JP2017106355A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の減速時においてピストン温度の過剰な上昇を抑えることのできる内燃機関の制御装置を提供する。【解決手段】制御装置は、内燃機関の運転条件に基づいて、吸入空気量を調整するアクチュエータの操作量を決定する。また、制御装置は、内燃機関のピストン温度の指標値を算出する指標値算出手段と、内燃機関の回転速度が減少している減速時において、算出された指標値がピストン温度の上限閾値に対応する指標値の閾値よりもピストン温度の高温側に対応する値である場合に、操作量を吸入空気量を増量する側に補正する吸入空気量増量手段と、を備えている。指標値は、例えば、ピストンの入熱量と放熱量との偏差から推定されたピストン温度を用いることができる。また、内燃機関の体積効率を指標値として用いることもできる。【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1には、排気中に含まれる微粒子物質(PM)を排気浄化触媒において燃焼除去する内燃機関の排気浄化装置が開示されている。排気中に含まれている空気は、排気浄化触媒を通過する過程で触媒内の熱を持ち去り、触媒温度の上昇を抑制する機能を発揮する。このため、エンジンの減速時には排気の量が少なくなり排気浄化触媒の温度が過剰に上昇するおそれがある。特許文献1の装置では、この対策として、PMの堆積量が多い状態でエンジンが減速している場合に、吸入空気量の増加を抑制する制御が行なわれる。
特開2005−155500号公報 特開2003−83067号公報
ところで、エンジンの内部にはエンジンオイルが循環されている。エンジンオイルは、エンジン内部の部品間の潤滑や、ピストン等の内部部品の冷却を行う機能を有している。一般的に、エンジンオイルの循環にはエンジンの回転力を利用する機械式のオイルポンプが使用される。このような機械式のオイルポンプでは、吐出量がエンジン回転速度に依存するため、エンジン回転速度が低い状態ではオイルポンプからの吐出量が減少してしまう。このため、エンジンの回転速度が急速に低下する減速時においては、エンジンオイルによる冷却能力が急激に低下し、ピストンの温度上昇が顕著になるおそれがある。
上記特許文献1の技術では、排気浄化触媒の過剰な昇温を抑制するために、エンジンの減速中に吸入空気量を減らすことが行なわれる。しかしながら、吸入空気量が減るとシリンダ内からの熱の持ち去り量も低下するため、ピストンの冷却能力は低下する。このため、上記特許文献1の技術では、ピストン温度が高い場合であっても吸入空気量が減量されることがあり、ピストン温度が過剰に上昇してしまうおそれがある。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたもので、内燃機関の減速時においてピストン温度の過剰な上昇を抑えることのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、吸入空気量を調整するアクチュエータを有し、内燃機関の運転条件に基づいて前記アクチュエータの操作量を決定する内燃機関の制御装置において、
前記制御装置は、
前記内燃機関のピストン温度の指標値を算出する指標値算出手段と、
前記内燃機関の回転速度が減少している減速時において、前記指標値が前記ピストン温度の上限閾値に対応する前記指標値の閾値よりも前記ピストン温度の高温側に対応する値である場合に、前記操作量を前記吸入空気量を増量する側に補正する吸入空気量増量手段と、
を備えることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、
前記吸入空気量増量手段は、前記指標値が前記指標値の閾値よりも前記ピストン温度の高温側に対応する値であるほど、前記吸入空気量の増量度合を大きくするように構成されていることを特徴としている。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記内燃機関のピストンは、スチール製のピストンであることを特徴としている。
第4の発明は、第1乃至第3の何れか1つの発明において、
前記制御装置は、前記減速時に燃料カットを行うように構成されていることを特徴としている。
第5の発明は、第1乃至第4の何れか1つの発明において、
前記指標値算出手段は、前記内燃機関のピストンの入熱量と放熱量との偏差から推定された前記ピストン温度を前記指標値として算出する手段を含むことを特徴としている。
第6の発明は、第1乃至第4の何れか1つの発明において、
前記指標値算出手段は、前記内燃機関の体積効率を前記指標値として算出する手段を含むことを特徴としている。
第7の発明は、第1乃至第5の何れか1つの発明において、
前記減速時において、前記指標値が前記指標値の閾値よりも前記ピストン温度の低温側に対応する値であり、且つ前記内燃機関の触媒の温度が所定の活性温度よりも低い場合に、前記操作量を前記吸入空気量を減量する側に補正する吸入空気量減量手段を更に備えることを特徴としている。
第1の発明によれば、内燃機関の減速時において、ピストン温度が上限閾値よりも高いと判断される場合に、アクチュエータの操作量が吸入空気量を増量する側に補正される。内燃機関の減速中はエンジンオイルによる冷却性能が一時的に低下する。この場合、ピストン温度が一時的に過剰に上昇して機関性能が低下するおそれがある。一方、ピストン冷却が必要以上に行われると、冷却損失の増大により出力性能が低下するおそれが高まる。本発明によれば、ピストン温度の指標値を用いてピストン温度が過剰に上昇するか否かを判断した上で吸入空気量の増量要否が決定されるため、冷却損失の増大を防ぎつつピストン温度の過剰な温度上昇を抑制することができる。
第2の発明によれば、制御装置は、ピストン温度が高いほど吸入空気量の増量度合を大きくするように構成されている。このため、第2の発明によれば、ピストン温度の過剰度合に応じたピストン冷却の制御が可能となる。
第3の発明によれば、内燃機関にはスチール製のピストンが用いられる。スチール製のピストンは、熱伝導率が低いため温度が上がり易くまた下がり難い特性がある。このため、第3の発明によれば、ピストン温度が過剰に上昇し易いスチール製のピストンの過剰な温度上昇を抑制することができる。
第4の発明によれば、内燃機関の減速中に燃料カットが行われている期間においてピストン温度が上限閾値よりも高いと判断される場合に、アクチュエータの操作量が吸入空気量を増量する側に補正される。内燃機関の減速中に燃料カットが行われるような運転条件においては、目標吸入空気量を減らしてエンジンブレーキの効果を高めることがあり、ピストン温度が上昇し易い。第4の発明によれば、ピストン温度の過度の上昇が起き易い運転条件の場合であっても、ピストン温度の過剰な温度上昇を有効に抑制することができる。また、燃料カット中は新気が筒内を吹き抜けるため、係る期間の吸入空気量を増大することによりピストンの冷却性能をより一層高めることができる。
第5の発明によれば、ピストンへの入熱量と放熱量との偏差に基づいて、ピストン温度を精度よく推定することができる。
第6の発明によれば、内燃機関の体積効率がピストン温度の指標値として用いられる。内燃機関の減速時の体積効率は、ピストン温度と相関を有している。このため、第5の発明によれば、体積効率に基づいてピストン温度を精度よく判断することが可能となる。
第7の発明によれば、減速時においてピストン温度が上限閾値よりも低いと判断され、且つ内燃機関の触媒の温度が所定の活性温度よりも低い場合に、アクチュエータの操作量が吸入空気量を減量する側に補正される。このため、第7の発明によれば、ピストン温度の過剰な上昇が起きない条件において、触媒の温度低下を有効に抑制することができる。
本発明の実施の形態1のシステムの構成を示す図である。 ピストン温度の変動要因を説明するための図である。 エンジン負荷に対するピストン温度の変化をピストンの材質別に示した図である。 車両の減速時における各種状態量の変化を示すタイムチャートである。 ピストン冷却制御を実行した場合の各種状態量の変化を示すタイムチャートである。 本発明の実施の形態1のシステムがピストン冷却制御を行う際に実行するルーチンのフローチャートである。 ピストン温度と体積効率ηVとの関係を示す図である。 本発明の実施の形態2のシステムがピストン冷却制御を行う際に実行するルーチンのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
実施の形態1.
[システムの構成]
図1は、本発明の実施の形態1のシステムの構成を示す図である。図1に示すシステムは、内燃機関10を備えている。内燃機関10は、ディーゼルエンジンであり、車両に搭載され、その動力装置とされている。内燃機関10のエンジン本体12には、吸気通路14および排気通路16が接続されている。なお、図1にはエンジン本体12に4つの気筒が描かれているが、これは一例であって、本発明に係る内燃機関の気筒数に限定はない。各気筒の内部にはスチール製のピストン(図示せず)が配置されている。
吸気通路14の入口には、エアクリーナ18が設けられている。エアクリーナ18よりも下流側の吸気通路14には、吸入空気を過給するためのターボ過給機22のコンプレッサ22aが配置されている。ターボ過給機22は、タービン22bを排気通路16に備えている。コンプレッサ22aは、連結軸を介してタービン22bと一体的に連結され、タービン22bへ流れる排気によって駆動される。
コンプレッサ22aよりも下流側の吸気通路14には、コンプレッサ22a、もしくはコンプレッサ22aによって圧縮された空気を冷却するためのインタークーラ28が配置されている。インタークーラ28よりも下流側の吸気通路14には、吸気通路14を開閉する電子制御式のスロットル30が配置されている。スロットル30は、吸入空気量を調整するアクチュエータとして機能するものである。スロットル30よりも下流側の吸気通路14は、吸気マニホールド14aとして構成され、吸入空気は、吸気マニホールド14aを介して各気筒に分配される。
各気筒からの排気は、排気通路16の排気マニホールド16aによって集められてタービン22bへ送られる。排気マニホールド16aはEGR通路50によってスロットル30と吸気マニホールド14aとの間の吸気通路14に接続されている。EGR通路50にはEGRガスを冷却するためのEGRクーラ52が配置されている。EGRクーラ52よりも下流側のEGR通路50には、EGR通路50を開閉するEGRバルブ54が配置されている。タービンよりも下流側の排気通路16には、排気浄化触媒24が設けられている。
内燃機関10には、その運転状態に関する情報を得るためのセンサが各所に取り付けられている。吸気通路14におけるエアクリーナ18の下流には、吸気通路14に取り込まれた新気の流量を計測するためのエアフローメータ60が取り付けられている。また、クランク軸の回転を検出するクランク角センサ62や、アクセルペダルの開度に応じた信号を出力するアクセル開度センサ64なども設けられている。
図1に示すシステムは、内燃機関10を制御する制御装置100を備える。制御装置100はECUである。制御装置100は、少なくとも入出力インタフェース、メモリ、CPUを有している。入出力インタフェースは、内燃機関10又は車両に取り付けられた各種センサからセンサ信号を取り込むとともに、内燃機関10が備えるアクチュエータに対して操作信号を出力するために設けられる。メモリには、内燃機関10を制御するための各種の制御プログラムやマップが記憶されている。CPUは、制御プログラムをメモリから読みだして実行し、取り込んだセンサ信号に基づいて操作信号を生成する。
[実施の形態のシステム動作]
(ピストン温度について)
ピストンは内燃機関10の筒内に配置されているため、冷却水によって直接冷却することができない。このため、ピストンの冷却にはエンジンオイルが用いられる。より詳しくは、内燃機関10のエンジン本体12の内部にはエンジンオイルが循環されている。エンジンオイルは、オイルポンプにより吸い上げられてオイルジェットからピストンの裏面のクーリングチャンネルに向かって噴射される。これにより、ピストンが冷却されるとともに、エンジン本体12の各部品が潤滑される。
ピストン温度が過剰に上昇すると、エンジンオイルが炭化してピストンに付着し、その結果、機関性能が低下するおそれがある。一方において、ピストン温度が過剰に冷却されると、冷却損失が増大して機関効率が低下してしまう。このため、内燃機関10は、通常の運転状態においてピストン温度が適切な温度範囲となるように、ピストンの材質、オイルポンプの能力等、種々の諸元が決められている。
ここで、オイルポンプが内燃機関10の回転力を利用する機械式のものである場合、ピストン温度は内燃機関10の運転状態によって大きく変動する。図2は、ピストン温度の変動要因を説明するための図である。なお、この図において、(a)はエンジン負荷に対するオイルポンプの吐出量(オイルジェットからの流出量)の変化を、(b)はエンジン回転速度に対するオイルポンプの吐出量の変化を、(c)はエンジン回転速度に対するピストン温度の変化を、そして(d)はエンジン回転速度に対する吸入空気量の変化を、それぞれ示している。
図2の(a)に示すように、オイルポンプの吐出量はエンジン負荷に依存しない。このため、エンジン回転速度が一定の条件においては、エンジン負荷の変化に対してオイルポンプの吐出量は一定となる。一方、図2の(b)に示すように、オイルポンプの吐出量は、エンジン回転速度に依存する。このため、エンジン負荷が一定の条件においては、オイルポンプの吐出量はエンジン回転速度が大きくなるほど大きくなる。
また、図2の(d)に示すように、吸入空気量はエンジン回転速度に依存する。より詳しくは、吸入空気量は、エンジン回転速度とエンジン負荷に依存するが、減速時においてはエンジン回転速度に対する依存が大きくなる。このため、エンジン回転速度が小さくなると、これに伴い吸入空気量は小さくなる。
このように、エンジン回転速度が減少すると、それに伴いオイルポンプの吐出量及び吸入空気量が減少する。つまり、エンジン回転速度が減少する内燃機関10の減速時においては、オイルポンプの吐出量(オイルジェット流量)が減少するため、ピストンの冷却性能も低下することとなる。更に、吸入空気量が減少すると筒内からの放熱量も減るため、ピストンの冷却性能が低下することとなる。このため、図2の(c)に示すように、エンジン負荷が一定の条件においてエンジン回転速度の減速中には、ピストン温度が上昇する。
また、ピストンの温度変化は、ピストンの材質によっても変化する。図3は、エンジン負荷に対するピストン温度の変化をピストンの材質別に示した図である。この図に示すように、エンジン負荷に対するピストン温度は、スチール(鉄)製のピストンがアルミニウム製のピストンよりも全域に渡り高くなっている。これは、スチールの方がアルミニウムよりも熱伝導率が小さいことによる。このため、スチール(鉄)製のピストンが用いられている内燃機関10では、エンジン回転速度の減速時におけるピストン温度の上昇がより顕著に表れる。図4は、車両の減速時における各種状態量の変化を示すタイムチャートである。なお、1番目のチャートは車速のタイムチャートを、2番目のチャートはエンジン回転速度のタイムチャートを、3番目のチャートは噴射量のタイムチャートを、そして4番目のチャートはピストン温度のタイムチャートを、それぞれ示している。
このタイムチャートでは、時間t1から時間t2の期間に車速が減速し、これに伴いエンジン回転速度も減少している。また、時間t1から時間t2までの減速期間は、燃料の噴射が停止される燃料カット(F/C)が行われている。以下、時間t1から時間t2までの期間を「減速F/C期間」と称する。4番目のチャートでは、スチール製のピストンとアルミニウム製のピストンとのピストン温度の差を表している。この図に示すように、スチール製のピストンは、アルミニウム製のピストンよりも全域に渡り温度絶対値が高くなっている。また、スチール製のピストンとアルミニウム製のピストンとのピストン温度の差は、減速F/C期間が開始される時間t1よりも減速F/C期間が終了される時間t2の方が大きくなっている。これは、スチール製のピストンがアルミニウム製のピストンよりも熱引きが悪い(冷めにくい)ことを示している。このように、スチール製のピストンでは、内燃機関10の減速時にエンジンオイルによる冷却能力が低下した場合にピストン温度が過剰に上昇するおそれが高まる。
(実施の形態1のシステムの特徴的動作)
制御装置100が実行する制御には、吸入空気量制御が含まれる。吸入空気量制御は、内燃機関10の運転条件に基づいてスロットル30の操作量を決定する制御であり、より詳しくは、スロットル30を通過する実際の吸入空気量が目標吸入空気量になるようにスロットル30を操作する制御である。目標吸入空気量は、クランク角センサ62及びアクセル開度センサ64等のセンサ信号から算出される内燃機関10の運転条件(燃料噴射量及びエンジン回転速度)に基づきマップから決定される。吸入空気量制御では、エアフローメータ60のセンサ信号等を用いて検出されたスロットル30を通過する実際の吸入空気量が目標吸入空気量となるためのスロットル30の操作量が決定される。なお、スロットル30の操作量はスロットル30の閉度、詳しくは、全開位置を基本位置とした場合の全開位置に対する閉度である。
ここで、上述したように、減速F/C期間には、ピストン温度が過剰に上昇する場合がある。特に、内燃機関10が高負荷且つ高回転による連続運転を行っている状態から減速するような運転条件において、ピストン温度が過剰に上昇し易い。そこで、本実施の形態のシステムでは、ピストン温度が過剰に上昇した場合にピストンの冷却量を増やすための吸入空気量増量制御を実行する。図5は、ピストン冷却制御を実行した場合の各種状態量の変化を示すタイムチャートである。なお、図5において、1番目のチャートは車速のタイムチャートを、2番目のチャートはエンジン回転速度のタイムチャートを、3番目のチャートは噴射量のタイムチャートを、4番目のチャートはスロットル閉度のタイムチャートを、5番目のチャートは吸入空気量のタイムチャートを、6番目のチャートは触媒温度のタイムチャートを、そして、7番目のチャートはピストン温度のタイムチャートを、それぞれ示している。また、図5中の鎖線L1は通常の吸入空気量制御を実行した場合のチャートを、実線L2は吸入空気量増量制御を実行した場合のチャートを、それぞれ示している。
図5中の鎖線L1は、通常の吸入空気量制御が実行された場合のチャートを示している。この場合、制御装置100は時間t1から時間t2の間の減速F/C期間においてスロットル30を閉じ側に操作する。これにより、吸入空気量が減量されるので、触媒温度が高温に維持される。しかしながら、吸入空気量が減量されるとピストンの冷却性能が低下するため、ピストン温度は上限閾値を超えて過剰に上昇している。
これに対して、図5中の実線L2は、吸入空気量増量制御が実行された場合のチャートを示している。吸入空気量増量制御では、制御装置100は、内燃機関10の減速時にピストン温度が上限閾値を超えていることを受けて、スロットル30の閉度を吸入空気量を増量する側(つまり開側)に補正する。より詳しくは、制御装置100は、マップから決定された目標吸入空気量を増量側に補正する。なお、ピストン温度の上限閾値は、内燃機関10の信頼性を担保可能なピストン温度の上限温度として予め定められた値が用いられる。目標吸入空気量が増量されると、増量されない場合よりもスロットル30が開側に操作される。これにより、吸入空気量が増量されるので、吸気による冷却性能が高まりピストン温度の上昇が抑制される。
なお、吸入空気量が増量されると、排気量の増大によって排気浄化触媒24の触媒温度が低下する。このため、吸入空気量増量制御では、触媒温度が活性温度を下回らない範囲で吸入空気量の増量を行うことが好ましい。また、吸入空気量増量制御では、ピストン温度が高いときほど吸入空気量の増量度合が大きくなるように制御することが好ましい。これにより、ピストン温度が高いときほど吸気による冷却性能をより高めることができるので、ピストン温度の過剰な上昇を有効に抑制することができる。
(実施の形態1のシステムの具体的処理)
次に、実施の形態1のシステムにおいて実行されるピストン冷却制御の具体的処理について説明する。図6は、本実施の形態のシステムがピストン冷却制御を行う際に実行するルーチンのフローチャートである。なお、図6に示すルーチンは、制御装置100によって所定の制御周期で繰り返し実行される。
図6に示すルーチンでは、内燃機関10の運転状態が検出される(ステップS1)。ここでは、具体的には、ピストン冷却制御に必要な各種のデータとして、エンジン回転速度、燃料噴射量、吸入空気量等が取得される。次に、現在のピストン温度が推定される(ステップS2)。ここでは、具体的には、ピストンへの入熱量と放熱量に基づいて、ピストン温度が推定される。ピストンへの入熱量は、例えば、エンジン回転速度、燃料噴射量及び吸入空気量等を用いて推定することができる。また、ピストンの放熱量は、エンジンオイルの油量及び油温等を用いて推定することができる。入熱量から放熱量を差し引いた偏差が、ピストンの保有する熱量となるため、この熱量からピストン温度を推定することができる。
次に、内燃機関10の減速中か否かが判定される(ステップS3)。内燃機関10の減速中か否かの判定は、エンジン回転速度の変化率が所定値(負値)よりも小さいか否かによって判定することができる。なお、ここでの所定値は、ピストン温度が過剰に上昇するおそれがあるか否かを判定するためのエンジン回転速度の変化率の閾値であり、内燃機関10を構成する各部品の仕様等に応じて設定された値が用いられる。その結果、ステップS3の条件の成立が認められない場合には、ピストン温度が過剰に上昇するおそれがないと判断されて、本ルーチンは速やかに終了される。
一方、上記ステップS3の条件の成立が認められた場合には、ピストン温度が過剰に上昇するおそれがあると判断されて、次のステップに移行して、上記ステップS2において計算されたピストン温度が上述したピストン温度の上限閾値よりも高温側の値か否かが判定される(ステップS4)。その結果、ステップS4の条件の成立が認められない場合には、ピストン温度が過剰に上昇しないと判断されて、本ルーチンは速やかに終了される。
一方、上記ステップS4の条件の成立が認められた場合には、ピストン温度が過剰に上昇すると判断されて、次にステップに移行して、吸入空気量増量制御が行われる(ステップS5)。ここでは、具体的には、ステップS2において推定されたピストン温度が大きいほど増量度合が大きくなるように、目標吸入空気量が増量される。これにより、スロットル30は、吸入空気量増量制御が行われない場合よりも開側に操作される。
このように、実施の形態1のシステムによれば、ピストン温度が過剰に上昇するおそれがある場合に吸入空気量が増量されるので、吸気による冷却性能の向上によってピストンの過剰な温度上昇が抑制される。また、ピストン温度が過剰に上昇するか否かをピストン温度を用いて精度よく判定しているため、ピストン冷却性能を高める必要がない場合に吸入空気量増量制御を実行してしまい冷却損失が増大してしまうことを抑制することができる。
ところで、上述した実施の形態1のシステムでは、内燃機関10としてディーゼルエンジンを採用した例を説明したが、ガソリンエンジン等の他のレシプロエンジンにも適用することができる。このことは、後述する実施の形態2のシステムにおいても同様である。
また、上述した実施の形態1のシステムでは、目標吸入空気量を増量側に補正することにより、スロットル30の閉度を吸入空気量を増量する側に操作することとした。しかしながら、スロットル30の閉度を吸入空気量を増量する側に操作する方法はこれに限られず、スロットル30の操作量であるスロットル閉度を、吸入空気量を増量する側の所定の閉度(例えば全開)に補正することとしてもよい。なお、このことは、後述する実施の形態2のシステムにおいても同様である。
また、上述した実施の形態1のシステムでは、スチール製のピストンを用いた内燃機関10を例に説明したが、アルミニウム製のピストン等、他の材質のピストンにも適用することができる。このことは、後述する実施の形態2のシステムにおいても同様である。
また、上述した実施の形態1のシステムでは、吸入空気量制御のアクチュエータとしてスロットル30を用いたが、利用可能なアクチュエータはこれに限られない。すなわち、吸入空気量を可変可能なアクチュエータであれば、スロットル30に替えて又はスロットル30に加えて、EGRバルブ54等の他のアクチュエータを用いてもよい。なお、吸入空気量増量制御の制御対象アクチュエータとしてEGRバルブ54を用いる場合には、ピストン温度が高いほどEGRバルブ54の開度を閉側の開度に操作すればよい。このことは、後述する実施の形態2のシステムにおいても同様である。
また、上述した実施の形態1のシステムでは、ピストンの入熱量と放熱量を用いてピストン温度を推定し、推定されたピストン温度を用いて吸入空気量増量制御の実行要否を判定することとした。しかしながら、上記判定はピストン温度を直接的に推定する場合に限らず、ピストン温度と相関を有しピストン温度の指標となり得る指標値を用いる構成でもよい。このような指標値には、上述したピストン温度の推定値も含まれるが、他の指標値としては、例えば体積効率ηVが挙げられる。図7は、ピストン温度と体積効率ηVとの関係を示す図である。この図に示すように、体積効率ηVは、ピストン温度と相関があり、ピストン温度が高いほど体積効率ηVは低い値となる関係がある。このため、ピストン温度の上限閾値に対応する体積効率ηVの値を指標値の閾値として把握しておけば、算出された体積効率ηVが指標値の閾値よりもピストン温度の高温側に対応する値であるか否かによって吸入空気量増量制御の実行要否を判定することが可能となる。このことは、後述する実施の形態2のシステムにおいても同様である。
なお、ピストン温度の指標値として体積効率ηVを用いる場合、図6に示すフローチャートでは、ステップS2において体積効率ηVを算出し、ステップS4において算出された体積効率ηVが、ピストン温度の上限閾値に対応する体積効率ηVの値(指標値の閾値)よりも小さいか否かを判定すればよい。また、この場合、体積効率ηVが第1の発明の「指標値」に相当するとともに、制御装置100が上記ステップS2の処理を実行することにより、第1の発明の「指標値算出手段」が実現される。
また、上述した実施の形態1のシステムでは、吸入空気量増量制御の実行要否の判定において、内燃機関10の減速時か否かを判定することとしているが、燃料カットを伴う減速時か否かを判定する構成でもよい。すなわち、燃料カットを伴う減速時には、吸入空気量の増量が燃費性能や排気性能に与える影響が小さくて済む。また、燃料カット中は筒内に新気が吹き抜けるため、ピストンからの放熱がより促進される。このため、燃料カットを伴う減速時に吸入空気量増量制御を行うこととすれば、燃費や排気性能への影響を抑えつつピストンの冷却性能を更に高めることが可能となる。なお、この場合、図6に示すフローチャートのステップS3では、減速F/C期間か否かを判定すればよい。このことは、後述する実施の形態2のシステムにおいても同様である。
また、上述した実施の形態1のシステムでは、図6のフローチャートに示すように、吸入空気量増量制御の実行中において、内燃機関10の減速時でなくなった場合、またはピストン温度が上限閾値以下になった場合に当該制御の実行が終了されることとしたが、吸入空気量増量制御の終了時期はこれに限られない。すなわち、ピストン温度の過剰な上昇を抑えることができるのであれば、例えば、ピストン温度や内燃機関の減速度合と他の閾値とを比較して決定する構成でも良いし、また、最初の開始から所定時間継続する構成としてもよい。このことは、後述する実施の形態2のシステムにおいても同様である。
なお、上述した実施の形態1のシステムでは、推定されたピストン温度が第1の発明の「指標値」に相当するとともに、制御装置100が上記ステップS2の処理を実行することにより、第1の発明の「指標値算出手段」が実現され、制御装置100が上記ステップS3、S4及びS5の処理を実行することにより、第1の発明の「吸入空気量増量手段」が実現されている。
実施の形態2.
[実施の形態2の特徴]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、制御装置100に後述する図8のフローチャートを実行させることにより実現することができる。
実施の形態2のシステムでは、ピストン冷却制御に加えて触媒保温制御も行う点に特徴を有している。触媒保温制御は、内燃機関10の減速時において触媒温度が所定温度よりも低い場合に排気浄化触媒24の温度低下を抑制するための制御である。より詳しくは、触媒保温制御では、目標吸入空気量を減量して排気量を減らし、排気浄化触媒24からの熱の持ち去りを抑制する。ピストン冷却制御が所定の条件成立時に目標吸入空気量を増量する吸入空気量増量制御を行うのに対して、触媒保温制御は目標吸入空気量を減量する吸入空気量減量制御を行う。吸入空気量増量制御と吸入空気量減量制御は同時に行うことはできないため、これらの制御を実行するための条件分けが必要となる。
実施の形態2のシステムでは、内燃機関10の減速時にピストン温度が上限閾値よりも高い場合に、吸入空気量増量制御が行われる。これにより、ピストンの冷却性能を逸早く高めることができる。また、内燃機関10の減速時においてピストン温度が上限閾値以下である場合には、ピストンの冷却性能を高める必要性はない。このため、このような場合には触媒保温制御が行われる。触媒保温制御では、触媒温度が所定温度よりも低い場合に、スロットル30の閉度を吸入空気量を減量する側(つまり閉側)に補正する吸入空気量減量制御が行なわれる。吸入空気量減量制御では、制御装置100は、マップから決定された目標吸入空気量を減量側に補正する。なお、吸入空気量減量制御での目標吸入空気量の減量度合は、ピストン温度が上限閾値を超えない範囲で決定される。より詳しくは、例えば、ピストン温度と上限閾値との乖離度合を算出し、算出された乖離度合に基づいてピストン温度が上限閾値を超えないための目標吸入空気量の減量度合を算出すればよい。これにより、ピストン温度の過剰な上昇を抑制しつつ内燃機関10の減速時において排気浄化触媒24の温度低下が抑制される。
次に、実施の形態2のシステムにおいて実行されるピストン冷却制御の具体的処理について説明する。図8は、本実施の形態のシステムがピストン冷却制御を行う際に実行するルーチンのフローチャートである。なお、図8に示すルーチンは、制御装置100によって所定の制御周期で繰り返し実行される。
図8に示すルーチンのステップS10からステップS14では、図6に示すルーチンのステップS1からステップS5と同様の処理が実行される。上記ステップS12の判定において、内燃機関10の減速中でないと判定された場合には、通常の吸入空気量制御が実行される(ステップS15)。ここでは、具体的には、目標吸入空気量がマップから求めた値に設定される。また、上記ステップS13の判定において、ピストン温度が所定の上限閾値以下であると判定された場合には、ピストン温度が過剰に上昇することはないと判断されて、次のステップに移行して、触媒温度が所定の活性温度よりも低いか否かが判定される(ステップS16)。所定の活性温度は、排気浄化触媒24の活性が維持される下限温度として、予め設定された値が読み込まれる。ステップS16の処理の結果、触媒温度が所定の活性温度以上であると判定された場合には、触媒温度の低下を抑制するための特別な制御は不要と判断されて、上記ステップS15に移行して通常の吸入空気量制御が実行される。一方、ステップS16の処理の結果、触媒温度が所定の活性温度より低いと判定された場合には、触媒温度の低下を抑制するための特別な制御が必要と判断されて、次のステップに移行して、吸入空気量減量制御が実行される(ステップS17)。ここでは、具体的には、マップから求められた目標吸入空気量の値を減量することが行われる。これにより、スロットル30は、吸入空気量減量制御が行われない場合よりも閉側に操作される。
このように、実施の形態2のシステムによれば、ピストン温度が過剰に上昇するおそれがある場合に吸入空気量が増量されるので、吸気による冷却性能の向上によってピストンの過剰な温度上昇が抑制される。また、実施の形態2のシステムによれば、ピストン温度が過剰に上昇するおそれがない場合において、排気浄化触媒24の温度低下を抑制することができる。
ところで、上述した実施の形態2のシステムでは、目標吸入空気量を減量側に補正することにより、スロットル30の閉度を吸入空気量を減量する側に操作することとした。しかしながら、スロットル30の閉度を吸入空気量を減量する側に操作する方法はこれに限られず、スロットル30の操作量であるスロットル閉度を、吸入空気量を減量する側の所定の閉度(例えば全閉)に補正することとしてもよい。
なお、上述した実施の形態2のシステムでは、推定されたピストン温度が第1の発明の「指標値」に相当するとともに、制御装置100が上記ステップS11の処理を実行することにより、第1の発明の「指標値算出手段」が実現され、制御装置100が上記ステップS12、S13及びS14の処理を実行することにより、第1の発明の「吸入空気量増量手段」が実現されている。また、制御装置100が上記ステップS12、S13、S16及びS17の処理を実行することにより、第7の発明の「吸入空気量減量手段」が実現されている。
10 内燃機関
12 エンジン本体
14 吸気通路
14a 吸気マニホールド
16 排気通路
16a 排気マニホールド
18 エアクリーナ
22 ターボ過給機
22a コンプレッサ
22b タービン
24 排気浄化触媒
28 インタークーラ
30 スロットル
50 EGR通路
52 EGRクーラ
54 EGRバルブ
60 エアフローメータ
62 クランク角センサ
64 アクセル開度センサ
100 制御装置

Claims (7)

  1. 吸入空気量を調整するアクチュエータを有し、内燃機関の運転条件に基づいて前記アクチュエータの操作量を決定する内燃機関の制御装置において、
    前記制御装置は、
    前記内燃機関のピストン温度の指標値を算出する指標値算出手段と、
    前記内燃機関の回転速度が減少している減速時において、前記指標値が前記ピストン温度の上限閾値に対応する前記指標値の閾値よりも前記ピストン温度の高温側に対応する値である場合に、前記操作量を前記吸入空気量を増量する側に補正する吸入空気量増量手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記吸入空気量増量手段は、前記指標値が前記指標値の閾値よりも前記ピストン温度の高温側に対応する値であるほど、前記吸入空気量の増量度合を大きくするように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関のピストンは、スチール製のピストンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御装置は、前記減速時に燃料カットを行うように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記指標値算出手段は、前記内燃機関のピストンの入熱量と放熱量との偏差から推定された前記ピストン温度を前記指標値として算出する手段を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記指標値算出手段は、前記内燃機関の体積効率を前記指標値として算出する手段を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記減速時において、前記指標値が前記指標値の閾値よりも前記ピストン温度の低温側に対応する値であり、且つ前記内燃機関の触媒の温度が所定の活性温度よりも低い場合に、前記操作量を前記吸入空気量を減量する側に補正する吸入空気量減量手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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