JP2017083803A - ダイヤモンドを含有する光反射防止膜、及びそれを形成する方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板上に形成された、ダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体及びこれらの組み合わせを含有する樹脂及びガラス被膜からなる光反射防止膜を製造する方法は、(a)ダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体を樹脂又はガラス質材料粉末、バインダー、及び溶剤を含有する塗料を作製する工程、(b)前記塗料を基板に塗装し塗装膜を形成する工程、及び(c)前記塗装膜を塗布乾燥又は焼結する工程を有する。
【選択図】図1
Description
(1)構造
光反射防止膜は、光を散乱させる物質としてダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体を含有する。ダイヤモンドは2.42という高い屈折率を有するため、ミー散乱により、高い散乱効果を発揮する物質である。光反射防止膜は、図1(a)に示すように、基板11と、前記基板11上に設けた樹脂又はガラス被膜12とからなり、前記ガラス被膜層12に前記ダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体1が均一に分散されている。メジアン径0.02〜2.0μのダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体1は、1〜10nm程度の一次粒子が凝集した形状のものが好ましい。凝集ダイヤモンドは、50〜200nmの二次粒子からなるものが好ましい。またダイヤモンド誘導体1は、ダイヤモンド粒子又はダイヤモンド凝集体の骨格や、ダイヤモンドに付いている官能基にフッ素、珪素、硼素、燐等の元素が反応して付いたものを総称したものである。
粒子としては、合成ダイヤモンド、天然ダイヤモンドのいずれであっても良い。ダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体及びダイヤモンド誘導体は、可視光を効率よく散乱させるため0.02〜2.0μのメジアン径を有するのが好ましい。これらのメジアン径を有するダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体は、樹脂又はガラス媒体との大きな屈折率差を有するため、いわゆるミー散乱により光を散乱させることができる。ダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体のメジアン径は、最も好ましくは0.05μ以上である。勿論ダイヤモンド粒子、ダイヤモンドの凝集体及びダイヤモンド誘導体を適宜混錬して用いて良いことは言うまでもない。
ダイヤモンドの粒子としては、爆轟法で得られるナノダイヤモンド粒子が好ましい。爆轟法で得られた未精製のナノダイヤモンドを含む微細粒子は、ナノダイヤモンドの表面をグラファイト系炭素が覆ったコア/シェル構造を有しており、黒く着色している。用途によってはこのまま用いても良いが、より着色の少ない光反射防止膜を得るためには、ナノダイヤモンドを含む微細粒子を酸化処理し、前記グラファイト相を除去して用いるのが好ましい。グラファイト相を除去することにより、着色成分はほとんどなくなるが、微量に残ったグラファイト系炭素の表面に存在する−COOH、−OH等の親水性官能基のため、表面に−OH基を有するガラスとの親和性は極めて良好であり、ガラス被膜層に均一に分散することができる。
樹脂及びガラス被膜層は、基板上にダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体を分散した状態で固定する。
樹脂被膜層に用いる樹脂は、基板との密着性がよく、かつ前記ダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体の分散性が良いものであればどのような樹脂材料を用いても良い。
ガラス被膜層に用いるガラスは、基板との密着性がよく、かつ前記ダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体の分散性がよいものであればどのようなガラス質材料を用いても良いが、焼結時に基板の熱による損傷を防ぐため、比較的軟化点の低いガラス素材を用いるのが好ましい。低軟化点のガラス素材としては、硼珪酸鉛ガラス等を用いるのが好ましい。あるいは又シランカップリング剤を用いて、ダイヤモンド表面を珪素化しておきガラス基板との密着性を確保する等の方法も好ましい。
被膜層にダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体を分散した状態で、樹脂及びガラス基板に塗布して、加熱乾燥、熱硬化、電離放射線硬化等の手段で固定する。
樹脂被膜層に用いる樹脂としては、可視光の透過性に優れたものが好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、ポリエーテルサルファイド系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、アセタール系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、トリアジン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等を用いることができる。基板の両面に樹脂被覆層を設けるとか、前記樹脂被膜層を形成する面及び/又は反対側の面をマット加工処理することにより、散乱効果をより高めることができる。
ガラス基板は、前記ガラス被膜層を形成する時の焼結温度で軟化や損傷の起こらないガラス素材を用いる。具体的には、軟化温度が600℃以上の材料が好ましく、650℃以上のものがより好ましく、700℃以上のものが最も好ましい。低軟化点ガラスの使用であれば、焼結温度は250℃以下にすることも可能である。基板は、平板であっても良いし、使用する目的に応じてどのような形であっても良い。基板の両面にガラス被覆層を設けるとか、前記ガラス被膜層を形成する面及び/又は反対側の面をブラスト処理することにより、散乱効果をより高めることができる。
(1)樹脂被膜からなる光反射防止膜の形成
光反射防止膜は、光を散乱させる物質として屈折率が2.42で、メジアン径の粒子径が0.02〜2.0μのダイヤモンド、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体からなる微細粒子であるか、又はこれら微細粒子の少なくとも2種以上の組合せからなる混合微細粒子を樹脂中に含有する光散乱防止膜である。光散乱防止膜は、図1に示すように、基板11と、前記基板上に設けた薄膜層12とからなり、前記薄膜層12により前記ダイヤモンド微細粒子等1が固定されたものであるのが好ましい。メジアン径0.02〜2.0μのダイヤモンド微細粒子等は、1〜10nm程度の一次粒子径を有する微細粒子が凝集し、30〜250nm(動的光散乱法)の二次粒子なので、そのままでは可視光を散乱させるには粒径が小さすぎる。従って、この粒子を光散乱体として使用する場合、更にミー散乱が起こる程度の粒径(メジアン径0.02〜2.0μ)に凝集させて使用するのが好ましい。基板全体のより高い散乱効果を有する光反射防止膜とするには、前記樹脂被膜層を形成する面及び/又は反対側の面をマット加工処理することにより、散乱効果を高め、その上基板の両面に樹脂被膜を設けてより高い散乱効果を有する光反射防止膜とすることが好ましい。
本発明の液体組成物は、前記ダイヤモンド、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体微細粒子と、バインダーとを含有してなる。前記ダイヤモンド、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体微細粒子のメジアン径は、0.02〜2.0μであるのが好ましい。
前記ダイヤモンド微細粒子等は水に良く分散するので、バインダーは、水溶性樹脂又は水分散性樹脂からなるものが好ましく、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルシリコン系樹脂、非塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂等の水溶性樹脂又は水分散物(ラテックス)が挙げられる。
液体組成物には必要に応じて分散剤を含有させても良い。分散剤としては、公知の界面活性剤等を使用することができ、分子中に芳香環を有するスルホン酸系分散剤、アクリル系分散剤等が好ましい。分子中に芳香環を有するスルホン酸系分散剤は、界面活性剤の分野で使用されているいわゆる陰イオン性界面活性剤であって、ナフタレンスルホン酸含有化合物、ベンゼンスルホン酸含有化合物、スチレンスルホン酸含有化合物等である。スルホン酸基はナトリウムやカリウム等の金属塩の形態を有していても良い。
前記ダイヤモンド微細粒子等は、液体組成物の分散媒は水、又は水及び有機溶剤の混合液が好ましい。有機溶剤としては、特にアルコール系の溶剤が好ましい。
液体組成物には、必要に応じて、増粘剤、防腐剤、防かび剤、着色剤等を含有させても良い。
液体組成物は、必要に応じて分散剤をあらかじめ溶解した水(又は水及び有機溶剤の混合液)に、水溶性樹脂又は水分散性樹脂からなるバインダー及びダイヤモンド、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体からなる微細粒子を添加して後述の装置により分散処理を行って調製する。バインダーとダイヤモンド微細粒子等の添加順は特に制限はないが、分散剤はあらかじめ添加した水溶液にダイヤモンド微細粒子等をまず添加して十分に分散処理するのが好ましい。
屈折率が2.42で、粒子メジアン径が0.02〜2.0μのダイヤモンド微細粒子等を含有する光反射防止膜の形成は、(a)前述のダイヤモンド微細粒子等、ガラス質材料粉末、バインダー、及び溶剤を含有する塗料を作製する工程、(b)前記塗料を基板に塗装し塗装膜を形成する工程、及び(c)前記塗装膜を焼結する工程を有する。基板全体のより高い散乱効果を有する光反射防止膜とするには、前記ガラス被膜層を形成する面及び/又は反対側の面をブラスト処理することにより、散乱効果を高め、その上基板の両面にガラス被膜を設けてより散乱効果を高めた光反射防止膜とすることが好ましい。
製造した屈折率が2.42で、メジアン径の粒子径が0.02〜2.0μのダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体、低軟化点のガラス質材料粉末、バインダー、及び溶剤を混合し、必要に応じて高沸点有機溶剤、着色剤等を添加し、分散処理することによって塗料を作製する。
作製した塗料の基板への塗装は、公知の方法、例えば、ディップコート法、スピンコート法、スクリーン印刷法によって行うことができる。塗装後の塗装膜は、200℃で20分〜2時間乾燥し、前記溶剤を除去する。
焼結は、500〜650℃で行うのが好ましい。500℃以下では焼結が不十分となるため焼結後のガラス被膜の強度が低くなる。650℃以上では基板の損傷を招く恐れがある。焼結温度は520〜630℃であるのがより好ましい。焼結時間は、5分〜1時間程度であるのが好ましく、10〜30分程度がより好ましい。焼結は、高屈折率微細粒子の酸化を防ぐため不活性ガス中で行っても良い。ガラス質材料粉末の焼結は500℃以上の高い温度で実施するので基板はガラスであることが好ましい。
(1)メジアン径
HORIBA LB−500で測定したメジアン径(d50)は、粉体をある粒子径から2つに分けたとき、大きい側と小さい側が等量となる径を示す。
(2)輝度の評価
LED光源に用いて、比較例1の照度が3000ルクスとなるように調整して、実施例1〜4、比較例2の得られた光反射防止膜に照射して、正面輝度を輝度計(トプコン社製、BM5A)で測定した。同様に比較例3の照度が3000ルクスとなるように調整して、実施例5〜6の得られた光反射防止膜に照射して、正面輝度を輝度計(トプコン社製、BM5A)で測定した。
(3)外光の写りこみ
作製した試料の塗布面にプロジェクターで映像を映しながら、蛍光灯の写りこみを官能検査で確認した。
×;明らかに映像に蛍光灯の写りこみがあり、プロジェクターの光源ランプが作製した試料を通して眩しく確認出来たもの。
○;映像に蛍光灯の写りこみが僅かにあるが、プロジェクターの光源ランプが作製した試料を通して識別されないもの。
◎;映像に蛍光灯の写りこみが全く見られず、プロジェクターの光源のランプも全く識別されないもの。
(4)視野角の評価
作製した試料の塗布面にプロジェクターで映像を映し、真正面から見た角度を0度として、上下左右のどの角度範囲で、色やコントラストが大きく変わり、暗色に変わって表示が認識できなくなり、鮮明な映像が見られなくなるかを官能検査で観測した。
×;真正面から見た角度を0度として、上下左右の斜め30−45度の角度より大きい角度範囲で、色やコントラストが大きく変わり、暗色に変わって映像が認識できなくなって、鮮明な映像が見られなかった。
○;真正面から見た角度を0度として、160〜170度の角度範囲で、色やコントラストが少し変わり、映像が不鮮明になった。
◎;塗布面にほぼ平行に映像を見ても鮮明な映像が認識出来た。視野角の問題ないもの。
(5)色滲み
作製した試料の塗布面にプロジェクターで映像を映し、真正面から観測して、色滲みの有無を官能検査で観測した。
×;明らかに映像に色滲みが観測されるもの。
○;微妙ではあるが、弱い色滲み(色収差)が観測されるもの。
◎;全く色滲みが観測されないもの。
(1)ダイヤモンド素原料(グラファイト−ダイヤモンド粒子)の作製
TNT(トリニトロトルエン)とRDX(シクロトリメチレントリニトロアミン)を60/40の比で含む0.65kgの爆発物を3m3の爆発チャンバー内で爆発させて生成するダイヤモンド素原料を保存するための雰囲気を形成した後、同様の条件で2回目の爆発を起こしダイヤモンド素原料を合成した。爆発生成物が膨張し熱平衡に達した後、15mmの断面を有する超音速ラバルノズルを通して35秒間ガス混合物をチャンバーより流出させた。チャンバー壁との熱交換及びガスにより行われた仕事(断熱膨張及び気化)のため、生成物の冷却速度は280℃/分であった。サイクロンで捕獲した生成物(黒色の粉末、ダイヤモンド素原料)の比重は2.55g/cm3、メジアン径(動的光散乱法)は250nmであった。このダイヤモンド素原料は比重から計算して、76容積%のグラファイト系炭素と24容積%のダイヤモンドからなっていると推定された。
硼珪酸鉛系ガラスフリット(78質量%のPbO、10質量%のSiO2、12質量%のB2O3からなる低融点ガラス)100質量部に対して、100質量部の前記凝集粒子と、10質量部の酢酸セルロース、10質量部のパインオイルを混合及び混練し、ペーストを作製した。このペ
ースト100質量部に対して、20質量部のイソプロピルアルコールを混合し、ディゾルバーで分散することにより、塗料を作製した。
(1)精製ダイヤモンド粒子の作製
実施例1で作製したグラファイト−ダイヤモンドの凝集粒子を、図2に示す装置を用いて超臨界状態で酸化処理した。この装置は、ハステロイ(登録商標)製オートクレーブ31(容量10ml)と、これを加熱する炉32とを具備し、オートクレーブ31には、内容物の温度を検出するための温度計36と、管40とが挿入されている。管40は三方継手41を介して、一方はオートクレーブ31内の圧力を制御する背圧制御器33に接続されており、もう一方は超純水タンク38に接続されている。背圧制御器33は、背圧制御弁と、圧力センサとを具備し、三方継手41と背圧制御器33との間には、冷却コイル34が設けられており、背圧制御器33の後段には廃液容器35が設けられている。三方継手41と超純水タンク38との間には、超純水を送液するポンプ39が設けられている。背圧制御器33及び温度計36にはコンピュータ37が接続されており、背圧制御器33及び温度計36でそれぞれ検出した、オートクレーブ31内の圧力及び温度をコンピュータ37により記録することができる。
硼珪酸鉛系ガラスフリット(78質量%のPbO、10質量%のSiO2、12質量%のB2O3からなる低融点ガラス)100質量部に対して、33質量部の前記ダイヤモンドの凝集粒子と、10質量部の酢酸セルロース、10質量部のパインオイルを混合及び混練し、ペーストを作製した。このペースト100質量部に対して、20質量部のエチルアルコールを混合し、ディゾルバーで分散することにより、塗料を作製した。
(1)精製ダイヤモンド粒子の作製
実施例2で作製したメジアン径0.75μm、比重3.46g/cm3のダイヤモンドの凝集粒子を使用した。この比重から算出した組成は、ダイヤモンド97体積%及びグラファイト3体積%であった。
実施例2で得られたダイヤモンドの凝集粒子を用いて、実施例1の光反射防止膜の作製のうち、その凝集粒子を6質量部添加した以外、同様にして、3mm厚さのガラスに厚さ2μに塗布して、光反射防止膜を作製した。この時のナノダイヤモンド含有量は5質量%であった。
(1)精製ダイヤモンド粒子の作製
実施例1で得られたグラファイト−ダイヤモンドの凝集粒子をビーズミルにより分散処理した。ビーズミルによる分散は、アシザワファインテック株式会社製スターミルLMZを用いて行った。243gの前記グラファイト−ダイヤモンドの凝集粒子を水/トリエチレングリコール(50:50の容量比)に分散して5質量%の水分散液を調製し、ディゾルバーで予備分散した。0.1mm径のジルコニアビーズを0.15Lのベッセルに充填し、10m/sの周速で回転子を回転させながら、前記グラファイト−ダイヤモンドの凝集粒子の分散液を0.12L/minで供給し、連続的に分散処理を行った。約2.0時間・分散処理した後のグラファイト−ダイヤモンドの凝集粒子はメジアン径25nmであった。
得られたダイヤモンドの凝集粒子を用いて、その凝集粒子を2.2質量部添加した以外実施例1と同様にして、3mm厚さのガラスに厚さ2μの光反射防止膜を作製した。この時のナノダイヤモンド含有量は2質量%であった。
(1)添加粒子と光反射防止膜の作製
ナノダイヤモンド凝集粒子を1.1質量部添加した以外、実施例4と同じようにして光反射防止膜を作製した。このときのナノダイヤモンド含有量は1質量%であった。
(1)添加粒子と光反射防止膜の作製
ダイヤモンド凝集粒子を日本アエロジル(株)製、疎水性フュームドシリカ(製品名:R805、平均粒径:20nm)に変えた以外は、実施例4の光反射防止膜の作製方法(実施例1の光反射防止膜の作製法と同じ)で光反射防止膜を作製した。この時の疎水性フュームドシリカの含有量は2質量%であった。
表1に実施例1〜4、比較例1〜2の添加粉末の粒径(メジアン径)、含有量(質量%)、輝度(ルクス)、外光の写り込み、視野角、色滲み、総合評価結果を示す。
(1)光反射防止膜の作製
熱硬化シリコーン中に実施例1で得たメジアン径2.0μのナノダイヤモンドを50重量%添加し、良く分散して、マット加工した50μPETフイルムのマット加工面に2μ厚に塗布し、熱硬化して光反射防止膜の作製した。
(1)光反射防止膜の作製
熱硬化シリコーン中に実施例4で得たメジアン径0.02μのナノダイヤモンドを2重量%添加し、良く分散して、50μTACフイルムに2μ厚に塗布し、熱硬化して光反射防止膜の作製した。
(1)光反射防止膜の作製
熱硬化シリコーン中に比較例2で使用したメジアン径0.02μの疎水性フュームドシリカ粒子を2重量%添加し、良く分散して、50μTACフイルムに2μ厚に塗布し、熱硬化して光反射防止膜の作製した。
表2に実施例5〜6、比較例3の添加粉末の粒径(メジアン径)、含有量(質量%)、輝度(ルクス)、外光の写り込み、視野角、色滲み、総合評価結果を示す。
11・・・基材
12・・・ガラス被膜層
31・・・オートクレーブ
32・・・加熱炉
33・・・背圧制御器
34・・・冷却コイル
35・・・廃液容器
36・・・温度計
37・・・コンピュータ
38・・・超純水タンク
39・・・ポンプ
40・・・管
41・・・三方継手
Claims (8)
- 基板上の少なくとも片面に形成された被膜に、メジアン径の粒子径が0.02〜2.0μのダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体を2.0重量%以上含有したことを特徴とする光反射防止膜。
- 特許請求項1に記載の光反射防止膜において、被膜にダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体を5.0重量以上含有したことを特徴とする光反射防止膜。
- 特許請求項1又は2に記載の光反射防止膜において、被膜が樹脂、またはガラスであることを特徴とする光反射防止膜。
- 特許請求項1〜3のいずれかに記載の光反射防止膜において、被膜の厚みが0.05〜50μであることを特徴とする光反射防止膜。
- 特許請求項1〜4のいずれかに記載の光反射防止膜において、基板の少なくとも片面がマット加工されていることを特徴とする光反射防止膜。
- 特許請求項1〜5のいずれかに記載の光反射防止膜において、前記ダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体微細粒子の一部分が前記被膜層により固定され、他の部分が表面に突き出していることを特徴とする光反射防止膜。
- 特許請求項1〜6のいずれかに記載の光反射防止膜を設けたことを特徴とする光反射防止スクリーン。
- 樹脂とこの樹脂に含まれるメジアン径の粒子径が0.02〜2.0μのダイヤモンド粒子、ダイヤモンド凝集体、ダイヤモンド誘導体を2.0重量%以上含有した光反射防止液をエアブラシで樹脂及びガラス基板に吹き付けて、均一な薄膜を作製することを特徴とする光反射防止スクリーンの製造方法。
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