JP2017096696A - 解体作業動作シミュレーション・システム - Google Patents

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Abstract

【課題】放射性物質で汚染された施設の解体作業を行う作業員の作業時間を高精度に見積もることができる解体作業動作シミュレーション・システムを提供する。【解決手段】入力装置10により、原子力プラントにおける作業員の作業空間の空間線量率の閾値と、作業空間にある物体の表面線量率の閾値が入力される。処理装置30は、汚染源の情報と作業空間の幾何情報と物体の特徴情報を用いて空間線量率と表面線量率を求め、空間線量率が閾値以下である空間にある物体の、表面線量率が閾値以下である部分に対して、切り離された物体の大きさが放射性廃棄物収納容器に収納できる大きさになるように物体を切断する切断位置を定め、切断位置における物体の特徴情報と切断工具の仕様情報を用いて物体を切断するのに用いる切断工具を定め、切断位置における物体の特徴情報と定めた切断工具の仕様情報を用いて作業員の時刻ごとの動作を表す動作シーケンスを生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、放射性物質で汚染された施設の解体作業を行う作業員の解体作業時の動作を求めるシミュレーション・システムに関する。
放射性物質で汚染された施設の解体作業に関する従来の技術として、例えば、特開2009−210403号公報(特許文献1)に開示された設備解体作業管理支援システムがある。このシステムは、原子力設備の機器の解体作業支援に関するものであり、解体対象設備の解体対象部分と解体作業内容データを3次元CADデータに追加入力し、解体設備(解体対象機器、解体部分)毎に作業の種類、作業工数、設置・撤去の準備作業、留意事項等のデータを生成する。また、解体作業計画データをCAD上に注意事項を伴って表示する。
また、特開2015−087300号公報(特許文献2)には、原子力プラントの解体において、形状情報、座標情報、属性情報を伴ったプラント3Dモデルデータによる切断モデルや、収納容器の数等を基に、解体に必要な工数を算出する構成が開示されている。
更に、特開2014−006645号公報(特許文献3)には、原子力設備の構成、及び原子力設備の構成部品の寸法等を用いて放射線影響率を算出する作業計画支援装置が開示されている。
そして、特開2013−088895号公報(特許文献4)には、建築物の解体等において、施工対象物の画像に基づいて算出した施工対象物の所定領域の面積、施工対象物の周辺情報、及び施工に必要な施工要素等に基づいて、施工対象物の解体工数を算出する構成が開示されている。
HERDA, Lorna, et al.(非特許文献1)には、人の動作のアニメーションにおいて用いられる骨格モデルが記載されている。
特開2009−210403号公報 特開2015−087300号公報 特開2014−006645号公報 特開2013−088895号公報
HERDA, Lorna, et al. "Skeleton-based motion capture for robust reconstruction of human motion" Computer Animation 2000. Proceedings. IEEE, 2000.
運転が停止され廃止される原子力プラントは、放射性物質で汚染された施設である。原子力プラントの廃止措置は長い年月にわたり、廃止措置の費用に占める人件費は大きな割合を占める。また、原子力プラントの解体作業全体における作業員の集積被曝量は、作業員の健康と安全の観点から低く抑える必要がある。このため、作業員が解体作業を行う時間は、できるだけ短くする必要がある。しかしながら、特許文献1〜4に記載の構成に代表される従来の技術では、作業員の作業時間は、解体する物体(例えば、配管や機器)の重量や寸法に係数をかけて見積もっており、放射線防護対策などに要する時間への考慮が少なかった。このため、従来の技術では、作業員の作業時間を高精度に見積もるのが難しく、廃止措置のコストを正確に見積もるのが困難であった。
本発明は、放射性物質で汚染された施設の解体作業を行う作業員の作業時間を高精度に見積もることができる解体作業動作シミュレーション・システムを提供することを目的とする。
本発明による解体作業動作シミュレーション・システムは、入力装置と処理装置とを備える。前記入力装置により、原子力プラントにおける作業員の作業空間の空間線量率の閾値と、前記作業空間にある物体の表面線量率の閾値と、前記作業空間内の汚染源の情報と、前記作業空間の幾何情報と、前記物体の特徴情報と、放射性廃棄物収納容器の形状と大きさについての情報と、複数の切断工具の仕様情報とが入力される。前記処理装置は、前記汚染源の情報と前記作業空間の前記幾何情報と前記物体の前記特徴情報とを用いて、前記空間線量率と前記表面線量率とを求め、前記空間線量率が前記空間線量率の前記閾値以下である空間にある前記物体の、前記表面線量率が前記表面線量率の前記閾値以下である部分に対して、切り離された前記物体の大きさが前記放射性廃棄物収納容器に収納できる大きさになるように前記物体を切断する切断位置を定め、前記切断位置における前記物体の前記特徴情報と前記切断工具の前記仕様情報とを用いて、前記物体を切断するのに用いる切断工具を定め、前記切断位置における前記物体の前記特徴情報と定めた前記切断工具の前記仕様情報とを用いて、前記物体を切断する作業における前記作業員の時刻ごとの動作を表す動作シーケンスを生成する。
本発明によれば、放射性物質で汚染された施設の解体作業を行う作業員の作業時間を高精度に見積もることができる解体作業動作シミュレーション・システムを提供することができる。
本発明の実施例による解体作業動作シミュレーション・システムの代表的な全体構成を示す図である。 施設の解体現場における作業員の配置と動作の例を示す図である。 解体作業動作シミュレーション・システムの処理の概要を示す図である。 解体する物体内の汚染の分布の例を示す図である。 廃棄物収納容器の例を示す図である。 配管の切断位置を割り当てる処理の概要を示す図である。 切断工具の移動範囲の例を示す図である。 切断工具の動作の例を示す図である。 作業員の移動範囲の例を示す図である。 動作を定める作業員のモデルの例を示す図である。 生成された動作シーケンスのデータの例を示す図である。 生成された集計表の例を示す図である。 生成された作業員の動作を表すアニメーションの表示例を示す図である。
本発明による解体作業動作シミュレーション・システムは、原子力プラントなどの放射性物質で汚染された施設(設備も含む)の解体作業に用いられ、解体する施設での作業位置(解体する物体の切断位置)を求め、作業員の時刻ごとの動作を表す動作シーケンスを生成する。動作シーケンスを生成することにより、本発明による解体作業動作シミュレーション・システムは、作業員の作業時間を高精度に見積もることができる。さらに、作業員の動作を表すアニメーションを生成して作業員の動作を可視化することにより、作業員が円滑に作業を行えるようにすることができる。
以下、本発明の実施例による解体作業動作シミュレーション・システムについて、図面を用いて説明する。施設の解体では、施設内の物体の切断、例えば配管と機器の切断が代表的な作業であるが、以下では、作業員が配管を切断する実施例を示す。また、以下では、放射性廃棄物収納容器を「廃棄物収納容器」と呼ぶ。
図1は、本実施例による解体作業動作シミュレーション・システムの代表的な全体構成を示す図である。本実施例の解体動作シミュレーション・システムは、入力装置10、表示装置20、処理装置30、データベース40を備える。処理装置30は、制約条件設定部301、動作シーケンス生成部302、集計表生成部303、アニメーション生成部304を備える。
図2は、施設の解体現場における作業員の配置と動作の例を示す図である。作業員108は、床、壁、及び天井からなるコンクリート製の部屋103の内部に、部屋103のドア又は開口部105から経路109に沿って進入し、部屋103の内部にある物体(配管102と機器101)の切断作業に従事する。部屋103は、作業員108の作業空間である。機器101は、内部に汚染源が付着しており、表面線量率106で示される線量を放射しているものとする。作業員108は、切断工具110を用いて配管102を切断する。配管102は、切断位置107で切断される。この切断位置107は、作業員108が配管102を切断するに際して機器101から作業上安全な距離だけ離れた位置である。
本実施例による解体作業動作シミュレーション・システムは、配管102を切断する作業における作業員108の時刻ごとの動作を表す動作シーケンスを生成し、動作シーケンスに基づく作業員108の動作について、作業員108の作業時間と被曝量を求める。
図3は、本実施例による解体作業動作シミュレーション・システムの処理の概要を示す図である。
ステップ3010では、作業員108が入力装置10を用いて本シミュレーション・システムに必要なデータを入力する。入力されたデータは、データベース40に保存される。本シミュレーション・システムが必要とするデータの例としては、部屋103内の汚染源の情報、部屋103の幾何情報、部屋103の内部にある物体(機器101と配管102)の特徴情報、切断工具110の仕様情報、解体作業にかかるコストの情報、切断された配管102を収納する廃棄物収納容器の情報、及び作業員108の代表的な体格の情報が挙げられる。
部屋103内の汚染源の情報の例は、機器101に付着した汚染源の放射線量などである。部屋103の幾何情報の例は、部屋103の形状と大きさと位置などについての情報である。部屋103の内部にある物体の特徴情報の例は、物体の材質と幾何情報(形状と大きさと位置など)と厚さなどについての情報である。物体が配管102の場合には、配管102の口径も特徴情報に含まれる。切断工具110の仕様情報の例は、複数の切断工具110について、それらの形状と大きさと材料ごとの切断速度などについての情報である。解体作業にかかるコストの情報の例は、単位時間当たりの作業員108の人件費と切断工具110の費用などについての情報である。切断された配管102を収納する廃棄物収納容器の情報の例は、廃棄物収納容器の形状と大きさなどについての情報である。作業員108の代表的な体格の情報の例は、作業員108の代表的な身長などについての情報である。機器101に付着した汚染源の放射線量は、プラントの運転期間から推測して又は実測により求めることができる。機器101の表面線量率106は、汚染源の情報と機器101の特徴情報から求めることができる。
更に、ステップ3010では、作業員108が、部屋103の空間線量率の閾値と配管102の表面線量率の閾値を入力する。これらの閾値は、配管102の切断位置107を求めるために用いられ、任意に定めることができる。
ステップ3011では、作業員108が入力装置10を用いて制約条件を入力し、制約条件設定部301に制約条件を設定する。制約条件の例としては、作業員108の被曝量の上限値、作業員108の作業時間の上限値、及び解体作業にかかるコストの上限値などが挙げられる。制約条件には、例えば、被曝量の上限値、作業時間の上限値、及びコストの上限値を組み合わせたパターンを複数設定することができる。すなわち、制約条件として、これらの上限値が異なる複数のパターンを設定することができる。制約条件の値は、予め任意に定めることができる。
ステップ3021では、動作シーケンス生成部302は、部屋103内の汚染源(例えば、機器101に付着した汚染源)の情報と、部屋103の幾何情報と、機器101の特徴情報とを用いて、部屋103(作業空間)の空間線量率を計算して求める。更に、動作シーケンス生成部302は、部屋103内の汚染源の情報と、部屋103の幾何情報と、配管102の特徴情報とを用いて、配管102の表面線量率を計算して求める。
ステップ3022では、動作シーケンス生成部302は、配管102の切断位置107を定める。まず、動作シーケンス生成部302は、ステップ3021で求めた空間線量率がステップ3010で入力した空間線量率の閾値以下である空間にある配管102(又は配管102の部分)を求める。次に、動作シーケンス生成部302は、求めた配管102(又は配管102の部分)のうち、ステップ3021で求めた表面線量率がステップ3010で入力した表面線量率の閾値以下である部分に対して、切断位置107を定める。切断位置107は、切断され切り離された配管102の大きさが廃棄物収納容器に収納できる大きさになるように定める。このようにして配管102に切断位置107を割り当てることで、作業員108の被曝量を少なくすることができる。ステップ3022の処理については、図6を用いて詳述する。
ステップ3023では、動作シーケンス生成部302は、ステップ3022で定めた切断位置107で配管102を切断するのに用いる切断工具110を定める。そして、動作シーケンス生成部302は、作業員108の動作シーケンスを生成し、配管102の切断に要するコストと作業員108の被曝量を計算する。
配管102の切断に用いる切断工具110は、切断位置107での配管102の特徴情報(材質、大きさ、形状、厚さ、及び口径など)と切断工具110の仕様情報を用いて定めることができる。1つの切断位置107に対して、1つ又は複数の切断工具110を定めることができる。
動作シーケンス生成部302は、切断工具110を定めたら、切断位置107での配管102の特徴情報(材質、大きさ、及び厚さなど)と定めた切断工具110の仕様情報(形状、大きさ、及び配管102の材料に対する切断速度など)と作業員108の代表的な体格の情報とを用いて、作業員108の時刻ごとの動作を表す動作シーケンスを生成することができる。作業員108の動作とは、例えば、作業員108の頭や体の位置、腕や脚の位置と角度などである。動作シーケンスは、例えば、逆運動学を用いて生成することができ、複数個生成してもよい。動作シーケンスの一例は、後述する図11に示している。
更に、動作シーケンス生成部302は、生成した動作シーケンスに基づいて、配管102の切断に要する作業員108の作業時間を求めることができ、配管102の切断に要する作業時間を用いて、配管102の切断に要するコスト(例えば、作業員108の人件費と切断工具110の費用など)と作業員108の被曝量を計算して求めることができる。コストの計算には、ステップ3010で入力したコストの情報も用いる。作業員108の被曝量の計算には、ステップ3021で求めた部屋103の空間線量率と配管102の表面線量率も用いる。
ステップ3024では、動作シーケンス生成部302は、ステップ3023で求めたコストと被曝量が、ステップ3011で設定した制約条件を満たすか、すなわち制約条件である上限値より小さいかを判定する。ステップ3011で設定した制約条件が複数パターンある場合には、そのうちの1つのパターンについて判定する。コストと被曝量がともに制約条件を満たす(コストと被曝量がともに上限値より小さい)場合は、ステップ3025に進み、コストと被曝量のいずれか一方が制約条件を満たさない(コストと被曝量のいずれか一方が上限値以上である)場合は、ステップ3026に進む。
ステップ3025では、動作シーケンス生成部302は、割り当てた切断位置107、定めた切断工具110、生成した動作シーケンス、及び求めたコストと被曝量と作業時間などの計算結果を、データベース40に保存する。
ステップ3026では、動作シーケンス生成部302は、ステップ3011で設定した制約条件が複数パターンある場合、ステップ3021からステップ3025の処理を行っていない他のパターンの制約条件に対して、ステップ3021からステップ3025の処理を行う。ステップ3021からステップ3025の処理を行っていない他のパターンの制約条件がない場合、すなわち、全てのパターンの制約条件に対してステップ3021からステップ3025の処理を行った場合には、ステップ3031に進む。
ステップ3031では、集計表生成部303は、制約条件の各パターンについて、ステップ3025で保存した作業時間と被曝量とを示す集計表を生成する。集計表の一例は、後述する図12に示している。集計表生成部303は、生成した集計表を表示装置20に表示することができる。
ステップ3041では、アニメーション生成部304は、生成した動作シーケンスに基づいて、作業員108の動作を表すアニメーションを生成する。このようなアニメーションを生成することで、作業員108の動作を可視化することができる。アニメーションの表示例は、後述する図13に示している。アニメーション生成部304は、生成したアニメーションを表示装置20に表示することができる。
図4は、解体する物体内の汚染の分布の例を示す図である。一例として、解体する物体1011は、円筒状の金属からなる配管であり、内部には汚染源となる放射性物質1012が付着しているものとする。図4には、物体(配管)1011の軸に垂直な断面を示す。γ線などの放射線1013は、金属製の物体1011を減衰しながら透過し、等方的に物体1011から放出されるものとする。
図5は、廃棄物収納容器の例を示す図である。廃棄物収納容器2001は、金属製の容器であり、切断された物体が収納される。切断された物体のような放射性廃棄物を収納した廃棄物収納容器は、砂又はコンクリートなどの充填剤が詰められ、金属性の蓋で封印され、専用の管理施設で環境上無害になるまで管理される。
図6は、図3のステップ3022の処理、すなわち、動作シーケンス生成部302が、配管102の切断位置107を割り当てる処理の概要を示す図である。
ステップ30220では、動作シーケンス生成部302は、部屋103の空間のうち、ステップ3021で求めた空間線量率がステップ3010で入力した空間線量率の閾値以下である空間を求め、この空間にある配管102(又は配管102の部分)を求める。そして、動作シーケンス生成部302は、求めたこの配管102(又は配管102の部分)の表面を任意の複数の要素(部分)に分割し、この要素をステップ3021で求めた表面線量率の値に応じてグループ化する。具体的には、動作シーケンス生成部302は、配管102(又は配管102の部分)の表面の要素を、予め任意に定めた表面線量率の値の範囲に応じて分類し、同じ分類に含まれる要素のうち互いに隣接する要素をグループ化する。同じ分類の中に隣接する要素がない要素は、1つの要素でグループを構成するものとする。グループ化した要素には、グループごとに番号を設定する。
ステップ30221では、動作シーケンス生成部302は、グループ番号の小さい順にグループを1つ選ぶ。但し、動作シーケンス生成部302は、一度選んだグループを再び選ばない。既に全てのグループを選んでいた場合は、動作シーケンス生成部302は、グループを選ばない。以下の処理は、設定したグループ番号が小さい順に行う。
ステップ30222では、動作シーケンス生成部302は、ステップ30221で既に全てのグループを選んでいたか否かを判定する。既に全てのグループを選んでいた場合(すなわち、ステップ30221でグループを選ばなかった場合)はステップ30225に進み、全てのグループを選んでいない場合(すなわち、ステップ30221でグループを選んだ場合)はステップ30223に進む。
ステップ30223では、動作シーケンス生成部302は、ステップ30221で選んだグループ番号を持つ要素のグループの表面線量率が、ステップ3010で入力した配管102の表面線量率の閾値よりも大きいかを判定する。表面線量率が閾値よりも大きい場合はステップ30224に進み、閾値以下の場合はステップ30221に進む。
ステップ30224では、動作シーケンス生成部302は、ステップ30221で選んだグループを作業回避箇所としてデータベース40に記憶する。ステップ30221で選んだグループは閾値より大きい表面線量率を持つ要素のグループであるので、これらの要素(配管102の部分)については作業員108に作業を回避させる。ステップ30224が終了すると、ステップ30221に進む。動作シーケンス生成部302は、作業回避箇所を表示装置20に表示することができる。作業回避箇所の表示により、作業員108は、表面線量率が大きい箇所を認識することができる。
ステップ30223で、表面線量率が閾値以下の場合は、ステップ30221で選んだグループは閾値以下の表面線量率を持つ要素のグループであるので、これらの要素(配管102の表面)については作業員108が作業可能である。ステップ30221に進むと、動作シーケンス生成部302は、グループ番号が1つ大きいグループを選び、このグループに対してステップ30222からステップ30224までの処理を行う。
ステップ30225では、動作シーケンス生成部302は、作業員108が切断作業をするのに好ましい配管102の部分を作業推奨箇所として設定する。作業推奨箇所は、ステップ30224で記憶した作業回避箇所以外の部分(要素のグループ)の中から選ぶ。例えば、ステップ30224で記憶した作業回避箇所の中で表面線量率が最も高い位置から最も離れた位置(又は、予め定めた所定の距離だけ離れた位置)にあるグループ(但し、作業回避箇所でないグループ)を、作業推奨箇所として設定する。作業推奨箇所は、作業員108が安全に切断作業を実施できる部分である。
ステップ30226では、動作シーケンス生成部302は、切断され切り離された配管102の大きさが廃棄物収納容器2001に収納できる大きさになるように、配管102の切断位置107を設定する(配管102に割り当てる)。例えば、ステップ30225で設定した作業推奨箇所を、廃棄物収納容器2001に収納可能な大きさに分割し、分割した位置を切断位置107として設定する。
ステップ30227では、動作シーケンス生成部302は、切断位置107の設定が完了したかを判定する。ステップ30226で切断位置107の設定ができれば、切断位置107の設定が完了したと判断し、処理を終了する。ステップ30226で切断位置107の設定ができない場合は、ステップ30228に進む。切断位置107の設定ができない場合には、ステップ30220で、部屋103の空間のうち空間線量率が空間線量率の閾値以下である空間が存在しない場合と、この空間が存在してもこの空間に配管102が存在しない場合が含まれる。更に、ステップ30225で作業推奨箇所が設定できない場合と、ステップ30226で廃棄物収納容器2001に収納できるように配管102の切断位置107を設定できない場合が含まれる。これらの場合は、配管102の表面線量率や部屋103の空間線量率が高いために起きる。
ステップ30228は、切断位置107の設定ができない場合の処理である。この場合には、動作シーケンス生成部302は、警告を表示装置20に表示し、放射線量が高いことと、作業員108が遮蔽をせずに部屋103内に入って作業をするのは好ましくないことを警告する。更に、例えば、物体の切断(解体)には遮蔽体の設置又は遠隔操作が必要であることを表示装置20に表示する。
図7は、切断工具110の移動範囲の例を示す図である。動作シーケンス生成部302は、配管102に切断位置107を設定したときに、切断工具110の配置位置と切断工具110の移動範囲11011を、切断位置107での配管102の特徴情報と切断工具110の仕様情報と作業員108の代表的な体格の情報を用いて定める。この処理は、図3に示したステップ3023で行う。
図8は、切断工具110の動作の例を示す図である。動作シーケンス生成部302は、切断工具110の動作として、例えば、切断する配管102を含む空間で切断工具110の刃1102の移動角度θと移動速度Vを、切断位置107での配管102の特徴情報と切断工具110の仕様情報と作業員108の代表的な体格の情報を用いて定める。この処理は、図3に示したステップ3023で行う。
図9は、作業員108の移動範囲の例を示す図である。作業員108の移動範囲は、作業員108が動く空間を囲む空間1091、1092であり、作業員108の代表的な身長と動作範囲を含む空間である。作業員108の移動範囲は、作業員108の経路109と、切断する配管102の位置と、配管102の切断位置107などから定めることができる。経路109は、生成した動作シーケンスに基づいて求めることができる。この処理は、図3に示したステップ3023で行う。
図10は、動作を定める作業員108のモデルの例を示す図である。作業員108のモデルは、3次元の骨格モデルで表され、移動の中心点であるルート1080と移動する各部分を示すノード点1082を用いて生成される。作業員108の動作は、ルート1080を基準にして、ノード点1082の移動距離と回転角などを計算することにより求められる。作業員108の手の位置1081や足の位置は、エフェクタと呼ばれる。このような骨格モデルは、人の動作のアニメーションにおいて一般的に用いられる(非特許文献1を参照)。切断工具110の把持部分や作業員108が立つ位置は、切断する物体(配管102)のモデルや切断工具110のモデルから、エフェクタとして定めることができる。作業員108の動作は、人の動作のアニメーションを作成するソフトウェアを用いることにより、自動的に求めることができる。
図11は、動作シーケンス生成部302が生成した動作シーケンスのデータの例を示す図である。動作シーケンスのデータは、図11に示すような表形式で表現することができる。動作シーケンスのデータには、制約条件の番号(制約条件のパターンの番号)10801、作業員108に固有の番号(ID)10802、作業員108の身体部位又は切断工具110の部分であるパーツの名称10803、パーツの座標10804、パーツの回転角10805、及び時刻10806が含まれる。パーツの座標10804と回転角10805は、基準位置である、作業員108のモデルのルート1080(図10を参照)からの座標と回転角で表すことができる。
図12は、集計表生成部303が生成した集計表の例を示す図である。集計表は、制約条件の各パターンについて作業員108の作業時間と被曝量とを示す表であり、制約条件の番号10801、作業員108の番号10802、作業時間30303、被曝量30304、解体する物体(解体物)の名称30305を含む。
図13は、アニメーション生成部304が生成した作業員108の動作を表すアニメーション400の表示例を示す図である。アニメーション400は、動作シーケンスに基づいて自動的に生成され、表示装置20に表示される動画である。アニメーション400とともに、制約条件の番号10801、作業時間30303、被曝量30304、及び部屋103の空間線量率30400が、表示装置20に表示される。アニメーションにより作業員108の動作を可視化できるので、作業員108は、動作を動画又は静止画で確認でき、作業を円滑に進めることができる。
本実施例による解体作業動作シミュレーション・システムは、原子力プラント停止後の廃止措置について、作業員の詳細な動作情報である動作シーケンスを生成することにより、作業員が行う解体作業の動的・静的可視化や、作業時間の高精度な見積もりができ、安全な作業計画を立案することと、廃止措置のコストを正確に見積もることができる。従って、廃止措置のコストの見積もりが変動するリスクを低減することができる。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、削除したり、他の構成を追加・置換したりすることが可能である。
10…入力装置、20…表示装置、30…処理装置、40…データベース、101…機器、102…配管、103…部屋、105…ドア又は開口部、106…機器の表面線量率、107…切断位置、108…作業員、109…経路、110…切断工具、301…制約条件設定部、302…動作シーケンス生成部、303…集計表生成部、304…アニメーション生成部、400…アニメーション、1011…解体する物体、1012…放射性物質、1013…放射線、1080…ルート、1081…手の位置、1082…ノード点、2001…廃棄物収納容器、10801…制約条件の番号、10802…ID、10803…パーツの名称、10804…パーツの座標、10805…パーツの回転角、10806…時刻、11011…切断工具の移動範囲、30303…作業時間、30304…被曝量、30305…解体物の名称、30400…空間線量率。

Claims (6)

  1. 入力装置と処理装置とを備え、
    前記入力装置により、原子力プラントにおける作業員の作業空間の空間線量率の閾値と、前記作業空間にある物体の表面線量率の閾値と、前記作業空間内の汚染源の情報と、前記作業空間の幾何情報と、前記物体の特徴情報と、放射性廃棄物収納容器の形状と大きさについての情報と、複数の切断工具の仕様情報とが入力され、
    前記処理装置は、
    前記汚染源の情報と前記作業空間の前記幾何情報と前記物体の前記特徴情報とを用いて、前記空間線量率と前記表面線量率とを求め、
    前記空間線量率が前記空間線量率の前記閾値以下である空間にある前記物体の、前記表面線量率が前記表面線量率の前記閾値以下である部分に対して、切り離された前記物体の大きさが前記放射性廃棄物収納容器に収納できる大きさになるように前記物体を切断する切断位置を定め、
    前記切断位置における前記物体の前記特徴情報と前記切断工具の前記仕様情報とを用いて、前記物体を切断するのに用いる切断工具を定め、
    前記切断位置における前記物体の前記特徴情報と定めた前記切断工具の前記仕様情報とを用いて、前記物体を切断する作業における前記作業員の時刻ごとの動作を表す動作シーケンスを生成する、
    ことを特徴とする解体作業動作シミュレーション・システム。
  2. 前記処理装置は、前記動作シーケンスに基づいて前記作業員の作業時間を求め、前記作業時間を用いて前記作業員の被曝量を求める、
    請求項1に記載の解体作業動作シミュレーション・システム。
  3. 表示装置を更に備え、
    前記処理装置は、前記物体のうち、前記表面線量率が前記表面線量率の前記閾値より大きい部分を、前記作業員に作業を回避させる箇所として前記表示装置に表示する、
    請求項1に記載の解体作業動作シミュレーション・システム。
  4. 表示装置を更に備え、
    前記処理装置は、前記空間線量率が前記空間線量率の前記閾値以下である空間が存在しない場合と、前記空間線量率が前記空間線量率の前記閾値以下である空間に前記物体が存在しない場合には、警告を前記表示装置に表示する、
    請求項1に記載の解体作業動作シミュレーション・システム。
  5. 表示装置を更に備え、
    前記入力装置により、前記被曝量の上限値とコストの上限値とが入力され、
    前記処理装置は、
    前記作業時間を用いて前記物体の切断に要するコストを求め、
    求めた前記被曝量が前記被曝量の前記上限値より小さく、かつ求めた前記コストが前記コストの前記上限値より小さい場合には、求めた前記作業時間と求めた前記被曝量とを前記表示装置に表示する、
    請求項2に記載の解体作業動作シミュレーション・システム。
  6. 表示装置を更に備え、
    前記処理装置は、前記動作シーケンスに基づいて前記作業員の前記動作を表すアニメーションを生成し、前記アニメーションを前記表示装置に表示する、
    請求項1に記載の解体作業動作シミュレーション・システム。
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