JP2017132919A - 異方導電性接着剤組成物、フィルム状接着剤、接続構造体及び半導体装置 - Google Patents

異方導電性接着剤組成物、フィルム状接着剤、接続構造体及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低温短時間で接着可能であり、接続信頼性に優れ且つ保存安定性に優れる異方導電性接着剤組成物の提供。
【解決手段】(A)スルホニウム塩化合物と、(B)カチオン重合性物質と、(C)導電粒子7とを含有し、(B)カチオン重合性物質がカチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンを含む異方導電性接着剤組成物。前記シルセスキオキサンがかご型シルセスキオキサンであることが好ましく、その重合性官能基がエポキシ基、オキセタン基又はビニルエーテル基を一種以上有することが望ましい異方導電性接着剤組成物。更にフィルム形成性ポリマーを含有することが好ましい、異方導伝性接着剤組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、異方導電性接着剤組成物、フィルム状接着剤、接続構造体及び半導体装置に関する。
従来、例えば液晶ディスプレイ等の基板とICチップ、FPC(フレキシブル印刷配線板)等の回路部材との接続には、接着剤中に導電粒子を分散させた異方導電性接着剤が用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。回路部材を基板に実装するに際して、従来のワイヤーボンディング法に代えて、電極をフェイスダウンで直接接続する方法が採用されてきている。かかる接続方法では、異方導電性接着剤を介して回路部材の電極と基板の電極とを対向させ、回路部材と基板とに圧力を付与しながら熱で異方導電性接着剤を硬化させている。
また、最近では、半導体シリコンチップを基板に実装する場合でも、従来のワイヤーボンドではなく、半導体シリコンチップを基板に直接実装するいわゆるチップオングラス(COG)実装が行われており、ここでも異方導電性接着剤が適用されている。
近年、精密電子機器の分野では、回路の高密度化が進んでおり、電極幅及び電極間隔が極めて狭くなっている。このため、従来のエポキシ樹脂系を用いた回路接続用接着剤の接続条件では、配線の脱落、剥離、位置ずれが生じる等の問題があり、COG実装ではチップと基板との熱膨張差に起因する反りが発生する問題がある。また、液晶の表示品質の向上に対応するため、ガラス基板の厚みが薄くなる傾向にある。
表示品質を向上させるためには、熱圧着後の基板の反りを抑える必要があるが、熱のみを利用する接続(実装)方法では、圧着するためのツールと回路部材を支えるステージとの温度差が大きくなるため、熱膨張差に起因する反りが発生する問題がある。そのため、低温(例えば、100〜170℃)、短時間(例えば、10秒以内)、換言すれば低温速硬化可能な接着剤が要求されている。
以前から、低温硬化可能な技術としては、カチオン重合性物質を用いたカチオン硬化系の技術が用いられている。カチオン重合性物質の重合開始剤としては、例えば下記一般式(1)で表されるスルホニウム塩化合物を主成分とする重合開始剤が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
Figure 2017132919

[式(1)中、Rは水素、メチル基、アセチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ベンゾイル基、フェノキシカルボニル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基のいずれかを、R、Rは独立して水素、ハロゲン、C〜Cのアルキル基のいずれかを、RはC〜Cのアルキル基を、Qはo−ニトロベンジル基、m−ニトロベンジル基、ジニトロベンジル基、トリニトロベンジル基、α−ナフチルメチル基、β−ナフチルメチル基のいずれかを示す。XはSbF、AsF、PF、BFのいずれかである。]
また、加熱により短時間でエポキシ樹脂を硬化させることができる重合開始剤として、下記一般式(2)又は下記一般式(3)で表されるスルホニウム塩化合物を含有するカチオン重合開始剤が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
Figure 2017132919

[式(2)中、Rは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、カルボキシル基又はアルコキシカルボニル基を表し、Rはアルキル基を表し、Rは置換されていてもよいフェニル基又は置換されていてもよいナフチル基を表し、Xは、SbF、AsF、PF又はBFを表す。]
Figure 2017132919

[式(3)中、Rは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基又はアルカノイル基を表し、Rはアルキル基を表し、Rは、アルケニル基、α−アルキルベンジル基、α,α−ジアルキルベンジル基、α−フェニルベンジル基又はフルオレニル基を表し、XはSbF、AsF、PF又はBFを表す。]
特開2003−253217号公報 特開2003−253239号公報 特開平3−237107号公報 特開平6−345726号公報
しかしながら、上記カチオン重合性物質の重合開始剤を用いることで低温速硬化は可能であるが、低温であるために十分な硬化物の特性が得られず、異方導電性接着剤組成物では、良好な接続信頼性が得られないことが問題となっている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、低温短時間で接着可能であり、接続信頼性に優れ、且つ保存安定性に優れる、異方導電性接着剤組成物及びそれをフィルム状にしてなるフィルム状接着剤を提供することを目的とする。本発明はまた、上記異方導電性接着剤組成物又はフィルム状接着剤を用いた接続構造体及び半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、(A)スルホニウム塩化合物と、(B)カチオン重合性物質と、(C)導電粒子と、を含有し、上記(B)カチオン重合性物質が、カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンを含む、異方導電性接着剤組成物を提供する。
上記異方導電性接着剤組成物によれば、(B)カチオン重合性物質としてカチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンを含有し、且つ、その重合開始剤として(A)スルホニウム塩化合物を含有することにより、低温短時間で接着可能であるとともに、優れた接続信頼性及び優れた保存安定性を得ることができる。
上記カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンは、かご型シルセスキオキサンであることが好ましい。これにより、異方導電性接着剤組成物の硬化物にフレキシビリティを付与することができ、線膨張係数を低くすることができるため、接続信頼性がより優れたものとなる。
また、上記カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンは、エポキシ基、オキセタン基及びビニルエーテル基からなる群より選ばれる少なくとも一種を有することが好ましい。これにより、異方導電性接着剤組成物の低温速硬化性、接続信頼性及び保存安定性がより優れたものとなる。
上記(B)成分は、上記カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンのほかに、エポキシ化合物、オキセタン化合物及びビニルエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を更に含有することが好ましい。これにより、異方導電性接着剤組成物の低温速硬化性、接続信頼性及び保存安定性がより優れたものとなる。
異方導電性接着剤組成物は、更に(D)フィルム形成性ポリマーを含有していてもよい。(D)フィルム形成性ポリマーを含有する場合、異方導電性接着剤組成物のフィルム化が容易となる。
異方導電性接着剤組成物は、回路接続用であってもよい。
本発明はまた、上記本発明の異方導電性接着剤組成物をフィルム状に形成してなる、フィルム状接着剤を提供する。
本発明はまた、第一の回路電極を有する第一の回路部材と、第二の回路電極を有する第二の回路部材と、上記第一の回路部材及び上記第二の回路部材の間に配置され、上記第一の回路電極と上記第二の回路電極とを電気的に接続する回路接続部材と、を備え、上記回路接続部材が、上記本発明の異方導電性接着剤組成物の硬化物、又は上記本発明のフィルム状接着剤の硬化物を含む、接続構造体を提供する。
本発明は更に、半導体素子と、回路パターンを有する基板と、上記半導体素子及び上記基板の間に配置され、上記半導体素子と上記回路パターンとを電気的に接続する半導体素子接続部材と、を備え、上記半導体素子接続部材が、上記本発明の異方導電性接着剤組成物の硬化物、又は上記本発明のフィルム状接着剤の硬化物を含む、半導体装置を提供する。
本発明によれば、低温短時間で接着可能であり、接続信頼性に優れ、且つ保存安定性に優れる、異方導電性接着剤組成物及びそれをフィルム状にしてなるフィルム状接着剤を提供することができる。また、本発明によれば、上記異方導電性接着剤組成物又はフィルム状接着剤を用いた接続構造体及び半導体装置を提供することができる。
フィルム状接着剤の一実施形態を示す模式断面図である。 接続構造体の一実施形態を示す模式断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ接続構造体を製造する一連の工程図である。 半導体装置の一実施形態を示す部分断面図である。
以下、場合により図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
[異方導電性接着剤組成物]
本実施形態に係る異方導電性接着剤組成物(以下、単に「接着剤組成物」ともいう。)は、(A)スルホニウム塩化合物(以下、場合により「(A)成分」という。)と、(B)カチオン重合性物質(以下、場合により「(B)成分」という。)と、(C)導電粒子(以下、場合により「(C)成分」という。)と、を含有し、上記(B)カチオン重合性物質が、カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンを含む。また、本実施形態の異方導電性接着剤組成物は、更に(D)フィルム形成性ポリマー(以下、場合により「(D)成分」という。)を含有していてもよい。
(A)スルホニウム塩化合物は、下記一般式(I)で表される化合物であることができる。
Figure 2017132919
式中、Rは置換若しくは未置換のアリールメチル基、又は置換若しくは未置換のアリル基を示し、R及びRは、それぞれ独立に、アルキル基、又は置換若しくは未置換のアリール基を示し、Yは対アニオンを示す。ただし、R及びRは一緒になって環を形成していてもよい。
アルキル基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。より具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。これらは置換基を有していてもよく、置換基の置換位置は特に限定されるものではなくいずれの位置であってもよい。
アリール基としては、例えば、炭素数6〜12のアリール基が挙げられる。より具体的には、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基が挙げられる。これらは置換基を有していてもよく、置換基の置換位置は特に限定されるものではなくいずれの位置であってもよい。
アリールメチル基としては、例えば、メチル基における水素原子の1つが上述のアリール基により置換されたものが挙げられる。より具体的には、ベンジル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基が挙げられる。これらは置換基を有していてもよく、置換基の置換位置は特に限定されるものではなくいずれの位置であってもよい。
及びRが一緒になって形成していてもよい環としては、下記式(α)で表されるものが挙げられる。これらは置換基を有していてもよく、置換基の置換位置は特に限定されるものではなくいずれの位置であってもよい。
Figure 2017132919
上述した各基が有していてもよい置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、デシルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基等のアルコキシカルボニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンゾイルオキシ基等のエステル基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;ヒドロキシ基、などが挙げられる。これらの置換基の置換位置は、特に限定されるものではなくいずれの位置であってもよい。
なお、置換基を有するアリル基において、シス−トランス異性体を有する場合には、どちらの異性体であってもよい。
で示される対アニオンは、[P(R(F)6−a(式中、Rは水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換されているアルキル基を示し、aは1〜6の整数を示す。aが2以上の整数である場合、複数存在するRは、互いに同一であっても異なっていてもよい。)、[C((R)SO(式中、Rは水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換されているアルキル基を示し、複数存在するRは、互いに同一であっても異なっていてもよい。)、又は[SbFであることができる。Yは、求核性が低いことが好ましい。
なお、[P(R(F)6−aとしては、Rのアルキル基における水素原子の80%以上がフッ素原子で置換されていることが好ましく、Rのアルキル基における水素原子の90%以上がフッ素原子で置換されていることがより好ましく、Rが直鎖又は分岐のパーフルオロアルキル基であることが更に好ましい。具体的には、[P(CF(F)、[P(C(F)及び[P(n−C(F)等が挙げられる。これらの対アニオンは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、[C((R)SOとしては、Rのアルキル基における水素原子の80%以上がフッ素原子で置換されていることが好ましく、Rのアルキル基における水素原子の90%以上がフッ素原子で置換されていることがより好ましく、Rが直鎖又は分岐のパーフルオロアルキル基であることが更に好ましい。具体的には、[C(CFSO、[C(CSO及び[C(n−CSO等が挙げられる。これらの対アニオンは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
スルホニウム塩化合物としては、上記Rが置換又は未置換のアリールメチル基であり、上記Rが置換又は未置換のアリール基であり、Rがメチル基である下記一般式(II)で表されるスルホニウム塩化合物が好ましい。このようなスルホニウム塩化合物を含有してなる接着剤組成物は、保存安定性と低温速硬化性により優れる。
Figure 2017132919

[式中、Ar及びArは、それぞれ独立に、置換又は未置換のアリール基を示し、Yは上記と同義である。]
また、スルホニウム塩化合物としては、上記Rが1−ナフチルメチル基であり、上記Rが4−ヒドロキシフェニル基であり、Rがメチル基である下記一般式(III)で表されるスルホニウム塩化合物も好ましい。このようなスルホニウム塩化合物を含有してなる接着剤組成物は、保存安定性と低温速硬化性により優れる。
Figure 2017132919

[式中、Yは上記と同義である。]
また、スルホニウム塩化合物としては、上記Rが置換又は未置換のアリル基であり、上記R及びRがアルキル基、又はR及びRが一緒になって形成された環である下記一般式(IV)で表されるスルホニウム塩化合物も好ましい。このようなスルホニウム塩化合物を含有してなる接着剤組成物は、保存安定性と低温速硬化性により優れる。
Figure 2017132919

[式中、A及びAは、それぞれ独立にアルキル基を示し、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又は置換若しくは未置換のアリール基を示し、Yは上記と同義である。ただし、A及びAは一緒になって環を形成していてもよい。]
スルホニウム塩化合物の具体例としては、α−ナフチルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、ビフェニルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、フェニルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、1−メチル−フェニルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、2−メチル−フェニルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、フルオレニルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、α−ナフチルメチル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、ビフェニルメチル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、フェニルメチル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、1−メチル−フェニルメチル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、2−メチル−フェニルメチル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、フルオレニルメチル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、α−ナフチルメチル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、ビフェニルメチル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、フェニルメチル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、1−メチル−フェニルメチル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、2−メチル−フェニルメチル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、フルオレニルメチル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、2−ブテニルジメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、3−メチル−2−ブテニルジメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、シンナミルジメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、2−ブテニルテトラメチレンスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、3−メチル−2−ブテニルテトラメチレンスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、シンナミルテトラメチレンスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、α−ナフチルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、ビフェニルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、フェニルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、1−メチル−フェニルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、2−メチル−フェニルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、フルオレニルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、α−ナフチルメチル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、ビフェニルメチル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、フェニルメチル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、1−メチル−フェニルメチル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、2−メチル−フェニルメチル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、フルオレニルメチル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、α−ナフチルメチル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、ビフェニルメチル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、フェニルメチル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、1−メチル−フェニルメチル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、2−メチル−フェニルメチル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、フルオレニルメチル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、2−ブテニルジメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、3−メチル−2−ブテニルジメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、シンナミルジメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、2−ブテニルテトラメチレンスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、3−メチル−2−ブテニルテトラメチレンスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、シンナミルテトラメチレンスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、α−ナフチルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート等を挙げることができる。(A)成分として、スルホニウム塩化合物のうち一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
特に、α−ナフチルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、3−メチル−2−ブテニルジメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、シンナミルジメチルスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、3−メチル−2−ブテニルテトラメチレンスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、シンナミルテトラメチレンスルホニウム トリス(パーフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、α−ナフチルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、3−メチル−2−ブテニルジメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、シンナミルジメチルスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、3−メチル−2−ブテニルテトラメチレンスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、シンナミルテトラメチレンスルホニウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、α−ナフチルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネートを含有してなる接着剤組成物は、保存安定性と低温速硬化性に一層優れる。
(A)成分を含有してなる接着剤組成物の保存安定性の観点から、(A)成分としては、(A)成分とグリシジルエーテル型エポキシ化合物YL980(製品名、ジャパンエポキシレジン株式会社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)との混合物についての示差走査熱量測定において発熱ピークを40〜150℃に与えるものが好ましく、特に発熱ピークを70〜130℃に与えるものが一層好ましい。
本実施形態に係る接着剤組成物における(A)成分の含有割合は、(B)成分100質量部に対して、0.5〜50質量部であることが好ましく、2〜25質量部であることがより好ましい。(A)成分の含有割合が0.5質量部以上であると、より十分な硬化が得られる傾向があり、50質量部以下であると、接着力がより向上する傾向がある。
(B)成分は、少なくともカチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンを含む。シルセスキオキサンは、種々の骨格構造を取ることができ、かご型、ラダー型、ランダム型といった構造を取ることができる。本実施形態に係る接着剤組成物においては、カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンは、かご型シルセスキオキサンであることが好ましい。かご型シルセスキオキサンを用いることで、異方導電性接着剤組成物の硬化物にフレキシビリティを付与することができ、線膨張係数を低くすることができるため、接続信頼性がより優れたものとなる。
カチオン重合性官能基を有するかご型シルセスキオキサンは、例えば、特開2014−40575号公報に記載の方法で得ることができ、オクタ(ジメチルシリル)オクタシルセスキオキサンをヒドロシリル化反応させることによって得ることができる。
カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンは、カチオン重合性官能基として、ビニル基、エポキシ基、オキセタン基及びビニルエーテル基からなる群より選ばれる少なくとも一種の基を含むことが好ましい。これらのカチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンを用いることで、より優れた低温速硬化性を有する異方導電性接着剤組成物が得られる。
また、カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサン1分子あたりの官能基(カチオン重合性官能基)数は、1個以上、8個以下であることが好ましく、2個以上、8個以下であることがより好ましく、4個以上、8個以下であることが更に好ましい。官能基数が上記範囲内であると、異方導電性接着剤組成物の硬化物は適度な架橋密度が得られ、接続信頼性が向上する傾向がある。
カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンの含有量は、(B)成分の総量基準で、5〜80質量%であることが好ましく、10〜60質量%であることがより好ましい。この含有量が5質量%以上であるとより十分な硬化特性が得られる傾向がある。また、この含有量が80質量%以下であると、接着性がより十分になり、より優れた接続信頼性が得られる。
(B)成分は、カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンのほかに、エポキシ化合物、オキセタン化合物及びビニルエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を更に含有することが好ましい。エポキシ化合物としては、グリシジルエーテル型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物が例示できる。
グリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、分子中にグリシジルエーテル基を有する化合物で、硬化剤の存在下又は非存在下に活性光線の照射又は加熱によって硬化するものであればよい。中でも、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものは、硬化させた際の架橋密度が高くなるので好ましい。グリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、グリシジルエーテル基を有する化合物であれば特に制限なく、公知のものを使用できる。より具体的には、エピクロルヒドリンとビスフェノールA又はビスフェノールF等から誘導されるビスフェノール型エポキシ樹脂及びこれらビスフェノール型エポキシ樹脂の芳香族構造を水素添加して得られる脂環構造を有するグリシジルエーテル型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型グリシジルエーテル化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ビフェニルジグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、ポリグリシジルメタクリレート又はグリシジルメタクリレートと、これと共重合可能なビニル単量体との共重合体などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。
脂環式エポキシ化合物としては、環状炭化水素骨格を構成する炭素原子のうちの二つと酸素原子とからなるエポキシ基を分子中に有する化合物で、硬化剤の存在下又は非存在下に活性光線の照射又は加熱によって硬化するものであればよい。中でも、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものは、硬化させた際の架橋密度が高くなるので好ましい。脂環式エポキシ化合物としては、脂環式エポキシ基を有する化合物であれば特に制限なく、公知のものを使用できる。例えば、シクロヘキセン環含有化合物を酸化して得られるシクロヘキセンオキシド含有化合物及びシクロペンテン環含有化合物を酸化して得られるシクロペンテンオキシド含有化合物が挙げられる。より具体的には、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタジオキサン、3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−1−メチルヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ジシクロペンタジエンジエポキシド、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。
オキセタン化合物としては、分子中にオキセタニル基を有しているオキセタン化合物で、硬化剤の存在下若しくは非存在下に活性光線の照射又は加熱によって硬化するものであればよい。中でも、オキセタン環を2個以上有する化合物は、硬化させた際の架橋密度が高くなるので好ましい。更に、分子中にオキセタン環を2〜6個有し、水酸基を1〜6個有する脂肪族系又は脂環系化合物は、硬化性に優れる観点から好ましい。
オキセタン化合物としては、下記一般式(V)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2017132919
式中、Rは水素原子、フッ素原子又は1価の炭化水素基を示し、R10は水素原子、n価の脂肪族炭化水素基又はn価の芳香族炭化水素基を示し、nは1〜6の整数を示す。ただし、R10が水素原子のときnは1である。nが2以上の整数であるとき、R10に結合する複数の酸素原子は、互いにR10の同一炭素原子に結合していてもよく、R10の異なる炭素原子に結合していてもよい。
オキセタン化合物としては、より具体的には、1,4−ジ[(3−オキセタニル−n−ブトキシ)メチル]ベンゼン、4,4’−ビス[(3−オキセタニル−n−ブトキシ)メチル]ビフェニル、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、2−エチルヘキシルオキセタン等が挙げられる。
ビニルエーテル化合物としては、分子中にビニルエーテル基を有する化合物で、硬化剤の存在下又は非存在下に活性光線の照射又は加熱によって硬化するものであればよい。中でも、1分子中に2個以上のビニルエーテル基を有するものは、硬化させた際の架橋密度が高くなるので好ましい。
ビニルエーテル化合物としては、下記一般式(VI)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2017132919
式中、R11はm価の脂肪族炭化水素基又はm価の芳香族炭化水素基を示し、mは1〜4の整数を示す。mが2以上の整数であるとき、R11に結合する複数の酸素原子は、互いにR11の同一炭素原子に結合していてもよく、R11の異なる炭素原子に結合していてもよい。
ビニルエーテル化合物としては、より具体的には、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル等が挙げられる。
(B)成分のカチオン重合性置換基(カチオン重合性官能基)当量は、43〜1000が好ましく、50〜800がより好ましく、73〜600が更に好ましい。カチオン重合性置換基当量が43〜1000であると、後述する電極の接続時に、接着強度がより向上する傾向がある。なお、カチオン重合性置換基当量とは、含有するカチオン重合性物質の一分子の平均分子量をカチオン重合性物質の一分子中のカチオン重合性置換基の数で除した値、つまり単位カチオン重合性置換基あたりの平均分子量を指す。
(B)成分としては、不純物イオン(Na、Cl等)及び加水分解性塩素等の含有量を300ppm以下に低減した高純度品を用いることが、腐食防止の観点から好ましい。
本実施形態に係る接着剤組成物における(B)成分の含有割合は、接着剤組成物の総量基準で、10〜90質量%であることが好ましく、25〜75質量%であることがより好ましい。(B)成分の含有割合が10質量%以上であると、硬化物としたときの物性(弾性率等)がより向上する傾向があり、90質量%以下であると、硬化収縮が小さく、接着力がより向上する傾向がある。
本実施形態に係る接着剤組成物において、(B)成分は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る接着剤組成物は、(C)導電粒子を更に含有する。導電粒子としては、例えば、Au、Ag、Ni、Cu、はんだ等の金属粒子及びカーボンが挙げられる。また、非導電性のガラス、セラミック、プラスチック等を核とし、この核に上記金属、金属粒子又はカーボンを被覆したものでもよい。導電粒子が、プラスチックを核とし、この核に上記金属、金属粒子又はカーボンを被覆したもの、或いは、はんだのような熱溶融金属粒子である場合、加熱加圧により変形して接続時に電極との接触面積が増加し接続信頼性が向上するので好ましい。また、これらの導電粒子の表面を、更に高分子樹脂等で被覆した微粒子は、導電粒子の配合量を増加したとき、粒子同士の接触による短絡を抑制し、電極回路間の絶縁性を向上できる。したがって、適宜、導電粒子の表面を高分子樹脂等で被覆した微粒子を単独で、又は導電粒子と混合して用いることができる。
この導電粒子の平均粒径は、SEM観察によって求めることができる。導電粒子の平均粒径は、分散性及び導電性が良好となる観点から1〜18μmであることが好ましい。本実施形態に係る接着剤組成物における導電粒子の含有割合は、特に制限を受けないが、接着剤組成物100体積%に対して、0.1〜30体積%であることが好ましく、0.1〜10体積%であることがより好ましい。導電粒子の含有割合が0.1体積%以上であると導電性がより向上する傾向があり、30体積%以下であると回路の短絡をより防ぐことができる。また、導電粒子の含有割合を上記範囲内とすることで、接着剤組成物は、より良好な異方導電性を示すことができる。なお、「体積%」は、硬化前の各成分の23℃における体積をもとに決定されるが、各成分の体積は比重を利用して質量を変換して算出することもできる。また、各成分の体積はメスシリンダー等に適当な溶媒(水、アルコール等)を入れたものに、その成分を投入して増加した体積分から求めることもできる。なお、適当な溶媒とは、その成分を溶解したり膨潤させたりせず、よくぬらすものをいう。
本実施形態に係る接着剤組成物は、増粘化及びフィルム化を目的として、種々のポリマーを適宜含有してもよい。含有されるポリマーとしては、(B)成分の硬化を大きく阻害しないものであれば制限はなく、公知のポリマーを使用することができる。このようなポリマーとしては、フェノキシ樹脂類、ポリメタクリレート類、ポリアクリレート類、ポリエステル類、ポリビニルブチラール類、SBS(スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体)及びそのエポキシ変性体、並びにSEBS(スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体)及びその変性体等を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。更に、これらポリマー中にはシロキサン結合又はフッ素置換基が含まれていてもよい。これらは、混合する樹脂同士が完全に相溶するか、若しくはミクロ相分離が生じて白濁する状態であれば接着剤組成物としては好適に用いることができる。特にフィルム化を目的とする場合には、フェノキシ樹脂類、ポリビニルブチラール類等のフィルム形成性ポリマー((D)成分)を含有することが好ましい。
上記ポリマーの分子量が大きいとフィルム形成性が容易に得られ、また接着剤組成物の流動性に影響する溶融粘度を広範囲に設定できる。上記ポリマーの重量平均分子量は、特に制限を受けるものではないが、5000〜150000であることが好ましく、10000〜80000であることがより好ましい。重量平均分子量が5000以上では、フィルム形成性がより優れる傾向があり、150000以下で他の成分との相溶性がより良くなる傾向がある。ここで重量平均分子量とは、下記に示す条件に従って、ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)より標準ポリスチレンによる検量線を用いて測定した値をいう。
(測定条件)
装置:東ソー株式会社製 GPC−8020
検出器:東ソー株式会社製 RI−8020
カラム:日立化成株式会社製 Gelpack GL−A−160−S+GL−A150
試料濃度:120mg/3mL
溶媒:テトラヒドロフラン
注入量:60μL
圧力:2.9MPa(30kgf/cm
流量:1.00mL/mim
本実施形態に係る接着剤組成物における上記ポリマーの含有量は、(B)成分100質量部に対して20〜320質量部であることが好ましく、50〜150質量部であることがより好ましい。上記ポリマーの含有割合が20〜320質量部であると、接着剤組成物のフィルム形成性、流動性及び接着性がより向上する傾向がある。
本実施形態に係る接着剤組成物は、被着体の腐食を防止することを目的として、金属水酸化物又は金属酸化物からなる腐食防止剤を添加、混合することができる。腐食防止剤としては、より具体的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化錫、酸化チタン、酸化マンガン及び酸化ジルコニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種以上が好ましい。腐食防止剤が粒子状である場合には、接着剤組成物への分散、被着体への高接着化及び被着体の腐食防止能の観点から、その粒径は10μm以下であることが好ましい。
本実施形態に係る接着剤組成物における腐食防止剤の含有割合は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜60質量部であることが好ましく、1〜30質量部であることがより好ましい。腐食防止剤の含有割合が0.1質量部以上であると、腐食防止効果を十分に発揮することができ、60質量部以下であると分散性が高まり、接着剤組成物の接続信頼性がより向上する傾向がある。
本実施形態に係る接着剤組成物は、1分子中に2個以上のエーテル結合を有する鎖状エーテル化合物又は環状エーテル化合物を更に含有してもよい。特に(B)成分として脂環式エポキシ化合物を含有する場合、鎖状又は環状エーテル化合物を更に含有することによって、脂環式エポキシ化合物の硬化挙動をより容易に且つ確実に制御することができる。
鎖状又は環状エーテル化合物としては、1分子中に2個以上のエーテル結合を有するものであれば特に制限は無く、公知のものを使用できる。鎖状エーテル化合物としては、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のポリエチレングリコール類;ポリエチレングリコール類の末端水酸基をエーテル結合又はエステル結合で官能化した誘導体;エチレンオキシド、プロピレンオキシド、シクロヘキセンオキシド等の単官能エポキシ化合物の重合体;多官能エポキシ化合物の重合体;単官能又は多官能オキセタン化合物の重合体;単官能又は多官能テトラヒドロフラン類の重合体などが挙げられる。また、環状エーテル化合物としては、12−クラウン−4−エーテル、14−クラウン−4−エーテル、15−クラウン−5−エーテル、18−クラウン−6−エーテル、21−クラウン−7−エーテル、24−クラウン−8−エーテル、30−クラウン−7−エーテル、ベンゾ−18−クラウン−6−エーテル、ジベンゾ−18−クラウン−6−エーテル、トリベンゾ−18−クラウン−6−エーテル、ポリエチレングリコール類の環化物、エポキシ化合物の重合体の環化物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記のうち、反応調節能の観点から環状エーテル化合物が好ましく、12−クラウン−4−エーテル、14−クラウン−4−エーテル、15−クラウン−5−エーテル、18−クラウン−6−エーテル、21−クラウン−7−エーテル、24−クラウン−8−エーテル、30−クラウン−7−エーテル、ベンゾ−18−クラウン−6−エーテル、ジベンゾ−18−クラウン−6−エーテル、トリベンゾ−18−クラウン−6−エーテルがより好ましい。
本実施形態に係る接着剤組成物における鎖状又は環状エーテル化合物の含有量は、(A)成分100モルに対して、0.005〜20モルとすることが好ましく、0.005〜10モルとすることがより好ましく、0.01〜5モルとすることが更に好ましい。鎖状又は環状エーテル化合物の含有量が0.005モル以上であると、接着強度がより向上し、20モル以下であると、硬化が促進され、架橋密度がより高まる傾向がある。
本実施形態に係る接着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、公知の各種添加剤、例えば、無機充填剤;強化剤;着色剤;安定剤(熱安定剤、耐候性改良剤等);増量剤;粘度調節剤;テルペンフェノール共重合体、テルペン樹脂、ロジン誘導体及び脂環族系炭化水素樹脂等に代表される粘着付与剤;難燃剤;紫外線吸収剤;酸化防止剤;変色防止剤;抗菌剤;防黴剤;老化防止剤;帯電防止剤;可塑剤;滑剤;発泡剤;離型剤などを含有していてもよい。
上記着色剤としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、金属錯塩染料等の染料;カーボンブラック、マイカ等の無機顔料;カップリングアゾ系、縮合アゾ系、アンスラキノン系、チオインジゴ系、ジオキサゾン系及びフタロシアニン系等の有機顔料などが挙げられる。また、上記安定剤としては、ヒンダードフェノール系、ヒドラジン系、リン系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系及びオキザリックアシッドアニリド系等の化合物が挙げられる。上記無機充填剤としては、ガラス繊維;アスベスト繊維;炭素繊維;シリカ繊維;アルミナ繊維;ジルコニア繊維;窒化ホウ素繊維;窒化珪素繊維;塩基性硫酸マグネシウム繊維;ホウ素繊維;ステンレス鋼繊維;アルミニウム、チタン、銅、真鍮及びマグネシウム等の無機質及びこれらからなる金属繊維;銅、鉄、ニッケル、亜鉛、錫、鉛、ステンレス鋼、アルミニウム、金及び銀等の金属粉末;木粉;珪酸アルミニウム;タルク;クレイ;炭酸塩;硫酸塩;リン酸塩;ホウ酸塩;ホウ珪酸塩;アルミノ珪酸塩;チタン酸塩;塩基性硫酸塩及び塩基性炭酸塩等の塩基性塩;ガラス中空球及びガラスフレーク等のガラス材料;炭化珪素;窒化アルミ;ムライト;コージェライトなどが挙げられる。
本実施形態に係る接着剤組成物は、常温で液状である場合にはペースト状で使用することができる。室温で固体の場合には、加熱して使用する他、溶剤を使用してペースト化してもよい。使用できる溶剤としては、接着剤組成物及び添加剤と反応性がなく、且つ十分な溶解性を示すものであれば、特に制限を受けないが、常圧での沸点が50〜150℃であるものが好ましい。沸点が50℃以上の溶剤では、常温で放置しても揮発しにくく、開放系で使用する際の制限が少ない。また、沸点が150℃以下の溶剤では、溶剤を揮発させやすく、接着後の接続信頼性がより向上する傾向がある。
本実施形態に係る接着剤組成物は、加熱により硬化することができる。加熱温度は、好ましくは40〜180℃、より好ましくは50〜150℃であり、加熱時間は、好ましくは0.1秒〜10時間、より好ましくは、1秒〜1時間である。加熱温度が40℃以上であると硬化速度がより向上する傾向があり、180℃以下であると望まない副反応が抑制され、接続信頼性がより向上する傾向がある。また、加熱時間が0.1秒以上であると硬化反応が進行しやすくなる傾向があり、10時間以下であると硬化物の生産性がより向上するとともに、望まない副反応が進行しにくくなり、接続信頼性がより向上する傾向がある。
本実施形態に係る接着剤組成物は、加熱及び加圧を併用して被着体を接着させることができる。加熱及び加圧を併用して接着する場合の加熱温度は、特に制限を受けないが、50〜190℃の温度が好ましい。圧力は、被着体に損傷を与えない範囲であれば、特に制限を受けないが、TCP及びチップオンフレックス(COF)の場合、一般的には0.1〜30MPaが好ましい。また、COG実装の場合、10〜100MPaが好ましい。これらの加熱及び加圧は、0.5秒〜120秒間の範囲で行うことが好ましい。
なお、本実施形態に係る接着剤組成物は低温速硬化性を有しており、低温短時間での硬化も可能である。低温短時間で硬化させる場合、例えば、120〜170℃、10秒以内の条件で硬化させることができる。このような条件で硬化させた場合であっても、本実施形態に係る接着剤組成物によれば、十分な接続信頼性を得ることができる。
本実施形態に係る接着剤組成物は、熱膨張係数の異なる異種の被着体の接着剤として使用することができ、フィルム状としても使用することができる。具体的には、銀ペースト及び銀フィルム等に代表される、回路電極を有する回路部材間を接着する回路接続用接着剤、チップサイズパッケージ(CSP)用エラストマー、CSP用アンダーフィル材及びリードオンチップ(LOC)テープ等に代表される、半導体素子と回路パターンを有する半導体素子搭載用指示部材とを接着する半導体素子接続用接着剤として使用することができる。
[フィルム状接着剤]
図1は、フィルム状接着剤の一実施形態を示す模式断面図である。図1に示すフィルム状接着剤1は、接着剤成分5及び導電粒子7からなる、上述の接着剤組成物をフィルム状に形成したものである。このフィルム状接着剤1によれば、取り扱いが容易であり、被着体へ容易に設置することができ、接続作業を容易に行うことができる。
なお、フィルム状接着剤1は、異なる種類の接着剤組成物を用いた2層以上の層からなる多層構成(図示せず)としてもよい。上記2層以上の層においては、各層のTg(ガラス転移温度)を、例えば5℃以上異なるものとすることができる。上記2層以上の層においては、少なくとも1層が本実施形態の異方導電性接着剤組成物を用いて形成された層であればよい。上記2層以上の層は、導電粒子を含有しない絶縁性接着剤組成物を用いて形成された絶縁性接着剤層を含んでいてもよい。
フィルム状接着剤1は、例えば、接着剤組成物を溶媒に溶解したものを支持体(PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等)上に塗工装置を用いて塗布し、接着剤組成物が硬化しない温度で所定時間熱風乾燥することにより作製することができる。また、フィルム状接着剤1の厚さは、例えば、10〜50μmとすることができる。なお、フィルム状接着剤1が多層構造である場合、多層構造全体の厚さを上記範囲内とすることができる。
[接続構造体]
図2は、接続構造体の一実施形態を示す模式断面図である。図2に示すように、本実施形態の接続構造体は、相互に対向する第一の回路部材20及び第二の回路部材30を備えており、第一の回路部材20と第二の回路部材30との間には、これらを接続する回路接続部材10が設けられている。第一の回路部材20又は第二の回路部材30は無機材料から構成されていてもよい。また、接続部材との被着面の少なくとも一部が無機材料から構成されていてもよい。
第一の回路部材20は、回路基板(第一の回路基板)21と、回路基板21の主面21a上に形成された回路電極(第一の回路電極)22とを備えている。なお、回路基板21の主面21a上には、場合により絶縁層(図示せず)が形成されていてもよい。
一方、第二の回路部材30は、回路基板(第二の回路基板)31と、回路基板31の主面31a上に形成された回路電極(第二の回路電極)32とを備えている。また、回路基板31の主面31a上にも、場合により絶縁層(図示せず)が形成されていてもよい。
第一の回路部材20及び第二の回路部材30としては、電気的接続を必要とする電極が形成されているものであれば特に制限はない。具体的には、液晶ディスプレイに用いられているITO等で電極が形成されているガラス又はプラスチック基板、プリント配線板、セラミック配線板、フレキシブル配線板、半導体シリコンチップなどが挙げられ、これらは必要に応じて組み合わせて使用される。このように、本実施形態では、プリント配線板、並びに、ポリイミド等の有機物からなる材質をはじめ、銅、アルミニウム等の金属、及び、ITO(indium tin oxide)、窒化ケイ素(SiN)、二酸化ケイ素(SiO)等の無機材料からなる材質のように多種多様な表面状態を有する回路部材を用いることができる。
回路接続部材10は、上記接着剤組成物の硬化物により形成され、絶縁性物質11及び導電粒子7を含有している。導電粒子7は、対向する回路電極22と回路電極32との間のみならず、主面21aと主面31aとの間にも配置されている。接続構造体においては、回路電極22及び回路電極32が、導電粒子7を介して電気的に接続されている。すなわち、導電粒子7が回路電極22及び回路電極32の双方に直接接触している。
この接続構造体においては、上述したように、対向する回路電極22と回路電極32とが導電粒子7を介して電気的に接続されている。このため、回路電極22及び回路電極32間の接続抵抗が十分に低減される。したがって、回路電極22及び回路電極32間の電流の流れを円滑にすることができ、回路の持つ機能を十分に発揮することができる。
[接続構造体の製造方法]
次に、上述した接続構造体の製造方法について説明する。
先ず、上述した第一の回路部材20と、フィルム状接着剤1を用意する(図3(a)参照)。
フィルム状接着剤1の厚さは、10〜50μmであることが好ましい。フィルム状接着剤1の厚さを10μm以上とすることにより、回路電極22及び回路電極32間に回路接続材料が確実に充填される。他方、フィルム状接着剤1の厚さを50μm以下とすることにより、回路電極22及び回路電極32間の回路接続材料がはみ出すことをより高度に防止することができる。
次に、フィルム状接着剤1を第一の回路部材20の回路電極22が形成されている面上に載せる。なお、フィルム状接着剤1が支持体(図示せず)上に付着している場合には、フィルム状接着剤1側を第一の回路部材20に向けるようにして、第一の回路部材20上に載せる。このとき、フィルム状接着剤1はフィルム状であり、取り扱いが容易である。このため、第一の回路部材20と第二の回路部材30との間にフィルム状接着剤1を容易に介在させることができ、第一の回路部材20と第二の回路部材30との接続作業を容易に行うことができる。
そして、フィルム状接着剤1を、図3(a)の矢印A及びB方向に加圧し、フィルム状接着剤1を第一の回路部材20に仮接続する(図3(b)参照)。このとき、加熱しながら加圧してもよい。
続いて、図3(c)に示すように、第二の回路部材30を、第二の回路電極32を第一の回路部材20に向けるようにして(すなわち、第一の回路電極22と第二の回路電極32とが対向配置される状態にして)フィルム状接着剤1上に載せる。なお、フィルム状接着剤1が支持体(図示せず)上に付着している場合には、支持体を剥離してから第二の回路部材30をフィルム状接着剤1上に載せる。
そして、フィルム状接着剤1を加熱しながら、図3(c)の矢印A及びB方向に第一の回路部材20及び第二の回路部材30を介して加圧する。こうして、フィルム状接着剤1が硬化処理され、本接続が行われ、図2に示すような接続構造体が得られる。
上記のようにして、接続構造体を製造すると、得られる接続構造体において、導電粒子7を対向する回路電極22及び回路電極32の双方に接触させることが可能となり、回路電極22及び回路電極32間の接続抵抗を十分に低減することができる。
また、フィルム状接着剤1の加熱により、回路電極22と回路電極32との間の距離を十分に小さくした状態で接着剤成分5が硬化して絶縁性物質11となり、第一の回路部材20と第二の回路部材30とが回路接続部材10を介して強固に接続される。すなわち、得られる接続構造体においては、回路接続部材10は、上記接着剤組成物を含む回路接続材料の硬化物により構成されていることから、第一の回路部材20又は第二の回路部材30に対する回路接続部材10の接着強度が十分に高くなり、特に高温高湿条件下において十分に接着強度が高くなる。また、接続構造体では接着強度が十分に高い状態が長期間にわたって持続される。したがって、得られる接続構造体は、回路電極22及び回路電極32間の距離の経時的変化が十分に防止され、回路電極22及び回路電極32間の電気特性の長期信頼性に優れる。
また、上記実施形態では、フィルム状接着剤1を用いて接続構造体を製造しているが、フィルム状接着剤1に代えて、フィルム状に形成されていない接着剤組成物を用いてもよい。この場合でも、接着剤組成物を溶媒に溶解させ、その溶液を、第一の回路部材20又は第二の回路部材30のいずれかに塗布し乾燥させれば、第一の回路部材20及び第二の回路部材30間に接着剤組成物を介在させることができる。
[半導体装置]
次に、本実施形態に係る半導体装置について説明する。図4は、半導体装置の一実施形態を示す概略断面図である。図4に示すように、本実施形態の半導体装置2は、半導体素子50と、半導体素子の支持部材となる基板60とを備えており、半導体素子50及び基板60の間には、これらを電気的に接続する半導体素子接続部材80が設けられている。また、半導体素子接続部材80は基板60の主面60a上に積層され、半導体素子50は更にその半導体素子接続部材80上に積層されている。
基板60は回路パターン61を備えており、回路パターン61は、基板60の主面60a上で半導体素子接続部材80を介して又は直接に半導体素子50と電気的に接続されている。そして、これらが封止材70により封止され、半導体装置2が形成される。
半導体素子50の材料としては特に制限されないが、シリコン、ゲルマニウムの4族の半導体素子、GaAs、InP、GaP、InGaAs、InGaAsP、AlGaAs、InAs、GaInP、AlInP、AlGaInP、GaNAs、GaNP、GaInNAs、GaInNP、GaSb、InSb、GaN、AlN、InGaN、InNAsP等のIII−V族化合物半導体素子、HgTe、HgCdTe、CdMnTe、CdS、CdSe、MgSe、MgS、ZnSe、ZeTe等のII−VI族化合物半導体素子、そして、CuInSe(CIS)等の種々のものを用いることができる。
半導体素子接続部材80は、上記本実施形態に係る接着剤組成物の硬化物により形成され、絶縁性物質11及び導電粒子7を含有している。導電粒子7は、半導体素子50と回路パターン61との間のみならず、半導体素子50と主面60aとの間にも配置されている。本実施形態の半導体装置2においては、半導体素子50と回路パターン61とが、導電粒子7を介して電気的に接続されている。このため、半導体素子50及び回路パターン61間の接続抵抗が十分に低減される。したがって、半導体素子50及び回路パターン61間の電流の流れを円滑にすることができ、半導体の有する機能を十分に発揮することができる。また、この導電粒子7を上述した配合割合とすることによって電気的な接続の異方性を示すことも可能である。
半導体素子接続部材80は上記本実施形態に係る接着剤組成物からなる回路接続材料の硬化物により構成されている。このことから、半導体素子50及び基板60に対する半導体素子接続部材40の接着強度が十分に高くなり、且つ、半導体素子50及び回路パターン61間の接続抵抗を十分に低減することができる。そして、この状態を長期間にわたって持続させることができる。また、低温短時間での加熱により半導体素子接続部材を形成できるため、半導体素子などへの影響を小さくすることができる。したがって、半導体素子50及び基板60間の電気特性の長期信頼性を十分に高めることが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は実施例に何ら限定されるものではない。
<カチオン重合性官能基を有するかご型シルセスキオキサンの準備>
(1)エポキシ基含有かご型シルセスキオキサン(GSQ)の準備
200mlナスフラスコ内にオクタ(ジメチルシリル)オクタシルセスキオキサン(米国ハイブリッドプラスチックス社製、商品名:SH1310)10.26g、アリルグリシジルエーテル9.78g(東京化成株式会社製)、トルエン100ml、白金触媒として1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金(0)錯体のキシレン溶液(白金濃度:2質量%)(アルドリッチ株式会社製)30mgを採取した後、室温(20℃)で終夜(24hr)撹拌した。その後、エバポレーターでトルエンと未反応のアリルグリシジルエーテルを除去し、カチオン重合性官能基を有する光重合性かご型シルセスキオキサンであるエポキシ基含有かご型シルセスキオキサンを、薄黄色の液体として17.6gを得た。
(2)オキセタン基含有かご型シルセスキオキサン(OSQ)の準備
攪拌機及び温度計を備えた反応器に、イソプロピルアルコール100ml、下記式(VII)で表される3−(3−エチル−3−オキセタンメトキシ)プロピルトリエトキシシラン(以下、「Ox−TRIES」という。)32.05g(0.1mol)、メチルトリエトキシシラン89.15g(0.5mol)及びヘキサメチルジシロキサン16.24g(0.1mmol)を仕込み、原料混合物とした。その後、原料混合物を25℃で攪拌しながら、1%塩酸40gを徐々に加えて、反応を開始した。反応の進行をGPCにより追跡し、原料のアルコキシシラン化合物がほぼ消失した時点(塩酸の添加開始から20時間後)で反応完結とした。次いで、減圧下で溶媒を留去し、カチオン重合性官能基を有する光重合性かご型シルセスキオキサンであるオキセタン基含有かご型シルセスキオキサンを、薄黄色の液体として70gを得た。
Figure 2017132919
<重合開始剤の準備>
(A)成分としてSI−60(製品名、三新化学工業株式会社製、α−ナフチルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート)を準備した。
<カチオン重合性物質の準備>
(B)成分としてグリシジルエーテル型エポキシ化合物(製品名:YL980、ジャパンエポキシレジン株式会社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)を準備した。また、4,4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メチル]ビフェニル(製品名:ETERNACOLL OXBP、宇部興産株式会社製、ビフェニル型オキセタン樹脂)を準備した。
<導電粒子の準備>
(C)成分として、ポリスチレンを核とする粒子の表面に、厚み0.2μmのニッケル層を設け、このニッケル層の外側に、厚み0.02μmの金層を設けた平均粒径3μm、比重2.5の導電粒子を作製して用いた。
<フィルム形成性ポリマーの準備>
(D)成分のフィルム形成性ポリマーとしてフェノキシ樹脂(製品名:YP−70、BPA/BPF共重合型、新日鉄住金化学株式会社製)及びフェノキシ樹脂(製品名:YP−50、BPA型、新日鉄住金化学株式会社製)を準備した。
(実施例1〜4及び比較例1〜2)
[フィルム状接着剤の作製]
(A)成分、(B)成分(カチオン重合性シルセスキオキサンを含む)及び(D)成分を、表1に示す混合比(単位:質量部)で配合し、更に導電粒子を組成物全体積を基準として8体積%配合分散させて、導電性接着剤組成物を得た。得られた導電性接着剤組成物を、厚み40μmのPET樹脂フィルムに塗工装置を用いて塗布し、70℃で5分間の熱風乾燥を行うことによって、接着剤層の厚みが5μmのフィルム状導電性接着剤層を得た。また、(A)成分、(B)成分(カチオン重合性シルセスキオキサンを含む)及び(D)成分を、表1に示す混合比(単位:質量部)で配合し、厚み40μmのPET樹脂フィルムに塗工装置を用いて塗布し、70℃で5分間の熱風乾燥を行うことによって、接着剤層の厚みが10μmのフィルム状絶縁性接着剤層を得た。その後、フィルム状導電性接着剤層とフィルム状絶縁性接着剤層とを40℃に加熱してホットロールラミネータで貼り合わせ、フィルム状接着剤(異方導電性フィルム)を得た。
Figure 2017132919
[接続構造体の作製]
ガラス基板(コーニング#1737、外形38mm×28mm、厚さ0.5mm、表面にITO(酸化インジウム錫)配線パターン(パターン幅50μm、ピッチ50μm)を有するもの)に、2mm×20mmの大きさで実施例1〜4及び比較例1〜2の各フィルム状接着剤を、PET樹脂フィルムから転写した。ICチップ(外形1.7mm×17.2mm、厚さ0.55mm、バンプの大きさ50μm×50μm、バンプのピッチ50μm)を表2に示す実装条件(温度と時間)で、80MPa(バンプ面積換算)の荷重をかけて加熱加圧して実装した。これにより接続構造体を得た。
[接続信頼性及び保存安定性の評価]
上記のようにして作製した接続構造体の隣接回路間の抵抗値(14端子測定した中の最大値)を測定し、接続信頼性を評価した。得られた結果を表2に示す。また、保存安定性を評価するために、恒温恒湿槽(85℃、85%RH)に250時間放置した後、接続構造体の隣接回路間の抵抗値(14端子測定した中の最大値)を測定した。恒温恒湿槽での保存安定性試験後の測定結果も表2に示す。
Figure 2017132919
実施例1〜4のフィルム状接着剤を用いた場合では、接続直後、保存安定性試験後とも接続抵抗の最大値は5Ω未満であり、良好な接続信頼性を示した。一方、比較例1及び2のフィルム状接着剤を用いた場合では、保存安定性試験後に接続抵抗の最大値が5Ω以上となり、接続信頼性が悪化した。
以上のことから、カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンを含むことで、フィルム状接着剤の硬化特性が向上し、優れた接続信頼性を示すことが分かった。
1…フィルム状接着剤、2…半導体装置、5…接着剤成分、7…導電粒子、10…回路接続部材、11…絶縁性物質、20…第一の回路部材、21…回路基板(第一の回路基板)、21a…主面、22…回路電極(第一の回路電極)、30…第二の回路部材、31…回路基板(第二の回路基板)、31a…主面、32…回路電極(第二の回路電極)、50…半導体素子、60…基板、61…回路パターン、70…封止材、80…半導体素子接続部材。

Claims (9)

  1. (A)スルホニウム塩化合物と、(B)カチオン重合性物質と、(C)導電粒子と、を含有し、前記(B)カチオン重合性物質が、カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンを含む、異方導電性接着剤組成物。
  2. 前記カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンが、かご型シルセスキオキサンである、請求項1に記載の異方導電性接着剤組成物。
  3. 前記カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンが、エポキシ基、オキセタン基及びビニルエーテル基からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する、請求項1又は2に記載の異方導電性接着剤組成物。
  4. 前記(B)成分は、前記カチオン重合性官能基を有するシルセスキオキサンのほかに、エポキシ化合物、オキセタン化合物及びビニルエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を更に含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の異方導電性接着剤組成物。
  5. 更に(D)フィルム形成性ポリマーを含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の異方導電性接着剤組成物。
  6. 回路接続用である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の異方導電性接着剤組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の異方導電性接着剤組成物をフィルム状に形成してなる、フィルム状接着剤。
  8. 第一の回路電極を有する第一の回路部材と、第二の回路電極を有する第二の回路部材と、前記第一の回路部材及び前記第二の回路部材の間に配置され、前記第一の回路電極と前記第二の回路電極とを電気的に接続する回路接続部材と、を備え、
    前記回路接続部材が、請求項1〜6のいずれか一項に記載の異方導電性接着剤組成物の硬化物、又は請求項7に記載のフィルム状接着剤の硬化物を含む、接続構造体。
  9. 半導体素子と、回路パターンを有する基板と、前記半導体素子及び前記基板の間に配置され、前記半導体素子と前記回路パターンとを電気的に接続する半導体素子接続部材と、を備え、
    前記半導体素子接続部材が、請求項1〜6のいずれか一項に記載の異方導電性接着剤組成物の硬化物、又は請求項7に記載のフィルム状接着剤の硬化物を含む、半導体装置。
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