JP2017099371A - 容器入り炭酸アルコール飲料及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
容器入り炭酸アルコール飲料の中でも、柑橘系の果汁及び/又は香料を使用した炭酸アルコール飲料は、人気が高い。
柑橘系のアルコール飲料に関連して、特開2007-39610号公報(特許文献1)には、レモンフレーバーを含有する飲料にクエン酸カリウムを添加して、飲料のpHを調整することを特徴としたレモンフレーバーの香気劣化抑制方法が開示されている。この発明によれば、クエン酸カリウムを添加することで、柑橘系フレーバーの主要香気成分であるシトラールの分解を抑制することができる。
そこで、本発明の課題は、低糖質の柑橘系の容器入り炭酸アルコール飲料において、アルコール等による刺激感を低減し、シトラス感を増強することができる、容器入りアルコール飲料及びその製造方法を提供することにある。
〔1〕糖質含量が2w/v%以下であり、柑橘系の果汁及び/又は香料を含有する容器入り炭酸アルコール飲料であって、200〜2000ppmのクエン酸カリウムを含有する、容器入り炭酸アルコール飲料。
〔2〕アルコール含量が5w/v%以上である、前記〔1〕に記載された容器入り炭酸アルコール飲料。
〔3〕果汁を0.1〜30w/v%含有する、前記〔1〕又は〔2〕に記載の容器入り炭酸アルコール飲料。
〔4〕ナトリウム含量が500ppm以下である、前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の容器入り炭酸アルコール飲料。
〔5〕糖質含量が2w/v%以下であり、柑橘系の果汁及び/又は香料を含有する容器入り炭酸アルコール飲料の製造方法であって、
飲料に対して200〜2000ppmの含有量になるようにクエン酸カリウムを添加する工程を含む、製造方法。
〔6〕飲料のアルコール含量が5w/v%以上である、前記〔5〕に記載の方法。
〔7〕飲料中のナトリウム含有量が500ppm以下である、前記〔5〕又は〔6〕に記載の方法。
本実施態様に係る容器入り炭酸アルコール飲料は、柑橘系の果汁及び/又は香料を含有する、低糖質の炭酸アルコール飲料である。本実施態様の飲料は、200〜2000ppmの含有量でクエン酸カリウムを含むことを特徴としている。このような含有量でクエン酸カリウムを含むことにより、低糖質である柑橘系の炭酸アルコール飲料において、アルコール及び炭酸による刺激感を低減することができ、柑橘系のシトラス感を増強できる。
クエン酸カリウムとしては、クエン酸一カリウム、クエン酸二カリウム、及びクエン酸三カリウムのいずれも使用可能であるが、クエン酸三カリウムが好ましく用いられる。
柑橘系の果汁としては、レモン、みかん、オレンジ、ライム、グレープフルーツ、及びゆず等の果汁が挙げられ、中でもレモン果汁が好ましく用いられる。果汁の含有量は、好ましくは0.1〜30w/v%、より好ましくは0.5〜20w/v%、更に好ましくは1.0〜10w/v%である。
柑橘系の香料としては、レモン、みかん、オレンジ、ライム、グレープフルーツ、及びゆず等の香料が挙げられ、中でもレモン香料が好ましく用いられる。また柑橘系香料としては、リモネン及び/又はシトラールを含有する香料が好ましく用いられる。香料の含有量は、好ましくは、0.005〜1w/v%、より好ましくは0.02〜0.5w/v%、更に好ましくは、0.05〜0.3w/v%である。
但し、酸味料としてはクエン酸(無水)が用いられることが好ましい。この場合、クエン酸(無水)の含有量は、クエン酸カリウムに対して0.2〜20倍(質量比)、より好ましくは0.5〜10倍(質量比)、更に好ましくは1〜5倍(質量比)である。
また、飲料のpHは、例えば2.0〜5.0、好ましくは2.5〜4.0である。
本実施態様に係る飲料は、例えば、炭酸アルコール飲料を製造する際に通常用いられる製造方法を用いて、得ることができる。例えば、ベースとなる原料酒に、飲用水、柑橘系の果汁及び/又は香料、クエン酸カリウム、及び必要に応じてその他の添加物を所定量加え、均一に混合する。次いで、得られた混合液を冷却し、ガスボリュームが1.0〜5.0の範囲になるようにカーボネーションを行う。その後、容器に充填・密封することにより目的とする炭酸アルコール飲料を製造することができる。
(実施例1〜4、比較例1及び2)
95%原料用アルコールに、下記表1に示される処方に従って、75%果糖ブドウ糖液糖、レモン透明濃縮果汁(糖質36%)、クエン酸(無水)、クエン酸三カリウム(クエン酸K)、レモン香料、水、及び炭酸水を混合し、クエン酸三カリウムの添加量が異なる6種類の炭酸アルコール飲料を得た(実施例1〜4及び比較例1〜2)。各飲料のアルコール分は約8%であり、果汁量は約3.2%であり、糖質は約2%であり、pHは約3.3〜3.4であった。
(実施例5〜7)
原料用アルコールに、表3に示される処方に従って、75%果糖ブドウ糖液糖、レモン透明濃縮果汁、クエン酸(無水)、クエン酸三カリウム、レモン香料、水、及び炭酸水を混合し、アルコール含量が異なる3種類の係る炭酸アルコール飲料(実施例5〜7)を得た。各飲料の果汁量は約3.2%であり、糖質は約2%であり、pHは約3であった。実施例5のアルコール含量は約3%であり、実施例6のアルコール含量は約5%であり、実施例7のアルコール含量は約8%であった。
(比較例5〜7)
表3に示される処方に従って、比較例5〜7に係る炭酸アルコール飲料を得た。比較例5〜7に係る飲料は、それぞれ、実施例5〜7の飲料において、1.53Kgのクエン酸三カリウムに代えて、同程度のモル濃度になるように1.15Kgのクエン酸三ナトリウム(クエン酸Na)を添加した飲料である。
原料用アルコールに、表5に示される処方に従って、75%果糖ブドウ糖液糖、レモン透明濃縮果汁、クエン酸(無水)、クエン酸三カリウム又はクエン酸三ナトリウム、レモン香料、水、及び炭酸水を混合し、比較例8−1、8−2、9−1及び9−2に係る炭酸アルコール飲料を得た。各飲料において、アルコール含量は約8%であり、果汁量は約3.2%であり、pHは約3である。比較例8−1及び比較例8−2の飲料における糖質の含有量は、約4%である。一方、比較例9−1及び比較例9−2の飲料における糖質の含有量は、約8%である。また、比較例8−1及び比較例9−1では、クエン酸三ナトリウムを添加した。一方、比較例8−2及び比較例9−2では、クエン酸三ナトリウムの代わりにクエン酸三カリウムを添加した。
この結果から、クエン酸カリウム添加によるアルコール刺激感の抑制及びシトラス感の増強効果は、糖質の含有量が2%を超える場合には酸味料として公知のクエン酸ナトリウムとさほど変わらないことが理解される。すなわち、試験例1及び2において確認されたクエン酸カリウム添加による効果は、糖質の含有量が2%以下である場合においてのみ得られる効果であることが理解される。
Claims (7)
- 糖質含量が2w/v%以下であり、柑橘系の果汁及び/又は香料を含有する容器入り炭酸アルコール飲料であって、200〜2000ppmのクエン酸カリウムを含有する、容器入り炭酸アルコール飲料。
- アルコール含量が5w/v%以上である、請求項1に記載された容器入り炭酸アルコール飲料。
- 果汁を0.1〜30w/v%含有する、請求項1又は2に記載の容器入り炭酸アルコール飲料。
- ナトリウム含量が500ppm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の容器入り炭酸アルコール飲料。
- 糖質含量が2w/v%以下であり、柑橘系の果汁及び/又は香料を含有する容器入り炭酸アルコール飲料の製造方法であって、
飲料に対して200〜2000ppmの含有量になるようにクエン酸カリウムを添加する工程を含む、製造方法。 - 飲料のアルコール含量が5w/v%以上である、請求項5に記載の方法。
- 飲料中のナトリウム含有量が500ppm以下である、請求項5又は6に記載の方法。
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