JP2017109516A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】陸部の剛性を幅方向にわたって略均一となるように低減させて、路面追従性を向上させながら、大入力時における操安性の悪化を抑制できる空気入りタイヤを提供する。【解決手段】空気入りタイヤ1は、キャップ層3とこれに対して内径側に配置されると共に高硬度のベース層10を含むトレッド部2に、接地陸部33Aが形成され、接地陸部33Aに形成されたサイプ50は、第1溝部51と、第1溝部51より深溝である第2溝部52と、第1溝部51と第2溝部52とを接続する接続溝部53を有し、ベース層10は、ベース層基部11と、ベース層基部11から***して第2溝部52の溝底側にオーバーラップするベース層***部12と、ベース層基部11とベース層***部12とを接続するベース層***接続部13を有し、ベース層***接続部13は、輪郭ラインPLが接続溝部53の溝底ラインGLと交差している。【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
周方向に延びる主溝によってトレッド部が幅方向に区画された陸部を備えた空気入りタイヤにおいて、陸部の接地面に幅方向に延びるサイプが設けたものが知られている。陸部は、サイプで剛性が低減されることによって、特にウェット路面における路面追従性の向上が図られている。
一般に、陸部は、幅方向端部の剛性が低く、幅方向中央分の剛性が高い。このため、サイプを形成するに際して、幅方向端部を浅溝にすると共に幅方向中央部を深溝にすることによって、陸部の幅方向端部における過度な剛性低下を防止しつつ、陸部の幅方向中央部における適度な剛性低減を実現している。
路面追従性をより向上させるために、サイプをより深く形成することが知られているが、その場合、陸部の剛性が過度に低下してしまい、偏摩耗が生じたり、サイプ溝底にクラックが発生したり、又は操安性が悪化したりするという種々な問題が生じる。
この対策として、例えば特許文献1及び2には、トレッド部を、キャップ層とこれに対して内径側に配置されると共に高硬度であるベース層との2層構造で構成すると共に、サイプを浅溝部と深溝部とに深さを段階的に変化させて、深溝部をベース層に切り込ませることが開示されている。これによって、深溝部により陸部の剛性を低減して路面追従性を向上させると共に、深溝部を高硬度のベース層に位置させることにより陸部の剛性が過度に低下することが抑制されている。
特開平7−61209号公報 特開平5−65003号公報
ところで、特許文献1及び2によれば、ベース層は、陸部の幅方向中央部において、外径側に***した***部を有しており、サイプの浅溝部が、高硬度とされたベース層の***部に対して幅方向に部分的に重複して位置している。このため、浅溝部においては、前記***部に対して重複して位置する部分の剛性が、残余の部分及び、深溝とされた部分よりも高くなり、陸部は幅方向における剛性が不均一となる。
したがって、特許文献1及び2のように、サイプを深さ方向に段階的に変化させる場合に、サイプの溝底を相対的に高硬度とされたベース層に位置させるに際して、陸部の剛性が幅方向に不均一になり易い。
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、陸部の剛性を幅方向にわたって略均一となるように低減させて、路面追従性を向上させながら、大入力時における操安性の悪化を抑制することができる、空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、最外層に位置するキャップ層とこれに対して内径側に配置されると共に高硬度であるベース層とを含むトレッド部に、幅方向に区画され接地面を構成する接地陸部が形成されており、前記接地陸部に幅方向に延びるサイプが形成された空気入りタイヤであって、前記サイプは、第1溝部と、前記第1溝部より深溝である第2溝部と、前記第1溝部と前記第2溝部とを接続する接続溝部とを有しており、前記ベース層は、前記接地面に沿って幅方向に延びる基部と、前記基部から***して前記第2溝部の溝底側にオーバーラップする***部と、前記基部と前記***部とを接続する接続***部とを有しており、前記接続***部は、子午線断面における外径側の輪郭ラインが前記接続溝部の溝底ラインと交差している、ことを特徴とする。
本発明によれば、深溝とされた第2溝部を有するサイプによって、接地陸部の剛性を適度に低減して変形し易くしながらも、接地陸部への入力が大きい場合には第2溝部の溝底側にオーバーラップする高硬度のベース層によって接地陸部の過度な変形を抑制できる。これによって、ウェット路面における接地陸部の路面追従性を向上させながらも、大入力時(例えば、ドライ路面における高Gの作用下)において接地陸部の過度な変形を抑制して操安性の悪化を抑制できる。
しかも、子午線断面において、***接続部の輪郭ラインと接続溝部の溝底ラインとが交差しているので、接続溝部における溝深さの増大に伴う接地陸部の剛性低下を、高硬度の接続***部によって補完し易い。これによって、陸部の剛性を、深溝の第2溝部を形成しながらも、第1溝部から第2溝部にかけて略均一となるように低減できる。
前記***部は、前記第2溝部に対して、該第2溝部の溝底から溝深さの20%以上60%以下の範囲に、オーバーラップしていることが好ましい。
本構成によれば、ベース層の***部を第2溝部の溝底から溝深さの20%以上60%以下の範囲にオーバーラップさせることによって、接地陸部の剛性を適度に低下させつつ、大入力時における接地陸部の過度な変形を抑制できる。***部の第2溝部の溝底側に対するオーバーラップが20%未満である場合、深溝とされた第2溝部による剛性低減の補完が不足するため、接地陸部の剛性が過度に低下しやすい。また、前記オーバーラップが60%を超える場合、深溝とされた第2溝部による剛性低減を阻害することになり、接地陸部の剛性低減が不足しやすい。
子午線断面において、前記***接続部の前記輪郭ラインと前記接続溝部の前記溝底ラインとは、前記接地陸部における接地面に沿う方向に対して略対称となる傾斜角度で互いに交差しており、前記***接続部及び前記傾斜溝部の前記傾斜角度の差は10°以下であることが好ましい。
本構成によれば、接続溝部の溝深さが深くなる度合いと、***接続部が***する度合いとが、略一致することになるので、接続溝部による接地陸部の剛性低減を***接続部によって補完し易い。よって、接地陸部の剛性をタイヤ幅方向にわたって略均一化できる。
子午線断面において、前記***接続部の前記輪郭ラインは、前記接続溝部の前記溝底ラインに対して、該溝底ラインの第2溝部側の端部から該溝底ラインの長さの20%以上50%以下の範囲で、交差していることが好ましい。
本構成によれば、接続溝部の溝深さが深くなる範囲と、***接続部が***する範囲とを、略一致させることができるので、接続溝部による接地陸部の剛性低減を***接続部によって補完し易い。
前記接地陸部は、前記トレッド部の幅方向の端部に位置しており、前記接地陸部の幅方向長さL0と、前記接地陸部のタイヤ赤道線側の端面から前記第2溝部までの幅方向長さL1と、前記端面から前記第2溝部の反タイヤ赤道線側の端部までの幅方向長さL2とが、0.2≦L1/L0≦0.5、及び0.8≦L2/L0≦0.95の関係を有することが好ましい。
本構成によれば、第2溝部は、トレッド部のショルダー側に位置する接地陸部の幅方向の中央部に位置することになる。これによって、接地陸部のうち周縁部に比して剛性が相対的に高い中央部の剛性を第2溝部によって効果的に低減させながらも、前記周縁部の剛性が過度に低下することを抑制できる。
L1/L0が0.2未満である場合、及び/又は、L2/L0が0.95を超過する場合には、第2溝部が接地陸部の幅方向に長くなるので、接地陸部の剛性が過度に低下し易い。また、L1/L0が0.5を超過する場合、及び/又は、L2/L0が0.8未満である場合には、第2溝部が接地陸部の幅方向に短くなるので、接地陸部の剛性低減が不足し易い。
前記接地陸部は、前記トレッド部の幅方向の端部に位置しており、反タイヤ赤道線側に位置する前記***接続部は、前記端部における接地面の内径側への落ち込みに伴って増大する前記***部の前記第2溝部の溝底側に対するオーバーラップ範囲が前記第2溝部の溝底から溝深さの60%に達する位置に位置していることが好ましい。
本構成によれば、トレッド部のショルダー側への径方向への落ち込みに伴う、第2溝部と***部とのオーバーラップ範囲の過度な増大を防止することができ、これによって、第2溝部による接地陸部の剛性の適度な低減を、***部が阻害することがない。
本発明に係る空気入りタイヤによれば、陸部の剛性を幅方向にわたって略均一に低減させることによって、路面追従性を向上させながら、大入力時における操安性の悪化を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部に形成されたトレッドパターンを低下して示す平面図。 図1のII−II線における断面図。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは相違している。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッド部2を展開して示す平面図であり、タイヤ赤道線CLに対して一方側のみを示している。図1に示すように、トレッド部2には、タイヤ周方向に延びる第1主溝21及び第2主溝22が、タイヤ赤道線CL側からタイヤ幅方向外側へ順に、タイヤ径方向内径側へ凹設されている。トレッド部2は、第1主溝21及び第2主溝22によって、複数の陸部30にタイヤ幅方向に区画されている。
具体的には、複数の陸部30は、タイヤ赤道線CLを挟んで左右の第1主溝21,21によって区画されたセンター陸部31、第1主溝21と第2主溝22とによって区画されたメディエート陸部32と、第2主溝22によって幅方向外側に区画されたショルダー陸部33とを含んでいる。
ここで、本発明においては、タイヤ周方向に延びるとは、タイヤ周方向に対して平行に延びている場合のみならず、ジグザグ状又はタイヤ周方向に対して傾斜して、タイヤ周方向に延びるものも含まれる。同様に、タイヤ幅方向に延びるとは、タイヤ幅方向に対して平行に延びている場合のみならず、ジグザグ状又はタイヤ幅方向に対して傾斜して、タイヤ幅方向に延びるものも含まれる。
ショルダー陸部33は、路面に接地した際に、接地面の端部となる接地端ELが位置しており、接地端ELよりもタイヤ幅方向内側の部分を接地陸部33Aと称し、接地端ELよりもタイヤ幅方向外側の部分を非接地陸部33Bと称して、以下説明する。
非接地陸部33Bには、タイヤ幅方向外側の端部からタイヤ幅方向内側に延びる第1及び第2スリット41,42がタイヤ径方向内径側へ凹設されている。第1スリット41は、非接地陸部33B内で終端している。第2スリット42は、非接地陸部33Bから接地陸部33Aにわたっており、接地陸部33A内で終端している。
また、ショルダー陸部33には、第1スリット41と第2主溝22との間を接続するようにタイヤ幅方向に略円弧状に延びるサイプ50がタイヤ径方向内径側へ凹設されている。サイプ50は、第1及び第2スリット41,42より溝幅が小さい。サイプ50の溝幅は、例えば0.8mmに設定されている。
図2は図1のII−II線における子午線断面であって、ショルダー陸部33をサイプ50及び第1スリット41に沿って切断した断面を示しており、便宜上、トレッド部2のうちトレッドゴム部のみを示し、この内径側に位置するベルト層、カーカスプライ、インナープライ等は省略している。
図2に示すように、トレッド部2は、トレッドゴム部として、最外層に位置しており路面に接地する接地面Sを構成するキャップ層3と、キャップ層3の内径側に配置されているベース層10とを含んでいる。キャップ層3はJISA硬度が60度〜70度であって、ベース層10はキャップ層3よりも高硬度に構成されておりJISA硬度が62度〜74度である。ここで、JISA硬度とは、JIS K6253「デュロメータ硬さ試験(タイプA)」に準じて25℃で測定される値である。
サイプ50は、所謂オープンサイプとされ、タイヤ幅方向の両端部が、第2主溝22と、第1スリット41を介してトレッド部2のタイヤ幅方向端部とに、それぞれ連通している。サイプ50は、接地陸部33Aのタイヤ幅方向両端部に位置する第1溝部51,51と、接地陸部33Aのタイヤ幅方向中央分に位置する第2溝部52と、第2溝部52の両端部と第1溝部51,51を接続する一対の接続溝部53,53とを有している。
第2溝部52は、第1溝部51よりも深溝に構成されている。接続溝部53は、第1溝部51と第2溝部52とを鈍角に接続するように、タイヤ幅方向に進むにつれてタイヤ径方向に傾斜して延びている。
具体的には、タイヤ幅方向内側に位置する接続溝部53Aは、タイヤ幅方向内側に位置する第1溝部51Aのタイヤ幅方向端部からタイヤ幅方向外側に進むにつれてタイヤ径方向内径側に傾斜して延びて第2溝部52に至っている。タイヤ幅方向外側に位置する接続溝部53Bは、第2溝部52のタイヤ幅方向端部からタイヤ幅方向外側に進むにつれてタイヤ径方向外側に傾斜して延びてタイヤ幅方向外側に位置する第1溝部51Bに至っている。
接地陸部33Aのタイヤ幅方向における長さL0とし、接地陸部33Aのタイヤ赤道線CL側の端面から第2溝部52までのタイヤ幅方向長さL1と、接地陸部33Aのタイヤ赤道線CL側の端面から第2溝部52の反タイヤ赤道側の端部までのタイヤ幅方向長さL2とが、0.2≦L1/L0≦0.5、及び0.8≦L2/L0≦0.95の関係を有するように、第1溝部51と第2溝部52の位置関係が設定されている。
ベース層10は、接地面Sに沿ってタイヤ幅方向に延びるベース層基部11と、ベース層基部11からタイヤ径方向外側へ***したベース層***部12と、ベース層基部11とベース層***部12とを接続する一対のベース層***接続部13とを有している。
ベース層基部11の厚みは、第1及び第2主溝21、22が凹設された部分を除いて、トレッドゴム部の全厚みに対して5%以上30%以下に設定されている。ベース層***部12は、サイプ50の第2溝部52に対して、該第2溝部52の溝底から溝深さの20%以上60%以下の範囲にオーバーラップして位置している。すなわち、ベース層***部12は、サイプ50の第2溝部52によって切り込まれている。
ベース層***接続部13は、ベース層***部12の左右に一対に位置している。タイヤ幅方向内側に位置するベース層***接続部13Aは、径方向外側の輪郭ラインPLがベース層***部12からタイヤ幅方向内側へ進むにつれてタイヤ径方向内径側へ傾斜して延びてベース層基部11に至っている。タイヤ幅方向外側に位置するベース層***接続部13Bは、輪郭ラインPLがベース層***部12からタイヤ幅方向外側へ進むにつれてタイヤ径方向内径側へ傾斜して延びてベース層基部11に至っている。
図2に拡大して示す断面において、ベース層***接続部13のタイヤ径方向外径側の輪郭ラインPLが、サイプ50の接続溝部53の溝底ラインGLに交差している。具体的には、輪郭ラインPLと溝底ラインGLとは、接地陸部33Aにおける接地面Sに沿う方向に対して、略対称となる傾斜角度α、βで互いに交差している。
より具体的には、輪郭ラインPLは、溝底ラインGLに対して、溝底ラインGLの第2溝部52側の端部から溝底ラインGLの長さの20%以上50%以下の範囲で、輪郭ラインPLの傾斜角度α及び溝底ラインの傾斜角度βの角度差が10°以下で、互いに交差している。換言すれば、輪郭ラインPLは、溝底ラインGLの第2溝部52側の端部から、溝底ラインGLの長さの20%以上50%以下の長さだけ離間した位置において、溝底ラインGLに交差している。
また、接地面Sは、タイヤ幅方向外側領域において、タイヤ幅方向外側へ向かうにつれて、タイヤ径方向内径側へ落ち込んでいる。この結果、ショルダー陸部33の接地陸部33Aにおいては、タイヤ幅方向外側へ向かうにつれて、キャップ層3の厚みが小さくなると共に、ベース層10の厚みが増大するようになる。すなわち、サイプ50の第2溝部52においては、この溝底にオーバーラップしているベース層***部12の占める深さ方向における割合が増大することになる。
そして、ベース層***部12の第2溝部52に対するオーバーラップ範囲が、該第2溝部52の溝底から溝深さの60%の範囲に達する位置に、ベース層***接続部13が配置されており、ベース層***部12の第2溝部52に対するオーバーラップが60%を超過しないようになっている。このため、接地陸部33Aにおいて、トレッド部2に対してベース層10が過度に占めることがない。
以上説明した、空気入りタイヤによれば、以下の効果を奏する。
本発明によれば、深溝とされた第2溝部52を有するサイプ50によって、接地陸部33Aの剛性を適度に低減して変形し易くしながらも、接地陸部33Aへの入力が大きい場合には第2溝部52の溝底側にオーバーラップする高硬度のベース層10によって接地陸部33Aの過度な変形を抑制できる。これによって、例えばウェット路面における接地陸部33Aの路面追従性を向上させながらも、大入力時(例えば、ドライ路面における高Gの作用下)において接地陸部33Aの過度な変形を抑制して操安性の悪化を抑制できる。
しかも、ベース層***接続部13の輪郭ラインPLと接続溝部53の溝底ラインGLとが交差しているので、接続溝部53における溝深さの増大に伴う接地陸部33Aの剛性低下を、高硬度のベース層***接続部13によって補完し易い。これによって、接地陸部33Aの剛性を、深溝の第2溝部52を形成しながらも、第1溝部51から第2溝部52にかけて略均一となるように低減できる。
また、ベース層***部12を第2溝部52に対して、該第2溝部52の溝底から溝深さの20%以上60%以下の範囲にオーバーラップさせることによって、接地陸部33Aの剛性を適度に低下させつつ、大入力時における接地陸部33Aの過度な変形を抑制できる。ベース層***部12の第2溝部52の溝底側に対するオーバーラップ量が20%未満である場合、深溝とされた第2溝部52による剛性低減の補完が不足するため、接地陸部33Aの剛性が過度に低下しやすい。また、前記オーバーラップ量が60%を超える場合、深溝とされた第2溝部52による剛性低減を阻害することになり、接地陸部33Aの剛性の低減が不足しやすい。
また、図2に示すように、ベース層***接続部13の輪郭ラインPLと接続溝部53の溝底ラインGLとが、接地面Sに沿う方向に対して略対称となる傾斜角度で互いに交差しており、各傾斜角度α、βの角度差は10°以下である。これによって、接続溝部53の溝深さが深くなる度合いと、ベース層***接続部13が***する度合いとが、略一致させることができるので、接続溝部53による接地陸部33Aの剛性低減をベース層***接続部13によって補完し易い。よって、接地陸部33Aの剛性をタイヤ幅方向にわたって略均一化できる。
また、ベース層***接続部13の輪郭ラインPLは、接続溝部53の溝底ラインGLに対して、溝底ラインGLの第2溝部52側の端部から第2溝部52の長さの20%以上50%以下の範囲で交差しているので、接続溝部53の溝深さが深くなる範囲と、ベース層***接続部13が***する範囲とが、略一致することになるので、接続溝部53による接地陸部33Aの剛性低減をベース層***接続部13によって補完し易い。
また、接地陸部33Aのタイヤ幅方向長さL0と、第2主溝22から第2溝部52のタイヤ赤道線CL側までの長さL1と、第2主溝22から第2溝部52の反タイヤ赤道線側の端部までの長さL2とが、0.2≦L1/L0≦0.5、及び0.8≦L2/L0≦0.95の関係を有しているので、すなわち、第2溝部52は、接地陸部33Aの幅方向の中央部に位置することになる。これによって、接地陸部33Aのうち周縁部に比して剛性が相対的に高い中央部の剛性を第2溝部52よって効果的に低減させながらも、前記周縁部の剛性が過度に低下することを抑制できる。
L1/L0が0.2未満である場合、及び/又は、L2/L0が0.95を超過する場合には、第2溝部52が接地陸部33Aのタイヤ幅方向に長くなるので、接地陸部33Aの剛性が過度に低下し易い。また、L1/L0が0.5を超過する場合、及び/又は、L2/L0が0.8未満である場合には、第2溝部52が接地陸部33Aの幅方向に短くなるので、接地陸部33Aの剛性低減が不足し易い。
また、接地面がタイヤ径方向内径側に落ち込むショルダー領域においても、接地陸部33Aにおいて、ベース層***部12が第2溝部52の溝底側にオーバーラップする範囲が60%を超過することがないので、第2溝部52とベース層***部12とのオーバーラップ範囲の過度な増大を防止することができ、これによって、第2溝部52による接地陸部33Aの適度な剛性低減を、ベース層***部12が阻害することがない。
上記実施形態では、本発明に係るサイプ50及びベース層10の構成を、ショルダー陸部33に適用する場合を例にとり説明したが、これに限らず、センター陸部31又はメディエート陸部32に適用してもよい。また、リブパターンに限らず、横溝で更に区画されたブロックパターンにも適用できる。
また、上記実施形態では、サイプ50を幅方向において主溝又はスリットに連通するオープンサイプを例にとり説明したが、これに限らず、クローズドサイプに適用するものでもよい。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 キャップ層
10 ベース層
11 ベース層基部
12 ベース層***部
13 ベース層***接続部
22 第2主溝
33 ショルダー陸部
33A 接地陸部
41 第1スリット
50 サイプ
51 第1溝部
52 第2溝部
53 接続溝部
CL タイヤ赤道線
PL 輪郭ライン
GL 溝底ライン

Claims (6)

  1. 最外層に位置するキャップ層とこれに対して内径側に配置されると共に高硬度であるベース層とを含むトレッド部に、幅方向に区画され接地面を構成する接地陸部が形成されており、前記接地陸部に幅方向に延びるサイプが形成された空気入りタイヤであって、
    前記サイプは、
    第1溝部と、
    前記第1溝部より深溝である第2溝部と、
    前記第1溝部と前記第2溝部とを接続する接続溝部と
    を有しており、
    前記ベース層は、
    前記接地面に沿って幅方向に延びる基部と、
    前記基部から***して前記第2溝部の溝底側にオーバーラップする***部と、
    前記基部と前記***部とを接続する***接続部と
    を有しており、
    前記***接続部は、子午線断面における外径側の輪郭ラインが前記接続溝部の溝底ラインと交差している空気入りタイヤ。
  2. 前記***部は、前記第2溝部に対して、該第2溝部の溝底から溝深さの20%以上60%以下の範囲に、オーバーラップしている、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 子午線断面において、前記***接続部の前記輪郭ラインと前記接続溝部の前記溝底ラインとは、前記接地陸部における接地面に沿う方向に対して略対称となる傾斜角度で互いに交差しており、
    前記***接続部及び前記接続溝部の前記傾斜角度の差は10°以下である、請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 子午線断面において、前記***接続部の前記輪郭ラインは、前記接続溝部の前記溝底ラインに対して、該溝底ラインの第2溝部側の端部から該溝底ラインの長さの20%以上50%以下の範囲で、交差している、請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記接地陸部は、前記トレッド部の幅方向の端部に位置しており、
    前記接地陸部の幅方向長さL0と、前記接地陸部のタイヤ赤道線側の端面から前記第2溝部までの幅方向長さL1と、前記端面から前記第2溝部の反タイヤ赤道線側の端部までの幅方向長さL2とが、0.2≦L1/L0≦0.5、及び0.8≦L2/L0≦0.95の関係を有する、請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記接地陸部は、前記トレッド部の幅方向の端部に位置しており、
    反タイヤ赤道線側に位置する前記***接続部は、前記端部における接地面の内径側への落ち込みに伴って増大する前記***部の前記第2溝部の溝底側に対するオーバーラップ範囲が前記第2溝部の溝底から溝深さの60%に達する位置に位置している、請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
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