以下、図面を参照して、本発明の情報処理装置の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である情報処理システムの概略構成を示す図である。図1において、第1実施形態の情報処理システムSは、情報処理装置1、閲覧装置2、撮像装置3、表示装置4及び入力指示装置5を備える。
情報処理装置1は、これら閲覧装置2及び撮像装置3により撮像されたコンテンツファイルを取り込む。なお、本明細書では、コンテンツファイルとして主に画像ファイルを中心に説明するが、コンテンツファイルが動画ファイル等であっても本明細書の説明に大きな変更はなく、適宜適用が可能である。情報処理装置1の詳細については後述する。閲覧装置2及び撮像装置3は、被写体を撮像してコンテンツファイルを生成し、その際、このコンテンツファイルの一部に撮像時刻データ等を付与する。閲覧装置2は例えばスマートフォン、タブレット端末であり、撮像装置3は例えばデジタルスチルカメラである。
閲覧装置2によって撮像されたコンテンツファイルは、無線LAN等の無線通信手段を介して情報処理装置1に取り込まれる。また、撮像装置3によって撮像されたコンテンツファイルは、一例として、データ転送ケーブルの一例であるUSB(Universal Serial Bus)ケーブル6を介して情報処理装置1に取り込まれる。あるいは、閲覧装置2及び撮像装置3によって撮像されたコンテンツファイルはメモリーカード7に格納され、このメモリーカード7が情報処理装置1に挿入されることにより情報処理装置1に取り込まれる。
表示装置4は、一例として、データ転送ケーブルの一例であるHDMI(High Definition Multimedia Interface:登録商標)ケーブル8により情報処理装置1に接続されている。情報処理装置1から出力される表示画面生成用信号はこのHDMIケーブル8を介して表示装置4に入力され、表示装置4は、入力された表示画面生成用信号に基づいてその表示面4aに画像を表示する。あるいは、表示装置4は、コンポジット映像信号の送受信が可能なRCA端子を有するケーブル、S端子を有するケーブルにより情報処理装置1に接続されてもよく、さらには、表示装置4は、コンポーネント映像信号の送受信が可能なD端子を有するケーブルにより情報処理装置1に接続されてもよい。あるいは、表示装置4は、無線LAN等の無線通信手段を介して情報処理装置1に接続されてもよい。表示装置4は、例えばTV、モニタ、スマートフォンやタブレット端末である。
同様に、情報処理装置1から出力される表示画面生成用信号は無線通信手段を介して閲覧装置2に入力され、閲覧装置2は、入力された表示画面生成用信号に基づいてその表示面2aに画像を表示する。従って、本実施形態では、閲覧装置2は表示装置としても動作する。なお、以下の説明において、閲覧装置2及び表示装置4における表示動作については表示装置4の動作のみ説明し、閲覧装置2における表示動作については適宜説明を省略することがある。
入力指示装置5は、情報処理装置1に対する入力指示等を行う装置であり、いわゆるリモコン(リモートコントローラ)として動作する。この入力指示装置5は、有線または無線通信手段を備え、ユーザーが入力指示装置5を操作することにより入力される入力信号を有線または無線通信手段により情報処理装置1に送信する。
情報処理装置1及び閲覧装置2は、それぞれ無線通信手段を介して無線アクセスポイント(AP)9との間で無線通信が可能とされている。この無線アクセスポイント9及び情報処理装置1そのものは、スイッチングハブ等の中継機器10を介してLAN11に接続されている。LAN11は、ルータ12を介してインターネット等のWAN13(Wide Area Network)に接続されている。これにより、情報処理装置1及び閲覧装置2は、WAN13上に存在する外部サーバ14との間でデータの送受信が可能である。
(第1実施形態の情報処理装置の構成)
図2は、本発明の第1実施形態である情報処理システムSを構成する情報処理装置1の概略構成を示すブロック図である。図2において、本実施形態の情報処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)20、ROM(Read Only Memory)21、RAM(Random Access Memory)22、入出力デバイス23、HDMIインタフェース(I/F)24、ネットワークインタフェース(I/F)25、HDD(Hard Disk Drive)部26及び無線LANインタフェース(I/F)27を備えており、これらはバスにより互いに接続されている。
CPU20は、後述するROM21内に格納されたファームウェア等のプログラムが実行されることにより、情報処理装置1全体の制御を行う。また、CPU20は、ROM21内に格納されたプログラムが実行されることにより、図3に示すような各機能部としても動作する。図3に示す各機能部の動作については後述する。さらに、CPU20は図略の内部時計を備える。ROM21には、上述したファームウェア等のプログラムが格納されている。RAM22は情報処理装置1のワークメモリとして機能し、CPU20を含めた情報処理装置1の動作時に一時的に使用されるプログラム、データ等が格納される。
入出力デバイス23は、入力インタフェース(I/F)230、入力指示部231、カードインタフェース(I/F)232及びUSBインタフェース(I/F)233を備える。
入力インタフェース230には入力指示部231及び入力指示装置5が接続され、ユーザーが入力指示部231または入力指示装置5を操作することにより入力される入力信号を受信する。入力指示部231としては、例えば画像取り込み指示ボタン等が挙げられる。入力指示装置5は、ユーザーにより操作される操作位置に対応する複数の操作部5aを備え、入力指示装置5は、ユーザーにより少なくとも一つの操作部5aが操作されると、操作された操作部5aに対応する入力信号を出力する。入力指示装置5としては、例えばリモコン、キーボード、マウス等が挙げられ、操作部5aとしては、これらリモコン等に備えられたボタン等が挙げられる。
カードインタフェース232はカードスロット(図略)を備え、このカードスロットに挿入されたメモリーカード7に対してデータの読み出し/書き込みを行う。メモリーカード7の形式に限定はなく、一例としてmini、microを含むSDメモリーカードが好適に挙げられる。USBインタフェース233はUSBコネクタ(図略)を備え、このUSBコネクタに直接、あるいはUSBケーブル6を介して接続されたUSB機器30に対して、USB2.0またはUSB3.0規格に沿ったデータの読み出し/書き込みを行う。USB機器30としては、USBフラッシュメモリ、USBインタフェースを備えた撮像装置3が挙げられる。
HDMIインタフェース24はHDMIコネクタ(図略)を備え、このHDMIコネクタにHDMIケーブル8を介して接続されたHDMI出力機器31に対してAVストリーム(映像信号及び音声信号)を出力する。HDMI出力機器31としては、例えば表示装置4が挙げられる。ネットワークインタフェース25はネットワークコネクタ(図略)を備え、このネットワークコネクタにネットワークケーブル(図略)を介してルータ12が接続され、このルータ12がWAN13に接続されることで、外部ネットワークとの間でデータの送受信がされる。このネットワークインタフェース25は、例えばIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.3規格に基づく有線通信を行うものである。
HDD部26は、HDD261とHDDインタフェース(I/F)260とを備える。HDD261は、記録媒体であるディスクと、このディスクの回転を行う回転部と、ディスクに対してデータの読み出し/書き込みを行うヘッド部とを備える(いずれも不図示)。HDDインタフェース260は、このHDD261に対するデータの読み出し/書き込み指令があった場合に、HDD261全体の制御を行うとともに、データの読み出し/書き込み制御を行い、読み出されたデータを出力する。
また、このHDD261には、閲覧装置2及び撮像装置3等から取り込んだコンテンツファイル50、及びサムネイルファイル51、タグテーブル52が格納されている。コンテンツファイル50、サムネイルファイル51及びタグテーブル52の詳細な構成については後述する。なお、図2においてコンテンツファイル50は1つのみ図示されているが、本実施例においてコンテンツファイル50は複数個HDD261内に格納されていてもよい。
無線LANインタフェース27は、例えばIEEE802.11規格に準拠して無線アクセスポイント9と無線通信を行う。この無線LANインタフェース27は、情報処理装置1を無線LANクライアントまたはアクセスポイントとして動作させることが可能である。
(第1実施形態の情報処理システムの機能構成)
図3は、第1実施形態の情報処理システムSの機能構成を示す機能ブロック図である。図3において、本実施形態の情報処理システムSを構成する情報処理装置1は、制御部40、格納部41、入力I/F(インタフェース)部42及び出力I/F(インタフェース)部43を備える。
格納部41には、コンテンツファイル50、サムネイルファイル51及びタグテーブル52が格納されている。コンテンツファイル50はコンテンツデータ50a及びタグデータ50bを備える。
図4は、本実施形態の情報処理装置1の格納部41に格納されているコンテンツファイル50のデータ構造の一例を示す図である。本実施形態のコンテンツファイル50はExif規格で定められるファイルフォーマットを有し、そのヘッダ部分60にタグデータが格納され、さらにサムネイル画像データが格納されたサムネイル画像領域61、及びコンテンツデータ50aが格納されたコンテンツデータ領域62が設けられている。従って、ヘッダ部分60に格納されたタグデータが、コンテンツファイル50のタグデータ50bに相当する。本実施形態のコンテンツファイル50では、ヘッダ部分60に格納されたタグデータ50bは、例えば、被写体撮像時に閲覧装置2及び撮像装置3によりコンテンツファイル50のヘッダ部分60の所定領域に記述される。
コンテンツファイル50のヘッダ部分60には、コンテンツファイル50を特定するための一意の値(ID)が記述されるID領域63、コンテンツデータ50aの画素数が記述される画素数領域64、コンテンツファイル50の撮影日時である撮像時刻データが記述される撮影日時領域65、コンテンツファイル50の情報処理装置1への取り込み日時が記述される取り込み日時領域66、コンテンツファイル50が撮像された閲覧装置2及び撮像装置3の機種名が記述される機種名領域67、コンテンツファイル50のコンテンツデータ50aが撮像された際の閲覧装置2及び撮像装置3の各種情報、例えば絞り値、焦点距離が記述される撮影情報領域68、コンテンツファイル50が撮像されたときに閲覧装置2及び撮像装置3が所在する位置、すなわち撮像位置をGPSシステムにより得た位置情報(例えば緯度、経度、高度情報)が記述されるGPS情報領域69、及び情報処理装置1のユーザーが各種情報を任意に記述するためのユーザー定義領域70が設けられている。当然、これ以外の領域をコンテンツファイル50のヘッダ部分60に設けることは任意である。
ここで、ヘッダ部分60の各領域に記述される各種タグデータ50bについて一例を挙げて説明する。撮影日時領域65には、閲覧装置2及び撮像装置3の計時部49から提供される、コンテンツファイル50のコンテンツデータ50aが生成されたときの日時、つまり撮影日時を示す撮像時刻データが、一例として“2013/06/01 10:15:24”、すなわち年月日及び秒単位までの時間として記述される。取り込み日時領域66には、情報処理装置1の後述する計時部48を参考にして、コンテンツファイル50のコンテンツデータ50aが情報処理装置1に取り込まれたときの日時、つまり取り込み日時が、一例として“2013/06/28 18:00:58”、すなわち年月日及び秒単位までの時間として記述される。機種名領域67には、閲覧装置2及び撮像装置3の機種名が、これら閲覧装置2等の製造者が定めたデータで、一例として「XYZ−○」として記述される。撮影情報領域68には、コンテンツファイル50のコンテンツデータ50aが生成された際の閲覧装置2及び撮像装置3の各種情報が、一例として「絞り値F=8、シャッタースピード1/125」として記述される。GPS情報領域69には、コンテンツファイル50が生成されたときに閲覧装置2及び撮像装置3が所在する位置をGPSシステムを用いて得た位置情報を示すデータ、より詳細には閲覧装置2等が所在する位置の緯度情報、経度情報及び高度情報が、一例として“lat=+35.09.36.266, lon=+136.54.21.114,alt=50”として記述される。
サムネイルファイル51は、コンテンツファイル50のコンテンツデータ50aを閲覧装置2、表示装置4の表示面2a、4aに表示する際に、コンテンツデータ50aの解像度(縦×横の画素数等)を削減して、あるいは、コンテンツデータ50aがJPEG(Joint Photographic Experts Group)データであった場合、その圧縮率等コンテンツの見栄えに関するパラメータを低下させて作成したサムネイルデータを有するファイルである。このようなサムネイルファイル51は、情報処理装置1から表示装置4へのデータ転送時間の削減、及び、表示装置4の表示面4aaの解像度の制限等から作成されるものである。ここで、1つのコンテンツファイル50から、解像度等の異なる複数のサムネイルファイル51が生成されてもよい。このサムネイルファイル51は、情報処理装置1へのコンテンツファイル50取り込み後に制御部40が自動的に、あるいはユーザーからの指示により作成を開始してもよく、あるいは、情報処理装置1が長時間動作を行っていない際に、制御部40がいわゆるバックグラウンド処理で作成をしてもよい。
以下、閲覧装置2、表示装置4の表示面2a、4aにコンテンツファイル50のコンテンツデータ50aを表示すると説明した場合、このコンテンツファイル50に関連するサムネイルファイル51のサムネイルデータを表示する場合も含むものとする。また、閲覧装置2、表示装置4の表示面2a、4aにコンテンツファイル50またはサムネイルファイル51のコンテンツデータ50aまたはサムネイルデータを表示することを、単にコンテンツファイル50を表示面2a、4aに表示するとして省略して説明することがある。
タグテーブル52は、コンテンツファイル50のタグデータ50bの少なくとも一部を含むタグデータが、このコンテンツファイル50と関連付けられて格納されたテーブルである。ここで、コンテンツファイル50のタグデータ50bは、本実施形態における、コンテンツファイル50の一部に格納された第1の関連情報であり、また、タグテーブル52のタグデータのうち、コンテンツファイル50のタグデータ50bと同等のタグデータについても、本実施形態に於ける第1の関連情報として以下説明する。
コンテンツファイル50のタグデータ50b、またはタグテーブル52を構成するタグデータは、閲覧装置2、撮像装置3等によるコンテンツファイル50生成時にこの撮像装置3等により付与されるものと、情報処理装置1の格納部41に格納された状態で、ユーザーの指示により付与されるものとがある。ユーザーの指示により付与されるタグデータには、コンテンツファイル50の分類のために付与されるものが含まれる。以下、このようなタグデータに分類されたコンテンツファイル50は、特定のグループに分類されているコンテンツファイル50であるという表現をする。
コンテンツファイル50とグループとの関係の一例について、図5を参照して説明する。本実施形態においては、図5に示すように、格納部41(を構成するHDD261)内には、コンテンツファイル50が複数のグループであるアルバム33に関連付けられて格納されている。より詳細には、少なくとも一つのコンテンツファイル50はアルバム33に関連付けられており、好ましくは、コンテンツファイル50は複数のアルバム33の少なくとも一つのアルバム33に関連付けられている。従って、一つのコンテンツファイル50は複数のアルバム33に関連付けられてもよく、あるいは、どのアルバム33にも関連付けられていないコンテンツファイル50も存在しうる。図5に示す例では、「○○子」「お正月」「旅行」等の名称が付けられた複数のアルバム33が存在し、それぞれのアルバム33には複数のコンテンツファイル50が関連付けられている。なお、本実施形態では、格納部41内においてコンテンツファイル50とアルバム33とを関連付ける手法として、タグテーブル52に特定のタグデータを入力する手法を例示したが、コンテンツファイル50とアルバム33とを関連付ける手法については任意であり、一例として、格納部41内にアルバム33に対応するフォルダを作成してこのフォルダ内にコンテンツファイル50を格納してもよい。この場合、上述したように、フォルダを特定するための情報であるフォルダ名であり、アルバム33を特定するためのアルバム名も関連情報に含まれうる。
また、本実施形態のコンテンツファイル50には管理ファイル53が関連付けられている。この管理ファイル53は、撮像装置3の図略の記憶部、またはメモリーカード7にコンテンツファイル50とは別のファイルとして管理されている。管理ファイル53は、一例として、撮像装置3の記憶部等のファイルフォーマットに規定された位置に格納されている。一例として、撮像装置3の記憶部のファイルフォーマットがFAT(File Allocation Table)やexFATフォーマットであった場合、記憶部の先頭部分に格納される。この管理ファイル53の中には、記憶部内のファイルの格納位置情報が記述されるFAT、記憶部内のファイルのファイル名、ファイル作成日時(タイムスタンプ)、更新日時情報等が記述されるRDE(Root Directory Entry)等の情報が格納されている。そして、この管理ファイル53に記述されたFAT、RDE等の情報が、コンテンツファイル50に関連付けられた第2の関連情報である。また、「関連付けられている」とは、一例としてファイル名をキーとしてコンテンツファイル50から管理ファイル53の特定情報へのアクセスが可能であること、また、逆に、管理ファイル53の特定情報からコンテンツファイル50の特定が可能であることの双方を含む。管理ファイル53は、メモリーカード7が撮像装置3に挿入されている場合を含み、撮像装置3のファイルシステムにより作成、更新される。
なお、FATフォーマットの場合、ファイル作成日時、更新日時は、撮像装置3等の計時部49が協定世界時(UTC:Coordinated Universal Time)による計時をサポートしていた場合でも、現地時間(より正確には、撮像装置3等の計時部49の時刻合わせが行われてから以降計時している時間であり、現地における協定世界時との時差を記録していない時間)による記録がされうるが、exFATフォーマットの場合、協定世界時及び現地時間との時差による記録がされうる。但し、以下の説明においては、管理ファイル53に記録されるファイル作成日時等がどのフォーマットにおいて記録されたか否かの考慮を排除するため、ファイル作成日時、更新日時は、現地時間での記録のみがされているものとする。
制御部40は、取込部44、入力部45、表示制御部46、関連付け部47及び計時部48を備える。
取込部44は、閲覧装置2、撮像装置3等の外部装置が生成したコンテンツデータ50aを含むコンテンツファイル50を取り込み、格納部41に格納させる。
コンテンツファイル50を格納部41に格納する手法は任意であるが、一例として、上述のように閲覧装置2及び撮像装置3が撮像して得られたコンテンツファイル50をメモリーカード7内に格納し、このメモリーカード7をカードインタフェース232のカードスロットに挿入して入力I/F部42がこのメモリーカード7を認識したことによりこのメモリーカード7内に格納されたコンテンツファイル50を格納部41に取り込む手法が挙げられる。また、コンテンツファイル50を撮像した撮像装置3に接続されたUSBケーブル6をUSBインタフェース233のUSBコネクタに挿入して、入力I/F部42がUSB規格に準拠してこの撮像装置3をUSB機器として認識(ネゴシエーション)したことにより撮像装置3内に格納されたコンテンツファイルをHDD261内に取り込んでもよい。また、閲覧装置2及び情報処理装置1の無線LANインタフェース27と無線アクセスポイント9の間で無線通信を確立して、閲覧装置2からの指示によりこの閲覧装置2内に格納されたコンテンツファイルを無線通信経由でHDD261内に取り込んでもよい。さらに、WAN13に存在するコンテンツファイルをルータ12及びネットワークインタフェース25を介してHDD261内に取り込んでもよい。
なお、本実施形態の説明において、情報処理装置1に取り込むべきコンテンツファイル50は撮像装置3内に格納されていることとする。従って、取込部44は、コンテンツファイル50取込動作時に、主に撮像装置3の記憶部、またはメモリーカード7に対してアクセスする。
また、取込部44は、第2の関連情報を参照して、後述する入力部45により受け入れられた時間範囲の始期以降に係る第2の関連情報が関連付けられたコンテンツファイル50を取込候補とし、次いで、取込候補とされたコンテンツファイル50の第1の関連情報を参照して、入力部45により受け入れられた時間範囲に対応する第1の関連情報が格納されたコンテンツファイル50を取込対象とする。
より詳細には、取込部44は、コンテンツファイル50の取込に先立って、このコンテンツファイル50が格納されている撮像装置3の記憶部等に格納されている管理ファイル53にアクセスし、この管理ファイル53に格納されている第2の関連情報である、コンテンツファイル50の作成日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方を入手する。
次いで、入力部45により受け入れられた、コンテンツファイル50の作成日時が含まれる時間範囲(この時間範囲に作成日時が含まれるコンテンツファイル50が取込部44による取込候補となる)を参照し、コンテンツファイル50の作成日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方が、上述の時間範囲の始期以降に属するコンテンツファイル50を取込候補とする。
次いで、取込部44は、上述の手順により取込候補とされたコンテンツファイル50に格納された第1の関連情報である、コンテンツデータ50aの生成日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方をこのコンテンツファイル50(より詳細にはタグデータ50b)から取り出し、コンテンツデータ50aの生成日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方が、上述の時間範囲に対応するコンテンツファイル50を取込対象とする。
ここで、取込部44が取込候補とするコンテンツファイル50を、コンテンツファイル50の作成日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方が、上述の時間範囲の始期以降に属するものにしている理由について簡単に説明する。第2の関連情報である、コンテンツファイル50の作成日時情報及び更新日時情報は、上述のように撮像装置3のファイルシステムにより作成、更新される。ここで、ファイルシステムがコンテンツファイル50の作成日時情報のみ記録し、この作成日時情報が、コンテンツファイル50へのアクセスやコンテンツファイル50の編集に伴って、アクセス時等の日時情報に上書き変更されてしまう可能性がある。また、コンテンツファイル50が作成された撮像装置3から異なる撮像装置3等にこのコンテンツファイル50が移動、複写された場合でも、同様の事態が起こる可能性がある。この場合、コンテンツファイル50の作成日時情報は本来の作成日時情報より後の情報になりうる。
このため、取込部44は、取込候補となるコンテンツファイル50の数が増加したとしても、正確に取込候補となるコンテンツファイル50を特定する観点から、入力部45により指定が受け入れられた時間範囲の始期以降に作成日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方が属するコンテンツファイル50を取込候補としている。
ここで、取込部44は、取込対象としたコンテンツファイル50が格納部41に既に格納されているか否かを判定し、格納部41に格納されていないと判定したらコンテンツファイル50を格納部41に格納させることが好ましい。
取込部44による、取込対象としたコンテンツファイル50が格納部41に既に格納されているか否かの判定、言い換えれば、格納部41への重複格納判定は、周知の手法により適宜実施可能である。
一例として、ハッシュ値を用いた重複格納判定が挙げられる。まず、取込部44が格納部41にコンテンツファイル50を格納する際、あるいは、格納部41にコンテンツファイル50を格納した後、このコンテンツファイル50のコンテンツデータ50aのハッシュ値を算出し、このハッシュ値をタグテーブル52のタグデータとして格納する。次いで、取込対象としたコンテンツファイル50のコンテンツデータ50aのハッシュ値を算出し、このハッシュ値に合致するハッシュ値を有するタグデータがタグテーブル52に存在するか否かを判定する。これ以外にも、コンテンツデータ50aの特徴値が合致するか否かによって重複格納判定を行ってもよい。
入力部45は、取込部44による取込対象となる、コンテンツデータ50aの生成日時が含まれる時間範囲の指定を受け入れる。
より詳細には、入力部45は、後述する表示制御部46を介して、格納部41への格納をユーザーが所望する時間範囲の指定を受け入れるための表示画面を生成するための表示画面生成用信号を生成させ、この表示画面生成用信号を出力I/F部43を介して表示装置4に送出し、所定の表示画面を表示させる。
表示面4aに表示される表示画面の一例を図9(a)に示す。この表示画面には、後述する計時部48から取得した現在時刻を表示する時刻表示領域80と、指定候補となる時間範囲を表示する時間範囲表示領域81と、時間範囲表示領域81に表示されている、指定候補となる時間範囲を確定させるOKボタン82とが表示されている。ユーザーは、入力指示装置5の操作部5aを操作し、時間範囲表示領域81に表示されている時間範囲を希望の時間範囲に変更し、OKボタン82を画面上で選択することにより、この時間範囲の指定を行う。
この際、時間範囲表示領域81に表示されている、指定候補となる時間範囲は、ユーザーの便宜を考慮して、予め設定された複数の時間範囲のいずれかに設定されている。一例として、「1時間前」「3時間前」「今日」「今週」などが時間範囲の指定候補として予め設定されている。入力部45は、ユーザーにより指定された時間範囲を入力I/F部42を介して受け入れ、受け入れた時間範囲を一時的に格納部41に記憶させる。上述のように、入力部45が表示し、受け入れる時間範囲の指定は年月日及び時分秒まで厳密に指定される必要はなく、年/月/日のいずれかを省略し、また、時/分/秒のいずれかを省略したものであってもよい。
表示制御部46は、制御部40及び制御部40を構成する各種機能手段からの要求に基づいて、出力I/F部43を介して閲覧装置2、表示装置4の表示面2a、4aに所望の表示画面を表示するための表示画面生成用信号を生成する。
一例として、表示制御部46は、格納部41に格納されたコンテンツファイル50を閲覧装置2、表示装置4の表示面2a、4aに表示するための表示画面生成用信号を生成する。加えて、表示制御部46は、取込部44が格納部41に格納させた、つまり、取込部44が取り込んだコンテンツファイル50を閲覧装置2、表示装置4の表示面2a、4aに表示するための表示画面生成用信号を生成する。
好ましくは、表示制御部46は、格納部41に格納させたコンテンツファイル50に加えて、取込部44が格納部41に既に格納されていると判定したコンテンツファイル50も用いて表示画面生成用信号を生成する。
この際、表示制御部46は、複数のコンテンツファイル50を一つの表示画面に表示するための表示画面生成用信号を生成することが好ましい。このような、表示制御部46が生成する表示画面生成用信号により閲覧装置2や表示装置4に表示される表示画面としては、いわゆるサムネイル表示と呼ばれる表示画面が好適に挙げられる。このサムネイル表示では、単一または複数のコンテンツファイル50が表示画面で所定の大きさに表示される。
このような、サムネイル表示による表示画面の一例を図9(b)に示す。図9(b)に示す表示画面では、取込部44により格納部41に格納された、言い換えれば、「最近とりこんだもの」としてのコンテンツファイル50に係るサムネイルデータが表示される第1の表示領域83と、撮像装置3の記憶部、メモリーカード7等に格納されていたものの、既に格納部41に格納されているとして実際には格納部41に格納されなかった(取込部44により取り込まれなかった)コンテンツファイル50に係るサムネイルデータが表示される第2の表示領域84とが設けられている。
あるいは、表示制御部46は、いわゆるスライドショー表示と呼ばれる表示画面を表示するための表示画面生成用信号を生成してもよい。表示制御部46によるスライドショー表示の態様は任意であり、一例として、コンテンツファイル50を順次切り替えながら所定時間毎に表示させる態様が挙げられる。当然、表示制御部46がコンテンツファイル50を表示させる例としては、上述したスライドショー表示に限定されず、いわゆるフォトブックと呼ばれる、銀塩写真を貼付するためのアルバムに類似した表示をさせてもよい。
ここで、表示制御部46が生成する表示画面生成用信号の具体的態様について説明する。この表示画面生成用信号に基づいて表示画面が生成される閲覧装置2、表示装置4が、いわゆるビデオ信号をそのまま表示するものであるならば、表示制御部46はこのビデオ信号を表示画面生成用信号として生成する。また、閲覧装置2等が、コンテンツデータ50aやサムネイルデータに基づいて独自の表示アプリケーションソフトにより表示画面を生成できるものであるならば、表示制御部46は、閲覧装置2等において表示させるためのコンテンツデータ50a等を出力することも、表示制御部46が生成する表示画面生成用信号の一態様である。
加えて、後者の場合において、閲覧装置2等からの要求(リクエスト)に応じて、表示制御部46が、要求に合致するコンテンツファイル50のリストを生成し、閲覧装置2等は、このコンテンツファイル50のリストに基づいて、閲覧装置2等においてスライドショー表示を行うために必要となるコンテンツファイル50を選択して情報処理装置1に要求し、表示制御部46が、閲覧装置2等からの要求に応じてコンテンツデータ50a等を出力することも、表示画面生成用信号の一態様である。
関連付け部47は、取込部44が格納部41に格納させたコンテンツファイル50に対して共通の第3の関連情報を関連付ける。より詳細には、関連付け部47は、取込部44が格納部41に格納させたコンテンツファイル50に対して、共通のグループであるアルバム33に関連付けるために、タグテーブル52において、これらコンテンツファイル50に共通する特定のタグデータを入力する。従って、本実施形態において、第3の関連情報とは、共通のアルバム33に関連付けるための特定のタグデータを意味する。この際、表示制御部46は、取込部44により取り込まれたコンテンツファイル50に対して関連付け部47により共通のアルバム33が関連付けられたら、このアルバム33に所属するコンテンツファイル50について自動的にスライドショー表示を行ってもよい。
計時部48は、現在の時刻を計時し、制御部40及び制御部40を構成する各種機能手段からの要求に基づいて、時刻情報である現在時刻情報を提供する。
そして、取込部44は、入力部45により受け入れられた時間範囲と計時部48により計時されている時間情報とに基づいて、少なくとも取込候補となるコンテンツファイル50を決定する。より具体的には、入力部45により受け入れられた時間範囲は、上述したように、一例として「1時間前」など、ユーザーの入力の手間を省略できるものであるので、取込部44は、「1時間前」が具体的にどの時間範囲であるかを、入力部45により受け入れられた時間範囲と計時部48により計時されている現在時刻情報とに基づいて具体的に決定する。
この際、入力部45は、ユーザーにより指定された時間範囲に対して一定の丸め動作を行う。一例として、現在時刻が16:35であり、ユーザーにより指定された時間範囲が「1時間前」であったとする。正確には15:35〜16:35がユーザーにより指定された時間範囲であるが、入力部45は、時間範囲の始期を10分単位に丸めることとして、15:30〜16:35が指定された時間範囲であるとする。このような丸め動作をするのは、ユーザーによる時間範囲の指定は概略であること、また、情報処理装置1の計時部48と撮像装置3の計時部49との間の設定時間のズレが生じうることを考慮したからである。
そして、取込部44は、上述の手順により決定した具体的な時間範囲に基づいて、取込候補とするコンテンツファイル50及び取込対象とするコンテンツファイル50を決定する。
また、外部装置である撮像装置3に、情報処理装置1の計時部48とは独立に計時を行う計時部49が設けられている場合、取込部44は、入力部45により指定が受け入れられた時間範囲に対して、情報処理装置1の計時部48と撮像装置3の計時部49との時間差に基づいた補正を行うことが好ましい。
上述のように、撮像装置3により撮像動作が行われ、コンテンツファイル50が生成される際に、撮像装置3は、内蔵する計時部49が提供する現在時刻情報に基づいてコンテンツファイル50の生成日情報及び更新日時情報の少なくとも一方をタグデータ50bに記述し、また、管理ファイル53にコンテンツファイル50の生成日情報及び更新日時情報の少なくとも一方を記述する。この際、情報処理装置1の計時部48と撮像装置3の計時部49とは独立に計時をしているので、一例として、ユーザーにより撮像装置3が旅行に携行された場合、旅行地における標準時と情報処理装置1が所在する標準時との間に時差が生じる場合がある。
かかる時差を考慮することなく、入力部45により受け入れられた時間範囲に基づいて取込候補及び取込対象となるコンテンツファイル50を決定すると、仮に、旅行地の標準時が情報処理装置1が所在する標準時より先行する場合、取込候補となるコンテンツファイル50については、上述のように時間範囲の始期以降のコンテンツファイル50を取込候補としているので問題は生じにくいが、取込対象となるコンテンツファイル50については、時間範囲に対応するコンテンツファイル50を取込対象としているので、取込対象とならないコンテンツファイル50が出現する可能性がある。
そこで、取込部44は、情報処理装置1の計時部48と撮像装置3の計時部49との時間差に基づいた補正を行う。具体的には、情報処理装置1が日本に設置されている場合、日本の標準時は協定世界時(UTC)から+9時間であり、協定世界時に対して+の時差が設定されている中で最大の時差を有する標準時間帯は+14(キリバス)であり、さらに、サマータイムが設定される可能性を考慮して、情報処理装置1の計時部48が提供する現在時刻情報に基づいて決定された時間範囲の終期に対して+6時間だけ時間範囲を広げて、取込対象とするコンテンツファイル50を決定する。一例として、上述の例において「1時間前」の時間範囲が15:20〜16:35であったとすると、取込部44は、終期を+6時間だけ広げて15:20〜22:35を時間範囲とする。
なお、上述した補正動作は、コンテンツファイル50の生成日時情報等のうち時刻情報についてのみ行い、しかも、同一の日付情報を持つことを前提にして行っていたが、適正な補正式を用いることにより、協定世界時に対して−の時差が設定された標準時間帯についても補正を行うことは可能である。
入力I/F部42は、閲覧装置2、撮像装置3、入力指示装置5を含む外部入力機器から情報処理装置1に入力される各種入力信号を受け付け、受け付けた入力信号を制御部40に入力し、必要に応じて制御部40経由で格納部41に格納する。出力I/F部43は、表示画面生成用信号を含む、制御部40または格納部41内の各種データを、閲覧装置2、表示装置4を含む外部出力機器に出力する。
また、本実施形態の情報処理システムSを構成する閲覧装置2は、表示部71及び操作部72を備える。表示部71は、情報処理装置1を含む外部機器から閲覧装置2に入力される表示画面生成用信号を受け付け、受け付けた表示画面生成用信号に基づいて表示画面を表示する。操作部72は、ユーザーによる操作に対応して入力信号を生成し、この入力信号を情報処理装置1を含む外部機器に出力する。また、本実施形態の情報処理システムSを構成する撮像装置3の図略の記憶部にはコンテンツファイル50と管理ファイル53とが格納されているとともに、撮像装置3は、現在時刻情報を提供する計時部49を備える。さらに、本実施形態の情報処理システムSを構成する入力指示装置5は、ユーザーによる入力操作を受け入れる操作部5aを備えている。
以上の構成において、制御部40及び制御部40を構成する取込部44、入力部45、表示制御部46、関連付け部47及び計時部48は主にCPU20により構成され、格納部41は主にメモリーカード7、ROM21、RAM22及びHDD部26により構成され、入力I/F部42は主に入出力デバイス23、ネットワークインタフェース25及び無線LANインタフェース27により構成され、出力I/F部43は主にHDMIインタフェース24、ネットワークインタフェース25及び無線LANインタフェース27により構成される。図3に示す各機能部の動作については後に詳述する。
(タグテーブルの内容)
図6は、本実施形態の情報処理装置1のHDD261内に格納されているタグテーブル52の内容の一例を示す図である。本実施形態のタグテーブル52は、アルバムタグテーブル91(図6(a)参照)、コンテンツタグテーブル92(図6(b)参照)及び関連付けタグテーブル93(図6(c)参照)を備える。
アルバムタグテーブル91は、アルバムID領域91a、アルバム名称領域91b及び関連時期領域91cを備える。アルバムID領域91aには、個々のアルバム33を識別するためのID番号が格納され、アルバム名称領域91bには、ID番号で特定されるアルバム33に付された名称がテキストデータとして格納され、関連時期領域91cには、ID番号で特定されるアルバム33が特定の時期に関連付けられているときは、この特定の時期を示す情報が格納されている。
コンテンツタグテーブル92は、コンテンツID領域92a、コンテンツファイル名領域92b、ハッシュ値領域92c、及び撮像時刻領域92dを備える。コンテンツID領域92aには、HDD261に格納されている個々のコンテンツファイル50を識別するためのID番号が格納され、コンテンツファイル名領域92bには、ID番号で特定されるコンテンツファイル50のファイル名がテキストデータとして格納され、ハッシュ値領域92cには、このコンテンツファイル50のハッシュ値が格納され、撮像時刻領域92dにはコンテンツファイル50の撮像時刻データが格納されている。これら各領域92a〜92dのうち撮像時刻領域92dに格納されたデータは、上述したコンテンツファイル50のヘッダ部分90に記述された情報から生成されるものである。従って、このコンテンツタグテーブル92にどのような領域を設けるかは、コンテンツファイル50のヘッダ部分90に記述された情報に基づいて任意に設定可能である。
関連付けタグテーブル93は、コンテンツID領域93a、アルバムID領域93b及び関連付け日時領域93cを備える。コンテンツID領域93aには、コンテンツタグテーブル92のコンテンツID領域92aに記述されたコンテンツファイル50のID番号が格納され、アルバムID領域93bには、このID番号で特定されるコンテンツファイル50が関連付けられたアルバム33のID番号が格納され、関連付け日時領域93cには、コンテンツID領域93aに記述されたID番号で特定されるコンテンツファイル50が、同様にアルバムID領域93bに記述されたID番号で特定されるアルバム33に関連付けられた日時に関する情報が格納される。
(第1実施形態の情報処理システムの動作)
次に、図7〜図8のフローチャートを参照して、本実施形態の情報処理システムSの動作を説明する。図7〜図8は、本実施形態の情報処理システムSを構成する情報処理装置1にコンテンツファイル50を取り込む動作を説明するためのフローチャートである。
図7に示すフローチャートは、情報処理装置1へのコンテンツファイル50の取込動作開始により開始する。コンテンツファイル50を情報処理装置1の格納部41に格納する動作を開始するトリガについては上述のとおりであるが、一例として、閲覧装置2及び撮像装置3が撮像して得られたコンテンツファイル50をメモリーカード7内に格納し、このメモリーカード7をカードインタフェース232のカードスロットに挿入して入力I/F部42がこのメモリーカード7を認識したことにより開始する等のトリガが挙げられる。
まず、ステップS1では、情報処理装置1の表示制御部46が、表示装置4の表示面4aに取込用画面を表示するための表示画面生成用信号を生成し、この表示画面生成用信号を出力I/F部43を介して表示装置4に送信する。取込用画面については、例えば図9(a)を参照して既に説明したのでここでの説明は簡略化する。
ステップS2では、ユーザーが入力指示装置5の操作部5aを操作することでコンテンツファイル50の取込対象となる時間範囲を入力し、この操作信号が入力I/F部42を介して入力されるのを待ち、入力されるとプログラムはステップS3に移行する。ステップS3では、同様にユーザーが入力指示装置5の操作部5aを操作することでOKボタン82を操作し、この操作信号が入力I/F部42を介して入力されたか否かが判定され、判定が肯定されるとプログラムはステップS4に移行し、判定が否定されるとプログラムはステップS2に戻る。
ステップS4では、ステップS2で入力された時間範囲と計時部48が提供する現在時刻情報とに基づき、入力部45が格納部41への取込対象とすべきコンテンツファイル50の作成日時が含まれる時間範囲を確定する。次いで、取込部44は、入力I/F部42を介してコンテンツファイル50が格納されたメモリーカード7等にアクセスし、このメモリーカード7等に格納されているコンテンツファイル50を選択する。ここで、メモリーカード7等に複数のコンテンツファイル50が格納されている場合、取込部44は、いずれか一つのコンテンツファイル50を所定の手法に基づいて選択する。
ステップS5では、取込部44は、選択したコンテンツファイル50に関連付けられた管理ファイル53にアクセスし、この管理ファイル53に格納された情報のうち、選択したコンテンツファイル50のファイル作成日時及び更新日時情報の少なくとも一方を入手し、これらと取込対象とすべきコンテンツファイル50の作成日時が含まれる時間範囲の始期とを比較する。そして、ステップS6では、選択したコンテンツファイル50のファイル作成日時及び更新日時情報の少なくとも一方が取込対象とすべきコンテンツファイル50の作成日時が含まれる時間範囲の始期より後か否かが判定され、判定が肯定されるとプログラムはステップS7に移行し、判定が否定されるとプログラムはステップS14に移行する。
ステップS6が肯定された場合、選択されたコンテンツファイル50は取込候補となるコンテンツファイル50であると判定されたので、ステップS7では、取込部44が、選択されたコンテンツファイル50をメモリーカード7等から入手し、一時的に格納部41に格納する。次いで、取込部44は、一時的に取り込んだコンテンツファイル50のヘッダ部分60にある撮影日時領域65に格納された生成日時情報である撮影日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方を取り出す。
ステップS8では、ステップS7で取り出した、コンテンツファイル50の生成日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方と、取込対象とすべきコンテンツファイル50の作成日時が含まれる時間範囲とを取込部44が比較する。そして、ステップS9では、コンテンツファイル50の生成日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方と、取込対象とすべきコンテンツファイル50の作成日時が含まれる時間範囲とが合致するか否かが判定され、判定が肯定されるとプログラムはステップS10に移行し、判定が否定されるとプログラムはステップS14に移行する。ここで、ステップS9における「合致」か否かの判定は、上述したように、撮像装置3等の計時部49と情報処理装置1の計時部48との時差を考慮して行う。
ステップS9が肯定された場合、選択されたコンテンツファイル50は取込対象となるコンテンツファイル50であると判定されたので、ステップS10では、このコンテンツファイル50のコンテンツデータ50aのハッシュ値を算出する。次いで、ステップS11では、取込部44が、タグテーブル52のハッシュ値領域92cに格納されている、既に格納部41に取り込まれているコンテンツファイル50のコンテンツデータ50aのハッシュ値とステップS10で算出した、取込対象となるコンテンツファイル50のコンテンツデータ50aのハッシュ値とを比較し、これらが一致するか否かを判定する。そして、判定が肯定されると、取込対象とするコンテンツファイル50と同じコンテンツファイル50が格納部41に格納されている、すなわち、既に取込済であるものと判断し、プログラムはステップS14に移行する。一方、判定が否定されると、取込対象とするコンテンツファイル50はまだ取り込まれていないものと判断し、プログラムはステップS12に移行する。
ステップS12では、選択されたコンテンツファイル50を格納部41に格納する。ステップS13では、メモリーカード7等に格納されている全てのコンテンツファイル50について上述の取込作業を行った否かが判定され、判定が肯定されるとプログラムは終了し、判定が否定されるとプログラムはステップS15に移行し、取込部44は次のコンテンツファイル50を選択して、ステップS4に戻ってステップS4〜ステップS12及びステップS14の作業を繰り返す。
一方、ステップS14では、ステップS4で選択したコンテンツファイル50は取込対象としないことを決定し、プログラムはステップS13に移行する。
(第1実施形態の効果)
以上詳細に説明したように、本実施形態の情報処理装置1では、取込部44が、管理ファイル53に格納された、選択したコンテンツファイル50のファイル作成日時(タイムスタンプ)及び更新日時情報の少なくとも一方を用いて取込候補とするコンテンツファイル50を決定し、そして、取込候補とされたコンテンツファイル50について、コンテンツファイル50のタグデータ50bである生成日時情報(撮影日時情報)及び更新日時情報の少なくとも一方を用いて取込対象とするコンテンツファイル50を決定している。
タイムスタンプ情報等、管理ファイル53に格納されている情報へのアクセスは、Exifデータであるタグデータ50bの撮影日時情報をこのコンテンツファイル50から取り出して展開する作業より高速でかつ簡易であるので、Exifデータを展開すべきコンテンツファイル50を事前に絞り込むことができ、Exifデータ展開作業に要する時間を短縮することができる。
従って、本実施形態によれば、ユーザーが所望するコンテンツファイルのみを情報処理装置へ高速に取り込むことの可能な情報処理装置を提供することができる。
(第2実施形態)
上述した第1実施形態では、情報処理装置1は格納部41を備え、この格納部41内にコンテンツファイル50が格納されていた。しかしながら、本発明の実施形態に於いては、情報処理装置1が格納部41を備えず、取込候補及び取込対象とするコンテンツファイル50の判定動作のみを行う構成であってもよい。このような形態の一例として、情報処理装置1が、メモリーカード7等が挿入されるカードリーダーである例が挙げられる。
図10は、本発明の第2実施形態である情報処理システムSの機能構成を示す機能ブロック図である。
図10において、本実施形態の情報処理装置1には記憶装置100が接続され、この記憶装置100には、第1実施形態と同様のコンテンツファイル50、サムネイルファイル51及びタグテーブル52が格納されている。記憶装置100は、例えば外付けのHDD装置、USBフラッシュメモリ装置、さらには上述の第1実施形態と同様の情報処理装置である。
情報処理装置1と記憶装置100との接続形態は、情報処理装置1と記憶装置100との間で、コンテンツファイル50の送受信が可能な形態であれば特段の限定はなく、ケーブルを介して接続する形態、無線LAN等、電波を介して接続する形態等、周知の接続形態が採用可能である。なお、以下の説明において、上述の第1実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
また、本実施形態の情報処理装置1の制御部40は、取込部44による取込対象となったコンテンツファイル50を記憶装置100に格納させる出力部101を備える。
従って、本実施形態によっても、上述の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。特に、本実施形態によれば、情報処理装置1と記憶装置100とを別体にすることが可能であり、情報処理装置1全体の構成の簡略化を図ることができる。
(第3実施形態)
上述した第1実施形態では、情報処理装置1に取り込むべきコンテンツファイル50は閲覧装置2、撮像装置3等の外部装置に格納されていた。しかしながら、外部装置が高度な情報処理機能を有するならば、上述の第1実施形態における取込部44と同様の取込動作を外部装置が行い、情報処理装置1は、外部装置により取込対象であると判断されたコンテンツファイル50を取り込む構成であってもよい。このような構成において、外部装置は一例としてPC(Personal Computer)等であり、情報処理装置1は、本発明の特徴である、コンテンツファイル50の生成日時情報等に基づいて取込候補及び取込対象となるコンテンツファイル50を判断する機能を持たない構成が挙げられる。
図11は、本発明の第3実施形態である情報処理システムSの機能構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態の情報処理システムSを構成する情報処理装置1の概略構成は、上述の第1実施形態において、取込部44がコンテンツファイル50の生成日時情報等に基づいて取込候補及び取込対象となるコンテンツファイル50を判断する機能を持たないことを除き、第1実施形態のそれと同様であるので、その説明を省略する。
図11において、本実施形態の情報処理システムSを構成する外部装置15は、制御部110、記憶部111、入力I/F部112及び出力I/F部113を備える。記憶部111には、コンテンツファイル50及び管理ファイル53が格納されている。なお、以下の説明において、上述の第1実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
制御部110は、事前取込部114、入力部115、表示制御部116及び計時部117を備える。事前取込部114は、記憶部111内に格納されているコンテンツファイル50に対して、上述の第1実施形態と同様の取込動作を行う点を除き、基本的に上述の第1実施形態の取込部44等と同様の動作を行う。また、本実施形態の制御部110では関連付け部47は設けられていない。これは、最終的にコンテンツファイル50が格納されるのは情報処理装置1においてであり、タグテーブル52も情報処理装置1の格納部41に格納されているので、外部装置15において関連付け動作を行う必要がないからである。
本実施形態における情報処理システムSの動作のうち、外部装置15に格納されているコンテンツファイル50を情報処理装置1に取り込む動作については、上述の第1実施形態と略同様であるので、相違点を中心に説明する。
まず、事前取込部114は、情報処理装置1への取込を指示するコンテンツファイル50を選択させるための画面生成を表示制御部116に指示し、表示制御部116は、表示装置4の表示面4aに表示画面を表示するための表示画面生成用信号を生成し、この表示画面生成用信号を出力I/F部113に出力する。出力I/F部113は、この表示画面生成用信号を表示装置4に出力し、表示装置4は、この表示画面生成用信号に基づいて、表示面4aに表示画面を表示する。
表示面4aに表示される表示画面の一例を図12(a)に示す。表示画面121は、情報処理装置1への取込を指示するコンテンツファイル50がドラッグ&ドロップされることによりコンテンツファイル50の選択入力がされる選択窓122と、選択窓122にドラッグ&ドロップされたコンテンツファイル50の情報処理装置1への取込作業開始を指示するボタン123とが表示されている。
また、コンテンツファイル50が選択入力された状態において表示画面121に表示されている画面の一例を図12(b)に示す。選択窓122には、選択入力されたコンテンツファイル50のファイル名が表示されている。
ユーザーは、外部装置15に接続された入力指示装置5の操作部5aを操作することで、表示画面121のボタン123を選択し、次いで、同様に入力指示装置5の操作部5aを操作して、取込対象となるコンテンツファイル50の作成日時が含まれる時間範囲の指定を行う。
以降は、上述した第1実施形態におけるコンテンツファイル50の取込動作と同様の取込動作が行われる。但し、第1実施形態のステップS11に示す重複格納判定において、事前取込部114は情報処理装置1の制御部40にコンテンツファイル50のハッシュ値を提供し、この制御部40に対して、同一のハッシュ値を有するコンテンツファイル50が格納部41に格納されているかどうかを訊ね、情報処理装置1の制御部40からの回答に基づいて、コンテンツファイル50が取込済であるか否かの判定を行う。
従って、本実施形態によっても、上述の各実施形態と同様の効果を奏することができる。
(変形例)
なお、本発明の情報処理装置等は、その細部が上述の各実施形態に限定されず、種々の変形例が可能である。一例として、上述の各実施形態においては、関連付け部47が、取込部44により取り込まれたコンテンツファイル50を共通のアルバム33に関連付ける動作や、取込部44が、計時部48、49の時差に基づく補正を行う動作を行っていたが、これら動作は本発明において必須ではなく、適宜採用されればよい。
また、上述の各実施形態では、主に撮像装置3からのコンテンツファイル50の取込動作について説明したが、閲覧装置2からのコンテンツファイル50の取込動作についても同様に行うことができる。加えて、表示装置4への表示のみならず、閲覧装置2へも同様の表示を行うことができる。すなわち、閲覧装置2は、取り込むべきコンテンツファイル50が格納された装置であるとともに、情報処理装置1に取り込まれたコンテンツファイル50を閲覧する装置でもあり得る。
また、上述の各実施形態では、取込部44が、取込候補とされたコンテンツファイル50に格納された第1の関連情報である、コンテンツデータ50aの生成日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方をこのコンテンツファイル50(より詳細にはタグデータ50b)から取り出し、コンテンツデータ50aの生成日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方が、上述の時間範囲に対応するコンテンツファイル50を取込対象としていたが、この時間範囲の始期より所定時間前に対応する生成日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方を有するコンテンツファイル50を取込対象としてもよい。
すなわち、入力部45により受け入れられた時間範囲の始期を跨いで連続的な撮影動作が行われていた場合、ユーザーとしては、この連続的な撮影動作に係る複数のコンテンツファイル50は一連のものとして取込部44による取込対象とすることが、ユーザーの意向に沿うものと考えられる。このような連続的な撮影動作は、例えば撮像装置3がいわゆる連写モード、すなわち、撮像装置3のレリーズボタンを長押しすることで短い時間間隔(例えば1秒間隔)で連続的な撮影動作を可能とするモードを備えている場合、この連写モードによる撮影動作が該当する。また、ユーザーが撮像装置3のレリーズボタンを頻繁に操作することで、連写モードと略同様の撮影動作を実現することもできる。このような撮影動作も、連続的な撮影動作に含めることができる。
取込部44は、取込候補とされたコンテンツファイル50に格納された第1の関連情報を参照し、このような連続的な撮影動作が行われたか否かを判定し、連続的な撮影動作がされたと判定した場合は、入力部45により受け入れられた時間範囲の始期より所定時間前に対応する生成日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方を有するコンテンツファイル50を取込対象とする。
具体的には、連写モードが実施された場合、コンテンツファイル50のタグデータ50bの一部、例えばExif規格においてはMakerNote Tag領域に記述されたタグデータにおいてDriveModeの項目があり、このDriveModeの項目の値により、このコンテンツファイル50が連写モードにて撮影されたか否かが判定できる。そこで、取込候補とされたコンテンツファイル50のタグデータ50bを参照し、このタグデータ50bを参照して連写モードで撮影されたコンテンツファイル50であると判定した場合は、時間範囲の始期を所定時間、一例として1時間だけ時間軸を遡った範囲まで拡張し、この拡張した時間範囲に対応する生成日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方を有するコンテンツファイル50を取込対象とする。あるいは、連写モードで撮影されたコンテンツファイル50であると判定されたコンテンツファイル50の生成日時情報等から時間軸を遡り、直近の生成日時情報等を有する(言い換えれば直前に撮影動作がされた)コンテンツファイル50についても連写モードにて撮影されたか否かを判定し、連写モードで撮影されたコンテンツファイル50であると判定された場合にはさらに時間軸を遡って判定を行い、連写モードで撮影されたコンテンツファイル50でないと判定されるまでこの動作を繰り返してもよい。同様に、時間範囲の終期を所定時間拡張して取り込んでもよい。
一方、ユーザーのレリーズボタン操作により連写モードと略同様の撮影動作が行われた場合は、時間軸上で隣り合うコンテンツファイル50の生成日時情報及び更新日時情報の少なくとも一方を参照し、時間軸上で隣り合うコンテンツファイル50の生成日時情報等が時間軸上で数分あるいはそれ以下の差しかない場合は、ユーザー操作による連続的な撮影動作が行われたものと判定し、上述と同様の手順により、時間範囲の始期及び終期の少なくとも一方を拡張して取込対象とするコンテンツファイル50を決定してもよい。ユーザー操作による連続的な撮影動作が行われたか否かの判定の基準となる時間差は、一定の固定値に設定してもよく、あるいは、入力部45により受け入れられた時間範囲を参照し、この時間範囲に対して十分小さい時間差になるように設定してもよい。一例として、時間範囲が数十分程度であれば数十秒、数時間であれば数分に設定すればよい。さらに、時間差を見るばかりではなく、複数のコンテンツファイル50に対して周知のコンテンツクラスタリング技術を用いてグループ化し、このグループに属するコンテンツファイル50については同一イベントにかかるコンテンツファイル50であるとして取込対象としてもよい。あるいは、連続的な撮影動作の判定を行うことなく、時間範囲の始期及び終期の少なくとも一方を拡張して取込対象とするコンテンツファイル50を決定してもよい。いずれを採用するかは、ユーザーにより事前に設定されることが好ましい。
そして、上述の各実施形態において、情報処理装置1及び外部装置15を動作させるプログラムはROM21、HDD部26等に格納されて提供されていたが、不図示の光学ディスクドライブ、USBインタフェース233等を用いて、プログラムが格納されたDVD(Digital Versatile Disc)、USBフラッシュメモリ装置、メモリーカード7等を接続し、このDVD等からプログラムを情報処理装置1、外部装置15に読み込んで動作させてもよい。また、WAN13上の外部サーバ14内にプログラムを格納しておき、ネットワークインタフェース25を介してこのプログラムを情報処理装置1等に読み込んで動作させてもよい。さらに、上述の各実施形態において、情報処理装置1、外部装置15は複数のハードウェア要素により構成されていたが、これらハードウェア要素の一部の動作をCPU20がプログラムの動作により実現することも可能である。加えて、上述の各実施形態ではHDD部26を用いていたが、HDD部26以外の記憶媒体、一例としてSSD(Solid State Drive)装置やメモリーカード等の周知の記憶媒体を用いることも可能である。