JP2017132651A - ガラスクロス、プリプレグ、及びプリント配線板 - Google Patents

ガラスクロス、プリプレグ、及びプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】低い誘電率と、優れた耐基板反り性と、優れた絶縁信頼性と、を有するプリント配線板を提供することを目的とする。【解決手段】 複数本のガラスフィラメントからなるガラス糸から構成されるガラスクロスであって、前記ガラスフィラメント中、B2O3組成量が15質量%〜30質量%であり、SiO2組成量が50質量%〜65質量%であり、前記ガラスクロスの応力−ひずみ曲線における荷重50N/inchをかけた際の経糸方向の伸び量のガラスクロス幅方向差異が、10%以下である、ガラスクロス。【選択図】なし

Description

本発明は、ガラスクロス、プリプレグ、及びプリント配線板に関する。
現在、スマートフォン等の情報端末の高性能化、高速通信化に伴い、使用されるプリント配線板において、低誘電率化、低誘電正接化が著しく進行している。
このプリント配線板の絶縁材料としては、ガラスクロスをエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂(以下、「マトリックス樹脂」という。)に含浸させて得られるプリプレグを積層して加熱加圧硬化させた積層板が広く使用されている。上記の高速通信基板に使用されるマトリックス樹脂の誘電率は3程度であるのに対し、一般的なEガラスクロスの誘電率は6.7程度であり、積層板時の高い誘電率の問題が顕在化してきている。
そのため、Eガラスとは異なる組成のNEガラス、Lガラス等の低誘電率ガラスクロスが提案されている。一般的に、低誘電率化にはガラス組成中のSiO2とB23の配合量を増やす必要がある。これまで、プリント配線板用ガラスクロスに実際に応用された低誘電率ガラス組成は、B23配合量が15%〜30%、SiO2配合量が45%〜65%で調整されることが多い。
特開昭63−2831号公報 第4269194号公報
しかし、これら低誘電率ガラスクロスの場合、ガラスの弾性率、強度が低く、低誘電率ガラスクロスを用いたプリント配線板では成型時の基板反り量が大きくなる問題がある。そのため、低誘電率の高密度実装基板を得ることが困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、低い誘電率と、優れた耐基板反り性と、優れた絶縁信頼性と、を有するプリプレグ及びプリント配線板、又はこれらの積層板等の基板(以下、単に「基板」ともいう)を作製することができるガラスクロス、並びに、該ガラスクロスを用いたプリプレグ及びプリント配線板を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために検討した結果、所定のB23組成量とSiO2組成量を有することにより低誘電率を達成し、かつ、ガラスクロスの応力−ひずみ曲線(荷重/伸び曲線ともいう)における荷重50N/inchをかけた際の経糸方向の伸び量(以下、「荷重/伸び量」という。)のガラスクロス幅方向差異が所定の範囲であることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち本発明は、以下の通りである。
〔1〕
複数本のガラスフィラメントからなるガラス糸から構成されるガラスクロスであって、
前記ガラスフィラメント中、B23組成量が15質量%〜30質量%であり、SiO2組成量が50質量%〜65質量%であり、前記ガラスクロスの応力−ひずみ曲線における荷重50N/inchをかけた際の経糸方向の伸び量のガラスクロス幅方向差異が、10%以下である、ガラスクロス。
〔2〕
前記ガラスフィラメントの平均径が5μm以下である、前項〔1〕記載のガラスクロス。
〔3〕
前項〔1〕又は〔2〕に記載のガラスクロスと、
該ガラスクロスに含侵されたマトリックス樹脂と、を有する、
プリプレグ。
〔4〕
前項〔3〕に記載のプリプレグを有する、
プリント配線板。
本発明によれば、低い誘電率と、優れた耐基板反り性と、優れた絶縁信頼性と、を有するプリント配線板を提供することができる。
JIS R 3420の7.4.2.2項の表3−試験片及びパラメータを示す表である。 荷重/伸び量を測定するための試料のサンプリング箇所と荷重/伸び量を測定する際の概略図を示す図である。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔ガラスクロス〕
本実施形態のガラスクロスは、複数本のガラスフィラメントからなるガラス糸から構成されるガラスクロスであって、前記ガラスフィラメント中、B23組成量が15質量%〜30質量%であり、SiO2組成量が50質量%〜65質量%であり、前記ガラスクロスの応力−ひずみ曲線における荷重50N/inchをかけた際の経糸方向の伸び量のガラスクロス幅方向差異が、10%以下である。
このようなガラスクロスを用いることにより、一般的なEガラス組成のガラスクロスを用いて得られた基板に比べ、得られる基板の誘電率がより低下する。
ガラスフィラメント中、B23組成量は、15質量%〜30質量%であり、好ましくは21質量%〜27質量%であり、より好ましくは21質量%〜25質量%である。B23組成量が15質量%以上であることにより、ガラス溶融粘度が下がり、ガラス糸を引き易くなるため、ガラスクロスの中空糸品質を安定化でき、また、誘電率が低下する。また、B23組成量が30質量%以下であることにより、表面処理を施した場合において、耐吸湿性がより向上する。一方、B23組成量が15質量%未満であると、中空糸数が上昇し、それに伴って絶縁信頼性が低下する。また、B23組成量がさらにEガラス組成量まで減少すると、中空糸数は減少する傾向にあるが、誘電率は増加する。また、B23組成量が30質量%超過であると、吸湿量が増大するため、絶縁信頼性が低下する。B23組成量は、ガラスフィラメント作製に用いる原料使用量に応じて調整することができる。
また、ガラスフィラメント中、SiO2組成量は、50質量%〜65質量%であり、好ましくは50質量%〜58質量%であり、より好ましくは51質量%〜56質量%である。SiO2組成量が50%以上であることにより、得られる基板の誘電率が低くなる。また、SiO2組成量が65%以下であることにより、得られる基板の炭酸ガスレーザ加工性、ドリル加工性がより向上する。SiO2組成量は、ガラスフィラメント作製に用いる原料使用量に応じて調整することができる。
また、ガラスフィラメントは、B23、SiO2の他、その他の組成を有していてもよい。その他の組成としては、特に限定されないが、例えば、Al23、CaO、MgOが挙げられる。
ガラスフィラメント中、Al23組成量は、好ましくは10質量%〜16質量%であり、より好ましくは12質量%〜16質量%である。Al23組成量が上記範囲内であることにより、糸の生産性がより向上する傾向にある。
ガラスフィラメント中、CaO組成量は、好ましくは0質量%〜10質量%であり、より好ましくは6質量%〜8質量%である。CaO組成量が上記範囲内であることにより、糸の生産性がより向上する傾向にある。
ガラスクロスの応力−ひずみ曲線における荷重50N/inchをかけた際の経糸方向の伸び量のガラスクロス幅方向差異(以下、「荷重/伸び量の幅方向差異」ともいう)は、10%以下であり、より好ましくは5%以下であり、特に好ましくは3%以下である。所定の荷重をかけた際の伸び量は、JIS R 3420の7.4項に準じて試験片を作製し、オートグラフを用いて荷重毎変位を測定することにより求めることができる。具体的には、JIS R 3420の7.4.2.2項の表3−試験片及びパラメータ(図1)に記載のタイプIIに準じて求めることができる。定速引張速度は50±3mm/min.よりも、測定し易さの観点から、10±3mm/min.が好ましい。
本実施形態では、ガラスクロスの幅方向3点において、各50N/inch荷重時のガラスクロス伸び率を各5回測定し、経糸方向の各伸び率平均値3つの内、(最大値−最小値)/最大値(ガラスクロス幅方向差異)が10%以下である必要がある。荷重/伸び量を測定するための幅方向3点は、図2のように、左、中央、右の任意の3点から選択される。荷重/伸び量の幅方向差異が10%以下であれば、ガラスクロスの面内の応力バラツキが小さく、基板反り性の良い基板を得ることができる。ガラスクロスの幅は10inch以上、60inch以下が好ましく、20inch以上55inch以下がより好ましい。
荷重/伸び量の幅方向差異を小さくするためには、整経工程、製織工程、開繊工程、表面処理工程、検査工程のライン張力を一定以上に保つことが有効である。特に、開繊工程、表面処理工程のライン張力を200N/m以上にし、ライン張力の幅方向のバラツキを±10%以下にすることが好ましい。この際、ライン上のガラスクロスの幅方向のタルミ度を数値化し管理することが有効である。具体的には、ガラスクロスに50N/mの張力をかけた際の、ガラスクロス端部50mm幅の部分のタルミ度(タワミ量)を目視により測定する。この際に、タルミ度が30mm以下であることが好ましく、20mm以下であることがより好ましい。
ガラスフィラメントの平均フィラメント径は、好ましくは2.5〜7.0μmであり、より好ましくは3.5〜5.0μmである。ガラスフィラメントの平均フィラメント径が上記範囲内であることにより、得られる基板を、炭酸ガスレーザやメカニカルドリルにより加工する際、加工性がより向上する傾向にある。また、平均フィラメント径が5.0μm以下であると、薄い絶縁層を形成でき、高密度実装基板を作製することができる。
ガラスクロスを構成する経糸及び緯糸の打ち込み密度は、好ましくは10〜100本/inchであり、より好ましくは40〜100本/inchである。
また、ガラスクロスの布重量(目付け)は、好ましくは8〜100g/m2であり、より好ましくは8〜50g/m2である。
ガラスクロスの通気度は、好ましくは50cm3/cm2/秒以下であり、より好ましくは30cm3/cm2/秒以下であり、さらに好ましくは10cm3/cm2/秒以下である。ガラスクロスの通気度が50cm3/cm2/秒以下であることにより、メッキの染み込みにくさが向上し、得られる基板の炭酸ガスレーザ加工性及び絶縁信頼性がより向上する。ここで言う「通気度」とは、JISR3420に記載されている方法に従って測定することができる値である。
ガラスクロスの織り構造については、特に限定されないが、例えば、平織り、ななこ織り、朱子織り、綾織り、等の織り構造が挙げられる。このなかでも、平織り構造がより好ましい。
ガラスクロス(ガラスフィラメント)は、表面処理剤で処理されたものであることが好ましい。表面処理剤としては、特に限定されないが、例えば、シランカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、下記の一般式(1)で示されるシランカップリング剤を使用することが好ましい。このようなシランカップリング剤を用いることにより、耐吸湿性がより向上し、結果として絶縁信頼性がより向上する傾向にある。なお、ガラスクロスの製造方法においては、ガラスクロスにシランカップリング剤を塗布する際には、シランカップリング剤を溶媒に溶解、又は分散させた処理液(以下、単に「処理液」という。)で処理する方法が好ましい。
X(R)3-nSiYn ・・・(1)
(式中、Xは、アミノ基及び不飽和二重結合基の少なくともいずれかを1つ以上有する有機官能基であり、Yは、各々独立して、アルコキシ基であり、nは1以上3以下の整数であり、Rは、各々独立して、メチル基、エチル基、及びフェニル基からなる群より選ばれる基である。)
〔プリプレグ〕
本実施形態のプリプレグは、上記ガラスクロスと、該ガラスクロスに含侵されたマトリックス樹脂と、を有する。これにより、誘電率が低く、中空糸の減少による絶縁信頼性の向上とレーザ加工性の向上による絶縁信頼性の向上が図られたプリプレグを提供することができる。
マトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂の何れも使用可能である。熱硬化性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、a)エポキシ基を有する化合物と、エポキシ基と反応するアミノ基、フェノール基、酸無水物基、ヒドラジド基、イソシアネート基、シアネート基、及び水酸基等の少なくとも1つを有する化合物と、を、無触媒で、又は、イミダゾール化合物、3級アミン化合物、尿素化合物、燐化合物等の反応触媒能を持つ触媒の存在下で、反応させて硬化させるエポキシ樹脂;b)アリル基、メタクリル基、及びアクリル基の少なくとも1つを有する化合物を、熱分解型触媒、または光分解型触媒を反応開始剤として使用して、硬化させるラジカル重合型硬化樹脂;c)シアネート基を有する化合物と、マレイミド基を有する化合物と、を反応させて硬化させるマレイミドトリアジン樹脂;d)マレイミド化合物と、アミン化合物と、を反応させて硬化させる熱硬化性ポリイミド樹脂;e)ベンゾオキサジン環を有する化合物を加熱重合により架橋硬化させるベンゾオキサジン樹脂等が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルスルフォン、ポリアリレート、芳香族ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性ポリイミド、不溶性ポリイミド、ポリアミドイミド、フッ素樹脂等が例示される。また、熱硬化性樹脂と、熱可塑性樹脂を併用してもよい。
〔プリント配線板〕
本実施形態のプリント配線板は、上記プリプレグを有する。これにより、誘電率が低く、中空糸の減少による絶縁信頼性の向上とレーザ加工性の向上による絶縁信頼性の向上が図られたプリント配線板を提供することができる。
次に、実施例、比較例によって本発明をさらに詳細に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
〔ガラスフィラメントの平均フィラメント径〕
ガラスフィラメントの平均フィラメント径は、樹脂を含浸させて硬化させたガラスクロスの横断面を電子顕微鏡で観察し、無作為にガラスフィラメント25個の直径を測定し、25個の平均値を平均フィラメント径として算出した。
〔荷重/伸び量の幅方向差異の測定方法〕
JIS R 3420の7.4.2.2項の表3−試験片及びパラメータに記載のタイプIIに準じて、オートグラフ(島津製作所製 オートグラフ 精密万能試験機)を用いてガラスクロスの応力−ひずみ曲線を求めた。定速引張速度は10m/minとした。ガラスクロスの幅方向3点において、各50N/inch荷重時のガラスクロス伸び率を各5回測定し、経糸方向の各伸び率平均値3つを算出し、その内の最小値/最大値を算出し、荷重/伸び量の幅方向差異を求めた。
(実施例1)
23が16質量%、SiO2が59質量%のガラスクロス(スタイル1067:平均フィラメント径5μm、経糸の打ち込み密度70本/inch、緯糸の打ち込み密度70本/inch、厚さ30μm)を、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩(東レダウコーニング株式会社製;Z6032)を水に分散させた処理液に浸漬し、加熱乾燥した。次に、スプレーで高圧水開繊を実施し、加熱乾燥して製品を得た。ガラスクロス荷重/伸び量の幅方向差異は9.0%であった。また、ガラスクロスのタワミ量は25mmであった。
(実施例2)
23が25質量%、SiO2が52質量%のガラスクロス(スタイル1067:平均フィラメント径5μm、経糸の打ち込み密度70本/inch、緯糸の打ち込み密度70本/inch、厚さ30μm)を、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩(東レダウコーニング株式会社製;Z6032)を水に分散させた処理液に浸漬し、加熱乾燥した。次にスプレーで高圧水開繊を実施し、加熱乾燥して製品を得た。ガラスクロス荷重/伸び量の幅方向差異は9.5%であった。また、ガラスクロスのタワミ量は25mmであった。
(実施例3)
23が29質量%、SiO2が50質量%のガラスクロス(スタイル1067:平均フィラメント径5μm、経糸の打ち込み密度70本/inch、緯糸の打ち込み密度70本/inch、厚さ30μm)を、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩(東レダウコーニング株式会社製;Z6032)を水に分散させた処理液に浸漬し、加熱乾燥した。次にスプレーで高圧水開繊を実施し、加熱乾燥して製品を得た。ガラスクロス荷重/伸び量の幅方向差異は9.6%であった。また、ガラスクロスのタワミ量は20mmであった。
(実施例4)
23が25質量%、SiO2が52質量%のガラスクロス(スタイル1067:平均フィラメント径5μm、経糸の打ち込み密度70本/inch、緯糸の打ち込み密度70本/inch、厚さ30μm)を、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩(東レダウコーニング株式会社製;Z6032)を水に分散させた処理液に浸漬し、加熱乾燥した。次にスプレーで高圧水開繊を実施し、加熱乾燥して製品を得た。ガラスクロス荷重/伸び量の幅方向差異は5.0%であった。また、ガラスクロスのタワミ量は15mmであった。
(実施例5)
23が25質量%、SiO2が52質量%のガラスクロス(スタイル1067:平均フィラメント径5μm、経糸の打ち込み密度70本/inch、緯糸の打ち込み密度70本/inch、厚さ30μm)を、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩(東レダウコーニング株式会社製;Z6032)を水に分散させた処理液に浸漬し、加熱乾燥した。次にスプレーで高圧水開繊を実施し、加熱乾燥して製品を得た。ガラスクロス荷重/伸び量の幅方向差異は2.0%であった。また、ガラスクロスのタワミ量は10mmであった。
(比較例1)
23が14質量%、SiO2が62質量%のガラスクロス(スタイル1067:平均フィラメント径5μm、経糸の打ち込み密度70本/inch、緯糸の打ち込み密度70本/inch、厚さ30μm)を、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩(東レダウコーニング株式会社製;Z6032)を水に分散させた処理液に浸漬し、加熱乾燥した。次にスプレーで高圧水開繊を実施し、加熱乾燥して製品を得た。ガラスクロス荷重/伸び量の幅方向差異は9.1%であった。また、ガラスクロスのタワミ量は25mmであった。
(比較例2)
23が31質量%、SiO2が48質量%のガラスクロス(スタイル1067:平均フィラメント径5μm、経糸の打ち込み密度70本/inch、緯糸の打ち込み密度70本/inch、厚さ30μm)を、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩(東レダウコーニング株式会社製;Z6032)を水に分散させた処理液に浸漬し、加熱乾燥した。次にスプレーで高圧水開繊を実施し、加熱乾燥して製品を得た。ガラスクロス荷重/伸び量の幅方向差異は9.2%であった。また、ガラスクロスのタワミ量は30mmであった。
(比較例3)
23が25質量%、SiO2が52質量%のガラスクロス(スタイル1067:平均フィラメント径5μm、経糸の打ち込み密度70本/inch、緯糸の打ち込み密度70本/inch、厚さ30μm)を、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩(東レダウコーニング株式会社製;Z6032)を水に分散させた処理液に浸漬し、加熱乾燥した。次にスプレーで高圧水開繊を実施し、加熱乾燥して製品を得た。ガラスクロス荷重/伸び量の幅方向差異は10.5%であった。また、ガラスクロスのタワミ量は35mmであった。
(比較例4)
23が7質量%、SiO2が54質量%のEガラスクロス(スタイル1067:平均フィラメント径5μm、経糸の打ち込み密度70本/inch、緯糸の打ち込み密度70本/inch、厚さ30μm)を、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩(東レダウコーニング株式会社製;Z6032)を水に分散させた処理液に浸漬し、加熱乾燥した。次にスプレーで高圧水開繊を実施し、加熱乾燥して製品を得た。ガラスクロス荷重/伸び量の幅方向差異は10.6%であった。また、ガラスクロスのタワミ量は25mmであった。
<中空糸の評価方法>
ガラスクロスをガラスと等屈折率の有機溶媒(ベンジルアルコール)に浸し、光を照射しながら、上から光学顕微鏡により観察し、単糸フィラメント内に見える中空糸の数を数えた。単糸フィラメント10万本あたりの中空糸の数を算出した。
<基板の作製方法>
上述の実施例・比較例で得たガラスクロスに、エポキシ樹脂ワニス(低臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製)40質量部、o−クレゾール型ノボラックエポキシ樹脂(三菱化学社製)10質量部、ジメチルホルムアミド50質量部、ジシアンジアミド1質量部、及び2−エチル−4−メチルイミダゾール0.1質量部の混合物)を含浸させ、160℃で2分間乾燥後プリプレグを得た。このプリプレグを重ね、さらに上下に厚さ12μmの銅箔を重ね、175℃、40kg/cm2で60分間加熱加圧して基板を得た。
<基板の誘電率の評価方法>
上記のようにしてプリプレグ100質量%あたりの樹脂含量が60質量%となるように基板を作製し、銅箔を除去して誘電率評価のための試料を得た。得られた試料の周波数1GHzにおける誘電率を、インピーダンスアナライザー(Agilent Technologies社製)を用いて測定した。
<基板の基板反り量の評価方法>
上記のようにして厚さ0.1mm、大きさ50mm×200mmとなるように基板を作製し、銅箔を除去し、175℃のオーブン内に1時間置いた。その後、取出し、室温まで冷却した。基板を表裏に比較確認しながら、4隅の最大反り量を定規により評価した。
<基板の絶縁信頼性の評価方法>
上記のようにして厚さ0.4mmとなるように基板を作製し、基板の両面の銅箔上に、0.15mm間隔のスルーホールを配する配線パターンを作製して絶縁信頼性評価の試料を得た。得られた試料に対して温度120℃湿度85%RHの雰囲気下で10Vの電圧をかけ、抵抗値の変化を測定した。この際、試験開始後500時間以内に抵抗が1MΩ未満になった場合を絶縁不良としてカウントした。10枚の試料について同様の測定を行い、10枚中絶縁不良とならなかったサンプルの割合を算出した。
実施例1〜5と比較例1〜4で示したガラスクロスの評価結果を表1にまとめた。
Figure 2017132651
実施例1〜5のガラスクロスは、低誘電率で、基板耐反り性に非常に優れ、中空糸数が少なく、絶縁信頼性に優れていることが分かった。
本発明のガラスクロスは、電子・電気分野で使用されるプリント配線板に用いられる基材として産業上の利用可能性を有する。

Claims (4)

  1. 複数本のガラスフィラメントからなるガラス糸から構成されるガラスクロスであって、
    前記ガラスフィラメント中、B23組成量が15質量%〜30質量%であり、SiO2組成量が50質量%〜65質量%であり、
    前記ガラスクロスの応力−ひずみ曲線における荷重50N/inchをかけた際の経糸方向の伸び量のガラスクロス幅方向差異が、10%以下である、ガラスクロス
  2. 前記ガラスフィラメントの平均径が、5μm以下である、請求項1に記載のガラスクロス。
  3. 請求項1又は2に記載のガラスクロスと、
    該ガラスクロスに含侵されたマトリックス樹脂と、を有する、
    プリプレグ。
  4. 請求項3に記載のプリプレグを有する、
    プリント配線板。
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