JP2017128654A - コーティング剤用水性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性に優れ、外観に優れた塗膜を形成するコーティング剤用水性樹脂組成物およびその製造方法、前記コーティング剤用水性樹脂組成物を含有するコーティング剤、ならびに前記コーティング剤から形成された塗膜を有する基材を提供する。【解決手段】(メタ)アクリル系ポリマーを含有するエマルション粒子、多官能モノマーおよびノニオン性乳化剤を含有するコーティング剤用水性樹脂組成物が用いられていることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、コーティング剤用水性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、建材用トップコート、建材用バックコート、建材用シーラー、樹脂成形体用コーティング剤、樹脂フィルム用コーティング剤などに好適に使用することができるコーティング剤、当該コーティング剤に好適に使用することができるコーティング剤用水性樹脂組成物およびその製造方法、ならびに前記コーティング剤から形成された塗膜を有する基材に関する。
活性エネルギー線による硬化性に優れ、着色および臭気を生じず、硬度、耐溶剤性および耐水性に優れた硬化膜を形成するコーティング剤に使用される水性エマルジョンとして、エチレン性不飽和基と環状イミド基とを有する化合物を構成単位とする重合体と2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物が水性媒体中で分散されたエマルジョンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、前記エマルジョンは、エマルション粒子の分散安定性に劣るとともに、基材に塗布することによって形成された塗膜の外観に劣ることから、近年、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性に優れ、外観に優れた塗膜を形成するコーティング剤の開発が望まれている。
特開2000−234044号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性に優れ、外観に優れた塗膜を形成するコーティング剤用水性樹脂組成物およびその製造方法、前記コーティング剤用水性樹脂組成物を含有するコーティング剤、ならびに前記コーティング剤から形成された塗膜を有する基材を提供することを課題とする。
本発明は、
(1) コーティング剤に用いられる水性樹脂組成物であって、(メタ)アクリル系ポリマーを含有するエマルション粒子、多官能モノマーおよびノニオン性乳化剤を含有することを特徴とするコーティング剤用水性樹脂組成物、
(2) コーティング剤用水性樹脂組成物を製造する方法であって、水性樹脂組成物を製造する際にノニオン性乳化剤を用いることを特徴とする水性樹脂組成物の製造方法、
(3) 前記(1)に記載のコーティング剤用水性樹脂組成物を含有することを特徴とするコーティング剤、および
(4) 前記(3)に記載のコーティング剤から形成された塗膜を有する基材
に関する。
本発明によれば、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性に優れ、外観に優れた塗膜を形成するコーティング剤用水性樹脂組成物およびその製造方法、前記コーティング剤用水性樹脂組成物を含有するコーティング剤、ならびに前記コーティング剤から形成された塗膜を有する基材が提供される。
本発明のコーティング剤用水性樹脂組成物は、前記したように、コーティング剤に用いられる水性樹脂組成物であり、(メタ)アクリル系ポリマーを含有するエマルション粒子、多官能モノマーおよびノニオン性乳化剤を含有することを特徴とする。なお、(メタ)アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル系モノマーを含有するモノマー成分を重合させてなるポリマーを意味する。
本発明のコーティング剤用水性樹脂組成物は、エマルション粒子、多官能モノマーおよびノニオン性乳化剤を含有することから、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性に優れ、外観に優れた塗膜を形成する。
本発明のコーティング剤用水性樹脂組成物の製造方法は、水性樹脂組成物を製造する際にノニオン性乳化剤を用いることを特徴とする。本発明のコーティング剤用水性樹脂組成物の製造方法によれば、水性樹脂組成物を製造する際にノニオン性乳化剤が用いられることから、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性に優れ、外観に優れた塗膜を形成するコーティング剤用水性樹脂組成物を得ることができる。
ノニオン性乳化剤としては、例えば、アリルオキシアルキルアルコキシアルキルヒドロキシポリオキシアルキレン、ポリオキシアルキレンアルキルプロペニルアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとの縮合体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、エチレンオキサイドと脂肪族アミンとの縮合体、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのノニオン性乳化剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ノニオン性乳化剤のなかでは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、アリルオキシアルキルアルコキシアルキルヒドロキシポリオキシアルキレン、ポリオキシアルキレンアルキルプロペニルアリールエーテルおよびポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。
アリルオキシアルキルアルコキシアルキルヒドロキシポリオキシアルキレンにおいて、アルキルアルコキシ基のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1〜4のアルコキシ基などが挙げられる。アルキルヒドロキシ基としては、例えば、メチルヒドロキシ基、エチルヒドロキシ基、プロピルヒドロキシ基などの炭素数1〜4のアルキルヒドロキシ基などが挙げられる。また、オキシアルキレンとしては、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基などの炭素数2〜4のオキシアルキレン基などが挙げられる。オキシアルキレンの付加モル数は、好ましくは2〜30、より好ましくは8〜20である。好適なアリルオキシアルキルアルコキシアルキルヒドロキシポリオキシアルキレンとしては、例えば、アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレンなどを挙げることができる。
アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレンは、商業的に容易に入手することができるものであり、その例としては、(株)ADEKA製、商品名:アデカリアソープ(登録商標)ER−10、アデカリアソープ(登録商標)ER−20、アデカリアソープ(登録商標)ER−30、アデカリアソープ(登録商標)ER−40、ADEKA(株)製、アデカリアソープ(登録商標)NE−10、アデカリアソープ(登録商標)NE−20、アデカリアソープ(登録商標)NE−30などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのアリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレンは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ポリオキシアルキレンアルキルプロペニルアリールエーテルにおいて、オキシアルキレンとしては、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基などの炭素数が2〜4のオキシアルキレン基などが挙げられる。オキシアルキレン基の付加モル数は、好ましくは2〜30、より好ましくは8〜20である。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基などが挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基などの炭素数6〜12のアリール基などが挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルプロペニルアリールエーテルのなかでは、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテルが好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテルは、商業的に容易に入手することができるものであり、その例としては、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)RN−20、アクアロン(登録商標)RN−30、アクアロン(登録商標)RN−50などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルにおいて、オキシアルキレンとしては、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基などの炭素数が2〜4のオキシアルキレン基などが挙げられる。オキシアルキレン基の付加モル数は、好ましくは2〜30、より好ましくは8〜20である。アルキル基としては、炭素数6〜30のアルキル基などが挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのなかでは、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。ポリオキシエチレンアルキルエーテルの具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのポリオキシエチレンアルキルエーテルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルは、商業的に容易に入手することができるものであり、その例としては、(株)日本触媒製、商品名:ソフタノール(登録商標)30、ソフタノール(登録商標)150、ソフタノール(登録商標)400、ソフタノール(登録商標)500;花王(株)製、商品名:エマルゲン(登録商標)1108、エマルゲン(登録商標)1118S−70、エマルゲン(登録商標)1350S−70、エマルゲン(登録商標)1150S−60、エマルゲン(登録商標)306P、エマルゲン(登録商標)320P、エマルゲン(登録商標)350、エマルゲン(登録商標)103、エマルゲン(登録商標)105、エマルゲン(登録商標)120、エマルゲン(登録商標)150などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのポリオキシエチレンアルキルエーテルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルにおいて、オキシアルキレンとしては、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基などの炭素数が2〜4のオキシアルキレン基などが挙げられる。オキシアルキレン基の付加モル数は、好ましくは2〜30、より好ましくは8〜20である。アルキル基としては、炭素数6〜30のアルキル基などが挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基などの炭素数6〜12のアリール基などが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルとしては、例えば、オキシエチレン基の付加モル数が2〜30であり、アルキル基の炭素数が6〜30であり、アリール基の炭素数が6〜12であるポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルにおいて、オキシアルキレンとしては、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基などの炭素数が2〜4のオキシアルキレン基などが挙げられる。オキシアルキレン基の付加モル数は、好ましくは2〜30、より好ましくは8〜20である。アルケニル基としては、例えば、プロペニル基などの炭素数2〜18のアルケニル基などが挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルは、商業的に容易に入手することができるものであり、その例としては、花王(株)製、商品名:ラテムル(登録商標)PD−420、ラテムル(登録商標)PD−430、ラテムル(登録商標)PD−450などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのポリオキシアルキレンアルケニルエーテルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとの縮合体は、商業的に容易に入手することができるものであり、その例としては、花王(株)製、商品名:エマルゲン(登録商標)PP−290;ADEKA(株)製、商品名:アデカプルロニック(登録商標)L−23、アデカプルロニック(登録商標)L−44、アデカプルロニック(登録商標)L−72、アデカプルロニック(登録商標)L−101、アデカプルロニック(登録商標)P−85、アデカプルロニック(登録商標)F−68などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとの縮合体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルにおいて、オキシエチレン基の付加モル数は、好ましくは2〜30、より好ましくは8〜20である。
ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルにおいて、オキシエチレンの付加モル数は、好ましくは2〜30、より好ましくは8〜20である。
ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルは、商業的に容易に入手することができるものであり、その例としては、第一工業製薬(株)製、商品名:ノイゲン(登録商標)EA−137、ノイゲン(登録商標)EA−157、ノイゲン(登録商標)EA−167、ノイゲン(登録商標)EA−177;花王(株)製、商品名:エマルゲン(登録商標)A−500、エマルゲン(登録商標)A−60、エマルゲン(登録商標)A−90などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ノニオン性乳化剤は、本発明の目的が阻害されない範囲内で、必要により、他の乳化剤と併用してもよい。他の乳化剤としては、例えば、アニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、両性乳化剤などが挙げられる。アニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤および両性乳化剤としては、後述するものを例示することができる。
ノニオン性乳化剤を水性樹脂組成物に含有させる方法としては、例えば、エマルション粒子の原料として用いられるモノマー成分をノニオン性乳化剤の存在下で乳化重合させる方法、前記モノマー成分をノニオン性乳化剤の存在下で乳化重合させた後、得られた樹脂エマルションとノニオン性乳化剤とを混合する方法、前記モノマー成分をノニオン性乳化剤以外の乳化剤の存在下で乳化重合させた後、得られた樹脂エマルションとノニオン性乳化剤とを混合する方法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのいずれの方法においてもエマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性に優れ、外観に優れた塗膜を形成する水性樹脂組成物を得ることができる。
前記ノニオン性乳化剤を水性樹脂組成物に含有させる方法のなかでは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、前記モノマー成分をノニオン性乳化剤の存在下で乳化重合させる方法、および前記モノマー成分をノニオン性乳化剤の存在下で乳化重合させた後、得られた樹脂エマルションとノニオン性乳化剤とを混合する方法が好ましく、前記モノマー成分をノニオン性乳化剤の存在下で乳化重合させた後、得られた樹脂エマルションとノニオン性乳化剤とを混合する方法がより好ましい。
エマルション粒子の原料として用いられるモノマー成分をノニオン性乳化剤の存在下で乳化重合させる場合、モノマー成分100質量部あたりのノニオン性乳化剤の量は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、さらに好ましくは1質量部以上であり、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下である。
また、樹脂エマルションとノニオン性乳化剤とを混合する場合、樹脂エマルションの不揮発分100質量部あたりのノニオン性乳化剤の量は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、さらに好ましくは0.8質量部以上、さらに一層好ましくは1質量部以上であり、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下、さらに一層好ましくは3質量部以下である。
エマルション粒子を含有する樹脂エマルションは、水性媒体中でモノマー成分を乳化剤の存在で乳化重合させることによって調製することができる。
モノマー成分としては、例えば、ジエン構造含有モノマーおよび前記ジエン構造含有モノマー以外のモノマーが挙げられる。ジエン構造含有モノマーは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好適に使用することができる。
ジエン構造含有モノマーとしては、例えば、式(I):
Figure 2017128654
(式中、R1は水素原子または炭素数1〜30の1価の有機基、R2は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、カルボキシル基、エステル基またはシアノ基、XおよびYはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子、Zは直接結合、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子を示し、X、YおよびZのうちの少なくとも1つの基はたがいに隣接しない酸素原子、イオウ原子またはイミノ基である)
で表わされるジエン構造含有モノマーなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
1の具体例としては、例えば、水素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−アミル基、sec−アミル基、tert−アミル基、n−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル基、カプリル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ミリスチル基、ペンタデシル基、セチル基、ヘプタデシル基、ステアリル基、ノナデシル基、エイコシル基、セリル基、メシリル基などの炭素数1〜30の鎖状飽和炭化水素基;メトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、メトキシエトキシエトキシエチル基、3−メトキシブチル基、エトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基、フェノキシエチル基、フェノキシエトキシエチル基などの炭素数1〜30の鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換されたアルコキシ基含有鎖状飽和炭化水素基;ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基などの炭素数1〜30の鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部が水酸基で置換された水酸基含有鎖状飽和炭化水素基;フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、クロロエチル基、ジクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブロモエチル基などの炭素数1〜30の鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部がハロゲン原子で置換されたハロゲン原子含有鎖状飽和炭化水素基;ビニル基、アリル基、メタリル基、クロチル基、プロパギル基などの炭素数2〜30の鎖状不飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基、水酸基またはハロゲン原子で置換された鎖状不飽和炭化水素基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、トリシクロデカニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、ジシクロペンタジエニル基などの炭素数3〜30の脂環式炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基、水酸基またはハロゲン原子で置換された脂環式炭化水素基;フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、ジフェニルエチル基、トリフェニルメチル基、シンナミル基、ナフチル基、アントラニル基などの炭素数6〜30の芳香族炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基、水酸基またはハロゲン原子で置換された芳香族炭化水素基;グリシジル基、β−メチルグリシジル基、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル基、テトラヒドロフルフリル基、3−メチル−3−オキセタニルメチル基、3−エチル−3−オキセタニルメチル基などの炭素数2〜30の環状エーテル基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基、水酸基またはハロゲン原子で置換された環状エーテル基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。前記置換基は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基などの炭素数1〜30のアルコキシ基であることが好ましい。
1のなかでは、炭素数1〜20の鎖状飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された鎖状飽和炭化水素基、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基、ならびに炭素数4〜20の環状エーテル基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された環状エーテル基が好ましく、炭素数1〜20の鎖状飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された鎖状飽和炭化水素基、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、ならびに炭素数4〜20の環状エーテル基がより好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェノキシエチル基、シクロヘキシル基、イソボルニル基、ベンジル基およびテトラヒドロフルフリル基がより一層好ましく、メチル基およびシクロヘキシル基がさらに好ましい。
2は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、カルボキシル基、エステル基またはシアノ基である。炭素数1〜4のアルキル基のなかでは、メチル基が好ましい。エステル基としては、例えば、式:−COOR3(式中、R3は炭素数1〜30の1価の有機基を示す)で表わされる基などが挙げられる。
XおよびYは、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子である。Zは、直接結合、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子である。X、YおよびZのうちの少なくとも1つの基は、たがいに隣接しない酸素原子、イオウ原子またはイミノ基である。イミノ基としては、例えば、−NR4−基(式中、R4は水素原子または炭素数1〜30の1価の有機基を示す)などが挙げられる。前記「たがいに隣接しない酸素原子、イオウ原子またはイミノ基」は、例えば、−O−O−、−O−NR4−などのようにヘテロ原子が隣り合わないことを意味する。R4において、炭素数1〜30の1価の有機基としては、前記と同様の炭素数1〜30の1価の有機基が挙げられる。
前記炭素数1〜30の1価の有機基のなかでは、炭素数1〜20の鎖状飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された鎖状飽和炭化水素基、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基、ならびに炭素数4〜20の環状エーテル基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された環状エーテル基が好ましく、炭素数1〜20の鎖状飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された鎖状飽和炭化水素基、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、ならびに炭素数4〜20の環状エーテル基がより好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェノキシエチル基、シクロヘキシル基、イソボルニル基、フェニル基、ベンジル基およびテトラヒドロフルフリル基がより一層好ましく、メチル基およびシクロヘキシル基がさらに好ましい。
式(I)で表わされるジエン構造含有モノマーの具体例としては、例えば、式(Ia):
Figure 2017128654
(式中、R1は前記と同じ)
表わされる1,6−ジエン構造含有モノマー、式(Ib):
Figure 2017128654
(式中、R1は前記と同じ)
で表わされる1,6−ジエン構造含有モノマー、式(Ic):
Figure 2017128654
(式中、R1は前記と同じであり、各R1はそれぞれ同一であってもよく異なっていてもよい)
で表わされる1,6−ジエン構造含有モノマー、式(Id):
Figure 2017128654
(式中、R1およびR4は前記と同じ)
で表わされる1,6−ジエン構造含有モノマー、式(Ie):
Figure 2017128654
(式中、R1は前記と同じ)
で表わされる1,6−ジエン構造含有モノマー、式(If):
Figure 2017128654
(式中、R1およびR4は前記と同じ)
で表わされる1,6−ジエン構造含有モノマー、式(Ig):
Figure 2017128654
(式中、R1は前記と同じ)
で表わされる1,6−ジエン構造含有モノマー、式(Ih):
Figure 2017128654
(式中、R1は前記と同じ)
で表わされる1,5−ジエン構造含有モノマー、式(Ii):
Figure 2017128654
(式中、R1は前記と同じ)
で表わされる1,5−ジエン構造含有モノマーなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのモノマーのなかでは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、式(Ia)で表わされる1,6−ジエン構造含有モノマー、式(Ib)で表わされる1,6−ジエン構造含有モノマーおよび式(Ic)で表わされる1,6−ジエン構造含有モノマーが好ましく、式(Ia)で表わされる1,6−ジエン構造含有モノマーがより好ましい。これらのモノマーは、例えば、特開平10−226669号公報に記載の方法によって調製することができる。
式(Ia)で表わされる1,6−ジエン構造含有モノマーとしては、例えば、α−アリルオキシメチルアクリル酸、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソプロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸tert−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジシクロペンタジエニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソボルニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アダマンチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ベンジル、α−アリルオキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリルなどのアリルオキシメチルアクリル酸エステルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのモノマーのなかでは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソプロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソボルニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ベンジルおよびα−アリルオキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリルが好ましく、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチルおよびα−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシルがより好ましく、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチルがさらに好ましい。
式(Ib)で表わされる1,6−ジエン構造含有モノマーとしては、例えば、α−メタリルオキシメチルアクリル酸、α−メタリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸プロピル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸イソプロピル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸ブチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸tert−ブチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸ジシクロペンタジエニル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸イソボルニル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸アダマンチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸ベンジル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリルなどのメタリルオキシメチルアクリル酸エステルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのモノマーのなかでは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、α−メタリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸イソプロピル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸イソボルニル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸ベンジルおよびα−メタリルオキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリルが好ましく、α−メタリルオキシメチルアクリル酸メチルおよびα−メタリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシルがより好ましい。
式(Ic)で表わされる1,6−ジエン構造含有モノマーとしては、例えば、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸プロピル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸イソプロピル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸ブチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸tert−ブチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸フェノキシエチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸シクロヘキシル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸ジシクロペンタジエニル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸イソボルニル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸アダマンチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸ベンジル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリル)エーテルなどのα−ヒドロキシメチルアクリル酸系モノマーのエーテル体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのモノマーのなかでは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸イソプロピル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸フェノキシエチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸シクロヘキシル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸イソボルニル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸ベンジル)エーテルおよびビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリル)エーテルが好ましく、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル)エーテルおよびビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸シクロヘキシル)エーテルがより好ましい。
ジエン構造含有モノマーのなかでは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチルおよびα−メタリルオキシメチルアクリル酸メチルが好ましい。
モノマー成分におけるジエン構造含有モノマーの含有率は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上、さらに一層好ましくは20質量%以上であり、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは85質量%以下、さらに一層好ましくは80質量%以下である。
ジエン構造含有モノマー以外のモノマーとしては、例えば、ジエン構造含有モノマー以外の(メタ)アクリル系モノマー、スチレン系モノマー、前記(メタ)アクリル系モノマー以外のカルボキシル基含有脂肪族系モノマー、前記(メタ)アクリル系モノマー以外の窒素原子含有脂肪族系モノマー、シラン基含有脂肪族系モノマー、前記(メタ)アクリル系モノマー以外のカルボニル基含有脂肪族系モノマー、前記(メタ)アクリル系モノマー以外のアジリジニル基含有脂肪族系モノマー、オレフィン系モノマーなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」は、アクリルまたはメタクリルを意味する。「(メタ)アクリレート」は、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルまたはメタクリロイルを意味する。また、「(メタ)アクリロイルオキシ」は、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシを意味する。
ジエン構造含有モノマー以外のモノマーのなかでは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、前記ジエン構造含有モノマー以外の(メタ)アクリル系モノマーおよびスチレン系モノマーが好ましい。
前記ジエン構造含有モノマー以外の(メタ)アクリル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、アルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有(メタ)アクリレート、オキソ基含有(メタ)アクリレート、フッ素原子含有(メタ)アクリレート、エポキシ基含有(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、アラルキル(メタ)アクリレート、カルボニル基含有(メタ)アクリレート、アジリジニル基含有(メタ)アクリレート、窒素原子含有(メタ)アクリレート、カルボキシル基末端カプロラクトン変性(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらの(メタ)アクリル系モノマーのなかでは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、(メタ)アクリル酸およびアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。
モノマー成分における(メタ)アクリル酸の含有率は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらに好ましくは0.5質量%以上であり、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下である。
前記アルキル(メタ)アクリレートは、脂環構造を有するアルキル(メタ)アクリレートを含む概念のものである。前記アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレートなどのアルキル基の炭素数が1〜18であるアルキル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−メチルシクロへキシルメチル(メタ)アクリレート、tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレートなどの脂環構造を有していてもよいアルキル基の炭素数が6〜18であるアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのアルキル(メタ)アクリレートは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのアルキル(メタ)アクリレートのなかでは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、アルキル基の炭素数が1〜4であるアルキル(メタ)アクリレートおよびシクロヘキシル(メタ)アクリレートが好ましく、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレートおよびシクロヘキシル(メタ)アクリレートがより好ましい。
モノマー成分における前記アルキル(メタ)アクリレートの含有率は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、より一層好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上、さらに一層好ましくは15質量%以上であり、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、より一層好ましくは85質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下、さらに一層好ましくは75質量%以下、特に好ましくは70質量%以下である。
水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル基の炭素数が1〜18の水酸基含有(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
オキソ基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールメトキシ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールメトキシ(メタ)アクリレートなどの(ジ)エチレングリコール(メトキシ)(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
フッ素原子含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレートなどのフッ素原子含有アルキル基を有するフッ素原子含有アルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
エポキシ基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、α−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アルコキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−(2−ビニルオキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート、エトキシブチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリプロポキシ(メタ)アクリレート、2−エチルへキシルカルビトール(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アラルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート、メチルベンジル(メタ)アクリレート、ナフチルメチル(メタ)アクリレートなどの炭素数が7〜18のアラルキル基を有するアラルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
カルボニル基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、アセトニル(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリレート、2−(アセトアセトキシ)エチル(メタ)アクリレート、オキソシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アジリジニル基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−アジリジニルエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
窒素原子含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モルホリンのエチレンオキサイド付加(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
モノマー成分におけるジエン構造含有モノマー以外の(メタ)アクリル系モノマーの含有率は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上、さらに一層好ましくは20質量%以上であり、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは85質量%以下、さらに一層好ましくは80質量%以下である。
スチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、tert−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのモノマーのなかでは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、スチレンが好ましい。
モノマー成分におけるスチレン系モノマーの含有率は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは0〜20質量%、より好ましくは0〜15質量%、さらに好ましくは0〜10質量%である。
(メタ)アクリル系モノマー以外のカルボキシル基含有脂肪族系モノマーとしては、例えば、イタコン酸などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
(メタ)アクリル系モノマー以外の窒素原子含有脂肪族系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−モノメチル(メタ)アクリルアミド、N−モノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドなどのアクリルアミド化合物、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルオキサゾリドン、N−ビニルサクシンイミド、N−ビニルメチルカルバメート、N,N−メチルビニルアセトアミド、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−2−オキサゾリン、(メタ)アクリロニトリル、マレイミドなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
シラン基含有脂肪族系モノマーとしては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、2−スチリルエチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヒドロキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルヒドロキシシランなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル系モノマー以外のカルボニル基含有脂肪族系モノマーとしては、例えば、アクロレイン、ホウミルスチロール、ビニルエチルケトン、(メタ)アクリロイルオキシアルキルプロペナール、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートアセチルアセテート、ブタンジオール−1,4−アクリレートアセチルアセテートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル系モノマー以外のアジリジニル基含有脂肪族系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリロイルアジリジンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
オレフィン系モノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
また、本発明においては、形成される塗膜に紫外線安定性や紫外線吸収性を付与する観点から、本発明の目的が阻害されない範囲内で、紫外線安定性モノマー、紫外線吸収性モノマーなどを適量でモノマー成分に含有させてもよい。
紫外線安定性モノマーとしては、例えば、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイル−1−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
紫外線吸収性モノマーとしては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収性モノマー、ベンゾフェノン系紫外線吸収性モノマーなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収性モノマーとしては、例えば、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシメチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシメチルフェニル]−5−tert−ブチル−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルアミノメチル−5’−tert−オクチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル]−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチル−3’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル]−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル]−5−シアノ−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル]−5−tert−ブチル−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(β−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)−3’−tert−ブチルフェニル]−4−tert−ブチル−2H−ベンゾトリアゾールなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ベンゾフェノン系紫外線吸収性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシ−4−(メタ)アクリロイルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−[2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシ]プロポキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−[3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ]ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−4−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]ブトキシベンゾフェノンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
モノマー成分を乳化重合させる方法としては、例えば、水をはじめ、メタノールなどの低級アルコールなどの水溶性有機溶媒と水との混合溶液などの水性媒体中に乳化剤を溶解させ、得られた溶液にモノマー成分および重合開始剤を滴下させる方法、乳化剤および水を用いてあらかじめ乳化させておいたモノマー成分を水性媒体に滴下させる方法などが挙げられるが、本発明は、かかる方法のみに限定されるものではない。なお、媒体の量は、得られる樹脂エマルションに含まれる不揮発分量を考慮して適宜設定することが好ましい。
乳化剤としては、例えば、ノニオン性乳化剤、アニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、両性乳化剤、高分子乳化剤などが挙げられる。これらの乳化剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらの乳化剤のなかでは、前記したように、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、ノニオン性乳化剤が好ましい。
ノニオン性乳化剤としては、前述したノニオン性乳化剤と同様のものを例示することができる。ノニオン性乳化剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アニオン性乳化剤としては、例えば、アンモニウムドデシルサルフェート、ナトリウムドデシルサルフェートなどのアルキルサルフェート塩;アンモニウムドデシルスルホネート、ナトリウムドデシルスルホネート、ナトリウムアルキルジフェニルエーテルジスルホネートなどのアルキルスルホネート塩;アンモニウムドデシルベンゼンスルホネート、ナトリウムドデシルナフタレンスルホネートなどのアルキルアリールスルホネート塩;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンアルキルスルホネート塩;ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩;ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩;ジアルキルスルホコハク酸塩;アリールスルホン酸−ホルマリン縮合物;アンモニウムラウリレート、ナトリウムステアリレートなどの脂肪酸塩;ビス(ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル)メタクリレートスルホネート塩、プロペニル−アルキルスルホコハク酸エステル塩、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンスルホネート塩、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンホスフォネート塩、アリルオキシメチルアルキルオキシポリオキシエチレンのスルホネート塩などのアリル基を有する硫酸エステルまたはその塩;アリルオキシメチルアルコキシエチルポリオキシエチレンの硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸アンモニウム塩などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのアニオン性乳化剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
カチオン性乳化剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライドなどのアルキルアンモニウム塩などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
両性乳化剤としては、例えば、ベタインエステル型乳化剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
高分子乳化剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウムなどのポリ(メタ)アクリル酸塩、ポリヒドロキシエチルアクリレートなどのポリヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの高分子乳化剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
また、乳化剤として、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、重合性基を有する乳化剤、すなわち、いわゆる反応性乳化剤が好ましく、環境保護の観点から、非ノニルフェニル型の乳化剤が好ましい。
反応性乳化剤としては、例えば、プロペニル−アルキルスルホコハク酸エステル塩、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンスルホネート塩、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンホスフォネート塩〔例えば、三洋化成工業(株)製、商品名:エレミノールRS−30など〕、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム〔例えば、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンHS−10、アクアロンBC−10など〕、アリルオキシメチルアルキルオキシポリオキシエチレンのスルホネート塩〔例えば、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンKH−10など〕、アリルオキシメチルノニルフェノキシエチルヒドロキシポリオキシエチレンのスルホネート塩〔例えば、(株)ADEKA製、商品名:アデカリアソープSE−10など〕、アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレン硫酸エステル塩〔例えば、(株)ADEKA製、商品名:アデカリアソープSR−10、SR−20、SR−30など〕、ビス(ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル)メタクリレート化スルホネート塩〔例えば、日本乳化剤(株)製、商品名:アントックスMS−60など〕などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
モノマー成分100質量部あたりの乳化剤の量は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、さらに好ましくは1質量部以上であり、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下である。
モノマー成分を重合させる際には、重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾビス(2―ジアミノプロパン)ハイドロクロライド、4,4−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)などのアゾ化合物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩;過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、過酸化アンモニウムなどの過酸化物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
モノマー成分100質量部あたりの重合開始剤の量は、重合速度を高め、未反応のモノマー成分の残存量を低減させる観点から、好ましくは0.03質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上、さらに好ましくは0.1質量部以上であり、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下、さらに好ましくは1質量部以下である。
重合開始剤の添加方法は、特に限定されない。重合開始剤の添加方法としては、例えば、一括仕込み、分割仕込み、連続滴下などが挙げられる。また、重合反応の終了時期を早める観点から、反応系内にモノマー成分を添加する前またはモノマー成分を添加した後に重合開始剤の一部を添加してもよい。
なお、重合開始剤の分解を促進するために、例えば、亜硫酸水素ナトリウム、L−アスコルビン酸などの還元剤、硫酸第一鉄などの遷移金属塩などの重合開始剤の分解剤を反応系内に適量で添加してもよい。
また、(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量を調整するために、連鎖移動剤を反応系内に添加してもよい。連鎖移動剤としては、例えば、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、tert−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、2−メルカプトエタノール、α−メチルスチレン、α−メチルスチレンダイマーなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの連鎖移動剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。モノマー成分100質量部あたりの連鎖移動剤の量は0質量部以上であるが、エマルション粒子の重量平均分子量を適切に調整する観点から、0.01〜10質量部であることが好ましい。
反応系内には、必要により、pH緩衝剤、キレート剤、造膜助剤などの添加剤を添加してもよい。添加剤の量は、その種類によって異なるので一概には決定することができない。通常、モノマー成分100質量部あたりの添加剤の量は、0質量部以上であるが、好ましくは0.01〜5質量部程度、より好ましくは0.1〜3質量部程度である。
モノマー成分を重合させる際の雰囲気は、特に限定されないが、重合反応の効率を高める観点から、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスであることが好ましい。
モノマー成分を重合させる際の重合温度は、特に限定がないが、通常、好ましくは50〜100℃、より好ましくは70〜90℃である。重合温度は、一定であってもよく、重合反応の途中で変化させてもよい。
モノマー成分の重合時間は、特に限定がなく、重合反応の進行状況に応じて適宜設定すればよいが、通常、2〜12時間程度である。
なお、モノマー成分を乳化重合させるとき、得られる(メタ)アクリル系ポリマーが有する酸性基の一部または全部が中和剤で中和されるようにしてもよい。中和剤は、モノマー成分を最終段で添加した後に使用してもよく、例えば、1段目の乳化重合反応と2段目の乳化重合反応との間に使用してもよく、初期の乳化重合反応の終了時に使用してもよい。
中和剤としては、例えば、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物;炭酸カルシウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸化物;アンモニア、モノメチルアミンなどの有機アミンなどのアルカリ性物質が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの中和剤のなかでは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、アンモニアなどの揮発性を有するアルカリ性化合物が好ましい。
以上のようにしてモノマー成分を乳化重合させることにより、エマルション粒子を含有する樹脂エマルションを得ることができる。
エマルション粒子を構成する(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上、さらに好ましくは15℃以上であり、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは100℃以下、より好ましくは90℃以下、さらに好ましくは80℃以下である。
(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度は、当該(メタ)アクリル系ポリマーの原料として用いられるモノマー成分に含まれているモノマーからなるホモポリマーのガラス転移温度(Tg)(絶対温度:K)とモノマーの質量分率から、式:
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+W3/Tg3+・・・・+Wn/Tgn
〔式中、Tgは、求めようとしている(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(K)、W1、W2、W3・・・・Wnは、それぞれ各モノマーの質量分率、Tg1、Tg2、Tg3・・・・Tgnは、それぞれ各モノマーの質量分率に対応するモノマーからなるホモポリマーのガラス転移温度(K)を示す〕
で表されるフォックス(Fox)の式に基づいて求めることができる。なお、(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度は、DSC(示差走査熱量測定装置)、DTA(示差熱分析装置)、TMA(熱機械測定装置)などによって測定することもできる。
本発明においては、(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度は、前記フォックス(Fox)の式に基づいて求められたガラス転移温度を意味する。
なお、特殊モノマー、多官能モノマーなどのようにガラス転移温度が不明のモノマーについては、ガラス転移温度が判明しているモノマーのみを用いて(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度が求められる。
ホモポリマーのガラス転移温度は、例えば、メチルメタクリレートのホモポリマーでは105℃、シクロヘキシルメタクリレートのホモポリマーでは83℃、スチレンのホモポリマーでは100℃、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチルのホモポリマーでは84℃、n−ブチルアクリレートのホモポリマーでは−56℃、アクリル酸のホモポリマーでは95℃である。
(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度を考慮して、エマルション粒子を構成している(メタ)アクリル系ポリマーの原料として用いられるモノマー成分の組成を決定することができる。
(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは1万以上、より好ましくは5万以上、さらに好ましくは10万以上、さらに一層好ましくは20万以上である。(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量の上限値は、架橋構造を有する場合、その重量平均分子量を測定することが困難なため、特に限定されないが、架橋構造を有しない場合には、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは500万以下、より好ましくは300万以下、さらに好ましくは200万以下、さらに一層好ましくは100万以下である。
なお、本明細書において、(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)の測定装置として、東ソー(株)製、品番:HLC−8220GPC、分離カラム:東ソー(株)製、品番:TSKgel Super HZM−M、溶媒としてテトラヒドロフランを用い、標準ポリスチレン〔東ソー(株)製〕に換算したときの値である。
(メタ)アクリル系ポリマーは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、架橋構造を有していてもよい。(メタ)アクリル系ポリマーに架橋構造を付与する方法としては、例えば、モノマー成分にシランカップリング剤、多官能モノマーを含有させる方法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。シランカップリング剤としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基などの重合性不飽和結合を有するシランカップリング剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
以上のようにしてエマルション粒子を含有する樹脂エマルションを得ることができる。樹脂エマルションに含有されるエマルション粒子の粒度分布において、エマルション粒子の粒度の極大点は、粒度分布の均一性を向上させることにより、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、1つだけ存在することが好ましい。
なお、本発明において、エマルション粒子の粒度分布は、レーザー回折・散乱法粒度分布測定装置〔ベックマン・コールター社製、品番:LS13 320〕を用い、偏光散乱強度差計測法(PIDS)に基づいて測定したときの粒度分布を意味する。
また、エマルション粒子の粒度分布の頻度の最大値は、粒度分布の均一性を向上させることにより、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは10%以上、より好ましくは13%以上、さらに好ましくは18%以上である。
エマルション粒子の粒度分布の頻度は、前記で測定されたエマルション粒子の粒度分布において、体積基準の頻度を縦軸とし、エマルション粒子の粒子径が1nmから100μmまでの対数軸を横軸とし、当該対数軸を均等の長さで25分割した各粒子径区間の体積基準の頻度分布をプロットし、当該頻度分布全体の面積に占める各粒子径区間の面積の比率を算出することによって求められる各粒子径区間に存在する粒子の体積量を意味する。また、エマルション粒子の粒度分布の頻度の最大値は、前記粒度分布の頻度において、最も頻度が高いときの粒度分布の頻度を意味する。
エマルション粒子の平均粒子径は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上、さらに好ましくは80nm以上であり、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは400nm以下、より好ましくは350nm以下、さらに好ましくは300nm以下である。
なお、本発明において、エマルション粒子の平均粒子径は、レーザー回折・散乱法粒度分布測定装置〔ベックマン・コールター社製、品番:LS13 320〕を用い、偏光散乱強度差計測法(PIDS)に基づいて測定したときの平均粒子径を意味する。
樹脂エマルションにおけるエマルション粒子の含有率は、特に限定されないが、生産性を向上させる観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、取り扱い性を向上させる観点から、好ましくは65質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。
本発明の水性樹脂組成物は、エマルション粒子および多官能モノマーを含有する。本発明の水性樹脂組成物は、例えば、エマルション粒子を含有する樹脂エマルションおよび多官能モノマーを混合することにより、容易に調製することができる。
本発明の水性樹脂組成物は、多官能モノマーを含有することから、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成することができる。
なお、本発明において、多官能モノマーは、便宜上、オリゴマーを包含する概念のものである。また、モノマーは、分子量が1000未満である化合物を意味し、オリゴマーは、分子量が1000以上である化合物を意味する。
多官能モノマーは、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、ビニルエーテル基などの不飽和二重結合を有する基、環状エーテル基、マレイミド基などの硬化性基を有する化合物である。これらの硬化性基は、それぞれ単独で用いられていてもよく、併用されていてもよい。
多官能モノマーが有する硬化性基の数は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは2個以上、より好ましくは3個以上、さらに好ましくは4個以上であり、塗膜の硬度が高くなり過ぎないようにする観点から、好ましくは6個以下である。
また、多官能モノマーの分子量/官能基数は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは80以上、より好ましくは85以上であり、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは160以下、より好ましくは150以下、さらに好ましくは140以下である。なお、2種類以上の多官能モノマーを併用する場合、多官能モノマーの分子量/官能基数は、各多官能モノマーの質量分率と官能基数との積をそれぞれ加算した値である。
多官能モノマーとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート(分子量:298)〔例えば、新中村化学工業(株)製、品番:A−TMM−3LM−Nなど〕、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート(分子量:296)〔例えば、サートマー社製、品番:SR351など〕、トリメチロールプロパントリメタクリレート(分子量:338)〔例えば、サートマー社製、品番:SR350など〕、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート(分子量:330)〔例えば、サートマー社製、品番:SR209など〕、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(分子量:578)〔例えば、日本化薬(株)製、品番:KAYARAD DPHAなど〕、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、エトキシ化(4[エトキシ基の数を示す。以下同じ])ペンタエリスリトールテトラアクリレート(分子量:528)〔例えば、サートマー社製、品番:SR494など〕、エトキシ化(4)ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(分子量:525)〔例えば、サートマー社製、品番:SR399など〕、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、トリアリルイソシアヌレート、キシリレンビスオキセタン、3−エチル−3−{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニルオキシエトキシ)エチル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、分子量が290〜2000であり、分子量/官能基数が80〜160であり、(メタ)アクリロイル基を2個以上有するウレタン(メタ)アクリレート、分子量が10000未満のハイパーブランチオリゴマーなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの多官能モノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
多官能モノマーのなかでは、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エトキシ化(4)ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートおよびテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましい。これらの多官能モノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
樹脂エマルションの不揮発分100質量部あたりの多官能モノマーの量は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは20質量部以上、より好ましくは50質量部以上、さらに好ましくは100質量部以上、さらに一層好ましくは200質量部以上であり、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは600質量部以下、より好ましくは550質量部以下、さらに好ましくは500質量部以下である。
本発明の水性樹脂組成物は、エマルション粒子および多官能モノマーを含有するが、さらにノニオン性乳化剤を含有させることが好ましい。このように本発明の水性樹脂組成物が樹脂エマルションと多官能モノマーとノニオン性乳化剤とを含有する場合、エマルション粒子の分散安定性およびエマルション粒子の粒度分布の均一性をより一層向上させ、さらに外観に優れた塗膜を形成することができる。
本発明の水性樹脂組成物にノニオン性乳化剤を含有させる方法としては、例えば、多官能モノマーをノニオン性乳化剤で水中に分散させ、得られた多官能モノマー水分散体と樹脂エマルションとを混合する方法、樹脂エマルションと多官能モノマーとノニオン性乳化剤とを一括して混合する方法、樹脂エマルションと多官能モノマーとを混合した後、得られた混合物とノニオン性乳化剤とを混合する方法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
多官能モノマーをノニオン性乳化剤で水中に分散させ、得られた多官能モノマー水分散体と樹脂エマルションとを混合する方法を採用する場合、ノニオン性乳化剤で多官能モノマーをあらかじめ水中に分散させ、得られた水分散液をホモジナイザーなどで例えば平均粒子径が0.01〜2μm程度となるように分散させ、得られた多官能モノマー分散液と樹脂エマルションとを混合することが好ましい。多官能モノマー分散液を調製する際には、ホモジナイザーとして、例えば、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザーなどを用いることができる。
ノニオン性乳化剤としては、前述したノニオン性乳化剤と同様のものを例示することができる。
樹脂エマルションの不揮発分100質量部あたりのノニオン性乳化剤の量は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、さらに好ましくは0.8質量部以上、さらに一層好ましくは1質量部以上であり、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下、さらに一層好ましくは3質量部以下である。
本発明の水性樹脂組成物が樹脂エマルションと多官能モノマーとノニオン性乳化剤とを含有する場合、ノニオン性乳化剤は、樹脂エマルションに含まれる媒体に分散していてもよく、その一部がエマルション粒子に付着していてもよい。
本発明の水性樹脂組成物のなかでは、ノニオン性乳化剤を含有するエマルション粒子と多官能モノマーとノニオン性乳化剤とを含有する水性樹脂組成物は、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成させる観点から好ましい。
樹脂エマルションと多官能モノマーとを効率よく混合するために、吸収促進剤を用いることができる。吸収促進剤として、吸収促進効果を発現するものであればよく、特に限定されない。吸収促進剤としては、例えば、トルエン、酢酸エチルなどの一般的な有機溶媒、2,2,2−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレートなどの成膜助剤などが挙げられる。吸収促進剤として、揮発性を有する化合物を用いた場合には、水性樹脂組成物を調製した後、必要により、当該揮発性を有する化合物を脱気工程などによって容易に除去することができる。エマルション粒子の不揮発分100質量部あたりの吸収促進剤の量は、好ましくは100質量部以下、より好ましくは50質量部以下である。吸収促進剤は、あらかじめ樹脂エマルションに含有させておいてもよく、あるいは多官能モノマーと併用してもよい。
本発明の水性樹脂組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲内で、前記多官能モノマー以外の架橋剤が適量で含まれていてもよい。架橋剤としては、例えば、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アクリルアミド系架橋剤、ポリアミド系架橋剤、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、チタネート系架橋剤、尿素系架橋剤、アルキルアルコール化尿素系架橋剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの架橋剤は、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。
なお、本発明の目的を阻害しない範囲内で必要により熱重合開始剤を水性樹脂組成物に含有させてもよい。
本発明の水性樹脂組成物における不揮発分含量は、生産性を向上させる観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上であり、取り扱い性を向上させる観点から、好ましくは65質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。本発明の水性樹脂組成物における不揮発分含量は、例えば、エマルション粒子、多官能モノマー、添加剤、水などの媒体などの量を適宜調整することにより、容易に調整することができる。
なお、本発明の水性樹脂組成物における不揮発分含量は、水性樹脂組成物1gを秤量し、熱風乾燥機で110℃の温度で1時間乾燥させ、得られた残渣を不揮発分とし、式:
〔水性樹脂組成物における不揮発分含量(質量%)〕
=(〔残渣の質量〕÷〔水性樹脂組成物1g〕)×100
に基づいて求められた値を意味する。
以上のようにして本発明の水性樹脂組成物が得られる。本発明のコーティング剤は、前記水性樹脂組成物を含有するものであり、前記水性樹脂組成物のみで構成されていてもよく、本発明の目的を阻害しない範囲内で添加剤などを含有していてもよい。
添加剤としては、例えば、顔料、染料などの着色剤、分散剤、消泡剤、増粘剤、レオロジーコントロール剤、発泡剤、可塑剤、湿潤剤、ブロッキング防止剤、老化防止剤、防腐剤、重合禁止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、シランカップリング剤、難燃剤、レベリング剤、可塑剤、酸化防止剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの添加剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらの添加剤の量は、当該添加剤の種類によって異なることから、当該添加剤の種類に応じて適宜調整することが好ましい。
本発明の水性樹脂組成物およびコーティング剤は、いずれも、エマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性を向上させ、外観に優れた塗膜を形成するので、例えば、建材用トップコート、建材用バックコート、建材用シーラー、樹脂成形体用コーティング剤、樹脂フィルム用コーティング剤などに好適に使用することができる。
次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
滴下ロート、撹拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水1040部(質量部、以下同じ)を仕込んだ。また、滴下ロートに脱イオン水290部、乳化剤としてアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)BC−10〕の25質量%水溶液36部およびノニオン性乳化剤〔アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレン、(株)ADEKA製、商品名:アデカリアソープ(登録商標)ER−20〕の25質量%水溶液76部、シクロヘキシルメタクリレート220部、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル580部、n−ブチルアクリレート190部、アクリル酸10部および連鎖移動剤としてtert−ドデシルメルカプタン0.2部を仕込むことによって滴下用プレエマルションを調製し、そのうち滴下用プレエマルション85部をフラスコ内に添加した。その後、ゆるやかに窒素ガスをフラスコ内に吹き込みながら撹拌下で80℃まで昇温し、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部をフラスコ内に添加した。重合反応の開始が確認された時点から10分間経過したときに滴下用プレエマルションの残部、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部および2.5質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液40部を240分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、フラスコ内の温度を80℃に60分間維持し、25質量%アンモニア水をフラスコ内に添加し、pHを9に調整することにより、重合反応を終了した。得られた反応液を室温まで冷却することにより、エマルション粒子の平均粒子径が190nmであり、不揮発分含量が40.2質量%であり、pHが9.1であるエマルション粒子が分散した樹脂エマルションを得た。エマルション粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を求めたところ、当該ガラス転移温度は41.8℃であった。
次に、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、品番:KAYARAD DPHA〕2000部およびエトキシ化(4)ペンタエリスリトールテトラアクリレート〔サートマー社製、品番:SR494〕1000部、脱イオン水3000部およびアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25質量%水溶液240部を超音波ホモジナイザー〔(株)日本精機製作所製、品番:US−600S〕で分散させることにより、多官能モノマー分散液を得た。
前記で得られた樹脂エマルションに含まれる不揮発分1000部あたりの前記多官能モノマー分散液の量が6240部となるように調整して樹脂エマルションと多官能モノマー分散液とを混合し、不揮発分含有量が40質量%となるように水を添加し、得られた溶液を23℃の空気中で24時間振盪することにより、水性樹脂組成物を得た。
次に、前記で得られた水性樹脂組成物の物性として、エマルション粒子の分散安定性、エマルション粒子の粒度分布の均一性および前記水性樹脂組成物から形成された塗膜の外観を以下の方法に基づいて調べた。その結果を表1に示す。
〔エマルション粒子の分散安定性〕
前記で得られた水性樹脂組成物を23℃の空気中で2週間静置した後、その外観を目視にて観察し、以下の評価基準に基づいてエマルション粒子の分散安定性を評価した。
(評価基準)
25点:分離や沈殿が認められない。
15点:分離および沈殿した量(体積)が水性樹脂組成物の液量(体積)の10%未満である。
0点:分離および沈殿した量(体積)が水性樹脂組成物の液量(体積)の10%以上である。
〔エマルション粒子の粒度分布の均一性〕
(1)粒度分布の極大点
粒度分布の極大点の数を調べ、以下の評価基準に基づいて粒度分布の極大点を評価した。
(評価基準)
25点:粒度分布の極大点の数が1個である。
0点:粒度分布の極大点の数が2個以上である。
(2)粒度分布の頻度
粒度分布の頻度の最大値を調べ、以下の評価基準に基づいて粒度分布の頻度を価した。
(評価基準)
25点:粒度分布の頻度の最大値が18%以上である。
15点:粒度分布の頻度の最大値が13%以上18%未満である。
5点:粒度分布の頻度の最大値が10%以上13%未満である。
0点:粒度分布の頻度の最大値が10%未満である。
〔塗膜の外観〕
ポリエチレンテレフタレート製フィルム〔東洋紡(株)製、商品名:コスモシャイン(登録商標)A4300、厚さ:100μm〕を縦:20cm、横:20cmの大きさに裁断したフィルム(以下、PETフィルムという)の表面に乾燥後の膜厚が1〜2μmとなるようにバーコーターで水性樹脂組成物を塗布し、得られたサンプルを180℃のオーブン中で3分間乾燥させることにより、塗膜を形成させた。得られた塗膜の外観を目視で観察し、以下の評価基準に基づいて塗膜の外観を評価した。
(評価基準)
25点:塗膜が透明である。
15点:塗膜に白化、塗工ムラまたはハジキがごく僅かに認められる。
5点:塗膜に白化、塗工ムラまたはハジキがやや認められる。
0点:塗膜に白化、塗工ムラまたはハジキが明らかに認められる。
〔総合評価〕
各試験項目における評価得点を合計することにより、総合得点を求めた(最高得点:100点)。なお、総合得点が60点以上である水性樹脂組成物を合格とする。
実施例2
滴下ロート、撹拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水1040部を仕込んだ。また、滴下ロートに脱イオン水290部、乳化剤としてアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)BC−10〕の25質量%水溶液80部およびノニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)RN−20〕の25質量%水溶液60部、シクロヘキシルメタクリレート140部、メチルメタクリレート70部、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル600部、n−ブチルアクリレート170部、アクリル酸20部および連鎖移動剤としてtert−ドデシルメルカプタン7.7部を仕込むことによって滴下用プレエマルションを調製し、そのうち滴下用プレエマルション85部をフラスコ内に添加した。その後、ゆるやかに窒素ガスをフラスコ内に吹き込みながら撹拌下で80℃まで昇温し、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部をフラスコ内に添加した。重合反応の開始が確認された時点から10分間経過したときに滴下用プレエマルションの残部、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部および2.5質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液40部を240分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、フラスコ内の温度を80℃に60分間維持し、25質量%アンモニア水をフラスコ内に添加し、pHを8に調整することにより、重合反応を終了した。得られた反応液を室温まで冷却することにより、エマルション粒子の平均粒子径が120nmであり、不揮発分含量が40.1質量%であり、pHが8.0であるエマルション粒子が分散した樹脂エマルションを得た。得られた樹脂エマルションに含まれているエマルション粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を求めたところ、当該ガラス転移温度は47.9℃であった。
次に、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、品番:KAYARAD DPHA〕2000部およびエトキシ化(4)ペンタエリスリトールテトラアクリレート〔サートマー社製、品番:SR494〕1000部、脱イオン水3000部およびアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25質量%水溶液240部を超音波ホモジナイザー〔(株)日本精機製作所製、品番:US−600S〕で分散させることにより、多官能モノマー分散液を得た。
前記で得られた樹脂エマルションに含まれる不揮発分1000部あたりの前記多官能モノマー分散液の量が6240部となるように調整して樹脂エマルションと多官能モノマー分散液とを混合し、不揮発分含有量が40質量%となるように水を添加し、得られた溶液を23℃の空気中で24時間振盪することにより、水性樹脂組成物を得た。
次に、前記で得られた水性樹脂組成物の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
実施例3
滴下ロート、撹拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水1040部を仕込んだ。また、滴下ロートに脱イオン水290部、乳化剤としてアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)BC−10〕の25質量%水溶液48部、ノニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)RN−20〕の25質量%水溶液68部およびノニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルエーテル、花王(株)製、商品名:エマルゲン(登録商標)1118S−70〕の25質量%水溶液20部、シクロヘキシルメタクリレート80部、メチルメタクリレート40部、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル510部、n−ブチルアクリレート350部、アクリル酸20部および連鎖移動剤としてtert−ドデシルメルカプタン6.8部を仕込むことによって滴下用プレエマルションを調製し、そのうち滴下用プレエマルション85部をフラスコ内に添加した。その後、ゆるやかに窒素ガスをフラスコ内に吹き込みながら撹拌下で80℃まで昇温し、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部をフラスコ内に添加した。重合反応の開始が確認された時点から10分間経過したときに滴下用プレエマルションの残部、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部および2.5質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液40部を240分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、フラスコ内の温度を80℃に60分間維持し、25質量%アンモニア水をフラスコ内に添加し、pHを8に調整することにより、重合反応を終了した。得られた反応液を室温まで冷却することにより、エマルション粒子の平均粒子径が95nmであり、不揮発分含量が39.8質量%であり、pHが8.1であるエマルション粒子が分散した樹脂エマルションを得た。得られた樹脂エマルションに含まれているエマルション粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を求めたところ、当該ガラス転移温度は16.7℃であった。
次に、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、品番:KAYARAD DPHA〕2000部およびエトキシ化(4)ペンタエリスリトールテトラアクリレート〔サートマー社製、品番:SR494〕1000部、脱イオン水3000部およびアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25質量%水溶液240部を超音波ホモジナイザー〔(株)日本精機製作所製、品番:US−600S〕で分散させることにより、多官能モノマー分散液を得た。
前記で得られた樹脂エマルションに含まれる不揮発分1000部あたりの前記多官能モノマー分散液の量が6240部となるように調整して樹脂エマルションと多官能モノマー分散液とを混合し、不揮発分含有量が40質量%となるように水を添加し、得られた溶液を23℃の空気中で24時間振盪することにより、水性樹脂組成物を得た。
次に、前記で得られた水性樹脂組成物の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
実施例4
滴下ロート、撹拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水1040部を仕込んだ。また、滴下ロートに脱イオン水290部、乳化剤としてアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)BC−10〕の25質量%水溶液100部、シクロヘキシルメタクリレート140部、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル787部、n−ブチルアクリレート53部、アクリル酸20部および連鎖移動剤としてtert−ドデシルメルカプタン3.8部を仕込むことによって滴下用プレエマルションを調製し、そのうち滴下用プレエマルション85部をフラスコ内に添加した。その後、ゆるやかに窒素ガスをフラスコ内に吹き込みながら撹拌下で80℃まで昇温し、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部をフラスコ内に添加した。重合反応の開始が確認された時点から10分間経過したときに滴下用プレエマルションの残部、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部および2.5質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液40部を240分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、フラスコ内の温度を80℃に60分間維持し、25質量%アンモニア水をフラスコ内に添加し、pHを8に調整することにより、重合反応を終了した。
次に、乳化剤としてノニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルエーテル、花王(株)製、商品名:エマルゲン(登録商標)1118S−70〕の25質量%水溶液40部およびノニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、第一工業製薬(株)製、商品名:ノイゲン(登録商標)EA-157〕の25質量%水溶液40部をフラスコ内に添加した。
得られた反応液を室温まで冷却することにより、エマルション粒子の平均粒子径が130nmであり、不揮発分含量が40.6質量%であり、pHが7.9であるエマルション粒子が分散した樹脂エマルションを得た。得られた樹脂エマルションに含まれているエマルション粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を求めたところ、当該ガラス転移温度は69.9℃であった。
次に、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、品番:KAYARAD DPHA〕2000部およびエトキシ化(4)ペンタエリスリトールテトラアクリレート〔サートマー社製、品番:SR494〕1000部、脱イオン水3000部およびアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25質量%水溶液240部を超音波ホモジナイザー〔(株)日本精機製作所製、品番:US−600S〕で分散させることにより、多官能モノマー分散液を得た。
前記で得られた樹脂エマルションに含まれる不揮発分1000部あたりの前記多官能モノマー分散液の量が6240部となるように調整して樹脂エマルションと多官能モノマー分散液とを混合し、不揮発分含有量が40質量%となるように水を添加し、得られた溶液を23℃の空気中で24時間振盪することにより、水性樹脂組成物を得た。
次に、前記で得られた水性樹脂組成物の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
実施例5
滴下ロート、撹拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水1040部を仕込んだ。また、滴下ロートに脱イオン水290部、乳化剤としてアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)BC−10〕の25質量%水溶液20部およびノニオン性乳化剤〔アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレン、(株)ADEKA製、商品名:アデカリアソープ(登録商標)ER−20〕の25質量%水溶液80部、シクロヘキシルメタクリレート400部、スチレン50部、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル360部、n−ブチルアクリレート185部、アクリル酸5部および連鎖移動剤としてtert−ドデシルメルカプタン8.1部を仕込むことによって滴下用プレエマルションを調製し、そのうち滴下用プレエマルション85部をフラスコ内に添加した。その後、ゆるやかに窒素ガスをフラスコ内に吹き込みながら撹拌下で80℃まで昇温し、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部をフラスコ内に添加した。重合反応の開始が確認された時点から10分間経過したときに滴下用プレエマルションの残部、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部および2.5質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液40部を240分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、フラスコ内の温度を80℃に60分間維持し、25質量%アンモニア水をフラスコ内に添加し、pHを9に調整することにより、重合反応を終了した。得られた反応液を室温まで冷却することにより、エマルション粒子の平均粒子径が240nmであり、不揮発分含量が40.1質量%であり、pHが9.1であるエマルション粒子が分散した樹脂エマルションを得た。得られた樹脂エマルションに含まれているエマルション粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を求めたところ、当該ガラス転移温度は40.6℃であった。
次に、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、品番:KAYARAD DPHA〕2000部およびエトキシ化(4)ペンタエリスリトールテトラアクリレート〔サートマー社製、品番:SR494〕1000部、脱イオン水3000部およびアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25質量%水溶液240部を超音波ホモジナイザー〔(株)日本精機製作所製、品番:US−600S〕で分散させることにより、多官能モノマー分散液を得た。
前記で得られた樹脂エマルションに含まれる不揮発分1000部あたりの前記多官能モノマー分散液の量が6240部となるように調整して樹脂エマルションと多官能モノマー分散液とを混合し、不揮発分含有量が40質量%となるように水を添加し、得られた溶液を23℃の空気中で24時間振盪することにより、水性樹脂組成物を得た。
次に、前記で得られた水性樹脂組成物の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
実施例6
滴下ロート、撹拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水1040部を仕込んだ。また、滴下ロートに脱イオン水290部、乳化剤としてアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)BC−10〕の25質量%水溶液20部およびノニオン性乳化剤〔アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレン、(株)ADEKA製、商品名:アデカリアソープ(登録商標)ER−20〕の25質量%水溶液80部、シクロヘキシルメタクリレート400部、スチレン50部、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル360部、n−ブチルアクリレート185部、アクリル酸5部および連鎖移動剤としてtert−ドデシルメルカプタン8.1部を仕込むことによって滴下用プレエマルションを調製し、そのうち滴下用プレエマルション85部をフラスコ内に添加した。その後、ゆるやかに窒素ガスをフラスコ内に吹き込みながら撹拌下で80℃まで昇温し、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部をフラスコ内に添加した。重合反応の開始が確認された時点から10分間経過したときに滴下用プレエマルションの残部、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部および2.5質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液40部を240分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、フラスコ内の温度を80℃に60分間維持し、25質量%アンモニア水をフラスコ内に添加し、pHを9に調整することにより、重合反応を終了した。得られた反応液を室温まで冷却することにより、エマルション粒子の平均粒子径が240nmであり、不揮発分含量が40.1質量%であり、pHが9.1であるエマルション粒子が分散した樹脂エマルションを得た。得られた樹脂エマルションに含まれているエマルション粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を求めたところ、当該ガラス転移温度は40.6℃であった。
次に、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、品番:KAYARAD DPHA〕2800部およびエトキシ化(4)ペンタエリスリトールテトラアクリレート〔サートマー社製、品番:SR494〕1200部、脱イオン水3000部およびアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25質量%水溶液240部を超音波ホモジナイザー〔(株)日本精機製作所製、品番:US−600S〕で分散させることにより、多官能モノマー分散液を得た。
前記で得られた樹脂エマルションに含まれる不揮発分1000部あたりの前記多官能モノマー分散液の量が7240部となるように調整して樹脂エマルションと多官能モノマー分散液とを混合し、不揮発分含有量が40質量%となるように水を添加し、得られた溶液を23℃の空気中で24時間振盪することにより、水性樹脂組成物を得た。
次に、前記で得られた水性樹脂組成物の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
実施例7
滴下ロート、撹拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水1040部を仕込んだ。また、滴下ロートに脱イオン水290部、乳化剤としてアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)BC−10〕の25質量%水溶液20部およびノニオン性乳化剤〔アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレン、(株)ADEKA製、商品名:アデカリアソープ(登録商標)ER−20〕の25質量%水溶液80部、シクロヘキシルメタクリレート400部、スチレン50部、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル360部、n−ブチルアクリレート185部、アクリル酸5部および連鎖移動剤としてtert−ドデシルメルカプタン8.1部を仕込むことによって滴下用プレエマルションを調製し、そのうち滴下用プレエマルション85部をフラスコ内に添加した。その後、ゆるやかに窒素ガスをフラスコ内に吹き込みながら撹拌下で80℃まで昇温し、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部をフラスコ内に添加した。重合反応の開始が確認された時点から10分間経過したときに滴下用プレエマルションの残部、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部および2.5質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液40部を240分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、フラスコ内の温度を80℃に60分間維持し、25質量%アンモニア水をフラスコ内に添加し、pHを9に調整することにより、重合反応を終了した。得られた反応液を室温まで冷却することにより、エマルション粒子の平均粒子径が240nmであり、不揮発分含量が40.1質量%であり、pHが9.1であるエマルション粒子が分散した樹脂エマルションを得た。得られた樹脂エマルションに含まれているエマルション粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を求めたところ、当該ガラス転移温度は40.6℃であった。
次に、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、品番:KAYARAD DPHA〕1000部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート〔サートマー社製、品番:SR399〕1000部およびトリメチロールプロパントリメタクリレート〔サートマー社製、品番:SR350〕1000部、脱イオン水3000部およびアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25質量%水溶液240部を超音波ホモジナイザー〔(株)日本精機製作所製、品番:US−600S〕で分散させることにより、多官能モノマー分散液を得た。
前記で得られた樹脂エマルションに含まれる不揮発分1000部あたりの前記多官能モノマー分散液の量が6240部となるように調整して樹脂エマルションと多官能モノマー分散液とを混合し、不揮発分含有量が40質量%となるように水を添加し、得られた溶液を23℃の空気中で24時間振盪することにより、水性樹脂組成物を得た。
次に、前記で得られた水性樹脂組成物の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
実施例8
滴下ロート、撹拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水1040部を仕込んだ。また、滴下ロートに脱イオン水290部、乳化剤としてノニオン性乳化剤〔アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレン、(株)ADEKA製、商品名:アデカリアソープ(登録商標)ER−20〕の25質量%水溶液76部およびノニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)RN−20〕の25質量%水溶液76部、シクロヘキシルメタクリレート200部、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル670部、n−ブチルアクリレート100部、アクリル酸30部および連鎖移動剤としてtert−ドデシルメルカプタン0.2部を仕込むことによって滴下用プレエマルションを調製し、そのうち滴下用プレエマルション85部をフラスコ内に添加した。その後、ゆるやかに窒素ガスをフラスコ内に吹き込みながら撹拌下で80℃まで昇温し、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部をフラスコ内に添加した。重合反応の開始が確認された時点から10分間経過したときに滴下用プレエマルションの残部、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部および2.5質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液40部を240分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、フラスコ内の温度を80℃に60分間維持し、25質量%アンモニア水をフラスコ内に添加し、pHを9に調整することにより、重合反応を終了した。得られた反応液を室温まで冷却することにより、エマルション粒子の平均粒子径が220nmであり、不揮発分含量が40.3質量%であり、pHが8.9であるエマルション粒子が分散した樹脂エマルションを得た。得られた樹脂エマルションに含まれているエマルション粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を求めたところ、当該ガラス転移温度は59.3℃であった。
次に、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、品番:KAYARAD DPHA〕2000部およびエトキシ化(4)ペンタエリスリトールテトラアクリレート〔サートマー社製、品番:SR494〕1000部、脱イオン水3000部およびアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25質量%水溶液240部を超音波ホモジナイザー〔(株)日本精機製作所製、品番:US−600S〕で分散させることにより、多官能モノマー分散液を得た。
前記で得られた樹脂エマルションに含まれる不揮発分1000部あたりの前記多官能モノマー分散液の量が6240部となるように調整して樹脂エマルションと多官能モノマー分散液とを混合し、不揮発分含有量が40質量%となるように水を添加し、得られた溶液を23℃の空気中で24時間振盪することにより、水性樹脂組成物を得た。
次に、前記で得られた水性樹脂組成物の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
実施例9
滴下ロート、撹拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水1040部を仕込んだ。また、滴下ロートに脱イオン水290部、乳化剤としてアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)BC−10〕の25質量%水溶液100部およびノニオン性乳化剤〔アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレン、(株)ADEKA製、商品名:アデカリアソープ(登録商標)ER−20〕の25質量%水溶液40部、シクロヘキシルメタクリレート140部、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル787部、n−ブチルアクリレート53部、アクリル酸20部および連鎖移動剤としてtert−ドデシルメルカプタン3.8部を仕込むことによって滴下用プレエマルションを調製し、そのうち滴下用プレエマルション85部をフラスコ内に添加した。その後、ゆるやかに窒素ガスをフラスコ内に吹き込みながら撹拌下で80℃まで昇温し、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部をフラスコ内に添加した。重合反応の開始が確認された時点から10分間経過したときに滴下用プレエマルションの残部、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部および2.5質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液40部を240分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、フラスコ内の温度を80℃に60分間維持し、25質量%アンモニア水をフラスコ内に添加し、pHを8に調整することにより、重合反応を終了した。
次に、乳化剤としてノニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルエーテル、花王(株)製、商品名:エマルゲン(登録商標)1118S−70〕の25質量%水溶液40部およびノニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、第一工業製薬(株)製、商品名:ノイゲン(登録商標)EA-157〕の25質量%水溶液40部をフラスコ内に添加した。
得られた反応液を室温まで冷却することにより、エマルション粒子の平均粒子径が155nmであり、不揮発分含量が40.5質量%であり、pHが8.0であるエマルション粒子が分散した樹脂エマルションを得た。得られた樹脂エマルションに含まれているエマルション粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を求めたところ、当該ガラス転移温度は69.9℃であった。
次に、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、品番:KAYARAD DPHA〕2000部およびエトキシ化(4)ペンタエリスリトールテトラアクリレート〔サートマー社製、品番:SR494〕1000部、脱イオン水3000部およびアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25質量%水溶液240部を超音波ホモジナイザー〔(株)日本精機製作所製、品番:US−600S〕で分散させることにより、多官能モノマー分散液を得た。
前記で得られた樹脂エマルションに含まれる不揮発分1000部あたりの前記多官能モノマー分散液の量が6240部となるように調整して樹脂エマルションと多官能モノマー分散液とを混合し、不揮発分含有量が40質量%となるように水を添加し、得られた溶液を23℃の空気中で24時間振盪することにより、水性樹脂組成物を得た。
次に、前記で得られた水性樹脂組成物の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
比較例1
滴下ロート、撹拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水1040部を仕込んだ。また、滴下ロートに脱イオン水290部、乳化剤としてアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)BC−10〕の25質量%水溶液112部、シクロヘキシルメタクリレート220部、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル580部、n−ブチルアクリレート190部、アクリル酸10部および連鎖移動剤としてtert−ドデシルメルカプタン0.2部を仕込むことによって滴下用プレエマルションを調製し、そのうち滴下用プレエマルション85部をフラスコ内に添加した。その後、ゆるやかに窒素ガスをフラスコ内に吹き込みながら撹拌下で80℃まで昇温し、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部をフラスコ内に添加した。重合反応の開始が確認された時点から10分間経過したときに滴下用プレエマルションの残部、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部および2.5質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液40部を240分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、フラスコ内の温度を80℃に60分間維持し、25質量%アンモニア水をフラスコ内に添加し、pHを9に調整することにより、重合反応を終了した。得られた反応液を室温まで冷却することにより、エマルション粒子の平均粒子径が190nmであり、不揮発分含量が40.5質量%であり、pHが9.1であるエマルション粒子が分散した樹脂エマルションを得た。得られた樹脂エマルションに含まれているエマルション粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を求めたところ、当該ガラス転移温度は41.8℃であった。
次に、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、品番:KAYARAD DPHA〕2000部およびエトキシ化(4)ペンタエリスリトールテトラアクリレート〔サートマー社製、品番:SR494〕1000部、脱イオン水3000部およびアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25質量%水溶液240部を超音波ホモジナイザー〔(株)日本精機製作所製、品番:US−600S〕で分散させることにより、多官能モノマー分散液を得た。
前記で得られた樹脂エマルションに含まれる不揮発分1000部あたりの前記多官能モノマー分散液の量が6240部となるように調整して樹脂エマルションと多官能モノマー分散液とを混合し、不揮発分含有量が40質量%となるように水を添加し、得られた溶液を23℃の空気中で24時間振盪することにより、水性樹脂組成物を得た。
次に、前記で得られた水性樹脂組成物の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
比較例2
滴下ロート、撹拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水1040部を仕込んだ。また、滴下ロートに脱イオン水290部、乳化剤としてアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)BC−10〕の25質量%水溶液140部、シクロヘキシルメタクリレート400部、メチルメタクリレート40部、スチレン65部、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル400部、n−ブチルアクリレート90部、アクリル酸5部および連鎖移動剤としてtert−ドデシルメルカプタン9.0部を仕込むことによって滴下用プレエマルションを調製し、そのうち滴下用プレエマルション85部をフラスコ内に添加した。その後、ゆるやかに窒素ガスをフラスコ内に吹き込みながら撹拌下で80℃まで昇温し、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部をフラスコ内に添加した。重合反応の開始が確認された時点から10分間経過したときに滴下用プレエマルションの残部、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部および2.5質量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液40部を240分間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、フラスコ内の温度を80℃に60分間維持し、25質量%アンモニア水をフラスコ内に添加し、pHを9に調整することにより、重合反応を終了した。得られた反応液を室温まで冷却することにより、エマルション粒子の平均粒子径が115nmであり、不揮発分含量が40.4質量%であり、pHが9.0であるエマルション粒子が分散した樹脂エマルションを得た。得られた樹脂エマルションに含まれているエマルション粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を求めたところ、当該ガラス転移温度は59.4℃であった。
次に、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、品番:KAYARAD DPHA〕2000部およびエトキシ化(4)ペンタエリスリトールテトラアクリレート〔サートマー社製、品番:SR494〕1000部、脱イオン水3000部およびアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25質量%水溶液240部を超音波ホモジナイザー〔(株)日本精機製作所製、品番:US−600S〕で分散させることにより、多官能モノマー分散液を得た。
前記で得られた樹脂エマルションに含まれる不揮発分1000部あたりの前記多官能モノマー分散液の量が6240部となるように調整して樹脂エマルションと多官能モノマー分散液とを混合し、不揮発分含有量が40質量%となるように水を添加し、得られた溶液を23℃の空気中で24時間振盪することにより、水性樹脂組成物を得た。
次に、前記で得られた水性樹脂組成物の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
比較例3
滴下ロート、撹拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水630部を仕込んだ。また、滴下ロートに脱イオン水428部、乳化剤としてアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25%水溶液120部およびα−アリルオキシメチルアクリル酸メチル1000部を仕込むことによって滴下用プレエマルションを調製し、そのうち滴下用プレエマルション80部をフラスコ内に添加した。その後、ゆるやかに窒素ガスをフラスコ内に吹き込みながら撹拌下で75℃まで昇温し、5質量%過硫酸カリウム水溶液60部をフラスコ内に添加し、重合反応を開始した。重合開始に伴い、反応熱でフラスコの内容物の温度が上昇した。フラスコの内容物の温度を80℃に維持しながら、滴下用プレエマルションの残部を5時間にわたり均一にフラスコ内に滴下した。滴下終了後、脱イオン水50部で滴下ロートを洗浄し、得られた洗浄液をフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、フラスコの内容物の温度を80℃で60分間維持し、重合反応を終了した。得られた反応液を室温まで冷却することにより、エマルション粒子の平均粒子径が92nmであり、不揮発分含量が44.8質量%であり、pHが5.8であるエマルション粒子が分散した樹脂エマルションを得た。得られた樹脂エマルションに含まれているエマルション粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を求めたところ、当該ガラス転移温度は84.0℃であった。
次に、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、品番:KAYARAD DPHA〕720部およびジペンタエリスリトールペンタアクリレート〔サートマー社製、品番:SR399〕480部、ペンタエリスリトールトリアクリレート〔サートマー社製、品番:SR444〕1800部、さらに光重合開始剤として2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン〔BASFジャパン(株)製、商品名:IRGACURE127〕132部、脱イオン水3000部およびアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25質量%水溶液240部を超音波ホモジナイザー〔(株)日本精機製作所製、品番:US−600S〕で分散させることにより、多官能モノマー分散液を得た。
前記で得られた樹脂エマルションに含まれる不揮発分1000部あたり前記多官能モノマー分散液の量が6372部となるように調整して樹脂エマルションと多官能モノマー分散液とを混合し、不揮発分含有量が40質量%となるように調整し、得られた溶液を23℃の空気中で24時間振盪することにより、水性樹脂組成物を得た。
次に、前記で得られた水性樹脂組成物の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
比較例4
滴下ロート、撹拌機、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に脱イオン水1040部を仕込んだ。また、滴下ロートに脱イオン水290部、乳化剤としてアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25%水溶液120g、メチルメタクリレート750部、n−ブチルアクリレート140部、シクロヘキシルメタクリレート90部、メタクリル酸10部およびアクリル酸10部を仕込むことによって滴下用プレエマルションを調製し、そのうち滴下用プレエマルション85部をフラスコ内に添加した。その後、ゆるやかに窒素ガスをフラスコ内に吹き込みながら撹拌下で80℃まで昇温し、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部をフラスコ内に添加した。初期反応の発熱を確認した後、フラスコの内容物の温度を80℃に維持しながら滴下用プレエマルションの残部、3.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液43部および2.5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液40部を240分にわたり均一にフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、フラスコの内容物の温度を80℃に60分間維持し、25%アンモニア水をフラスコ内に添加し、pHを9に調整することにより、重合反応を終了した。得られた反応液を室温まで冷却することにより、エマルション粒子の平均粒子径が125nmであり、不揮発分含量が39.8質量%であり、pHが9.0であるエマルション粒子が分散した樹脂エマルションを得た。得られた樹脂エマルションに含まれているエマルション粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を求めたところ、当該ガラス転移温度は66.4℃であった。
次に、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、品番:KAYARAD DPHA〕1800部およびジペンタエリスリトールペンタアクリレート〔サートマー社製、品番:SR399〕1200部、さらに光重合開始剤として1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン〔BASFジャパン(株)製、商品名:IRGACURE2959〕132g、脱イオン水3000部およびアニオン性乳化剤〔ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロン(登録商標)HS−10〕の25質量%水溶液240部を超音波ホモジナイザー〔(株)日本精機製作所製、品番:US−600S〕で分散させることにより、多官能モノマー分散液を得た。
前記で得られた樹脂エマルションに含まれる不揮発分1000部あたり前記多官能モノマー分散液の量が6372部となるように調整して樹脂エマルションと多官能モノマー分散液とを混合し、不揮発分含有量が40質量%となるように調整し、得られた溶液を23℃の空気中で24時間振盪することにより、水性樹脂組成物を得た。
次に、前記で得られた水性樹脂組成物の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
Figure 2017128654
表1に示された結果から、各実施例で得られた水性樹脂組成物は、各比較例で得られた水性樹脂組成物と対比して、いずれもエマルション粒子の分散安定性および粒度分布の均一性に優れており、外観に優れた塗膜を形成することがわかる。
本発明の水性樹脂組成物は、例えば、建材用トップコート、建材用バックコート、建材用シーラー、樹脂成形体用コーティング剤、樹脂フィルム用コーティング剤などに好適に使用することができる。

Claims (4)

  1. コーティング剤に用いられる水性樹脂組成物であって、(メタ)アクリル系ポリマーを含有するエマルション粒子、多官能モノマーおよびノニオン性乳化剤を含有することを特徴とするコーティング剤用水性樹脂組成物。
  2. コーティング剤用水性樹脂組成物を製造する方法であって、水性樹脂組成物を製造する際にノニオン性乳化剤を用いることを特徴とする水性樹脂組成物の製造方法。
  3. 請求項1に記載のコーティング剤用水性樹脂組成物を含有することを特徴とするコーティング剤。
  4. 請求項3に記載のコーティング剤から形成された塗膜を有する基材。
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