JP2017103154A - 表示素子用封止剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】アウトガスの発生を抑制することができ、接着性、透明性、及び、耐湿熱信頼性に優れる表示素子用封止剤を提供する。【解決手段】1分子中に3個以上のチオール基を有するポリチオールモノマー、1分子中に3個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマー、光反応性官能基とカルボジイミド基とを有する化合物、及び 重合開始剤とを含有する表示素子用封止剤。【選択図】なし
Description
本発明は、アウトガスの発生を抑制することができ、接着性、透明性、及び、耐湿熱信頼性に優れる表示素子用封止剤に関する。
近年、薄型、軽量、低消費電力等の特徴を有する表示素子として、液晶表示素子や有機EL表示素子等が広く利用されている。これらの表示素子では、通常、液晶や発光層の封止等に光硬化性樹脂組成物が用いられる。
液晶表示素子は、通常、2枚の電極付き透明基板を所定の間隔をおいて対向させ、その周囲を封止剤で封着してセルを形成し、その一部に設けられた液晶注入口からセル内に液晶を注入し、この液晶注入口を、液晶注入口用封止剤を用いて封止することにより製造される。従来、液晶注入口用封止剤としては、1液型又は2液型の硬化性エポキシ樹脂組成物や、特許文献1に記載されているような光硬化型のアクリル系樹脂組成物等が広く用いられてきた。しかしながら、1液型の硬化性エポキシ樹脂組成物は、一般的に高温で長時間の加熱を要するため生産性に劣り、2液型の硬化性エポキシ樹脂組成物は、主剤と硬化剤とを混合するのに手間がかかり、また、混合後は可使時間(ポットライフ)内に使用しなければならないため、特に作業性に劣るものであった。一方、光硬化型のアクリル系樹脂組成物は、作業性や生産性には優れているものの、液晶との相互作用が強いため液晶を汚染して色むらを生じたり、表示素子の製造過程で残存するアクリル樹脂により多量のアウトガスを発生させたり、接着性や硬化物の透明性に劣るものであったりするという問題があった。
また、有機EL表示素子では、有機発光材料層や電極が外気に曝されると、その性能が急激に劣化してしまうため、有機EL表示素子の安定性や耐久性を高めるために、有機発光材料層と電極とを、無機材料膜を介して樹脂膜で被覆して封止する方法が提案されている。例えば、特許文献2には、無機材料膜の上にアクリル系の樹脂組成物からなる樹脂膜を形成する方法が開示されている。また、特許文献3には光カチオン重合による樹脂膜の形成方法が開示されている。しかしながら、このような場合もアクリル樹脂によるアウトガス発生等の問題があった。
本発明は、アウトガスの発生を抑制することができ、接着性、透明性、及び、耐湿熱信頼性に優れる表示素子用封止剤を提供することを目的とする。
本発明は、1分子中に3個以上のチオール基を有するポリチオールモノマー、1分子中に3個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマー、光反応性官能基とカルボジイミド基とを有する化合物、及び 重合開始剤とを含有する表示素子用封止剤である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
表示素子用封止剤には、高温高湿試験による耐湿熱信頼性が求められるため、高いガラス転移温度を有することが要求される。そこで本発明者らは、重合性化合物として、1分子中に3個以上のチオール基を有するポリチオールモノマー、及び、1分子中に3個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマーを用いることにより、高いガラス転移温度を発現し、接着性及び透明性に優れ、かつ、アウトガスの発生を抑制できる表示素子用封止剤を作製することを検討した。しかしながら、得られた表示素子用封止剤においても、高温高湿環境下では充分にアウトガスの発生を抑制できなかったり表示不良を引き起こしたりする等、信頼性に劣るものとなることがあった。
本発明者らは、上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーとの反応(エンチオール反応)により得られるポリマーは、高温高湿環境下ではエステル結合部が加水分解し、該加水分解がアウトガスの発生や表示不良の原因となっていると考えた。そこで本発明者らは、封止剤にカルボジイミド基を有する化合物を配合することで、ポリマー中のエステル基による加水分解により形成されるカルボキシル基を該カルボジイミド基を有する化合物と反応させることを検討した。しかしながら、このようにカルボジイミド基を有する化合物を配合しても、充分な耐湿熱信頼性が得られなかった。
そこで本発明者らは更に鋭意検討した結果、カルボジイミド基を有する化合物として光反応性官能基を有するものを用いることにより、アウトガスの発生を抑制することができ、接着性、透明性、及び、耐湿熱信頼性に優れる表示素子用封止剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
また、本発明の表示素子用封止剤は、液晶汚染の発生や有機発光材料層へのダメージを防止することができる。
なお、本明細書において上記「表示素子」とは、液晶表示素子と有機EL表示素子とを表す。
本発明者らは、上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーとの反応(エンチオール反応)により得られるポリマーは、高温高湿環境下ではエステル結合部が加水分解し、該加水分解がアウトガスの発生や表示不良の原因となっていると考えた。そこで本発明者らは、封止剤にカルボジイミド基を有する化合物を配合することで、ポリマー中のエステル基による加水分解により形成されるカルボキシル基を該カルボジイミド基を有する化合物と反応させることを検討した。しかしながら、このようにカルボジイミド基を有する化合物を配合しても、充分な耐湿熱信頼性が得られなかった。
そこで本発明者らは更に鋭意検討した結果、カルボジイミド基を有する化合物として光反応性官能基を有するものを用いることにより、アウトガスの発生を抑制することができ、接着性、透明性、及び、耐湿熱信頼性に優れる表示素子用封止剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
また、本発明の表示素子用封止剤は、液晶汚染の発生や有機発光材料層へのダメージを防止することができる。
なお、本明細書において上記「表示素子」とは、液晶表示素子と有機EL表示素子とを表す。
本発明の表示素子用封止剤は、重合性化合物として、1分子中に3個以上のチオール基を有するポリチオールモノマー(以下、「3官能以上のポリチオールモノマー」ともいう)、及び、1分子中に3個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマー(以下、「3官能以上のポリエンモノマー」ともいう)を含有する。これらの成分を含有する本発明の表示素子用封止剤は、接着性、透明性、及び、アウトガスの発生を抑制する効果に優れるものとなる。
なお、本明細書において上記「炭素−炭素二重結合」は、エチレン性不飽和結合を意味する。
なお、本明細書において上記「炭素−炭素二重結合」は、エチレン性不飽和結合を意味する。
上記3官能以上のポリチオールモノマーとしては、例えば、トリス(3−メルカプトプロピオニルオキシ)エチルイソシアヌレート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチリルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトブチレート)、4−(メルカプトメチル)−3,6−ジチアオクタン−1,8−ジチオール、4,7−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール、4,8−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール、5,7−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール等が挙げられる。これらの3官能以上のポリチオールモノマーは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記3官能以上のポリチオールモノマーのなかでも、得られる表示素子用封止剤が透明性に優れるものとなるため、エステル結合含有ポリチオール化合物が好ましい。
上記エステル結合含有ポリチオール化合物としては、具体的には例えば、トリス(3−メルカプトプロピオニルオキシ)エチルイソシアヌレート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチリルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトブチレート)等が挙げられる。
なかでも、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチリルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトブチレート)が好ましく、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトブチレート)がより好ましい。
なかでも、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチリルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトブチレート)が好ましく、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトブチレート)がより好ましい。
また、上記3官能以上のポリチオールモノマーは、1分子中に4個以上のチオール基を有することが好ましく、1分子中に4〜20個のチオール基を有することがより好ましく、1分子中に4〜8個のチオール基を有することが更に好ましい。
1分子中に4個以上のチオール基を有するポリチオールモノマーとしては、具体的には例えば、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトブチレート)、4,7−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール、4,8−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール、5,7−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール等が挙げられる。なかでも、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトブチレート)が好ましい。
上記3官能以上のポリチオールモノマーは、保存安定性等の観点から、2級チオール基を有するポリチオールモノマー(以下、「2級チオール基を有する3官能以上のポリチオールモノマー」ともいう)を含有することが好ましい。
なお、上記2級チオール基を有する3官能以上のポリチオールモノマーは、有する全てのチオール基が2級チオール基であってもよいし、一部のチオール基のみが2級チオール基であってもよい。
なお、上記2級チオール基を有する3官能以上のポリチオールモノマーは、有する全てのチオール基が2級チオール基であってもよいし、一部のチオール基のみが2級チオール基であってもよい。
また、本発明の表示素子用封止剤は、本発明の目的を阻害しない範囲において、上記3官能以上のポリチオールモノマーに加えて、1分子中に2個のチオール基を有するポリチオールモノマー(以下、「2官能のポリチオールモノマー」ともいう)を含有してもよい。
以下、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオールモノマーを、単に「ポリチオールモノマー」ともいう。
なお、1分子中に2個以上のチオール基と1個以上のカルボジイミド基とを有する化合物については、後述する光反応性官能基とカルボジイミド基とを有する化合物として扱う。
以下、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオールモノマーを、単に「ポリチオールモノマー」ともいう。
なお、1分子中に2個以上のチオール基と1個以上のカルボジイミド基とを有する化合物については、後述する光反応性官能基とカルボジイミド基とを有する化合物として扱う。
上記2官能のポリチオールモノマーを含有する場合、ポリチオールモノマー全体100重量部中における上記3官能以上のポリチオールモノマーの含有割合の好ましい下限は30重量部、好ましい上限は98重量部である。上記3官能以上のポリチオールモノマーの含有割合がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤がアウトガスの発生を抑制する効果、接着性、及び、硬化性により優れるものとなる。上記3官能以上のポリチオールモノマーの含有割合のより好ましい下限は60重量部、より好ましい上限は95重量部である。
上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーとの合計100重量部中における上記ポリチオールモノマーの含有量の好ましい下限は30重量部、好ましい上限は90重量部である。上記ポリチオールモノマーの含有量がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤がアウトガスの発生を抑制する効果及び塗布性により優れるものとなる。上記ポリチオールモノマーの含有量のより好ましい下限は40重量部、より好ましい上限は65重量部である。
上記3官能以上のポリエンモノマーとしては、例えば、(メタ)アリル化合物、(メタ)アクリル化合物等が挙げられる。これらのポリエンモノマーは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、本明細書において上記「(メタ)アリル」とは、アリル又はメタリルを意味し、上記「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味する。
なお、本明細書において上記「(メタ)アリル」とは、アリル又はメタリルを意味し、上記「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記(メタ)アリル化合物としては、例えば、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、グリセリントリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、テトラアリルピロメリテート、1,3,4,6−テトラアリルグリコールウリル、1,3,4,6−テトラアリル−3a−メチルグリコールウリル、1,3,4,6−テトラアリル−3a,6a−ジメチルグリコールウリル等が挙げられる。なかでも、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、1,3,4,6−テトラアリルグリコールウリルが好ましい。
上記(メタ)アクリル化合物としては、(メタ)アクリロイル基を1分子中に3個以上有する化合物であれば特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物との反応により得られるエポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られる(メタ)アクリル酸エステル化合物等が挙げられる。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイル又はメタクリロイルを意味し、上記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記「エポキシ(メタ)アクリレート」とは、エポキシ化合物中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイル又はメタクリロイルを意味し、上記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記「エポキシ(メタ)アクリレート」とは、エポキシ化合物中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
上記エポキシ(メタ)アクリレートは特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応させることにより得られるものが挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートの原料となるエポキシ化合物としては、例えば、スルフェノールノボラック型エポキシ化合物、オルトクレゾールノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合物等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートの原料となるエポキシ化合物としては、例えば、スルフェノールノボラック型エポキシ化合物、オルトクレゾールノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合物等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記3官能以上のポリエンモノマーは、1分子中に4個以上の炭素−炭素二重結合を有することが好ましく、1分子中に4〜20個の炭素−炭素二重結合を有することがより好ましく、1分子中に4〜8個の炭素−炭素二重結合を有することが更に好ましい。
本発明の表示素子用封止剤は、本発明の目的を阻害しない範囲において、上記3官能以上のポリエンモノマーに加えて、1分子中に2個の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマー(以下、「2官能のポリエンモノマー」ともいう)を含有してもよい。
以下、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマーを、単に「ポリエンモノマー」ともいう。
なお、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合と1個以上のカルボジイミド基とを有する化合物については、後述する光反応性官能基とカルボジイミド基とを有する化合物として扱う。
以下、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマーを、単に「ポリエンモノマー」ともいう。
なお、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合と1個以上のカルボジイミド基とを有する化合物については、後述する光反応性官能基とカルボジイミド基とを有する化合物として扱う。
上記2官能のポリエンモノマーを含有する場合、ポリエンモノマー全体100重量部中における上記3官能以上のポリエンモノマーの含有割合の好ましい下限は40重量部、好ましい上限は98重量部である。上記3官能以上のポリエンモノマーの含有割合がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤がアウトガスの発生を抑制する効果、接着性、及び、硬化性により優れるものとなる。上記3官能以上のポリエンモノマーの含有割合のより好ましい下限は60重量部、より好ましい上限は95重量部である。
上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーとの合計100重量部中における上記ポリエンモノマーの含有量の好ましい下限は10重量部、好ましい上限は70重量部である。上記ポリエンモノマーの含有量がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤がアウトガスの発生を抑制する効果及び塗布性により優れるものとなる。上記ポリエンモノマーの含有量のより好ましい下限は35重量部、より好ましい上限は60重量部である。
上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーとの配合割合としては、上記ポリチオールモノマーのチオール基と上記ポリエンモノマーの炭素−炭素二重結合との割合が、モル比で、チオール基:炭素−炭素二重結合=3:1〜1:3となる範囲で配合することが好ましく、チオール基:炭素−炭素二重結合=2:1〜1:2となる範囲で配合することがより好ましい。
本発明の表示素子用封止剤は、チオエーテルオリゴマーを含有してもよい。
上記チオエーテルオリゴマーは、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオールモノマーと、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマーとの反応により形成され、該ポリチオールモノマーに由来する構造と該ポリエンモノマーに由来する構造とを有する。
本発明の表示素子用封止剤は、上記チオエーテルオリゴマーを含有することにより、接着性がより向上し、かつ、表示素子用封止剤の粘度が適度に高くなって塗工時にムラが生じにくいものとなる。
上記チオエーテルオリゴマーは、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオールモノマーと、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマーとの反応により形成され、該ポリチオールモノマーに由来する構造と該ポリエンモノマーに由来する構造とを有する。
本発明の表示素子用封止剤は、上記チオエーテルオリゴマーを含有することにより、接着性がより向上し、かつ、表示素子用封止剤の粘度が適度に高くなって塗工時にムラが生じにくいものとなる。
上記チオエーテルオリゴマーは、上記ポリチオールモノマーと、上記ポリチオールモノマーに対して3:1〜1:3となる範囲で上記ポリエンモノマーとを、重合開始剤の存在下で光照射や加熱により付加重合反応させることにより重合体として反応混合物中に得られる。上記重合開始剤としては、光重合開始剤、熱重合開始剤が挙げられ、熱重合開始剤が好ましく用いられる。
なお、上記チオエーテルオリゴマーは、未反応チオール基や未反応炭素−炭素二重結合を含んでいてもよいし、未反応チオール基や未反応炭素−炭素二重結合を含んでいなくてもよい。即ち、上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーとの付加重合反応を充分に進めて得られる、チオール基や未反応炭素−炭素二重結合を含まないチオエーテルオリゴマーであってもよいし、該付加重合反応の途中で反応を停止させることにより得られる、未反応チオール基や未反応炭素−炭素二重結合を含むチオエーテルオリゴマーであってもよい。
なお、上記チオエーテルオリゴマーは、未反応チオール基や未反応炭素−炭素二重結合を含んでいてもよいし、未反応チオール基や未反応炭素−炭素二重結合を含んでいなくてもよい。即ち、上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーとの付加重合反応を充分に進めて得られる、チオール基や未反応炭素−炭素二重結合を含まないチオエーテルオリゴマーであってもよいし、該付加重合反応の途中で反応を停止させることにより得られる、未反応チオール基や未反応炭素−炭素二重結合を含むチオエーテルオリゴマーであってもよい。
上記熱重合開始剤としては特に限定されないが、熱ラジカル重合開始剤が好適に用いられる。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物、有機過酸化物等からなるものが挙げられる。
上記アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
上記有機過酸化物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
また、上記光重合開始剤としては、後述する本発明の表示素子用封止剤に含有される重合開始剤として挙げる光重合開始剤と同様のもの等を用いることができる。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物、有機過酸化物等からなるものが挙げられる。
上記アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
上記有機過酸化物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
また、上記光重合開始剤としては、後述する本発明の表示素子用封止剤に含有される重合開始剤として挙げる光重合開始剤と同様のもの等を用いることができる。
上述したポリチオールモノマーとポリエンモノマーとの付加重合反応において、ポリエンモノマーの炭素−炭素二重結合のモル数に対するポリチオールモノマーのチオール基のモル数(チオール基のモル数/炭素−炭素二重結合のモル数)が0.15以下である場合は、通常、得られる反応混合物中にポリエンモノマーが未反応成分として残る。
なお、本発明の表示素子用封止剤は、上述したポリチオールモノマーとポリエンモノマーとの付加重合反応において、付加重合反応の途中で反応を停止させることにより得られるポリチオールモノマーとポリエンモノマーとチオエーテルオリゴマーの混合物に重合開始剤、光反応性官能基とカルボジイミド基とを有する化合物等を配合したものであってもよい。
また、上記チオエーテルオリゴマーは、予め作製したものをポリチオールモノマー、ポリエンモノマー等と混合してもよい。
上記チオエーテルオリゴマーを予め作製する場合、上記チオエーテルオリゴマーの原料となるポリチオールモノマー及びポリエンモノマーは、上述した、本発明の表示素子用封止剤に含有される上記3官能以上のポリチオールモノマー及び上記3官能以上のポリエンモノマーとそれぞれ同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。
また、上記チオエーテルオリゴマーは、予め作製したものをポリチオールモノマー、ポリエンモノマー等と混合してもよい。
上記チオエーテルオリゴマーを予め作製する場合、上記チオエーテルオリゴマーの原料となるポリチオールモノマー及びポリエンモノマーは、上述した、本発明の表示素子用封止剤に含有される上記3官能以上のポリチオールモノマー及び上記3官能以上のポリエンモノマーとそれぞれ同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。
上記チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量の好ましい下限は500、好ましい上限は4万である。上記チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤がアウトガスの発生を抑制する効果及び塗布性により優れるものとなる。上記チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量のより好ましい下限は1500、より好ましい上限は1万、更に好ましい下限は2000、更に好ましい上限は8000である。
なお、本明細書において、上記「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定する際に用いるカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。
なお、本明細書において、上記「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定する際に用いるカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。
上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーと上記チオエーテルオリゴマーとの合計100重量部中における上記チオエーテルオリゴマーの含有量の好ましい下限は5重量部、好ましい上限は60重量部である。上記チオエーテルオリゴマーの含有量が5重量部以上であることにより、アウトガスの発生を抑制する効果、及び、得られる表示素子用封止剤の塗工時のムラを防止する効果により優れるものとなる。上記チオエーテルオリゴマーの含有量が60重量部以下であることにより、得られる表示素子用封止剤の粘度が高くなりすぎず、塗工性により優れるものとなる。上記チオエーテルオリゴマーの含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は50重量部である。
上記チオエーテルオリゴマーを含有する場合、上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーと上記チオエーテルオリゴマーとの合計100重量部100重量部中における上記ポリチオールモノマーの含有量の好ましい下限は5重量部、好ましい上限は60重量部である。上記ポリチオールモノマーの含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は55重量部である。
上記チオエーテルオリゴマーを含有する場合、上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーと上記チオエーテルオリゴマーとの合計100重量部中における上記ポリエンモノマーの含有量の好ましい下限は5重量部、好ましい上限は50重量部である。上記ポリエンモノマーの含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は45重量部である。
以下、表示素子用封止剤が上記チオエーテルオリゴマーを含有する場合には、「上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーとの合計」と記載した部分は、「上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーと上記チオエーテルオリゴマーとの合計」を意味する。
上記チオエーテルオリゴマーを含有する場合、上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーと上記チオエーテルオリゴマーとの合計100重量部100重量部中における上記ポリチオールモノマーの含有量の好ましい下限は5重量部、好ましい上限は60重量部である。上記ポリチオールモノマーの含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は55重量部である。
上記チオエーテルオリゴマーを含有する場合、上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーと上記チオエーテルオリゴマーとの合計100重量部中における上記ポリエンモノマーの含有量の好ましい下限は5重量部、好ましい上限は50重量部である。上記ポリエンモノマーの含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は45重量部である。
以下、表示素子用封止剤が上記チオエーテルオリゴマーを含有する場合には、「上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーとの合計」と記載した部分は、「上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーと上記チオエーテルオリゴマーとの合計」を意味する。
本発明の表示素子用封止剤は、光反応性官能基とカルボジイミド基とを有する化合物(以下、「光反応性カルボジイミド化合物」ともいう)を含有する。
上記光反応性カルボジイミド化合物を含有することにより、本発明の表示素子用封止剤は、アウトガスの発生を抑制することができ、かつ、耐湿熱信頼性に優れるものとなる。
上記光反応性カルボジイミド化合物を含有することにより、本発明の表示素子用封止剤は、アウトガスの発生を抑制することができ、かつ、耐湿熱信頼性に優れるものとなる。
上記光反応性カルボジイミド化合物の有する光反応性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アリル基、ビニル基、イソプロペニル基、及び、チオール基からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
上記光反応性カルボジイミド化合物は、耐湿熱性の観点から、1分子中に2個以上の光反応性官能基を有することが好ましく、1分子中に3個以上の光反応性官能基を有することがより好ましい。
上記光反応性カルボジイミド化合物の分子量の好ましい下限は200、好ましい上限は5000である。上記光反応性カルボジイミド化合物の分子量がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤を、塗布性、アウトガスの発生を抑制する効果、及び、耐湿熱信頼性により優れるものとすることができる。上記光反応性カルボジイミド化合物の分子量のより好ましい下限は400、より好ましい上限は4000である。
なお、上記光反応性カルボジイミド化合物の分子量は、分子構造が特定される場合は構造式から求められる分子量であるが、重合度の分布が広い化合物や変性部位が不特定な化合物については、重量平均分子量を用いて表す。
なお、上記光反応性カルボジイミド化合物の分子量は、分子構造が特定される場合は構造式から求められる分子量であるが、重合度の分布が広い化合物や変性部位が不特定な化合物については、重量平均分子量を用いて表す。
上記光反応性カルボジイミド化合物としては、具体的には例えば、下記式(1−1)〜(1−3)で表される化合物等が挙げられる。
式(1−1)中、R1及びR2は、水素又はメチル基を表し、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよく、X及びYは、炭素数1〜6のアルキレン基を表し、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
式(1−2)中、R3及びR4は、水素又はメチル基を表し、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよく、nは、1〜5の整数を表し、mは、1〜5の整数を表す。ただし、n及びmのうち少なくとも一方は2以上である。
式(1−3)中、R5、R6、及び、R7は、水素又はメチル基を表し、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよく、lは、1〜5の整数を表す。
式(1−2)中、R3及びR4は、水素又はメチル基を表し、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよく、nは、1〜5の整数を表し、mは、1〜5の整数を表す。ただし、n及びmのうち少なくとも一方は2以上である。
式(1−3)中、R5、R6、及び、R7は、水素又はメチル基を表し、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよく、lは、1〜5の整数を表す。
上記光反応性カルボジイミド化合物を製造する方法としては、例えば、光反応性官能基とイソシアネート基とを有する化合物(以下、「光反応性イソシアネート化合物」ともいう)を、カルボジイミド化触媒の存在下でカルボジイミド化反応させる方法等が挙げられる。
上記カルボジイミド化反応は、1種の光反応性イソシアネート化合物のみによる反応であってもよいし、2種以上の光反応性イソシアネート化合物による反応であってもよい。
上記カルボジイミド化反応は、1種の光反応性イソシアネート化合物のみによる反応であってもよいし、2種以上の光反応性イソシアネート化合物による反応であってもよい。
上記光反応性イソシアネート化合物としては、例えば、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート、1,1−(ビスメタクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等が挙げられる。
上記光反応性イソシアネート化合物のうち市販されているものとしては、例えば、カレンズAOI、カレンズBEI、カレンズMOI、カレンズMOI−EG(いずれも昭和電工社製)等が挙げられる。
上記カルボジイミド化触媒としては、例えば、3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド等が挙げられる。
上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーとの合計100重量部に対する上記光反応性カルボジイミド化合物の含有量の好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は5.0重量部である。上記光反応性カルボジイミド化合物の含有量がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤がアウトガスの発生を抑制する効果及び耐湿熱信頼性により優れるものとなる。上記光反応性カルボジイミド化合物の含有量のより好ましい下限は0.3重量部、より好ましい上限は1.5重量部である。
本発明の表示素子用封止剤は、重合開始剤を含有する。
上記重合開始剤としては、光重合開始剤や上述した熱重合開始剤が挙げられ、光重合開始剤が好適に用いられる。
上記重合開始剤は、分子量の好ましい下限が250、好ましい上限が1500である。分子量が250〜1500の重合開始剤を用いることにより、本発明の表示素子用封止剤は、アウトガスの発生を抑制する効果に更に優れるものとなる。上記重合開始剤の分子量がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤がアウトガスの発生を抑制する効果及び硬化性により優れるものとなる。なかでも、アウトガスの発生をより低減する等の観点から、上記重合開始剤の分子量のより好ましい下限は300、より好ましい上限は1050、更に好ましい下限は348、更に好ましい上限は790である。
上記重合開始剤としては、光重合開始剤や上述した熱重合開始剤が挙げられ、光重合開始剤が好適に用いられる。
上記重合開始剤は、分子量の好ましい下限が250、好ましい上限が1500である。分子量が250〜1500の重合開始剤を用いることにより、本発明の表示素子用封止剤は、アウトガスの発生を抑制する効果に更に優れるものとなる。上記重合開始剤の分子量がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤がアウトガスの発生を抑制する効果及び硬化性により優れるものとなる。なかでも、アウトガスの発生をより低減する等の観点から、上記重合開始剤の分子量のより好ましい下限は300、より好ましい上限は1050、更に好ましい下限は348、更に好ましい上限は790である。
上記光重合開始剤としては、例えば、アシルホスフィンオキサイド骨格を有する化合物、α−アミノアセトフェノン骨格を有する化合物、ベンジルケタール骨格を有する化合物、α−ヒドロキシアセトフェノン骨格を有する化合物、ベンゾイン骨格を有する化合物、オキシムエステル骨格を有する化合物、チタノセン骨格を有する化合物、有機過酸化物、アゾ化合物、オリゴマー化合物等が挙げられる。これらの光重合開始剤は単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。なかでも、光硬化性の観点から、アシルホスフィンオキサイド骨格を有する化合物、α−アミノアセトフェノン骨格を有する化合物、ベンジルケタール骨格を有する化合物、α−ヒドロキシアセトフェノン骨格を有する化合物、ベンゾイン骨格を有する化合物、オキシムエステル骨格を有する化合物、チタノセン骨格を有する化合物、及び、オリゴマー化合物からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましく、アシルホスフィンオキサイド骨格を有する化合物、及び/又は、オリゴマー化合物であることがより好ましい。
ここで、上記アシルホスフィンオキサイド骨格を有する化合物とは、アシルホスフィンオキサイドの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記α−アミノアセトフェノン骨格を有する化合物とは、α−アミノアセトフェノンの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記ベンジルケタール骨格を有する化合物とは、α−ジヒドロキシアセトフェノンの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記α−ヒドロキシアセトフェノン骨格を有する化合物とは、α−モノヒドロキシアセトフェノンの水酸基以外の一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記ベンゾイン骨格を有する化合物とは、ベンゾインの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記オキシムエステル骨格を有する化合物とは、N−アセチルジメチルオキシムの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記チタノセン骨格を有する化合物とは、チタノセンの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記有機過酸化物とは、ペルオキシ基を有する化合物を意味する。上記アゾ化合物とは、アゾ基を有する化合物を意味する。
ここで、上記アシルホスフィンオキサイド骨格を有する化合物とは、アシルホスフィンオキサイドの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記α−アミノアセトフェノン骨格を有する化合物とは、α−アミノアセトフェノンの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記ベンジルケタール骨格を有する化合物とは、α−ジヒドロキシアセトフェノンの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記α−ヒドロキシアセトフェノン骨格を有する化合物とは、α−モノヒドロキシアセトフェノンの水酸基以外の一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記ベンゾイン骨格を有する化合物とは、ベンゾインの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記オキシムエステル骨格を有する化合物とは、N−アセチルジメチルオキシムの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記チタノセン骨格を有する化合物とは、チタノセンの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記有機過酸化物とは、ペルオキシ基を有する化合物を意味する。上記アゾ化合物とは、アゾ基を有する化合物を意味する。
上記アシルホスフィンオキサイド骨格を有する化合物としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(BASF社製、「LUCILIN TPO」)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(BASF社製、「IRGACURE 819」)等が挙げられる。
上記α−アミノアセトフェノン骨格を有する化合物としては、例えば、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(BASF社製、「IRGACURE 907」)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン(BASF社製、「IRGACURE 369」)、1,2−(ジメチルアミノ)−2−((4−メチルフェニル)メチル)−1−(4−(4−モルホリニル)フェニル)−1−ブタノン(BASF社製、「IRGACURE 379」)等が挙げられる。
上記ベンジルケタール骨格を有する化合物としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(BASF社製、「IRGACURE 651」)等が挙げられる。
上記α−ヒドロキシアセトフェノン骨格を有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシ−1−(4−(4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル)フェニル)−2−メチル−プロパン−1−オン(BASF社製、「IRGACURE 127」)等が挙げられる。
上記オキシムエステル骨格を有する化合物としては、例えば、1−(4−(フェニルチオ)フェニル)−1,2−オクタンジオン2−(O−ベンゾイルオキシム)(BASF社製、「IRGACURE OXE01」)、O−アセチル−1−(6−(2−メチルベンゾイル)−9−エチル−9H−カルバゾール−3−イル)エタノンオキシム(BASF社製、「IRGACURE OXE02」)等が挙げられる。
上記チタノセン骨格を有する化合物としては、例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム(BASF社製、「IRGACURE 784」)等が挙げられる。
上記光重合開始剤として挙げたオリゴマー化合物は、アウトガスの発生を低減する観点から、重合度が2〜10のものが好ましく、更に、アウトガスが発生しにくいことから、水酸基やアミノ基等の水酸結合性官能基を有することが好ましい。
具体的には例えば、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパン)(Lamberti社製、「ESACURE KIP 150」)、ポリエチレングリコール200−ジ(β−4(4−(2−ジメチルアミノ−2−ベンジル)ブタノニルフェニル)ピペラジン)(IGM社製、「Omnipol 910」)、(2−カルボキシメトキシチオキサントン)−(ポリテトラメチレングリコール250)ジエステル(IGM社製、「Omnipol TX」)、(カルボキシメトキシメトキシベンゾフェノン)−(ポリエチレングリコール250)ジエステル(IGM社製、「Omnipol BP」)等が挙げられる。
具体的には例えば、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパン)(Lamberti社製、「ESACURE KIP 150」)、ポリエチレングリコール200−ジ(β−4(4−(2−ジメチルアミノ−2−ベンジル)ブタノニルフェニル)ピペラジン)(IGM社製、「Omnipol 910」)、(2−カルボキシメトキシチオキサントン)−(ポリテトラメチレングリコール250)ジエステル(IGM社製、「Omnipol TX」)、(カルボキシメトキシメトキシベンゾフェノン)−(ポリエチレングリコール250)ジエステル(IGM社製、「Omnipol BP」)等が挙げられる。
上記重合開始剤の含有量は、上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーとの合計100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が5重量部である。上記重合開始剤の含有量がこの範囲であることにより、作業性を低下させることなく均一な硬化物を得ることができる。上記重合開始剤の含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は4重量部である。
本発明の表示素子用封止剤は、酸化防止等を目的として安定剤を含有することが好ましい。
上記安定剤としては、例えば、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。なかでも、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)が好ましい。これらの安定剤は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記安定剤としては、例えば、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。なかでも、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)が好ましい。これらの安定剤は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記安定剤の含有量は、上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーとの合計100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が5重量部である。上記安定剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤が優れた硬化性やアウトガスの発生を抑制する効果を維持したまま、酸化防止等の効果を充分に発揮することができる。上記安定剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は1重量部である。
本発明の表示素子用封止剤は、熱硬化剤を含有してもよい。
上記熱硬化剤は、硬化後の硬化物が透明となるものが好ましく、例えば、イミダゾール誘導体、アミン化合物、多価フェノール系化合物、酸無水物等が挙げられる。上記熱硬化剤のうち市販されているものとしては、例えば、HN−2200、HN−2000、HN−5500、MHAC−P(いずれも日立化成社製)、フジキュアー7000、フジキュアー7001、フジキュアー7002、トーマイド410−N、トーマイド215−70X、トーマイド423、トーマイド437、トーマイドTXC−636−A(いずれもT&K TOKA社製)、MEH−8000H、MEH−8005(いずれも明和化成社製)等が挙げられる。
上記熱硬化剤は、硬化後の硬化物が透明となるものが好ましく、例えば、イミダゾール誘導体、アミン化合物、多価フェノール系化合物、酸無水物等が挙げられる。上記熱硬化剤のうち市販されているものとしては、例えば、HN−2200、HN−2000、HN−5500、MHAC−P(いずれも日立化成社製)、フジキュアー7000、フジキュアー7001、フジキュアー7002、トーマイド410−N、トーマイド215−70X、トーマイド423、トーマイド437、トーマイドTXC−636−A(いずれもT&K TOKA社製)、MEH−8000H、MEH−8005(いずれも明和化成社製)等が挙げられる。
本発明の表示素子用封止剤は、接着性付与剤を含有してもよい。
上記接着性付与剤としては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−(アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤や、チタンカップリング剤や、アルミニウムカップリング剤等が挙げられる。これらの接着性付与剤は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記接着性付与剤としては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−(アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤や、チタンカップリング剤や、アルミニウムカップリング剤等が挙げられる。これらの接着性付与剤は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
本発明の表示素子用封止剤は、更に、本発明の目的を阻害しない範囲において、充填剤、硬化促進剤、可塑剤、界面活性剤、難燃剤、帯電防止剤、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、有機溶剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明の表示素子用封止剤を製造する方法としては、例えば、ポリチオールモノマー、ポリエンモノマー、光反応性カルボジイミド化合物、重合開始剤、及び、必要に応じて添加される安定剤等を、撹拌機を用いて均一に混合する方法等が挙げられる。
本発明の表示素子用封止剤は、コーンローター式粘度計を用いて、20℃、20rpmの条件で測定した粘度の好ましい下限が0.4Pa・s、好ましい上限が40Pa・sである。上記粘度がこの範囲であることにより、得られる表示素子用封止剤が塗布性により優れるものとなる。上記粘度のより好ましい下限は1Pa・s、より好ましい上限は6Pa・sである。
本発明の表示素子用封止剤は、硬化物の波長380〜780nmの領域での可視光の平均透過率が80%以上であることが好ましい。上記可視光の平均透過率が80%以上であることにより、透明性が求められる用途に好適に用いることができる。上記可視光の平均透過率は、95%以上であることがより好ましい。
なお、上記可視光の平均透過率を測定する硬化物は、本発明の表示素子用封止剤に対して、2000mJ/cm2の紫外線を照射する方法により得ることができる。
なお、上記可視光の平均透過率を測定する硬化物は、本発明の表示素子用封止剤に対して、2000mJ/cm2の紫外線を照射する方法により得ることができる。
本発明の表示素子用封止剤は、厚さ100μmの硬化物を、昇温速度10℃/minで130℃まで加熱したときの重量減少率が0.15%以下であることが好ましい。上記重量減少率は、アウトガス発生量とみなすことができるため、0.15%以下であることにより、表示素子への悪影響を抑制できるものとなる。上記重量減少率は、0.1%以下であることがより好ましい。
なお、上記重量減少率を測定する硬化物は、厚さ100μmとなるように塗布した本発明の表示素子用封止剤に対して、2000mJ/cm2の紫外線を照射する方法により得ることができる。
なお、上記重量減少率を測定する硬化物は、厚さ100μmとなるように塗布した本発明の表示素子用封止剤に対して、2000mJ/cm2の紫外線を照射する方法により得ることができる。
本発明の表示素子用封止剤は、上記重合開始剤として光重合開始剤を用いることにより、光照射により容易に硬化させることができる。
本発明の表示素子用封止剤を光照射により硬化させる方法としては、例えば、300〜400nmの波長及び300〜3000mJ/cm2の積算光量の光を照射する方法等が挙げられる。
本発明の表示素子用封止剤を光照射により硬化させる方法としては、例えば、300〜400nmの波長及び300〜3000mJ/cm2の積算光量の光を照射する方法等が挙げられる。
本発明の表示素子用封止剤に光を照射するための光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、エキシマレーザ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、LEDランプ、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置等が挙げられる。これらの光源は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
本発明の表示素子用封止剤への光の照射手段としては、例えば、各種光源の同時照射、時間差をおいての逐次照射、同時照射と逐次照射との組み合わせ照射等が挙げられ、いずれの照射手段を用いてもよい。
本発明の表示素子用封止剤は、表示素子の全面、前面、後面、若しくは、周囲を封止するための封止剤、又は、表示素子に設けられた開口部を封止するための封口剤として用いることができ、なかでも、表示素子の全面を封止するために好適に用いられる。
なお、本明細書において上記「全面」とは、表示素子の有する面の必ずしも100%を意味するものではなく、表示素子に求められる必要な封止面を意味する。また、上記「前面」とは、光線を取り出す側、即ち、視認側の面を意味する。
なお、本明細書において上記「全面」とは、表示素子の有する面の必ずしも100%を意味するものではなく、表示素子に求められる必要な封止面を意味する。また、上記「前面」とは、光線を取り出す側、即ち、視認側の面を意味する。
本発明の表示素子用封止剤は、例えば、有機EL表示素子用封止剤、液晶表示素子用封止剤、エレクトロクロミック基板用封止剤、電子ペーパー用封止剤等に用いることができる。
本発明によれば、アウトガスの発生を抑制することができ、接着性、透明性、及び、耐湿熱信頼性に優れる表示素子用封止剤を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(光反応性カルボジイミド化合物Aの作製)
光反応性イソシアネート化合物として、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製、「カレンズMOI」)100重量部と、カルボジイミド化触媒として、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド2重量部を混合し、撹拌しながら170℃で5時間加熱し、その後70℃で5時間加熱することにより、上記式(1−1)におけるR1及びR2がメチル基であり、X及びYがエチレン基である化合物(光反応性カルボジイミド化合物A)を得た。
光反応性イソシアネート化合物として、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製、「カレンズMOI」)100重量部と、カルボジイミド化触媒として、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド2重量部を混合し、撹拌しながら170℃で5時間加熱し、その後70℃で5時間加熱することにより、上記式(1−1)におけるR1及びR2がメチル基であり、X及びYがエチレン基である化合物(光反応性カルボジイミド化合物A)を得た。
(光反応性カルボジイミド化合物Bの作製)
光反応性イソシアネート化合物として、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製、「カレンズMOI」)39重量部及び1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート(昭和電工社製、「カレンズBEI」)61重量部と、カルボジイミド化触媒として3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド2重量部を混合し、撹拌しながら170℃で5時間加熱し、その後70℃で5時間加熱することにより、上記式(1−3)におけるR5及びR6が水素であり、R7がメチル基であり、lが1である化合物(光反応性カルボジイミド化合物B)を得た。
光反応性イソシアネート化合物として、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製、「カレンズMOI」)39重量部及び1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート(昭和電工社製、「カレンズBEI」)61重量部と、カルボジイミド化触媒として3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド2重量部を混合し、撹拌しながら170℃で5時間加熱し、その後70℃で5時間加熱することにより、上記式(1−3)におけるR5及びR6が水素であり、R7がメチル基であり、lが1である化合物(光反応性カルボジイミド化合物B)を得た。
(チオエーテルオリゴマーAの作製)
ポリチオールモノマーとしてペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(SC有機化学社製、「PEMP」)50重量部と、ポリエンモノマーとしてトリアリルイソシアヌレート(日本化成社製、「TAIC」)50重量部と、熱重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.1重量部とを、撹拌機(新東科学社製、「スリーワンモーター HEIDON BLH300」)を用いて80℃で180分間混合し、反応混合物を得た。得られた反応混合物を貧溶媒に流し、沈殿したオリゴマーを集め、溶媒を真空下で除去することにより、重量平均分子量2000のチオエーテルオリゴマーAを得た。
ポリチオールモノマーとしてペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(SC有機化学社製、「PEMP」)50重量部と、ポリエンモノマーとしてトリアリルイソシアヌレート(日本化成社製、「TAIC」)50重量部と、熱重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.1重量部とを、撹拌機(新東科学社製、「スリーワンモーター HEIDON BLH300」)を用いて80℃で180分間混合し、反応混合物を得た。得られた反応混合物を貧溶媒に流し、沈殿したオリゴマーを集め、溶媒を真空下で除去することにより、重量平均分子量2000のチオエーテルオリゴマーAを得た。
(実施例1〜8、比較例1、2)
表1に記載された配合比に従い、各材料を、撹拌機(新東科学社製、「スリーワンモーター HEIDON BLH300」)を用いて80℃で3時間混合することにより、実施例1〜8、比較例1、2の表示素子用封止剤を調製した。
表1に記載された配合比に従い、各材料を、撹拌機(新東科学社製、「スリーワンモーター HEIDON BLH300」)を用いて80℃で3時間混合することにより、実施例1〜8、比較例1、2の表示素子用封止剤を調製した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤について、以下の方法により評価を行った。結果を表1に示した。
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤について、以下の方法により評価を行った。結果を表1に示した。
(1)低アウトガス性
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を、バーコーターを用いて塗布後の厚さが100μmとなるように塗布し、波長365nmのLEDランプを用いて2000mJ/cm2の紫外線を照射してフィルムを形成した。得られたフィルムを熱分析装置(Seiko Instruments社製、「TG/DTA6200」)を用いて、昇温速度10℃/minで130℃まで加熱したときの重量減少率を測定し、これをアウトガス発生量とした。
アウトガス発生量が0.1%未満であったものを「○」、アウトガス発生量が0.1%以上0.3%未満であったものを「△」、アウトガス発生量が0.3%以上であったものを「×」として低アウトガス性を評価した。
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を、バーコーターを用いて塗布後の厚さが100μmとなるように塗布し、波長365nmのLEDランプを用いて2000mJ/cm2の紫外線を照射してフィルムを形成した。得られたフィルムを熱分析装置(Seiko Instruments社製、「TG/DTA6200」)を用いて、昇温速度10℃/minで130℃まで加熱したときの重量減少率を測定し、これをアウトガス発生量とした。
アウトガス発生量が0.1%未満であったものを「○」、アウトガス発生量が0.1%以上0.3%未満であったものを「△」、アウトガス発生量が0.3%以上であったものを「×」として低アウトガス性を評価した。
(2)接着性
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を、マイクロピペットを用いてガラス基板上に0.05g塗布した。この基板を、スペーサーを配置した別のガラス基板と50μmの厚みとなるように貼り合わせ、波長365nmのLEDランプを用いて2000mJ/cm2の紫外線を照射して、接着力試験用試料を作製した。得られた接着力試験用試料について、EZ GRAPH(島津製作所社製)を用いて、剥離速度5mm/minの条件で剥離試験を行い、接着力を測定した。
接着力が1.5N/cm2以上であったものを「○」、接着力が0.5N/cm2以上1.5N/cm2未満であったものを「△」、接着力が0.5N/cm2未満であったものを「×」として接着性を評価した。
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を、マイクロピペットを用いてガラス基板上に0.05g塗布した。この基板を、スペーサーを配置した別のガラス基板と50μmの厚みとなるように貼り合わせ、波長365nmのLEDランプを用いて2000mJ/cm2の紫外線を照射して、接着力試験用試料を作製した。得られた接着力試験用試料について、EZ GRAPH(島津製作所社製)を用いて、剥離速度5mm/minの条件で剥離試験を行い、接着力を測定した。
接着力が1.5N/cm2以上であったものを「○」、接着力が0.5N/cm2以上1.5N/cm2未満であったものを「△」、接着力が0.5N/cm2未満であったものを「×」として接着性を評価した。
(3)硬化物の透明性(可視光の平均透過率)
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を、PET樹脂フィルムに挟み、波長365nmのLEDランプを用いて2000mJ/cm2の紫外線を照射して、厚さ100μmの透過率測定用サンプルを作製した。得られた透過率測定用サンプルについて、分光光度計(日立製作所社製、「U−3000」、条件300〜800nm)を用いて、波長380〜780nmにおける可視光の平均透過率を測定した。
実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を、PET樹脂フィルムに挟み、波長365nmのLEDランプを用いて2000mJ/cm2の紫外線を照射して、厚さ100μmの透過率測定用サンプルを作製した。得られた透過率測定用サンプルについて、分光光度計(日立製作所社製、「U−3000」、条件300〜800nm)を用いて、波長380〜780nmにおける可視光の平均透過率を測定した。
(4)信頼性
(4−1)液晶表示素子の表示性能
(液晶表示素子の作製)
厚さ1000ÅのITO電極を表面に成膜した後、更にスピンコートにて厚さ800Åの配向膜を表面に塗布したガラス基板(長さ25mm、幅25mm、厚さ0.7mm)を2枚用意し、一方の基板に熱硬化性エポキシ樹脂(周辺シール剤)を用いて、液晶注入口部を設けるようにしたパターンの印刷をスクリーン印刷にて行った。次に、パターンの印刷を行った基板を80℃で3分間保持することにより予備乾燥と基板への周辺シール剤の融着とを行った後、室温に戻した。次いで、もう一方の基板に5μmのスペーサーを散布した後、それぞれの基板を貼り合わせ、130℃に加熱した熱プレスで2時間の圧着を行って周辺シール剤を硬化させ、空のセルを得た。得られた空のセルを真空吸引した後、注入口より液晶(メルク社製、「ZLI−4792」)を注入し、注入口を実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を用いて封止し、波長365nmのLEDランプを用いて3000mJ/cm2の紫外線を照射して封止剤を硬化させた。その後、120℃で1時間液晶のアニールを行い、液晶表示素子を作製した。
(4−1)液晶表示素子の表示性能
(液晶表示素子の作製)
厚さ1000ÅのITO電極を表面に成膜した後、更にスピンコートにて厚さ800Åの配向膜を表面に塗布したガラス基板(長さ25mm、幅25mm、厚さ0.7mm)を2枚用意し、一方の基板に熱硬化性エポキシ樹脂(周辺シール剤)を用いて、液晶注入口部を設けるようにしたパターンの印刷をスクリーン印刷にて行った。次に、パターンの印刷を行った基板を80℃で3分間保持することにより予備乾燥と基板への周辺シール剤の融着とを行った後、室温に戻した。次いで、もう一方の基板に5μmのスペーサーを散布した後、それぞれの基板を貼り合わせ、130℃に加熱した熱プレスで2時間の圧着を行って周辺シール剤を硬化させ、空のセルを得た。得られた空のセルを真空吸引した後、注入口より液晶(メルク社製、「ZLI−4792」)を注入し、注入口を実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を用いて封止し、波長365nmのLEDランプを用いて3000mJ/cm2の紫外線を照射して封止剤を硬化させた。その後、120℃で1時間液晶のアニールを行い、液晶表示素子を作製した。
(液晶表示素子の配向乱れ)
得られた液晶表示素子を、85℃、85%RHの条件下に500時間暴露した後、AC3.5Vの電圧にて中間調の表示状態で駆動させ、注入口近傍の液晶の配向乱れを偏光顕微鏡で観察した。
配向乱れが確認されなかった場合を「○」、1mm未満の配向乱れが確認された場合を「△」、1mm以上のはっきりとした配向乱れ(濃い色むら)があった場合を「×」として液晶表示素子の表示性能を評価した。
得られた液晶表示素子を、85℃、85%RHの条件下に500時間暴露した後、AC3.5Vの電圧にて中間調の表示状態で駆動させ、注入口近傍の液晶の配向乱れを偏光顕微鏡で観察した。
配向乱れが確認されなかった場合を「○」、1mm未満の配向乱れが確認された場合を「△」、1mm以上のはっきりとした配向乱れ(濃い色むら)があった場合を「×」として液晶表示素子の表示性能を評価した。
(4−2)有機EL表示素子の表示性能
(有機発光材料層を含む積層体が配置された基板の作製)
ガラス基板(長さ25mm、幅25mm、厚さ0.7mm)にITO電極を1000Åの厚さで成膜したものを基板とした。上記基板をアセトン、アルカリ水溶液、イオン交換水、イソプロピルアルコールにてそれぞれ15分間超音波洗浄した後、煮沸させたイソプロピルアルコールにて10分間洗浄し、更に、UV−オゾンクリーナ(日本レーザー電子社製、「NL−UV253」)にて直前処理を行った。
次に、この基板を真空蒸着装置の基板フォルダに固定し、素焼きの坩堝にN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)を200mg、他の異なる素焼き坩堝にトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)を200mg入れ、真空チャンバー内を、1×10−4Paまで減圧した。その後、α−NPDの入った坩堝を加熱し、α−NPDを蒸着速度15Å/sで基板に堆積させ、膜厚600Åの正孔輸送層を成膜した。次いで、Alq3の入った坩堝を加熱し、15Å/sの蒸着速度で膜厚600Åの有機発光材料層を成膜した。その後、正孔輸送層及び有機発光材料層が形成された基板を別の真空蒸着装置に移し、この真空蒸着装置内のタングステン製抵抗加熱ボートにフッ化リチウム200mgを、別のタングステン製ボートにアルミニウム線1.0gを入れた。その後、真空蒸着装置の蒸着器内を2×10−4Paまで減圧してフッ化リチウムを0.2Å/sの蒸着速度で5Å成膜した後、アルミニウムを20Å/sの速度で1000Å成膜した。窒素により蒸着器内を常圧に戻し、10mm×10mmの有機発光材料層を含む積層体が配置された基板を取り出した。
(有機発光材料層を含む積層体が配置された基板の作製)
ガラス基板(長さ25mm、幅25mm、厚さ0.7mm)にITO電極を1000Åの厚さで成膜したものを基板とした。上記基板をアセトン、アルカリ水溶液、イオン交換水、イソプロピルアルコールにてそれぞれ15分間超音波洗浄した後、煮沸させたイソプロピルアルコールにて10分間洗浄し、更に、UV−オゾンクリーナ(日本レーザー電子社製、「NL−UV253」)にて直前処理を行った。
次に、この基板を真空蒸着装置の基板フォルダに固定し、素焼きの坩堝にN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)を200mg、他の異なる素焼き坩堝にトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)を200mg入れ、真空チャンバー内を、1×10−4Paまで減圧した。その後、α−NPDの入った坩堝を加熱し、α−NPDを蒸着速度15Å/sで基板に堆積させ、膜厚600Åの正孔輸送層を成膜した。次いで、Alq3の入った坩堝を加熱し、15Å/sの蒸着速度で膜厚600Åの有機発光材料層を成膜した。その後、正孔輸送層及び有機発光材料層が形成された基板を別の真空蒸着装置に移し、この真空蒸着装置内のタングステン製抵抗加熱ボートにフッ化リチウム200mgを、別のタングステン製ボートにアルミニウム線1.0gを入れた。その後、真空蒸着装置の蒸着器内を2×10−4Paまで減圧してフッ化リチウムを0.2Å/sの蒸着速度で5Å成膜した後、アルミニウムを20Å/sの速度で1000Å成膜した。窒素により蒸着器内を常圧に戻し、10mm×10mmの有機発光材料層を含む積層体が配置された基板を取り出した。
(無機材料膜Aによる被覆)
得られた有機発光材料層を含む積層体が配置された基板の、該積層体の全体を覆うように、13mm×13mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Aを形成した。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiH4ガス及び窒素ガスを用い、各々の流量をSiH4ガス10sccm及び窒素ガス200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成されたシリコンナイトライドの無機材料膜Aの厚さは、約0.2μmであった。
得られた有機発光材料層を含む積層体が配置された基板の、該積層体の全体を覆うように、13mm×13mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Aを形成した。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiH4ガス及び窒素ガスを用い、各々の流量をSiH4ガス10sccm及び窒素ガス200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成されたシリコンナイトライドの無機材料膜Aの厚さは、約0.2μmであった。
(樹脂保護膜の形成)
真空装置内に、無機材料膜Aで被覆された積層体が配置された基板を設置し、真空装置の中に設置された加熱ボートに実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を0.5g入れ、10Paに減圧して、積層体を含む11mm×11mmの四角形の部分に、表示素子用封止剤を200℃にて加熱し、厚さが0.5μmになるように真空蒸着を行った。その後、真空環境下でLEDランプを用いて波長365nmの紫外線を照射量が3000mJ/cm2となるように照射して、表示素子用封止剤を硬化させて樹脂保護膜を形成した。
真空装置内に、無機材料膜Aで被覆された積層体が配置された基板を設置し、真空装置の中に設置された加熱ボートに実施例及び比較例で得られた各表示素子用封止剤を0.5g入れ、10Paに減圧して、積層体を含む11mm×11mmの四角形の部分に、表示素子用封止剤を200℃にて加熱し、厚さが0.5μmになるように真空蒸着を行った。その後、真空環境下でLEDランプを用いて波長365nmの紫外線を照射量が3000mJ/cm2となるように照射して、表示素子用封止剤を硬化させて樹脂保護膜を形成した。
(無機材料膜Bによる被覆)
樹脂保護膜が形成された基板の11mm×11mmの樹脂保護膜の全体を覆うように、12mm×12mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Bを形成して表示素子(有機EL表示素子)を得た。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiH4ガス及び窒素ガスを用い、各々の流量をSiH4ガス10sccm、窒素ガス200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成されたシリコンナイトライドの無機材料膜Bの厚さは、約1μmであった。
樹脂保護膜が形成された基板の11mm×11mmの樹脂保護膜の全体を覆うように、12mm×12mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Bを形成して表示素子(有機EL表示素子)を得た。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiH4ガス及び窒素ガスを用い、各々の流量をSiH4ガス10sccm、窒素ガス200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成されたシリコンナイトライドの無機材料膜Bの厚さは、約1μmであった。
(有機EL表示素子の発光状態)
作製した有機EL表示素子をそれぞれ85℃、85%RHの条件下に500時間暴露した後、3Vの電圧を印加し、発光状態(発光及びダークスポット、画素周辺消光の有無)を目視で観察し、ダークスポットや周辺消光が無く均一に発光した場合を「○」、ダークスポットや周辺消光が認められた場合を「△」、非発光部が著しく拡大した場合を「×」として有機EL表示素子の表示性能を評価した。
作製した有機EL表示素子をそれぞれ85℃、85%RHの条件下に500時間暴露した後、3Vの電圧を印加し、発光状態(発光及びダークスポット、画素周辺消光の有無)を目視で観察し、ダークスポットや周辺消光が無く均一に発光した場合を「○」、ダークスポットや周辺消光が認められた場合を「△」、非発光部が著しく拡大した場合を「×」として有機EL表示素子の表示性能を評価した。
本発明によれば、アウトガスの発生を抑制することができ、接着性、透明性、及び、耐湿熱信頼性に優れる表示素子用封止剤を提供することができる。
Claims (4)
- 1分子中に3個以上のチオール基を有するポリチオールモノマー、1分子中に3個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマー、光反応性官能基とカルボジイミド基とを有する化合物、及び 重合開始剤とを含有する
ことを特徴とする表示素子用封止剤。 - 光反応性官能基とカルボジイミド基とを有する化合物の有する光反応性官能基は、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アリル基、ビニル基、イソプロペニル基、及び、チオール基からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の表示素子用封止剤。
- 光反応性官能基とカルボジイミド基とを有する化合物の有する光反応性官能基は、(メタ)アクリロイル基であることを特徴とする請求項2記載の表示素子用封止剤。
- チオエーテルオリゴマーを含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の表示素子用封止剤。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015236761A JP2017103154A (ja) | 2015-12-03 | 2015-12-03 | 表示素子用封止剤 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019077752A1 (ja) * | 2017-10-20 | 2019-04-25 | 日立化成株式会社 | バックライトユニット、画像表示装置及び波長変換部材 |
WO2021053774A1 (ja) * | 2019-09-18 | 2021-03-25 | 太陽ホールディングス株式会社 | 硬化性組成物、ドライフィルム、硬化物、および電子部品 |
-
2015
- 2015-12-03 JP JP2015236761A patent/JP2017103154A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019077752A1 (ja) * | 2017-10-20 | 2019-04-25 | 日立化成株式会社 | バックライトユニット、画像表示装置及び波長変換部材 |
JPWO2019077752A1 (ja) * | 2017-10-20 | 2020-12-24 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | バックライトユニット、画像表示装置及び波長変換部材 |
WO2021053774A1 (ja) * | 2019-09-18 | 2021-03-25 | 太陽ホールディングス株式会社 | 硬化性組成物、ドライフィルム、硬化物、および電子部品 |
CN114341259A (zh) * | 2019-09-18 | 2022-04-12 | 太阳控股株式会社 | 固化性组合物、干膜、固化物和电子部件 |
CN114341259B (zh) * | 2019-09-18 | 2023-11-10 | 太阳控股株式会社 | 固化性组合物、干膜、固化物和电子部件 |
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