JP2017125805A - シートのキズ欠点検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルムなどの連続走行するシート表面に発生する全ての方向のキズ欠点を一定基準で検出するキズ欠点検査装置を提供する。【解決手段】複数のライン状照明3,4,5を備えたキズ欠点検査装置であり、連続走行するシート1の幅方向の垂直な平面に対して、照射光が一方の面側から他方の面側へ向かうように照射光軸が傾いた配列体を複数備える第一のライン状照明3と、第一のライン状照明3を挟んでシート1の走行方向の前後に設置した長手方向の光量分布が一様な第二、第三のライン状照明4,5とを備え、それぞれの照射光軸がシート1の面で交差するように配設することにより、連続搬送されるシート1に発生する全ての角度のキズ欠点を一定基準で検出することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、フィルムなどのシートに発生する全ての方向のキズ欠点を検出するための検査装置に関する。
フィルムなどのシートを連続的に製造する工程において、シートにキズ欠点が発生する場合があり問題となっている。
このキズ欠点の発生メカニズムとして、搬送ロールに異物が付着し、フィルム表面に異物が押し付けられることによりキズ欠点が発生する場合と、フィルムにかかる張力やフィルムの走行速度が一定ではなく、フィルムと搬送ロールが擦れることによりキズ欠点が発生する場合が考えられる。
そのため、キズ欠点の形状として、前者の場合は、点状あるいはフィルム走行方向に長い形状であるのに対し、後者の場合は、フィルムと搬送ロールが擦れる方向により、フィルムの走行方向に対して、あらゆる方向に長い形状のキズ欠点が発生する。
このように、キズ欠点はフィルムの走行状態により、あらゆる角度に発生することが知られている。
このキズ欠点はユーザーの加工工程で問題となるために、キズ欠点を持つフィルムが製品として出荷されることを避けなければならない。
従来、このようなキズ欠点の検査を行う場合、走行しているフィルムに対して、照明装置で光を照射し、フィルムにキズ欠点が存在する場合には、キズ欠点によって乱反射される散乱光をCCDカメラ等で撮像し、撮像された画像を画像処理することによって、キズ欠点を検出していた。
ここで、特許文献1にはフィルムに発生するキズ欠点をCCDカメラにて自動で検査する装置が開示されている。
特許文献1の欠点検査装置は、図2に示すように、フィルム21の表面に照明光L1を照射する照明光源24と、前記フィルム21の表面に照射された照明光L1による反射光を検出するCCDカメラ25とから構成されており、前記照明光源24の照明光L1は前記フィルム21の表面に対して入射角度15°〜45°で照射され、前記CCDカメラ25は前記フィルム21での反射光L2のうち、前記フィルム21に対して垂直方向に反射する反射光L3のみを検出することによって、前記フィルム21に発生するキズ欠点22を高感度に検出することができる。
特許文献2には、連続的に走行するシートに発生する前記シートに平行な角度のキズ欠点を高精度に検査できる検査装置が開示されている。
特許文献2の欠点検査装置は、図3および図4に示すように、ライン状光源装置32として複数の発光ダイオードを光軸が互いに平行になるように直線状に配列してなる発光ダイオード配列体を複数段に配設し、異なる角度にした前記発光ダイオード配列体から検査対象物31の走行方向に平行なキズ欠点に対して光を照射することで、キズ欠点の長手方向の側面部で光が散乱することで前記キズ欠点を高感度に検出することができる。
さらに、特許文献3の欠点検査装置は、ライン状光源装置とライン状受光センサーを組合せることにより、シートに発生する前記シートの長手方向に平行な角度のキズ欠点をさらに高感度に検査できる検査装置が開示されている。
ライン状光照射手段から照射される光の光軸とライン状受光センサーであるライン状撮像手段の撮像軸とがなす角度によって、キズ欠点の検出感度は変化する。そのため、前記角度を最適な角度とすることで検出感度は大きく変化する。
特許文献3の欠点検査装置は、図5に示すように、複数の点光源が一列に並んだライン状光照射手段43からシート41の幅方向に傾いた光が照射され、前記シート41に発生したキズ欠点により散乱した光をライン状撮像手段44で受光することにより、キズ欠点を検出することができる。ここで、撮像手段として、一般的なラインセンサカメラではなくライン状受光センサーを用いることで、ライン状光照射手段43から照射される光の光軸と前記ライン状受光センサーであるライン状撮像手段44の撮像軸とがなす角度を全幅に亘り一定とすることが可能となる。そのため、シート41の全幅に亘り、前記シート41に発生する前記シートの長手方向に平行なキズ欠点を高感度に検出することが可能となる。
特開2008−8819号公報 特開2009−139275号公報 特開2015−68670号公報
しかしながら、特許文献1の技術は照明光源24の長手方向に対して平行な方向に発生したキズ欠点に対しては高感度な検出が可能だが、それ以外の方向のキズ欠点に関しては、検出感度が低下する。
つまり、キズ欠点における照明光源24から照射させた光の散乱光は、フィルム21表面のキズ欠点の角度によって異なり、フィルム21表面においてキズ欠点の長手方向に垂直な方向に散乱光が最も発生する。
すなわち、特許文献1の方法では、CCDカメラ25が受光する散乱光は、キズ欠点の角度によって異なり、キズ欠点の角度が照明光源24の長手方向と直角の方向に近づくほど少なくなる。
また、特許文献2の技術は、ライン状光源装置32の長手方向と直角な方向のキズ欠点に対しては高感度な検出が可能だが、それ以外の方向のキズ欠点に関しては検出感度が低下する。
ライン状光源装置32は図4に示すように、発光ダイオードの配列体3A、3Bから光が発せられ、検査対象物31の幅方向に対して、斜めから、光軸がクロスするように照射される。そのため、前記キズ欠点の長手方向の削れた斜面に光が照射されることにより、散乱光が発生し、前記キズ欠点を検出することができる。
しかし一方で、ライン状光源装置32の長手方向と平行な方向のキズ欠点に関しては、前記発光ダイオード3A、3Bから照射された光軸に対しては散乱光の発生が少なく、前記キズ欠点を検出することができない。
また、特許文献3の技術は、図5に示すように、受光装置としてライン状光撮像手段44を用いることにより、特許文献2での課題である検査対象物であるシート41の中央と端部の感度差を無くすことができている。
しかし、ライン状光照射手段43から発せられる斜光照明では、ライン状照射手段43の長手方向に直角な方向のキズ欠点に対しては高感度に検出可能であるが、それ以外の方向のキズ欠点に関しては検出感度が低下する。
このように、フィルムなどのシートに発生するキズ欠点を検出するための従来の検査装置では、キズ欠点の角度によって検出感度が変化し、一定基準で検査ができない。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、連続走行するシート表面に発生する全ての方向のキズ欠点を一定基準で検出するためのキズ欠点検査装置を提供する。
上記課題を解決する本発明のキズ欠点検査装置は、連続搬送されるシートのキズ欠点を検査するシートのキズ欠点検査装置であって、
前記シートの一方の面側から光を照射する長尺の光照射手段と、
前記シートの前記光照射手段が設置された面側に設置され、光照射手段から照射されて前記シートで反射された照射光を受光する受光手段、もしくは前記シートの前記光照射手段が設置された面側とは反対の面側に設置され、光照射手段から照射されて前記シートを透過した照射光を受光する受光手段と、
前記受光手段が受光した照射光の強度に応じた信号値から前記シートの表面に発生したキズ欠点部分を検出する画像処理手段と、を備え、
前記光照射手段は、第一のライン状照明と、第一のライン状照明を挟んで、第一のライン状照明の長手方向と平行に配置された第二および第三のライン状照明とで構成されており、
前記第一のライン状照明は、複数の点光源が直線状に配列された配列体が複数平行に並んで構成され、1つの配列体を構成する複数の点光源は、それぞれの照射光軸が互いに平行になるように配列されており、
前記複数の配列体には、前記第一のライン状照明の長手方向に垂直な平面に対し、照射光がこの平面の一方の面側から他方の面側へ向かうように照射光軸が傾いた第一の配列体と、照射光が前記平面の前記他方の面側から前記一方の面側へ向かうように照射光軸が傾いた第二の配列体の2つが少なくとも有り、
前記第二のライン状照明は、その長手方向の光量分布が均一な直線状の照射光を照射し、
前記第三のライン状照明は、その長手方向の光量分布が均一な直線状の照射光を照射し、
前記光照射手段の長手方向から見て、前記第一の配列体、第二の配列体、第二のライン状照明および前記第三のライン状照明のそれぞれの照射光軸は、前記シート面で交差している。
本発明の検査装置では、連続走行するシート表面に発生する全ての方向のキズ欠点を一定基準で検出することができる。
図1は、本発明の実施形態の一例を示す概略図である。 図2は、特許文献1の技術を説明する概略図である。 図3は、特許文献2の技術を説明する概略図である。 図4は、特許文献2のライン状光源装置の詳細を説明する概略図である。 図5は、特許文献3の技術を説明する概略図である。 図6は、本発明の実施形態の上面図である。 図7は、本発明の実施形態の側面図である。 図8は、シートの長手方向に平行なキズ欠点の散乱光の説明図である。 図9は、シートの長手方向に垂直なキズ欠点の散乱光の説明図である。 図10は、キズ欠点の角度による検出感度の違いを説明する概略図である。 図11は、本発明のシートの長手方向に平行なキズ欠点の検出説明図である。 図12は、本発明のシートの長手方向に垂直なキズ欠点の検出説明図である。 図13は、本発明のシートの長手方向に対して斜めのキズ欠点の検出説明図である。 図14は、実施例と比較例のそれぞれについて、検出したキズ欠点の角度による検出感度差を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明はこの実施の形態によって限定はされない。
図1は本発明の実施の形態を示す図である。図1において、1は被検査体である連続的に搬送されるシート、2は光照射手段、3は前記光照射手段2内の第一のライン状照明、4は前記光照射手段2内の第二のライン状照明、5は前記光照射手段2内の第三のライン状照明、6は受光手段、7は画像処理手段である。
シート1としては、連続的に搬送され、光を透過もしくは反射するフィルム等であれば特に限定されない。例えばポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルムなどのような無色透明なフィルムが好適に用いられる。
光照射手段2はシート1の一方の面側に配設され、シート1に対して光を照射する。光照射手段は、図6に示すように、第一のライン状照明3、第二のライン状照明4、第三のライン状照明5の3つのライン状照明から構成されている。
第一のライン状照明3は、光ファイバの出射端をライン状に配列して、その出射角度を幅方向に一定に調整したもので、斜め方向への照射が可能となっている。また、このライン状に配列された光ファイバの配列体が少なくとも2列ある。そして、配列体の1つは、第一のライン状照明の長手方向に垂直な平面に対し、照射光がこの平面の一方の面側から他方の面側へ向かうように照射光軸が傾いた第一の配列体8であり、配列体のもう1つは、第一のライン状照明の長手方向に垂直な同じ平面に対し、照射光がこの平面の前記他方の面側から前記一方の面側へ向かうように照射光軸が傾いた第二の配列体9である。第一のライン状照明3としては、例えば、発光部から発光した光を各配列体に光ファイバで導くことで実現可能である。また、各配列体に発光ダイオードを設置すること、ライン状LED照明の前方に遮光部材を配設することでも実現可能である。
第二のライン状照明4は、前記シート1の走行方向に対して第一のライン状照明3の下流側に設置されており、前記シート1の幅方向に平行な線状の照明であり、幅方向に均一な指向性の高い光を前記シート1の幅に対して照射する。
第三のライン状照明5は、前記シート1の走行方向に対して第一のライン状照明3の上流側に設置されており、前記第二のライン状照明4と同様に、前記シート1の幅方向に平行な線状の照明であり、幅方向に均一な指向性の高い光を前記シート1の幅に対して照射する。
第二のライン状照明4および第三のライン状照明5としては、LEDや蛍光灯、ハロゲンやメタルハライド照明を伝送ロッドや光ファイバから照射するものなどを用いることができる。
また、図7に示すように、第一のライン状照明3の第一の配列体8、第二の配列体9、第二のライン状照明4および第三のライン状照明5のそれぞれの照射光軸は、前記シート1面上で交差する必要がある。
さらに、前記光照射手段2の長手方向に垂直かつ前記シート1面に平行な方向から見た、前記第一のライン状照明3の第一の配列体8の各点光源の照射光軸と前記シート1面の垂線とのなす角度(鋭角)θ11、および前記第二の配列体9の各点光源の照射光軸と前記シート1面の垂線とのなす角度(鋭角)θ12、ならびに、前記光照射手段2の長手方向から見た、前記第二のライン状照明4の照射光軸と前記シート1面の垂線とのなす角度(鋭角)θ2、および前記第三のライン状照明5の照射光軸と前記シート1面の垂線とのなす角度(鋭角)θ3が、θ11=θ12=θ2=θ3を満たすことが好ましい。
受光手段6は、シート1に発生したキズ欠点による散乱光を受光するように配設されることが好ましいのであり、光照射手段2から照射されシート1で直接透過もしくは正反射された光を受光することは好ましくない。ここで、シート1に発生したキズ欠点によって散乱された光を受光するためには、光照射手段2と受光手段6の位置関係が重要である。
この位置関係について図8、図9を用いて説明する。図8はシート1の走行方向側から見た概略図を示しており、図9はシート1の幅方向側から見た概略図を示している。また、図8、図9はそれぞれ、(A)にキズ欠点が発生していない場合の光軸の概略図を示しており、(B)にキズ欠点が発生した場合の散乱光の概略図を示している。
図8(A)に示すように、受光手段6は第一のライン状照明3から照射され、シート1を透過した光を受光しないように配設することが重要であり、第一のライン状照明3からの光軸の角度θ11、θ12より受光手段6の画角の半値角の値を小さくすることで実現できる。また同様に、図9(A)に示すように、受光手段6は第二のライン状照明4の光軸の角度θ2、第三のライン状照明5の光軸の角度θ3より受光手段6の画角の半値角の値を小さくすることで実現できる。
前記シート1にキズ欠点が発生した場合は、図8(B)、図9(B)に示すように、前記キズ欠点に光照射手段2から光を照射した場合、散乱光が発生し、受光手段6で散乱光を受光することにより、キズ欠点を明欠点として検出することができる。
また、反射光学系の場合は、図9において受光手段6をシート1面において光照射手段2と同じ面側に設置し、第一のライン状照明3と第二のライン状照明4の間で第一のライン状照明3の近傍に配設、もしくは第一のライン状照明3と第三のライン状照明5の間で第一のライン状照明3の近傍に配設することで実現することができる。
受光手段6として、連続走行するシート1を検査する場合、ラインセンサカメラを用いることが好ましいが、受光素子を二次元に配列したエリアセンサカメラや光電子増倍管などを用いてもよい。しかし、ラインセンサカメラやエリアセンサカメラを用いる場合は、検査視野の中央と端部での受光軸の角度が異なるために、視野位置によって、キズ欠点の検出感度が異なるという問題が発生する。そのため、これらカメラを用いる場合は、視野中央部のみを検査範囲として用いることが必要である。また、全視野範囲の検出感度を同じとするために、受光手段6として、複数の受光素子と結合用のレンズとが等間隔に連続的に並べられており、結合用のレンズが、等倍で受光手段の受光素子に結合を行うレンズを持つライン状のイメージセンサ(密着イメージセンサや近接イメージセンサとも呼ばれる)を用いることが好ましい。
画像処理手段7は、受光手段6の出力信号を受信し、受光手段6が受光した光量の変化を検出することで、シート1表面のキズ欠点の有無を検査する。受光手段6からは、受光手段6が受光した光量に応じたアナログまたはデジタル信号が出力される。アナログ信号が出力される場合は、画像処理手段7内でデジタル信号に変換される。画像処理手段7はデジタル信号を検出して平均化処理、微分処理などの画像処理を実行し、所定のしきい値を超えるものをシート1の表面のキズ欠点として抽出する。このキズ欠点の抽出は画像処理ボードなどのハードで実行するものと、パソコンなどのソフトで実行するものがあるが、ハードでの処理のほうが高速で処理できるため、好ましい。
次に、本発明によってシート1の同じ幅方向位置に周期的に発生するキズ欠点を検出する原理について説明する。
光照射手段2が照射する光をシート1に照射させ、シート1を透過もしくは反射した光のうち、受光手段6は直接透過光もしくは正反射光を受光せず、キズ欠点による散乱光のみを受光することにより、キズ欠点部の光量は正常部より多くなり、画像処理手段7では明部となる。そして、この明部を2値化することにより、明欠点として検出される。
また、キズ欠点は、その発生原因のほとんどが搬送ロールであるため、搬送ロールの一部に異物が付着した際に、搬送ロールに付着した異物の幅方向位置と、同じ位置にキズ欠点が発生し、搬送ロールが回転していることにより、搬送ロール周期で継続的に発生するという特徴がある。また、シート1が延伸される工程やシート1の走行の蛇行によって、様々な角度のキズ欠点が発生するという特徴がある。
ここで、キズ欠点の角度による検出感度の違いについて図10を用いて説明する。
図10はシート1の走行方向に対するキズ欠点10の角度が0°と90°の時に第二のライン状照明に相当する光照射手段4を用いてシート1に光を照射し、その透過光のうち受光手段6に受光される散乱光量の違いを示す図である。
キズ欠点10による散乱光は、シート1面において、キズ欠点10の長手方向に対して垂直な方向に散乱光が多く発生する。
そのため、図10(A)に示すシート1の走行方向に対するキズ欠点10の角度が0°の場合、受光手段6の受光軸はキズ欠点10による散乱光と直角の角度となるため、受光手段6で受光される光量は最も小さくなる。
また、図10(B)に示すシート1の走行方向に対するキズ欠点10の角度が90°の場合、受光手段6の受光軸はキズ欠点10による散乱光と平行の角度となるため、受光手段6で受光される光量は最も大きくなる。
このように、シート1の走行方向に対するキズ欠点10の角度によって、検出感度は大きく異なる。
そのため、本装置では、前記のように、光照射手段2の構成として、第一のライン状照明と第二のライン状照明、第三のライン状照明を組み合わせることによって、キズ欠点の角度によらず一定の基準で検出することができる。
この方法について図11、図12、図13を用いて説明する。ここで、シート1の走行方向に対するキズ欠点の角度をθ、第一のライン状照明3、第二のライン状照明4および第三のライン状照明5のそれぞれにおいてキズ欠点で発生した散乱光量の合計をxとする。
図11は、シート1の走行方向に平行な方向に発生したキズ欠点に対して、第一のライン状照明3、第二のライン状照明4および第三のライン状照明5のそれぞれから光を照射した場合に発生する散乱光と、それらを足し合わせた光を受光する受光手段6の受光量を示している。
シート1の走行方向に平行な方向に発生したキズ欠点に対して、第一のライン状照明3の光を照射した場合、キズ欠点の長手方向の削れた斜面に対して光が照射されるため、多くの散乱光が発生する。しかし、一方で、第二のライン状照明4と第三のライン状照明5から光を照射した場合は、キズ欠点の長手方向の斜面に対して照射される光が少ないため、散乱光は少なくなる。受光手段6で受光される散乱光は、前記第一のライン状照明3によるキズ欠点での散乱光と、前記第二のライン状照明4と前記第三のライン状照明5によるキズ欠点での散乱光とが足し合わされた光量となる。
また、図12は、シート1の走行方向に垂直な方向に発生したキズ欠点に対して、第一のライン状照明3、第二のライン状照明4および第三のライン状照明5のそれぞれから光を照射した場合に発生する散乱光と、それらを足し合わせた光を受光する受光手段6の受光量を示している。
シート1の走行方向に垂直な方向に発生したキズ欠点に対して、第一のライン状照明3の光を照射した場合、キズ欠点の長手方向の削れた斜面に対して照射される光が少ないため、散乱光は少なくなる。しかし、一方で、第二のライン状照明4と第三のライン状照明5から光を照射した場合は、キズ欠点の長手方向の斜面に対して、光が照射されるため多くの散乱光が発生する。前記の通り、受光手段6で受光される散乱光は、前記第一のライン状照明3によるキズ欠点での散乱光と、前記第二のライン状照明4と前記第三のライン状照明5によるキズ欠点での散乱光とが足し合わされた光量となる。
さらに、図13は、シート1の走行方向に対して斜め方向に発生したキズ欠点に対して、第一のライン状照明3、第二のライン状照明4および第三のライン状照明5のそれぞれから光を照射した場合に発生する散乱光と、それらを足し合わせた光を受光する受光手段6の受光量を示している。
シート1の走行方向に対して斜め方向に発生したキズ欠点に対して、第一のライン状照明3の光を照射した場合、キズ欠点の長手方向の削れた斜面に対して光が照射されるため、散乱光が発生する。しかし、図11に示すシート1の走行方向に平行な方向に発生したキズ欠点と比較すると、キズ欠点の長手方向の削れた斜面に対して照射される光は少ないため、発生する散乱光はx(cos2θ)となる。また、第二のライン状照明4と第三のライン状照明5から光を照射した場合も、キズ欠点の長手方向の削れた斜面に対して光が照射されるため、散乱光が発生する。しかし、図12に示すシート1の走行方向に対して垂直な方向に発生したキズ欠点と比較すると、キズ欠点の長手方向の削れた斜面に対して照射される光は少ないため、発生する散乱光はx(sin2θ)となる。そのため、受光手段6で受光される散乱光は、前記第一のライン状照明3によるキズ欠点での散乱光と前記第二のライン状照明4と前記第三のライン状照明5によるキズ欠点での散乱光とが足し合わされた光量xとなり、これらは図11と図12の場合とほぼ同じ量の散乱光となる。
上記のように、本発明のキズ欠点検査装置では、シート1に発生するキズ欠点10の角度によらず、ほぼ同じ量の散乱光が受光手段6で受光され、キズ欠点の角度によらず一定の基準で検出することができる。
[実施例]
図1の配置に従った装置を用いてキズ欠点の検査を実施した。フィルムとして、幅1000mm、厚み50μmのPETフィルムを用い、同じ周期で発生したキズ欠点を15度ずつ回転させ、PETフィルムに貼り付け、フィルム搬送装置を用いて、10m/minでフィルムを走行させた。さらに光照射手段として、第一のライン状照明には光の出射角度θ11が30°の光ファイバを並べた配列体1と第一のライン状照明の長手方向に垂直な面に対して対称な角度となるように配設した配列体2を持つクロス斜光照明を用い、第二のライン状照明、第三のライン状照明として、白色の光を照射する直線型LED照明を用い、それぞれの光軸の角度θ2、θ3を30°となるように設置した。また、第一のライン状照明の光軸と第二、第三のライン状照明の光軸は、フィルム面で交差するように設置し、フィルム面と光照射手段との距離を150mmに設置した。
撮像手段として、密着イメージセンサを用い、フィルムを挟んで、光照射手段の反対面に配設した。このとき、フィルム面と密着イメージセンサの受光軸のなす角度を90°とし、フィルム面と密着イメージセンサの距離を15mmに設置した。
[比較例]
光照射手段として第一のライン状照明のみを用いた以外は実施例と同じ構成の装置でキズ欠点の検査を実施した。
[実施例と比較例の対比]
図14に、キズ欠点の角度による密着イメージセンサの受光量を示すレーダーチャートを示す。
第一のライン状照明、第二のライン状照明および第三のライン状照明を組み合わせた光照射手段を用いた実施例では、密着イメージセンサの受光量は、キズ欠点の角度によらずほぼ一定であることが確認できた。このように、実施例では連続走行するフィルムに発生する全ての方向のキズ欠点を一定基準で検出することができることが確認できた。
クロス斜光照明のみの光照射手段を用いた比較例では、フィルムの走行方向に平行なキズ欠点の受光量は多いが、フィルムの走行方向に垂直なキズ欠点の受光量は少なくなっており、同じキズ欠点であっても発生する角度によって検出感度に差があることが確認できた。
1 :連続的走行するシート
2 :光照射手段
3 :第一のライン状照明
4 :第二のライン状照明
5 :第三のライン状照明
6 :受光手段
7 :画像処理手段
8 :光ファイバの第一の配列体
9 :光ファイバの第二の配列体
10:キズ欠点
11:受光手段の視野範囲
θ11:第一のライン状照明の第一の配列体の光軸の出射角度
θ12:第一のライン状照明の第二の配列体の光軸の出射角度
θ2:第二のライン状照明の光軸の出射角度
θ3:第三のライン状照明の光軸の出射角度
θ :シートの走行方向に対するキズ欠点の角度
x :キズ欠点で発生する散乱光量
21:フィルム
22:キズ欠点
23:検査台
24:照明光源
25:CCDカメラ
L1:照明光
L2:反射光
L3:垂直反射光
31:検査対象物
32:ライン状光源装置
33:発光ダイオード駆動装置
34:モニタカメラ
35:パーソナルコンピュータ
3A、3B:発光ダイオードの配列体
3C:発光ダイオードの光軸
41:シート
42:直流電源
43:ライン状光照射手段
44:ライン状光撮像手段
45:パーソナルコンピュータ

Claims (3)

  1. 連続搬送されるシートのキズ欠点を検査するシートのキズ欠点検査装置であって、
    前記シートの一方の面側から光を照射する長尺の光照射手段と、
    前記シートの前記光照射手段が設置された面側に設置され、光照射手段から照射されて前記シートで反射された照射光を受光する受光手段、もしくは前記シートの前記光照射手段が設置された面側とは反対の面側に設置され、光照射手段から照射されて前記シートを透過した照射光を受光する受光手段と、
    前記受光手段が受光した照射光の強度に応じた信号値から前記シートの表面に発生したキズ欠点部分を検出する画像処理手段と、を備え、
    前記光照射手段は、第一のライン状照明と、第一のライン状照明を挟んで、第一のライン状照明の長手方向と平行に配置された第二および第三のライン状照明とで構成されており、
    前記第一のライン状照明は、複数の点光源が直線状に配列された配列体が複数平行に並んで構成され、1つの配列体を構成する複数の点光源は、それぞれの照射光軸が互いに平行になるように配列されており、
    前記複数の配列体には、前記第一のライン状照明の長手方向に垂直な平面に対し、照射光がこの平面の一方の面側から他方の面側へ向かうように照射光軸が傾いた第一の配列体と、照射光が前記平面の前記他方の面側から前記一方の面側へ向かうように照射光軸が傾いた第二の配列体の2つが少なくとも有り、
    前記第二のライン状照明は、その長手方向の光量分布が均一な直線状の照射光を照射し、
    前記第三のライン状照明は、その長手方向の光量分布が均一な直線状の照射光を照射し、
    前記光照射手段の長手方向から見て、前記第一の配列体、第二の配列体、第二のライン状照明および前記第三のライン状照明のそれぞれの照射光軸は、前記シート面で交差する、シートのキズ欠点検査装置。
  2. 前記受光手段は、複数の受光素子と結合用のレンズとが等間隔に連続的に並べられており、前記結合用のレンズが、等倍で前記受光手段の受光素子に結合を行うレンズである、請求項1のシートのキズ欠点検査装置。
  3. 前記光照射手段の長手方向に垂直かつ前記シート面に平行な方向から見た、前記第一の配列体の各点光源の照射光軸と前記シート面の垂線とのなす角度(鋭角)θ11、および前記第二の配列体の各点光源の照射光軸と前記シート面の垂線とのなす角度(鋭角)θ12、
    ならびに、前記光照射手段の長手方向から見た、前記第二のライン状照明の照射光軸と前記シート面の垂線とのなす角度(鋭角)θ2、および前記第三のライン状照明の照射光軸と前記シート面の垂線とのなす角度(鋭角)θ3が、
    θ11=θ12=θ2=θ3を満たす、請求項1または2のシートのキズ欠点検査装置。
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