JP2017145556A - 凍結工法 - Google Patents

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屋 勉 土
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馬 啓 相
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Yuta Shioya
屋 祐 太 塩
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Abstract

【課題】大深度または遠距離の凍結工においても配管および設備が小規模なもので済む凍結工法の提供。【解決手段】地盤中の凍結すべき領域に達するように鉛直方向または水平方向に延在する凍結管1を設置する工程と、当該凍結管1と地上側の冷凍機の間で冷媒を循環して前記領域を凍結する工程を含み、前記凍結する工程で循環される冷媒として二酸化炭素を用いる凍結工法である。【選択図】図1

Description

本発明は、凍結管を地中に埋設し、凍結管の周囲の地盤を凍結することにより凍土を形成する凍結工法に関する。
係る凍結工法では、地中に埋設された凍結管と地上の冷凍設備との間で冷媒を循環し、凍結するべき土壌の熱を冷媒が奪う(冷媒の冷熱を土壌中に投入する)ことにより、土壌を凍結している。
しかし、従来の凍結工法、例えば塩化カルシウムを冷媒とする凍結工法では、特に大深度および遠距離の施工の場合には、地盤が凍結した状態を維持するためには大量の冷媒を循環しなければならないという問題を有している。
また大量の冷媒(大流量の冷媒)を循環するためには、冷媒供給用のポンプや冷媒用配管に巨大なものが必要となり、大規模な施設が必要になってしまう。
その他の従来技術として、例えば本出願人は、凍結管に平板状のフィンを取り付けてフィン周辺の土壌をも凍結する技術を提案している(特許文献1参照)。
係る従来技術(特許文献1)は凍結効率を向上することが出来る有効な技術であるが、特に大深度および遠距離の施工の場合に大量の冷媒(大流量の冷媒)を循環しなければならないという問題と、大量の冷媒(大流量の冷媒)を循環するためには大規模な施設が必要になるという問題を解決することは困難である。
特開2006−52604号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、大深度または遠距離の凍結工においても配管および設備が小規模なもので済む凍結工法の提供を目的としている。
本発明の凍結工法は、地盤中の凍結すべき領域に達するように鉛直方向または水平方向に延在する凍結管(1)を設置する工程と、当該凍結管(1)と地上側の冷凍機の間で冷媒を循環して前記領域を凍結する工程を含み、前記凍結する工程で循環される冷媒として二酸化炭素を用いることを特徴としている。
本発明において、ボーリング孔(H)を掘削し、ボーリング孔(H)内には伝熱性流体が充填されており、ボーリング孔(H)内に中空部材(2)が設置され、中空部材(2)の内部空間内に凍結管(1)が設置されるのが好ましい。
本発明の実施に際しては、立坑(3)周辺の領域を凍結するのが好ましい。
また、テールパッキン周辺の領域或いはシールドマシン(5A、5B)により掘削されたボーリング孔(H)の接続領域を凍結するのが好ましい。
或いは、トンネル(6、16)周辺の領域を凍結するのが好ましい。
さらに、アンカーの定着長を凍結するのが好ましい。
上述の構成を具備する本発明によれば冷媒として二酸化炭素を用いており、液相の二酸化炭素は気化する際に周辺土壌から潜熱及び/又は顕熱を奪って気相或いは気液二相となる。そして、液相の二酸化炭素が気化する際の潜熱は非常に熱量が大きいため、冷媒の流量が少なくても、周辺土壌を凍結して強固な凍土を形成するのに必要かつ十分な熱量を周辺土壌から奪うことが出来る。
すなわち、冷媒として二酸化炭素を用いる本発明によれば、冷媒の流量が少なくても(小流量であっても)強固な凍土を形成することが出来る。そのため、冷媒循環用機械や配管径を小さくすることが出来て、機器の設置、運搬等の費用を低減することが可能である。
そして、大深度および遠距離の施工であっても、必要な設備を小型化、簡素化することが出来る。
また、凍結するべき土壌に供給する際には液相の二酸化炭素であっても、地上に戻る途中で気化して、或いは気液二相流となれば、気化した二酸化炭素は地上側に上昇し、液相の二酸化炭素が混在しても地上側に連行することが出来る。
そのため、地中の冷媒を地上側に上昇するための設備が小型化、簡素化され、特に大深度の施工に際しては非常に有利である。
本発明の第1実施形態を示す説明図である。 図1のA矢視図であり立坑周辺の凍結管の配置を示す説明図である。 図1で凍結管を設置する工程を示す説明図である。 本発明の第2実施形態を示す説明図である。 本発明の第3実施形態を示す説明図である。 本発明の第4実施形態を示す説明図である。 本発明の第5実施形態を示す説明図である。 本発明の第6実施形態を示す説明図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
最初に、図1、図2を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。第1実施形態では、二酸化炭素を冷媒として使用する凍結工法を、立坑工事における立坑掘削と底盤防護に適用している。
図1において、地盤Gに立坑3を掘削している。立坑3の周辺土壌において、(立坑3の掘削に先立って)領域R1が凍結される。図1では、領域R1は、立坑3の側面部3A(の形成位置)の周囲を(中空の)円筒状に包囲する領域と、立坑3底盤部3B(の形成位置)の下方の領域から構成されているが、凍結される領域R1は図1において立坑3が掘削された領域を包含している。
上述した様に、立坑3の掘削に先立って、領域R1の凍結が行われる。そのため図1では、符号3は立坑3の形成予定位置を意味しており、符号3Aは立坑3の側面部3Aが形成される予定位置を意味しており、符号3Bは立坑3の底盤部3Bが形成される予定位置を意味している。
図1において、立坑3の掘削以前の段階で、凍結すべき領域R1に地上側から凍結管1が配設される。
凍結管1は、地上側から領域R1中に、複数本が等間隔で鉛直方向に配設される(図2参照)。
凍結管1は地上側に配置した図示しない冷凍機(気相或いは気液二相の二酸化炭素を液化するための冷凍機)と接続される。
凍結管1は、例えば伝熱性と耐食性に優れたアルミニウムで構成されるが、伝熱性と耐食性を有する他の材料で構成しても良い。
地上側の冷凍機(図示せず)で冷却された(液化された)液相の二酸化炭素(冷媒)は、図示しないポンプから吐出され、連絡管(図示せず)を介して凍結管1内に供給される。液相の二酸化炭素は、凍結管1内を流れるが、その際に凍結すべき領域R1の土壌から潜熱及び/又は顕熱を奪って領域R1を凍結し、気相或いは気液二相となる。
気相の二酸化炭素は液相の二酸化炭素に比較して比重が遥かに小さいので凍結管1内を地上側に上昇する。一部が気化して気液二相流となった場合には、気相の二酸化炭素は液相の二酸化炭素を連行して、凍結管1内を上昇する。そのため、凍結すべき領域R1から潜熱及び/又は顕熱を奪った冷媒を地上側に上昇させる機構を小型化、簡素化することが出来て、当該機構の駆動源も小型化、簡素化が可能であり、凍結管1を簡便な構成にすることが出来る。
地上側に戻った気相或いは気液二相流の二酸化炭素は冷凍機で冷却され液化され、液相の二酸化炭素が凍結管1内に再び供給される。そして、領域R1の凍結が不必要となるまで、上述したサイクルを繰り返し、凍結管1と地上側の冷凍機の間で二酸化炭素を循環し続ける。
複数の凍結管1が用いられているので、図示はしないが、当該複数の凍結管1は冷媒供給配管(図示せず)及び冷媒戻り配管(図示せず)の各々と複数個所で接続しており、冷媒供給配管(図示せず)及び冷媒戻り配管(図示せず)の各々は冷凍機(図示せず)、ポンプ(図示せず)と接続している。
複数の凍結管1を用いることにより、凍結すべき領域R1を速やかに凍結することが出来る。
凍結管1により凍結する工程を説明する図3において、地盤中の凍結すべき領域R1の地中側端部近傍に達するボーリング孔Hが、鉛直方向に掘削されている。
ボーリング孔H内には、伝熱性流体W(例えば水)が充填されており、凍結管1の冷媒による冷熱をボーリング孔Hの壁面に伝達する。
伝熱性流体Wが充填されたボーリング孔H内には、伝熱性の良い材料で製造された中空部材2(ケーシング)が挿入、設置され、凍結管1はケーシング2の内部空間内に設置されている。すなわち、領域R1を凍結するには、図3で示す様にボーリング孔Hを掘削し、ボーリング孔H内に伝熱性流体Wを充填し、伝熱性流体Wが充填されたボーリング孔H内に中空部材2(ケーシング)を挿入し、ケーシング2の内部空間内に凍結管1を設置する。
図3において、凍結管1は、内管1A、外側環状管1Bから構成される二重管構造となっている。地上側の冷凍機(図示せず)から供給される液相の二酸化炭素(冷媒)は、内管1A内を通過して地中側端部1AEに達すると、その後、冷媒は外側環状管1B内を通過(上昇)して冷凍機に戻される。図3において、矢印は冷媒である二酸化炭素の流れを示している。
凍結管1と地上側の冷凍機の間で冷媒である二酸化炭素が循環することにより、領域R1から潜熱及び/又は顕熱を奪って凍結する。
なお、凍結管1は、例えば、断面が扁平な四角形で、内部に複数の微小管路が形成される部材(いわゆる「マイクロチャンネル」)で構成することが出来る。
図1〜図3の第1実施形態によれば、冷媒として二酸化炭素を用い、領域R1の土壌から潜熱及び/又は顕熱を奪って領域R1を凍結する。そして、二酸化炭素の顕熱のみならず潜熱も領域R1から奪うので、冷媒である二酸化炭素の流量が小さくても、強固な凍土を形成するのに必要かつ十分な熱量を領域R1から奪うことが出来る。
そのため、冷媒の流量が少なくても(小流量であっても)強固な凍土を形成することが出来る。そして冷媒流量を小さくすることが出来るため、冷媒循環用の各種機械や冷媒用配管(配管径)を小さくすることが出来て、機器の設置、運搬等の費用を低減することが出来る。また大深度および遠距離の施工であっても、設備を小型化、簡素化することが出来る。
また、冷媒として二酸化炭素を用いているので、凍結するべき領域R1に供給する際には液相の二酸化炭素であっても、地上に戻る途中で気化して上昇し、或いは気液二相流の場合には気化した二酸化炭素が地上側に上昇する際に液相の二酸化炭素を連行して上昇する。
そのため、地中の冷媒を地上側に上昇するための設備及びその動力源を小型化、簡素化することが出来る。特に大深度の施工に際しては、冷媒を地上側に上昇するための設備及びその動力源を小型化、簡素化出来ることは非常に有益である。
さらに、立坑3の周辺土壌において、領域R1に強固な凍土を形成することが出来ので、領域R1に立坑3を掘削すれば、底盤部3B、側壁部3Aは凍土中に形成されるために崩落してしまう恐れが低い。
そのため、第1実施形態によれば、立坑3の底盤部3B、側壁部3A等が崩落すること、立坑3側に地下水等が侵入することを防止することが出来る。
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態では、二酸化炭素を冷媒として使用する凍結工法を、立坑工事における横抗拡幅防護に適用している。図4において、地盤Gを掘削し形成された立坑3の底盤部近傍において、略水平方向に拡幅部4を掘削している。拡幅部4の掘削に先立って、領域R2が凍結される。
図4において、符号4は拡幅部4の形成予定位置、符号4Aは拡幅部4の側面部の形成予定位置、符号4Bは拡幅部4の底盤部の形成予定位置を示している。そして領域R2は、拡幅部4の形成位置、拡幅部4の側面部4Aの周囲を(中空の)円筒状に包囲する領域、拡幅部4の底盤部4Bの水平方向外方(図4で底盤部4Bの右側)の領域を含んでいる。
図4において、凍結すべき領域R2には凍結管11が配設されている。
立坑3の側面部3Aから領域R2内に、複数本の凍結管11が、等間隔にて水平方向に配設される。
明示されてはいないが、凍結管11は、立坑3の中空内部に配置された図示しない配管を介して、地上側の冷凍機(図示しない)に接続されている。立坑3の中空内部に冷凍機を移動可能に配置して、当該冷凍機と凍結管11を接続することも可能である。
図4で、地上側の冷凍機で冷却された(液化された)液相の二酸化炭素(冷媒としての)は、図示しないポンプから吐出され、連絡管(図示せず)を介して凍結管11内に供給される。凍結管11を流れる液相の二酸化炭素は、領域R2から潜熱及び/又は顕熱を奪って凍結し、気相或いは気液二相となる。
図1〜図3の第1実施形態で述べたように、気相の二酸化炭素は液相の二酸化炭素に比較して遥かに比重が小さく、格別の機器を用いることなく、地上側に上昇する。一部が気化して気液二相流となった二酸化炭素は、上昇する気相の二酸化炭素により液相の二酸化炭素が連行されて上昇する。
地上側に戻った気相或いは気液二相流の二酸化炭素は冷凍機で再び冷却されて液化し、液相の二酸化炭素として凍結管11内に再び供給される。以下、領域R2の凍結が必要なくなるまで、そのサイクルを繰り返す。
図1〜図3の第1実施形態と同様に、複数の凍結管11は、図示しない冷媒供給配管及び冷媒戻り配管の複数個所に接続し、図示しない冷媒供給配管及び冷媒戻り配管は図示しない冷凍機、ポンプと接続している。
図4の実施形態では、拡幅部4の形成位置まで立坑3を掘削し、立坑3の側面部3Aから凍結すべき領域R2中に概略水平方向に延在するボーリング孔を掘削する。そして、水平方向のボーリング孔を掘削した後に当該ボーリング孔内に凍結管11を設置する。
図4の第2実施形態によれば、立坑3の拡幅部4の周辺土壌における領域R2(凍結するべき領域)に強固な凍土を形成することが出来るので、拡幅部4の掘削の際に、側壁部4A等が崩落すること、拡幅部4側に地下水等が侵入することを防止出来る。
第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図3の第1実施形態と同様である。
次に、図5を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態では、凍結工法により、シールド工事における到達接合箇所を防護している。
図5において、2台のシールドマシン5A、5Bが反対方向から対向するように地盤Gを掘削して、ボーリング孔(以下、「トンネル」という)を掘削する。そしてシールドマシン5A、5Bが突き当った部分(接合箇所)の近傍(接続領域5AB)の崩落や地下水等の侵入を防止するため、接続領域5ABの周辺領域R3を凍結している。
凍結すべき領域R3は、シールドマシン5A、5Bの接続領域5ABの周辺の円錐台形状の領域であり、図5の場合には、シールドマシン5A側からシールドマシン5B側に向かって円錐台形の径寸法が拡大して、凍結領域が拡大している。
凍結すべき領域R3には地上側から凍結管21が配設されている。凍結管21は、接続領域5ABの外周縁部近傍において、シールドマシン5A、5Bを包囲する様に、複数本が配設されている。図5において、凍結管21は、水平方向に対して傾斜して配置されている。
複数の凍結管21は、例えばシールドマシン5Aにより掘削されたトンネルの中空内部に配置された連絡管(図示せず)を介して地上側の冷凍機(図示しない)に接続されている。但し、トンネルの中空内部に冷凍機を移動可能に配置して、当該冷凍機に凍結管21を接続しても良い。
図5においても、図1〜図4と同様に、図示しない冷凍機で冷却された(液化された)液相の二酸化炭素は、凍結管21内に供給されて、領域R3から潜熱及び/又は顕熱を奪って凍結し、気相或いは気液二相となる。そして、気相の二酸化炭素は地上側に上昇し、気液二相流の場合には、気相の二酸化炭素が液相の二酸化炭素を連行して上昇する。
地上側に戻った気相或いは気液二相流の二酸化炭素は冷凍機で再び冷却されて液化し、凍結管21内に再び供給される。この二酸化炭素の循環サイクルは、領域R3を凍結する必要が無くなるまで繰り返される。
図5の実施形態においては、シールドマシン5Aにより掘削されたトンネルの側面部から、地盤中の凍結すべき領域R5(シールドマシン5A、5Bの接続領域5ABの周囲の円錐台形状の領域)に、水平方向に対して傾斜したボーリング孔を掘削する。そして、当該ボーリング孔に凍結管21を設置している。
図5の第3実施形態によれば、領域R3に強固な凍土を形成することが出来るので、シールドマシン5A、5Bで掘削されたトンネルの壁面部等(先行して完成した部分)が崩落することや、地下水等が当該トンネル内に侵入することを防止出来る。
図5における第3実施形態は、シールド工事におけるテールパッキン交換防護を目的としてテールパッキン周辺の領域を凍結する際にも適用することが出来る。
第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図4の実施形態と同様である。
次に、図6を参照して、本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態では、トンネル工事における部分拡幅(円周)の防護のために、凍結工法を実施する。
図6において、トンネル6の一部(図6における水平方向概略中央部分)の径寸法を拡幅している。当該拡幅を行う際に、崩落や地下水等の侵入を防止する必要がある。図6の実施形態では、拡幅を行う以前に拡幅部分6Aの周辺土壌の領域R4を凍結している。
凍結すべき領域R4は、拡幅部分6Aの周辺において、2つの円錐台状部分が円錐台の底面を合せて結合した形状となっている(以下、領域R4の形状を「2つの円錐台状」と表現する)。領域R4は、拡幅部分6Aの中央から図6の左右方向に進むに連れて円錐台の半径寸法が小さくなっている。換言すると、拡幅部分6Aの中央から図6の左右方向に進むにつれて、凍結領域が縮小している。
凍結すべき領域R4には凍結管31A、31Bが配設されている。
図6において、凍結管31Aは、トンネル6の左側の領域における側面部から拡幅部分6Aの中央に亘って、拡幅部分6Aを包囲する様に複数本配設されており、水平方向に対して多少の勾配をもって延在している。
凍結管31Bは、トンネル6の右側の領域における側面部から拡幅部分6Aの中央に亘って、拡幅部分6Aを包囲する様に複数本配設されており、水平方向に対して凍結管31Aと逆の勾配をもって延在している。
凍結管31A、31Bの拡幅部分6A中央部側の端部は接近しているが、接続はしていない。
連結管31A、31Bは、それぞれトンネル6内部に配置された連絡管(図示しない)を介して地上側の冷凍機(図示しない)に接続される。連結管31A、31Bはそれぞれ異なる冷凍機に接続されても良いし、同一の冷凍機に接続されても良い。
なお、トンネル6の中空内部に冷凍機(図示せず)を移動可能に配置して、当該冷凍機と凍結管31A、31Bを接続しても良い。
図6の実施形態では、凍結管31Aにより領域R4における図6の左側領域を凍結し、凍結管31Bにより領域R4における図6の右側領域を凍結する。但し、凍結管31A、31Bを単一の凍結管とし、当該単一の凍結管を、トンネル6の中空内部の連絡管を介して冷凍機(図示せず)と接続しても良い。
図6の実施形態においても、図1〜図5の実施形態と同様に、冷凍機(図示せず)で冷却された(液化された)液相の二酸化炭素(冷媒としての)を凍結管31A、31B内に供給され、領域R4の土壌から潜熱及び/又は顕熱を奪って凍結し、気相或いは気液二相となる。気相の二酸化炭素は地上側に上昇し、気液二相流となった場合には気相の二酸化炭素が液相の二酸化炭素を連行して上昇する。
地上側に戻った気相或いは気液二相流の二酸化炭素は冷凍機により冷却されて液化し、凍結管31A、31B内に再び供給される。以降、領域R4の凍結が不要となるまで、このサイクルを繰り返す。
図6の第4実施形態においては、地盤中の凍結すべき領域R4に、トンネル6の側面部から水平方向に対して多少の勾配を有する方向にボーリング孔を掘削する(凍結管31A用及び凍結管31B用のボーリング孔を、それぞれ掘削する)。
そして、当該ボーリング孔に凍結管31A、凍結管31Bを配置する。
図6の第4実施形態によれば、領域R4に凍土を形成することにより、トンネル6の部分拡幅工事を行う際におけるトンネル側壁面等の崩落や、トンネル6内への地下水の侵入等を防止することが出来る。
図6の第4実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図5の実施形態と同様である。
次に、図7を参照して、本発明の第5実施形態を説明する。第5実施形態では、トンネル工事において、トンネル外周縁部の防護のため、土壌を凍結している。
図7において、地盤Gを掘削してトンネル16を形成する。トンネル16の形成に先立って、領域R5が凍結される。ここで領域R5は、トンネル16の側面部16A近傍の領域(円筒形状の領域)である。
図7において、符号16はトンネル16の形成予定位置を示し、符号16Aはトンネル16の側面部の形成予定位置を意味する。
凍結すべき領域R5には、複数の凍結管41が配設されている。
凍結管41は、トンネル16の側面部16Aの周辺において、トンネル16を包囲する様に、複数本がトンネル16に平行に(図7の紙面に垂直な方向に)配設される。
図7において、図示しない冷凍機で冷却された(液化された)液相の二酸化炭素(冷媒としての)は、凍結管41内に供給される。液相の二酸化炭素は、凍結管41を流れる際に領域R5から潜熱及び/又は顕熱を奪って凍結し、気相或いは気液二相となる。
気相の二酸化炭素は地上側に上昇し、気液二相流の場合には気相の二酸化炭素が液相の二酸化炭素を連行して上昇する。地上側に戻った気相或いは気液二相流の二酸化炭素は冷凍機に戻されて冷却されて液化し、凍結管41内に再び供給される。以降、領域R5の凍結が不要となるまで、このサイクルを繰り返す。
本発明の第5実施形態によれば、トンネル16の周辺土壌において、領域R5に強固な凍土を形成するので、トンネル16の掘削工事に伴い、トンネル側壁面等の崩落が防止され、地下水等がトンネル16内に侵入することを防止出来る。
第5実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図6の実施形態と同様である。
次に、図8を参照して、本発明の第6実施形態を説明する。第6実施形態では、アンカー工事においてアンカーの定着長を凍土で構成する。
図8において、地表近傍の施設7に対し、張力支持材(図示せず)により引張り力を与えることで、施設7を定着させている。図8において、領域R6が凍結されており、凍土によりアンカーの定着長を構成している(凍結アンカー)。
なお、図8は凍結アンカーの造成前の状態を示し、施設7には張力支持材で引張力を負荷されてはいない。
凍結アンカーを形成するに際して、図8で示す様に、凍結すべき領域R6に到達する様に凍結管51が配設されている。図8では、1つの領域R6に1本の凍結管51が設けられているが、複数の凍結管51を配設することも出来る。
図8において、地上側の冷凍機で冷却された(液化された)液相の二酸化炭素(冷媒としての)は、凍結管51を流れる際に領域R6から潜熱及び/又は顕熱を奪い、領域R6を凍結して気相或いは気液二相となる。そして、気相の二酸化炭素は地上側に上昇し、気液二相流の場合には気相の二酸化炭素が液相の二酸化炭素を連行して上昇する。
地上側に戻った気相或いは気液二相流の二酸化炭素は冷凍機で冷却されて液化し、凍結管51内に再び供給される。以降、領域R6が凍結する必要が無くなるまで、すなわちアンカーの定着長が不要となるまで、このサイクルを繰り返す。
アンカーの定着長となった領域R6により張力支持材(図示せず)が固定されるので、地上側から張力支持材に張力を付加しても張力支持材が地上側に抜け出してしまうことはなく、当該張力は張力支持材により施設7に作用する。
本発明の第6実施形態によれば、領域R6を凍結することにより、施設7を定着するアンカーの定着長を造成することが出来る。そのため、施設7に張力支持材により引張り力を与えて、施設7を地盤Gに定着させることが出来る。
図8の第6実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図7の実施形態と同様である。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
1、11、21、31A、31B、41、51・・・凍結管
1A・・・内管
1B・・・外側環状管
2・・・中空部材(ケーシング)
3・・・立坑
4・・・横坑
5A、5B・・・シールドマシン
5AB・・・シールドマシンの接続領域
6、16・・・トンネル
6A・・・トンネルの拡幅部分
7・・・装置
H・・・ボーリング孔
R1、R2、R3、R4、R5、R6・・・凍結すべき領域
W・・・伝熱性流体(水)

Claims (6)

  1. 地盤中の凍結すべき領域に達するように鉛直方向または水平方向に延在する凍結管を設置する工程と、当該凍結管と地上側の冷凍機の間で冷媒を循環して前記領域を凍結する工程を含み、前記凍結する工程で循環される冷媒として二酸化炭素を用いることを特徴とする地盤凍結工法
  2. ボーリング孔を掘削し、ボーリング孔内には伝熱性流体が充填されており、ボーリング孔内に中空部材が設置され、中空部材の内部空間内に凍結管が設置される請求項1の地盤凍結工法。
  3. 立坑周辺の領域を凍結する請求項1、2の何れかの地盤凍結工法。
  4. シールドマシンにより掘削されたボーリング孔の接続領域を凍結する請求項1、2の何れかの地盤凍結工法。
  5. トンネル周辺の領域を凍結する請求項1、2の何れかの地盤凍結工法。
  6. アンカーの定着長を凍結する請求項1、2の何れかの地盤凍結工法。
JP2016025723A 2016-02-15 2016-02-15 凍結工法 Pending JP2017145556A (ja)

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