以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態等は、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
また、本明細書及び図面において、X軸、Y軸及びZ軸は、三次元直交座標系の三軸を表しており、本実施の形態では、Z軸方向を鉛直方向とし、Z軸に垂直な方向(XY平面に平行な方向)を水平方向としている。X軸及びY軸は、互いに直交し、且つ、いずれもZ軸に直交する軸である。なお、Z軸方向のプラス方向を鉛直下方としている。
(実施の形態)
以下、実施の形態に係る照明器具2について説明する。
[1.照明器具の構成]
[1−1.照明器具の全体構成]
まず、図1及び図2を参照しながら、実施の形態に係る照明器具2の全体構成について説明する。図1は、実施の形態に係る照明器具2の床面側の外観を示す斜視図である。図2は、実施の形態に係る照明器具2の分解斜視図である。
照明器具2は、住宅等の建物の造営材に設置される。図2に示すように、本実施の形態における照明器具2は、造営材として天井4(造営材の一例)に設置されるシーリングライトである。具体的には、照明器具2は、天井4に設けられたで引っ掛けシーリングボディ40に取り付けられることによって天井4に設置される。
図1及び図2に示すように、照明器具2は、器具本体6、器具取付部材8、グローブ10、発光モジュール12、操作つまみ14,16、光源カバー18、回路カバー20、絶縁カバー22、支持部材24及びセンサ部26を備えている。
以下、図1及び図2を参照しながら、さらに図3〜図5を用いて、照明器具2の各構成要素について詳細に説明する。図3は、グローブ10を外した状態での実施の形態に係る照明器具2の斜視図である。図4及び図5は、実施の形態に係る照明器具2の断面図である。なお、図4は、図3のIV−IV線断面に対応した断面図であり、図5は、図4の右側部分の拡大断面図である。なお、図1〜図5において、Z軸のマイナス側が天井4側、Z軸のプラス側が床面(図示せず)側を表している。説明の都合上、図1〜図5では、照明器具2を通常の使用時の姿勢とは上下逆の姿勢で図示している。
[1−2.器具本体]
図2及び図4に示すように、器具本体6は、グローブ10、発光モジュール12、光源カバー18、回路カバー20及び絶縁カバー22を支持するための筐体である。器具本体6は、照明器具2の外郭部材を構成している。また、器具本体6は、発光モジュール12からの熱を放熱するためのヒートシンクとしても機能する。
器具本体6は、金属製であり、例えばアルミニウム板又は鋼板等の板金をプレス加工することによって所定形状に成形されている。器具本体6の発光モジュール12が配置される側の面は、器具本体6の内面である。器具本体6の内面(床面側の面)には、反射性を高めて光取り出し効率を向上させるために、白色塗料が塗布、又は、反射性金属材料が蒸着されていてもよい。なお、器具本体6の外面は、外気にさらされており、放熱面として機能する。
図2、図4及び図5に示すように、器具本体6には、発光モジュール12を支持するための突出部28が形成されている。突出部28は、床面側に向けて突出している。一例として、突出部28は、プレス加工によって断面形状が略矩形状となるように成形されている。
突出部28は、発光モジュール12の基板46が載置される基板載置部であり、突出部28の床面側の面は、発光モジュール12の基板46が載置される基板載置面として機能する。なお、突出部28の平面視形状は、一定の幅を有する円環状(リング状)である。
図4及び図5に示すように、器具本体6は、突出部28(基板載置部)の外側端部から落ち込むように形成された段差部28aを有する。段差部28aは、突出部28の一部であり、プレス加工によって形成されている。段差部28aには、光源カバー18の外周端部18bが収納されている。段差部28aの段差面は、突出部28の基板載置面から一段ずれた面である。
図2に示すように、突出部28には、複数のネジ孔30が形成されている。ネジ32がネジ孔30にねじ込まれることにより、発光モジュール12、回路カバー20及び光源カバー18が突出部28に取り付けられる。
また、図2に示すように、器具本体6は、開口部6aを有する。開口部6aは、器具本体6の中央部に形成される。本実施の形態では、開口部6aには、支持部材34が設けられている。具体的には、開口部6aには、器具取付部材8と支持部材34とが配置される。開口部6aの平面視形状は、支持部材34の外形と同様の形状であり、本実施の形態では、円形である。
支持部材34は、器具本体6を器具取付部材8に装着するためのアダプタガイドであり、器具取付部材8と嵌め合わせ可能な構造を有している。支持部材34は、器具本体6に固定されている。支持部材34は、開口部6aからグローブ10側に向かって延在する略円筒状の筒部材であり、開口部6aを挿通するように配置される。支持部材34は、例えば樹脂材料によって構成されているが、金属材料によって構成されていてもよい。なお、支持部材34は、器具本体6の一部として構成されていてもよい。支持部材34の内部には器具取付部材8が着脱自在に嵌合される。
また、器具本体6の内面の外周領域には、グローブ10を器具本体6に着脱自在に取り付けるためのグローブ取付部材36が複数設けられている。複数のグローブ取付部材36は、器具本体6の周方向に沿って等間隔で配置されている。
このように構成される器具本体6は、支持部材34を介して器具取付部材8に装着されている。具体的には、器具本体6は、引っ掛けシーリングボディ40に取り付けられた器具取付部材8に、器具本体6に固定された支持部材34を嵌め合わせることで引っ掛けシーリングボディ40に装着することができる。
なお、図4に示すように、器具本体6の外面(天井側の面)には、例えばウレタン等で形成されたクッション部材38が複数取り付けられている。複数のクッション部材38は、器具本体6の周方向に沿って等間隔で配置されている。後述するようにして照明器具2が天井4に設置された際に、複数のクッション部材38が器具本体6と天井4との間に挟み込まれることにより、器具本体6のぐらつきが抑制される。
[1−3.器具取付部材]
器具取付部材8は、天井4に設置された引っ掛けシーリングボディ40(図2参照)に器具本体6を着脱自在に取り付けるためのアダプタである。
図2及び図4に示すように、器具取付部材8の筐体は、平たい略円柱状に形成され、例えばPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の絶縁性を有する樹脂材料により形成される。器具取付部材8は、器具本体6の支持部材34の内部に着脱自在に嵌合される。器具取付部材8には、L字状の一対の金具(図示せず)が設けられている。これらの一対の金具がそれぞれ引っ掛けシーリングボディ40の一対の孔40aに引っ掛けられることにより、器具取付部材8が引っ掛けシーリングボディ40に着脱自在に取り付けられる。器具取付部材8が引っ掛けシーリングボディ40に着脱自在に取り付けられることにより、器具本体6は、着脱自在に天井4に取り付けられる。なお、器具取付部材8の金具は、引っ掛けシーリングボディ40と照明器具2との電気接続も兼ねている。
照明器具2を天井4に設置する際には、ユーザは、まず、器具取付部材8を引っ掛けシーリングボディ40に取り付ける。その後、ユーザは、器具取付部材8が器具本体6の支持部材34の内部に挿入されるようにして、器具本体6を天井4側に押し上げることにより、支持部材34と器具取付部材8とを嵌合させる。これにより、器具本体6が器具取付部材8及び引っ掛けシーリングボディ40を介して天井4に取り付けられ、照明器具2が天井4に設置される。
なお、引っ掛けシーリングボディ40は、天井4の裏側に配置された商用電源(図示せず)と電線(図示せず)を介して電気的に接続されている。照明器具2が天井4に設置されることにより、商用電源からの交流電力が引っ掛けシーリングボディ40を介して照明器具2に供給される。
[1−4.グローブ]
図1、図2及び図4に示すように、グローブ10は、器具本体6の内面全体を覆うための外カバー(外郭カバー)である。グローブ10は、発光モジュール12、光源カバー18、回路カバー20及び絶縁カバー22を覆うようにして、器具本体6に着脱自在に取り付けられている。
図1及び図4に示すように、グローブ10は、円形状のドーム状に形成されている。なお、器具本体6がスクエア形である場合は、グローブ10の形状は、矩形ドーム状であってもよい。
図3に示すように、グローブ10には、センサ部26をグローブ10の外部に露出させるための円形状の孔10aが形成されている。孔10aは、グローブ10のセンサ部26に対応する位置、例えばグローブ10の中央部に形成されている。グローブ10の孔10aには、センサ部26を孔10aに固定するための固定リング42が取り付けられている。
グローブ10は、透光性を有する透光カバーであり、発光モジュール12(発光素子48)から出射して光源カバー18を透過した光を透過させる。グローブ10は、透光性を有する樹脂材料、例えばアクリル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリ塩化ビニル等で形成されている。これにより、発光モジュール12からグローブ10の内面に向けて出射した光は、グローブ10を透過してグローブ10の外部に取り出される。
また、グローブ10は、光拡散性を有する。グローブ10に光拡散性を持たせることによって、グローブ10に入射する光源カバー18からの光を拡散(散乱)させることができるので、グローブ10の全体から均一に光を外部に取り出すことができる。
この場合、例えば、グローブ10は乳白色とすることでグローブ10に光拡散性を持たせることができる。具体的には、光拡散粒子を分散させた樹脂材料によってグローブ10を構成することによってグローブ10に光拡散性を持たせることができる。また、グローブ10の内面又は外面に乳白色の光拡散膜を形成することによってグローブ10に光拡散性を持たせてもよい。あるいは、透明なグローブ10の表面に複数の光拡散ドット又は複数の微小凹凸(シボ)を形成することによって光拡散性を持たせてもよい。また、乳白色のグローブ10に対してさらに複数の光拡散ドット又は複数の微小凹凸を形成することによって光拡散性を持たせてもよい。
本実施の形態において、グローブ10の光拡散性は、光源カバー18の光拡散性よりも大きくしている。この場合、例えば、光拡散性を有しない透明な光源カバー18を用いるとともに光拡散性を有するグローブ10を用いることで、グローブ10の光拡散性を光源カバー18の光拡散性よりも大きくすることができる。あるいは、グローブ10も光源カバー18も光拡散性を有する場合は、グローブ10に分散させる光拡散粒子の濃度を光源カバー18に分散させる光拡散粒子の濃度よりも大きくすることで、グローブ10の光拡散性を光源カバー18の光拡散性よりも大きくすることもできる。
このように構成されるグローブ10は、器具本体6に着脱自在に取り付けられる。図示しないが、グローブ10には、器具本体6のグローブ取付部材36に係合する突起状の係合部が3つ設けられており、グローブ10を回転させて係合部をグローブ取付部材36に係合させることでグローブ10を器具本体6に取り付けることができる。なお、グローブ10を逆回転させて係合部をグローブ取付部材36から外すことで器具本体6からグローブ10を取り外すことができる。
なお、グローブ10は、複数に分割できるように構成されていてもよい。例えば、グローブ10を左右二つに分割することができる。
[1−5.発光モジュール]
発光モジュール12は、照明器具2の光源部となる光源モジュールであり、例えば白色光を発する。発光モジュール12は、器具本体6に支持されている。
図2、図4及び図5に示すように、発光モジュール12は、基板46と、基板46に配置された複数の発光素子48と、基板46に配置された回路素子50とを有する。複数の発光素子48は、基板46の主面46a(床面側の面)に実装されている。また、複数の回路素子50も、基板46の主面46aに実装されている。つまり、複数の発光素子48と複数の回路素子50とは基板46の同一面(主面46a)に実装されている。基板46の主面46aは、発光素子48及び回路素子50を実装するための素子実装面である。基板46の主面46aとは反対側の主面は、器具本体6の突出部28に接している。つまり、基板46は、器具本体6の突出部28(基板載置部)に載置される。
具体的には、基板46は、中央部に円形状の開口部46bを有する円環状(リング状)に形成されており、器具本体6の支持部材34を囲むようにして器具本体6の突出部28に支持されている。なお、基板46の開口部46bの中心軸は、器具本体6の開口部6aの中心軸と略一致している。基板46には、上述したネジ32を挿通するための貫通孔52が複数形成されている。ネジ32を基板46の貫通孔52に挿通するとともに、器具本体6のネジ孔30にねじ込むことにより、基板46が器具本体6の突出部28に取り付けられる。これにより、発光モジュール12(基板46)が器具本体6に固定される。
また、基板46の外側端部46cは、器具本体6の突出部28(基板載置部)からはみ出している。つまり、基板46は、外側端部46cが突出部28からはみ出すように配置されている。本実施の形態では、基板46の全外周にわたって基板46の外側端部46cが器具本体6の突出部28からはみ出している。
また、基板46の外側端部46cは、器具本体6の突出部28に形成された段差部28aに対応する位置において器具本体6からはみ出している。具体的には、基板46は、基板46の外側端部46cが段差部28aと重なるように、突出部28の基板載置面に沿ってX軸方向に突出している。
基板46は、金属配線が形成されたプリント基板であり、例えば基板46の主面46aには、金属配線が所定形状でパターン形成されている。複数の発光素子48と複数の回路素子50とは基板46に形成された金属配線(配線パターン)によって電気的に接続されている。基板46としては、例えば、絶縁性樹脂材料からなる樹脂基板、表面が樹脂被膜された金属材料からなるメタルベース基板、セラミック材料の焼結体であるセラミック基板、又は、ガラス材料からなるガラス基板等を用いることができる。基板46は、リジッド基板に限るものではなく、フレキシブル基板であってもよい。また、基板46の表面には、金属配線を覆うように絶縁被膜としてレジスト膜が形成されていてもよい。
複数の発光素子48は、主として基板46の外側領域に配置されており、複数の回路素子50は、主として基板46の内側領域に配置される。具体的には、複数の回路素子50の多くは、基板46の開口部46bを囲むように環状に配列されており、複数の発光素子48は、複数の回路素子50を囲むように環状に配列されている。つまり、図4に示すように、複数の回路素子50は、複数の発光素子48よりも基板46の径方向内側に配置され、且つ、基板46よりも器具本体6と反対側(Z軸のプラス側)に配置されている。本実施の形態において、複数の回路素子50及び複数の発光素子48は、円環状に配列されている。なお、複数の発光素子48の各々は、基板46の金属配線上に実装されていてもよい。
また、図5に示すように、複数の発光素子48のうち最も外側に位置する発光素子48は、平面視において突出部28(基板載置部)と重なる位置に配置されている。つまり、複数の発光素子48のうち最も外側に位置する発光素子48の天井側には突出部28が存在しており、基板46の突出部28からはみ出した部分には、発光素子48が存在していない。
複数の発光素子48の各々は、例えば、個々にパッケージ化された表面実装(SMD:Surface Mount Device)型のLED素子である。複数の発光素子48の各々は、凹部を有する白色樹脂製のパッケージ(容器)と、パッケージの凹部の底面に一次実装されたLEDチップ(ベアチップ)と、パッケージの凹部内に封入された封止部材とを有している。封止部材は、例えばシリコーン樹脂等の透光性樹脂材料で構成されている。封止部材は、蛍光体等の波長変換材が含有された蛍光体含有樹脂であってもよい。
LEDチップは、所定の直流電力により発光する半導体発光素子の一例であって、単色の可視光を発するベアチップである。LEDチップは、例えば、通電されれば青色光を発する青色LEDチップである。この場合、白色光を得るために、封止部材には、青色LEDチップからの青色光を励起光として蛍光発光するYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)等の黄色蛍光体が含有される。
このように、本実施の形態における発光素子48は、青色LEDチップと黄色蛍光体とによって構成されたB−Yタイプの白色LED光源である。具体的には、黄色蛍光体は青色LEDチップが発した青色光の一部を吸収して励起されて黄色光を放出し、この黄色光と黄色蛍光体に吸収されなかった青色光とが混ざって白色光となる。
なお、複数の発光素子48の接続の態様(直列接続、並列接続、及び、直列接続と並列接続との組み合わせの接続等)は特に限定されるものではない。
複数の回路素子50は、所定の駆動回路を構成する電子部品(回路部品)である。本実施の形態において、複数の回路素子50には、発光素子48を発光させるための電力を生成するための電源回路を構成する電源用回路素子と、センサ部26からの信号により発光素子48の発光状態を制御するための制御回路を構成する制御用回路素子(マイクロコンピュータ等)とが含まれている。
電源回路を構成する複数の回路素子50(電源用回路素子)は、上述した商用電源から引っ掛けシーリングボディ40及び器具取付部材8を介して供給された交流電力を直流電力に変換する。複数の回路素子50で生成された直流電力が複数の発光素子48の各々に供給されることにより、複数の発光素子48の各々が発光する。なお、基板46の主面46aには、器具取付部材8から延びるケーブル線(図示せず)が電気的に接続されるコネクタ端子(図示せず)が実装されていてもよい。電源回路を構成する複数の回路素子50(電源用回路素子)は、例えば、電解コンデンサ又はセラミックコンデンサ等の容量素子、抵抗器等の抵抗素子、整流回路素子、コイル素子、チョークコイル(チョークトランス)、ノイズフィルタ、ダイオード又は集積回路素子等の半導体素子等である。
なお、複数の回路素子50としては、上述した電源用回路素子及び制御用回路素子だけではなく、その他の回路を構成する回路素子が含まれていてもよい。例えば、複数の回路素子50には、調光回路又は昇圧回路等を構成する駆動用回路素子が含まれていてもよいし、通信回路を構成する通信用回路素子(通信モジュール)等が含まれていてもよい。
[1−6.光源カバー]
図2〜図5に示すように、光源カバー18は、基板46に配置された発光素子48を覆うカバー部材である。光源カバー18は、透光性を有する透光カバーであって、発光素子48から出射した光を透過させる。光源カバー18は、グローブ10の内側に配置される内カバーである。光源カバー18を配置することで、発光素子48を保護したり基板46の充電部にユーザが触れないようにしたりできる。また、光源カバー18は、発光素子48から出射する光の配光を制御する配光制御部材であってもよく、例えば光源カバー18にレンズ機能等を持たせてもよい。
図2に示すように、光源カバー18は、円形状の開口部18aを有する円環状(リング状)に形成されている。図4及び図5に示すように、光源カバー18の断面形状は、光源カバー18の内周縁(開口部18aの周縁部)から直線状に立ち上る直線部と、光源カバー18の外周縁から直線部の先端まで曲線状に立ち上る曲線部とを有する凸形状である。これにより、光源カバー18の内部には空間が形成されるようになる。
光源カバー18の外周端部18bの少なくとも一部は、基板46を越えた位置に存在する。具体的には、光源カバー18の外周端部18bの少なくとも一部は、基板46のオモテ面(主面46a)側から基板46の外側端部46cを越えて基板46のウラ面(主面46aとは反対側の面)側にまで位置している。光源カバー18の外周端部18bにおける基板46を越えた位置に存在する部分は、光源カバー18の外周端部18bを延設させた延設部である。本実施の形態では、光源カバー18の外周端部18bの周方向の全部が基板46を越えた位置に存在する。
本実施の形態において、光源カバー18の外周端部18bは、基板46を越えて、器具本体6の突出部28に設けられた段差部28aに位置している。具体的には、光源カバー18の外周端部18bは、器具本体6の突出部28の段差部28aに嵌っている。つまり、光源カバー18の外周端部18bは、段差部28aに収納されている。
また、光源カバー18は、回路カバー20を囲むように構成されている。つまり、光源カバー18の開口部18aには回路カバー20が配置されており、光源カバー18の外径は回路カバー20の外径よりも大きい。
光源カバー18は、複数の発光素子48を覆うようにして、基板46の主面46aの外周領域に支持されている。複数の発光素子48は、光源カバー18の内部の空間に配置されている。光源カバー18の外径は基板46の外径よりも僅かに(例えば数mm程度)大きく、且つ、光源カバー18の内径は回路カバー20の外径よりも僅かに(例えば数mm程度)小さい。光源カバー18の内周縁には、光源カバー18の径方向内側に延びるリング状の押さえ部60が形成されている。押さえ部60には、上述したネジ32を挿通するための貫通孔62が複数形成されている。ネジ32を光源カバー18の貫通孔62及び基板46の貫通孔52に挿通するとともに、器具本体6のネジ孔30にねじ込むことにより、光源カバー18が基板46とともに器具本体6の突出部28に取り付けられる。
このように構成される光源カバー18は、透光性の樹脂材料を用いて形成することができる。例えば、光源カバー18の材質は、アクリル、ポリカーボネート又はポリエチレンテレフタレート等である。
本実施の形態における光源カバー18は、透明であって、光拡散性を有していないが、光源カバー18は光拡散性を有していてもよい。光源カバー18に光拡散性を持たせることで、複数の発光素子48のつぶつぶ感(輝度ムラ)を抑制することができる。この場合、光源カバー18は、例えば、乳白色であり、光拡散粒子を分散させた樹脂材料によって構成することができる。また、光源カバー18の内面又は外面に乳白色の光拡散膜を形成したり、光源カバー18に複数の光拡散ドット又は複数の微小凹凸を形成したりすることで、光源カバー18に光拡散性を持たせることができる。
[1−7.回路カバー]
図2〜図5に示すように、回路カバー20は、回路素子50を覆うカバー部材である。回路カバー20は、例えば発光素子48から出射して回路カバー20に当たった光を反射してグローブ10の方向に導くように不透光性の白色であるが、透光性を有する透光カバーであってもよい。また、本実施の形態において、回路カバー20は、例えば、複数の回路素子50を覆うことにより、例えば回路素子50が故障した場合に、回路カバー20の外部への類焼を抑制するための保護カバーとして機能する。このため、回路カバー20は、アルミニウム等の金属材料又は不燃性樹脂材料等の不燃性を有する材料で構成されているとよい。回路カバー20は、例えば、金属製の金属カバーである。なお、回路カバー20は、樹脂製の樹脂カバーであってもよい。
図2及び図3に示すように、回路カバー20は、器具本体6の開口部6aを囲む形状であり、円形状の開口部20aを有する円環状(リング状)に形成されている。回路カバー20の開口部20aは、器具本体6の開口部6aに対応している。図4に示すように、回路カバー20の断面形状は、回路カバー20の外周縁から曲線状に立ち上る曲線部と、曲線部の先端から回路カバー20の内周縁(開口部20aの周縁部)まで直線状に且つ水平に延びる直線部とを有する凸形状である。これにより、回路カバー20の内部には空間が形成されるようになる。回路素子50は、この回路カバー20の空間内に配置されている。なお、回路カバー20の外側端部は、基板46の主面46aに支持されている。
図2に示すように、回路カバー20の内周部(上述した直線部に対応する部分)には、一対のネジ孔64が形成されている。ネジ66がネジ孔64にねじ込まれることにより、支持部材24が回路カバー20に取り付けられる。
回路カバー20の外周縁には、径方向内側に延びる突片68が複数形成されている。複数の突片68は、回路カバー20の周方向に沿って等間隔で配置されている。複数の突片68の各々には、上述したネジ32を挿通するための貫通孔70が形成されている。ネジ32を光源カバー18の貫通孔62、回路カバー20の貫通孔70及び基板46の貫通孔52に挿通するとともに、器具本体6のネジ孔30にねじ込むことにより、回路カバー20が光源カバー18及び基板46とともに器具本体6の突出部28に取り付けられる。これにより、回路カバー20は、器具本体6に固定される。
このとき、図3に示すように、回路カバー20の外周縁は、基板46の主面46aに接触するようになる。また、複数の突片68は、光源カバー18の押さえ部60と基板46との間に挟み込まれ、押さえ部60によって基板46に向けて押さえ付けられている。なお、器具本体6の支持部材34の先端は、回路カバー20の開口部20aの周縁部の近傍に配置される。
また、回路カバー20には、切り欠き部72が設けられている。切り欠き部72は、回路カバー20の外周縁から略矩形状に切り欠くように形成されている。切り欠き部72には、センサ部26による照明器具2の動作を調整するための操作つまみ(調整つまみ)14,16が配置されている。
本実施の形態において、操作つまみ14,16は、基板46に固定されている。具体的には、操作つまみ14,16は、固定部材を介して基板46の主面46aに固定されている。
基板46に設けられた操作つまみ14,16は、絶縁カバー22を貫通して絶縁カバー22から露出している。具体的には、操作つまみ14,16は、絶縁カバー22の挿通孔を挿通して絶縁カバー22から露出している。つまり、操作つまみ14,16の根元部分は、絶縁カバー22の内部に存在しているが、操作つまみ14,16の頭部分は、絶縁カバー22の外部に存在している。このように、操作つまみ14,16を絶縁カバー22から露出させることで、ユーザは絶縁カバー22を外すことなく操作つまみ14,16を操作することができる。
また、操作つまみ14,16の高さは、回路カバー20の高さよりも低い方がよい。つまり、操作つまみ14,16の頭部先端は、回路カバー20の高さよりも低い位置に存在するとよい。これにより、発光素子48(光源カバー18)から出射する光が操作つまみ14,16によって遮られてしまうことを抑制できる。
操作つまみ14,16は、例えば、樹脂製であるが、これに限るものではない。また、操作つまみ14,16は、2本に限るものではなく、1本でもよいし、3本以上であってもよい。また、操作つまみ14,16は、軸状とし、回転操作によって設定するもので説明したが、これに限るものではない。例えば、操作つまみ14,16は、角型のスライドスイッチ又はディップスイッチでもよいし、棒状のつまみを倒すことで設定するトグルスイッチのようなものでも構わない。
[1−8.絶縁カバー]
図3に示すように、絶縁カバー22は、回路カバー20の切り欠き部72を塞ぐための保護カバーである。絶縁カバー22は、樹脂カバーであり、難燃性を有する樹脂材料、例えばポリプロピレン(PP)等で形成されている。
絶縁カバー22は、回路カバー20の側面(上述した曲線部に対応する面)に対応した形状を有しており、回路カバー20の切り欠き部72を塞ぐように配置される。すなわち、絶縁カバー22は、切り欠き部72から露出された操作つまみ14,16を覆うように配置されている。
[1−9.支持部材]
図2〜図4に示すように、支持部材24は、センサ部26が発光モジュール12から離間するようにセンサ部26を支持するためのアングル部材である。
図3及び図4に示すように、支持部材24は、センサ部26を支持する支持部84(支持板)と、支持部84から延びる一対の脚部86とを有している。一対の脚部86は、支持部84の中心に対して対称な位置に配置されている。図2に示すように、一対の脚部86の各々の先端部には、ネジ66を挿通するための貫通孔88が形成されている。ネジ66を支持部材24の貫通孔88に挿通するとともに、回路カバー20のネジ孔64にねじ込むことにより、支持部材24が回路カバー20に取り付けられる。
これにより、支持部材24は、回路カバー20から器具本体6と反対側(Z軸のプラス側)に延び、且つ、回路カバー20の開口部20aを跨ぐように配置される。また、図4に示すように、支持部84(センサ部26)は、回路カバー20の開口部20aに対向する位置、すなわち、基板46の開口部46bに対向する位置に配置される。このとき、図3に示すように、一対の脚部86の各々は、支持部84と操作つまみ14,16との間に配置されていない。換言すると、一対の脚部86はそれぞれ、基板46の中心に対して操作つまみ14(16)から約+90°及び−90°ずれた位置に配置されている。
[1−10.センサ部]
センサ部26は、複数の発光素子48の発光状態として複数の発光素子48の点消灯を制御するための機能を有する。
図1〜図4に示すように、センサ部26は、支持部材24の支持部84に支持され、固定リング42を介してグローブ10の孔10aに固定されている。これにより、センサ部26は、グローブ10の孔10aを通してグローブ10の外部に露出されている。また、センサ部26は、基板46の開口部46bに対向する位置に配置される。すなわち、図4に示すように、センサ部26は、複数の回路素子50よりも器具本体6と反対側(Z軸のプラス側)に配置される。なお、センサ部26と基板46の電極端子(図示せず)とは、リード線(図示せず)を介して電気的に接続されている。
センサ部26は、熱線(赤外線)により人を検知する人感センサと、照明器具2の周囲の明るさを検知する明るさセンサとを有している。より具体的には、センサ部26は、開口部を有する樹脂筐体と、樹脂筐体の開口部に配置されたレンズと、樹脂筐体内に収納された人感センサ及び明るさセンサとを有している。
人感センサは、人感センサの検知エリアに人が入ってきた際に、人の存在を検知する。この場合、制御用回路素子である回路素子50は、人感センサからの信号に基づいて、複数の発光素子48の各々を自動的に点灯させる。複数の発光素子48の各々が点灯してから一定時間が経過した際には、制御用回路素子である回路素子50は、複数の発光素子48の各々を自動的に消灯させる。
なお、操作つまみ14を操作することにより、人感センサによる照明器具2の動作を調整することができる。具体的には、操作つまみ14を操作することにより、人感センサの感度(検知範囲)、人感センサのオン・オフ、及び、人感センサが人を検知することにより複数の発光素子48の各々が点灯してから消灯するまでの時間(点灯保持期間)のうち少なくとも一つを調整する。例えば、ユーザが操作つまみ14を所定方向(又は上記所定方向と反対方向)に回転させることにより、人感センサの検知範囲を大きく(又は狭く)調整することができ、あるいは、点灯保持期間を長く(又は短く)調整することができる。
明るさセンサは、照明器具2の周囲の明るさが一定の明るさ以下になったことを検知する。この場合、制御用回路素子である回路素子50は、明るさセンサからの信号に基づいて、複数の発光素子48の各々を自動的に点灯させる。複数の発光素子48の各々が点灯してから一定時間が経過した際には、制御用回路素子である回路素子50は、複数の発光素子48の各々を自動的に消灯させる。
なお、操作つまみ16を操作することにより、明るさセンサによる照明器具2の動作を調整することができる。具体的には、操作つまみ16を操作することにより、明るさセンサの感度(人を検知して点灯動作をする際の周囲の明るさの設定)、明るさセンサのオン・オフ、及び、明るさセンサによる照明器具2の光出力のうち少なくとも一つを調整する。例えば、ユーザが操作つまみ16を所定方向(又は上記所定方向と反対方向)に回転させることにより、明るい時にも人を検知して点灯させるように(又は暗くならないと人を検知しても点灯させないように)、人の検知で動作する周囲の明るさを設定することができ、あるいは、ユーザが希望する照明器具2の明るさ(光量)を大きく(又は小さく)調整することができる。
このように構成されるセンサ部26は、図3に示すように、器具本体6の開口部6aと対向する位置に配置されている。具体的には、センサ部26は、平面視(Z軸方向から見た場合)において開口部6aと重なるように、且つ、鉛直方向(Z軸方向)において器具本体6と所定の間隔をあけて配置されている。
なお、センサ部26と基板46の電極端子とはリード線(不図示)で接続されている。センサ部26から導出されるリード線が接続される基板46の電極端子は、例えば、制御用回路素子である回路素子50の近傍又は操作つまみ14,16の近傍に設けられている。
また、センサ部26の検知方向を機械的に変更できるように、センサ部26は回転可能に固定されていてもよい。また、センサ部26は、抵抗等の回路素子が実装された基板を有していてもよい。
[2.効果等]
次に、本実施の形態に係る照明器具2の効果について、本発明に至った経緯も含めて説明する。
シーリングライト等の照明器具では、発光素子と回路素子とを同一の基板に実装することが検討されている。例えば、円環状の1枚の基板に対して、電源回路を構成する複数の回路素子を基板の内周領域に実装するとともに、複数の発光素子を基板の外周領域に円環状に配置することが考えられる。
この場合、発光素子及び回路素子が実装された基板は、金属製の器具本体に載置されることになる。このため、基板の充電部(発光素子、回路素子、金属配線等)は、金属部品である器具本体からの絶縁距離を確保するために、基板の端部から十分な距離をとって配置される。
しかしながら、発光素子を基板の端部から遠ざけて配置すると、所望の配光特性が得られなくなる場合がある。例えば、発光素子が円環状に配列されている場合、発光素子を基板の端部から遠ざけて配置すると、発光素子が内寄り(中央寄り)に配置されることになり、照明器具の点灯時に光の中落ち等が生じる場合がある。
この点について、図6、図7を用いて具体的に説明する。図6に示される照明器具では、円環状に配列された発光素子148を覆うように円環状の光源カバー118が配置されている。この場合、グローブ110を外して器具本体106を天井に設置する際、基板146と光源カバー118との間の隙間からユーザの手が入らないようにしたりその隙間から虫が侵入しないようにしたりするために、基板146の外側端部146cの側方に、器具本体106の突出部128(基板載置部)の一部を突出させた環状の凸部128bを設けることがある。つまり、器具本体106の一部を基板146の主面146aよりも床面側に位置するようにしている。このような凸部128bを設けると、発光素子148が内寄りに配置されてしまうので、照明器具(発光素子148)を点灯させたときに光の中落ち等が発生し、所望の配光特性が得られなくなる場合がある。
また、図7に示すように、光源カバー118と器具本体106とを固定するために、器具本体106に設けられた凸部128bに嵌合する凹部118cを光源カバー118に設けるような場合、凹部118cを設けるための固定重ね代として光源カバー118に鍔部118d等を設ける必要がある。この場合も、発光素子148が内寄りに配置されてしまうことになる。この結果、照明器具(発光素子148)を点灯させたときに光の中落ち等が生じて所望の配光特性が得られなくなる場合がある。
また、照明器具の小型化やコスト低減のためには、より小さい基板を用いることが望ましいが、この場合にも、所望の配光特性が得られなくなる場合がある。つまり、小さい基板に対して器具本体(金属部分)からの絶縁距離を確保しようとすると、発光素子が基板の内寄りに配置されてしまい、照明器具の点灯時に光の中落ち等が生じて所望の配光特性が得られなくなる場合がある。しかも、小さい基板に対して器具本体(金属部分)からの絶縁距離を確保しようとすると、発光素子を実装することができる実装可能エリアが狭くなり、所望の光出力(光量)を確保するのに必要な数量の発光素子を実装することできなくなる場合がある。この結果、所望の配光特性が得られなくなる場合もある。
このように、発光素子と回路素子とを同一の基板に実装した場合、発光素子と器具本体との絶縁距離を確保することと所望の配光特性を得ることとの両立を図ることが難しい。
これに対して、図5に示すように、本実施の形態における照明器具2では、金属製の器具本体6と、器具本体6の突出部28(基板載置部)に載置された基板46と、基板46に配置された複数の発光素子48と、基板46に配置された回路素子50とを備えており、基板46の外側端部46cが器具本体6の突出部28からはみ出している。
これにより、基板46の外側端部46cを器具本体6の突出部28からはみ出させない場合と比べて、器具本体6から発光素子48までの沿面距離を長くすることができるので、発光素子48を基板46の外寄りに配置したとしても、発光素子48と器具本体6との絶縁距離を十分に確保することができる。
さらに、発光素子48を基板46の外寄りに配置することで、発光素子48の点灯時に光の中落ちを抑制できるので、所望の配光特性を得ることができる。
しかも、基板46のサイズを小さくしても、発光素子48で発生する熱を効果的に放熱することもできる。つまり、小さいサイズの基板46を用いて発光素子48と器具本体6との絶縁距離を確保しようとすると発光素子48を実装することができる実装可能エリアが狭くなってしまうが、この場合、これまでは、絶縁距離を確保するために所望の面積の金属パターンを基板46に形成することができずに、発光素子48の放熱が不十分となって発光素子48の温度上昇によって光出力が低下することがあった。これに対して、本実施の形態では、基板46の外側端部46cを器具本体6の突出部28からはみ出させることで、基板46の充電部(発光素子48、回路素子50、金属パターン)と器具本体6との絶縁距離を十分確保できる。この結果、金属パターンの形状の自由度が大きくなり、発光素子48で発生する熱を効率良く放熱させることが可能となるので、発光素子48で発生する熱を効率良く放熱させることができる。したがって、発光素子48自身の発熱による光出力の低下を抑制できるので、所望の配光特性を容易に得ることができる。
さらに、基板46としてサイズの小さいものを用いたとしても発光素子48を基板46の外寄りに配置することができるので、発光素子48と回路素子50とが近づくことを容易に回避できる。このため、発光素子48で発生する熱が回路素子50に影響を及ぼしてしまうことも抑制できる。
このように、本実施の形態における照明器具2によれば、発光素子48と回路素子50とを同一の基板に実装した場合であっても、発光素子48と器具本体6との絶縁距離を確保することと所望の配光特性を得ることとの両立を容易に図ることができる。
しかも、発光素子48で発生する熱を効率良く放熱させることで、基板サイズが小さい基板46を用いたとしても、発光素子48の実装数を増加させたり通電電流を増加させたりして光束(光量)を確保することができるので、小型且つ高ワットの照明器具を実現することができる。
また、本実施の形態において、複数の発光素子48のうち最も外側に位置する発光素子48は、平面視において突出部28(基板載置部)と重なる位置に配置されている。
これにより、内側に位置する発光素子48だけではなく最も外側に位置する発光素子48についても、発光素子48の下方(天井側)に器具本体6が存在することになる。これにより、発光素子48で発生する熱を効率良く器具本体6に伝導させることができるので、発光素子48自身の発熱による光出力の低下を抑制できる。したがって、さらに所望の配光特性を容易に得ることができる。
また、本実施の形態において、器具本体6は、突出部28(基板載置部)の外側端部から落ち込むように形成された段差部28aを有し、基板46の外側端部46cは、段差部28aに対応する位置において器具本体6からはみ出している。
これにより、器具本体6の沿面距離を長くすることができるので、段差部28aを設けることなく基板46の外側端部46cを器具本体6からはみ出させる場合と比べて、基板46の充電部と器具本体6との絶縁距離をさらに容易に確保することができる。したがって、発光素子48と器具本体6との絶縁距離を確保することと所望の配光特性を得ることとの両立を一層容易に図ることができる。
また、本実施の形態において、光源カバー18の外周端部18bの少なくとも一部は、基板46を越えて段差部28aに位置している。
これにより、図6に示すような突出部128に凸部128bを設けることなく、基板46と光源カバー18との間の隙間からユーザの手が入らないようにすることができる。この結果、発光素子48を外寄りに容易に配置することができるので、発光素子48の点灯時に光の中落ちが生じることを抑制することができ、所望の配光特性を容易に得ることができる。
しかも、光源カバー18の外周端部18bが基板46を越えた位置に存在することで、光源カバー18に入射した発光素子48の光は、光源カバー18の外周端部18bの基板46を越えた位置に存在する部分にまで導光する。これにより、基板46の主面46a側(オモテ面側)の領域だけではなく突出部28の基板載置面よりも天井側の領域にまで光源カバー18から光が放出されることになる。これにより、広い配光特性を有する照明器具2を実現することができる。
また、本実施の形態において、光源カバー18の外周端部18bにおける基板46を越えた位置に存在する部分は、段差部28aに嵌まっている。
これにより、本実施の形態にように、光源カバー18の外周端部18bを延長して基板46を越えた位置に存在させたとしても、光源カバー18の外周端部18bが邪魔になることがない。
(変形例)
以上、本発明に係る照明器具について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、センサ部26を有する照明器具2を例に説明したが、これに限るものではなく、図8に示すように、センサ部26を有さない照明器具2Aであってもよい。
また、上記実施の形態において、器具本体6の突出部28に段差部28aを形成したが、段差部28aは形成しなくてもよい。
また、上記実施の形態において、発光素子48をSMD型のLED素子とし、発光モジュール12をSMDタイプとしたが、これに限らない。例えば、ベアチップが基板上に直接実装(1次実装)されたCOB(Chip On Board)タイプの発光モジュールを用いてもよい。つまり、発光素子48として、LEDチップそのものを採用してもよい。この場合、封止部材によって、基板上に実装された複数のLEDチップを一括に封止してもよいし個別に封止してもよい。また、封止部材には、上述のように黄色蛍光体等の波長変換材が含有されていてもよい。
また、上記実施の形態において、発光素子48は、青色LEDチップと黄色蛍光体とによって白色光を放出するB−Yタイプの白色LED光源としたが、これに限らない。例えば、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含有する蛍光体含有樹脂を用いて、これと青色LEDチップと組み合わせることによりに白色光を放出するように構成してもよい。また、演色性を高める目的で、黄色蛍光体に加えて、さらに赤色蛍光体や緑色蛍光体を混ぜても構わない。また、青色以外の色を発するLEDチップを用いてもよく、例えば、青色LEDチップが放出する青色光よりも波長が短い紫外光を放出する紫外LEDチップを用いて、主に紫外光により励起されて青色光、赤色光及び緑色光を放出する青色蛍光体、緑色蛍光体及び赤色蛍光体によって白色光を放出するように構成してもよい。
また、上記実施の形態において、発光モジュール12は、調光制御可能及び/又は調色制御可能に構成されていてもよい。例えば、発光モジュール12が、赤色光を発する赤色LED光源、緑色光を発する緑色LED光源及び青色光を発する青色LED光源を備えることで、RGB制御を行うことができる。これにより、調色制御可能なLEDモジュールを実現できる。
また、上記実施の形態において、発光素子48の光源としてLEDを例示したが、半導体レーザなどの半導体発光素子、有機EL(Electro Luminescence)又は無機EL等、その他の固体発光素子を用いてもよい。
また、上記実施の形態において、照明器具2には、明るさセンサ及び人感センサの両方が内蔵されていたが、明るさセンサ及び人感センサの一方が内蔵されていてもよいし、これら以外のセンサが内蔵されていてもよい。例えば、周辺画像を撮像する画像センサ、又は、照明器具を遠隔操作するためのリモコン受光装置等の機能ユニットが内蔵されていてもよい。照明器具2が画像センサ等のカメラ機能を有することで、人感センサで人を検知したときに防犯用として画像を撮像してメモリ等に記憶しておくことができる。
また、上記実施の形態において、照明器具2は、有線又は無線によって照明器具2が受信した音声を出力するスピーカーを内蔵していてもよい。この場合、例えば、発光モジュール12の点灯に同期してスピーカーから音声が出力されるように、スピーカーが制御されてもよい。
その他、上記の実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記の実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。