JP2017092872A - 画像処理装置、画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フィルタ処理において参照する画素の数を削減しても低周波から高周波までの制御を可能にする技術を提供すること。
【解決手段】 フィルタ処理の対象となる画像を取得し、フィルタのサイズ及び該フィルタにおける有意係数の配置間隔が互いに異なる複数のフィルタを該画像に適用して該画像に対するフィルタ処理を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フィルタ処理技術に関するものである。
従来から、画像形成を行って出力する際に、空間フィルタ処理などの局所(近傍)画像処理が行なわれている。局所画像処理は、入力画像の参照領域に含まれる複数の参照画素(処理対象となる画素及びその周辺の画素)を用いた画像処理である。例えば、エッジ強調処理やぼかし処理といった空間フィルタ処理では、処理対象となる画素の値は、参照画素の値とフィルタ係数との間の積和演算によって求められる。積和演算の回数(以下、演算量と略称する)は参照画素の数と等しいため、所望の特性を実現しようとして参照領域のサイズ(フィルタのサイズ)を大きくした場合、演算量の増大がしばしば問題となる。
そこで、このような問題を解決する従来技術として、特許文献1に開示されている技術がある。即ち、入力画像にインターレース画像(ライン間引き画像)を用い、入力されないラインのフィルタ係数を0とすることで、フィルタの参照領域のサイズを維持したまま、積和演算に用いる参照画素の数(以下、タップ数と略称する)を削減する。
特開2005−167831号公報
しかしながら、空間フィルタ処理による制御が好適に行える周波数帯の上限は参照画素の間隔が広がると低下するため、参照領域のサイズを変えずにタップ数を削減したことにより参照画素の間隔が広がると、高周波の制御性能が低下してしまう。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、フィルタ処理において参照する画素の数を削減しても低周波から高周波までの制御を可能にする技術を提供する。
本発明の一様態は、フィルタ処理の対象となる画像を取得する取得手段と、フィルタのサイズ及び該フィルタにおける有意係数の配置間隔が互いに異なる複数のフィルタを前記画像に適用して該画像に対するフィルタ処理を行う処理手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、フィルタ処理において参照する画素の数を削減しても低周波から高周波までの制御を可能にする。
複合機のハードウェア構成例を示すブロック図。 画像処理部130の構成例を示すブロック図。 通常のフィルタ処理、間引き処理を比較した図。 フィルタ401〜403を説明する図。 空間フィルタ回路230の第1の構成例を示すブロック図。 空間フィルタ回路230の第2の構成例を示すブロック図。 フィルタ処理の効果を比較した図。 空間フィルタ回路230の第3の構成例を示すブロック図。 空間フィルタ回路230の第4の構成例を示すブロック図。 フィルタの変形例を示す図。 第1の実施形態における空間フィルタ回路230の動作のフローチャート。 第2の実施形態における空間フィルタ回路230の動作のフローチャート。 第3の実施形態における空間フィルタ回路230の動作のフローチャート。 フィルタについて説明する図。
以下、添付図面を参照し、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態は、本発明を具体的に実施した場合の一例を示すもので、特許請求の範囲に記載した構成の具体的な実施例の1つである。
[第1の実施形態]
以下では、フィルタ処理の対象となる画像を取得し、フィルタのサイズ及び該フィルタにおける有意係数の配置間隔が異なる複数のフィルタを該画像に適用して該画像に対するフィルタ処理を行う画像処理装置の一例について説明する。本実施形態ではこのような画像処理装置を、スキャン機能及びプリント機能を有する複合機に適用した場合について説明する。先ず、本実施形態に係る複合機のハードウェア構成例について、図1のブロック図を用いて説明する。図1に示す如く、複合機は、読み取り対象となる原稿100を画像情報として読み取る画像読み取り部120、各種の画像処理を行う画像処理部130、プリント機能を有するプリンタ部140、複合機全体の動作制御を行うCPU回路部110を有する。
先ず、画像読み取り部120について説明する。レンズ122を介してCCD124に結像された原稿100の像は、CCD124によりアナログ電気信号(R(Red),G(Green),B(Blue)の各色のアナログ電気信号)に変換される。アナログ信号処理部126は、CCD124によって変換されたアナログ電気信号に対して補正等の処理を行った後でアナログ・デジタル変換(A/D変換)を行うことで、該アナログ電気信号をデジタル電気信号(フルカラー信号)に変換する。そしてアナログ信号処理部126は、変換したデジタル電気信号を、後段の画像処理部130に対して送出する。
画像処理部130は、アナログ信号処理部126から送出されたデジタル電気信号によって表される画像に対して、入力補正処理、空間フィルタ処理、色空間変換処理、濃度補正処理、中間調処理等の各種の画像処理を施す。そして画像処理部130は、これらの画像処理が施された後の画像をプリンタ部140へ出力する。プリンタ部140は、たとえば、インクジェットヘッドやサーマルヘッド等を使用したラスタプロッタ等の印刷出力機能を有するものであり、画像処理部130から送出された画像を紙などの記録媒体上に記録する。
次に、CPU回路部110について説明する。CPU112は、ROM114やRAM116に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いて処理を実行することで、複合機全体の動作制御を行うと共に、複合機が行うものとして後述する各処理を実行若しくは制御する。ROM114には、複合機の書き換え不要な設定データ、CPU112に複合機の起動を制御させるための起動制御プログラム、CPU112に複合機の基本動作を実行若しくは制御させるための基本動作プログラムなどが格納されている。RAM116は、ROM114や外部記憶装置118からロードされたコンピュータプログラムやデータ、画像読み取り部120やプリンタ部140から入力される各種のデータ、を格納するためのエリアを有する。更にRAM116は、CPU112が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。このように、RAM116は、各種のエリアを適宜提供することができる。外部記憶装置118は、ハードディスクドライブ装置やフラッシュメモリなどの大容量情報記憶装置である。外部記憶装置118には、OS(オペレーティングシステム)や、CPU112に後述する各処理を実行若しくは制御させるためのコンピュータプログラムやデータ、などが保存されている。外部記憶装置118やROM114に保存/格納されているコンピュータプログラムやデータは、CPU112による制御に従って適宜RAM116にロードされ、CPU112による処理対象となる。
次に、画像処理部130の構成例について、図2のブロック図を用いて説明する。アナログ信号処理部126から出力された画像(R,G,Bの輝度信号)は、入力インターフェース210を介して画像215として入力補正回路220に入力される。入力補正回路220は画像215に対し、原稿100を読み取るセンサの特性のばらつきや、原稿照明用ランプの配光特性等を補正するための処理を行い、該補正済みの画像225を後段の空間フィルタ回路230に対して送出する。
空間フィルタ回路230は、画像225に対して、フィルタを用いたフィルタ処理、具体的には、平滑化やエッジ強調といった局所画像処理を行い、該フィルタ処理済みの画像235を、後段の色空間変換回路240に対して送出する。色空間変換回路240は、画像235(R,G,Bの輝度信号)を濃度信号245(濃度信号C(Cyan),M(Magenta),Y(Yellow),K(Black))に変換し、該濃度信号245を、後段の濃度補正回路250に対して送出する。
濃度補正回路250は、濃度信号245に対して濃度補正を行う。これは、後段の中間調処理回路260で2値化処理を行ったときに濃度変化が起きないように、中間調処理の特性を考慮して予め濃度補正を行う必要があるからである。そして濃度補正回路250は、濃度補正済みの濃度信号255を、後段の中間調処理回路260に対して送出する。中間調処理回路260は、濃度信号255に対してスクリーン処理を行って、2値の中間調表現の2値デジタル画像信号(印字信号C,M,Y,K)265に変換する。そして中間調処理回路260は、該2値デジタル画像信号265を、出力インターフェース270を介してプリンタ部140に対して送出する。
なお、本実施形態では、入力補正回路220、空間フィルタ回路230、色空間変換回路240、濃度補正回路250、中間調処理回路260は何れも回路、即ちハードウェアで構成されているものとしている。しかし、これらの各回路の一部若しくは全部の機能をソフトウェアで構成しても構わない。この場合、このソフトウェアは、外部記憶装置118に保存しておき、必要に応じてRAM116にロードし、CPU112がこれを実行することで対応する機能が実現される。
次に、空間フィルタ回路230の動作について説明する。ここで、上記の特許文献1に記載されている技術の課題について説明する。上記の通り、特許文献1に記載された技術は、参照領域のサイズを維持したまま、積和演算に用いる参照画素の数(以下、タップ数と略称する)を間引くものである。以下ではこの技術を間引き処理と呼ぶ。
図3は、縦7画素×横7画素の参照領域に対する通常のフィルタ処理、間引き処理を比較した図である。301,302は共にフィルタを表しており、フィルタを構成する各矩形はフィルタ係数を表している。ここで、黒で塗りつぶしている矩形は有意の値を有するフィルタ係数(有意係数)、空白の矩形は無為の値(例えば0やNULL)を有するフィルタ係数(無為係数)を表している。フィルタ301,302は共に縦7個×横7個のフィルタ係数のマトリクスとなっている。通常のフィルタ処理において用いるフィルタ301は、参照領域内の各画素に対応する有意係数から構成されるため、縦7個×横7個の有意係数から構成され、また、有意係数間の距離(参照画素間の距離)は1画素分となる。一方、間引き処理では、参照画素を間引いているため、フィルタ302ではそれに伴って、有意係数がフィルタ301と比べて間引かれている。図3では、有意係数は縦横共に3個おきに登場しており、それ以外のフィルタ係数は無為係数となっている。ここで、無為係数に対応する画素については演算の対象外となるため、フィルタ302を用いたフィルタ処理の演算量は、フィルタ301を用いたフィルタ処理の演算量の約18%となり、演算量の観点では通常のフィルタ処理と比べて軽減されている。
フィルタ処理による制御が好適に行える周波数帯の下限はフィルタのサイズ(参照領域のサイズ)に依存する。図3の場合、フィルタ301のサイズとフィルタ302のサイズとは同じであるため、フィルタ302を用いた場合、演算量が通常のフィルタ処理と比べて軽減するだけでなく、フィルタ301を用いた場合の低周波成分の制御性能と同等の制御性能が得られる。図3の場合、フィルタ302を用いた場合の周波数特性304は、ナイキスト周波数の1/3の周波数までは通常のフィルタ処理の周波数特性303と同じ周波数特性を実現している。
一方、フィルタ処理による制御が好適に行える周波数帯の上限は参照画素の間隔(有意係数の配置間隔)が広がると低下する。なおここで有意係数の配置間隔とは、上下左右の位置に他の有意係数がある場合、その有意係数との間隔を意味する。上記の通り、フィルタ301では有意係数の配置間隔は1画素であるのに対し、フィルタ302では有意係数の配置間隔は3画素になっている。そのため、ナイキスト周波数の1/3を超える周波数では、周波数特性304は周波数特性303と乖離している。一般的に、有意係数がn個おきに存在するように間引いた場合(参照画素の間隔がn画素の場合)、ナイキスト周波数の1/nまでの低周波は制御できるが、ナイキスト周波数の1/nを超える高周波は制御できない。
本実施形態ではこのような問題に鑑み、低周波から高周波までの制御を好適に行うために、画像に対して適用するフィルタとして、複数のフィルタを用いる。各フィルタは、フィルタのサイズ及び該フィルタにおける有意係数の配置間隔が互いに異なっている。なおフィルタのサイズとは、有意係数により囲まれる矩形領域のサイズであり、参照領域のサイズを示す。本実施形態では特に、適用する複数のフィルタはそれぞれ、有意係数が等間隔で格子状に配置されている。また、各フィルタは互いに有意係数の配置間隔が異なるが、フィルタに含まれる有意係数(参照画素)の数は同じフィルタである。そして更に、本実施形態では、この複数のフィルタは、フィルタのサイズが小さいほど有意係数の配置間隔が小さいフィルタの集合である。ここで、「フィルタのサイズ及び該フィルタにおける有意係数の配置間隔が異なる複数のフィルタ」として3つのフィルタを図4に示す。
フィルタ401は、縦7画素×横7画素の参照領域に対して適用するフィルタであり、そのため、縦7個×横7個のフィルタ係数から成る。フィルタ401において有意係数は、黒で塗りつぶした矩形で示す如く、間隔「3」で配置されている。フィルタ401は、着目画素の画素位置、および着目画素に対して3画素ずつ分上下左右の画素位置と、着目画素から3√2画素分離れた斜めに位置する4画素位置からなる9画素を参照画素とする。フィルタ402は、縦5画素×横5画素の参照領域に対して適用するフィルタであり、そのため、縦5個×横5個のフィルタ係数から成り、且つ有意係数は黒で塗りつぶした矩形で示す如く、間隔「2」で配置されている。フィルタ402には、着目画素の画素位置、および着目画素に対して2画素分離れた上下左右の画素位置と、着目画素から2√2画素分離れた斜めに位置する4画素位置からなる9画素を参照画素とする。フィルタ403は、縦3画素×横3画素の参照領域に対して適用するフィルタであり、そのため、縦3個×横3個のフィルタ係数から成り、且つ有意係数は黒で塗りつぶした矩形で示す如く、間隔「1」で配置されている。フィルタ403は、着目画素の画素位置を含み、隣接する上下左右、斜めに位置する画素位置からなる9画素を参照画素とする。フィルタ401、402、403はそれぞれ、有意係数の配置が異なり、制御する周波数成分が異なっている。
このような3つのフィルタを用いて画像に対するフィルタ処理を行う場合、先ず、フィルタ401を、その中心位置が着目画素の画素位置と重なるように配置する。そして、フィルタ401における有意係数の値と、該有意係数に対応する画素位置の画素の画素値と、の積和演算を行い、該積和演算の結果を該着目画素の画素値とする。この演算を各画素位置について行うことで、フィルタ401を用いたフィルタ処理を実現する。このようなフィルタ401を用いたフィルタ処理により、404に示す如く、ナイキスト周波数の1/3までの周波数成分を制御する。そしてフィルタ401を用いてフィルタ処理を施した画像が、フィルタ402を用いたフィルタ処理の対象となる。
次に、フィルタ402を、その中心位置が着目画素の画素位置と重なるように配置する。そして、フィルタ402における有意係数の値と、該有意係数に対応する画素位置の画素の画素値と、の積和演算を行い、該積和演算の結果を該着目画素の画素値とする。この演算を各画素位置について行うことで、フィルタ402を用いたフィルタ処理を実現する。フィルタ401によってフィルタ処理された画像に対して更にフィルタ402を用いてフィルタ処理を行うことで、405に示す如く、ナイキスト周波数の1/2までの周波数成分を制御する。1回目のフィルタ処理によりナイキスト周波数の1/3までの低周波はすでに制御されているため、2回目のフィルタ処理では、主に、ナイキスト周波数の1/3からナイキスト周波数の1/2までの中周波を制御する。そしてフィルタ402を用いてフィルタ処理を施した画像が、フィルタ403を用いたフィルタ処理の対象となる。
次に、フィルタ403を、その中心位置が着目画素の画素位置と重なるように配置する。そして、フィルタ403における有意係数の値と、該有意係数に対応する画素位置の画素の画素値と、の積和演算を行い、該積和演算の結果を該着目画素の画素値とする。この演算を各画素位置について行うことで、フィルタ403を用いたフィルタ処理を実現する。フィルタ401、フィルタ402によってフィルタ処理された画像に対して更にフィルタ403を用いてフィルタ処理を行うことで、406に示す如く、ナイキスト周波数までの周波数成分を制御する。1回目のフィルタ処理と2回目のフィルタ処理によりナイキスト周波数の1/2までの低・中周波はすでに制御されているため、3回目のフィルタ処理では、主に、ナイキスト周波数の1/2以上の高周波を制御する。
このように、画像に対して、制御したい周波数成分に応じて有意係数を配置した複数のフィルタそれぞれを順次適用することで、低周波から高周波までの制御を好適に行うことができる。図4の場合、タップ数が3×3の処理を3回行うため、その演算量は、フィルタ301(タップ数が7×7)を用いたフィルタ処理の演算量の55%となる。このような、画像に対して「フィルタのサイズ及び該フィルタにおける有意係数の配置間隔が互いに異なる複数のフィルタ」のそれぞれを順次適用するフィルタ処理は、空間フィルタ回路230によって行われる。画像に対してフィルタ401〜403を順次適用する場合における空間フィルタ回路230の構成例を図5に示す。第一フィルタ処理部501は、周波数特性504を有する入力画像Iに対してフィルタ401であるk_1を適用するフィルタ処理(第一フィルタ処理)を行う。第一フィルタ処理では、以下の式(1)で示す如く、入力画像Iに対してk_1を畳み込む演算(畳み込み演算)を行うことで、周波数特性505を有する画像O_1を生成する。O_1=k_1*I (1)
次に第二フィルタ処理部502は、周波数特性505を有する画像O_1に対してフィルタ402であるk_2を適用するフィルタ処理(第二フィルタ処理)を行う。第二フィルタ処理では、以下の式(2)で示す如く、画像O_1に対してk_2を畳み込む演算(畳み込み演算)を行うことで、周波数特性506を有する画像O_2を生成する。O_2=k_2*O_1 (2)
次に第三フィルタ処理部503は、周波数特性506を有する画像O_2に対してフィルタ403であるk_3を適用するフィルタ処理(第三フィルタ処理)を行う。第三フィルタ処理では、以下の式(3)で示す如く、画像O_2に対してk_3を畳み込む演算(畳み込み演算)を行うことで、周波数特性507を有する画像O_3を生成する。O_3=k_3*O_2 (3)
そして第三フィルタ処理部503は、生成した画像O_3を、後段の色空間変換回路240に対して送出する。
第一フィルタ処理、第二フィルタ処理、第三フィルタ処理、のそれぞれのフィルタ処理は、光学系のボケを回復する処理であり、周波数特性504は光学系のボケ特性を表している。第一フィルタ処理では、この周波数特性504に対して、フィルタ401の周波数特性404が乗算されるため、周波数特性は周波数特性504から周波数特性505のように変化し、主に低周波が制御されることが分かる。第二フィルタ処理では、周波数特性505に対して、フィルタ402の周波数特性405が乗算されるため、周波数特性は周波数特性505から周波数特性506のように変化し、主に中周波が制御されることが分かる。第三フィルタ処理では、周波数特性506に対して、フィルタ403の周波数特性406が乗算されるため、周波数特性は周波数特性506から周波数特性507のように変化し、主に高周波が制御されることが分かる。
なお、空間フィルタ回路230の構成は図5に示した構成に限るものではない。本実施形態のように、各フィルタ処理で用いる参照画素の数(タップ数)が同じであれば、フィルタ処理の数分だけのフィルタ処理部を設ける必要はない。例えば図6に示す如く、1つのフィルタ処理部601がフィルタを適宜切り替えてフィルタ処理を実行するようにしても良い。
フィルタ処理部601は、入力画像Iに対してフィルタ401を用いたフィルタ処理(式(1))を行い、その結果生成した画像O_1を自身にフィードバックする。次にフィルタ処理部601は、フィードバックした画像O_1に対してフィルタ402を用いたフィルタ処理を行い(式(2))、その結果生成した画像O_2を自身にフィードバックする。次にフィルタ処理部601は、フィードバックした画像O_2に対してフィルタ403を用いたフィルタ処理を行い(式(3))、その結果生成した画像O_3を、後段の色空間変換回路240に対して送出する。このように、図6の構成であっても、図5の構成と同等のフィルタ処理結果を得ることができる。
このように、各フィルタ処理で用いる参照画素の数(タップ数)が同じであれば、同一のフィルタ処理部によって複数回のフィルタ処理を実行することができる。また、各フィルタ処理で用いる参照画素の数が異なっていても、参照画素の数が最大となるフィルタが1つあれば、不要な参照画素に対応するフィルタ係数を無為係数に設定することで、同一のフィルタ処理部で複数回のフィルタ処理を実行することができる。
なお、以上説明した複数回のフィルタ処理により最終的に得られる画像(図5、図6の例ではO_3)は、通常のフィルタ処理で得られる画像になるべく近いことが望ましい。通常のフィルタ処理で用いるフィルタ(例えば、図3のフィルタ301)をk_bとしたとき、通常のフィルタ処理で入力画像Iから得られる画像O_bは以下の式(4)の通りとなる。O_b=k_b*I (4)
一方、複数回のフィルタ処理により最終的に得られる画像(図5、図6の例ではO_3)は、上記の式(1)〜式(3)より、式(5)の通りとなる。O_3=k_1*k_2*k_3*I (5)
そのため、式(4)、式(5)より、複数回のフィルタ処理により最終的に得られる画像(この例ではO_3)が、通常のフィルタ処理で得られる画像O_bに近くなるためには、次のような条件が必要なことが分かる。すなわち、複数回のフィルタ処理で使用する各フィルタを合成したフィルタk_t(この例では、k_t=k_1*k_2*k_3)が、通常のフィルタ処理で用いるフィルタk_bに近いことが条件といえる。すなわち、k_tとk_bとの間の距離(差異)をdとした場合、距離dが近いことが条件といえる。距離dとしてユークリッド距離を用いた場合、距離dは以下の式(6)により求められる。
d=(Σ(k_t−k_b)0.5 (6)
ここでΣは、フィルタk_t、k_bにおける全てのフィルタ係数位置についての総和を表す。即ち、Σ(k_t−k_b)は、フィルタk_tの各フィルタ係数について、該フィルタ係数の位置に対応するフィルタk_b中の位置のフィルタ係数との差の二乗和を表している。
なお、距離dの定義は式(6)に限定されず、k_tとk_bとの差を表現できれば、どのような尺度であってもかまわない。例えば、k_tとk_bの周波数特性(k_t(p、q)とk_b(p、q)を離散フーリエ変換して絶対値を求めて得られる)をK_t(u、v)とK_b(u、v)とする。このとき、K_t(u、v)とK_b(u、v)のユークリッド距離やチェビシェフ距離等も、距離dとして用いることができる。なお、pはフィルタ内の各フィルタ係数のx方向の位置、qはフィルタ内の各フィルタ係数のy方向の位置、uはx方向の空間周波数、vはy方向の空間周波数である。
このように、距離dをどのような尺度で表したとしても、複数回のフィルタ処理で使用する各フィルタ(図5、図6の例では、k_1、k_2、k_3)は、次のようにして予め求めておく。すなわち、k_bを所与とした場合において、距離dを最小化する最適化問題を、勾配法といった公知のアルゴリズムで解くことにより求められる。このように、複数回のフィルタ処理で使用する各フィルタは、各フィルタを畳み込み演算により合成したフィルタ係数k_tと、通常のフィルタ処理で用いるフィルタ係数k_bとの違いを示す尺度を最小化する最適化問題を解くことにより求める。これにより、複数回のフィルタ処理により最終的に得られる画像(図5、図6の例ではO_3)は、通常のフィルタ処理で得られる画像O_bに近くなる。
なお、フィルタk_1,k_2,k_3の求め方はこのような求め方に限るものではない。何れの求め方を採用するにしても、フィルタk_1,k_2,k_3は予め作成して外部記憶装置118やROM114に格納しておき、空間フィルタ回路230が適宜参照する。なお、作成済みのフィルタを編集したり、追加したり、削除したりてきるようにしても構わない。このような場合、フィルタは、ROM114ではなく、外部記憶装置118等の読み書き可能なメモリに保存させておく。
図7は、通常のフィルタ処理、間引き処理、本実施形態に係るフィルタ処理、のそれぞれのフィルタ処理の効果を比較した図である。通常のフィルタ処理では図3のフィルタ301を用い、間引き処理では図3のフィルタ302を用い、本実施形態に係るフィルタ処理では図4のフィルタ401〜403を用いている。701〜703はそれぞれ、通常のフィルタ処理により得られる周波数特性、間引き処理におけるフィルタ処理により得られる周波数特性、本実施形態に係るフィルタ処理により得られる周波数特性、を表している。704〜706はそれぞれ、通常のフィルタ処理により得られるフィルタ処理済画像、間引き処理におけるフィルタ処理により得られるフィルタ処理済画像、本実施形態に係るフィルタ処理により得られるフィルタ処理済画像、を表している。
通常のフィルタ処理と間引き処理におけるフィルタ処理とを比較すると、周波数特性701,702に示す如く、低周波領域ではほぼ等しい。しかし、前述の通り、間引き処理におけるフィルタ処理は高周波の制御性能が低下するため、周波数特性702は周波数特性701に比べ、フィルタ処理による高周波の応答値の変化が少ないことが分かる。このことはフィルタ処理済画像704、705の比較からも分かり、フィルタ処理済画像705はフィルタ処理済画像704と比べて高周波成分が弱くボケて見える。一方、通常のフィルタ処理と本実施形態に係るフィルタ処理とを比較すると、周波数特性については周波数特性701と周波数特性703とでほぼ一致しており、またフィルタ処理済画像704とフィルタ処理済画像706とはほぼ同じに見える。
次に、空間フィルタ回路230の動作について、図11のフローチャートに従って説明する。なお、図11の各ステップにおける処理の詳細については上記の通りであるため、ここでは簡単に説明する。ステップS1101において第一フィルタ処理部501は、外部記憶装置118等のメモリからフィルタ401を読み出し、該読み出したフィルタ401を入力画像に適用することで、該入力画像に対するフィルタ処理を実行する。ステップS1102において第二フィルタ処理部502は、外部記憶装置118等のメモリからフィルタ402を読み出し、該読み出したフィルタ402を、第一フィルタ処理部501によるフィルタ処理済画像に適用する。これにより、該フィルタ処理済画像に対するフィルタ処理を実行する。
ステップS1103において第三フィルタ処理部503は、外部記憶装置118等のメモリからフィルタ403を読み出し、該読み出したフィルタ403を、第二フィルタ処理部502によるフィルタ処理済画像に適用する。これにより、該フィルタ処理済画像に対するフィルタ処理を実行する。ステップS1104において第三フィルタ処理部503は、ステップS1103においてフィルタ処理を行った画像を、後段の色空間変換回路240に対して出力する。なお、出力するものは画像全体に限らず、画像においてフィルタ処理を行った箇所のみを出力するようにしても構わない。
このように、本実施形態によれば、画像に対して、制御する周波数帯域に応じて有意係数を配置した複数のフィルタそれぞれを順次適用することで、少ない演算量で低周波から高周波までの制御を好適に行うことができる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態によれば、有意係数の配置が異なる複数のフィルタを用いて複数回フィルタ処理することにより周波数成分の制御性能を向上できる。しかしながら、フィルタ処理の回数が増えると、フィルタ処理1回である場合よりも当然、処理時間が増大してしまう。一般的に周波数成分の制御性能が良いほど画質が向上するため、画質と処理時間はトレードオフの関係にある。そこで本実施形態では、全てのフィルタを適用するのか、一部のフィルタを適用するのか等のモードを設け、ユーザ操作などによって選択されたモードに対応するフィルタを画像に適用する。このような構成により、例えば、画質と処理時間との兼ね合いにおいて所望とするバランスに対応するモードを選択することができる。モードの選択は、ユーザが不図示の操作部を操作することで行っても良いし、CPU112が状況に応じて行っても良い。
以下では第1の実施形態との差分について重点的に説明し、以下で特に触れない限りは第1の実施形態と同様であるものとする。本実施形態では、空間フィルタ回路230が図8に例示する構成を有する。本実施形態に係る空間フィルタ回路230は、ユーザ選択などによって指定されたモードに応じて処理部801〜804の何れかを動作させて、入力画像に対するフィルタ処理を実行する。
スイッチ部890は、ユーザ選択などに応じて処理部801〜804のうち対応する1つを選択する。処理部801は、第1の実施形態と同様に、画像に対して第一フィルタ処理、第二フィルタ処理、第三フィルタ処理を実行する。処理部802は、画像に対して第一フィルタ処理、第二フィルタ処理、を実行する。処理部803は、画像に対して第二フィルタ処理、第三フィルタ処理、を実行する。処理部804は、画像に対して第一フィルタ処理を実行する。すなわち、空間フィルタ回路230は、選択されたモードに応じたフィルタを用いて、入力画像に対するフィルタ処理を実行する。
ここで、処理部801〜804のうち最も処理時間が長いものは処理部801で、次に長いものは処理部802及び803であり、最も短いものは処理部804である。しかし、フィルタ処理済画像の画質については、処理部801は低周波〜高周波を制御でき、処理部802は低周波〜中周波を制御でき、処理部803は中周波〜高周波を制御でき、処理部804は低周波のみを制御できる。
次に、モード切替の具体的な例について説明する。例えばユーザが不図示の操作部を操作することで、高速モード、標準モード、高画質モード、の何れかを選択できるとする。ここで、ユーザが操作部を操作して高速モードを選択すると、スイッチ部890は処理部804を選択する。また、ユーザが操作部を操作して標準モードを選択すると、スイッチ部890は処理部802を選択する。また、ユーザが操作部を操作して高画質モードを選択すると、スイッチ部890は、処理部801を選択する。画像の周波数成分に着目すると、低い周波数ほど視覚感度が高く画質への寄与が大きいため、このように低周波から順に制御することにより、処理時間あたりの画質向上効果を高めることができる。一方、処理部803のように低周波からではなく中周波から順に制御した場合、処理時間が同じ処理部802に比べて画質向上効果が劣ってしまうが、入力画像の低周波成分のゲインが小さい場合は処理部802の方が適している。即ち、所望のフィルタの周波数特性によって最適な構成を選択するようにしても良い。なお、上記のように、フィルタ処理の組み合わせの中から所望の組み合わせを選択する代わりに、どのフィルタを用いるのかを選択するようにしても構わない。
また、モード切替の他の例としては、コピーモード(原稿の読み取りとプリント出力を行うモード)と、スキャンモード(原稿の読み取りのみを行うモード)と、が設けられている場合がある。コピーモードでは、読み取りと同時にプリント出力も行うため高速な処理が求められるのに対し、スキャンモードでは、コピーモードほどの速度は求められない。そこで、コピーモードが選択されると、スイッチ部890は処理部804を選択し、スキャンモードが選択されると、スイッチ部890は処理部801を選択する。もしくは、コピーモードでも処理の初めの段階では処理部801を用いることにするが、処理時間が所定の閾値を超えた場合は、処理を途中で打ち切り、処理部802や処理部804を選択する。
このように、スキャンモードに比べてコピーモードではフィルタ処理の回数を少なくすることにより、コピーモードでは処理の遅れのない安定した動作を実現し、スキャンモードでは高画質を実現できる。すなわち、より高速にフィルタ処理を行うモードが設定された場合には、より数が少ないフィルタのセットを選択し、より高画質にフィルタ処理を行うモードが設定された場合には、より数が多いフィルタのセットを選択する構成には様々な構成がある。
また、他の例としては、プリント出力時に高品位用紙(写真用紙など)と、低品位用紙(普通紙など)と、を選択できる場合、低品位用紙を使用した場合はフィルタ処理の効果が視認されづらいため、高品位用紙を使用した場合に比べて処理回数を少なくする。例えば、高品位用紙では処理部801を選択し、低品位用紙では処理部804を選択する。すなわち、フィルタ処理が施された画像をより高品位の記録媒体に記録する設定がなされている場合には、より数が多いフィルタを選択する。一方、フィルタ処理が施された画像をより低品位の記録媒体に記録する設定がなされている場合には、より数が少ないフィルタを選択する。このように、フィルタ処理の効果が視認されづらいケースではフィルタ処理の回数を少なくすることにより、効果が少ないのに処理時間が長くなるという無駄を防ぐことができる。
本実施形態に係る空間フィルタ回路230の動作について、図12のフローチャートに従って説明する。なお、図12の各ステップにおける処理の詳細については上記の通りであるため、ここでは簡単に説明する。
ステップS1201においてスイッチ部890は、ユーザ操作などによって第1〜4のモードの何れが設定されているのかを判断する。第1〜4のモードには、上記の高速モード、標準モード、高画質モード、スキャンモード、コピーモード、高品位用紙を使用するモード、低品位用紙を使用するモード等、使用するフィルタを切り替えるための様々なモードが含まれる。この判断の結果、第1のモードが設定されている場合には、処理はステップS1202に進み、第2のモードが設定されている場合には、処理はステップS1203に進む。一方、第3のモードが設定されている場合には、処理はステップS1204に進み、第4のモードが設定されている場合には、処理はステップS1205に進む。
ステップS1202においてスイッチ部890は処理部801に動作を指示するので、処理部801は、図11のフローチャートに従った処理と同様の処理を行うことで、入力画像に対するフィルタ処理を実行する。ステップS1203においてスイッチ部890は処理部802に動作を指示する。処理部802は、外部記憶装置118等のメモリからフィルタ401を読み出し、該読み出したフィルタ401を入力画像に適用する。これにより、該入力画像に対するフィルタ処理を実行する。その後、処理部802は、外部記憶装置118等のメモリからフィルタ402を読み出し、該読み出したフィルタ402を、フィルタ401を用いたフィルタ処理済みの画像に適用することで、該フィルタ処理済みの画像に対するフィルタ処理を実行する。
ステップS1204においてスイッチ部890は処理部803に動作を指示する。処理部803は、外部記憶装置118等のメモリからフィルタ402を読み出し、該読み出したフィルタ402を入力画像に適用することで、該入力画像に対するフィルタ処理を実行する。その後、処理部803は、外部記憶装置118等のメモリからフィルタ403を読み出し、該読み出したフィルタ403を、フィルタ402を用いたフィルタ処理済みの画像に適用することで、該フィルタ処理済みの画像に対するフィルタ処理を実行する。
ステップS1205においてスイッチ部890は処理部804に動作を指示する。処理部804は、外部記憶装置118等のメモリからフィルタ401を読み出し、該読み出したフィルタ401を入力画像に適用することで、該入力画像に対するフィルタ処理を実行する。なお、処理部801〜804の何れも、フィルタ処理を行った画像を、後段の色空間変換回路240に対して出力する。なお、出力するものは画像全体に限らず、画像においてフィルタ処理を行った箇所のみを出力するようにしても構わない。
[第3の実施形態]
第2の実施形態では、フィルタ処理の回数をモードに応じて切り替えたが、本実施形態では、フィルタ処理の対象となる対象領域の位置に応じて、該対象領域に対するフィルタ処理の回数を制御する。具体的には、高周波成分が多い画像領域(文字や線画の領域)では、できるだけ多くの周波数帯域を制御するため、フィルタ処理の回数を多くする。一方、高周波成分が少ない画像領域(自然画の領域)では、低周波から高周波まで制御しても効果が出にくいため、フィルタ処理の回数を少なくする。これにより、処理時間あたりの画質向上効果を高めることができる。以下では、第1の実施形態との差分について重点的に説明し、以下で特に触れない限りは、第1の実施形態と同様であるものとする。
本実施形態に係る空間フィルタ回路230の構成例について、図9のブロック図を用いて説明する。本実施形態に係る空間フィルタ回路230は、第一フィルタ処理を行う処理部901、第二フィルタ処理を行う処理部902、第三フィルタ処理を行う処理部903を有している。入力画像に対して処理部901が第一フィルタ処理を行い、処理部901によるフィルタ処理済画像に対して処理部902が第二フィルタ処理を行い、処理部902によるフィルタ処理済画像に対して処理部903が第三フィルタ処理を行ったとする。このとき、処理部903から出力されるフィルタ処理済画像は、図5における画像O_3と同じである。
本実施形態でも、第2の実施形態と同様に、視覚感度の高い低周波から順に制御を行う。先ず、処理部901では入力画像Iに対して第一フィルタ処理を行うことで画像O_1を生成し、更に、入力画像Iと画像O_1との差分値(差の絶対値)を、低周波の制御効果として求める。例えば、入力画像Iを複数の画像領域に分割し、画像領域ごとに、「該画像領域内の各画素の画素値と、該画像領域に対応する画像O_1内の画像領域内の各画素の画素値と、の差分(絶対値)の総和」を、該画像領域における低周波の制御効果として求める。なお、低周波の制御効果を求める方法はこれに限るものではなく、第一フィルタ処理を施す前と後とでどれだけの変化があったのかを定量的に評価することができる値であれば、如何なる値であっても構わない。そして、低周波の制御効果の値が閾値を下回る画像領域については、さらに異なるフィルタを用いてフィルタ処理を施しても効果が出にくい画像領域とみなし、2回目以降のフィルタ処理(第二フィルタ処理及び第三フィルタ処理)を施すことなく色空間変換回路240に出力する。一方、低周波の制御効果の値が閾値を超える画像領域(第一フィルタ処理済み)については、処理部902に対して出力する。
処理部902は、処理部901からの画像領域に対して第二フィルタ処理を施し、処理部901からの画像領域と、該画像領域について第二フィルタ処理を施した結果と、の差分値(差の絶対値)を、中周波の制御効果として求める。中周波の制御効果の求め方については低周波の制御効果の求め方と同様である。そして、中周波の制御効果の値が閾値を下回る画像領域については、フィルタ処理の回数を増やしても効果が出にくい画像領域とみなし、3回目以降のフィルタ処理(第三フィルタ処理)を施すことなく色空間変換回路240に対して出力する。一方、中周波の制御効果の値が閾値を超える画像領域(第二フィルタ処理済み)については、処理部903に対して出力する。
処理部903は、処理部902からの画像領域に対して第三フィルタ処理を施し、第三フィルタ処理済みの画像領域を色空間変換回路240に対して出力する。つまり本実施形態に係る空間フィルタ回路230は、着目フィルタを適用する対象となる画像と、該画像に対して該着目フィルタを適用した後の画像と、の差分が閾値を超えている場合には、次のように動作する。つまり、該着目フィルタよりもサイズが小さく且つ有意係数の配置間隔が狭いフィルタを、着目フィルタを適用した後の画像に適用してフィルタ処理を行う。一方、空間フィルタ回路230は、着目フィルタを適用する対象となる画像と、該画像に対して該着目フィルタを適用した後の画像と、の差分が閾値を下回る場合には、着目フィルタを適用した後の画像に対して更にフィルタ処理は行わない。
本実施形態に係る空間フィルタ回路230の動作について、図13のフローチャートに従って説明する。なお、図13の各ステップにおける処理の詳細については上記の通りであるため、ここでは簡単に説明する。ステップS1301において処理部901は、外部記憶装置118等のメモリからフィルタ401を読み出し、該読み出したフィルタ401を入力画像Iに適用することで、該フィルタ処理済みの入力画像である画像O_1を生成する。そして更に処理部901は、入力画像Iと画像O_1との差分値(差の絶対値)を、低周波の制御効果として求める。
ステップS1302において処理部901は、ステップS1301において求めた低周波の制御効果の値が閾値を超えている画像領域があるか否かを判断する。そして処理部901は、低周波の制御効果の値が閾値を下回る画像領域については色空間変換回路240に対して出力し、低周波の制御効果の値が閾値を超える画像領域については、処理部902に対して出力する。そして、この判断の結果、低周波の制御効果の値が閾値を超えている画像領域がある場合には、処理はステップS1303に進み、ない場合には、図13のフローチャートに従った処理は終了する。
ステップS1303において処理部902は、外部記憶装置118等のメモリからフィルタ402を読み出し、該読み出したフィルタ402を、処理部901から送出された画像領域に適用することで、該画像領域に対してフィルタ処理を実行する。そして更に処理部902は、処理部901から送出された画像領域と、本ステップにおいて該画像領域をフィルタ処理した結果と、の差分値(差の絶対値)を、中周波の制御効果として求める。ステップS1304において処理部902は、ステップS1303において求めた中周波の制御効果の値が閾値を超えている画像領域があるか否かを判断する。そして処理部902は、中周波の制御効果の値が閾値を下回る画像領域については色空間変換回路240に対して出力し、中周波の制御効果の値が閾値を超える画像領域については、処理部903に対して出力する。そして、この判断の結果、中周波の制御効果の値が閾値を超えている画像領域がある場合には、処理はステップS1305に進み、ない場合には、図13のフローチャートに従った処理は終了する。
ステップS1305において処理部903は、外部記憶装置118等のメモリからフィルタ403を読み出し、該読み出したフィルタ403を、処理部902から送出された画像領域に適用することで、該画像領域に対してフィルタ処理を実行する。そして処理部903は、フィルタ403を用いてフィルタ処理を行った画像領域を色空間変換回路240に対して出力する。
なお、上記の説明では、低周波の制御効果の値や中周波の制御効果の値が閾値を超えている画像領域のみを後段の処理部に転送し、超えていない画像領域については色空間変換回路240に転送していた。しかし、次のように空間フィルタ回路230を構成しても良い。処理部901は、画像中に低周波の制御効果の値が閾値を超えている画像領域が存在しない場合には、該画像を色空間変換回路240に転送し、1つでも存在する場合には、該画像を処理部902に転送する。処理部902は、処理部901から転送された画像において低周波の制御効果の値が閾値を超えている画像領域に対して第二フィルタ処理を行う。そして処理部902は、フィルタ処理済みの画像において中周波の制御効果の値が閾値を超えている画像領域が存在しない場合には、該画像を色空間変換回路240に転送し、1つでも存在する場合には、該画像を処理部903に転送する。処理部903は、処理部902から転送された画像において中周波の制御効果の値が閾値を超えている画像領域に対して第三フィルタ処理を行ってから該画像を色空間変換回路240に転送する。
このように、本実施形態によれば、互いに異なる周波数成分を制御する複数のフィルタを用いたフィルタ処理の効果が出やすい領域については、すべてのフィルタ処理を施す。これにより、処理時間あたりの画質向上効果を高めることができる。なお、図9の例では、更にフィルタ処理を行うのか否かを、フィルタ処理の前後の差の絶対値に基づいて判断したが、この判断に他の方法を用いてもかまわない。例えば、公知の方法でエッジ強度を求め、求めたエッジ強度が閾値以上であれば、更なるフィルタ処理を行い、閾値未満であれば更なるフィルタ処理は行わないようにしても良い。すなわち、画像のエッジ強度に応じて、該画像に適用するフィルタの数を判断しても良い。
また、画像にあらかじめ設定されている属性情報(文字や線画や自然画を区別できる属性情報)に基づいて、画像へのフィルタ処理の回数を決めてもかまわない。この場合、自然画に比べ、文字や線画ではフィルタ処理の回数を多くする。すなわち、画像の画像属性に応じて、該画像に適用するフィルタの数を判断しても良い。
<変形例>
上記の実施形態では説明上、互いに制御する周波数帯域が異なる複数のフィルタを3つ(フィルタ処理の最大回数を3)としているが、最大回数は3に限るものではない。また、上記の実施形態では説明上、各フィルタ処理で使用するタップ数を一定にしたが、フィルタ処理ごとにタップ数を変えてもかまわない。例えば、図5のフィルタ処理において、二回目のフィルタ処理で用いるフィルタ402の有意係数の間隔を1にすることにより、タップ数を3×3から5×5にしてもかまわない。
また、フィルタは、図10(a)に示すようなフィルタ1001(有意係数、無為係数の表現は図4,5と同じ)のように、縦サイズと横サイズとが同じでなくても良いし、有意係数の縦方向の間隔と横方向の間隔とが同じでなくても良い。一例として、インクジェットプリンタによる印字プロセスで発生するボケを図5のフィルタ処理によって回復するケースを想定する。インクジェットプリンタは縦方向に比べて横方向の方がボケやすい。そのため、主に低周波を制御する処理(図5の第一フィルタ処理のように、複数回のフィルタ処理のうち参照領域が最も広いフィルタを用いる処理)において、横方向の参照領域のサイズを縦方向に比べて大きくしたフィルタを用いる。この例ではフィルタ1001を、フィルタ401のかわりに用いる。これにより、インクジェットプリンタのボケをさらに好適に回復することができる。
また、フィルタの参照領域は、矩形に限定されない。通常、光学系のボケ特性は円形に近いことが多いため、ボケを回復する際に矩形の参照領域を持つフィルタを用いた場合、矩形の頂点に対応する4つのフィルタ係数の値がほぼ0になることが多い。そこで、フィルタを図10(b)のフィルタ1002(有意係数、無為係数の表現は図4,5と同じ)のように構成することで、参照領域を六角形にする。このようにすることにより、少ないタップ数でより広い範囲を参照できる。このような、矩形ではなく、円に近い参照領域を持つフィルタは、主に低周波を制御する処理(図5の第一フィルタ処理のように、複数回のフィルタ処理のうち参照領域が最も広いフィルタを用いる処理)において特に有効である。例えば、図8の処理部803のように、2回のフィルタ処理を行うケースにおいて、第二フィルタ処理においてフィルタ402のかわりにフィルタ1002を用いることにより、参照領域のサイズをほとんど変化させずにタップ数を削減できる。
このように、有意係数が格子状に配置されていれば、有意係数の配置間隔や、参照領域の形は任意に設定できる。すなわち、画素間を結ぶ二次元ベクトルv1、v2を単位格子ベクトルとし、a、bを整数としたとき、v=a×v1+b×v2となる位置に有意係数が配置されていることが望ましい。このとき、単位格子ベクトルv1、v2の方向と長さおよび、整数a、bの範囲は、任意に設定できる。これまで示してきたフィルタ(302、401、402、403、1001、1002)は全て、有意係数が格子状に配置されている。有意係数が格子状に配置されている場合、より少ない参照画素で、より多くの画素の影響を考慮でき、有意係数が格子状に配置されていない場合に比べて、周波数成分の制御性能が向上する。
例えば、有意係数が格子状に配置されているフィルタ401とフィルタ403を用いた2回のフィルタ処理を行うケースを想定する。この処理は、フィルタ401とフィルタ403の畳み込み演算を行って合成したフィルタを1回だけ適用する処理と等価である。フィルタ401とフィルタ403を合成したフィルタの有意係数の配置は、図14(a)の1401のようになるため、縦9画素×横9画素の参照領域内の全ての画素の影響を考慮できる。
一方、この処理において、フィルタ401の代わりに、有意係数が格子状に配置されていないフィルタ1402(図14(b))を用いた場合、フィルタ1402は有意係数が等間隔になっていないため、フィルタ1402とフィルタ403を合成したフィルタの有意係数の配置は、図14(c)の1403のようになる。そのため、縦9画素×横9画素の参照領域内の全ての画素の影響を考慮できず、フィルタ401を用いたときに比べ、周波数成分の制御性能が劣ってしまう。
このような理由から前述の実施形態では、各フィルタの有意係数を格子状に配置し、その配置間隔を異ならせることで、複数回のフィルタ処理において、より少ない参照画素で、より多くの画素の影響を考慮できるようにしている。
また、より少ない参照画素で、より多くの画素の影響を考慮するには、複数回のフィルタ処理で使用する各フィルタの単位格子ベクトルの向きを揃えるように構成することも有効である。例えば、フィルタ401とフィルタ403を用いた2回のフィルタ処理を行うケースを想定する。フィルタ401とフィルタ403は、単位格子ベクトルの向きが揃っており、いずれも、右向きと、上向きである。そのため、フィルタ401とフィルタ403を合成したフィルタの有意係数の配置は、図14(a)の1401のようになり、縦9画素×横9画素の参照領域内の全ての画素の影響を考慮できる。
一方、この処理において、フィルタ403の代わりに、フィルタ1404(図14(d))を用いた場合、フィルタ401とフィルタ1404を合成したフィルタの有意係数の配置は、図14(e)の1405のようになる。フィルタ1404の単位格子ベクトルの向きは、図14(d)に示すように、右斜め上向きと、右斜め下向きであり、フィルタ401の単位格子ベクトルと向きが異なっている。そのため、フィルタ1405は、参照領域の大きさは縦11画素×横11画素となり、フィルタ1401よりも広い範囲の画素の影響を考慮できるが、参照領域内の全ての画素の影響を考慮できなくなる。特に、縦9画素×横9画素の領域内の全ての画素の影響を考慮したい場合、フィルタ401とフィルタ403を用いれば可能であるが、フィルタ401とフィルタ1404を用いた場合は不可能である。このような理由から、第1の実施形態では、フィルタ401、402、403の単位格子ベクトルの向きを揃えることにより、より少ない参照画素で、より多くの画素の影響を考慮できるようにしている。
また、光学系のボケの回復のような画像処理を、前述の実施形態に示すような複数回のフィルタ処理により実現する場合、合成したフィルタは、係数の総和をほぼ1にしないと、処理前後で画像の全体的な明るさが変化してしまう。合成したフィルタの係数の総和をほぼ1にするためには、通常のフィルタ処理で用いるフィルタ係数k_bの総和をほぼ1になるように各係数を決定すればよい。
ただし、合成したフィルタ係数の総和はほぼ1になるように決定できても、複数回の処理で使用する各フィルタは、総和がほぼ1にならないことがある。例えば、2回のフィルタ処理を行う場合、1回目のフィルタ処理で使用する係数は、総和が2となり、2回目のフィルタ処理で使用する係数は、総和が0.5となることがある。すなわち、1回目の処理では画像が全体的に明るくなり、2回目の処理では画像が全体的に暗くなる。有限長のビットを用いて演算を行う場合、画像の全体的な明るさが変化すると、クリッピングや丸め処理により情報が欠落し、画質が劣化してしまう。そのため、合成したフィルタだけでなく、複数回の処理で使用する各フィルタも、係数の総和をほぼ1にすることが望ましい。
例えば、各フィルタの中央の係数を従属変数として、各フィルタの有意係数を決定する。具体的には、中央の係数を、1から、中央以外の係数の総和を減算した値と設定する。もしくは、各フィルタ係数を求めた後に、各フィルタ係数について、個々の係数を、係数の総和で除算して正規化する。これらの方法を用いれば、いずれのフィルタも、係数の総和がほぼ1になるように決定することができる。これにより、有限長のビットを用いて演算を行う場合において、クリッピングや丸め処理による情報欠落を低減でき、画質が向上する。
また、図5のフィルタ処理では使用するフィルタのサイズを、後段のフィルタ処理ほど小さくすることにより、周波数成分を低周波から順に制御しているが、これに限らない。例えば、逆に、フィルタサイズを、後段のフィルタ処理ほど大きくし、周波数成分を高周波から順に制御してもかまわない。例えば、図5のフィルタ処理の場合、一回目のフィルタ処理、二回目のフィルタ処理、三回目のフィルタ処理において、それぞれ、フィルタ403、フィルタ402、フィルタ401を用いてもかまわない。
各フィルタ処理は線形演算のため、フィルタ処理の順番を変えても最終結果は数式上は変わらない。しかし、有限長のビットを用いて演算を行う場合、演算過程でクリッピングが生じることにより、フィルタ処理の順番によってクリッピングに起因するアーチファクトの出方が変化する。実際、発明者は、低周波から順に制御した場合に比べ、高周波から順に制御した方が、アーチファクトが弱くなるケースがあることを確認した。このように、クリッピングによるアーチファクトが目立つ場合は、フィルタ処理の順番を変化させることにより改善することができる。
また、上記の各実施形態におけるフィルタ処理は、積和演算を行うフィルタ処理に限るものではなく、他の種のフィルタ処理、例えば、メジアンフィルタなどの非線形なフィルタ処理であっても構わない。
また、フィルタ処理の回数は、フィルタ処理の演算精度に応じて切り替えても良い。演算精度は、フィルタ係数のビット長といった、フィルタ処理に関わるデータのビット長であり、ビット長が長いほど演算精度が高くなる。一般的に、演算精度が低くなるほど、フィルタ処理による周波数成分の制御性能が低下する。そのため、演算精度が低いフィルタ処理ほど、その回数を増やす。すなわち、フィルタ処理の演算精度に応じて、画像に適用するフィルタの数を判断するようにしても良い。これにより、演算精度を低くしたことによる画質劣化を補償できる。また、入力画素のビット数(ビット精度)に応じて切り換えても良い。即ち、入力画素のビット数が少ない場合(例えば8ビット)は処理回数を増やし、入力画素のビット数が多い場合(例えば16ビット)は処理回数を減らすようにしても良い。あるいは、入力画素のビット数が少ない場合は、出力画像として高画質を期待していないと言えるので処理回数を減らし、入力画素のビット数が多い場合は、出力画像として高画質を期待していると言えるので処理回数を増やすようにしても良い。
また、上記の各実施形態では、複合機における空間フィルタ回路230の動作について説明した。しかし、上述した空間フィルタ回路230の機能は、入力画像に対してフィルタ処理を行う機器であれば、複合機に限らず、PC(パーソナルコンピュータ)や携帯電話、スマートフォン、タブレット端末など様々な機器に適用することができる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
230:空間フィルタ回路

Claims (20)

  1. フィルタ処理の対象となる画像を取得する取得手段と、
    フィルタのサイズ及び該フィルタにおける有意係数の配置間隔が互いに異なる複数のフィルタを前記画像に適用して該画像に対するフィルタ処理を行う処理手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記複数のフィルタは、それぞれ制御する周波数帯域に基づいて有意係数を配置したフィルタであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記複数のフィルタそれぞれは、所定の間隔で格子状に有意係数を配置したフィルタであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記複数のフィルタは、フィルタのサイズが小さいほど有意係数の配置間隔が小さいフィルタの集合であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 更に、前記複数のフィルタのうち前記処理手段が用いるフィルタを選択する選択手段を備え、
    前記処理手段は、前記選択手段が選択したフィルタを前記画像に適用して該画像に対するフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項1又は4に記載の画像処理装置。
  6. 前記選択手段は、前記複数のフィルタの複数の組み合わせのうち選択されたモードに対応する組み合わせのフィルタを選択することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記選択手段は、より高速にフィルタ処理を行うモードが設定された場合には、より数が少ないフィルタを選択することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  8. 前記選択手段は、より高画質にフィルタ処理を行うモードが設定された場合には、より数が多いフィルタを選択することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  9. 前記選択手段は、フィルタ処理が施された画像をより高品位の記録媒体に記録する設定がなされている場合には、より数が多いフィルタを選択することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  10. 前記選択手段は、フィルタ処理が施された画像をより低品位の記録媒体に記録する設定がなされている場合には、より数が少ないフィルタを選択することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  11. 前記処理手段は、フィルタ処理の前後で画像の差分が閾値を超えている場合には、該フィルタ処理の後の画像に対して更にフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項1又は4に記載の画像処理装置。
  12. 前記処理手段は、フィルタ処理の前後で画像の差分が閾値を下回る場合には、該フィルタ処理の後の画像に対して更にフィルタ処理を行わないことを特徴とする請求項1,4,11の何れか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記処理手段は、
    画像のエッジ強度に応じて、該画像に適用するフィルタの数を判断することを特徴とする請求項1又は4に記載の画像処理装置。
  14. 前記処理手段は、
    画像の画像属性に応じて、該画像に適用するフィルタの数を判断することを特徴とする請求項1又は4に記載の画像処理装置。
  15. 前記処理手段は、
    フィルタ処理の演算精度に応じて、画像に適用するフィルタの数を判断することを特徴とする請求項1又は4に記載の画像処理装置。
  16. 前記処理手段は、
    画像における画素のビット精度に応じて、画像に適用するフィルタの数を判断することを特徴とする請求項1又は4に記載の画像処理装置。
  17. 前記処理手段は、フィルタのサイズがより大きく且つ該フィルタにおける有意係数の配置間隔がより大きいフィルタから順に使用してフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項1又は4に記載の画像処理装置。
  18. 前記処理手段は、フィルタのサイズがより小さく且つ該フィルタにおける有意係数の配置間隔がより小さいフィルタから順に使用してフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項1又は4に記載の画像処理装置。
  19. 画像処理装置が行う画像処理方法であって、
    前記画像処理装置の取得手段が、フィルタ処理の対象となる画像を取得する取得工程と、
    前記画像処理装置の処理手段が、フィルタのサイズ及び該フィルタにおける有意係数の配置間隔が互いに異なる複数のフィルタを前記画像に適用して該画像に対するフィルタ処理を行う処理工程と
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
  20. コンピュータを、請求項1乃至18の何れか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのコンピュータプログラム。
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