JP2017129684A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】像担持体の逆回転方向への移動により像担持体と当接部材との当接部から除去した異物が再度噛み込まれることを抑制することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置100は、像担持体7と、トナー像形成手段Pと、転写手段8と、当接部材31と、トナー保持部材32と、トナー保持部材に電圧を印加する電源33と、制御手段60と、を有する。制御手段60は、非画像形成時に像担持体7を画像形成時の回転方向とは逆回転方向に移動させる逆回転動作を実行させ、該逆回転動作における像担持体7の移動量を上記逆回転方向における当接部材31と像担持体7との当接部N3の下流側端部からトナー保持部材32と像担持体7との接触部N4の上流側端部までの距離より長くし、上記逆回転動作の後の、最初の像担持体7の画像形成時の回転方向への移動の開始の前に、トナー保持部材32から像担持体7にトナーを転移させる吐き出し動作を実行させる。
【選択図】図6
【解決手段】画像形成装置100は、像担持体7と、トナー像形成手段Pと、転写手段8と、当接部材31と、トナー保持部材32と、トナー保持部材に電圧を印加する電源33と、制御手段60と、を有する。制御手段60は、非画像形成時に像担持体7を画像形成時の回転方向とは逆回転方向に移動させる逆回転動作を実行させ、該逆回転動作における像担持体7の移動量を上記逆回転方向における当接部材31と像担持体7との当接部N3の下流側端部からトナー保持部材32と像担持体7との接触部N4の上流側端部までの距離より長くし、上記逆回転動作の後の、最初の像担持体7の画像形成時の回転方向への移動の開始の前に、トナー保持部材32から像担持体7にトナーを転移させる吐き出し動作を実行させる。
【選択図】図6
Description
本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置では、感光体(電子写真感光体)や静電記録誘電体などに適宜のプロセスでトナー像が形成され、そのトナー像が記録用紙などの記録材に直接又は中間転写体を介して転写される。感光体や静電記録誘電体から記録材や中間転写体に、又は中間転写体から記録材にトナー像を転写した後に、感光体、静電記録誘電体、中間転写体といった像担持体の表面には、転写しきれなかったトナー(転写残トナー)が残留する。そのため、このような画像形成装置では、像担持体の表面から転写残トナーを除去して回収するためのクリーニング手段が設けられる。
像担持体の表面のクリーニング手段として、クリーニングブレードと、像担持体の正回転方向においてクリーニングブレードより上流に配置されたクリーニングブラシと、を有する構成が提案されている(特許文献1)。なお、像担持体の正回転方向とは、画像形成時の像担持体の回転方向である。
この構成によれば、クリーニングブラシによって像担持体上の転写残トナーを散らすことができるため、その後のクリーニングブレードによるクリーニングが効果的に行えるようになる。さらに、クリーニングブラシに電圧を印加することで、転写残トナーをクリーニングブラシに一時的に回収し、必要に応じてその回収した転写残トナーを像担持体上に戻すことができる。これにより、クリーニングブレードと像担持体との間の摩擦力を適切に保ち、クリーニングブレードの振動などによる弊害の発生を抑制できる。
ところで、クリーニングブレードを用いるクリーニング方式では、像担持体の表面に付着したトナー以外の異物、例えば紙の繊維片や添加物の凝集体が像担持体とクリーニングブレードとの当接部に噛み込まれることがある。これは、上述のようにクリーニングブレードとクリーニングブラシとを有する構成においても同じである。
像担持体とクリーニングブレードとの当接部に異物が噛み込まれると、クリーニングブレードの一部が像担持体の表面から浮いた形となる。そのため、像担持体上のトナーがその浮いた部分でクリーニングブレードをすり抜け、画像にスジ状のクリーニング不良となって現れることがある。
これに対して、像担持体を画像形成時とは逆回転方向に移動させることで、像担持体とクリーニングブレードとの当接部に噛み込まれた異物を取り除く方法がある(特許文献2)。
しかしながら、上述のように像担持体を単に逆回転方向に移動させるだけでは、一度除去された異物が、その後像担持体を正回転方向に移動させた際に像担持体とクリーニングブレードとの当接部に再度噛み込まれてしまうことがある。
したがって、本発明の目的は、像担持体の逆回転方向への移動により像担持体と当接部材との当接部から除去した異物が再度噛み込まれることを抑制することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持する回転可能な像担持体と、トナー像形成部で前記像担持体にトナー像を形成するトナー像形成手段と、転写部で前記像担持体から被転写体にトナー像を転写させる転写手段と、前記像担持体の画像形成時の回転方向において前記転写部より下流かつ前記トナー像形成部より上流で前記像担持体に当接し、前記像担持体上のトナーを除去する当接部材と、前記像担持体の画像形成時の回転方向において前記転写部より下流かつ前記当接部より上流で前記像担持体に接触し、前記像担持体上からトナーを回収し保持するトナー保持部材と、前記トナー保持部材に電圧を印加する電源と、非画像形成時に前記像担持体を画像形成時の回転方向とは逆回転方向に移動させる逆回転動作を実行させ、該逆回転動作における前記像担持体の移動量を前記逆回転方向における前記当接部材と前記像担持体との当接部の下流側端部から前記トナー保持部材と前記像担持体との接触部の上流側端部までの距離より長くし、前記逆回転動作の後の、最初の前記像担持体の画像形成時の回転方向への移動の開始の前に、前記トナー保持部材から前記像担持体にトナーを転移させる吐き出し動作を実行させる制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、像担持体の逆回転方向への移動により像担持体と当接部材との当接部から除去した異物が再度噛み込まれることを抑制することができる。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を利用してフルカラー画像を形成することのできる、中間転写方式を採用したタンデム型の画像形成装置(レーザビームプリンタ)である。
1.画像形成装置の全体的な構成
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を利用してフルカラー画像を形成することのできる、中間転写方式を採用したタンデム型の画像形成装置(レーザビームプリンタ)である。
画像形成装置100は、複数の画像形成部(ステーション)として第1、第2、第3、第4の画像形成部PY、PM、PC、PKを有する。第1、第2、第3、第4の画像形成部PY、PM、PC、PKは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像を形成する。
本実施例では、各画像形成部PY、PM、PC、PKの構成及び動作は、現像工程で使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。したがって、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用の要素であることを表す符号の末尾のY、M、C、Kは省略して、当該要素に関し総括的に説明する。図2は、画像形成部Pの構成をより詳しく示す概略断面図である。
画像形成部Pは、第1の像担持体としての、回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、画像形成時には、図中矢印R1で示す正回転方向に、駆動手段としての駆動モータM1(図3)により、所定の周速度(プロセス速度)で回転駆動される。各画像形成部Pにおいて、感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って、次の各プロセス機器が配置されている。まず、感光体帯電手段としてのローラ型の感光体帯電部材である感光体帯電ローラ2が配置されている。次に、露光手段(画像書き込み手段)としての露光装置(レーザーユニット)3が配置されている。次に、現像手段としての現像装置4が配置されている。次に、1次転写手段としてのローラ型の1次転写部材である1次転写ローラ5が配置されている。次に、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置6が配置されている。現像装置4は、現像剤担持体としての現像ローラ41と、現像剤としてのトナーを収容するトナー容器42と、を有する。ドラムクリーニング装置6は、クリーニング部材としてのドラムクリーニングブレード61と、ドラム廃トナー容器62と、を有する。露光装置3は、各画像形成部Pの各感光ドラム1を露光する1つのユニットとして構成されている。
画像形成時には、感光ドラム1の表面(外周面)は、ドラム帯電ローラ2によって所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に帯電される。帯電工程時に、ドラム帯電ローラ2には、感光体帯電電圧印加手段としての感光体帯電電源(高圧電源回路)21(図3)から、負極性の所定の感光体帯電電圧(感光体帯電バイアス)が印加される。帯電された感光ドラム1の表面は、露光装置3によって画像信号に基づいて走査露光され、感光ドラム1上に画像信号に応じた静電潜像(静電像)が形成される。感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置4によって現像剤としてのトナーを用いて現像(可視化)され、感光ドラム1上にトナー像が形成される。現像工程時に、現像ローラ41には、現像電圧印加手段としての現像電源(高圧電源回路)43(図3)から、負極性の所定の現像電圧(現像バイアス)が印加される。本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部に、感光ドラム1の帯電極性と同極性に帯電したトナーが付着する(反転現像)。本実施例では、現像時のトナーの帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性であり、現像に使用されるトナーは主に負極性に帯電している。
また、画像形成装置100は、各画像形成部Pの各感光ドラム1と対向するように配置された、第2の像担持体としての、無端状のベルトで構成された中間転写体である中間転写ベルト7を有する。中間転写ベルト7は、複数の支持部材(張架ローラ)としての駆動ローラ71、テンションローラ72、及び2次転写対向ローラ73に掛け回されて、所定の張力をもって張架されている。中間転写ベルト7は、画像形成時には、駆動ローラ71に駆動手段としての駆動モータM2(図3)からの駆動力が伝達されることで、図中矢印R2で示す正回転方向に回転駆動される。本実施例では、各感光ドラム1、中間転写ベルト7は、それぞれ独立した駆動モータで駆動される。なお、中間転写ベルト7は、後述する中間転写ベルト7の逆回転動作時には、駆動ローラ71に駆動モータMからの駆動力が伝達されることで、画像形成時とは逆回転方向に移動可能である。
中間転写ベルト7の内周面側には、各感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに対応して、上述の各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kが配置されている。1次転写ローラ5は、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1に向けて付勢(押圧)され、中間転写ベルト7と感光ドラム1とが接触する1次転写部(1次転写ニップ)N1を形成する。中間転写ベルト7の外周面側において、2次転写対向ローラ73と対向する位置には、2次転写手段としてのローラ型の2次転写部材である2次転写ローラ8が配置されている。2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7を介して2次転写対向ローラ73に向けて付勢(押圧)され、中間転写ベルト7と2次転写ローラ8とが接触する2次転写部(2次転写ニップ)N2を形成する。また、中間転写ベルト7の外周面側において、テンションローラ72と対向する位置には、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置30が配置されている。
前述のようにして感光ドラム1上に形成されたトナー像は、1次転写部N1において、1次転写ローラ5の作用により、感光ドラム1に接触して感光ドラム1と略等速で回転している中間転写ベルト7上に転写(1次転写)される。1次転写工程時に、1次転写ローラ5には、1次転写電圧印加手段としての1次転写電圧電源(高圧電源回路)51(図3)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である1次転写電圧(1次転写バイアス)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、第1、第2、第3、第4の画像形成部PY、PM、PC、PKの各感光ドラム1Y、1M、1C、1K上に形成されたトナー像が、中間転写ベルト7上に重ね合わせられるようにして順次転写される。本実施例では、各画像形成部Pが、トナー像形成部としての各1次転写部N1で中間転写ベルト7にトナー像を形成するトナー像形成手段を構成する。
中間転写ベルト7上に形成されたトナー像は、2次転写部N2において、2次転写ローラ8の作用により、中間転写ベルト7と2次転写ローラ8とに挟持されて搬送される被転写体としての記録用紙などの記録材S上に転写(2次転写)される。2次転写工程時に、2次転写ローラ8には、2次転写電圧印加手段としての2次転写電源(高圧電源回路)81(図3)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である2次転写電圧(2次転写バイアス)が印加される。記録材Sは、記録材カセット9内に収納されている。記録材Sは、給紙ローラ(図示せず)により1枚ずつ繰り出されて給送され、レジストローラ10により所定の制御タイミングにて2次転写部N2に搬送される。
トナー像が転写された記録材Sは、定着手段としての定着装置11に搬送され、定着装置11が有する定着フィルム11aと加圧ローラ11bとによって加熱及び加圧されて、その表面にトナー像が定着(溶融固着)される。トナー像が定着された記録材Sは、画像形成装置100の装置本体110の外部に排出される。
一方、1次転写工程後に感光ドラム1の表面に残ったトナー(1次転写残トナー)は、ドラムクリーニング装置6によって感光ドラム1の表面から除去(クリーニング)されて回収される。ドラムクリーニング装置6は、感光ドラム1に当接して配置されたドラムクリーニングブレード61によって、回転する感光ドラム1上から1次転写残トナーを掻き取り、ドラム廃トナー容器62に回収する。また、2次転写工程後に中間転写ベルト7の表面に残ったトナー(2次転写残トナー)は、ベルトクリーニング装置30によって中間転写ベルト7の表面から除去(クリーニング)されて回収される。ベルトクリーニング装置30の構成及び動作については、後述して詳しく説明する。
なお、本実施例では、中間転写ベルト7は、ポリイミド樹脂に導電材としてカーボンを添加し体積抵抗率を1×1010Ω・cmに調整したもので形成された、厚み70μm、幅248mmの無端状のベルトである。中間転写ベルト7の体積抵抗率は、三菱化学株式会社Hiresta−UP(MCP−HT450)、測定プローブURを用い、室温23℃、湿度50%の環境で、印加電圧250V、測定時間10秒の条件で測定された値である。
また、本実施例では、各画像形成部Pにおいて、感光ドラム1と、感光ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像装置4及びドラムクリーニング装置6とは、一体的にプロセスカートリッジを構成している。各画像形成部Pの各プロセスカートリッジは、それぞれ画像形成装置100の装置本体に対して着脱可能とされている。
また、本実施例では、画像形成装置100は、各画像形成部Pの各感光ドラム1から中間転写ベルト7を離間させる離間機構12(図3)を有している。本実施例では、この離間機構12は、各画像形成部Pの各1次転写ローラ5を対応する感光ドラム1に対し離れる方向又は近づける方向に移動させることで、各感光ドラム1に対して中間転写ベルト7を離間又は接触させる。本実施例では、画像形成装置100が後述するジョブを待機している時、あるいは後述する逆回転動作時などには、全ての画像形成部Pにおいて感光ドラム1から中間転写ベルト7が離間される。
図3は、本実施例の画像形成装置100の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。本実施例では、画像形成装置100の各部の動作は、画像形成装置100の装置本体に設けられた制御手段としての制御部60によって制御される。制御部60は、演算制御部(CPU)、記憶部(ROM、RAM)などを備えており、演算制御部が記憶部に記憶されたプログラムやデータに従って画像形成装置100の各部の動作を統括的に制御する。本実施例との関係では、制御部60は、各種電源、露光装置3、感光ドラム1のドラム駆動モータM1、中間転写ベルト7のベルト駆動モータM2などを制御して、画像形成動作を実行させると共に、後述の逆回転動作、吐き出し動作などを実行させる。
ここで、画像形成装置100は、一の開始指示により開始される、単一又は複数の記録材Sに画像を形成して出力する一連の画像出力動作(ジョブ、印刷動作)を実行する。ジョブは、一般に、画像形成工程、前回転工程、複数の記録材Sに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に記録材Sに形成して出力する画像の静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の1次転写や2次転写を行う期間であり、画像形成時とはこの期間のことをいう。より詳細には、これら静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の1次転写や2次転写の各工程を行う位置で、画像形成時のタイミングは異なる。前回転工程は、開始指示が入力されてから実際に画像を形成し始めるまでの、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程は、複数の記録材Sに対する画像形成を連続して行う際(連続画像形成)の記録材Sと記録材Sとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置100の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程時などが含まれる。後述する逆回転動作、吐き出し動作は、非画像形成時に実行される。
2.ベルトクリーニング装置
次に、本実施例におけるベルトクリーニング装置30について説明する。図4は、ベルトクリーニング装置30をより詳しく示す模式的な断面図である。
次に、本実施例におけるベルトクリーニング装置30について説明する。図4は、ベルトクリーニング装置30をより詳しく示す模式的な断面図である。
ベルトクリーニング装置30は、当接部材としてのベルトクリーニングブレード31、トナー保持部材としての導電性ブラシ32、クリーニング電圧印加手段としてのクリーニング電源(高圧電源回路)33、及びベルト廃トナー容器34(図1)を有する。
ベルトクリーニングブレード(以下、単に「クリーニングブレード」ともいう。)31は、中間転写ベルト7の正回転方向R2において2次転写部N2より下流かつ1次転写部N1(最上流の1次転写部N1Y)より上流で中間転写ベルト7に当接する。ここでは、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との当接部を、「ブレードニップN3」ともいう。クリーニングブレード31は、像担持体に当接して像担持体上のトナーを除去する当接部材の一例である。
導電性ブラシ32は、中間転写ベルト7の正回転方向R2において2次転写部N2より下流かつブレードニップN3より上流で中間転写ベルト7に接触する。ここでは、導電性ブラシ32と中間転写ベルト7との接触部を、「ブラシニップN4」ともいう。導電性ブラシ32は、像担持体に接触して像担持体上のトナーを保持するトナー保持部材の一例である。
クリーニング電源33は、導電性ブラシ32に接続されている。クリーニング電源33は、正負両極性の直流電圧を選択的に出力可能な電源である。つまり、クリーニング電源33は、正電圧出力部と負電圧出力部と有する。これにより、クリーニング電源33は、正極性と負極性の電圧を切り替えて導電性ブラシ32に印加することが可能となっている。なお、テンションローラ72は、電気的に接地(グランドに接続)されている。
ベルト廃トナー容器(以下、単に「廃トナー容器」ともいう。)34は、クリーニングブレード31によって中間転写ベルト7の表面から除去されたトナーを収容する。導電性ブラシ32、クリーニングブレード31は、廃トナー容器34に支持されている。また、導電性ブラシ32、クリーニングブレード31は、中間転写ベルト7を介してテンションローラ72に向けて付勢(押圧)されている。
クリーニングブレード31は、弾性材料で形成された板状(ブレード状)の部材である。本実施例では、弾性材料として弾性ゴム材料であるウレタンゴムを用いた。より詳しくは、本実施例では、クリーニングブレード31は、長手方向長さ232mm、短手方向長さ12mm、厚さ2mmの板状部材である。また、本実施例では、クリーニングブレード31は、線圧0.49N/cm程度の加圧力でテンションローラ72に向けて押圧されている。また、本実施例では、クリーニングブレード31は、中間転写ベルト7の正回転方向R2に対してカウンタ方向となるように、中間転写ベルト7に当接されている。つまり、クリーニングブレード31は、中間転写ベルト7の移動方向と略直交する方向に沿う長手方向の全域で、該長手方向と略直交する短手方向の自由端側が中間転写ベルト7の正回転方向R2の上流を向くようにして中間転写ベルト7に当接されている。クリーニングブレード31は、その自由端の中間転写ベルト7側のエッジ部、及び該エッジ部から固定端部側の所定範囲の面が、中間転写ベルト7の表面に接触して、ブレードニップN3を形成する。上記線圧は、クリーニングブレード31の単位長さ当たりの、中間転写ベルト7に対する当接圧である。この線圧は、中間転写ベルト7に荷重変換器を取り付けておき、中間転写ベルト7の表面にクリーニングブレード31を押し付け、その荷重を測定することで求めることができる。
図5は、導電性ブラシ32をより詳しく示す模式図である。導電性ブラシ32は、導電性を有する繊維で構成されたブラシ状の部材である。より詳しくは、本実施例では、導電性ブラシ32は、ナイロンを主成分とし導電材としてカーボンを添加した繊維32cを、ナイロンで形成された基布32bに織り込んでブラシ状としたものを、支持体32a上に導電性接着剤で接着したものである。本実施例では、支持体32aは、厚さ1mmのステンレス板金で形成されている。また、本実施例では、導電性繊維32cの密度は100kF/inch2、長さX(基布32bの平面から導電性繊維32cの先端位置までの垂直距離)は5mmである。また、本実施例では、導電性ブラシ32の電気抵抗値は1×103Ω/cm、長手方向の幅W1は225mm、長手方向と略直交する短手方向の幅W2は5mmである。なお、導電性ブラシ32は、その長手方向が中間転写ベルト7の移動方向と略直交する方向に沿って配置される。また、導電性ブラシ32の上記長手方向の長さ、短手方向の長さは、いずれも導電性繊維32cの先端部の端部間の長さである。導電性ブラシ32の電気抵抗値は、測定対象の導電性ブラシ32を直径30mmの金属製ローラに侵入量1mmで当接させ、200Vの電圧をブラシの支持体32aに印加し、その時の電流値を金属製ローラに接続された電流計で測定して算出した値である。なお、本実施例では、導電性繊維32cは中間転写ベルト7の方向に5列植毛されている。そして、導電性ブラシ32の先端位置は、中間転写ベルト7の表面に対し約1mmの侵入量となるように固定され、中間転写ベルト7の表面を摺擦するように配置されている。また、この導電性ブラシ32は、クリーニング電源33と電気的に接続されており、クリーニング電源33の出力が支持体32aを通して繊維32cに印加される。なお、導電性ブラシ32の中間転写ベルト7(又は上記金属製ローラ)への侵入量は、次の距離で代表される。すなわち、導電性ブラシ32の中央位置において、ブラシが変形されていないと仮定した場合の繊維32cの先端があるべき位置と中間転写ベルト7の表面との間の、中間転写ベルト7の法線方向に沿う距離である。
3.中間転写ベルトのクリーニング方法
次に、図4を参照して、本実施例における中間転写ベルト7上のトナーのクリーニング方法について説明する。
次に、図4を参照して、本実施例における中間転写ベルト7上のトナーのクリーニング方法について説明する。
中間転写ベルト7上の転写残トナーTは、中間転写ベルト7の正回転方向R2への移動に伴って、クリーニングブレード31により中間転写ベルト7上から機械的に掻き取られ、廃トナー容器34に回収される。廃トナー容器34に回収されたトナーは、更に図示しない回収ボックスなどに搬送されてもよい。この時、中間転写ベルト7の正回転方向R2においてクリーニングブレード31の上流側に配置された導電性ブラシ32は、次のようにして働く。第1の働きは、中間転写ベルト7上の転写残トナーTを散らして、クリーニングブレード31により除去し易くことである。第2の働きは、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との間の摩擦係数(摩擦力)を適度に保つことである。
クリーニングブレード31を用いるクリーニング方式では、ブレードニップN3に供給される中間転写ベルト7上の転写残トナーTの量がクリーニング性能に影響を与える。まず、ブレードニップN3に供給される中間転写ベルト7上の転写残トナーTが適量である場合を考える。この場合には、トナーが潤滑剤としてブレードニップN3に介在し、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との間の摩擦係数を下げることで、クリーニングブレード31による良好なクリーニング性能が保たれる。一方、ブレードニップN3に供給される中間転写ベルト7上の転写残トナーTが適量より少ない場合を考える。この場合には、ブレードニップN3に介在するトナーが枯渇し、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との間の摩擦係数が高くなることで、クリーニングブレード31のビビリ、めくれ、あるいは鳴きといった不具合が発生する。なお、ビビリとは、クリーニングブレード31の異常な微振動のことをいう。また、めくれとは、通常中間転写ベルト7の正回転方向R2の上流側を向いているクリーニングブレード31の自由端部が、下流側を向くように屈曲することをいう。また、鳴きとは、クリーニングブレード31による中間転写ベルト7の異常な摺擦状態により発生する異音のことをいう。このような不具合が発生すると、クリーニングブレード31による中間転写ベルト7上のトナーTの掻き取りが難しくなり、クリーニング不良の発生に繋がる。逆に、ブレードニップN3に供給される中間転写ベルト7上の転写残トナーTが極端に多い場合を考える。この場合には、クリーニングブレード31の掻き取り能力が足りなくなってしまい、トナーがクリーニングブレード31をすり抜けることで、クリーニング不良が発生してしまうことがある。
このように、中間転写ベルト7上の転写残トナーTの量は、クリーニング性能に影響を与え、多くても少なくてもクリーニング不良の発生の原因となり得る。導電性ブラシ32は、上述の2つの働きにより、ブレードニップN3に供給される転写残トナーTの量の多寡によるクリーニング性能の低下、クリーニング不良の発生を抑制し、クリーニングブレード31による良好なクリーニング性能を長期にわたり維持する。
本実施例では、導電性ブラシ32は、中間転写ベルト7上の転写残トナーTの量が多い時には、トナーを散らすことでクリーニングを助け、更に静電的な作用により適量の転写残トナーTを自身に移行させるように働く。これにより、ブレードニップN3に侵入するトナーの量を適量に保ち、良好なクリーニング性能を維持する。逆に、中間転写ベルト7上の転写残トナーTの量が少ない時には、導電性ブラシ32は、自身に溜まったトナーを中間転写ベルト7上に移行させるように働く。これにより、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との間の摩擦係数を適度に保つことで、上述のような不具合の発生を抑制し、クリーニングブレード31による良好なクリーニング性を維持する。導電性ブラシ32にこのような働きをさせるための、本実施例における具体的な制御方法を次に説明する。
本実施例では、転写残トナーTの多くは、正規の帯電極性である負極性に帯電したトナーである。そのため、制御部60は、中間転写ベルト7上の転写残トナーTの量が多いときには、クリーニング電源33から導電性ブラシ32にトナーの正規の帯電極性とは逆極性である正極性の電圧(本実施例では500V)を印加させる。これにより、導電性ブラシ32と接地されたテンションローラ72との間に、負極性に帯電したトナーを導電性ブラシ32側に引き付ける方向の電界が形成され、中間転写ベルト7上のトナーが導電性ブラシ32に移行する。この時、転写残トナーTの全てが導電性ブラシ32に移行するのではなく、一部の転写残トナーTのみが導電性ブラシ32に移行する。導電性ブラシ32に移行したトナーは、導電性ブラシ32に保持される。導電性ブラシ32に移行しなかったトナーは、導電性ブラシブラシ32により散らされながらブレードニップN3へと移動し、クリーニングブレード31によって中間転写ベルト7上から掻き取られる。その際、トナーが潤滑剤としてクリーニングブレード31と中間転写ベルト7との間の摩擦係数を適切に保つことに寄与する。
逆に、中間転写ベルト7上の転写残トナーTの量が少ないときには、制御部60は、クリーニング電源から導電性ブラシ32にトナーの正規の帯電極性と同極性である負極性の電圧(本実施例では−500V)を印加させる。これにより、導電性ブラシ32と接地されたテンションローラ72との間に、負極性に帯電したトナーを中間転写ベルト7側に引き付ける方向の電界が形成され、導電性ブラシ32に保持されているトナーが中間転写ベルト7上に移行する。中間転写ベルト7上に移行したトナーは、ブレードニップN3へと移動し、クリーニングブレード31によって中間転写ベルト7上から掻き取られる。その際にも、上記同様に、トナーが潤滑剤としてクリーニングブレード31と中間転写ベルト7との間の摩擦係数を適切に保つことに寄与する。
本実施例では、中間転写ベルト7の移動中(後述する吐き出し動作時を除く)は、基本的に導電性ブラシ32には正極性の電圧(本実施例では500V)が印加される。より詳細には、本実施例では、各画像の2次転写のために2次転写ローラ8に2次転写電圧が印加される時以外は常に導電性ブラシ32には正極性の電圧(本実施例では500V)が印加される。これにより、導電性ブラシ32に保持されたトナーが中間転写ベルト7上に移行しないようになっている。そして、制御部60は、各画像の2次転写のために2次転写ローラ8に2次転写電圧が印加されるタイミングにおいて、転写残トナーTの量が多いと判断した場合には、そのまま導電性ブラシ32には正極性の電圧を印加させ続ける。これにより、上述のように中間転写ベルト7上の転写残トナーTの一部が導電ブラシ32に移行し、他の一部が中間転写ベルト7上に残る。逆に、制御部60は、上記タイミングにおいて、転写残トナーTの量が少ないと判断した場合には、導電性ブラシ32に負極性の電圧(本実施例では−500V)を印加させる。これにより、上述のように導電性ブラシ32に保持されているトナーが中間転写ベルト7上に移行する。このようにして、本実施例では、ブレードニップN3に適量のトナーが供給される。
ここで、本実施例では、制御部60は、記録材Sに形成する画像のデータに基づいて、転写残トナーTの量の多寡を判断する。より詳細には、本実施例では、制御部60は、記録材Sに形成する画像のデータから求められる画像面積比率(単位面積当たりにトナーが存在する面積の比率(印字率))に基づいて、転写残トナーTの多寡を判断する。つまり、制御部60は、画像面積比率が所定値以上の場合は転写残トナーTの量が多いと判断し、所定値未満の場合は転写残トナーTの量が少ないと判断する。
なお、本実施例では、記録材Sに形成する画像のデータから転写残トナーTの量の多寡を判断したが、これに限定されるものではない。例えば、中間転写ベルト7上のトナーを検知する検知手段として、フォトセンサなどを用いることができる。そして、直接的に中間転写ベルト7上の転写残トナー(あるいは転写前のトナー像)を観察し、転写残トナーTの量を判断してもよい。
また、本実施例では、導電性ブラシ32に印加する電圧を切り替えるタイミングを、各画像の2次転写のために2次転写ローラ8に2次転写電圧が印加される時としたが、これに限定されるものではない。例えば、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との間の摩擦力に関する情報を検出する検出手段として、中間転写ベルト7の回転トルクを検出するトルク検出器を用いることができる。そして、中間転写ベルト7の回転トルクからクリーニングブレード31と中間転写ベルト7との間の摩擦係数(摩擦力)の大小を判断し、適宜導電性ブラシ32から中間転写ベルト7へのトナーの移行を行うなどしてもよい。つまり、この場合、制御部60は、検出された回転トルクが所定値以下の場合は転写残トナーTの量が多いと判断し、所定値を超えた場合は転写残トナーTの量が少ないと判断することができる。
以上のように、本実施例では、導電性ブラシ32に印加する電圧を制御することで、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との間の摩擦係数を適切に保ち、クリーニングブレード31の良好なクリーニング性能を長期にわたり維持することが可能となる。
4.異物の除去方法と異物の再噛み込み抑制方法
次に、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との当接部に噛み込まれた異物の除去と、除去した異物の再噛み込みを抑制する方法について説明する。
次に、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との当接部に噛み込まれた異物の除去と、除去した異物の再噛み込みを抑制する方法について説明する。
本実施例のようにクリーニングブレード31を用いるクリーニング方式では、中間転写ベルト7上のトナー以外の異物、例えば紙の繊維片や添加物の凝集体がクリーニングブレード31と中間転写ベルト7との当接部に噛み込まれることがある。クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との当接部に異物が噛み込まれると、クリーニングブレード31の一部が中間転写ベルト7の表面から浮いた形となる。そのため、その異物が噛み込まれた部分で中間転写ベルト7上のトナーがクリーニングブレード31をすり抜け、画像にスジ状のクリーニング不良となって現れることがある。中間転写ベルト7上にトナー以外の異物が付着することは、多くは紙である記録材Sが中間転写ベルト7に接触するため、避けることは難しい。これに対して、中間転写ベルト7を画像形成時の正回転方向R2とは逆回転方向に移動させて、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との当接部に噛み込まれた異物を取り除く方法がある。しかし、中間転写ベルト7を単純に逆回転方向に移動させるだけでは、一旦取り除かれた異物がその後中間転写ベルト7を正回転方向R2に移動させた際にほぼ同じ箇所に侵入して再度噛み込まれやすいことがわかった。これは、次のような理由によるものと考えられる。
前述のように、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との当接部では、トナーが潤滑剤として介在し、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との間の摩擦係数を下げている。それと共に、このトナーは、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との当接部の付近、典型的にはクリーニングブレード31の先端面と中間転写ベルト7との間の滞留部D(図4)に滞留する。そして、この滞留したトナーが、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との当接部に異物が噛み込まれるのを抑制する働きもする。しかし、異物を噛み込んでいた箇所では、上述のようにトナーはクリーニングブレード31をすり抜けていたため、上述のように滞留部Dに滞留して異物の噛み込みを抑制するトナーが十分に存在していない。そのため、同じ箇所に異物が侵入すると、その異物がクリーニングブレード31と中間転写ベルト7との当接部に再度噛み込まれやすい。
また、別の問題として、異物を噛み込んでいた箇所のみトナーが存在していない状況が続くと、クリーニングブレード31の長手方向で、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との間の摩擦係数の違いができることになる。これにより、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との間の摩擦力が均一にならず、クリーニング不良に繋がることがある。
したがって、中間転写ベルト7の逆回転方向への移動により異物を除去した後には、素早くトナーを供給して、クリーニングブレード31の長手方向で摩擦係数を均一化し、再度異物が侵入してくる前に上記滞留部Dにトナーを滞留させることが望まれる。
そこで、本実施例では、概略、中間転写ベルト7を逆回転方向に移動させて異物を除去した後の、最初の中間転写ベルト7の正回転方向への移動の開始の前に、導電性ブラシ32から中間転写ベルト7にトナーを吐き出させる。また、本実施例では、中間転写ベルト7の逆回転方向への移動量を、上記吐き出されたトナーがその後の中間転写ベルト7の正回転方向への移動によって、逆回転動作により除去された異物よりも先にブレードニップN3に到達できるように適切に設定する。
図6は、本実施例におけるクリーニングブレード31と中間転写ベルト7との当接部に噛み込まれた異物の除去と、除去した異物の再噛み込みを抑制する動作の過程を示す模式図である。
まず、図6(a)に示すように、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との当接部に異物Aが噛み込まれているものとする。この状態から、制御部60は、図6(b)に示すように中間転写ベルト7を画像形成時の正回転方向R2とは逆回転方向R3に移動させる逆回転動作を実行させる。本実施例では、逆回転動作時には、全ての感光ドラム1から中間転写ベルト7が離間されている。また、逆回転動作時には、導電性ブラシ32にクリーニング電源33からトナーの正規の帯電極性とは逆極性である正極性(本実施例では500V)の電圧が印加されている。
ここで、逆回転動作時に中間転写ベルト7を逆回転方向R3に移動させる量(逆回転量)は、少なくとも中間転写ベルト7の逆回転方向におけるブレードニップN3の下流側端部からブラシニップN4の上流側端部までの距離L1より長くする。また、この逆回転量は、好ましくは中間転写ベルト7の逆回転方向におけるブレードニップN3の下流側端部からブラシニップN4の下流側端部までの距離L2以上とする。これにより、後述する吐き出し動作で導電性ブラシ32から中間転写ベルト7に吐き出されたトナー(ここでは、「吐き出しトナー」ともいう。)を、ブレードニップN3から除去された異物Aより先にブレードニップN3に到達させることができる。本実施例では、図6(b)に示すように、この逆回転量は距離L2以上とした。したがって、本実施例では、ブレードニップN3から除去された異物Aは、逆回転動作の終了時に、中間転写ベルト7の逆回転方向R3においてブラシニップN4より下流まで搬送される。
なお、逆回転動作時の逆回転量は、ダウンタイム(画像の出力ができない調整動作の期間)の低減や、中間転写ベルト7の走行距離の低減による画像形成装置100の長寿命化などの観点から、中間転写ベルト7の1周分の距離以下であることが好ましい。例えば、本実施例では、上記距離L1が10mm程度、上記距離L2が15mm程度(導電性ブラシ32の短手方向幅が5mm)であり、この場合逆回転量は20mm程度とすることができる。
ここで、中間転写ベルト7の移動により、クリーニングブレード31、導電性ブラシ32は若干変形する。そのため、上記距離L1、L2は、好ましくは逆回転動作時と実質的に同じ条件で中間転写ベルト7を逆回転方向R3に移動させている状態で測った距離である。しかし、本発明の効果を得る上で、中間転写ベルト7の静止状態で測った上記距離L1、L2と、上記逆回転方向R3に移動させている状態で測った上記距離L1、L2とは、誤差範囲で同等と言える。ここでは、上記距離L1、L2は、中間転写ベルト7の静止状態で測った距離で代表するものとする。
次に、制御部60は、上記逆回転動作の終了後の、最初の中間転写ベルト7の正回転方向R2への移動の開始の前に、導電性ブラシ32から中間転写ベルト7にトナーを移行(転移)させる吐き出し動作を実行させる。本実施例では、逆回転動作の終了後、続けて中間転写ベルト7を正回転方向R2へ移動させる正回転動作を行うこととし、その正回転動作における中間転写ベルト7の正回転方向R2への移動の開始前に吐き出し動作を開始させる。本実施例では、制御部60は、吐き出し動作時には、導電性ブラシ32にクリーニング電源33からトナーの正規の帯電極性と同極性である負極性の電圧(本実施例では−500V)を印加させる。これにより、図6(c)に示すように、中間転写ベルト7上には、逆回転動作によりブレードニップN3から除去された異物Aよりも中間転写ベルト7の正回転方向R2の下流側に、導電性ブラシ32からの吐き出しトナーBが存在することになる。つまり、逆回転動作によりブレードニップN3から除去された異物Aが再度ブレードニップN3に侵入する前に、ブレードニップN3の付近の滞留部Dに吐き出しトナーBを滞留させることができる。これにより、逆回転動作によりブレードニップN3から除去された異物Aが再度のブレードニップN3に噛み込まれることを抑制することができる。また、吐き出しトナーが供給されることにより、クリーニングブレード31の長手方向におけるクリーニングブレード31と中間転写ベルト7との間の摩擦係数の不均一も低減され、クリーニング不良の発生を抑制することができる。
本実施例では、上記正回転動作時に中間転写ベルト7を正回転方向R2に移動させる量(正回転量)は、逆回転動作における逆回転量と略同一とした。そして、本実施例では、この正回転動作の間はクリーニング電源33から導電性ブラシ32に負極性の電圧が印加され続け、正回転動作の終了と略同時にこの電圧の印加も停止される。つまり、本実施例では、吐き出し動作は、正回転動作の略全期間にわたり実行される。なお、正回転動作時の正回転量は、逆回転動作時の逆回転量と略同一であることに限定されるものではなく、好ましくは上記距離L1より長く、より好ましくは上記距離L2以上である。また、吐き出し動作は、正回転動作の全期間で行うことに限定されるものではなく、十分に吐き出しトナーをクリーニングニップN3に供給できるように適宜設定することができる。例えば、正回転動作の途中で、クリーニング電源33から導電性ブラシ32に印加する電圧を負極性から正極性に切り替えて吐き出し動作を終了してもよい。
以上では、逆回転動作時に異物Aが導電性ブラシ32をすり抜けるものとして説明したが、異物Aは導電性ブラシ32に引っ掛かって留まる場合もある。しかし、この場合も、以上の動作を行うことで同様の効果を得ることが可能である。つまり、異物Aは、導電性ブラシ32に引っ掛かった時点で、多くの場合導電性ブラシ32(クリーニングブレード31)の長手方向における位置が変化する。逆に、位置が変わらないということは導電性ブラシ32と干渉していないということで、導電性ブラシ32をすり抜けているはずである。そして、導電性ブラシ32との干渉により異物Aの導電性ブラシ32(クリーニングブレード31)の長手方向の位置が変化すれば、その異物Aは逆回転動作以前から滞留部Dにトナーが滞留している位置のブレードニップN3に侵入していくことになる。そのため、その異物AがブレードニップN3に再度噛み込込まれることは抑制される。また、万が一異物Aの導電性ブラシ32(クリーニングブレード31)の長手方向の位置が変わらずに導電性ブラシ32に引っ掛かったとしても、正回転動作時にはその異物Aは吐き出し動作による吐き出しトナーBと混ざることになる。そのため、その異物AがブレードニップN3に再度噛み込まれることは抑制される。
以上のような逆回転動作から吐き出し動作及び正回転動作の終了までの一連の動作を行うことで、クリーニングブレード31と中間転写ベルト7との当接部に異物Aが再度噛み込まれることを抑制することが可能となる。
本実施例では、上述の逆回転動作から吐き出し動作及び正回転動作の終了までの一連の動作を、ジョブの終了時に中間転写ベルト7を停止させる際には毎回実行する。図7は、本実施例における異物の除去動作及び異物の再噛み込み抑制動作の流れの概略を示すフロー図である。つまり、本実施例では、ジョブの画像形成工程の終了後に、後回転工程を実行した後、中間転写ベルト8の回転を一旦停止させ、続いて上述の逆回転動作から吐き出し動作及び正回転動作の終了までの一連の動作を実行する。これにより、ブレードニップN3への異物の噛み込みによるクリーニング不良の発生を未然に防止することができる。
なお、上述の逆回転動作から吐き出し動作及び正回転動作の終了までの一連の動作を実行するタイミングは、本実施例のものに限定されるものではない。例えば、記録材Sに形成して出力した画像の数(プリント枚数)などのクリーニングブレード31の使用量と相関する情報に基づいて、定期的に上述の一連の動作を実行してもよい。クリーニングブレード31をどの程度使用すると、ブレードニップN3への異物の噛み込みが発生しやすいかは、予め実験などで求めることができる。また、ブレードニップN3への異物の噛み込みが生じやすいことが分かっている所定の条件でのジョブの終了後にのみ上述の一連の動作を実行してもよい。その所定の条件としては、記録材Sの種類や環境(画像形成装置の内部又は外部の少なくとも一方の、温度又は湿度の少なくとも一方)などが挙げられる。また、ブレードニップN3への異物の噛み込みによるクリーニング不良が発生した場合にのみ上述の一連の動作を実行してもよい。この場合、中間転写ベルト7上のトナーを検知する検知手段によりクリーニング不良を検知した場合に上述の一連の動作を自動的に実行することができる。あるいは、クリーニング不良を検知した場合に、装置本体又は装置本体に接続された機器の表示部などの報知手段により、上述の一連の動作の実行を促してもよい(警告表示、警告音など)。ユーザなどの操作者は、その表示などに応じて、装置本体又は装置本体に接続された機器の操作部などの入力手段により、制御部25に上述の一連の動作の実行を指示することができる。さらに、クリーニング不良の発生をユーザなどの操作者が認めた場合に、上記同様に指示することで、上述の一連の動作を手動で実行させてもよい。これらにより、ダウンタイムの低減や、中間転写ベルト7の走行距離の低減による画像形成装置100の長寿命化を図ることができる。
また、上述の一連の動作は、一時期に連続して実行することに限定されるものではない。上述の吐き出し動作は、上述の逆回転動作の後の、最初の中間転写ベルト7の正回転方向R2への移動の開始と略同時又はその移動の開始の前に実行すればよい。したがって、例えば本実施例と同様にジョブの終了時に中間転写ベルト7を停止させる際に逆回転動作を実行し、その後中間転写ベルト7を停止させ、次のジョブなどのために中間転写ベルト7を正回転方向R2に移動させる際に吐き出し動作を実行してもよい。あるいは、中間転写ベルト7を停止させる際に、逆回転動作から吐き出し動作までを実行しておき、次のジョブなどのための中間転写ベルト7を正回転方向R2への移動に備えることもできる。このように、吐き出し動作は、少なくともその一部を中間転写ベルト7が停止している状態で実行してもよい。さらに、吐き出し動作は、少なくともその一部を中間転写ベルト7が逆回転方向R3に移動している間に実行してもよいが、この場合も上述の逆回転量だけ逆回転動作を実行した後に、吐き出し動作を開始させる。ただし、逆回転動作によってブレードニップN3から異物を除去した後、可及的速やかにその異物が除去された後のブレードニップN3にトナーを供給ためには、本実施例のように上述の一連の動作を一時期に連続して実行するのが好ましい。これにより、可及的速やかに前述のような摩擦係数の均一化や滞留部Dへのトナーの滞留により、クリーニングブレード31のクリーニング能力を望ましい状態に復帰させることができる。
また、本実施例では、吐き出し動作時にクリーニング電源33から導電性ブラシ32に負極性の電圧を印加したが、正負極性の電圧を交互に切り替えて印加してもよい。また、負極性の電圧のオン、オフの切り替えを繰り返してもよい。さらに、単に導電性ブラシ32への電圧の印加をオフとすることによっても、導電性ブラシ32から中間転写ベルト7にトナーを十分に吐き出すことができることがある。
このように、本実施例では、制御手段60は、非画像形成時に像担持体7を画像形成時の回転方向R2とは逆回転方向R3に移動させる逆回転動作を実行させる。また、制御手段60は、該逆回転動作における像担持体7の移動量を上記逆回転方向R3における当接部材31と像担持体7との当接部N3の下流側端部からトナー保持部材32と像担持体7との接触部N4の上流側端部までの距離より長くする。好ましくは、上記逆回転動作における像担持体7の移動量を、上記逆回転方向R3における当接部材31と像担持体7との当接部N3の下流側端部からトナー保持部材32と像担持体7との接触部N4の下流側端部までの距離以上とする。そして、制御手段60は、逆回転動作の後の、最初の像担持体7の画像形成時の回転方向R2への移動の開始の前に、トナー保持部材32から像担持体7にトナーを転移させる吐き出し動作を実行させる。換言すれば、逆回転動作の後に像担持体7を画像形成時の回転方向へ移動させるときに逆回転動作の開始時に当接部材31と当接していた位置よりも先に当接部材31との当接部N3に到達する位置の像担持体7に、トナー保持部材32からトナーを転移させる。
以上説明したように、本実施例によれば、中間転写ベルト7の逆回転方向R3への移動により中間転写ベルト7とクリーニングブレード31との当接部から除去した異物が再度噛み込まれることを抑制することができる。これにより、長期にわたり良好なクリーニング性能を維持することができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、同一符号を付して詳しい説明は省略する。
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、同一符号を付して詳しい説明は省略する。
例えば、低印字率の画像の形成が連続で行われ、中間転写ベルト7上の2次転写残トナーTの量が少ない状態が長期にわたり続いた場合、導電ブラシ32中のトナーは実施例1で説明したように中間転写ベルト7に移行され続ける。その結果、中間転写ベルト7の逆回転動作の後に吐き出し動作を実行する際に、導電性ブラシ32中のトナーが枯渇してしまっている場合がある。この場合、吐き出し動作で導電性ブラシ32から中間転写ベルト7にトナーを十分に吐き出すことができない。そのため、逆回転動作によりブレードニップN3から除去された異物がブレードニップN3に再度噛み込まれることを十分に抑制できなくなることが考えられる。
そこで、本実施例では、このような場合に、中間転写ベルト7の逆回転動作を実行する前に、導電性ブラシ32にトナーを供給する(貯め込む)動作を行う。つまり、本実施例では、制御部60は、中間転写ベルト7の逆回転動作を実行する前に、導電性ブラシ32中のトナー量を判断する。本実施例では、制御部60は、計測手段として機能して、実施例1で説明したように導電性ブラシ32から中間転写ベルト7にトナーを移行させる動作が連続して行われた時間を計測する。そして、逆回転動作を実行する前に導電性32から中間転写ベルト7にトナーを移行させる動作が連続して行われた時間が所定時間以上であるか否か判断し、該所定時間以上である場合には導電性ブラシ32中のトナーが枯渇していると判断する。この場合、制御部60は、中間転写ベルト7上に導電性ブラシ32に供給するための所定のトナー像(トナーパッチ)を形成させる。
本実施例では、トナーパッチは、ブラック用の第4の画像形成部PKで形成される。第4の画像形成部PKは、中間転写ベルト7の正回転方向R2において最下流に位置し、トナーパッチが導電性ブラシ32へ到達するまでの時間が複数の画像形成部Pの中で最も短い。そのため、ダウンタイムの低減や、中間転写ベルト7の走行距離の低減による画像形成装置100の長寿命化を図ることができる。ただし、トナーパッチは、任意の単数又は複数の画像形成部Pで形成することができる。本実施例では、トナーパッチは、中間転写ベルト7の幅方向(移動方向と略直交する方向)の長さが画像形成領域(トナー像を形成できる領域)の全域にわたる長さで、中間転写ベルト7の移動方向(プロセス方向)の長さが5mmの帯状(長方形)の画像である。なお、トナーパッチは、他の調整制御(調整用画像の濃度を検知して画像の濃度を調整する制御、色ずれ補正制御など)のための調整用画像を兼ねていてもよい。
中間転写ベルト7上に形成されたトナーパッチは、中間転写ベルト7の正回転方向R2への移動に伴い、2次転写部N2を通過し、導電性ブラシ32に至る。本実施例では、制御部60は、中間転写ベルト7上のトナーパッチが2次転写部N2を通過する際には、2次転写電源81から2次転写ローラ8にトナーの正規の帯電極性と同極性である負極性の電(本実施例では−500V)を印加させる。これにより、2次転写ローラ8にトナーパッチのトナーが付着することが抑制される。そして、制御部60は、中間転写ベルト7上のトナーパッチがブラシニップN4に到達する前にクリーニング電源33から導電性ブラシ32にトナーの正規の帯電極性とは逆極性である正極性の電圧(本実施例では500V)を印加させる。これにより、中間転写ベルト7から導電性ブラシ32にトナーが移行する。なお、本実施例では、トナーパッチの形成の開始と略同時に2次転写ローラ8への負極性の電圧の印加、導電性ブラシ32への正極性の電圧の印加が開始される。
このような動作により、導電性ブラシ32にトナーが十分に貯まった状態で、実施例1で説明した逆回転動作から吐き出し動作及び正回転動作の終了までの一連の動作を実行することができる。図8は、本実施例におけるトナーパッチによるトナー供給動作、異物の除去動作、及び異物の再噛み込み抑制動作の流れの概略を示すフロー図である。これにより、より確実にブレードニップN3への異物の再噛み込みを抑制することができる。
以上のように、本実施例によれば、逆回転動作を実行するタイミングにおいて導電性ブラシ32中のトナーが枯渇している場合であっても、導電性ブラシ32にトナーを供給してから逆回転動作を実行することで、実施例1と同様の効果を得ることができる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、清掃対象が中間転写ベルトである場合について説明したが、清掃対象はトナー像を担持する像担持体であれば、例えば感光体、静電記録誘電体などであってもよい。図9は、感光ドラムのクリーニング手段に本発明を適用した場合の例を示す。図9において、図1の画像形成装置100のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素には同一符号を付している。図9に示す画像形成装置100では、感光ドラム1に形成されたトナー像は、感光ドラム1に当接して転写部(転写ニップ)Nを形成する転写手段としての転写ローラ5によって、被転写体としての記録材Sに直接転写される。この画像形成装置100の場合、感光ドラム1の正回転方向R1における帯電ローラ2による帯電処理が行われる位置から現像装置4による現像が行われる位置までが、感光ドラム1に対するトナー像の形成が行われるトナー像形成部に相当する。また、この画像形成装置100では、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4によって、感光ドラム1にトナー像を形成するトナー像形成手段が構成される。そして、この画像形成装置100では、転写工程後に感光ドラム1の表面に残留した転写残トナーが、上述の実施例におけるベルトクリーニング装置30と同様のドラムクリーニング装置30によって感光ドラム1の表面から除去されて回収される。なお、清掃対象は、上述の実施例と同様に中間転写方式を採用した画像形成装置における感光体などの第1の像担持体であってもよい。この場合も、感光体などの第1の像担持体には、中間転写体を介して紙粉などの異物が付着することがあり、その異物がクリーニングブレードと第1の像担持体との当接部に噛み込まれることがある。
また、トナー保持部材としては、ブラシ状の部材が好適に用いられるが、これに限定されるものではなく、トナーを保持することができれば、例えばスポンジ状の部材であってもよい。また、本実施例では、トナー保持部材は、移動する像担持体に対して固定配置されるものであるが、像担持体との接触部において像担持体と同方向又は逆方向に回転するものであってもよい。
また、本発明は、当接部材がブレード状の部材である場合に特に効果的であるが、当接部材が中間転写体との当接部に紙粉などの異物が挟み込まれるおそれのある他の形態である場合にも、本発明を適用することで同様の効果が期待できる。例えば、他の形態の当接部材としては、上述のブレード状の部材よりも厚さが比較的厚いブロック状のもの、逆に厚さが比較的薄いシート状のもの、あるいは像担持体に当接されるスポンジ状の弾性体などで形成されたパッド状のものなどが例示できる。
1 感光ドラム
6 ドラムクリーニング装置
7 中間転写ベルト
30 ベルトクリーニング装置
31 クリーニングブレード
32 導電性ブラシ
33 クリーニング電源
6 ドラムクリーニング装置
7 中間転写ベルト
30 ベルトクリーニング装置
31 クリーニングブレード
32 導電性ブラシ
33 クリーニング電源
Claims (12)
- トナー像を担持する回転可能な像担持体と、
トナー像形成部で前記像担持体にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
転写部で前記像担持体から被転写体にトナー像を転写させる転写手段と、
前記像担持体の画像形成時の回転方向において前記転写部より下流かつ前記トナー像形成部より上流で前記像担持体に当接し、前記像担持体上のトナーを除去する当接部材と、
前記像担持体の画像形成時の回転方向において前記転写部より下流かつ前記当接部より上流で前記像担持体に接触し、前記像担持体上からトナーを回収し保持するトナー保持部材と、
前記トナー保持部材に電圧を印加する電源と、
非画像形成時に前記像担持体を画像形成時の回転方向とは逆回転方向に移動させる逆回転動作を実行させ、該逆回転動作における前記像担持体の移動量を前記逆回転方向における前記当接部材と前記像担持体との当接部の下流側端部から前記トナー保持部材と前記像担持体との接触部の上流側端部までの距離より長くし、前記逆回転動作の後の、最初の前記像担持体の画像形成時の回転方向への移動の開始の前に、前記トナー保持部材から前記像担持体にトナーを転移させる吐き出し動作を実行させる制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記逆回転動作における前記像担持体の移動量を、前記逆回転方向における前記当接部材と前記像担持体との当接部の下流側端部から前記トナー保持部材と前記像担持体との接触部の下流側端部までの距離以上とすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記逆回転動作の前に、前記トナー像形成手段により前記像担持体に所定のトナー像を形成し、該所定のトナー像のトナーを前記トナー保持部材に供給する動作を実行させることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記トナー保持部材に前記所定のトナー像のトナーを供給する時に、前記電源から前記トナー保持部材にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加させることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記吐き出し動作時に、前記電源から前記トナー保持部材にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧を印加させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記吐き出し動作時に、前記電源から前記トナー保持部材に正負両極性の電圧を交互に切り替えて印加させるか、前記電源から前記トナー保持部材へのトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧の印加のオンとオフとの切り替えを繰り返させるか、又は前記電源から前記トナー保持部材への電圧の印加をオフとすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記逆回転動作と、前記逆回転動作の後に最初に前記像担持体を画像形成時の回転方向へ移動させる正回転動作と、前記吐き出し動作と、を含む一連の動作を、所定のタイミングで連続して実行させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記吐き出し動作は、前記正回転動作の全期間にわたり実行されることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記当接部材は、前記像担持体の画像形成時の回転方向に対してカウンタ方向となるように前記像担持体に当接されたブレード状の部材であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記トナー保持部材は、ブラシ状の部材であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体は、前記トナー像形成手段が備える別の像担持体からトナー像が転写される中間転写体であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- トナー像を担持する回転可能な像担持体と、
トナー像形成部で前記像担持体にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
転写部で前記像担持体から被転写体にトナー像を転写させる転写手段と、
前記像担持体の画像形成時の回転方向において前記転写部より下流かつ前記トナー像形成部より上流で前記像担持体に当接し、前記像担持体上のトナーを除去する当接部材と、
前記像担持体の画像形成時の回転方向において前記転写部より下流かつ前記当接部より上流で前記像担持体に接触し、前記像担持体上からトナーを回収し保持するトナー保持部材と、
前記トナー保持部材に電圧を印加する電源と、
非画像形成時に前記像担持体を画像形成時の回転方向とは逆回転方向に移動させる逆回転動作を実行させ、該逆回転動作における前記像担持体の移動量を前記逆回転方向における前記当接部材と前記像担持体との当接部の下流側端部から前記トナー保持部材と前記像担持体との接触部の上流側端部までの距離より長くし、その後に前記像担持体を画像形成時の回転方向へ移動させたときに前記逆回転動作の開始時に前記当接部材と当接していた位置よりも先に前記当接部材との当接部に到達する位置の前記像担持体に、前記トナー保持部材からトナーを転移させる吐き出し動作を実行させる制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016008274A JP2017129684A (ja) | 2016-01-19 | 2016-01-19 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016008274A JP2017129684A (ja) | 2016-01-19 | 2016-01-19 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017129684A true JP2017129684A (ja) | 2017-07-27 |
Family
ID=59396206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016008274A Pending JP2017129684A (ja) | 2016-01-19 | 2016-01-19 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017129684A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019152845A (ja) * | 2018-03-06 | 2019-09-12 | 株式会社リコー | クリーニング装置、及び、画像形成装置 |
-
2016
- 2016-01-19 JP JP2016008274A patent/JP2017129684A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019152845A (ja) * | 2018-03-06 | 2019-09-12 | 株式会社リコー | クリーニング装置、及び、画像形成装置 |
JP7116906B2 (ja) | 2018-03-06 | 2022-08-12 | 株式会社リコー | クリーニング装置、及び、画像形成装置 |
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