JP2017129085A - 電気加熱式触媒 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気管内に設置される電気加熱式触媒について、排気管内に生じる凝縮水が電極部に達することを抑制する。【解決手段】この電気加熱式触媒は、円柱状に成形されている触媒担体11を有する。触媒担体11は、絶縁部21を備える。絶縁部21は、触媒担体11の外周面14に一端22が位置し、外周面14から円柱の中心軸Cを通過するように延設されて当該触媒担体11の内部に他端23が位置している。さらに、電気加熱式触媒は、触媒担体11の外周面14において、絶縁部21の一端22を挟んで当該触媒担体11の周方向に並んで配設されている第1電極部30と第2電極部40と、を備える。そして、第1電極部30及び第2電極部40は、電気加熱式触媒が排気管内に設置されるときの姿勢における鉛直方向において、触媒担体11の外周面14における中心軸Cよりも上方の範囲に位置している。【選択図】図2
Description
本発明は、排気を浄化するための電気加熱式触媒に関する。
排気管内に配設される排気浄化触媒について、触媒担体に通電して加熱をすることで触媒の活性を高める電気加熱式触媒が知られている。
特許文献1には、円柱状の触媒担体の表面であって直径方向の対向位置、すなわち同触媒担体を挟んで対向する位置に一対の電極部を配設した電気加熱式触媒が開示されている。
特許文献1には、円柱状の触媒担体の表面であって直径方向の対向位置、すなわち同触媒担体を挟んで対向する位置に一対の電極部を配設した電気加熱式触媒が開示されている。
ところで、電気加熱式触媒が配設される排気管の内部では凝縮水が発生し、排気管内に凝縮水が溜まることがある。こうした凝縮水が排気の熱を受けて蒸発する際には、周囲からの吸熱が起こって熱応力が生じる虞がある。特許文献1に開示されているような電気加熱式触媒を排気管内に配設した場合、対向位置に設けられている一対の電極部の少なくとも一方は、少なくとも一部が触媒担体の中心よりも下方の範囲に存在することになり、凝縮水が電極部に達する虞がある。このように凝縮水が電極部に達すると、凝縮水の蒸発に伴う熱応力が電極部に生じる虞がある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するための電気加熱式触媒は、排気管内に設置される電気加熱式触媒であって、円柱状に成形されている触媒担体と、前記触媒担体の外周面に一端が位置し、該外周面から前記円柱の中心軸を通過するように延設されて当該触媒担体の内部に他端が位置しているとともに、前記触媒担体における前記中心軸延伸方向に延設されている絶縁部と、前記触媒担体の外周面において、前記絶縁部の前記一端を挟んで当該触媒担体の周方向に並んで配設されている第1電極部と第2電極部と、を備える。そして、電気加熱式触媒が前記排気管内に設置されるときの姿勢における鉛直方向において、前記第1電極部及び前記第2電極部は、前記触媒担体の外周面における前記中心軸よりも上方の範囲に位置していることをその要旨とする。
上記課題を解決するための電気加熱式触媒は、排気管内に設置される電気加熱式触媒であって、円柱状に成形されている触媒担体と、前記触媒担体の外周面に一端が位置し、該外周面から前記円柱の中心軸を通過するように延設されて当該触媒担体の内部に他端が位置しているとともに、前記触媒担体における前記中心軸延伸方向に延設されている絶縁部と、前記触媒担体の外周面において、前記絶縁部の前記一端を挟んで当該触媒担体の周方向に並んで配設されている第1電極部と第2電極部と、を備える。そして、電気加熱式触媒が前記排気管内に設置されるときの姿勢における鉛直方向において、前記第1電極部及び前記第2電極部は、前記触媒担体の外周面における前記中心軸よりも上方の範囲に位置していることをその要旨とする。
上記のような絶縁部を設けずに第1電極部と第2電極部とを共に中心軸よりも鉛直方向上方の範囲に配設すると、第1電極部と第2電極部との間に形成される電流パスが短くなり、触媒担体の全体を加熱することができなくなる虞がある。この点、上記構成では、第1電極部と第2電極部との間には絶縁部が介在している。そのため、触媒担体には、絶縁部を迂回するように第1電極部と第2電極部との間に電流パスが形成される。すなわち、上記構成によれば、第1電極部と第2電極部とを共に中心軸よりも鉛直方向上方の範囲に配設しながらも、触媒担体の全体を加熱することができる。
そして、上記構成によれば、第1電極部と第2電極部とを共に中心軸よりも鉛直方向上方の範囲に配設しているため、電気加熱式触媒が配設される排気管内に凝縮水が溜まったとしても、一対の電極部を直径方向の対向位置に配設した場合と比較して凝縮水が電極部に達することを抑制することができる。すなわち、凝縮水の蒸発に伴う熱応力が、電極部に生じることが抑制される。
以下、電気加熱式触媒の一実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
図1には、電気加熱式触媒が排気管内に設置されるときの姿勢における鉛直方向上方を矢印で示している。また、電気加熱式触媒に流入する排気の流れを白抜き矢印で例示している。図1に示すように、電気加熱式触媒を構成する触媒担体11は、円柱状に成形されている。触媒担体11は導電性を有する多孔質材料からなり、円柱の底面としての前面12及び背面13と、円柱の側面としての外周面14を備える。一点鎖線は、円柱の中心軸Cを示している。触媒担体11には、白金やパラジウム等の触媒が担持されている。触媒担体11としては、例えば、導電性を有するセラミックを採用することができる。
図1には、電気加熱式触媒が排気管内に設置されるときの姿勢における鉛直方向上方を矢印で示している。また、電気加熱式触媒に流入する排気の流れを白抜き矢印で例示している。図1に示すように、電気加熱式触媒を構成する触媒担体11は、円柱状に成形されている。触媒担体11は導電性を有する多孔質材料からなり、円柱の底面としての前面12及び背面13と、円柱の側面としての外周面14を備える。一点鎖線は、円柱の中心軸Cを示している。触媒担体11には、白金やパラジウム等の触媒が担持されている。触媒担体11としては、例えば、導電性を有するセラミックを採用することができる。
触媒担体11は、絶縁体によって構成されている絶縁部21を備えている。絶縁部21は、その一端22が触媒担体11の外周面14上に位置している。そして一端22は、触媒担体11の前面12から触媒担体11の背面13に亘って中心軸Cの延伸方向に延設されている。つまり、中心軸Cの延伸方向における絶縁部21の長さは、触媒担体11の中心軸Cの長さと等しくされている。さらに絶縁部21は、触媒担体11の径方向に中心軸Cを超える位置まで延設されており、触媒担体11の内部に埋設されている。すなわち、絶縁部21は中心軸Cを通過するように延設されている。絶縁部21の他端23は、触媒担体11の内部に位置している。つまり、絶縁部21の一端22から他端23までの長さは、前面12の半径よりも長く前面12の直径よりも短くされている。すなわち絶縁部21は、前面12と背面13と外周面14と触媒担体11の内部とにそれぞれ一辺が位置する矩形に成形されている。
触媒担体11には、電気加熱式触媒に電流を流すための一対の電極である第1電極部30と第2電極部40とが設けられている。第1電極部30及び第2電極部40は、金属からなる導体である。第1電極部30は、第1電極膜31と、第1電極膜31に設けられている第1電極端子32からなる。第2電極部40は、第2電極膜41と、第2電極膜41に設けられている第2電極端子42からなる。第1電極膜31及び第2電極膜41は、触媒担体11の外周面14上に固定されており、絶縁部21の一端22を挟んで触媒担体11の周方向に並んで配設されている。第1電極端子32と第2電極端子42とを外部の電源と接続して通電することで触媒担体11が加熱される。
図2を用いて、絶縁部21と第1電極部30と第2電極部40との触媒担体11における位置関係について説明する。図2には、図1と同様に電気加熱式触媒が排気管内に設置されるときの姿勢における鉛直方向上方を矢印で示している。また、中心軸Cを通過する水平方向の直線を二点鎖線L1として図示している。したがって、図2において二点鎖線L1よりも鉛直方向上方の範囲は、中心軸Cよりも鉛直方向上方の範囲である。
絶縁部21の一端22は、触媒担体11において鉛直方向の上端に位置している。そして、第1電極部30は、外周面14であって、二点鎖線L1よりも鉛直方向上方の範囲に位置している。同様に第2電極部40は、外周面14であって、二点鎖線L1よりも鉛直方向上方の範囲に位置している。さらに、第1電極部30と第2電極部40は、絶縁部21の一端22と他端23とを結ぶ直線である二点鎖線L2に対して線対称の位置に設けられている。
次に本実施形態にかかる電気加熱式触媒の作用とともに、その効果について説明する。
触媒担体11の外周面14において、第1電極部30及び第2電極部40が共に中心軸Cよりも鉛直方向上方の範囲に位置している。これによって、電気加熱式触媒が配設される排気管内に凝縮水が溜まったとしても、溜まった凝縮水が中心軸Cを超えない限り第1電極部30及び第2電極部40に凝縮水が達することがない。したがって、凝縮水が第1電極部30及び第2電極部40に達することを抑制することができる。すなわち、凝縮水の蒸発に伴う熱応力が、第1電極部30及び第2電極部40に生じることが抑制される。
触媒担体11の外周面14において、第1電極部30及び第2電極部40が共に中心軸Cよりも鉛直方向上方の範囲に位置している。これによって、電気加熱式触媒が配設される排気管内に凝縮水が溜まったとしても、溜まった凝縮水が中心軸Cを超えない限り第1電極部30及び第2電極部40に凝縮水が達することがない。したがって、凝縮水が第1電極部30及び第2電極部40に達することを抑制することができる。すなわち、凝縮水の蒸発に伴う熱応力が、第1電極部30及び第2電極部40に生じることが抑制される。
また、触媒担体11が絶縁部21を備えており、絶縁部21が第1電極部30と第2電極部40との間に介在している。そのため、第1電極部30と第2電極部40とを電源と接続して電流を流すと、絶縁部21を迂回するように第1電極部30と第2電極部40との間に電流パスが形成される。つまり、第1電極部30及び第2電極部40を共に触媒担体11の外周面14において中心軸Cよりも鉛直方向上方の範囲に配設しながらも、第1電極部30と第2電極部40との間に形成される電流パスが短くなることがない。これによって、凝縮水が第1電極部30及び第2電極部40に達することを抑制しつつも、触媒担体11の全体を加熱することができる。
さらに、絶縁部21は、一端22から他端23までの長さが前面12の半径よりも長いものの、前面12の直径よりも短くなっている。これによって、第1電極部30と第2電極部40との間に形成される電流パスが絶縁部21を迂回して中心軸Cの外側を通り、触媒担体11の全体に及ぶようになるため、触媒担体11の全体を加熱することができる。
なお、本実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、触媒担体11の形状として前面12及び背面13が真円の円柱を例示した。触媒担体11の形状はこれに限らず、例えば楕円柱であってもよい。
・上記実施形態では、触媒担体11の形状として前面12及び背面13が真円の円柱を例示した。触媒担体11の形状はこれに限らず、例えば楕円柱であってもよい。
・第1電極部30と第2電極部40とが、絶縁部21を挟んで設けられ中心軸Cよりも鉛直方向上方の範囲に位置していれば、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。したがって、第1電極部30と第2電極部40とを、二点鎖線L2に対して必ずしも線対称の位置に設けなくてもよい。
・上記実施形態では、絶縁部21と触媒担体11について、中心軸Cの延伸方向の長さを等しくした。第1電極部30と第2電極部40との間の電流パスが絶縁部21によって迂回して形成されればよく、絶縁部21の長さが触媒担体11の長さよりも短くてもよい。
・上記実施形態では、絶縁部21の一端22を触媒担体11における鉛直方向の上端に配設したが、必ずしも上端でなくてもよい。例えば、図2を参照して例示すると、絶縁部21と第1電極部30と第2電極部40とを、中心軸Cを中心として図の右手側にそれぞれ30°傾けて配設したとしても、第1電極部30及び第2電極部40は二点鎖線L1よりも鉛直方向上方の範囲に位置する。つまり、第1電極部30及び第2電極部40は中心軸Cよりも鉛直方向上方に位置する。このように、第1電極部30及び第2電極部40が中心軸Cよりも鉛直方向上方に位置していれば、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
11…触媒担体、12…前面、13…背面、14…外周面、21…絶縁部、22…一端、23…他端、30…第1電極部、31…第1電極膜、32…第1電極端子、40…第2電極部、41…第2電極膜、42…第2電極端子。
Claims (1)
- 円柱状に成形されている触媒担体と、
前記触媒担体の外周面に一端が位置し、該外周面から前記円柱の中心軸を通過するように延設されて当該触媒担体の内部に他端が位置しているとともに、前記触媒担体における前記中心軸延伸方向に延設されている絶縁部と、
前記触媒担体の外周面において、前記絶縁部の前記一端を挟んで当該触媒担体の周方向に並んで配設されている第1電極部と第2電極部と、を備え、排気管内に設置される電気加熱式触媒であって、
前記排気管内に設置されるときの姿勢における鉛直方向において、前記第1電極部及び前記第2電極部は、前記触媒担体の外周面における前記中心軸よりも上方の範囲に位置している電気加熱式触媒。
Priority Applications (1)
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JP2016009843A JP2017129085A (ja) | 2016-01-21 | 2016-01-21 | 電気加熱式触媒 |
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JP2016009843A JP2017129085A (ja) | 2016-01-21 | 2016-01-21 | 電気加熱式触媒 |
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JP (1) | JP2017129085A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2711742C1 (ru) * | 2018-06-01 | 2020-01-21 | Тойота Дзидося Кабусики Кайся | Электрически нагревамое каталитическое устройство |
-
2016
- 2016-01-21 JP JP2016009843A patent/JP2017129085A/ja active Pending
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RU2711742C1 (ru) * | 2018-06-01 | 2020-01-21 | Тойота Дзидося Кабусики Кайся | Электрически нагревамое каталитическое устройство |
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