規定する配管部材)からの熱が第1及び第2オリフィス部材112,114に伝達されるように構成されている。
更に説明すると、循環流路50の上流側部50aに循環ポンプ52が配設され、この循環流路50(下流側部50bを規定する配管部材)と第1オリフィス部材112との間に第1熱伝達部材116が配設され、循環流路50からの熱が第1熱伝達部材116を介して第1オリフィス部材112に伝達される。また、この循環流路50(下流側部50b)と第2オリフィス部材114との間に第2熱伝達部材18が配設され、循環流路50からの熱が第2熱伝達部材118を介して第2オリフィス部材114に伝達される。第1及び第2熱伝達部材116,118としては、例えば金属製支持プレートなどから構成される。この場合、循環流路50並びに第1及び第2熱伝達部材116,118を断熱部材(図示せず)などで覆って外部への放熱を少なくすることができる。
この第4の実施形態の固体酸化物形燃料電池システム2Cでは、貯湯装置42の循環流路50の下流側部50bを流れる貯湯水からの熱が第1及び第2熱伝達部材116,118を介して第1及び第2オリフィス部材112,114に伝達されて温められ、従って、このように構成しても、循環流路50を流れる貯湯水の熱を利用して第1及び2オリフィス部材112,114での結露水による閉塞発生を防止することができる。この場合、循環流路50を流れる貯湯水の熱を利用しているので、複雑な制御などは不要となり、簡単な構成でもって結露による閉塞発生を防止することができる。
また、上述した実施形態では、貯湯装置42の循環流路50を流れる貯湯水の熱を利用しているが、これに限定されず、貯湯タンク48に貯えられた貯湯水(例えば、温水)の熱を利用して結露発生を防止するようにしてもよく、この場合、貯湯タンク48と第1及び第2オリフィス部材112,114との間に第1及び第2熱伝達部材116,118を介在させ、これらの部材を有効に断熱するようにすればよい。
〔第5の実施形態〕
次に、図5を参照して、固体酸化物形燃料電池システムの第5の実施形態について説明する。この第5の実施形態では、加熱手段に修正が施され、貯湯装置からの熱を利用することに代えて、換気ファンからの温風を利用してオリフィス部材を加熱するように構成されている。
図5において、この第5の実施形態の固体酸化物形燃料電池システム2Dでは、上述した第4の実施形態と同様に、リサイクル流路62に第1オリフィス部材112が設けられ、また燃料ガス供給流路14の混合流路部14aに第2オリフィス部材114が設けられている。
また、電池収容ハウジング58(燃料電池セルスタック6、改質器4及び気化器12が収容されている)、脱硫器22及び熱交換器46などが発電ユニットハウジング122に収容されている。この発電ユニットハウジング122の内部は、制御系ユニット(例えば、パワーコンディショナー)(図示せず)からの熱、収容ハウジング58の外壁からの熱、昇圧ポンプ24などの各種補機からの熱などによって約40〜50℃前後の温度状態になる。このようなことから、この発電ユニットハウジング122内には換気ファン124が設けられ、この換気ファン124に関連して、外部に連通する換気ダクト126が設けられ、換気ファン124によって、発電ユニットハウジング122内の空気がこの換気ダクト126を通して外部に排出される。
この第5の実施形態の固体酸化物形燃料電池システム2Dでは、換気ファン124が加熱手段として機能し、この換気ファン124から外部に排出される空気(温風)を利用して第1及び第2オリフィス部材112,114が加熱されるように構成されている。更に説明すると、リサイクル流路62の一部及び燃料ガス供給流路14の混合流路部14aの一部が換気ダクト126内を通して配置され、この換気ダクト126内に位置するリサイクル流路62の部位に第1オリフィス部材112が配置され、また換気ダクト126内に位置する混合流路部14aの部位に第2オリフィス部材114が配置されている。この第5の実施形態の固体酸化物形燃料電池システム2Dのその他の構成は、上述した第4の実施形態のものと実質上同一である。
このような固体酸化物形燃料電池システム2Dでは、換気ファン124から換気ダクト126を通して外部に排出される空気(温風)が第1及び第2オリフィス部材112,114及びこれらの周囲を流れ、かかる空気によって、第1及び第2オリフィス部材112,114及びこれの近傍が加熱され、従って、換気される空気の熱を利用して第1及び2オリフィス部材112,114での結露水による閉塞発生を防止することができる。この場合、換気ダクト126を通して換気される空気の熱を利用しているので、複雑な制御などは不要となり、簡単な構成でもって結露発生を防止することができる。
第4〜第5の実施形態では、第1及び第2オリフィス部材112,114を備えた固体酸化物形燃料電池システム2C〜2Dに適用して説明したが、第4の実施形態における貯湯装置の貯湯水の熱を利用する技術及び第5の実施形態における換気ファンからの温風の熱を利用する技術は、第1〜第3の実施形態のものにも同様に適用することができる。
以上、本発明に従う固体酸化物形燃料電池システムの各種実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更乃至修正が可能である。
例えば、上述した実施形態では、燃焼排気ガスの排熱を温水として回収する貯湯装置を備えた形態の固体酸化物形燃料電池システムに適用して説明したが、本発明はこのような燃料電池システムに限定されず、貯湯装置を備えていない形態の固体酸化物形燃料電池システムにも同様に適用することができる。
2,2A,2B,2C,2D 固体酸化物形燃料電池システム
4 改質器
6 燃料電池セルスタック
12 気化器
14 燃料ガス供給流路
14a 混合流路部
22 脱硫器
38 燃焼域
42 貯湯装置
46 熱交換器
48 貯湯タンク
50 循環流路
62 リサイクル流路
66,82 オリフィス部材
70,84,98 加熱手段
72 混合燃料ガス圧力センサ(混合燃料ガス圧力検知手段)
92,112 第1オリフィス部材
94,114 第2オリフィス部材
96 第3オリフィス部材
116,118 熱伝達部材
122 発電ユニットハウジング
124 換気ファン
126 換気ダクト











Claims (9)

  1. 燃料ガス供給源からの燃料ガスを燃料ガス供給流路を通して供給するための燃料ガス供給手段と、前記燃料ガス供給流路を通して供給される燃料ガス中の硫黄成分を除去するための脱硫器と、脱硫された燃料ガスを改質するための改質器と、前記改質器にて改質された改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元によって発電を行う燃料電池セルスタックと、を備えた固体酸化物形燃料電池システムであって、
    前記改質器からの改質燃料ガスの一部を前記燃料ガス供給流路にリサイクルするためのリサイクル流路が設けられ、前記リサイクル流路に関連して加熱手段が設けられ、前記加熱手段は前記リサイクル流路の少なくとも一部を加熱して前記リサイクル流路における結露水による閉塞の発生を防止することを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  2. 前記リサイクル流路には、前記リサイクル流路を通してリサイクルされる改質燃料ガスの流量を調整するための第1オリフィス部材が配設され、前記加熱手段は、前記第1オリフィス部材及び/又はその近傍を加熱して前記リサイクル流路における結露水による閉塞の発生を防止することを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  3. 前記燃料ガス供給流路における、燃料ガスと前記リサイクル流路からのリサイクルガスとが混合した混合燃料ガスが流れる混合流路部には、前記混合流路部を通して流れる混合燃料ガスの流量を調整するための第2オリフィス部材が配設され、前記加熱手段は、前記第1オリフィス部材及び/又はその近傍と前記第2オリフィス部材及び/又はその近傍との双方を加熱して結露水による閉塞の発生を防止することを特徴とする請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  4. 燃料ガス供給源からの燃料ガスを燃料ガス供給流路を通して供給するための燃料ガス供給手段と、前記燃料ガス供給流路を通して供給される燃料ガス中の硫黄成分を除去するための脱硫器と、脱硫された燃料ガスを改質するための改質器と、前記改質器にて改質された改質燃料ガス及び酸化材の酸化及び還元によって発電を行う燃料電池セルスタックと、を備えた固体酸化物形燃料電池システムであって、
    前記改質器からの改質燃料ガスの一部を前記燃料ガス供給流路にリサイクルするためのリサイクル流路が設けられ、燃料ガス供給流路における、燃料ガスと前記リサイクル流路からのリサイクルガスとが混合した混合燃料ガスが流れる混合流路部に関連して加熱手段が設けられ、前記加熱手段は前記燃料ガス供給流路の前記混合流路部の少なくとも一部を加熱して前記混合流路部における結露水による部分閉塞の発生を防止することを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。
  5. 前記燃料ガス供給流路の前記混合流路部には、前記混合流路部を通して流れる混合燃料ガスの流量を調整するためのオリフィス部材が配設され、前記加熱手段は、前記オリフィス部材及び/又はその近傍を加熱して前記燃料ガス供給流路の前記混合流路部における結露水による部分閉塞の発生を防止することを特徴とする請求項4に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  6. 前記加熱手段は、通電により加熱する電気ヒータであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  7. 前記燃料ガス供給流路には、前記燃料ガス供給流路を通して流れる燃料ガスとリサイクルガスとの混合燃料ガスの流量を検知するための混合燃料ガス流量検知手段又はこの混合燃料ガスの圧力を検知するための混合燃料ガス圧力検知手段が設けられ、前記混合燃料ガス流量検知手段又は前記混合燃料ガス圧力検知手段が異常を検知すると、前記電気ヒータが作動して結露水による部分閉塞が解消されることを特徴とする請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  8. 前記燃料電池セルスタックからの燃焼排気ガスの熱を温水として回収するための貯湯装置を含み、前記貯湯装置は、温水を貯めるための貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の貯湯水を循環させるための循環流路と、前記循環流路に配設され且つ燃焼排気ガスと前記循環流路を流れる貯湯水との間で熱交換を行う熱交換器とを備え、前記貯湯タンク又は前記循環流路が前記加熱手段として機能し、前記循環流路を流れる温水又は前記貯湯タンクに貯えられた温水からの熱を利用して結露水による閉塞の発生を防止することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
  9. 前記電池収容ハウジング及び前記脱硫器は発電ユニットハウジング内に収容され、前記発電ユニットハウジングに関連して、前記発電ユニットハウジング内の温熱を換気するための換気ファンが設けられ、前記換気ファンが前記加熱手段として機能し、前記換気ファンからの温風の熱を利用して結露水による閉塞の発生を防止することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。







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