JP2017089905A - 熱交換器及び熱交換器を備えた空気調和機 - Google Patents

熱交換器及び熱交換器を備えた空気調和機 Download PDF

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崇 松本
寿守務 吉村
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Abstract

【課題】熱伝達率を向上させた熱交換器及び熱交換器を備えた空気調和機を提供する。
【解決手段】本発明に係る熱交換器は、板状の基板に複数の筒状のフィンカラーが形成されたフィンと、複数のフィンのフィンカラーが連接して形成された通液管と、を備える。通液管は、内面を覆う樹脂層を有し、樹脂層は、通液管の内側に向かう突起部を有する。
【選択図】図9

Description

本発明は、熱交換器及び熱交換器を備えた空気調和機に関し、特にプレートフィン型熱交換器の構造に関する。
従来、空気調和機は、その冷凍サイクル回路において、冷媒と空気との間で熱交換を行う熱交換器を有する。熱交換器は、複数のフィンを積層して形成されたフィンコアを有する。フィンコアは、平板状のフィンに穿設された複数の短筒状のフィンカラーを連接し、隣合うフィンを樹脂により接合することにより形成され、連接されたフィンカラーにより形成された複数の通液管を有する。通液管の内面には接合時の樹脂により樹脂層が形成されている。また、熱交換器には、通液管同士が連通するようにフィンコアの両端に接続管が備えられている。通液管は、樹脂によりシールされており、フィンコアを通過する流体と通液管を通過する流体とが熱交換できるようになっており、また、樹脂が内面に被覆されることにより、通液管を構成する金属の表面の防食がなされている。
例えば、特許文献1に開示されているところでは、開口突出部を備えたアルミニウム製のプレートフィン及び同様な形状の開口突出部を備えたアルミニウム製の上下各座板を、その開口突出部を他のフィンの開口に嵌合して積層し、これらの嵌合部に接着材を流下させることにより当該嵌合部を接合して、接着材層が形成されたコア部を形成している。
特公昭61−015359号公報
しかし、特許文献1に開示されている熱交換器においては、嵌合させたフィンカラー部の内面に形成した樹脂層が熱抵抗となり、通液管を流れる冷媒とフィンの間を通過する空気との熱交換性能が低下するという課題があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、熱交換器の通液管内の流動体とフィンカラー部との熱伝達率を向上させた熱交換器及び熱交換器を備えた空気調和機を提供するものである。
本発明に係る熱交換器は、板状の基板に複数の筒状のフィンカラーが形成されたフィンと、複数の前記フィンの前記フィンカラーが連接して形成された通液管と、を備え、該通液管は、内面を覆う樹脂層を有し、該樹脂層は、前記通液管の内側に向かう突起部を有する。
本発明によれば、通液管の内面に中心方向に延在する突起部を設けることで、通液管内部を流動する液体の通液管壁と接触する部分に生じる温度境界層を薄くするとともに、流動する液体の流れの乱れを増加させることにより、通液管中の液体とフィンの間を通過する空気との間の熱伝達率を向上させる。その結果、熱交換器の熱交換性能が向上する。
本発明の実施の形態1に係る空気調和機の冷媒回路図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の熱源側ユニットの一例を示す透視図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の利用側ユニットの一例を示す斜視図である。 図3の利用側ユニットの断面を示した説明図である。 本発明の実施の形態1における空気調和機の利用側熱交換器の斜視図である。 図5の利用側熱交換器を構成するフィンのフィンカラーの周辺部の斜視図である。 図5の利用側熱交換器のフィンコアの通液管の通液方向に垂直なA−A断面を示した模式図である。 図5の利用側熱交換器の通液管の入口部のB−B断面を示した模式図である。 本発明の実施の形態1に係る利用側熱交換器の通液管の一端の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る利用側熱交換器の通液管の通液方向に垂直な断面を示した模式図である。 本発明の実施の形態2に係る利用側熱交換器のフィンカラー周辺の斜視図である。 図11のC−Cにおける断面の模式図である。 図11のD−Dにおける断面の模式図である。 本発明の実施の形態4の通液管の通液方向に垂直な断面の模式図である。 本発明の実施の形態4の通液管の通液方向に垂直な断面の模式図である。
実施の形態1.
以下、本発明に係る熱交換器及び熱交換器を備えた空気調和機について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
<空気調和機20の構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機20の冷媒回路図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機20の熱源側ユニット1の一例を示す透視図である。実施の形態1に係る空気調和機20は、空調対象である室内に設置される熱源側ユニット1と戸外に設置される利用側ユニット9との間に中継熱交換器8が備えられており、冷凍サイクルを構成している。
熱源側ユニット1は、利用側ユニット9と接続されることにより冷媒を循環させる冷凍サイクルを構成することで、戸外から空調のための熱を廃熱又は供給するものである。熱源側ユニット1は、筐体21を有している。筐体21内には、圧縮機4、流路切替器6、熱源側熱交換器2、送風機3、アキュムレータ5、及び膨張弁7を収納している。利用側ユニット9は、1台の熱源側ユニット1に対して1台以上接続される。利用側ユニット9は、空調対象である室内に設置されており、内部に利用側熱交換器10を備えている。空気調和機20は、圧縮機4と流路切替器6と熱源側熱交換器2と膨張弁7と中継熱交換器8とが冷媒配管により接続された冷凍サイクルを有している。
<熱源側ユニット1>
圧縮機4は、冷媒を吸引および圧縮して高温高圧の状態にするものであって、たとえばスクロール型圧縮機、ベーン型圧縮機等により構成されている。流路切替器6は、冷房運転もしくは暖房運転の運転モードの切替に応じて暖房流路と冷房流路との切替を行うものであって、たとえば四方弁からなっている。流路切替器6は、暖房運転時において、圧縮機4の吐出側と中継熱交換器8とを接続するとともに、熱源側熱交換器2とアキュムレータ5とを接続する。この時、冷媒は、図1の冷媒回路図における流路切替器6の実線で示された経路を流れる。一方、流路切替器6は、冷房運転時において、圧縮機4の吐出側と熱源側熱交換器2を接続するとともに、中継熱交換器8とアキュムレータ5とを接続する。この時、冷媒は、図1の冷媒回路図における流路切換器の破線で示された経路を流れる。なお、流路切替器6として四方弁を用いた場合について例示しているが、これに限らずたとえば複数の二方弁等を組み合わせて構成してもよい。
熱源側熱交換器2は、冷媒と外気との間で熱交換を行うものであって、例えば図2においては筐体21を天面視すると、L字状に曲げられた形状を有している。送風機3は、熱源側熱交換器2に送風するものであって、送風機3からおおよそ垂直方向に空気が吹き出される。
膨張弁7は、中継熱交換器8と熱源側熱交換器2との間に設けられており、流量を調整することにより冷媒の状態を調整するものである。たとえばLEV(リニア電子膨張弁)などに代表される絞り装置や開閉により冷媒の流れのON/OFFを行う開閉弁等からなっている。アキュムレータ5は、圧縮機4の吸引側に設けられたものであって冷媒を貯留するものである。そして、圧縮機4はアキュムレータ5に貯留された冷媒のうちガス冷媒のみを吸引し圧縮するようになっている。
<利用側ユニット9の構成>
利用側ユニット9は中継熱交換器8を介して熱源側ユニット1と接続される。具体的には、利用側ユニット9側の回路は、中継熱交換器8と利用側熱交換器10とポンプ12とが直列に配管により接続され、回路内を液体が循環するように構成されている。中継熱交換器8においては、熱源側ユニット1を出た冷媒と利用側ユニット9から出た液体とが熱交換できる構造になっている。
図3は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機20の利用側ユニット9の一例を示す斜視図である。図4は、図3の利用側ユニット9の断面を示した説明図である。本発明の実施の形態1に係る利用側熱交換器10を備えた利用側ユニット9の構成を説明する。図3に示されるように、利用側ユニット9は、直方体の筐体16を有し、上面に備えられた吸入口17から室内の空気を取り込み、内部で熱交換した調和空気を下部の吹出口18から吹き出す構造になっている。図4において、紙面左は前面、右は後面を示す。図4に示されているように、利用側ユニット9は、内部に送風機3と利用側熱交換器10を備える。利用側ユニット9の動作時には、送風機3が回転することにより、利用側ユニット9の外部から筐体16の上面に開口したグリルへと気流が流入する。グリルから流入した空気は、利用側熱交換器10を通過し、熱交換され、気流は吹出口18から利用側ユニット9の外部へと吹き出される。
暖房運転時であれば、利用側ユニット9の外部の冷気が内部に吸引され、利用側熱交換器10において中継熱交換器8から供給された温水と吸引された冷気が熱交換し、暖気となって、利用側ユニット9から外部へ吹き出されることになる。
<暖房時の空気調和機20の冷凍サイクルの動作>
次に、実施の形態1における冷凍サイクルの動作例について説明する。まず、熱源側熱交換器2が蒸発器として動作する場合(暖房運転)の空気調和機20の動作例について説明する。図1において、暖房時は、図中の実線で示された矢印の方向に冷媒が流れ、流路切替器6も実線で示された経路を冷媒が流れる。冷媒は、圧縮機4において圧縮され高温高圧のガス冷媒になる。圧縮機4から吐出された高温高圧のガス冷媒は、流路切替器6を介して中継熱交換器8へと流入する。中継熱交換器8に流入した高温高圧のガス冷媒は、中継熱交換器8において放熱され、気体から液体へと凝縮される。なお、中継熱交換器8において放熱された熱は、利用側ユニット9側の回路を流動する液体に伝わる。中継熱交換器8において凝縮した冷媒は、中継熱交換器8から膨張弁7へ流入し、減圧されることにより気液二相状態となる。減圧された気液二相状態の冷媒は、熱源側熱交換器2へ流入し、送風機3の送風により空気から吸熱することで蒸発し、流路切替器6を経てアキュムレータ5に流入する。そして、アキュムレータ5内では、ガス冷媒が分離され圧縮機4へと吸入される。
一方、中継熱交換器8では、熱源側ユニット1で生成した熱が、熱源側の冷媒回路を流れる冷媒から利用側ユニット9の回路を流動する液体に伝わる。利用側ユニット9の回路を流動する液体に伝わった熱により、流動する液体は昇温される。中継熱交換器8から流出した昇温された液体は、ポンプ12により利用側熱交換器10に循環供給される。利用側ユニット9の回路を流動する液体に伝わった熱は、利用側熱交換器10において、利用側熱交換器10を通過する室内の空気を昇温させる。利用側熱交換器10において室内の空気と熱交換した液体は、冷やされて中継熱交換器8へ還流する。
<冷房時の空気調和機20の冷凍サイクルの動作>
次に、熱源側熱交換器2が凝縮器として動作する場合(冷房運転)の空気調和機20の動作例について説明する。冷房時は、図中の破線で示された矢印の方向に冷媒が流れ、流路切替器6も破線で示された経路を冷媒が流れる。冷媒は、圧縮機4において圧縮され高温高圧のガス冷媒になる。圧縮機4から吐出された高温高圧のガス冷媒は、流路切替器6を介して熱源側熱交換器2へと流入する。熱源側熱交換器2に流入した高温高圧のガス冷媒は、送風機3から送られる空気と熱交換され、放熱され、気体から液体へと凝縮される。熱源側熱交換器2において凝縮した冷媒は、熱源側熱交換器2から膨張弁7へ流入し、減圧されることにより気液二相状態となる。減圧された気液二相状態の冷媒は、中継熱交換器8へ流入し、利用側ユニット9の回路を流動する液体から吸熱することで蒸発し、流路切替器6を経てアキュムレータ5に流入する。そして、アキュムレータ5内では、ガス冷媒が分離され圧縮機4へと吸入される。
一方、中継熱交換器8では、熱源側の冷媒回路を流れる冷媒に、利用側ユニット9の回路を流動する液体の熱が伝わる。利用側ユニット9の回路を流動する液体は、熱源側の冷媒に吸熱され、冷却される。中継熱交換器8から流出した冷却された液体は、ポンプ12により利用側熱交換器10に循環供給される。利用側ユニット9の回路を流動する液体は、利用側熱交換器10において、利用側熱交換器10を通過する室内の空気を冷却させる。利用側熱交換器10において室内の空気と熱交換した液体は、昇温され中継熱交換器8へ還流する。
上記に説明したように、熱源側に蒸気圧縮式ヒートポンプを用い、中継熱交換器を介し利用側に水等の液体循環により熱供給するシステムは、間接式空調システムと呼ばれている。間接式空調システムは、利用側ユニット9内に水などの圧力が低い流体を流動させるため、蒸気圧縮式に適用する機器に比べ低い耐圧で設計可能であるという利点がある。
<利用側熱交換器10の構造>
図5は、本発明の実施の形態1における空気調和機20の利用側熱交換器10の斜視図である。図6は、図5の利用側熱交換器10を構成するフィン50のフィンカラー51の周辺部の斜視図である。図7は、図5の利用側熱交換器10のフィンコア54の通液管53の通液方向に垂直なA−A断面を示した模式図である。図8は、図5の利用側熱交換器10の通液管53の入口部のB−B断面を示した模式図である。なお、図5の利用側熱交換器10は、利用側ユニット9の内部に備えられた利用側熱交換器10を模式的に表した図である。よって、図4に表された利用側熱交換器10は、断面形状が異なるが、基本的な構造は図5の利用側熱交換器10と同じである。また、図5のB−B断面の上下方向の位置は、図7におけるB−B断面の位置であり、通液管53の中心を通る断面である。以下に利用側熱交換器10について詳細構造を説明する。なお、図中の矢印は、空気の流れAF及び冷媒の流れWFを示すものである。
図6に示されるように、フィン50は、板状の基板を有し、その上に複数の筒状のフィンカラー51が形成されている。フィンカラー51には、円筒部80と頂部81を備えており、連続するフィンカラーの円筒部80と頂部81が嵌合することでフィン同士が積層されている。図8に積層されたフィンカラー51の断面が示されているが、フィンカラー51が凸している先端は、根元側の内径よりも小さくなっている。つまり、フィンカラー51は、根元から先端に向かって内径が小さくなるテーパー状になっている。また、図8に示されているように、複数のフィン50をフィンカラー51で連接させて積層し、隣接するフィンカラー51を樹脂で接合することにより、フィンコア54が形成される。連接されたフィンカラー51は、複数の通液管53を形成している。通液管53の内面は、樹脂層52に覆われている。
図5に示されるように、通液管53は、その両端に入口ヘッダー70及び出口ヘッダー71を備える。通液管53は、フィン50の積層方向と直交する方向に複数備えられている。図5においては、空気の流れ方向(列方向)に2列、空気の流れと直交する方向(段方向)、すなわち上下方向に、8段配列されている。図7に示されているように、風上側の列の通液管53と風下側の通液管53は、上下方向に互い違いに配置されている。また、列方向に2列配列されているうちの風下側の列のそれぞれの通液管53は、入口ヘッダー70と管72により接続されている。風上側の列のそれぞれの通液管53は、出口ヘッダー71と管72により接続されている。図5に図示されていないが、入口ヘッダー70と出口ヘッダー71とが接続されている側の反対側の端では、入口ヘッダー70と出口ヘッダー71までが連通するように、たとえば風上側の通液管53と風下側の通液管53とがU字管等で接続されている。一部の通液管には補強部材が挿入されている。なお、入口ヘッダー70及び出口ヘッダー71をまとめて接続管と称する。接続管は、利用側熱交換器10に接続され、利用側熱交換器10の内部を流動する液体の入口及び出口を構成している。
<通液管53の構造>
図9は、本発明の実施の形態1に係る利用側熱交換器10の通液管53の一端の斜視図である。図10は、本発明の実施の形態1に係る利用側熱交換器10の通液管53の通液方向に垂直な断面を示した模式図である。図10に示されているように、通液管53は、内面に樹脂層52が設けられており、樹脂層52は、通液管53の中心方向へと突出させた突起部82が設けられている。そして、突起部82は、通液管53の軸方向に連続して延びて形成されており、通液管53の内面に設けられた襞のような形状となっている。突起部82は、通液管53の内面に設けられた樹脂層52の一部から突出して設けられている。通液管53の内面の大半は、突起部82が設けられていない部分であり、薄い樹脂層52だけで覆われている。例えば、実施の形態1においては、図10に示されるように、突起部82は、通液管53の内面に等配で4箇所形成されている。しかし、突起部82の数量及び位置は、図10の形態に限定されず、通液管53の内面周方向に1箇所だけ形成されていても、周方向に複数形成されていてもよく、複数形成されている場合は、突起部82は周方向に間隔をあけて形成される。図10において、突起部82の断面形状は、先端が尖っており、頂点から通液管53の外周方向に向かって広がる斜面を有する突起部であるが、この形状だけに限定されない。突起部82を除く通液管53の樹脂層52の円筒形状部分から、内面に突出しており、突起部82の断面形状が通液管53の軸方向に連続的に伸びていればよい。
<通液管53に突起部82を設けることの効果>
通液管53の内面に突出する突起部82を設け、その突起部82を通液管53の軸方向、すなわち通液方向に延ばすことにより、通液管53の内部を流動する液体が通液管壁と接触する領域に生じる温度境界層を薄くすることができる。それとともに、通液管53の内部を流動する液体の乱れを増加させることで、通液管53内の液体と利用側熱交換器10のフィンコア54を通過する空気との間の熱伝達率を向上させることができる。その結果、利用側熱交換器10の熱交換性能が向上する。通液管53の内部に流動する液体の境界層は、通液管53の壁面に沿って現れる。管の内部を流動する流体のレイノルズ数は、流体の流速に依存するため、円管中央の流速が速い領域に壁面を近接させることでレイノルズ数を増加させ、層流を乱流にさせて温度境界層を薄くすることができる。
<利用側熱交換器10の製造方法>
次に、実施の形態1に係る利用側熱交換器10の製造方法について説明する。図6に示されたプレス加工等で円筒状にフィンカラー51を複数設けたフィン50を、図7に示されるようにフィンカラー51を同一方向に重ねて嵌合、連接させ、フィン50の積層体を作る。この工程をフィン積層工程と呼ぶ。なお、フィンカラー51は、例えばフィン50に穿設するが、その工法は限定されない。フィン50を積層させてフィンカラー51を連接することにより形成された円筒部に、積層したフィン50の一端から樹脂を注入する。この工程を内面材注入工程と呼ぶ。例えば、図7において、入口ヘッダー70が取り付けられる前の通液管53の開口部53aから樹脂を注入する。内面材注入工程により、通液管53の内面に樹脂層が形成される。
なお、フィン50を積層して形成された通液管内部に樹脂層を作る工程は、予め表面が樹脂で覆われているプレコートフィンを用いてもよい。プレコートフィンを使用した場合は、フィン50を積層した後、フィン積層体を加熱処理してフィン50にコーティングされている樹脂を流動化させ、フィンカラー51の通液管53側の表面を樹脂で覆うとともに、隣接するフィンカラー51同士の接合部に樹脂を浸透させて接合する。この工程を内面材浸透工程と呼ぶ。
通液管53内部の突起部の形成は、内面材注入工程又は内面材浸透工程を実施した後で、樹脂が固化する前に行われる。具体的な方法としては、通液管53の内周面の凹凸形状を反転させた形状を外周面に備えた棒状の治具を通液管53内に挿入することで、治具の凹凸形状を通液管53の内面の樹脂層に転写する。その後、冷却固化して定着させる。この工程を突起部形成工程と呼ぶ。
突起部成形工程の後、開口部53aに入口ヘッダー70及び出口ヘッダー71が取り付けられる。この工程を接続管取付工程と呼ぶ。入口ヘッダー70及び出口ヘッダー71は、管の側面に穴が開けられ、その穴に通液管53の内径に嵌合できる外径を有する管を取り付けることにより構成されている。
なお、突起部形成工程は、内面材注入工程又は内面材浸透工程により通液管53の内周面に樹脂が固化した後に、再び樹脂を通液管53に流し込み、治具によって凹凸を転写するようにしてもよい。
以上、本発明に係る熱交換器は、通液管の円周上に円の中心方向に延在する突起部を設けることで流動する液体と通液管壁に生じる温度境界層を薄くするとともに、液体の乱れを増加させることで熱伝達率を向上する。その結果、熱交換器の熱交換性能が向上する。
なお、通液管53の列方向や段方向の配列数は、実施の形態1で示した数に限定されることなくいかなる数でも良い。また、空気と冷媒である水を疑似対向流で熱交換させずに、空気の流れを反転させて疑似並行流で熱交換させても良い。
実施の形態2.
実施の形態2では、実施の形態1において、突起部が通液管53の軸方向に沿った方向の形状を変更したものである。実施の形態2で特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図11は、本発明の実施の形態2に係る利用側熱交換器10のフィンカラー151周辺の斜視図である。図11においては、積層されたフィン150は、一部省略されて記載されている。図11に示されるように、フィンカラー151は、円筒部180と頂部181を備えている。このフィンカラー151を備えるフィン150を積層させ、隣接するフィンカラー151の円筒部180と頂部181が嵌合することによりでフィンコア154が形成される。実施の形態1の通液管53においては、通液管53の内周面に形成された突起部82は、通液管53の通液方向に連続して設けられ、通液管53の中心軸と平行に形成されていたのに対し、実施の形態2の通液管153においては、突起部182は、通液管153の長手方向に向かって通液管153の内面の円筒面に沿ってらせん状に形成されている。図11において線190は、通液管153の軸方向位置の変化に伴う突起部182の頂点の位置を模式的に示している。なお、図11において、線190は突起部182aのみの頂点の位置を示しているが、他の突起部182b〜182dも同様にらせん状に設けられているが、図示は省略している。
図12は、図11のC−Cにおける断面の模式図である。図13は、図11のD−Dにおける断面の模式図である。円筒部180の内面に円筒部180の中央へと延在させた突起部182を設ける。図11において、図中のy方向を基準にすると、フィンカラー151の頂部181から見える突起部182のうち、突起部182aはy軸から90°反時計回りに回転した位置にある。なお、図11、図12、図13に記載されているx、y方向は、それぞれの図において対応している。突起部182aは、図11中のz方向に進むに従い、反時計回りにらせん状に延びている。図11中のC−C断面においては、図12に示されるように、突起部182aは、図12のy軸方向に位置している。また、図11中のD−D断面においては、突起部182aは、図13に示されるように、y軸から反時計回りに135°回転した位置にある。上記では突起部182aについて説明したが、それぞれの突起部182a〜dも同様に、流路の流通方向にらせん状に延びており、図11中のz軸方向に進むに従いそれぞれの突起部182の頂部が円筒の中心周りを断面方向に回転して設けられている。なお、実施の形態2においては、上記のように突起部182が通液管153の内部をらせん状に回転させて設置されているが、そのらせん状の突起部182が通液管153の軸方向に進んだときの回転方向の位置は、図11に示された形状のみに限定されない。例えば、らせん状の突起部182の回転方向が逆であったり、回転する角度を小さくしたりしても良い。
<効果>
通液管の円周上に円の中心方向に延在する突起部182を設けることで、流動する液体と通液管壁に生じる温度境界層を薄くするとともに、乱れを増加させることで熱伝達率を向上する。また、流路の流通方向に突起部182をらせん状に設けることで温度境界層が更にかく乱される。液体の乱れを増加させることで熱伝達率を向上する。その結果、利用側熱交換器10の熱交換性能が向上する。
実施の形態3.
実施の形態3では、実施の形態1に対して突起部の大きさを変更したものである。実施の形態3で特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図14は、本発明の実施の形態4の通液管253の通液方向に垂直な断面の模式図である。実施の形態4のフィンコア54も、実施の形態1と同様にフィンカラー51が穿設されたフィン50を積層し、連続するフィンカラー51の円筒部80と頂部81が嵌合することでフィン同士が積層されている。そして、実施の形態1と同様に、フィンカラー51を連接させてできた通液管253の内面に通液管253の中央へと延在させた突起部282を設けている。突起部282は、実施の形態1に対し、通液管253の内側に大きく突出しているが、通液管253の半径R未満の高さに設定されている。すなわち、突起部282の高さは、通液管253の樹脂層252上の突起部282の無い部分を通液管253の内径とすると、その内径の半分より小さく設定されている。
<効果>
通液管253の円周上に円の中心方向に、通液管253の突起部282部分以外の円筒部分の半径未満の高さに設置することで、実施の形態1と同様の効果が得られる。また、突起部282を半径R未満の高さで流路の流通方向に連続して設けることで、通液管253の断面方向の流れの撹拌が妨げられることがないため、通液管253内の温度境界層が更にかく乱される。実施の形態3に係る利用側熱交換器10は、上記のように突起部282を設けることで流動する液体と通液管壁に生じる温度境界層を薄くするとともに、通液管253内の液体の乱れを増加させることで熱伝達率を向上する。その結果、利用側熱交換器10の熱交換性能が向上する。
実施の形態4.
実施の形態4では、実施の形態1に対して通液管53内の樹脂層52に設けられた突起部82の材質を変更するものである。実施の形態4で特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図15は、本発明の実施の形態4の通液管353の通液方向に垂直な断面の模式図である。実施の形態4においても、通液管353の内周面に円筒部の中央へと延在させた突起部382を設ける。図15において、突起部382を樹脂層52に対し熱伝導性の高い材質に変更している。熱伝導性の高い部材として、アルミニウムなどの金属、窒化アルミ、窒化ホウ素、酸化亜鉛などの熱伝導セラミックス、グラファイトなどの粒子を樹脂に分散させたものを使用することができる。このように良熱伝導の粒子を混在させた材料で形成された突起部382は、接合に使用する樹脂層352よりも熱伝導性が高くなる。
突起部382は樹脂層352よりも熱伝導性の高い材質によって形成しており、その場合は、フィンカラー51の接合部に浸透した樹脂が固化して接合された後に、熱伝導性の高い部材を通液管353内に流し込み、その後に突起部382の形状に合わせた凹凸形状を備えた治具を通液管353に挿入し、熱伝導性の高い部材が固化する前に形状を転写するようにするとよい。
<効果>
通液管353の円周上に円の中心方向に、突起部382を設けることで、流動する液体と通液管壁に生じる温度境界層を薄くするとともに、乱れを増加させることで熱伝達率を向上させる。さらに、流路の流通方向に突起部382を樹脂層352よりも熱伝導率の高い材質で形成することで突起部382から樹脂層352への熱抵抗も低下し、さらに利用側熱交換器10の熱交換効率が向上する。
<本発明の効果>
上記の実施の形態1〜4の熱交換器は、板状の基板に複数の筒状のフィンカラー51が形成されたフィン50と、複数のフィン50のフィンカラー51が連接して形成された通液管53と、を備え、通液管53は、内面を覆う樹脂層52を有し、樹脂層52は、通液管53の内側に向かう突起部82を有する。なお、熱交換器は、実施の形態1〜4においては、利用側熱交換器10に相当する。このような構成を取ることにより、本発明の熱交換器は、通液管53の円周上に円の中心方向に延在する突起部82を設けることで、通液管53の内部を流動する液体が通液管53の壁に接触する領域に生じる、温度境界層を薄くすることができる。そして、突起部82が通液管53内の液体の乱れを増加させることで熱伝達率が向上する。その結果、熱交換器の熱交換性能が向上する。
上記の実施の形態1〜4の熱交換器においては、さらに突起部82は、通液管53の通液方向に沿って連続して延びる。このような構成を取ることにより、本発明の熱交換器は、通液管53の軸方向の全域にわたって温度境界層を薄くし、液体の乱れを増加させることができるため、熱伝達率が向上する。その結果、熱交換器の熱交換性能が向上する。
上記の実施の形態2の熱交換器においては、さらに突起部182は、通液管153の通液方向にらせん状に形成される。このような構成を取ることにより、本発明の熱交換器は、通液管153の円周上に円の中心方向に延在する突起部182を設けることで流動する液体の通液管153の壁に接触する部分に生じる温度境界層を薄くするとともに、液体の乱れが更にかく乱される。液体の乱れを増加させることで熱伝達率を向上する。その結果、温度境界層が更にかく乱される。液体の乱れを増加させることで熱伝達率を向上する。その結果、熱交換器の熱交換性能が向上する。
上記の実施の形態3の熱交換器においては、突起部282の高さは、通液管253の内径の半分より小さい。このような構成を取ることにより、突起部282を半径R未満の高さで流路の流通方向に連続して設けることで、通液管253の断面方向の流れの撹拌が妨げられることがないため、通液管253内の温度境界層が更にかく乱される。液体の乱れを増加させることで熱伝達率を向上する。その結果、熱交換器の熱交換性能が向上する。
上記の実施の形態4の熱交換器においては、突起部382は、樹脂層352よりも熱伝導性の高い部材で形成される。このような構成を取ることにより、通液管353乱れを増加させることで熱伝達率を向上させる。さらに、流路の流通方向に突起部382を樹脂層352よりも熱伝導率の高い材質で形成することで突起部から樹脂層への熱抵抗も低下し、さらに熱交換効率が向上する。
また、上記の実施の形態1〜4の何れかの熱交換器を備えることにより、熱交換性能が向上し、高効率な運転が可能な空気調和機を提供することができる。
1 熱源側ユニット、2 熱源側熱交換器、3 送風機、4 圧縮機、5 アキュムレータ、6 流路切替器、7 膨張弁、8 中継熱交換器、9 利用側ユニット、10 利用側熱交換器、12 ポンプ、16 筐体、17 吸入口、18 吹出口、20 空気調和機、21 筐体、50 フィン、51 フィンカラー、52 樹脂層、53 通液管、53a 開口部、54 フィンコア、70 入口ヘッダー、71 出口ヘッダー、72 管、80 円筒部、81 頂部、82 突起部、150 フィン、151 フィンカラー、153 通液管、154 フィンコア、180 円筒部、181 頂部、182 突起部、182a 突起部、182b 突起部、182c 突起部、182d 突起部、190 線、252 樹脂層、253 通液管、282 突起部、352 樹脂層、353 通液管、382 突起部、R 半径。

Claims (6)

  1. 板状の基板に複数の筒状のフィンカラーが形成されたフィンと、
    複数の前記フィンの前記フィンカラーが連接して形成された通液管と、を備え、
    該通液管は、
    内面を覆う樹脂層を有し、
    該樹脂層は、
    前記通液管の内側に向かう突起部を有する、熱交換器。
  2. 前記突起部は、
    前記通液管の通液方向に沿って連続して延びる、請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記突起部は、
    前記通液管の通液方向に沿ってらせん状に形成される、請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記突起部の高さは、
    前記通液管の内径の半分より小さい、請求項1〜3の何れか1項に記載の熱交換器。
  5. 前記突起部は、
    前記樹脂層よりも熱伝導性の高い部材で形成された、請求項1〜4の何れか1項に記載の熱交換器。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の熱交換器を備えた空気調和機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2018139162A1 (ja) * 2017-01-24 2019-11-07 三菱電機株式会社 熱交換器

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