JP2017135185A - 電子制御装置 - Google Patents

Abstract

【課題】電子制御装置において、配線基板のコネクタ取り付け位置における局所的かつ大きな応力の発生を緩和する。【解決手段】電子部品が実装された配線基板２ａと、上記配線基板２ａの一端に設けられたコネクタ２ｂと、上記配線基板２ａが収容されるケース３とを有する電子制御装置１であって、上記コネクタ２ｂとして、大電流用コネクタ２ｂ１と、上記大電流用コネクタから離間して配置される小電流用コネクタ２ｂ２とを有し、上記大電流用コネクタ２ｂ１と上記小電流用コネクタ２ｂ２との間に、上記配線基板２ａを上記ケース３に固定するネジ４を有する。【選択図】図１

Description

本発明は、電子制御装置に関するものである。

例えば、特許文献１には、外部回路接続用コネクタが設けられた電子回路基板を有する電子回路装置が開示されている。この電子回路装置は、外部回路接続用コネクタに設けられた凸条と、アッパーケースに設けられた溝とを係合させることにより、外部回路接続用コネクタが、外力により移動することを防止している。また、特許文献２には、プリント配線板が中央部においてケースとネジ止めされている電子制御装置が開示されている。特許文献２に係る電子制御装置は、電子回路基板への接続端子の取り付け及び取り外しによりコネクタに外力がかかったとき、プリント配線基板のコネクタ近傍に応力が集中することを防止している。

特開平９−３２１４６２号公報 特開２０１３−１１０３５４号公報

しかしながら、特許文献１に係る電子回路装置は、外部回路接続用コネクタに対して凸条を設ける必要があり、コネクタが特殊形状となることから、既存の電子回路装置に容易に適用することができない。また、大電流用コネクタと小電流用コネクタとが離間して設けられる電子回路基板を考えた場合には、特許文献２の構成を適用しても、プリント配線板の大電流用コネクタ及び小電流用コネクタの取り付け位置における局所的な応力の発生を防ぐことが難しい。

本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、電子制御装置において、配線基板のコネクタ取り付け位置における局所的かつ大きな応力の発生を緩和することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明では、第１の手段として、電子部品が実装された配線基板と、上記配線基板の一端に設けられたコネクタと、上記配線基板が収容されるケースとを有する電子制御装置であって、上記コネクタとして、大電流用コネクタと、上記大電流用コネクタから離間して配置される小電流用コネクタとを有し、上記大電流用コネクタと上記小電流用コネクタとの間に、上記配線基板を上記ケースに固定するネジを有する、という構成を採用する。

本発明によれば、大電流用コネクタと小電流用コネクタとの間において、配線基板をケースに固定する。これにより、大電流用コネクタまたは小電流用コネクタにケーブルの取り付け、取り外しを行った際に発生する応力を、大電流用コネクタ及び小電流用コネクタの近傍にて抑えることができる。したがって、配線基板のコネクタ取り付け位置における局所的な大きな応力の発生を緩和することが可能である。

（ａ）が本発明の一実施形態に係る電子制御装置の分解斜視図であり、（ｂ）が電子回路基板の概略図である。

以下、図面を参照して、本発明に係る電子制御装置の一実施形態について説明する。本実施形態の電子制御装置１は、例えば車両に搭載され、モータ等の電気系統を制御するＥＣＵ（Electronic Control Unit）として利用されるものである。図１は、（ａ）が本実施形態に係る電子制御装置１の分解斜視図であり、（ｂ）が電子回路基板２の概略図である。図１（ａ）に示すように、この電子制御装置１は、電子回路基板２と、ケース３とを有している。

図１（ｂ）に示すように、電子回路基板２は、プリント配線基板２ａとコネクタ２ｂ等を備えている。プリント配線基板２ａは、配線パターンが形成された矩形状の多層基板であり、四隅をネジによりケース３に対して固定されている。このプリント配線基板２ａの上には、コネクタ２ｂや、不図示の電子部品が配設されている。また、プリント配線基板２ａは、駆動モータ等に供給される大電流が流される大電流用配線パターン（不図示）と、相対的に小電流が流される小電流用配線パターン（不図示）とを有している。また、プリント配線基板２ａは、後述する大電流用コネクタ２ｂ１と小電流用コネクタ２ｂ２との間に、ネジ孔２ａ１が形成されている。

本実施形態において、電子回路基板２は、コネクタ２ｂとして、大電流用コネクタ２ｂ１及び小電流用コネクタ２ｂ２を備えている。これらの大電流用コネクタ２ｂ１及び小電流用コネクタ２ｂ２は、プリント配線基板２ａの一端に隣接して配置されている。大電流用コネクタ２ｂ１は、大電流用配線パターンと接続され、ネジ等によりプリント配線基板２ａに固定されている。この大電流用コネクタ２ｂ１には、駆動モータ等と接続されるケーブルに取り付けられた不図示の端子が挿入される。小電流用コネクタ２ｂ２は、小電流用配線パターンと接続されており、大電流用コネクタ２ｂ１と離間して、ネジ等によりプリント配線基板２ａに固定されている。また、この小電流用コネクタ２ｂ２には、外部の配線回路と接続される不図示の端子が挿入される。

ケース３は、電子回路基板２を収容する金属製のケースであり、下側ケース３１と上側ケース３２との２つのパーツに分割可能な構成となっている。このケース３は、電子回路基板２の部品実装面を上側として、電子回路基板２を下側ケース３１と上側ケース３２とで挟み込んだ状態で挟持している。また、下側ケース３１には、ネジ孔２ａ１に対応する位置においてネジ孔３１ａが形成されている。このネジ孔３１ａ及びネジ孔２ａ１に対して、プリント配線基板２ａ側からネジ４が挿入されている。ネジ４は、大電流用コネクタ２ｂ１及び小電流用コネクタ２ｂ２が配設されたプリント配線基板２ａの端部近傍において、大電流用コネクタ２ｂ１と小電流用コネクタ２ｂ２との間に設けられる。このネジ４は、プリント配線基板２ａの実装面側から挿入され、下側ケース３１にプリント配線基板２ａを固定している。

大電流用コネクタ２ｂ１及び小電流用コネクタ２ｂ２に外部接続端子の取り付け及び取り外しを行う際には、大電流用コネクタ２ｂ１及び小電流用コネクタ２ｂ２の取り付け位置近傍において撓みと応力が発生する。また、電子制御装置１が搭載された車両の走行時には、車両全体が振動することにより、大電流用コネクタ２ｂ１及び小電流用コネクタ２ｂ２に接続された接続端子と、電子回路基板２とが異なる振動モードで振動する。これにより、プリント配線基板２ａの大電流用コネクタ２ｂ１及び小電流用コネクタ２ｂ２の取り付け位置近傍に応力が発生する。このとき、大電流用コネクタ２ｂ１と小電流用コネクタ２ｂ２との間でプリント配線基板２ａを下側ケース３１に固定している。このため、プリント配線基板２ａの大電流用コネクタ２ｂ１と小電流用コネクタ２ｂ２の取り付け位置近傍において撓みが発生しづらくなり、局所的な応力の発生を緩和する。

このような本実施形態に係る電子制御装置１は、大電流用コネクタ２ｂ１と小電流用コネクタ２ｂ２とが離間してプリント配線基板２ａに配置されている。さらに、プリント配線基板２ａは、大電流用コネクタ２ｂ１と小電流用コネクタ２ｂ２との間にネジ孔２ａ１が形成され、ネジ４が挿入されている。すなわち、プリント配線基板２ａは、大電流用コネクタ２ｂ１及び小電流用コネクタ２ｂ２の近傍にて下側ケース３１に固定されている。これにより、大電流用コネクタ２ｂ１または小電流用コネクタ２ｂ２の近傍に外力がはたらいたとき、プリント配線基板２ａの大電流用コネクタ２ｂ１及び小電流用コネクタ２ｂ２の取り付け位置近傍において、局所的かつ大きな応力の発生を抑制することが可能である。

さらに、本実施形態において、ネジ孔２ａ１は、電子部品が実装されることのない大電流用コネクタ２ｂ１と小電流用コネクタ２ｂ２との間に設けられている。これにより、本実施形態に係る電子制御装置１は、特許文献２のプリント配線基板と比較して、プリント配線基板２ａの実装面積を広くすることが可能である。

１ 電子制御装置
２ 電子回路基板
２ａ プリント配線基板
２ａ１ ネジ孔
２ｂ コネクタ
２ｂ１ 大電流用コネクタ
２ｂ２ 小電流用コネクタ
３ ケース
４ ネジ
３１ 下側ケース
３１ａ ネジ孔
３２ 上側ケース

Claims (1)

1. 電子部品が実装された配線基板と、前記配線基板の一端に設けられたコネクタと、前記配線基板が収容されるケースとを有する電子制御装置であって、
   前記コネクタとして、大電流用コネクタと、前記大電流用コネクタから離間して配置される小電流用コネクタとを有し、
   前記大電流用コネクタと前記小電流用コネクタとの間に、前記配線基板を前記ケースに固定するネジを有する
   ことを特徴とする電子制御装置。

Images