JP2017094119A - 血管封止器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】血管封止器具を提供する。【解決手段】双極性電気外科手術用器具400は、筐体425および細長いシャフト412を含む。エンドエフェクタアセンブリ405は、細長いシャフトの遠位端に連結される。ハンドルアセンブリ430は、第1の位置から第2の位置へのジョー部材410、420の移動をもたらすために、固定ハンドル450に対して移動可能な可動ハンドル440を含む。各ジョー部材は、電気外科手術用エネルギー源に接続するように構成されている。スイッチ455は、固定ハンドル上に配置され、可動ハンドル上に配置されているスイッチ係合表面490との付勢係合に応じて、第1の位置は、ジョー部材間に把持されている組織にかかる所望の圧力に対応する情報のユーザへの中継を生じさせ、少なくとも1つの後続位置は、電気外科手術用エネルギー源を起動させるように構成されている。【選択図】図7A
Description
本開示は、観血的外科手術用手技のために使用する鉗子に関する。より具体的には、本開示は、組織を封止するために電気外科手術用電流を印加する、鉗子に関する。
止血鉗子または鉗子は、簡単なプライヤー様器具であり、これは、そのジョー間での機械的な作用を使用して血管を締め付け、そしてこれは、組織を把持、切開、および/またはクランプ締めするために、観血的外科手術用手技で通常使用されている。電気外科手術用鉗子は、組織および血管を加熱して組織を凝固、焼灼、および/または封止することにより止血を行うために、機械的クランプ締め作用および電気的エネルギーの両方を利用する。
ある種の外科手術用手技は、血管または血管組織を封止および切断することを必要とする。いくつかの学術論文には、電気外科手術用を使用して小血管を封止する方法が開示されている。Studies on Coagulation and the Development of an Automatic Computerized Bipolar Coagulator(J.Neurosurg.,75巻、1991年7月)(非特許文献1)という表題の論文は、小血管を封止するために使用される双極性凝固器を記述している。この論文は、2〜2.5mmより大きい直径の動脈を安全に凝固することが可能ではないことを述べている。第2の論文は、Automatically Controlled Bipolar Electrocoagulation−「COA−COMP」(Neurosurg.Rev.(1984),pp.187〜190)(非特許文献2)という表題であるが、血管壁の焦げを避け得るように血管への電気外科手術用電力を終わらせる方法を記載している。
電気外科手術用鉗子を利用して、外科手術用医は、組織に加えられる電気外科手術用エネルギーの強度、周波数、および持続時間を制御することによって、焼灼し、凝固/乾燥し、出血を減少もしくは遅らせ、および/または血管を封止し得る。一般に、電気外科手術用鉗子の電気的構成は、以下の2つの分類で分類分けされ得る:1)単極性電気外科手術用鉗子;および2)双極性電気外科手術用鉗子。
単極性鉗子は、クランプ締めエンドエフェクタと連結した1つの能動電極と、代表的には外部で患者に取り付けられている、遠隔患者リターン電極またはパッドとを使用する。電気外科手術用エネルギーが印加されると、そのエネルギーは、能動電極から手術部位へと患者を通って移動し、リターン電極へと移動する。
双極性電気外科手術用鉗子は、2つのほぼ対向する電極を使用する。それらの電極は、エンドエフェクタの対向する内面上に配置されており、そして両方とも電気外科手術用発電機に電気的に連結されている。各電極は、異なる電位に荷電される。組織は電気エネルギーの導体であるので、エフェクタを使用してそれらのエフェクタ間の組織を把持すると、その電気エネルギーは、その組織を通って選択的に伝達され得る。
大きい血管を適切に封止するために、2つの主な機械的パラメータ(血管に加えられる圧力および電極間の間隙)を正しく制御しなければならない。それらの両方は、封止される血管の厚さに影響する。さらに特定すると、圧力を正しく加えることは、血管の壁に対抗するために、十分な電気外科手術用エネルギーを組織に通す十分に低い値に組織インピーダンスを低くするために、組織加熱中の膨張力に打ち勝つために、そして良好な封止の指標である末端組織厚さに寄与するために重要である。融着血管壁は、0.001インチと0.006インチとの間で最適であることが決定されている。この範囲より低いと、その封止は、断ち切られ得るか、引き裂かれ得、そしてこの範囲より高いと、管腔は、正しくまたは効果的には封止されない場合がある。
血管が小さくなるほど、組織に加えられる圧力は、関係が少なくなる傾向にあるのに対して、導電面間の間隙距離は、効果的な封止に重要となってくる。言い換えれば、起動中に2個の導電面が触れる機会は、血管が小さくなるにつれて、大きくなる。
電気外科手術用方法は、血管壁に大きい閉鎖力を加えることが可能である器具と連結され、適当な電気外科手術用出力曲線を使用して大きい血管を封止し得る。小血管を凝固するプロセスは、電気外科手術用血管封止とは基本的に異なると考えられている。本明細書中の目的のために、「凝固」は、組織を乾燥させるプロセスとして定義され、組織細胞は、破裂させられ、乾燥させられる。血管封止は、コラーゲンが融合した塊へ再形成するように、組織内のコラーゲンを液化するプロセスとして定義される。それゆえ、小血管の凝固は、それらを永久的に閉じることで十分である。大きい血管は、永久的な閉鎖を確立するように封止する必要がある。
多数の双極性電気外科手術用鉗子が、種々の観血的外科手術用手技のために過去に提唱されてきた。しかし、これらの設計のうちのいくつかは、均一に再現可能な圧力を血管に提供しない場合があり、そして有効でない封止または非均一な封止を生じ得る。例えば、Willisの米国特許第2,176,479号(特許文献1)、Hiltebrandtの米国特許第4,005,714号(特許文献2)および第4,031,898号(特許文献3)、Boebelらの米国特許第5,827,274号(特許文献4)、第5,290,287号(特許文献5)、および第5,312,433号(特許文献6)、Lottickの米国特許第4,370,980号(特許文献7)、第4,552,143号(特許文献8)、第5,026,370号(特許文献9)、および第5,116,332号(特許文献10)、Sternらの米国特許第5,443,463号(特許文献11)、Eggersらの米国特許第5,484,436号(特許文献12)、およびRichardsonらの米国特許第5,951,549号(特許文献13)は全て、血管または組織を凝固、切断、および/または封止する電気外科手術用器具に関する。
これらの器具の多くは、ブレード部材または剪断部材を含み、これらの部材は、単に、機械的様式および/または電気機械的な様式で組織を切断し、血管封止の目的には比較的有効ではない。他の器具は、適当な封止厚さを得るためのクランプ圧だけに頼っており、間隙公差ならびに/または平行度および平坦度の要件(これらは、正しく制御される場合、一貫した有効な組織封止を保証し得るパラメータである)を考慮して設計されていない。例えば、クランプ圧だけを制御することによって生じる封止された組織の厚さを十分に制御することは、以下の2つの理由のうちのいずれかのために、困難であることが公知である:1)加える力が大きすぎる場合、2本の極が触れて、組織を通ってエネルギーが移動せず、有効でない封止を生じる可能性がある;または2)加える圧力が低すぎる場合、厚く信頼性の低い封止が生じ得る。
Studies on Coagulation and the Development of an Automatic Computerized Bipolar Coagulator、J.Neurosurg、75巻、1991年7月
Automatically Controlled Bipolar Electrocoagulation−「COA−COMP」、Neurosurg.Rev.(1984),pp.187〜190
本開示の一側面によると、双極性電気外科手術用器具が、提供される。器具は、筐体と、筐体から延びる細長いシャフトとを含む。エンドエフェクタは、細長いシャフトの遠位端に連結される。ハンドルアセンブリは、筐体に動作可能に連結され、ジョー部材が互に対して離間関係に配置されている第1の位置から、ジョー部材がその間に組織を把持するように協働する第2の位置に、互に対してジョー部材の移動をもたらすために、固定ハンドルに対して移動可能な可動ハンドルを含む。各ジョー部材は、ジョー部材が、その間に保持されている組織を通してエネルギーを選択的に伝導し、組織封止をもたらすように構成されるように、電気外科手術用エネルギー源に接続するように構成されている。スイッチは、固定ハンドル上に配置され、可動ハンドル上に配置されているスイッチ係合表面との付勢係合に応じて、第1の位置と少なくとも1つの後続位置との間に押下されるように構成されている。スイッチの第1の位置は、ジョー部材間に把持されている組織にかかる所望の圧力に対応する情報のユーザへの中継を生じさせ、少なくとも1つの後続位置は、電気外科手術用エネルギーをジョー部材に供給する電気外科手術用エネルギー源を起動させるように構成されている。
代替として、または加えて、ナイフチャネルが、ジョー部材のうちの少なくとも1つの長さに沿って画定され得、電気外科手術用器具は、ナイフチャネルに沿って往復運動し、ジョー部材間に把持されている組織を切断するように構成されている切断機構を含み得る。
代替として、または加えて、双極性電気外科手術用器具は、切断機構がジョー部材間に把持されている組織の近位に配置されている第1の位置から、切断機構がジョー部材間に把持されている組織の遠位に配置されている少なくとも1つの後続位置に切断機構を選択的に前進させるアクチュエータを含み得る。
代替として、または加えて、スイッチは、第1の位置へのスイッチの移動に応じて、第1の触覚応答を発生させ、少なくとも1つの後続位置へのスイッチの移動に応じて、後続触覚応答とを発生させ得る。
代替として、または加えて、所望の圧力範囲は、鉗子内に配置されている少なくとも1つの歪みゲージによって測定され得る。
代替として、または加えて、スイッチの第1の位置は、固定ハンドルに対する可動ハンドルの初期閉鎖圧力に対応し得、スイッチの少なくとも1つの後続位置は、初期閉鎖圧力より大きい、固定ハンドルに対する可動ハンドルの後続閉鎖圧力に対応する。
代替として、または加えて、双極性電気外科手術用器具は、ジョー部材が第1の位置に配置されている場合、切断機構の往復運動を防止するように構成されている安全ロックアウト機構を含み得る。
代替として、または加えて、ジョー部材の各々は、電気伝導性封止表面を含み得、ジョー部材のうちの少なくとも1つは、組織がその間に保持されている場合、対向する電気伝導性封止表面間の距離を制御するように構成されている、電気伝導性封止表面上に配置されている少なくとも1つの非伝導性停止部材を含み得る。
本開示のさらなる側面によると、双極性電気外科手術用器具が、提供される。器具は、筐体と、筐体から延びる細長いシャフトとを含む。エンドエフェクタは、細長いシャフトの遠位端に連結される。ハンドルアセンブリは、筐体に動作可能に連結され、ジョー部材が互に対して離間関係に配置されている第1の位置から、ジョー部材がその間に組織を把持するように協働する第2の位置に、互に対してジョー部材の移動をもたらすために、固定ハンドルに対して移動可能な可動ハンドルを含む。各ジョー部材は、ジョー部材が、その間に保持されている組織を通してエネルギーを選択的に伝導し、組織封止をもたらすように、電気外科手術用エネルギー源に接続するように構成されている。ナイフチャネルは、ジョー部材のうちの少なくとも1つの長さに沿って画定される。切断機構は、ナイフチャネルに沿って往復運動し、ジョー部材間に把持された組織を切断するように構成されている。アクチュエータは、切断機構がジョー部材間に把持されている組織の近位に配置されている第1の位置から、切断機構がジョー部材間に把持されている組織の遠位に配置されている少なくとも1つの後続位置に切断機構を選択的に前進させる。スイッチは、固定ハンドル上に配置され、可動ハンドル上に配置されているスイッチ係合表面との付勢係合に応じて、第1の位置と少なくとも1つの後続位置との間に押下されるように構成されている。スイッチの第1の位置は、ジョー部材間に把持されている組織にかかる所望の圧力に対応する情報のユーザへの中継を生じさせ、少なくとも1つの後続位置は、電気外科手術用エネルギーをジョー部材に供給する電気外科手術用エネルギー源を起動させるように構成されている。
代替として、または加えて、スイッチの第1の位置は、第1および第2のシャフトの初期閉鎖圧力に対応し得、スイッチの少なくとも1つの後続位置は、初期閉鎖圧力より大きい、第1および第2のシャフトの後続閉鎖圧力に応答し得る。
代替として、または加えて、双極性電気外科手術用器具は、ジョー部材が第1の位置に配置されている場合、切断機構の往復運動を防止するように構成されている安全ロックアウト機構を含み得る。
本開示のさらなる側面によると、電気外科手術用手技を行なう方法が、提供される。本方法は、双極性鉗子の第1のハンドルを第2のハンドルに対して移動させ、第1のジョー部材と第2のジョー部材との間に組織を把持するステップを含む。本方法はまた、第2のシャフトに対する第1のシャフトの第1の位置への移動時にスイッチを押下し、ジョー部材間に把持された組織に加えられている所定の把持圧力に対応する情報をユーザに中継するステップを含む。本方法はまた、スイッチを少なくとも1つの後続位置に押下し、電気外科手術用エネルギーをジョー部材に供給する電気外科手術用エネルギー源を起動するステップを含む。
本方法はまた、切断機構がジョー部材間に把持された組織の近位に配置されている第1の位置から、切断機構がジョー部材間に保持されている組織の遠位に配置されている少なくとも1つの後続位置に切断機構を選択的に前進させるステップを含み得る。
本方法はまた、スイッチの第1の位置に対応する第1の触覚応答を発生させるステップを含み得る。
本方法はまた、スイッチの少なくとも1つの後続位置に対応する第2の触覚応答を発生させるステップを含み得る。
以下の図面および説明において、用語「近位」は、従来通り、ユーザにより近い電気外科手術用器具の端部を指す一方、用語「遠位」は、ユーザからより遠い端部を指すであろう。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
双極性電気外科手術用器具であって、
筐体と、
前記筐体から延びている細長いシャフトであって、前記細長いシャフトは、前記細長いシャフトの遠位端に連結されたエンドエフェクタを有する、細長いシャフトと、
前記筐体に動作可能に連結されているハンドルアセンブリであって、前記ハンドルアセンブリは、固定ハンドルに対して移動可能な可動ハンドルを含み、前記可動ハンドルは、ジョー部材が互に対して離間関係に配置されている第1の位置から、前記ジョー部材が前記ジョー部材の間に組織を把持するように協働する第2の位置に、互に対して前記ジョー部材の移動をもたらし、各ジョー部材は、電気外科手術用エネルギー源に接続するように構成され、前記ジョー部材は、前記ジョー部材の間に保持されている組織を通してエネルギーを選択的に伝導し、組織封止をもたらすように構成されている、ハンドルアセンブリと、
前記固定ハンドル上に配置されているスイッチであって、前記スイッチは、前記可動ハンドル上に配置されているスイッチ係合表面との付勢係合に応じて、第1の位置と少なくとも1つの後続位置との間に押下されるように構成され、前記スイッチの第1の位置は、前記ジョー部材間に把持されている組織にかかる所望の圧力に対応する情報の前記ユーザへの中継を生じさせ、前記少なくとも1つの後続位置は、電気外科手術用エネルギーを前記ジョー部材に供給する電気外科手術用エネルギー源を起動させるように構成されている、スイッチと
を備えている、双極性電気外科手術用器具。
(項目2)
前記ジョー部材のうちの少なくとも1つの長さに沿って画定されるナイフチャネルと、
前記ナイフチャネルに沿って往復運動し、前記ジョー部材間に把持されている組織を切断するように構成されている切断機構と
をさらに備えている、項目1に記載の双極性電気外科手術用鉗子。
(項目3)
前記切断機構が前記ジョー部材間に把持されている組織の近位に配置されている第1の位置から、前記切断機構が前記ジョー部材間に把持されている組織の遠位に配置されている少なくとも1つの後続位置に前記切断機構を選択的に前進させるアクチュエータをさらに備えている、項目1に記載の双極性電気外科手術用鉗子。
(項目4)
前記スイッチは、前記第1の位置への前記スイッチの移動に応じて、第1の触覚応答を発生させ、前記少なくとも1つの後続位置への前記スイッチの移動に応じて、後続触覚応答を発生させる、項目1に記載の双極性電気外科手術用鉗子。
(項目5)
前記所望の圧力は、前記鉗子内に配置されている少なくとも1つの歪みゲージによって測定される、項目1に記載の双極性電気外科手術用器具。
(項目6)
前記スイッチの第1の位置は、前記固定ハンドルに対する前記可動ハンドルの初期閉鎖圧力に対応し、前記スイッチの少なくとも1つの後続位置は、前記初期閉鎖圧力より大きい、前記固定ハンドルに対する前記可動ハンドルの後続閉鎖圧力に対応する、項目1に記載の双極性電気外科手術用鉗子。
(項目7)
前記ジョー部材が前記第1の位置に配置されている場合、前記切断機構の往復運動を防止するように構成されている安全ロックアウトをさらに備えている、項目1に記載の双極性電気外科手術用器具。
(項目8)
前記ジョー部材の各々は、電気伝導性封止表面を含み、前記ジョー部材のうちの少なくとも1つは、前記電気伝導性封止表面上に配置されている少なくとも1つの非伝導性停止部材を含み、前記少なくとも1つの非伝導性停止部材は、組織が前記ジョー部材の間に保持されている場合、対向する電気伝導性封止表面間の距離を制御するように構成されている、項目1に記載の双極性電気外科手術用器具。
(項目9)
双極性電気外科手術用器具であって、
筐体と、
前記筐体から延びている細長いシャフトであって、前記細長いシャフトは、前記細長いシャフトの遠位端に連結されたエンドエフェクタを有する、細長いシャフトと、
前記筐体に動作可能に連結されているハンドルアセンブリであって、前記ハンドルアセンブリは、固定ハンドルに対して移動可能な可動ハンドルを含み、前記可動ハンドルは、ジョー部材が互に対して離間関係に配置されている第1の位置から、前記ジョー部材が前記ジョー部材の間に組織を把持するように協働する第2の位置に、互に対して前記ジョー部材の移動をもたらし、各ジョー部材は、電気外科手術用エネルギー源に接続するように構成され、前記ジョー部材は、前記ジョー部材の間に保持されている組織を通してエネルギーを選択的に伝導し、組織封止をもたらすように構成されている、ハンドルアセンブリと、
前記ジョー部材のうちの少なくとも1つの長さに沿って画定されるナイフチャネルと、
前記ナイフチャネルに沿って往復運動し、前記ジョー部材間に把持されている組織を切断するように構成されている切断機構と、
前記切断機構が前記ジョー部材間に把持されている組織の近位に配置されている第1の位置から、前記切断機構が前記ジョー部材間に把持されている組織の遠位に配置されている少なくとも1つの後続位置に前記切断機構を選択的に前進させるアクチュエータと、
前記固定ハンドル上に配置されているスイッチであって、前記スイッチは、前記可動ハンドル上に配置されているスイッチ係合表面との付勢係合に応じて、第1の位置と少なくとも1つの後続位置との間に押下されるように構成され、前記スイッチの第1の位置は、前記ジョー部材間に把持されている組織にかかる所望の圧力に対応する情報の前記ユーザへの中継を生じさせ、前記少なくとも1つの後続位置は、電気外科手術用エネルギーを前記ジョー部材に供給する電気外科手術用エネルギー源を起動させるように構成されている、スイッチと
を備えている、双極性電気外科手術用器具。
(項目10)
前記スイッチの第1の位置は、前記固定ハンドルに対する前記可動ハンドルの初期閉鎖圧力に対応し、前記スイッチの少なくとも1つの後続位置は、前記初期閉鎖圧力より大きい、前記固定ハンドルに対する前記可動ハンドルの後続閉鎖圧力に対応する、項目9に記載の双極性電気外科手術用鉗子。
(項目11)
前記ジョー部材が前記第1の位置に配置されている場合、前記切断機構の往復運動を防止するように構成されている安全ロックアウトをさらに備えている、項目9に記載の双極性電気外科手術用器具。
(項目12)
電気外科手術用手技を行なう方法であって、
双極性鉗子の第1のハンドルを第2のハンドルに対して移動させ、第1のジョー部材と第2のジョー部材との間に組織を把持するステップと、
前記第2のシャフトに対する前記第1のシャフトの第1の位置への移動時にスイッチを押下し、前記ジョー部材間に把持された組織に加えられている所定の把持圧力に対応する情報をユーザに中継するステップと、
前記スイッチを少なくとも1つの後続位置に押下し、電気外科手術用エネルギーを前記ジョー部材に供給する電気外科手術用エネルギー源を起動するステップと
を含む、方法。
(項目13)
前記切断機構が前記ジョー部材間に把持された組織の近位に配置されている第1の位置から、前記切断機構が前記ジョー部材間に保持されている組織の遠位に配置されている少なくとも1つの後続位置に切断機構を選択的に前進させるステップをさらに含む、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記第1の位置に対応する第1の触覚応答を発生させるステップをさらに含む、項目12に記載の方法。
(項目15)
前記少なくとも1つの後続位置に対応する第2の触覚応答を発生させるステップをさらに含む、項目14に記載の方法。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
双極性電気外科手術用器具であって、
筐体と、
前記筐体から延びている細長いシャフトであって、前記細長いシャフトは、前記細長いシャフトの遠位端に連結されたエンドエフェクタを有する、細長いシャフトと、
前記筐体に動作可能に連結されているハンドルアセンブリであって、前記ハンドルアセンブリは、固定ハンドルに対して移動可能な可動ハンドルを含み、前記可動ハンドルは、ジョー部材が互に対して離間関係に配置されている第1の位置から、前記ジョー部材が前記ジョー部材の間に組織を把持するように協働する第2の位置に、互に対して前記ジョー部材の移動をもたらし、各ジョー部材は、電気外科手術用エネルギー源に接続するように構成され、前記ジョー部材は、前記ジョー部材の間に保持されている組織を通してエネルギーを選択的に伝導し、組織封止をもたらすように構成されている、ハンドルアセンブリと、
前記固定ハンドル上に配置されているスイッチであって、前記スイッチは、前記可動ハンドル上に配置されているスイッチ係合表面との付勢係合に応じて、第1の位置と少なくとも1つの後続位置との間に押下されるように構成され、前記スイッチの第1の位置は、前記ジョー部材間に把持されている組織にかかる所望の圧力に対応する情報の前記ユーザへの中継を生じさせ、前記少なくとも1つの後続位置は、電気外科手術用エネルギーを前記ジョー部材に供給する電気外科手術用エネルギー源を起動させるように構成されている、スイッチと
を備えている、双極性電気外科手術用器具。
(項目2)
前記ジョー部材のうちの少なくとも1つの長さに沿って画定されるナイフチャネルと、
前記ナイフチャネルに沿って往復運動し、前記ジョー部材間に把持されている組織を切断するように構成されている切断機構と
をさらに備えている、項目1に記載の双極性電気外科手術用鉗子。
(項目3)
前記切断機構が前記ジョー部材間に把持されている組織の近位に配置されている第1の位置から、前記切断機構が前記ジョー部材間に把持されている組織の遠位に配置されている少なくとも1つの後続位置に前記切断機構を選択的に前進させるアクチュエータをさらに備えている、項目1に記載の双極性電気外科手術用鉗子。
(項目4)
前記スイッチは、前記第1の位置への前記スイッチの移動に応じて、第1の触覚応答を発生させ、前記少なくとも1つの後続位置への前記スイッチの移動に応じて、後続触覚応答を発生させる、項目1に記載の双極性電気外科手術用鉗子。
(項目5)
前記所望の圧力は、前記鉗子内に配置されている少なくとも1つの歪みゲージによって測定される、項目1に記載の双極性電気外科手術用器具。
(項目6)
前記スイッチの第1の位置は、前記固定ハンドルに対する前記可動ハンドルの初期閉鎖圧力に対応し、前記スイッチの少なくとも1つの後続位置は、前記初期閉鎖圧力より大きい、前記固定ハンドルに対する前記可動ハンドルの後続閉鎖圧力に対応する、項目1に記載の双極性電気外科手術用鉗子。
(項目7)
前記ジョー部材が前記第1の位置に配置されている場合、前記切断機構の往復運動を防止するように構成されている安全ロックアウトをさらに備えている、項目1に記載の双極性電気外科手術用器具。
(項目8)
前記ジョー部材の各々は、電気伝導性封止表面を含み、前記ジョー部材のうちの少なくとも1つは、前記電気伝導性封止表面上に配置されている少なくとも1つの非伝導性停止部材を含み、前記少なくとも1つの非伝導性停止部材は、組織が前記ジョー部材の間に保持されている場合、対向する電気伝導性封止表面間の距離を制御するように構成されている、項目1に記載の双極性電気外科手術用器具。
(項目9)
双極性電気外科手術用器具であって、
筐体と、
前記筐体から延びている細長いシャフトであって、前記細長いシャフトは、前記細長いシャフトの遠位端に連結されたエンドエフェクタを有する、細長いシャフトと、
前記筐体に動作可能に連結されているハンドルアセンブリであって、前記ハンドルアセンブリは、固定ハンドルに対して移動可能な可動ハンドルを含み、前記可動ハンドルは、ジョー部材が互に対して離間関係に配置されている第1の位置から、前記ジョー部材が前記ジョー部材の間に組織を把持するように協働する第2の位置に、互に対して前記ジョー部材の移動をもたらし、各ジョー部材は、電気外科手術用エネルギー源に接続するように構成され、前記ジョー部材は、前記ジョー部材の間に保持されている組織を通してエネルギーを選択的に伝導し、組織封止をもたらすように構成されている、ハンドルアセンブリと、
前記ジョー部材のうちの少なくとも1つの長さに沿って画定されるナイフチャネルと、
前記ナイフチャネルに沿って往復運動し、前記ジョー部材間に把持されている組織を切断するように構成されている切断機構と、
前記切断機構が前記ジョー部材間に把持されている組織の近位に配置されている第1の位置から、前記切断機構が前記ジョー部材間に把持されている組織の遠位に配置されている少なくとも1つの後続位置に前記切断機構を選択的に前進させるアクチュエータと、
前記固定ハンドル上に配置されているスイッチであって、前記スイッチは、前記可動ハンドル上に配置されているスイッチ係合表面との付勢係合に応じて、第1の位置と少なくとも1つの後続位置との間に押下されるように構成され、前記スイッチの第1の位置は、前記ジョー部材間に把持されている組織にかかる所望の圧力に対応する情報の前記ユーザへの中継を生じさせ、前記少なくとも1つの後続位置は、電気外科手術用エネルギーを前記ジョー部材に供給する電気外科手術用エネルギー源を起動させるように構成されている、スイッチと
を備えている、双極性電気外科手術用器具。
(項目10)
前記スイッチの第1の位置は、前記固定ハンドルに対する前記可動ハンドルの初期閉鎖圧力に対応し、前記スイッチの少なくとも1つの後続位置は、前記初期閉鎖圧力より大きい、前記固定ハンドルに対する前記可動ハンドルの後続閉鎖圧力に対応する、項目9に記載の双極性電気外科手術用鉗子。
(項目11)
前記ジョー部材が前記第1の位置に配置されている場合、前記切断機構の往復運動を防止するように構成されている安全ロックアウトをさらに備えている、項目9に記載の双極性電気外科手術用器具。
(項目12)
電気外科手術用手技を行なう方法であって、
双極性鉗子の第1のハンドルを第2のハンドルに対して移動させ、第1のジョー部材と第2のジョー部材との間に組織を把持するステップと、
前記第2のシャフトに対する前記第1のシャフトの第1の位置への移動時にスイッチを押下し、前記ジョー部材間に把持された組織に加えられている所定の把持圧力に対応する情報をユーザに中継するステップと、
前記スイッチを少なくとも1つの後続位置に押下し、電気外科手術用エネルギーを前記ジョー部材に供給する電気外科手術用エネルギー源を起動するステップと
を含む、方法。
(項目13)
前記切断機構が前記ジョー部材間に把持された組織の近位に配置されている第1の位置から、前記切断機構が前記ジョー部材間に保持されている組織の遠位に配置されている少なくとも1つの後続位置に切断機構を選択的に前進させるステップをさらに含む、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記第1の位置に対応する第1の触覚応答を発生させるステップをさらに含む、項目12に記載の方法。
(項目15)
前記少なくとも1つの後続位置に対応する第2の触覚応答を発生させるステップをさらに含む、項目14に記載の方法。
本主題器具の種々の実施形態が、図面を参照して、本明細書に説明される。
図1は、本開示の一実施形態による、鉗子の右斜視図である。
図2は、図1の鉗子の分解図である。
図3Aは、図1の鉗子のエンドエフェクタアセンブリの分解図である。
図3Bは、図1の鉗子のエンドエフェクタアセンブリの断面図である。
図4Aは、スイッチとエンドエフェクタアセンブリとの間の電気接続を示すために、部品が部分的に除去された、図1の鉗子の側面図である。
図4Bは、図1のエンドエフェクタアセンブリのジョー部材の左斜視図である。
図4Cは、図1のエンドエフェクタアセンブリのジョー部材の左斜視図である。
図5A−5Cは、開放位置と閉鎖位置との間のその作動を図示する、図1の鉗子の側面図である。
図5A−5Cは、開放位置と閉鎖位置との間のその作動を図示する、図1の鉗子の側面図である。
図5A−5Cは、開放位置と閉鎖位置との間のその作動を図示する、図1の鉗子の側面図である。
図6は、本開示の一実施形態による、図1の鉗子との使用のためのナイフの側面図である。
図7Aおよび7Bは、本開示の一実施形態による鉗子の側面図である。
図7Aおよび7Bは、本開示の一実施形態による鉗子の側面図である。
最初に、図1および2を参照すると、観血的外科手術用手技との使用のための鉗子10は、それぞれ、各々が近位端14a、14bと、遠位端16aおよび16bとを有する、細長いシャフト部分12aおよび12bを含む。
鉗子10は、それぞれ、シャフト12aおよび12bの遠位端16aおよび16bに取り付ける、エンドエフェクタアセンブリ100を含む。エンドエフェクタアセンブリ100は、組織を把持するために、枢軸65(図2)を中心として互に対して枢動可能に接続され、かつ移動可能である、対の対向するジョー部材110および120を含む。枢軸65は、ジョー部材120の近位端上に配置され、対向する半体65aおよび65bを含み、半体65aおよび65bは、以下に詳細に論じられるように、それを通して切断機構またはナイフ85(図2)の往復運動を促進するように構成されるチャネル126(図4C)の対向する側に配置される。
各シャフト12aおよび12bは、それぞれ、その近位端14aおよび14bに配置される、ハンドル15および17を含む。各ハンドル15および17は、それぞれ、ユーザの指を受け取るために、ハンドル15および17を通る指穴15aおよび17aを画定する。ハンドル15および17は、互に対するシャフト12aおよび12bの移動を促進し、ひいては、その移動は、ジョー部材110および120が互に対して離間関係に配置される開放位置から、ジョー部材110および120がその間に組織を把持するように協働するクランプ締めまたは閉鎖位置へとジョー部材110および120を枢動させる。
図2に最も良く見られるように、シャフト12aは、シャフト12aを形成するように一緒に連結される、2つの構成要素、すなわち、12a1および12a2から構築される。同様に、シャフト12bは、シャフト12bを形成するように一緒に連結される、2つの構成要素、すなわち、12b1および12b2から構築される。いくつかの実施形態では、構成要素半体12a1および12a2ならびに構成要素半体12b1および12b2は、複数の異なる溶接点において一緒に超音波溶接され、および/またはスナップ嵌め、接着剤、締結等を含む、任意の好適な方法によって、一緒に機械的に連結され得る。
シャフト12bの配列は、若干、シャフト12aと異なる。より具体的には、シャフト12aは、概して、中空であり、ナイフ85および作動機構40を格納する。作動機構40は、トリガ45と動作可能に関連付けられ、トリガ45は、シャフト12aの対向する側に配置された、トリガ45の左手および右手動作を促進するハンドル部材45aおよび45bを有する。トリガ45は、トリガ45の作動に応じて、ジョー部材110と120との間に把持された組織を通して、ナイフ85を作動させるように機械的に協働するように構成される(明示的に図示せず)、一連の好適な相互協働要素(例えば、図2は、トリガリンク43、ナイフ押動リンク41、ばね49、および展開防止リンク47を示す)と動作可能に関連付けられる。ばね49は、シャフト12bの内側構造とトリガリンク43との間に連結される。ナイフ押動リンク41は、トリガリンク43を通して画定される枢軸開口43b内に摩擦嵌め様式で受け取られる、近位枢軸ピン42aと、ナイフ85の近位端を通して画定される枢軸開口87(図6)内に受け取られる、遠位枢軸ピン42bとを含む。トリガ45は、トリガ45の回転が、ばね49の付勢力を克服し、トリガリンク43を対応する方向に回転させるように、トリガリンク43と動作可能に関連付けられる。トリガリンク43は、ナイフ押動リンク41と機械的に協働し、ナイフチャネル115(図5C)を通して、ナイフ85を往復運動させる。トリガ45の解放に応じて、ばね49の力は、自動的に、トリガリンク43を反時計回りに回転させ、ナイフ85を近位に後退させる。
シャフト12bの近位端14bは、スイッチ空洞13を含み、スイッチ空洞13は、シャフト12bの内側に面する表面23bから突出し、押下可能スイッチ50(および、それに関連付けられた電気構成要素)をその中に据え付けるように構成される。スイッチ50は、シャフト12aの近位端14aの対向する内側に面する表面23aと整列し、スイッチ50は、シャフト12aおよび12bの互に向かう接近に応じて、シャフト12aの近位端14aの対向する内側に面する表面23aとの付勢係合に押下される。
図2に示されるように、作動機構40は、シャフト12a内に配置されるカバー53を含む。カバー53は、その近位端から遠位に延びる、片持ばね52を含む。突出51が、片持ばね52の遠位端上に配置され、突出51は、シャフト12aの内側に面する表面23aから、シャフト12bの内側に面する表面23b上に配置される対向するパッド54(図1)に向かって延びる。シャフト12aおよび12bの接近に応じて、突出部51は、パッド54によって係合され、突出部51は、片持ばね52によって、シャフト12aに向かって内向きに付勢され、シャフト12aおよび12bのさらなる接近、およびシャフト12aの対向する内側に面する表面23aによるスイッチ50の付勢係合を可能にする。
図1に示されるように、その近位端にプラグ200を有する、電気外科手術用ケーブル210は、鉗子10を電気外科手術用発電機(図示せず)に接続する。より具体的には、ケーブル210の遠位端は、近位シャフトコネクタ19によって、シャフト12bにしっかりと保持され、ケーブル210の近位端は、電気外科手術用発電機に電気的および機械的に係合するように構成される突起部202a、202b、および202cを有する、プラグ200を含む。
ジョー部材110および120の組織把持部分は、概して、対称であり、枢軸65を中心として容易な回転を可能にするように協働し、組織の把持および封止をもたらす、同様の構成要素特徴を含む。したがって、別様に注記されない限り、ジョー部材110およびそれに関連付けられた動作特徴は、最初に、本明細書で詳細に説明された通りであり、ジョー部材120に関する同様の構成要素特徴は、以下では簡単に要約されるであろう。
図3Aおよび3Bを参照すると、ジョー部材110は、外側筐体116aと、第1および第2の非伝導性プラスチック絶縁体108aおよび114aと、電気伝導性封止表面112aとを含む。第1および第2の絶縁体108aおよび114aは、2段階外側被覆プロセスにおいて、ジョー筐体116aに外側被覆される。より具体的には、第1の絶縁体108aは、ジョー筐体116aに外側被覆され、ジョー筐体116aを封止表面112aから電気的に絶縁させ、第2の絶縁体114aは、ジョー筐体116aに外側被覆され、電気伝導性封止表面112aをそこに固定する。これは、打抜き加工することによって、外側被覆することによって、打抜き加工された封止表面を外側被覆することによって、および/または金属射出成形された封止表面を外側被覆することによって、達成され得る。ジョー部材110および120は、伝導性材料から作製される。いくつかの実施形態では、ジョー部材110および120は、絶縁コーティングで粉末塗装され、封止の間、迷走電流集中を低減させる。
図3Bの断面図に最も良く示されるように、ジョー部材110の電気伝導性封止表面112aは、ジョー部材110および120が閉鎖位置にあるとき、組織が対向する電気伝導性封止表面112aおよび112bによって把持されるように、ジョー筐体116aおよび第2の絶縁体114aから突出している。
同様に、ジョー部材120は、外側筐体116bと、第1および第2のプラスチック絶縁体108bおよび114bと、ジョー筐体116bおよび第2の絶縁体114bから突出する電気伝導性封止表面112bとを含む、ジョー部材110に対応する同様の要素を含む。ジョー部材110に関して前述のように、第1の絶縁体108bは、ジョー筐体116bを封止表面112bから電気的に絶縁し、第2の絶縁体114bは、封止表面112bをジョー筐体116bに固定する。絶縁体114aおよび114bは、それぞれ、ジョー部材110および120の全長に沿って延び、封止の間、交流または迷走電流経路を低減させる。いくつかの実施形態では、封止表面112aおよび112bの各々は、半径を有する外側周辺縁を含み、各絶縁体114aおよび114bは、それぞれの封止表面112aおよび112bに、概して半径に対して接線方向にある隣接縁に沿って、出会い、および/または半径に沿って出会い得る。
図3Aおよび3Bに示されるように、ジョー部材のうちの少なくとも1つ、例えば、ジョー部材120は、電気伝導性封止表面112bおよび/または112aの内側に面する表面上に配置される、少なくとも1つの停止部材750を含む。代替として、または加えて、停止部材750は、電気伝導性封止表面112a、112bに隣接して、または枢軸65に近接して配置され得る。停止部材750は、組織の把持および操作を促進し、組織の封止および切断の間、対向するジョー部材110および120間に間隙を画定する。いくつかの実施形態では、停止部材750は、対向するジョー部材110および120間の間隙距離を約0.001インチ(約0.03ミリメートル)〜約0.006インチ(約0.015ミリメートル)の範囲内に維持する。
図2に示されるように、シャフト12bは、その中に配置され、ハンドル15とジョー部材110との間に延びる、梁57を含む。いくつかの実施形態では、梁57は、柔軟な鋼から構築され、ユーザが、ジョー部材110と120との間に把持された組織に追加の封止圧力を発生させることを可能にする。より具体的には、エンドエフェクタアセンブリ100が、組織のまわりに閉鎖されると、シャフト12aおよび12bは、互に向かって圧搾され、梁57の可撓性を利用して、ジョー部材110と120との間に必要閉鎖圧力を発生させ得る。このシナリオでは、梁57に関連付けられた圧縮力によって実現される機械的利点は、ジョー部材110と120との間に把持された組織をまわりの一貫した均一かつ正確な閉鎖圧力(例えば、約3kg/cm2〜約16kg/cm2の作業圧力範囲内)を促進し、確実にする。組織に印加される電気外科手術用エネルギーの強度、周波数、および持続時間を制御することによって、ユーザは、組織を封止することができる。いくつかの実施形態では、封止の間の対向する封止表面112aおよび112b間の間隙距離は、約0.001インチ〜約0.005インチの範囲である。
いくつかの実施形態では、封止表面112aおよび112bは、比較的に平坦であり、鋭利な縁における電流集中を回避し、かつ高点間のアーク放電を回避する。加えて、係合されるときの組織の反力により、ジョー部材110および120の各々は、屈曲に抵抗するように製造され、平行時、一定組織厚に対して一定圧力を提供するように、例えば、その長さに沿って先細にされ得、ジョー部材110および120のより厚い近位部分は、組織の反力による屈曲に抵抗するであろう。
図3A、3B、4B、および4Cに示されるように、ジョー部材110および120のうちの少なくとも1つは、それぞれ、それを通してナイフ85の往復運動を可能にするように構成される、その中に配置される、ナイフチャネル115aおよび/または115bを含む。図示される実施形態では、完全なナイフチャネル115は、それぞれのジョー部材110および120に関連付けられた2つの対向するチャネル半体115aおよび115bが、組織の把持時、一緒になると、形成される。各プラスチック絶縁体108aおよび108bは、それぞれ、ナイフ85が、ナイフチャネル115を通した往復運動時、プラスチック絶縁体108aおよび108bを通して接触または切断しないように、対向するナイフチャネル半体115aおよび115bと垂直に位置合わせして整列する、谷部121aおよび121bを含む。いくつかの実施形態では、ナイフチャネル115aおよび115b、および、それらのそれぞれの谷部121aおよび121bの幅は、その全長に沿って等しくてもよい。
図4Aに最も良く示されるように、ケーブル210の内部は、導線71a、71b、および71cを格納する。導線71a、71b、および71cは、プラグ200から、ケーブル210を通って延び、シャフト12bの近位コネクタ19内でケーブル210の遠位端を出る。より具体的には、導線71aは、突起部202bとスイッチ50の第1の端子75aとの間に相互接続される。導線71bは、突起部202cとはんだ外筒73aとの間に相互接続され、外筒73aは、次に、導線71bを、RF導線71dに接続し、かつ、コネクタ導線71fを介してスイッチ50の第2の端子75bに接続する。RF導線71dは、導線71bからの電気外科手術用エネルギーの第1の電位を封止表面112aに搬送する。導線71cは、突起部202aとはんだ外筒73bとの間に相互接続され、次に、外筒73bは、導線71cをRF導線71eに接続する。RF導線71eは、導線71cからの電気外科手術用エネルギーの第2の電位を封止表面112bに搬送する。
図4Bを参照すると、導線チャネル77は、ジョー部材110の近位端内に画定され、導線71dのための経路を提供し、導線71dは、封止表面112aの近位端から延びる接合部311a(図3A)に接続する。導線チャネル77の近位端は、弧状側壁68を画定する、狭い近位端72および広い遠位端74を伴う略細長い構成を含む配線管70に通じている。導線71dは、接合部311aへの接続のために、配線管70の近位端72を通り、さらに、導線チャネル77を通る経路を辿るように経路指定される。
図4Cを参照すると、枢軸半体65aおよび65bが、チャネル126の対向する側に配置され、それを通してナイフ85の平行移動(図5A−5C)を促進する。枢軸半体65aおよび65bは、分割球状構成に配置され、各々は、それぞれ、延長部分166aおよび166bをその上に支持する、それぞれの基部部分165aおよび165bを含む。延長部分166aおよび166bは、それぞれ、枢軸板66を通して配置される、対応して定寸された開口67aおよび67bに係合し、ジョー部材110をジョー部材120に枢動可能に固定するように構成される。導線チャネル109は、ジョー部材120の近位端内に画定され、導線71eのための経路を提供し、導線71eは、封止表面112bの近位端から延びる接合部311bに接続する。導線71eは、接合部311bへの接続のために、配線管70を通り、さらに、対向する枢軸半体65aと65bとの間、かつ導線チャネル109を通る経路を辿るように経路指定される。
図5A−5Cを参照すると、ユーザが、閉鎖圧力をシャフト12aおよび12bに加え、スイッチ50を押下するにつれて(図5B)、スイッチ50の変位の関数として、スイッチ50に加えられる閉鎖力に対応する第1の閾値が、満たされ、スイッチ50に、ジョー部材110と120との間に配置される組織の完全把持に対応する、第1の触覚応答を発生させる。第1の触覚応答に続いて、ユーザが、シャフト12aおよび12b上に追加の閉鎖圧力を加えるにつれて(図5C)、スイッチ50の変位の関数として、スイッチ50に加えられる閉鎖力に対応する第2の閾値が、満たされ、スイッチ50に、電気外科手術用エネルギーを封止表面112aおよび112bに供給するため信号が電気外科手術用発電機に対して発生されることに対応する第2の触覚応答を発生させる。より具体的には、第2の触覚応答は、スイッチ端子75aと75bとの間の通常開放回路の閉鎖、ひいては、導線71aと71bとの間の電気接続の確立を示す。導線71aと71bとの間の電気接続の結果、電気外科手術用発電機は、突起部202bと202cとの間の電圧降下を感知し、それに応答して、導線71dおよび71eを介して、電気外科手術用エネルギーを封止表面112aおよび112bに供給する。
一実施形態では、第1の触覚応答は、ユーザに、エンドエフェクタ100が通電される前に、最大把持圧力に到達したことを示し、ユーザは、必要に応じて、組織に自由に接近し、それを操作および把持する。このシナリオでは、第2の触覚応答は、ユーザに、エンドエフェクタ100の電気外科手術用の起動を示す。スイッチ50は、以下に詳細に論じられるように、前述の第1の触覚応答と第2の触覚応答との間に、および/または第2の触覚応答に続いて、例えば、ナイフ85および/または作動アセンブリ40の動作、作動アセンブリ40に関連付けられた安全ロックアウト機構の動作等、鉗子10の特定の機能に対応する複数の他の触覚応答を含み得る。
図4Aに示されるように、鉗子10は、エンドエフェクタ100によって標的組織に加えられるクランプ締めまたは把持力が、測定および/または検出され得るように、シャフト12a、12bの一方または両方内に配置される、ゲージまたはセンサ要素87を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、センサ要素87は、ジョー部材110、120の一方または両方に動作可能に関連付けられた歪みゲージ87であり得る。センサ要素87は、シャフト12aおよび12bの一方または両方および/またはジョー部材110および120の一方または両方内に配置され、組織圧力を検出し得る、例えば、金属歪みゲージ、圧電歪みゲージ等の1つ以上のホール効果センサまたは歪みゲージであり得る。金属歪みゲージは、伝導性材料の幾何学形状(例えば、長さ、幅、厚さ等)が、機械的応力によって変化するにつれて、伝導性材料の抵抗が、その関数として変化する原理に基づいて動作する。この抵抗変化は、例えば、ジョー部材110および120によって組織に加えられた機械的応力等の歪みまたは加えられた機械的応力を検出するために利用される。圧電歪みゲージは、機械的応力を加えることによる半導体の可変抵抗率に基づいて動作する。
ホール効果センサは、ジョー部材110と120との間の磁場強度とジョー部材110と120との間の距離との間の検出された関係に基づいて、ジョー部材110と120との間の間隙を決定するために組み込まれ得る。
いくつかの実施形態では、1つ以上のリードスイッチ81a、81bが、図4Aに示されるように、シャフト12aおよび12b内に組み込まれ、互に対するその近接性を決定し得る。より具体的には、リードスイッチは、シャフト(例えば、シャフト12a)のうちの1つ内に配置されるスイッチ81aと、対向するシャフト(例えば、シャフト12a)内に配置される磁気要素81b(例えば、電気磁石、永久磁石、コイル等)とから成り得、シャフト12aおよび12bの接近に応じて、リードスイッチ81aが通電され、または磁気要素81bの磁場によって閉鎖され、同様に、シャフト12aおよび12bが互から離れるにつれて、磁場の欠如が、リードスイッチ81aを非通電にするように、または開放するように動作する。このように、シャフト12aおよび12b、したがって、ジョー部材110および120の近接性が、磁気要素81bへのリードスイッチ81aの反応に基づいて決定され得る。
前述のセンサ、スイッチ、および/または歪みゲージのいずれも、歪みゲージによって検出された歪みが、回路を通して電気信号を変化させるように、電気回路内に組み込まれ得る。この目的を念頭に置いて、歪みゲージとスイッチ50および/または電気外科手術用発電機(図示せず)との間の電気回路は、そこへの所望の組織圧力等の情報の通信を可能にする。この情報は、歪みゲージによって検出されるような、ジョー部材110と120との間に把持された組織にかかる所望のおよび/または所定の圧力が、達成されるまで、スイッチが起動されないように、スイッチ50の起動と結び付けられ得る。故に、歪みゲージは、ジョー部材110と120との間に把持される組織に加えられる圧力が、歪みゲージに影響を及ぼすように、鉗子10、例えば、ジョー部材110、120のうちの1つ以上の上に方略的に配置され得る。
使用時、鉗子10は、スイッチ50の特定の触覚応答(例えば、第1の触覚応答)が、前述のセンサ、スイッチ、および/または歪みゲージのうちの1つ以上の使用を通して決定されるように、組織にかかる所定の把持圧力に対応するように較正され得る。組織の所定の把持圧力は、一実施形態では、約3kg/cm2〜約16kg/cm2、別の実施形態では、約7kg/cm2〜約13kg/cm2の範囲内である。いくつかの実施形態では、スイッチ50は、複数の触覚応答を発生させ得、それらの各々は、異なる所定の把持力に対応する。ロードセル、歪みゲージ等の力感知および/または測定デバイスのより詳細な議論については、2006年4月21日出願の共有に係る米国特許出願第11/409,154号を参照されたい。
図2、4B、および4Cに示されるように、枢軸65は、開口125の周縁の周囲に画定される円周方向円唇またはフランジ78(図4B)内に据え付けられた枢軸板66に、ジョー部材120を通して画定される開口125を通して接続し、かみ合って係合し、枢軸65は、開口125内で回転可能に移動可能であることにより、ジョー部材110および120を開放位置と閉鎖位置との間で移動させる。
いくつかの実施形態では、ナイフ85の作動は、スイッチ50の起動に関連付けられる。例えば、センサ87は、ジョー部材110および120および/またはその間に保持されている組織に対するナイフ85の位置を検出するように構成される、位置センサとして具現化され得る。加えて、または代替として、センサ87は、スイッチ50の第1および第2の触覚応答のいずれかを検出するように構成され、適宜、ナイフ85の作動を可能にし、または防止し得る。例えば、センサ87からのフィードバックに基づいて、作動機構40に関連付けられた任意の1つ以上の相互協働要素またはロックアウト機構が、以下により詳細に説明されるように、通電され、または非通電にされ、ナイフ85の作動を可能または防止し得る。
図6に示されるように、ナイフ85は、その遠位端に向かってナイフ85の外形を縮小させるステップ86を含む。ナイフ85の遠位端は、鋭利な遠位切断縁89に向かってナイフ85の外形を増加させるステップ88を含む。ナイフ85は、鋭利な遠位切断縁89がステップ88に出会う位置に面取りされた部分84を含み、部分84は、ナイフチャネル15を通したナイフ85の平滑な後退を促進する。
いくつかの実施形態では、鉗子10は、ジョー部材110および120が開放位置に配置されるとき、ナイフ85の非意図的発射を防止するために一緒に作用する、一連の好適な相互協働要素(例えば、展開防止リンク47、トリガリンク43)を有する、安全ロックアウト機構を含み得る。概して、展開防止リンク47は、トリガリンク43と機械的に協働し、ジョー部材110および120が、組織のまわりに閉鎖されるまで、ナイフ85の前進を防止する。より具体的には、展開防止リンク47は、その上に形成された係合歯47aを含み、係合歯47aは、ジョー部材110および120が開放位置(図5A)にあるとき、トリガリンク43(図2)内に形成された切り欠き部分43a内に取り外し可能に受け取られ、ジョー部材110および120が開放位置にあるとき、トリガリンク43の反時計回り回転が、ナイフ85が遠位に前進され得ないように防止する。ジョー部材110および120が、図5Bに図示されるように、閉鎖位置に移動されると、安全ロックアウト機構は、自動的に、係合解除し、ナイフ85の選択的作動を可能にする。より具体的には、突出部51上に配置されるピン(図示せず)が、展開防止リンク47を通して画定された開口47b内に受け取られ、展開防止リンク47を突出部51に連結させる。このように、ジョー部材110および120の閉鎖時、突出部51は、パッド54に接触し、シャフト12bに向かって内向きに付勢され、それによって、突出部51の反時計回り回転を生じさせ、順に、係合歯47aが切り欠き部分43aとの係合から解放されるように、展開防止リンク47の時計回り回転を生じさせる。切り欠き部分43aからの歯47aの係合解除は、トリガ45の作動を可能にし、ジョー部材110と120との間に把持された組織を切断するように、ナイフチャネル15を通してナイフ85を遠位に前進させる。鉗子10との使用のための安全ロックアウト機構の実施例は、2010年10月1日出願の共有に係る米国出願第12/896,100号「Blade Deployment Mechanisms for Surgical Forceps」に説明されている。
いくつかの実施形態では、安全ロックアウト機構機構(例えば、展開防止リンク47)の相互協働要素のうちの任意の1つ以上は、スイッチ50に電気的に相互接続され、スイッチ50(例えば、導線71a、71b、71c、71d、71eのうちの任意の1つを介して)の作動を介して通電されるように構成される、好適な電気機械的構成要素(例えば、ばね、ロッド、ソレノイド等)を含み、安全ロックアウト機構を機械的に操作し得る。例えば、エンドエフェクタ100を通電するための導線71dおよび71eを通した電気伝動時、安全ロックアウト機構が、ナイフ85の選択的作動を可能にするように係合解除し、展開防止リンク47が、その作動を生じるように通電される。このシナリオでは、一例として、ナイフ85の選択的作動は、スイッチ50が押下され、少なくとも第1の触覚応答を発生させるまで、防止され得る。
次に、図7Aおよび7Bを参照すると、本開示の実施形態による、内視鏡下外科手術用手技との使用のための鉗子400が、示される。鉗子400は、実質的に、鉗子10(図1−6参照)に関して前述のように動作し、それについては、実施形態間の差異を説明することが必要な程度に応じてのみ論じられる。
概して、鉗子400は、管状血管および血管組織を把持、封止、および分割するように互に協働する、筐体425と、ハンドルアセンブリ430と、回転アセンブリ480と、エンドエフェクタアセンブリ405とを含む。鉗子400は、エンドエフェクタアセンブリ405に機械的に係合するように構成される、遠位端416と、筐体425に機械的に係合するように構成される、近位端414とを有する、シャフト412を含む。
ハンドルアセンブリ430は、固定ハンドル450および可動ハンドル440を含む。固定ハンドル450は、筐体425に一体的に関連付けられ、ハンドル440は、固定ハンドル450に対して移動可能である。回転アセンブリ480は、筐体425に関連付けられ、縦軸「A−A」を中心としたいずれかの方向に回転可能である。筐体425は、鉗子400の内部作業構成要素を格納する。
エンドエフェクタアセンブリ405は、シャフト412の遠位端416に連結され、一対の対向するジョー部材410および420を含む。ジョー部材410および420の各々は、それぞれ、その上に配置される、電気伝導性組織封止表面412aおよび412bを含む。ハンドルアセンブリ430の可動ハンドル440は、好適な駆動アセンブリ(図示せず)を通して、エンドエフェクタアセンブリ405に動作可能に関連付けられ、開放位置からクランプ締めまたは閉鎖位置へのジョー部材410および420の移動を付与する。駆動アセンブリは、筐体425内に配置され、固定ハンドル450に対する可動ハンドル440の移動が、ジョー部材410および420の移動をもたらすように、可動ハンドル440をエンドエフェクタアセンブリ405に動作可能に関連付けるように構成される、機械的、電気、および/または電気機械的構成要素の任意の好適な組み合わせであり得る。
実質的に、ジョー部材110および120に関して前述のように、ジョー部材410および420のうちの少なくとも1つは、電気伝導性封止表面412bおよび/または412aの内側に面する表面上に配置され、組織の把持および操作を促進し、組織の封止および切断の間、ジョー部材410と420との間に間隙を画定する、少なくとも1つの停止部材(明示的に図示せず)を含む。例えば、停止部材は、約0.001インチ(約0.03ミリメートル)〜約0.006インチ(約0.015ミリメートル)のジョー部材410と420との間の間隙距離を維持し得る。
電気外科手術用ケーブル415は、近位端において、固定ハンドル450に連結され、鉗子400を電気外科手術用発電機(図示せず)に接続する。電気外科手術用ケーブル415は、実質的に、図1の電気外科手術用ケーブル210に関して本明細書で前述されたように、電気外科手術用エネルギーを電気伝導性封止表面412aおよび412bに供給するように協働し得るように動作する、複数の電気導線(例えば、導線71a、71bおよび71c)を格納する。
鉗子400は、実質的に、鉗子10のスイッチ50(図1-5C参照)に関して前述のように動作する、固定ハンドル450上に配置される、スイッチ455を含む。図7Aおよび7Bでは、固定ハンドル450の下側端上に描写されるが、スイッチ455または同様のタイプスイッチは、固定ハンドル450の任意の好適な場所上に配置され得、したがって、図7Aおよび7Bは、固定ハンドル450上のスイッチ455の場所に関する限定として意図されない。
可動ハンドル440の下側端は、そこから延びる、スイッチ係合表面490を含む。スイッチ係合表面490は、固定ハンドル450に面する、可動ハンドル440の表面上に配置される。可動ハンドル440は、固定ハンドル450に向かって移動されると、スイッチ係合表面490は、図7Bに描写される回転矢印によって示されるように、可動ハンドル440が移動され、固定ハンドル450に向かって圧搾されるにつれて、スイッチ455が、スイッチ係合表面490との付勢係合を介して押下されるように、スイッチ455と実質的に整列する。ユーザが、可動ハンドル440に閉鎖圧力を加え、スイッチ455を押下するにつれて(明示的に図示せず)、スイッチ455に、ジョー部材410と420との間に配置される組織の完全把持に対応する第1の触覚応答を発生させる、スイッチ455の変位の関数として、スイッチ455に加えられる閉鎖力に対応する、第1の閾値が、満たされる。第1の触覚応答に続いて、ユーザが、可動ハンドル440に追加の閉鎖圧力を加えるにつれて(明示的に図示せず)、スイッチ455に、信号が電気外科手術用発電機に対して発生され、電気外科手術用エネルギーをジョー部材410および420に供給することに対応する、第2の触覚応答を発生させる、スイッチ455の変位の関数として、スイッチ455に加えられる閉鎖力に対応する、第2の閾値が、満たされる。
スイッチ係合表面490によるスイッチ455の係合は、スイッチ455を押下し、図1のスイッチ50を参照して前述のように、スイッチ455に、1つ以上の触覚応答を発生させる、スイッチ455の変位の関数として、任意の1つ以上の閾値を満たす。各触覚応答は、特定の状態に対応する。例えば、スイッチ455は、ジョー部材410と420との間で感知された組織の完全把持に対応する第1の触覚応答と、固定ハンドル450に対するスイッチ455の追加の押下に応答して、信号が、外科手術用発電機に対して発生され、電気外科手術用エネルギーを封止表面412aおよび412bに供給することに対応する、第2の触覚応答とを発生させ得る。
明示的に示されないが、ジョー部材410および420のうちの少なくとも1つは、実質的に、図1−6のナイフチャネル115aおよび/または115bおよびナイフ85に関して前述のように、それを通してナイフの往復運動を可能にするように構成される、ナイフチャネルを含み得る。鉗子400は、実質的に、図1−6のトリガ45に関して前述のように、ナイフを作動させるように構成される、一連の好適な相互協働要素(明示的に図示せず)と動作可能に関連付けられたトリガ470を含む。
実質的に、鉗子10の安全ロックアウト機構に関して前述のように、鉗子400は、ジョー部材410および420が開放位置に配置されるとき、ナイフの非意図的発射を防止するように一緒に作用する一連の好適な相互協働要素を有する、安全ロックアウト機構を含み得る。一例として、鉗子400は、実質的に、鉗子10の安全ロックアウト機構に関して前述のように、ジョー部材410および420が組織のまわりに閉鎖されるまで、ナイフの前進を防止する、本明細書で前述された展開防止リンク47およびトリガリンク43等またはそれに実質的に類似する相互協働要素を含み得る。鉗子400との使用のための安全ロックアウト機構の実施例は、2010年10月1日出願の共有に係る米国出願第12/896,100号「Blade Deployment Mechanisms for Surgical Forceps」に説明されている。
いくつかの実施形態では、安全ロックアウト機構の相互協働要素のうちの任意の1つ以上は、スイッチ455に電気的に相互接続され、実質的に、鉗子10のスイッチ50に関して前述のように、スイッチ455の起動を介して通電され、安全ロックアウト機構を機械的に操作するように構成される、好適な電気−機械的構成要素(例えば、ばね、ロッド、ソレノイド等)を含む。
実質的に、図4Aのセンサ要素87に関して前述のように、鉗子400は、随意に、エンドエフェクタ405によって標的組織に加えられるクランプ締めまたは把持力が、測定され得るように、可動ハンドル440または固定ハンドル450のいずれか内に配置される(例証的目的のために、図7Aおよび7Bでは、固定ハンドル450内に描写される)、ゲージまたはセンサ要素487を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、センサ要素487は、ジョー部材410、420の一方または両方と動作可能に関連付けられた歪みゲージであり得る。
本開示のいくつかの実施形態が図面で示されたが、本開示は、当該分野が許容するできるだけ広い範囲であり、本明細書も同様に読み取るように解釈されるため、本開示は、これらの実施形態に限定するように解釈されない。したがって、上記記述は、限定としてではなく、好ましい実施形態の単なる例示として解釈すべきである。当業者は、添付の請求の範囲の範囲および精神内において、他の変更も想起するであろう。
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